JP2016076578A - 発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極を形成することなく発光させることができ、かつ、発光領域の設定が容易な発光素子を提供する。【解決手段】発光素子1は、基板13と、下部半導体層14と、活性層15と、上部半導体層16とが順に積層され、上部半導体層16の表面に、所定領域を取り囲むように表面から突出して設けられ、先端の射出面から光を放射する複数の柱状の光線指向制御部11,12と、発光部20と、を備える。基板13は、励起光のエネルギーよりもバンドギャップが大きい材料で形成され、活性層15は、励起光のエネルギーよりもバンドギャップが小さい材料で形成される。活性層15は、発光部20から照射される励起光の照射範囲および位置によって特定される発光領域15aが励起されて発光する。光線指向制御部11,12は、射出面から放射されたそれぞれの光の干渉効果によって光線を成形し、柱の高さの差に応じた方向に光線を射出する。【選択図】図1

Description

本発明は、発光素子に係り、特に、立体映像表示装置に用いることができる発光素子に関する。
近年、発光素子単体で光線の成形と方向制御を可能とする簡易な素子構造が提案されている(特許文献1参照)。
図6に示すように、このような発光素子(光線指向型発光素子)110は、基板113とn型半導体層114と発光層115とp型半導体層116とが順に積層され、p型半導体層116の上に複数(図6では3つ)の光線指向制御部(半導体柱状部)111,121,112が形成されている。この発光素子110において、光線指向制御部121,112の高さが、光線指向制御部111の高さと異なるように形成されており、さらに、光線指向制御部121,112の高さが光線指向制御部111の高さよりも高くなるように形成されている。
このような構成を備える発光素子110は、発光層115によって、n型半導体層114とp型半導体層116とから注入される電子および正孔の再結合によって生成されるエネルギーを光として放出する。そして、発光素子110は、p型半導体層116および光線指向制御部111,121,112内を伝搬して柱頭の射出面111a,121a、112aから放射された光が相互に干渉することで、光線を成形する。このとき、高さの低い光線指向制御部111内を伝搬する光が、高さの高い光線指向制御部121,112内を伝搬する光よりも柱頭の射出面に早く到達する。円柱内の屈折率は、空気中より大きく、光の伝搬速度は、空気中の方が円柱中より早く進む。そのため、発光素子110は、高さの異なる光線指向制御部111と光線指向制御部121,112との間に位相差を設けることができ、当該位相差に応じた方向に光線を放射することができる。具体的には、図6に示すように、発光素子110は、光線指向制御部111,121,112により、素子表面の中心Oを通る法線Mに対し光線指向制御部121,112側に傾斜した光線を射出することができる。
特開2013−44900号公報
図6に示した発光素子110の発光層115で発光を生じさせるためには、発光素子を作製した後に、p型半導体層116用の電極(p型電極)とn型半導体層114用の電極(n型電極)とに分離した微細な電極を形成し、それぞれの電極から外部電源への外部配線が必要となる。そして、発光素子110は、発光層115を発光させるためのp型電極とn型電極とが、例えば一般的なLED(Light Emitting Diode)素子と同様に、p型半導体層116とn型半導体層114との間に段差を設け、当該段差から引き出された部分にオーミックコンタクトを形成するように設けられている。このp型電極とn型電極とは、仕事関数が異なる金属材料により形成しなければならないため製造工数が増えてしまう。また、発光素子は微細な構造物であるため、電極の正確な位置合わせには手間と時間を要してしまう。
そして、このように光線指向制御部111,121,112が形成された素子表面に電極が形成されることで、電極領域や大きさ、さらには外部配線の形状等により光の干渉の状態が変化し光線の指向特性や形状(太さ)に影響を与えてしまう場合があった。そのため、光線指向制御部111,121,112の構造のみによって、光線の指向特性や形状を制御することが困難であった。
さらに、図6に示すような素子表面に光線指向制御部111,121,112を備える発光素子110の場合、発光層115における発光領域(言い換えれば、素子表面からの放射光の射出領域)を精密に設計する必要がある。つまり、このような発光素子110においては、光線指向制御部111,121,112の先端の射出面111a,121a、112aから射出された放射光の相互の干渉によって光線方向を制御している。そのため、発光素子110の素子表面における、光線指向制御部111,121,112の先端の射出面111a,121a,112a以外から放射光が射出されると、光線の成形に寄与しない背景雑音(妨害光)となってしまう。このような妨害光は、光線指向制御部111,121,112の先端の射出面111a,121a,112aから射出された放射光の相互の干渉性を低下させるおそれがあり、当該発光素子110を画素として適用したディスプレイにおいては、表示画像のコントラストを低下させるおそれがある。
このような妨害光の発生を抑制するために、例えば、光線指向制御部111,121,112およびその周辺領域以外の素子表面を覆うようにp型電極を設けたり、または、発光層115を光線指向制御部111,121,112の直下の一部領域に限定して形成したりすることが提案されている。しかしながら、このような構造とすると、製造工程が複雑となってしまう。
以上説明したように、円柱構造物を備える発光素子では、他のLED素子と同様の電極形成のための製造工程上の問題だけではなく、LED素子に微細な円柱構造物(光線指向制御部111,121,112)を形成することに伴う特有の問題としての発光領域を限定させる必要性の問題がある。
つまり、従来のLEDの構造を踏襲した場合は、一般的にサファイアなどの基板113上にGaNのn型半導体層114を形成し、さらに上方にp型半導体層116を設けている。ところが、LED素子の表面に円柱構造物を形成して、円柱の先端(柱頭)の射出面(111a,121a、112a)から射出される光の干渉効果を利用した光線形成を行うためには、円柱構造物の直下に発光領域を限定させることが不可欠となる。その際、GaNのp型半導体のホールの移動度は、n型半導体の電子に比べて格段に小さいため、発光領域のごく近傍にp型電極を形成する必要がある。しかし、LED素子の表面に円柱構造物があった場合には、その円柱構造物をp型半導体で形成し、さらに円柱構造物の直下のみを発光させるために、円柱構造物のトップ(ここでは射出面112a,121a,111a)に透明のp型電極を形成することになる。その際、p型電極形成のための微細製造プロセスが難しいことに加えて、p型電極を透明化させること、さらにはp型電極への外部からの配線が難しいという問題が生じる。
一方、LED素子表面に形成した円柱構造物の直上部分へのp型電極形成を行わずに、円柱構造物の周辺部分にp型電極を形成した場合には、円柱構造物以外の周辺部分からの発光が生じてしまうため、円柱構造物の直下に限定した発光領域の形成は難しくなる。円柱構造物直下以外の領域が発光した場合には、円柱構造物直下以外での発光領域の発光成分が光線形成に加わるようになるため、光線の明瞭性や偏向性が悪化してしまうという問題がある。
一方、通常のLEDの構造とp型領域とn型領域を反転させた構造として、p型領域の上方にn型領域を形成し、円柱構造物をn型半導体によって形成する方法も考えられる。この方法では、n型電極を複数の円柱構造物用の共通電極として使用することができるため、円柱構造物側への外部からの電極配線は共通化されてデバイス形成は容易化されるものの、発光領域を円柱構造物の直下に限定させるために新たに基板剥離による反転構造の製造プロセスが加わるという問題がある。さらに、p型半導体領域の下方に、発光領域を円柱構造物直下の領域に限定させるために、円柱構造物の直下に微細なp型電極の形成が不可欠となる。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、素子単体で光線の成形と方向制御とが可能な素子構造を有し、電極を形成することなく発光させることができ、かつ、発光領域の設計が容易な発光素子を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の発光素子は、基板上に下部半導体層と、励起光によって励起されて発光する活性層と、上部半導体層とが順に積層されるとともに、前記上部半導体層の表面から突出して設けられ、先端の射出面から光を放射する複数の柱状の光線指向制御部とを備える素子部と、前記基板の底面側に配置され、前記励起光を前記基板側から前記活性層に照射する発光部と、を備え、前記複数の光線指向制御部は、少なくとも1本の光線指向制御部の高さが、その他の光線指向制御部の高さと異なり、前記発光部は、前記活性層における前記複数の光線指向制御部のそれぞれの中心の直下を含む領域に前記活性層の発光波長のエネルギーよりも大きいエネルギーを有する前記励起光を照射することを特徴とする。
かかる構成によれば、発光素子は、発光部により、素子部の活性層における複数の光線指向制御部のそれぞれの中心の直下を含む領域(発光領域)に、活性層の発光波長のエネルギーよりも大きいエネルギーを有する励起光を照射することで、この励起光が基板を透過して下部半導体層、活性層および上部半導体層に入射し、励起光が侵入した部分が励起されて活性層のみが発光する。これによれば、素子表面に電極を形成しなくても、活性層を発光させることができる。また、発光素子は、発光部により、上部半導体層上に一様に設けられた活性層の一部の領域のみを選択的に発光させることができるので、発光領域の設計が容易である。これによれば、活性層で発光した光が、光線指向制御部の射出面以外の素子表面から漏れ出て、光線指向制御部の射出面から放射された光との間で余分な干渉効果を引き起こすのを抑制することができる。
さらに、活性層の発光領域を、各光線指向制御部の光の取り入れ量との関係で適切に設定することで、活性層で発光した光の多くを、各光線指向制御部に入射させることができる。そのため、光線指向制御部の射出面から光線の成形に十分な強度の光を射出することができる。
そして、発光素子は、活性層で発光した光が、さらに上部半導体層内を伝搬して光線指向制御部に入射して、光線指向制御部を光導波路として伝搬し、先端(柱頭)の射出面からそれぞれ空気中に射出される。このようにして、それぞれの光線指向制御部から素子外部に射出された光が空気中で干渉することによって、光線を成形する。
ここで、発光素子は、光線指向制御部のうち、少なくとも一つの光線指向制御部の高さを他の光線指向制御部の高さと異ならせているので、複数の光線指向制御部間での柱の高さの差に応じて、発光の方向を変えることができる。
仮に各光線指向制御部が全て同じ高さである場合には、光線は、素子表面における各光線指向制御部の位置をすべて繋いだ軌跡の平面図形の重心位置から、素子表面と垂直な方向に向かう線上に成形されることになる。一方、かかる本発明の発光素子は、複数の光線指向制御部のうち、少なくとも一つの光線指向制御部の高さを他の光線指向制御部の高さと異ならせているので、光の射出方向を素子表面と垂直な方向から傾斜させることができる。
さらに、発光部から照射される励起光は、素子部の基板のバンドギャップエネルギーよりも小さいエネルギーを有することが好ましい。
仮に、励起光のエネルギーが、発光素子の基板のバンドギャップエネルギーよりも大きい場合、励起光が、基板を透過するときに、基板によって一部吸収されてしまう。そのため、下部半導体層、活性層および上部半導体層に入射される光量は、照射された励起光の光量よりも少なくなってしまう。これに対し、励起光のエネルギーを、基板のバンドギャップエネルギーよりも小さくすることで、基板によって励起光が吸収されるのを防ぐことができるので、励起光の光量を減らさずに、下部半導体層、活性層および上部半導体層に入射させることができる。
本発明によれば、発光部により素子部の下部半導体層、活性層および上部半導体層内で励起光が侵入した部分が光励起されて、活性層の発光(フォトルミネッセンス)を生じる。このため、励起光を照射することで活性層の一部領域のみを発光させることができるので、素子表面に電極を形成する必要がなくなる。そのため、電極領域や大きさ、外部配線の形状等により光の干渉の状態が変化するのを回避することができ、光線指向制御部の構造のみによって、光線の指向特性や形状を制御することが可能となる。また、発光部により素子部の活性層の一部領域に励起光を照射することで、活性層の一部領域のみを選択的に励起させて発光させることができるので、発光領域の設計が容易である。そのため、妨害光の発生を抑制することができる。さらに、発光素子の製造工数を削減することができ、作製が容易となる。
本発明の実施形態の発光素子の構成を説明するための図であり、(a)は発光素子を模式的に示す斜視図、(b)は発光素子の光線指向制御部の位置を部分的に示す平面図、(c)は発光素子の指向制御部の高さと照射方向を模式的に示す模式図である。 (a)は、図1に示す発光部を上から見た平面図であり、(b)は、(a)のA−A線矢視における断面図である。 (a)〜(f)は、本発明の実施形態に係る発光部の製造方法の一例の説明図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る発光部の光線指向制御部から射出された光線を光検出装置で測定する様子を説明するための図であり、(b)は、(a)の光検出装置の測定結果として得られるビームパターンの一例を示す図である。 (a)は、図4の構成と比較するために光線指向制御部の全て揃えた状態の発光素子を説明するための図であり、(b)は、(a)の光検出装置の測定結果として得られるビームパターンの一例を示す図である。 従来の素子表面に光線指向制御部(半導体柱状部)を備える発光素子の構成を説明するための斜視図である。
以下、本発明の発光素子を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図面が示す部材等の高さ、幅、大きさや間隔等の位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに、以下の説明において、同一の名称、符号については、原則として同一もしくは同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略する。
[発光素子の構造]
まず、発光素子の構造について、図1,2を参照して説明する。
図1に示す発光素子1は、指向性の高い光を発光する素子であって、特定の方向に光線を射出する光線指向型の発光素子である。
図1に示すように、発光素子1は、ここでは、基板13に、下部半導体層14と、活性層15と、上部半導体層16とが積層され、上部半導体層16の表面に、突出して設けられた柱状の光線指向制御部11,21,12とを備える素子部10と、活性層15に励起光を照射する発光部20と、を備えている。以下では、まず素子部10の各構成について説明する。
<基板>
基板13は、素子部10の底部を構成する基台となるものであり、下部半導体層14の下側に設けられている。基板13は、例えばサファイア等で形成されている。基板13は、発光部20から照射される励起光のエネルギーよりも大きいバンドギャップエネルギーを有する。
<下部半導体層>
下部半導体層14は、活性層15の下側に設けられており、活性層15から遠い方から順に、例えば、GaN層と、GaN/InGaN障壁層とが積層された構造とすることができる。
<活性層>
活性層15は、励起光によって励起されることで光を発生するものである。素子部10が青色発光素子である場合、活性層15は、例えば、InGaNの量子井戸層として形成される。この活性層15は、発光波長のエネルギーが、発光部20から照射される励起光のエネルギー(GaNのバンドギャップ以下のエネルギー)よりも小さくなっている。活性層15は、発光部20から励起光が照射され、照射された半導体層と活性層領域が励起され、さらに活性層15の一部の領域が選択的に発光する。以下、この領域を、適宜、「発光領域15a」という。ここでは、活性層15の発光領域15aは、平面視円形状となっている。また、活性層15の発光領域15aの直径は、複数の光線指向制御部11,21,12を囲んだ外接円Saの直径と略同等となっている。図1および図2(a)に示すように、外接円Saは、活性層15の発光領域15aを、素子表面に投影したものを示している。活性層15の発光領域15aの設定の仕方については、後ほど詳述する。
<上部半導体層>
図1および図2(b)に示すように、上部半導体層16は、活性層15の上側(光取り出し側)に設けられており、活性層15側から順に、例えば、GaN/InGaN障壁層と、GaN層と、が積層された構造とすることができる。
<光線指向制御部>
光線指向制御部11,21,12は、射出面11a,21a,12a(図2(b)参照)から光を放射するものであり、上部半導体層16の表面から突出して設けられている。光線指向制御部11,21,12は、ここでは、上部半導体層16と同一の材料で一体的に形成されている。また、図1に示すように、光線指向制御部11,21,12は、2本ごとに異なる高さに形成されている。すなわち、光線指向制御部11,21,12は、図1に示すように、隣接して配置される2本の光線指向制御部12の高さが、隣接して配置されるその他の4本の光線指向制御部11の高さと異なるように形成され、ここでは光線指向制御部12の高さが光線指向制御部21の高さよりも高く、光線指向制御部21の高さが光線指向制御部11の高さよりも高くなるように形成されている。
このように2本の光線指向制御部12と他の4本の他の光線指向制御部11,21とを異なる高さとすることで、当該高さの差に応じて光線の傾き角θ(図1参照)を制御することができる。この傾き角θとは、図1に示すように、素子部10の表面の重心Oを通る法線Mに対する光線の射出方向の角度を意味する。なお、光線指向制御部11,21,12の高さが全て同じ場合(高さの差がない場合)は、光線指向制御部11,21,12によって成形される光線は、素子部10の表面と垂直な方向(傾き角θ=0)に射出される。
光線指向制御部11,21,12は、活性層15で発生した光の導波路として機能する。ここで、例えば発光部20としてLEDを用いる場合、LEDは、一般的に10〜50μm程度の可干渉長を持っているため、前記したような微小な空間において異なる経路長を経た光は、干渉効果による空間分布を形成する。従って、光線指向制御部11,21,12の内部を伝搬した光は、光線指向制御部11,21,12の最上面である射出面11a,21a,12a(図2(b)参照)から素子部10の表面と垂直な方向、すなわち図1における上方向に放射された後、光の干渉効果によって、所定角度θの方向に傾斜して出力される。ここで、素子部10の表面からも垂直な方向に光が照射されるが、光線指向制御部11,21,12の高さの差による光の干渉効果で所定角度θの方向に光線を傾斜させることができる。なお、ここでの素子部10の表面とは、具体的には図1に示す上部半導体層16の上面のことを意味している。また、ここでの光線とは拡がりのある光を指すものとする。
光線指向制御部11,21,12は、円柱状に形成され、上部半導体層16上にそれぞれ同じ断面積で形成されている。光線指向制御部11,21,12は、それぞれの直径が等しくなるように形成されており、具体的には自由空間(空気中)における光の波長λ程度に設定されている。光線指向制御部11,21,12は、それぞれの柱の中心軸が同じ円周上に等間隔で位置するように、環状に配置されている。ここでは、光線指向制御部11,21,12は、隣り合う柱との間隔が略0nm(接触はしていない)となるように配置されているので、円の直径は2λとなる。また、図2(a)に示すように、光線指向制御部11と光線指向制御部12とは、光軸(法線M)を挟んで正対して配置される。
図2(a)に示す例では、所定の原点Oとは、素子表面において6つの光線指向制御部11,21,12により環状に取り囲まれた所定領域に位置する点である。また、この原点Oは、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの中心軸を通る円Sの重心(中心)のことである。
光線指向制御部11,21の高さと光線指向制御部12の高さとは、それぞれ光線指向制御部11,21,12の内部を伝搬する光の波長程度、またはその数倍の高さに設定される。ここで、光線指向制御部12の高さを「H」とし、光線指向制御部12と光線指向制御部11との高さの差を「d」とし、高さHに対する高さの差dの割合(=d/H)を「δ」とする。この場合、光線指向制御部12と光線指向制御部11との高さの差dは、d=δHで表わすことができる。なお、以下の説明では、光線指向制御部12の高さHに対する柱の高さの差dの割合δを「柱高低差割合δ」として説明する。柱高低差割合δの値を大きくすると、素子部10の表面と垂直な方向に対する光線の成す角(傾き角θ)が増加する。なお、光線指向制御部21は、光線の指向の制御の精度をより高めるために設置されている。すなわち、光線指向制御部11,12の中間となる高さで、光線指向制御部11、21、12として本数を増やし、光線を発生する射出面11a,21a,12aの数を増加さている。したがって、光線指向制御部21があることで、(光線を形成するための)位相の異なる光の波源が増えることになり、光線指向制御部11,12の4本の場合と比較して、波面の整った光線の形成ができ、遠方まで光線の広がりを抑えた光線の形成が可能となる。
高さの高い光線指向制御部12と高さの低い光線指向制御部11、21からそれぞれ放射される光の干渉の原理については、図6を参照して説明した特許文献1に記載の従来の発光素子110における高さの高い光線指向制御部111と高さの低い光線指向制御部112からそれぞれ放射される光の干渉の原理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、後記する実験結果に基づいて、素子部10の光線指向制御部12と光線指向制御部11との高さの差dは、放射光の誘電体中における発光波長の長さ以下であることとした。ここで、放射光の誘電体中における発光波長とは、自由空間においてある発光波長の光を、誘電体中(光線指向制御部の内部)を光導波路として伝搬したときの発光波長である。
一般に、誘電体の誘電率は真空中(空気中)より高いため、誘電体中を伝搬する際の光の速度は、空気中を伝搬する速度に比べて遅くなる。具体的には、放射光の自由空間における発光波長λと誘電体中の放射光の発光波長λとの間には、「λ=λ/n」の関係がある。ここで、nは、誘電体の屈折率である。
素子部10における光線指向制御部11,21,12は、光線の放射方向を制御するとともに、妨害光の発生を抑制するうえで合計6本とすることが最も好ましい。
すなわち、光は横波であるため、1本の光線指向制御部から放射された光の高調波を抑制するには光軸(重心)を対称軸とした反対側に発生する電界を打ち消す必要がある。しかし、例えば光線指向制御部を4本にすると、光軸を挟んで正対する光線指向制御部11と光線指向制御部12は2組となるが、光軸回りの対称性が向上して回転対称な成分が強め合うことになる。その一方で、軸回りに隣り合う2つの光線指向制御部の中間部分に生じる同じ偏光の高調波は光線指向制御部の配置によって強められるため、光線指向制御部を4本とすると妨害光の影響が大きくなるおそれがある。
また、光線指向制御部を5本とすると、光線指向制御部11と光線指向制御部12が光軸を挟んで正対しないため、同じ偏光の高調波が強められることがなく、妨害光が抑制される。しかし、光線指向制御部を5本とすると、光軸を含む面に対する対称性が光線指向制御部を6本とした場合よりも劣るので、干渉効果による放射方向の制御が難しくなるおそれがある。一方、素子部10のように光線指向制御部を6本とすると、光線指向制御部11と光線指向制御部12が光軸を挟んで正対し、かつ光軸を含む面に対する対称性も良いため、妨害光の発生を抑制することができるとともに、光線の放射方向も制御することが可能になるため最も好ましい。
[活性層の発光の原理]
次に、素子部10の活性層15の発光の原理について説明する。
図1に示すように、発光部20から照射された励起光は、素子部10の下側、具体的には基板13の下側から基板13に入射され、この励起光が、基板13を透過して、下部半導体層14、活性層15および上部半導体層16に入射される。
下部半導体層14、当該活性層15および上部半導体層16内に励起光が侵入すると、励起光が侵入した部分が光励起されて、活性層15の発光(フォトルミネッセンス)を生じる。つまり、下部半導体層14、活性層15および上部半導体層16では、励起光が入射されると、励起光が侵入した領域では熱平衡状態よりも過剰の電子・正孔対が形成される。そして、活性層15中において、熱平衡状態に戻ろうとするときに電子と正孔とが再結合することで活性層15の一部である発光領域15aが選択的に発光する。
活性層15は、発光部20により励起光が照射された部分(下部半導体層14の励起光照射領域14a、発光領域15a、上部半導体層16の励起光照射領域16a)の内の励起光侵入部分が励起されて、発光領域15aのみが発光する。そのため、発光部20における励起光の照射範囲および位置を適切に設計することで、活性層15における発光領域15aとして適切な範囲に限定することができるので、素子部10の表面からの妨害光の発生を抑制することができる。なお、発光領域15aは、ここでは光線指向制御部11,21,12の外接円Saの範囲としている。これにより、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの射出面11a,21a、12a(図2(b)参照)から射出された光によって光線を成形する際に、光線指向制御部11,21,12の形成されていない上部半導体層16から出る妨害光の影響を受けないようにすることができる。発光領域15aは、光線指向制御部11,21,12の形成されている範囲以外の光が照射する上部半導体層16の部分が少ないように励起部分を設定するほど都合がよい。
このようにして、活性層15の発光領域15aで発光した光は、上部半導体層16に入射され、上部半導体層16内を伝搬して、光線指向制御部11,21,12の直下から光線指向制御部11,21,12を含む領域内にそれぞれ入射される。そして、光線指向制御部11,21,12を含む領域内にそれぞれ入射された光は、光線指向制御部11,21,12中を光導波路としてそれぞれ伝搬して、それぞれの射出面11a,21a、12a(図2(b)参照)及び発光領域15a内の上部半導体層16表面から空気中にそれぞれ放出される。光線指向制御部11,21,12のそれぞれの射出面11a,21a、12aを中心に空気中に放出された放射光が、相互に干渉することで光線を成形し、光線指向制御部11,21,12の高さの違いによって、光線の方向(傾き角θ(図1参照))が制御される。
図1および図2(b)に示すように、発光部20は、図示しない外部電源から供給された電力により励起光を発生させ、発生させた励起光を素子部10の基板13側から照射するものである。図2(b)に示すように、発光部20は、素子部10の基板13の下側に、光の射出面20aが基板13と対向するように配置されている。
発光部20の射出面20aから照射される励起光の照射範囲(横断面の面積・太さ)および位置によって、活性層15の発光領域15aの横断面の面積および活性層15における位置が定まる。
発光部20としては、例えば公知のレーザやSLD(スーパールミネッセントダイオード)を用いることができる。レーザやSLDにより成形される光は指向性が高いため、発光部20と素子部10とが離間して配置され、発光部20における励起光の射出面から基板13までの距離が長い場合であっても、光線の拡がりを抑制して基板13に十分な量の励起光を入射させることができる。
素子部10は、前記したとおり、活性層15で発生した光が、上部半導体層16を介して光線指向制御部11,21,12の外接円Saを含む領域に入射し、光線指向制御部11,21,12の内部を光導波路としてそれぞれ伝搬して、それぞれの射出面から射出した光の干渉によって光線を成形するものである。そして、素子部10は、光線指向制御部11,21,12の高さの違いによって光線の方向を制御するものである。
ここで、素子部10において、光線指向制御部11,21,12の高さの違いによって光線の方向を制御するためには、活性層15の発光領域15aを均一に発光させることが必要である。活性層15の発光領域15aでの発光が不均一であると、光線指向制御部11,21,12に入射される光量が不均一となる。その結果、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの射出面から射出した光の干渉に影響を及ぼしてしまい、光線指向制御部11,21,12の高さの違いのみによって光線の方向を制御することが困難となる。
なお、発光部20を基板13に近接させて対面して配置するために、枠体40を設置している。この枠体40は、ここでは、基板13よりも外側に外縁が位置する大きさに形成され、かつ、絶縁体で形成されている。
[励起光の入射方向]
活性層15の発光領域15aを均一に発光させるためには、素子部10に励起光を入射させる方向を素子部10の下側、つまり、基板13の下側に配置し、基板13側から下部半導体層14、活性層15および上部半導体層16に励起光を入射させることとした。これにより、発光部20から照射された励起光が、活性層15の発光領域15aを発光させ均等に光線指向制御部11,21,12に入射させることができる。
[励起光のエネルギーと基板のバンドギャップエネルギーとの関係]
また、光線指向制御部11,21,12の射出面11a,21a,12a(図2(b)参照)からそれぞれ射出された光の干渉によって成形される光線の強度は、下部半導体層14、活性層15および上部半導体層16に入射される励起光の量、および、活性層15で発光した光が、光線指向制御部11,21,12の内部に取り入れられる量によって変化する。入射される励起光の量が、一定量以下であると、活性層15で十分な発光が得られず、光線指向制御部11,21,12の内部に取り入れられる量が一定量以下となってしまう。そのため、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの射出面から十分な強度の光が射出されず、これらの光の干渉によって光線を成形することが困難となる。
活性層15の発光領域15aに、充分な量の励起光を入射させるためには、素子部10の基板13側から照射された励起光が、基板13を透過する際に、基板13によって励起光が吸収されるのを抑制する必要がある。
ここで、前記したように、活性層15は、InGaNの量子井戸層として形成される。また、下部半導体層14は、活性層15から遠い方から順に、例えば、GaN層と、GaN/InGaN障壁層とが積層された構造となっている。さらに、基板13は、例えば、サファイアやSiC等で形成される。このとき、下部半導体層14のバンドギャップは、3.4eVとなる。また、例えば、基板13をサファイアで形成する場合、バンドギャップは、約8.64eVとなる。さらに、活性層15のバンドギャップは、InとGaのモル分率と、モル分率に重畳される曲率因子(ボーングパラメータ)によって変化する。InNのバンドギャップは約0.7eVであって、さらにInGaNのボーイングパラメータは、1.4〜2.5であり、これらを考慮すると、例えば、In:Gaのモル分率を1:9とすると、約2.9eV、また、In:Gaのモル分率を2:8とすると、約2.6eVとなる。
したがって、基板13は、サファイアのバンドギャップである約8.64eVに相当する波長145nmより短波長の光を吸収し、波長145nmより長波長の光は透過する。また、下部半導体層14は、GaNのバンドギャップである3.4eVに相当する波長365nmより短波長の光を吸収し、波長365nmより長波長の光は透過する。さらに、活性層15は、InGaNのバンドギャップである約2.6eVに相当する波長477nmより短波長の光を吸収し、波長477nmより長波長の光は透過する。
仮に、励起光のエネルギーが、基板13よりも大きい場合、励起光が、基板13を透過するときに、基板13によって吸収されてしまうことになる。ここでは、前記したように、基板13(サファイア)のバンドギャップが約8.64eVであり、下部半導体層14(GaN)のバンドギャップは、3.4eVであるので、励起光のエネルギーが、3.4eVより大きい場合(励起光の波長が、波長365nmより短い場合)、励起光が、下部半導体層14の励起光照射領域14aおよび発光領域15aならびに上部半導体層16の励起光照射領域16aの内の励起光侵入部分によって吸収される。そこで、励起光のエネルギーが、基板13のバンドギャップエネルギーより小さく、かつ活性層15のエネルギーギャップより大きい場合において、GaNでの吸収を伴いながら効率よくGaN母体を励起できれば(活性層15のフォトルミネッセンス励起帯を励起できれば)、活性層15の発光領域15aのみ発光させることができる。
そこで、この条件を満たすように、発光部20で発生させる励起光の種類、あるいは、基板13と下部半導体層14と活性層15と上部半導体層16の材料を選択すると、励起光を、下部半導体層14の励起光照射領域14a、発光領域15aおよび上部半導体層16の励起光照射領域16aの内の励起光侵入部分で効率的に吸収と励起を生じさせて、活性層15の発光領域15aを発光させることができる。
ここでは、励起光のエネルギー(eV≒1240/波長[nm])が、活性層15(InGaN)のバンドギャップである約2.6eVよりも大きく、かつ、サファイア基板のバンドギャップである8.64eVよりも小さく、効率的にGaNの母体の吸収を伴いながらフォトルミネッセンスを励起できるようなレーザやSLDを用いることができる。
[活性層の発光領域の設計]
次に、活性層15の発光領域15aの設計の仕方について説明する。
活性層15で十分な発光が得られたとしても、この光が、光線指向制御部11,21,12の内部に取り入れられる量が一定量以下となってしまうと、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの射出面から十分な強度の光が射出されない。
一方、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの射出面11a,21a,12a(図2(b)参照)から射出した光で成形される光線の方向制御の任意性を向上させるためには、活性層15で発光し、光線指向制御部11,21,12に入射せずに素子表面(上部半導体層16の上面)から漏れ出た光と、複数の光線指向制御部11,21,12に入射してそれぞれの射出面から射出した光と、が余分な干渉を引き起こすことを抑制することが必要である。これらを両立するためには、活性層15の発光領域15aを適切に設定する必要がある。
活性層15の発光領域15aは、発光部20の予め設定されている射出面20aから射出される励起光の照射範囲(大きさ・太さ)と位置によって定められる。
活性層15の発光領域15aは、光線指向制御部11,21,12の直下を含む一部領域に設定される。ここでは、図2(a),(b)に示したように、光線指向制御部11,12を囲む外接円Saを活性層15に投影したときの外接円内の領域を発光領域15aとしている。
活性層15の発光領域15aをこのように設計すると、活性層15の発光領域15aで発生した光が、光線指向制御部11,21,12以外の素子部10の余分な表面から漏れ出るのを抑制することができる。よって、素子部10の上部半導体層16の表面から漏れ出た光(妨害光)と、光線指向制御部11,21,12の射出面11a,21a,12a(図2(b)参照)からそれぞれ射出された光と、による余分な干渉効果が生じるのを抑制することができる。したがって、光線の明瞭性を確保することができる。また、光線指向制御部11,21,12の射出面11a,21a,12a(図2(b)参照)からそれぞれ射出された光で成形される光線の方向制御の任意性を向上させることができる。なお、図2(b)では、活性層15のうち発光領域15aのみを間隔の狭い斜線で示している。
[素子部の製造方法]
素子部10を製造する方法としては、公知の種々の微細加工技術を用いることができる。
素子部10の製造工程の一例を、図3を参照して説明する。まず、バッファ層200を介してGaN等からなる発光素子層(上部半導体層16、活性層15および下部半導体層14)が形成された基板13を用意する。例えば、図3(a)に示すように、バッファ層200が積層されたサファイア等の基板13の表面に、分子線エピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法、有機金属化学気相成長(MOCVD)法等の成膜方法により、図3(b)に示すように、下部半導体層14を積層し、次に、InGaNの量子井戸層からなる活性層15を形成し、さらに、上部半導体層16を積層する。
さらに、図3(c)に示すように、上部半導体層16の表面の画素領域に熱可塑性樹脂または光硬化性樹脂からなるフォトレジストfをパターニングして積層する。パターニングは、上部半導体層16の表面において、画素領域を円形に残し、その他を全て覆うパターンとする。例えば、上部半導体層16の表面の画素領域にフォトレジストfを塗布後、フォトマスクで皮膜し、紫外線を照射して現像することで形成することができる。
続いて、図3(d)に示すように、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)等のドライエッチングや薬液を用いたウェットエッチングにより、上部半導体層16のフォトレジストfの周囲をエッチングする。
さらに、図3(e)に示すように、フォトレジストfをリフトオフする。
そして、図3(f)に示すように、光線指向制御部11,21,12を、それぞれの高さが異なるように、例えば、収束イオンビーム(Focused Ion Beam)法により形成する。なお、光線指向制御部11,21,12を形成する場合には、フォトレジストを使用して反応性イオンエッチング等のドライエッチングや薬液を用いたウェットエッチングによる公知の手法により形成することとしても構わない。
[発光素子の性能]
本実施形態の発光素子1の性能を確かめるために、FDTD(Finite-Difference Time-Domain)法によるシミュレーションを行った。ここでは、素子部10から射出された光線の発光強度の角度分布(指向特性)を、図4(a)に示す光検出装置30によって測定して評価することとした。なお、図4中に示したシミュレーション結果は、FDTD法で導かれた光を電磁波として取り扱った結果で、電界強度成分の分布であって、発光強度は電界成分の2乗で表される。その際の電界強度分布は、2次元平面をxy平面とし、そのxy平面から直交(垂直)する方向をz方向としたときに、面内から垂直の方向(z方向)に5400nm上昇した面内(xy平面)での電界分布を表している。なお、本シミュレーションでは、このxy平面を200×200のメッシュで区切って計算した結果を示している。また、図4(a)、(b)において大文字で示すX、Yは、直交する方向に光検出装置30が移動する半球軌道を示している。
光検出装置30は、図4(a)に示すように、素子部10の所定の原点O(図2(a)参照)から所定距離真上に離間した位置を天頂部とする半球面を仮定し、この半球面軌道上において、天頂部を通るように円周(図4(a)では破線で表示)上で、光線指向制御部11,12から射出された光線の傾き角として法線Mに対する正負の角度(天頂角)を±θで測定する。光検出装置30は、ここではアームやホルダ等を介して受光装置が移動機構(いずれも図示せず)に接続されており、前記した円周上を移動することで、様々な方向からの光線を検出可能となっている。
また、光検出装置30は、光検出装置30の中心と、半球面の天頂部とが同軸上となる位置を0度とする。光検出装置30は、レンズ面(図示せず)に対し垂直に光線を入射したときの自身の位置(0度の位置からの距離と方向)から、素子部10の所定の原点O(図4(a)参照)を通る法線Mに対する光線の傾き角を測定するようになっている。すなわち、光検出装置30は、軌道上において、試料表面に対する設置角度を変えながら発光強度の角度分布(指向特性)を測定する。この光検出装置30は、公知のものを適宜用いることができる。また、このシミュレーションでは、光検出装置30のレンズ面(図示せず)と、素子部10の表面の中心(原点:重心)Oとの距離を5400nmとした。
次に、シミュレーションにおける素子部10の設計例を、図4(a)を参照して説明する。
素子部10は、発光素子層(上部半導体層16、活性層15および下部半導体層14)が、GaNにInを添加したLEDであるものとした。
基板13は、サファイア基板を使用するものとした。
光線指向制御部11,21,12の直径は、放射光の自由空間における発光波長λに相当する477nmとした。
図2(a)に示すように、光線指向制御部11,21,12の平面視における配置角度は、60度毎とした。光軸を挟んで正対する光線指向制御部間の間隔は、約2.0λとした。
隣り合う光線指向制御部間の間隔は、略0nmとした。
光線指向制御部12の高さHは、650nmとした。
また、光線指向制御部11の高さは、光線指向制御部12の高さHから、d(d=δH)を引いた[H−d]nmとしている。なお、柱高低差割合δは、光線指向制御部11,12の高さの差の割合であり(δ=d/H)、この柱高低差割合δの値を変化させることで、光線方向が制御される。そして、光線指向制御部21は、光線指向制御部12,11の中間の高さとしている。光線指向制御部21があることで、(光線を形成するための)位相の異なる光の波源が増えることになり、光線指向制御部11,12の4本の場合と比較して、波面の整った光線の形成ができ、遠方まで光線の広がりを抑えた光線の形成が可能となる。なお、加工精度の関係から、光線指向制御部11,21,12は、6本程度が適切である。
さらに、活性層15の発光領域15aの直径は、約3.0λとした。
次に、図4(b)に示した画像は、図4(a)に示すような光検出装置30で測定された、素子部10の光線指向制御部11,21,12から射出された光の強度分布を画像化したビームパターンである。このビームパターンは、ここでは、光検出装置30が0度からX方向に±40°、Y方向に対しても±40°までのθ方向となる位置の範囲を測定したものである。ビームパターンにおいて、符号rの領域は、図4(b)に示すスケールにて、濃いグレーの部分である。なお、ここでは、ビームパターンは、FDTD法における電界強度の2乗(すなわち光強度)とした。
また、符号yの領域は、図4(b)に示すスケールにて2番目に濃いグレーの部分である。さらに、符号gの領域は、図4(b)に示すスケールにて中間のグレーの部分である。そして、符号bの領域は、図4(b)に示すスケールにて白色の部分である。すなわち、この白色の部分は光の強度がおよそ0.00W/m2であることを示す。
なお、図4(a)に示す破線は、素子部10の所定の原点O(図2(a)参照)を通る法線Mであり、図4(b)に示す破線の交点は、素子部10の所定の原点O(図2(a)参照)の位置を示すものである。図4(b)に示すように、光検出装置30で検出された素子部10から放射された光のビームパターンは、最も光の強度が高い符号rの領域、つまり、成形された光線の中心部分が、表面の法線Mに対し右側にずれている。これは、素子部10から放射された光が、素子部10の表面の法線Mに対し、右側に傾いているということを意味する。また、図4(b)に示すように、素子部10から放射された光のビームパターンは、成形された光線の中心部分の強度が高く、光線の明瞭性が高いことがわかる。このように、本実施形態に係る素子部10は、光線の明瞭性が高く、かつ、光線を素子部10の表面の法線Mに対して十分傾けることができるので、IP立体ディスプレイ等に好適である。
なお、図5(a)に示すように、全て光線指向制御部12の高さに揃えた発光素子1Lは、他の部分を図4で示すものと同じ構成として形成したとき、図5(b)に示すように、xy平面に対して垂直方向に光線が出力されていることが分かる。つまり、発光素子1,1Lのビームパターンの結果からは、同一の高さの光線指向制御部12以外に、高さを変えた光線指向制御部11,21(図4参照)を備えることで光線の方向が制御できることが分かる。
本発明の実施形態に係る発光素子によれば、次のような優れた作用効果が得られる。
すなわち、本発明の実施形態に係る発光素子によれば、素子単体で光線の成形と方向制御を可能とすることができる。
また、本発明の実施形態に係る発光素子によれば、発光部で発生させた励起光を半導体層および活性層に照射することで、半導体層および活性層の一部を選択的に励起させて活性層を発光させることができる。このように、上部半導体用の電極および下部半導体用の電極を形成することなく活性層を発光させることができるので、発光素子の構造が簡単となり、上部半導体用の電極および下部半導体用の電極を形成する場合と比較して、製造工程数を減少することができる。発光素子は、とくに、素子部の表面に電極を形成しなくてよいため、光線指向制御部を避けて電極を形成するための精密な位置合わせや電極領域の設計等が不要となり、作製が容易となるとともに、形状の加工が容易となる。また、素子部の表面に電極を形成しなくてよいため、電極領域や大きさ、外部配線の形状等により光の干渉の状態が変化するのを回避することができ、光線指向制御部の構造のみによって、光線の指向特性や形状を制御することが可能となる。
さらに、発光素子は、発光部から照射する励起光の照射範囲と位置によって半導体層および活性層の一部を選択的に励起させて発光させるため、発光領域の設計が容易となる。また、発光領域の変更が容易となる。
なお、前記した説明では、発光素子1は、素子部10の光線指向制御部11,21,12の高さの違いのみによって光線の方向を制御することとしており、活性層15で発光した光が、光線指向制御部11,21,12内に均一に取り入れられるように、活性層15の発光領域15aを設定している。しかし、例えば、光線指向制御部11,21,12内に取り入れられる光の量をあえて不均一にすることで、光線の方向を変えたい場合は、発光部20から照射する励起光の照射範囲(横断面の面積・太さ)や位置を変更することによって、活性層15の発光領域15aを変更してもよい。そのような場合、発光素子1によれば、発光部20からの励起光の照射範囲または位置を変更するだけで、素子部10の活性層15の発光領域15aを変更することができるので、活性層15の発光領域15aの変更が容易である。
そして、本発明の実施形態に係る発光素子は、発光部から照射する励起光のエネルギーが、基板の材料のバンドギャップエネルギーよりも小さいため、基板によって励起光が吸収されることがない。そのため、発光素子によれば、発光部により素子部の基板の下側から照射した励起光を、光量を減らさずに半導体層および活性層に入射させることができるので、素子部の外部に取り出し可能な光量を増大することができる。また、発光素子によれば、発光部により活性層の発光領域のみを選択的に励起させて発光させるので、素子表面から妨害光が漏れ出るのを抑制することができる。したがって、背景雑音の影響を低下させることができるので、強度の高い光線を成形することができる。
そして、本発明の実施形態に係る発光素子は、素子部の光線指向制御部のうちの少なくとも1本(ここでは3本)の高さをその他の光線指向制御部の高さと異なるように構成することで、それぞれの射出面から射出された光に位相差を設けることができ、当該位相差に応じた傾き方向に光線を放射することができる。このように、発光素子は、発光の方向を光線指向制御部の高さの差で制御し、光線の成形を複数の光線指向制御部の配置で制御したものなので、光線が射出する方向を比較的大きくなるように制御したときに当該光線に生じやすいサイドローブを比較的小さく抑えることができる。つまり、本発明の実施形態に係る発光素子は、妨害光の発生を抑制できるのでS/N比の高い光線成形を行うことができる。
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
例えば、前記した実施形態において、素子部10の基板13の材料は、サファイアとし、LED素子の材料は、GaNとして説明したが、本発明はこれに限られない。素子部10は、基板13のバンドギャップが、励起光のエネルギーよりも大きく、かつ、活性層15のバンドギャップが、励起光のエネルギーよりも小さいという条件が満たされれば、材料を変更してもよい。例えば、LED素子をAlN、GaAlN、ZnO、GaAs、GaP、GaAlAs、GaAlAsP等としてもよいし、基板13を、GaAs、Si、SiC等としてもよい。
また、素子部10の活性層15の発光領域15aを、例えば光線指向制御部11,21,12をそれぞれ活性層15に投影したときの各領域内としてもよいし、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの中心軸を通る円Sを活性層15に投影したときの円S(図2参照)内の領域としてもよい。さらに、活性層15の発光領域15aを、光線指向制御部11,21,12の外接円Saの領域内としてもよい。なお、前記した外接円Saを含む領域とは、外接円Saと同心円状に、例えば、半径で1.1倍広げた領域である。この発光領域15aの範囲は、シミュレーションして光線が傾斜することで設定されることが好ましい。
さらに、素子部10は、図1に示すように、光線指向制御部が、断面円形状かつ円柱状に形成されていたが、これに限らず、断面多角形状かつ多角柱状であってもよい。また、すべての光線指向制御部の直径は必ずしも等しくなくてもよい。
なお、素子部10は、最も好ましい例として光線指向制御部を上部半導体層16の表面に6本形成したが、この他に、光線指向制御部を上部半導体層16の表面に3本形成しても構わない。光線指向制御部の本数を3本とした場合、1本を光線指向制御部12とし、他の2本を光線指向制御部11とするか、2本を光線指向制御部12とし、他の1本を光線指向制御部11とする。あるいは、光線指向制御部12,21,11をそれぞれ一本ずつとしても構わない。3本の光線指向制御部の平面視における配置は図2(a)の角度αが120度となるようにすることが好ましい。
また、発光素子1は、光線の成形と放射方向の制御を必要とするデバイス一般にも応用することが可能であり、例えばプロジェクター用光源、空間光インターコネクションに用いる接続器、拡散板を必要としない照明用光源等にも利用することができる。
なお、図示しない移動機構は、光線を受光する受光装置を、ホルダ等を介して支持する半円状のレールと、このレールの基端を支持して円軌道上に沿って当該レールを移動させる構成であってもよい。また、移動機構は、光線を受光する受光装置を支持する半円状のレールと、このレールの基端を支持して、その支持する部分に設けた回動軸により、当該レールが垂直状態から水平状態となる方向に向かって所定角度で角度を設定できる構成であってもよい。つまり、移動機構は、受光装置を支持して半球面軌道上を移動できる構成であれば、特に限定されるものではない。
[発光素子の応用例]
本実施形態に係る発光素子1の素子部10を基板上に多数並べ、基板の下側に素子部10の位置に対応して発光部20を配置することにより、IP方式のディスプレイであるIP立体ディスプレイを提供することが可能である。このような構成のIP立体ディスプレイでは、駆動させたい発光素子1の素子部10の下側から発光部20により励起光を照射することで、各発光素子1を独立して駆動させることができるので、駆動操作が簡便である。
1 発光素子
10 素子部
11,12 光線指向制御部
11a,12a 射出面
13 基板
14 下部半導体層
15 活性層
15a 発光領域
16 上部半導体層
20 発光部
110 発光素子
111,121,112 光線指向制御部
111a,121a,112a 射出面
113 基板
114 n型半導体層
115 発光層
116 p型半導体層

Claims (5)

  1. 基板と、下部半導体層と、励起光によって励起されて発光する活性層と、上部半導体層とが順に積層されるとともに、前記上部半導体層の表面から突出して設けられ、先端の射出面から光を放射する複数の柱状の光線指向制御部とを備える素子部と、前記基板の底面側に配置され、前記励起光を前記基板側から前記活性層に照射する発光部と、を備え、
    前記複数の光線指向制御部は、少なくとも1本の光線指向制御部の高さが、その他の光線指向制御部の高さと異なり、
    前記発光部は、前記素子部の前記活性層における前記複数の光線指向制御部のそれぞれの中心の直下を含む領域に前記活性層の発光波長のエネルギーよりも大きいエネルギーを有する前記励起光を照射することを特徴とする発光素子。
  2. 前記励起光は、前記素子部の前記基板のバンドギャップエネルギーよりも小さいエネルギーを有することを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記発光部は、前記素子部の前記活性層において前記複数の光線指向制御部を囲んだ外接円を投影したときの当該外接円内を含む領域に前記励起光を照射することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光素子。
  4. 前記発光部は、前記素子部の前記活性層において前記複数の光線指向制御部のそれぞれの中心軸を通る円周を投影したときの当該円周内を含む領域に前記励起光を照射することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光素子。
  5. 前記発光部は、前記素子部の前記活性層においてそれぞれの前記光線指向制御部の横断面を投影したときの当該横断面内を含む領域に前記励起光を照射することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光素子。
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