JP2016075270A - モノブロックエンジンのシリンダー構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの熱効率の低下を抑えることが可能なモノブロックエンジンのシリンダー構造を提供する。【解決手段】モノブロック11には、シリンダー12の側壁20における上面壁21側の端部に、シリンダー12の周方向における全周にわたって凹部22が形成されている。凹部22には、合い口部を有する円環形状のスペーサー25が装着される。スペーサー25は、凹部22に装着された状態において、スペーサー25の内周面28がピストン13のトップランド13Tよりもシリンダー12の外方に位置する。【選択図】図1

Description

本発明は、シリンダーヘッドとシリンダーブロックとが一体的に形成されたモノブロックを有するモノブロックエンジンのシリンダー構造に関する。
例えば特許文献1のように、シリンダーヘッドとシリンダーブロックとが一体的に形成されたモノブロックを有するモノブロックエンジンがある。モノブロックエンジンは、ヘッドガスケットやヘッドボルトが不要なため、エンジンの構成要素の削減を図ることが可能である。
一方、モノブロックには、シリンダーの側壁に対するホーニング加工時に工具の逃げや研削液溜りが必要とされる。そのため、シリンダーの側壁には、シリンダーの上面壁側の端部に、全周にわたって凹部が形成される。
特開平6−229315号公報
工具の逃げや研削液溜りとして機能する凹部は、シリンダーと、ピストンのトップランドとの隙間であるデッドボリュームを増大させるためエンジンの熱効率を低下させる。
本発明は、エンジンの熱効率の低下を抑えることが可能なモノブロックエンジンのシリンダー構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するモノブロックエンジンのシリンダー構造は、シリンダーヘッドとシリンダーブロックとが一体的に形成されたモノブロックを有するモノブロックエンジンのシリンダー構造であって、前記モノブロックには、シリンダーの側壁の上面壁側の端部に全周にわたって凹部が形成され、前記凹部には、リング状のスペーサーが装着され、前記凹部に前記スペーサーが装着された状態において、前記スペーサーの内周面がピストンのトップランドよりも前記シリンダーの外方に位置する。
上記構成によれば、凹部にスペーサーが装着されることでデッドボリュームが小さくなる。これにより、デッドボリュームに起因した未燃ガスの生成や燃焼圧の低下が抑えられることから、エンジンの熱効率の低下が抑えられる。
上記モノブロックエンジンのシリンダー構造において、前記スペーサーは、合い口部を有して弾性変形により縮径可能に構成され、前記凹部に装着されていない状態において、前記凹部における前記シリンダーの最大径よりも大きい外径を有することが好ましい。
上記構成によれば、スペーサーは、凹部に装着される際には縮径された状態でシリンダーに挿入され、凹部に装着された後は復元力でシリンダーの側壁を押圧する。その結果、凹部からスペーサーが外れにくくなる。
上記モノブロックエンジンのシリンダー構造は、前記凹部に前記スペーサーが装着された状態において、前記凹部の凹面に対して前記スペーサーが面接触することが好ましい。
上記構成によれば、スペーサーの位置がずれにくくなる。
上記モノブロックエンジンのシリンダー構造は、前記凹部に前記スペーサーが装着された状態において、前記スペーサーの内周面が前記シリンダーの内側面よりも前記シリンダーの内方に位置することが好ましい。
上記構成によれば、スペーサーの内周面がシリンダーの内側面よりも内方に位置することでデッドボリュームをさらに小さくすることができる。
上記モノブロックエンジンのシリンダー構造において、前記凹部が曲面で構成されていることが好ましい。
上記モノブロックエンジンのシリンダー構造において、前記スペーサーの熱伝導率が前記モノブロックの熱伝導率よりも低いことが好ましい。
上記構成によれば、混合気の燃焼熱がスペーサーを介してモノブロックに伝熱することが抑えられる。これにより、シリンダー内の温度低下が抑えられることで未燃ガスの生成や燃焼圧の低下が抑えられる。その結果、エンジンの熱効率の低下がさらに抑えられる。
上記モノブロックのシリンダー構造において、前記スペーサーは、スペーサー本体と前記スペーサー本体にコーティングされて前記スペーサー本体よりも熱伝導率の低いセラミック層とを備えることが好ましい。
上記構成によれば、スペーサー本体にセラミック層がコーティングされることで、スペーサー本体のみでスペーサーが構成される場合に比べて、スペーサーの熱伝導率をさらに低くすることができる。
第1実施形態のモノブロックエンジンのシリンダー構造の断面構造を示す図であって、ピストンが上死点に位置している状態を示す図である。 自由状態におけるスペーサーの斜視構造を示す斜視図である。 スペーサーの装着方法を説明するための図である。 シリンダー周辺の断面構造を示す図であって、ピストンが上死点に位置している状態とピストンが下死点に位置している状態とを示す図である。 第2実施形態におけるスペーサーの断面構造を示す断面図である。 凹部およびスペーサーについての変形例の一例を示す断面図である。 凹部およびスペーサーについての変形例の一例を示す断面図である。 スペーサーについての変形例の一例を示す断面図である。 スペーサーの合い口部についての変形例の一例を示す平面図である。
(第1実施形態)
図1〜図4を参照してモノブロックエンジンのシリンダー構造の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、モノブロックエンジン10の一例は、シリンダーヘッドとシリンダーブロックとが一体化されたモノブロック11を備えるディーゼルエンジンである。モノブロック11のシリンダー12には、ピストン13が収容される。ピストン13には、ピストンリングとして、燃焼室の気密性を高めるトップリング14およびセカンドリング15、ならびに、シリンダー12に付着するオイル量を調整するオイルリング16が装着されている。ピストン13は、トップリング14よりもピストン13の頂面側の外周部分としてトップランド13Tを有する。モノブロックエンジン10では、シリンダー12の上面壁21に開口する吸気ポート17を通じてシリンダー12に吸入空気が流入する。シリンダー12内の吸入空気に対して燃料噴射弁18から燃料が噴射されることによりシリンダー12内に混合気が生成される。そして、混合気を燃焼させた排気ガスは、上面壁21に開口する排気ポート19を通じてシリンダー12から排出される。
シリンダー12の側壁20には、シリンダー12の上面壁21側の端部に、シリンダー12の周方向の全周にわたって凹部22が形成されている。凹部22は、円弧状の断面形状を有する凹面23で構成されている。凹部22は、シリンダー12に対するホーニング加工時に工具の逃げや研削液溜りとして機能する。シリンダー12は、凹部22において最大内径φaを有し、ピストンリングが摺動することによりピストン13の往復動をガイドする内側面24において内径φbを有する。凹部22には、リング状のスペーサー25が装着される。
スペーサー25は、例えばスチール系や鋳鉄といった金属からなる。スペーサー25は、凹部22に装着された状態において、シリンダー12の外方に臨む面である外周面27とシリンダー12の内方に臨む面である内周面28とを有する。スペーサー25の外周面27は、外方に張り出す半円状の断面形状を有するとともにその断面形状に凹面23と同じ断面形状の部分を有し、凹部22の凹面23に対して面接触する。スペーサー25の内周面28は、凹部22にスペーサー25が装着された状態において、シリンダー12の中心軸Aに沿って延びる平坦な面である。また内周面28は、ピストン13のトップランド13Tよりもシリンダー12の外方であって、かつ、シリンダー12の内側面24よりもシリンダー12の内方に位置し、ピストン13が上死点に位置しているときにトップランド13Tと対向する。すなわち、スペーサー25は、凹部22に装着された状態において、シリンダー12の最大内径φaと同じ大きさの外径を有し、ピストン13のトップランド13Tの外径φcよりも大きく、かつ、シリンダー12の内側面24の内径φbよりも小さい内径φfを有する。
図2に示すように、スペーサー25は、合い口部29を有して弾性変形により縮径可能なリング状に形成されている。スペーサー25は、凹部22に装着されていない状態において、シリンダー12の最大内径φaよりも大きい外径φdを有する。
図3に示すように、スペーサー25は、合い口部29を構成する各端部を互いに近づけた縮径状態でシリンダー12に挿入される。そしてスペーサー25は、シリンダー12の上面壁21まで挿入されると縮径状態が開放され、拡径することで凹部22に装着される。凹部22に装着されたスペーサー25では、復元力によって外周面27が凹部22の凹面23を押圧する。
図4に示すように、モノブロックエンジン10の各シリンダー12では、吸入行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程、これらが順に繰り返される。吸入行程では、ピストン13が上死点から下死点へと往動することにより、吸気ポート17を通じてシリンダー12に吸入空気が取り込まれる。圧縮行程では、ピストン13が下死点から上死点へと復動することにより、吸入行程にて取り込まれた吸入空気を圧縮する。また、圧縮行程では、燃料噴射弁18からシリンダー12に燃料が噴射され、混合気が生成される。膨張行程では、混合気の燃焼にともなう燃焼圧によってピストン13が上死点から下死点へと往動することにより、クランクシャフトに回転力を付与する。排気行程では、ピストン13が下死点から上死点へと復動することにより、シリンダー12内の排気ガスが排気ポート19を通じて排出される。ピストン13は、スペーサー25の内周面28がピストン13のトップランド13Tよりも外方に位置することから、スペーサー25との干渉が抑えられた状態で往復動する。そして、凹部22に対するスペーサー25の装着によりデッドボリュームが小さくなっていることから、デッドボリュームに起因した未燃ガスの生成および燃焼圧の低下が抑えられる。
上述したモノブロック11には、シリンダー12の周辺にエンジン冷却水が流れるウォータージャケット(図示略)が形成されている。モノブロック11は、エンジン冷却水で冷却されることで、混合気の燃焼による過熱が抑えられ、機械的強度を確保している。一方、混合気の燃焼熱がスペーサー25を介してモノブロック11へと積極的に伝熱するとなれば、シリンダー12内の温度が低下することで未燃ガスの生成や燃焼圧の低下を招く。スペーサー25は、モノブロック11の機械的強度を保持する部材ではなく、また、内周面28がトップランド13Tの外方に位置する範囲で熱変形も許容されるため、モノブロック11よりも冷却の必要性が少ない。そのため、スペーサー25には、モノブロック11への燃焼熱の伝熱に起因したシリンダー12内の温度低下を抑えることが望まれる。
上述したモノブロック11は、例えばアルミニウム合金または鋳鉄で形成される。アルミニウム合金は、鉄、鋼、ステンレス鋼といったスチール系、ならびに、鋳鉄よりも熱伝導率が高い。そのため、アルミニウム合金製のモノブロック11には、鉄、鋼、ステンレス鋼、および、鋳鉄から選択される1種の金属材料で形成したスペーサー25を用いることにより、モノブロック11への燃焼熱の伝熱を抑えることができる。一方、鋳鉄は、鉄および鋼よりも熱伝導率が低く、ステンレス鋼よりも熱伝導率が高い。そのため、鋳鉄製のモノブロック11には、ステンレス鋼からなるスペーサー25を用いることにより、モノブロック11への燃焼熱の伝熱を抑えることができる。
上記モノブロックエンジンのシリンダー構造によれば、以下の効果が得られる。
(1)凹部22にスペーサー25が装着されることにより、凹部22の形成に起因したエンジンの熱効率の低下が抑えられる。
(2)スペーサー25は、合い口部29を有して弾性変形により縮径可能に構成され、凹部22に装着されていない状態において、シリンダー12の最大内径φaよりも大きい外径φdを有する。こうした構成によれば、凹部22にスペーサー25が装着された状態において、シリンダー12の側壁20に対してスペーサー25が押圧されることから、スペーサー25が凹部22から外れにくくなる。
(3)凹部22の凹面23に対してスペーサー25の外周面27が面接触することで、スペーサー25の変位が抑えられ、スペーサー25がずれにくくなるとともにスペーサー25の振動に起因した異音も抑えられる。
(4)モノブロック11のうちで凹部22を形成する部分には、燃焼圧に基づく力がスペーサー25を介して作用する。そのため、凹部22を形成する部分とスペーサー25との接触面積が小さいとなれば、その接触部分に燃焼圧に基づく力が集中的に作用する。そのため、凹部22を形成する部分およびスペーサー25には、上記力に対する十分な機械的な強度が要求される。
この点、上記構成では、凹部22の凹面23に対してスペーサー25の外周面27が面接触することで、凹部22とスペーサー25との接触面積を大きくすることができる。これにより、凹部22とスペーサー25との接触部分において燃焼圧に基づく力が分散されやすくなる。その結果、材質や形状を含め、凹部22を形成する部分およびスペーサー25に要求される機械的な強度が軽減される。
(5)スペーサー25の内周面28がシリンダー12の内側面24よりも内方に位置することから、例えば内周面28の少なくとも一部が内側面24よりも外方に位置する場合に比べて、デッドボリュームを小さくすることができる。
(6)スペーサー25の外周面27が凹部22の凹面23に面接触し、かつ、スペーサー25の内周面28がシリンダー12の内側面24よりも内方に位置することによって、凹部22内の空間の大部分がスペーサー25で占有される。その結果、凹部22内の空間のうちで燃焼ガスが進入可能な空間を確実に小さくすることができる。
(7)曲面である凹面23によって凹部22が構成されることから、スペーサー25を介して燃焼圧に基づく力を受けたとしても、例えば図6に示すように断面形状に角部を有する凹部30に比べて、凹部22を形成する部分における応力の集中が抑えられる。
(8)スペーサー25の内周面28がシリンダー12の中心軸Aに沿って延びる平坦な面である。そのため、スペーサー25の内径を内径φfよりも大きくする面を内周面が含む場合に比べて、デッドボリュームを小さくすることが可能である。
(9)スペーサー25がモノブロック11よりも熱伝導率の低い材料で形成されることで、混合気の燃焼熱がスペーサー25を介してモノブロック11に伝熱することが抑えられる。その結果、モノブロックエンジン10の熱効率の低下がさらに抑えられる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照して、モノブロックエンジンのシリンダー構造の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態のモノブロックエンジンのシリンダー構造とはスペーサーの構造が異なる。そのため、第2実施形態では、スペーサーの構造について詳細に説明し、第1実施形態を同じ構成の部分については同じ符号を付すことによりその詳細な説明を省略する。
図5に示すように、第2実施形態のスペーサー50は、スペーサー本体51と、スペーサー本体51にコーティングされたセラミック層52とで構成される。スペーサー本体51は、鉄、鋼、ステンレス鋼といったスチール系、および、鋳鉄、これらから選択される1種の金属材料で構成される。セラミック層52は、スペーサー本体51の金属材料よりも熱伝導率の低いセラミックで構成され、スペーサー本体51に対するプラズマ溶射等の表面処理により形成される。セラミック層52には、例えば、ムライト系、コージライト系、窒化珪素系、アルミナ系、ジルコニア系のセラミックを用いることができ、これらのセラミックのなかでも熱伝導率が低く、かつ、融点が高いジルコニア系のセラミックが用いられることが好ましい。
こうした構成のスペーサー50によれば、熱伝導率の低いセラミック層が断熱層として機能することから、スペーサー50の熱伝導率がスペーサー本体51の燃伝導率よりも低くなる。その結果、モノブロック11への燃焼熱の伝熱がさらに抑えられる。
ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンに比べて燃焼圧が高いため、モノブロック11には、アルミニウム合金よりも機械的強度が高い鋳鉄が用いられることが多い。上述したように鋳鉄は熱伝導率が低いため、単一の金属材料でスペーサーを形成し、かつ、モノブロック11への燃焼熱の伝熱を抑えるとなれば、その金属材料についての制約を受けやすい。しかし、上述したスペーサー50であれば、スペーサー本体51にセラミック層52がコーティングされていることにより熱伝導率を低下させているため、スペーサー本体51を構成する金属材料についての自由度が向上する。
第2実施形態のモノブロックエンジンのシリンダー構造では、以下の効果が得られる。
(10)スペーサー50がスペーサー本体51とセラミック層52とで構成されることにより、モノブロック11への燃焼熱の伝熱がさらに抑えられる。また、スペーサー50に使用可能な金属材料の自由度が向上する。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・モノブロック11に形成される凹部は、側壁20の上面壁21側の端部にてシリンダー12の内径を大きくする形状であればよく、断面形状が円弧状の凹面23で構成されるものに限られない。
例えば図6に示す凹部30のように、凹部は、内側面24に連なりシリンダー12の内径を大きくする傾斜面31と、傾斜面31に連なりシリンダー12の中心軸Aに沿って延びる平坦面32とで構成されてもよい。この凹部30にも、これらの面31,32に面接触する外周面37と内側面24よりも内方に位置する内周面38とを有するスペーサー35が装着されることが好ましい。なお、スペーサー35は、単一の金属材料で構成されてもよいし、スペーサー本体とスペーサー本体にコーティングされたセラミック層とで構成されてもよい。
・スペーサーは、凹部に装着された状態において、内周面がトップランド13Tの外方に位置し、かつ、凹部内の空間の少なくとも一部を占有していればよい。そのため、スペーサーの内周面は、凹部に装着された状態において、シリンダー12の内側面24よりも外方に位置する面であってもよいし、シリンダー12の内側面24に沿う面でもよい。
・スペーサーの内周面は、凹部にスペーサーが装着された状態において、シリンダー12の内方に臨む面である。そのため、内周面は、シリンダー12の中心軸Aに沿って延びる平坦な面に限らず、スペーサーの内径を変化させる傾斜面や曲面を含んでいてもよい。
例えば、スペーサーは、図7に示すスペーサー40のように、上面壁21に近い部位ほどスペーサー40の内径を小さくする内周面43を有してもよい。また、スペーサーは、上面壁21に近い部位ほどスペーサーの内径を大きくする内周面を有していてもよい。これらの内周面は、その一部がシリンダー12の内側面24よりも外方に位置する面であってもよい。スペーサーの内周面の位置や形状については、ピストン13の首振り運動を考慮して設計されることが好ましい。なお、こうした構成のスペーサーは、単一の金属材料で構成されてもよいし、スペーサー本体とスペーサー本体にコーティングされたセラミック層とで構成されてもよい。
・スペーサーは、凹部に装着されることにより凹部内の空間の少なくとも一部を占有すればよく、スペーサー25のように凹部22の凹面23に対して外周面27が面接触していなくともよい。例えば、スペーサーは、凹部の凹面とスペーサーの外周面の一部との間に隙間を形成した状態で凹部の開口部を塞ぐ構成であってもよい。
例えば、図8に示すように、スペーサー55の外周面57は、凹部22の凹面23に面接触する接触面57aと、凹部22の凹面23との間に隙間60を形成する非接触面57bとを有していてもよい。この非接触面57bは、スペーサー55の外周部においてスペーサー55の周方向に沿って延在する溝部によって構成されてもよいし、スペーサー55の外周部において散在する窪みによって構成されてもよい。こうした構成であってもデッドボリュームが小さくなる。また、スペーサー55とモノブロック11との接触面積が小さくなるとともに隙間60が断熱層として機能することにより、スペーサー55からモノブロック11への伝熱量が低下する。その結果、混合気の燃焼熱がスペーサー55を介してモノブロック11に伝熱することを抑えることができる。また、熱変形にともなう凹面23側への膨張の一部を隙間60で吸収することが可能となるため、ピストン13側への内周面58の変位を抑えることもできる。なお、スペーサー55は、単一の金属材料で構成されてもよいし、スペーサー本体とスペーサー本体にコーティングされたセラミック層とで構成されてもよい。
・スペーサーの外径φdは、凹部に装着されていない状態において、シリンダー12の最大内径φaと同じであってもよい。また、例えば凹部の凹面とスペーサーの外周面との間に隙間が形成される場合のように、スペーサーの外径φdは、凹部におけるシリンダー12の最大内径φaよりも小さくてもよい。
・スペーサー25の合い口部29は、直角合い口に限らず、斜め合い口や図9に示すような段付合い口61であってもよい。こうした構成によれば、凹部22においてスペーサーの占有する部分を大きくすることができるとともに合い口部に対する燃焼ガスの進入を抑えることができる。
・モノブロックエンジン10は、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンであってもよいし、天然ガスを燃料とする天然ガスエンジンであってもよい。
10…モノブロックエンジン、11…モノブロック、12…シリンダー、13…ピストン、13T…トップランド、14…トップリング、15…セカンドリング、16…オイルリング、17…吸気ポート、18…燃料噴射弁、19…排気ポート、20…側壁、21…上面壁、22…凹部、23…凹面、24…内側面、25…スペーサー、27…外周面、28…内周面、29…合い口部、30…凹部、31…傾斜面、32…平坦面、35…スペーサー、37…外周面、38…内周面、40…スペーサー、43…内周面、50…スペーサー、51…スペーサー本体、52…セラミック層、55…スペーサー、57…外周面、57a…接触面、57b…非接触面、58…内周面、60…隙間、61…段付合い口。

Claims (7)

  1. シリンダーヘッドとシリンダーブロックとが一体的に形成されたモノブロックを有するモノブロックエンジンのシリンダー構造であって、
    前記モノブロックには、シリンダーの側壁の上面壁側の端部に全周にわたって凹部が形成され、
    前記凹部には、リング状のスペーサーが装着され、
    前記凹部に前記スペーサーが装着された状態において、前記スペーサーの内周面がピストンのトップランドよりも前記シリンダーの外方に位置する
    モノブロックエンジンのシリンダー構造。
  2. 前記スペーサーは、
    合い口部を有して弾性変形により縮径可能に構成され、前記凹部に装着されていない状態において、前記凹部における前記シリンダーの最大径よりも大きい外径を有する
    請求項1に記載のモノブロックエンジンのシリンダー構造。
  3. 前記凹部に前記スペーサーが装着された状態において、前記凹部の凹面に対して前記スペーサーが面接触する
    請求項2に記載のモノブロックエンジンのシリンダー構造。
  4. 前記凹部に前記スペーサーが装着された状態において、前記スペーサーの内周面が前記シリンダーの内側面よりも前記シリンダーの内方に位置する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のモノブロックエンジンのシリンダー構造。
  5. 前記凹部が曲面で構成されている
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のモノブロックエンジンのシリンダー構造。
  6. 前記スペーサーの熱伝導率が前記モノブロックの熱伝導率よりも低い
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノブロックエンジンのシリンダー構造。
  7. 前記スペーサーは、スペーサー本体と前記スペーサー本体にコーティングされて前記スペーサー本体よりも熱伝導率の低いセラミック層とを備える
    請求項6に記載のモノブロックエンジンのシリンダー構造。
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