JP2011069447A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダの内周面に対するピストンリングの接触圧をピストンリングに加わる燃焼ガスの圧力に応じて適正に保ちつつ、燃焼室の気密性を確保することが可能な内燃機関を提供する。
【解決手段】ピストンリング25aを第1、第2リング25a1,25a2により構成し、燃焼ガスGの圧力により第2リング25a2がピストンの中心に向かって動くと、第1リング25a1がシリンダ2の内周面に向かって動くようにした。これにより、シリンダ2の内周面に対するピストンリング25a(第1リング25a1)の接触圧をピストンリング25aに加わる燃焼ガスGの圧力に応じて適正に保ちつつ、燃焼室の気密性を確保することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関に関し、更に詳しくは、シリンダの内周面に対するピストンリングの接触圧をピストンリングに加わる燃焼ガスの圧力に応じて適正に保ちつつ、燃焼室の気密性を確保することが可能な内燃機関に関する。
内燃機関のピストンの外周には、燃焼室の気密性の確保、エンジンオイルのシリンダ内への混入防止およびピストンからシリンダへの熱伝導等の観点から、ピストンリングが装着されている。
図7は、上死点直後の膨張行程時のピストンリング50(圧力リング50a,50b)の状態を示している。また、図8は、図7の時のトップの圧力リング50aに加わる燃焼ガスGの圧力(上面圧Pu、背面圧Ps)を示している。
エンジンの燃焼室でガス爆発が生じ、シリンダ51内のピストン52が図7の矢印Aで示すように下降し始めている時、ピストンリング50は、その上面からの燃焼ガスGの圧力(図8の上面圧Pu)を受けてピストンリング溝(以下、リング溝という)53の下面に押し付けられる。また、ピストンリング50の自己張力と、ピストンリング50の背面からの燃焼ガスGの圧力(図8の背面圧Ps)との複合力によりシリンダ51の内周面に押し付けられる。これにより、燃焼室内の燃焼ガスGがクランク室に漏れるのを防止するようになっている。
ところで、内燃機関は燃焼室での燃焼によるガス圧力をピストンの往復運動に変換することで動力を取り出しているため、燃焼室の気密性を高めることが重要である。しかしながら、気密性を高めるためにピストンリングの張力を高め過ぎると、ピストンリングとシリンダのライナ部との間の摩擦力が大きくなり、エンジンの動力性能が低下する、という問題がある。また、ピストンリングとシリンダとの接地面を広くするためにピストンリングを厚くすると、図9のシリンダ51上面およびピストン52の頂面の部分平面図に示すように、シリンダ51のライナ部の変形(一点鎖線が通常時、実線が変形時)に対するピストンリングの追従性が低下し、かえって燃焼ガスの漏れの原因となる、という問題もある。
一方、ピストンリングによる燃焼室の気密性を高める構造として、キーストンリングと呼ばれる構造がある。これは、図10に示すように、リング溝53の下面53a(下面53aおよび上面53b)に傾斜を持たせ、ピストンリング50とリング溝53の傾斜面(下面53a)との接触面の反力により、シリンダ51のライナ部に対するピストンリング50の接触圧を上げて気密性を高くするというものである。
しかしながら、このキーストンリングにおいてもリング溝53の傾斜面(下面53a)の角度を大きく設計すると、シリンダ51のライナ部に対するピストンリング50の接触圧が高くなりピストンリング50とシリンダ51のライナ部との間の摩擦が大きくなる、という問題がある。また、ピストンリング50の挙動が不安定になり、ピストンリング50がリング溝53内で持ち上がる、いわゆるフローティング&フラッタリング現象が生じ、燃焼室の気密性が低下する、という問題がある。
なお、キーストンリングの構造例として、1つのリング溝内に2つのピストンリングを積み重ねて配置する構造がある(例えば特許文献1,2参照)。
特開2005−282370号公報 特表2003−501594号公報
本発明の目的は、シリンダの内周面に対するピストンリングの接触圧をピストンリングに加わる燃焼ガスの圧力に応じて適正に保ちつつ、燃焼室の気密性を確保することが可能な内燃機関を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の内燃機関は、シリンダ内に往復運動可能な状態で設けられたピストンの外周に形成されたピストンリング溝内に、燃焼室側からクランク室側へ燃焼ガスが流れるのを遮るピストンリングが装着された内燃機関において、前記ピストンリング溝は、前記ピストンの外周面に対して交差し、互いに対向する位置に形成された第1面および第2面を有しており、前記第1面は、前記第1面と前記第2面との対向距離が前記ピストンの中心に向かって近づくように前記ピストンの外周面に対して傾斜しており、前記ピストンリングは、前記クランク室側に設けられた第1リングと、前記燃焼室側に設けられた第2リングとを各々のリングの厚さ方向に重ねた状態で備えており、前記第1リングにおいて前記第1面に接する面は、前記第1面の傾斜に合わせて傾斜しており、前記第1リングの外径は、前記ピストンリング溝に収めた場合に前記第1リングの外周面が前記シリンダの内周面に接する大きさに設定されており、前記第2リングの外径は、前記第1リングの外径よりも小さくなるように形成されており、前記第1リングおよび前記第2リングは、前記ピストンリングの径方向であって互いに逆方向に移動可能とされており、前記第2リングが前記燃焼室側からの燃焼ガスの圧力に押されて前記ピストンの中心方向に動くと、前記第1リングが前記第2リングに押されて前記シリンダの内周面の方向に動く構成とされているものである。
また、上記した内燃機関において、前記第2面は、前記第1面と第2面との対向距離が前記ピストンの中心に向かって近づくように前記ピストンの外周面に対して傾斜しており、前記第2リングにおいて、前記第2面に接する面は、前記第2面に合わせて傾斜している。
本発明の内燃機関によれば、ピストンリングを第1、第2リングにより構成し、燃焼ガスの圧力により第2リングがピストンの中心に向かって動くと、第1リングがシリンダの内周面に向かって動くように構成したことにより、シリンダの内周面に対するピストンリングの接触圧をピストンリングに加わる燃焼ガスの圧力に応じて適正に保ちつつ、燃焼室の気密性を確保することができる。
本発明の実施の形態における内燃機関の要部の構成図である。 図1の内燃機関の領域RAの要部拡大断面図である。 図2のピストンリングの全体斜視図である。 図3のピストンリングの分解斜視図である。 図2のピストンリングにおいて燃焼ガス圧がかかっていない状態でのシリンダ、ピストンおよびピストンリングの要部拡大断面図である。 図2のピストンリングにおいて燃焼ガス圧がかかっている状態でのシリンダ、ピストンおよびピストンリングの要部拡大断面図である。 上死点直後の膨張行程時のピストンリングの状態を示すシリンダ、ピストンおよびピストンリングの部分断面図している。 図7のトップのピストンリングに加わる燃焼ガスの圧力を示すシリンダ、ピストンおよびピストンリングの部分断面図である。 シリンダライナの変形を説明するためのシリンダ上面およびピストン頂面の部分平面図である。 キーストンリングの一例を示すシリンダ、ピストンおよびピストンリングの部分断面図である。
以下、本発明の実施の形態の内燃機関について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の内燃機関の要部断面図を示している。本実施の形態の内燃機関は、例えばトラックのような自動車に搭載されるコモンレール式の直列4気筒のディーゼルエンジン1として構成されている。なお、本発明はディーゼルエンジンに限定されるものではなく、ガソリンエンジン等に適用することもできる。
このディーゼルエンジン(以下、エンジンという)1は、シリンダ2内のピストン3の頂面に凹設されたキャビティ(燃焼室)4内において圧縮されて高温になった空気に燃料を供給して自己着火させ、この時の自己着火による燃焼で生じる膨張ガスによってピストン3を駆動させる構成を有している。なお、図1はピストン3が上死点にある状態を示している。
シリンダ2の内周面にはライナ(図示せず)が設けられている。また、シリンダ2においてライナの外側の肉厚部分には、シリンダ冷却用の冷却媒体が流れる冷却通路2aが設けられている。
このシリンダ2の上部のシリンダヘッド5には、燃料をキャビティ4内に直接噴射するためのインジェクタ6が、その軸心Cをシリンダ2の軸心Cに設計上一致させた状態でピストン3の頂面中央に対向する位置に設置されている。噴射角度θは、インジェクタ6から噴射された燃料の噴射軸Jと軸心Cとの成す角度を示しており、燃料噴射期間の全期間に亘って燃料がキャビティ4内に収まる角度に設定されている。
また、シリンダヘッド5においてインジェクタ6の左右には、吸気ポート7aおよび排気ポート7bが設置されている。吸気ポート7aには吸気用のバルブ8aが設置され、排気ポート7bには排気用のバルブ8bが設置されている。なお、符号9はバルブスプリング、符号10は回転カム、符号11はカムシャフト、符号12はロッカーアームをそれぞれ示している。
一方、シリンダ2内には、上記したピストン3が、その軸心Cをシリンダ2の軸心Cに設計上一致させた状態でシリンダ2の内周面のライナに沿って往復運動が可能なように設置されている。このピストン3の下部は、ピストンピン15を介してコネクティングロッド16に接続され、さらにクランクピン17を介して、クランク室18内のクランクシャフト19に接続されている。このクランクシャフト19により、ピストン3の往復運動が回転運動に変換される。
また、ピストン3の外周面(側面)には、その外周を一周するように、例えば金属製のピストンリング25が装着されている。ピストンリング25は、シリンダ2の内周面とピストン3の外周面との間の隙間を無くし、キャビティ4からクランク室18に燃焼ガスGが流れるのを遮る部品である。
ここで、図1の破線で示す領域RAの拡大断面図を図2に示す。なお、図2は、上死点直後の膨張行程時のピストンリング25の状態を示している。また、図2の符号Gは高圧の燃焼ガスを示し、符号Aはピストン3の動作方向を示している。
ピストン3の外周面には、例えば3本のピストンリング25(25a〜25c)が、ピストン3の外周面の各々のピストンリング溝(以下、リング溝という)26a〜26c内に装着されている。このうち、上の2つのピストンリング25a,25bは、主としてシール機能を備える圧力リングであり、上から3つ目のピストンリング25cは、主としてオイルコントロール機能を備えるオイルリングである。シール機能は、高圧の燃焼ガスGが、図1に示したキャビティ4からクランク室18に流れる現象(ブローバイ)を防止する機能である。また、オイルコントロール機能は、シリンダ2の内周面に適量(必要最小限)の潤滑油を残し、余分な潤滑油を掻き下げることにより、シリンダ2の内周面の余分な潤滑油が、図1に示したクランク室18からキャビティ4へ侵入し消費される現象(オイルアップ)を抑制する機能である。
ピストンリング25a〜25cは、この他に、ピストン3の熱をシリンダ2の内周面に逃がす熱伝導機能を有している。また、ピストンリング25bの外周面(シリンダ2の内周面に接する摺動面)は、例えばテーパ状(テーパフェース型)に形成されており、潤滑油の膜厚を調整する機能も有している。なお、ピストンリング25bの摺動面の形状はテーパ状に限定されるものではなく種々変更可能であり、例えばシリンダ2の内周面に対して水平(平坦:ストレートフェース型)に形成しても良いし、凸球面状(バレルフェース型)に形成しても良い。
次に、トップのピストンリング25aの構成について図2〜図4を参照しながら詳細に説明する。なお、図3はピストンリング25aの全体斜視図を示し、図4は図3のピストンリング25aの分解斜視図を示している。
ピストンリング25aは、図2および図3に示すように、第1リング25a1と、その上(リングの厚さ方向)に積み重ねられた第2リング25a2とを有している。なお、第1リング25a1は、図1のクランク室18側に設けられ、第2リング25a2は、図1のキャビティ4側に設けられている。
また、図2に示すように、ピストンリング25aを装着するリング溝26aは、ピストン3の外周面に対して交差する方向に延びる第1面26a1および第2面26a2と、これら第1、第2面26a1,26a2に対して交差する第3面26a3とを有している。この第1面26a1と第2面26a2とは、互いに向かい合う位置に形成され、第1面26a1と第2面26a2との対向距離がピストン3の中心に向かって近づくようにピストン3の外周面に対して傾斜するように形成されている。
ここで、下側の第1リング25a1の外径は、リング溝26aに収めた場合に第1リング25a1の外周面がシリンダ2の内周面に接する大きさに設定されている。
この第1リング25a1の外周面(すなわち、シリンダ2の内周面に接する摺動面)は、例えばシリンダ2の内周面に対して水平(平坦:ストレートフェース型)に形成されている。ただし、第1リング25a1の外周面は、凸球面状(バレルフェース型)に形成しても良いし、勾配を持たせテーパ状(テーパフェース型)に形成しても良い。
また、第1リング25a1においてリング溝26aの第1面26a1に接する面は、第1面26a1の傾斜に合わせて傾斜するように形成されている。また、第1リング25a1の内周面は、リング溝26aの第3面26a3から離れている。
一方、上側の第2リング25a2の外径は、第1リング25a1の外径よりも小さくなるように形成されている。このため、第2リング25a2の外周面は、シリンダ2の内周面に接しない。また、第2リング25a2は、その全体がリング溝26a内に収められている。その上、第2リング25a2の外周面は、ピストン3の外周面から離れた位置で終端しており、ピストン3の外周面と第2リング25a2の外周面との間にリング溝26aの空間が残されている。
また、第2リング25a2においてリング溝26aの第2面26a2に接する面は、第2面26a2の傾斜に合わせて傾斜するように形成されている。また、第2リング25a2において第1リング25a1の上面に接する面は、第1リング25a1の上面に合わせて水平(平坦)に形成されている。さらに、第2リング25a2の内径は、第1リング25a1の内径とほぼ同一であり、第2リング25a2の内周面は、リング溝26aの第3面26a3から離れている。
このような第1リング25a1および第2リング25a2には、図3および図4に示すように、合い口30a,30bが形成されている。第1リング25a1および第2リング25a2は、合い口30a,30bが閉じた状態でピストン3のリング溝26aに装着されるため、第1リング25a1および第2リング25a2には外側に開こうとする力(自己張力)が働いている。このため、第1リング25a1の外周面がシリンダ2の内周面に密着する。ここでは合い口30a,30bとして直角合い口を例示したが、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば斜め合い口や段付き合い口としても良い。
そして、このような第1リング25a1および第2リング25a2は、リング溝26a内において、ピストンリング25aの径方向(中心から外周に拡大する方向および外周から中心に縮小する方向)であって互いに逆方向に移動可能とされており、第2リング25a2がキャビティ4側からの燃焼ガスGの圧力に押されてピストン3の中心方向に動くと、第1リング25a1が第2リング25a2に押されてシリンダ2の内周面の方向に動く構成とされている。
次に、ピストンリング25aの動作について図5および図6を参照しながら説明する。なお、図6の符号Puは燃焼ガスGによる上面圧、符号Psは燃焼ガスによる背面圧を示している。
まず、図5に示すように、ピストンリング25aに燃焼ガスの圧力がかからない状態では、通常のピストンリングと同様に、第1リング25a1の外周面(摺動面)が第1リング25a1の自己張力によりシリンダ2の外周面に密着する。これにより、図1に示したキャビティ4の気密性を確保することができる。この時、第2リング25a2は燃焼ガスからの圧力を受けていないので他に影響を与えない。
一方、図6に示すように、燃焼ガスGの圧力がピストンリング25aの上方から下方に向かってかかると、第1リング25a1はその反力をリング溝26aの傾斜した第1面26aから垂直に受ける。その反力のうち、シリンダ2の内周面へ垂直な分力と、第1リング25a1の自己張力との複合力により、第1リング25a1の外周面がシリンダ2の内周面に密着する。これにより、シリンダ2の内周面に対する第1リング25a1の接触圧(シリンダ2の内周面に作用する第1リング25a1の径方向の圧力)を向上させることができる。
また、燃焼ガスGの圧力は、第2リング25a2をピストン3の中心方向に押し狭める。その力は、リング溝26aの上側の第2面26a2を介して、下方の第1リング25a1を押し下げる。その結果、第1リング25aとシリンダ2の内周面およびリング溝26aの第1面26a1との接触圧を共に向上させることができる。
このようにピストンリング25aにおいては、第1リング25a1と、シリンダ2の内周面およびリング溝26aの第1面26aとの接触圧を、燃焼ガスGの圧力の大きさに応じて適正な圧力に設定することができる。このため、キャビティ4の気密性を確保することができる上、ピストンリング25a(第1リング25a1)の外周面とシリンダ2の内周面との摩擦力(摩擦抵抗)を通常のピストンリングよりも低減することができる。
また、ピストンリング25a(第1リング25a1)とシリンダ2の内周面との接触圧を燃焼ガスの圧力に応じて適正な圧力に保つことができるので、ピストンリング25a(シリンダ2の内周面と接触する第1リング25a1)を薄くすることができる。このため、図9で説明したシリンダライナの変形に対するピストンリング25a(第1リング25a1)の追従性を向上させることができる。その結果、キャビティ4の気密性を向上させることができる。
また、ピストンリング25aの構造では、ピストンリング25aとリング溝26との接触面積を増大できる上、第1、第2リング25a1,25a2がリングの厚さ方向への動きを互いに抑制し合い楔のような働きをするので、フローティング&フラッタリング現象を抑制または防止することができる。その結果、キャビティ4の気密性を向上させることができる。
さらに、ピストンリング25a(第1リング25a1)の外周面とシリンダ2の内周面との接触圧を燃焼ガスGの圧力に応じて適正な圧力に保つことができるので、その接触圧により決定されていたピストンリングの各部の寸法、材料および表面状態の制限を緩和することができる。また、ピストンリング25aの張力を低く設計できることから摩擦力を低減することができる。
本発明の内燃機関は、ピストンリングを第1、第2リングにより構成し、燃焼ガスの圧力により第2リングがピストンの中心に向かって動くと、第1リングがシリンダの内周面に向かって動くようにしたことにより、シリンダの内周面に対するピストンリングの接触圧をピストンリングに加わる燃焼ガスの圧力に応じて適正に保ちつつ、燃焼室の気密性を確保することができるので、自動車等の内燃機関に利用できる。
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)
2 シリンダ
3 ピストン
4 キャビティ(燃焼室)
5 シリンダヘッド
18 クランク室
25 ピストンリング
25a ピストンリング
25a1 第1リング
25a2 第2リング
25b ピストンリング
25c ピストンリング
26 ピストンリング溝
26a ピストンリング溝
26a1 第1面
26a2 第2面
26a3 第3面
26b ピストンリング溝
26c ピストンリング溝

Claims (2)

  1. シリンダ内に往復運動可能な状態で設けられたピストンの外周に形成されたピストンリング溝内に、燃焼室側からクランク室側へ燃焼ガスが流れるのを遮るピストンリングが装着された内燃機関において、
    前記ピストンリング溝は、前記ピストンの外周面に対して交差し、互いに対向する位置に形成された第1面および第2面を有しており、
    前記第1面は、前記第1面と前記第2面との対向距離が前記ピストンの中心に向かって近づくように前記ピストンの外周面に対して傾斜しており、
    前記ピストンリングは、前記クランク室側に設けられた第1リングと、前記燃焼室側に設けられた第2リングとを各々のリングの厚さ方向に重ねた状態で備えており、
    前記第1リングにおいて前記第1面に接する面は、前記第1面の傾斜に合わせて傾斜しており、
    前記第1リングの外径は、前記ピストンリング溝に収めた場合に前記第1リングの外周面が前記シリンダの内周面に接する大きさに設定されており、
    前記第2リングの外径は、前記第1リングの外径よりも小さくなるように形成されており、
    前記第1リングおよび前記第2リングは、前記ピストンリングの径方向であって互いに逆方向に移動可能とされており、前記第2リングが前記燃焼室側からの燃焼ガスの圧力に押されて前記ピストンの中心方向に動くと、前記第1リングが前記第2リングに押されて前記シリンダの内周面の方向に動く構成とされている内燃機関。
  2. 前記第2面は、前記第1面と第2面との対向距離が前記ピストンの中心に向かって近づくように前記ピストンの外周面に対して傾斜しており、
    前記第2リングにおいて、前記第2面に接する面は、前記第2面に合わせて傾斜している請求項1記載の内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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