JP2016074765A - 縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤組成物及び該縮合多環芳香族骨格を有するポリマー及びポリマーの製造方法 - Google Patents

縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤組成物及び該縮合多環芳香族骨格を有するポリマー及びポリマーの製造方法 Download PDF

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俊一 檜森
Shunichi Himori
俊一 檜森
啓太 井内
Keita Inouchi
啓太 井内
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Abstract

【課題】臭気や腐食性、吸湿性の問題がなく、貯蔵安定性に優れ、環境にやさしく、連鎖移動能が大きい新しいタイプの連鎖移動剤組成物、さらに、前記組成物を用いて末端に官能基を有する縮合多環芳香族骨格を付与されたポリマー及びその製造法の提供。【解決手段】式(1)で表される縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と、電子供与性単量体を含有する連鎖移動剤組成物。(X及びYは各々独立にH、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、又はハロゲン原子)【選択図】なし

Description

本発明は、低分子量ポリマーを得るために、又、分子内に縮合多環芳香族骨格を有するポリマーを得るために有用な連鎖移動剤に関する。特に、ラジカル重合性化合物に適用可能な縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤を含有する連鎖移動剤組成物及びそれを用いて製造したポリマーおよびポリマーの製造方法に関するものである。
ラジカル重合性化合物は、合成樹脂の原料として工業的に広範に利用されている有機化合物であり、このようなラジカル重合性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらのエステル、スチレン系化合物等の多種の化合物が知られている。
これらラジカル重合性化合物の重合過程において、目的とする用途に応じて生成ポリマーの分子量を調節することは有益である。特に、コーティング剤、接着剤、粘着剤、紙力増強剤、バインダー、レジストなどの用途に用いるとき、分子量調整は重要な技術となっている。
ラジカル重合性化合物の重合反応において分子量を調整する技術としては種々あるが、重合系へ連鎖移動剤を添加する方法が良く用いられる。この連鎖移動剤としては、従来はおもに四塩化炭素に代表されるハロゲン化炭化水素、t−あるいはn−ドデシルメルカプタンに代表されるアルキルメルカプタン化合物あるいはスルフィド化合物などが使用されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
例えば、塗料、接着剤やシーリング材などの用途に、低分子量のアクリルポリマーなどが多く用いられてきているが、このような低分子量のアクリルポリマーを製造する場合には、連鎖移動剤としてのメルカプタン化合物が用いられる(例えば、特許文献4〜6参照。)。
また、スチレンの重合においては、平均分子量や分子量分布、メルトフローインデックスなどを調整するためメルカプタン系の連鎖移動剤が添加されている(例えば、特許文献7、8参照。)。
また、複写機やプリンターに用いられる重合トナーの製造において、スチレン系モノマーとアクリル系モノマーの重合の際、低分子量化とシャープな分子量分布を得るために、t−ドデシルメルカプタン、2-メルカプトエタノールなどのメルカプタン系あるいは四塩化炭素、トリクロロブロモメタン等のハロゲン系の連鎖移動剤が用いられている(例えば、特許文献9、10、11参照。)。
更に又、平板印刷用レジストやプリント基板のレジストにおいては、露光により硬化した部分の耐水性や皮膜強度が必要となるため、連鎖移動剤による重合状態の調整が必要となる(特許文献12参照。)。
一方、連鎖移動剤は上記のように分子量を調整するだけでなく、一般にその反応機構から、ポリマー末端に自らの残基を付与することも知られている(例えば、非特許文献1〜3参照。)。そのことを利用して、官能基を有した連鎖移動剤を用いることにより、ポリマー末端に官能基を付与する手法も提案されている(例えば、特許文献13、14、非特許文献4、5参照。)。
又、一方、本発明の縮合多環芳香族骨格を有する化合物はキノン骨格を有している。このようなキノン骨格を有する化合物が、重合禁止剤として用いられた例はいくつか認められる。例えば、ベンゾキノンが重合禁止剤として用いられるという例が知られている(特許文献15参照。)。しかし、このベンゾキノンは、重合禁止剤として用いられているものであり、連鎖移動剤として用いられているものではない。また、連鎖移動剤としての効果についての示唆もない。
特開2009−522411号公報 特開2008−519137号公報 特開平9−118841号公報 特公昭58−455号公報 特開昭55−5950号公報 特公昭46−40693号公報 特開2002−241413号公報 特開2009−197105号公報 特開平7−330912号公報 特開2004−224840号公報 特開2010-197954号公報 特開2006‐91479号公報 特公昭57−10850号公報 特開2010−222285号公報 特表2001−514280号公報
ジー・オーディアン(G.Odian)著、プリンシプルズ・オブ・ポリメリゼーション(Principles of Polymerization)、第4版、2004年、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)、ニューヨーク(New York)、238頁 大津隆行著「高分子合成の化学」(化学同人、1979)93頁 蒲池幹治編「ラジカル重合ハンドブック」(NTS、2010)47頁 田中斎文、西田 治男、遠藤 剛、マクロモレキュールズ(Macromolecules)、2009年、第42巻、293−298頁 小川哲夫、塗料の研究(関西ペイント)、No.137、Oct、2001年、11頁
従来より用いられている連鎖移動剤、例えばハロゲン化炭化水素、中でも四塩化炭素は、地球のオゾン層を破壊するなど環境上の問題があり、アルキルメルカプタンやスルフィドは臭気が強く取扱い上問題があるうえ、樹脂に臭気が残るという問題があった。また、これらチオール系連鎖移動剤では、エン・チオール反応が貯蔵中に発生するため、重合性組成物の粘度上昇やゲル化が起こるという貯蔵安定性が劣るという問題もある。更に又、これらチオール系連鎖移動剤では、硫黄含有ガスを発生し、重合体から脱離し金属を腐食させるという問題もある。
また、これらの連鎖移動剤を用いた場合、当然に重合末端に硫黄などが取り込まれることとなり、容器等を腐食させ、樹脂が吸湿性となり、さらに樹脂を廃棄処理するときに環境問題を引き起こす恐れがあるなど、用途によっては用いることが困難であった。一方、アルファメチルスチレンダイマーは、環境上の問題は少なく、広く使用されているが、依然として臭気を有するという問題がある。
また、連鎖移動剤が成長ポリマー末端に付加し連鎖移動することが知られており、そのことを利用して末端に官能基を有するポリマーを製造することも提案されている(例えば、特許文献11、12、非特許文献4、5参照。)。しかしながら、それらの連鎖移動剤はいずれも上記のハロゲン化炭化水素、アルキルメルカプタン、アルファメチルスチレンダイマーの誘導体であり、上述の問題点をそのまま有していると言わざるをえない。
よって、本発明は、このような状況を鑑み、環境にやさしく、連鎖移動能が大きい全く新しい連鎖移動剤組成物を提供するものである。本発明の連鎖移動剤組成物は、分子量分布が狭いポリマーを生成させる分子量調節剤であり、特に、生成ポリマーの溶融粘度上昇、溶解性低下等の物性に悪影響を及ぼす数平均分子量として数10万を超える高分子量成分や自己架橋の生成を効果的に抑制できる連鎖移動剤組成物を提供するものである。さらに、本発明の目的は、末端に官能基を有する縮合多環芳香族骨格を付与されたポリマーおよびその製造法を提供することにある。
そこで、本発明者らは、前記課題を解決するため、ラジカル重合性化合物の連鎖移動剤につき鋭意検討した結果、ラジカル重合性化合物の重合反応において、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と後述する電子供与性単量体を含有する連鎖移動剤組成物が、その縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と電子供与性単量体の相乗効果により、優れた連鎖移動効果を有すること、また分子内に本発明の連鎖移動剤に由来する縮合多環芳香族骨格を有するポリマーを製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明における第一の発明は、少なくとも、下記一般式(1)で表される縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と電子供与性単量体を含有することを特徴とする、連鎖移動剤組成物に存する。
((1)式中、nは1から4の整数を表し、複数ある場合のRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子を表し、X及びYはそれぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、又はハロゲン原子を表すが、X及びYは、前記置換基に代えて、互いに結合して飽和又は不飽和の6員環を形成してもよい。このXとYによって形成される6員環はさらにアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子が置換していてもよい。)
第二の発明は、一般式(1)において、nが4であり、Rが水素原子であり、X及びYが水素原子であることを特徴とする、第一の発明に記載の連鎖移動剤組成物に存する。
第三の発明は、一般式(1)において、Xがヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、又はハロゲン原子であり、Yが水素原子であることを特徴とする、第一の発明に記載の連鎖移動剤組成物に存する。
第四の発明は、一般式(1)において、nが4であり、Rが水素原子であり、Xがヒドロキシ基又はメチル基であり、Yが水素原子であることを特徴とする、第一の発明に記載の連鎖移動剤組成物に存する。
第五の発明は、一般式(1)において、nが4であり、Rが水素原子であり、Xが塩素原子であり、Yが塩素原子又はアミノ基であることを特徴とする、第一の発明に記載の連鎖移動剤組成物に存する。
第六の発明は、少なくとも、下記一般式(2)又は(3)で表される縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と、電子供与性単量体を含有することを特徴とする、連鎖移動剤組成物に存する。
((2)式中、nは1から4の整数を表し、複数ある場合のRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子を表し、Qは水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。)
((3)式中、nは1から4の整数を表し、複数ある場合のRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子を表し、Qは水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。)
第七の発明は、電子供与性単量体が、e値が負の値であり、分子内に重合性二重結合を有するラジカル重合性化合物である第一の発明乃至第六の発明のいずれかひとつに記載する連鎖移動剤組成物に存する。
第八の発明は、電子供与性単量体が、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン又は酢酸ビニルより選ばれた一種又は二種以上のものである第一の発明乃至第六の発明のいずれかひとつに記載する連鎖移動剤組成物に存する。
第九の発明は、電子供与性単量体が、スチレン又はα−メチルスチレンである第一の発明乃至第六の発明のいずれかひとつに記載する連鎖移動剤組成物に存する。
第十の発明は、第一の発明乃至第九の発明のいずれかひとつに記載する連鎖移動剤組成物と、ラジカル重合性化合物とを含有することを特徴とする、ラジカル重合性組成物に存する。
第十一の発明は、ラジカル重合性化合物が、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルであることを特徴とする第十の発明に記載のラジカル重合性組成物に存する。
第十二の発明は、第十の発明又は第十一の発明に記載のラジカル重合性組成物をラジカル重合して得られるポリマーであって、ポリマーの末端あるいは主鎖の一部に、該縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤に由来する残基を有するポリマーに存する。
第十三の発明は、第一の発明乃至第九の発明のいずれかひとつの発明に記載する連鎖移動剤組成物存在下にラジカル重合性化合物をラジカル重合することを特徴とする、ポリマーの末端あるいは主鎖の一部に、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤に由来する残基を有するポリマーを製造する方法に存する。
本発明において、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを表し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを表す。
本発明の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤を含有する連鎖移動剤組成物をラジカル重合性化合物に用いることにより、所望するポリマーの分子量を効果的に調整することが可能であり、生成したポリマーの不快臭の発生も抑制できる。さらに本発明の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤を含有する連鎖移動剤組成物を用いてラジカル重合性化合物を重合することによりその末端に縮合多環芳香族骨格を有するポリマーを合成することができる。
[連鎖移動剤組成物]
本発明の連鎖移動剤組成物は、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と電子供与性単量体を含有する。
[縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤]
本発明の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤は、一般式(1)乃至(3)で表される。
((1)式中、nは1から4の整数を表し、複数ある場合のRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子を表し、X及びYはそれぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、又はハロゲン原子を表すが、X及びYは、前記置換基に代えて、互いに結合して飽和又は不飽和の6員環を形成してもよい。このXとYによって形成される6員環はさらにアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子が置換していてもよい。)
((2)式中、nは1から4の整数を表し、複数ある場合のRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子を表し、Qは水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。)
((3)式中、nは1から4の整数を表し、複数ある場合のRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子を表し、Qは水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。)
一般式(1)乃至(3)において、Rで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基等が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、p-トリル基、o-トリル基、ナフチル基等が挙げられ、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基等が挙げられ、アリールオキシ基としては、フェノキシ基、トリロキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、よう素が挙げられる。
一般式(2)及び(3)において、Qで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基等が挙げられ、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、よう素が挙げられる。
一般式(1)における、X及びYで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、ペンチル基、2−エチルヘキシル基、4−メチルペンチル基、4−メチル−3−ペンテニル基等が挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基等が挙げられ、ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素、よう素が挙げられる。
一般式(1)において、XとYが互いに結合している例としては、X及びYがCHCH基であり、X及びYが一重結合で結合しているもの(この化合物は、一般式(3)で表される。)、X及びYがCHCH基であり、X及びYが二重結合で結合しているもの(この化合物は、一般式(2)で表される。)、X及びYがCH=CH基であり、X及びYが一重結合で結合しており芳香環を形成しているものなどが挙げられる。XとYによって形成される6員環はさらにアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子が置換していてもよい。さらに置換されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、p-トリル基、o-トリル基、ナフチル基等が挙げられ、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基等が挙げられる。アリールオキシ基としては、フェノキシ基、トリロキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、よう素が挙げられる。
次に、一般式(1)で表される化合物の具体例を挙げる。まず、一般式(1)において、X及びYが水素原子である化合物としては、次の化合物が挙げられる。例えば、1,4−ナフトキノン、5−メチル−1,4−ナフトキノン、6−メチル−1,4−ナフトキノン、6,7−ジメチル−1,4−ナフトキノン、5−ブチル−1,4−ナフトキノン、6−ブチル−1,4−ナフトキノン、6,7−ジブチル−1,4−ナフトキノン、5−ペンチル−1,4−ナフトキノン、6−ペンチル−1,4−ナフトキノン、5−クロロ−1,4−ナフトキノン、6−クロロ−1,4−ナフトキノン、6,7−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、6−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、5,6,8−トリヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、5−メトキシ−1,4−ナフトキノン、6−メトキシ−1,4−ナフトキノン、5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン等が挙げられる。
これらの化合物の中で、1,4−ナフトキノンは、試薬として容易に入手可能である。また、5位乃至8位に置換基を有する化合物は、第5版実験化学講座15有機化合物の合成IIIアルデヒド・ケトン・キノン(日本化学会編)379頁に記載されているように対応するナフタレン化合物を酸化処理したり、同じく第5版実験化学講座15有機化合物の合成IIIアルデヒド・ケトン・キノン(日本化学会編)393頁に記載されているようにベンゾキノンと、対応するブタジエン化合物のディールス・アルダー反応により環状付加体を合成し、その後異性化し、そして酸化処理することにより合成可能である。
これらの化合物の中で、1,4−ナフトキノンが、製造が容易でかつ高活性であるので、特に好ましい。
次に、一般式(1)において、Xがヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、又はハロゲン原子であり、Yが水素原子である化合物としては、次の化合物が挙げられる。例えば、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−1,4−ナフトキノン、2,5−ジメチル−1,4−ナフトキノン、2,6−ジメチル−1,4−ナフトキノン、2,6,7−トリメチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−5−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−6−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−6,7−ジブチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−5−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−6−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−5−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−6−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−6,7−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−6−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−5,6,8−トリヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−5−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−6−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−5−メチル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−5−メチル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−6−メチル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−6,7−ジメチル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−5−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−6−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−6,7−ジブチル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−5−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−6−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−5−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−エチル−6−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−エチル−6,7−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2−エチル−5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−エチル−6−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−エチル−5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−エチル−5,6,8−トリヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−エチル−5−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−エチル−6−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−エチル−5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−6−メチル−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−6,7−ジメチル−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−5−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−6−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−6,7−ジブチル−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−5−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−6−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−5−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−6−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−6,7−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,6−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,5,8−トリヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,5,6,8−テトラヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−5−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−6−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−5−メチル−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−6−メチル−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−6,7−ジメチル−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−5−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−6−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−6,7−ジブチル−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−5−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−6−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−5−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−6−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−6,7−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−6−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ−5,6,8−トリヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,5−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン、2,6−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン、2,5,8−トリメトキシ−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−5−メチル−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−6−メチル−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−6,7−ジメチル−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−5−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−6−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−6,7−ジブチル−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−5−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−6−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2,5−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2,6−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2,6,7−トリクロロ−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−6−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−5,6,8−トリヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−5−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−6−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−5−メチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−6−メチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−6,7−ジメチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−5−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−6−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−6,7−ジブチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−5−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−6−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−5−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−6−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−6,7−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−6−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−5,6,8−トリヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−5−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−6−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン等が挙げられる。
これらの2位に置換基を有するナフトキノン化合物は、試薬として入手可能なものも多いが、1,4−ナフトキノン化合物と、対応する求核試薬との反応により、2位に置換したハイドロキノン化合物としたのち、酸化処理することによって得ることができる。例えば、第5版実験化学講座15有機化合物の合成IIIアルデヒド・ケトン・キノン(日本化学会編)369頁や384頁に記載の方法等で合成できる。
一般にナフトキノン骨格の2位に置換基を持つ化合物は製造が容易であり、好ましいが、これらの化合物の中で、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノンが、製造が容易でかつ高活性であるので好ましい。
更に、一般式(1)において、X及びYがヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、又はハロゲン原子である化合物としては、次の化合物が挙げられる。例えば、2,3−ジメチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジエチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−1,4−ナフトキノン、2,3,6−トリメチル−1,4−ナフトキノン、2,3,6,7−テトラメチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−5−ブチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−6−ブチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−6,7−ジブチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−5−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−6−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−5−クロロ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−6−クロロ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−6,7−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−6−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−5,6,8−トリヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−5−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−6−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン、2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,6,7−トリメチル−3−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−5−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−6−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−6,7−ジブチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−5−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−6−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−5−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−6−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−6,7−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3,5−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3,6−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3,5,8−トリヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3,5,6,8−テトラヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−5−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−6−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ヒドロキシ−5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−6−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−6,7−ジメチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−5−ブチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−6−ブチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−6,7−ジブチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−5−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−6−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2,3,5−トリクロロ−1,4−ナフトキノン、2,3,6−トリクロロ−1,4−ナフトキノン、2,3,6,7−テトラクロロ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−5,6,8−トリヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−5−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−6−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロ−5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−6−メチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−6,7−ジメチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−5−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−6−ブチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−6,7−ジブチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−5−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−6−ペンチル−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−5−クロロ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3,6−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3,6,7−トリクロロ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−6−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−5,6,8−トリヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−5−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−6−メトキシ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン等が挙げられる。
これらの2位に置換基を有するナフトキノン化合物は、試薬として入手可能なものも多いが、1,4−ナフトキノン化合物と対応する求核試薬との反応ののち、酸化処理する反応を繰り返すことにより得ることができる。例えば、第5版実験化学講座15有機化合物の合成IIIアルデヒド・ケトン・キノン(日本化学会編)386頁に記載の方法等で合成できる。
これらの化合物の中で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2−アミノ−3−クロロ−1,4−ナフトキノンが、製造が容易でかつ高活性であるので好ましい。
一般式(1)において、XとYが互いに結合している例としては、次の化合物が挙げられる。まず、X及びYがCHCH基であり、X及びYが二重結合で結合しているものは、一般式(2)で表される化合物となるが、その具体例としては、1,4−ジヒドロ−9,10−アントラキノン、2−メチル−1,4−ジヒドロ−9,10−アントラキノン、2−クロロ−1,4−ジヒドロ−9,10−アントラキノン、6−メチル−1,4−ジヒドロ−9,10−アントラキノン、2,6−ジメチル−1,4−ジヒドロ−9,10−アントラキノン、2−クロロ−6−メチル−1,4−ジヒドロ−9,10−アントラキノン、2,6−ジクロロ−1,4−ジヒドロ−9,10−アントラキノン等が挙げられる。またX及びYがCHCH基であり、X及びYが一重結合で結合しているものは、一般式(3)で表される化合物となるが、その具体例としては、1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、2−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、2,6−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、2−クロロ−6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、2,6−ジクロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン等が挙げられる。更に又、一般式(2)又は(3)で表される化合物以外の化合物で、一般式(1)において、XとYが互いに結合している例としては、9,10−アントラキノン、2−メチル−9,10−アントラキノン、2−クロロ−9,10−アントラキノン、6−メチル−9,10−アントラキノン、2,6−ジメチル−9,10−アントラキノン、2−クロロ−6−メチル−9,10−アントラキノン、2,6−ジクロロ−9,10−アントラキノン等が挙げられる。
これらの化合物は、1,4−ナフトキノン化合物と、対応するブタジエン化合物のディールス・アルダー反応により環状付加体を合成し、その後異性化したのち酸化すること、更には、この酸化体を接触水素還元すること、により合成可能である。
これらの化合物の中で、1,4−ジヒドロ−9,10−アントラキノン、1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、2−メチル−1,4−ジヒドロ−9,10−アントラキノン、2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、2−クロロ−1,4−ジヒドロ−9,10−アントラキノン、2−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラキノンが、製造が容易でかつ高活性であるので好ましい。
[電子供与性単量体]
本発明の連鎖移動剤組成物に含まれる電子供与性単量体としては、Alfrey−PriceのQ−eスキームでいうところのe値が負の値であり、分子内に重合性二重結合を有するラジカル重合性化合物が用いられる。Q−eスキームについては、高分子化学の一般的な教科書、例えば、大津隆行著「高分子合成の化学」(化学同人、1979)116〜120頁、井上祥平著「高分子合成化学」(裳華房、2011)89〜91項、遠藤剛著「高分子の合成(上)」(講談社、2010)69〜71項、西久保忠臣編「ベーシックマスター高分子化学」(オーム社、2011)182項等に記述があり、共鳴安定効果を示すQ値及び極性効果を示すe値が説明されている。
Q値はラジカルがモノマーに付加したとき,どの程度安定化できるかという指標であり、e値は、重合性二重結合の電子密度の尺度として用いられ、置換基が電子供与性であれば負値を示し、負値の絶対値が大きいほど、重合性二重結合の電子密度が大きい。スチレンのQ=1.0とe=−0.8とを基準に、様々なモノマーのQ値及びe値が求められている。また、各ラジカル重合性化合物のe値は、J.Brandrup, E.H.Immergut著「ポリマーハンドブック 第3版(Polymer Handbook Third Edition)」(John Wiley&Sons, Inc、1998)等に記述があり、容易に用いることができる。
このような電子供与性単量体としては、芳香族ビニル化合物であるスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル等のビニルエステル化合物、ビニルブチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル化合物、アリルアルコール、グリセリンモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアリルエーテルなどのアリル系ラジカル重合性単量体、N−ビニルピロリドン、ブタジエンなどが挙げられる。
これらの中でもe値が−0.1以下である化合物が好ましく、スチレン(−0.8)、α―メチルスチレン(−0.81)、酢酸ビニル(−0.22)等がより好ましい。特に、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
これらの電子供与性単量体は、一種でもよく、二種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の連鎖移動剤組成物は、少なくとも、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と上記の電子供与性単量体を含有する組成物である。本発明の連鎖移動剤組成物における、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤に対する電子供与性単量体の最適な添加割合は、用いられるラジカル重合性化合物及び用いられる電子供与性単量体により異なる。
電子供与性単量体の添加によるポリマー物性等の影響を勘案すれば、電子供与性単量体のラジカル重合性化合物に対する添加量は、0.1重量%以上、10重量%未満が適当である。
本発明の連鎖移動剤は、重合成長反応において重合末端のラジカルの電荷が負に偏っているものと反応しやすく、その結果、よりe値の低いモノマーによる成長末端との連鎖移動反応が起きやすく、より効果的に低分子化されるものと考えられる。
[ラジカル重合]
本発明の連鎖移動剤組成物をもちいることにより、ラジカル重合性化合物の重合反応において、ラジカル重合性化合物の重合度等を調整することができる。
重合方法としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合など種々の重合方法をとることができる。
水溶液重合法では、水を溶媒として、たとえばアクリル酸やそのナトリウム塩などの水溶性エチレン性不飽和単量体をラジカル重合開始剤などと混合溶解し、その水溶液を加熱することにより重合させるが、その際に、本発明の連鎖移動剤組成物を添加することにより、ラジカル重合性化合物の重合度等を調整することができる。
また、乳化重合法では、通常は、水を媒体とし、酢酸ビニル、スチレン、メタクリル酸メチルなどの水に難溶な疎水性のモノマーと、ラジカル重合開始剤などを、界面活性剤存在下に混合攪拌し、乳化状態(O/W型エマルション)で重合する。その際に、本発明の連鎖移動剤組成物を添加することにより、ラジカル重合性化合物の重合度等を調整することができる。
乳化重合法において、有機溶剤を媒体とし、有機溶剤に難溶な親水性のモノマーを、ラジカル重合開始剤存在下に重合する方法(W/O型エマルション)も用いられるが、その場合も、本発明の連鎖移動剤組成物を添加することにより、ラジカル重合性化合物の重合度等を調整することができる。
懸濁重合法では、たとえば、酢酸ビニル、スチレン、メタクリル酸メチルなどの水に難溶な疎水性のモノマーと、ラジカル重合開始剤を水中で、分散安定剤を用いて、混合攪拌し、懸濁状態で重合する。その際に、本発明の連鎖移動剤組成物を添加することにより、ラジカル重合性化合物の重合度等を調整することができる。
また、アクリル酸およびそのアルカリ金属塩、メタクリル酸およびそのアルカリ金属塩、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびN,N−ジメチルアクリルアミドなどの水溶性エチレン性不飽和単量体などの水溶液を、界面活性剤、ラジカル重合開始剤、架橋剤と有機溶剤とを混合し、攪拌下で加熱し、油中水系において重合させる逆相懸濁重合法もある。その場合も、本発明の連鎖移動剤組成物を添加することにより、ラジカル重合性化合物の重合度等を調整することができる。
[ラジカル重合性組成物]
本発明の連鎖移動剤組成物は、ラジカル重合性化合物に添加することにより、ラジカル重合性組成物として用いることができる。本発明の連鎖移動剤組成物は、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と電子供与性単量体を別々に重合反応器に添加することもできるので、その場合は、重合反応器の中でラジカル重合性組成物を形成することとなる。
本発明の連鎖移動剤組成物を必須成分として含有する当該ラジカル重合性組成物には、ラジカル反応を開始するラジカル重合開始剤が必要により添加される。そして、重合を開始するに必要な熱や光などの開始エネルギーを与え、重合を開始することにより、分子量が調整されたポリマーを製造することができる。
本発明の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤の配合量は、十分な連鎖移動効果と経済性との観点から、通常、ラジカル重合性化合物に対して0.01重量%以上、5重量%未満が好ましく、0.05重量%以上、3重量%未満が更に好ましい。
重合体の数平均分子量は、一般に主として用いるラジカル重合性化合物の配合量、本発明の連鎖移動剤組成物の配合量及びラジカル重合開始剤の配合量によって調整することができる。数平均分子量は、該ラジカル重合性化合物の配合量が高い程数重量平均分子量は大きくなり、逆に連鎖移動剤組成物の配合量が高い程小さくなる。そのことを考慮して、本発明の連鎖移動剤組成物の配合量の範囲内で適宜変更して数平均分子量の調整をすることができる。
本発明の連鎖移動剤組成物をラジカル重合性化合物に添加する方法としては、一括添加、回分添加、連続添加あるいはこれらの組み合わせなど公知の添加方法が用いられる。例えば、各工程で連鎖移動剤を回分添加する、各工程で単量体混合物と連鎖移動剤とを連続添加する、各工程で連鎖移動剤を回分添加と連続添加を組み合わせて添加する、等の添加方法がある。また、連鎖移動剤を固体又は粉体のまま直接添加する方法や、連鎖移動剤を適当な有機溶剤に溶解して添加してもよい。
また、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と電子供与性単量体をあらかじめ混合して連鎖移動剤組成物として用いてもよいが、重合反応系に別々に添加してもよい。また、一方をあらかじめラジカル重合性化合物の中に添加したのち、他方を分注してもよい。また、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と電子供与性単量体とラジカル重合開始剤の一括、分注等の添加方法の組合せも種々取ることができる。また、連鎖移動剤、電子供与性単量体、ラジカル重合性化合物の濃度をin-situで観測しながら、それらの比を一定に保つよう供給する方法も分子量制御の観点から好ましい。
一般に、本発明の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と電子供与性単量体を組み合わせて連載移動剤組成物として用いたり、ラジカル重合性化合物と電子供与性単量体をあらかじめ組み合わせて用いるのが簡便であるが、ラジカル重合性化合物に対して、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と電子供与性単量体をそれぞれ別々添加してラジカル重合性組成物としたり、ラジカル重合性化合物の重合過程において縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤や電子供与性単量体をそれぞれ任意の順序及び回数添加してラジカル重合操作を行っても良い。
[ラジカル重合性化合物]
本発明におけるラジカル重合性化合物は、分子内に重合性二重結合を有する化合物を用いることができる。このようなラジカル重合性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和カルボン酸化合物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等のα,β−不飽和カルボン酸エステル化合物;酢酸ビニル等のビニルエステル化合物;アクリロニトリル、アクリルアミドのようなアクリル化合物;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物等;塩化ビニル、塩化ビニリデンのような置換エチレン化合物;エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエン、ピネン等のエチレン性不飽和化合物、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどの不飽和有機シラン化合物などが挙げられる。但し、電子供与性単量体として使用した化合物のe値より高いe値を持つ化合物に限定される。
前記ラジカル重合性化合物の中でも、e値が正の値のラジカル重合性化合物が好ましい。例えば、α,β−不飽和カルボン酸化合物、α,β−不飽和カルボン酸エステル化合物あるいはそれらの組み合わせが好ましい。
これらの化合物の中でも、α,β−不飽和カルボン酸化合物である(メタ)アクリル酸、α,β−不飽和カルボン酸エステルである(メタ)アクリル酸エステルあるいはそれらの組み合わせが好ましい。
前記ラジカル重合性組成物に含有されるラジカル重合性化合物は、その形態や含有量は特に限定されない。例えばラジカル重合性化合物そのものやラジカル重合性化合物の溶液等が挙げられる。
ラジカル重合性化合物と電子供与性単量体の組み合わせとしては、e値の差が大きいほど好ましい。電子供与性単量体のe値が大きいほど本発明の連鎖移動剤と連鎖移動反応を起こしやすく、ラジカル重合性化合物とのe値の差が大きいほどランダム共重合性が高まるためである。
[ラジカル重合開始剤]
ラジカル重合開始剤としては、エネルギーを与えてラジカル重合性化合物に対して活性なラジカルを発生するものであれば特に限定されない。一般には市販されているいわゆるラジカル重合開始剤を用いることができる。通常便宜的に、熱エネルギーを与えて用いるものを、熱ラジカル重合開始剤と呼び、光エネルギーを与えるものを、光ラジカル重合開始剤と呼ぶ。本発明は熱ラジカル重合開始剤及び光ラジカル重合開始剤のどちらも使用することが可能である。
熱ラジカル重合開始剤としては特に限定されず、公知の化合物を使用することができる。例えば、ペルオキシド、ヒドロペルオキシド、及びアゾ系化合物が挙げられる。具体的には、ベンゾイルペルオキシド、ジ−t−アミルペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、及びジ−クミルペルオキシド等のペルオキシド、t−アミルヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、及び過酸化水素等のヒドロペルオキシド、(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル))、(2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル))、(2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル))、(2,2’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル))等のアゾ系化合物が挙げられる。
また、熱ラジカル重合開始剤を比較的低温で使用するためにペルオキシド、ヒドロペルオキシド、アスコルビン酸等の酸化剤系開始剤に対して遷移金属やアミン等の還元剤を組み合わせるいわゆるレドックス開始剤系を用いることもできる。
光ラジカル重合開始剤としては、特に限定されず、公知の化合物を使用することができる。例えば、ベンゾイン系化合物、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサトン類、α−アシロキシムエステル類、フェニルグリオキシレート類、ベンジル類、アゾ系化合物、ジフェニルスルフィド系化合物、アシルホスフィンオキシド系化合物、有機色素系化合物、鉄−フタロシアニン系、ベンゾイン類、ベンゾインエーテル類、アントラキノン類が含まれる。具体的に、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾイン類;アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オンなどのアセトフェノン類;2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド類等が挙げられる。有機合成化学協会誌66,458(2008)等公知文献に紹介されている光ラジカル重合開始剤も用いることができる。
また、市場より入手可能な光ラジカル重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ社製イルガキュア184、イルガキュアはチバ・スペシャリティケミカルズ社の登録商標)、(2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−(4−モルフォリニル)−1−プロパノン)(イルガキュア907)、またビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニル−ホスフィンオキサイド(イルガキュア819)等のアシルホスフィンオキサイド化合物;ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム(イルガキュア784)等のチタノセン化合物;6,12−ビス(トリメチルシリルオキシ)−1,11−ナフタセンキノン等のナフタセンキノン化合物等が挙げられる。
これらのラジカル重合開始剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。ラジカル重合開始剤の添加量は、用いるラジカル重合性化合物及び連鎖移動剤組成物にもよるが、ラジカル重合性化合物の合計量100質量部に対して0.0001質量部以上10質量部以下の範囲内であるのが好ましい。
[開始エネルギー]
開始エネルギーは添加したラジカル開始剤からラジカルを発生しうるエネルギーであればよい。一般には熱エネルギー、電離波エネルギーが適宜選ばれる。具体的なエネルギー源としては熱、光、電子線(EB)、マイクロ波、放射線等の電磁線が挙げられ、用いるエネルギー源に応じて、熱重合、電磁線重合(光重合、電子線重合、マイクロ波重合、放射線重合)等と呼ばれる。
熱重合の場合、用いる重合性化合物及びその様態にもよるが、重合に用いる温度範囲は通常−20〜200℃で、好ましくは0〜150℃、より好ましくは10〜120℃である。
さらに熱重合の一種として酸化還元(レドックス)開始剤(後述)を用いるレドックス重合が挙げられる。この際、用いられる温度範囲は通常の熱重合より低く、−40〜100℃で、好ましくは−20〜80℃、より好ましくは0〜60℃である。
光重合において、照射する光としては紫外線、可視光線、赤外線等を用いることができる。光ラジカル重合開始剤あるいは増感剤を用いることもできる。紫外線、可視光線の場合具体的には、たとえば300〜800nmの波長範囲の光線である。光源としては、300〜800nmの範囲の波長の光線を照射できるLED(発光ダイオード)やランプを使用する。LEDとしては、UV−LED、青色LED、白色LED等が挙げられる。ランプとしては、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。
電子線重合は電子線照射により行われる。電子線照射には、前記の電子線重合化合物に作用し重合性物質の重合を起こすことができる方法であれば、特に制限なく使用することができる。照射する電子線量は、吸収線量として1から300kGy程度の範囲で調節するのが望ましい。1kGy未満では十分な照射効果が得られず、300kGyを超えるような照射は基材を劣化させる恐れがあるため好ましくない。電子線の照射方法としては、例えばスキャニング方式、カーテンビーム方式、ブロードビーム方式などが用いられ、電子線を照射する際の加速電圧は、照射する側の基材の厚さによりコントロールする必要があるが、20から100kV程度が適当である。
マイクロ波重合はStraussら(Aust. J. Chem.,48,1665〜1692(1995))の公知の手法を用いることが出来る。マイクロ波は、マイクロ波技術において既知の種々の方法のいずれかによって発生させることができる。一般に、これらの方法は、マイクロ波発生源として作用するクライストロンまたはマグネトロンに依存している。一般に、発生の周波数は約300MHz〜30GHzの範囲であり、対応する波長は約1m〜1mmである。理論的には、この範囲のいずれの周波数も、効果的に使用することができるが、約850〜950MHzまたは約2300〜2600MHzを包含する商業的に利用可能な範囲の周波数を使用するのが好ましい。
放射線重合はγ線、X線、α線、β線を照射して重合を行う。通常、コバルト60のγ線照射が用いられることが多い。
更に、重合開始のエネルギー源を併用することもできる。たとえば電子線と赤外線の併用等である。
また、熱重合以外は通常、常温近傍で重合することが多いが、加熱しながら実施することも可能である。この場合重合の促進が期待できる。
[他の成分]
本発明の連鎖移動剤組成物とラジカル重合性化合物とを含有するラジカル重合性組成物をラジカル重合させるにあたり、本発明の連鎖移動剤組成物、ラジカル重合性化合物、ラジカル重合開始剤のほかに必要があれば、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分を含有していてもよく、以下に例示する成分の他に着色剤、可塑剤、粘着付与剤、酸化防止剤、各種安定剤、充填剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤なども添加することが可能である。
たとえば、界面活性剤としては、公知のものであればよく特に限定されるものではないが、例えば、アルキル硫酸エステル塩類、アルキルアリールスルフォン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類、脂肪酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩類などのアニオン性界面活性剤(ここで、「塩類」とは、カリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。)、ソルビタンエステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類などの親水性のノニオン性界面活性剤類が挙げられる。これらの中から、何れかが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
乳化重合においては、乳化剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スルホサクシン酸ナトリウムのエステル、アベックス(Abex)アニオン界面活性剤(アルコラック社)、アルキルフェノキシポリエトキシエタノール(HLB=13〜19)、エトキシ脂肪酸アルコール(HLB=13〜19)、酸化エチレンおよび酸化プロピレンのブロック共重合体等があげられる。
また、乳化重合にさいして、水溶性保護コロイドを使用してもよい。このような保護コロイドの代表例としては、ヒドロキシエチルセルロース、ポリ(酸化エチレン-酸化プロピレン)ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサゾリン、ポリビニルピロリドン(PVP)、および上記化合物の共重合体が挙げられる。保護コロイドは通常、モノマーに対して0.1〜1.5重量%の割合で使用される。
また、懸濁重合においては、分散安定剤なども用いることができる。分散安定剤としては、例えば、水溶性あるいは油溶性の部分ケン化ポリビニルアルコール;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの水溶性セルロース;アクリル酸重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ゼラチンなどの水溶性ポリマー;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、グリセリンモノステアレート、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロックコポリマーなどの油溶性乳化剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレングリセリンオレート、ラウリン酸ナトリウムなどの水溶性乳化剤;硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等の無機化合物が挙げられ、これらは1種又は2種以上の組合せで使用することができる。
その他、重合に際しては、反応系に、澱粉・セルロース、澱粉・セルロースの誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)架橋体等の親水性高分子0〜50重量%(対単量体)や、その他0〜10重量%の、炭酸(水素)塩、二酸化炭素、アゾ化合物、不活性有機溶媒等の各種発泡剤;キレート剤;カオリン、タルク、二酸化珪素等の無機微粒子;ポリ塩化アルミ、硫酸アルミ、硫酸マグネシウム、などの多価金属塩などを添加してもよい。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、本発明の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤以外の他の連鎖移動剤等の成分を含有していてもよい。
これらの前記他の成分は、本発明の連鎖移動剤組成物に対して単独で、あるいは同時に二種類以上で用いることができる。これらの他の成分は、適用対象のラジカル重合性化合物の種類や用途等に応じて適宜選択することができる。
<製造態様>
本発明の連鎖移動剤組成物とラジカル重合性化合物とを含有するラジカル重合性組成物をラジカル重合することにより、或いは、連鎖移動剤組成物の存在下ラジカル重合性化合物をラジカル重合することにより、生成するポリマーの末端あるいは主鎖の一部に、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤に由来する残基を有するポリマーを製造することができる。
ポリマーの末端あるいは主鎖の一部に、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤に由来する残基を有するポリマーの製造態様として、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、またはスラリー重合などの方法を用いることができる。また、回分式に重合する場合でも、連続的に重合する場合でも用いることができる。
重合時の雰囲気は分子状酸素を除去することが好ましく、一般的には減圧下あるいは不活性気体存在下用いられる。不活性気体としては、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素等があげられる。
<末端に縮合多環芳香族骨格を有するポリマー>
本発明の連鎖移動剤組成物を用いて、上記重合方法で製造したポリマーは前述したように末端に本発明の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤に由来する残基である縮合多環芳香族骨格を付与することが可能である。すなわち、本発明の連鎖移動剤組成物中の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤は、ポリマー成長末端に付加し、連鎖移動するため、該連鎖移動剤由来の末端構造を有することになる。よって末端に本発明の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤に由来する残基を有するポリマーを合成することができ、さらに本発明の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤がもつ官能基をポリマーに付与することができる。縮合多環芳香族骨格および官能基に由来する、親和性、反応性、耐熱性、光学特性、化学的安定性等、縮合多環芳香族骨格および官能基の有する化学的、物理的性質を生成ポリマーに付与し、機能性ポリマーとして供することができる。
すなわち、本発明の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤は、反応性基を有する末端官能化ポリマーを提供することができる。
たとえば、本発明の連鎖移動剤組成物を用いることにより、縮合多環芳香族骨格がポリマーに導入されるが、その縮合多環芳香族骨格に由来する紫外線吸収能、蛍光特性、高屈折率等の物性をポリマーに与えることができる。また、本発明の縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤を用いることにより、重合体の末端に疎水基を導入したり、親水基と疎水基の両方を持った基を導入したりすることができる。
また一般にポリマーに熱、光、機械等のエネルギーを与えることにより、分解反応を通してラジカルを生じることは広く知られている(大津隆行著「高分子合成の化学」(化学同人、1979)245頁、250頁、260頁)。その際、本発明の連鎖移動剤組成物を施すことによりポリマーのゲル化を防止したり、官能基をグラフトさせることも可能である。例えば特開昭54−100449号公報、特開平6−256430号公報等に記載されている手法が援用できる。具体的には、熱可塑性ポリマーを融混練することにより、熱エネルギー、機械エネルギーを与え、ポリマー鎖を切断しつつ、添加薬剤として本発明の連鎖移動剤を施し、ポリマーのゲル化を防止したり、官能基をグラフトさせる事が出来る。
(実施例1)
コンデンサー、攪拌翼(タービン翼)、温度計、温調器、窒素供給ラインを備えた300mLのセパラブルフラスコに、ラジカル重合性化合物として市販のメタクリル酸メチル(和光純薬製試薬特級)40部(36g)とアクリル酸n−ブチル(東京化成製)60部(54g)、溶媒として市販のオルト−キシレン(和光純薬製試薬特級)100部(90g)、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤として1,4−ナフトキノン1部(0.9g)、ラジカル重合開始剤として日油社製のパーブチルオー(「パーブチル」は日油社の登録商標)1部(0.9g)、電子供与性単量体としてスチレン1部(0.9g)を加え、315RPMの速度で攪拌しながら窒素を20分間、20mL/分の速度で通気しフラスコ内部を窒素置換した。その後、オイルバスを使用して内温を室温から昇温し、この昇温開始からの時間を重合時間とした。内温を90℃まで昇温し、重合時間1時間目まで内温を90℃に保持した。その後、系内を冷却し、得られた重合溶液を所定濃度でテトラヒドロフラン(和光純薬製試薬特級)に溶解させ、検出器として、屈折率計(RI)(日本分光製RI−2031)、多波長紫外線分光計(日本分光製MD−2010)、及びGPCカラム(昭和電工製Shodex GPC KF−806L)を備えたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(日本分光製)を用い生成ポリマーのキャラクタリゼーションを行った。検出器として屈折率計を用い、生成ポリマーの数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量の比で表される分子量分布(Mw/Mn)、及びピーク面積からモノマー転化率を求めた。その結果を表1に示す。
(比較例1)
縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤としての1,4−ナフトキノンを加えなかったほかは、実施例1と同様の操作を行い、その結果も表1に示した。
(比較例2)
縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤としての1,4−ナフトキノンを加えず、電子供与性単量体としてのスチレンを加えなかったほかは、実施例1と同様の操作を行い、その結果も表1に示した。
(比較例3)
電子供与性単量体としてのスチレンを加えなかったほかは、実施例1と同様の操作を行い、その結果も表1に示した。
実施例1より、本発明の連鎖移動剤組成物の連鎖移動効果が高いことが確認できる。また、実施例1と比較例1〜3の比較から、連鎖移動剤、電子供与性単量体の各々単独では得られない相乗的な分子量低下効果が得られることがわかる。

Claims (13)

  1. 少なくとも、下記一般式(1)で表される縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と、電子供与性単量体を含有することを特徴とする、連鎖移動剤組成物。

    ((1)式中、nは1から4の整数を表し、複数ある場合のRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子を表し、X及びYはそれぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、又はハロゲン原子を表すが、X及びYは、前記置換基に代えて、互いに結合して飽和又は不飽和の6員環を形成してもよい。このXとYによって形成される6員環はさらにアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子が置換していてもよい。)
  2. 一般式(1)において、nが4であり、Rが水素原子であり、X及びYが水素原子であることを特徴とする、請求項1に記載の連鎖移動剤組成物。
  3. 一般式(1)において、Xがヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基又はハロゲン原子であり、Yが水素原子であることを特徴とする、請求項1に記載の連鎖移動剤組成物。
  4. 一般式(1)において、nが4であり、Rが水素原子であり、Xがヒドロキシ基又はメチル基であり、Yが水素原子であることを特徴とする、請求項1に記載の連鎖移動剤組成物。
  5. 一般式(1)において、nが4であり、Rが水素原子であり、Xが塩素原子であり、Yが塩素原子又はアミノ基であることを特徴とする、請求項1に記載の連鎖移動剤組成物。
  6. 少なくとも、下記一般式(2)又は(3)で表される縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤と電子供与性単量体を含有することを特徴とする、連鎖移動剤組成物。

    ((2)式中、nは1から4の整数を表し、複数ある場合のRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子を表し、Qは水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。)

    ((3)式中、nは1から4の整数を表し、複数ある場合のRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子を表し、Qは水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。)
  7. 電子供与性単量体が、e値が負の値であり、分子内に重合性二重結合を有するラジカル重合性化合物である請求項1乃至6のいずれか一項に記載する連鎖移動剤組成物。
  8. 電子供与性単量体が、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン又は酢酸ビニルより選ばれた一種又は二種以上のものである請求項1乃至6のいずれか一項に記載する連鎖移動剤組成物。
  9. 電子供与性単量体が、スチレン又はα−メチルスチレンである請求項1乃至6のいずれか一項に記載する連鎖移動剤組成物。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載する連鎖移動剤組成物と、ラジカル重合性化合物とを含有することを特徴とする、ラジカル重合性組成物。
  11. ラジカル重合性化合物が、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルであることを特徴とする請求項10に記載のラジカル重合性組成物。
  12. 請求項10又は11に記載のラジカル重合性組成物をラジカル重合して得られるポリマーであって、ポリマーの末端あるいは主鎖の一部に、該縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤に由来する残基を有するポリマー。
  13. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載する連鎖移動剤組成物存在下にラジカル重合性化合物をラジカル重合することを特徴とする、ポリマーの末端あるいは主鎖の一部に、縮合多環芳香族骨格を有する連鎖移動剤に由来する残基を有するポリマーを製造する方法。
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