JP2016072436A - パターン形成方法およびパターン形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性の配線パターンを形成する際、配線を形成する材料の使用効率を改善するとともに、配線パターンの微細化に適したパターン形成方法、パターン形成装置を提供することを目的とする。【解決手段】光エネルギーによって溌液性から親液性に改質する表面改質剤を含む処理液を基板100の表面に塗布することで溌液層110が形成される。溌液層110に配線パターンに対応する光エネルギーを照射する。この結果、光エネルギーが照射された領域は溌液性から親液性に改質されるとともに、改質によって生じた成分の一部が蒸発し、配線パターンに対応する領域に親液性に改質された溝120が形成される。そして、溝120に金属インク130を供給することで配線パターンを形成することができる。【選択図】図6

Description

本発明は、パターン形成方法およびパターン形成装置に関するものである。
電子・電気機器などの基板に用いられる配線のパターニングは、フォトリソグラフィ法や印刷法を用いて行われている。
フォトリソグラフィ法を用いて配線パターンを形成する場合、銅箔にレジスト層を積層し、配線パターンと対応するフォトマスクを介して光照射し、次いで現像した後に、不要なレジスト層を除去する手法により形成されている。よって、微細な配線を形成することができる(特許文献1)。
また、印刷法を用いて配線パターンを形成する場合、銅等を含有する金属インクを直接基板に印刷することにより配線パターンが形成されている。そのため、必要な部分にのみ金属インクを転写することができ材料の使用効率を高くすることができる(特許文献2)。
特開2013−214185号公報 特開2013−118222号公報
しかしながら、フォトリソグラフィ法による配線方法では銅箔をエッチングすることにより配線パターンが形成されているため、銅の使用効率が低いという問題がある。
また、印刷法では配線パターンの線幅は印刷方式に依存する。そのため、配線の高アスペクト比を実現するためには、例えばスクリーン印刷法を採用することになるが配線パターンのアスペクト比を高くするためには、目の粗いスクリーンメッシュを用いることになり微細な配線を形成することが困難となる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、配線を形成する材料の使用効率を改善するとともに、配線パターンの微細化に適したパターン形成方法、パターン形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、基板の表面に導電性の配線パターンを形成するパターン形成方法であって、光エネルギーによって溌液性から親液性に改質する表面改質剤を含む処理液を前記基板の表面に塗布し、前記基板の表面に溌液性の層を形成する溌液層形成工程と、溌液層が形成された前記基板の表面に前記配線パターンに対応する光エネルギーを照射し、前記配線パターンに対応する領域を親液性に改質された溝として形成するパターニング工程と、前記溝に導電性材料を供給する供給工程と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のパターン形成方法であって、前記供給工程は、前記基板の表面に前記導電性材料を塗布する工程と、前記基板の表面に残留する前記導電性材料を前記溝に誘導する誘導工程と、を含むことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のパターン形成方法であって、前記誘導工程は、前記基板の一方側から他方側に向けて前記導電性材料を前記溝に誘導することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、基板の表面に導電性の配線パターンを形成するパターン形成装置であって、光エネルギーによって溌液性から親液性に改質する表面改質剤を含む処理液を前記基板の表面に塗布し、前記基板の表面に溌液性の層を形成する溌液層形成部と、溌液層が形成された前記基板の表面に前記配線パターンに対応する光エネルギーを照射し、前記配線パターンに対応する領域を親液性に改質された溝として形成するパターニング部と、前記溝に導電性材料を供給する供給部と、を備えることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のパターン形成装置であって、前記供給部は、前記基板の表面に前記導電性材料を塗布するノズルと、前記基板の表面に残留する前記導電性材料を前記溝に誘導する誘導機構と、を有することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のパターン形成装置であって、前記誘導機構は、前記基板の表面に向けて気体を噴出する噴出口を有する気体噴出ノズルと、前記気体噴出ノズルを前記基板の表面に対して平行に相対移動させる移動機構と、を有し、前記気体噴出ノズルは、前記移動方向と直交する前記基板の幅方向の領域に前記気体を噴出可能であり、前記幅方向に対して傾斜して設けられていることを特徴とする。
請求項1ないし請求項6に記載の発明によれば、光エネルギーによって親溌液性が改質する表面改質剤を含む処理液を基板の表面に塗布し、光エネルギーを照射しパターニングすることで、改質によって生じた成分の一部が蒸発し、配線パターンに対応する親液性に改質された溝が形成される。当該溝に導電性材料を塗布することで基板の表面に導電性の配線パターンを形成する。これにより、配線を形成する導電性材料の使用効率を改善するとともに、配線パターンの微細化を実現することができる。
特に請求項2または請求項5に記載の発明によれば、基板の表面に残留する導電性材料を溝に誘導することで、導電性材料の使用効率を向上させることができる。
特に、請求項3に記載の発明によれば、基板の表面に残留する導電性材料を一方側から他方側に誘導することで導電性材料の使用効率をさらに向上させることができる。
特に、請求項6に記載の発明によれば、気体噴出ノズルを幅方向に対して傾斜して設けられていることで、基板の表面に残留する導電性材料を基板の一方側から他方側に誘導しつつ溝に供給することができるため導電性材料の使用効率を向上させることができる。
パターン形成装置の概略平面図である。 塗布部を説明するための斜視図である。 塗布部を説明するための概略上面図である。 スリットノズルを説明するための図である。 パターン形成処理の流れを示したフローチャートである。 デバイス用配線体の生成過程を示す図である。 溌液層に溝が形成される原理を説明する図である。 誘導機構の他の実施形態を説明する図である。
<1.1 パターン形成装置10の構成>
図1は、本発明にかかるパターン形成装置10を示す概略平面図である。パターン形成装置10は、電子・電気機器などに用いられるデバイス用配線を製造するための基板(以下、単に基板と称する。)100を処理する。基板としては、例えば平面状のガラス基板やシリコン基板等が用いられる。
このパターン形成装置10は、装置内部に搬入される基板100に表面改質剤を含む処理液を塗布し、基板100の表面に溌液性を有する層(以降では、溌液層と称する)を形成する(溌液層形成処理)。また、溌液層が形成された基板100の表面に配線パターンに対応し親液性を有する溝120を形成する(パターニング処理)。そして、パターニング処理によって基板100の表面に形成された溝120に導電性材料を供給する(供給処理)。これにより、溝120に導電性材料が充填され基板100上にデバイス用配線パターンが形成される。なお、各処理の詳細については後述する。
上述した各処理を行うためのパターン形成装置10の一例について図1を参照しつつ説明する。
パターン形成装置10は、複数の処理部として搬入部7、塗布部1、前熱処理部2、露光部3、露光後熱処理部4、塗布部5、焼成部6、搬出部8、各処理部に基板100を搬入出する搬送ロボットR1〜R3、および各部を制御する制御部(図示省略)を備えている。パターン形成装置10の各処理部は、図1に示すように搬送ロボットR1〜R3の周囲に隣接して配置される。基板100は、搬送ロボットにより処理の進行に従って各処理部へ搬送される。
搬入部7は、パターン形成装置10において処理される基板100を、パターン形成装置10の外部から装置内部に受け入れる部分である。搬入部7には図示を省略する基板載置部が配設されており、例えば搬送コンベアや搬送ロボットによって装置外部から搬入部7に基板100が搬入され基板載置部に載置される。そして載置された基板100を搬送ロボットR1に引き渡す。
塗布部1は、搬送ロボットR1によって載置された基板100の表面に処理液を塗布する。本実施形態の塗布部1では、基板100の表面に処理液として光エネルギーによって溌液性から親液性に改質する表面改質剤を含む、感光性レジスト液を塗布する。このような塗布部1としては、基板を回転させることで基板表面に膜を形成するスピン塗布や、基板上を走査しつつスリット状の吐出口から処理液を塗布することで基板表面に膜を形成するスリット塗布技術等を採用することができる。
前熱処理部2は、塗布部1において基板100の表面に均一な膜厚で塗布された感光性レジスト液の液膜を加熱し、感光性レジスト液に含まれる溶剤の一部を除去する熱処理部である。このような前熱処理部2として、チャンバ内に設けられたホットプレート上に基板100を載置し加熱する装置を採用することができる。前熱処理を施すことで、基板100の表面に形成された感光性レジスト液の液膜が硬化され薄膜が形成される。これにより基板上での感光性レジスト液の流動を防ぐとともに、後工程の露光部3での配線パターンを所望の解像力でパターニングできるようにする。なお、前熱処理部2での加熱温度や加熱時間は感光性レジスト液に含まれる材料に応じて適宜設定される。
以上、塗布部1で基板100の表面に感光性レジスト液が塗布され、前熱処理部2にて感光性レジスト液の薄膜が形成されることで、基板100の表面には溌液性を有する層が形成される。なお、前熱処理部2は必ずしも必要ではなく、感光性レジスト液の性質に応じて液膜を乾燥させる必要がある場合に設ければ良く、塗布部1による感光性レジスト液の塗布のみで液膜が乾燥され薄膜を形成するのであれば、塗布部1のみで溌液層形成処理を行うことができる。
次に露光部3は、搬送ロボットR2によって載置された表面に配線パターンが対応するマスクを通して光エネルギーである露光ビーム(例えば、紫外光等)を照射し、溌液性を有する感光性レジストの薄膜に配線パターンをパターニングする。これにより、露光ビームが照射された領域は、感光性レジスト液の液膜に含まれる改質剤によって溌液性から親液性に改質される。これと同時に、露光ビームが照射された領域では、改質によりレジストの成分が揮発しやすい成分へと変化し、液膜中から排出される。感光性レジスト膜の改質によって排出されたレジストの成分に相当する量だけ、膜中の体積が減少することで感光性レジスト膜に配線パターンに対応する溝が形成される。なお、溝が形成される原理については後述する。
つまり、露光部3は、基板100表面の溌液層110に配線パターンに対応する親液性を有する溝120(図6)を形成する。なお、本実施形態の露光部3ではマスクを通して光エネルギーを照射したがこれに限定されるものではなく、例えばマスクを用いず配線パターンに沿って光エネルギーを照射する直接描画装置等で構成しても良い。
露光後熱処理部4は、露光部3で配線パターンの露光が行われた基板100を加熱し、感光性レジスト膜に含まれる酸発生剤から酸をさらに除去する。これにより、配線パターンに対応する溝をより深く形成することができ、結果として配線パターンのアスペクト比をさらに大きくすることができる。
以上、露光部3による露光処理と、露光後熱処理部4による露光後熱処理によって基板100の表面に、親液性を有する溝120を配線パターンとして形成するパターニング処理を行うことができる。なお、感光性レジスト液に含まれる材料によっては、露光処理で発生する熱のみで十分な深さの溝120が形成することも可能であり、露光後熱処理部4は必須ではない。この場合、露光部3のみでパターニング処理を行うことができる。
塗布部5は、搬送ロボットR3によって載置された、配線パターンに対応する溝120が形成された基板100の表面に導電性材料である金属インクを塗布する。このような金属インクとしては電気的に導電性の性質を有すればよく既知の各種材料を用いることができる。
塗布部5は、上記に例示した金属インクを溝120へ供給する供給処理が行われる。このような塗布部5としては、基板上を走査しつつスリット状の吐出口から金属インク130を供給するスリット塗布技術を採用することが好ましい。なお、塗布部5の詳細については後述する。
焼成部6は、金属インクが溝120に供給された基板100に対して焼成処理が行われる。これにより、金属インクが焼成され基板100の表面に導電性の配線パターンが形成される。このような焼成部6として、容器内で基板100を保持し100度から300度程度で加熱を行うものや、レーザー照射やマイクロ波照射等を照射するものを採用することができる。
以上、塗布部5で溝120に金属インク130を供給し、焼成部6で焼成処理を行うことで基板100の表面に導電性の配線パターンが形成される。なお、言うまでもないが焼成処理が不要の金属インクを用いれば焼成処理が不要となるため焼成処理は必須ではない。
パターン形成装置10の各処理部で処理が施された基板100は、搬出部8に搬送される。そして搬出部8からパターン形成装置10の外部へ搬出される。
<1.2 塗布部1の構成>
図2、3を参照しつつ、塗布部5について説明する。なお、本実施形態においては、塗布部1と塗布部5は、ほぼ同様の構成を有している。これら塗布部1,5は、基板100の表面に塗布液を塗布するスリットコータとも呼称される塗布装置である。なお、塗布部1と塗布部5とで異なる構成については、適宜その旨記載し説明を行う。なお、図2は、塗布部5の斜視図であり、図3は、塗布部5の概略上面図である。
塗布液としては、塗布部1では、光エネルギーによって溌液性から親液性に改質する表面改質剤を含む処理液である感光性レジスト液が用いられ。また、塗布部5では導電性材料である金属インク130が塗布液として用いられる。
この塗布部5は、基板100をその下面から支持するためのステージ41と、このステージ41上に支持された基板100に塗布液を塗布するためのスリットノズル42と、塗布液の塗布に先だってこのスリットノズル42の調整処理を実行するノズル調整部40とを備える。
ステージ41は、略直方体の形状を有する花崗岩等の石材からなる石定盤から構成されている。このステージ41の表面は、略水平に平坦に加工されて基板100の支持面として機能する。図示は省略するが、このステージ41の表面には基板100を昇降するための複数の支持ピンが配設されるとともに、多数の真空吸着口が分散して形成されている。基板100は、支持ピンにより支持されてステージ41上に搬送ロボットR3により搬入・搬出されるとともに、真空吸着口により基板100が吸着されることにより、塗布処理の際に基板100が所定の位置に水平状態に保持される。
スリットノズル42は、図外の供給機構から供給される塗布液を、スリット状の吐出口から基板100の上面へ吐出するためのものである。このスリットノズル42は、その吐出口がステージ41の表面に対して略平行なY軸方向に沿って延び、かつ、鉛直下方(−Z軸)に向けて塗布液を吐出可能に、ノズル支持部44によって支持される。ノズル支持部44は、Y軸方向を長手方向とする梁部材により構成される。そして、ノズル支持部44の両端部は、一対の昇降機構51により昇降可能に支持されている。
なお、スリットノズル42は、加工精度を高く維持することができ、また加工費用が安価であることから、一般的にその材質として金属が採用されている。
一対の昇降機構51は、各々その内部にモータおよびボールネジ等を備え、ノズル支持部44およびそこに支持されたスリットノズル42を鉛直方向(Z軸方向)に昇降する構成となっている。これら一対の昇降機構51により、スリットノズル42の下端部とステージ41に支持された基板100の表面との間隔や、基板100に対するスリットノズル42の姿勢等が調整される。
一対の昇降機構51は、ステージ41の両端部に配設された一対のガイドレール52に沿って移動可能となっている。一対の昇降機構51は、ガイドレール52に沿って配設された固定子53aと、昇降機構51に付設された移動子53bからなるリニアモータ53の駆動により移動する。一対の昇降機構51が同期して移動することにより、ノズル支持部44に支持されたスリットノズル42が、ステージ41に支持された基板100の表面に沿って移動する。一対の昇降機構51の位置は、リニアモータ53の固定子53aの下方に配置されたスケール部54aと、リニアモータ53の移動子53bに付設された検出部54bからなるリニアエンコーダ54により検出される。
図3、図4を参照しつつ塗布部1と塗布部5との相違点を説明する。塗布部1と塗布部5の大きな違いは、誘導機構60の有無と、スリットノズル42を加熱するためのヒーター43の有無である。塗布部5には誘導機構60とヒーター43が配設されているが塗布部1にはこれらの機構は配設されていない。
誘導機構60は、基板100の表面に残留する金属インク130を溝120に誘導するための機構である。基板100の表面は溌液層形成処理によって溌液性を有する領域と、パターニング処理によって親液性を有する溝120の領域とを含む。誘導機構60は、溌液性を有する領域に残留する金属インク130を溝120に誘導する誘導処理を行う。
このような、誘導機構60は、基板100に向けて気体を噴きつける気体噴出ノズル62と、気体噴出ノズル62の両端部に設けられた一対の移動機構61により構成される。
気体噴出ノズル62は、図外の気体供給機構から供給される気体を、スリット状の吐出口から基板100の上面に向けて吐出するためのものである。この気体噴出ノズル62は、その吐出口がステージ41の表面に対して略平行なY軸方向に沿って延び、かつ、鉛直下方(−Z軸)に向けて気体を吐出可能に、支持部材によって支持される。
一対の移動機構61は、ステージ41の両端部に配設された一対のガイドレール52に沿って移動可能となっている。なお、移動機構61の構成は基本的には昇降機構51と同様の構成となっているため説明を省略する。
気体噴出ノズル62は、スリットノズル42によって基板100の上面に金属インク130が塗布された後、基板100の上面に吐出口から気体をカーテン状に噴きつけながら、移動機構61によって基板100の全面を走査する。これにより、基板100の上面に形成される溌液性を有する領域上に残留する金属インク130を溝120に誘導することができる。
より具体的には、気体噴出ノズル62が移動機構61の移動方向と直交する方向(Y軸方向)である基板100の幅方向の領域に気体を噴出可能に構成されている。つまり、吐出口のY軸方向の長さ寸法は少なくとも基板100のY軸方向の長さ寸法よりも長い。さらに、気体噴出ノズル62は、Y軸方向に対して傾斜して設けられているため、基板100の紙面上で右側に残留する金属インク130が噴き付けられた気体により徐々に左側(−Y方向)に移動しつつ溝120に誘導される。これにより、基板100上に残留する金属インク130を効率的に溝120に誘導することができる。その結果、金属インク130の使用効率を向上させることができる。
また、溝120に選択的に金属インク130を供給する場合に比べて簡易な構成で実現することができるため、制御も容易となり結果的に装置価格を低くすることができる。
なお、気体噴出ノズル62から噴出される気体としては空気であってもよく、金属インク130に含まれる溶媒と同一又は類似する性質を有するガスを噴出しても良い。金属インク130に含まれる溶媒又は類似する溶媒を供給することで金属インク130の乾燥速度を制御することができる。また、気体噴出ノズル62は気体を噴出する点から考えると、気体噴出ノズル62の移動方向に吐出口を向けるように僅かに傾斜させる構成としても良い。
図4(a)はスリットノズル42の側面図であり、図4(b)はA−A断面図である。ヒーター43は、スリットノズル42の側面に配設されている。そして、図示を省略する制御部により一対のヒーター43のON、OFFが制御され、スリットノズル42を加熱する。これにより、その内部を流れる金属インク130が加熱され、金属インク130の粘性を低下させることができる。このように金属インク130を加熱する機構を有することで、固形分濃度(金属材料の濃度)の高い(例えば、粘度が10000Cp程度)金属インクであっても粘度を一時的に低下させ容易に塗布することができる。
高粘度の金属インクを塗布することができるため、配線パターンに対応する溝120に供給された金属インク130から溶媒が除去された際の体積の収縮が小さくなる。よって、アスペクト比をさらに高くすることが可能となる。なお、ヒーター43は必ずしも2つ設けられている必要はない。
<2.1 パターン形成処理の流れ>
続いて、このパターン形成装置10におけるパターン形成処理について図5と図6を参照しつつ説明する。図5は、パターン形成装置10におけるパターン形成処理の流れを示したフローチャートである。図6は、パターン形成処理によって生成されるデバイス用配線体140の生成過程を示す図である。
図示を省略する基板搬送機構により基板100が搬入部7を介してパターン形成装置10に搬入される(ステップS11)。
搬入部7に搬入された基板100は、搬送ロボットR1によって塗布部1に搬入される。塗布部1に搬入された基板100はステージ41の上面に水平に載置される(図6(a))。ステージ41上の載置された基板100の上面に感光性レジスト液が均一な膜厚となるように塗布され(ステップS12)、基板100の表面には感光性レジストの薄膜である溌液層110が形成される(図6(b))。
溌液層110が形成された基板100は、搬送ロボットR1によって前熱処理部2に搬入される。前熱処理部2では、基板100を水平に載置しつつ加熱する前熱処理が行われる(ステップS13)。前熱処理では、基板100を加熱することで基板100の表面に形成された溌液層110の膜を硬化させる。これにより、溌液層110である感光性レジスト液の基板上での流動を防ぐとともに、後工程の露光部3での配線パターンを所望の解像力でパターニングできるようにする。
前熱処理がおこなわれた基板100は、搬送ロボットR1よって前熱処理部2から搬出され、搬送ロボットR2に受け渡される。そして、搬送ロボットR2によって露光部3に基板100が搬入される。露光部3では、基板100の表面に形成された溌液層110に対して、配線パターンに対応するマスク31を通して光エネルギーである露光ビームLが照射され、基板100の溌液層110に配線パターンを形成する露光処理が行われる(ステップS14)。
露光ビームLが照射された溌液層110の領域は、図7に記載するような現象が生じる。感光性レジスト液には、主鎖152に連結された親液基151と、親液基151に連結された疎水基150が含まれている。そのため、感光性レジスト液が塗布された状態では溌液性を有している(図7(a))。この溌液性を有する溌液層110に露光ビームLが照射されると、照射された領域において、光エネルギーによって疎水基150と親液基151の結合が切断され、疎水基150が親液基151から分離されることとなる(図7(b))。疎水基150が分離することで、当該領域の性質が溌液性から親液性に改質される。この改質により生じた疎水基150が蒸発することで溌液層110の体積が減少し、当該領域に親液性に改質された溝120が形成される。つまり、露光処理によって、配線パターンに対応する領域は親液性に改質された溝120として形成される。そして、溝120の内側面121は親液性の性質を有する(図6(c))。
露光処理が行われた基板100は、搬送ロボットR2によって露光部3から搬出され、露光後熱処理部4に搬入される。露光後熱処理部4では、露光後熱処理として基板100を加熱し溌液層110に含まれる、改質によって生じた成分の一部である疎水基150をさらに除去する。これにより、配線パターンに対応する溝をより深く形成することができる(ステップS15)。なお、露光後熱処理は露光処理で所望の深さの溝120が得られていれば行わなくても良い。この場合、露光処理がパターニング処理となる。
露光後熱処理が行われた基板100は、搬送ロボットR2によって露光後熱処理部4から搬出され、搬送ロボットR3に受け渡される。そして、搬送ロボットR3によって塗布部5に基板100が搬入され、ステージ41の上面に水平に載置される。塗布部5では、基板100の表面に導電性材料である金属インク130の塗布が行われる(ステップS16)。塗布された金属インク130の一部は溝120の内部に流れ、一部は溌液層110の上面に残留する。溌液層110の表面は溌液性を有している。そのため、溌液層110上の金属インク130は接触角が大きくなり液滴状態となる(図6(d))。
次に、基板100の表面に残留する金属インク130を溝120に誘導する誘導処理が行われる(ステップS17)。本実施形態では誘導処理は塗布部5で行われる。塗布部5では、基板100の表面に向けて気体噴出ノズル62から気体を噴出しながら、一方側から他方側に向けて移動する。この時、気体噴出ノズル62は移動方向と直交する方向に対して傾斜して設けられているため、溌液層110上に残留する金属インク130は隣接する溝120に誘導される(図6(e))。これにより、溝120の深さに対して十分な金属インク130の充填が可能となる。また、塗布された金属インク130を効率よく溝120に充填できるため材料の使用効率を高くすることができる。なお、本実施形態では誘導処理は塗布部5で行われたが、別の装置で独立して同様の処理を行なっても良い。
溝120に金属インク130が充填された基板100は、塗布部5から搬送ロボットR3によって搬出され、焼成部6へ搬入される。焼成部6では、基板100が焼成処理される(ステップS18)。焼成された基板100では、溝120に充填された金属インク130から溶剤が完全に除去される。そして、金属インク130が充填された溝120が配線パターンとして機能するデバイス用配線体140が作製される。なお、金属インク130に含まれる組成によれば、焼成処理が不要となる場合もある。この場合、塗布部5による金属インク130の充填が行われた基板100がデバイス用配線体140として機能する。
焼成部6で焼成された基板100は搬送ロボットR3によって搬出され、搬出部8を介してパターン形成装置10の外部に搬出される(ステップS19)。
本実施形態にかかるパターン形成方法によれば、基板表面に溌液層を形成し、溌液層に光エネルギーを照射することによって配線パターンに対応する溝を形成する。そして、形成された溝に対して導電性材料を供給することで配線パターンを形成する。これにより、配線パターンのアスペクト比を高くするとともに、導電性材料等の使用効率を高くすることができる。
<3.1 変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
上記実施形態では、金属インク130の粘度を低下させるためスリットノズル42の側面に一対のヒーター43を設けたが、同様の効果を得る上で、スリットノズル42に金属インクを供給する配管の経路途中に加熱機構を設けても良い。また、金属インク130を貯留する貯留部に加熱機構を設けても良い。
また、上記実施形態において気体噴出ノズル62の吐出口はスリット状であったがこれに限定されるものではなく、複数の孔が配列される構成であっても良い。
また、スリットノズル42は長尺状のものを採用したがこれに限定されるものではない。例えば、図8(a)に示すように、基板100の中央位置近傍で僅かに屈曲する逆∨字型の気体噴出ノズルを誘導機構として用いてもよい。この構成によれば、溌液層上に残留する金属インク130は両側に向けて誘導することができる。また、図8(b)に示すように、∨字型の気体噴出ノズルを千鳥状に複数配置することも可能である。
また、誘導機構60として気体を噴出する気体噴出ノズル62ではなく、弾性部材で作られたスキージ等によって基板100の表面に残留する金属インク130を溝120に誘導しても良い。また、ステージ41に傾斜機構を設け、金属インク130が塗布された後にステージ41を傾斜させる構成を採用することもできる。
また、塗布部5に金属インク130を回収する回収機構を設けても良い。この場合、ステージ41を基板100より僅かに小さい形状とするとことで、傾斜して設けられた気体噴出ノズル62の一端側に回収機構を設置し、気体噴出ノズル62によって誘導され溝120に誘導されなかった金属インク130を回収することができる。
移動機構61によって気体噴出ノズル62を移動させたが、ステージ41を気体噴出ノズル62に対して移動させてもよい。言い換えると気体噴出ノズル62とステージ41に載置される基板100とが相対移動していれば良い。
1,5 塗布部
3 露光部
10 パターン形成装置
60 誘導機構
61 移動機構
62 気体噴出ノズル
100 基板
110 溌液層
120 溝
130 金属インク

Claims (6)

  1. 基板の表面に導電性の配線パターンを形成するパターン形成方法であって、
    光エネルギーによって溌液性から親液性に改質する表面改質剤を含む処理液を前記基板の表面に塗布し、前記基板の表面に溌液性の層を形成する溌液層形成工程と、
    溌液層が形成された前記基板の表面に前記配線パターンに対応する光エネルギーを照射し、前記配線パターンに対応する領域を親液性に改質された溝として形成するパターニング工程と、
    前記溝に導電性材料を供給する供給工程と、
    を備えることを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記供給工程は、
    前記基板の表面に前記導電性材料を塗布する工程と、
    前記基板の表面に残留する前記導電性材料を前記溝に誘導する誘導工程と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記誘導工程は、前記基板の一方側から他方側に向けて前記導電性材料を前記溝に誘導することを特徴とする請求項2に記載のパターン形成方法。
  4. 基板の表面に導電性の配線パターンを形成するパターン形成装置であって、
    光エネルギーによって溌液性から親液性に改質する表面改質剤を含む処理液を前記基板の表面に塗布し、前記基板の表面に溌液性の層を形成する溌液層形成部と、
    溌液層が形成された前記基板の表面に前記配線パターンに対応する光エネルギーを照射し、前記配線パターンに対応する領域を親液性に改質された溝として形成するパターニング部と、
    前記溝に導電性材料を供給する供給部と、
    を備えることを特徴とするパターン形成装置。
  5. 前記供給部は、
    前記基板の表面に前記導電性材料を塗布するノズルと、
    前記基板の表面に残留する前記導電性材料を前記溝に誘導する誘導機構と、を有することを特徴とする請求項4に記載のパターン形成装置。
  6. 前記誘導機構は、
    前記基板の表面に向けて気体を噴出する噴出口を有する気体噴出ノズルと、
    前記気体噴出ノズルを前記基板の表面に対して平行に相対移動させる移動機構と、を有し、
    前記気体噴出ノズルは、前記移動方向と直交する前記基板の幅方向の領域に前記気体を噴出可能であり、前記幅方向に対して傾斜して設けられていることを特徴とする請求項5に記載のパターン形成装置。
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