JP2016072292A - 拡散炉及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】チューブ内のガスの流れに、偏り又は乱れが生じることを低減させた拡散炉を提供する。【解決手段】半導体ウェハを搬入するための第1の開口を有するチューブと、第1の開口に対向して設けられ、チューブ内に第1のガスを導入する複数のインジェクターと、複数のインジェクターが導入する第1のガスの流量を制御するマスフローコントローラと、第1の開口の蓋をするエンドリッドと、エンドリッドに設けられ、チューブ内の第1のガスを含む気体をチューブの外部へ排出する複数の排気配管と、複数の排気配管が排出する第1のガスを含む気体の流量を制御する排気ファンと、チューブの外周に設けられ、チューブ内を加熱及び保温するヒーターとを備えていることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、拡散炉及び半導体装置の製造方法に関するものである。
半導体装置の製造において、半導体ウェハの表面に薄膜(例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜など)を形成し、半導体素子構造を形成するために、拡散炉が用いられている。また、半導体装置の製造において、半導体ウェハ内に取り込まれたドーパントを活性化させるためにも、拡散炉が用いられている。
従来の拡散炉は、チューブと、チューブ内にガスを導入するガス導入部と、ガス導入部に対向し、チューブ内のガスを排気する排気手段と、チューブ内であって、ガス導入部の近くに配置された複数の整流板とを備えている(例えば、特許文献1)。
従来の半導体装置の製造において、半導体ウェハはチューブ内であって、整流板と排気手段との間に置かれる。半導体ウェハは、チューブ内のガスに暴露されることによって、半導体ウェハの表面に薄膜を形成したり、半導体ウェハ内に取り込まれたドーパントを活性化させたりする。
特開2005−276993号公報
このような拡散炉にあっては、整流板はガス導入部の近くに配置されるため、整流板と半導体ウェハとの間に距離があると、整流板と半導体ウェハとの間で、ガスの流れに、偏り又は乱れなどが生じる。また、排気手段が有する排気口が大きい場合、チューブの中心と外周では排気速度、すなわちガスの流速が異なるため、さらに、チューブ内のガスの流れに、偏り又は乱れなどが生じてしまうという問題点があった。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、チューブ内のガスの流れに、偏り又は乱れが生じることを低減することができる拡散炉を提供することを目的とする。
本発明にかかる拡散炉は、半導体ウェハを搬入するための第1の開口を有するチューブと、第1の開口に対向して設けられ、チューブ内に第1のガスを導入する複数のインジェクターと、複数のインジェクターが導入する第1のガスの流量を制御するマスフローコントローラと、第1の開口の蓋をするエンドリッドと、エンドリッドに設けられ、チューブ内の第1のガスを含む気体をチューブの外部へ排出する複数の排気配管と、複数の排気配管が排出する第1のガスを含む気体の流量を制御する排気ファンと、チューブの外周に設けられ、チューブ内を加熱及び保温するヒーターとを備えていることを特徴とする。
本発明にかかる拡散炉は、インジェクターを複数備えているので、チューブ内の複数箇所にガスを放出することができ、チューブ内にガスを均一に放出することができる。また、排気配管を複数備えているので、チューブ内のガスの排気速度、すなわちガスの流速を均一にすることができる。これにより、チューブ内でのガスの流れに偏り又は乱れが生じることを低減することができる。
本発明にかかる実施の形態1の拡散炉の構成を概略的に示す断面図である。 本発明にかかる実施の形態1の拡散炉のエンドリッドの周辺部の構成を概略的に示す拡大図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。 本発明にかかる実施の形態1の拡散炉のガス吹き出しリング15の構成を概略的に示す拡大図であり、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を示す製造フロー図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を説明する時間と温度の関係を示した図である。 本発明にかかる実施の形態1の拡散炉を使用して半導体装置を製造したとき効果を説明する概略図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法の一部であって、図4のステップS1内に追加される製造フロー図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を説明する拡散炉の断面図であって、酸化膜の面内に薄い箇所があった場合の図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を説明する拡散炉の断面図であって、酸化膜の面内に厚い箇所があった場合の図である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法を説明する時間と温度の関係を示した図である。 本発明にかかる実施の形態2の拡散炉を使用して半導体装置を製造したとき効果を説明する概略図である。 本発明にかかる実施の形態3の拡散炉の構成を概略的に示す断面図である。 本発明にかかる実施の形態3の拡散炉を使用して半導体装置を製造したとき効果を説明する概略図である。
実施の形態1.
本発明にかかる実施の形態1の拡散炉の構成を説明する。図1は、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉の構成を概略的に示す断面図である。本発明にかかる実施の形態1の拡散炉は、横型の拡散炉を例として示す。図1において拡散炉は、図1の右側に位置して半導体ウェハを搬入するための第1の開口を有するチューブ1と、図1の左側に位置して第1の開口に対向して設けられ、チューブ1内に第1のガスを導入する複数のインジェクター6と、複数のインジェクター6が導入する第1のガスの流量を制御するマスフローコントローラが装填された流量コントロールボックス5とを備えている。そして、第1の開口の蓋をするエンドリッド14と、エンドリッド14に設けられ、チューブ1内の第1のガスを含む気体をチューブ1の外部へ排出する複数の排気配管11及び17と、複数の排気配管11及び17が排出する第1のガスを含む気体の流量を制御する排気ファン10と、チューブ1の外周に設けられ、チューブ1内を加熱及び保温するヒーター7とを備えている。第1の開口は、図1では、チューブ1とエンドリッド14の境界に示される。
さらに、図1において拡散炉は、エンドリッド14に設けられ、半導体ウェハである製品ウェハ9及びダミーウェハ8を載せたボート2をチューブ1内に搬入するパドル3と、そして、第1の開口に設けられ、第3のガス配管16から供給される第3のガスを外周から中心に向かって放出するガス吹き出しリング15と、複数のインジェクター6に第1のガスを供給する第1のガス供給管4とを備えている。また、図1において、矢印でチューブ1内のガスの流れ18を示している。パドル3は、図1におい右又は左に可動でき、さらに可動速度も変更可能になっている。
製品ウェハ9は、25枚を1ロットとして4ロット、すなわち100枚をボート2に載せ、その両側に、ダミーウェハ8を12枚ずつボート2に載せている。なお、製品ウェハ9の1ロットの枚数は特に限定されるものではなく、ボート2に載せる製品ウェハ9のロット数も、特に限定されるものではない。また、ダミーウェハ8の枚数も特に限定されるものではない。製品ウェハ9を並べたときの製品ウェハ9のそれぞれのロットとロットとの間隔、ロット内の1枚ずつの間隔も特に限定されるものではない。ダミーウェハ8を並べたときの1枚ずつの間隔も特に限定されるものではない。これらは、本発明の実施の形態1にかかる拡散炉を使用して製造する半導体装置の条件によって、適宜決められるものである。ここで、4ロット分であって100枚の製品ウェハ9をまとめて、製品ウェハ群と呼ぶことにする。
製品ウェハ9が、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉を使用して製造される半導体装置の実際の製品となる。ダミーウェハ8は、チューブ1内及び製品ウェハ9間のガスの流れを微調整し、ガスの流れをスムーズにするためにあり、実際の製品としての半導体装置にはならない。また、ダミーウェハ8には、チューブ1内、特に製品ウェハ群の保温性及び均熱性を向上させる役割もある。
インジェクター6には、第1の吹き出し口が設けられており、第1の吹き出し口からチューブ1内に第1のガスを放出している。インジェクター6は、図1では3本が示されているが、その本数は複数であればよく、チューブ1の内径などの設計により、適宜決められるものである。また、第1のガス供給管4は、図1ではインジェクター6と同じ本数である3本が示されているが、インジェクター6と同じ本数で、複数のインジェクター6それぞれに対応して設ける必要はなく、1本の第1のガス供給管4としてもよい。すなわち、1本の第1のガス供給管4から複数のインジェクター6に枝分かれする形となり、1本の第1のガス供給管4から流量コントロールボックス5に装填されたマスフローコントローラの制御によって第1のガスが複数のインジェクター6に供給されてもよい。
流量コントロールボックス5は、内部に、第1のガス供給管4からインジェクター6に供給される第1のガスの流量を制御するマスフローコントローラ及びテーパー管を、複数のインジェクター6のそれぞれに対し、備えている。すなわち、流量コントロールボックス5の内部には、マスフローコントローラ及びテーパー管がインジェクター6の本数と同じ数だけ備えられている。したがって、流量コントロールボックス5に装填されたマスフローコントローラは、複数のインジェクター6から導入されるそれぞれの第1のガスの流量を、制御できるようになっている。すべてのインジェクター6から導入されるそれぞれの第1のガスの流量が同じでもよい場合は、複数のインジェクター6から導入されるそれぞれの第1のガスの流量をそれぞれ制御せず、マスフローコントローラを1つとして、複数のインジェクター6から導入される第1のガスの流量をまとめて制御してもよい。具体的には、1本の別のガス供給管に1台のマスフローコントローラを取り付け、マスフローコントローラの下流側で複数のインジェクター6に1本の別のガス供給管が接続されるように1本の別のガス供給管から分岐するようにしてもよい。
ヒーター7は、図1では複数からなっているが、チューブ1内を加熱及び保温できる個数及び形状であればよい。
図2は、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉のエンドリッド14の周辺部の構成を概略的に示す拡大図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。図2(b)は、図2(a)のX方向から見た図を表している。図2を用いて、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉のエンドリッド14の周辺部の構成を説明する。図2(a)においてエンドリッド14には、複数の排気配管11及び17が設けられている。排気配管11と17との間には、としての排気ファン10が設けられており、排気配管11及び17は複数あるので、排気ファン10も複数ある。排気配管11と17との間には、排気ファン10が設けられている場合を説明したが、排気ファン10ではなく、排気ポンプであってもよい。また、排気配管11と17との間でなくてもよく、排気配管11及び17がチューブ1の外部へ排出する第1のガスを含む気体の流量を調節することができる位置にあればよい。
排気ファン10は複数あるので、複数の排気配管11及び17がチューブ1の外部へ排出するそれぞれの第1のガスを含む気体の流量、すなわちそれぞれの排気速度が制御されている。すべての排気配管11及び17からチューブ1の外部へ排出するそれぞれの第1のガスを含む気体の流量が同じでもよい場合は、排気ファン10を1つとして、排気ファン10が複数の排気配管11及び17からチューブ1の外部へ排出する第1のガスを含む気体の流量をまとめて制御してもよい。具体的には、複数の排気配管11及び17の下流側を1本の別の排気配管に合流させ、別の排気配管に1台の排気ファンを取り付けるようにしてもよい。
ここで、排気配管11と17との違いは、拡散炉使用時に、チューブ1の外部にある排気配管か、又は内部にある排気配管かであって、エンドリッド14を介して接続されている。排気配管11は、拡散炉使用時には、チューブ1の外部にあり、排気配管17は、拡散炉使用時にはチューブ1の内部にある。そのため排気配管17は、高温、例えば1300℃に耐えうる材料からなる。それは、石英、セラミック、例えば窒化アルミ(Aluminum Nitride)、酸化アルミ(Aluminium Oxide)などである。製品ウェハ9にすでに半導体素子構造が形成されている場合であって、拡散炉使用時に、製品ウェハ9の半導体素子の特性への影響が皆無又は軽微であると考えられる場合は、タングステンなどの高融点の金属単体材料を使用してもよい。また、これら金属単体材料から作られた排気配管17の表面に、石英などからなる汚染防止膜を形成してもよい。
排気配管11は、排気配管17と同じ材料からなってもよく、違う材料からなってもよい。上述したように、拡散炉使用時に、チューブ1の内部にある排気配管17が高温に耐えうる材料からなっていればよい。
図2(b)においてエンドリッド14には、製品ウェハ9及びダミーウェハ8を載せたボート2をチューブ1内に搬入するパドル3が通る開口が形成されている。エンドリッド14には、エンドリッド14に形成された開口の周囲に沿って、第2のガス配管13と、第2のガス配管13に接続する第2のガス供給管12とが設けられている。第2のガス配管13には、エンドリッド14に形成された開口を通るパドル3に向かって第2のガスを放出する第2の吹き出し口が設けられている。すなわち、エンドリッド14には、エンドリッド14が有する開口に向かって第2のガスを放出するガス吹き出し手段として、第2のガス配管13と第2のガス吹き出し口が設けられている。第2のガスは、エンドリッド14が有する開口から、チューブ1内に大気が巻き込まれるのを防ぐために放出されている。図2(b)においては、第2の吹き出し口は複数であって、5つ設けられているが、チューブ1内に大気が巻き込まれるのを防ぐことができるだけの第2のガスを放出できるような構造になっていればよい。
ここで、第2のガス供給管12の先には、マスフローコントローラ及びテーパー管を備えた流量コントロールボックスが備えられており、第2のガス供給管12へ供給される第2のガスの流量が制御されている。
図3は、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉のガス吹き出しリング15の構成を概略的に示す拡大図であり、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。図3(b)は、図3(a)のA−A断面を表している。図3を用いて、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉のガス吹き出しリング15の構成を説明する。ガス吹き出しリング15には、第3のガスを外周から中心に向かって放出する第3の吹き出し口が設けられており、第3の吹き出し口に第3のガス配管16が接続されている。第3のガスは、チューブ1の第1の開口から、チューブ1内に大気が巻き込まれるのを防ぐために放出されている。第3の吹き出し口は、図3(b)において、凹状の溝として形成し、溝の幅L1は1mm程度としたが、ボート2をチューブ1内に搬入するときに、チューブ1内に大気が巻き込まれるのを防ぐことができるだけの第3のガスを吹き出せる構造となっていればよく、ガス吹き出しリング15内に複数の第3のガス配管16が埋め込まれた構造でもよい。また、ここで、溝の幅L1は1mm程度としたが、十分な吹き出し量を確保できるのであれば、1mm以上でも、1mm以下でもよい。
ここで、第3のガス配管16の先には、マスフローコントローラ及びテーパー管を備えた流量コントロールボックスが備えられており、第3のガス配管16へ供給される第3のガスの流量が制御されている。
チューブ1、ボート2、パドル3、インジェクター6、エンドリッド14及びガス吹き出しリング15は、排気配管17と同様に、高温、例えば1300℃に耐えうる材料からなる。それは、石英、セラミック、例えば窒化アルミ(Aluminum Nitride)、酸化アルミ(Aluminium Oxide)などである。製品ウェハ9にすでに半導体素子構造が形成されている場合であって、拡散炉使用時に、製品ウェハ9の半導体素子の特性への影響が皆無又は軽微であると考えられる場合は、タングステンなどの高融点の金属単体材料を使用してもよい。また、これら金属単体材料からなる部材の表面に石英などからなる汚染防止膜を形成してもよい。
次に、本発明の実施の形態1にかかる拡散炉の使用方法及び動作について説明しながら、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法について説明する。半導体ウェハの表面に薄膜を形成する場合として、常圧下でシリコンからなる半導体ウェハの表面に酸化膜を形成し、半導体装置を製造する場合を例として説明する。一般的に、常圧下で半導体ウェハの表面に酸化膜を形成する方法としては、水素と酸素を反応させて酸化膜を得るウェット酸化方法と、半導体ウェハの基材と酸素を反応させて酸化膜を得るドライ酸化方法とがある。どちらの方法も、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉のチューブ1内のガスに半導体ウェハを暴露することによって酸化膜が得られ、半導体装置が製造される。本発明の実施の形態1では、本発明の効果が最も奏されるドライ酸化方法を用いて常圧下で半導体ウェハの表面に酸化膜を形成する方法を例として説明する。
図4は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を示す製造フロー図である。本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法は、図4に示されたステップS1からステップS6によって構成される。図5は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を説明する時間と温度の関係を示した図である。図5の温度は、拡散炉のチューブ1内の温度を示す。
まず、図4を用いて、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を簡単に説明する。図4のステップS1において、第1のガス、第2のガス、第3のガスの種類の選択などの拡散炉の設定を行う。次に、ステップS2において、パドル3に半導体装置の元となる半導体値チップのパターンが配設された製品ウェハ9及びダミーウェハ8を載せたボート2を載せ、ステップS3において、パドル3に載せたボート2を拡散炉のチューブ1内へ搬入する。その後、ステップS4において、拡散炉のチューブ1内のガスに製品ウェハ9を暴露することによって半導体ウェハの表面に酸化膜を形成し、ステップS5において、パドル3に載せたボート2をチューブ1内から搬出する。最後に、ステップS6において、製品ウェハ9を冷却する。製品ウェハ9は、すべての半導体プロセス工程を経た後、ダイシングされて半導体チップとなり、アセンブリ工程を経て半導体装置となる。
次に、図4と図5の関係について説明する。図4のステップS3と、図5のT1とが対応しており、T1は、ステップS3を行っている間の時間とチューブ1内の温度と関係を示している。同様に、図4のステップS4と図5のT2、図4のステップS5と図5のT3が対応している。
次に、図4に示されたステップS1からステップS6の詳細をそれぞれ説明していく。また、それに対応する図5に示されたT1からT3についても説明する。まず、ステップS1では、第1のガス、第2のガス、第3のガスの種類の選択などの拡散炉の設定を行う。具体的にここでは、拡散炉の設定として、以下のような設定を行った。まずは、第1のガスとしては酸素を選択し、第2のガス及び第3のガスとしては窒素を選択した。複数のインジェクター6から放出される第1のガスとしての酸素は、それぞれ同じ値の毎分10リットルを放出することとした。ヒーター7を温度増加レートを毎秒5℃として、チューブ1内を900℃に加熱し、900℃を1時間保てるように設定し、その後の温度低下レートを毎秒5℃と設定した。その他、第2のガス及び第3のガスの流量を設定した。さらに、排気ファン10による排気配管17から排出する気体の流量、すなわち排気速度を、複数の排気ファン10それぞれに対し同じ値で設定した。
次に、図4のステップS2では、ボート2にシリコンからなる半導体ウェハである製品ウェハ9及びダミーウェハ8を載せ、ボード2をパドル3に載せる。このとき、すでにインジェクター6から第1のガス、第2のガス配管13から第2のガス、第3のガス配管16から第3のガスが放出されている。排気ファン10も稼働しており、排気配管11及び17から第1のガス、第2のガス、第3のガス及び大気が排出されている。
その後、図4のステップS3では、パドル3に載せたボート2を拡散炉のチューブ1内に搬入する。同時にヒーター7が稼働し、チューブ1内の加熱を始める。ボート2は、毎分60mm程度の速度でチューブ1内に30分程度の時間をかけて搬入する。ボート2がチューブ1の中央部に到達したあと、ボート2の搬入を停止し、ボート2の温度安定化のために5分程度放置する。ボート2がチューブ1の中央部に到達したとき、エンドリッド14はチューブ1の第1の開口の蓋をする。そして、ボート2がチューブ1の中央部に到達したとき、チューブ1内はステップS1で設定した900℃になっている。ステップS3を行っている間の時間とチューブ1内の温度と関係を表している図5のT1は、30分程度の時間をかけてヒーター7を稼働することでチューブ1内の加熱し、チューブ1内の温度を900℃にしていることを示している。
ステップS3を行っている間も、インジェクター6から第1のガス、第2のガス配管13から第2のガス、第3のガス配管16から第3のガスが放出されており、排気ファン10も稼働している。第2のガスは、エンドリッド14の開口、すなわちパドル3が通っているところからチューブ1内に大気が巻き込まれるのを防いでいる。また、第3のガスもチューブ1内に大気が巻き込まれるのを防いでいる。そして、排気配管11及び17からは第1のガス、第2のガス、第3のガス及び大気が排出されている。
次に、図4のステップS4では、拡散炉のチューブ1内のガスに製品ウェハ9を暴露することによって製品ウェハ9の表面に酸化膜を形成する。ステップS4を行っている間も、インジェクター6から第1のガス、第2のガス配管13から第2のガス、第3のガス配管16から第3のガスが放出されており、排気ファン10も稼働している。第2のガスは、エンドリッド14の開口、すなわちパドル3が通っているところからチューブ1内に大気が巻き込まれるのを防いでいる。また、第3のガスもチューブ1内に大気が巻き込まれるのを防いでいる。そして、排気配管11及び17からは第1のガス、第2のガス、第3のガス及びチューブ1内に巻き込まれた大気を排出している。
ステップS4では、ヒーター7によって900℃に保温されたチューブ1内で、製品ウェハ9のシリコンと、チューブ1内に放出されている第1のガスとしての酸素とが反応し、製品ウェハ9の表面に酸化膜(SiO膜)が形成される。図5のT2は、このときチューブ1内の温度が常に900℃であることを示している。
次に、図4のステップS5では、パドル3に載せたボート2を拡散炉のチューブ1内から搬出する。同時にチューブ1内の温度を下げ始める。ボート2は、ステップS3と同様に、毎分60mm程度の速度でチューブ1内から30分程度の時間をかけて搬出する。図5のT3は、30分程度の時間をかけて、チューブ1内の温度を図4のステップS3開始前の温度に戻していることを示している。
ステップS5を行っている間も、インジェクター6から第1のガス、第2のガス配管13から第2のガス、第3のガス配管16から第3のガスが放出されており、排気ファン10も稼働している。
最後に、図4のステップS6では、製品ウェハ9を30分程度放置して冷却する。そして、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置を得る。
ここで、第1のガス、第2のガス、第3のガスの種類の選択は、製品ウェハ9の材料、どのような方法を用いて製品ウェハ9の表面にどのような膜を形成するかなどによって異なるものである。また、その放出される流量も、適宜決定されるものである。排気配管11及び17からチューブ1の外部へ排出される第1のガスを含む気体の流量も、適宜決定されるものである。そして、複数のインジェクター6から放出されるそれぞれの第1のガスの流量は、それぞれ異なってもよいものであり、排気配管11及び17からチューブ1の外部へ排出されるそれぞれの第1のガスを含む気体の流量もそれぞれ異なってよいものである。ヒーター7によるチューブ1の加熱及び保温温度も、適宜決定されるものであり、温度増加レート、保温温度及び温度低下レートは一例に過ぎない。
また、第1のガス、第2のガス、第3のガスを放出するタイミング及び排気ファン10を稼働するタイミングも、製品ウェハ9の材料、どのような方法を用いて製品ウェハ9の表面にどのような膜を形成するかなどによって異なり、上記に限られるものではない。そして、第1のガス、第2のガス、第3のガスの放出を止めるタイミング及び排気ファン10の稼働を止めるタイミングも、適宜決定されるものである。また、製品ウェハ9を冷却する時間も適宜決定されるものである。
本発明の実施の形態1では、拡散炉を以上のような構成としたことにより、インジェクター6を複数備えているので、チューブ1内の複数箇所にガスを放出することができ、チューブ1内にガスを均一に放出することができる。また、排気配管11及び17を複数備えているので、チューブ1内のガスの排気速度、すなわちガスの流速を均一にすることができる。これにより、チューブ1内でのガスの流れに偏り又は乱れが生じることを低減することができる。
また、第2のガスをエンドリッド14が有する開口に向かって放出することにより、チューブ1内に大気を巻き込まれることを低減することができる。
そして、第3のガスを外周から中心へ放出する吹き出しリングのチューブの第1の開口に設けることにより、チューブ1内に大気を巻き込まれることをさらに低減することができる。
また、本発明の実施の形態1では、半導体ウェハの表面に形成される酸化膜の面内の厚み(膜厚)の均一性が向上した半導体装置を得ることができる。さらに、半導体装置は一度にたくさん製造されるが、それぞれの酸化膜の膜厚ばらつきの間に差がでること、すなわちここでは、製品ウェハ群内で、製品ウェハ9それぞれの表面に形成される酸化膜の膜厚ばらつきの間に差がでることを減らすことができる。
図6は、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉を使用して半導体装置を製造したとき効果を説明する概略図である。製品ウェハ9の表面に酸化膜を形成するとき、すなわち図4のステップS4のときのチューブ1内における製品ウェハ9の位置と、製品ウェハ9の表面に形成された酸化膜の面内の膜厚のばらつきとの関係を示している。図6の屈曲線C1は、従来の拡散炉を使用して半導体装置を製造した場合であり、屈曲線C2は本発明にかかる実施の形態1の拡散炉を使用して半導体装置を製造した場合を示している。
図6において、従来の拡散炉を使用して半導体装置を製造した場合、屈曲線C1が示すように、半導体装置の酸化膜の面内の膜厚ばらつきは、インジェクター側、すなわち、チューブ内にガスを放出する側が、高くなっている。膜厚ばらつきが高いということは、半導体装置の酸化膜の面内の膜厚が均一でなく、厚い箇所と薄い箇所の差が激しいということである。また、半導体装置の酸化膜の面内の膜厚ばらつきは、排気配管側、すなわち、チューブ内のガスをチューブの外部へ排出する側であって、半導体ウェハが搬入されてくる側も高くなっている。これは主に、チューブ内のガスの流れに、偏り又は乱れなどが生じているためである。特に、インジェクター側が高くなっているは、インジェクター側のガスの流速が速くなっているからであると考えられる。排気配管側が高くなるのは、チューブ内に大気が巻き込まれ、ガスの流れにさらに乱流が起きること、また、大気による酸化膜の形成も起きてしまうためであると考えられる。
そして、図6において、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉を使用して半導体装置を製造した場合、屈曲線C2が示すように、半導体装置の酸化膜の面内の膜厚ばらつきは、屈曲線C1に比べて、低くなっている。すなわち、半導体装置の酸化膜の面内の膜厚の均一性が向上している。そして、膜厚ばらつきのチューブ1内における製品ウェハ9の位置分布がフラットに近くなっており、製品ウェハ群内で、それぞれの製品ウェハ9の表面に形成される酸化膜の膜厚ばらつきに差がでることを減らすことができている。
本発明にかかる実施の形態1の拡散炉は、チューブ1内でのガスの流れに偏り又は乱れが生じること、さらに、チューブ1内に大気が巻き込まれることを低減させている。したがって、半導体装置の酸化膜の面内の膜厚の均一性が向上させることができる。また、製品ウェハ群内で、製品ウェハ9それぞれの表面に形成される酸化膜の膜厚ばらつきの間に差がでることを減らすことができる。
ここで、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉は、さらに、複数のインジェクター6はそれぞれ、チューブ1内に挿入できる長さが調節可能であり、複数の排気配管17も同様にそれぞれ、チューブ1内に挿入できる長さが調節可能であるという特徴がある。すなわち、半導体ウェハである製品ウェハ9及びダミーウェハ8と複数のインジェクター6のそれぞれとの距離と、製品ウェハ9及びダミーウェハ8と複数の排気配管17のそれぞれとの距離が調節可能である。
図7は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法の一部であって、図4のステップS1内に追加される製造フロー図である。本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法のステップS1内に追加される製造工程を説明する。図7に示されたステップS11において、複数のインジェクター6のそれぞれのチューブ1内に挿入できる長さを調節し、ステップS12において、複数の排気配管17のそれぞれのチューブ1内に挿入できる長さを調節する。すなわち、ステップS11において、製品ウェハ9及びダミーウェハ8と複数のインジェクター6のそれぞれとの距離を調節し、ステップS12において、製品ウェハ9及びダミーウェハ8と複数の排気配管17のそれぞれとの距離を調節する。これらの調節は、半導体ウェハに形成する酸化膜の膜厚に応じて行う。
図7におけるステップS11及びステップS12は、半導体装置の製造方法のうち、図4のステップS1において実施する工程であって、拡散炉をメンテナンスしたあとに実施したり、また、繰り返し拡散炉を使用して半導体装置を製造し、拡散炉の条件が経時変化した場合などに実施したりする。すなわち、拡散炉のチューブ1内のガスに半導体ウェハを暴露する半導体装置の製造方法において、半導体ウェハをチューブ1内に搬入する前に行う。そして、ステップS11とステップS12との順序は、入れ替わってよいものである。
図8は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を説明する拡散炉の断面図であって、酸化膜の面内に薄い箇所があった場合の図である。図9は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を説明する拡散炉の断面図であって、酸化膜の面内に厚い箇所があった場合の図である。図8に示される拡散炉は、複数のインジェクター6のうち1本が、チューブ1内に挿入される長さが長くなっており、また、複数の排気配管17のうち1本も、チューブ1内に挿入される長さが長くなっている。図9に示される拡散炉は、複数のインジェクター6のうち1本が、チューブ1内に挿入される長さが短くなっており、また、複数の排気配管17のうち1本も、チューブ1内に挿入される長さが短くなっている。
図7のステップS11及びステップS12の詳細について、図8及び図9を用いて説明する。図7のステップS11及びステップS12は、本発明の実施の形態1にかかる拡散炉をメンテナンスした後、繰り返し拡散炉を使用して半導体装置を製造する前などに、条件出しとして条件出し用の半導体ウェハの表面に酸化膜を形成し、形成された酸化膜の厚みを見てから行う。
ここではこのとき、まず、半導体ウェハの表面に形成された酸化膜の面内のうち、拡散炉のボートに装填された半導体ウェハにおいて、上部側の酸化膜の厚さが他の箇所の厚みよりも薄く、膜厚が均一でなかった場合を例として説明する。図8に示されるように、複数のインジェクター6のうち、酸化膜の厚さが薄かった箇所に近い一番上のインジェクター6のチューブ1内に挿入される長さを長くし、そして同じ長さ分、複数の排気配管17のうち、酸化膜の厚さが薄かった箇所に近い一番上の排気配管17のチューブ1内に挿入される長さを長くする。すなわち、上部の酸化膜の厚さが薄かった場合、酸化膜の厚さが薄かった箇所に近いインジェクター6及び排気配管17を同じ距離分、製品ウェハ9及びダミーウェハ8に近付ける。なお、ここでは、複数のインジェクター6から放出される第1のガスの流量は変えず、複数の排気配管17からチューブ1の外部へ排出される第1のガスを含む気体の流量も変えていない。
半導体ウェハの表面に形成された酸化膜の面内のうち、拡散炉のボートに装填された半導体ウェハにおいて、上部側の酸化膜の厚さが薄かったことから、チューブ1内のうち、上部のガスの流れが、他の箇所に比べて遅かったことが考えられる。本発明にかかる実施の形態1の拡散炉は、上述したようにインジェクター6及び排気配管17のチューブ1内に挿入される長さを変えることによっても、チューブ1内のガスの流れを均一にすることができるので、上述のようにインジェクター6及び排気配管17の長さを調節した。したがって、半導体ウェハの表面に形成される酸化膜の面内の膜厚の均一性が向上した半導体装置を得ることができる。また、製品ウェハ群内で、製品ウェハ9それぞれの表面に形成される酸化膜の膜厚ばらつきの間に差がでることを減らすことができる。
ここでは、半導体ウェハの表面に形成された酸化膜の面内のうち、拡散炉のボートに装填された半導体ウェハにおいて、上部側の酸化膜の厚さが薄かったことに対して、チューブ1内のうち、上部のガスの流れを速くすれば解決できると判断し、インジェクター6及び排気配管17のチューブ1内に挿入される長さを長くしたが、上部側の酸化膜の厚さが薄くなっている原因によっては、インジェクター6及び排気配管17のチューブ1内に挿入される長さを短くすることも考えられる。
次に、半導体ウェハの表面に形成された酸化膜の面内のうち、拡散炉のボートに装填された半導体ウェハにおいて、上部側の酸化膜の厚さが他の箇所の厚みよりも厚く、膜厚が均一でなかった場合を例として説明する。図9に示されるように、複数のインジェクター6のうち、酸化膜の厚さが厚かった箇所に近い一番上のインジェクター6のチューブ1内に挿入される長さを短くし、そして同じ長さ分、複数の排気配管17のうち、酸化膜の厚さが厚かった箇所に近い一番上の排気配管17のチューブ1内に挿入される長さを短くする。すなわち、上部の酸化膜の厚さが厚かった場合、酸化膜の厚さが厚かった箇所に近いインジェクター6及び排気配管17を同じ距離分、製品ウェハ9及びダミーウェハ8から遠ざける。なお、ここでは、複数のインジェクター6から放出される第1のガスの流量は変えず、複数の排気配管17からチューブ1の外部へ排出される第1のガスを含む気体の流量も変えていない。
半導体ウェハの表面に形成された酸化膜の面内のうち、拡散炉のボートに装填された半導体ウェハにおいて、上部側の酸化膜の厚さが厚かったことから、チューブ1内のうち、上部のガスの流れが、他の箇所に比べて速かったことが考えられる。本発明にかかる実施の形態1の拡散炉は、上述したようにインジェクター6及び排気配管17のチューブ1内に挿入される長さを変えることによっても、チューブ1内のガスの流れを均一にすることができるので、上述したようにインジェクター6及び排気配管17の長さを調節した。したがって、半導体ウェハの表面に形成される酸化膜の面内の膜厚の均一性が向上した半導体装置を得ることができる。また、製品ウェハ群内で、製品ウェハ9それぞれの表面に形成される酸化膜の膜厚ばらつきの間に差がでることを減らすことができる。
ここでは、半導体ウェハの表面に形成された酸化膜の面内のうち、拡散炉のボートに装填された半導体ウェハにおいて、上部側の酸化膜の厚さが厚かったことに対して、チューブ1内のうち、上部のガスの流れを遅くすれば解決できると判断し、インジェクター6及び排気配管17のチューブ1内に挿入される長さを短くしたが、上部の酸化膜の厚さが厚くなっている原因によっては、インジェクター6及び排気配管17のチューブ1内に挿入される長さを長くすることも考えられる。
本発明にかかる実施の形態1の拡散炉は、上記で示した調節方法を用いて、半導体ウェハの表面に形成される酸化膜の局所的な膜厚調節を行うことができるものである。
なお、上記で示した調節方法においては、インジェクター6及び排気配管17のチューブ1内に挿入される長さを同じ長さ分、長くしたり短くしたりしているが、インジェクター6と排気配管17とで調節する長さが異なっていてもよい。もちろん、複数のインジェクター6及び複数の排気配管17のうち、どのインジェクター6及び排気配管17を調整してもよく、調整する本数も1本に限ることはない。
また、上記で示した調節方法においては、複数のインジェクター6から放出される第1のガスの流量は変えず、インジェクター6のチューブ1内に挿入される長さのみを変えたが、複数のインジェクター6から放出される第1のガスの流量も同時に変えてもよい。このときもちろん、複数のインジェクター6から放出されるそれぞれの第1のガスの流量がそれぞれ異なるように変えてもよい。また、同様に、複数の排気配管17からチューブ1の外部へ排出される第1のガスを含む気体の流量も変えずに、排気配管17のチューブ1内に挿入される長さのみを変えたが、複数の排気配管17からチューブ1の外部へ排出されるそれぞれの第1のガスを含む気体の流量を同時に変えてもよい。このときもちろん、複数の排気配管17からチューブ1の外部へ排出されるそれぞれの第1のガスを含む気体の流量がそれぞれ異なるように変えてもよい。これら流量の調節によって、さらに半導体ウェハの表面に形成される酸化膜の局所的な膜厚の微調節が行える。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2では、本発明の実施の形態1と相違する部分について説明し、同一又は対応する部分についての説明は省略する。本発明の実施の形態2は、本発明の実施の形態1とは、拡散炉の使用例が異なる。
本発明の実施の形態1では、半導体装置の製造において、シリコンからなる半導体ウェハの表面に酸化膜を形成する場合に拡散炉を使用することを例として拡散炉の使用方法を説明し、半導体装置の製造方法を説明したが、拡散炉は、半導体装置の製造において、半導体ウェハ内に取り込まれたドーパントを活性化させるためにも使用される。本発明の実施の形態2では、半導体ウェハ内に取り込まれたドーパントを活性化させる場合に拡散炉を使用することを例として、本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法を説明する。
本発明にかかる実施の形態2の拡散炉の構成は、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉と同一である。本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法とほぼ同じであり、図4を用いて簡単に説明すると、図4のステップS4がステップS4´として、製品ウェハ9内のドーパントの活性化となり、ステップS1からステップS3、ステップS5及びステップS6は同じである。ただし、ステップS1における拡散炉の設定に関しては、拡散炉の設定を行うことに変わりはないが、異なる設定値となるものもある。
図10は、本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法を説明する時間と温度の関係を示した図である。ここでは、図10のT6と、図4のステップS3とが対応しており、T6は、ステップS3を行っている間の時間とチューブ1内の温度と関係を示している。図10のT7は図4のステップS4に代わるステップS4´と、図10のT8は、図4のステップS5と対応している。
本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法は、図4を用いて説明する。図4のステップS1では、第1のガス、第2のガス、第3のガスの種類の選択などの拡散炉の設定を行うが、具体的に本発明の実施の形態2では、拡散炉の設定として、以下のような設定を行った。ただし、本発明の実施の形態1で示した設定と異なるところのみを示す。第1のガスとしては窒素を選択した。そして、ヒーター7は、チューブ1内を1000℃に加熱し、1000℃を1時間保てるように設定した。その他の設定は、本発明の実施の形態1と同様である。
本発明の実施の形態1と同様に、次は、図4のステップS2及びステップS3の工程を行う。本発明の実施の形態1と同様であるため説明は省略するが、ヒーター7の設定は、チューブ1内を1000℃に加熱するようにしているので、ボート2がチューブ1の中央部に到達したとき、チューブ1内はステップS1で設定した1000℃になっている。ステップS3を行っている間の時間とチューブ1内の温度と関係を表している図10のT6は、30分程度の時間をかけてヒーター7を稼働することでチューブ1内の加熱し、チューブ1内の温度を1000℃にしていることを示している。
その後、図4のステップS4に代わるステップS4´において、製品ウェハ9内のドーパントの活性化を行う。拡散炉のチューブ1内のガスに製品ウェハ9を暴露することによって行うことは、本発明の実施の形態1と同じである。この間も本発明の実施の形態1と同様に、インジェクター6から第1のガス、第2のガス配管13から第2のガス、第3のガス配管16から第3のガスが放出されており、排気ファン10も稼働している。
ここでは、ヒーター7によって1000℃に保温されたチューブ1内で、製品ウェハ9内に取り込まれているドーパントを活性化させている。図10のT7は、このときチューブ1内の温度が常に1000℃であることを示している。
次は、本発明の実施の形態1と同様に、図4のステップS5及びステップS6の工程を行う。本発明の実施の形態1と同様であるため説明は省略する。そして、本発明の実施の形態2にかかる半導体装置を得る。
ここで、本発明の実施の形態1と同様に、第1のガス、第2のガス、第3のガスの種類の選択は、製品ウェハ9の材料、ドーパントの種類などによって異なるものであることは言うまでもない。また、その放出される流量も、適宜決定されるものである。排気配管11及び17からチューブ1の外部へ排出される第1のガスを含む気体の流量も、適宜決定されるものである。そして、複数のインジェクター6から放出されるそれぞれの第1のガスの流量は、それぞれ異なってもよいものであり、排気配管11及び17からチューブ1の外部へ排出されるそれぞれの第1のガスを含む気体の流量もそれぞれ異なってよいものである。ヒーター7によるチューブ1の加熱及び保温温度も、適宜決定されるものである。
また、本発明の実施の形態1と同様に、第1のガス、第2のガス、第3のガスを放出するタイミング及び排気ファン10を稼働するタイミングも、製品ウェハ9の材料、どのような方法を用いて酸化膜を形成するかなどによって異なり、上記に限られるものではない。そして、第1のガス、第2のガス、第3のガスの放出を止めるタイミング及び排気ファン10の稼働を止めるタイミングも、適宜決定されるものである。また、製品ウェハ9を冷却する時間も適宜決定されるものである。
本発明の実施の形態2では、製品ウェハ群内で、製品ウェハ9内のそれぞれのドーパントが活性化され、製品ウェハ9それぞれの表面からドーパントが移動した距離、すなわち製品ウェハ群内で、半導体装置内のドーパンドのそれぞれの拡散の深さの間に差がでることを減らすことができる。
図11は、本発明にかかる実施の形態2の拡散炉を使用して半導体装置を製造したとき効果を説明する概略図である。製品ウェハ9内のドーパントを活性化させるとき、すなわち図4のステップS4に代わるステップS4´のときのチューブ1内における製品ウェハ9の位置と、製品ウェハ9内のドーパントの拡散の深さとの関係を示している。図11の屈曲線C6は、従来の拡散炉を使用して半導体装置を製造した場合であり、屈曲線C7は本発明の実施の形態1にかかる拡散炉を使用して半導体装置を製造した場合を示している。図11内の横点線は、屈曲線C6に対する横軸の基準軸である。
図11において、従来の拡散炉を使用して半導体装置を製造した場合、屈曲線C6が示すように、半導体装置内のドーパンドの拡散の深さは、インジェクター側、すなわち、チューブ内にガスを放出する側が、浅くなっている。また、排気配管側、すなわち、チューブ内のガスをチューブの外部へ排出する側であって、半導体ウェハが搬入されてくる側も浅くなっている。半導体装置内のドーパンドの拡散の深さは、製品ウェハ9内のドーパントを活性化させるときのチューブ1内のガスの流れ及び温度に依存する。インジェクター側が浅くなっているのは、1000℃のチューブ内に導入される常温状態のガスの流速がインジェクター側では速くなっていることにより、ガスの流れに乱流が起きやすく、また、常温状態のガスの乱流によるチューブ内の冷却効果があるためであるあると考えられる。排気配管側が浅くなるのは、チューブ内に大気が巻き込まれ、ガスの流れに乱流が起きること、また、大気の乱流によるチューブ内の冷却効果があるためであると考えられる。
そして、図11において、本発明の実施の形態2にかかる拡散炉を使用して半導体装置を製造した場合、屈曲線C7が示すように、半導体装置内のドーパンドの拡散の深さは、屈曲線C6に比べて、製品ウェハ9の位置分布がフラットに近くなっている。すなわち、製品ウェハ群内で、それぞれの半導体装置内のドーパンドの拡散の深さの間に差がでることを減らすことができている。
本発明にかかる実施の形態2の拡散炉は、チューブ1内でのガスの流れに偏り又は乱れが生じること、さらに、チューブ1内に大気が巻き込まれることを低減させている。したがって、製品ウェハ群内で、それぞれの半導体装置内のドーパンドの拡散の深さの間に差がでることを減らすことができる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3では、本発明の実施の形態1又は本発明の実施の形態2と相違する部分について説明し、同一又は対応する部分についての説明は省略する。本発明の実施の形態3は、本発明の実施の形態1又は本発明の実施の形態2とは、ガス吹き出しリングの構成が異なる。本発明にかかる実施の形態3の拡散炉のガス吹き出しリングは、拡散炉のチューブ内に搬入される半導体ウェハをボートにすべて並べたとき、ボートを覆うことができるだけの大きさがある。
図12は、本発明にかかる実施の形態3の拡散炉の構成を概略的に示す断面図である。図12において拡散炉は、第1の開口に設けられ、第3のガス配管26から供給される第3のガスを外周から中心に向かって放出するガス吹き出しリング25を備えている。本発明にかかる実施の形態1の拡散炉の構成を概略的に示していた図1は、製品ウェハ9及びダミーウェハ8がチューブ1内にすでに搬入されており、エンドリッド14がチューブ1の蓋をしていたが、図12は、製品ウェハ9及びダミーウェハ8がチューブ1内に搬入される前であって、エンドリッド14がチューブ1の蓋をまだしていない状態で、本発明にかかる実施の形態3の拡散炉の構成を概略的に示している。
本発明にかかる実施の形態3の拡散炉は、本発明にかかる実施の形態1及び本発明にかかる実施の形態2の拡散炉の第3のガス配管16から供給される第3のガスを外周から中心に向かって放出するガス吹き出しリング15が、第3のガス配管26から供給される第3のガスを外周から中心に向かって放出するガス吹き出しリング25となったのみであり、その他の構成は、本発明にかかる実施の形態1及び本発明にかかる実施の形態2の拡散炉と同じである。
図12に示すように、ガス吹き出しリング25には、第3のガスを外周から中心に向かって放出する第3の吹き出し口が設けられており、第3の吹き出し口に第3のガス配管26が接続されている。第3のガスは、チューブ1の第1の開口から、チューブ1内に大気が巻き込まれるのを防ぐために放出されている。第3の吹き出し口は、図12では、横方向に9箇所、ガス吹き出しリングの内周に沿った溝を形成することで設けられている。ボート2をチューブ1内に搬入するときに、チューブ1内に大気が巻き込まれるのを防ぐことができるだけの第3のガスを吹き出せる構造となっていればよく、第3の吹き出し口の数に制限はない。また、溝の幅にも制限はない。
そして、ガス吹き出しリング26は、図12に示すように、拡散炉のチューブ1内に搬入される半導体ウェハであって製品ウェハ9及びダミーウェハ8をボート2に並べたとき、ボート2を覆うことができるだけの大きさがある。すなわち、ガス吹き出しリング26の長さは、拡散炉のチューブ1内に搬入される複数の半導体ウェハを並べたときのその複数の半導体ウェハが占める並べた方向の長さ以上ある。
ここで、第3のガス配管26の先には、マスフローコントローラ及びテーパー管を備えた流量コントロールボックスが備えられており、第3のガス配管26へ供給される第3のガスの流量が制御されている。
ガス吹き出しリング25は、ガス吹き出しリング15と同様に、高温、例えば1300℃に耐えうる材料からなる。それは、石英、セラミック、例えば窒化アルミ(Aluminum Nitride)、酸化アルミ(Aluminium Oxide)などである。製品ウェハ9にすでに半導体素子構造が形成されている場合であって、拡散炉使用時に、製品ウェハ9の半導体素子の特性への影響が皆無又は軽微であると考えられる場合は、タングステンなどの高融点の金属単体材料を使用してもよい。また、これら金属単体材料から作られたガス吹き出しリング25の表面に、石英などからなる汚染防止膜を形成してもよい。
本発明にかかる実施の形態1及び本発明にかかる実施の形態2の拡散炉のガス吹き出しリング15と比べて、本発明にかかる実施の形態3の拡散炉のガス吹き出しリング26は、長さが長くなる分、重量が重くなるため、ガス吹き出しリング26の材料に強度の低い、例えば石英が用いられた場合は、補強材としてガス吹き出しリング26の外周に金属製のカバー等を取り付けてもよい。また、ガス吹き出しリング26の下に、台座を設けるなどしてもよい。
本発明にかかる実施の形態3の拡散炉は、本発明の実施の形態1で述べたように半導体ウェハの表面に薄膜を形成するために用いてもよく、本発明の実施の形態2で述べたように半導体ウェハ内に取り込まれたドーパントを活性化させるために用いてもよい。本発明にかかる実施の形態3の拡散炉の使用方法及び動作は、ガス吹き出しリング15をガス吹き出しリング26に、第3のガス配管16を第3のガス配管26に置き換えて考えればよく、本発明にかかる実施の形態1及び本発明にかかる実施の形態2の拡散炉と同じであり、説明を省略する。
本発明の実施の形態3では、拡散炉を以上のような構成としたことにより、本発明の実施の形態1及び本発明の実施の形態2と同様の効果が得られるとともに、チューブ1内に大気を巻き込まれることをさらに低減することができる。これにより、チューブ1内のガスの流れに、偏り又は乱れなどが生じることをさらに低減させている。
また、本発明の実施の形態3では、本発明にかかる実施の形態3の拡散炉を半導体ウェハの表面に酸化膜を形成するために用いた場合、半導体ウェハの表面に形成される酸化膜の面内の膜厚の均一性がさらに向上した半導体装置を得ることができる。そして、製品ウェハ群内で、それぞれの製品ウェハ9の表面に形成される酸化膜の膜厚ばらつきの間に差がでることをさらに減らすことができる。
本発明にかかる実施の形態3の拡散炉を半導体ウェハ内に取り込まれたドーパントを活性化させるために用いた場合、製品ウェハ群内で、それぞれの半導体装置内のドーパンドの拡散の深さの間に差がでることをさらに減らすことができる。
図13は、本発明にかかる実施の形態3の拡散炉を使用して半導体装置を製造したとき効果を説明する概略図であり、拡散炉を半導体ウェハの表面に酸化膜を形成するために用いた場合の効果を説明する。図13は、製品ウェハ9の表面に酸化膜を形成するときのチューブ1内における製品ウェハ9の位置と、製品ウェハ9の表面に形成された酸化膜の面内の膜厚のばらつきとの関係を示している。図13の屈曲線C2は、本発明にかかる実施の形態1の拡散炉を使用して半導体装置を製造した場合であり、屈曲線C11は本発明にかかる実施の形態3の拡散炉を使用して半導体装置を製造した場合を示している。
図13において、本発明にかかる実施の形態3の拡散炉を使用して半導体装置を製造した場合、屈曲線C11が示すように、半導体装置の酸化膜の面内の膜厚ばらつきは、屈曲線C2に比べて、低くなっている。すなわち、半導体装置の酸化膜の面内の膜厚の均一性がさらに向上している。そして、膜厚ばらつきのチューブ1内における製品ウェハ9の位置分布がフラットに近くなっており、製品ウェハ群内で、それぞれの製品ウェハ9の表面に形成される酸化膜の膜厚ばらつきに差がでることをさらに減らすことができている。これは本発明の実施の形態1に比べて、チューブ1内のガスの流れに、偏り又は乱れなどが生じることをさらに低減させているからである。
本発明の実施の形態1及び本発明の実施の形態3では、常圧下において半導体ウェハの表面にドライ酸化方法を用いて酸化膜を形成した。これは、本発明の効果が最も奏される半導体装置の製造方法を例として説明したからであり、半導体ウェハの表面にTEOS(Tetra Ethyle Ortho Silicate)膜、BPTEOS(Boro−Phospho Tetra Ethyle Ortho Slicate)膜、PSG(Phosphorus Silicon Glass)膜を形成するために本発明にかかる拡散炉を使用してもよいし、シラン(Silane、水素化珪素)と酸素とを反応させて酸化膜を得る成膜方法を用いて半導体ウェハの表面に酸化膜を形成するために、本発明にかかる拡散炉を使用してもよい。したがって、チューブ1内を減圧してもよい。
また、本発明の実施の形態1から本発明の実施の形態3では、横型の拡散炉を例として説明した。これは、パワー半導体装置を製造するのに用いられる主流の拡散炉が横型であり、本発明の効果が最も奏される拡散炉が横型であるからであり、縦型の拡散炉に本発明を適用してもよい。
なお、本発明は、発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせることや、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 チューブ、2 ボート、3 パドル、4 第1のガス供給管、5 流量コントロールボックス、6 インジェクター、7 ヒーター、8 ダミーウェハ、9 製品ウェハ、10 排気ファン、11,17 排気配管、12 第2のガス供給管、13 第2のガス配管、14 エンドリッド、15,25 ガス吹き出しリング、16,26 第3のガス配管、18 ガスの流れ。

Claims (10)

  1. 半導体ウェハを搬入するための第1の開口を有するチューブと、
    前記第1の開口に対向して設けられ、前記チューブ内に第1のガスを導入する複数のインジェクターと、
    前記複数のインジェクターが導入する前記第1のガスの流量を制御するマスフローコントローラと、
    前記第1の開口の蓋をするエンドリッドと、
    前記エンドリッドに設けられ、前記チューブ内の前記第1のガスを含む気体を前記チューブの外部へ排出する複数の排気配管と、
    前記複数の排気配管が排出する前記第1のガスを含む気体の流量を制御する排気ファンと、
    前記チューブの外周に設けられ、前記チューブ内を加熱及び保温するヒーターと、
    を備えている拡散炉。
  2. 前記複数のインジェクターは、
    それぞれ、前記チューブ内に挿入される長さが調節可能であること
    を特徴とする請求項1に記載の拡散炉。
  3. 前記複数の排気配管は、
    それぞれ、前記チューブ内に挿入される長さが調節可能であること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の拡散炉。
  4. 前記エンドリッドに設けられ、前記エンドリッドが有する開口に向かって第2のガスを放出するガス吹き出し手段を、
    さらに備えた請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の拡散炉。
  5. 前記第1の開口に設けられ、第3のガスを外周から中心に向かって放出するガス吹き出しリングを、
    さらに備えた請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の拡散炉。
  6. 前記マスフローコントローラは、
    前記複数のインジェクターから導入されるそれぞれの前記第1のガスの流量を、制御すること
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の拡散炉。
  7. 前記排気ファンは、
    前記複数の排気配管が前記チューブの外部へ排出するそれぞれの前記第1のガスを含む気体の流量を、制御すること
    を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の拡散炉。
  8. 前記ガス吹き出しリングの長さが、
    前記チューブ内に搬入される複数の半導体ウェハを並べたときの前記複数の半導体ウェハが占める並べた方向の長さ以上であること
    を特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の拡散炉。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の拡散炉を使用する半導体装置の製造方法。
  10. チューブ内のガスに半導体ウェハを暴露する半導体装置の製造方法において、
    前記半導体ウェハを前記チューブ内に搬入する前に、
    前記半導体ウェハと、前記ガスを前記チューブ内に導入する複数のインジェクターのそれぞれとの距離を、前記半導体ウェハに形成する薄膜の膜厚に応じて調節する工程と、
    前記半導体ウェハと、前記チューブ内の前記ガスを含む気体を外部へ排出する複数の排気配管のそれぞれとの距離を、前記半導体ウェハに形成する前記薄膜の膜厚に応じて調節する工程と、
    を備えた半導体装置の製造方法。
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