JP2016068877A - 有索式水中浮沈体 - Google Patents

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Abstract

【課題】索体に接続された状態であっても容易に水中で浮沈可能な有索式水中浮沈体を提供する。
【解決手段】索体に接続された状態で水中を浮沈可能な有索式水中浮沈体1であって、前後方向に延伸した形状を有する本体部3と、本体部3に配置された翼部4と、本体部3に配置され翼部4の迎角を調整する迎角調整手段5と、を備え、迎角調整手段5によって、浮上時には翼部4により発生する揚力が索体により発生する抗力よりも大きくなるように迎角を調整し、沈降時には翼部4により発生する揚力が索体により発生する抗力よりも小さくなるように迎角を調整するようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、有索式水中浮沈体に関し、特に、索体に接続された状態で水中を浮沈可能な有索式水中浮沈体に関する。
海洋は、地球表面の約7割を占めており、その熱容量は大気の約1000倍といわれている。したがって、海水の温度が大きく変化した場合には、大気の状態に大きな影響を及ぼし、世界各地の天候や気候に大きな変化をもたらすこととなる(例えば、エルニーニョ現象等)。そこで、海水温度を含む海洋の内部情報を収集して海洋情報の変動を把握することによって、地上への種々の影響を予測したり予防したりすることができる。かかる海洋情報を収集するシステムとして、既にいくつかの提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された海洋情報収集システムは、海底に配置されるアンカーと、該アンカーに接続され海中に浮遊する中間ブイと、該中間ブイに一端が接続された係留索と、該係留索の他端に接続された観測用ブイと、を有し、前記観測用ブイは、本体部と、膨縮可能な浮袋を備えた比重調整部と、データ伝送を行うアンテナと、所定の海洋情報を取得する観測部と、を有し、前記比重調整部の前記浮袋を膨張させることによって前記観測用ブイを浮上させ、前記比重調整部の前記浮袋を収縮させることによって前記観測用ブイを降下させ海中に待機させるようにしている。
特開2013−103678号公報
上述した特許文献1に記載された観測用ブイは、係留索(索体)に接続された状態で水中を浮沈可能な有索式水中浮沈体に相当する。かかる観測用ブイは、通常時は海中に没した状態で浮遊し、海面まで浮上する間に所定の海洋情報を取得し、海面に到達すると取得した海洋情報を外部にデータ伝送するように構成されており、観測用ブイの浮沈には浮力を利用している。
しかしながら、上述した観測用ブイは、係留索(索体)によって係留されていることから、海面に浮上する際に海流による抗力が係留索に生じ、多大な浮力を要することとなる。したがって、浮力発生機構(比重調整機構)が大型化してしまう、電力消費量が増大して内部電池の寿命が短くなってしまう等の問題が生じていた。特に、特許文献1に記載されたような海洋情報収集システムを利用する海域においては、海流速度が速いことが多く、かかる問題が顕著になりやすい。
本発明は、上述した問題点に鑑みて創案されたものであり、索体に接続された状態であっても容易に水中で浮沈可能な有索式水中浮沈体を提供することを目的とする。
本発明によれば、索体に接続された状態で水中を浮沈可能な有索式水中浮沈体であって、前後方向に延伸した形状を有する本体部と、該本体部に配置された翼部と、前記本体部に配置され前記翼部の迎角を調整する迎角調整手段と、を備え、前記迎角調整手段によって、浮上時には前記翼部により発生する揚力が前記索体により発生する抗力よりも大きくなるように前記迎角を調整し、沈降時には前記翼部により発生する揚力が前記索体により発生する抗力よりも小さくなるように前記迎角を調整するようにした、ことを特徴とする有索式水中浮沈体が提供される。
前記索体は、前記本体部に接続された旋回軸が前記有索式水中浮沈体の重心付近に配置されていてもよい。
前記迎角調整手段は、前記本体部の内部に前後方向に移動可能に配置された質量体であってもよい。
前記翼部は、前記本体部に接続されるキールと、該キールの先端に接続され前記キールの後端に向かって広がるように配置されたフレームと、前記キール及び前記フレームの間に展張されたセイルと、を有していてもよい。
さらに、前記フレームは、前記キールに対して回動可能に接続されていてもよい。また、前記セイルは、前記キールを挿通するキール挿通部と、前記フレームを挿通するフレーム挿通部と、前記キールの先端に接続される第一係合部と、前記キール及び前記フレームのそれぞれの後端に伸縮部材を介して接続される第二係合部と、を備えていてもよい。また、前記翼部は、前記キールの後端に配置された尾翼を有していてもよい。
また、前記索体は、前記本体部の外周に接続される環状の接続金具と、該接続金具の両側部に回動可能に接続されるとともに前記本体部と干渉しないように二股に分岐したリードと、を備えていてもよい。
本発明に係る有索式水中浮沈体によれば、本体部に迎角を調整可能な翼部を配置したことにより、浮上時には翼部により発生する揚力が索体により発生する抗力よりも大きくなるように調整することができ、沈降時には翼部により発生する揚力が索体により発生する抗力よりも小さくなるように調整することができる。したがって、本体部が索体に接続された状態であっても、本体部を容易に水中で浮沈させることができる。
本発明に係る有索式水中浮沈体の一実施形態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は下面図、である。 図1に示した有索式水中浮沈体を示す図であり、(a)は側面図、(b)は部品展開図、である。 本体部の縦断面図である。 翼部の説明図であり、(a)は先端部の部分拡大図、(b)は図4(a)におけるB−B断面図、(c)は折り畳み状態、を示している。 翼部の第二係合部を示す部分拡大図であり、(a)はフレームの第二係合部、(b)はキールの第二係合部、を示している。 図1に示した有索式水中浮沈体の使用状態を示す図であり、(a)は浮上時、(b)は沈降時、を示している。
以下、本発明の実施形態について図1〜図6を用いて説明する。ここで、図1は、本発明に係る有索式水中浮沈体の一実施形態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は下面図、である。図2は、図1に示した有索式水中浮沈体を示す図であり、(a)は側面図、(b)は部品展開図、である。図3は、本体部の縦断面図である。
本発明の一実施形態に係る有索式水中浮沈体1は、図1〜図3に示したように、索体2に接続された状態で水中を浮沈可能な有索式水中浮沈体であって、前後方向に延伸した形状を有する本体部3と、本体部3に配置された翼部4と、本体部3に配置され翼部4の迎角αを調整する迎角調整手段5と、を備え、迎角調整手段5によって、浮上時には翼部4により発生する揚力が索体2により発生する抗力よりも大きくなるように迎角αを調整し、沈降時には翼部4により発生する揚力が索体2により発生する抗力よりも小さくなるように迎角αを調整するようにしたことを特徴とする。
有索式水中浮沈体1は、例えば、索体2を介して水底に係留された係留式ブイであってもよいし、索体2を介して船舶等の水上移動体に曳航された水中曳航体であってもよい。また、本実施形態に係る有索式水中浮沈体1は、例えば、所定の海域に配置され塩分濃度等の海洋情報を取得する海洋情報収集システムに用いられる観測用ブイであるが、かかるブイに限定されるものではない。また、有索式水中浮沈体1は、海中で使用されるものに限定されず、川や湖等で使用されるものであってもよい。
本体部3は、例えば、略円筒形状を有し内部に水が浸入しないように水密に形成された胴部31と、胴部31の先端に配置され水中に曝露した曝露部を形成するノーズコーン32と、胴部31の後端に配置され水中に曝露した曝露部を形成するテールコーン33と、を有している。
ノーズコーン32の内部には、例えば、膨縮可能な浮袋32aが配置される。また、テールコーン33の内部には、例えば、塩分濃度等の基礎情報を取得するCTDセンサ(電気伝導度:Conductivity、温度:Temperature、深度:Depthを計測するセンサ)、海水のサンプリング採集を行う採水装置、圧力センサ、磁気センサ、放射線測定器、ソナー等、種々の計測用又は観測用のセンサ類33a(センサ又は装置)が配置される。
胴部31の内部には、浮袋32aに作動液(例えば、シリコンオイル)を注排液するオイルポンプ31a、作動液を貯蔵するオイルタンク31b、センサ類33aを操作する制御装置31c、内部の電子機器(センサ類33a、制御装置31c等)に電力を供給する電池パック31d等が配置されている。制御装置31cには、CPUボード、RAMやROM等の記憶装置、計測データ等を記憶するHDDや半導体メモリ等の記憶装置等が含まれる。
浮袋32aに作動液を注液すると、浮袋32aが膨張してノーズコーン32内の水が外部に押し出され、有索式水中浮沈体1の見かけ上の体積が増大し、有索式水中浮沈体1の比重が低下して浮力が増大する。逆に、浮袋32aから作動液を排液すると、浮袋32aが収縮してノーズコーン32内に水が流入し、有索式水中浮沈体1の見かけ上の体積が減少し、有索式水中浮沈体1の比重が上昇して浮力が低下する。
このように、浮袋32aを膨縮させることにより、有索式水中浮沈体1の浮力を調整することができる。ただし、かかる浮力発生手段は、例えば、海流速度が遅くて有索式水中浮沈体1に十分な揚力を発生させることができない等の非常時に利用される予備的なものである。勿論、迎角調整手段5の作用を補助するように、浮力発生手段を利用するようにしてもよい。
電池パック31dは、中心部に空洞を有し、この中心部にリニアガイド31eが挿通されている。また、電池パック31dは、リニアガイド31eと平行に配置されたボールねじ31fによって、リニアガイド31eに沿って移動可能に構成されている。この電池パック31d、リニアガイド31e及びボールねじ31fは、後述する迎角調整手段5を構成している。
また、胴部31の外周には索体2が接続される。索体2は、本体部3(胴部31)の外周に接続される環状の接続金具21と、接続金具21の両側部に回動可能に接続されるとともに本体部3と干渉しないように二股に分岐したリード22と、を備えている。リード22の先端には、強化プラスチック素材等の繊維によって構成された係留索や曳航索が接続される。また、本体部3に接続された索体2の旋回軸23は、例えば、有索式水中浮沈体1の重心付近に配置されている。具体的には、旋回軸23は、有索式水中浮沈体1の重心よりも僅かに前方の位置に配置されることが好ましい。
索体2の旋回軸23を有索式水中浮沈体1の重心付近に配置することにより、重心と旋回軸23とのずれ(偏心量)によって生じるモーメントを低減することができ、水中で索体2により引っ張られる有索式水中浮沈体1の挙動を安定させることができる。また、旋回軸23を有索式水中浮沈体1の重心よりも僅かに前方の位置に配置することにより、有索式水中浮沈体1の前後反転を抑制することができる。
また、上述した接続金具21及びリード22を用いることにより、旋回軸23を胴部31の側面部に配置したり、接続金具21の位置を前後方向にずらしたりすることができ、旋回軸23を重心付近に配置することができるとともに、位置調整を容易に行うことができる。
また、有索式水中浮沈体1が配置された海域によっては、海流の影響によって有索式水中浮沈体1よりも上方に索体2が浮上する可能性もあることから、索体2と本体部3との接触を回避するように、リード22の二股部分の長さを設定することが好ましい。本実施形態では、有索式水中浮沈体1の前後反転を抑制することができることから、リード22と本体部3との干渉は、本体部3の前方側、すなわち、ノーズコーン32との干渉のみを考慮すればよい。
翼部4は、例えば、本体部3に接続されるキール41と、キール41の先端に接続されキール41の後端に向かって広がるように配置されたフレーム42と、キール41及びフレーム42の間に展張されたセイル43と、キール41の後端に配置された尾翼44と、を有している。キール41は、本体部3の前後方向に沿って延伸するシャフトであり、本体部3の上部に配置される。キール41の先端部には先端金具45が接続されており、先端金具45にフレーム42がキール41に対して回動可能に接続されている。
かかる構成により、フレーム42は、図1(a)に示したように、前方側に窄まった略V字形状を形成することができる。そして、このフレーム42とキール41との間にセイル43を展張することにより、水中で水流(海流)を受け止める受圧面を形成することができる。また、セイル43の後端にフレーム構造が配置されておらず、セイル43の肉厚を薄くすることができることから、セイル43の上流から下流に向かって円滑に水を受け流すことができる。
ここで、図4は、翼部の説明図であり、(a)は先端部の部分拡大図、(b)は図4(a)におけるB−B断面図、(c)は折り畳み状態、を示している。また、図5は、翼部の第二係合部を示す部分拡大図であり、(a)はフレームの第二係合部、(b)はキールの第二係合部、を示している。なお、図4(a)及び(b)において、説明の便宜上、セイル43を一点鎖線で図示している。また、図1(a)及び(b)において、説明の便宜上、後述する第一係合部43c及び第二係合部43eの図は省略してある。
図4(a)に示したように、先端金具45は、略三角形状の略平板部材であり、図4(b)に示したように、表面と裏面との間に隙間45aが形成されている。キール41及びフレーム42の先端部は、薄板状に形成されており、この隙間45aに挿通され、ボルト等の締結具45bによって先端金具45に固定される。
フレーム42の締結具45bはヒンジ部を構成し、締結具45bを弛めることによって、締結具45bを中心にフレーム42を回動させることができる。したがって、図4(c)に示したように、フレーム42をキール41に接近させるように回動させ、フレーム42の締結具45bを締め直すことにより、翼部4を折り畳むことができ、収納空間の省スペース化を図ることができ、可搬性にも優れる。
また、セイル43は、例えば、キール41及びフレーム42の間に展張された略三角形状のデルタ翼を形成しており、キール41を挿通するキール挿通部43aと、フレーム42を挿通するフレーム挿通部43bと、キール41の先端に接続される第一係合部43cと、キール41及びフレーム42のそれぞれの後端に伸縮部材43dを介して接続される第二係合部43eと、を備えている。
セイル43は、例えば、表面に配置される帆布と裏面に配置される帆布とを縫合することによって形成される。したがって、セイル43の中心部に一定の間隔で2本の縫合線を形成することにより、筒状に形成されたキール挿通部43aを容易に形成することができる。また、セイル43の両端部から一定の間隔で縫合線を形成することにより、セイル43の両端部に筒状のフレーム挿通部43bを容易に形成することができる。なお、セイル43を1枚の帆布により構成し、キール挿通部43aを形成する部分に部分的に帆布を縫合し、セイル43を構成する帆布の両端を折り返して縫合することによりフレーム挿通部43bを形成するようにしてもよい。
第一係合部43cは、例えば、図4(a)に示したように、セイル43の先端部に形成された開口部43fと、先端金具45に形成された開口部45cと、開口部43f及び開口部45cに挿通される連結部材43gと、により構成される。開口部43fは、例えば、グロメットやハトメによって形成される。連結部材43gは、例えば、伸縮性の少ない紐部材やワイヤ等によって構成される。かかる第一係合部43cにより、セイル43の後方への位置ずれを抑制することができる。
また、フレーム42の第二係合部43eは、例えば、図5(a)に示したように、フレーム42の後端に配置された接続金具42aと、セイル43の後端部に形成された開口部43hと、接続金具42a及び開口部43hに掛け渡された伸縮部材43dと、により構成される。
接続金具42aは、フレーム42に固定される固定部と、固定部からキール41側に向かって延出されたフランジ部42bと、を有し、フランジ部42bにはフレーム42に沿って複数の開口部が形成されている。開口部43hは、例えば、グロメットやハトメによって形成される。伸縮部材43dは、中央部にスプリングを有し、両端に開口部43h及び接続金具42aに係合可能なフックを有している。接続金具42aのフランジ部42bに形成された開口部への伸縮部材43dの係合位置を変更することにより、伸縮部材43dのテンションを調整することができる。
キール41の第二係合部43eは、例えば、図5(b)に示したように、キール41の尾翼44よりも前方の位置に配置された接続金具41aと、セイル43の後端部に形成された開口部43hと、接続金具41a及び開口部43hに掛け渡された伸縮部材43dと、により構成される。接続金具41aは、キール41に固定される固定部と、固定部からフレーム42側に向かって両側に延出されたフランジ部41bと、を有し、フランジ部41bにはキール41に沿って複数の開口部が形成されている。他の構成は、フレーム42の第二係合部43eと同様である。
かかる第二係合部43eにより、セイル43の捲れ上がりを抑制することができ、円滑な水の流れを保持することができる。また、伸縮部材43dを介していることから、水流によるセイル43の上下変動に追従させることができ、セイル43の開口部43hに付加される外力の低減を図り、セイル43の破損を抑制することができる。なお、伸縮部材43dは、図示した構成に限定されるものではない。
また、キール41とフレーム42との間には、図1(b)に示したように、補強部材であるストラット46が接続されている。上述した翼部4は、例えば、図2(a)に示したように、本体部3の上部に配置される。具体的には、翼部4は、胴部31の前方に接続される第一バンド4aと、胴部31の後方に接続される第二バンド4bと、により本体部3に接続されている。第一バンド4aの一部は、本体部3の上部に配置されたキール41に接続されており、第二バンド4bとストラット46とは、サポートロッド4cにより接続されている。
かかる構成により、例えば、図2(b)に示したように、本体部3と翼部4と索体2とを別々に製作することができ、本体部3に索体2の接続金具21を接続した後、第一バンド4a及び第二バンド4bを本体部3に接続することにより、本実施形態に係る有索式水中浮沈体1を容易に製作することができる。
また、本体部3に対して、索体2及び翼部4を着脱可能に構成したことにより、既存の水中浮沈体に対しても、本実施形態を構成する索体2及び翼部4を容易に接続することができ、利便性に優れる。ただし、本実施形態にかかる有索式水中浮沈体1は、索体2及び翼部4を着脱可能に構成したものに限定されず、索体2及び翼部4を本体部3に着脱不可能に固定したものであってもよい。
尾翼44は、例えば、図1(a)及び図2(a)に示したように、十字形状に配置された4枚翼によって構成される。ただし、かかる構成に限定されるものではなく、水平又は鉛直に配置された2枚翼であってもよいし、均等な間隔で配置された3枚翼であってもよい。このように尾翼44を配置することにより、有索式水中浮沈体1のバランスを保持しやすくすることができる。
本実施形態に係る有索式水中浮沈体1を使用して、水中で取得したデータを水上や陸上の設備にデータ伝送するような場合には、図2(a)に示したように、データ伝送を行うアンテナ6をキール41に接続するようにしてもよい。なお、セイル43に開口部を形成して、本体部3に接続したアンテナ6を挿通させるようにしてもよい。
迎角調整手段5は、本体部3の内部に前後方向に移動可能に配置された質量体により構成される。具体的には、迎角調整手段5は、上述した電池パック31d、リニアガイド31e及びボールねじ31fによって構成される。本実施形態では、質量体として電池パック31dを使用しているが、これに限定されるものではなく、錘を使用してもよい。また、電池パック31dの移動手段についてもボールねじ31fに限定されるものではなく、ピニオン・ラック機構や直動アクチュエータ等、種々の方法を任意に使用することができる。
かかる迎角調整手段5によれば、質量体(電池パック31d)を前後方向に移動させることにより、有索式水中浮沈体1の重心を変動させることができ、有索式水中浮沈体1の頭部を持ち上げたり、押し下げたりすることができ、翼部4の迎角αを調整することができる。したがって、迎角αを調整する駆動機構を水中に曝す必要がなく、機器の故障やメンテナンスのコストを低減することができる。
次に、上述した本実施形態に係る有索式水中浮沈体1を用いた海洋情報収集システムについて説明する。ここで、図6は、図1に示した有索式水中浮沈体の使用状態を示す図であり、(a)は浮上時、(b)は沈降時、を示している。なお、各図において、説明の便宜上、待機状態及びデータ伝送状態を一点鎖線で図示している。
図6(a)及び(b)に示した海洋情報収集システムは、海底に配置されるアンカー11と、アンカー11に係留索12を介して接続され海中に浮遊する中間ブイ13と、中間ブイ13に一端が接続された係留索24と、係留索24の他端に接続された有索式水中浮沈体1と、を有している。係留索24は、有索式水中浮沈体1のリード22の先端に接続されており、接続金具21、リード22及び係留索24により索体2が構成される。なお、中間ブイ13は、有索式水中浮沈体1の浮沈の起点を構成する部品である。
図6(a)及び(b)に一点鎖線で示したように、有索式水中浮沈体1は、通常時は海中に没した状態で浮遊し、海面まで浮上する間に所定の海洋情報を取得し、海面に到達すると取得した海洋情報を外部にデータ伝送するように構成されている。
有索式水中浮沈体1を待機状態から海面まで浮上させるには、図3に示したように、迎角調整手段5により翼部4の迎角αを調整し、翼部4が海流を受けることにより発生する揚力Lが、索体2が海流によって下方に引っ張られて発生する抗力Rよりも大きくなるようにする。このように迎角αを調整することによって、有索式水中浮沈体1を浮上させることができる。
一方、有索式水中浮沈体1を海面から待機状態まで沈降させるには、図3に示したように、迎角調整手段5により翼部4の迎角αを調整し、翼部4が海流を受けることにより発生する揚力Lが、索体2が海流によって下方に引っ張られて発生する抗力Rよりも小さくなるようにする。このように迎角αを調整することによって、有索式水中浮沈体1を沈降させることができる。
一般に、迎角αを大きくすると揚力Lは小さくなり、迎角αを小さくすると揚力Lを大きくすることができる。したがって、浮上時の迎角αは、沈降時の迎角αよりも小さく設定することが好ましい。ただし、この迎角αは、浮上時又は沈降時における海流速度によって変動するものであり、浮上時の迎角αが沈降時の迎角αよりも大きくなることもあり得る。
上述した本実施形態に係る有索式水中浮沈体1によれば、本体部3に迎角αを調整可能な翼部4を配置したことにより、浮上時には翼部4により発生する揚力Lが索体2により発生する抗力Rよりも大きくなるように調整することができ、沈降時には翼部4により発生する揚力Lが索体2により発生する抗力Rよりも小さくなるように調整することができる。したがって、本体部3が索体2に接続された状態であっても、本体部3を容易に水中で浮沈させることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、例えば、本実施形態に係る有索式水中浮沈体1は海洋情報収集システム以外の用途(例えば、水中曳航体)にも使用することができる等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 有索式水中浮沈体
2 索体
3 本体部
4 翼部
4a 第一バンド
4b 第二バンド
4c サポートロッド
5 迎角調整手段
6 アンテナ
11 アンカー
12 係留索
13 中間ブイ
21 接続金具
22 リード
23 旋回軸
24 係留索
31 胴部
31a オイルポンプ
31b オイルタンク
31c 制御装置
31d 電池パック
31e リニアガイド
31f ボールねじ
32 ノーズコーン
32a 浮袋
33 テールコーン
33a センサ類
41 キール
41a,42a 接続金具
41b,42b フランジ部
42 フレーム
43 セイル
43a キール挿通部
43b フレーム挿通部
43c 第一係合部
43d 伸縮部材
43e 第二係合部
43f,43h 開口部
43g 連結部材
44 尾翼
45 先端金具
45a 隙間
45b 締結具
45c 開口部
46 ストラット

Claims (8)

  1. 索体に接続された状態で水中を浮沈可能な有索式水中浮沈体であって、
    前後方向に延伸した形状を有する本体部と、
    該本体部に配置された翼部と、
    前記本体部に配置され前記翼部の迎角を調整する迎角調整手段と、を備え、
    前記迎角調整手段によって、浮上時には前記翼部により発生する揚力が前記索体により発生する抗力よりも大きくなるように前記迎角を調整し、沈降時には前記翼部により発生する揚力が前記索体により発生する抗力よりも小さくなるように前記迎角を調整するようにした、
    ことを特徴とする有索式水中浮沈体。
  2. 前記索体は、前記本体部に接続された旋回軸が前記有索式水中浮沈体の重心付近に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の有索式水中浮沈体。
  3. 前記迎角調整手段は、前記本体部の内部に前後方向に移動可能に配置された質量体である、ことを特徴とする請求項1に記載の有索式水中浮沈体。
  4. 前記翼部は、前記本体部に接続されるキールと、該キールの先端に接続され前記キールの後端に向かって広がるように配置されたフレームと、前記キール及び前記フレームの間に展張されたセイルと、を有することを特徴とする請求項1に記載の有索式水中浮沈体。
  5. 前記フレームは、前記キールに対して回動可能に接続されている、ことを特徴とする請求項4に記載の有索式水中浮沈体。
  6. 前記セイルは、前記キールを挿通するキール挿通部と、前記フレームを挿通するフレーム挿通部と、前記キールの先端に接続される第一係合部と、前記キール及び前記フレームのそれぞれの後端に伸縮部材を介して接続される第二係合部と、を備えていることを特徴とする請求項4に記載の有索式水中浮沈体。
  7. 前記翼部は、前記キールの後端に配置された尾翼を有する、ことを特徴とする請求項4に記載の有索式水中浮沈体。
  8. 前記索体は、前記本体部の外周に接続される環状の接続金具と、該接続金具の両側部に回動可能に接続されるとともに前記本体部と干渉しないように二股に分岐したリードと、を備えていることを特徴とする請求項2に記載の有索式水中浮沈体。
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