JP2016068842A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用シートのシートパンに取り付けられたバイタルセンサの情報検出の確実性を向上させることができるようにする。
【解決手段】シートパン18は、取付面部1と変形部2とを備える。取付面部1には、乗員の生体情報を検出するセンサ30が取り付けられる。変形部2は、取付面部1よりも左右方向外側で前後方向に延設され、先端5bをシートフレーム11に向けた突条をなす。
【選択図】図2

Description

本発明は、シートクッションを支持するシートパンに乗員の生体情報を検出するセンサが取り付けられた車両用シートに関する。
従来、車両の車室内に座席として装備される車両用シート(以下、単に「シート」という)には、これに着座している乗員の生体情報を検出する種々のセンサが取り付けられ、その検出結果が車両制御に利用されている。例えば、座席のシートクッション(座部分)に内蔵された着座センサで乗員の有無を検出し、その検出結果をシートベルトの張力制御に利用する技術が知られている。また、着座センサの検出結果を用いて、車両衝突時に展開されるエアバッグの位置や展開速度を制御する技術も存在する。上記の着座センサとしては、シートクッションに作用する圧力を検出する圧力センサや、乗員の体温を検出する温度センサ等が用いられる。このように、車両のさまざまな制御において、乗員の生体情報が利用されつつある。
近年では、単に乗員の有無を検出するだけでなく、乗員の生体的なコンディション(バイタルサイン)を検出するバイタルセンサを用いて、車両の各種制御を実施することが検討されている。バイタルセンサの具体例としては、乗員に向かって照射された音波,電波の反射波から、脈動や呼吸に伴って発生する体表面変位を検出する心拍センサ(ドップラーセンサ)が挙げられる。心拍センサは、乗員の胸部に近接した位置(例えば、座席の背もたれ部分であるシートバック)に内蔵される(例えば、特許文献1,2)。
心拍センサで検出された呼吸や脈動,心拍に関する情報は、車両の走行中における乗員の体調に応じた車室内の空調環境制御など車室内制御に活用することも可能である。また、これらの情報は、例えば車両事故の発生時に医療機関や交通管制センター,警察当局等といった第三者機関に無線通信で提供可能である。
このように、車両に搭載されるバイタルセンサは、通常走行時における乗員の健康管理や、事故発生時における乗員の迅速な救急救命活動の一助になると期待されている。
特開2013-153783号公報 特許第5454593号公報
しかしながら、車両の旋回時や衝突時には、乗員の上体部がシートバックに対して変位しやすい。そのため、上記のようにバイタルセンサがシートバックに取り付けられている場合、乗員の上体部がバイタルセンサの検知範囲外へと移動して、情報の検出精度が低下する可能性がある。
このような課題に対し、バイタルセンサをシートクッションの下部に取り付けることが検討されている。つまり、乗員の腰部をバイタルセンサの検査対象とし、シートクッションの下方から直上方に向かう方向にセンサの検出範囲を設定するというものである。乗員の腰部は、上体部と比べて、車両の旋回時や衝突時における変位量が少ない。したがって、上述のような検出精度の低下を抑制できると考えられる。
しかしながら、例えば車両に比較的大きな衝突荷重が作用したときには、乗員の腰部であってもシートクッションに対して大きく変位する場合がある。そのような場合には、シートクッションの下方にバイタルセンサを取り付けたとしても、情報検出ができない虞がある。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、バイタルセンサの情報検出の確実性を向上させることができるようにした、車両用シートを提供することである。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示する車両用シートは、シートクッションを支持するシートパンと、前記シートパンの左右両端部を車体に固定するシートフレームと、を具備する。前記シートパンは、前記シートクッションの下面に沿った面状に形成され、乗員の生体情報を検出するセンサが取り付けられる取付面部と、前記取付面部よりも左右方向外側で前後方向に延設され、先端を前記シートフレームに向けた突条をなす変形部と、を備える。
ここでは、前記車両用シートに着座している乗員を基準にして、前後方向及び左右方向を定める。また、前記シートパンの中心に向かう側を内側とし、この逆側を外側とする。
(2)また、前記変形部が、左右方向内側に向かう下り勾配に配置された第一傾斜面部と、前記第一傾斜面部の左右方向外側の端辺に隣接して設けられ、左右方向内側に向かう上り勾配に配置され、前記第一傾斜面部とともに前記突条をなす第二傾斜面部と、を有することが好ましい。
(3)また、前記変形部が、前記シートパンの前端から後端まで延設されることが好ましい。
(4)また、前記変形部が、前記取付面部の左右両端辺に沿って一対配置されることが好ましい。
(5)また、前記シートパンが、前記変形部の前記突条の先端及び左右方向内側の端辺に沿って形成される折れ部のうち少なくとも一方に穿孔された複数の孔部を備えることが好ましい。
(6)また、前記取付面部が、前記センサの取付位置を中心として平面視で十字状に配置されて前記取付面部を補強する補強部を有することが好ましい。
(7)また、前記センサの取付位置が、前記シートパンの左右方向中心部に設定されることが好ましい。
(8)また、前記シートフレームに固定され、前記車両の衝突荷重を前記突条の先端に伝達して前記突条の先端を前記取付面部側に向かって押圧する押圧部を備えることが好ましい。
(9)または、前記車両への衝突荷重の作用時に、前記突条の先端を前記取付面部側に向かって付勢するアクチュエータを備えることが好ましい。
開示の車両用シートによれば、シートパンが取付面部よりも左右方向外側に先端をシートフレームに向けた突条をなす変形部を備えるため、左右方向の荷重が入力された場合に、突条の先端が取付面部側へ押されることで変形部を上下方向に伸び変形させることができる。これによって、センサが取り付けられる取付面部を下方へ移動させることができる。そのため、センサ位置を下方へ移動させてセンサの検出範囲を拡大させることができる。したがって、センサの情報検出の確実性を向上させることができる。
一実施形態に係る車両用シートを、シートクッション及びシートバックとフレームとに分解して示す斜視図である。 図1の車両用シートの要部の鉛直断面図であり、(a)は変形前の状態を示し、(b)は変形後の状態を示す。 第一変形例に係るシートパンの展開図である。 第二変形例に係る車両用シートの要部の鉛直断面図であり、(a)は変形前の状態を示し、(b)は変形後の状態を示す。 第三変形例に係る車両用シートの要部の鉛直断面図であり、(a)は変形前の状態を示し、(b)は変形後の状態を示す。
図面を参照して、実施形態としての車両用シートについて説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
本実施形態に係る車両用シートは、車両の車室内に座席として装備される。この車両用シートのシートパンには乗員の生体情報を検出するセンサが取り付けられ、このセンサで検出された情報が車両の各種制御に利用される。以下、車両用シートの全体構成と、シートパンに係る要部構成とを順に詳述する。
なお、以下の説明では、車両の進行方向を前方とし、この逆方向を後方とし、車両の前方を向いた状態を基準にして左右を定める。また、重力の方向を下方とし、その逆方向を上方とする。
[1.装置構成]
[1−1.全体構成]
図1に示す車両用シート(以下、単に「シート」という)10は、水平な姿勢の車両に対して前向きに装備され、ここでは車室内の車両前方に向かって右前部に設けられた運転席として使用されるものとする。すなわち、このシート10に着座している乗員を基準としたシート(シートパン)前後方向及びシート(シートパン)左右方向は、それぞれ車両の前後方向及び左右方向(車両幅方向)と一致し、このシート10の左側(車両幅方向内側)には図示しない助手席が設けられ、このシート10の右側(車両幅方向外側)には図示しないサイドドアが設けられる。
まず、シート10の基本的な構成について説明する。
シート10には、シートクッション21,シートバック22,フレーム23が設けられる。シートクッション21は、着座した乗員の腰部及び臀部から太股にかけての範囲を支持する部位(座部分)である。一方、シートバック22は乗員の背面や頭部を支持する部位(背もたれ部分)である。これらのシートクッション21及びシートバック22は、適度な柔軟性及び反発性を有する素材で構成される。例えば、軟質ポリウレタンやポリエステル綿等で形成されたクッションフォームの表面に、布,本革,合成樹脂等のカバーを被覆したものとされる。
シートクッション21の全体形状は左右方向及び前後方向に広がった形状とされ、乗員の臀部及び太股の下方においてほぼ水平に配置される。また、シートバック22の全体形状は左右方向及び上下方向に広がった形状とされ、乗員の背面に沿って立設した姿勢となるように配置される。
フレーム23は、シートクッション21及びシートバック22を車体に対して支持するための骨格をなす構造部材であり、シートクッション21の下方及びシートバック22の内部に配置される。このフレーム23には、シートクッション支持部24,シートバック支持部25,シートレール部26が設けられる。
シートクッション支持部24は、シートクッション21を下方から支える部分であり、シートレール部26を介して、車体に対して前後方向に移動可能に設けられる。また、シートバック支持部25は、シートバック22を支える部分であり、その下端部がシートクッション支持部24に対して傾動自在に支持される。これにより、シートクッション21に対するシートバック22の傾動角が調節可能とされる。
シートクッション支持部24には、シートパン18と、左右一対の第一フレーム部材11,11(シートフレーム)と、左右一対の押し部材19,19(押圧部)とが設けられる。シートパン18は、シートクッション21を支持する面状の部材であり、例えば板金をプレス加工して形成される。なお、シートクッション21は、図示しないスプリング部材を介してシートパン18に固定され、あるいはシートパン18の上に直接的に載置される。シートパン18の具体的な構造については後述する。
シートパン18には、シート10に着座している乗員の生体情報を検出するセンサ30が取り付けられる。ここではセンサ30として、乗員の呼吸や脈動,心拍に関する情報を検出する心拍センサが適用されている。センサ30は、例えば電磁波を水平方向に対する所定の照射角度(検出角度)で上方(着座している乗員)に向けて照射し、この反射波を受信して検波することで乗員の脈動や呼吸に伴って発生する体表面変位を検出するものである。
第一フレーム部材11は、シートパン18の左右両端辺に固定されてシートレール部26に支持される部位である。この第一フレーム部材11は、前後方向に延びる鉛直面の下端からシート10の内側に向かってフランジを延出させた形状であり、例えば板金をL字状(アングル形状)に屈曲して形成される。第一フレーム部材11の内側の面(シート10の内側を向く面)には、詳細を後述する押し部材19が固定される。第一フレーム部材11の上端辺は、シートパン18における左右両端辺のそれぞれに固定される。一方、第一フレーム部材11の下端辺は、前後方向へとスライド可能となるように、シートレール部26に支持される。また、第一フレーム部材11の後端部には、シートバック支持部25が取り付けられる。
シートバック支持部25には、左右一対の第二フレーム部材12,12,パイプ部材14,第三フレーム部材13,丸棒15が設けられる。これらの部材のうち、第二フレーム部材12,第三フレーム部材13,パイプ部材14は、シートバック22の輪郭形状に対応する枠形状をなすように互いに接合され、シートバック22の骨格構造を形成する。また、丸棒15は、この骨格構造をシートクッション支持部24に対して回動可能とするための回転軸となる部材である。
第二フレーム部材12は、シートバック22の側部に沿ってここではほぼ上下方向に延在する部位である。この第二フレーム部材12は、例えば第一フレーム部材11の鉛直面と平行な面に沿って延設された板金で形成される。第二フレーム部材12の下端部は、第一フレーム部材11の後端部に対して丸棒15を介してピン接合される。
パイプ部材14及び第三フレーム部材13は、シートバック22を支持するようにそれぞれが左右一対の第二フレーム部材12,12の間に配設される。パイプ部材14は、コの字状に屈曲形成された補強部材であり、長手方向の両端部のそれぞれが左右の第二フレーム部材12の上端部に結合され、長手方向の中間部が左右方向に沿って水平に配置される。第三フレーム部材13は、左右方向に延びる鉛直面状の板金で形成され、左右両端部のそれぞれが左右の第二フレーム部材12の下部における後方寄りの位置に結合されている。
丸棒15は、軸心が左右方向に沿って延び、左右両端部のそれぞれが左右の第一フレーム部材11と第二フレーム部材12との両方を貫通して配置される。シートバック支持部25は、この丸棒15を回動軸にして、シートクッション支持部24に対して回動(傾倒)可能に配置される。シート10には、このシートバック支持部25の傾倒角度をロックする図示しないロック機構が設けられる。
シートレール部26は、車体に固定された軌条であり、シートクッション支持部24の左右両端辺の下方において、車両前後方向に延設される。このシートレール部26には、左右一対のレール部材16,16と、脚部材17とが設けられる。レール部材16は、第一フレーム部材11を前後方向にスライド可能に支持するものであり、前後方向に延びて互いに平行に配置される。また、レール部材16には、第一フレーム部材11の前後方向位置をロックする図示しないロック機構が付設される。一方、脚部材17は、レール部材16を車室フロアに取り付けるためのものであり、各レール部材16の前後両端部にそれぞれ設けられる。脚部材17の上端部はレール部材16に固定され、脚部材17の下端部は図示しない車体のフロアパネルに固定される。
[1−2.要部構成]
次に、シート10の特徴的な構成について説明する。シートクッション支持部24のシートパン18は、特徴的な形状に形成されている。以下、図1及び図2(a)を参照して、シートパン18及び押し部材19について順に詳述する。なお、図2(a),(b)は、シートパン18及び第一フレーム部材11を、センサ30を通り左右方向に延びる鉛直面で切断した図である。ここでは、断面のハッチング表示を省略し、シート10に着座している乗員の腰部Hを仮想線(二点鎖線)で示している。以下の説明では、シートパン18の中心(図2中の中心線O)に向かう側を内側といい、この逆側を外側という。
図1に示すように、シートパン18は、左右方向中心部に設けられた取付面部1と、取付面部1よりも左右方向外側で前後方向に延設された変形部2とを有する。本実施形態では、シートパン18が左右対称な形状に形成されており、変形部2が取付面部1の左右両側のそれぞれに設けられている。
取付面部1は、シートパン18においてセンサ30が取り付けられる部位である。取付面部1は、シートクッションの下面に沿った面状に形成され、例えば水平面状に形成される。また、取付面部1の輪郭形状は平面視(上面視)でほぼ矩形状をなし、左右両端辺が何れも前後方向に沿って設けられる。ここでは、取付面部1の後部であって、シートパン18の左右方向中心部(取付面部1の左右方向中心部でもある)の上面に、センサ30の取付位置1aが設定される。取付位置1aは、ここではシートパン18の前後方向中心よりも後方に配置される。
変形部2は、左右方向外側からの荷重が作用すると上下方向に伸び変形するように形成された部位である。例えば、シートクッション支持部24に左右方向の衝突荷重が作用した場合に、変形部2を伸び変形させることで、取付面部1を当初の位置より下方へ移動させるとともに、衝撃を吸収しつつ取付面部1が変形しないようにするための部位である。本実施形態の変形部2は、取付面部1の左右両端辺に沿って一対配置される。また、変形部2は、車両前後方向におけるシートパン18の全長に亘って設けられる。すなわち、変形部2の前端はシートパン18の前端に達しており、かつ、変形部2の後端もシートパン18の後端まで達している。
本実施形態では、左右の変形部2が何れも対称な形状に形成されているため、以下、左側の変形部2に着目して説明し、右側の変形部2については説明を省略する。つまり、以下の説明で、変形部2に関して「右側」という場合は、左右の変形部2のそれぞれについてシートパン18における「左右方向内側」を指し、「左側」という場合は、左右の変形部2のそれぞれについてシートパン18における「左右方向外側」を指す。
図2(a)に示すように、変形部2は、第一傾斜面部3と、第二傾斜面部4と、結合面部7とを有する。第一傾斜面部3は、取付面部1の左側の端辺から左側に向かって上り傾斜した平面状に形成される。言い換えると、第一傾斜面部3は、右側の端辺が取付面部1の左側に隣接して設けられ、後述する折れ部5bから右側に向かう下り勾配に配置された平面状の部位である。第一傾斜面部3の左側の端辺の延在方向は、前後方向である。
これに対し第二傾斜面部4は、第一傾斜面部3の左側の端辺から右側に向かって上り傾斜した平面状に形成される。言い換えると、第二傾斜面部4は、第一傾斜面部3の左側の端辺に隣接して設けられ、第一傾斜面部3の上側において、後述する折れ部5bから右側に向かう上り勾配に配置された平面状の部位である。第二傾斜面部4は、第一傾斜面部3との間に、左右方向の鉛直断面形状が先端を第一フレーム部材11に向けた断面くさび形(V字状)の突条をなすように、第一傾斜面部3に対して隣接配置される。つまり、第一傾斜面部3の左側の端辺と第二傾斜面部4の左側の端辺とによって、断面くさび形の突条の先端が形成される。第二傾斜面部4の右側の端辺の延在方向は、前後方向である。
結合面部7は、第二傾斜面部4の右側の端辺から左側に向かって上り傾斜した平面状に形成される。結合面部7の左側の端辺は、ここでは第一傾斜面部3の左側の端辺及び第二傾斜面部4の左側の端辺よりも左側に配置される。結合面部7は、下面側に固設されたL字型のブラケット11aを介して第一フレーム部材11と結合される。ここでは二つのブラケット11aが、各結合面部7に対してシートパン18の前後方向中心を挟んで配置されている。なお、結合面部7と第一フレーム部材11との結合方法はこれに限定されず、例えば、ブラケット11aを省略して、結合面部7と第一フレーム部材11とを直接溶接によって結合してもよい。
以下、第一傾斜面部3と第二傾斜面部4との境界部分(第一傾斜面部3と第二傾斜面部4とが隣接する部分)のことを折れ部(突条部)5bと呼ぶ。同様に、第一傾斜面部3と取付面部1との境界部分を折れ部5aと呼び、第二傾斜面部4と結合面部7との境界部分を折れ部5cと呼ぶ。
折れ部5bは、取付面部1よりも車両上方に位置し、左側に向かって凸をなすように屈曲した部位であり、第一フレーム部材11を向いている。折れ部5cは、折れ部5bよりも車両上方に位置し、右側に向かって凸をなすように屈曲した部位である。また、折れ部5aは、折れ部5bよりも車両下方に位置し、左下側に向かって凸をなすように屈曲した部位である。
折れ部5aは、第一傾斜面部3の右側の端辺(ここでは変形部2の右側の端辺)に沿って形成され、折れ部5bは、第一傾斜面部3の左側の端辺(第一傾斜面部3と第二傾斜面部4とがなす突条の先端)に沿って形成される。
このように変形部2には、何れも前後方向に延びる線に沿って屈曲した箇所である複数(ここでは三つ)の折れ部5a,5b,5cが形成される。変形部2は、折れ部5bに左右方向の荷重が作用した場合に、これらの折れ部5a,5b,5cの折れ角度を変化させて上下方向に伸びる形状に形成されている。
次に、押し部材19について説明する。
押し部材19は、車両の衝突時に第一フレーム部材11に入力される衝突荷重を折れ部5bに伝達する部位であり、折れ部5bと第一フレーム部材11との間に配置される。押し部材19の左右方向の鉛直断面形状は、例えば一様な矩形状に形成される。
押し部材19は、左右方向外側の縦壁面19aが、第一フレーム部材11の内側の面に沿って前後方向に延設され、第一フレーム部材11の内側の面に対してその全体または一部が当接した状態に固定される。また、押し部材19は、左右方向内側の縦壁面19bが、折れ部5bに沿って前後方向に延設され、ここでは折れ部5bの尖端部の前端から後端までの全体または一部と当接した状態に配置されている。
なお、押し部材19は、変形部2の伸び変形時に結合面部7と接触しないように、その高さ位置や形状や大きさが設定されることが望ましい。
[2.作用]
次に、図2(b)を参照して、上記のシート10の作用を説明する。ここでは、シート10が装備された車両の右側の側面部が、例えば上下方向に延びる円柱状の物体と衝突(ポール衝突)し、シート10に対して右側から局所的な荷重が入力された場合を想定している。シート10には、図示しないサイドドアを介して、右側から左側に向かって水平方向の衝突荷重F(側突荷重)が入力されたものとする。なお、衝突の前後で乗員の腰部Hの高さ位置(上下方向の位置)は変わらないものとする。
このような荷重が入力されると、右側の第一フレーム部材11にサイドドアからの衝突荷重Fが伝達される。そして、右側の第一フレーム部材11と右側の押し部材19とは、左側に押されて変位する。このとき右側の押し部材19では、右側(左右方向外側)の縦壁面19aから左側(左右方向内側)の縦壁面19bへ衝突荷重Fが伝達される。そして、右側の押し部材19は、シートパン18の右側の折れ部5bに衝突荷重Fを伝達し、この折れ部5bを左側(取付面部1側)に向かって押圧する。一方、このときシートパン18の左側の折れ部5bには、右側の折れ部5bに入力された押圧力の反力が作用する。すなわち、このとき左側の押し部材19が、シートパン18の左側の折れ部5bを右側(取付面部1側)に向かって押圧する。
したがって、シートパン18の左右の折れ部5bのそれぞれには、左右の押し部材19によって、左右方向内側に向かうほぼ同じ大きさの押圧力が入力される。これによって左右の変形部2は何れも、第一傾斜面部3と第二傾斜面部4との間の角度(劣角)を広げるようにして、上下方向に伸び変形する。より詳細には、左右方向に凸をなすように屈曲した折れ部5b,5cが、それぞれの折れ角度を広げる方向に変形し、斜め下方向に凸をなすように屈曲した折れ部5aは、折れ角度を狭める方向に変形する。
その結果、左右の変形部2の下端部は、互いにほぼ同じ距離だけ上端部から離隔するように下方へ変位する。これにより取付面部1は、ほぼ水平な状態のまま下方に移動し、センサ30の取付位置1aも下方に移動する。したがって、変形後のシート10では、センサ30が乗員の腰部Hから下方に離隔した位置に配置される。また、変形後のシート10では、変形部2が、押し部材19の内側の縦壁面19bの全体と当接する。つまり、変形後のシート10では、押し部材19の両縦壁面19a,19bの全体が、それぞれ変形部2と第一フレーム部材11とに当接した状態となる。
シート10の変形前と変形後とで、乗員の腰部Hの高さ位置におけるセンサ30の検出範囲を比較すると、図2(b)に示す変形後の検出範囲L2は、図2(a)に示す変形前の検出範囲L1よりも拡大される(L2>L1)。そのため、車両の衝突によって乗員の腰部Hが左右方向や前後方向に変位したとしても、衝突後の乗員の腰部Hは、センサ30の検出範囲内に比較的入りやすくなる。したがって、センサ30によって乗員の生体情報が検出される可能性が高まる。
また、シートパン18では、左右の変形部2が何れも同様に伸び変形するため、変形後のシートパン18は左右にほぼ対称な形状となる。つまり、取付面部1の傾きが抑制され、衝突荷重Fの入力前と同様の状態(例えば水平な状態)が維持される。そのため、変形後のシート10では、センサ30の照射角度が衝突荷重Fの入力前とほぼ同じ角度に保たれる。
また、変形部2の伸び変形によって、シートパン18に伝達された衝突荷重Fが吸収され、取付面部1に伝達される衝突荷重Fが低減される。そのため、取付面部1の左右方向の変位や取付面部1自体の変形が抑制される。
[3.効果]
上記のシート10では、シートパン18が取付面部1よりも左右方向外側に変形部2を備える。この変形部2は、先端(折れ部5b)を第一フレーム部材11に向けた突条をなす。そのため、例えば上述のようにシート10に対して左右方向に水平な衝突荷重Fが入力された場合、変形部2の折れ部5bが取付面部1側へ押されることにより、変形部2の上下方向の長さを増大させることができ、変形部2を下方に向かって伸び変形させることができるため、取付面部1を下方に移動させることができる。この取付面部1の移動によって、センサ30の位置を下方に移動させることができ、センサ30の検出範囲を拡大させることができるため、乗員の腰部Hの情報を検出しやすくすることができる。したがって、センサ30の情報検出の確実性を向上させることができる。
特にシート10では、変形前の状態では、センサ30の位置を腰部Hに近接させて配置することでセンサ30の検出精度を確保しつつ、変形後の状態では、上述のようにセンサ30の位置を腰部Hから離隔させることでセンサ30の情報検出の確実性を高めることができる。つまり、シート10によれば、車両の通常走行時における高精度な情報検出と、車両事故発生時における確実な情報検出との両立を実現することができる。
また、シート10では、変形部2が伸び変形することによって衝突荷重Fを吸収することができる。これにより、取付面部1の左右方向の変位や、取付面部1自体の潰れ変形や傾斜変形を抑制することができる。そのため、センサ30の取付位置1aからのずれや、センサ30の傾きを抑制することができる。したがって、センサ30の検出精度の低下を抑制することができる。
また、上記のシート10では、変形部2が、左右方向内側に向かう下り勾配に配置された第一傾斜面部3と、この第一傾斜面部3の左右方向外側の端辺に隣接して設けられ、左右方向内側に向かう上り勾配に配置された第二傾斜面部4とを有する。そのため、上述のようにシート10に衝突荷重Fが入力された場合、第一傾斜面部3と第二傾斜面部4とが、何れも傾斜した状態から鉛直面状に直立した状態に近づくように変形する。これにより、変形部2を下方に向かって大きく伸び変形させることができ、取付面部1を下方に大きく移動させることができる。そのため、センサ30の検出範囲をより拡大させることができ、乗員の腰部Hの情報をより検出しやすくすることができる。したがって、センサ30の情報検出の確実性をより向上させることができる。
また、上記のシート10では、変形部2がシートパン18の前端から後端まで延設される。これにより、左右方向の荷重に対して変形部2を伸び変形させやすくすることができ、取付面部1をより確実に下方へ移動させることができる。また、変形部2の伸び変形による取付面部1の変形抑制効果を高めることができる。
また、上記のシート10では、変形部2が取付面部1の左右両端辺に沿って一対配置されている。そのため、一対の変形部2が上下方向に伸び変形することによって、取付面部1の左右両側で衝突荷重Fを吸収することができる。したがって、取付面部1の変形抑制効果を高めることができる。また、一対の変形部2の伸び変形によって取付面部1の左右両端部を下方へ変位させることができるため、取付面部1の傾きを抑制することができる。
また、上記のシート10では、センサ30の取付位置1aがシートパン18の左右方向中心部に設定される。そのため、センサ30の検出範囲を乗員の腰部Hに向けて設定しやすくすることができ、センサ30の検出精度を向上させることができる。
また、上記のシート10では、左右の変形部2が互いに左右対称な形状に形成されている。そのため、シートパン18の変形に係る左右対称性を向上させることができる。これによって、取付面部1の傾きを抑制することができる。
また、上記のシート10では、センサ30の取付位置1aがシートパン18の前後方向中心よりも後方に設定される。そのため、様々な体格の乗員に対して、その腰部Hの情報を検出しやすくすることができ、センサ30の検出精度を向上させることができる。
[4.変形例]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。以下、図3〜図5を参照して、変形例に係る車両用シートについて説明する。以下の各変形例では、上記の実施形態で説明された要素に対応する要素や同一の要素に同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、以下の説明においても上記実施形態と同様に、各シートパン18,28,38の中心(図3〜図5中の中心線O)に向かう側を内側といい、この逆側を外側という。
[4−1.第一変形例]
図3は、第一変形例に係るシートパン28の展開図である。本変形例に係るシートパン28は、上記実施形態に係るシート10のシートパン18に代えて用いられる。
図3に示すように、本変形例に係るシートパン28は、上記の実施形態に係るシートパン18に対して、ビード(補強部)1b及び孔部6を有する点が異なる。以下、シートパン28のビード1b及び孔部6について説明する。
まず、ビード1bについて説明する。ビード1bは、シートパン28の取付面部1を補強するものである。ビード1bは、センサ30の取付位置1aを中心として、平面視で十字状に配置され、取付位置1aを通るように設けられる。ここではビード1bは、シートパン28の中心線Oについて左右対称に配置されている。ビード1bは、例えば二枚の細長い板金を交差させて配置したものであり、取付面部1の背面(下面)に対して溶接固定される。ビード1bの四つの先端部は何れも、取付面部1の左右端辺の近傍に配置される。言い換えると、ビード1bは、取付面部1の左右方向のほぼ全長に亘って延在するように配置される。
上記のビード1bによって、取付面部1における取付位置1a及びこの周辺が補強される。これにより、例えば車両の衝突時にシートパン28に対して衝突荷重が入力された場合に、取付位置1aの周辺が変形したり傾いたりすることを抑制することができる。そのため、センサ30が取付位置1aからずれたり、センサ30が傾いたりすることを抑制することができる。したがって、センサ30の検出精度の低下を抑制することができる。
なお、ビード1bは、取付面部1における取付位置1aの周囲を補強するものであればよく、上記のような二枚の板金で形成されるものに限られない。例えば、ビード1bは、取付面部1として機能する板金自体を、取付位置1aを中心として平面視で十字状に延びる線に沿って折り曲げることで形成されてもよい。また、四つの先端部がシートパン28の四隅に向かって延在するように、ビード1bを配置してもよい。この場合、シートパン28の全面がビード1bで補強されることになり、センサ30の位置ずれや傾きの抑制効果をより高めることができる。
次に、シートパン28の孔部6について説明する。シートパン28は、折れ部5a,5b,5cのそれぞれに穿孔された複数(ここでは各折れ部5a,5b,5cに五つ)の孔部6を備える。孔部6は、何れも等しい形状に形成され、各折れ部5a,5b,5cにおいて、互いに前後方向に等しい間隔をあけて配置されている。なお、三つの折れ部5a,5b,5cのうち、両側の折れ部5a,5cのそれぞれに形成される孔部6と、これらの折れ部5a,5cの間の折れ部5bに形成される孔部6とは、互いに前後方向に半ピッチだけずれた位置に配設されている。
このようにシートパン28は、折れ部5a,5b,5cに穿孔された複数の孔部6を備えるため、折れ部5a,5b,5cを適切に折れる形状とすることができる。そのため、左右方向の荷重入力に対して変形部2が適切に伸び変形することができ、取付面部1をより確実に下方へ移動させることができる。したがって、センサ30の検出範囲をより確実に拡大させることができ、情報検出の確実性をより向上させることができる。
また、シートパン28では、三つの折れ部5a,5b,5cのうち、両側の折れ部5a,5cに穿孔された孔部6と、これらの折れ部5a,5cの間の折れ部5bに穿孔された孔部6とが、互いに前後方向に半ピッチだけずれた位置に配設されている。そのため、各折れ部5a,5b,5cの孔部6の間に肉部を確保することができ、シートパン28の剛性低下を抑制することができる。
[4−2.第二変形例]
図4は、第二変形例に係る車両用シート(以下、単に「シート」という)50の図2に対応する断面図である。本変形例に係るシート50は、上記実施形態に係るシート10に対して、押し部材19の代わりにアクチュエータ51を備えた点が異なり、他の点は共通である。
アクチュエータ51は、車両への衝突荷重の作用時に、折れ部5bを取付面部1側に向かって付勢するものである。アクチュエータ51は、車両の衝突を検知する衝突センサ40と電気的に接続され、衝突センサ40から伝達される衝突情報をトリガーにして作動(伸張)するように制御される。なお、衝突センサ40からの衝突情報は、例えば図示しない制御装置を介してアクチュエータ51に間接的に伝達されてもよい。上記の衝突センサ40としては、例えば、車両の加速度を検出する加速度センサや、車体の変形量を検出する変位センサや、車両内部の圧力変化を検出する圧力センサなどを適用することができる。
アクチュエータ51は、各折れ部5bの左右方向外側に隣接して一対配置される。アクチュエータ51の前後方向の位置は、ここではシートパン18の前後方向中心と一致している。アクチュエータ51は、シリンダ51aとピストン51bとを有する。シリンダ51aは、非作動時にはピストン51bの先端以外の部分を収容し、作動時にはピストン51bを軸心方向に押し出す部位である。シリンダ51aは、軸心が左右方向に沿って配置され、第一フレーム部材11の内側の面に固定される。
一方、ピストン51bは、非作動時には先端を折れ部5bに当接させ、作動時には折れ部5bを左右方向内側(取付面部1側)に向かって付勢する部位である。ピストン51bは、シリンダ51aと同軸上に配置され、先端がシリンダ51aよりも左右方向内側に突出した状態に設けられる。なお、アクチュエータ51の作動時に折れ部5bに与えられる付勢力は、折れ部5bを変形させうる程度に大きな力に設定される。
アクチュエータ51の作動形式は特に限定されないが、例えば電磁式,油圧式,火薬式等を適用することができる。また、アクチュエータ51の構成は、上記のようなピストン式のものに限らず、折れ部5bを取付面部1側に向かって付勢できるものであれば他の構成であってもよい。さらに、アクチュエータ51の個数も一対に限定されず、例えば左右の折れ部5bのそれぞれに対して複数個ずつ(すなわち左右複数対)設けられてもよい。
上述のように構成されたシート50では、車両への衝突荷重の作用時、アクチュエータ51に車両衝突の情報が伝達される。アクチュエータ51は、この情報が伝達されると、ピストン51bをシリンダ51aから離隔させるように移動させ、左右方向内側に向かって伸張する。これにより、左右の折れ部5bのそれぞれが、取付面部1側に向かって付勢される。つまり、上記実施形態で説明した押し部材19の作用と同様に、左右の折れ部5bのそれぞれが、ここではアクチュエータ51によって、左右方向内側に向かって押圧される。そして、上記実施形態と同様に、左右の変形部2が何れも上下方向に伸び変形し、取付面部1が下方に移動する。そのため、シート50の変形前と変形後とで、腰部Hの高さ位置におけるセンサ30の検出範囲を比較すると、図4(b)に示す変形後の検出範囲L2は、図4(a)に示す変形前の検出範囲L1よりも拡大される(L2>L1)。
したがって、シート50によれば、車両への衝突荷重の作用時に、折れ部5bを取付面部1側に向かって付勢するアクチュエータ51を備えるため、車両への衝突があった場合、取付面部1を下方へ変位させてセンサ30の検出範囲を拡大させることができる。つまり、シート50によれば、シート50に対して衝突荷重が直接作用した場合に限らず、車両に衝突荷重が作用した場合に(例えば車両の前突時や後突時にも)、アクチュエータ51を作動させることによってセンサ30の検出範囲を拡大させることができる。このため、車両の衝突によって乗員の腰部Hがシート50に対して変位したとしても、乗員の腰部Hの情報を検出しやすくすることができ、センサ30の情報検出の確実性を向上させることができる。
[4−3.第三変形例]
図5は、第三変形例に係るシートパン38が適用された車両用シートの図2に対応する断面図である。本変形例に係る車両用シートは、シートパン38以外の要素は上記実施形態に係るシート10と共通である。
図5(a)に示すように、本変形例に係るシートパン38は、上記実施形態に係るシートパン18に対して、想定される衝突荷重の入力側(ここでは右側)の変形部2を省略した点が異なる。このシートパン38では、上記実施形態に係るシートパン18の右側の各傾斜面部3,4の代わりに、前後方向に延びる鉛直面状に立設された接続面部8が配置されている。つまり、このシートパン38における取付面部1の右側の端辺は、接続面部8を介して結合面部7に接続される。接続面部8は、車両前後方向におけるシートパン38の全長に亘って設けられ、その全長に亘って右側の押し部材19の左右方向内側の縦壁面19bに当接した状態に配置される。なお、取付面部1は、上記実施形態と同様に水平面状に設けられる。
図5(b)に示すように、シートパン38に対して上記実施形態で説明した衝突荷重Fが入力されると、上記実施形態と同様に、左右の押し部材19のそれぞれが、シートパン38を左右方向内側に向かって押圧する。具体的には、右側の押し部材19の左側(左右方向内側)の縦壁面19bが、シートパン38の接続面部8を左側に向かって押圧し、左側の押し部材19の右側(左右方向内側)の縦壁面19bがシートパン38の折れ部5bを右側(取付面部1側)に向かって押圧する。
これによって、シートパン38の変形部2は上記実施形態と同様に、上下方向に伸び変形する。一方、シートパン38の接続面部8は、上下方向に伸びることなく、右側の押し部材19とともに左側に向かって水平方向に変位する。その結果、シートパン38の取付面部1は、左側の端辺が右側の端辺よりも下方に配置される。これにより、変形後の取付面部1は、変形前の状態よりも下方に配置されるとともに、左側に向かって傾けられる。これに伴い、センサ30も下方に配置されるとともに、左側に向かって傾けられ、センサ30の検出角度も左側に向けられる。
したがって、シートパン38によれば、例えば上述のような衝突荷重Fに対して乗員が左側(衝突荷重Fの向かう側)に向かって変位するものと考えられるような場合には、乗員の変位方向に合わせて取付面部1を傾かせることができる。このため、センサ30の検出方向を衝突後の乗員の腰部Hに向けることができ、センサ30の検出精度の低下を抑制することができる。また、変形部2が伸び変形することで取付面部1が下方に移動するため、センサ30の位置を下方に移動させることができ、センサ30の検出範囲を拡大させることができる。
[4−4.その他の変形例]
上述した実施形態及び各変形例に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。上記実施形態及び上記変形例の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
上記実施形態には、シート10が運転席に適用される場合を例示したが、シート10が適用される座席は運転席に限定されない。シート10は、車両に装備される他の座席(例えば助手席)に対しても同様に適用することができる。また、シート10は上記に示したような車両の前向きに設置されるものに限らず、例えば車両の横向き(車両幅方向を向いた状態)に設置されるものであってもよい。この場合も上記実施形態と同様に、シート10に着座する乗員を基準としたシート左右方向の荷重に対して、変形部2が伸び変形することにより、取付面部1を下方へ移動させてセンサ30の検出範囲を拡大させることができるため、センサ30の情報検出の確実性を向上させることができる。また、変形部2の伸び変形によって、シート左右方向の荷重を吸収することができるため、センサ30の変位を抑制することができ、センサ30の検出精度の低下を抑制することができる。
また、上記実施形態及び各変形例には、センサ30として心拍センサを例示したが、センサ30は少なくとも乗員の生体情報を検出するものであればよく、例えば乗員の有無を検出する着座センサであってもよい。また、センサ30は上記のように乗員に向かって照射された電磁波の反射波を検波するものに限らず、例えばシートクッション21に作用する圧力を検出する圧力センサや、乗員の体温を検出する温度センサであってもよい。
また、上記実施形態及び各変形例には、変形部2が第一傾斜面部3と第二傾斜面部4とを有するものを例示したが、変形部2は、少なくとも先端5bを第一フレーム部材11に向けた突条をなすものであればよく、第一傾斜面部3及び第二傾斜面部4は必須のものではない。すなわち、変形部2は、シート左右方向の荷重が入力された場合に、突条の先端5bが取付面部1側に押されることで、下方に向かって伸び変形するような形状のものであればよい。例えば、変形部2は、上記の第一傾斜面部3と、この第一傾斜面部3の左右方向外側の端辺から左右方向内側に向かって水平面状に延設された面部とで、先端を第一フレーム部材11に向けた突条をなすように形成されてもよい。
また、上記第一変形例に示したシートパン28の孔部6の形状,配置,個数は、シートパン28の折れ部5a,5b,5cに求められる折れやすさに応じて変更可能である。例えば、シートパン28の折れ部5a,5b,5cをより折れやすく形成したい場合には、孔部6の形状(孔径)を大きく形成したり、孔部6の個数を増加させたりしてもよい。また、三つの折れ部5a,5b,5cのうち、何れか一つか二つに対して孔部6を穿孔してもよい。さらに、シートパン28の左右片側のみ(左側の折れ部5a,5b,5cのみ、または右側の折れ部5a,5b,5cのみ)に孔部6を穿孔してもよい。
また、上記実施形態では、シート10に作用する荷重が局所的な衝突荷重Fである場合を想定して説明したが、シート10によれば、局所的な衝突荷重Fが作用する場合に限らず、シートパン18を変形させうる程度に大きい左右方向の荷重が入力された場合に上記と同様の作用,効果を得ることができる。
さらに、上記の実施形態及び変形例に示した押し部材19の形状,配置,個数は、上記のものに限定されない。例えば、前後方向の長さが短く形成された複数個の押し部材19を、折れ部5bに沿って互いに間隔をあけて配置し、折れ部5bの所定部分と当接させるようにしてもよい。また、上記の押し部材19と折れ部5bとの間には、隙間が設けられてもよい。さらに、押し部材19を省略して、折れ部5bと第一フレーム部材11とが直接当接しうるようにシートパン18,28,38を形成してもよい。つまり、結合面部7の左右方向外側の端辺を、変形部2の折れ部5bの鉛直上方に配置してもよい。
1 取付面部
1a 取付位置
1b ビード(補強部)
2 変形部
3 第一傾斜面部
4 第二傾斜面部
5b 折れ部(突条の先端)
6 孔部
10,50 シート(車両用シート)
11 第一フレーム部材(シートフレーム)
18,28,38 シートパン
19 押し部材(押圧部)
30 センサ

Claims (9)

  1. シートクッションを支持するシートパンと、前記シートパンの左右両端部を車体に固定するシートフレームと、を具備した車両用シートにおいて、
    前記シートパンが、
    前記シートクッションの下面に沿った面状に形成され、乗員の生体情報を検出するセンサが取り付けられる取付面部と、
    前記取付面部よりも左右方向外側で前後方向に延設され、先端を前記シートフレームに向けた突条をなす変形部と、を備える
    ことを特徴とする、車両用シート。
  2. 前記変形部が、左右方向内側に向かう下り勾配に配置された第一傾斜面部と、前記第一傾斜面部の左右方向外側の端辺に隣接して設けられ、左右方向内側に向かう上り勾配に配置され、前記第一傾斜面部とともに前記突条をなす第二傾斜面部と、を有する
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両用シート。
  3. 前記変形部が、前記シートパンの前端から後端まで延設される
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車両用シート。
  4. 前記変形部が、前記取付面部の左右両端辺に沿って一対配置される
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用シート。
  5. 前記シートパンが、前記変形部の前記突条の先端及び左右方向内側の端辺に沿って形成される折れ部のうち少なくとも一方に穿孔された複数の孔部を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用シート。
  6. 前記取付面部が、前記センサの取付位置を中心として平面視で十字状に配置されて前記取付面部を補強する補強部を有する
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の車両用シート。
  7. 前記センサの取付位置が、前記シートパンの左右方向中心部に設定される
    ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の車両用シート。
  8. 前記シートフレームに固定され、前記車両の衝突荷重を前記突条の先端に伝達して前記突条の先端を前記取付面部側に向かって押圧する押圧部を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載の車両用シート。
  9. 前記車両への衝突荷重の作用時に、前記突条の先端を前記取付面部側に向かって付勢するアクチュエータを備える
    ことを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載の車両用シート。
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