JP2016068332A - 積層板および化粧版 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布工程や転写工程が必要でなく、流動性が良く生産性に優れており、寸法変化が抑制され、付着した指紋が目立ちにくい積層板または化粧板を提供すること。【解決手段】マイカを含有するアクリル系樹脂からなる第1層、熱可塑性樹脂からなる第2層、マイカを含有するアクリル系樹脂からなる第3層をこの順に積層して成る積層板。【選択図】なし

Description

本発明は、積層板に関する。特に耐指紋性を有する積層板に関する。
各種製品の陳列には、アクリルやガラスなどの化粧板が用いられている。ここでいう化粧板とは、基材へのハードコート膜などの塗布や、拡散微粒子を樹脂に含有させるなどして加工することで、高い意匠を施した板である。これらに使用される化粧板には、外観の良さが求められるため、高意匠性だけでなく、人間の指が直接触れても付着した指紋が目立ちにくい、あるいは、付着しにくい性能が必要である。
耐指紋性を改善する技術としては、微細構造を基材の外部表面上に直接形成した技術が知られている(特許文献1)。しかし、特許文献1の技術では、樹脂を金型に流し込み、紫外線を照射し硬化させて成形を行うため、生産性が悪いだけでなく、成形金型の耐久性の問題などがあった。
耐指紋性を改善する他の技術としては、油脂に対する接触角を小さくするハードコート膜を基材に形成する方法が知られている(特許文献2)。しかしながら、特許文献2の技術では、基材へのハードコート剤の塗布工程、および硬化工程が必要であり、生産性が悪かった。
本発明者は、耐指紋性および生産性を向上させる技術を種々検討した結果、マイカをアクリル系樹脂へ含有させる手法が好適であることを見出した。
マイカを含有するアクリル系樹脂からなる単層の樹脂板は知られている(特許文献3)。しかしながら、特許文献3の技術では、マイカのような拡散剤微粒子をアクリル系樹脂中に多く含むと樹脂の流動性が悪くなり、押出成形の際にダイから押出された樹脂板の厚みにムラが生じやすくなったり、押出工程で滞留部が生じやすくなる結果、樹脂が劣化しやすくなったりするなどの問題があった。
マイカを含有するアクリル系樹脂層を、別の透明性アクリル樹脂系層で覆う2種3層構成の積層板、および2種2層構成の積層板は知られている(特許文献4)。しかしながら、このような2種3層構成の積層板では、最表層にマイカを含有するアクリル系樹脂層が存在しないため、耐指紋性に優れた積層板ではなかった。また、2種2層構成の積層板では、成形時の残留応力の開放による反りや、高温高湿下での吸水による反りなど寸法変化の問題があった。
特表2011−530403 WO2008/108153 特開平9−306217 特公平7−20652
本発明の目的は、塗布工程や転写工程が必要でなく、流動性が良く生産性に優れており、寸法変化が抑制され、付着した指紋が目立ちにくい積層板または化粧板を提供することにある。
上記目的を達成すべく検討した結果、以下の形態を包含する本発明を完成するに至った。
[1]:マイカを含有するアクリル系樹脂からなる第1層、熱可塑性樹脂からなる第2層、マイカを含有するアクリル系樹脂からなる第3層をこの順に積層して成る積層板。
[2]:前記第2層を構成する熱可塑性樹脂がアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種で構成されることを特徴とする[1]に記載の積層板。
[3]:前記第1層および第3層にそれぞれ含有されるマイカの含有量が、いずれの層においても各層に対して0.5質量%以上20質量%以下である[1]または[2]に記載の積層板。
[4]:前記第1層または第3層の少なくとも一方の層に、マイカ以外の無機顔料を各層に対して0.001質量%以上1質量%以下含有する[1]〜[3]のいずれかに記載の積層板。
[5]:前記マイカ以外の無機顔料が有色であることを特徴とする[4]に記載の積層板。
[6]:前記第1層または第3層のいずれかの表面において、JIS−R3257(1999)に基づく椿油に対する接触角が、40度以下であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の積層板。
[7]:[1]〜[6]のいずれかに記載の積層板からなる化粧板。
[8]:マイカを含有するアクリル系樹脂を押出すことにより第1層と第3層を構成する樹脂を得、熱可塑性樹脂を押出すことにより第2層を構成する樹脂を得、該第1層、該第2層、該第3層がこの順になるよう積層して、共押出し成形を行う積層板の製造方法。
本発明の積層板または化粧板は、その製造において塗布工程や転写工程が必要でなく、また、流動性が良く生産性に優れており、得られる積層板または化粧板は寸法変化が抑制され、付着した指紋が目立ちにくい。
以下、本発明に係る積層板の実施形態を説明する。
本発明の積層板は、マイカを含有するアクリル樹脂からなる第1層、熱可塑性樹脂からなる第2層、マイカを含有するアクリル樹脂からなる第3層をこの順に積層して成るものである。
本発明者は、耐指紋性および生産性を向上させる技術を種々検討した結果、マイカをアクリル系樹脂へ含有させる手法が好適であることを見出した。その詳細な理由は不明であるが、マイカとアクリル系樹脂との親和性や、マイカの油脂に対する接触角が小さいことが関係していると思われる。
本発明の積層板は、その第1層または第3層の少なくとも一方の表面において、椿油に対する接触角が40度以下であることが好ましい。接触角がこれより大きいと付着した指紋が目立ちやすくなる。より好ましくは、接触角は36度以下である。この範囲であると、特に付着した指紋が目立ちにくい。椿油に対する接触角の測定は、JIS−R3257(1999)に準拠したものである。
本発明の積層板の第1層および第3層の両方の表面において、椿油に対する接触角が40度以下であることがより好ましい
本発明の積層板の第1層および第3層に用いられるアクリル系樹脂とは、アルキルメタクリレートを含有する単量体混合物を重合することによって得られる樹脂である。アルキルメタクリレートとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n − ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t e r t − ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2 − エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ミリスチルメタクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレートなどが挙げられる。これらのうち、アルキル基の炭素数が1〜4であるアルキルメタクリレートが好ましく、メチルメタクリレートが特に好ましい。これらのアルキルメタリレートは単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
アルキルメタクリレート以外の単量体としては、アルキルアクリレートが挙げられる。アルキルアクリレートとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2 − エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ミリスチルアクリレート、パルミチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレートなどが挙げられる。これらのうち、アルキル基の炭素数が1〜8であるアルキルアクリレートが好ましい。これらのアルキルアクリレートは単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
アルキルメタクリレート、アルキルアクリレート以外のラジカル重合性単量体を重合するものであっても良い。
また、アクリル系樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、他の重合体を含有してもよい。かかる他の重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂;フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これら他の重合体は1種を単独で用いても、複数種を併用してもよい。
これら他の重合体の含有量は10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、2質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明に用いられるマイカは、一般に雲母と呼ばれるアルミニウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、鉄等の珪酸化合物であり、無機顔料の1種で、拡散剤として用いられる。本発明に用いるマイカの平均粒子径は、小さすぎると表面の凹凸が小さくなり耐指紋性の効果を発揮しにくく、大きすぎると積層板の成形性が悪くなることから、1〜100μmが好ましい。より好ましくは、5〜50μmである。本発明に用いるマイカは、人工マイカでも天然マイカでもよいが、天然マイカがより好ましい。
第1層および第3層はそれぞれ異なるアクリル系樹脂でもよいし、同じでも良い。第1層および第3層に含まれるマイカの種類、含有量は異なっていても、同じでも良い。
本発明の積層板における前記第2層を構成する熱可塑性樹脂は積層板の成形性や耐衝撃性の点で、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種で構成されることが好ましい。これらのうち、第1層、第3層との密着性が良好となる点からアクリル系樹脂が好ましい。
本発明の積層板における前記第1層、および第3層にそれぞれ含有されるマイカは、いずれの層においても、各層に対して0.5質量%以上20質量%以下が好ましい。0.5質量%より少ないと、耐指紋性が不十分となる場合がある。20質量%より多いと積層板の成形性が劣る場合がある。当該含有量は、より好ましくは1質量%以上15質量%以下、さらにより好ましくは、3質量%以上10質量%以下である。また第2層にマイカが含有されても良いが、その含有濃度は成形性を良好にする観点から第1層、および第3より少ないことが好ましい。例えば3質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0質量%であることが最も好ましい。
本発明の積層板の第1層または第3層の少なくとも一方にマイカ以外に無機顔料を各層に対して0.001質量%以上1質量%以下含有することが好ましい。無機顔料としてはカーボンブラック、群青、紺青などが挙げられる。このような無機顔料を含有させることで意匠性が高くなる。また、無機顔料が有色であると光の反射を抑えて、指紋の付着を目立ちにくくする効果がある。
本発明の積層板の第1層および第3層の両方において、マイカ以外に無機顔料を各層に対して0.001質量%以上1質量%以下含有することがより好ましい。
本発明の積層板の厚さは特に制限されないが、1.5〜10mmであることが加工し易いため好ましい。また、第1層および第3層の厚さはコストや、光沢性を確保する観点から、各々の層において、積層板の厚さに対して、10%〜30%であることが好ましく、15%〜25%であることがより好ましい。
本発明の積層板は必要に応じて各種添加剤を含有することができる。かかる添加剤としては、例えば、酸化防止剤、熱劣化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、離型剤、高分子加工助剤、帯電防止剤、難燃剤、染顔料、マイカ以外の光拡散剤、有機色素、艶消し剤、耐衝撃性改質剤、蛍光体などが挙げられる。これらの添加剤は、いずれの層に添加してもいい。
本発明の積層板におけるアクリル系樹脂、マイカ及び無機顔料を混合する方法としては、アクリル系樹脂を製造する際に添加してもよいし、アクリル系樹脂を製造後に添加してもよい。アクリル系樹脂を製造後に添加する方法としては、例えば一軸又は多軸混練機、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー等を使用した溶融混合法を採用できる。溶融混練は不活性雰囲気下で行ってもよい。
本発明の積層板を製造する方法としては、特に制限されず、射出成形、圧縮成形、キャスト成形、押出成形等が採用可能であるが、量産性、成形性などの点から、押出成形、特に共押出成形が好ましい。積層板の製造に用いられる押出装置としては、一般に第2層を押出すメイン押出機と、第1層および第3層を押出すサブ押出機により構成される。積層する方式としては、フィードブロック方式、マルチマニホールド方式等の公知の方法を採用することができる。
本発明の積層板における第1層、第3層、および第2層のメルトマスフローレイト(以下、「MFR」と称する)は、1〜10g/10分の範囲であることが好ましく、1.5〜7g/10分の範囲であることがより好ましく、2〜4g/10分であることがさらに好ましい。MFRがこの範囲にあると、加熱溶融成形の安定性が良好である。なお、本明細書におけるMFRとは、メルトインデクサーを用いて、温度230℃、3.8kg荷重下で測定した値である。
(実施例)
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
メタアクリル樹脂ビーズ(パラペットEH、(株)クラレ製)100質量部と、拡散剤としてマイカ(Y−4000、(株)キララ製、平均粒子径20μm)6.0質量部と、無機顔料として群青(第一化成工業(株)製)0.0050質量部を、二軸混練機で混合したものを、第1の押出機(スクリュー径30mm、一軸)から押出温度230℃で押出した。
第2の押出機(スクリュー径50mm、一軸)から拡散剤も、無機顔料も混合させず、メタアクリル樹脂ビーズ(パラペットEH、(株)クラレ製)を押出温度230℃で押出した。
第1の押出機から押出されたアクリル系樹脂が、第1層と第3層に、第2の押出機から押出されたアクリル系樹脂が第2層となるように、マルチマニホールド形式により設定温度250℃のTダイ内で合流させ、ポリシングロールを介して、共押出成形を行った。それにより、3mm厚、幅280mmの積層板で、拡散剤および無機顔料を含有するアクリル樹脂層からなる第1層(600μm)、アクリル樹脂からなる第2層(1800μm)、拡散剤および無機顔料を含有するアクリル樹脂層からなる第3層(600μm)をこの順に積層して成る積層板を作製した。表1にマイカ、無機顔料の添加量を示す。
(実施例2、3)
マイカの添加量を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして積層板を作製した。
(比較例1)
表1のとおり、拡散剤として、アクリル架橋ビーズ(タフチックFH−S020、東洋紡株式会社製、平均粒子径20μm)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で積層板を作製した。
(比較例2)
表1のとおり、拡散剤を添加しない以外は、実施例1と同様の方法で積層板を作製した。
(比較例3)
実施例1における第1の押出機から押出した拡散剤および無機顔料を含有するアクリル系樹脂が、第1層、第2層、第3層となるようにして、実施例1と同様に積層板を作製した。
上記実施例および比較例の積層板に対して、以下の評価を行った。得られた結果を表2に示す。
耐指紋性については、指紋視認困難性及び接触角により評価を行った。
<指紋視認困難性>
実施例及び比較例にて得られた積層板の第1層の表面に指の腹を押し当て、指紋を付着させる。次に、指紋付着後の積層板を黒地に載せる。そして、三波長蛍光灯下にて、積層板の真上から指紋を観察する。指紋が見えなかったものを「○」、若干見えたものを「△」、はっきり見えたものを「×」として評価した。
<接触角>
指に付着した脂分に対する接触角が小さければ、指紋が目立ちにくく、耐指紋性が高い。本発明では、積層板の第1層の表面における椿油に対する接触角をJIS−R3257(1999)に準拠した方法で測定した(測定器:協和界面科学株式会社固液界面解析装置DropMaster500)。
測定値については、40度以下のものを「○」、40度より大きいものを「×」として評価した。
意匠性については、マット性及び漆黒性により評価を行った。
<マット性>
実施例及び比較例にて得られた積層板の第1層のグロス値を測定した(測定器:日本電色工業株式会社製グロスメーターVG7000)。グロス値が小さいほどマット性が高く、測定値についてはグロス値が12未満のものを「○」、グロス値が12以上15未満のものを「△」、グロス値が15以上のものを「×」として評価した。
<漆黒性>
実施例及び比較例にて得られた積層板の第1層の漆黒性について評価した。評価は目視で行い、白濁が見られず鮮明な漆黒性を有するものを「○」、若干の白濁が確認され漆黒性が低いものを「△」、明瞭に白濁が確認され、特に漆黒性が低いものを「×」として評価した。
<押出し安定性>
実施例及び比較例にて得られた積層板の板厚の変動率を求め、押出し安定性の評価を行った。積層板の押出し流れ方向にそって、5m毎に合計3箇所(15m分)をサンプル箇所として決定した。それぞれのサンプル箇所において、測定はサンプル幅280mmに対し幅方向にそって、20mm毎に計10点各測定位置の厚みの測定を実施した。各々対応する幅方向の測定箇所の厚みについて、3箇所のサンプル箇所の間での厚みの変動に基づいて、評価を行った。
○ : 合計3箇所の測定を行った各測定位置における厚み変動が、10点すべてにおいて5%未満であり押出安定性に優れる。
△:合計3箇所の測定を行った各測定位置における厚み変動が、10点のいずれかの点において5%以上10%未満であり、押出安定性にやや劣る。
×:合計3箇所の測定を行った各測定位置における厚み変動が、10点のいずれかの点において10%以上であり、押出安定性に劣る。
厚み変動(%)={(最大厚み−最小厚み)/(3箇所の平均厚み)}×100(%)
Figure 2016068332
Figure 2016068332
上記表2の通り、本発明の実施例1の積層板は高い意匠性を有し、耐指紋性に優れた結果となった。
耐指紋性については、拡散剤としてアクリル架橋ビーズを使用した場合(比較例1)や、拡散剤を使用しない場合(比較例2)に特に劣る結果となった。
押出安定性については、第1〜3層を全て拡散剤および無機顔料を含有するアクリル樹脂層とした場合(比較例3)に特に劣る結果となった。また、比較例3は大量の拡散剤および無機顔料を必要とするため、多大なコストを要する。
以上の結果から、本発明の積層板は、その製造において塗布工程や転写工程が必要でなく、また、流動性が良く生産性に優れており、得られる積層板または化粧板は寸法変化が抑制され、付着した指紋が目立ちにくい。

Claims (8)

  1. マイカを含有するアクリル系樹脂からなる第1層、熱可塑性樹脂からなる第2層、マイカを含有するアクリル系樹脂からなる第3層をこの順に積層して成る積層板。
  2. 前記第2層を構成する熱可塑性樹脂がアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種で構成されることを特徴とする請求項1に記載の積層板。
  3. 前記第1層および第3層にそれぞれ含有されるマイカの含有量が、いずれの層においても各層に対して0.5質量%以上20質量%以下である請求項1または2に記載の積層板。
  4. 前記第1層または第3層の少なくとも一方の層に、マイカ以外の無機顔料を各層に対して0.001質量%以上1質量%以下含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層板。
  5. 前記マイカ以外の無機顔料が有色であることを特徴とする請求項4に記載の積層板。
  6. 前記第1層または第3層のいずれかの表面において、JIS−R3257(1999)に基づく椿油に対する接触角が、40度以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層板。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層板からなる化粧板。
  8. マイカを含有するアクリル系樹脂を押出すことにより第1層と第3層を構成する樹脂を得、熱可塑性樹脂を押出すことにより第2層を構成する樹脂を得、該第1層、該第2層、該第3層がこの順になるよう積層して、共押出し成形を行う積層板の製造方法。
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