JP2016068238A - 駆動回転装置用工具接続構造、ソケット、切削部材および切削部材接続装置 - Google Patents
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Abstract
Description
他の実施形態は、先端に差込角を有する駆動回転装置に取付可能なソケットであって、凹部と保持部とを備える。凹部は、差込角を差し込み可能である。保持部は凹部と反対側から締緩対象を挿入可能である。凹部には、差し込まれた差込角における面に対して面接触する接触面が2対以上設けられる。また凹部には、互いに平行な接触面を対にして、それぞれを貫通して設けられた2対以上の貫通孔が設けられる。
他の実施形態は、先端に差込角を有する駆動回転装置に取付可能な切削部材であって、凹部と、切削部とを備える。凹部は、差込角を差し込み可能である。切削部は、凹部と反対側の面に設けられる。また凹部には、差し込まれた差込角における面に対して面接触する接触面が2対以上設けられる。また凹部には、互いに平行な接触面を対にして、それぞれを貫通して設けられた2対以上の貫通孔が設けられる。
他の実施形態は、先端に差込角を有する駆動回転装置と切削部材とを接続する切削部材接続装置であって、凹部と、固定部とを備える。凹部は、差込角を差し込み可能である。固定部は凹部と反対側の面に設けられ、切削部材を固定する。また凹部には、差し込まれた差込角における面に対して面接触する接触面が2対以上設けられる。また凹部には、互いに平行な接触面を対にして、それぞれを貫通して設けられた2対以上の貫通孔が設けられる。
(概略構成)
図1〜図6を参照して、第1実施形態にかかるソケット100について説明する。ソケット100は、円筒形の筐体の内部に、保持部と接続部とを有する。保持部により、締緩作業の対象となるナットが保持される。接続部は、ソケット100をインパクトレンチIW(図6参照)に接続するための部位である。図1に示す例において説明すると、ソケット100は、上記筐体の内部に設けられた第1保持部10、第2保持部20、接続部30を含んで構成される。
また、以下においてソケット100に接続される対象として適宜、駆動回転装置の説明をする。この駆動回転装置は、インパクトレンチ、あるいはエアインパクト等、その先端部に差込角を有するものとする。このような駆動回転装置は、所定の駆動源からの駆動力(電気、圧縮空気等)により、当該差込角等を回転させる。以下、ソケット100の説明のため、駆動回転装置の一例として、バッテリーが内蔵されたインパクトレンチについて説明する。このようなインパクトレンチは、エアインパクト等と比較して、その使用場所、範囲が制限されないため、例えば高所作業等にも使用することができる。
図4および図5に示すように第1保持部10は、ソケット100の軸方向に沿った側面(円柱状部分10aの内側の面;第1の側面1a)が、ほぼソケット100の筐体の開口部の形状を維持したまま、ほぼ勾配なく奥側に伸びていく形状を有する。第1保持部10を形成する当該第1の側面1aは所定の長さを有し、最奥端に当該側面と直交する第1の当接面1を有する。所定の長さとは、例えばソケット100の軸方向において、トルシア型高力ボルトのナットの長さより短い。したがって、第1の側面1aは、第1保持部10により保持しようとするナットの側面をすべて覆わず、ナットの先端部側を保持する。
図4に示すように第2保持部20は、第1保持部10より奥側に位置し、第1保持部10を一回り小さくしたサイズ(直径)で形成されている。第2保持部20は、ソケット100の軸方向に沿った第2の側面2aが、ほぼ第1保持部10の第1の開口の形状を維持したまま、ほぼ勾配なく奥側に伸びていく形状を有する。第2保持部20を形成する当該第2の側面2aは所定の長さを有し、最奥端に当該側面と直交する第2の当接面2を有する。第2の当接面2は、第2保持部20により保持しようとするナットの、先端面の少なくとも周縁部を保持するものである。すなわち、図1,図2および図4に示すように、第2の当接面2は、第1保持部10の第1の開口とほぼ同じ形状の外周縁を有するとともに、当該第1の開口に対応し、当該開口より一回り小さい形状の内周縁を有する。この外周縁は、保持しようとするナットを嵌入可能なサイズを有する。
図3〜図6に示すように接続部30は、ソケット100において、第1保持部10の第1の開口と反対側に位置し、インパクトレンチの差込角(1/2規格等)が差し込まれることにより、差込角を嵌合可能なサイズで形成されている。各図の例において、接続部30は、インパクトレンチの差込角の形状に対応した形状を有する。すなわち接続部30は、インパクトレンチの差込角が嵌合されることにより、ソケット100とインパクトレンチとを接続するための部位である。なお、接続部30は「凹部」の一例に相当する。
次に、実施形態のソケット100の使用例について図6を参照して説明する。以下においては、想定される使用の一例として、ソケット100とインパクトレンチとが先に接続され、その後、第1保持部10の開口から、トルシア型高力ボルト等が挿入されるものとして説明する。
ソケット100における接続部30の差込角嵌入部H(図5)からインパクトレンチの差込角が挿入される。例えば作業者は差込角をソケット100に挿入してから、接続部30の外周部に巻回されているOリングをずらし、固定用のピンを、ピンホールph1の対またはピンホールph2の対と、差込角の貫通孔に挿入することができる。作業者はピンを挿入した後、Oリングを元に戻し、ピンをソケット100に固定する。これにより、ソケット100とインパクトレンチの差込角との相対的位置関係が保持される。
上記例の第1段階として、ソケット100がインパクトレンチに接続される。さらに、トルシア型高力ボルト等の先端部(ピンテール等)側からソケット100の第1保持部10の開口に、トルシア型高力ボルト等が挿入される。
大きいサイズのナット等の締緩作業を行う場合、ナット等を、ソケット100の第1保持部10に保持させる。このとき、挿入されたナット等の側面は、第1保持部10の第1の側面1aに接触している。さらにナット等の先端面(ピンテール側の面)の外周側は、第1保持部10における第1の当接面1に接触している。また、第1保持部10にトルシア型高力ボルトのナット部分を保持させるときは、当該ナット部分がソケット100の第1保持部10の開口から外側へはみ出すように構成されている。
大きいサイズのトルシア型高力ボルトの締緩作業を行った後、それより小さいサイズの対応するトルシア型高力ボルトの締緩作業を行う場合、インパクトレンチに接続されたソケット100を上記大型のトルシア型高力ボルトから取り外す。本実施形態におけるソケット100では、ソケットの交換をすることなく、それより小さくしたサイズのトルシア型高力ボルトに使用することができる。すなわち作業者は、大型のトルシア型高力ボルトから外された、ソケット100およびインパクトレンチを、締緩作業の対象となる、小型のトルシア型高力ボルトの位置に合わせる。
以上説明した実施形態にかかるソケット100の作用および効果について説明する。
第1実施形態においては、第1保持部10および第2保持部20により、異なるサイズのナットを保持できるように構成されているが、本実施形態はこれに限られない。例えば、ナットの保持部は1つだけであってもよい。
次に第2実施形態にかかる切削部材接続装置1000の全体構成について図7〜図12を参照して説明する。図7〜図11において、第2実施形態にかかる切削部材接続装置1000の、斜視、上面、正面、右側面、左側面の概略を示す。また図12において、切削部材接続装置1000の断面を示す。この図12に示す断面図は、切削部材接続装置1000の軸方向に沿ったものであり、具体的には、図9のB−B’断面である。
また、以下における切削部材としては、ドリルチャック、コアドリル、ステップドリル、ホールソー等が挙げられる。これら切削部材は、駆動回転装置と接続された状態で、駆動回転装置から出力された回転トルクを受けて回転されることにより、対象物の切削に用いることができる。また一例として、これら切削部材は、その軸方向と実質的に直交する方向の長さ(直径、幅)が、従来のビットやSDS等より、長い(大径である)ものとして説明する。
図7〜図10に示す例において、切削部材接続装置1000は、インパクトレンチ等の駆動回転装置と、切削部材とを接続するための接続部材である。切削部材接続装置1000は、本体部1100と、本体部1100に接続された固定部1110とを有する。本体部1100において駆動回転装置の差込角をその内部に受け容れることにより、切削部材接続装置1000と駆動回転装置とが接続される。固定部1110は、本体部1100における、駆動回転装置と接続される側と反対側に設けられ、切削部材接続装置1000と切削部材との接続に用いられる。
図7に示すように、切削部材接続装置1000の一例において、本体部1100は円柱状に形成されている。また図7〜図10に示すように、その円柱状の本体部1100の一端側には、切削部材を固定する固定部1110が設けられている。また本体部1100の他端側には、駆動回転装置の差込角を収容する収容部1120が設けられている。なお、下記の収容部1120は、本発明の「凹部」の一例に該当する。
固定部1110は、図8および図9等に示す例において、本体部1100の一端面から突出する雄ねじである。また図10に示すように、固定部1110は、駆動回転装置により回転される本体部1100の軸中心と、中心を共有している。このような固定部1110は、切削部材に設けられた雌ねじ部に螺合(螺着)することにより、切削部材の後端部を固定する。また、固定部1110のネジ山は、切削部材の回転方向と逆方向に設けられる。例えば、切削部材の回転方向が右回転であれば、ネジは左ねじとなる。
上述のように、本体部1100における、固定部1110が設けられた一端面に対する他端面には、収容部1120が設けられている。例えば図8の破線部、図9の破線部および図11に示すように、本体部1100の他端面は開口しており、その開口から本体部1100の軸方向における当該一端面側(固定部1110の先端)へ向かう方向に窪んだ凹形状の空間が設けられている。この空間には、駆動回転装置の差込角が収容される。本体部1100において、この空間を画成する領域を収容部1120として説明する。
図7〜図9および図12に示すように、円柱状の本体部1100には、外周面に沿った溝部1100aが設けられている。また図7,図8および図12に示すように、本体部1100の溝部1100aには、本体部1100の軸方向に直交(実質的に直交)し、収容部1120を通り、反対側(対向する)面を貫通する貫通孔1200a、1200bの対と、貫通孔1200c、1200dの対とが設けられている。一般に、インパクトレンチ等の駆動回転装置の差込角の一側面およびその一側面と反対側の側面には、差込角の突出方向に直交する方向に、固定用の貫通孔が設けられている。したがって、切削部材接続装置1000の本体部1100の貫通孔1200a、1200bの対と、貫通孔1200c、1200dの対とは、収容部1120に収容された差込角における当該貫通孔に対応する位置に設けられる。
第3実施形態にかかる切削部材200の全体構成について図13〜図18を参照して説明する。図13〜図17において、第3実施形態にかかる切削部材200の、斜視、上面、正面、右側面、左側面の概略を示す。また図18において、切削部材200の断面を示す。この図18に示す断面図は、切削部材200の軸方向に沿ったものであり、具体的には、図15のC−C’断面である。
第3実施形態における切削部材200は、切削部材接続装置1000のような、別体の接続構造(アタッチメント部材)を介さず、直接、駆動回転装置の差込角に接続される。すなわち、切削部材200は、切削部分と、駆動回転装置への接続構造部分とを有する。図13に示すように、切削部材200において接続構造部分と、切削部材とは、鍛造等により一体的に形成される。
図13〜図18に示すように、切削部材200において切削側部分の先端(図14および図15における切削部材200の左端)に対する他端面には、収容部212が設けられている。なお、収容部212は、第2実施形態における収容部1120と同様の構成を有するものである。したがって、切削部材200の後端面(駆動回転装置の差込角側の面)は、切削部材200の切削先端部に向かって開口しており、その開口から凹形状の空間が設けられ、駆動回転装置の差込角が収容される。
図13〜図15および図18に示すように、切削部材200の接続構造側は円柱状に形成されている。その切削部材200の接続構造部分には、その外周面に沿った溝部210aが設けられている。また図13,図14および図18に示すように、当該接続構造部分の溝部210aには、軸方向に直交(実質的に直交)し、収容部212を通り、反対側(対向する)面を貫通する貫通孔220a、220bの対と、貫通孔220c、220dの対とが設けられている。これは貫通孔1200aおよび貫通孔1200bの対、貫通孔220c、220dの対と同様の構成を有するものである。
第3実施形態の切削部材200の駆動回転装置用工具接続構造では、貫通孔220a、220bの対と、貫通孔220c、220dの対とが、互いに平行な収容部212の内面(差込角との接触面)を対にしてそれぞれを貫通するように設けられている。例えばインパクトレンチの差込角が直方体形状または立方体形状であれば、収容部212の外周まわり(溝部210a)に90°間隔で貫通孔が4つ設けられる。
1a 第1の側面
2 第2の当接面
2a 第2の側面
10 第1保持部
10a 円柱状部分
10b テーパー部
20 第2保持部
30 接続部
100 ソケット
IW インパクトレンチ
ph1〜2 ピンホール
1000 切削部材接続構造
1100 本体部
1100a,210a 溝部
1120,212 収容部
1200a〜d,220a〜d 貫通孔
200 切削部材
Claims (6)
- 先端に差込角を有する駆動回転装置に取付可能な工具の接続構造であって、
前記差込角を差し込み可能であり、差し込まれた差込角における面に対して面接触する接触面を2対以上有する凹部と、
互いに平行な前記接触面を対にして、それぞれを貫通するように設けられた2対以上の貫通孔と、を備えた
駆動回転装置用工具接続構造。 - 前記差込角が直方体形状または立方体形状である場合に、前記凹部の4つの前記接触面の全てに前記貫通孔が設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の駆動回転装置用工具接続構造。 - 前記差込角が直方体形状または立方体形状である場合に、複数の前記貫通孔は、対向した2つの前記接触面に2対以上設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駆動回転装置用工具接続構造。 - 先端に差込角を有する駆動回転装置に取付可能なソケットであって、
前記差込角を差し込み可能な凹部と、
前記凹部と反対側から締緩対象を挿入可能な保持部とを備え、
前記凹部には、差し込まれた差込角における面に対して面接触する接触面が2対以上設けられ、かつ互いに平行な前記接触面を対にして、それぞれを貫通するように設けられた2対以上の貫通孔が設けられた
ことを特徴とするソケット。 - 先端に差込角を有する駆動回転装置に取付可能な切削部材であって、
前記差込角を差し込み可能な凹部と、
前記凹部と反対側の面に設けられた切削部とを備え、
前記凹部には、差し込まれた差込角における面に対して面接触する接触面が2対以上設けられ、かつ互いに平行な前記接触面を対にして、それぞれを貫通するように設けられた2対以上の貫通孔が設けられた
ことを特徴とする切削部材。 - 先端に差込角を有する駆動回転装置と切削部材とを接続する切削部材接続装置であって、
前記差込角を差し込み可能な凹部と、
前記凹部と反対側の面に設けられ、前記切削部材を固定する固定部とを備え、
前記凹部には、差し込まれた差込角における面に対して面接触する接触面が2対以上設けられ、かつ互いに平行な前記接触面を対にして、それぞれを貫通するように設けられた2対以上の貫通孔が設けられた
ことを特徴とする切削部材接続装置。
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A521 | Request for written amendment filed |
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A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
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A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
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