JP2016067987A - 濾過システム - Google Patents
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Abstract
Description
図1に示すように、濾過システム1は、被処理水としての原水W1から透過水W2を製造可能な複数(5台)の膜濾過装置(濾過装置)20を含む膜濾過装置群(濾過装置群)2と、複数の原水ポンプ3と、複数の第1インバータ4と、複数の膜濾過装置20において製造された透過水W2を処理水W6として集合させる処理水タンク16と、この処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6(透過水W2)の水位を検出する水位センサ17と、逆洗水用タンク7と、逆洗水ポンプ5と、第2インバータ6と、薬剤添加装置8と、膜濾過装置群2により製造される透過水W2の通水流量を制御する制御部32を有する台数制御装置30と、を備える。
原水ポンプ3は、ローカル原水ラインL12を流通する原水W1を吸入し、膜濾過装置20へ向けて圧送(吐出、送出)する装置である。原水ポンプ3には、第1インバータ4から周波数が変換された駆動電力が供給される。原水ポンプ3は、入力された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。
この処理水タンク16の下流側は、配水ラインL7を介して、処理水使用設備18に接続されている。処理水タンク16に貯留された処理水W6(透過水W2)は、配水ラインL7を介して、処理水W6として、処理水使用設備18に供給される。
濾過システム1において要求される負荷(要求負荷)は、処理水使用設備18における処理水W6の消費量であって、需要箇所(処理水使用設備18)から要求された処理水W6(透過水W2)の通水流量である。台数制御装置30は、この処理水W6の消費量の変動に対応して生じる処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位の変動を、水位センサ17が測定する処理水タンク16の内部に貯留された処理水W6の水位(物理量)に基づいて算出し、膜濾過装置群2を構成する各膜濾過装置20により製造される透過水W2の通水流量(処理水W6の水量)を制御する。
最小通水状態S1の負荷率は、各膜濾過装置20の定格流量に対して、膜濾過装置20の通水流量の検出の精度を確保できる下限流量の割合である。膜濾過装置20の通水流量を正確に把握できないと、濾過システム1を、各膜濾過装置20の負荷率に基づいて制御できないため、最小通水状態S1の負荷率が設定される。本実施形態においては、例えば、最小通水状態S1の負荷率を、膜濾過装置20の定格流量の20%に設定する。
より具体的には、複数の膜濾過装置20それぞれには、変動可能な通水流量の単位である単位通水流量Uが設定されている。これにより、膜濾過装置20は、最小通水状態S1から最大通水状態S2の範囲においては、単位通水流量U単位で、通水流量を変更可能となっている。
尚、出力通水流量とは、膜濾過装置群2により出力される通水流量を示し、この出力通水流量は、複数の膜濾過装置20それぞれから出力される通水流量の合計値により表される。
台数制御装置30は、水位センサ17からの水位信号に基づいて、要求負荷に応じた膜濾過装置群2の必要通水流量、及び必要通水流量に対応する各膜濾過装置20の通水状態を算出し、各膜濾過装置20(後述のローカル制御部22)に台数制御信号を送信する。この台数制御装置30は、図1に示すように、記憶部31と、制御部32と、を備える。
ローカル制御部22は、要求負荷に応じて膜濾過装置20の通水状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線52を介して台数制御装置30から送信される台数制御信号に基づいて、膜濾過装置20の通水状態を制御する。
また、ローカル制御部22は、台数制御装置30で用いられる信号を、信号線52を介して台数制御装置30に送信する。台数制御装置30で用いられる信号としては、膜濾過装置20の実際の通水状態、及びその他のデータが挙げられる。
必要通水流量算出部321は、水位センサ17からの水位に基づいて、要求負荷に応じた必要通水流量を算出する。
出力通水流量算出部322は、ローカル制御部22から送信される各膜濾過装置20の通水状態に基づいて、膜濾過装置群2により出力される通水流量である出力通水流量を算出する。
また、偏差算出部323は、後述の出力制御部326により、選択された膜濾過装置20の通水流量が変更された場合には、必要通水流量と、通水流量変更後の膜濾過装置群2の出力通水流量と、の偏差量を算出する。
具体的には、膜濾過装置選択部324は、必要通水流量が出力通水流量よりも大きい場合、複数の膜濾過装置20のうち負荷率の低い膜濾過装置20を選択し、必要通水流量が出力通水流量よりも小さい場合、複数の膜濾過装置20のうち負荷率の高い膜濾過装置20を選択する。
また、膜濾過装置選択部324は、複数の膜濾過装置20の負荷率が等しい場合、必要通水流量が出力通水流量よりも大きいと最も優先順位の高い膜濾過装置20を選択し、必要通水流量が出力通水流量よりも小さいと最も優先順位の低い膜濾過装置20を選択する。
出力制御部326は、判定部325により偏差量が単位通水流量U以上であると判定された場合に、膜濾過装置選択部324により選択された膜濾過装置20の通水流量を変更させる。具体的には、出力制御部326は、必要通水流量が出力通水流量よりも大きい場合、膜濾過装置選択部324により選択された膜濾過装置の通水流量を単位通水流量U分増加させる。また、出力制御部326は、必要通水流量が出力通水流量よりも小さい場合、膜濾過装置選択部324により選択された膜濾過装置の通水流量を単位通水流量U分減少させる。
以下に、水張り工程、濾過工程、逆洗工程、バブリング工程及び排水工程について具体的に説明する。
また、ローカル制御部22は、台数制御装置30で用いられる信号を、信号線52を介して台数制御装置30に送信する。台数制御装置30で用いられる信号としては、膜濾過装置20の実際の通水状態、及びその他のデータが挙げられる。
図6は、本実施形態の濾過システム1の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップST1において、偏差算出部323は、必要通水流量と出力通水流量との偏差量を算出し、処理はステップST2に進む。
図7に示すように、出力通水流量が4800L/hである状態において、必要通水流量が5150L/hに増加した場合、まず、偏差算出部323は、必要通水流量と出力通水流量の偏差量(350L/h)を算出する(図6のステップST1参照)。
ここで、膜濾過装置選択部324により複数台の膜濾過装置20が選択されたので、膜濾過装置選択部324は、図8に示すように、選択された4号機の膜濾過装置20及び5号機の膜濾過装置20のうち、優先順位の高い4号機の膜濾過装置20を選択する(図6のステップST5参照)。
次いで、判定部325は、偏差量(350L/h)が単位通水流量U(100L/h)以上であるかを判定する(図6のステップST6参照)。ここでは、偏差量は、単位通水流量U以上であるので、出力制御部326は、図9に示すように、4号機の膜濾過装置20の通水流量を単位通水流量U分(100L/h)増加させる(図6のステップST7参照)。
次いで、膜濾過装置選択部324は、通水流量を変更させる膜濾過装置20を選択する。具体的には、膜濾過装置選択部324は、図9に示すように、5台の膜濾過装置20のうち最も負荷率の低い膜濾過装置20である5号機の膜濾過装置20を選択する。
次いで、膜濾過装置選択部324は、負荷率の低い膜濾過装置20を選択する。ここでは、1〜5号機の膜濾過装置20の負荷率は、いずれも等しいため、膜濾過装置選択部324は、最も優先順位の高い1号機の膜濾過装置20を選択する(図10参照)。
次いで、判定部325は、偏差量(150L/h)が単位通水流量U(100L/h)以上であるかを判定する。ここでは、偏差量は、単位通水流量U以上であるので、出力制御部326は、図11に示すように、1号機の膜濾過装置20の通水流量を単位通水流量U分(100L/h)増加させる。
次いで、膜濾過装置選択部324は、負荷率の低い膜濾過装置20を選択する。ここでは、2〜5号機の膜濾過装置20の負荷率が低く、かつ、負荷率がいずれも等しいため、膜濾過装置選択部324は、4台のうち最も優先順位の高い2号機の膜濾過装置20を選択する(図11参照)。
この場合、判定部325は、偏差量(50L/h)が単位通水流量U(100L/h)以上でないと判定するため、出力制御部326は、2号機の膜濾過装置20の通水流量は変動させず、出力通水流量増加に係る制御を終了する(図6のステップST6参照)。
図12に示すように、出力通水流量が5100L/hである状態において、必要通水流量が4850L/hに減少した場合、まず、偏差算出部323は、必要通水流量と出力通水流量の偏差量(250L/h)を算出する(図6のステップST1参照)。
この場合、膜濾過装置選択部324に選択された膜濾過装置20は1台であるため(図6のステップST9参照)、次いで、判定部325は、偏差量(250L/h)が単位通水流量U(100L/h)以上であるかを判定する(図6のステップST11参照)。ここでは、偏差量は、単位通水流量U以上であるので、出力制御部326は、図13に示すように、1号機の膜濾過装置20の通水流量を単位通水流量U分(100L/h)減少させる(図6のステップST12参照)。
次いで、膜濾過装置選択部324は、通水流量を変更させる膜濾過装置20を選択する。ここでは、図13に示すように、1〜5号機の膜濾過装置20の負荷率は、いずれも等しいため、膜濾過装置選択部324は、最も優先順位の低い5号機の膜濾過装置20を選択する(図6のステップST8〜ステップST10参照)。
次いで、膜濾過装置選択部324は、通水流量を変更させる膜濾過装置20を選択する。ここでは、1〜4号機の膜濾過装置20の負荷率が高く、かつ、負荷率がいずれも等しいため、膜濾過装置選択部324は、4台のうち最も優先順位の低い4号機の膜濾過装置20を選択する。
この場合、判定部325は、偏差量(50L/h)が単位通水流量U(100L/h)以上でないと判定するため、出力制御部326は、4号機の膜濾過装置20の通水流量は変動させず、出力通水流量減少に係る制御を終了する(図6のステップST11参照)。
また、膜濾過装置選択部324は、偏差量及び単位通水流量Uに基づいて、通水流量を変更する膜濾過装置20の台数を決定した後、複数の膜濾過装置20の負荷率及び優先順位に基づいて、通水流量を変更する膜濾過装置20を選択してもよい。
第2実施形態の濾過システム1は、定格流量及び単位通水流量Uの異なる複数の膜濾過装置20により膜濾過装置群2が構成されている点で、第1実施形態と異なる。
第2実施形態では、膜濾過装置群2は、例えば、定格流量が2000L/hで単位通水流量が100L/hの1号機の膜濾過装置20、定格流量が2500L/hで単位通水流量が250L/hの2号機の膜濾過装置20、及び定格流量が3000L/で単位通水量が150L/hの3号機の膜濾過装置20の3台の膜濾過装置により構成される。即ち、第2実施形態では、単位通水流量Uは、複数の膜濾過装置20それぞれに個別に設定される。
また、膜濾過装置20の1号機〜3号機のそれぞれには、「1」〜「3」の優先順位が割り当てられている。
図15に示すように、1号機の膜濾過装置20〜3号機の膜濾過装置20それぞれの通水流量が1000L/hであり、膜濾過装置群2の出力通水流量が3000L/hの状態において、必要通水流量が3750L/hに増加した場合、まず、偏差算出部323は、必要通水流量と出力通水流量の偏差量(750L/h)を算出する。
次いで、判定部325は、偏差量(750L/h)が3号機の膜濾過装置20の単位通水流量U(150L/h)以上であるかを判定する。ここでは、偏差量は、3号機の膜濾過装置20の単位通水流量U以上であるので、出力制御部326は、図16に示すように、3号機の膜濾過装置20の蒸発量を単位通水流量U分(150L/h)増加させる。
次いで、膜濾過装置選択部324は、通水流量を変更させる膜濾過装置20を選択する。具体的には、膜濾過装置選択部324は、図16に示すように、3台の膜濾過装置20のうち最も負荷率の低い膜濾過装置20である3号機の膜濾過装置20を再度選択する。
次いで、膜濾過装置選択部324は、通水流量を変更させる膜濾過装置20を選択する。ここでは、膜濾過装置選択部324は、図17に示すように、3台の膜濾過装置20のうち最も負荷率の低い膜濾過装置20である2号機の膜濾過装置20を選択する。
次いで、膜濾過装置選択部324は、通水流量を変更させる膜濾過装置20を選択する。ここでは、3台の膜濾過装置20のうち、最も負荷率の低い膜濾過装置20である3号機の膜濾過装置20を選択する。
次いで、膜濾過装置選択部324は、通水流量を変更させる膜濾過装置20を選択する。ここでは、膜濾過装置選択部324は、図19に示すように、3台の膜濾過装置20のうち最も負荷率の低い膜濾過装置20である3号機の膜濾過装置20を選択する。
2 膜濾過装置群(濾過装置群)
20 膜濾過装置(濾過装置)
32 制御部
324 膜濾過装置選択部(濾過装置選択部)
325 判定部
326 出力制御部
U 単位通水流量
W1 原水(被処理水)
W2 透過水
Claims (6)
- 負荷率を連続的に変更して被処理水から透過水を製造可能な複数の濾過装置を備える濾過装置群と、要求された透過水の通水流量である要求負荷に応じて前記濾過装置群により製造される透過水の通水流量を制御する制御部と、を備える濾過システムであって、
複数の前記濾過装置には、変動可能な通水流量の単位である単位通水流量が設定されており、
前記制御部は、
前記要求負荷に応じて必要とされる必要通水流量と、前記濾過装置群により出力される出力通水流量との偏差量を算出する偏差算出部と、
前記必要通水流量が前記出力通水流量よりも大きい場合に前記複数の濾過装置のうち負荷率の低い濾過装置を選択し、前記必要通水流量が前記出力通水流量よりも小さい場合に前記複数の濾過装置のうち負荷率の高い濾過装置を選択する濾過装置選択部と、
前記必要通水流量が前記出力通水流量よりも大きいと前記濾過装置選択部により選択された濾過装置の通水流量を前記単位通水流量分増加させ、前記必要通水流量が前記出力通水流量よりも小さいと前記濾過装置選択部により選択された濾過装置の通水流量を前記単位通水流量分減少させる出力制御部と、を備える濾過システム。 - 前記制御部は、
前記偏差算出部により算出された前記偏差量が前記単位通水流量以上であるかを判定する判定部を更に備え、
前記出力制御部は、前記判定部により前記偏差量が前記単位通水流量以上であると判定された場合に、前記濾過装置選択部により選択された濾過装置の通水流量を変更させる請求項1に記載の濾過システム。 - 前記単位通水流量は、前記複数の濾過装置それぞれに対して個別に設定され、
前記判定部は、前記偏差量が前記濾過装置選択部により選択された濾過装置の単位通水流量以上であるかを判定する請求項2に記載の濾過システム。 - 前記偏差算出部は、前記出力制御部により前記選択された濾過装置の通水流量が変更された場合、前記必要通水流量と通水流量変更後の前記濾過装置群の出力通水流量との偏差量を算出する請求項1〜3のいずれかに記載の濾過システム。
- 前記複数の濾過装置には、優先順位が設定されており、
前記濾過装置選択部は、前記複数の濾過装置の負荷率が等しい場合、
前記必要通水流量が前記出力通水流量よりも大きいと、最も優先順位の高い濾過装置を選択し、
前記必要通水流量が前記出力通水流量よりも小さいと、最も優先順位の低い濾過装置を選択する請求項1〜4のいずれかに記載の濾過システム。 - 前記単位通水流量は、前記濾過装置の定格流量の1%〜5%に設定される請求項1〜5のいずれかに記載の濾過システム。
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