JP2016065910A - 基板の貼合装置及び貼合方法並びに画像表示装置 - Google Patents

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泰則 伊藤
優貴 立山
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Abstract

【課題】第1の基板と第2の基板とを貼合する際に、第2の基板の非貼合面に押圧手段を容易に配置することできる基板の貼合装置及び貼合方法並びに画像表示装置を提供する。
【解決手段】貼合装置10は、液晶パネル106を付勢力によって湾曲させることにより、液晶パネル106の貼合面を窓ガラス102に対して凸状に湾曲させる湾曲手段24と、湾曲手段24の付勢力に抗して液晶パネル106の一端を窓ガラス102に向けて押圧し、一端から一端に対向する他端に向けて移動されることにより、移動方向に存在する液晶パネル106の湾曲を付勢力に抗して平坦に矯正させながら、液晶パネル106の貼合面の一端から他端に向けて窓ガラス102に順次貼合するローラ16と、ローラ16を支持し、かつ窓ガラス102に非接触チャック54から気体を吹き付けることにより発生する負圧により非接触状態で窓ガラス102に取り付けられた支持部18と、を備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、基板の貼合装置及び貼合方法並びに画像表示装置に関する。
近年、建築物の窓ガラス(第1の基板)に、粘着層を介して液晶パネル(第2の基板:画像表示パネル)を貼合することにより、現場にてデジタルサイネージ(画像表示装置)を組み立てることが検討されている。このデジタルサイネージによれば、通行人は、店舗、オフィスの外部から窓ガラスを介して液晶パネルの表示内容を確認できるため、看板、広告等として有効利用することができる。
ところで、上記形態のデジタルサイネージでは、貼合時に、窓ガラスと液晶パネルとの間の粘着層界面に気泡を巻き込むと、画質に影響を与えるため、気泡を巻き込むことなく貼合を行うことが望まれている。
特許文献1には、水平状態に保持したタッチパネル(液晶パネルともいう。)の上面に、カバーガラスを貼合する貼合装置が開示されている。
特許文献1の貼合装置による貼合方法は、まず、水平方向に設置された平面吸着テーブルの上面に液晶パネルを吸着保持するとともに、粘着層を備えたカバーガラスの両端部を保持部によってそれぞれ保持する。次に、双方の保持部の高さを相対的に変えることにより、カバーガラスを片持ち曲げ方式で曲げて保持する。次に、液晶パネルにカバーガラスを貼合すべく、回転ローラを介して一定の圧力(押圧力)をカバーガラスに付与し、カバーガラスの一端を液晶パネルに貼合する。この後、回転ローラの圧力を保持した状態で、回転ローラをカバーガラスの他端に向けて移動しつつ、他端側の保持部を下方に移動してカバーガラスの他端の曲がりを徐々に水平に戻しながら、カバーガラスの全面を液晶パネルに貼合していく。
特開2013−80046号公報
特許文献1の貼合装置は、ガラス製の基板同士を貼合する装置ではあるが、既設の窓ガラスに液晶パネルを、気泡を巻き込むことなく貼合する装置ではない。すなわち、窓ガラスが設置されている施工現場にて、液晶パネルを窓ガラスに貼合する装置ではない。
また、窓ガラスに液晶パネルを貼合する、いわゆる現場貼合の場合には、特許文献1に示されるように、装置天井部に配置されたローラ駆動手段により、押圧手段である回転ローラを駆動することは困難である。つまり、液晶パネルの非貼合面側に回転ローラを配置することが困難な現場貼合の場合には、液晶パネルを窓ガラスに容易に貼合することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、第1の基板と第2の基板とを貼合する際に、第2の基板の非貼合面側に押圧手段を容易に配置することができる基板の貼合装置及び貼合方法並びに画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の基板の貼合装置は、床面に対して鉛直方向又は鉛直方向から傾斜して設けられ、支持体に連結された第1の基板に粘着層を介して第2の基板を貼合する貼合装置において、前記第2の基板の貼合面を前記第1の基板に対して凸状に湾曲させる湾曲手段と、前記第2の基板を前記第1の基板に向けて押圧し、前記湾曲手段により湾曲している前記第2の基板を平坦に矯正させながら前記第2の基板の一端から他端へ移動する押圧手段と、前記押圧手段を支持し、かつ前記第1の基板又は前記支持体に気体を吹き付けることにより発生する負圧により非接触状態で前記第1の基板又は前記支持体に取り付けられる機構を有する支持手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様の基板の貼合方法は、床面に対して鉛直方向又は鉛直方向から傾斜して設けられ、支持体に連結された第1の基板に粘着層を介して第2の基板を貼合する貼合方法において、前記第2の基板の貼合面を前記第1の基板に対して凸状に湾曲させる湾曲工程と、前記第2の基板の一端を押圧手段によって前記第1の基板に向けて押圧し、前記一端から該一端に対向する他端に向けて前記押圧手段を移動させることにより、移動方向に存在する前記第2の基板の湾曲を平坦に矯正させながら、前記第2の基板の貼合面の一端から他端に向けて前記第1の基板に順次貼合する貼合工程と、を有し、前記貼合工程において、前記押圧手段は、前記第1の基板又は前記支持体に気体を吹き付けることにより発生する負圧により非接触状態で前記第1の基板又は前記支持体に取り付けられる機構を有する支持手段により支持され、前記支持手段を、非接触状態で前記第2の基板の貼合面の前記一端から前記他端に向けて前記第1の基板又は前記支持体の表面に沿って、移動させることを特徴とする。
本発明の貼合方法及び貼合装置によれば、押圧手段を支持する支持手段を、第1の基板に気体を吹き付けることにより発生する負圧により非接触状態で第1の基板に取り付けることで、第2の基板の非貼合面側に押圧手段を容易に配置することができる。また、押圧手段を支持する支持手段と第1の基板との間には摩擦がほとんどないので、支持手段を容易に移動させることができる。
以上説明したように本発明の貼合方法及び貼合装置によれば、第2の基板の非貼合面に押圧手段を容易に配置することができ、また押圧手段を支持する支持手段と第1の基板又は支持体との間には摩擦がほとんどなく、支持手段を容易に移動させることができる。したがって、本発明の貼合方法及び貼合装置は、例えば建築物の窓ガラスにデジタルサイネージ用の画像表示パネルを貼合する現場貼合において特に有効である。
画像表示装置の縦断面図 図1のA部の拡大断面図 (A)は貼合装置の正面図、(B)は貼合装置の側面図 板状部材の説明図 可撓性ローラによる貼合荷重分布の説明図 図3(A)のC−C´線からみた矢視図 可撓性ローラによる貼合状況を示した要部側面図 湾曲手段の説明図 現場貼合における貼合装置の組み立て手順を示した説明図 現場貼合における貼合装置の組み立て手順を示した説明図 貼合時のスポンジ部材の説明図 現場貼合における貼合装置の組み立て手順を示した説明図 現場貼合における貼合装置の組み立て完成図 現場貼合における貼合工程を時系列的に示した説明図
以下、添付図面に従って本発明に係る基板の貼合方法及び貼合装置並びに画像表示装置の好ましい実施形態について説明する。
まず、実施形態の基板の貼合装置及び貼合方法によって貼合されて組み立てられた画像表示装置について説明する。
図1は、画像表示装置100の縦断面図、図2は、図1のA部の拡大断面図である。
〈画像表示装置100〉
本実施形態の画像表示装置100は、第1の基板である窓ガラス102、第1の粘着層114、透明面材であるガラス板110、第2の粘着層116、及び第2の基板である液晶パネル106の順で積層して構成される。以下、各部材について説明する。
第1の基板としては、透明部材を例示できる。例えば店舗、オフィス等に用いられる既設の透明部材が挙げられる。透明部材としては、ガラス、アクリルなどの樹脂または、ガラスと樹脂の積層体等が挙げられる。
(透明面材)
透明面材は、後述する液晶パネル106を窓ガラス102に貼合する際に、液晶パネル106と窓ガラス102との間に介在される板状体である。透明面材の例として、ガラス板、樹脂板等が挙げられる。液晶パネル106からの射出光や反射光に対して透明性が高い点はもちろん、耐光性、低複屈折性、高い平面精度、耐表面擦傷性、高い機械的強度を有する観点から、透明面材としてガラス板を用いることが最も好ましい。透明面材として、第1の粘着層114及び第2の粘着層116を構成する光硬化性樹脂組成物を硬化させる光に対して高い透過率を有する観点でも、ガラス板の使用が好ましい。
ガラス板の例として、ソーダライムガラス等のガラス材料が挙げられる。また、樹脂板の例としては、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等の透明性の高い樹脂材料が挙げられる。
透明面材の形状は、貼合対象である液晶パネル106の平面形状に合わせて決定すればよく、一例として矩形である。透明面材の厚さは、機械的強度、透明性等の点から、ガラス板であれば、0.2〜2.0mm程度が好ましい。観察者に表示画像の奥行き感を強く感じさせないためには、透明面材の厚さは0.2〜1.1mm程度がより好ましい。樹脂板であれば、透明面材の厚さは0.1〜1.0mm程度が好ましい。
(遮光部)
透明面材は、周端部に遮光部を有することが好ましい。遮光部を備えることで、液晶パネル106を窓ガラス102に貼合した際に、液晶パネル106に接続されたフレキシブルプリント配線板等の配線部材を隠すことができる。透明面材がガラス板の場合、黒色顔料を含むセラミック印刷等の印刷法を用いて遮光部を形成することが、遮光性が高く好ましい。なお、遮光部は、種々の薄膜形成法を用いて形成できる。
(粘着層)
粘着層は、液状の光硬化性樹脂組成物を硬化させた透明樹脂から構成されている。粘着層の原料となる光硬化性樹脂組成物は、光硬化性を有する硬化性化合物、光重合開始剤、及び、必要に応じて非硬化性オリゴマーを含む液状の組成物が好ましい。非硬化性オリゴマーは、光硬化性樹脂組成物の硬化時に組成物中の硬化性化合物と硬化反応を生じない水酸基を有するオリゴマーが好ましい。第1の粘着層114および第2の粘着層116の透明樹脂は同一でも異なってもよい。
粘着層の厚さは、0.1〜2.0mm程度が好ましく、0.2〜0.8mm程度がより好ましい。第1の粘着層114および第2の粘着層116の厚は同一でもよく異なってもよい。
第1の粘着層114と第2の粘着層116との面積は、透明面材の大きさに応じて調整される。第1の粘着層114および第2の粘着層116の面積は、同一でもよく異なってもよい。面積が異なる場合の例としては、ガラス板110の第2の面110bに遮光部112を有する場合に、第1の粘着層114がガラス板110の第1の面110aの全域に設けられているのに対し、第2の粘着層116がガラス板110の第2の面110bの一部の領域に設けられている。これにより、ガラス板110の第2の面110bは、第2の粘着層116が設けられた領域と、第2の粘着層116が設けられていない領域と、を有する。
第2の基板としては、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)、有機ELディスプレイパネル(OELD:Organic Electro Luminescence Display)等の画像表示パネルを挙げることができる。
図2に示すように、液晶表示ユニットは、液晶パネル106と、一対の偏光板122、124と、バックライト126と、フレーム128と、ケース130と、を備える。液晶パネル106は、一対のガラス基板132、134と、これらガラス基板132、134の間に封入された液晶(不図示)と、を備える。一対のガラス基板132、134は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)を備えたTFT素子基板と、カラーフィルターを備えたカラーフィルター基板と、から構成される。
バックライト126は、発光ダイオード等の発光素子136と、導光板138と、プリズムシート(不図示)と、光拡散シート等の複数の光学フィルム140と、ミラー142と、を備える。発光素子136から射出された光は、導光板138に入射して内部を導光する間にミラー142で反射し、複数の光学フィルム140を介して液晶パネル106に向けて射出される。複数の光学フィルム140は、導光板138から射出された光の強度を均一化する機能を有する。そのため、複数の光学フィルム140と液晶パネル106とは、間隔をおいて配置されている。
液晶パネル106は、粘着層または粘着層とガラス板110を介して窓ガラス102に支持される。液晶パネル106とバックライト126とは独立しているため、バックライト126は、液晶パネル106とは別に窓ガラス102に支持される。
バックライト126は、断面がL字状のアングル144を介して窓ガラス102に支持される。図1では、アングル144は、ガラス板110の第2の面110b上の遮光部112に両面粘着テープ146によって固定されている。すなわち、バックライト126はフレーム128に固定され、フレーム128はケース130に固定され、ケース130は、ボルト148によってアングル144に固定され、アングル144が遮光部112に固定されている。これにより、バックライト126は、ガラス板110を介して窓ガラス102に支持される。
《本発明の基板の貼合装置及び貼合方法》
次に、本発明の基板の貼合装置及び貼合方法について説明する。
本発明は、第1の基板に粘着剤を介して第2の基板を貼合する基板の貼合方法及び貼合装置である。第1の基板及び第2の基板は、上述した基板を用いることが好ましい。
本発明の基板の貼合装置及び貼合方法は、第1の基板が鉛直方向又は鉛直方向から傾斜した状態に適用することができる。また、第2の基板の形状は限定されず、円形、矩形または正方形等とできる。第2の基板が、矩形の場合には、矩形の縦横の比は特に限定されず、縦長または横長でもよい。
実施形態では、図1〜図2に基づき、建築物の壁(支持体)に連結された既設の窓ガラス(第1の基板)102に粘着層とガラス板110とを介して液晶パネル(第2の基板)106を貼合して、窓ガラス102、第1の粘着層114、ガラス板110、第2の粘着層116および、液晶パネル106の順で有する画像表示装置100を製造する一例で説明する。また、窓ガラス102は鉛直方向に配置されているものとする。また、貼合される液晶パネル106の画面サイズは、一例として42インチである。なお、液晶パネル106を窓ガラス102に粘着層を介して直接貼合してもよいため、実施形態では、粘着層付きガラス板110を省略した貼合方法について説明する。
〔貼合装置10〕
図3(A)は、実施形態の貼合装置10を用いて矩形状の液晶パネル106を、窓枠(図示せず)に固定された窓ガラス102に貼合するために、貼合装置10を着脱自在に支持させた正面図であり、図3(B)は図3(A)の側面図である。
図3(A)、(B)に示すように、貼合装置10は、湾曲手段24、押圧手段であるローラ16、および押圧手段を支持する部材と連結している支持手段である非接触チャック54を備えて構成される。本実施形態の貼合装置10では、任意構成である、ローラ16に貼合荷重を付与する伸縮性の貼合荷重調整機構部20を備えた押圧部22、第2の基板を吸着する板状部材12、および板状部材を支持するハンガーユニット14を備えた形態として説明する。
〈板状部材〉
板状部材は、矩形状の液晶パネル106の裏面(非貼合面)を吸着保持する平坦な部材である。板状部材は、可撓性を有することが好ましい。実施形態においては、板状部材が、可撓性板状部材12である例について説明する。実施形態においては、板状部材は、液晶パネル106の面積サイズよりも大きな面積サイズに構成される。液晶パネル106を保持する板状部材の保持構造として、実施形態では、吸着保持の例について以下に説明する。
図4は、可撓性板状部材12の縦断面図である。
図4の如く、可撓性板状部材12は、矩形状の可撓板26、可撓板26の周面部に貼り合わされた額縁状の独立気泡のスポンジ部材28、及びスポンジ部材28の内周側の可撓板26に貼り合わされた矩形状の多孔性シート30によって構成される。
額縁状のスポンジ部材28と多孔性シート30との間は額縁状の隙間32が形成される。スポンジ部材28及び多孔性シート30は、可撓板26に接着剤(又は両面接着テープ)34を用いて貼り付けられる。
可撓板26の内部には、一端が隙間32に連通され、他端が複数の吸引ポート36(図3(A)参照)に連通される吸引路35が備えられる。吸引ポート36は、可撓板26の両端部(液晶パネル106を吸着しない部分)に複数備えられ、これらの吸引ポート36は、吸引ホース38を介して真空ポンプ40に接続される。
図4に戻り、可撓性板状部材12によって液晶パネル106を吸着保持する場合には、液晶パネル106の周面をスポンジ部材28に載置して、額縁状の隙間32の上面を液晶パネル106によって閉塞する。この状態で、真空ポンプ40を駆動すると、吸引ホース38、吸引ポート36、吸引路35、及び隙間32を介して空気が吸引される。これによって多孔性シート30の吸着面30Aに吸着力が発生するので、吸着面30Aに液晶パネル106が吸着保持される。
多孔性シート30の厚さは2mm以下であることが好ましく、1mm以下(例えば0.5mm)であることがより好ましい。また、スポンジ部材28の厚さは多孔性シート30の厚さよりも厚くして、液晶パネル106を吸着保持した際に弾性変形して多孔性シート30の厚さまで弾性変形することが好ましい。これにより、隙間32を確実に閉空間とすることができるので、液晶パネル106を吸着保持する吸着力が増大する。
多孔性30シートは導電性を有することが好ましい。これにより、後述する粘着層の面に貼り付けられた剥離シートを剥離する際や、貼合後に可撓性板状部材12と液晶パネル106とを取り外す際等において、静電気の発生を抑えることができる。
また、可撓板26は、適度な可撓性が必要であり、例えば厚さが2mm以上3mm以下の塩化ビニル樹脂板が好適である。この場合、一枚の塩化ビニル樹脂板でもよいが、図4のように、厚さが2mmの塩化ビニル樹脂板26Aと厚さが0.5mmの塩化ビニル樹脂板26Bとを接着剤(あるいは両面接着テープ)42で貼り合わせて構成することもできる。可撓板26の多孔性シート30を貼り合わせた面の反対側の面に導電性シート(図示しない)を貼り合わせることが好ましい。これにより、貼合時等において、静電気の発生を抑えることができる。
〈ハンガーユニット14〉
図3に示すハンガーユニット14は、液晶パネル106を吸着保持した可撓性板状部材12を吊り下げ支持する冶具である。また、ハンガーユニット14は、窓ガラス102の貼合位置に対し所定の貼合隙間を介して、液晶パネル106を正対させた状態で、可撓性板状部材12の矢印Dで示す鉛直方向の位置、矢印Eで示す水平方向の位置、及び傾きを調整する冶具であることが好ましい。実施形態では、ハンガーユニット14が、水平方向と鉛直方向の位置、及び傾きを調整する冶具として説明する。
図3(A)の如く、ハンガーユニット14は、鉛直方向に設置された窓ガラス102の面に沿って、可撓性板状部材12の水平方向の位置を調整する水平方向位置調整部44、及び窓ガラス102の面に沿って、可撓性板状部材12の鉛直方向の位置を調整する鉛直方向位置調整部46を備える。また、ハンガーユニット14は、一対のハンド吸着盤48を備えている。これらのハンド吸着盤48を、窓ガラス102に吸着させることにより、ハンガーユニット14が窓ガラス102に着脱自在に支持される。なお、ハンド吸着盤48に代えて、真空ポンプ(図示せず)に連結した吸着盤も使用可能であるが、現場貼合の場合にはハンドリング性のよいハンド吸着盤48が好ましい。ハンド吸着盤48としては、シンワ測定株式会社製の許容荷重が25kgf/1個のものを好適に使用することができる。また、ハンド吸着盤48の吸着位置は、窓ガラス102に限定されるものではなく、窓ガラス102と連結された建築物の壁(支持体)に吸着してもよい。
(水平方向位置調整部44)
水平方向位置調整部44は、レール状部材44Aに2台のリニアスライダ44B、44Bが、レール状部材44Aの長手方向に沿ってスライド自在に支持されることにより構成される。2台のリニアスライダ44B、44Bにそれぞれハンド吸着盤48が設けられる。
(鉛直方向位置調整部46)
鉛直方向位置調整部46は、一対のターンバックル50、50によって構成される。一対のターンバックル50、50は、その上端がレール状部材44Aの両端部に取り付けられることにより、レール状部材44Aに吊設される。
(ハンガーユニット14の作用)
ハンガーユニット14を使用する場合には、まず、レール状部材44Aの長手方向が水平方向を向くように2台のハンド吸着盤48を窓ガラス102の面に吸着させる。ハンド吸着盤48の吸着位置は、液晶パネル106の所望の貼合位置に対応した大まかな位置である。そして、一対のターンバックル50、50の下端に設けたフック50Aに、可撓性板状部材12の上端に取り付けられたリング12Aを着脱自在に係合させる。これにより、液晶パネル106を吸着保持した可撓性板状部材12が、ハンガーユニット14に吊り下げ支持される。そして、作業者は、レール状部材44Aを水平方向に移動させる作業、及び一対のターンバックル50、50の鉛直方向の長さを個別に調整する作業を行う。これにより、窓ガラス102に対する液晶パネル106の貼合位置を所望の位置に容易に調整することができる。ターンバックル50、50の長さを同じだけ伸ばすと液晶パネル106の位置は鉛直方向に下降し、同じだけ縮めると鉛直方向に上昇し、鉛直方向の位置を調整できる。ターンバックル50、50の一方を伸ばし他方を縮めると傾きを調整することができる。
なお、水平方向位置調整部44、及び鉛直方向位置と傾き調整部46の構成は、上記の例に限定されるものではなく、液晶パネル106の水平方向の位置及び鉛直方向の位置を調整可能な機能を有するものであれば適用できる。
〈ローラ16〉
ローラ16は、液晶パネル106の幅と同等かそれ以上の軸長を有している。また、ローラ16は、可撓性板状部材12の背面から窓ガラス102に向けて可撓性板状部材12を押圧し、可撓性板状部材12に貼合荷重を付与する。更に、ローラ16は、液晶パネル106の上端である貼合開始端(一端)から、液晶パネル106の下端である貼合終了端(一端に対向する他端)へ下方に向けて、作業者によって移動される。この動作によって、窓ガラス102に液晶パネル106が貼合される。なお、前記貼合荷重は、後述する押圧部22からローラ16を介して可撓性板状部材12に付与されるものである。
図5は、ローラ16によって、液晶パネル106が窓ガラス102に貼合されている時の貼合荷重分布Pを示した説明である。図5の符号52は粘着層である。なお、図5は窓ガラス102に粘着層52を設けた場合であるが、液晶パネル106に粘着層52を設けた場合も同様である。また、図5では、図面の煩雑さを避けるため、可撓性板状部材12の図示を省略している。
窓ガラス102と液晶パネル106との間の粘着剤界面に気泡が入り込まないように貼合するためには、貼合荷重分布Pの幅Wを可能な限り狭くするとともに、分布中央部Qの貼合荷重が可能な限り大きくなるようにすることが好ましい。換言すると、ローラ16がヘルツ接触(線接触)した状態で貼合荷重を液晶パネル106に付与することが好ましい。
このため、ローラ16は、ローラ表面が硬く且つローラ直径が細い方が貼合荷重を線接触状態で付加させ易くなるので好ましいが、気泡の巻き込みを抑制するためにローラ16は、窓ガラス102の反りに追従するように可撓性を有することが好ましい。この条件を満足するローラ16としては、例えば直径10〜30mm(例えば20mm)、肉厚が0.3〜3.0mm(例えば1mm)のステンレス製又はアルミニウム製の円筒管を好適に使用することができる。この場合、ローラ表面に薄膜状にゴム等の弾性部材を被服させてもよい。
また、粘着層52の層厚が厚く、粘着層52の弾性率が大きく、かつ粘着層52が貼合荷重によって弾性変形し易い方が窓ガラス102と液晶パネル106との間の粘着剤界面に気泡が入り込み難い。このため、粘着層52の厚さは、0.1〜2.0mm程度に設定され、好ましくは0.2〜0.8mm程度に設定されている。粘着層52の厚さが0.1mm以上であれば、外力による衝撃等を粘着層が効果的に緩衝し、画像表示パネルを保護できる。また、窓ガラス102と液晶パネル106との間に粘着層52の厚さを超えない異物が混入しても、粘着層52の厚さが大きく変化することがなく、光透過性能への影響が少ない。粘着層52の厚さが2.0mm以下であれば、画像表示パネルの厚さが不要に厚くならない。
また、粘着層52のせん断弾性率は、10〜10Paの範囲にあることが好ましく、10〜10Paの範囲にあることがより好ましい。
〈支持部18〉
図3に戻り、支持部18は、貼合荷重調整機構部20等を有する押圧部22及びローラ16を支持し、窓ガラス102に気体を吹き付けることにより発生する負圧により非接触状態で窓ガラス102、又は窓ガラス102と連結された支持体(不図示)に取り付けられる部材である。
本実施の形態では、2個の支持部18は可撓性板状部材12の外側に配置されている。各支持部18は、2個の非接触チャック54、各非接触チャック54に取り付けられた取り付け軸56、及び2個の取り付け軸56を連結する連結部58から構成されている。非接触チャック54は、各支持部18に対して2個に取り付けられているが、その数は限定されない。また、支持部18は可撓性板状部材12の両側に配置されているが、片側だけに配置することができる。
非接触チャック54として、いわゆるベルヌーイチャックが使用される。ここで、ベルヌーイチャックとは、気体を基板(例えば、窓ガラス102)に吹き付けつけ、基板とチャックとの隙間を高速の気体を流すことで負圧を発生させて、基板とチャックとの間に気体を介して、基板とチャックとを非接触状態で保持するチャックをいう。ベルヌーイチャックには、気体を基板に吹き付ける際に、気体を旋回させて、旋回流を発生させてより大きな負圧を発生させて、基板とチャックとを非接触状態で保持するチャック(サイクロン方式)も含まれる。非接触チャック54としては、例えば、SMC株式会社製の許容荷重4kgf/1個のXT661−10A−Rを好適に使用することができる。
図6は、図3(A)のC−C’線からみた矢視図であり、ローラ16による貼合状況を示す説明図である。図7は、ローラ16による貼合状況を示した要部側面図である。
〈押圧部22〉
図6、図7に示すように、押圧部22は、ローラ16の軸方向に平行に配置された角材のローラ操作バー60、及びローラ操作バー60の軸方向に沿って設けられた貼合荷重調整機構部20によって構成される。ローラ操作バー60を、支持部18の連結部58に固定することにより、ローラ操作バー60を支持部18により支持することができる。
〈貼合荷重調整機構部20〉
図6に示すように、貼合荷重調整機構部20は、ローラ16の軸方向の中央位置、両端位置、及び中央位置と両端位置との中間位置の5か所に設けられる。貼合荷重調整機構部20は、ローラ16に貼合荷重(押圧力)を矢印Fで示す方向に付与する。
貼合荷重調整機構部20は、一対のスライダ74、ブラケット76、スプリング78、及び一対のバックアップローラ80から構成される。
スライダ74は、ローラ操作バー60の窓ガラス102に対向する面から窓ガラス102の面に対して直交方向に突没自在に設けられ、この2本のスライダ74の先端にブラケット76が固定される。貼合荷重調整機構部20は、回転支持ピン83等によってローラ操作バー60に接続され、首振りが可能となっていることが好ましい。ローラ16が窓ガラス102の反りに追従して変形する際に、一対のバックアップローラ80をローラ16に密着させることができ、精度よく窓ガラス102の反りに追従することができる。
スプリング78は、ローラ操作バー60とブラケット76との間に介在され、スプリング78の付勢力によってブラケット76が窓ガラス102に向けて付勢されている。
一対のバックアップローラ80は、軸80Aを介してブラケット76に回動自在に支持され、同方向に回転されるローラ16に転接されてローラ16の回転を支持する。一対のバックアップローラ80は、クラウン形状であることが好ましい。バックアップローラ80がクラウン形状であれば、ローラ16が窓ガラス102の反りにさらに精度よく追従できる。
また、両端に位置する一対のバックアップローラ80の端は、液晶パネル106の端よりはみ出ていることが好ましい。これにより、液晶パネル106の端にまで十分な貼合圧力を加えることができる。
ローラ16は、図6の如く、ブラケット68から突設されたピン82が内部に挿入されることにより、ローラ操作バー60からの脱落が防止されている。
貼合荷重調整機構部20によれば、支持部18を窓ガラス102に非接触状態で取り付ける前には、ローラ16にはスプリング78が伸長する方向に力が付与される。支持部18が窓ガラス102に非接触状態で取り付けられると、ローラ16が可撓性板状部材12を押圧し、その反力によってスプリング78が収縮し、スプリング78に付勢力が発生する。この付勢力がローラ16に付与される貼合荷重となる。
〈湾曲手段24〉
湾曲手段24は、液晶パネル106とともに可撓性板状部材12を、その上端部から下端部にかけて、窓ガラス102から退避する方向に円弧状に湾曲させる冶具である。これにより、可撓性板状部材12に吸着保持された液晶パネル106を、窓ガラス102に対して凸状に湾曲させることができる。
(湾曲手段24の形態)
図8(A)、(B)に示した貼合状況を示す説明図の如く、2形態の湾曲手段24が示されている。
湾曲手段24は、可撓性板状部材12の下端部であって可撓性板状部材12の幅方向の少なくとも2か所に着脱自在に設けられる。なお、図3(A)では、4か所に湾曲手段24が備えられている。
図8(A)の湾曲手段24は、可撓性板状部材12の下端部を、スプリング24Dの付勢力によって窓ガラス102から退避する方向に押し上げる押上方式である。この湾曲手段24は、可撓性板状部材12の下端部にプレート24Aが着脱自在に固定され、このプレート24Aの開口部(不図示)に棒状のプッシャ24Bが挿抜自在に取り付けられている。プッシャ24Bの先端部には、窓ガラス102に当接される弾性体24Cが取り付けられ、スプリング24Dは、プレート24Aと弾性体24Cとの間に介在され、スプリング24Dにプッシャ24Bが挿通されている。
図8(B)の湾曲手段24は、可撓性板状部材12の下端部を窓ガラス102から退避する方向に、ウエイト部材24Eの自重によって牽引する牽引方式である。この湾曲手段24は、プレート24Aに牽引ロープ24Fを介してウエイト部材24Eを吊り下げて構成される。また、ウエイト部材24Eの自重をプレート24Aに水平方向に付与するために、牽引ロープ24Fはプーリ24Gに巻き掛けられている。
これらの湾曲手段24によれば、液晶パネル106とともに可撓性板状部材12をその上端部から下端部にかけて、窓ガラス102から退避する方向に円弧状に湾曲させることができる。また、ローラ16によって可撓性板状部材12を窓ガラス102側に押圧した場合であっても、スプリング24Dの付勢力によって、ローラ16による貼合中の位置よりも下流側の可撓性板状部材12を貼合進行方向に沿って上向きに湾曲させることができる。したがって、貼合中の位置より下流側の液晶パネル106が窓ガラス102に先貼りされるのを確実に防止できる。
可撓性板状部材12に対するプレート24Aの固定形態は、特に限定されないが、例えばクランプ方式やハンド吸着盤方式等を採用することにより可撓性板状部材12に対して着脱自在に取り付けることができる。
(粘着層52)
図5に示した粘着層52は、窓ガラス102、及び液晶パネル106のいずれに設けられていてもよいが、液晶パネル106に設けることが好ましい。その理由は、粘着層52が液晶パネル106の全域に設けられていると、粘着層付き液晶パネル106が窓ガラス102に強固に貼合されるとともに、粘着層52が存在している領域と存在していない領域との境界が視認しにくいからである。
上記した可撓性板状部材12、ハンガーユニット14、ローラ16、支持部18、貼合荷重調整機構部20を備えた押圧部22、及び湾曲手段24は、それぞれ独立したユニットとして構成され、それぞれのユニットは最大重量が15kg以下に構成されている。これにより、作業者が各ユニットを容易に取り扱うことができる。したがって、現場貼合する場合には、各ユニットを現場に運び込み、第1の基板が固定されている現場で貼合装置10を容易に組み立てることができる。
〔貼合方法〕
本実施形態では、貼合装置10を現場で組み立てて、貼合装置10を用いて窓ガラス102に液晶パネル106を貼合する貼合方法を説明する。
なお、粘着層52は液晶パネル106に設けられているものとし、液晶パネル106は、粘着層52の面に剥離シート(図示せず)が貼り付けられた形態で貼合現場に搬入されるものとする。
〈貼合装置10の組立手順〉
まず、図9〜図14に従って貼合装置10の組立手順を説明する。
図9(A)の正面図、(B)の側面図に示すように、作業者は、鉛直に設置されている窓ガラス102に、ハンガーユニット14のハンド吸着盤48をレール状部材44Aが水平になるように吸着させる。
(保持工程)
図10に示すように、現場貼合する建築物の床面等において平置き状態で可撓性板状部材12に液晶パネル106の裏面(非貼合面)を吸着保持する。実施形態においては、液晶パネル106の一面に粘着層52が設けられているので、液晶パネル106の粘着層52が設けられていない面を可撓性板状部材12に吸着する。その後、可撓性板状部材12に湾曲手段24を取り付け、液晶パネル106から前記剥離シートを剥離する。
この時、液晶パネル106の粘着層52は露出しているため、液晶パネル106を吸着保持した可撓性板状部材12を、窓ガラス102に対して位置調整する際には、粘着層52が窓ガラス102に誤って接触するのを防止する必要がある。このためには、粘着層52が窓ガラス102から離れる位置に可撓性板状部材12を吊り下げればよい。貼合時には、ターンバックル50の下端が窓ガラス102へ近づくように移動して、粘着層52と窓ガラス102とが密着する。
図10(A)は、液晶パネル106が吸着保持された可撓性板状部材12の正面図であり、図10(B)は図10(A)の側面図である。図10(A)に示すように可撓性板状部材12には、スポンジ部材84とダミーシート86を設けてもよい。
図10(B)及び図11(A)に示すように、厚さが液晶パネル106の厚さよりも厚い帯状のスポンジ部材84を設けると、貼合工程において、可撓性板状部材12を押圧する前に粘着層52と窓ガラス102との接触を防止できる。これにより、貼合面に気泡が入ることを防止できる。スポンジ部材84は、液晶パネル106を囲むように設けてもよく、粘着層52が窓ガラス102に接触するおそれのある液晶パネル106の上縁に沿って設けてもよい。
なお、図11(B)に示すように、スポンジ部材84は、貼合時にはローラ16による貼合荷重によって液晶パネル106の厚さまで圧縮されるので、液晶パネル106を窓ガラス102に貼合できる。
図10(B)及び図11に示すように、液晶パネル106と同じ厚さのダミーシート86を設けると、貼合開始位置および貼合終了位置の前後において、可撓性板状部材12の剛性の差を解消できる。これにより、貼合開始時の貼合を円滑に実施することができる。
図10(B)では、ダミーシート86を貼合開始位置よりも上流側と貼合終了位置の下流側に設けているが、上流側または下流側のいずれか一方だけ設けてもよい。
(位置調整工程)
次に、図12(A)、(B)に示すように、作業者は、ハンガーユニット14の一対のターンバックル50のフック50Aに、液晶パネル106を吸着保持した可撓性板状部材12のリング12Aを着脱自在に係合させ、液晶パネル106とともに可撓性板状部材12を、ハンガーユニット14を介して窓ガラス102に吊り下げ支持する。
この後、ハンガーユニット14によって、可撓性板状部材12を矢印Dで示す鉛直方向及び矢印Eで示す水平方向に移動させることによって、窓ガラス102の所望の貼合位置に液晶パネル106を位置調整する。
(湾曲工程)
可撓性板状部材12を湾曲手段24によって湾曲する。位置調整工程では、可撓性板状部材12が湾曲された状態で液晶パネル106の貼合位置が調整することが好ましい。
湾曲工程を終えると、貼合荷重調整機構部20とローラ操作バー60とを有する押圧部22、及びローラ16を支持する2個の支持部18を、図13(A)、(B)に示すように、吊り下げ支持した可撓性板状部材12の外側に、窓ガラス102に対して非接触状態で取り付ける。ローラ16の両端部が間接的に2個の支持部18により支持される。これにより、貼合装置10が組み立てられ、窓ガラス102に液晶パネル106を貼合するための準備が完了する。ローラ16を支持する2個の支持部18を窓ガラス102に対して非接触状態で取り付けることにより、液晶パネル106の非貼合面側にローラ16を容易に配置することができる。非接触チャック54を利用しているので、非接触チャック54と窓ガラス102との距離を一定に保持することができる。また、2個の支持部18は窓ガラス102に対して非接触状態で取り付けられているので、支持部18と窓ガラス102との間には摩擦がほとんどない。したがって、支持部18を窓ガラス102の表面に沿って、簡単に移動させることがきる。つまり、支持部18に支持されているローラ16を簡単に移動させることができる。
(貼合工程)
次に、図14に従って、窓ガラス102と液晶パネル106との貼合工程について説明する。
図14(A)は、図13に示す押圧部22、及びローラ16と支持する2個の支持部18を窓ガラス102に対して非接触状態で取り付けられた状態を示している。
図14(A)〜(C)に示すように、ローラ操作バー60を介してローラ16を可撓性板状部材12の背面から窓ガラス102に向けて押圧して貼合荷重を付与する。つまり、液晶パネル106の一端を窓ガラス102に向けてローラ16により押圧している。これによって、液晶パネル106の上端(貼合開始端)が窓ガラス102に貼合する。そして、可撓性板状部材12の上端(一端)から下端(一端に対向する他端)に向けてローラ16を、支持部18とともに下降移動させる。これにより、ローラ16の移動方向に存在する可撓性板状部材12部分の湾曲が、スプリング24Dの付勢力に抗して平坦に矯正されていくので、液晶パネル106の貼合面は、上端から下端に向けて窓ガラス102に順次貼合されていく。このようなスプリング24D及びローラ16による作用によって、液晶パネル106の貼合面は、気泡を巻き込むことなく窓ガラス102に貼合される。
図14(C)に示すように、押圧部22は、液晶パネル106の下方位置に配置されたスポンジ部材84を超えた位置まで移動され、ここが貼合終了位置となる。この時点で、可撓性板状部材12による液晶パネル106の吸着保持を解除する。
なお、上記貼合動作は、貼合開始位置から貼合終了位置までローラ16を1回移動させる貼合動作であるが、更に貼合終了位置から貼合開始位置までローラ16を上昇移動させ、上下一往復の貼合動作で貼合を実施してもよい。
以上の手順により窓ガラス102に対する液晶パネル106の貼合作業が終了する。
貼合作業の終了後、貼合装置10を窓ガラス102から取り外す。この取り外し作業は、まず、押圧部22、及びローラ16を支持する2個の支持部18を窓ガラス102から取り外す。支持部18を構成する非接触チャック54への気体の供給を止めることで、支持部18を窓ガラス102から取り外すことができる。次に、可撓性板状部材12をハンガーユニット14から取り外す。最後に、ハンガーユニット14を窓ガラス102から取り外す。これにより、窓ガラス102に液晶パネル106が貼合された画像表示装置100を組み立てることができる。
上記説明した実施形態では、本発明の基板の貼合装置及び貼合方法を、建築物の窓ガラス(第1の基板)に液晶パネル(第2の基板)を現場貼合する一例で説明したが、これに限定されず、第1の基板が鉛直方向に対して傾斜した基板であっても平置きされた基板であっても適用することができる。第1の基板が平置きされている場合、支持部は、第1の基板又は、第1の基板を支持する定盤や床等の支持体に非接触状態で取り付けられる。
10…貼合装置、12…可撓性板状部材、12A…リング、14…ハンガーユニット、16…ローラ、18…支持部、20…貼合荷重調整機構部、22…押圧部、24…湾曲手段、24A…プレート、24B…プッシャ、24C…弾性体、24D…スプリング、24E…ウエイト部材、24F…牽引ロープ、24G…プ―リ、26…可撓板、28…スポンジ部材、30…多孔性シート、32…隙間、34…接着剤、35…吸引路、36…吸引ポート、38…吸引ホース、40…真空ポンプ、42…接着剤、44…水平方向位置調整部、44A…レール状部材、44B…リニアスライダ、46…鉛直方向位置調整部、48…ハンド吸着盤、50…ターンバックル、50A…フック、52…粘着層、54…非接触チャック、56…取り付け軸、58…連結部、60…ローラ操作バー、68…ブラケット、74…スライダ、76…ブラケット、78…スプリング、80…バックアップローラ、82…ピン、83…回転支持ピン、84…スポンジ部材、86…ダミーシート、102…窓ガラス、106…液晶パネル

Claims (7)

  1. 床面に対して鉛直方向又は鉛直方向から傾斜して設けられ、支持体に連結された第1の基板に粘着層を介して第2の基板を貼合する貼合装置において、
    前記第2の基板の貼合面を前記第1の基板に対して凸状に湾曲させる湾曲手段と、
    前記第2の基板を前記第1の基板に向けて押圧し、前記湾曲手段により湾曲している前記第2の基板を平坦に矯正させながら前記第2の基板の一端から他端へ移動する押圧手段と、
    前記押圧手段を支持し、かつ前記第1の基板又は前記支持体に気体を吹き付けることにより発生する負圧により非接触状態で前記第1の基板又は前記支持体に取り付けられる機構を有する支持手段と、
    を備えたことを特徴とする基板の貼合装置。
  2. 前記支持手段は、前記押圧手段の両端部を支持するとともに、前記第2の基板の外側に配置される請求項1に記載の基板の貼合装置。
  3. 前記第1の基板は、建築物に設置された窓ガラスであり、前記第2の基板は画像表示パネルである請求項1又は2に記載の基板の貼合装置。
  4. 床面に対して鉛直方向又は鉛直方向から傾斜して設けられ、支持体に連結された第1の基板に粘着層を介して第2の基板を貼合する貼合方法において、
    前記第2の基板の貼合面を前記第1の基板に対して凸状に湾曲させる湾曲工程と、
    前記第2の基板の一端を押圧手段によって前記第1の基板に向けて押圧し、前記一端から該一端に対向する他端に向けて前記押圧手段を移動させることにより、移動方向に存在する前記第2の基板の湾曲を平坦に矯正させながら、前記第2の基板の貼合面の一端から他端に向けて前記第1の基板に順次貼合する貼合工程と、を有し、
    前記貼合工程において、前記押圧手段は、前記第1の基板又は前記支持体に気体を吹き付けることにより発生する負圧により非接触状態で前記第1の基板又は前記支持体に取り付けられる機構を有する支持手段により支持され、
    前記支持手段を、非接触状態で前記第2の基板の貼合面の前記一端から前記他端に向けて前記第1の基板又は前記支持体の表面に沿って、移動させることを特徴とする基板の貼合方法。
  5. 前記貼合工程において、前記支持手段は、前記押圧手段の両端部を支持するとともに、前記第2の基板の外側に配置される請求項4に記載の基板の貼合方法。
  6. 前記第1の基板は、建築物に設置された窓ガラスであり、前記第2の基板は画像表示パネルである請求項4又は5に記載の基板の貼合方法。
  7. 請求項6に記載の基板の貼合方法によって構成されることを特徴とする画像表示装置。



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