JP2016065702A - 建物の空調システムとその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】床下空間を利用して、住宅内の各居室14を快適な環境に空調する。【解決手段】建物12の床下に閉空間16を設け、その中の空気を、空気中の水分を吸収したり排出したりする吸湿剤22で調湿する。閉空間16は、蓄熱量の大きな蓄熱材26に接している。居室14と閉空間16とは、居室14に空気を送り込む送気路28と排気路30を通じて接続されている。閉空間16の空調にはデシカントユニット32が使用される。デシカントユニット32は、排気装置36と吸気装置38と温度制御装置40とを備える。デシカントユニット32は、吸湿剤22の吸湿能力が低下する前に、吸湿材の機能を回復させるように制御をする。閉空間16の蓄熱作用を利用して、常に適温適湿の空気が居室14に自動的に送りこまれて空調される。【選択図】図1

Description

本発明は、個人用の住宅等に適した省エネルギ効果の高い建物の空調システムとその制御方法に関する。
建物の空調用機器として知られたデシカント空調装置は、廃熱を利用した除湿ができ、省エネルギ効果が高いので、ビルや店舗や劇場といった建物の大規模な空調に適している(特許文献1)(特許文献2)。
特許第3864982号公報 特許第5229368号公報 特開2012−215346号公報 特許4372205号
個人用の住宅等では、住人が室内にいるときと不在のときとで、空調の程度を調整することが必要である。床下暖房システムにより、室内空間内の温度を個別(部屋毎)に調整することができるシステムは、省エネルギ効果もあり、個人用の住宅に適している(特許文献3)。しかしながら、床下暖房システムは、長期間運転をすると、次第に床材が乾燥して、床材の接合部に隙間を生じたり、ひび割れが発生したりするという問題がある。
また、床下空間に建物内部の調湿のために、調湿剤を敷設するシステムも知られている(特許文献4)。しかしながら、室内空間の快適性は、温度と湿度とのバランスにより決まる。さらに、近年普及した気密性住宅では、常時換気装置と空調装置の関係も考慮しなければならない。
本発明は以上の課題を解決するためになされたもので、効率的な空調装置を利用し、床下空間を利用して調湿と同時に蓄熱をして、住宅内の各居室を快適な環境に空調することができる建物の空調システムとその制御方法を提供することを目的とする。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
<構成1>
建物の床下に閉空間を設け、
上記閉空間の中もしくは閉空間から居室に空気を送り込む送気路の中には、空気中の水分を吸収し、かつ、空気中に水分を排出する機能を持つ吸湿剤が収容されており、
上記閉空間は、この閉空間内部の空気の熱を吸収し、かつ、その空気に対して熱を排出する機能を持つ蓄熱材に接しており、
上記建物の内部で空調の対象となる居室と上記閉空間とは、居室に対して閉空間から閉空間内部の空気を送り込む送気路を通じて接続されていて、
上記居室には、換気のために居室内部の空気を排出する排気路が設けられ、
上記居室の排気路と接続された、居室内部の空気を建物の外部に排出する排気装置と、建物の外部の空気を上記閉空間内部に吸気する吸気装置と、この吸気装置の吸気した空気の温度を設定温度に制御する温度制御装置とを含むデシカントユニットが設けられ、
上記デシカントユニットは、上記吸湿剤の吸湿能力の下限値に達しない基準値を設定して、上記吸湿剤の吸湿能力が基準値より低下したことを検出したとき、下限値に達する前に、閉空間の湿度を下げる乾燥した空気を閉空間に供給することを特徴とする空調装置。
<構成2>
上記温度制御装置は、上記蓄熱材と閉空間の空気の温度とを設定温度に制御する機能を持つことを特徴とする構成1に記載の空調装置。
<構成3>
上記吸湿材の吸湿能力は、上記閉空間に露出している建物の吸湿性建材の吸湿能力を越えるように選定されていることを特徴とする構成1または2に記載の空調装置。
<構成4>
上記居室に対して、送気路を通じて閉空間から強制的に空気を送る送気装置を設け、常時換気のための排気路とは別に、居室内の空気を閉空間に戻すバイパス路を設けたことを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載の空調装置。
<構成5>
上記デシカントユニットは、吸気装置が常時換気のための空気量以上の空気を建物の外部から閉空間の内部に吸気し、閉空間の空気が流量調整機構を通じて、居室の排気路から流入する空気と合流して、排気装置に送り込まれて建物外部に排出されるように制御されることを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載の空調装置。
<構成6>
吸気装置が常時換気のための空気量以上の空気を建物の外部から閉空間の内部に吸気して閉空間の内圧が高まったとき、閉空間から外部へ閉空間内部の空気を自動的に排出するための、排気窓を設けたことを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載の空調装置。
<構成7>
上記デシカントユニットの吸気装置は、建物の外部からでなく、上記閉空間内部の空気を吸気して閉空間内部に放出するように構成され、排気装置の運転により閉空間の内圧が下がったとき、外部から閉空間内部へ空気を自動的に吸入するための吸気窓を、閉空間に設けたことを特徴とする構成1に記載の空調装置。
<構成8>
排気装置が居室内部の空気を吸入する空気量をE1とし、
排気装置が吸入した空気を建物の外部に排出する空気量をE2とし、
流量調整機構を通じて排気装置に流入する空気量をE3とし、
吸気装置が建物の外部から吸入する空気量をK1とし、
吸気装置が閉空間に送り込む空気量をK2とし、
吸気装置が閉空間から吸入する空気量をK3とし、
送気路を通じて居室に送り込まれる空気量をR1とし、
排気路を通じて居室から排出される空気量をR2とし、
バイパス路を通じて居室から排出される空気量をR3とし、
排気装置を通じて閉空間から建物の外部へ排出される空気量をS0とし、
吸気装置を通じて閉空間へ建物の外部から吸入される空気量をS1とし、
送気路を通じて閉空間から居室に送り出される空気量をS2とし、
バイパス路を通じて閉空間に戻る空気量をS3とし、
吸気窓を通じて建物の外部から閉空間に流入する空気量をS4とし、
排気窓を通じて閉空間から建物の外部へ流出する空気量をS5としたとき、
構成1に記載した空調装置を、
S1=K1=K2=S2=R1=R2=E1=E2=S0
R3=0,S3=0,E3=0,S4=0,S5=0,K3=0
の関係が成立するように制御することを特徴とする空調制御方法。
<構成9>
排気装置が居室内部の空気を吸入する空気量をE1とし、
排気装置が吸入した空気を建物の外部に排出する空気量をE2とし、
流量調整機構を通じて排気装置に流入する空気量をE3とし、
吸気装置が建物の外部から吸入する空気量をK1とし、
吸気装置が閉空間に送り込む空気量をK2とし、
吸気装置が閉空間から吸入する空気量をK3とし、
送気路を通じて居室に送り込まれる空気量をR1とし、
排気路を通じて居室から排出される空気量をR2とし、
バイパス路を通じて居室から排出される空気量をR3とし、
排気装置を通じて閉空間から建物の外部へ排出される空気量をS0とし、
吸気装置を通じて閉空間へ建物の外部から吸入される空気量をS1とし、
送気路を通じて閉空間から居室に送り出される空気量をS2とし、
バイパス路を通じて閉空間に戻る空気量をS3とし、
吸気窓を通じて建物の外部から閉空間に流入する空気量をS4とし、
排気窓を通じて閉空間から建物の外部へ流出する空気量をS5としたとき、
構成1に記載した空調装置を、
S4=S2=R1=R2=E1=E2=S0
K3=K2
S1=0,R3=0,S3=0,E3=0,S5=0
の関係が成立するように制御することを特徴とする空調制御方法。
<構成10>
下式(a)〜(c)のいずれかの関係が成立するように、空調装置を制御することを特徴とする構成8に記載の空調制御方法。
(a)
S1=K1=K2=R2=E1=E2=S0
S2=R1=R2+R3(free)
R3=S3
E3=0,S4=0,S5=0,K3=0
(b)
S2=R1=R2=E1
E2=E1+E3=S0
S1=K1=K2(free)
K2=E3+S2
R3=0,pS3=0,S4=0,S5=0,K3=0
(c)
S2=R1=R2=E1=E2=S0
S1=K1=K2=S2+S5(free)
R3=0,S3=0,E3=0,S4=0,K3=0
<構成11>
下式(a)〜(c)のいずれかの関係が成立するように、空調装置を制御することを特徴とする構成9に記載の空調制御方法。
(a)
S4=R2=E1=E2=S0
K3=K2 (free)
S2=R1=R2+R3(free)
R3=S3
S1=0,R3=0,S3=0,E3=0,S5=0
(b)
S4=E3+S2 (free)
S2=R1=R2=E1
E2=E1+E3=S0
K3=K2 (free)
S1=0,R3=0,S3=0,S5=0
(c)
S2=R1=R2=E1=E2=S0
S4=E3+S5 (free)
E2=E1+E3=S0
K3=K2 (free)
S1=0,R3=0,S3=0,E3=0
<構成12>
空調装置のコントローラを、構成8または9のいずれかに記載の空調制御方法を実行する装置として機能させるコンピュータプログラム。
<構成13>
構成12に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
<構成1の効果>
閉空間の空気は、デシカントユニットの排気装置により外部に排出される。また、その吸気装置は排気装置との間で熱交換を行い、吸入した空気を排気温度に近付ける。温度制御装置は、その温度をさらに適温に調整する。吸湿剤の吸湿能力が基準値より低下しても、下限値に達する前は吸湿能力に余力があり、閉空間の湿度は適正値に保たれる。デシカントユニットが、この状態で吸湿剤の吸湿能力を回復させるので、居室に供給される空気は常に一定の快適なレベルに保持できる。
<構成2の効果>
温度制御装置は、蓄熱材を含む閉空間の温度を制御する。閉空間に接している蓄熱材の熱容量が十分にあれば、温度制御装置を最適なタイミングで断続運転して、安定した省エネルギの空調ができる。
<構成3の効果>
吸湿剤が閉空間の空気中の水分の大部分を吸収し、閉空間中の空気が乾燥したときには水分を放出するように機能すれば、閉空間に露出している床板等の吸湿性建材が水分を多量に吸収すぎたり乾燥しすぎたりすることがない。
<構成4の効果>
居室毎に、必要なだけ送気装置を運転すれば、居室毎に負荷に応じて空調の程度を調節できる。
<構成5の効果>
排気装置により義務づけられた常時換気を継続する一方で、排気装置を閉空間の空気を排出するために利用する。これで、多量に外気を取り入れることができる。
<構成6の効果>
圧力を逃がす安全弁のように排気窓を利用できる。これで、多量に外気を取り入れることができる。
<構成7の効果>
デシカントユニットは、閉空間内部の空気を吸気して温度調節してから放出するので、建物の外部の空気が多湿のときでも、デシカントユニットの内部でドレン水の発生を抑制できる。また、湿度の低い閉空間内部の空気の温度制御をするので、省エネルギで制御することができる。
実施例1の空調装置を示す建物12の縦断面図である。 図1に示した建物の主要部の分解斜視図である。 本発明の空調装置の運転モードの例を示す説明図である。 除湿制御の説明図である。 コントローラ34の制御動作説明図である。 本発明の空調装置の様々な実施例を示す建物の縦断面図である。 実施例3の空調装置を示す建物の縦断面図である。 実施例4の空調装置を示す建物の縦断面図である。 実施例5の空調装置(その1)を示す建物の縦断面図である。 実施例5の空調装置8 その2)を示す建物の縦断面図である。 実施例6の空調装置を示す建物の一部の縦断面図である。 本発明の空調装置の制御動作の説明図である。 (a)と(b)は、以下の実施例の基本的な2種類の空気の流れ説明図である。 図13(a)の実施例の変形例を示す説明図である。 図13(b)の実施例の変形例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
図1は実施例1の空調装置を示す建物12の縦断面図である。
図の建物12の床下には、空調のための閉空間16が設けられている。閉空間16は、建物12の基礎18と床板20に囲まれた任意の場所に設けられ、空気の出入りを制限した密閉された空間である。本発明では、この閉空間16の温度と湿度を適値に保持し、閉空間16と接した熱容量の大きな蓄熱材26により閉空間16の温度を設定値に安定に維持する。そして、この閉空間16内部の空気を建物12の居室14に送りこむ。閉空間16の広さは目的に応じて選定できる。
ここで、建物12の内部で空調の対象となる区画を全て居室と呼ぶことにする。居室14と閉空間16とは、送気路28を通じて接続されている。送気路28は、居室14に対して閉空間16内部の空気を送り込むためのものである。送気路28は、管路やダクトのほか、換気用の通路や、居室14の床や壁に設けた図示しない換気口でも実現できる。居室14には、空調の対象となる廊下等の区画も含まれてよい。
各居室14には、換気のために、居室14の内部の空気を排出する排気路30が設けられている。この排気路30から、少なくとも、気密性の高い住宅に義務づけられた常時換気量に相当する排気がなされる。送気路28からは、この排気量に相当する空気が送り込まれるように構成されている。本発明では、このように、常時換気機能を損なわないように空調制御が行われる。
(デシカントユニット)
閉空間16には、デシカントユニット32が設置されている。この実施例のデシカントユニット32は、排気装置36と吸気装置38と温度制御装置40とを備えている。排気装置36には、居室14の排気路30が接続されている。この排気装置36は、居室14内部の空気を建物12の外部に排出するためのものである。吸気装置38は、建物12の外部の空気を閉空間16の内部に吸気するためのものである。温度制御装置40は、吸気の温度を調整して、閉空間16の空気の温度を設定温度に制御するためのものである。
排気装置36を駆動すると排気路30を通じて居室14の空気が建物の外部に排出される。これにより居室14の内部が負圧になり、 閉空間16の内部の空気が送気路28を通じて居室14に流れ込む。吸気装置38はこの分の空気を閉空間16に取り入れるよう動作する。排気装置36により、気密性の高い住宅に義務づけられた常時換気を実現する。温度制御装置40は、吸気装置38が取り入れた空気の温度を適温に制御するから、閉空間16の内部の温度が制御される。その熱は蓄熱材26に蓄積されて、閉空間16の内部の温度を安定に保持する。この空気が居室14に送り込まれて空調がされる。
既知のデシカントユニット32は、外気を吸入してユニット内部に設けた除湿剤で除湿をした後に外気を閉空間16の内部に取り入れる装置である。閉空間16の内部の空気は、デシカントユニット32の排気装置36により外部に排出される。また、吸気装置38は排気装置36との間で熱交換を行い、吸入した空気を排気温度に近付ける機能を有する。既知のデシカントユニット32は、このように、排気装置36と吸気装置38と除湿装置の機能を併せ持っている。本発明では、これに吸気温度を制御する温度制御装置40を付加して、閉空間16の温度をさらに適温にするよう制御する。これらの連携制御のために、コントローラ34が設けられている。
(吸湿剤)
閉空間16の中もしくは送気路28の中には、空気中の水分を吸収し、かつ、空気中に水分を排出する機能を持つ吸湿剤22が収容されている。吸湿剤22には、シリカゲルのように、多湿雰囲気では空気中の水分を吸収し、乾燥雰囲気では吸収した水分を空気中に放出する材料が適する。吸湿剤22は例えば、容器24に入れて閉空間16の任意の場所に配置する。またあるいは、居室14に空気を送り込む送気路28中の例えば、図1のAやBの破線の枠に示した場所に配置する。
吸湿剤22は空気中の湿度を適切に制御する能力が建物の建材に比べて高い。従って、居室14の内部を適切な湿度に保持し、住宅用建材の異常乾燥による亀裂発生等を防止できる。また、電力で駆動する除湿装置に比べて、居室14を適切な湿度に安定に維持する能力が高い。
この実施例では、吸湿剤22の吸湿能力が、閉空間16に露出している吸湿性建材の吸湿能力を越えるように選定されている。吸湿剤22は、閉空間16の空気中の水分の大部分を吸収し、閉空間16中の空気が乾燥したときに、水分を放出するように機能する。これにより、閉空間16に露出している床板20等の吸湿性建材が水分を多量に吸収したり乾燥しすぎたりすることがない。従って、床板20の建材の膨張伸縮を抑制して、接合部の隙間の発生やひび割れの発生を防止できる。この機能を果たすために、必要十分な性能の吸湿剤22を必要十分な量だけ閉空間16等に収容することが好ましい。
(蓄熱材)
閉空間16は、この閉空間16の内部の空気の熱を吸収し、かつ、閉空間16内部の空気に対して熱を排出する機能を持つ蓄熱材26に接している。蓄熱材26は、例えば、建物12の基礎18のコンクリートスラブである。床下に配置した多量の砕石等でもよい。その他各種の熱容量の高い材料を閉空間16内部に配置することができる。
蓄熱材26は、閉空間16に対して熱エネルギを出入させることができる状態で閉空間16に接していればよい。蓄熱材26は、水蒸気を含む空気との間で熱交換を行い、閉空間16の内部の空気の温度を安定化させる。蓄熱材26の熱容量が大きければ閉空間16全体の見かけ上の熱容量が大きくなり、例えば、夏は、夜間の冷気を利用した冷熱エネルギを蓄積し、昼間に放出することができる。また、冬は昼間の暖かい外気を用いて蓄熱し、夜間の暖房に利用することができる。
(温度制御と除湿制御)
本発明では、温度制御装置40を追加したデシカントユニット32を、コントローラ34を用いて連携制御する。デシカントユニット32と温度制御装置40とをそれぞれ独立に制御できるので、除湿をし、かつ、適温にまで温度制御することを、同時に行える。しかも、本発明のシステムは常時換気機能を兼ねており、その常時換気機能を保持したまま最適な空調をすることができる。
熱容量の大きな蓄熱材26を利用して、外気の熱や温度制御装置40の熱を用いて、閉空間16の内部の温度を適温に制御すると、外気温の変動に影響されず、閉空間16内部の温度を長時間安定に保持できる。さらに、吸湿剤22の吸湿能力を適度に保持し、閉空間16から居室14へ送り込む空気の湿度を適値に保持することができる。
図2は、図1に示した建物の主要部の分解斜視図である。
図2の1番下の箇所に、基礎18の例を示した。基礎18は、空調装置の蓄熱装置として使用される。従って、例えば、十分に厚みのあるベタ基礎が好ましい。基礎18の上側は床板20で覆われる。例えば、こうしてできた閉空間16中の適当な箇所に容器24を配置し、その中に吸湿剤22を収容する。基礎18の開口部には、デシカントユニット32を固定する。床板20の下面には、温湿度センサ17が取り付けられる。また、デシカントユニット32の吸気装置38側に、温湿度センサ41が取り付けられる。
温湿度センサ17の出力信号と温湿度センサ41の出力信号を、コントローラ34が受信する。コントローラ34は、建物の内部の機械室等に取り付けられる。床板20や、天井板21を貫通するように、送気路28や排気路30が取り付けられている。
(運転モード)
図3は本発明の空調装置の運転モードの例を示す説明図である。
図2に示した基礎18の熱容量が十分にあれば、デシカントユニットの温度制御装置40は、この図のように、一定時間運転し、その後一定時間運転を休止するように制御される。排気装置36や吸気装置38は、常時換気を維持するために運転を継続する。これにより、外気温に影響されにくく、安定な制御ができる。
(吸湿能力)
図4は、除湿制御の説明図である。
吸湿剤22の吸湿能力の変化は、例えば、閉空間16内部に配置した温湿度センサ17と、デシカントユニット32から閉空間16に供給される空気を監視する温湿度センサ41により測定することができる。閉空間16に供給される空気の温度と湿度について、一定時間の平均値を求め、同時に、閉空間16内部の温度と湿度について、一定時間の平均値を求めると、その一定時間に閉空間16に取り入れられた空気中から吸湿剤22により吸収された水分量が計算できる。適当な時間間隔で、この水分量の計算を繰り返すと、一定時間で吸湿剤22が吸収できる水分量の変化を監視できる。
図4(a)のグラフの縦軸は除湿剤22の含水量である。横軸は閉空間の湿度である。吸湿剤22の含水量が増えて吸湿能力が低くなると、図4(b)に示すように、一定時間で吸収できる水分量が減少する。例えばこうした方法により、吸収剤の吸湿能力を検出できる。吸湿剤22は、デシカントユニット32から閉空間16に供給される空気を除湿して、閉空間16の湿度を適値に保持する。一定時間以内に閉空間16の湿度を目標湿度にすることができなくなったときの吸湿剤22の吸湿能力を下限値とする。吸湿剤22の吸湿能力が下限値に達するよりも少し前に、吸湿剤22の吸湿能力を復帰させれば、閉空間16の湿度が急激に高まるといったことがない。
この制御のために、吸湿剤22の吸湿能力の下限値に達していない適切なレベルに、図4(a)のように基準値を決めておく。基準値の状態では、まだ、吸湿剤22の吸湿能力が残っており、閉空間16の湿度は適値に保持されている。吸湿剤22の吸湿能力が基準値以下になったとき、閉空間16の湿度を下げる乾燥した空気をデシカントユニット32から、閉空間16に供給するように制御する。
例えば、デシカントユニット32から、ドレン水を発生させない程度に空気を冷却して湿度を閉空間16よりも低下させた空気を、閉空間16の内部に予め設定した時間だけ供給する。これにより、吸湿材の吸湿能力を復帰させることができる。
図5は、コントローラ34の制御動作説明図である。
図のように、コントローラ34は温湿度センサ41と温湿度センサ17の出力信号を読み取る。そして、排気装置36と吸気装置38と温度制御装置40をオンオフ制御して、閉空間16の内部の温度と湿度を制御する。
デシカントユニット32は、上記のように、吸湿剤22の吸湿能力の下限値に達しない基準値を設定して動作する。コントローラ34は、吸湿剤22の吸湿能力が基準値より低下したことを検出したとき、下限値に達する前に、閉空間16の湿度を下げるために、デシカントユニット32を制御して、乾燥した空気を閉空間16に供給する。
吸湿剤22の吸湿能力が基準値より低下しても、下限値に達する前は吸湿能力に余力があり、閉空間16の湿度は適正値に保たれる。この状態で吸湿剤22の吸湿能力を回復させるので、居室14に供給される空気は常に一定の快適なレベルに保持できる。
温度制御装置40は、蓄熱材26と閉空間16の空気の温度とを設定温度に制御するために使用される。閉空間16に接している蓄熱材26の熱容量が十分にあれば、図3で説明したように、温度制御装置40を最適なタイミングで断続運転して、省エネルギの空調ができる。
図6以下は、本発明の空調装置の様々な実施例を示す建物の縦断面図である。
この実施例では、居室14に対して、送気路28を通じて閉空間16から強制的に空気を送る送気装置42を設ける。デシカントユニット32は排気路30を通じて常時換気を制御する。そして、常時換気のための排気路30とは別に、居室14内の空気を閉空間16に戻すバイパス路44を設けた。
送気装置42を駆動すると、随時自由に任意の量だけ閉空間16の内部の空気を取り込むことができる。一方、送気装置42により閉空間16に送り込まれた分の空気は、バイパス路44を通じて閉空間16に戻される。居室毎に空調の負荷が異なるとき、この構成が適する。送気装置42は居室の利用者が操作してもよいし、居室の温度を監視してコントローラ34が自動制御をしてもよい。
図7は、実施例3の空調装置を示す建物の縦断面図である。
この実施例では、吸気装置38が自由に吸気量を増減できる。強制排気量を越える閉空間16内部の空気は、流量調整機構46を通じて排気装置36に送り込まれる。この空気は、居室14の排気路30から流入する空気と合流する。流量調整機構46を通じて排気装置36に送り込まれた空気量に相当する分だけ、排気装置36の排気量が増大する。
常時換気のため以外に、排気装置36を閉空間16の空気を排出するために利用することができる。排気装置36が流量調整機構46の状態を検出して排出量を調整してもよいし、流量調整機構46が排気装置36の排気量に追従するようにしてもよい。この構成により、吸気装置38が吸入する空気を温度制御装置40により適温に調整し、蓄熱材26を含む閉空間16全体の蓄熱量を自由に制御し維持することができる。
図8は、実施例4の空調装置を示す建物の縦断面図である。
この例では、排気装置36が閉空間16の内部の空気を排出し、閉空間16の内圧が下がったとき、外部から閉空間内部へ空気を自動的に吸入するための吸気窓52を設けた。デシカントユニット32の吸気装置38は、建物の外部からでなく、閉空間16の内部の空気を吸気する。
デシカントユニット32が閉空間内部の空気を循環させて温度調節をするので、建物の外部の空気が多湿のときでも、デシカントユニットの内部でドレン水の発生を抑制できる。湿度の低い閉空間内部の空気の温度制御をするので、省エネルギで制御することができる。
図9と10は、実施例5の空調装置を示す建物の縦断面図である。
この実施例では、吸気装置38による吸気量が増大して閉空間16の内圧が高まったとき、閉空間16から外部へ閉空間16内部の空気を自動的に排出する排気窓50を設ける。排気窓50は、圧力を逃がす安全弁のような構造でよい。逆止弁のように、排気のみを可能にする構造が好ましい。これも、実施例3と同様に、自由に吸気量を制御することができる。
図11は、実施例6の空調装置を示す建物の一部の縦断面図である。
閉空間16の内部に配置したいずれの機材も、閉空間16の外部に配置することができる。この実施例では、デシカントユニット32を、建物の機械室に配置した。また、吸湿剤22も機械室側に配置することができる。これにより、閉空間16の内部空間の容積を増やして熱容量を増大させられる。また、メンテナンスも容易になるという効果がある。
(空調装置の制御動作)
図12は、本発明の空調装置の制御動作の説明図である。
図12に示した記号は空気が通過する部分を示し、矢印はその流れの方向を示している。既に説明した実施例も含めて、空気の流れを示すと、図13以下のとおりになる。それぞれの図の下側に、空気の流れを示す式を図示した。図5で説明したコントローラ34は、下式のような制御動作のいずれかを選択して動作する。図2に示した各部の空気の流れを自由に組み合わせて制御できるように構成すれば、屋内外の環境に応じて最適な動作を選択できる。
各記号の示す意味は下記のとおりである。
排気装置が居室内部の空気を吸入する空気量をE1とする。
排気装置が吸入した空気を建物の外部に排出する空気量をE2とする。
流量調整機構を通じて排気装置に流入する空気量をE3とする。
吸気装置が建物の外部から吸入する空気量をK1とする。
吸気装置が閉空間に送り込む空気量をK2とする。
吸気装置が閉空間から吸入する空気量をK3とする。
送気路を通じて居室に送り込まれる空気量をR1とする。
排気路を通じて居室から排出される空気量をR2とする。
バイパス路を通じて居室から排出される空気量をR3とする。
排気装置を通じて閉空間から建物の外部へ排出される空気量をS0とする。
吸気装置を通じて閉空間へ建物の外部から吸入される空気量をS1とする。
送気路を通じて閉空間から居室に送り出される空気量をS2とする。
バイパス路を通じて閉空間に戻る空気量をS3とする。
吸気窓を通じて建物の外部から閉空間に流入する空気量をS4とする。
排気窓を通じて閉空間から建物の外部へ流出する空気量をS5とする。
図13(a)と(b)は、以下の実施例の基本的な2種類の空気の流れ説明図である。
まず、図13(a)の実施例では、下式の関係が成立するように制御する。

S1=K1=K2=S2=R1=R2=E1=E2=S0
R3=0,S3=0,E3=0,S4=0,S5=0,K3=0
排気装置36が建物の外部に排出する空気量と、吸気装置38が建物の外部から取り入れる空気量とが等しい。排気装置36は居室14から常時換気のために必要な空気量を建物の外部に排出する。
閉空間16は換気のために排出した空気に相当する量の空気を閉空間16から取り入れる。吸気装置38は、その分の空気量を建物の外から吸入する。即ち、常時換気の量だけ外気を閉空間16に吸入して、温度と湿度を調整した空気を、常時新規の量だけ居室14に送り込んで空調をする。
次に、図13(b)の実施例では、下式の関係が成立するように制御する。
S4=S2=R1=R2=E1=E2=S0
K3=K2
S1=0,R3=0,S3=0,E3=0,S5=0
吸気窓52から、常時換気の量だけ外気を閉空間16に吸入する。温度と湿度を調整した空気を、常時新規の量だけ居室14に送り込んで空調をする点は(a)と変わらない。デシカントユニットの吸気装置38は、閉空間16の内部の空気を吸気して、温度調節をして閉空間16に戻す。この吸気量は何にも制約されないので、制御量を自由に設定できるという効果がある。
図14は、図13(a)の実施例の変形例を示す説明図である。
図14(a)の実施例では、下式の関係が成立するように制御する。
S1=K1=K2=R2=E1=E2=S0
S2=R1=R2+R3(free)
R3=S3
E3=0,S4=0,S5=0,K3=0
図1「(a)の例は、居室14の内部の空気を、換気扇により強制的に循環させる。即ち、換気扇を使用して、閉空間16の内部の空気を居室14に取り入れる。居室の内部の空気は閉空間16に戻される。常時換気だけでは、居室14の内部の温度や湿度が閉空間16の内部の温度や湿度になかなか達しないときに、このような制御ができる。上記の式で、(free)とあるのは、自由に空気量を増減できる部分を示している。この換気量は自由に選ぶことができるという意味である。
図14(b)の実施例では、下式の関係が成立するように制御する。
S2=R1=R2=E1
E2=E1+E3=S0
S1=K1=K2(free)
K2=E3+S2
R3=0,pS3=0,S4=0,S5=0,K3=0
図14の(b)は、吸気装置38が、強制換気のための空気量以上の空気を建物の外部から吸引している。過剰に吸気した空気に相当する分は、流量調整機構46と排気装置36を通じて建物の外部に排出される。外気を速く大量に取り込んで、閉空間16の内部の温度や湿度を適正値に達しさせようとする場合に有効な制御である。この実施例では吸気装置38の吸気量を自由に選ぶことができる。
図14(c)の実施例では、下式の関係が成立するように制御する。
S2=R1=R2=E1=E2=S0
S1=K1=K2=S2+S5(free)
R3=0,S3=0,E3=0,S4=0,K3=0
図14(c)の実施例では、過剰に吸気した空気に相当する分を、閉空間16に設けられた排気窓50から排出するようにしている。上記の(b)の変形例でもある。この実施例も、外気を速く大量に取り込んで、閉空間16の内部の温度や湿度を適正値に達しさせようとする場合に有効な制御である。
図15は、図13(b)の実施例の変形例を示す説明図である。
図15(a)の実施例では、下式の関係が成立するように制御する。
S4=R2=E1=E2=S0
K3=K2 (free)
S2=R1=R2+R3(free)
R3=S3
S1=0,R3=0,S3=0,E3=0,S5=0
図15(a)の実施例は図14(a)の実施例と対応する。この場合、換気扇による居室内の空気の強制循環と、吸気装置38による閉空間16内の空気の強制循環について、いずれも自由に空気量を調整できる。
図15(b)の実施例では、下式の関係が成立するように制御する。
S4=E3+S2 (free)
S2=R1=R2=E1
E2=E1+E3=S0
K3=K2 (free)
S1=0,R3=0,S3=0,S5=0
図15(c)の実施例では、下式の関係が成立するように制御する。
S2=R1=R2=E1=E2=S0
S4=E3+S5 (free)
E2=E1+E3=S0
K3=K2 (free)
S1=0,R3=0,S3=0,E3=0
上記の2例は、いずれも、排気装置36による閉空間16内の空気の排出量を、自由に選ぶことができる点で共通している。その効果は図14の対応する例と同様である。
(運転の経済性)
太陽光発電設備は昼間に余剰電力を供給できる。一方、電力会社は、供給時間帯毎に料金設定を変えている。従って、これらの事情を考慮して、低コストの運転時間制御を、上記の制御に補助的に組み合わせれば、経済的な運転が可能になる。
本発明は以上の実施例に限定されない。上記の実施例では、吸湿剤22を建物12の床下に設けた閉空間16の内部に配置した。しかしながら、吸湿剤22は居室14への空気の流路中のどこに配置しても、吸湿機能を発揮する。もちろん、空気が乾燥しているときは、水分を放出するから加湿機能も備える。故に、吸湿剤22は、例えば、居室14や居室14の天井裏等に配置しても構わない。しかも、本発明では、吸湿剤22の吸湿能力に余力がある状態で、吸湿剤22から水分を除去する処理を開始するので、常に適切に除湿された空気を居室14に送り続けることができる。また、吸気装置38や排気装置36は建物12の壁の内側や天井裏、あるいは建物12の壁の外側等に配置して構わない。
12 建物
14 居室
16 閉空間
17 温湿度センサ
18 基礎
20 床板
21 天井板
22 吸湿剤
24 容器
26 蓄熱材
28 送気路
30 排気路
32 デシカントユニット
34 コントローラ
36 排気装置
38 吸気装置
40 温度制御装置
41 温湿度センサ
42 送気装置
44 バイパス路
46 流量調整機構
50 排気窓
52 吸気窓

Claims (13)

  1. 建物の床下に閉空間を設け、
    上記閉空間の中もしくは閉空間から居室に空気を送り込む送気路の中には、空気中の水分を吸収し、かつ、空気中に水分を排出する機能を持つ吸湿剤が収容されており、
    上記閉空間は、この閉空間内部の空気の熱を吸収し、かつ、その空気に対して熱を排出する機能を持つ蓄熱材に接しており、
    上記建物の内部で空調の対象となる居室と上記閉空間とは、居室に対して閉空間から閉空間内部の空気を送り込む送気路を通じて接続されていて、
    上記居室には、換気のために居室内部の空気を排出する排気路が設けられ、
    上記居室の排気路と接続された、居室内部の空気を建物の外部に排出する排気装置と、建物の外部の空気を上記閉空間内部に吸気する吸気装置と、この吸気装置の吸気した空気の温度を設定温度に制御する温度制御装置とを含むデシカントユニットが設けられ、
    上記デシカントユニットは、上記吸湿剤の吸湿能力の下限値に達しない基準値を設定して、上記吸湿剤の吸湿能力が基準値より低下したことを検出したとき、下限値に達する前に、閉空間の湿度を下げる乾燥した空気を閉空間に供給することを特徴とする空調装置。
  2. 上記温度制御装置は、上記蓄熱材と閉空間の空気の温度とを設定温度に制御する機能を持つことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 上記吸湿材の吸湿能力は、上記閉空間に露出している建物の吸湿性建材の吸湿能力を越えるように選定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の空調装置。
  4. 上記居室に対して、送気路を通じて閉空間から強制的に空気を送る送気装置を設け、常時換気のための排気路とは別に、居室内の空気を閉空間に戻すバイパス路を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空調装置。
  5. 上記デシカントユニットは、吸気装置が常時換気のための空気量以上の空気を建物の外部から閉空間の内部に吸気し、閉空間の空気が流量調整機構を通じて、居室の排気路から流入する空気と合流して、排気装置に送り込まれて建物外部に排出されるように制御されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空調装置。
  6. 吸気装置が常時換気のための空気量以上の空気を建物の外部から閉空間の内部に吸気して閉空間の内圧が高まったとき、閉空間から外部へ閉空間内部の空気を自動的に排出するための、排気窓を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空調装置。
  7. 上記デシカントユニットの吸気装置は、建物の外部からでなく、上記閉空間内部の空気を吸気して閉空間内部に放出するように構成され、排気装置の運転により閉空間の内圧が下がったとき、外部から閉空間内部へ空気を自動的に吸入するための吸気窓を、閉空間に設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  8. 排気装置が居室内部の空気を吸入する空気量をE1とし、
    排気装置が吸入した空気を建物の外部に排出する空気量をE2とし、
    流量調整機構を通じて排気装置に流入する空気量をE3とし、
    吸気装置が建物の外部から吸入する空気量をK1とし、
    吸気装置が閉空間に送り込む空気量をK2とし、
    吸気装置が閉空間から吸入する空気量をK3とし、
    送気路を通じて居室に送り込まれる空気量をR1とし、
    排気路を通じて居室から排出される空気量をR2とし、
    バイパス路を通じて居室から排出される空気量をR3とし、
    排気装置を通じて閉空間から建物の外部へ排出される空気量をS0とし、
    吸気装置を通じて閉空間へ建物の外部から吸入される空気量をS1とし、
    送気路を通じて閉空間から居室に送り出される空気量をS2とし、
    バイパス路を通じて閉空間に戻る空気量をS3とし、
    吸気窓を通じて建物の外部から閉空間に流入する空気量をS4とし、
    排気窓を通じて閉空間から建物の外部へ流出する空気量をS5としたとき、
    請求項1に記載した空調装置を、
    S1=K1=K2=S2=R1=R2=E1=E2=S0
    R3=0,S3=0,E3=0,S4=0,S5=0,K3=0
    の関係が成立するように制御することを特徴とする空調制御方法。
  9. 排気装置が居室内部の空気を吸入する空気量をE1とし、
    排気装置が吸入した空気を建物の外部に排出する空気量をE2とし、
    流量調整機構を通じて排気装置に流入する空気量をE3とし、
    吸気装置が建物の外部から吸入する空気量をK1とし、
    吸気装置が閉空間に送り込む空気量をK2とし、
    吸気装置が閉空間から吸入する空気量をK3とし、
    送気路を通じて居室に送り込まれる空気量をR1とし、
    排気路を通じて居室から排出される空気量をR2とし、
    バイパス路を通じて居室から排出される空気量をR3とし、
    排気装置を通じて閉空間から建物の外部へ排出される空気量をS0とし、
    吸気装置を通じて閉空間へ建物の外部から吸入される空気量をS1とし、
    送気路を通じて閉空間から居室に送り出される空気量をS2とし、
    バイパス路を通じて閉空間に戻る空気量をS3とし、
    吸気窓を通じて建物の外部から閉空間に流入する空気量をS4とし、
    排気窓を通じて閉空間から建物の外部へ流出する空気量をS5としたとき、
    請求項1に記載した空調装置を、
    S4=S2=R1=R2=E1=E2=S0
    K3=K2
    S1=0,R3=0,S3=0,E3=0,S5=0
    の関係が成立するように制御することを特徴とする空調制御方法。
  10. 下式(a)〜(c)のいずれかの関係が成立するように、空調装置を制御することを特徴とする請求項8に記載の空調制御方法。
    (a)
    S1=K1=K2=R2=E1=E2=S0
    S2=R1=R2+R3(free)
    R3=S3
    E3=0,S4=0,S5=0,K3=0
    (b)
    S2=R1=R2=E1
    E2=E1+E3=S0
    S1=K1=K2(free)
    K2=E3+S2
    R3=0,pS3=0,S4=0,S5=0,K3=0
    (c)
    S2=R1=R2=E1=E2=S0
    S1=K1=K2=S2+S5(free)
    R3=0,S3=0,E3=0,S4=0,K3=0
  11. 下式(a)〜(c)のいずれかの関係が成立するように、空調装置を制御することを特徴とする請求項9に記載の空調制御方法。
    (a)
    S4=R2=E1=E2=S0
    K3=K2 (free)
    S2=R1=R2+R3(free)
    R3=S3
    S1=0,R3=0,S3=0,E3=0,S5=0
    (b)
    S4=E3+S2 (free)
    S2=R1=R2=E1
    E2=E1+E3=S0
    K3=K2 (free)
    S1=0,R3=0,S3=0,S5=0
    (c)
    S2=R1=R2=E1=E2=S0
    S4=E3+S5 (free)
    E2=E1+E3=S0
    K3=K2 (free)
    S1=0,R3=0,S3=0,E3=0
  12. 空調装置のコントローラを、請求項8または9のいずれかに記載の空調制御方法を実行する装置として機能させるコンピュータプログラム。
  13. 請求項12に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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JP2018146205A (ja) * 2017-03-08 2018-09-20 トヨタホーム株式会社 床下換気システム
CN111271854A (zh) * 2020-03-06 2020-06-12 刘磊 用于机房内数据中心供冷的节能精密空调系统及调节方法

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