JP2016064954A - ガラス微粒子堆積用バーナおよびガラス微粒子堆積体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バーナ詰まりの発生を抑制しつつ、ガラス微粒子の堆積速度(デポジションレート)を上げる。【解決手段】、原料ガス供給ポートP1は、ガラス微粒子堆積用バーナ1の中心に、軸線C方向に平行に配置され、内側火炎形成部4は、原料ガス供給ポートP1の外側に配置され火炎形成ガスが内側に向けられて噴射される複数の火炎形成ガス噴射ポートを有し、外側火炎形成部5は、軸線C方向に平行に火炎形成ガスが噴射される多重管を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、ガラス微粒子堆積用バーナおよびガラス微粒子堆積体の製造方法に関する。
火炎加水分解反応を利用してガラス微粒子を堆積させる方法として、例えばVAD(Vapor Phase Axial Deposition)法、MMD(Multiburner Multilayer Deposition)法などが知られている。VAD法において用いられるバーナとして、多重管バーナが知られている(例えば、特許文献1)。また、MMD法で用いられるバーナとして、焦点型ノズルバーナが知られている(例えば、特許文献2)。
特開2004−323319号公報 特開2004−331440号公報
VAD法では、例えば特許文献1に開示されているような多重管バーナを用い、中央の管から原料ガスを流し、外側の管から火炎形成ガスを流し、火炎加水分解反応により、ガラス微粒子を堆積させている。多重管バーナで作られる火炎は拡がるため、VAD法のようにほぼ静止している物体にガラス微粒子を堆積させる際には、滑らかな母材形状とすることができる。このとき、原料ガスの反応によって得られたSiOガスを狭い空間内に閉じ込めることで、ガラス微粒子の成長を促し、大きなガラス微粒子が得られる。したがって、多重管バーナを用いた場合にガラス微粒子の堆積速度(デポジションレート:deposition rate)を上げるためには、上記のようなSiOガスを閉じ込める狭い空間を作るために、特許文献1に開示されているように、原料ガスを噴射する中央の管の周囲の外側の管を内側の管より突出させて段差部を設けている。しかしながら、堆積速度を上げるために、原料流量を増やしていくと、上記段差部の内側にガラス微粒子が堆積し、バーナ詰まりが発生しやすくなる。
一方、MMD法の場合、対象が上下に動くため火炎が広がらなくても良いので、例えば特許文献2に開示されているような焦点型ノズルバーナを用い、原料流量を多く流して堆積速度を上げている。しかしながら、VAD法では、上記したように火炎を拡げてガラス微粒子を堆積させる必要があるため、焦点型ノズルバーナは適していない。
そこで、本発明の目的は、VAD法において、バーナ詰まりの発生を抑制しつつ、ガラス微粒子の堆積速度(デポジションレート)を上げることができるガラス微粒子堆積用バーナおよびガラス微粒子堆積体の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様に係るガラス微粒子堆積用バーナは、原料ガス供給ポートと、内側火炎形成部と、外側火炎形成部とを有するガラス微粒子堆積用バーナであって、
前記原料ガス供給ポートは、前記ガラス微粒子堆積用バーナの中心に、軸線方向に平行に配置され、
前記内側火炎形成部は、前記原料ガス供給ポートの外側に配置され火炎形成ガスが内側に向けられて噴射される複数の火炎形成ガス噴射ポートを有し、
前記外側火炎形成部は、軸線方向に平行に火炎形成ガスが噴射される多重管を有する。
本発明の一態様に係るガラス微粒子堆積体の製造方法は、上記ガラス微粒子堆積用バーナを用い、
前記内側火炎形成部と前記外側火炎形成部とにより形成される火炎内で、前記原料ガス供給ポートから噴射する原料ガスを火炎加水分解させてガラス微粒子を生成し、生成した前記ガラス微粒子をターゲットに堆積させてガラス微粒子堆積体を製造する。
本発明によれば、バーナ詰まりの発生を抑制しつつ、ガラス微粒子の堆積速度(デポジションレート)を上げることができる。
本発明の実施形態に係るガラス微粒子堆積体の製造方法を説明する概略図である。 第1の実施形態のバーナを噴射口側から見た正面図である。 第1の実施形態のバーナのA−A断面図である。 第2の実施形態のバーナを噴射口側から見た正面図である。 第2の実施形態のバーナの原料ガス供給ポートに用いられるノズルキャップの一例である。 流速比(v1/v2)と、反応完了位置との関係を示すグラフである。
[本発明の実施形態の説明]
本発明の実施形態に係るガラス微粒子堆積用バーナは、
(1) 原料ガス供給ポートと、内側火炎形成部と、外側火炎形成部とを有するガラス微粒子堆積用バーナであって、
前記原料ガス供給ポートは、前記ガラス微粒子堆積用バーナの中心に、軸線方向に平行に配置され、
前記内側火炎形成部は、前記原料ガス供給ポートの外側に配置され火炎形成ガスが内側に向けられて噴射される複数の火炎形成ガス噴射ポートを有し、
前記外側火炎形成部は、軸線方向に平行に火炎形成ガスが噴射される多重管を有する。
段差部を無くしているため、外側火炎形成部を構成する多重管の内側にはガラス微粒子が堆積しにくい。また、内側火炎形成部の火炎形成ガス噴射ポートは、内側に向けられて火炎形成ガスが噴射されるので、その流れによってSiOガスを狭い空間に閉じ込め、ガラス微粒子の成長を促進させることができる。
(2) 前記原料ガス供給ポートは、ガスの噴射口が複数設けられている。
原料ガス供給ポートの噴射口が複数あることにより、噴射される原料ガスの流速が速くなるとともに、原料ガスと火炎形成ガスとが混ざりやすくなり、火炎加水分解反応の反応効率が上がる。
本発明の実施形態に係るガラス微粒子堆積体の製造方法は、
(3) 上記(1)または(2)に記載のガラス微粒子堆積用バーナを用い、
前記内側火炎形成部と前記外側火炎形成部とにより形成される火炎内で、前記原料ガス供給ポートから噴射する原料ガスを火炎加水分解させてガラス微粒子を生成し、生成した前記ガラス微粒子をターゲットに堆積させてガラス微粒子堆積体を製造する。
バーナ詰まりの発生を抑制しつつ、火炎を広げてガラス微粒子を堆積させることができ、且つ、ガラス微粒子の堆積速度(デポジションレート)を上げることができる。また、原料ガス供給ポートの噴射口が複数ある場合は、噴射される原料ガスの流速が速くなるとともに、原料ガスと火炎形成ガスとが混ざりやすくなり、火炎加水分解反応の反応効率が上がる。
(4) 前記原料ガスと前記原料ガス以外のガスとを予め混合して前記原料ガス供給ポートから噴射する。
原料ガス供給ポートから噴射するガス量を多くすることができるので、原料ガス供給ポートから噴射するガスの流速を速くすることができる。
(5) 前記原料ガス供給ポートから噴射するガスの断面積平均流速v1と、前記原料ガス供給ポート以外の前記内側火炎形成部を構成するポートから噴射するガスの断面積平均流速v2との比であるv1/v2を3以上として各ポートからガスを噴射する。
原料ガス供給ポートから噴射するガスの断面積平均流速v1と、原料ガス供給ポート以外のポートから噴射するガスの断面積平均流速v2との比v1/v2が大きいほど、原料ガス供給ポートから噴射するガスの速い流れによって、原料ガス供給ポート以外のポートから噴射するガスが引き寄せられ反応が促進するため、火炎加水分解反応の反応完了位置が、ガラス微粒子の堆積面よりもバーナ側(手前)になるので、ガラス微粒子の堆積面に効率よくガラス微粒子(SiO)を堆積させることができる。特に、v1/v2が3以上であれば、反応完了位置が、一般的な装置におけるバーナから堆積面までの距離より小さくなるので、より好ましい。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係るガラス微粒子堆積用バーナおよびガラス微粒子堆積体の製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は、本発明の実施形態に係るガラス微粒子堆積体の製造方法を説明する概略図である。
本実施形態においては、光ファイバのコア部となるコアロッドに、クラッド部を形成する(ジャケット付けをする)クラッド部堆積用バーナを例に挙げて、VAD法によりガラス微粒子堆積体を製造する方法の概略を説明する。なお、本実施形態のバーナは、コア部堆積用のバーナや、光ファイバ用以外の他のガラス微粒子堆積用バーナであってもよい。
図1に示すバーナ1(101)は、原料ガスを火炎中において火炎加水分解反応させることでガラス微粒子を生成し、生成されたガラス微粒子をターゲットであるコアロッド3に噴きつける。これにより、ガラス微粒子がコアロッド3の周囲に堆積してクラッドとなる層が形成され、ガラス微粒子堆積体2が形成される。
バーナ1(101)は、ガラス原料となる原料ガスや火炎形成ガス等を噴射口Nから噴射するために、複数の管が同心円状とされることにより層状にガス噴射ポートが配置された構造となっている。以下、第1の実施形態に係るバーナ1および第2の実施形態に係るバーナ101について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図2は、第1の実施形態のバーナ1を噴射口N側から見た正面図である。図3は、図2のバーナ1のA−A断面図である。
本実施形態のバーナ1は、その中心に軸線C方向に平行に配置された原料ガス供給ポートP1と、原料ガス供給ポートP1の外側に配置され火炎形成ガスが内側に向けられて噴射される複数の火炎形成ガス噴射ポートを有する内側火炎形成部4と、軸線C方向に平行に火炎形成ガスが噴射される多重管を有する外側火炎形成部5とを有する。
原料ガス供給ポートP1は、バーナ1の中心に軸線C方向に平行に配置されているので、原料ガスは軸線Cに平行に噴射される。
火炎形成ガスは、水素ガス等の可燃性ガス、酸素ガス等の助燃性ガス、窒素ガス等のシールガスなどからなる。このため、内側火炎形成部4は、複数の火炎形成ガス噴射ポートとして、例えば図2に示すように、窒素ガス噴射ポートP2、酸素ガス噴射ポートP3a〜3h、水素ガス噴射ポートP4、窒素ガス噴射ポートP5を有する。
そして、これらの火炎形成ガス噴射ポートP2〜P5の噴射口は、図3に示すように、原料ガス供給ポートP1側(内側)に向けられている。これにより、火炎形成ガス噴射ポートP2〜P5から火炎形成ガスが内側に向けて噴射される。このように内側に向けて噴射される火炎形成ガスにより火炎が形成され、火炎中でガラス原料が火炎加水分解反応をおこしてガラス微粒子が生成される。
外側火炎形成部5は、多重管構造となっており、複数の火炎形成ガス噴射ポートが軸線C方向に平行に配置されている。例えば図2および図3に示すように、外側火炎形成部5は、酸素ガス噴射ポートP6、窒素ガス噴射ポートP7、水素ガス噴射ポートP8、窒素ガス噴射ポートP9、酸素ガス噴射ポートP10、窒素ガス噴射ポートP11、水素ガス噴射ポートP12、窒素ガス噴射ポートP13、酸素ガス噴射ポートP14を有する。
火炎形成ガス噴射ポートP6〜P14の噴射口は、図3に示すように、軸線C方向に平行になっているので、外側火炎形成部5の多重管から噴射される火炎形成ガスは、軸線C方向に平行に噴射される。
そして、原料ガス供給ポートP1、内側火炎形成部4および外側火炎形成部5における全ての火炎形成ガス噴射ポートP2〜P14は、図3に示すように噴射口の位置を揃えて、従来の多重管バーナに存在する段差部を無くしている。
本実施形態のバーナ1は、以上のような構成により、噴射口の位置を揃え、段差部を無くしているため、外側火炎形成部5を構成する多重管の内側にはガラス微粒子が堆積されにくい。また、内側火炎形成部4の火炎形成ガス噴射ポートP2〜P5は、内側に向けられて火炎形成ガスが噴射されるため、SiOガスを狭い空間に閉じ込め、ガラス微粒子の成長を促進させることができる。このようにして、バーナ詰まりの発生を抑制しつつ、ガラス微粒子の堆積速度(デポジションレート)を上げることができる。さらに、外側火炎形成部5は軸線C方向に平行に火炎形成ガスが噴射される多重管構造のバーナ(火炎形成ガス噴射ポートP6〜P14)とすることにより、火炎を広げてガラス微粒子を堆積させることができる。
さらに、本実施形態のバーナ1を使用したガラス微粒子堆積体の製造方法においては、原料ガスと火炎形成ガスとが混合しやすいように、本発明者らは、ガスの流量条件も工夫している。
本発明者らは、内側から噴射されるガスの流速を外側から噴射されるガスの流速よりも速くすると、外側のガスの流れが内側の速いガスの流れに引き込まれて、内側と外側のガスが混合しやすくなることに着目した。内側と外側のガスが混合しやすくなると、火炎加水分解反応が促進される。なお、外側から噴射されるガスの流速を内側から噴射されるガスの流速よりも速くした場合は、内側のガスは外側のガスに引き込まれること無くそのまま流れるため、混合しやすくはならない。
以上の知見に基づいて、第1の実施形態のバーナ1を使用したガラス微粒子堆積体2の製造方法では、中心の原料ガス供給ポートP1のガスの流速を、その周囲の内側火炎形成部4の火炎形成ガス噴射ポートP2〜P5の流速よりも速くする。具体的には、原料ガス供給ポートP1の流速を上げるため、原料ガス以外のガス(例えば、水素、酸素、窒素ガス等のガス、あるいはこれらのガス等を組み合わせたもの)を混合して、原料ガス供給ポートP1から噴射するガス流量を多くする。
なお、原料ガス以外のガスを混合せずに、あるいは混合した上で、原料ガスの流量を多くしてもよい。
(第2の実施形態)
次に、図4及び図5を参照して、第2の実施形態に係るバーナ101の構造について説明する。図4は、第2の実施形態のバーナ101の噴射口Nの正面図である。図5は、原料ガス供給ポートP1のノズルキャップの一例を示す斜視図である。
第2の実施形態のバーナ101は、原料ガス供給ポートP1が異なる以外は、第1の実施形態に係るバーナ1の構造と同一であるので、同一部分には同一の符号を付けて説明を省略する。
第2の実施形態のバーナ101は、原料ガス供給ポートP1において、複数の噴射口を有する。例えば図4に示すように、3つの噴射口P1a、P1b、P1cを有する。
原料ガス供給ポートP1の噴射口を複数にするには、例えば図5に示すノズルキャップ等を原料ガス供給ポートP1の先端に取り付けるなどすればよい。噴射口を複数にするために、ノズルキャップ等の仕切り部分を設けたことで、実質的な噴射口の合計断面積は小さくなる。
以上のように、第2の実施形態のバーナ101は、原料ガス供給ポートP1の噴射口が複数あることにより、第1実施形態のバーナ1と同量の原料ガス流量であっても、噴射される原料ガスの流速を速くすることができるとともに、原料ガスと火炎形成ガスとが混ざりやすくなるので、火炎加水分解反応の反応効率が上がる。
なお、噴射される原料ガスの流速を速くするためには、原料ガス供給ポートP1の噴射口の外径を細く絞るようにしてもよく、この場合、噴射口は1つでもよい。
上記第1、2の実施形態のバーナを用いたガラス微粒子堆積体の製造方法において、原料ガスあるいは混合したガスの温度を上げてもよい。温度を上げることにより、ガラス微粒子の堆積効率がよくなりガラス微粒子堆積体2の成長速度が上がるので好ましい。
[実施例]
次に、第1の実施形態および第2の実施形態のバーナを使用したガラス微粒子堆積体の製造方法の実施例および比較例について説明する。
(実施例1)
第1の実施形態のバーナ1を使用して、原料ガスとして、原料ガス供給ポートP1から四塩化ケイ素(SiCl)を供給し、窒素ガス噴射ポートP2、P5、P7、P9から窒素ガス(N)を供給し、酸素ガス噴射ポートP3a〜P3h、P6、P10、P14から酸素ガス(O)を供給し、水素ガス噴射ポートP4、P8、P12から水素ガス(H)を供給した。そして、図1に示すように、酸水素火炎を形成して、原料ガスを火炎中において火炎加水分解反応させることでガラス微粒子を生成し、生成されたガラス微粒子をターゲットであるコアロッド3に噴きつけ、ガラス微粒子堆積体2を製造した。
そして、ガラス微粒子堆積体2が形成される時間を測定し、ガラス微粒子の堆積速度を求めた。
(実施例2)
第2の実施形態のバーナを使用して、上記実施例1と同様にして、ガラス微粒子堆積体2を製造した。
(比較例)
従来の多重管バーナを使用して、上記実施例1と同様にして、ガラス微粒子堆積体2を製造した。
(結果)
比較例では堆積速度を上げるため原料流量を増やすとスス詰まりを起こし、ガラス微粒子の堆積を続けることができなくなってしまったが、実施例1では問題なく堆積速度を上げることができ、比較例より5割以上速くなることを確認した。実施例2では、実施例1に比べ、堆積速度をさらに2割速くすることができた。
[実験例]
次に、実験例として、第1の実施形態のバーナを使用してガラス微粒子堆積体2を製造する際に、原料ガス供給ポートP1から噴射するガスの流速を変化させて、それぞれ火炎加水分解反応の反応完了位置を測定した。
具体的には、原料ガスとしてSiClを用い、バーナ1の噴射口(バーナ先端)からの各距離において、ガラス微粒子(SiO)の生成割合(生成したSiOのモル量/投入したSiClのモル量)を測定した。
SiOの生成割合は、バーナの噴射口から離れるほど高くなる。ここでは、SiOの生成割合が0.9となった位置を反応完了位置と定義した。
そして、一定量のSiClに、混合する他のガス(水素(H)、酸素(O)、窒素(N)の混合ガス)の量を変えて、原料ガス供給ポートから噴射させることにより、原料ガス供給ポートの断面積あたりのガスの平均流速を変化させた。
上記したように原料ガスに他のガスを混合することにより原料ガス供給ポートの断面積平均流速v1を変化させて、内側火炎形成部4を構成する各ポートの断面積平均流速v2との流速比に対する反応完了位置を測定した結果を図6に示す。図6の横軸は、上記断面積平均流速v1と断面積平均流速v2との比、すなわち流速比(v1/v2)である。縦軸は、火炎加水分解反応の反応完了位置を、バーナ1の噴射口Nからガラス微粒子の堆積面までの距離を1として比で表している。
図6から、流速比(v1/v2)が大きければ、火炎加水分解反応の反応完了位置が、ガラス微粒子の堆積面よりもバーナ側(手前)になるので、ガラス微粒子の堆積面に効率よくガラス微粒子(SiO)を堆積させることができることがわかる。
そして、反応完了位置が1(ガラス微粒子の堆積面の位置)となるのは、流速比(v1/v2)が2から3の間である。このため、流速比(v1/v2)を3以上とすれば、反応完了位置をガラス微粒子の堆積面よりも確実にバーナ1側(手前側)にすることができる。
上記実験例の結果に鑑みて、流速比(v1/v2)を3以上として各ポートからガスを噴射させることにより、反応完了位置が一般的な装置におけるバーナから堆積面までの距離(例えば500mm程度)より小さくなるので、より好ましい。
1、101 バーナ
2 ガラス微粒子堆積体
3 コアロッド
4 内側火炎形成部
5 外側火炎形成部
N 噴射口
P1、P1a〜P1c 原料ガス供給ポート
P2 窒素ガス噴射ポート
P3a〜P3h 酸素ガス噴射ポート
P4 水素ガス噴射ポート
P5 窒素ガス噴射ポート
P6 酸素ガス噴射ポート
P7 窒素ガス噴射ポート
P8 水素ガス噴射ポート
P9 窒素ガス噴射ポート
P10 酸素ガス噴射ポート
P11 窒素ガス噴射ポート
P12 水素ガス噴射ポート
P13 窒素ガス噴射ポート
P14 酸素ガス噴射ポート

Claims (5)

  1. 原料ガス供給ポートと、内側火炎形成部と、外側火炎形成部とを有するガラス微粒子堆積用バーナであって、
    前記原料ガス供給ポートは、前記ガラス微粒子堆積用バーナの中心に、軸線方向に平行に配置され、
    前記内側火炎形成部は、前記原料ガス供給ポートの外側に配置され火炎形成ガスが内側に向けられて噴射される複数の火炎形成ガス噴射ポートを有し、
    前記外側火炎形成部は、軸線方向に平行に火炎形成ガスが噴射される多重管を有する、ガラス微粒子堆積用バーナ。
  2. 前記原料ガス供給ポートは、ガスの噴射口が複数設けられている、請求項1に記載のガラス微粒子堆積用バーナ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガラス微粒子堆積用バーナを用い、
    前記内側火炎形成部と前記外側火炎形成部とにより形成される火炎内で、前記原料ガス供給ポートから噴射する原料ガスを火炎加水分解させてガラス微粒子を生成し、生成した前記ガラス微粒子をターゲットに堆積させてガラス微粒子堆積体を製造する、ガラス微粒子堆積体の製造方法。
  4. 前記原料ガスと前記原料ガス以外のガスとを予め混合して前記原料ガス供給ポートから噴射する、請求項3に記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
  5. 前記原料ガス供給ポートから噴射するガスの断面積平均流速v1と、前記原料ガス供給ポート以外の前記内側火炎形成部を構成するポートから噴射するガスの断面積平均流速v2との比であるv1/v2を3以上として各ポートからガスを噴射する、請求項3または請求項4に記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
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