JP2016064690A - 4輪駆動車両の車輪交換時期出力装置 - Google Patents

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【課題】従来に比較して高い精度で車輪の交換時期の到来を判断する4輪駆動車両の車輪交換時期出力装置を提供する。【解決手段】タイヤ取替判定部76またはタイヤローテーション判定部78により後輪18の負荷履歴に基づいて前輪14、後輪18のタイヤの交換時期の到来を判断し、光学表示によって表示出力装置68により出力する。このため、車両走行中において後輪18に作用する駆動力の配分比が変化する場合であってもその車両走行中の後輪18の負荷履歴に基づいて前輪14、後輪18のタイヤの交換時期の到来が判断されるので、従来に比較して高い精度でその前輪14、後輪18のタイヤの交換時期を判断することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、車輪の交換時期を判断してその車輪の交換時期が到来したことを出力する4輪駆動車両の車輪交換時期出力装置において、従来に比較して高い精度でその車輪の交換時期を判断する技術に関するものである。
車輪(タイヤ)のローテーション時期または新たな車輪に取り替える時期である車輪の交換時期の到来を出力する車輪交換時期出力装置を備える車両が知られている。例えば、特許文献1に記載された車両がそれである。上記特許文献1の車両に設けられた車輪交換時期出力装置では、車両の累積走行距離に基づいて車輪の交換時期が判断されて、その車輪の交換時期の到来が出力されるようになっている。
特開2005−153682号公報
ところで、上記のような車輪交換時期出力装置を備える車両において、その車両が例えば走行中に前輪および後輪に作用する駆動力の配分比が走行状態、路面状態によって変化させられる4輪駆動車両である場合には、例えば2輪駆動車両やフルタイム4輪駆動車両のように前輪および後輪に作用する駆動力の配分比が変化しているので、累積走行距離だけでは車輪の交換時期の到来を精度よく判断することができないという問題があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、従来に比較して高い精度で車輪の交換時期の到来を判断する4輪駆動車両の車輪交換時期出力装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、本発明の要旨とするところは、(a) 車輪の交換時期を光学的におよび又は音声により出力する4輪駆動車両の車輪交換時期出力装置であって、(b) 前記車輪毎又は前記車輪群毎の負荷履歴に基づいて車輪の交換時期の到来を判断し、出力することにある。
このように構成された4輪駆動車両の車輪交換時期出力装置によれば、前記車輪毎又は前記車輪群毎の負荷履歴に基づいて車輪の交換時期の到来を判断し、光学的におよび又は音声によって出力する。このため、車両走行中において前記車輪毎又は前記車輪群毎に作用する駆動力の配分比が変化する場合であってもその車両走行中の負荷履歴に基づいて車輪の交換時期の到来が判断されるので、従来に比較して高い精度でその車輪の交換時期を判断することができる。
ここで、好適には、前記4輪駆動車両は、2輪駆動で走行中にその2輪駆動の駆動輪が空転すると他の2輪に駆動力が自動的に伝達されるスタンバイ式の4輪駆動車両である。このため、2輪駆動で走行中にその2輪駆動の駆動輪が空転して他の2輪に駆動力が自動的に伝達されても、その車両走行中の負荷履歴に基づいて車輪の交換時期の到来が判断されるので、スタンバイ式の4輪駆動車両での車輪の交換時期の到来を比較的精度良く判断することができる。
また、好適には、前記負荷履歴は、車両走行中の前記車輪に出力される駆動力の配分比と累積走行距離とに基づいて算出される。このため、車両走行中に前記車輪毎又は前記車輪群毎に作用する駆動力の配分比が変化する場合において、その車両走行中に変化する前記車輪毎又は前記車輪群毎に出力される駆動力の配分比と累積走行距離とに基づいて、車輪の交換時期の到来が判断されるので、高精度にその車輪の交換時期の到来を判断することができる。
また、好適には、(a) 前記車輪の交換時期を光学的に出力する表示出力装置が備えられ、(b) その表示出力装置には、前記4輪駆動車両を想定した模擬車両図で車輪毎に表示される表示器が設けられており、(c) 前記車輪の交換時期の到来が判断されると前記表示器にその車輪の交換時期の到来を示す文字情報が表示され、(d) その交換時期が到来した車輪を、前記表示器に表示された模擬車両図の車輪の色、濃淡、クロスハッチングの密度または点灯同期を変えて表示する。このため、前記表示器から運転者に前記車輪の交換時期すなわちローテーション時期または新たな車輪への取替時期が知らされ、且つその車輪の取替またはローテーションの必要性がある車輪が知らされる。
本発明が好適に適用された4輪駆動車両の構成を概略的に説明する骨子図である。 図1の4輪駆動車両の駆動状態を制御する電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 図2の表示出力装置に設けられた表示器の一部を表す図であり、図1の4輪駆動車両の前輪、後輪に出力される駆動力の配分比が70:30程度の状態を示すものである。 図2の表示出力装置に設けられた表示器の一部を表す図であり、図1の4輪駆動車両の前輪、後輪に出力される駆動力の配分比が50:50の状態を示すものである。 図2の電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであり、図1の4輪駆動車両の前輪、後輪のタイヤのローテーション時期または取替時期を出力する出力制御の制御作動を説明するフローチャートである。 本発明の他の実施例の4輪駆動車両を示す図である。 本発明の他の実施例の4輪駆動車両を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が好適に適用された4輪駆動車両10の構成を概略的に説明する骨子図である。図1において、4輪駆動車両10は、エンジン12を駆動源とし、そのエンジン12の駆動力を主駆動輪である前輪(車輪)14L、14R(特に区別しない場合には、前輪(車輪群)14という)に伝達する主動力伝達経路と、その主動力伝達経路に介在する回転部材例えばフロントデフ(差動歯車装置)16のデファレンシャルケース16aから副駆動輪である後輪(車輪)18L、18R(特に区別しない場合には、後輪(車輪群)18という)への駆動力を選択的に伝達する副動力伝達経路とを備えているFFベースの4輪駆動車両である。また、上記4輪駆動車両10には、自動変速機20と、フロントデフ16およびトランスファ22を有する主駆動輪駆動力分配ユニット24と、リアデフ(差動歯車装置)26を有する副駆動輪駆動力分配ユニット28と、主駆動輪駆動力分配ユニット24のトランスファ22から副駆動輪駆動力分配ユニット28の第3回転部材30のリングギヤ30aへ選択的に駆動力を伝達するプロペラシャフト32およびカップリング(電子制御カップリング)34とが備えられている。なお、図1では図示されていないが、エンジン12と自動変速機20との間には、流体伝動装置であるトルクコンバータが設けられている。
前輪14へ駆動力を配分する主駆動輪駆動力分配ユニット24では、図1に示すように、自動変速機20の出力軸に形成された出力歯車20aに、デファレンシャルケース16aに形成されたリングギヤ16bが噛み合わされており、エンジン12からの駆動力が自動変速機20を介してフロントデフ16に入力されると、そのフロントデフ16を介して前輪14の左右の車軸36L、36Rの差回転を許容しつつ駆動力が伝達される。なお、フロントデフ16は、第1軸線CE1まわりに回転させられるデファレンシャルケース16aと、前輪14の一対の車軸36L、36Rにそれぞれ連結され、デファレンシャルケース16a内において互いに対向する状態で第1軸線CE1まわりに回転可能にそのディファレンシャルケース16aに支持される一対のサイドギヤ16cと、第1軸線CE1に直交する軸線まわりに回転可能にデファレンシャルケース16aに支持され、一対のサイドギヤ16cと噛み合う状態でそれらの間に配置された一対のピニオン16dとを有している。また、フロントデフ16は公知の技術であるため、具体的な構造や作動の説明については省略する。
また、主駆動輪駆動力分配ユニット24では、図1に示すように、フロントデフ16と並んでトランスファ22が設けられている。上記トランスファ22は、外周嵌合歯38aが形成された円筒状の第1回転部材38と、第1回転部材38の外周に同心に設けられ、後輪18側に駆動力を伝達するためのリングギヤ40aが形成された円筒状の第2回転部材40と、第1回転部材38と第2回転部材40とを選択的に断接する噛合式のドグクラッチからなる第1噛合クラッチ装置42と、その第1噛合クラッチ装置42によってフロントデフ16のデファレンシャルケース16aに選択的に連結させられるドリブンピニオン44とを有している。
第1回転部材38のフロントデフ16側の端部には外周嵌合歯38aが形成されており、その外周嵌合歯38aがデファレンシャルケース16aに形成された内周嵌合歯16eと嵌合されることで、第1回転部材38はフロントデフ16のデファレンシャルケース16aと一体的に回転する。また、第1回転部材38のフロントデフ16側とは反対側の端部には第1噛合クラッチ装置42の一部を構成するクラッチ歯38bが形成されている。
第2回転部材40のフロントデフ16側とは反対側の端部には、第1噛合クラッチ装置42の一部を構成するクラッチ歯40bが形成されている。なお、ドリブンピニオン44は、プロペラシャフト32に接続され、さらにプロペラシャフト32を介してカップリング34の一方の回転要素34aに接続されている。
第1噛合クラッチ装置42は、副駆動輪である後輪18へエンジン12からの駆動力を出力する出力ギヤであるドリブンピニオン44とフロントデフ16のデファレンシャルケース16aとの間を選択的に連結するための噛合クラッチ、すなわち第1回転部材38と第2回転部材40との間を断接するための噛合クラッチである。また、第1噛合クラッチ装置42は、第1回転部材38に形成されたクラッチ歯38bと、第2回転部材40に形成されたクラッチ歯40bと、それらクラッチ歯38bおよびクラッチ歯40bと噛合可能な内周歯46aが形成されて第1軸線CE1方向に移動可能に設けられたスリーブ46と、そのスリーブ46を第1軸線CE1方向に駆動させる第1アクチュエータ48とを備える噛合式のドグクラッチである。なお、第1アクチュエータ48は、後述する電子制御装置52から出力される指令信号によってスリーブ46を第1軸線CE1方向に駆動させる。また、第1噛合クラッチ装置42には、同期装置50が備えられている。同期装置50は公知の技術であるため、具体的な構造や作動の説明については省略する。
以上のように構成された主駆動輪駆動力分配ユニット24すなわちトランスファ22では、図1に示すように第1噛合クラッチ装置42が開放された状態の時には、第1回転部材38と第2回転部材40との接続が遮断されるので、後輪18にはエンジン12からの動力が伝達されない。一方、第1アクチュエータ48によってスリーブ46が移動させられて、クラッチ歯38bおよびクラッチ歯40bが共にそのスリーブ46の内周歯46aと噛み合うと、第1噛合クラッチ装置42が接続され、第1回転部材38と第2回転部材40とが接続される。これによって、第1回転部材38と共に、第2回転部材40、ドリブンピニオン44、プロペラシャフト32、およびカップリング34の一方の回転要素34aが回転する。
後輪18へ駆動力を配分する副駆動輪駆動力分配ユニット28は、図1に示すように、ドリブンピニオン44に一端部が連結されたプロペラシャフト32と、そのプロペラシャフト32の他端部にカップリング34を介して連結されたドライブピニオン54と、第2軸線CE2まわりに回転可能に支持され、そのドライブピニオン54により回転駆動される第3回転部材30と、その第3回転部材30と後輪18の一対の車軸56L、56Rとの間を選択的に連結する第2噛合クラッチ装置58と、その第2噛合クラッチ装置58を介して入力される駆動力を後輪18の左右の車軸56L、56Rに適宜差回転を与えつつ伝達させるリアデフ26とが、備えられている。
リアデフ26は、図1に示すように、第2軸線CE2まわりに回転可能に支持された第2デファレンシャルケース26aと、後輪18の一対の車軸56L、56Rにそれぞれ連結され、第2デファレンシャルケース26a内において互いに対向する状態で第2軸線CE2まわりに回転可能にその第2デファレンシャルケース26aに支持された一対の第2サイドギヤ26bと、第2軸線CE2に直交する軸線まわりに回転可能に第2デファレンシャルケース26aに支持され、一対の第2サイドギヤ26bと噛み合う状態でそれらの間に配置された一対の第2ピニオン26cとを有している。また、リアデフ26は公知の技術であるため、具体的な構造や作動の説明については省略する。
カップリング34は、図1に示すように、プロペラシャフト32と第3回転部材30との間に設けられ、一方の回転要素34aと他方の回転要素34bとの間でトルク伝達を行う。カップリング34は、例えば湿式多板クラッチで構成される電子制御カップリングであり、カップリング34の伝達トルクを制御することにより、前輪14、後輪18に出力される駆動力の配分比を100:0〜50:50の間で連続的に変更することができる。具体的には、カップリング34の伝達トルクを制御する図示しない電磁ソレノイドに指令電流が供給されると、その指令電流の電流値に比例した係合力でカップリング34が係合される。例えば上記電磁ソレノイドに指令電流が供給されない場合には、カップリング34の係合力が零、すなわち伝達トルクが零となり、前輪14、後輪18に出力される駆動力の配分比が100:0となる。また、上記電磁ソレノイドの指令電流が高くなり、カップリング34が完全係合されると、前輪14、後輪18に出力される駆動力の配分比が50:50となる。このように、上記電磁ソレノイドに供給される指令電流の電流値が高くなるに従って後輪18に出力される駆動力の配分比が高くなり、この電流値を制御することで、前輪14、後輪18に出力される駆動力の配分比を連続的に変化させることができる。なお、カップリング34についても公知の技術であるため、具体的な構造や作動については省略する。
第3回転部材30のリアデフ26側とは反対側の端部にはリングギヤ30aが形成されており、そのリングギヤ30aがドライブピニオン54と噛み合わされることで、第3回転部材30はドライブピニオン54と一体的に回転する。また、第3回転部材30のリアデフ26側の端部には第2噛合クラッチ装置58の一部を構成するクラッチ歯30bが形成されている。なお、リアデフ26のデファレンシャルケース26aの第3回転部材30側の端部には、第2噛合クラッチ装置58の一部を構成するクラッチ歯26dが形成されている。
第2噛合クラッチ装置58は、第3回転部材30のリングギヤ30aとリアデフ26の第2デファレンシャルケース26aとの間を選択的に連結するための噛合クラッチ、すなわち第3回転部材30とリアデフ26との間を断接するための噛合クラッチである。また、第2噛合クラッチ装置58は、第3回転部材30に形成されたクラッチ歯30bと、第2デファレンシャルケース26aに形成されたクラッチ歯26dと、それらクラッチ歯30bおよびクラッチ歯26dと噛合可能な内周歯60aが形成されて第2軸線CE2方向に移動可能に設けられているスリーブ60と、そのスリーブ60を第2軸線CE2方向に駆動させる第2アクチュエータ62とを備える噛合式のドグクラッチである。なお、第2アクチュエータ62は、後述する電子制御装置52から出力される指令信号によってスリーブ60をその第2軸線CE2方向に駆動させる。また、第2噛合クラッチ装置58には、同期装置64が備えられている。同期装置64は公知の技術であるため、具体的な構造や作動の説明については省略する。
以上のように構成された副駆動輪駆動力分配ユニット28では、図1に示すように第2噛合クラッチ装置58が開放された状態の時には、第3回転部材30とリアデフ26との接続が遮断されるので、リングギヤ30aを介して第3回転部材30にエンジン12からの駆動力が伝達されても後輪18にその動力が伝達されない。一方、第2アクチュエータ62によってスリーブ60が移動させられて、クラッチ歯30bおよびクラッチ歯26dが共にそのスリーブ60の内周歯60aと噛み合うと、第2噛合クラッチ装置58が接続され、第3回転部材30とリヤデフ26とが接続される。これによって、第3回転部材30と共に、後輪18が回転する。
上述のように構成される4輪駆動車両10では、例えば第1噛合クラッチ装置42および第2噛合クラッチ装置58が接続されると共に、カップリング34の伝達トルクが零よりも大きな値に制御されると、前輪14および後輪18に駆動力が伝達されて4輪駆動走行状態となる。なお、この4輪駆動走行状態においては、カップリング34の伝達トルクが制御されることで、前輪14、後輪18に出力される駆動力の配分比が適宜変更される。
また、上記4輪駆動車両10は、例えば、2輪駆動状態においてその2輪駆動の前輪14が空転(スリップ)すると、第1噛合クラッチ装置42および第2噛合クラッチ装置58が接続されると共にカップリング34の伝達トルクが制御されて、後輪18に出力される駆動力の配分比が増加させられる。すなわち、上記4輪駆動車両10は、2輪駆動で走行中にその2輪駆動の駆動輪である前輪14の駆動力が空転等によって不足すると他の2輪の後輪18に駆動力が自動的に伝達されるスタンバイ式の4輪駆動車両である。
上記4輪駆動車両10には、図1に例示するような電子制御装置52が備えられている。上記電子制御装置52は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、上記4輪駆動車両10の駆動状態を車両の走行状態、路面状態に応じて制御する。また、電子制御装置52には、各種センサによって検出される情報が供給される。例えば、車速センサ66によって検出される車速V等が供給される。
また、電子制御装置52からは、例えば4輪駆動車両10において2輪駆動状態と4輪駆動状態とを切り換える切換制御のために第1アクチュエータ48および第2アクチュエータ62に出力される指令信号と、上記4輪駆動状態において前輪14、後輪18に出力される駆動力の配分比を適宜変更する配分比変更制御のためにカップリング34の電磁ソレノイドに供給される指令電流と、前輪14、後輪18のタイヤのローテーション時期または新たな前輪14、後輪18のタイヤに取り替える時期である前輪14、後輪18のタイヤの交換時期の到来を知らせるために4輪駆動車両10に備えられた表示出力装置(図2参照)68にそのタイヤの交換時期を例えば光学表示させる信号等とが、それぞれ出力される。なお、上記電子制御装置52は、前輪14、後輪18のタイヤの交換時期を判断しその交換時期が到来したことを表示出力装置68に出力する車輪交換時期出力装置として機能する。
図2は、電子制御装置52すなわち前記車輪交換時期出力装置に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。その図2に示す前後輪駆動力配分比算出部70は、車両走行中において、主駆動輪である前輪14に出力される駆動力の配分比の値A1すなわち前輪駆動力配分比A1と、副駆動輪である後輪18に出力される駆動力の配分比の値A2すなわち後輪駆動力配分比A2とを、たとえばカップリング34の電磁ソレノイドに対する電流指令値からそのカップリング34の伝達トルクを求めて算出する。なお、上記前輪駆動力配分比A1は、前輪14に出力された駆動力の前輪14および後輪18に出力された総駆動力に対する比の値であり、上記後輪駆動力配分比A2は、後輪18に出力された駆動力の上記総駆動力に対する比の値であって、例えば前輪14、後輪18に出力される駆動力の配分比が70:30である場合には、上記前輪駆動力配分比A1は0.7となり、上記後輪駆動力配分比A2は0.3となる。また、上記前後輪駆動力配分比算出部70では、極めて短いサイクルタイムtで上記前輪駆動力配分比A1と上記後輪駆動力配分比A2とが繰り返し算出されるようになっている。
総駆動力比算出部72は、前後輪駆動力配分比算出部70で上記後輪駆動力配分比A2が算出されると、式(1)からタイヤ取替用総駆動力比B1を算出すると共に、式(2)からタイヤローテーション用総駆動力比B2を算出する。なお、上記タイヤ取替用総駆動力比B1は、新たな前輪14、後輪18のタイヤに取り替えられた後の走行で、副駆動輪である後輪18に前記総駆動力に対してどれだけの駆動力が平均的に出力されたかを推定する値である。また、上記タイヤローテーション用総駆動力比B2は、前輪14、後輪18のタイヤがローテーションされた後の走行で、副駆動輪である後輪18に前記総駆動力に対してどれだけの駆動力が平均的に出力されたかを推定する値である。
タイヤ取替用総駆動力比B1=後輪駆動力積分値C1/総駆動力積分値D1 ・・・(1)
タイヤローテーション用総駆動力比B2=後輪駆動力積分値C2/総駆動力積分値D2 ・・・(2)
但し、式(1)において、後輪駆動力積分値C1は、新たな前輪14、後輪18のタイヤに取り替えられた後の走行において、前記サイクルタイムtで繰り返し前後輪駆動力配分比算出部70で算出される後輪駆動力配分比A2と、サイクルタイムtで繰り返し車速センサ66から検出される車速Vおよびそのサイクルタイムtから求められるそのサイクルタイムtにおける走行距離との積を車両走行時に繰り返し足し合わせた値である。また、総駆動力積分値D1は、新たな前輪14、後輪18のタイヤに取り替えられた後の走行において、前記サイクルタイムtで繰り返し前後輪駆動力配分比算出部70で算出される前輪駆動力配分比A1、後輪駆動力配分比A2を足し合わせた総駆動力配分比すなわち1と、サイクルタイムtで繰り返し車速センサ66から検出される車速Vおよびそのサイクルタイムtから求められる走行距離との積を車両走行時に繰り返し足し合わせた値である。
また、式(2)において、後輪駆動力積分値C2は、前輪14、後輪18がローテーションされた後の走行において、前記サイクルタイムtで繰り返し前後輪駆動力配分比算出部70で算出される後輪駆動力配分比A2と、サイクルタイムtで繰り返し車速センサ66から検出される車速Vおよびそのサイクルタイムtから求められる走行距離との積を車両走行時に繰り返し足し合わせた値である。また、総駆動力積分値D2は、前輪14、後輪18がローテーションされた後の走行において、前記サイクルタイムtで繰り返し前後輪駆動力配分比算出部70で算出される前輪駆動力配分比A1、後輪駆動力配分比A2を足し合わせた総駆動力配分比すなわち1と、サイクルタイムtで繰り返し車速センサ66から検出される車速Vおよびそのサイクルタイムtから求められる走行距離との積を車両走行時に繰り返し足し合わせた値である。
つまり、前記タイヤ取替用総駆動力比B1および前記タイヤローテーション用総駆動力比B2は、車両走行中においてサイクルタイムtで繰り返し前後輪駆動力配分比算出部70で算出される後輪駆動力配分比A2と、車両走行中においてサイクルタイムtで繰り返し算出される走行距離を足し合わせた累積走行距離とを用いて算出された値であり、車両走行中において副駆動輪である後輪18に前記総駆動力に対してどの程度の駆動力が平均的に出力されたを推定する値すなわち後輪18にどの程度の負荷が加えられたかを示す負荷履歴を表す値である。
また、総駆動力比算出部72では、新たな前輪14、後輪18のタイヤに取り替えられたことが、例えば4輪駆動車両10に設けられた図示しない入力装置を用いて電子制御装置52に入力されると、前記後輪駆動力積分値C1、前記総駆動力積分値D1、前記後輪駆動力積分値C2、前記総駆動力積分値D2が初期化されるようになっている。また、総駆動力比算出部72では、前輪14、後輪18のタイヤのローテーションが行われたことが、例えば4輪駆動車両10に設けられた図示しない入力装置を用いて電子制御装置52に入力されると、前記後輪駆動力積分値C2、前記総駆動力積分値D2が初期化されるようになっている。
タイヤローテーション距離およびタイヤ取替距離算出部74は、総駆動力比算出部72で車両走行中における後輪18の負荷履歴すなわちタイヤ取替用総駆動力比B1およびタイヤローテーション用総駆動力比B2が算出されると、その算出されたタイヤ取替用総駆動力比B1と予め実験的に定められたタイヤ取替基準走行距離E1とから式(3)を用いて新たなタイヤに取り替える必要があるタイヤ取替距離F1を算出すると共に、タイヤローテーション用総駆動力比B2と予め実験的に定められたタイヤローテーション基準走行距離E2とから式(4)を用いてタイヤローテーションが必要とされるタイヤローテーション距離F2を算出する。
タイヤ取替距離F1 = タイヤ取替基準走行距離E1/(1−タイヤ取替用総駆動力比B1) ・・・(3)
タイヤローテーション距離F2 = タイヤローテーション基準走行距離E2/(1−タイヤローテーション用総駆動力比B2)・・・(4)
なお、上記タイヤ取替基準走行距離E1は、例えば2輪駆動車両で新たなタイヤに取り替えが必要とされる走行距離であり例えば30000km等である。また、上記タイヤローテーション基準走行距離E2は、例えば2輪駆動車両でタイヤローテーションが必要とされる走行距離であり例えば5000km等である。
タイヤ取替判定部76は、タイヤローテーション距離およびタイヤ取替距離算出部74でタイヤ取替距離F1が算出されると、その算出されたタイヤ取替距離F1を用いて新たなタイヤに取り替える時期が到来したかすなわちタイヤの取り替えが必要であるか否かを判定する。つまり、タイヤ取替判定部76では、車両走行中においてサイクルタイムtで繰り返し算出される走行距離を足し合わせた累積走行距離が、タイヤローテーション距離およびタイヤ取替距離算出部74で算出されたタイヤ取替距離F1以上である場合にタイヤの取り替えが必要であると判定され、その累積走行距離がタイヤ取替距離F1より短い場合にタイヤの取り替えが必要でないと判定される。なお、上記タイヤ取替判定部76では、新たなタイヤに取り替えられたことが、例えば4輪駆動車両10に設けられた図示しない入力装置を用いて電子制御装置52に入力されると、上記累積走行距離が0kmとなる。
タイヤローテーション判定部78は、タイヤローテーション距離およびタイヤ取替距離算出部74でタイヤローテーション距離F2が算出され、且つタイヤ取替判定部76でタイヤの取り替えが必要でないと判定されると、タイヤローテーション距離およびタイヤ取替距離算出部74で算出されたタイヤローテーション距離F2を用いてタイヤのローテーション時期が到来したかすなわちタイヤのローテーションが必要であるか否かを判定する。すなわち、タイヤローテーション判定部78では、車両走行中においてサイクルタイムtで繰り返し算出される走行距離を足し合わせた累積走行距離が、タイヤローテーション距離およびタイヤ取替距離算出部74で算出されたタイヤローテーション距離F2以上である場合にタイヤローテーションが必要であると判定され、その累積走行距離がタイヤローテーション距離F2より短い場合にタイヤローテーションが必要でないと判定される。なお、上記タイヤローテーション判定部78では、例えば新たなタイヤに取り替えられ或いはタイヤのローテーションが行われたことが、例えば4輪駆動車両10に設けられた図示しない入力装置を用いて電子制御装置52に入力されると、上記累積走行距離が0kmとなる。
出力制御部80は、タイヤ取替判定部76でタイヤの取り替えが必要であると判定されると、新たなタイヤに取り替える時期が到来したことすなわちタイヤ取替時期(タイヤの交換時期)を表示出力装置68から出力する。すなわち、出力制御部80は、タイヤ取替判定部76でタイヤの取り替えが必要であると判定されると、表示出力装置68に設けられた表示器82(図3、図4参照)に例えば「タイヤの取替時期です」とタイヤ取替の必要性を示す文字情報を光学表示する。なお、上記表示出力装置68には、図3および図4に示すように、4輪駆動車両10を想定した模擬車両図Gで車輪W1乃至W4毎に表示される表示器82が設けられており、出力制御部80では、前輪14、後輪18のタイヤの取り替えが必要である車輪を表示器82に表示された模擬車両図Gの車輪W1乃至W4の色の濃淡を変えて表示させる。
また、出力制御部80は、タイヤ取替判定部76でタイヤの取り替えが必要でないと判定され、且つタイヤローテーション判定部78でタイヤローテーションが必要であると判定されると、タイヤのローテーション時期が到来したことすなわちタイヤローテーション時期(タイヤの交換時期)を表示出力装置68から出力する。すなわち、出力制御部80は、タイヤ取替判定部76でタイヤの取り替えが必要でないと判定され、且つタイヤローテーション判定部78でタイヤローテーションが必要であると判定されると、表示出力装置68に設けられた表示器82に例えば「タイヤのローテーション時期です」とタイヤローテーションの必要性を示す文字情報を光学表示する。なお、出力制御部80では、前輪14、後輪18のタイヤローテーションが必要である車輪を表示器82に表示された模擬車両図Gの車輪W1乃至W4の色の濃淡を変えて表示させる。また、図4は、例えばタイヤローテーション判定部78でタイヤローテーションが必要であると判定された時の模擬車両図Gを示す図であり、図4では4輪駆動車両10の前輪14に対応する車輪W1、W2の色の濃さが4輪駆動車両10の後輪18に対応する車輪W3、W4の色よりも濃くなっており、前輪14のタイヤがローテーションの必要性のある車輪のタイヤであることを表示している。また、また、図3は、例えばタイヤローテーション判定部78でタイヤローテーションが必要でないと判定された時の模擬車両図Gを示す図であり、図3では4輪駆動車両10の前輪14に対応する車輪W1、W2の色の濃さと4輪駆動車両10の後輪18に対応する車輪W3、W4の色の濃さとが同じになっている。
また、出力制御部80は、タイヤ取替判定部76でタイヤの取り替えが必要でないと判定され、且つタイヤローテーション判定部78でタイヤローテーションが必要でないと判定されると、表示出力装置68に設けられた表示器82に例えばタイヤローテーション距離およびタイヤ取替距離算出部74で算出されたタイヤ取替距離F1およびタイヤローテーション距離F2を光学表示する。
また、表示器82において、模擬車両図Gには、図3および図4に示すように、その模擬車両図Gの車輪W1乃至W4の周辺部にそれぞれ点灯させられる複数の点灯ランプRが設けられており、前記出力制御部80では、表示器82において、「タイヤの交換時期です」と文字情報が光学表示される、又は「タイヤのローテーション時期です」と文字情報が光学表示される、又はタイヤ取替距離F1およびタイヤローテーション距離F2が光学表示されると、前後輪駆動力配分比算出部70で算出された前輪駆動力配分比A1および後輪駆動力配分比A2を用いて、4輪駆動車両10の出力状態すなわち4輪駆動車両10の前輪14、後輪18に出力される駆動力の配分比を上記点灯ランプRを点灯させることによって表示される。なお、図3で点灯している点灯ランプRは4輪駆動車両10の前輪14、後輪18に出力される駆動力の配分比が70:30程度を示すものであり、図4で点灯している点灯ランプRは4輪駆動車両10の前輪14、後輪18に出力される駆動力の配分比が50:50を示すものである。
図5は、電子制御装置52すなわち車輪交換時期出力装置において、前輪14、後輪18のタイヤのローテーション時期または新たなタイヤに取り替える時期であるタイヤの交換時期の到来を出力する出力制御の制御作動の一例を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムtで繰り返し実行されるものである。
図5のフローチャートに示すように、先ず、前後輪駆動力配分比算出部70に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S1において、カップリング34の伝達トルクから前輪駆動力配分比A1と後輪駆動力配分比A2とが算出される。次に、総駆動力比算出部72に対応するS2において、上記S1で算出された後輪駆動力配分比A2を用いて、車両走行中における後輪18の負荷履歴に対応するタイヤ取替用総駆動力比B1およびタイヤローテーション用総駆動力比B2が式(1)、式(2)から算出される。
次に、タイヤローテーション距離およびタイヤ取替距離算出部74に対応するS3において、上記S2で算出されたタイヤ取替用総駆動力比B1と予め実験的に定められたタイヤ取替基準走行距離E1とから式(3)を用いてタイヤ取替距離F1が算出されると共に、上記S2で算出されたタイヤローテーション用総駆動力比B2と予め実験的に定められたタイヤローテーション基準走行距離E2とから式(4)を用いてタイヤローテーション距離F2が算出される。
次に、タイヤ取替判定部76に対応するS4において、車両走行中においてサイクルタイムtで繰り返し算出される走行距離を足し合わせた累積走行距離が、上記S3で算出されたタイヤ取替距離F1以上であるか否かが判定される。このS4の判定が肯定される場合すなわちタイヤの取り替えが必要であると判定される場合には、出力制御部80に対応するS5が実行されるが、このS4の判定が否定される場合すなわちタイヤの取り替えが必要でないと判定される場合には、タイヤローテーション判定部78に対応するS6が実行される。
上記S5では、表示出力装置68に設けられた表示器82に例えば「タイヤの取替時期です」とタイヤ取替の警告を示す文字情報が光学表示される。すなわち、新たなタイヤに取り替える時期が到来したことが表示器82に出力される。
上記S6では、車両走行中においてサイクルタイムtで繰り返し算出される走行距離を足し合わせた累積走行距離が、上記S3で算出されたタイヤローテーション距離F2以上であるか否かが判定される。このS6の判定が肯定される場合すなわちタイヤローテーションが必要であると判定される場合には、出力制御部80に対応するS7が実行されるが、このS6の判定が否定される場合すなわちタイヤローテーションが必要でないと判定される場合には、出力制御部80に対応するS8が実行される。
上記S7では、表示出力装置68に設けられた表示器82に例えば「タイヤのローテーション時期です」とタイヤローテーションの警告を示す文字情報が光学表示される。すなわち、タイヤのローテーション時期が到来したことが表示器82に出力される。また、上記S8では、表示出力装置68に設けられた表示器82に例えば上記S3で算出されたタイヤ取替距離F1およびタイヤローテーション距離F2が光学表示される。
次に、出力制御部80に対応するS9において、上記S1で算出された前輪駆動力配分比A1および後輪駆動力配分比A2に基づいて、4輪駆動車両10の出力状態すなわち4輪駆動車両10の前輪14、後輪18に出力される駆動力の配分比が複数の点灯ランプRを点灯させることによって表示される。
上述のように、本実施例の4輪駆動車両10の電子制御装置52によれば、タイヤ取替判定部76またはタイヤローテーション判定部78により後輪18の負荷履歴に基づいて前輪14、後輪18のタイヤの交換時期の到来を判断し、そのタイヤの交換時期を光学表示によって表示出力装置68により出力する。このため、車両走行中において後輪18に作用する駆動力の配分比が変化する場合であってもその車両走行中の後輪18の負荷履歴に基づいて前輪14、後輪18のタイヤの交換時期の到来が判断されるので、従来に比較して高い精度でその前輪14、後輪18のタイヤの交換時期を判断することができる。
また、本実施例の4輪駆動車両10の電子制御装置52によれば、4輪駆動車両10は、2輪駆動で走行中にその2輪駆動の駆動輪である前輪14が空転すると他の2輪の後輪18に駆動力が自動的に伝達されるスタンバイ式の4輪駆動車両である。このため、2輪駆動で走行中にその2輪駆動の駆動輪である前輪14が空転して他の2輪の後輪18に駆動力が自動的に伝達されても、その車両走行中の後輪18の負荷履歴に基づいて前輪14、後輪18のタイヤの交換時期の到来が判断されるので、スタンバイ式の4輪駆動車両10での前輪14、後輪18のタイヤの交換時期の到来を比較的精度良く判断することができる。
また、本実施例の4輪駆動車両10の電子制御装置52によれば、前記後輪18の負荷履歴は、車両走行中の後輪18に出力される駆動力の前輪14および後輪18に出力される総駆動力に対する配分比と累積走行距離とに基づいて算出される。このため、車両走行中に後輪18に作用する駆動力の前記総駆動力に対する配分比が変化する場合において、その車両走行中に変化する後輪18に出力される駆動力の前記総駆動力に対する配分比と累積走行距離とに基づいて、前輪14、後輪18のタイヤの交換時期が判断されるので、高精度にその前輪14、後輪18のタイヤの交換時期の到来を判断することができる。
また、本実施例の4輪駆動車両10の電子制御装置52によれば、表示出力装置68には、4輪駆動車両10を想定した模擬車両図Gで車輪W1乃至W4毎に表示される表示器82が設けられており、前輪14、後輪18のタイヤの交換時期の到来が判断されると表示器82にそのタイヤの交換時期の到来を示す文字情報が表示され、その交換時期が到来した車輪を、表示器82に表示された模擬車両図Gの車輪W1乃至W4の色の濃淡を変えて表示する。このため、表示器82から運転者にタイヤの交換時期すなわちローテーション時期または新たなタイヤへの交換時期が知らされ、且つそのタイヤの交換またはローテーションの必要性がある前輪14、後輪18が知らされる。
続いて、本発明の他の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明において、実施例相互に共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例の4輪駆動車両は、図6に示すように、リアモータMから出力される駆動力をリアデフ(差動歯車装置)84を介して副駆動輪である後輪18L、18Rに伝達するリアモータ式のFFベースの4輪駆動車両である点で相違しており、その他の点はカップリング(電子制御カップリング)34を用いてエンジン12から出力される駆動力を前輪14、後輪18に伝達させる電子制御カップリング式のFFベースの4輪駆動車両である前述した実施例1の4輪駆動車両10と略同様である。なお、本実施例の4輪駆動車両に設けられる電子制御装置(車輪交換時期出力装置)52は、その前後輪駆動力配分比算出部70において、エンジン12から前輪14に出力される駆動力とリアモータMから後輪18に出力される駆動力とを求めて前輪駆動力配分比A1および後輪駆動力配分比A2を算出する点で、実施例1の電子制御装置52と異なるが、その他の点は実施例1の4輪駆動車両10の電子制御装置52と略同様であり、その実施例1の4輪駆動車両10の電子制御装置52と略同様の効果を有する。
本実施例の4輪駆動車両は、図7に示すように、エンジン12から出力される駆動力の一部をプロペラシャフト32に一体的に連結されたドライブピニオン86から一対の電磁クラッチ88、90を介して副駆動輪である後輪18L、18Rに伝達するFFベースの4輪駆動車両である点で相違しており、その他の点は前述した実施例1の4輪駆動車両10と略同様である。
本実施例の4輪駆動車両では、上記一対の電磁クラッチ88、90が共に解放されるとエンジン12からの駆動力が後輪18に伝達されない2輪駆動状態となる。一方、一対の電磁クラッチ88、90が係合されるとエンジン12からの駆動力が後輪18に伝達される4輪駆動状態となる。この4輪駆動状態では、一対の電磁クラッチ88、90の係合力を適宜制御するすなわち一対の電磁クラッチ88、90の伝達トルクをそれぞれ変更させることによって後輪18L、18Rに出力される駆動力の配分比が適宜変更される。
また、本実施例の4輪駆動車両に設けられる電子制御装置(車輪交換時期出力装置)52は、その前後輪駆動力配分比算出部70において、エンジン12から前輪14に出力される駆動力とエンジン12から電磁クラッチ88を介して後輪18Lに出力される駆動力とエンジン12から電磁クラッチ90を介して後輪18Rに出力される駆動力とを求めて前輪駆動力配分比A1および後輪駆動力配分比A2を算出する点で、実施例1の電子制御装置52の前後輪駆動力配分比算出部70と異なるが、その他の点は実施例1の4輪駆動車両10の電子制御装置52と略同様であり、その実施例1の4輪駆動車両10の電子制御装置52と略同様の効果を有する。
なお、本実施例の4輪駆動車両に設けられる電子制御装置52には、図示しないが、後輪18L、後輪18Rに出力される駆動力の配分比と累積走行距離とに基づいて、車輪群毎すなわち前輪14、後輪18のタイヤの交換時期の到来だけではなく車輪毎すなわち後輪18L、後輪18Rのタイヤの交換時期の到来を判断して、その後輪18L、後輪18Rのタイヤの交換時期すなわちタイヤのローテーション時期または新たなタイヤに取り替える時期を表示出力装置68に出力させる機能を有する。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
本実施例において、実施例1の4輪駆動車両10は、電子制御カップリング式のFFベースの4輪駆動車両であったが、例えば電子制御カップリング式のFRベースの4輪駆動車両に本発明を適用させても良い。
また、本実施例において、電子制御装置52の出力制御部80では、タイヤ取替判定部76でタイヤの取り替えが必要であると判定されると、表示出力装置68に設けられた表示器82に新たなタイヤに取り替える時期の到来を示す文字情報が光学表示されたが、例えば、新たなタイヤに取り替える時期の到来を示す音声が図示しない出力装置から出力されても良い。また、電子制御装置52の出力制御部80では、タイヤ取替判定部76でタイヤの取り替えが必要でないと判定され、且つタイヤローテーション判定部78でタイヤのローテーションが必要であると判定されると、表示出力装置68に設けられた表示器82にタイヤのローテーション時期の到来を示す文字情報が光学表示されたが、例えば、タイヤのローテーション時期の到来を示す音声が図示しない出力装置から出力されても良い。なお、表示出力装置68から上記光学表示および前記出力装置から上記音声の少なくも一方が出力されれば良い。
また、本実施例の電子制御装置52の総駆動力比算出部72において、車両走行中の後輪18の負荷履歴に対応するタイヤ取替用総駆動力比B1およびタイヤローテーション用総駆動力比B2は、車両走行中においてサイクルタイムtで繰り返し前後輪駆動力配分比算出部70で算出される後輪駆動力配分比A2と、車両走行中においてサイクルタイムtで繰り返し算出される走行距離を足し合わせた累積走行距離とを用いて算出されたが、上記累積走行距離を用いずに車両走行中においてサイクルタイムtで繰り返し前後輪駆動力配分比算出部70で算出される後輪駆動力配分比A2の平均値を上記タイヤ取替用総駆動力比B1および上記タイヤローテーション用総駆動力比B2として用いても良い。また、上記タイヤ取替用総駆動力比B1および上記タイヤローテーション用総駆動力比B2は、後輪駆動力配分比A2と上記累積走行距離とを用いて式(1)、式(2)によって算出されたが、例えば加速度センサ等を設けその加速度センサから検出される車両の荷重変化分を後輪18の負荷としてそれら式(1)、式(2)に追加できるようにしても良い。さらに、減速度、制動力を後輪18の負荷としてそれら式(1)、式(2)に追加できるようにしても良い。
また、本実施例の電子制御装置52の出力制御部80では、新たなタイヤに取り替える必要性またはタイヤのローテーションの必要性がある車輪を、表示器82に表示された模擬車両図Gの車輪W1乃至W4の色の濃淡を変えて表示させていたが、例えば、表示装置82に表示させた模擬車両図Gの車輪W1乃至W4の色、クロスハッチングの密度または点灯同期を変えて表示させても良い。また、出力制御部80では、タイヤローテーション判定部78でタイヤローテーションが必要であると判定されると、図4に示すように、表示器82に表示された模擬車両図Gの車輪W1乃至W4の色の濃淡を変えて表示させていたが、車両走行中において累積走行距離とタイヤローテーション距離F2との比によって、徐々に模擬車両図Gの車輪W1乃至W4の色の濃淡を変えても良い。
また、本実施例の4輪駆動車両は、たとえば第1噛合クラッチ装置42および第2噛合クラッチ装置58が解放状態とされる2輪駆動走行状態となると、第1回転部材38と第2回転部材40との連結が遮断され且つ第3回転部材30とリアデフ26との連結が遮断され、走行中において、第2回転部材40から第3回転部材30までの動力伝達経路(ドリブンピニオン44、プロペラシャフト32、カップリング34、ドライブピニオン54)を構成する各回転要素に動力が伝達されなくなるディスコネクト式の4輪駆動車両であった。しかし、上記第1噛合クラッチ装置42および第2噛合クラッチ装置58が設けられていない4輪駆動車両であっても良い。すなわち、各車輪に作用する駆動力の配分比が変化させられる4輪駆動車両であれば本発明を適用することができる。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:4輪駆動車両
14:前輪(車輪群)
14L、14R:前輪(車輪)
18:後輪(車輪群)
18L、18R:(車輪)
52:電子制御装置(車輪交換時期出力装置)
72:総駆動力比算出部
74:タイヤローテーション距離およびタイヤ取替距離算出部
76:タイヤ取替判定部
78:タイヤローテーション判定部
80:出力制御部

Claims (1)

  1. 車輪の交換時期を光学的におよび又は音声により出力する4輪駆動車両の車輪交換時期出力装置であって、
    前記車輪毎又は前記車輪群毎の負荷履歴に基づいて車輪の交換時期の到来を判断し、出力することを特徴とする4輪駆動車両の車輪交換時期出力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019014446A (ja) * 2017-07-10 2019-01-31 いすゞ自動車株式会社 制御装置

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