JP2016064401A - 電解水原料液、電解水原料液の製造方法及び手洗い用電解水 - Google Patents

電解水原料液、電解水原料液の製造方法及び手洗い用電解水 Download PDF

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Abstract

【課題】 電気分解の際に、電解水における次亜塩素酸の含有量を増大させる。【解決手段】本発明は、電気分解に用いられる電解水原料液の製造方法であって、水に対して中性を呈する塩化物成分を溶解させた塩化物水溶液を作製し、塩化物水溶液に対して調整ガスからなる微細気泡を含有させる。これにより、電気分解の際、電解水原料液中に含有させた調整ガスの作用によって、電解水における次亜塩素酸の含有量を増大させることができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば医療品や衛生品、食品などを取り扱う現場に設置される手洗い用装置に使用される電解水原料液、当該電解水原料液の製造方法及び手洗い用電解水に関するものである。
従来、洗浄などの分野において、電解水生成装置が広く用いられている(例えば特許文献1参照)。
酸性を呈する電解水は、除菌効果を有することから、例えば家畜などの舎屋に噴霧したり、野菜や卵の洗浄などに広く使用されている。特に塩素系の酸性電解水は、除菌・殺菌力に優れており、食品衛生法において殺菌料(次亜塩素酸水)として厚生労働省から認可されている。
この除菌・殺菌力は、主に次亜塩素酸によるものであり、電解水に含まれる塩素が次亜塩素酸として存在することが、非常に重要である。
特開2009−268997号公報
ところで、手洗いなどの除菌用途では、電解水を水道水などで希釈して使用する。このとき、電解水中の次亜塩素酸の含有比率が高ければ、少ない量の電解水でも十分な除菌力を発揮できるため、好ましい。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的は、電解水における次亜塩素酸の含有比率を向上させ得る電解水原料液、電解水原料液の製造方法及び電解水を提供するものである。
かかる課題を解決するため、本発明の電解水原料液は、電気分解に用いられ、水と、水に溶解した塩化物成分と、調整ガスからなる微細気泡とを含有するようにした。
これにより、電解水原料液は、調整ガスの作用により、電気分解の際に電解水における次亜塩素酸の含有比率を向上させ得る。
また、本発明の電解水原料液の製造方法は、水に対して中性を呈する塩化物成分を溶解させた塩化物水溶液を作製し、塩化物水溶液に対して調整ガスからなる微細気泡を含有させるようにした。
これにより、電解水原料液の製造方法は、調整ガスの作用により、電気分解の際に電解水における次亜塩素酸の含有比率を向上させ得る。
さらに、本発明の手洗い用電解水は、水と、水に溶解した塩化物成分と、調整ガスからなる微細気泡とを含有する電解水原料液を電気分解することにより作製された電解水と、水道水とを混合して作製されるようにした。
これにより、手洗い用電解水は、調整ガスの作用により、電気分解の際に電解水における次亜塩素酸の含有比率を向上させ得る。
また、本発明の気泡電解水生成装置は、塩化物水溶液及び調整ガスからなる微細気泡を含有する電解水原料液を電気分解して電解水を生成する電気分解部と、
前記電気分解部において発生した発生ガスを前記電解水から分離する気液分離部と、
前記気液分離部によって分離された発生ガスを、前記電気分解水に対して微細気泡として含有させる微細気泡発生部とを有するようにした。
これにより、気泡電解水生成装置は、調整ガスにより次亜塩素酸の含有比率が高められた電解水に対して、発生ガスに基づく微細気泡を含有させることができ、次亜塩素酸の含有比率を一段と高めることができる。
さらに、本発明の気泡電解水生成方法は、塩化物水溶液及び調整ガスからなる微細気泡を含有する電解水原料液を電気分解して電解水を生成し、
前記電気分解部において発生した発生ガスを前記電解水から分離し、
前記気液分離部によって分離された発生ガスを、前記電気分解水に対して微細気泡として含有させるようにした。
これにより、気泡電解水生成方法では、調整ガスにより次亜塩素酸の含有比率が高められた電解水に対して、発生ガスに基づく微細気泡を含有させることができ、気泡電解水の次亜塩素酸の含有比率を一段と高めることができる。
本発明は、調整ガスの作用により、電気分解の際に電解水における次亜塩素酸の含有比率を向上させ得る電解水原料液、電解水原料液の製造方法及び手洗い用電解、並びに気泡電解水生成装置及び気泡電解水生成方法を実現できる。
希釈電解水供給装置の構成を示す略線図である。 pHと有効塩素の組成比率の説明に供するグラフである。 第2の実施の形態による電解水生成部の構成を示す略線図である。 第1の実施の形態による電解水原料液の製造手順を示す略線図である。 第2の実施の形態による気泡電解水の製造手順を示す略線図である。 他の実施の形態による電解水原料液の製造手順を示す略線図である。
次に本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施の形態>
図1に示す1は、全体として希釈電解水供給装置を示している。希釈電解水供給装置1は、図示しないMPU(Micro Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)から構成される制御部2が希釈電解水供給装置1の全体を統括的に制御するようになされている。
原料液供給部4は、電解水原料液を貯蔵すると共に、電解水生成部5に対して電解水原料液を供給する。電解水の原液として水道水ではなく調整された電解水原料液を用いることにより、フィルターを設置することなく電極や配管の石灰化を防止でき、希釈電解水供給装置1の小型化が可能となる。なお、電解水原料液の詳細については後述する。
電解水生成部5は、電解水原料液を電気分解して電解水を製造し、混合排出部7に供給する。電解水生成部5としては、公知のものを使用することができ、例えば無隔膜式の電解槽を用いることができる。また、2槽式、3槽式の電解槽で生成される酸性及びアルカリ性の電解水を混合しても良い。
希釈水供給部6は、例えば水道や純水など、電解水を希釈する希釈水の供給装置に接続されており、希釈水を混合排出部7に供給する。混合排出部7は、予め設定された混合比率で供給される電解水及び希釈水を混合して排出する。
ところで、酸性電解水では、電解水に含まれる塩素が次亜塩素酸となって除菌効果を奏する。図2に示すように、塩素の存在形態は、水溶液のpHによってその比率が変化することが知られている。
すなわち、電解水中に含まれる塩素が次亜塩素酸として除菌作用を効果的に発現させるためには、電解水のpHを2.7〜6.5の範囲にコントロールすることが必要となる。
例えば塩化ナトリウムなど、水に溶解させたときに中性を呈する電解質を用いた水溶液を電気分解した場合、水素の一部が陰極から水素ガスとして抜けてしまうため、電解水のpHは弱アルカリ(pH9〜10程度)を呈することになる。
このため、本実施の形態では、pHを酸性側にコントロールするため、電解水原料液として、塩化ナトリウムと塩酸とを混合した水溶液を使用する。
電解水水溶液は、各種フィルターを通した不純物の少ない原水に対し、塩酸と塩化ナトリウムが所定比率で溶解された水溶液である。使用される原水は、有機物やカルシウム、マグネシウムなどの硬度成分が10ppm以下であることが好ましい。有機物は塩素との反応を、硬度成分は石灰化の原因となるからである。
塩化ナトリウム及び塩酸の濃度は、希釈水との混合比率に応じて適宜選択される。塩酸の濃度は10%未満であることが好ましい。塩酸の濃度が10%を越えると、皮膚の炎症や失明を引き起こす危険性があるためである。なお、かかる危険性から、塩酸の濃度はできる限り低いことが好ましい。
さらに、本実施の形態における電解水原料液は、次亜塩素酸の存在量を向上させる調整機能を有する調整ガスの微細気泡を含有している。
例えば、調整ガスとして酸素ガス(O)若しくはオゾンガス(O)を用いることにより、塩素の酸化を促進することができ、結果として電解水中の次亜塩素酸の存在量を向上させることができる。
また、調整ガスとして塩素ガス(Cl)を用いることにより、電解水原料液中の塩素含有量を増大させることができ、結果として電解水中の次亜塩素酸の存在量を向上させることができる。
微細気泡は、10〜900nmのいわゆる微細気泡であり、電解水原料液中において、数ヶ月以上に亘って安定的に存在することができる。
電解水原料液の製造方法としては、特に限定されないが、図4のステップSP1〜3に示すように、原水に対して塩化ナトリウムを溶解させた塩化ナトリウム水溶液に対して微細気泡を含有させてから、塩酸を混合することが好ましい。
塩化ナトリウム水溶液に微細気泡を含有させることにより、微細気泡を安定化させることができ、原水に微細気泡を含有する方法と比較して、微細気泡含有量を増大させ得る。さらに、塩酸を含有していない状態のため、微細気泡発生装置に対する腐食や、旋回時に塩酸がガス化や飛沫することによる人体に対する悪影響などの恐れがない。
微細気泡を含有させる方法としては、例えば、調整ガスを吹き込んだ塩化ナトリウム水溶液を高速旋回させるなど、一般的な公知の手法を用いることができる。
<第2の実施の形態>
図4に示した第2の実施の形態においては、電解水生成部5に対応する電解水生成部95において、電気分解によって発生したガスを微細気泡として含有させる点が図1〜2に示した第1の実施の形態と相違している。なお、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同一箇所に同一符号を附して示し、説明を省略する。
図4(A)に示すように、電解水生成部95は、電解部8と、気泡生成部9と、気泡水貯留部10とから構成されている。電解部8の電気分解部11は、カソード電極22A及びアノード電極22Bを有し、カソード室及びアノード室との間に隔膜有さない1槽型の電解槽を有している。なお、電解槽の構成に制限はなく、2槽型・3槽型の電解槽など、種々の構成の電解槽を使用することが可能である。
電気分解部11は、電源供給部21から電源の供給を受け、電解水原料液が供給されると、酸性電解水を生成し、気液分離部12に供給する。このとき、生成された酸性電解水には、電極において発生した水素ガス並びに塩素ガス、酸素ガス及びオゾンガスがそれぞれ含まれる。
このとき、電解部8において液体の存在しない気層領域(気液分離部12)に、電極22A及び22B間のほぼ中央を分割するように、隔離壁29を設けることにより、カソード電極22Aとアノード電極22Bとで発生するガスを分離し、一方のみを発生ガスとして後段の微細気泡の生成に使用することが可能である。隔離壁29は、液層領域に浸かるように設けられてもよく、気層領域の一部のみに設けられても良い。もちろん、隔離壁29がなく、カソード電極22Aとアノード電極22Bとで発生するガスを混合したものを後段の微細気泡の生成に使用しても良い。
気液分離部12は、発生ガスを含有した酸性電解水をそれぞれプールし、気体と液体に分離する。なお、電気分解部11から気液分離部12までは、密閉構造を有していることが好ましい。気液分離部12は、単純にプールした電解水を静置するだけでもよく、また、撹拌などにより迅速に気液分離を行うようにしても良い。
気液分離部12は、カソード電極22A側で分離した気体である発生ガス(すなわち、塩素ガス、酸素ガス及びオゾンガス)を気泡混合部14に供給する一方、分離した液体である分離電解水(すなわち、酸性電解水)を電解水貯留部13に供給する。
電解水貯留部13は、分離電解水を貯留すると共に、これを気泡混合部14に供給する。この結果、気泡混合部14には、電解水貯留部13から当該電解水貯留部13に貯留されていた電解水(以下、これを貯留電解水と呼ぶ)が、気液分離部12から発生ガスが供給される。
気泡混合部14は、貯留電解水と発生ガスとを高速旋回させながら混合することにより、貯留電解水中にナノオーダーの気泡を含むナノバブルを含有させ、電解水貯留部13に戻す。この旋回槽の構成は、例えば特許文献2(特願2014-214926号)に記載されている。そして、電解水貯留部13は、貯留電解水を所定の速度で気泡水貯留部10に供給する。
ここで、例えば気液分離部12から供給される分離電解水の供給量、及び気泡水貯留部10へ供給される貯留電解水の供給量を5リットル/分とし、気泡混合部14へ供給される貯留電解水の供給量を20リットル/分とする。なお、これらの電解水の供給量は、配管における弁の開放面積を変化させたり、ポンプの稼働力を変化させることによって自由に設定することができる。
この場合、貯留電解水は、気泡水貯留部10へ供給されるまでに、平均で4回に亘って気泡混合部14に供給され、気泡が含有されることになる。
また、他の条件を同一とし、気泡水貯留部10へ供給される貯留電解水の供給量を2.5リットル/分とした場合、貯留電解水は、気泡水貯留部10へ供給されるまでに、平均で8回に亘って気泡混合部14に供給され、気泡が含有されることになる。
例えば酸性電解水に対して塩素ガスを混合する場合、塩素ガスの一部は酸性電解水中にナノバブルとして残存するものの、塩素ガスの大部分は酸性電解水から分離する。このとき、一部の塩素ガスが酸性電解水に溶解する。
ナノバブルとして空気を使用する場合、ナノバブル含有量を向上させるために複数回に亘って酸性電解水を旋回槽に供給すると、中和反応及び高速旋回により酸性電解水中の溶存塩素が気化し、酸性電解水としての効果が薄れてしまう。
しかしながら、酸性電解水に対して塩素ガスを混合することにより、酸性電解水中の溶存塩素濃度はむしろ向上するため、酸性電解水としての効果を向上させつつ、ナノバブル含有量を向上させることが可能となる。なお、溶存塩素濃度を向上させたくない場合には、塩素ガスと空気を混合して塩素ガス濃度を調整することも可能である。酸素ガス及びオゾンガスについても同様である。
このように、電解水生成部95は、気泡混合部14へ供給される貯留電解水の供給量と、気泡水貯留部10へ供給される貯留電解水の供給量を調整することにより、複数回に亘って電解水と発生ガスとを混合することができる。この結果、電解水生成部95は、ナノバブルの含有量を変化させると共に、電解水としての効果を持続又は向上させることができる。
このようにして生成された貯留電解水は、気泡電解水として気泡水貯留部10に貯留されるようになされている。
図4(B)に、電解水生成部95の一例を示している。アノード電極22B及びカソード電極22Aは、電源供給部21に接続されており、電源供給部21から電流の供給を受ける。電源供給部は、外部電源から電流を供給しても良く、バッテリ内蔵により自身が有する電源から電流を供給しても良い。
電解部8は、電気分解部11と気液分離部12(図4(A))からなり、配管24A及び25Aを介して微細気泡発生装置9Aに接続されている。配管24Aは、電気分解により発生した発生ガスを、配管25Aは、主に酸性電解水を気泡生成部9としての微細気泡発生装置9Aに供給する。
微細気泡発生装置9Aは、例えば高速旋回により、酸性電解水と発生ガスを混合し、発生ガスからなる微細気泡を酸性電解水に含有させ、気泡電解水を生成する。微細気泡発生装置9Aは、配管26Aを介して気泡水貯留部に接続されており、気泡電解水を気泡水貯留部10に貯留させる。
このように、予め電解水原料液に調整ガスを含有させておくことにより、電気分解時に酸化を促進して酸性電解水中の塩素濃度を向上させるようにした。また、調整ガスに塩素ガスやオゾンガスを含めることにより、発生ガス中の塩素濃度を高めることができ、気泡電解水中の殺菌成分濃度を増大させることができる。
<実施例1>
水道水を軟水器に通し、不純物を取り除いたものを原水とした。下記の3つの原水又は水溶液に対し、高速旋回方式によって微細気泡を発生させた。なお、本実施例では、微細気泡の含有量のみを調べるため、混合するガスとして空気を使用した。
1.原水
2.塩化ナトリウム水溶液
3.塩化ナトリウム水溶液に対して塩酸を混合
1.では、微細気泡の発生量が少なく、微細気泡の残存に時間も短期間であった。2.及び3.では、1.と比較して微細気泡の発生量が多く、また微細気泡が安定化し、長期間に亘って残存することが確認された。
微細気泡は、その表面にゼータ電位と呼ばれる静電気を帯びている。一般的には、負の電荷を帯びていると言われており、出願人の測定では−30mV程度の表面電位を帯びていることが確認されている。
すなわち、微細気泡が電解質に含まれる陽イオンを吸着することにより水溶液中で安定化し、微細気泡の発生量及び残存期間が長くなったものと考えられる。
<実施例2>
実施例1と同様、水道水を軟水器に通し、不純物を取り除いたものを原水とし、塩化物水溶液として重量比で2%濃度の塩酸水溶液を調整した。この塩酸水溶液に対し、高速旋回方式によって微細気泡を発生させた。調整ガスとしては、塩素ガスを使用した。
実施例1と同様、微細気泡が安定化し、長期間に亘って残存することが確認された。
以上の構成によれば、本発明の電解水原料液は、水としての原水と、水に溶解した塩化物成分としての塩化ナトリウムと、酸素やオゾンなどの調整ガスからなる微細気泡とを含有するようにした。
これにより、電解水原料液では、調整ガスの作用により電気分解の際に次亜塩素酸の残存量を増大させることができ、電解水の除菌力を向上させることができる。このため、希釈倍率を上昇させて電解水原料液の使用量を減少させたり、除菌力をアップさせることができる。また、調整ガスを微細気泡の状態で含有することにより、調整ガスを気体の状態で、安定的に電解水原料液に保持させることができる。
電解水原料液は、酸性成分をさらに含むことにより、酸性及びアルカリ性の電解水を全量混合した場合であっても、塩素が次亜塩素酸として存在する弱酸性〜微酸性(pHを3.0〜6.5)の領域に調整することが可能である。また、本発明では、調整ガスの作用により、酸性成分の添加量を低減することも可能である。
電解水原料液において、酸性成分が塩酸であることにより、酸としてだけでなく、塩素をそのまま次亜塩素酸の原料として利用でき、電解水中の次亜塩素酸の含有比率を向上させ得る。
電解水原料液は、pH0.0〜pH6.5であることにより、電解水を全量混合した場合に塩素が次亜塩素酸として存在する弱酸性〜微酸性(pHを3.0〜6.5)の領域に調整することが可能である。取り扱いの安全性や調整の安定性の観点から、より好ましくは、pH2.0〜pH6.0である。
電解水原料液は、塩化物成分として、塩酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、又は塩化マグネシウムのいずれか1つ以上を含有する。これにより、電解水原料液は、安価で安全な塩化物成分を原料として用いることができる。塩酸を用いる場合には、塩酸が塩化物成分及び酸性成分の両方の役割を果たすことになり、より好ましい。
電解水原料液は、塩化物成分として塩化ナトリウム、酸性成分として塩酸を含有することにより、安価で安定的に弱酸性〜微酸性の電解水を製造させ得る。
調整ガスは、電気分解の際に塩素の酸化を促進する酸化促進ガスである。これにより、電解水原料液は、塩素成分を次亜塩素酸に誘導して電解水中の次亜塩素酸の含有比率を向上させ得る。
酸化促進ガスは、酸素、オゾン、塩素のいずれか一つ以上からなる。これにより、酸化促進ガスは、人体にほぼ無害なガスを酸化促進ガスとして使用することができ、環境に負荷を与えない。
気泡電解水生成装置(電解水生成部95)は、塩化物水溶液及び調整ガスからなる微細気泡を含有する電解水原料液を電気分解して電解水を生成する電気分解部(電気分解部11)と、
電気分解部において発生した発生ガスを電解水から分離する気液分離部(気液分離部12)と、
気液分離部によって分離された発生ガスを、電気分解水に対して微細気泡として含有させる微細気泡発生部(微細気泡発生装置9A)とを有する。
これにより、気泡電解水生成装置は、調整ガスにより塩素濃度が高められた電解水に対して、発生ガスに基づく微細気泡を含有させることができ、気泡電解水の塩素濃度を一段と高めることができる。
気液分離部は、発生ガスを選択的に分離し、一部のみを微細気泡発生部に供給する。これにより、気泡電解水生成装置は、例えば塩素ガスやオゾンガスのように、殺菌効果を有するガスの濃度の高い発生ガスを微細気泡として選択的に気泡電解水に含有させることができるため、気泡電解水の殺菌効果を一段と高めることができる。
本発明の気泡電解水生成方法は、気泡電解水生成処理手順RT2(図5)に示すように、ステップSP12において、塩化物水溶液及び調整ガスからなる微細気泡を含有する電解水原料液を電気分解して電解水を生成し、
ステップSP13において、電気分解部において発生した発生ガスを電解水から分離し、
ステップSP14において、気液分離部によって分離された発生ガスを、電気分解水に対して微細気泡として含有させるようにした。
これにより、気泡電解水生成方法では、調整ガスにより塩素濃度が高められた電解水に対して、発生ガスに基づく微細気泡を含有させることができ、気泡電解水の塩素濃度を一段と高めることができる。
以上の構成によれば、電解水原料液の製造方法では、電気分解に用いられる電解水原料液の製造方法であって、水に対して中性を呈する塩化物成分を溶解させた塩化物水溶液を作製し、塩化物水溶液に対して調整ガスからなる微細気泡を含有させるようにした。
これにより、調整ガスの作用により、電気分解の際に電解水中の次亜塩素酸の含有比率を向上させることができる。
また、手洗い用電解水は、水と、水に溶解した塩化物成分と、調整ガスからなる微細気泡とを含有する電解水原料液を電気分解することにより作製された電解水と、水道水とを混合して作製されるようにした。
これにより、手洗い用電解水は、電解水における次亜塩素酸含有量を向上させることができるため、希釈倍率を向上させたり、除菌力を向上させたりすることが可能となる。
なお、上述した実施の形態においては、電解水生成部5が製造した全ての電解水を混合排出部7に供給するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば2槽式の電解槽で電解水を生成した場合、アルカリ性又は酸性電解水の全部又は一部をpH調整のため廃棄しても良い。
また、上述した実施の形態においては、調整ガスとして酸化を促進するガスを使用した場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば水素ガス(H)のように、電解水のpHを低下させるガスを調整ガスとして使用することも可能である。例えば2槽・3層式の電解水生成部を有する希釈電解水供給装置において、酸性及びアルカリ性の電解水を混合する場合、pH調整のため廃棄するアルカリ性電解水の量を減少させ、製造した電解水を無駄なく使用できる。また、酸性及びアルカリ性電解水の全てを使用する場合には、酸性成分の添加量を低減させたり、ゼロにしたりすることもできる。
さらに、上述した実施の形態においては、隔離壁29を設けることにより、発生ガスを選択的に分離し、発生ガスの一部のみを微細気泡として含有させるようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば発生ガスを静置することにより、比重によって発生ガスを選択的に分離し、発生ガスの一部のみを微細気泡として含有させるようにしてもよい。例えば、微細気泡発生装置9Aへ中継される配管25Aの電解槽の気層領域に対する接続口の配置によって、所望する発生ガスの濃度が高い領域を選択的に分離することができる。
さらに、上述した実施の形態においては、塩化物溶液に微細気泡を含有させた後、酸性成分を混合するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、電解水原料液として必ずしも酸性成分は必須でない。電解水原料液として酸性成分を含有しない場合には、図6に示すように、酸性成分を混合するステップは省略される。
本発明は、例えば病院や介護施設などの手洗いスペースに設置される希釈電解水供給装置に適用することができる。
1 :希釈電解水供給装置
2 :制御部
4 :原料液供給部
5,95 :電解水生成部
6 :希釈水供給部
7 :混合排出部
8 :電解部
9 :気泡生成部
9A :微細気泡発生装置
10 :気泡水貯留部
11 :電気分解部
12 :気液分離部
13 :電解水貯留部
14 :気泡混合部
21 :電源供給部
22A :カソード電極
22B :アノード電極
25A :配管
29 :隔離壁

Claims (15)

  1. 電気分解に用いられる電解水原料液であって、
    水と、
    前記水に溶解した塩化物成分と、
    調整ガスからなる微細気泡とを含有する
    ことを特徴とする電解水原料液。
  2. 前記電解水原料液は、
    酸性成分をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の電解水原料液。
  3. 前記酸性成分は、
    塩酸である
    ことを特徴とする請求項2に記載の電解水原料液。
  4. 前記電解水原料液は、
    pH2.0〜pH6.0である
    ことを特徴とする請求項3に記載の電解水原料液。
  5. 前記塩化物成分は、
    塩酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、又は塩化マグネシウムのいずれか1つ以上を含有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電解水原料液。
  6. 前記塩化物成分は、
    塩化ナトリウムであり、
    前記酸性成分は、
    塩酸である
    ことを特徴とする請求項2に記載の電解水原料液。
  7. 前記調整ガスは、
    電気分解の際に塩素の酸化を促進する酸化促進ガスである
    ことを特徴とする請求項1に記載の電解水原料液。
  8. 前記酸化促進ガスは、
    酸素、オゾン、塩素のいずれか一つ以上からなる
    ことを特徴とする請求項7に記載の電解水原料液。
  9. 電気分解に用いられる電解水原料液の製造方法であって、
    水に対して中性を呈する塩化物成分を溶解させた塩化物水溶液を作製し、前記塩化物水溶液に対して調整ガスからなる微細気泡を含有させる
    ことを特徴とする電解水原料液の製造方法。
  10. 前記微細気泡を含有した中性塩化物水溶液に対し、酸性成分を添加する
    ことを特徴とする請求項9に記載の電解水原料液の製造方法。
  11. 水と、前記水に溶解した塩化物成分と、調整ガスからなる微細気泡とを含有する電解水原料液を電気分解することにより作製された電解水と、水道水とを混合して作製された
    ことを特徴とする手洗い用電解水。
  12. 前記手洗い用電解水は、
    pHが3.0〜6.5である
    ことを特徴とする請求項11に記載の手洗い用電解水。
  13. 塩化物水溶液及び調整ガスからなる微細気泡を含有する電解水原料液を電気分解して電解水を生成する電気分解部と、
    前記電気分解部において発生した発生ガスを前記電解水から分離する気液分離部と、
    前記気液分離部によって分離された発生ガスを、前記電気分解水に対して微細気泡として含有させる微細気泡発生部と
    を有する気泡電解水生成装置。
  14. 前記気液分離部は、
    前記発生ガスを選択的に分離し、一部のみを前記微細気泡発生部に供給する
    ことを特徴とする請求項13に記載の気泡電解水生成装置。
  15. 塩化物水溶液及び調整ガスからなる微細気泡を含有する電解水原料液を電気分解して電解水を生成し、
    前記電気分解部において発生した発生ガスを前記電解水から分離し、
    前記気液分離部によって分離された発生ガスを、前記電気分解水に対して微細気泡として含有させる
    ことを特徴とする気泡電解水生成方法。

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