JP2009525818A - 散布装置を有する可動表面洗浄機および可動表面洗浄機上で散布洗浄液を生成するための方法 - Google Patents

散布装置を有する可動表面洗浄機および可動表面洗浄機上で散布洗浄液を生成するための方法 Download PDF

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Abstract

散布された洗浄液(51、52、55、71、160、160A、160B、190、192)を生成するための方法および装置を提供する。洗浄機は、表面(125、302)上で移動するように構成された可動式躯体(102、306、381)と、液体源(14、70、106、502)と、液体ディスペンサ(194、310、352、354、362、371、506)と、液体源から液体ディスペンサ(194、310、352、354、362、371、506)までの流路(16、17、18、59、70、71、160、1OA、160B)と、流路(16、17、18、59、70、71、160、1OA、160B)と流体連通している電気分解散布装置(50、161、163、325、326、503、505)と、を含む。

Description

本開示は、洗浄および/または殺菌システムに関し、より具体的には、洗浄および/または殺菌特性を有する作業液を生成するシステムに関するが、これだけに限定されるものではない。
今日では、住宅、工業、商業、病院、食品加工、およびレストランの施設、たとえば表面および他の基材などの洗浄または消毒、および食品または他の商品など、さまざまな物品の洗浄または消毒のために多種多様なシステムが使用されている。
たとえば、商工業ビルの床面の洗浄には、硬質床面スクラブ洗浄機が広く使用されている。これらは、洗浄機の後ろを歩く操作者によって制御される小型モデルから、洗浄機の上に乗った操作者によって制御される大型モデルにまで及ぶ。このような洗浄機は、通常、車輪付きの車両であり、適切な操作者制御機器を有する。これらの洗浄機の本体には、給電および駆動要素と、洗浄液を保持するための溶液タンクと、スクラブ洗浄された床面から回収された汚れた溶液を保持する回収タンクとが収容される。スクラブヘッドは、1つ以上の洗浄用ブラシと、車両に取り付けられた対応する駆動要素とを含み、車両の前部、下部、または後部に配置しうる。溶液配布システムは、溶液タンクの洗浄液を単一または複数のスクラブ洗浄ブラシの近くの床に定量吐出する。
軟質床面洗浄機は、操作者が操作できる小型の可動式洗浄機として実装することも、あるいは洗浄用ワンドがトラックに接続されたトラック搭載システムに実装することもできる。トラックは、洗浄溶液タンクと、廃水回収タンクと、強力な真空吸引器とを搭載する。
硬質および軟質床面洗浄システムで使用される一般的な洗浄液は、水と化学系洗剤である。洗剤は、一般に、溶剤と、ビルダーと、界面活性剤とを含む。これらの洗剤は、泥および油など、さまざまな種類の汚れに対する洗浄効果を向上させる一方で、洗浄後の表面に望ましくない残滓を残しやすい。このような残滓は、表面の外観を損なうと共に、表面が再汚染されやすく、洗剤によっては、健康または環境に悪影響を及ぼす可能性がある。同様の欠点は、他の種類の表面および物品用の洗浄システムにも当てはまる。
一般的な洗剤の使用を減らし、さらに/または洗浄後の表面に残る残滓を減らしながら、所望の洗浄および/または消毒特性を維持する、改良された洗浄システムが所望されている。
本開示の実施形態は、可動式表面洗浄機に関する。この洗浄機は、表面上で移動するように構成された可動式の躯体と、液体源と、液体ディスペンサと、液体源から液体ディスペンサまでの流路と、この流路と流体連通する電気分解散布装置とを含む。
別の実施形態は、可動式表面洗浄機に関する。この洗浄機は、表面上で移動するように構成された可動式の躯体と、可動式の躯体によって搭載されるタンクと、可動式の躯体に連結され、洗浄ツールを含む電動式の洗浄ヘッドと、液体ディスペンサと、タンクから液体ディスペンサまでの流路と、洗浄機上の電気分解槽とを含み、これは電気分解によって液体を散布する。
別の実施形態は、可動式表面洗浄機に関する。この洗浄機は、表面上で移動するように構成された可動式の躯体と、液体源と、液体ディスペンサと、液体源から液体ディスペンサまでの流路とを含む。散布装置は、洗浄機上で、電気分解によって液体を散布する。
本開示の別の実施形態は、a)可動式床洗浄機を床に沿って移動させるステップと、b)可動式床洗浄機の上で、電気分解槽によって液体を散布するステップと、c)可動式床洗浄機から散布された液体を定量吐出するステップとを含む方法に関する。
別の実施形態は、a)可動式床洗浄機を床に沿って移動させるステップと、b)可動床洗浄機の上で、電気分解槽によって液体を電気分解するステップと、c)可動式床洗浄機から電気分解された液体を散布するステップと、d)装置によって搭載される電動式スクラブツールを利用することによって、床上の定量吐出された液体を機能させるステップと、e)装置によって搭載される回収システムを用いて、床から定量吐出された液体の少なくとも一部を回収するステップとを含む方法に関する。
別の実施形態は、a)可動式床洗浄機を床に沿って移動させるステップと、b)可動式床洗浄機の上で、少なくとも電気分解槽を利用することによって、液体を散布するステップと、c)可動式床洗浄機から散布された液体を定量吐出するステップと、d)装置によって搭載される電動式スクラブツールを利用することによって、床上の定量吐出された液体を機能させるステップと、e)装置によって搭載される回収システムを用いることによって、床から定量吐出された液体の少なくとも一部を回収するステップとを含む方法に関する。
本開示の例示的一実施形態においては、洗浄または消毒時に、従来の界面活性剤/洗剤の使用を実質的にまたは完全に排除するために、散布された液体、電気化学的に活性化された(EA)陽極液および/または陰極液、あるいは散布され、かつ電気化学的に活性化された陽極液および/または陰極液を単一または主要な洗浄液として使用する方法および装置が提供される。
1. 伝統的な洗浄液に使用されている界面活性剤
従来の洗浄液は、通常、水と化学的界面活性剤とを含む。本願明細書で使用する述語「界面活性剤(surfactant)」または「界面活性剤(surface−active agent)」は、特定の濃度および温度における凝集、ならびに表面または界面における吸収を容易にする両親媒性化合物を指す。界面活性剤の化学的組成は、特定の分子構造に応じて決まる。分子は、少なくとも2つの成分で構成される。一方の成分は、水溶性(親水性)であり、もう一方の成分は不水溶性(疎水性)である。油においては、これらの成分は、それぞれ親油性および撥油性である。この2つの成分が均衡することによって、界面活性剤の所望の特性が実現される。
たとえば可動式硬質床面洗浄機など、機械的スクラバを備える洗浄装置においては、たとえば、界面活性剤を含有することによってもたらされる1つの利点は、洗浄に使用する液体に空気を効率的に混入して泡立たせ、この泡立った洗浄液を硬質床面に塗布し、泡立った洗浄液をスクラブブラシで動かし、泡立った洗浄液を実質的に脱気してから、汚れた溶液を回収する。作業中、空気が混入した洗浄液からの脱気は、ブラシの接触によって速やかに実現される。この結果、回収タンクに移送される泡は比較的少ない。
基本的に4種類の界面活性剤が存在する。たとえば、(1)陰イオン界面活性剤。これは、水性環境において負に帯電されたイオン(陰イオン)と正に帯電されたイオン(陽イオン)とに分離し、陰イオンが表面活性特性の担体になる。(2)陽イオン界面活性剤。これも陰イオンと陽イオンとに分離し、陽イオンが表面活性特性の担体になる。(3)非イオン系界面活性剤。これは、界面活性物質であり、水性環境中でイオンに分離しない。(4)両性界面活性剤。これは、水性環境に存在するときに正電荷と負電荷の両方を同じ界面活性剤分子中に含み、水性環境のpH値などの条件と組成とに応じて陰イオンまたは陽イオンの特性を持つことができる。
通常、洗浄用の界面活性剤の主要な仕事として、(1)濡れ性を得るために水の表面張力を低下させ、汚れを表面から浮かせること、および(2)固体粒子および色素を分散させることの2つが挙げられる。有効な洗浄用界面活性剤および洗剤の製造に関しては、多くの変数が関与する。通常、重要なパラメータは、時間、温度、空気混入または空気非混入システム、濃度、汚れ、および機械的処理である。
2. EA液体および散布
硬質および/または軟質床面などの表面を洗浄するために、化学的界面活性剤を用いた液体の代わりに、またはこれ加えて、電気化学的に活性化された(EA)水および他のEA液体を従来の洗浄システムで使用できることが分かった。以下の説明においては、主要な洗浄液の一例として、EA「水」を使用する。ただし、他の実施形態においては、何れか適切な他のEA液または溶液を使用できる。
本願明細書で使用する述語「電気化学的に活性化された液体」または「EA液体」とは、たとえば、(1)反応種、および/または(2)非平衡条件下でかなりの電位または電流の形態の電気化学的エネルギーへの暴露後に形成されるフリーラジカルおよび準安定(活性化された)イオンを含む反応性の高い水を指す。述語「活性化された」とは、たとえば、熱力学的に非平衡な状態に一定時間暴露された後に得られる過度の内部ポテンシャルエネルギーを有する電気化学的または電気物理的な状態または状況を意味する。準安定イオンおよびフリーラジカルは、準安定状態から熱力学的平衡状態に徐々に遷移することによって、やがて緩和する。
本願明細書で使用する述語「電気化学的活性化」とは、たとえば、溶解した物質の分子とイオンとを含有する液体を非平衡な電荷輸送条件下で電極表面に近い特殊な電荷領域への電気化学的暴露中に準安定状態の物質が生成されるプロセスを指す。
EA水を生成する場合、EA水を生成するために使用される初期液体源として、たとえば、(1)通常の未処理の水道水または一般的に入手可能な他の水、(2)1つ以上の電解質が追加された純水、(3)化学的に処理された水道水、および(4)電解質を適切な濃度で含有する他の水性溶液を挙げることができる。一実施形態においては、1つ以上の電解質を純水(または他の水性溶液)に加えることによって、1リットル当たりゼロモルより大きく0.1モル以下の電解質濃度が得られる。別の実施形態においては、電解質濃度は、1リットル当たりゼロモルより大きく、1.0モル以下である。他の実施形態においては、この範囲内または範囲外の他の濃度を使用することができる。適切な電解質の例として、クロライド塩、硝酸塩、炭酸塩、または水(または電気化学的に活性化された他の液体)に溶ける何れか他の塩が挙げられる。クロライド塩として、たとえば、塩化ナトリウム(純NaClなど)、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムなどが挙げられる。述語「電解質」とは、水に溶けたときに2つ以上のイオンに分解する何れかの物質、または溶液の状態で電流を通す何れかの物質を意味する。
EA水は、非EA水に比べ、高い洗浄力および無菌化機能を有する。EA水は、通常の、すなわち未処理の、水とは、分子レベルおよび電子レベルで異なる。
散布装置を用いて微細な気泡をEA水(または他の散布対象の液体)に加えると、洗浄対象の表面または物品に送達して洗浄プロセスに利用できる洗浄液を作ることができることも分かった。この液体の散布は、たとえば、電気化学的に活性化して陽極液および陰極液にする前でも、後でも行うことができる。散布された洗浄液は、床面の効率的湿潤化を促進する。酸素などの反応性ガスを用いると、酸素の気泡によって液体の表面張力を低下させることによって液体の濡れ性をさらに向上させることができ、反応によって液体の洗浄および/または殺菌特性をさらに強化することができる。
洗浄用に処理する液体の散布を、電気化学的活性化の前に、たとえば機械的および/または電気的方法によって行うと、散布によって酸素(または他の気体)レベルが高められるため、電気化学的活性化プロセスが助けられ、酸素含有量が極めて高いEA液体が生成されて洗浄または殺菌力が向上する。高酸素含有EA水は、高レベルの酸素を含有し、さまざまな準安定イオンおよび反応性フリーラジカルの存在によって電気化学的に活性化される。最終的に得られるものは、洗浄および/または殺菌力が強化された、電気化学的に活性化された泡、微泡、または反応性ガスである。
3. EA液体を生成するための機能発生器
図1は、EA液体を生成するために使用できる機能発生器(反応器)10の一例を示す。述語「機能発生器」および「反応器」は、本願明細書においては同義である。機能発生器10は、1つ以上の電気化学的活性化(EA)セル12を含む。これらのセル12は、液体供給源14から給液管16、17、および18を通じて給水(または洗浄用に処理される他の液体)を受け入れる。液体供給源14は、タンクまたは他の溶液貯蔵槽を含むことも、液体を外部供給源から受け入れるための継ぎ手または他の流入口を含むこともできる。一実施形態において、給水は、1リットル当たり1.0モル以下の塩を含有する、通常の水道水などの、水性組成物を含む。別の実施形態において、この水性組成物は、1リットル当たり0.1モル以下の塩を含有する。他の実施形態においては、1リットル当たり1.0モルを超える塩を含有する水性組成物を使用できる。
通常の「水道水」という述語は、公共事業、貯水設備、井戸などから家庭用または商業用に一般に入手可能な何れかの水を意味する。通常の水道水は、一般に1リットル当たり0.1モル未満の濃度の塩を含有する。イオンは水の電気化学的活性化を助けるので、脱イオン水、またはイオン含有量がごく僅かである水、は好ましくない。上記のように、洗浄および/または殺菌用に処理する液体として、通常の水道水の代わりに、またはこれに加えて、他の液状組成物を使用し、電気化学的に活性化することによって洗浄および/または殺菌力を強化することができる。
各EAセル12は、少なくとも部分的に電気分解を利用して給水を電気化学的に活性化し、酸性の陽極液組成物20および塩基性の陰極液組成物22の形態のEA水を生成する。述語「酸性の陽極液」、「EA陽極液」、「EA酸化水」、および「陽極液組成物」は、本詳細説明においては同義で使用される。同様に述語「塩基性の陰極液」、「EA還元水」、「EA陰極液」、および「陰極液組成物」は、本詳細説明においては同義で使用される。
一実施形態において、各EAセル12は、1つ以上の陽極室24と1つ以上の陰極室26とを有し(1つのみ図示)、これらの室は陽イオン交換膜または陰イオン交換膜などのイオン交換膜27によって隔てられる。各陽極室24および各陰極室26には、1つ以上の陽極電極30および陰極電極32(各電極を1つのみ図示)がそれぞれ設けられる。陽極および陰極電極30、32は、何れか適切な材料で製造でき、たとえばチタン、またはプラチナなどの貴金属で被覆したチタン、あるいは何れか他の適した電極材料で製造できる。電極およびそれぞれの室は、何れか適した形状および構成にすることができる。たとえば、電極を平坦な板、同軸板、棒体、またはこれらの組み合わせにすることができる。各電極は、たとえば、中実構造にすることも、あるいは1つ以上の開口を設けて金属メッシュなどにすることもできる。さらに、複数のセル12を、たとえば、相互に直列または並列に連結することができる。
電極30、32は、従来の電源(図示せず)の対向端子(opposite terminals)に電気的に接続される。イオン交換膜27は、電極30および32の間に配置される。電源は、一定のDC出力電圧、パルスまたは他の方法で変調されたDC出力電圧、あるいはパルスまたは他の方法で変調されたAC出力電圧を陽極および陰極電極に供給することができる。電源は、何れか適切な出力電圧レベル、電流レベル、デューティサイクル、または波形を有することができる。
たとえば、一実施形態において、電源は供給電圧を比較的定常な状態で各板に印加する。電源は、パルス幅変調(PWM)制御方式を用いて電圧および電流出力を制御するDC/DCコンバータを含む。DC/DCコンバータは、ほぼ15kHzのパルスを用いて、約120〜150ワットの最大電力で5Vから25Vの範囲内の所望される電圧、たとえば電圧15Vなど、を陽極および陰極に生成する。デューティサイクルは、所望の電圧および電流出力に応じて決まる。たとえば、DC/DCコンバータのデューティサイクルを90%にすることができる。以下により詳細に説明するように、比較的定常状態の電圧を一方の極性で5秒間印加し、その後に比較的定常状態の電圧を逆の極性で5秒間印加するように切り替えたい場合は、このように電源を構成することができる。
他の種類の電源を使用し、パルス式または非パルス式で他の電圧および電力範囲にすることもできる。各パラメータは、用途に応じて異なる。
給水は、供給源14から給水配管16を通じて陽極室24および陰極室26の両方に供給される。給水配管16は、陽極給水配管またはマニホルド17と陰極給水配管またはマニホルド18とに分岐させることができる。陽極給水配管17は、給水を各陽極室24に供給し、陰極給水配管18は給水を各陰極室に供給する。
陽イオン交換膜の場合、約5ボルト(V)から約25Vの範囲内の電圧などのDC電位を陽極30と陰極32との間に印加すると、陽極室24に当初存在していた陽イオンはイオン交換膜27を横切って陰極32側に移動し、陽極室24内の陰イオンは陽極30側に移動する。同様に、陰極室26内の陽イオンは、陰極32側に移動する。ただし、陰極室26内の陰イオンは、陽イオン交換膜を通過できないので、陰極室26内に閉じ込められる。
さらに、陽極室24内で陽極30に接触した水分子は電気化学的に酸化されて酸素(O)と水素イオン(H)とになり、陰極室26内で陰極32に接触した水分子は電気化学的に還元されて水素ガス(H)と水酸基イオン(OH)とになる。陽極室24内の水素イオンは、陽イオン交換膜27を通過して陰極室26に入り、そこで水素ガスに還元される。一方、陽極室24内の酸素ガスは、給水を酸素化して陽極液20を形成する。さらに、通常の水道水は一般に塩化ナトリウムおよび/または他の塩化物を含んでいるので、陽極30はこれらの塩化物を酸化して塩素ガスを形成する。この結果、相当量の塩素が生成され、陽極液組成物20のpHは時間の経過に伴いますます酸性になる。
上記のように、電位が印加されると、陰極32に接触した水分子は電気化学的に還元されて水素ガスと水酸基イオン(OH)とになり、陽極室24内の陽イオンは、陽イオン交換膜27を通過して陰極32側に移動する。これらの陽イオンは、陰極32で生成された水酸基イオンとのイオン会合のために利用可能である。一方、水素ガスは、一般に泡立って表面に達し、矢印34で示すように、陰極室26から漏れ出る。この結果、時間の経過に伴い、陰極室26には相当量の水酸基イオンが蓄積され、陽イオンと反応して塩基性水酸化物を形成する。また、陽イオン交換膜は負の電荷を帯びた水酸基イオンを通さないため、これらの水酸化物は、陰極室26に閉じ込められる。この結果、陰極室26には相当量の水酸化物が生成され、陰極液組成物22のpHは、時間の経過に伴い、ますますアルカリ性になる。
水素ガス34は陰極室26から容易に漏れ出るので、機能発生器10の電気化学的反応が平衡状態に達することは決してない。この結果、機能発生器10における電気分解プロセスの非平衡状態によって、反応種が濃縮し、陽極室24および陰極室26において準安定イオンおよびラジカルが形成される。
電気化学的活性化プロセスは、一般に、電子の(陽極30での)離脱、または電子の(陰極32での)導入のどちらかによって発生し、給水の物理化学的(構造、エネルギー、および触媒)特性を変化させる。給水(陽極液または陰極液)は、電界の強さが極めて高いレベルに達しうる電極表面の直近において活性化されると考えられる。この領域は、電気二重層(EDL:Electric Double Layer)とも称される。
あるいは、たとえば、脱イオン水と1リットル当たり最大0.1モルの塩、たとえば1リットル当たり0.1モルの塩化ナトリウム、とを含有する水性組成物を陽極室および陰極室24および26に導入することができる。塩化ナトリウムは、正の電荷を帯びたナトリウムイオン(Na)と負の電荷を帯びた塩素イオン(Cl)とに完全に分解する。ナトリウムイオンと塩素イオンとは、水分子によって水和される。水中に存在する正の電荷を帯びたナトリウムイオンは陰極32側に移動し、負の塩素イオンは陽極30側に移動する。
水は、陽極30において酸化されて酸素ガスと水素イオンとになり、陰極32において還元されて水酸基イオンと水素ガスとになる。したがって、陰極32の表面またはその近くにあるナトリウムイオンは、負の電荷を帯びた水酸基イオンとイオン会合して水酸化ナトリウムを形成することができる。この結果、陰極室26は、水と、pHの上昇を引き起こす水酸化物とを含むため、水は、時間の経過に伴い、ますますアルカリ性になる。
同様に、陽極室24内に存在する塩素イオンは、電気化学的に酸化されて塩素ガスになる。陽極室32内に存在する水素イオンまたは他の陽イオンは、陽イオン交換膜27を通って輸送される。この結果、陽極室24は、塩素および酸素ガスを含むため、時間の経過に伴い、pHが低下する。
上記のように、水素ガスは水性組成物から容易に漏れ出るので、電気化学的反応は平衡状態に到達しない。この結果、機能発生器10における電気分解プロセスの非平衡状態によって、引き続き反応種が濃縮され、準安定イオンおよびラジカルが陽極室24および陰極室26に形成される。
別の実施形態においては、電極30および32の一方または両方を銀で被覆することができる。あるいは、たとえば、銀で被覆した、または銀を埋め込んだ、追加の電極を室12に追加することもできる。銀は、使用中ゆっくりと溶解して陽極液および/または陰極液中に銀ナノイオンなどの銀イオンを放出する。これらの銀イオンは、生成されたEA液体の殺菌特性の向上を助けることができる。
4. イオン交換膜
上記のように、イオン交換膜27は、陽イオン交換膜または陰イオン交換膜を含むことができる。陽イオン交換膜の場合、膜は、たとえば1つのペルフルオロイオノマ樹脂から得られる単層膜の形態にしてもよい。あるいは、たとえば、陽イオン交換膜27を、たとえば同一または2つの異なるペルフルオロイオノマ樹脂から得られた二層膜の形態にしてもよい。さまざまな数の層を有する他の材料を使用することもできる。さらに、たとえば、十分な機械的強度を持たせるために、通常、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の多孔構造または躯体によって膜を補強する。
陽イオン交換膜は、たとえば、高分子骨格に共有結合される陰イオン交換基(−SO または−COO)を含む。作動中、イオン塩は水中で分離し、陽イオンまたは陰イオンになる。陰イオンは、陽イオン交換膜の共イオンと称され、陽イオンは、陽イオン交換膜の対イオンと称される。
電気化学的セルに存在する電位勾配の下で、水分子と共にクラスタを形成しているNaおよびHイオンは、膜を通って負の電荷を帯びた陰極側に輸送され、共イオン(ClおよびOH)は、正の電荷を帯びた陽極側に輸送される。
陽イオン交換膜がNa、他の陽イオン、および水分子を選択的に透過させ、ClおよびOHイオンの拡散を抑止するにもかかわらず、一部のヒドロキシル陰イオンは陽イオン交換膜を通って移動できる。主な最終結果は、陽極室24内のClイオンおよび陰極室26内のNa(およびより低い程度のH)イオンの濃縮、および陽極液20から陰極液22へのCl陰イオンの極めて低い拡散、および陰極液22から陽極液20へのOH陰イオンの極めて低い拡散である。一実施形態においては、ヒドロキシルイオンの移動を制限または防止するために、ペルフルオロスルホン酸膜の陰極液22に接触する側をペルフルオロカルボハイリック酸ポリマーの層で覆うことができる。
陽イオン交換膜における結合イオンの荷電は、相当するH、Li、Na、K等の形態の対イオンの荷電によって均衡される。陽イオン交換膜は、一般に、十分に水和されたときに機能する。ポリマーを水中に入れると、ポリマーが膨張し、曲がりやすくなり、電位の作用下で、または拡散により、イオンが自由に移動できるようになる。この結果、陽イオン交換膜は、電界中でイオン導体のように振る舞い、陽イオンを高選択的に透過させることができると考えられる。
さらに、強酸性樹脂の形態の水素(R−SOH)およびナトリウム(R−SONa)は、極めて分離しやすいので、交換可能なNaおよびHは、pH範囲全体にわたって交換のために容易に利用可能であると考えられる。したがって、交換能力ひいてはプロセスの効率性は、pHに依存しない。ただし、弱カルボン酸の形態の水素(R−COOH)およびナトリウム(R−COONa)は、分離し難いので、pHに極めて依存すると考えられる。この結果、このような膜を使用した場合、弱カルボン酸の交換能力ならびにプロセスの効率は、pHに強く依存する。
陽イオン交換膜の動作は、さらに(1)イオン伝導率、すなわち膜を通じた陽イオンの総輸送量、(2)イオン電流密度、(3)イオン輸送率、すなわち印加された総電流に対する特定のイオンによって運ばれる電流、(4)幹ポリマーの分子量、(5)膜の有孔率、(6)1モルのスルホン酸基を含有する乾燥ポリマーの当量またはグラム単位の重量、(7)イオン交換容量、すなわちポリマー樹脂の単位重量当たりまたは単位体積当たりの交換に利用可能なスルホン酸基の総化学等量、(8)水和、すなわちポリマーによって吸収される%水、および/または(9)水輸送に応じて異なる。
機能発生器10での使用に適した陽イオン交換膜の例として、米国デュポン(DuPont)社のナフィオン(Nafion)膜、日本の旭ガラス社のフレミオン(Flemion)膜、日本の旭化成社のアシプレックス(Aciplex)膜、および米国ダウケミカル(Dow Chemical)社のダウ(Dow)膜が挙げられる。適した機能発生器の例として、JP2000 ALKABLUE LX内に見出されるEmco Tech「JP102」セルが挙げられる。これは、韓国Kyungki−Do、Goyang−City、YeupdongのEmco Tech Co.,LTDから入手可能である。この特定のセルは、DC範囲が27ボルト、pH範囲が約10から約5.0、セル寸法が62mm×109mm×0.5mmであり、5つの電極板を有する。仕様が異なる他の種類の機能発生器を使用することもできる。
5. EA水出力の特性
機能発生器10内での電気化学的活性化によって、洗浄および/または殺菌に使用できるEA水が生成される。このEA水は、陽極室24および陰極室26の各出力部において酸性の陽極液20および塩基性の陰極液22の形態でそれぞれ生成される。
A. 陽極液
陽極液20は、その性質が酸性であり、極めて強い酸化剤を、たとえば活性塩素(Cl2)の形態で、含有する。一実施形態において、陽極液20のpHは約2.0から約4.0であるが、他の実施形態においては、この範囲外のpH、たとえば約2.5〜6にすることもできる。一実施形態において、陽極液20の酸化還元電位(ORP)は、約+600mVから約+1200mVであるが、他の範囲、たとえば+100mVから+1200mV、+400mVから+900mV、または+400mVから+700mVなどにすることもできる。他の実施形態においては、上記以外のpH値、酸化還元電位値、および塩素濃度値を使用することができる。酸化還元反応の強さは、水性溶液中の電子の活動に依存し、これは酸化還元電位(ORP)値によって特徴付けられる。ORP値が高いほど、媒質中の「酸」がより多くなり、分子を酸化させやすい。ORP値が低いほど、その還元、酸化抑制、能力が高くなる。水を陽極近くに電気化学的に暴露した結果として、その酸化還元電位が上がり、酸化特性を得る。
殺菌または滅菌が望まれる何れの場所にでも、陽極液20を使用することができる。陽極液20を使用してバクテリアを殺せる理由は、この範囲の酸化還元電位を有する水は、微生物、ウイルス、細菌、および他の生物学的生命体が繁殖できる環境を変化させ、環境および微生物から電子を引き付けるからである。この結果、環境および微生物は酸化される。したがって、1つ以上の実施形態においては、表面洗浄機の作動中にEA陽極液水を殺菌剤および除菌剤として使用できる。ただし、腐食の可能性がある表面については注意が必要である。
陽極液20は、水の電気化学的活性化中に陽極30において生成される多数の準安定イオンおよび反応性フリーラジカル分子をさらに含有しうる。これらの分子は、O、O、H、Cl、ClO、HClO、HCl、HClO、O、H、O3、、H、OH、ClO、HO、H、O 、O、ClO、およびClフリーラジカルおよび他の励起分子を含むことができる。
塩素分子は、反応によってOClイオンの他のイオンおよび次亜塩素酸を形成することもできる。OClのこれらのイオンは、さらに酸化して塩素酸イオン(ClO )と過塩素酸イオン(HClO )とになる。塩酸および塩化ナトリウムの酸化によって、二酸化塩素をさらに得てもよい。さらに、他の多くのpH依存反応によって、分子、イオン、およびフリーラジカルを含む、各種の極めて準安定な、および/または反応性の塩素が得られる。弱酸性の陽極溶液20中の塩素イオンは、殺菌特性に加え、洗浄対象の表面上のスケール沈積中の金属酸化物と反応することによって、スケール沈積の除去を助ける。
B. 陰極液
水を陰極近くに電気化学的に暴露した結果として、その酸化還元電位が下がり、抗酸化特性を得る。陰極液22は強い塩基性であり、1つ以上の実施形態において陰極溶液のpHは、約8から約12、または9から約12である。ただし、他の実施形態においては、陰極液のpH値をこの範囲外にすることができる。一実施形態において、陰極液22のORPは約−600mVから約−1000mVであるが、ORPをこれ以外の範囲、たとえば−150mVから−1000mV、−150mVから−700mV、または−300mVから−700mVにすることもできる。陰極液22は、重金属の綿状沈殿、凝集、洗浄、および吸引に使用できる。さらに、陰極液22は、外傷の洗浄(ヨウ素の代用として)使用できるほか、水のpHレベルの上昇が必要な場合も使用できる。陰極液22は、反応性過酸化水素(H)、ナトリウムおよび他の水酸化物、準安定イオン、および/またはフリーラジカルをさらに含みうる。
水分子は、一般に、イオンの周囲を、たとえばクラスタ当たり12〜14個の分子で、取り囲む。これは、「表面張力」としても公知である。通常の水道水は、二十面体水クラスタ群のネットワークを含む。これらの大きな水集合体は大きすぎるため、各種の有機および無機材料、および生物学的対象に容易に浸透できない。この浸透は、時間およびエネルギーを消費するプロセスになりうる。大きな水クラスタをより小さなクラスタに分解すると、水がより活性化され、実際の用途のための価値が高まる。機能発生器によって水を電気化学的に活性化すると、水素と酸素との間の共有水素結合が壊れるため、HOのクラスタがクラスタ当たり10分子未満に減り、たとえばクラスタ当たりの分子数が5および6の間になる。したがって、得られたEA水は、より小さいクラスタをより多く有する水クラスタサイズが分散されたものとなる。したがって、このEA水は、はるかに「濡れ性がよく」、湿潤化能力がより高く、浸透性がより高く、可溶性がより高い。EA水は、一般の水に比べ、濡れ性がよく、湿潤化能力がより高いので、非EA水に比べ、(たとえば)6倍から10倍速く水和できるため、非EA水に比べ、洗浄中の表面から異物をより容易に持ち上げて分離させる搬送機構として機能する。
より具体的には、塩基性陰極液組成物の形態のEA水は、陰イオン、陽イオン、非イオン、および両性界面活性剤によく似た能力を有する。陰極液22が界面活性剤によく似た効果を有する理由は、陰極液22は高いpHを有することができ、電気化学的活性化後に極めて大量の負イオンが詰め込まれるからである。一実施形態において、陰極液22は、pHが9以上、たとえばpHが約10から約12の範囲内、の高アルカリ性であるが、他の実施形態においては、この範囲外のpH値にすることもできる。水分子クラスタは、溶液中で、一般にイオンを取り囲む。電気化学的活性化中、電子とイオンとは、水分子クラスタ内で激しく動き回り、水分子クラスタが極めて小さくなるまで、互いに衝突し合う。その結果、これらのより小さな水分子クラスタは、汚れと物体との間の狭隙および隙間に浸透できるため、通常の非EA水に比べ、汚れをより効果的に持ち上げることができる。
陰極液22は、一般に公知の界面活性剤を使用した場合と同様に、分散を高めることができる。これらの効果が観察される理由は、陰極液22に含まれる負イオンが汚れおよび物体の如何なる分子をも包み込むからである。汚れおよび物体の分子を負電荷で包み込む、または取り囲むことによって、汚れおよび物体の分子を互いに反発させて分離させておく負電位が生じる。
これらの特性は、グリース、酸性土、および炭素質油の溶媒化および除去も向上させる。この理由は、陰極液22はグリース分子を負電荷で取り囲むので、負イオンによって取り囲まれたグリース分子がそれぞれ別個に持ち上げられるからである。さらに、グリース分子を負電荷で取り囲むことによって、グリース分子の総サイズの縮小化を助けるので、陰極液22はグリース分子をより小さくする。
さらに、グリース分子を負電荷で取り囲むことによって、グリース分子を有効に鹸化し、水中の疎水性グリース分子の乳化または安定化を助ける。脂っこい、すなわちグリース状の、物質を陰極液22からの負電荷で取り囲むと、陰極液はグリースを合成液体石鹸に変える。この結果、油性または脂性のしみは可溶性となり、陰極液22によって除去できるので、洗浄液の一部として界面活性剤/洗剤の化学的性質を加える必要はない。ただし、他の実施形態において、界面活性剤/洗剤の追加が望ましい場合は、洗浄用に処理される液体の活性化前または後に追加することができる。
したがって、陰極液22は強い洗浄能力を有する。陰極液22は、高レベルの洗浄力を有する洗浄溶液として使用でき、安全であり、環境を汚染しない。陰極液22が環境に安全である理由は、還元水が物質を還元し、物質を酸化させないからである。一部の材料は、酸化によって錆び、劣化し、老化し、汚れる。陰極液22は、錆び、劣化、早期老化、および汚れを防止する。
したがって、機能発生器10から生成されたEA水(陰極液および陽極液)は、洗浄力および殺菌力を有する。この結果、可動式または非可動式の硬質および/または軟質床面洗浄機などの洗浄装置は、EA水を用いて、たとえば工業用、商業用、および住宅用建物の床面および床面以外の表面を洗浄することができる。洗浄機はEA水を使用できるので、硬質および/または軟質表面の洗浄を助けるために界面活性剤または洗剤などの表面活性成分を追加する必要はない。
さらに、機能発生器10によって生成されたEA水は、油類を溶液に変換し、この溶液を表面から吸引できるように、極めて有効な溶媒和力を有する。油類を浮遊状態で保持する傾向がある洗剤とは対照的に、EA水は、吸引後にEA水がその活性化特性を失って中和すると、油類を再結合させる。汚染液体回収機能を有する洗浄装置を併用すると、EA水のこの特性によって、吸引された汚水から油類をより効率的に分離することができる。これにより、洗浄対象の表面または物品から回収された汚れた廃水の廃棄に伴う費用を削減しうる。
以下により詳細に説明するように、陽極液および陰極液を別個に洗浄対象の表面または物品に順次塗布してから吸引することも、あるいは、混合液として一緒に塗布することもできる。陽極液および陰極液をそれぞれ別の配布システムを通じて塗布することも、あるいは同じ配布システムを共用することもできる。一例において、陽極液および陰極液の特定の一方を使用しない場合は、使用しない液を後で使用できるように機能発生器の出口からバッファまたは貯蔵槽に送ることも、あるいは廃棄または回収タンクに送ることもできる。タンク、バッファ、および貯蔵槽という述語は同義である。
C. 混合された陽極液および陰極液
陽極液と陰極液とを洗浄装置の配布システム内、および/または洗浄対象の表面または物品上で、一緒に混合しても、有益な洗浄および殺菌特性が保持されることが分かった。陽極液20と陰極液22との相互比率を変えながら混合することによっても混合EA水組成物を形成しうる。混合後、混合EA水は、非平衡状態にあり、たとえばpHが約2.5〜6、ORPが−150mVから−700mVの陽極液種と、たとえばpHが約8〜12、ORPが約+400mVから約+900mVの陰極液種とを含みうる。水クラスタが小さいため、陽極液および陰極液中の反応種の再結合および中和は直ちには起こらない。陽極液と陰極液とは混合されても、初期状態においては平衡状態にならないため、それぞれの高い洗浄および殺菌特性が一時的に保持される。
さらに、一般的な可動式表面洗浄機または吸引式洗浄機の場合は、洗浄対象の表面上における吸引前の液体の滞留時間が比較的短く、たとえば、一般的な可動式表面洗浄機の場合は2〜3秒である。これにより、混合EA水の酸化還元電位および他の有益な洗浄/殺菌特性は、滞留時間中、実質的に保持され、その後、これらの特性は、洗浄機の回収タンク内で、または以降の廃棄時に、実質的に中和される。
6. 陽極液および陰極液のさまざまな生成濃度および量
機能発生器10の構造、生成器および/または配布システムを通る流量を変えることによって、陽極液と陰極液とをさまざまな相対比率で生成または塗布することができる。
たとえば、EA水の主要機能が洗浄であれば、陽極液より陰極液が大量に生成されるように機能発生器を構成することができる。あるいは、たとえば、EA水の主要機能が殺菌であれば、陰極液より陽極液が大量に生成されるように機能発生器を構成することができる。さらに、各液中の反応種の濃度を変えることができる。
図2は、陽極液より陰極液を大量に生成するために陰極板41と陽極板42との比率を3:2にした一実施形態による機能発生器40の概略図を示す。各陰極板41は、イオン交換膜43によって陽極板42からそれぞれ隔てられている。したがって、2つの陽極室に対して3つの陰極室が存在する。この構成は、ほぼ60%の陰極液を出口44から産出し、40%の陽極液を出口45から産出する。別の実施形態において、各セルは、3つの陰極室と1つの陽極室とを備え、図2に示す実施形態と同様に、膜によってそれぞれ隔てられる。他の比率を用いることもできる。
複数の陽極室および陰極室を用いると、選択された電極板を電気的に有効化および無効化することによって、比率をさらに変えることができる。有効化および無効化は、電極への給電線上の適切なスイッチによって実現できる。このスイッチの制御は、制御回路によって自動的に行うことも、操作者が手動で行うことも、あるいはこの両方の組み合わせによって行うこともできる。図2に示す例においては、陰極41の1つを無効化し、この室への流れを遮断することによって1:1の比率を実現できる。この例において、陰極板と陽極板との比率2:3は、板41および42に印加される電位の極性を単に反転することによって実現することができる。すなわち、各板41は陽極板になり、各板42は陰極板になる。陽極板および陰極板を自己洗浄し、これらの寿命を延ばすために、印加電圧の極性を周期的に、または他の間隔で、反転することもできる。したがって、本願明細書および特許請求の範囲で用いる述語「陽極」および「陰極」と、述語「陽極液」および「陰極液」とはそれぞれ互換可能である。
あるいは、またはさらに、選択された室への流れを縮流装置(restriction device)46によって機械的に有効化、無効化、または縮小することができる。縮流装置46は、機能発生器40の入口端または出口端に配置することができる。縮流装置は、弁またはポンプなど、流れを制限するために適した何れかの装置を含むことができる。
各室における反応種の濃度、pHまたは還元電位の切り替えは、その室を通る流れを調節することによって調節できる。特定の室における流速を高くすると、その室における給水の滞留時間が短縮されるので、反応種の生成あるいはpHまたは還元電位の切り替えがより短時間で行われる。
機能発生器40が互いに並列に配置された複数のセルを備える場合は、所望されるように、これらのセルを選択的に有効化および無効化することができる。
別の実施形態においては、1つ以上の陰極板の表面積と対応する陽極板の表面積とを違えることによって、それぞれの室で生成される活性水の濃度を変えることができる。
本開示の別の実施形態においては、陰極液の出力44と陽極液の出力45とが機能発生器40の出口の流路で組み合わされる。
7. 散布
上記のように、洗浄用に処理される液体の散布を機能発生器の下流または上流で行うことによって、生成された液体の洗浄または殺菌特性を向上させることができることが分かった。あるいは、本願明細書に開示されているような装置、またはこれ以外の何れかの装置、において、たとえば機能発生器なしに散布装置を単体で用いることもできる。一実施形態において、述語「散布」とは、当業者に理解される何れか適切な方法で、液体中に気体を分散させること、または気体中に液体を分散させることを意味する。述語「散布されたEA液体」および「散布されたEA水」は、液体または水を電気化学的に活性化する機能発生器の上流および/または下流において散布されたEA液体またはEA水を指す。図3は、散布装置50が機能発生器10の下流に配置された装置を示す。散布装置50は、陽極液のEA液体20および陰極液のEA液体22を散布する、すなわち気体を注入する、ことによって散布された陽極液のEA液体51および散布された陰極液のEA液体52を形成する。それぞれの流れを散布するために、1つに組み合わされた散布装置またはそれぞれ別の装置を用いることができる。あるいは、たとえば、陽極液のEA液体20および陰極液のEA液体22の一方または他方のみを散布するために散布装置50を連結する。別の実施形態においては、たとえば、流れ20および22を組み合わせて単一の流れにしてから、装置50によって散布する。さらに、複数の散布装置を、たとえば互いに並列または直列に、連結し合うこともできる。
一実施形態において、散布装置50は、微気泡をEA液体に分散させることによって微細な泡を作成する。この微細な泡が洗浄対象の表面または物品に送達される。適した気体として、空気、酸素、窒素、アンモニア、二酸化炭素などの気体が挙げられる。空気および酸素の場合は、散布されたEA液体は酸素の含有率が高い。酸素含有率が上がると、洗浄対象の表面または物品の効率的湿潤化が容易になり、化学反応が向上されるので、洗浄または殺菌が容易になる。
散布装置50は、さまざまな微泡発生装置を含むことができる。これらの微泡発生装置として、機械的に動作する装置、電気分解などの電気化学的に動作する装置、および化学的に動作する装置、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これだけに限定されるものではない。機械的散布装置は、気体を液体中に、または液体を気体中に分散させるようにすることができる。例として、加圧式または非加圧式気体送達システム、加圧式または非加圧式液体送達システム、攪拌システム、噴霧器、および泡立て器が挙げられる。一実施形態においては、洗浄用に処理される液体の流路に加圧気体が導入され、次に、この加圧気体が適切な混合部材によって液体中に分散される。この混合部材として、剪断作用、気体の巻き込み、あるいはこの両方の組み合わせによって微泡を生成できる拡散手段などが挙げられる。別の実施形態においては、たとえば、ベンチュリ管を用いて気体を液体流路に導入することができる。
図4に示す実施形態のように、散布装置50を機能発生器10の上流に配置すると、気体によって電気化学的活性化プロセスを助けることができるので、得られたEA液体の洗浄または殺菌力が向上する。散布装置からの散布された液体53を機能発生器10の陽極室、陰極室、または陽極および陰極室の両方に供給することができる。一方、散布された液体が供給されない何れかの室には、通常の水道水(または他の液体)を供給することができる。
散布された気体が空気または酸素を含んでいる場合、電気化学的活性化中に高い酸素レベルによって酸素含有量が極めて高いEA水を生成することができる。酸素のレベルが高いと、電気化学的活性化プロセスの効率が上がる。さらに、電気化学的活性化プロセス中に、散布された水には、クラスタ当たりの水分子の数が少ない小さなクラスタを多数有する水クラスタサイズが分布しうる。これらの小さなクラスタは、機能発生器のイオン交換膜を通じた輸送および分離効率を向上させうる。この酸素含有率が極めて高いEA水が電気化学的に活性化され、洗浄または殺菌力の高い、電気化学的に活性化された泡、微泡、および/または反応性ガスになる。
図5に示す実施形態において、散布装置50は、散布を行うために電気化学的に動作する電解セルを1つ以上含む。これらの電解セルは、機能発生器10の上流または下流に配置することができる。図5において、電解セル50は、機能発生器10の上流にある。この電解セルは、図1および図2に示す機能発生器と同様の陽極および陰極をそれぞれ1つ以上有する。ただし、一実施形態においては、電解セルはイオン交換膜を一切有しない。
さらに、散布装置50を液体供給源14からの流路沿いに配置することも(図1および図2に図示)、あるいは可動式床面洗浄機に搭載される供給源タンクなど、液体供給源14の内部に配置することもできる。
通常の水道水は、一般に、8mg/Lから40mg/Lの酸素を含有する。酸素レベルは、電気分解によって上昇させることができる。水供給源からの給水の電気分解(または機能発生器10からのEA水の電気分解)によって、酸素ガスと過酸化水素とを水に導入することができる。酸素および他の気泡は、水の表面張力を低下させて水の濡れ性をさらに向上させるばかりでなく、これらの気泡の反応によって水の洗浄および/または殺菌特性がさらに高まる。電気分解によって生成された酸素含有水54は、過酸化水素をさらに含有しうる。過酸化水素は、強力な酸化剤であり、水の殺菌特性をさらに引き上げることができる。
散布によって「マイクロバブル」または「ナノバブル」を導入しうる。マイクロバブルおよびナノバブルは、通常、小さすぎて、液体の表面張力を破ることはできない。この結果、これらのバブルは、液体中に長期間浮遊している。バブルが長期間浮遊することによって、バブルの濃度が上昇し、最終的には水が気泡で過飽和になる。
図6は、図5と同様の一実施形態を示す図であるが、さらなる電気分解および酸素生成によって洗浄または殺菌能力に優れた反応性微泡を生成するための第2の電解セル(または、散布を行うための他の装置)50を機能発生器10の下流にさらに含む。一実施形態において、機能発生器10からの、矢印51および52で表される、過酸素含有陽極液および陰極液は、第2の電解セル50を、それぞれ別の2つの室を通って、または混ぜ合わされて、通過する。別の実施形態において、これらの液の一方、たとえば過酸素含有陽極液、は第2のセル50を通過し、もう一方、たとえば過酸素含有陰極液、は、矢印55で示されているように、第2のセル50を迂回する。電気分解の前に追加のセル50によって水を電気化学的に活性化することによって、液体を散布するための電気分解プロセス中に遭遇する電気抵抗を減らしうる。さらに、最終的な反応性微泡中にナノバブルをより効果的に保持しうる。
さらに別の実施形態において、タンクへのEA液体の充填は、事前に密閉されたEA液体コンテナから行うことも、あるいは、液体を電気化学的に活性化し、洗浄機へのホースなどの一時的取り付け具を介してタンクに充填する機能発生器を搭載した、近くの据え置き型または可動式「充填ステーション」から行うこともできる。EA水の充填後、EA水は散布装置に送られ、その後に洗浄または殺菌対象の表面または物品に送達される。
さらに別の実施形態においては、事前に密封されたコンテナからの散布液体をタンクに充填することも、あるいは近くの据え置き型または可動式「充填ステーション」からタンクに充填することもできる。この充填ステーションは、液体を散布し、次に洗浄機へのホースなどの一時的取り付け具を介してタンクに充填するための散布装置を搭載している。散布液体の充填後、この液体は電気化学的活性化のために機能発生器に送られ、その後、洗浄または殺菌対象の表面または物品に送達される。一例において、散布液体は、送達または使用時まで液体の散布状態を維持するために適した内圧を有するコンテナに収容される。このコンテナは、その中身を洗浄装置に搭載されているタンクに空けることができ、さらに/または機能発生器の上流または下流のどちらか一方において、洗浄装置の流路に直接接続されるように構成することができる。
8. 電解セル
図7は、本開示の一実施形態による散布装置として使用可能な電解セル50のブロック図である。セル50は、反応室56と、陽極57と、陰極58とを備える。室56は、たとえば、セル50の壁によって画成することも、電極57および58が配置されるコンテナまたはコンジットの壁によって画成することも、あるいは電極自体によって画成することもできる。陽極57および陰極58は、チタン、またはプラチナなどの貴金属で被覆したチタンなど、何れか適した材料または材料の組み合わせで製造しうる。陽極57および陰極58は、従来の電源(図示せず)に接続される。一実施形態において、電解セル50は、室56を画成するそれ自体のコンテナを備え、洗浄装置内で処理される液体の流路に配置される。別の実施形態において、電解セル50は、陽極57と陰極58とを備えるが、コンテナを備えない。これらの実施形態においては、電極が配置されるコンテナまたはコンジット区画によって反応室56を画成してもよい。
別の例においては、図1および図2に示すように、陽極および陰極電極を液体タンク14の内部に配置することができる。
さらに別の例においては、洗浄装置の液体流路に沿って配置されたコンジット区画に沿って、またはその内部に陽極および陰極電極を配置することができる。
電解セル50とその電極とは、何れの物理的形状および構成にしてもよい。たとえば、電極を平坦な板、同軸板、棒体、またはこれらの組み合わせにすることができる。各電極は、中実構造にすることも、あるいは1つ以上の開口を設けて金属メッシュなどにすることもできる。
作動中、液体は、図1および図2のタンク14などの供給源14、および/または機能発生器10、から供給され、電解セル50の電気分解室56に導入される。図7に示す実施形態において、電解セル50は、陽極57の反応生成物を陰極58の反応生成物から隔てるイオン交換膜を含まない。洗浄用に処理される液体として水道水を使用する例においては、水を室56に導入し、陽極57および陰極58間に電位を印加した後、陽極57に接触しているか、またはその近くにある水分子は、電気化学的に酸化されて酸素(O)と水素イオン(H)とになる。一方、陰極58に接触しているか、またはその近くにある水分子は、電気化学的に還元されて、水素ガス(H)と水酸基イオン(OH)とになる。両反応生成物を相互に隔てる物理的障壁がないため、両電極からの反応生成物は混合され、pHが中性で、ORPが約500mVから約800mVの範囲の含酸素流体59を形成することができる。水素ガス60は、一般には泡立って陰極58を取り囲んでいる流体の表面に達して大気に漏れ出る。一方、酸素ガスは水素ガスより比重がはるかに大きいので、酸素ガスは、より長期間、水中に浮遊している。この結果、流体59は、酸素が過飽和状態になり、強いORPを有する。電解セル50を機能発生器の上流に配置すると、酸素含有量が極めて高く、ORPが強く、クラスタサイズが小さいという特性を有する流入流体によって、機能発生器内の電気化学的活性化プロセスを著しく助けることができる。
あるいは、たとえば、陽極と陰極との間に配置された非透過性膜(図示せず)などの誘電体障壁を用いて陽極57を陰極58から隔てることもできる。
9. 散布は、陽極液および陰極液の混合EA水を強化する
機能発生器の上流および/または下流における散布は、陽極液のEA水と陰極液のEA水との混合EA水の洗浄および/または殺菌特性を向上および維持を助けることがさらに分かった。
各種のEA水を開放型コンテナに入れ、一滴の油をこの水面に落として、各種のEA水の油拡散特性を測定する単純な実験を行った。未散布の陽極液EA水は、油拡散特性を一切示さなかった。未散布および散布済みの陰極液EA水は、100%の油拡散特性を示し、油は水面全体に100%拡散された。未散布の陽極液EA水と未散布の陰極液EA水とを組み合わせると、100%の油拡散を示した。散布済みの陽極液EA水は50%の油拡散特性を示し、油は水面の50%に拡散したが、未散布の陽極液EA水では拡散は0%であった。散布済みの陽極液EA水と散布済みの陰極液EA水とを組み合わせると、100%の油拡散を示した。
陽極液の散布による油拡散特性の50%の増加は、混合EA水の油拡散機能を向上させるため、洗浄/無菌化特性が強化されると共に、水中での活性上昇のために混合EA水が中和されるまでの時間が延長されることを示唆している。あるいは、たとえば、実質的に同じ洗浄/殺菌力を保持しながら、液体をより高速で機能発生器を通過させることができる。
10. 散布装置と機能発生器とを組み合わせて出力を混合するための筐体例
図8Aおよび図8Bは、半体62Aおよび62Bによって形成されるクラムシェル型筐体を共に示す。半体62Aおよび62Bは、制御電子回路64と、機能発生器10と、散布装置50とを収容する、全体として水密な筐体を共に形成する。筐体62は、機能発生器10と散布装置50の両方、およびそれぞれの関連の制御電子回路64のための簡便でコンパクトな筐体を提供する。ただし、他の実施形態においては、これらの装置をそれぞれ別に搭載することもできる。
制御電子回路64は、機能発生器10および散布装置50の給電用および動作制御用の電子機器を収容した印刷回路板を含む。筐体の半体62Aは、1つ以上の電気試験ポイントへのアクセスを提供するアクセスポート65と、制御電子回路64と装置10および50への給電用、および筐体62外部の、1つ以上のポンプまたは弁など、他の要素の制御用の結線を提供するケーブル66とを備える。筐体の半体62Aは、制御電子回路64用のヒートシンクとなる覆い板67をさらに備えることができる。板67は、さらなる冷却のための複数のフィンをさらに備えることができ、冷却ファンを保持するように適宜改造することもできる。他の実施形態においては、冷却ファンを筐体62の何れか他の場所またはその近くに設けることができる。
一例において、制御回路64は、機能発生器10および散布装置50と並列に連結される出力部を有し、この2つの装置への供給電力を、たとえば150ワットに、制限する電源を備える。制御回路64は、機能発生器10および散布装置50に印加される電圧の極性を、制御回路によって生成される制御信号に応じて、選択的に反転することができるH型ブリッジをさらに備える。たとえば、5秒ごとなど、所定のパターンで極性を交互に切り換えるように制御回路64を構成することができる。極性を頻繁に反転させることによって、電極に自浄機能を提供できるので、電極の表面上への沈着物の堆積または水垢の付着を減らし、電極の寿命を延ばすことができる。
図8Bに示す例においては、図4に示す例と同様に、散布装置50は機能発生器10の上流で連結されている。図8B中の矢印は、入口70から出口71への液体の流路を示す。散布装置50および機能発生器10は、入口70と出口71との間で、導管72のさまざまな区間によって、互いに連結されている。
図8Bは、機能発生器10の一例を示す。機能発生器10は、Emco Tech Co.,LTDから市販されているセル、すなわちJP102セル、を改造することによって実現される。機能発生セル10は、電極板(たとえば、図2に図示の電極板など)を収容する筐体を有する。この筐体は、2つの入口73と2つの出口74および75とを有する。入口73の一方または両方を散布装置50に連結できる。一方の入口を使用しない場合は、この入口に蓋をして閉鎖することができる。生成器10内の陽極室および陰極室で生成された液体は、それぞれ別のポートから室76に供給される。室76が陽極室からの陽極液と陰極室からの陰極液とを受け入れる混合室を形成するように、JP102セルに設けられている(および陽極液および陰極液をそれぞれ別の出口74および75に送る)弁機構は、室76から除去され、室76は覆い板77によって封止されている。陽極液と陰極液とが室76において混ぜ合わされて陽極液と陰極液との混合EA水が形成され、室76から出口74を通って出口71に導かれる。出口75は、蓋が被されて閉鎖されている。別の実施形態において、陰極液出力と陽極液出力とを機能発生セル10の下流で混ぜ合わせることも、あるいはそれぞれ別の流れとして、たとえば出口44および45に通すこともできる。
図8Bに示す例において、散布装置50は管形状を有する。図9Aは、例示的一実施例による散布装置50をより詳細に示す。この図においては、図示のために装置50の複数の部分が切り取られている。この例において、散布装置50は、外側の管状電極80と内側の管状電極82とを有する電解セルであり、電極80と電極82とは、0.020インチなど、適切な間隙によって隔てられている。他のサイズの間隙を使用することもできる。一例において、外側の電極80は中実板として構成され、内側の電極82はワイヤメッシュとして構成され、これら2つの電極は、管状の誘電体メッシュ84によって隔てられる。たとえば、外側の電極80は、プラチナをスパッタリングしたチタン板を含むことができ、内側の電極82は、1/16インチの格子を有する#304ステンレス鋼のメッシュを含むことができる。他の材料、電極形状、および寸法でもよい。この例において、要素82および84のメッシュ構造は、2つの電極間の隙間内の液体流を増大させる。この液体流は、導電性であり、2つの電極間に電気回路を完成させる。電解セル50は、何れか適した寸法にすることができる。一例において、セル50の長さは約4インチ、外径は約3/4インチである。長さと直径との選択によって、処理時間と、液体の単位体積当たりに生成されるナノバブルまたはマイクロバブルの量とを制御することができる。あるいは、たとえば、液体を収容する外側のルーメンにセルを収容する場合は、両電極を管状メッシュにできる。さらに別の例においては、内側の電極は、外側の電極と同軸の裸線を含む。多種多様な変形を使用できる。
セル50は、液体が図8Bに示す矢印の方向にセルを通って流れるように、セルを2つのコンジット片の間に接合するなどして、液体流路に沿った何れか適切な場所に連結することができる。プラスチック製のワンタッチ継ぎ手86の使用など、何れの取り付け方法でも使用できる。
図9Bは、本開示の別の実施形態による散布装置50を示す。図9Bに示す一例において、散布装置50は市販の酸素供給器90を備える。酸素供給器90は、入口92と出口93とを有するコンテナ91内に取り付けられる。たとえば、酸素供給器90として、ミネソタ州ブルーミントン(Bloomington)のAqua Innovation,Inc.から入手可能なOXYGENATOR Bait Keeperが挙げられる。OXYGENATOR Bait Keeperについては、Senkiwの米国特許第6,689,262号明細書に詳細に説明されている。酸素供給器90は、外部に露出された一対の電極94を有する。これらの電極94は、互いに平行な、平面の円形ワイヤメッシュと平面の円形板とによって形成され、狭い間隙によって隔てられて反応室を形成する。コンテナ91は、液体流路に沿った何れか適切な場所に配置することができる。
11. 硬質および/または軟質床面洗浄システムの例
上記のさまざまな機能発生器および散布装置は、さまざまな種類の洗浄または殺菌システムに実装することができる。たとえば、可動式硬質床面洗浄機、可動式軟質床面洗浄機、または、たとえば、硬質および軟質の両床面または他の表面を洗浄するようになっている可動式表面洗浄機などの可動式(または固定式)表面洗浄機上(または外)に実装することができる。
図10A〜10Cは、本開示の1つ以上の例示的実施形態による可動式硬質床面洗浄機100を示す。図10Aは、洗浄機100の側面図である。図10Bは、洗浄機100の蓋が閉じた状態の斜視図であり、図10Cは、洗浄機100の蓋が開いた状態の斜視図である。
一例において、洗浄機100は、たとえば、2006年9月9日発行のT5 Operator Manual Rev.02および2006年11月11日発行のT5 Parts Manual Rev.02に図示および記載されているTennant T5 Scrubber−Dryerとほぼ同様であり、図8Aおよび図8B、または本願明細書に図示または記載の他の実施形態の何れか、および/またはこれらの組み合わせ、またはこれ以外、の散布装置および機能発生器を含めるために改造されている。
この例において、洗浄機100は、コンクリート、タイル、ビニール、テラゾなどの硬質床面を洗浄するために用いられる、ウォークビハインド型洗浄機である。あるいは、たとえば、本願明細書に記載されているように、スクラブ洗浄動作を実施するためのライドオン型、取り付け可能型、または牽引型洗浄機として洗浄機100を構成することができる。さらに別の例においては、洗浄機100をカーペットなどの軟質床面を洗浄するように適合させることができるが、さらに他の実施形態においては、硬質および軟質の両床面を洗浄するように適合させることができる。洗浄機100は、バッテリなどのオンボード電源によって給電される電動機、または電気コードを介して駆動される電動機を備えうる。あるいは、たとえば、内燃機関システムを単独で、または電動機と組み合わせて、使用することもできる。
洗浄機100は、通常、基部102と蓋104とを含み、蓋104が上方に旋回して基部102の内部へのアクセスを提供するように、蓋104はヒンジ(図示せず)によって基部102の片側に沿って取り付けられる。基部102は、洗浄/殺菌動作中に処理されて床面に塗布される洗浄および/または殺菌用の主液成分(通常の水道水など)または液体を収容するタンク106を含む。あるいは、たとえば、液体を洗浄機100上または外で処理してから、タンク106に収容することもできる。タンク106は、基部102の内部に適した形状であれば何れの形状でもよく、基部102に搭載される他の構成要素を少なくとも部分的に取り囲む複数の仕切りを有することができる。
基部102は、1つ以上のスクラブ洗浄部材112を含む電動式スクラブヘッド110と、囲い板114と、スクラブ洗浄部材駆動部116とを搭載する。スクラブ洗浄部材112は、毛ブラシなどのブラシ、パッドスクラバ、マイクロファイバ、または他の硬質(または軟質)床面スクラブ洗浄要素などを1つ以上含みうる。駆動部116は、スクラブ洗浄部材112を回転させるために電動機を1つ以上含む。スクラブ洗浄部材112は、図10A〜10Cに示すように、床面に対して略鉛直な回転軸の周囲を回転するディスク形スクラブブラシを含みうる。あるいは、たとえば、スクラブ洗浄部材112は、硬質床面に対して略水平な回転軸の周囲を回転する円筒形スクラブブラシを1つ以上含みうる。駆動部116は、スクラブ洗浄部材112をさらに揺動させてもよい。スクラブヘッド110を降下させた洗浄位置と上昇させた移動位置との間で移動できるように、スクラブヘッド110を洗浄機100に取り付けてもよい。あるいは、たとえば、洗浄機100は、スクラブヘッド110またはスクラブブラシを一切備えなくてもよい。
基部102は、供給源タンク106を車輪118およびキャスタ119上に支持する機枠117をさらに含む。車輪118は、参照数字120によって示されるモータとトランスアクスルアセンブリとによって駆動される。枠の後部には、連結装置121が搭載され、そこに流体回収装置122が取り付けられる。図10A〜10Cの実施形態において、流体回収装置122は、真空スクィージ124を含む。真空スクィージ124は、ホース126を通じて回収タンク108内の流入室に真空連通している。供給源タンク106は、その底に排出口130を備える。排出口130は、供給源タンク106を空にするための排出ホース132に連結されている。同様に、回収タンク108は、その底に排出口133を備える。排出口133は、回収タンク108を空にするための排出ホース134に連結されている。あるいは、たとえば、供給源タンクおよび回収タンクの一方または両方とその関連システムとを別の装置に収容または搭載することもできる。
別の例示的実施形態においては、流体回収装置は、汚れた溶液を床面から持ち上げ、汚れた溶液を回収タンクまたは容器に向けて搬送する非真空式機械装置を含む。非真空式機械装置は、たとえば、曲げやすい材料要素などのワイピング手段を複数含むことができる。これらの手段を床面に接触させて回転することによって、汚れた溶液をからませて床面から持ち上げる。
さらに別の実施形態において、洗浄機100はスクラブヘッドを具備せず、液体を床125に定量吐出することによって、スクラブ洗浄動作なしに、洗浄または殺菌を行う。その後、流体回収装置122が定量吐出された液体の少なくとも一部を床から回収する。
別の実施形態において、洗浄機100は、床以外の表面の洗浄に使用できるワンド形噴霧器および吸引器または他の取り付け具(図示せず)を含む。
洗浄機100は、バッテリ142を収容するバッテリ区画140をさらに含むことができる。バッテリ142は、モータ116と、真空ファンまたはポンプ144と、洗浄機100の他の電気部品とを駆動するための電力を供給する。真空ファン144は、蓋104に取り付けられる。洗浄機100の躯体の後部に取り付けられた制御ユニット146は、操向制御ハンドル148と、洗浄機100の動作制御機器およびゲージとを含む。
液体タンク106には、洗浄および/または殺菌用に処理される、通常の水道水などの、液体が充填される。一実施形態において、液体は、界面活性剤、洗剤、または他の洗浄用化学物質を一切含まない。洗浄機100は、出力流体流路160をさらに含む。流路160は、ポンプ164と、散布装置161と、機能発生器162とを含む。タンク106、散布装置161、機能発生器162、およびポンプ164は、洗浄機100上の何れの場所にでも配置できる。一実施形態において、散布装置161および機能発生器162は、図8Aおよび図8Bに図示のものと同様であり、基部102内に搭載される筐体150の内部に取り付けられる。ポンプ164は、供給源タンク106の下方に取り付けられ、タンク106から水を汲み出す。水は流路160に沿って、散布装置161および機能発生器162を通って、スクラブヘッド110の近くに達し、最終的には床125に到達する。この場合、汚れた液体は回収装置122によって回収され、回収タンク108に戻される。図10Aの矢印は、タンク106から、流路160を通り、床125に到達し、さらに回収装置122から回収タンク128に回収される液体の流れの方向を示す。あるいは、たとえば、第2の散布装置163(図11に図示)を機能発生器162の下流に配置することもできる。同様に、ポンプ164を流路160沿いの構成要素の何れかの下流または上流に配置することもできる。あるいは、たとえば、ポンプ164を除去し、重力の作用によって水が流路160に沿って通過するように流路160を構成することもできる。何れか適した種類または型式のポンプを使用できる。たとえば、ポンプ164は、1.0ガロン/分(gpm)のオープンフローキャパシティを有するSHURflo SLV10−AB41ダイアフラムポンプ(カリフォルニア州サイプレス(Cypress)のSHURflo,LLCから入手可能)を含むことができる。この例においてオープンフローキャパシティが小さいポンプを使用できる理由は、流路160には背圧が皆無か殆どないからである。有効にされたポンプ164を制御することによって、何れか適した流量で、たとえばゼロgpmより大きく、1.0gpm以下の何れかの流量で、汲み出すことができる。たとえば、流量を所定の流量に設定することも、0.1gpmから1.0gpmまでの範囲内、または0.15gpmから0.75gpmの範囲内で調整可能な流量に設定することもできる。より大きな流量が所望であれば、より大型のポンプによって実現できる。
本開示の一実施形態において、制御ユニット146は、ポンプ164と、散布装置161と、機能発生器162とを「オンデマンド」方式で作動させるように構成される。洗浄機100が停止状態であり、洗浄対象の床面に対して移動していないとき、ポンプ164は「オフ」状態であり、散布装置161と機能発生器162とに給電されない。洗浄機100が、矢印165で示されているように、床面に対して前方に移動すると、制御ユニット146はポンプ164を「オン」状態に切り替え、散布装置161と機能発生器162とに給電する。「オン」状態において、ポンプ164は水をタンク106から汲み出し、水は流路160を通ってスクラブヘッド110の近くに達する。このように、散布装置161と機能発生器162とは、EA水の生成と送達とを「オンデマンド」で行う。
水が流路160に沿って通過すると、散布装置161と機能発生器162とは、水を一時的に再構成する。すなわち、ナノバブルをこの水に注入することによって水の酸素含有量を著しく増やし、水を電気化学的に活性化し、活性化された水を陰極液出力流と陽極液出力流とに分離する。機能発生器は、陰極液および陽極液の出力流の酸化還元電位(ORP)を変える。上記のように、通常の水道水は、未構成の水分子の大きな集塊から成る。これらの集塊は大きすぎるため、水の表面張力を破る界面活性剤なしには、効率的に移動できない。陰極液出力流は、たとえばpHが約11などの極めて高いアルカリ性になり、より小さな水分子クラスタによって構成されるため、洗浄目的に使用したときにはるかに素早く浸透する。アルカリ水は電子が豊富であり、還元水と呼ばれる。アルカリ水は、汚れ分子に浸透して表面を洗浄するので、界面活性剤を用いた洗浄溶液に良く似ている。陽極液出力流は、極めて高い酸性であり、pHはたとえば約3である。この酸性水は、電子が欠如しており、酸化水と呼ばれる。したがって、酸性水は、細菌および他の有害な微生物を電子から剥奪することによって細菌および他の有害な微生物を減らす機能を有する。
一実施形態においては、図8Aおよび図8Bに関して説明したように、陰極液および陽極液の各出力流は、機能発生器162の出口で再結合され、この陰極液と陽極液との混合EA水は、流路160を通ってスクラブヘッド110に、または洗浄対象の床に直接、定量吐出される。
あるいは、たとえば、散布水、未散布EA水(陰極液および/または陽極液)、または散布EA水を1つ以上のタンク106に充填しておき、洗浄機100によって定量吐出することもできる。たとえば、タンク106には、事前に密封されたコンテナからEA水を充填することも、近くの据え置き型または可動式「充填ステーション」から充填することもできる。この充填ステーションは機能発生器を搭載しており、水を電気化学的に活性化してから、洗浄機100へのホースまたは他の一時的取り付け具を介してタンク106に充填する。電気化学的に活性化された状態を維持するための添加剤が必要であれば、事前に電気化学的に活性化された水に添加剤を加えることができる。散布された非EA水をタンク106に充填する場合は、洗浄機100は、この水を定量吐出する前に水を電気化学的に活性化するための機能発生器を含むことができる。タンク106に非散布EA水を充填する場合は、さらなる処理を行わずに洗浄機100によって非散布EA水を定量吐出することもできるが、あるいは水を定量吐出する前に水を散布するための散布装置を含むこともできる。散布EA水をタンク106に充填する場合は、洗浄機100は、オンボード機能発生器および/またはオンボード散布装置によって液体にさらなる処理を加えた液体、または処理を加えていない液体、を定量吐出することができる。あるいは、たとえば、配布前にEA水を散布するための追加の散布装置を洗浄機上に実装することもできる。
以下により詳細に説明するように、流路160は、生成された陰極液および陽極液の混合EA水のための組み合わされた単一の出力流路を機能発生器162の出口に含むことも、あるいはそれぞれ別の流路を含み、これらの流路が流路160に沿った何れかの場所またはディスペンサにおいて組み合わされても、または流路160の全長にわたって分離されていてもよい。それぞれ別の流れは、1つの共通の流体ディスペンサをスクラブヘッド110の近くに備えることも、あるいはそれぞれ別の液体ディスペンサに導くこともできる。ポンプ164は、複数の流路に対する単一または複数のポンプを表すことができる。
陽極液または陰極液のEA水出力の一方または両方を選択的に定量吐出するように洗浄機100が構成された実施形態においては、洗浄機100は、筐体150からの未使用の陰極液または陽極液EA水を回収タンク108に、または別の廃水タンクに送るために、機能発生器162からの廃水流路を1つ以上含むことができる。未使用の陰極液または陽極液を洗浄機100で後で使用できるように、未使用の陰極液または陽極液をバッファまたは貯蔵槽(図10A〜10Cには図示せず)に送るための流路をさらに設けることもできる。たとえば、洗浄機100を洗浄専用モードで運転する場合は、機能発生器162によって生成された陽極液EA水は不要になるので、回収タンク108に送ることも、あるいは後で消毒運転モードなどで使用するためにバッファまたは別の貯蔵タンクに送ることもできる。
洗浄機100を消毒専用モードで運転する場合は、機能発生器によって生成された陰極液EA水は不要になるので、回収タンク108に送ることも、あるいは後で洗浄運転モードなどで使用するためにバッファまたは別の貯蔵タンクに送ることもできる。洗浄および消毒運転モードでは、陰極液EA水および陽極液EA水の両方が流路160に沿って送られ、同時にまたは順次、床面に塗布される。陰極液EA水を床面に塗布して床面を洗浄し、次にこの陰極液EA水を除去してから、陽極液EA水を同じ床面に消毒目的で塗布することもできる。陰極液および陽極液EA水を逆の順番で塗布することもできる。あるいは、たとえば、陰極液EA水を断続的に短時間塗布した後に陽極液EA水を塗布するように、またはこの逆に塗布するように、洗浄機100を構成することもできる。操作者は制御ユニット146を介してさまざまな運転モードを制御することによって、陰極液および/または陽極液EA水のどちらを、どういうタイミング、濃度、流速、および割合(図2に関して説明したものなど)で塗布するかを制御することができる。
別の実施形態においては、2つの別個の洗浄ヘッド、すなわち、陽極液EA水の定量吐出および回収用のヘッドと、陰極液EA水の定量吐出および回収用のヘッドとを備えるように洗浄機100を改造することができる。たとえば、各ヘッドは、それぞれ専用の液体ディスペンサと、スクラブヘッドと、スクィージとを含むことになるであろう。洗浄機の移動経路に沿って一方のヘッドを他方のヘッドに追従させることができる。たとえば、先行するヘッドを洗浄用に使用し、後続のヘッドを殺菌用に使用できる。
ただし、図8に示す例においては、2つの出力流は機能発生器162の出口において組み合わされるので、各出力流は個別に制御されない。
陽極液EA水と陰極液EA水とを含む2つの液体流を、組み合わされた1つの出力流として、またはそれぞれ別の出力流として、洗浄対象の表面に同時に塗布すると、これら2つの液体は、混合されているか、または表面で組み合わされたとしても、表面上での一般的な滞留時間中は、それぞれの強化された洗浄および殺菌特性を保持していることが分かった。たとえば、洗浄機100が一般的な速度で洗浄対象の表面上を横切って進行しているとき、表面への配布とその後の真空スクィージ124による回収との間の滞留時間は比較的短く、たとえば約3秒などである。一例において、陰極液EA水および陽極液EA水は、これら2つの液体が混ぜ合わされたとしても、電気化学的に活性化されたそれぞれ固有の特性をたとえば少なくとも30秒間は維持する。この時間中、2種類の液体の電気化学的に活性化されたそれぞれ固有の特性は、この液体が表面から回収されるまで中和されない。これにより、一般的な洗浄動作中に各液体の好都合な特性を利用できる。
回収後、ナノバブルは減少し始め、アルカリ性および酸性の液体は中和し始める。いったん中和されると、回収された混合液体のpHを含む電気化学的特性は、通常の水道水の特性に戻る。
散布装置161および機能発生器162は、バッテリ142から給電することも、あるいは1つ以上のそれぞれ別の電源から供給することもできる。これらの電源は、バッテリ142から給電されるか、またはバッテリ142とは独立に給電され、所望の電圧および電流レベルを所望の波形で各電極に供給するようになっている。一例において、散布装置161と機能発生器162とは、相互に並列に電気的に結合され、バッテリ142から、図8Aに示す制御回路など、装置に印加する極性を断続的に反転させる制御回路などを介して給電される。
洗浄対象の表面上に残る残滓を減らすために、選択された成分または化学物質を給水または生成EA水から除去するフィルタを洗浄機100の液体配布路に1つ以上設けることが望ましい場合は、そのようにすることもできる。この液体配布路は、液体中のウイルスおよびバクテリアを減らすために液体を紫外線(UV)処理するためのUV発生器をさらに含むことができる。
図11は、本開示の一実施形態による洗浄機100の液体配布流路160をより詳細に示すブロック図である。簡略化のために、図11には、回収タンク108への廃水流路および洗浄機100の他の構成要素は図示されていない。他の実施形態においては、流路160の各要素を互いの上流または下流に配置し直すことができる。さらに、流路160に沿った特定の要素を、実装する台および特定の用途に応じて、実施形態ごとに大幅に変更してもよい。一部の要素を除去してもよく、他の要素を追加することもできる。たとえば、一実施形態においては散布装置161を除去してもよく、別の実施形態においては機能発生器162を除去してもよい。破線で示されている要素は、図10A〜10Cに示す例には存在しないが、他の実施形態においては含めてもよい。図11に示す実施形態は単なる例示にすぎない。
タンク106内の液体または給水は、コンジット区間170、171、ポンプ164、および散布装置161を介して機能発生器162の入口に結合される。ポンプ164は、ダイアフラムポンプなど、何れか適した種類のポンプを含むことができる。他の種類のポンプを使用することもできる。
上記のように、電解質(たとえば、塩化ナトリウム)または他の化合物などの添加剤または促進用化合物を何れか所望の濃度で、機能発生器162の上流の流路に沿った何れか所望の位置で、給水に追加することができる。たとえば、添加剤をタンク106内の水に追加することができる。さらに別の例においては、添加剤を給水に挿入するための添加剤流入装置173をポンプ164の下流(または上流)などの流路に直列に連結することができる。ただし、このような添加剤は、多くの洗浄用途においては不要であり、通常の水道水など、多くの種類の液体にも不要である。一部の用途においては、機能発生器からの出力陽極液および陰極液のそれぞれのpH値をpH中性値からさらに離すことが望ましい場合は、そのための添加剤を使用することができる。
散布装置161は、液体供給源106と機能発生器162との間の流路に沿った何れかの場所に配置することも、機能発生器162の下流の何れかの場所に配置することもできる。一実施形態において、散布装置は、電気分解によって液体を散布するために、図9Aまたは図9Bに示す電界セルなどの電解セルを含む。ただし、上記の散布装置など、他の種類の散布装置を使用することもできる。
追加の洗剤が望まれる用途においては、洗浄剤の供給源180をさらに含めるために洗浄機100を改造することができる。この場合、洗浄剤は、コンジット区間181、182およびポンプ183(すべて破線で図示)を介して機能発生器の入口に供給される。あるいは、たとえば、ポンプ183によって、洗浄剤を、たとえば機能発生器162の下流の1つ以上の流路160に供給することも、あるいはポンプ164の上流の流路に供給することもできる。混合部材184は、供給された洗浄剤を液体供給源106からの給水に混合する。
洗浄剤の流れは、供給源180内の洗浄剤の量とは実質的に無関係に生成される。流体混合部材184がポンプ164の上流にある場合は、洗浄剤および主要洗浄液成分のタンク106への逆流を防止するために逆止め弁(図示せず)をコンジット区間170に直列に設置することができる。ポンプ183は、電磁ポンプなど、何れか適したポンプを含むことができる。適した電磁ポンプの一例は、コネチカット州マディソン(Madison)のFarmington Engineeringが販売しているCEME社製のポンプ番号ET200BRHPである。別の適したポンプは、Valcor Scientific社製のSV653流量調節ポンプである。ポンプとして他の種類のポンプを使用することもできる。
制御装置186(破線で図示)は、制御信号187によってポンプ183の動作を制御する。適切な制御装置は、ニューヨーク州のシラキューズ(Syracuse)のInfitec Inc.が販売している部品番号QRS2211C(24Vまたは36Vのどちらか)である。一実施形態によると、信号187はパルス信号であり、大地(図示せず)を基準とした相対電力を供給し、ポンプがコンジット182を通じて洗浄剤を汲み出す継続時間を制御する。たとえば、制御信号187は、ポンプ183を0.1秒間オンにし、2.75秒間オフにすることによって、濃縮された洗浄剤の少量の出力流を発生させることができる。他のオン/オフ時間を使用することもできる。さらに、ポンプ164および183を除去し、液体および洗浄剤を、重力など、別の機構によって供給することもできる。図10A〜10Cに示す例においては、追加の洗浄剤を使用しないので、洗浄機100は、要素180、183、184、および186を含まない。
機能発生器162は、陰極液EA水出力190と陽極液EA水出力192とを有する。これらは、共通の流路160(実線で図示)に組み合わされて流体ディスペンサ194に供給される。本開示の別の実施形態において、流路160は、各出力190および192に対応するそれぞれ別の流路160Aおよび160B(破線で図示)を含む。個々の、または組み合わされた、流路を通る相対流量は、これらの流路に沿って配置された1つ以上の弁または他の流量制御装置195を介して制御することができる。
機能発生器162によって生成されたが直ちには流体ディスペンサ194に送達されない陰極液または陽極液を収集するために、バッファまたは貯蔵槽196を流路160、160A、および/または160Bに沿って配置することができる。たとえば、貯蔵槽196は、バープ弁を含むことができる。バープ弁は、貯蔵槽を満杯にし、いったん満杯になると、貯蔵槽を空けてそれぞれ対応する流路に流して使用できるようにする。他の種類の貯蔵槽および弁またはバッフルシステムを使用することもできる。2つの貯蔵槽196を、交互に、同時に、または何れか他の間隔で、あるいは制御信号に基づき、開けるかまたは空にするように制御することができる。陰極液または陽極液の一方を特定の洗浄または殺菌動作のために使用しない場合は、未使用の過剰液体を弁195を介して回収タンク108に供給することができる。あるいは、たとえば、この液体を後で使用できるように別の貯蔵タンクに供給することもできる。たとえば、定量吐出される液体を処理する流路中の1つ以上の要素が効果的に処理できる量を超える流量がディスペンサから出力される実施形態においては、別の貯蔵タンクを使用することもできる。
本開示の別の実施形態によると、特定の構成のために所望または必要とされる場合は、液体の流量を調節するために、1つ以上の縮流部材198を流路160、160A、および/または160Bに直列に配置することができる。たとえば、複数の縮流部材198にわたる圧力低下によって、流体の流量を制限し、所望の体積流量を提供することができる。たとえば、ポンプ164の流出口の圧力がほぼ40psiである場合、縮流部材198は、たとえば0.2GPMなどの所望の出力流量を提供する流量調節オリフィスまたはオリフィス板を含むことができる。0.2GPMより大きいか、または小さい他の流量を使用することもできる。
洗浄剤の供給源を使用する場合は、ポンプ183によって洗浄剤の体積流量を、たとえば分当たりほぼ10立方センチメートル以下に、制限することができる。液体および洗浄剤の体積流量を制御するための要素および方法の例は、米国特許第7,051,399号明細書に詳細に説明されている。ただし、本開示の1つ以上の実施形態においては、これらの要素および方法を必要としない。
散布装置161に加えて、またはこの代わりに、洗浄機100は、機能発生器162の下流に、組み合わせ流路160に沿って、あるいは別個の流路160Aおよび160Bの一方または両方に沿って、1つ以上の散布装置163をさらに含むことができる。散布装置163は、機能発生器162と流体ディスペンサ194との間の流路160、160A、および160Bに沿った何れ場所にも配置できる。一実施形態において、散布装置163は、電気分解によって液体を散布するために、図9Aまたは図9Bに示すような電解セルを含む。ただし、他の種類の散布装置を使用することもできる。
流路160、160A、および/または160Bは、圧力逃し弁202および逆止め弁204をさらに含むことができる。これらの弁は、洗浄機100内の何れかの流路に沿った何れか適した位置に配置できる。逆止め弁204は、洗浄機100が使用されていないときに液体の漏れを制限するために役立つ。
流体ディスペンサ194は、洗浄機100が使用される特定の用途に適したものであれば、何れの配布要素でも含むことができる。たとえば一実施形態において、流体ディスペンサ194は、液体を硬質床面に導くか、あるいたはスクラブヘッドなど、洗浄機100の別の構成要素に導く。スクラブヘッドが複数のブラシを有する場合、それぞれ別の出力流を各ブラシに送ることが望ましい場合は、流体ディスペンサ194は、たとえばT形継ぎ手を含むことができる。液体の定量吐出は、散布または滴下など、何れか適した方法で行うことができる。
陽極液および陰極液がそれぞれ別に塗布される実施形態においては、流体ディスペンサ194は、液体の種類ごとにそれぞれ別の出口を有することができる。あるいは、たとえば、流体ディスペンサは単一の出口を有することもできる。この場合、各流路からの流れは、たとえば、弁、スイッチ、またはバッフルによって制御される。さらに別の実施形態において、流体ディスペンサ194は、陽極液のみ、陰極液のみ、または陽極液と陰極液との混合液を選択的に通過させる流れ制御装置を含む。流体ディスペンサおよび液体ディスペンサという述語は、たとえば、単一の定量吐出要素、あるいは複数の、互いに連結されているかまたは連結されていない、定量吐出要素を含むことができる。
散布装置161および163の何れか一方によって生成されるナノバブルなどの微気泡は、陽極液EA水および陰極液EA水が洗浄対象の表面に同時に、かつ混ぜ合わされて塗布されたときに、これら2つの液体の中和をさらに遅らせることができることも分かった。この利点の存在は、液体がそれぞれ別の流路で配布されるか、組み合わせ流路で配布されるかを問わず、さらには散布装置が機能発生器162の上流にあるか、機能発生器162の下流にあるかを問わず、下流の流路160Aおよび160Bの一方または両方にあるか、組み合わせ流路160にあるか、あるいはこれらの位置の何れかの組み合わせにあるかを問わない。
陽極液EA水および陰極液EA水を含む2つの液体流を、組み合わされた1つの出力流として、またはそれぞれ別の出力流として、洗浄対象の表面に同時に塗布すると、この2つの液体は、表面上で混ぜ合わされた場合でも、それぞれの強い洗浄および殺菌特性を表面上の一般的な滞留時間中は保持することが分かった。たとえば、洗浄機100が一般的な速度で洗浄対象の表面を横切って前進するとき、表面への配布とその後の真空スクィージ124(図10Aに図示)による回収との間の表面上における滞留時間は、比較的短く、たとえば約2〜3秒などである。この時間中、この2種類の液体のそれぞれ固有の電気化学的活性化特性は、液体が表面から回収されるまでは中和されない。これにより、各液体の好都合な特性を一般的な洗浄動作中に利用できる。
回収後、ナノバブルは減少し始め、アルカリ性および酸性の液体は中和し始める。いったん中和されると、回収された混合液体のpHを含む電気化学的特性は、通常の水道水の特性に戻る。これにより、滞留時間中は、混合EA水の酸化還元電位および他の有益な洗浄/殺菌特性が実質的に保持され、その後、これらの特性は、洗浄機の回収タンク中で、または以降の廃棄時に、実質的に中和される。
さらに、混合されたEA水(または他のEA液体)の酸化還元電位および他の電気化学的に活性化された特性は、回収後、回収タンク内で比較的素早く中和されることも分かった。これにより、洗浄動作の完了後、回収された液体をほぼ直ちに廃棄できるので、回収された液体を一時的廃棄タンクに貯蔵する必要も、液体の中和を待つ必要もない。
洗浄機100は、1つ以上の実施形態において使用できる表面洗浄機の単なる一例にすぎない。本開示の複数の代替実施形態においては、以下に説明するものなど、さまざまな他の構成および要素を有する他の種類の洗浄機を使用することができる。
さらに別の実施形態においては、液体を洗浄機100外で陽極液EA液体および陰極液EA液体に変換することができる。この実施形態においては、外部の機能発生器で生成した陽極液EA液体および陰極液EA液体を収容するための陽極液供給源タンクおよび陰極液供給源タンクを備えるように洗浄機100を改造することができる。したがって、機能発生器162を洗浄機100から除去できる。陽極液タンクおよび陰極液タンクからの出力は、上記のように組み合わせることも、あるいはそれぞれ別の出力流のまま維持することもできる。組み合わされた出力流に、またはそれぞれ別の出力流に、散布することが望ましい場合は、図11に示すような散布装置を1つ以上洗浄機100に含めることができる。
12. 陽極液および陰極液出力の素早い中和
本開示の別の局面は、pHがpH6とpH8との間で比較的中性、たとえばpH7など、であり、ORPが±50mVの間の比較的中性、たとえば0mVなど、である水などの液体を機能発生器に通過させて陽極液EA出力および陰極液EA出力を生成する方法を対象とする。陽極液および陰極液のEA出力のpHは、pH6とpH8との間の範囲の外であり、ORPは+/−50mVの間の範囲の外である。たとえば、陽極液EA出力のpHは約2.5から6であり、ORPは+100mVから+1200mVの範囲内、+400mVから+900mVの範囲内、または+400mVから+700mVの範囲内である。陰極液EA出力のpHは約8〜12であり、ORPは、たとえば約−150mVから−1000mVの範囲内、−150mVから−700mVの範囲内、または−300mVから−700mVの範囲内である。
陽極液および陰極液の各EA出力は表面に塗布されて表面上に滞留し、その後に表面から回収されて回収タンクに入る。一実施形態においては、陽極液および陰極液の各EA出力は、機能発生器によって生成された時点から5秒以内に表面に塗布されるが、この時間をさらに短縮し、生成時点から3秒以内にすることもできる。一実施形態において、表面上の滞留時間はゼロ秒より長く、5秒未満であり、たとえば1〜5秒の間、または2〜3秒の間である。
陽極液および陰極液の各EA出力は、表面に塗布する前に混ぜ合わせることも、表面上で混ぜ合わせることも、回収タンク内で混ぜ合わせることもできる。たとえば、陽極液および陰極液の各EA出力を単一の混合液として、またはそれぞれ別の液体として、同時に塗布することも、あるいは表面上に、重ね合わせてまたは重ね合わさずに、塗布および回収を順次行うこともできる。
いったん回収されると、混合された陽極液および陰極液のEA出力は、回収タンク内で素早く中和されて源液体のほぼ元のpHおよびORP(たとえば、通常の水道水のpHおよびORP)に戻る。一例において、回収タンク内で混合された陽極液および陰極液のEA出力は、陽極液および陰極液の各EA出力が機能発生器によって生成された時点から1分未満(30秒内など)の時間窓以内に、素早く中和されてpHはほぼpH6とpH8との間の値に、ORPは+/−50mVの間になる。
したがって、回収された液体は、何れか適した方法で廃棄できる。同様に、液体を洗浄対象の表面から回収しない実施形態においては、混合された陽極液および陰極液のEA出力は表面上で素早く中和され、源液体のほぼ元のpHおよびORPに戻る。この方法は、洗浄機100または本願明細書に開示されているような装置、あるいはこれ以外の装置を用いて、実施することできる。
13. 硬質および軟質床面兼用洗浄機の例
図12は、同じ多目的洗浄機を用いてさまざまな洗浄動作に対応するために複数種類の洗浄ツールおよび吸引器によって構成可能な床面洗浄機300のブロック図である。
洗浄機300は、軟質床面上で汚れ移送洗浄動作を行うための汚れ移送洗浄モード、深部吸引洗浄動作を行うための深部吸引モード、および硬質床面をスクラブ洗浄するための硬質床面スクラブ洗浄モードに構成することができる。これらのモードのそれぞれにおいて、洗浄機300は流体回収システムによって廃液および残屑を除去する。ただし、このような構成要素のすべてが図12のすべての実施形態で必要になる訳ではない。構成要素の具体的な選択を単なる一例として示す。
洗浄機300は、操作者が洗浄機300の後ろを歩くか、洗浄機300に乗るように構成することも、あるいは牽引型洗浄機として別の装置に取り付けるように構成することも、手で保持するように構成することも、あるいは操作者などが携帯するように構成することもできる。洗浄機300は、バッテリまたは内燃機関などのオンボード電源によって給電してもよく、あるいは電気コードを介して給電してもよい。
床面洗浄機300は、通常、可動式躯体306と、電動式洗浄ヘッド308と、液体ディスペンサ310と、1つ以上の真空源312と、少なくとも1つの真空吸引ツール314と、真空スクィージ316と、廃液回収タンク317とを備える。
可動式躯体306は、駆動車輪318およびキャスタ車輪320によって支持されて表面302上を移動する。一実施形態において、駆動車輪はモータ322によって駆動される。
洗浄機300は、図8および図9に関して説明した1つ以上の実施形態と同様の液体配布路を有する。液体ディスペンサ310は、たとえば図9に関して上で説明したように、構成に応じて、機能発生器324と1つ以上の散布装置325および326とから、陽極液EA水、陰極液EA水、陽極液および陰極液EA水、または混合された陽極液および陰極液EA水などの液体を受け取る。あるいは、たとえば、洗浄機300は、散布装置なしに機能発生器324を含むことも、機能発生器なしに散布装置を含むこともできる。ディスペンサ310は、液体を床302に直接定量吐出するか、あるいは1つ以上のノズルまたは開口部を通じて洗浄ヘッド308の構成要素に定量吐出する。
洗浄ヘッド308は、洗浄ツール328と、1つ以上のモータ330とを含む。モータ330は、たとえば表面302に対して平行または垂直な軸を中心として洗浄ツール328を回転駆動する。回転洗浄ツール328は、矢印331で示すように、硬質または軟質床面洗浄動作を行うために表面302に係合する。洗浄ツール328は、毛ブラシなどのブラシ、パッドスクラバ、マイクロファイバ、または他の硬質または軟質床面スクラブ洗浄用要素を1つ以上含みうる。
一例によると、洗浄機300は、洗浄ヘッドリフトを含む。この洗浄ヘッドリフトは、床面洗浄動作のために洗浄ヘッド308を降下させ、洗浄機300の輸送中など、洗浄ヘッド308が使用されないときは洗浄ヘッド308を上昇させる。
洗浄ヘッド308の一実施形態は、たとえば同じモータ330を用いてさまざまな洗浄動作に対応するために、複数種類の洗浄ツール328用に構成される。したがって、洗浄ヘッド308には、軟質床面洗浄ツール328または硬質床面洗浄ツール328を具備できる。あるいは、たとえば、洗浄機300は、それぞれ別の軟質および硬質床面洗浄用ヘッド308によって構成可能である。
さらに別の実施形態において、洗浄機300は、洗浄ヘッド308に加えて、またはその代わりに、洗浄用ワンド(図示せず)を含むことができる。洗浄用ワンドは、EA水を定量吐出するためにディスペンサ310に連結された第1のホースと、汚れたEA水を表面302から吸引するために真空源312に連結された第2のホースとを含むことができる。
図12に示す実施形態においては、液体および固体廃棄物(すなわち、汚れた洗浄液)を洗浄ツール328および/または表面302から除去するために、少なくとも1つの真空吸引ツール314と組み合わせて1つ以上の真空源312が使用される。1つの真空源312は、表面102から廃棄物を除去するためにスクィージ316とも連係する。廃棄物は次に1つ以上の廃液回収タンク317または別の場所に堆積される。一実施形態においては、単一の真空源312が真空路セレクタ332によってスクィージ316および吸引ツール314に選択的に連結される。別の実施形態においては、洗浄機300は、真空スクィージ316および吸引ツール314用にそれぞれ別の真空源312を含む。各ツール314および316を上昇および下降させて作動および休止させるためのリフトを1つ以上設けてもよい。
一実施形態においては、液体および固体残屑を軟質表面から除去するために吸引ツール314を使用し、液体および固体残屑を硬質表面から除去するためにスクィージ316を使用する。他の種類の液体および残屑回収ツールおよび方法を硬質表面上、軟質床面上、またはこの両方において使用することもできる。
図13は、洗浄ツール328をより詳細に示す図である。図13に示す実施形態において、洗浄ツール328は、軟質床面を洗浄するための1つ以上の汚染移送ロール340を含み、吸引ツール314は、ロール吸引ツール342を含む。これらのロールは、1つ以上のモータ330(図12)の作動により回転され、表面302を拭い、汚れを表面から汚れ移送ロール340に移送する。ロール340が矢印方向に回転することにより、汚れ移送ロールの部分が洗浄液によって濡らされ、ロール吸引器340によって吸引され、表面302に接して拭き取る。たとえば、ロール340の回転に伴い、ロールは軟質床(たとえば、カーペット繊維)302に係合し、汚れをカーペットの繊維からロール340に移送する。ロール340はさらに回転され、洗浄液がノズル346から再度吹き付けられる。その後、ロール340の表面は、真空吸引されて汚れた洗浄液がロールから除去され、回収タンク317に搬送される。吸引ツール314の別の実施形態は、液体および固体廃棄物を表面302から除去するように構成された表面吸引ツール348の形態を取る。
図14は、深部吸引洗浄モードで動作中の洗浄ツール328を示す。このモードにおいて、洗浄機300は、公知のカーペット吸引掃除機と同様に機能するが、上記のように洗浄液はEA水および/または散布水を含む。必要であれば、汚れ移送ロール340の代わりに吸引ブラシ350を使用し、洗浄ヘッド308と表面吸引器344とをそれぞれの動作位置に移動し、真空スクィージ316を上昇位置に移動する。液体ディスペンサ310は、洗浄液をノズル(群)352経由で表面302に放出するか、あるいはノズル(群)354を用いて液体を表面302および先行吸引ブラシ350の両方に導く。吸引ブラシ350は、モータ(群)330によって駆動されて床面302に係合する。洗浄機300が床面302を横切って進むに伴い、表面吸引器344は表面の湿った部分に係合し、汚れた液体を表面から除去する。さらに、ロール吸引ツール342は、汚れた液体および残屑をブラシ350から除去する。
図15は、硬質床面スクラブ洗浄モードで動作中の洗浄ツール328を示す。最初に、硬質床面スクラブブラシ360を再構成可能な洗浄ヘッド308に据え付けるか、あるいはスクラブブラシ360を有する別の硬質床面洗浄ヘッド308を可動式躯体306(図12)に取り付ける。さらに、洗浄ヘッド308と真空スクィージ31と6をそれぞれの作動位置に移動し、表面吸引ツール344を上昇位置に移動する。次に、液体ディスペンサ310が液体をノズル352から放出することによって表面302を液体で湿らせ、さらに/または、スクラブブラシ360の内側または外側の配管362経由で液体230を放出することによって表面302およびスクラブブラシ360を湿らせる。モータ330は、湿らせた表面302に係合しているスクラブブラシ360を回転させる。洗浄機300が前方に移動するに伴い、汚れた液体はスクィージ316によって集められ、廃液回収タンク317に向けて導かれる。
別の実施形態において、洗浄機300は、ミネソタ州ミネアポリスのTennant Companyが商標READY SPACE(登録商標)で市販しているマルチモード洗浄機と同様に構成されるが、伝統的な洗剤供給システムを除去し、代わりに本願明細書に記載の1つ以上の実施形態と同様の散布装置および/または機能発生器を使用するように改造される。READY SPACE(登録商標)洗浄機の一実施形態は、たとえば米国特許第6,735,812号明細書に詳細に説明されている。
14. カーペット吸引掃除システムの例
図16は、カーペット吸引掃除機370の斜視図である。カーペット吸引掃除機370は、カーペットおよび他の軟質床面から汚れた液体の少なくとも一部を吸引するために使用される真空ピックアップヘッド371を有する。掃除機370は、一対の車輪372と制御ハンドル373とをさらに備える。作動中、操作者が掃除機370を矢印373の方向に後方に引いてゆくと、掃除器は液体を洗浄対象の床面および/または1つ以上の電動式洗浄ツール375に定量吐出する。洗浄ツール375は、ブラシ、ローラ、剛毛など、何れか公知の軟質床面洗浄ツールを備えることができる。掃除機370のさらなる詳細は、米国特許第7,059,013号および第4,956,891号明細書に開示されている。掃除機370には、たとえば、本願明細書に開示の真空ピックアップヘッドの何れでも使用できる。例示的一実施形態において、掃除機370は洗浄ツール375を省き、単に液体を床に定量吐出し、次に汚れた液体を床から吸引することもできる。
掃除機370は、図11または本願明細書に開示の他の実施形態の何れかのような、あるいはこれ以外の、散布装置および/または機能発生器を有する液体配布システムを含むように改造される。掃除機370は、陽極液EA水、陰極液EA水、散布陽極液EA水、散布陰極液EA水、混合された陽極液および陰極液EA水、および混合された散布陽極液および陰極液EA水、および散布水のうちの1つ以上を、たとえば、洗浄対象の床面に送達し、その後、洗浄対象の床から吸引するように構成することができる。水の代わりに、または水に加えて、水以外の液体を使用することもできる。
15. 全面(たとえば、浴室)洗浄機の例
図17は、米国特許第6,425,958号明細書に詳細に説明されている全表面洗浄アセンブリ380の斜視図である。洗浄アセンブリ380は、1つ以上の散布装置および/または1つ以上の機能発生器を有する液体配布路を含めるために改造される。これらの散布装置および/または機能発生器として、たとえば、図11に図示のもの、または本願明細書に開示された他の実施形態の何れかに示したものなどが挙げられるが、これだけに限定されるものではない。
洗浄アセンブリ380は、陽極液EA水、陰極液EA水、散布陽極液EA水、散布陰極液EA水、混合された陽極液および陰極液EA水、および混合された散布陽極液および陰極液EA水、および散布水のうちの1つ以上を、たとえば、洗浄対象の床面に送達し、場合によっては洗浄対象の床から回収するように構成することができる。水の代わりに、または水に加えて、以外の液体を使用することもできる。
洗浄アセンブリ380は、たとえば、少なくとも1つの硬質表面を有するトイレまたは何れか他の部屋の硬質表面を洗浄するために使用できる。洗浄アセンブリ380は、米国特許第6,425,958明細書に記載のように、表面を洗浄するための洗浄装置とこの洗浄装置と併用される付属品とを含む。洗浄アセンブリ380は、筐体381と、ハンドル382と、複数の車輪383と、排出ホース384と、さまざまな付属品とを含む。これらの付属品は、伸縮式ハンドル386を有する床ブラシ385と、ツーピース構成のダブルベンド式ワンドの第1の部分387Aおよび第2の部分387Bと、図17には図示されていないさまざまな追加の付属品とを含むことができる。これら追加の付属品としては、真空ホース、ブロアホース、スプレーホース、ブロアホースノズル、スプレーガン、スクィージ床面ツール取り付け具、ガルパーツール、およびタンク充填ホース(アセンブリ380上のポートに連結可能)が挙げられる。このアセンブリは、タンクまたは取り外し可能な液体コンテナと、回収タンクまたは取り外し可能な回収液体コンテナとを搭載する筐体を有する。洗浄アセンブリ380は、洗浄液をスプレーホースを通じて表面に吹き付けることによって表面を洗浄するために用いられる。次に、送風によって表面を乾かし、表面上の流体を所定の方向に吹き飛ばすために、ブロアホースが使用される。真空ホースは、流体を表面から洗浄装置380内の回収タンクに吸引することによって表面を洗浄するために用いられる。洗浄アセンブリ380と共に使用される真空ホース、ブロアホース、スプレーホース、および他の付属品は、移送を容易にするために、洗浄装置380と共に搭載できる。
一部の実施形態においては、噴霧器などの場合、出力流速が極めて高速になりうる。特定のツールまたは装置からの出力流速が機能発生器または散布装置による噴霧液体の効果的処理が可能な流速を超える場合は、生成された陽極液および陰極液を必要時まで(それぞれ別個にまたは組み合わせて)収容するための出力貯蔵槽を1つ以上含むように装置を構成することができる。いったん出力液体が注入されると、出力貯蔵槽は、より高い出力流速を供給できるバッファを提供することができる。
16. トラック搭載式洗浄システムの例
図18は、本開示の別の実施形態によるトラック搭載式システム400を示す図である。洗浄システムは、図11に示されている構成要素など、本願明細書に記載の各実施形態の1つ以上の構成要素と共に、トラック402内に搭載される。図11に示されている参照数字を使用すると、トラック402は、通常の水道水などの液体を収容する供給源タンク106と、オンボード機能発生器162と、水を電気化学的に活性化して散布するための1つ以上の散布装置161および/または163とを搭載する。あるいは、たとえば、散布装置(群)および/または機能発生器を除去することもできる。液体配布システムは、電気化学的に活性化された水(たとえば、散布陽極液EA水および/または散布陰極液EA水)を洗浄対象の表面に定量吐出するための洗浄用ワンド406に送るホース404を1つ以上含む。洗浄用ワンド406は、トラック402に搭載されている真空源にホース408によって連結される吸引器をさらに含むことができる。操作者がワンド406の洗浄端を洗浄対象の表面上で動かすと、ワンドはEA水をこの表面上に定量吐出し、吸引器は汚れた水および残屑を表面から回収する。
さらに別の実施形態においては、ワンド406と同様のワンドを、追加の洗浄または吸引ツールまたは回収システムと共に、あるいはこれら無しで、本願明細書の何れかの図を参照して説明または図示した洗浄機の何れにでも実装することができる。
17. 着臭剤
図19は、本願明細書に記載の何れの実施形態にも実装しうる、別の実施形態によるEA水配布システムを有する可動式または非可動式洗浄機500を示す簡略ブロック図である。一実施形態において、配布システムは、液体502の供給源と、散布装置503と、機能発生器504と、散布装置504と、流体ディスペンサ506とを含む。さらに、洗浄システム500は、臭気化合物508の供給源を含む。臭気化合物508は、機能発生器504の上流または下流の分散ポンプ510によって液体流路に引き込むことができる。臭気化合物を液体中に分散させるために、他の装置および方法を使用することもできる。たとえば、臭気化合物を、流路に配置できる、長持ちのする平円盤の形状に形成し、ゆっくりと溶解させることができる。他の実施形態においては、散布装置503、機能発生器504、または散布装置505の1つ以上を除去することもできる。
臭気化合物は、使用者の嗅覚に作用または刺激を与えるか、あるいは使用者の嗅覚によって感知される芳香または臭気を液体に追加する。たとえば、このような芳香は、表面が清潔であることを示すために、使用者によって感知されうる、容易に選択可能な香りを含むこともできる。この香りは、たとえば「フレッシュ」、「シャープ」、または「柑橘系」にすることもできる。アロマセラピーなど他の効果のために、または処理される床または表面が使用されている状況に合わせるために、他の香りを使用することもできる。たとえば、熱帯性の室内装飾に合わせるために熱帯性の香りを使用できる。洗浄機の使用者は、状況に適した香りを選択することができる。
ただし、本願明細書に開示されている1つ以上の洗浄装置は、機能発生器によって生成される塩素などの準安定反応種のために、追加の臭気化合物508を使用しなくても、最初から自然に「清潔な」香りを提供することが分かった。
18. 洗浄液生成器
図20は、例示的一実施形態による台601に搭載された洗浄液生成器600の簡略ブロック図である。台601は、施設内の床、壁、ベンチ、または他の表面に搭載または配置するように、あるいは手で保持するか、操作者または車両によって運搬されるか、別の装置に取り付けるか、手で保持するか、または人間などが携帯するように構成することができる。たとえば、台601は、洗浄または保守用の手押し車またはモップバケツで運搬することができる。台601は、水道水などの液体を供給源から受け入れる入口602を含む。あるいは、たとえば、台601は、処理対象の液体の供給源を保持するタンクを含むことができる。台601は、散布装置603と、機能発生器604と、別の散布装置605とをさらに含む。一実施形態において、台601は散布装置603または605を1つだけ含む。別の実施形態においては、散布装置603および605の両方が除去される。散布装置605(または機能発生器604)の出力は、出口606に結合される。台601は、本願明細書に記載されているような、またはこれ以外の、他の装置または構成要素をさらに含むことができる。
機能発生器604の出口からの流路は、陽極液EA液体のみ、陰極液EA液体のみ、陽極液EA液体および陰極液EA液体の両方、または陽極液および陰極液の混合EA液体を定量吐出するように構成することができる。未使用の陽極液または陰極液は、たとえば、台601上の廃棄物タンク、または排出口に導くことができる。陽極液EAおよび陰極液EAの両方が出口606から定量吐出される実施形態においては、この出口はそれぞれ別のポートを備えることも、たとえば図11に関して説明したように、陰極液および陽極液が混合された混合液を送達する組み合わされた1つのポートを備えることもできる。さらに、本願明細書の何れの実施形態においても、生成された液体を収容するための貯蔵タンクをディスペンサの出口に備えることができる。さらに、他の実施形態においては、散布装置603、機能発生器604、または散布装置605の1つ以上を除去できる。
別の実施形態においては、ハンドトリガー式スプレーボトルなどのスプレーボトルの内部または上に台を組み込むことができる。この場合、スプレーボトルは、表面上に噴霧される液体を収容し、機能発生器はこの液体を陽極液EA液体および陰極液EA液体に変換する。この変換された液体は、その後に出力噴霧液として定量吐出される。陽極液EA液体および陰極液EA液体は、組み合わせられた混合噴霧出力として定量吐出することも、それぞれ別の噴霧出力として定量吐出することもできる。スプレーボトルによって少量の出力流量が断続的に供給されるので、機能発生器は小さなパッケージを有することができ、たとえばこのパッケージまたはスプレーボトルに搭載されたバッテリから給電することができる。
19. 酸化還元電位インジケータ
本開示の別の局面は、本願明細書に記載の実施形態の何れかで生成または使用されるEA液体、またはこれ以外のEA液体、の酸化還元電位を示す、人間が感知可能な表示を使用者に提供する方法および装置に関する。たとえば、図10〜17に関して説明した可動式硬質および/または軟質床面洗浄機は、オンボード機能発生器と、出力液体の酸化還元電位の可視または可聴インジケータとを含めるために改造することができる。同様に、何れか他の図に関して説明または図示した装置の何れににおいても、このようなインジケータをさらに含めるための改造を行える。
インジケータは、アナログまたはデジタル目盛り、表示灯、ダイヤル、または音響出力を有する測定器を含むことも、あるいは液体の色など、その感知可能な特性の変化を含むこともできる。たとえば、測定器の出力に基づき染料を液体に注入することも、あるいは液体の酸化還元電位に対する液体内の添加剤の化学反応によって色の変化を誘発することもできる。たとえば、特定の金属イオンは、水の酸化還元電位に応じて水の色を変えることができる。
別の実施形態において、インジケータは、酸化還元電位に応じて、機械による読み取りが可能なアナログまたはデジタル出力を提供する。この装置は、酸化還元電位を監視するため、何れかの種類の対応する出力信号を提供するため、および/または酸化還元電位および装置の作動状態または条件を反映する何れか他の指標の履歴を記憶するために、電気的ハードウェアおよびソフトウェアを含むことができる。一実施形態において、この装置は、EA水の使用量、装置の状態、および出力液体の酸化還元電位を監視する。酸化還元電位が望ましい範囲内にない場合、あるいは別のエラー条件が装置に発生した場合は、この事象を装置に記録し、機械の使用者への報告またはローカルまたはリモートの保守要員への連絡を適切な出力および伝送媒体を介して行うことができる。たとえば、ローカル監視システムは、この連絡を受信し、対応する報告を電子メールメッセージで保守要員に送ることができる。他の保守事象を記録および報告して自動保守工程を起動することもできる。
さらに、EA液体の使用量を装置上で自動的に記録し、請求書作成のためにローカルまたはリモート監視システムに送信することができる。
さらに別の実施形態において、装置は、上記の方法の何れかを用いて、散布装置のステータスおよび機能状態を監視、記録、および/または報告することができる。装置は、特定の保守手順を所定の間隔で計画するために、作動時間を測定、記録、および報告することができる。たとえば、機能発生器または散布装置の1つ以上の電極が銀イオンなどのイオンを放出する実施形態においては、電極を設置してからの総使用時間の測定値に基づき、電極の寿命が尽きる前に交換を予定するか、あるいはインジケータによって使用者に通知することができる。
20. 機能発生器の作動を表す可視インジケータ
本開示の別の局面は、機能発生器または散布装置の電気的動作を示す、人間が感知しうる表示を使用者に提供するための方法および装置に関する。機能生成器(および/または散布装置)によって消費される電力レベルに基づき、機能発生器が正常に動作しているか否か、ひいては生成器によって生成された液体(EA陽極液および/またはEA陰極液)が電気化学的に十分なレベルに活性化されているか否かを判定することができる。電力消費が妥当なレベル未満であると、超純粋な給水、または電解質含有量が全般的に低い(たとえば、ナトリウム/ミネラル含有量が低い)給水の使用などによって、機能発生器内で水が十分なレベルの電流を伝導しないなど、さまざまな潜在的問題に反映されうる。したがって、電流消費量は、たとえば酸化還元電位が高レベルであるか低レベルであるかをさらに示す。
たとえば、図10〜17に関して説明した可動式硬質および/または軟質床面洗浄機は、オンボード機能発生器とこの機能発生器によって消費される電力を表す可視、可聴、または触覚インジケータとを含めるように改造することができる。同様に、他の何れかの図に関して説明または図示した装置の何れにも、このようなインジケータをさらに含むことができる。
図21は、一実施形態によるインジケータを有するシステム700のブロック図である。これは、たとえば本願明細書に開示されている何れの実施形態にも組み込むことができる。システム700は、電源702と、機能発生器(および/または散布装置)704と、制御電子回路706と、冷却ファン708と、電流センサ710と、論理回路712と、インジケータ714とを備える。簡略化のために、図21には、機能発生器704の液体流入口および流出口は図示されていない。システム700のすべての要素は、たとえば、同じ電源702から給電することも、2つ以上のそれぞれ別の電源から給電することもできる。
制御電子回路706は、図10A〜10Cに示す洗浄機100の制御ユニット146からの制御入力など、使用者からの制御入力とシステム700の現在の動作モードとに基づき、機能発生器704の作動状態を制御するために連結される。制御電子回路706は、たとえば図8Aに示す実施形態の制御電子回路64に対応しうる。制御電子回路706を冷却するために冷却ファン708を設けることができる。冷却ファン408は、たとえば、機能発生器704と制御電子回路706とを収容する筐体に取り付けることができる。
機能発生器710によって消費される電力を電流センサ710を介して監視することができる。電流センサ710は、機能発生器704および電源702と電気的に直列に連結することができる。電流センサ710は、機能発生器に流れる電流を表すアナログまたはデジタル出力716を提供する。論理回路712は、出力716を所定の閾値電流レベルまたは範囲と比較し、この比較結果に応じてインジケータ714を作動させる。閾値電流レベルまたは範囲は、たとえば、所定の電力消費レベルを表すように選択することができる。
インジケータ714は、表示灯、ダイヤル、音響出力、触覚出力、アナログまたはデジタル目盛りを有する測定器、あるいは何れか他の感知可能出力を含むことができる。図22に関して以下により詳細に示す一実施形態において、ファン708は、図21に示すように、ファンモータと並列に電気的に結合された1つ以上の着色灯(たとえば、LED)を備えるライトファンである。スイッチ718を通じて論理回路712によって作動されると、これらの着色灯は、機能発生器704の作動状態を表す表示灯として機能する。ただし、他の実施形態においては、論理回路712は、表示灯をファンモータからは独立に作動させることができる。
例示的一実施形態において、論理回路712は、電流センサ710によって感知された電流レベルに応じて、表示灯714を作動させる。たとえば、論理回路712は、感知された電流レベルが閾値レベルより上であるか下であるかに応じて、表示灯を滅灯(あるいは、点灯)することができる。一実施形態において、論理回路712は、感知された電流レベルが閾値レベルを超える場合は表示灯を常時「オン」状態に作動させ、感知された電流レベルが閾値レベル未満の場合は、表示灯の「オン」状態と「オフ」状態とを選択された頻度で繰り返すことによって問題を通知する。他の実施形態においては、複数の閾値レベルおよび頻度を使用できる。さらに、インジケータ714は、所定の範囲内の動作をそれぞれ通知する複数のライトなど、個別に制御されるインジケータを複数含むことができる。あるいは、またはさらに、たとえば1つ以上の閾値または範囲に対して感知された電流レベルに応じて、1つ以上の表示灯の照度レベルを変えるように論理回路を構成することができる。
図10Cに示す実施形態においては、機能発生器および散布装置の制御電子回路を冷却するための冷却ファン708は、筐体150の上部に含まれている。この実施形態において、冷却ファンは、Mad Dog MD−80MM−4LED−F型80mmカラーファンを含む。これは、ファンが給電されてファンの羽根がほぼ2000RPMで回転しているときにファンアセンブリを照明するために4つの青色LED光を含む。この種のファンは、一般にゲーム用コンピュータシステムにおいて、コンピュータハードウェアを収容する透明なコンピュータケースの照明および冷却のために使用される。他の実施形態においては、他の種類のライトファンを使用することができる。
図10Cに示す実施形態において、ファンモータおよびLEDは、図21に示すように相互に並列に電気的に結合される。したがって、ファンモータおよびLEDは、論理回路712の制御下で、一緒にオンおよびオフに切り替えられる。ただし、上記のように、ファンモータおよびLEDをそれぞれ独立に制御することもできる。ライトファンは、機能発生器の調子を視覚的に示す単純な手段を提供する。使用者には、表示灯の安定した輝きによって、洗浄対象の表面に塗布される水が実際に電気化学的に活性化されていることの保証が与えられる。
図10Bは、洗浄機100の蓋104が基部102の上部で閉じている状態を示す。機能発生器が蓋104と基部102との間の隙間近くに配置されているで、正常動作中は、矢印720によって表される、冷却ファンLEDの安定した輝きが洗浄機の側面に沿った領域で見られる。ただし、表示灯を何れか他の位置に、ファンモータと共に、またはファンモータから離して、配置することもできる。
別の実施形態においては、システム700が組み込まれる装置上の何れかの位置にインジケータ714を配置できる。たとえば、インジケータ714は、図10A〜10Cに示す洗浄機100の使用者制御パネルに取り付けられた1つ以上の発光ダイオードを含むことができる。あるいは、たとえば、インジケータ714を洗浄機100の筐体の内部または上に配置できる。
さらに別の実施形態において、論理回路712は、電流レベルまたは消費電力、および装置の作動状態または条件を反映する何れか他の所望のインジケータの履歴を記憶できる。一実施形態において、消費電力が所望の範囲内にない場合、または別のエラー条件が装置で発生した場合は、この事象を装置上に記録し、適切な出力および伝送媒体を介して機械の使用者への報告またはローカルまたはリモート保守要員への連絡を行うことができる。たとえば、ローカル監視システムは、この連絡を受信し、対応する報告を電子メールメッセージで保守要員に送ることができる。他の保守事象を記録および報告することによって自動保守工程を起動することもできる。
さらに別の実施形態において、インジケータは、機能発生器の消費電力が望ましい範囲の外にあるとき、または何らかの閾値未満であるときに、洗浄機の要素を振動させるバイブレータなどの触覚インジケータを含む。たとえば、図10A〜10Cに示す実施形態において、触覚インジケータは、制御ハンドル148あるいは車輪118または119を振動させる。操作者用の座席を含む一実施形態において、触覚インジケータはエラー条件の発生時に座席を選択的に振動させることができる。
21. 出力液体
例示的一実施形態においては、散布された反応生成物が提供される。この生成物は、陰極または陽極によって生成されたイオンを選択的に一方向にのみ輸送する膜によって隔てられた陽極および陰極に接触した水から少なくとも部分的に生成される。
たとえば、反応生成物は、水道水を含んでもよく、あるいは基本的に水で構成されていてもよい。他の流体を使用することもできる。反応生成物は、上記のように、陽極液と陰極液との組み合わせを含むことができる。陰極液は、たとえば化学量論比を超える量の水酸化物イオンによって特徴付けられてもよい。
さらに別の例示的実施形態においては、陽極に接触した水と、陰極に接触した水との組み合わせによって生成される反応生成物が提供される。この陽極と陰極とは、陰極または陽極によって生成されたイオンを選択的に一方向にのみ輸送する膜によって隔てられている。
たとえば、この膜は、陽極によって生成された水素イオンである水酸化物イオンの陰極側への一方向の輸送を可能にすると共に、陰極によって生成されたイオンの陽極側への膜経由の輸送を可能にする。反応生成物は、たとえば、陽極によって生成された陽極液と、陰極によって生成された陰極液とを含むことができる。この場合の陰極液は、化学量論比を超える量の水酸化物イオンによって特徴付けられる。
さらに別の例示的実施形態においては、電気化学的に活性化された陽極液と陰極液とを組み合わせた流体が提供される。たとえば、この流体は、水道水を含むことも、あるいは基本的に水で構成することもできる。他の流体を使用することもできる。
22. 結論
1つ以上の実施形態は、界面活性剤または洗剤を追加することなく、電気化学的に活性化された一般的な水道水を主要な、または唯一の、液体として使用しながら、効果的な洗浄および/または殺菌特性を提供する純粋に非化学的な洗浄システムを提供する。ただし、界面活性剤または洗剤の追加が望ましい場合は、界面活性剤または洗剤を追加することができる。さらに、機能発生器の上流および/または下流において散布を追加することによって、出力液体の洗浄または殺菌特性と生成効率とをさらに向上させることができる。したがって、本システムは、住宅、工業、商業、病院、食品加工、およびレストラン施設などを洗浄するための、環境上効果的な溶液を提供する。本洗浄システムは、可動式にすることも、非可動式にすることもできる。
さらに、水道水を唯一の洗浄液として電気化学的に活性化して洗浄および/または殺菌システムで使用する場合は、硬質または軟質床面スクラブ洗浄機の回収タンクに消泡室を設ける必要がない。
本開示を1つ以上の実施形態に関して説明してきたが、本開示から逸脱することなく、形態および詳細を変更しうることを当業者は認識されるであろう。さらに、本願明細書および特許請求の範囲で使用されている述語「連結coupled」は、直接の接続または1つ以上の中間要素を介した接続を含むことができる。
図1は、洗浄用に処理される水などの液体を電気化学的に活性化するために使用できる、本開示の一実施形態による硬質および/または軟質床面洗浄機上に、またはこれ以外の場所に、搭載される機能発生器の一例を示す。 図2は、本開示の別の実施形態による機能発生器を示す。 図3は、本開示の一実施形態による、散布装置が機能発生器の下流に配置された装置を示す。 図4は、本開示の一実施形態による、散布装置が機能発生器の上流に配置された装置を示す。 図5は、本開示の一実施形態による、電解セル式散布装置が機能発生器の上流に配置された装置を示す。 図6は、本開示の一実施形態による、散布装置が機能発生器の上流および下流に配置された装置を示す。 図7は、本開示の一実施形態による電解セル式散布装置を示す。 図8Aおよび図8Bは、本開示の一実施形態による散布装置と機能発生器とを収容する筐体を共に示す。 図8Aおよび図8Bは、本開示の一実施形態による散布装置と機能発生器とを収容する筐体を共に示す。 図9は、図8Bに示されている散布装置の斜視図である。 図10Aは、本開示の1つ以上の例示的実施形態による可動式硬質床面洗浄機の側面図である。 図10Bは、図10Aに示した可動式硬質床面洗浄機の蓋が閉じた状態の斜視図である。 図10Cは、図10Aに示した可動式硬質床面洗浄機の蓋が開いた状態の斜視図である。 図11は、本開示の一実施形態による、図10A〜10Cに示された洗浄機の液体配布流路を詳細に示すブロック図である。 図12は、同じ多目的洗浄機を用いてさまざまな洗浄動作に対応するために複数種類の洗浄ツールおよび吸引器と共に構成可能な床面洗浄機のブロック図である。 図13は、本開示の一実施形態による、図12に示した洗浄機の軟質床面洗浄用モード時のブロック図である。 図14は、本開示の一実施形態による、図12に示した洗浄機の軟質床を深く洗浄するためのモード時のブロック図である。 図15は、本開示の一実施形態による、図5に示した洗浄機の硬質床面洗浄用モード時のブロック図である。 図16は、本開示の一実施形態による軟質床面洗浄機(たとえばカーペット吸引掃除機)の斜視図である。 図17は、本開示の一実施形態による全表面洗浄機の斜視図である。 図18は、本開示の別の実施形態によるトラック搭載式システムを示す図である。 図19は、本開示の別の実施形態による臭気化合物供給源付きEA水配布システムを備えた洗浄機の簡略ブロック図である。 図20は、別の実施形態による台に搭載された洗浄液生成器の簡略ブロック図である。 図21は、機能発生器の作動状態を表すインジケータを含むシステムのブロック図である。

Claims (37)

  1. 表面上で移動するように構成された可動式躯体と、
    液体源と、
    液体ディスペンサと、
    該液体源から該液体ディスペンサまでの流路と、
    電気分解散布装置であって、該電気分解散布装置は、互いに同軸であり隙間によって分離された第1および第2の導電性の電極を含んでおり、該流路は、該隙間と流体連通しており、該第1および第2の電極のうちの少なくとも1つは管状である、電気分解散布装置と、
    洗浄中の表面に対して該洗浄機が運動する第1の動作モードであって、該洗浄機は該第1の動作モードの間に、ポンプを活性化して該液体の経路に沿って液体を汲み出させ、該電気分解散布装置を活性化して該液体を散布させ、該液体は、該液体ディスペンサによって該装置を通過させられ、該表面に送達される、第1の動作モードと、
    洗浄中の表面に対して該洗浄機が静止する第2の動作モードであって、該洗浄機は該第2の動作モードの間に、該ポンプを不活性化して該流体の経路に沿った該液体の流れを止め、該洗浄機は、該電気分解散布装置を不活性化する、第2の動作モードと
    を含む、可動式表面洗浄機。
  2. 前記電気分解散布装置は、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間の前記隙間に配置された管状の誘電体メッシュであって、該第1の電極および該第2の電極のうちの一方は、中実の管状金属板を含んでおり、他方の電極は、管状の金属メッシュを含んでいる、管状の誘電体メッシュ
    をさらに含む、請求項1に記載の可動式表面洗浄機。
  3. 前記第1の電極および前記第2の電極は、前記第1の動作モードの間に周期的に交代する相対DC極性を有している、請求項1に記載の可動式表面洗浄機。
  4. 前記液体源はタンクを含んでおり、
    前記電気分解散布装置は、該タンクと前記液体ディスペンサとの間で、前記流路に連結されている、
    請求項1に記載の可動式表面洗浄機。
  5. 前記液体源はタンクを含んでおり、
    前記電気分解散布装置は、少なくとも部分的に該タンク内に配置されている、
    請求項1に記載の可動式表面洗浄機。
  6. 前記洗浄機は、前記散布装置に電力を印加する制御回路を含んでおり、該散布装置は、電気分解によって前記液体内に泡を生成するように動作可能であり、該泡は、該液体の表面張力を破るためには小さすぎるサイズを有している、請求項1に記載の可動式表面洗浄機。
  7. 前記流路内の機能発生器をさらに含み、該機能発生器は、イオン交換膜によって分離された陽極室と陰極室とを含んでおり、該機能発生器は、前記液体源からの液体または前記散布装置からの散布された液体のうちの少なくとも1つを電気的に活性化する、請求項1に記載の可動式表面洗浄機。
  8. 前記陽極室からの液体の流れは、前記流路に沿って、または前記液体ディスペンサにおいて、前記陰極室からの液体の流れと組み合わされ、組み合わせ流、すなわちそれらの組み合わせを形成し、該組み合わせ流は、該液体ディスペンサから定量吐出される、請求項7に記載の可動式表面洗浄機。
  9. 前記流路は、前記陽極室から前記液体ディスペンサまでの第1の流路と、前記陰極室から該液体ディスペンサまでの第2の流路とを含んでおり、該液体ディスペンサは、該第1の流路からの液体と該第2の流路からの液体とをそれぞれ別の流れとして定量吐出する、請求項7に記載の可動式表面洗浄機。
  10. 前記液体源は、前記液体の供給部を搭載するタンクを含む、請求項1に記載の可動式表面洗浄機。
  11. 前記液体源は、前記洗浄機によって搭載されるタンクを含んでおり、該洗浄機は、
    前記可動式躯体に連結され、洗浄ツールを含む電動式の洗浄ヘッドであって、前記ポンプは、前記流路と流体連通しており、該液体ディスペンサは、前記表面、前記洗浄ツール、または該表面と該洗浄ツールとの両方を含む群の要素のうちの少なくとも1つに散布された液体を適用するように構成されている、洗浄ヘッドと、
    該可動式躯体に連結された流体回収装置と
    をさらに含む、請求項1に記載の可動式表面洗浄機。
  12. 前記洗浄ツールは、硬質床面洗浄ツールを含んでおり、前記流体回収装置は、前記表面に係合するための前記可動式躯体に連結された真空スクィージを含む、請求項11に記載の可動式表面洗浄機。
  13. 前記硬質床面洗浄ツールは、硬質床面スクラブブラシを含む、請求項12に記載の可動式表面洗浄機。
  14. 前記洗浄ツールは、汚れ転送ローラを含む軟質床面洗浄ツールまたは軟質床吸引ツールを含んでおり、
    前記流体回収装置は、洗浄中の表面または該洗浄ツールのうちの少なくとも1つから液体を除去するように構成された真空吸引器を含んでいる、
    請求項11に記載の可動式表面洗浄機。
  15. a)可動式床洗浄機を床に沿って移動させるステップと、
    b)該可動式床洗浄機の上で、電気分解によって液体を散布するステップと、
    c)該可動式床洗浄機から該散布された液体を定量吐出するステップと、
    d)ステップa)において、該可動式床洗浄機が該床に沿って移動している間に、第1の動作モードの間にステップb)およびc)を実行するステップと、
    e)該可動式床洗浄機が該床に対して静止したときに、第2の動作モードの間にステップb)およびc)を自動的に停止するステップと
    を含む、方法。
  16. ステップb)における散布は、電気分解散布装置によって実行され、該電気分解散布装置は、
    隙間によって分離された第1および第2の導電性の電極であって、該隙間は前記流路と流体連通している、第1および第2の導電性の電極
    を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記第1の電極または第2の電極のうちの少なくとも1つは管状であり、
    該第1の電極および該第2の電極は、互いに同軸上にある、
    請求項16に記載の方法。
  18. 前記電気分解散布装置は、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間の前記隙間に配置された管状の誘電体メッシュであって、該第1の電極および該第2の電極のうちの一方は、中実の管状金属板を含んでおり、他方の電極は、管状の金属メッシュを含んでいる、管状の誘電体メッシュを含んでいる、管状の誘電体メッシュ
    をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記第1および第2の電極は平面状である、請求項16に記載の方法。
  20. ステップb)における散布は、
    前記可動式床洗浄機によって搭載されるタンクと1つ以上の液体ディスペンサとの間の流路に沿って液体を散布するステップであって、該1つ以上の液体ディスペンサは、ステップc)において、散布される液体を定量吐出する、ステップ
    を含む、請求項15に記載の方法。
  21. ステップb)における散布は、
    前記可動式床洗浄機によって搭載されるタンク内の液体を散布し、ステップc)において定量吐出される散布される液体を供給するステップ
    を含む、請求項15に記載の方法。
  22. ステップb)における散布は、
    電気分解によって前記液体内に泡を生成するステップであって、該泡は、該液体の表面張力を破るためには小さすぎるサイズを有している、ステップ
    を含む、請求項15に記載の方法。
  23. f)前記表面床洗浄機の上で、ステップb)を実行する前の前記液体、または、ステップb)を実行した後の散布された液体のうちの少なくとも1つを電気的に活性化し、陰極液の電気化学的に活性化された(EA)液体を生成するステップ
    をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  24. ステップf)は、
    ステップc)において生成された散布された液体を電気的に活性化するステップ
    を含む、請求項23に記載の方法。
  25. ステップf)は、ステップc)において液体を散布する前に、該液体を電気的に活性化するステップを含み、
    ステップb)において散布するステップは、前記陽極液のEA液体または前記陰極液のEA液体のうちの少なくとも1つを散布するステップを含む、
    請求項23に記載の方法。
  26. ステップc)において定量吐出するステップは、前記陽極EA液体および前記陰極EA液体を別々に、または組み合わされた陽極液および陰極液として定量吐出するステップを含む、請求項23に記載の方法。
  27. f)タンクから流路に沿って液体ディスペンサへと液体を汲み出すステップであって、該ステップは、前記可動式床洗浄機によって実行される、ステップ
    をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  28. f)前記第1の動作モードの間に、前記第1および第2の電極に印加された相対的DC極性を周期的に反転するステップ
    をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  29. 前記液体は水道水を含む、請求項15に記載の方法。
  30. 前記液体は主に水道水を含む、請求項15に記載の方法。
  31. 前記液体は水道水から構成される、請求項15に記載の方法。
  32. 前記液体は、水と、1リットル当たりゼロモルより大きく、1.0モルを超えない濃度の電解質とを含む、請求項15に記載の方法。
  33. f)前記機械によって実行される、電動式スクラブツールを用いて前記床をスクラブするステップであって、該スクラブツールは、硬質床スクラブブラシ、汚れ転送ローラ、および軟質床吸引ブラシから構成される群から選択される、ステップ
    をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  34. f)前記機械によって搭載される回収システムを用いて、前記床から定量吐出された液体の少なくとも一部を回収するステップ
    をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  35. 前記回収システムは、
    前記床に係合する真空スクィージと、
    該床に係合する真空吸引器と、
    洗浄ツールから前記定量吐出された液体を回収する真空吸引器であって、該真空吸引器は、前記可動式床洗浄機によって搭載され、該床に係合する、真空吸引器と
    から構成される群から選択される、請求項34に記載の方法。
  36. ステップc)において定量吐出するステップは、電動式のスクラブツールの近くで散布された液体を定量吐出するステップであって、該電動式のスクラブツールは、前記機械によって搭載され、前記床に係合する、ステップ
    を含む、請求項15に記載の方法。
  37. ステップc)において定量吐出するステップは、
    前記機械に連結されたワンドから散布された液体を噴射するステップ
    を含む、請求項15に記載の方法。
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