JP2016064085A - 医療用電気刺激電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】医療用電気刺激電極において、留置時の血管内壁への機械的損傷を軽減することができるようにする。
【解決手段】医療用電気刺激電極1は、刺激電極21、22と、リード部3と、線状弾性部材20A等によって中心軸線O回りに略回転対称となる籠状に形成されるとともに刺激電極21、22を有し、一端部がリード部3の端部に接続された電極支持体2と、を備え、電極支持体2は、自然状態において、線状弾性部材20A等が交差した位置に弾性部材固定部34が形成されることにより、弾性部材固定部34を一度ずつ通って、中心軸線O回りに一周して閉じる周回経路LPを構成する周回線状部CLと、周回経路LPを構成できない孤立線状部ILと、に分かれており、弾性部材固定部34は、孤立線状部ILのうち、電極支持体2の最外周部を構成する孤立線状部ILに外接して中心軸線Oに沿って延びる外接円筒面C1の内側に位置している構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は医療用電気刺激電極に関する。
従来、神経組織や筋肉等の生体組織(線状組織)に電気的刺激を与えて治療を行う刺激発生装置が知られている。このような刺激発生装置の例としては、例えば、神経刺激装置、疼痛緩和装置、てんかん治療装置、および筋肉刺激装置等を挙げることができる。
これらの刺激発生装置は、電気的刺激を伝達する電極リードを生体内の刺激対象と密着させるため、電極リード(医療用電気刺激電極)を生体に埋め込んで使用される場合がある。
一般に、電極リードは、生体組織に電気的刺激を与え、もしくは生体組織に生じる電気的興奮を検出するための少なくとも1つの電極部と、刺激発生装置と電気的に接続するための電気コネクタと、電極部と刺激発生装置との間に設けられ電気的刺激を伝達するためのリードボディとを有している。
このような電極リードの例として、例えば、特許文献1には、パルス発生器に接続するように構成された基端を有する導電性リード本体と、血管壁を越えて電気パルスを送るように構成された少なくとも1つの電極を具備する先端部と、リードアンカーとを具備する神経刺激用リードが記載されている。
この神経刺激用リードにおけるリードアンカーは、折り畳まれた形状から予め形成された拡張形状へと拡がるように構成されており、折り畳み形状のとき、先端部は、折り畳まれたリードアンカーの有効長と実質的に等しい有効長を有する。先端部はリードアンカーの外側に結合されており、拡張形状のとき、リードアンカーが、リードが拡張配置されている血管の少なくとも1つの血管壁にリードの先端部を押しつけて、血管内でリード先端部を配備し、固定する。
また、特許文献1には、先端部が取り付けられているリードアンカーが刺激すべき神経に隣接する血管内の刺激部位に到達したら、リードアンカーは拡張して、リードアンカーの外側に取り付けられている先端部を、リードアンカーを含む先端部が拡張配置されている血管の壁と接触させて、摩擦係合させることが開示されている。
特表2010−516405号公報
しかしながら、上記のような従来の医療用電気刺激電極には、以下のような問題が懸念される。
特許文献1に記載の技術では、リードに形成された電極をリードアンカーにより付勢することにより、迷走神経が併走する内頚静脈内に摩擦係合させている。リードアンカーとしては、留置性を高めるために、ワイヤによって網状の筒体を構成し、血管内壁にステント構造体のように、全周に亘って接触する構成が開示されている。
しかし、このように留置されることで、線幅が細いワイヤが血管内壁の全周に亘って長時間押圧されると、ワイヤの当接部において血管内壁に機械的損傷が発生する場合がある。例えば、当接部周辺の内膜(血管内皮細胞)及び中膜(平滑筋層)への機械的損傷が懸念される。
このような機械的損傷が発生すると、例えば、血管穿孔による出血や、内出血等の初期症状の後に線維組織形成を引き起こし、電極と組織間のインピーダンス変化による電気エネルギー供給不足など、長時間の治療行為(電気刺激)を安定して行うことができないという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、留置時の血管内壁への機械的損傷を軽減することができる医療用電気刺激電極を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の態様の医療用電気刺激電極は、血管の内壁から神経を刺激するために、前記血管内に挿入して用いられる医療用電気刺激電極であって、前記血管の内壁を通して電気刺激を与えるための刺激電極部と、該刺激電極部に電気的に接続された配線を挿通する線状のリード部と、線状の弾性部材によって一定の軸線回りに略回転対称となる籠状に形成されるとともに前記弾性部材の一部に前記刺激電極部を有し、前記軸線に沿う方向における一端部が前記リード部の端部に接続された電極支持体と、を備え、前記電極支持体は、自然状態において、前記弾性部材が交差または当接した位置に複数の結節部が形成されることにより、前記複数の結節部のうち前記軸線から離れた結節部から選ばれた結節部を一度ずつ通って、前記軸線回りに一周して閉じる周回経路を構成する周回線状部と、前記周回経路を構成できない孤立線状部と、に分かれており、前記周回線状部を接続する結節部は、前記孤立線状部のうち、前記電極支持体の最外周部を構成する孤立線状部に外接して前記軸線に沿って延びる円筒面の内側に位置している構成とする。
上記医療用電気刺激電極においては、前記周回線状部を接続する結節部は、交差または当接された前記弾性部材が互いに接合されて形成されていることが好ましい。
上記医療用電気刺激電極においては、前記周回線状部を接続する結節部は、交差または当接された前記弾性部材が互いに滑動可能に拘束されて形成されていることが好ましい。
上記医療用電気刺激電極においては、前記周回線状部は、互いに隣り合う結節部の間では、前記互いに隣り合う結節部から前記軸線に沿って離れるにつれて径方向外側に向かって張り出す形状を有し、張り出し方向の頂部の近傍では、径方向外側に向かって屈曲または湾曲された凸状部が形成されていることが好ましい。
本発明の医療用電気刺激電極は、電極支持体において弾性部材が軸線回りに一周する周回線状部を接続する結節点が、最外周部に位置する孤立線状部に外接する円筒面の内側に位置することにより、留置位置にて周回線状部の全体が血管内壁に当接することを防止できるため、留置時の血管内壁への機械的損傷を軽減することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の構成を示す模式的な構成図である。 本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の構成を示す模式的な正面図、およびそのA視の側面図である。 本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の弾性部材の構成を示す模式的な斜視図である。 図3におけるB視の平面図、およびC視の側面図である。 図4におけるD視図およびE視図である。 本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の刺激電極部の構成を示す模式的な平面図、およびそのF−F断面図である。 図1におけるG視図、およびそのH−H断面図である。 本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極を患者の体内に留置した際の患者の体外の様子を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極を上大静脈に留置した状態を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の血管内の変形の状態を示す模式図、およびそのJ視の側面図である。 本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の縮径状態および自然状態の形状を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の血管内壁に対する接触部の形状を示す模式的な展開図である。 比較例の医療用電気刺激電極の電極支持体の血管内の変形の状態を示す模式図、および血管内壁に対する接触部の形状を示す模式的な展開図である。 本発明の第2の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の構成を示す模式的な正面図である。 本発明の第2の実施形態の医療用電気刺激電極の弾性部材の構成を示す模式的な正面図である。 本発明の第2の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の自然状態および縮径状態の形状を示す側面図である。 本発明の第2の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の血管内の変形の状態を示す模式図、および血管内壁に対する接触部の形状を示す模式的な展開図である。 本発明の第3の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の構成を示す模式的な正面図である。 本発明の第3の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の動作説明図である。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の構成を示す模式的な構成図である。図2(a)は、本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の構成を示す模式的な正面図である。図2(b)は、図2(a)におけるA視の側面図である。図3は、本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の弾性部材の構成を示す模式的な斜視図である。図4(a)は、図3におけるB視の平面図である。図4(b)は、図3におけるC視の側面図である。図5(a)、(b)は、図4(b)におけるD視図である。図5(c)は、図4(b)におけるE視図である。図6(a)は、本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の刺激電極部の構成を示す模式的な平面図である。図6(b)は、図6(a)におけるF−F断面図である。図7(a)は、図1におけるG視図である。図7(b)は、図7(a)におけるH−H断面図である。
図1に示す電気刺激システム100は、患者の血管内に挿入して一定期間留置させ、血管の内壁を通して周囲の神経組織に電気的刺激を印加するためのものである。なお、電気刺激システム100は、体内にシステム全体を植え込んで長期間にわたって神経刺激を行うシステムとは異なり、短期間、神経刺激を行うことに適している。
電気刺激システム100は、血管内から神経を刺激する本実施形態の医療用電気刺激電極1と、医療用電気刺激電極1に刺激パルスを印加する電気刺激装置8とを備える。
医療用電気刺激電極1は、血管の内壁を通して電気刺激を与えるための刺激電極21、22(刺激電極部)と、刺激電極21、22に電気的に接続された図示略の配線を挿通する線状のリード部3と、リード部3の先端部3b(リード部の端部)に配置された電極支持体2と、を備える。
医療用電気刺激電極1は、リード部3が管状のガイドシース7に挿通され、電極支持体2をガイドシース7の先端に折りたたんで収容した状態で、患者の血管内に導入され、留置位置において、電極支持体2がガイドシース7から押し出される。これにより、電極支持体2が開いて患者の血管内壁に当接し患者の血管内に留置される。
なお、電気刺激システム100において、患者の血管内に挿入される部材や部位には、血栓の発生を抑制するため、血液と接触する表面に、抗血栓コーティングを施しておくことが好ましい。
ガイドシース7は、例えば、ポリウレタン製又はポリアミド製のチューブを採用することができる。
本実施形態におけるガイドシース7の管状部の寸法は、一例として、外径2.8mm、内径2mm、長さ300mmである。
ガイドシース7の基端部には、分岐部7bが設けられ、この分岐部7bの側部に、ガイドシース7の内部に形成された管路を通して、例えば、抗血栓剤であるヘパリンなどの薬液を持続投与するための送液管6が接続されている。
分岐部7bの端部には、ガイドシース7内の管路の水密を保ちつつ、リード部3を挿通するため、例えば、Oリングなどからなるシール部7aが設けられている。
送液管6における分岐部7bと反対側の端部には、図示略の送液手段、例えば、シリンジピストンポンプなどを接続するルーアロックコネクタなどからなるコネクタ6aが設けられている。
リード部3は、軟性の管状部材であるリードチューブ3aの両端部に、それぞれ硬質の先端部3bと、送液管5が接続された分岐部3cとが設けられ、リードチューブ3aの内部に、刺激電極21、22と電気的に接続された配線部3dが挿通されている。
配線部3dは、分岐部3cの開口から外部に延出されており、端部には、電気刺激装置8と電気的に接続するため、例えば、公知のIS1型などのコネクタ3eが連結されている。
リードチューブ3aは、例えば、外径1mm〜3mm、全長500mm程度の樹脂製チューブ、例えば、生体適合性に優れるポリウレタンチューブなどからなる。
ただし、リードチューブ3aの外径は、ガイドシース7の内径よりも小径でガイドシース7の内周面との間に隙間ができ、かつガイドシース7のシール部7aに進退可能に嵌合できる寸法とする。例えば、ガイドシース7の内径が2.8mmの場合、2.5mm程度が好適である。
先端部3bは、電極支持体2を装着する管状の部位であり、一端の中心部に後述する電極支持体2の集束部27を係合する係合穴3fを有し、他端がリードチューブ3aに接続されている。
先端部3bの外径は、リードチューブ3aの外径と略同一(同一の場合を含む)であり、外周面における段差は0mm以上0.2mm以下である。
このため、先端部3bは、ガイドシース7の先端部(遠位端側)において進退可能に挿通することができる。
本実施形態では、先端部3bの材質は、チタン合金を採用している。係合穴3fの穴形状として、後述する集束部27の外形に対応して六角穴を採用している。
リード部3は、ガイドシース7の基端部(近位端側)のシール部7aに進退可能に挿通されてガイドシース7の外部に露出されている。
分岐部3cは、ガイドシース7の外部に露出されたリード部3の基端部に設けられている。
送液管5は、リード部3内の図示略の管路および先端側に設けられた図示略の放出口を通して、抗血栓剤であるヘパリンなどの薬液を持続投与するためものである。
送液管5におけるリード部3と反対側の端部には、図示略の送液手段、例えば、シリンジピストンポンプなどを接続するルーアロックコネクタなどからなるコネクタ5aが設けられている。
電極支持体2は、本実施形態では、先端部3bの中心軸線を先端側に延長した中心軸線Oを中心として、線状弾性部材20A、20B、20C(線状の弾性部材)を周方向にずらして組み合わせ、中心軸線O回りに回転対称性を有する籠状に形成されている。
線状弾性部材20A、20B、20Cは、周方向に隣り合うもの同士が先端寄りの中間部で弾性部材固定部34(結節部)によって固定され、基端部はすべて束ねられて集束部27(結節部)により固定されている。
図2(a)、(b)に示すように、電極支持体2の外形状は、リード部3の先端部3bから中心軸線Oに沿って前方(遠位端側、図2(a)の図示左側)に進むにつれて漸次拡径してから略一定の外径となり、さらに先端に向かうと縮径する中太先細の籠状に形成されている。
電極支持体2の最大外径は、電極支持体2を留置する血管内で、血管の内壁を押圧できるように、血管の内径よりも大径とされている。
電極支持体2は弾性変形可能であるが、以下では、特に断らない限り、自然状態の形状で説明する。
ここで、電極支持体2の自然状態とは、組み立てられた状態であって、外力が作用しないか作用しても変形が無視できる状態である。電極支持体2は軽量であるため、自重による変形は以下の説明の範囲では無視することができる。
以下では、電極支持体2に関する相対位置を説明する場合、中心軸線Oに沿う方向を軸方向、中心軸線O回りに周回する方向を周方向、中心軸線Oに直交する平面において中心軸線Oに交差する線に沿う方向を径方向と称する。
軸方向においては、近位端側となる先端部3bに近い方を基端部(側)、遠位端側となる先端部3bから遠い方を先端部(側)と称する場合がある。
径方向においては、中心軸線Oから離れる方を径方向外方(外側)、中心軸線Oに近づく方を径方向内方(内側)と称する場合がある。
線状弾性部材20A、20B、20Cの形状は、線状弾性部材20Aのみに刺激電極21、22が配置されている点を除けば、いずれも同様の形状を有する。
以下では、特に断らない限り、線状弾性部材20Aの形状について説明し、線状弾性部材20B、20Cの説明は、同形状の部位に「数字+英小文字」からなる共通の符号を付して説明を省略する。また、各部位が、線状弾性部材20A、20B、20Cのいずれの部位を指すか区別する場合には、この符号の英小文字に続けて、添字A、B、Cを付す。
例えば、線状弾性部材20B(20C)における連結端部20aB(20aC)は、線状弾性部材20Aにおける連結端部20aAと対応する同一形状の部位を指す。
また、添字A、B、Cによって区別している部材、部位を特に区別する必要がなくどれにも当てはまる場合には、明細書の記載の簡素化のために添字A、B、Cを省略する場合がある。ただし、図面では符号が増えすぎて見にくくなるため、添字A、B、Cを付した符号のみを記載する。
例えば、「線状弾性部材20」、「連結端部20a」は、それぞれ、線状弾性部材20A、20B、20Cのいずれか、連結端部20aA、20aB、20aCのいずれかを表す。また、「各線状弾性部材20」、「各連結端部20a」は、それぞれ、線状弾性部材20A、20B、20Cのすべて、連結端部20aA、20aB、20aCのすべてを表す。
線状弾性部材20Aは、1本の線状の弾性部材を折り曲げることにより、立体的なループ形状が形成された部材である、以下では、図3、図4(a)、(b)、図5(a)、(b)、(c)を参照して、線状弾性部材20A単体の自然状態の形状について説明する。ここで、線状弾性部材20A単体の自然状態とは、外力が作用しないか作用しても変形が無視できる状態である。
線状弾性部材20Aは、図3に示すように、一端部から他端部に向かって、連結端部20aA、基端側線状部20bA、屈曲部33fA、先端側線状部20cA、屈曲部33hA、基端側線状部20dA、および連結端部20eAを、この順に備える。
連結端部20aA、20eAは、線状弾性部材20Aを後述する集束部27に固定し、集束部27を介して先端部3bと係合するための部位であり、本実施形態では、それぞれ第1軸線O1に沿って直線状に延ばされ、第1軸線O1を挟んで平行かつ互いに近接して配置されている。
連結端部20aA、20eAは、中心軸線Oに、第1軸線O1が整列するように、集束部27を介して先端部3bと係合される。
連結端部20aA、20eAと集束部27との固定方法は特に限定されず、集束部27の材質に応じて、例えば、接着、溶接、カシメなどの固定方法を適宜選択することができる。
基端側線状部20bA、20dAは、第1軸線O1を含み、連結端部20aA、20eAの中心軸線を通る平面S2において、第1軸線O1に関して互いに線対称をなして配置され、全体としてU字状とされた部位である。
すなわち、図4(a)に示すように、基端側線状部20bA、20dAは、それぞれ、連結端部20aA、20eAに接続する端部から、互いに離間するように、前方(図4(a)における図示左側)に向かって斜め方向に延ばされ、それぞれ第1軸線O1から漸次離間している。そして、先端側の端部の近傍では、第1軸線O1と略平行(平行の場合を含む)になっている。
基端側線状部20bA(20dA)は、第1軸線O1から離間する方向に凸となる曲線部、折れ線部、またはこれら曲線部と折れ線部との組み合わせによって構成することができる。
本実施形態では、基端側線状部20bA(20dA)の形状は、一例として、連結端部20aA(20eA)に近い基端側領域b1(d1)では、先端側線状部20cAに近い先端側領域b2(d2)に比べて、第1軸線O1に対する傾斜の平均変化率がより大きくなる曲線形状を採用している。
基端側領域b1(d1)から先端側線状部20cAに至る経路における曲率の変化は、連続的でもよいし、不連続でもよい。例えば、基端側領域b1(d1)と先端側領域b2(d2)との境界、先端側領域b2(d2)と先端側線状部20cAとの境界、及び基端側線状部20bA(20dA)と先端側線状部20cAとの境界における曲率の変化も、連続的でもよいし、不連続でもよい。
基端側線状部20bA、20dAの先端側端部の近傍における曲率や向きは、留置位置における血管内での変形状態や血管の内壁に対する押圧力を考慮して、適宜設定することができる。
本実施形態では、基端側線状部20bA、20dAは、先端側端部に向かうにつれて互いに離間するように傾斜する形状を採用している。このため、基端側線状部20bA、20dAの先端側端部は、自然状態において、線状弾性部材20Aの第1軸線O1と直交する方向の最大幅となる部位になっている。
屈曲部33hAは、図3に示すように、基端側線状部20dAの先端部と、後述する先端側線状部20cAの基端部との間において、平面S2に関して先端側線状部20cAと反対側に突出するU字状に形成された部位である。
本明細書では、「U字状」は、平行な2つの直線部が円弧状の湾曲部で接続された形状には限定されない。例えば、2つの直線部は非平行に並行していてもよく、湾曲部は円弧以外の曲線で湾曲していてもよい。さらに、湾曲部は、直線または曲線からなる折れ線で構成されていてもよいし、図5(a)に示す本実施形態のように、2つの直線部の端部で屈曲された1つの直線部からなる形状(コ字状)であってもよい。
本実施形態の屈曲部33hAは、第1部分h1、第2部分h2、およびの第3部分h3を備える。
第1部分h1は、基端側線状部20dAの先端部にて屈曲された線状部である。第1部分h1は直線状であってもよいし、曲線状であってもよいが、本実施形態では、一例として、直線状である。
第1部分h1の屈曲角度φ1は、90°±30°の範囲内程度が好ましく、長さは、刺激電極22の長手方向よりも長く、例えば、4.5mm〜7.0mmが好ましい。
ここで、屈曲角度φ1は、第1部分h1と基端側線状部20dAの先端部とのなす角のうち、小さい方の角度である。
図5(a)に示すように、第2部分h2は、第1部分h1の突出方向の端部において、屈曲された線状部であり、平面S2の法線方向から見て基端側線状部20dAの延長線上となる位置(図4(a)参照)で、平面S2に平行に延ばされている。第2部分h2は直線状であってもよいし、曲線状であってもよいが、本実施形態では、一例として、直線状である。
第2部分h2の長さは、例えば、3.0mm〜7.0mmが好ましい。
第3部分h3は、第2部分h2の延出方向の端部において、屈曲されて、先端側線状部20cAの基端部に接続された線状部である。第3部分h3は直線状であってもよいし、曲線状であってもよいが、本実施形態では、一例として、直線状である。
第3部分h3の屈曲角度φ2は、90°±30°の範囲内程度が好ましい。
ここで、屈曲角度φ2は、第3部分h3と第2部分とのなす角のうち、小さい方の角度である。
第3部分h3の先端部は、本実施形態では、平面S2上に位置している。
図5(a)の図示では、第3部分h3と先端側線状部20cAとの接続部は、屈曲しているように描かれているが、接続部で図示のように屈曲するかどうかは屈曲角度φ2と後述する先端側線状部20cAの平面S2に対する角度θで決まり、屈曲することは必須ではない。
ただし、図4(a)、(b)に示すように、後述する先端側線状部20cAの基端部は、第1軸線O1に沿って見る方向(図4(b)参照)と、平面S2の法線に沿って見る方向(図4(a)参照)とでは、いずれも先端側に向かうにつれて第1軸線O1に向かう方向に屈曲している。例えば、第1軸線O1に沿って見ると、先端側線状部20cAの基端部は、平面S2の法線に対して、角度ψだけ内側(図4(b)の中央寄り)に傾斜している。
このため、第3部分h3の先端部と先端側線状部20cAの基端部とは、θとφ2の和が180°の場合でも、立体形状として見れば、V字状をなして屈曲した屈曲部20hAが形成されている。
このような構成の屈曲部20hAにおいて、第1部分h1上には刺激電極22が、第3部分h3上には刺激電極21がそれぞれ配置されている。
刺激電極22は、その長手方向が、第1部分h1の中心軸線方向に沿うように、第1部分h1の中間部に配置され、第1軸線O1に関して径方向外側となる表面に一部が露出するように設けられている。
刺激電極21は、その長手方向が、第3部分h3の中心軸線方向に沿うように、第3部分h3の中間部に配置され、第1軸線O1に関して径方向外側となる表面に一部が露出するように設けられている。
刺激電極22(21)の第1部分h1(第3部分h3)における中心軸線方向の位置は、刺激対象の神経組織に電気刺激を与えることができれば、特に限定されない。ただし、迷走神経P6のように、血管に併走している場合には、電極支持体2の軸方向において対向するように配置することが好ましい。なお、図示しないが、図5(a)における第2部分h2に刺激電極を設置し、図5(c)における第2部分h2にもう一つの刺激電極を設置してもよい。この場合、それぞれの刺激電極を血管内に挿入した際に、刺激電極を迷走神経P6の走行に平行に配置することができる。また、刺激電極によって迷走神経P6を挟み込むように配置することができる。
刺激電極21、22の詳細構成については、線状弾性部材20Aの説明をした後で説明する。
以上、屈曲部33hAの構成について説明したが、図5(b)に示すように、線状弾性部材20B(20C)の屈曲部33hB(33hC)は、屈曲部33hAにおいて、刺激電極21、22を削除したものである。
次に、線状弾性部材20Aの屈曲部33fAについて説明する。
図5(c)に示すように、屈曲部33fAは、基端側線状部20bAの先端部と、後述する先端側線状部20cAの基端部との間において、屈曲部33hAと同様に、平面S2に関して先端側線状部20cAと反対側に突出するU字状に形成された部位である。
本実施形態の屈曲部33fAは、第1部分f1、第2部分f2、および第3部分f3を備える。
屈曲部33fAの外形は、第1軸線O1を含み平面S2と直交する平面S1(図3参照)を挟んで対向する位置に設けられた屈曲部33hAと異なっていてもよいが、本実施形態では、平面S1に関して、屈曲部33hAと面対称な形状を採用している。
すなわち、第1部分f1、第2部分f2、および第3部分f3は、それぞれ屈曲部33hAにおける第1部分h1、第2部分h2、および第3部分h3と同じ外形状を有する。
このため、本実施形態では、第3部分h3の先端部と先端側線状部20cAとは、V字状に屈曲された、屈曲部20hAと同様の屈曲部20fAが形成されている。
ただし、屈曲部33fAは、屈曲部33hAとは異なり、刺激電極21、22は設けられていない。
先端側線状部20cAは、図3に示すように、屈曲部33fA、33hAにおける第3部分f3、h3の先端部から、さらに先端側に向かうにつれて、平面S2の側方に向かって、張り出す凸状に湾曲した部位である。
本実施形態では、先端側線状部20cAは、一例として、平面S2内の第3軸線O3を含み平面S2に対して角度θをなして交差する平面S3上に整列し、第1軸線O1を含み平面S2と直交する平面S1に関して面対称なC字状に形成されている。
ここで、第3軸線O3は、平面S2内にあって、第3部分f3、h3の先端部を通り第1軸線O1に直交する軸線である。
このため、平面S1、S3の交線からなる第2軸線O2が、先端側線状部20cAと交差する位置に、先端側線状部20cAの頂部20gAが形成されている。
平面S3の角度θは、5°以上90°以下が好ましい。
先端側線状部20cAは、第3軸線O3から離間する方向に凸となる曲線部、折れ線部、またはこれら曲線部と折れ線部との組み合わせによって構成することができる。
本実施形態では、図4(a)に示すように、先端側線状部20cAの形状は、一例として、屈曲部33fA(33hA)に近い基端側領域c1(c3)では、屈曲部33fA(33hA)の第3部分f3(h3)の先端側端部から平面S1に向かって傾斜する曲線状または直線状に延ばされている。
また、基端側領域c1、c3の間の先端側領域c2では、頂部20gAを頂点とする山形の形状を有する。先端側領域c2における山形は、例えば、円弧、楕円弧などの曲線からなる山形や、複数の折れ線で形成された山形も可能である。本実施形態では、一例として、頂部20gAの曲率が最大となり頂部20gAの近傍に屈曲状の部位が形成された曲線形状を採用している。
このような構成により、線状弾性部材20Aは、平面S1に関して面対称な形状になっている。
ここで、線状弾性部材20Aの内部構造と、刺激電極21、22の構成とについて説明する。
図6(a)、(b)に示すように、線状弾性部材20Aは、ワイヤ部23(図6(b)参照)の外周面が外部被覆26で覆われた線状体で構成される。
ワイヤ部23は、金属ワイヤからなるワイヤ本体23aと、ワイヤ本体23aの外周面を覆って絶縁する内部被覆23bとからなる。
ワイヤ本体23aは、電極支持体2を折りたたんでガイドシース7内に収容する際に受ける外力によっても塑性変形せず、外力が解除されると自然状態に戻る良好な弾性を有する適宜の金属ワイヤを採用することができる。ワイヤ本体23aに好適な金属ワイヤとしては、例えば、形状記憶合金や超弾性ワイヤなどを挙げることができる。ワイヤ本体23aの外径は、例えば、0.1mm〜0.4mmに設定される。
本実施形態では、ワイヤ本体23aは、一例として、直径0.3mmの超弾性ワイヤを採用している。
内部被覆23bは、ワイヤ本体23aとともに変形可能であって電気絶縁性を有する適宜の合成樹脂材料、例えば、ポリウレタン樹脂などを採用することができる。
外部被覆26は、刺激電極21、22の露出部位を除いては、線状弾性部材20Aの最外周面を形成する被覆部材である。したがって、外部被覆26は、血管内に導入されると、外周面が血液、血管の内壁等の生体組織と接触する。
このため、外部被覆26は、ワイヤ部23とともに変形可能な絶縁性材料であって、生体適合性に優れる材料で形成される。また、外部被覆26の表面は、血栓を生じさせないように滑らかに形成される。
外部被覆26に好適な材料としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂などを採用することができる。
外部被覆26は、熱融着により、ワイヤ部23との間に空気層を含まないように溶融結合されている。
内部被覆23b、外部被覆26の厚さは、例えば、50μm〜400μmとなるように形成されている。
刺激電極21、22は、線状弾性部材20Aにおける配置位置が異なるのみで、いずれも同様の構成を有する。
刺激電極21(22)は、例えば、白金イリジウム合金などの生体適合性を有する金属管で形成され、一部が外部被覆26の開口26aを通して、線状弾性部材20Aの外周に露出されている。この露出部分は、外部被覆26の外周面に沿う曲率を有する円筒面状であり、露出部分の第3軸線O3に沿う方向から見た(図6(a)の紙面垂直方向から見た)形状が略矩形状である。
本実施形態では、一例として、刺激電極21(22)として、直径0.8mm、長さ4mmの円筒状の管部材を採用し、露出部分の形状は、幅0.5mm、長さ3.8mmとしている。ここで、露出部分の長手方向は、外部被覆26の延在方向に一致されている。
ただし、ただし、刺激電極21(22)の露出形状はこれには限定されず、例えば、ワイヤ部23の軸線方向に長い長円形状や楕円形状などの形状も可能である。
刺激電極21(22)の内部には、ワイヤ部23との短絡を防止するための管状の絶縁部材24が挿通されており、この絶縁部材24内にワイヤ部23が挿通されている。
また、外部被覆26に埋没された刺激電極21(22)の内周面には、配線部3dを構成する配線25が電気的に接続されている。
配線25としては、例えば、耐屈曲性を有するニッケルコバルト合金(35NLT25%Ag材)からなる撚り線を、電気的絶縁材(例えば、厚さ20μmのETFE(ポリテトラフルオロエチレン)等)で被覆したものを好適に用いることができる。
配線25は、外部被覆26内に配置されてワイヤ部23に沿って延び、それぞれ、連結端部20aA、20eAの基端部から、リード部3側に延出されている。
このような線状弾性部材20A、20B、20Cは、図2(b)に示すように、各第1軸線O1が中心軸線Oと整列するとともに、頂部20gA、20gB、20gCが、中心軸線Oに関する周方向において、等間隔に離間するようにして配置され、電極支持体2を形成している。
各線状弾性部材20は、それぞれの先端側線状部20cの張り出し方向が中心軸線Oに関して径方向外側に向くようにして、図示反時計回りに線状弾性部材20A、20B、20Cが配置されている。
基端側線状部20bA、20dBと、基端側線状部20bB、20dCと、基端側線状部20bC、20dAとは、それぞれ周方向において隙間をあけて対向する位置に配置されている。これにより、屈曲部33fA、33hBと、屈曲部33fB、33hCと、屈曲部33fC、33hAとは、それぞれU字状の開口が対向するように位置している。また、隣り合う先端側線状部20cは互いに交差しており、これらの3箇所の交差した位置で弾性部材固定部34(結節部)によって固定されている。
このため、各弾性部材固定部34よりも先端側には、先端側線状部20cA、20cB、20cCの先端側の線状部によって、中心軸線Oに沿う方向から見て略六角形状の閉ループをなす周回経路LPが形成されている(図2(b)参照)。周回経路LPは、中心軸線Oから離れた弾性部材固定部34を一度ずつ通って中心軸線O回りに一周して閉じる経路になっている。
各先端側線状部20cにおいて、周回経路LPの一部を構成する線状部を、以下では周回線状部CLと称する。
各弾性部材固定部34は、各線状弾性部材20の外部被覆26同士を融着、溶着したり、接着剤などによって接着したりすることで形成することができる。
本実施形態では、周回経路LPは、電極支持体2の自然状態において弾性部材固定部34を通り中心軸線Oに沿って延びる仮想的な円筒面C0から飛び出ない形状に形成されている。
これにより、各屈曲部33h、33fは、円筒面C0の径方向外側に位置するとともに、電極支持体2の最外周部を構成している。各屈曲部33h、33fの外接円筒面C1の径は、電極支持体2を挿入する血管の内径よりも大径となるように設定されている。
互いに対向する屈曲部33h、33fの組を、径方向外側から径方向に見ると、図2(a)に示すように、略六角形状に広がっている。
各屈曲部33h、33fは、血管内に挿入したときに、血管の内壁に確実に当接し、その際の変形量に応じて、血管の内壁を径方向外側に向けて押圧する部位になっている。以下では、弾性部材固定部34によって固定されて対をなす屈曲部33hA、33fを押圧部35と称する。
各押圧部35において、第1部分h1、f1、第3部分h3、f3は、電極支持体2の周方向に略沿って延ばされ、第2部分h2、f2が、周方向に離間するとともに、軸方向に略平行に延ばされている。
各押圧部35は、基端側では、基端側に向かうにつれて径方向内側に向かって湾曲する基端側線状部20d、20bとそれぞれ連結されている。
そして、図7(a)に示すように、基端側線状部20bA、20dA、20bB、20dB、20bC、20dCの基端部に接続する連結端部20aA、20eA、20aB、20eB、20aC、20eCは、集束部27によって一体に束ねられた集合状態で固定されている。
集束部27は、例えば、チタン合金からなる管状部材の内部に、各連結端部20a、各連結端部20eを挿入した後、カシメ加工を行うことにより、外形が六角形に形成された六角柱状の部材である。
集束部27は、図7(b)に示すように、先端部3bにおいて中心軸線Oと同軸に形成された六角形形状の係合穴3fに挿入されて周方向に係合され、例えば、接着などによって先端部3bと固定されている。このため、集束部27の外形は、係合穴3fと嵌合可能な六角柱状に形成されている。
このように、集束部27と先端部3bとは、互いに嵌合する六角形断面を有する軸部と穴部との関係にあり、中心軸線O回りに回転不能に係合されている。このため、リード部3を中心軸線O回りに回転させると、リード部3の回転角度に応じて、電極支持体2も中心軸線O回りに回転するようになっている。
先端部3bの内部において、連結端部20aA、20eA(図7(b)では不図示)から延出された配線25は、先端部3bの内部を通って、リードチューブ3aの内部に延出され、配線部3dとしてまとめられている。
配線部3dは、リードチューブ3a内の固定部3gで位置が固定され、リードチューブ3aの基端部まで延ばされて、分岐部3cから外部に延出されている(図1参照)。
このようにして組み立てられた電極支持体2の外形は、図2(b)に示すように、中心軸線Oを回転対称軸として、3回回転対称となる籠状の形状を有している。
また、図2(a)に示すように、中心軸線Oに交差する方向から見ると、各基端側線状部20b、各基端側線状部20dは、中心軸線Oを中心としてU字形を回転してできる半紡錘形の立体形状に沿って配置されている。
各押圧部35は、軸方向の中間部において最外周部を構成している。
各弾性部材固定部34よりも先端側の各先端側線状部20cは、先端側に向かうにつれて中心軸線Oに向かって縮径する形状を有している。
一定の軸線を中心として複数の線状部で構成され、電極支持体2に用いることが可能な籠状構造は、線状部同士が交差または当接した複数の結節点と、隣り合う2つの結節点を結ぶ二点間線状部とに分けることができる。
また、結節点は、集束部27のように中心軸線O上にある軸上結節点と、弾性部材固定部34のように、中心軸線Oに対して径方向に離間した偏心結節点とに分かれる。
二点間線状部は、周回線状部および孤立線状部のいずれかに分けることができる。
周回線状部は、複数の結節点うち偏心結節点から選ばれた結節部を一度ずつ通って、中心軸線O回りに一周して閉じる周回経路を構成する二点間線状部である。
周回経路は、電極支持体2の用いる籠状構造においては複数存在することが可能である。また、周回線状部は異なる周回経路の一部を構成することが可能である。
周回経路は、籠状構造の軸線に対する最外周部に位置すると、軸線に沿って血管内に挿入したとき血管の内壁に確実に当接して、血管の内壁の周方向を一周する閉ループを描く経路になる。
ただし、周回経路上の偏心結節点の一部が最外周部よりも径方向内側に位置すると、最外周部が縮径しても、ある程度の範囲までは、偏心結節点の近傍は血管の内壁に当接しない。
本実施形態では、電極支持体2の周回経路は、周回経路LPのみであり、周回線状部は、各周回線状部CLのみである。
孤立線状部は、周回経路を構成できない二点間線状部であり、結節点を介して周回線状部または他の孤立線状部と接続される。
孤立線状部は、周回経路を構成できないため、籠状構造の最外周に位置するなどして、血管の内壁に当接しても、血管の内壁の周方向を一周する閉ループを描くことはない。
例えば、周方向に離間して配置された複数の円弧状のワイヤの両端部が軸上結節点によって固定されたバスケット型の電極支持体では、偏心結節点が存在しないため、周回経路は存在せず、各ワイヤはいずれも孤立線状部になっている。
また、偏心結節点が存在しても、例えば、中心軸線Oに沿う方向から見てC字状に形成されるなどして周方向に途切れた網状構造などは、周回経路および周回線状部を有しない。
一方、孤立線状部が周回線状部と接続されている場合、周回線状部と接続された結節点を複数回通って、中心軸線O回りに周回する経路を構成できる場合がある。
しかし、このような経路は、周回線状部から孤立線状部をたどって、同じ結節点に戻って周回線状部に戻る経路であり、閉じられた周回経路に孤立線状部が交差して付加された経路になっている。
したがって、この経路の周方向の連続性は、周回線状部のみによって実現されており、孤立線状部は周方向の連続性に寄与していない。すなわち、周回線状部に複数の孤立線状部が接続されていても、周回線状部が途切れると、孤立線状部を周方向にたどる経路がなくなるため、孤立線状部は周方向に孤立する。
本実施形態では、弾性部材固定部34よりも基端側の各線状部は、すべて孤立線状部である。すなわち、各先端側線状部20cにおいて弾性部材固定部34よりも基端側の部位と、各押圧部35と、各基端側線状部20b、20dとは、弾性部材固定部34と軸上結節点である集束部27とを結ぶ二点間線状部である。このため、これらの二点間線状部は、周回経路LPに一端が接続された6つの孤立線状部IL(図2(a)参照)になっている。
各孤立線状部ILは、押圧部35を構成する屈曲部33hまたは屈曲部33fを有するため、電極支持体2の最外周部を構成する孤立線状部になっている。
以上に説明した電極支持体2の組立状態の自然状態では、電極支持体2としては、重力以外の外力は作用しておらず、各線状弾性部材20は軽量のため、重力による変形は無視できる。
しかし、線状弾性部材20A、20B、20Cは互いに交差し、交差した位置において弾性部材固定部34によって互いに固定されており、特定の線状弾性部材20は、他の線状弾性部材20から外力を受ける関係にある。
したがって、電極支持体2の組立状態の自然状態では、各線状弾性部材20は、それぞれの単体の自然状態の形状とは異なる形状に変形している。
電気刺激装置8は、医療用電気刺激電極1が血管内に留置された際に、術者の操作に基づいて、一対の刺激電極21、22間に電気刺激を発生する装置部分である。電気刺激装置8の詳細構成の図示は省略するが、少なくとも、パルス状の信号波形を出力する電源と、信号波形を生成し、印加タイミングを制御する制御部とを備えている。
電気刺激装置8は、図1に示すように、コネクタ3eを介して、リード部3内の配線部3dと電気的に接続されている。
電気刺激装置8が出力する信号波形は、本実施形態では、定電流方式又は定電圧方式のバイフェージック波形群が、所定の間隔を有して発生される。信号波形の条件は、電気刺激に必要に応じて適宜設定することができる。具体的には、例えば、周波数20Hz、パルス幅50μsecから400μsecのプラス数ボルトからマイナス数ボルトのバイフェージック波形を1分間あたり3sec〜20secの間、発生させる、といった信号波形の出力が可能である。
このような信号波形の出力時に、刺激電極21、22は、一方がプラス側電極として作用し、他方がマイナス側電極として作用する。
このような電気刺激システム100を用いて、血管内から電気刺激を行うには、例えば、医療用電気刺激電極1の電極支持体2を患者の上大静脈に導入し、留置位置を探索した後、上大静脈に留置する。
また、必要な電気刺激が終了したら、電極支持体2を患者の体外に抜去する。
以下では、電気刺激システム100の作用について、留置時における作用を中心として説明する。
図8は、本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極を患者の体内に留置した際の患者の体外の様子を示す模式図である。図9は、本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極を上大静脈に留置した状態を示す模式図である。図10(a)は、本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の血管内の変形の状態を示す模式図である。図10(b)は、図10(a)におけるJ視の側面図である。図11(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の縮径状態および自然状態の形状を示す側面図である。図12は、本発明の第1の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の血管内壁に対する接触部の形状を示す模式的な展開図である。図13(a)は、比較例の医療用電気刺激電極の電極支持体の血管内の変形の状態を示す模式図である。図13(b)は、比較例の医療用電気刺激電極の電極支持体の血管内壁に対する接触部の形状を示す模式的な展開図である。
まず、術者は、図8に示すように、患者Pの頸部近傍を切開して開口P1を形成する。
この開口P1に、公知のイントロデューサーやダイレーター(図示略)を装着して、ガイドシース7に収容された医療用電気刺激電極1をガイドシース7とともに導入する。このとき、X線下でワイヤ部23、配線25、電極支持体2(図8では図示略)などの位置を確認することで、医療用電気刺激電極1(図9では図示略)の位置を確認しながら導入する。
右外頚静脈P2(血管)を通って、ガイドシース7の先端が上大静脈P3(血管)における留置位置の近傍に到達したら、医療用電気刺激電極1の電極支持体2をガイドシース7の外側に押し出す。そして、ガイドシース7を近位端側に引き抜いて、図9に示すように、医療用電気刺激電極1のみを血管内に残す。
上大静脈P3内に押し出された電極支持体2は、弾性復元力により自然状態の形状に戻ろうとするため、上大静脈P3内で拡径する。
電極支持体2の自然状態の外径は、上大静脈P3の内径よりも小さいため、電極支持体2は、上大静脈P3の内壁V1に押しつけられる。
これにより、電極支持体2は、自然状態よりも小径とされ、内壁V1からの反作用によって弾性的に変形している。また、内壁V1は、電極支持体2からの押圧力を受けて変形しつつ、電極支持体2の外周部に密着している。
このため、電極支持体2は、摩擦力により、当接した上大静脈P3の内壁V1に係止されている。
このようにして、電極支持体2が上大静脈P3に概略配置されたら、刺激電極21、21に電気刺激を印加して、例えば、患者Pの心拍数をモニタしながら適正な留置位置を探索する探索動作を行い、必要に応じて、留置位置を修正する。
電極支持体2の位置合わせが終了し、留置位置が決定したら、適宜のタイミングによって、電気刺激装置8によって電気刺激を印加する。これにより、内壁V1を介して患者Pの迷走神経P6に必要な電気刺激を印加することができる。
電気刺激装置8により必要な期間、迷走神経P6に電気的な刺激を印加し続けたら、医療用電気刺激電極1を、挿入した経路と逆方向に引き抜くことで、患者Pの体外に抜去する。このとき、電極支持体2は、外周部が先端部3bに向かって縮径する半紡錘形に沿う形状であるため、円滑に引き抜くことが可能である。
次に、電極支持体2の留置状態における作用について説明する。
電極支持体2の変形状態の一例を図10(a)、(b)に示す。
電極支持体2は、径方向の最外周部となる部分から、内壁V1に当接し、これらの当接部から径方向内側に反作用を受ける結果、線状弾性部材20A、20B、20Cが変形する。
すなわち、最初に各押圧部35が内壁V1に当接して径方向内側に押圧される。これにより、各弾性部材固定部34を介して、各周回線状部CLが径方向内側に圧縮される。
ただし、図10(b)では、線の重なりを避けて図示を見やすくするため、模式的に描いている。
以下では、図10(a)のJ視における電極支持体2を上大静脈P3に挿入した縮径状態と、同じ方向から見た自然状態とをより正確に表した図11(a)、(b)に基づいて説明する。
図11(a)に示すように、電極支持体2は、上大静脈P3の内壁V1に応じて、最外周部が中心軸線Oと同軸の仮想的な円筒面C4に内接するまで縮径される。このとき、各孤立線状部ILのうち押圧部35は、円筒面C4に内接している。
しかし、各孤立線状部ILのうち先端側線状部20cの基端部は、屈曲部20h(20f)を介して各屈曲部33h(33f)と接続されることで径方向内側に向いて延びている。このため、これらが交差する位置に形成された弾性部材固定部34は、円筒面C4よりも小径の仮想的な円筒面C3に整列している。
これは、図11(b)に示す電極支持体2の自然状態において、各押圧部35が外接円筒面C1に内接し、各弾性部材固定部34が外接円筒面C1よりも小径の仮想的な円筒面C0に整列していることに対応している。
自然状態から各押圧部35を径方向内側に押圧して縮径させると、各先端側線状部20cの両端部である屈曲部20h、20fの距離が縮まる(図11(b)の矢印参照)。このとき、先端側線状部20cは、先端側線状部20cの両端部に作用する外力によって頂部20gを中心として折り曲げられ、頂部20gが径方向外方に移動する(図11(b)の白抜き矢印参照)。
このような変形では、各屈曲部20h、20fの屈曲角が電極支持体2の自然状態よりも多少大きくなる傾向があるものの、これらが屈曲している状態は保たれる。この結果、各弾性部材固定部34が、屈曲部20h、20fの整列する円筒面よりも径方向内側に位置する位置関係は維持される。
したがって、縮径状態の円筒面C3の径は、円筒面C4の径よりも小径である。ただし、円筒面C4、C3の径差は、外接円筒面C1の径と円筒面C0の径差よりは小さくなる。
一方、各頂部20gは、電極支持体2の縮径に伴って、径方向外方に移動するため、弾性部材固定部34の位置によっては、円筒面C3よりも径方向外側に突出し、場合によっては、円筒面C4よりも径方向外側に移動する可能性がある。
円筒面C4よりも径方向外側に移動すると、頂部20gは内壁V1に当接する。頂部20gが径方向外側に移動しようとすると、弾性変形して、先端側線状部20cの先端部が内壁V1に沿って密着する部位が増えていく。
各頂部20gが、電極支持体2の縮径状態において、どのような位置に移動するかは、各線状弾性部材20の形状、弾性部材固定部34の位置、および縮径時の外径による。一般には、屈曲部20h、20fと弾性部材固定部34との距離が近いほど、各頂部20gが径方向外側に移動しやすくなる。
したがって、留置する血管の内径に応じて、電極支持体2の外径、各線状弾性部材20の形状、および弾性部材固定部34の位置を適宜設定すれば、血管内に挿入した際に、各頂部20gが血管の内壁と接触するように、あるいは接触しないようにすることができる。
以下では、一例として、図11(a)に示すように、縮径状態で、頂部20gが円筒面C3よりも径方向内側に位置するものとして説明する。
このようにして電極支持体2は、上大静脈P3内で縮径するように変形しても、変形後の形状は、中心軸線Oを回転対称軸とする3回回転対称の形状になっている。
図11(a)に示すように、各押圧部35は、円筒面C3に整列するまで縮径され、図10(a)に示すように、上大静脈P3の内壁V1に当接して、周方向に120°をなす位置で、内壁V1をそれぞれ径方向外側に押圧している。
また、各孤立線状部ILにおいて、押圧部35の近傍の部位でも、内壁V1と当接している。ただし、各孤立線状部ILにおいて集束部27に近い基端側の部位は、内壁V1から離間している。
各孤立線状部ILにおいて、周方向に隣り合う押圧部35は、周方向に離間している。
一方、各周回線状部CLは、弾性部材固定部34が整列する円筒面C3の内側に位置しており、上大静脈P3の内壁V1には接触していない。
また、周回線状部CLは、弾性部材固定部34によって固定されることにより線長が一定の閉ループ状になっており、径方向に伸縮可能なリング状のばね部材になっている。このため、図10(a)、(b)に示すように、各頂部20gが内壁V1に当接していない状態でも、変形による弾性復元力による反作用が弾性部材固定部34に加わり、押圧部35を径方向外側に付勢している。
このような構成により、各押圧部35は、電極支持体2における軸方向の先端側がリング状のばね部材である各周回線状部CLによって、基端側が集束部27で支持された弾性部材である各基端側線状部20b、20dによって、それぞれ弾性支持されている。このため、縮径状態の電極支持体2は、各押圧部35によって、内壁V1を3方向に均等に押圧している。
このように、電極支持体2では、押圧部35が周方向の3箇所に集約されているため、より強固に押圧することができる。
これにより、刺激電極21、22をより確実に安定して内壁V1に押圧することができる。
次に、電極支持体2と内壁V1の接触状態について詳しく説明する。
電極支持体2が内壁V1と接触する位置を展開図で模式的に示すと、図12のようになる。図12においてX方向は、上大静脈P3の軸方向を表し、Y方向は上大静脈P3の内壁V1の周方向を表す。図示左側は、遠位端側であり、電極支持体2の挿入方向の先端側である。
接触部のパターンは、電極支持体2の対称性により、周方向において、互いに離間した接触部40、41が交替に3回現れるパターンになる。
接触部40は、先端側(遠位端側)から基端側(近位端側)に向かって、U字状部40hと、直線状部40dとからなる。
U字状部40hは、屈曲部33hが接触する部位であり、屈曲部33hの第3部分h3の一部と、第2部分h2、第1部分h1とに対応して、周方向の一方に開口部、他方に底部を有するU字状の形状を有する。
直線状部40dは、基端側線状部20dの先端側の一部が接触する部位であり、基端側線状部20dの形状に対応して、軸方向に略沿って延びる直線または直線に近い曲線の形状を有する。
接触部41は、先端側(遠位端側)から基端側(近位端側)に向かって、U字状部41fと、直線状部41bとからなる。
U字状部41fは、屈曲部33fが接触する部位であり、屈曲部33fの第3部分f3の一部と、第2部分f2、第1部分f1とに対応して、周方向の一方に開口部、他方に底部を有するU字状の形状を有する。ただし、開口部および底部の向きは、接触部40と反対である。
直線状部41bは、基端側線状部20bの先端側の一部が接触する部位であり、基端側線状部20bの形状に対応して、軸方向に略沿って延びる直線または直線に近い曲線の形状を有する。
接触部40、41は、それぞれ全体としては、軸方向に沿って延びており、隣り合う接触部40、41は、軸方向に沿って連続する非接触領域を隔てて離間している。
U字状部40h、41fの開口部同士が周方向に対向する位置関係にある接触部40、41の間には、先端側にU字状部40h、41fの端部の隙間からなる先端隙間42が形成されている。また、基端側に直線状部40d、41bの端部の隙間からなる後端隙間43が形成されている。
先端隙間42と後端隙間43とは、軸方向において対向する位置関係にあり、接触部40、41の間には、先端隙間42から後端隙間43に向かって軸方向に沿って延びる帯状の非接触領域が形成されている。
U字状部40h、41fの底部同士が周方向に対向する位置関係にある接触部40、41の間には、先端側にU字状部40h、41fの底部同士の隙間からなる先端隙間44が形成されている。また、基端側に直線状部40d、41bの端部の隙間からなる後端隙間45が形成されている。
先端隙間44は、後端隙間45の中間部において、軸方向に対向する位置関係にあり、接触部40、41の間には、先端隙間44を最小幅とする帯状の非接触領域が、後端隙間45に向かって軸方向に沿って延びている。
このような接触部40、41には、電極支持体2から弾性的な押圧力が加わっているため、長時間接触していると、血管に機械的な損傷を発生させる懸念がある。また、血管が血管栄養血管を有する場合には血管栄養血管の血流を阻害する懸念がある。
一般には、血管の内壁を拘束すると、接触部から線維組織が形成されたり、内出血が起こったりすることが危惧される。
しかし、接触部40、41は、内壁V1の全周にわたって連続していないため、万一、機械的損傷が発生したとしても、血管を周方向に横断する機械的な損傷は発生せず、拘束されない領域が軸方向に連続して残る。このため、血管機能への影響を軽減することができる。
また血管栄養血管が存在する場合には、血管栄養血管の血流の阻害が解消または軽減される。このため、血流の阻害による内出血や機械的損傷の進行を抑制することができる。
例えば、図13(a)に示すように、比較例として、本実施形態の電極支持体2の先端側線状部20cを先端側線状部200cに代えた電極支持体200を上大静脈P3に挿入する場合について考える。
先端側線状部200cは、先端側線状部20cにおける屈曲部20f、20hの第1軸線O1から見た場合の屈曲の角度ψを線状弾性部材20の自然状態において0°にしたものである。この場合、特に図示しないが、電極支持体200の自然状態では、弾性部材固定部34の整列する円筒面C0の径が押圧部35の外接円筒面C1の径と一致する形状になっている。
このような比較例の電極支持体200では、電極支持体2と同様に、周回線状部CL’、孤立線状部IL’を備える。ただし、電極支持体200の自然状態では、弾性部材固定部34と押圧部35とが同径の円筒面上に整列および内接しているため、周回線状部CL’は、この円筒面よりも径方向外方に突出している。
このため、電極支持体200を上大静脈P3に挿入すると、まず周回線状部CL’が内壁V1に当接して変形し、各弾性部材固定部34および各押圧部35がそれぞれ内壁V1に当接する状態まで縮径される。
すなわち、電極支持体200では、周回線状部CL’がすべて内壁V1に接触する。
このような電極支持体200が、内壁V1と接触する位置を展開図で模式的に示すと、図13(b)のようになる。
接触部のパターンは、電極支持体2による接触部40、41に加えて、接触部46を備える。
接触部46は、接触部40、41の先端(図示左側)にV字状に接続するV字状部46aと、各V字状部46aの頂点46bにおいて接続する波形部46cとからなる。
V字状部46aは、各先端側線状部200cにおいて、周回線状部CL’を除く基端部が内壁V1と接触する部位である。
頂点46bは、各弾性部材固定部34が内壁V1と接触する部位である。
波形部46cは、各周回線状部CL’が内壁V1と接触する部位である。
このように、電極支持体200では、本実施形態の電極支持体2とは異なり、接触部46における波形部46cおよび頂点46bによって、内壁V1を周方向に周回するパターンが形成される。
このため、電極支持体200では、接触部46が形成されることで、本実施形態よりも接触部の範囲が広がるため、血管に機械的な損傷を発生させたり、血管が血管栄養血管を有する場合には血管栄養血管の血流を阻害したりする懸念が増大する。
特に、接触部46の波形部46cおよび頂点46bは、内壁V1の全周にわたって連続するため、血管を周方向全体にわたって拘束することになり、接触部から線維組織が形成されたり、内出血が起こったりする危惧が格段に増大する。
このように、本実施形態の医療用電気刺激電極1では、電極支持体2において周回線状部CLを接続する弾性部材固定部34が、最外周部に位置する孤立線状部ILに外接する外接円筒面C1の内側に位置する。このため、留置位置にて周回線状部CLの全体が血管内壁に当接することを防止できるため、留置時の血管内壁への機械的損傷を軽減することができる。
これにより、電極支持体2は、長期間の留置が可能となり、より長く電気刺激による治療を継続することができる。
また、各押圧部35は、周回線状部CLの弾性復元力によって、径方向外側に均等に押圧されるため、少ない接触面積でも、留置位置を安定させることができる。
また、電極支持体2は、このように安定して押圧される押圧部35上に、刺激電極21、22を有することにより、内壁V1を通して、安定した電気刺激を印加することができる。
また、本実施形態の電極支持体2は、先端が縮径しているものの、全体として、集束部27に向かってすぼまる半紡錘形の形状に沿う外形を有する。
このため、円形、紡錘形に沿う形状など長手方向の中間部のみで血管に当接する形状に比べて、電極支持体2内で、内壁V1への押圧力が発生する部位が多くなるため、同じ押圧力で同じ押圧範囲を押圧する場合に、より小型化を図ることができる。
また、各線状弾性部材20が、弾性部材固定部34によって固定された籠状構造を形成しているため、1つの線状弾性部材20が受ける外力が弾性部材固定部34を通して、他の線状弾性部材20にも伝達されて、変形状態が連動し、各線状弾性部材20の間に変形量が分散される。
このため、特定の線状弾性部材20が外力を受けた場合でも、半紡錘形の回転対称の形状が崩れにくくなるため、例えば、円弧状の弾性部材が周方向に離間して配置された場合に比べると、より安定して内壁V1を付勢することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の医療用電気刺激電極について説明する。
図14は、本発明の第2の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の構成を示す模式的な正面図である。図15は、本発明の第2の実施形態の医療用電気刺激電極の弾性部材の構成を示す模式的な正面図である。図16(a)、(b)は、本発明の第2の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の自然状態および縮径状態の形状を示す側面図である。
図14に、自然状態における主要部の形状を示す本実施形態の医療用電気刺激電極51は、血管内から神経を刺激するためのもので、上記第1の実施形態の電気刺激システム100の医療用電気刺激電極1に代えて用いることができる。
医療用電気刺激電極51は、上記第1の実施形態の電極支持体2に代えて、電極支持体52を備える。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
電極支持体52は、上記第1の実施形態の電極支持体2の線状弾性部材20A、20B、20Cに代えて、線状弾性部材60A、60B、60C(線状の弾性部材)を備える。
ここで、線状弾性部材60A、60B、60Cは、線状弾性部材60Aが、刺激電極21、22を備える点を除いて同様な形状を有する。このため、以下では、電極支持体52に関しては、上記第1の実施形態と同様にして、同形状の部材、部位に「数字+英小文字」の符号を用いて適宜説明を省略し、互いに区別する必要がある場合には、添字A、B、Cを付して表す。添字A、B、Cの省略表記の規則は上記第1の実施形態と同様である。
線状弾性部材60Aは、図15に単体の自然状態の形状を示すように、上記第1の実施形態における線状弾性部材20Aの先端側線状部20cAに代えて、先端側線状部60cAを備える。
先端側線状部60cAは、先端側線状部20cAの先端寄りの中間部を折り曲げて、先端側線状部20cAの先端部に弧状の凸部60kA(凸状部)を追加したものである。凸部60kAは、先端側線状部20cAの先端寄りの中間部で、頂部20gAを含む湾曲部を平面S3から角度θ2だけ折り曲げて形成されている。
先端側線状部60cAの基端部の平面S2に対する角度は、角度θ1である。角度θ1は、先端側線状部20cAと同様に屈曲部33hA等の突出方向と反対側に傾斜する角度であれば、同様の角度θでもよいし、異なっていてもよい。角度θ1の好ましい角度範囲は、角度θと同様、5°以上90°未満である。
また、角度θ2は、角度θ1と同方向に傾斜する鋭角を採用することができる。ただし、θ1+θ2は、90°以下であることが好ましい。
このような構成により、凸部60kAの基端側の両端部と、凸部60kAよりも基端側の先端側線状部60cとの間には、屈曲部60jAが形成されている。
ただし、図14に示すように、屈曲部60jAは、弾性部材固定部34による固定位置よりも先端側に位置している。
このため、図14に示すように、線状弾性部材60B(60C)も、線状弾性部材60Aの先端側線状部60cA、凸部60kA、屈曲部60jAに対応して、それぞれ、同様の形状を有する先端側線状部60cB(60cC)、凸部60kB(60kC)(凸状部)、屈曲部60jB(60jC)を有する。
このような構成を有する電極支持体52は、各弾性部材固定部34よりも基端側では、6つの孤立線状部IL60が形成されている。
孤立線状部IL60は、孤立線状部ILにおける各先端側線状部20cの基端部が先端側線状部60cの基端部に置き換えられる以外は上記第1の実施形態における孤立線状部ILと同様の形状を有する。
一方、上記第1の実施形態における周回線状部CLは、弾性部材固定部34よりも先端に位置する先端側線状部60cA、60cB、60cCの部位からなる3つの周回線状部CL60に置き換えられている。
各周回線状部CL60は、図16(a)に示すように、中心軸線Oに沿う方向から見ると、各凸部60kが、径方向外側に突出した星型状の閉ループからなる周回経路LP60を構成している。
各凸部60kの突出量は、角度θ2や屈曲部60jの位置を調整することにより、適宜の突出量にすることができる。
各頂部20gの径方向の位置は、弾性部材固定部34が整列する円筒面C0よりも径方向外側の位置であることが好ましい。本実施形態では、各頂部20gの径方向の位置は、一例として、押圧部35に外接する外接円筒面C1と円筒面C0との間に設定されている。
このような構成の電極支持体52は、各線状弾性部材60の凸部60kが、円筒面C0よりも径方向外側に突出している点が、上記第1の実施形態の電極支持体2と異なる。
このため、孤立線状部IL60の変形については、上記第1の実施形態の電極支持体2における孤立線状部ILとまったく同様である。
また、周回線状部CL60の変形については、各頂部20gが、凸部60kの頂部になっているため、縮径時の各頂部20gが、より径方向外側に突出する点が、上記第1の実施形態と異なる。
具体的には、図16(b)に示すように、各頂部20gは、各押圧部35が円筒面C4に整列するまでの間に、円筒面C4に到達し、図示略の内壁V1に接触することになる。
ただし、上記第1の実施形態と同様に、弾性部材固定部34は、円筒面C4よりも小径の円筒面C3に整列しており、内壁V1には接触しない位置に移動する。
また、周回線状部CL60において、各凸部60jの基端側の一部と、弾性部材固定部34と屈曲部60jとの間の部位は、円筒面C3よりも径方向内側に位置し、やはり内壁V1とは接触しない。
したがって、電極支持体52が、上大静脈P3に挿入されると、図17(a)に示すように、主として、各凸部60kの先端部と、各押圧部35とが内壁V1に押圧された状態となる。
このため、電極支持体52の留置状態における内壁V1の接触状態は、展開図で示すと、図17(b)のようになっている。
接触部のパターンは、孤立線状部IL60による上記第1の実施形態と同様の接触部40、41に加えて、接触部47を備える。
接触部47は、凸部60kの先端部が接触する部位であり、接触部40、41による各先端隙間44に対向して、先端側に離間した位置で基端側に開口するU字状のパターンからなる。
周方向に隣り合う接触部47の間には、接触部40、41による先端隙間42よりも広い周方向隙間48が形成されている。
周方向隙間48、先端隙間42、および後端隙間43は、軸方向において対向する位置関係にあり、隣り合う接触部47の間および接触部40、41の間には、周方向隙間48、先端隙間42、および後端隙間43を経由して、軸方向に沿って延びる帯状の非接触領域が形成されている。
一方、接触部47は、軸方向に沿って見ると、先端隙間44を覆う位置に形成されるが、接触部40、41とは軸方向に離間している。このため、接触部47の両脇を通って先端隙間44を通過して、後端隙間45に抜けるY字状の非接触領域が形成されている。
このように、電極支持体52では、接触部40、41に加えて、接触部47が増えるが、周回線状部CL60を有していても、周回線状部CL60の一部しか内壁V1と当接しない。このため、内壁の全周にわたる接触部は形成されず、軸方向にわたって連続する複数の非接触領域を有する。
すなわち、上記第1の実施形態と同様に、弾性部材固定部34が、最外周部に位置する孤立線状部IL60に外接する外接円筒面C1の内側に位置する。このため、留置位置にて周回線状部CL60の全体が血管内壁に当接することを防止できるため、留置時の血管内壁への機械的損傷を軽減することができる。
これにより、電極支持体52は、長期間の留置が可能となり、より長く電気刺激による治療を継続することができる。
また、本実施形態によれば、押圧部35の他に、各凸部60kが内壁V1に押圧されるため、押圧部35のみによって押圧される場合に比べて、より確実に留置位置を安定させることができる。
各凸部60kは、周方向の整列する弧状であるため、例えば、探索動作時などの周方向に回転する場合に比べて、軸方向への移動抵抗は大きくなる。このため、探索動作には軽快な操作が可能であるが、留置後は、軸方向において、安定して係止される。
また、本実施形態では、凸部60kの角度θ2や、その突出量などを適宜設定することにより、より細い血管に挿入した場合でも、押圧部35と凸部60kの間に位置する弾性部材固定部34が径方向内側に移動しやすい形状にすることができる。
このため、より細い血管に挿入される場合にも、弾性部材固定部34が血管の内壁に接触しにくくなり、周回線状部CL60が血管の内壁の全周に接触しにくい構造になっている。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態の医療用電気刺激電極について説明する。
図18は、本発明の第3の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の構成を示す模式的な正面図である。図19(a)、(b)本発明の第3の実施形態の医療用電気刺激電極の電極支持体の動作説明図である。
図18に、自然状態における主要部の形状を示す本実施形態の医療用電気刺激電極71は、血管内から神経を刺激するためのもので、上記第1の実施形態の電気刺激システム100の医療用電気刺激電極1に代えて用いることができる。
医療用電気刺激電極71は、上記第2の実施形態の電極支持体52に代えて、電極支持体72を備える。
以下、上記第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
電極支持体72は、上記第2の実施形態の電極支持体52の弾性部材固定部34に代えて、結束リング74(結節部)を備える。
結束リング74は、互いに隣り合う先端側線状部60cが交差した状態で挿通させる環状部材である。
結束リング74の内径は、挿通された2本の先端側線状部60cを、交差状態を保って、滑動可能に保持できる大きさになっている。
結束リング74の形状は、本実施形態の場合、例えば、外径1.5mm、内径1.3mm、軸方向の長さ1mm程度のパイプ材を採用することができる。
結束リング74の材質としては、例えば、生体適合性を有するチタン合金や合成樹脂などを採用することができる。
電極支持体72では、結束リング74を、中心軸線Oに沿う方向に移動することによって、先端側線状部60cの交差位置を変更することができる。
例えば、図19(a)に示すように、先端側線状部60cA、60cCの交差位置の結束リング74において、結束リング74が屈曲部20hA、20hAに近い位置にある場合には屈曲部60jA、60jCの距離はW1である。
このとき、図19(b)に示すように、結束リング74をより先端側に移動すると、先端側線状部60cA、60cCの基端側の孤立線状部IL60の長さが増えて、先端側の周回線状部CL60の長さが減少する。このため、屈曲部60jA、60jCの距離がW2(ただし、W2<W1)のように減少する。これは、各結束リング74が整列する円筒面や、各頂部20gが整列する円筒面が縮径することを意味する。
このような構成により、電極支持体72を、上記第2の実施形態と同様にして、血管内に挿入すると、押圧部35が押圧される際の外力が結束リング74における摩擦力に抗しうる範囲で、結束リング74が先端側に移動する。これにより、種々の血管の内径に対して、結束リング74の位置が自動的に調整されて、径方向内側に移動する。
このため、留置する血管の内径が狭くなっても、ある程度、結束リング74の整列する円筒面の径が縮径していくため、結束リング74が血管の内壁に接触することを避けることができる。
これにより、留置する血管の内径がある程度変化しても、周回線状部CL60の全体が血管内壁に当接することを防止できるため、留置時の血管内壁への機械的損傷を軽減することができる。
また、電極支持体72は、血管の内径によって結束リング74が移動する。このため、血管の内径が小さくなっても押圧部35による押圧力が過大にならない点でも、留置時の血管内壁への機械的損傷をより軽減することができる。
また、電極支持体72は、上記第2の実施形態と同様に、押圧部35の他に、凸部60kによっても、血管を押圧することができる。このため、弾性部材固定部34を用いる場合に比べて押圧部35による押圧力が低くなっても、安定して留置することが可能である。
なお、上記各実施形態の説明では、刺激電極部が、上大静脈に配置されて迷走神経を刺激する場合の例で説明したが、これは一例であり、刺激電極部は迷走神経以外の神経を刺激するものであってもよい。また、この場合、刺激電極部は、刺激を行う神経に刺激を伝達できる適宜の血管内に配置することが可能である。
上記各実施形態の説明では、電極支持体が、中心軸線を対称軸として3回回転対称となる形状を有する場合の例で説明したが、3回以上の回転対称な形状を有することも可能である。
ただし、電極支持体は縮径した際に、血管の内壁に対して、略均等な押圧力を作用することができれば、このような厳密な回転対称性は必須ではない。
例えば、各弾性部材の単体の形状が、製作誤差でばらついたり、組立誤差によって歪んだりすることにより対称性がくずれた様な略回転対称な形状も可能である。
また、全体的な形状は回転対称に近いが、一部に回転対称性を有しない形状部分を有するため、略回転対称な形状になる場合も可能である。例えば、押圧部の形成位置が周方向を3等分する位置に形成されているが、押圧部の形状が多少異なる場合や、押圧部が周方向を3等分する位置とは多少ずれている場合なども許容できる。
上記各実施形態の説明では、弾性部材が交差した位置に弾性部材固定部34または結束リング74からなる結節部が設けられた場合の例で説明したが、結節部は、弾性部材が交差することなく当接した位置に設けられていることも可能である。
上記各実施形態の説明では、孤立線状部IL、IL60の一端が、弾性部材固定部34または結束リング74、他端が集束部27によって固定されている場合の例で説明したが、孤立線状部IL、IL60同士を固定する他の結節部を備える構成も可能である。
例えば、結節部によって一端が固定されて隣り合う基端側線状部20b、20d同士を、押圧部35と集束部27との間のいずれかの位置で固定することが可能である。この場合の結節部は、弾性部材が当接した位置に設けられる場合の例になっている。
固定方法は、例えば、基端側線状部20b、20dの外周部を接着や溶着などによって、線状に固定したり、弾性部材固定部34と同様な点状の結節部を設けて固定したりする方法が可能である。
この場合、血管に挿入する際に、基端側の基端側線状部20b、20dが変形しても、押圧部35の形状が径方向外側から見た形状が変化しにくくなるため、押圧部35による押圧範囲を安定させることができる。
押圧部35の形状が安定することで、血管の内径が細くなっても、周方向に隣り合う押圧部35同士が接触しにくくなるため、押圧部35同士が周方向に接触して周回線状部が形成されてしまうおそれを低減することができる。
上記第3の実施形態の説明では、凸状部が、凸部60kのように、先端側線状部60cの先端側の屈曲部60jにおいて屈曲して設けられた場合の例で説明したが、凸状部は、このように屈曲して形成されることは必須ではない。
例えば、屈曲部60jは、基端側から先端側に向かって、平面S2に対する傾斜が漸次大きくなるように電極支持体における径方向外側に湾曲する湾曲部に置き換えることも可能である。
上記に説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせたり、削除したりして実施することができる。
例えば、上記第1の実施形態の弾性部材固定部34に代えて、上記第3の実施形態の結束リング74を用いることも可能である。
1、51、71 医療用電気刺激電極
2、52、72 電極支持体
3 リード部
3b 先端部(リード部の端部)
8 電気刺激装置
20、20A、20B、20C、60、60A、60B、60C 線状弾性部材(線状の弾性部材)
20b、20bA、20bB、20bC、20d、20dA、20dB、20dC 基端側線状部
20c、20cA、20cB、20cC、60c、60cA、60cB、60cC 先端側線状部
20f、20fA、20fB、20fC、20h、20hA、20hB、20hC、33f、33fA、33fB、33fC、33h、33hA、33hB、33hC、60j、60jA、60jB、60jC 屈曲部
20g、20gA、20gB、20gC 頂部
21、22 刺激電極(刺激電極部、電極)
23 ワイヤ部
25 配線
27 集束部(結節部)
34 弾性部材固定部(結節部)
35 押圧部
40、41、46、47 接触部
42、44 先端隙間
43、45 後端隙間
46c 波形部
48 周方向隙間
60k、60kA、60kB、60kC 凸部(凸状部)
74 結束リング(結節部)
100 電気刺激システム
C1 外接円筒面
CL、CL60 周回線状部
IL、IL60 孤立線状部
LP、LP60 周回経路
O 中心軸線
O1 第1軸線
O2 第2軸線
O3 第3軸線
P 患者
P3 上大静脈(血管)
P6 迷走神経(神経)
V1 内壁

Claims (4)

  1. 血管の内壁から神経を刺激するために、前記血管内に挿入して用いられる医療用電気刺激電極であって、
    前記血管の内壁を通して電気刺激を与えるための刺激電極部と、
    該刺激電極部に電気的に接続された配線を挿通する線状のリード部と、
    線状の弾性部材によって一定の軸線回りに略回転対称となる籠状に形成されるとともに前記弾性部材の一部に前記刺激電極部を有し、前記軸線に沿う方向における一端部が前記リード部の端部に接続された電極支持体と、
    を備え、
    前記電極支持体は、
    自然状態において、前記弾性部材が交差または当接した位置に複数の結節部が形成されることにより、
    前記複数の結節部のうち前記軸線から離れた結節部から選ばれた結節部を一度ずつ通って、前記軸線回りに一周して閉じる周回経路を構成する周回線状部と、
    前記周回経路を構成できない孤立線状部と、
    に分かれており、
    前記周回線状部を接続する結節部は、
    前記孤立線状部のうち、前記電極支持体の最外周部を構成する孤立線状部に外接して前記軸線に沿って延びる円筒面の内側に位置している、
    医療用電気刺激電極。
  2. 前記周回線状部を接続する結節部は、
    交差または当接された前記弾性部材が互いに接合されて形成されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載の医療用電気刺激電極。
  3. 前記周回線状部を接続する結節部は、
    交差または当接された前記弾性部材が互いに滑動可能に拘束されて形成されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載の医療用電気刺激電極。
  4. 前記周回線状部は、
    互いに隣り合う結節部の間では、前記互いに隣り合う結節部から前記軸線に沿って離れるにつれて径方向外側に向かって張り出す形状を有し、
    張り出し方向の頂部の近傍では、径方向外側に向かって屈曲または湾曲された凸状部が形成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療用電気刺激電極。
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