JP2016063619A - 電子制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸シール構造において液状シール材を適用できるようにして、電子制御装置の大型化を抑制し、シール溝部に対する追従性を得られ易くする。【解決手段】互いに接合可能な第1筐体部材3,第2筐体部材2を備え第1筐体部材3の接合部32を第2筐体部材2の接合部26に挿嵌して接合する筐体10内に、回路基板4を収容する。接合部26,32のうち何れか一方の接合面には、当該接合面に沿って延在する軸シール用のシール溝部33を形成する。第2筐体部材2の接合部26には、その接合部26の外周側と接合面26aとの間を貫通し筐体接合状態においてシール溝部33に連通状態となる連通孔を形成する。シール溝部33には、筐体接合状態において連通孔を介し液状シール材を注入し溝埋めする。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば車両の電動パワーステアリング装置,ブレーキ制御装置などに適用される電子制御装置に関するものである。
例えば電動パワーステアリング装置,ブレーキ制御装置などの車両に搭載される電子制御装置としては、複数の筐体部材(例えば後述のケース,カバー等)を組み付けて接合して成る筐体内部の空間に、各種電子部品を実装した回路基板を収容した構成のものが知られている。
各筐体部材のうち互いに接合される一対の筐体部材(例えば対向して配置および接合される一対の筐体部材)のシール構造としては、両者の接合部の接合面を面シール(例えば両者に形成された開口部の端面同士を面シール)する構造がある。また、当該両者のうち一方の筐体部材の接合部(例えば筐体部材の開口部側)を他方の筐体部材の接合部(例えば大径の開口部内)に挿嵌して接合(例えば印籠継ぎ状に嵌合して接合)し、その接合面(すなわち嵌合面)にて軸シールする構造もある(例えば特許文献1)。
一般的な面シールや軸シールする構造では、例えば両者の接合面において、当該接合面に沿って延在するシール溝部(シール材用の溝部)を予め形成(例えば両者の筐体部材のうち少なくとも何れか一方の接合部に形成)しておき、そのシール溝部に固形シール材(例えばOリング等の固形ガスケット)または液状シール材(FIPG,CIPG等の液状ガスケット)を設けてから、両者の筐体部材を接合することにより、所望のシール性が得られるようにする手法が採られている。
しかしながら、前述のように固形シール材や液状シール材を設けてから両者の筐体部材を接合して面シールや軸シールする構造では、例えば以下に示す課題がある。
面シール構造の場合、固形シール材および液状シール材の何れを適用することも可能であるが、接合前にシール溝部に対して固形シール材を配置したり液状シール材を流し込めるようにする必要があり、筐体部材の接合面が大きく(例えばシール溝部の溝幅方向に大きく)なる傾向があり、電子制御装置の大型化を招くことが考えられる。
軸シール構造の場合、両者の筐体部材の嵌合面の面積を大きく(篏合面において挿嵌方向の距離を大きく)することにより、接合面の面積を十分に確保し易く、前述の面シール構造のような大型化を抑制できるが、挿嵌による接合時に、シール材が筐体部材によって擦すられるため、シール材としては固形シール材に制限されてしまっていた。
固形シール材においては、シール溝部(特にコーナー部を有するシール溝部)に対する追従性(密着性等)が得られ難く、固形シール材とシール溝部において高い加工精度が要求される。また、コーナー部において強度が低くなり易く、接合後の永久歪を考慮した設計も必要となる。
液状シール材においては、コーナー部を有するシール溝部であっても当該シール溝部に流し込むことができる形状であれば、シール溝部に対する追従性が得られ易いものの、軸シール構造においては不向きとされていた。また、所望のシール性が得られるようにするためは、シール材を多量に適用(例えばシール溝から溢れ出るように適用)する傾向となり、シール材コストの上昇を招くことにもなる。
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、軸シール構造において液状シール材を適用できるようにして、電子制御装置の大型化を抑制し、シール溝部に対する追従性を得られ易くすることが可能な電子制御装置を提供することを目的としたものである。
この発明に係る電子制御装置は、前記の課題を解決できる創作であり、その一態様は、互いに接合可能な第1,第2筐体部材を備えた筐体内に、電子部品が実装された回路基板を収容する電子制御装置であって、第1,第2筐体部材は、第1筐体部材の接合部が第2筐体部材の接合部に挿嵌されて接合し、第1,第2筐体部材のうち何れか一方の接合部の接合面には、当該接合面に沿って延在する軸シール用のシール溝部が形成され、第2筐体部材の接合部には、その接合部の外周側と接合面との間を貫通しシール溝部に連通する連通孔が少なくとも一つ形成され、シール溝部は、第2筐体部材の接合部の外周側から連通孔を介して注入される液状シール材により溝埋めされたことを特徴とする。
前記シール溝部は、接合面に沿って螺旋状に延在したものでも良い。また、前記シール溝部をバイパスするバイパス溝が形成されたものでも良い。また、前記連通孔は、シール溝部の両端のうち少なくとも一方に連通するものでも良い。また、前記液状シール材は、FIPGから成るものでも良い。
本発明によれば、軸シール構造において液状シール材を適用できるようにして、電子制御装置の大型化を抑制し、シール溝部に対する追従性を得られ易くすることが可能となる。
本発明の実施形態の電子制御装置は、互いに接合可能な第1,第2の筐体部材(例えば後述の基板ケース,基板カバー)を備えた筐体において、従来のようにシール溝部に対し固形シール材や液状シール材を設けてから接合して面シールや軸シールする構造とは異なるものであり、第1筐体部材の接合部を第2筐体部材の接合部に挿嵌して接合(印籠継ぎ状に嵌合)してから、その接合面(篏合面)に沿って延在して形成された軸シール用のシール溝部に対して、第2筐体部材の接合部の外周側と接合面との間を貫通しシール溝部に連通する連通孔を介し、液状シール材を注入して溝埋めすることにより、軸シールできるものである。
本実施形態のように、第2筐体部材の接合部の外周側と接合面を貫通しシール溝部に連通する連通孔を形成したことにより、軸シール構造であっても液状シール材を適用することができ、また、第1筐体部材の接合部を第2筐体部材の接合部に挿嵌し接合した状態で、シール溝部に対して液状シール材を注入することが可能となる。これにより、電子制御装置の大型化を抑制でき、シール溝部(特にコーナー部を有するシール溝部)に対する追従性(密着性等)も得られ易くなり、第1,第2筐体部材の互いの密着性を得ることも可能となる。さらに、液状シール材の注入量においては、例えば第1,第2筐体部材を接合した後のシール溝部を溝埋めできる量に設定すれば良く、シール材コストの上昇を招かないようにすることが可能となる。
本実施形態による電子制御装置は、以上示したように第1,第2筐体部材が互いに接合する接合面に形成されたシール溝部に対し連通孔を介して液状シール材を注入できる構成であれば、例えば電子制御装置,成型,シール材,プリント基板等に係る分野の周知技術を適宜適用して種々の形態に変更することができ、それぞれ有用な作用効果を奏することが可能である。
例えば、前記シール溝部は、液状シール材を注入して溝埋めすることにより第1,第2筐体部材の接合面において軸シールできる形状であれば良く、その一例として当該接合面に沿って環状に延在した形状のものが挙げられるが、当該接合面に沿って螺旋状に延在した形状のものでも良い。
前記のように接合面に螺旋状のシール溝部を形成した場合、そのシール溝部間において螺旋状の非シール面(シール溝部に沿って延在しシール材が設けられない非シール面)が形成されるが、例えばシール溝部の延在方向の寸法を十分長く設定したり、シール溝部間の寸法を短く設定することにより、第1,第2筐体部材において所望のシール性が得られれば良い。
また、接合面においては、シール溝部をバイパスするバイパス溝を形成しても良い。例えば前記のような螺旋状のシール溝部間において、シール溝部をバイパスするバイパス溝を形成し、それらシール溝部およびバイパス溝を液状シール材によって溝埋めした場合には、前記の非シール面もシールされるため、所望のシール性が得られ易くなる。
前記の連通孔においては、第2筐体部材の接合部の外周側と接合面とを貫通してシール溝部に連通し、そのシール溝部に対して液状シール材を注入することにより溝埋めできる形状であれば良く、また個数においては1個に限定されるものではなく、複数個形成しても良い。
例えば螺旋状のシール溝部が形成され、そのシール溝部の一端側と他端側とに連通する連通孔をそれぞれ形成してきおき、一方の連通孔を介してシール溝部に液状シール材を注入し続けていくと、シール溝部が液状シール材で満たされた後に例えば他方の連通孔から液状シール材が溢出する。したがって、前記の溢出状態を溝埋め状態とみなすこともでき、当該溝埋め状態の確認も容易となる。
また、前記のように連通孔が複数個形成された構成であれば、例えば一つの連通孔から液状シール材を注入した場合に、当該シール溝部内に残存する気体が他の連通孔を介して放出され、当該注入圧の上昇が抑制されるため、注入作業の容易化に貢献できる。
液状シール材は、前記のように連通孔を介してシール溝部に注入されて硬化し軸シールできるものであれば、種々のものを適用することができ、例えばFIPG,CIPG等の液状ガスケットのように流動性を有するものが挙げられる。また、FIPGのように接着性を有する液状シール材を適用した場合には、第1,第2筐体部材の接合面での密着力が得られ、所望のシール性や接合強度を得るために貢献することが可能となる。
≪本実施形態の電子制御装置の適用例≫
以下、本発明の実施形態に係る電子制御装置を、図1,図2(および図3〜図5;詳細を後述する)に示す車両用の電動パワーステアリング装置10Aに適用した一例に基づき説明する。電動パワーステアリング装置10Aは、図外のステアリング機構(例えばステアリングホイール,ステアリングコラム,歯車機構,ラック軸等を備えた機構)による操舵トルクに対してアシストトルクを付与する電動モータ(例えば三相交流型ブラシレスモータ)11と、その電動モータ11を駆動制御する多層構造の回路基板4(後述する制御回路基板41,インバータ回路基板42,電源供給回路基板43)と、を複数個の筐体部材(後述のモータケース1,基板ケース2,基板カバー3)を組み付けて成る略円柱状の筐体10内に収容したものである。
以下、本発明の実施形態に係る電子制御装置を、図1,図2(および図3〜図5;詳細を後述する)に示す車両用の電動パワーステアリング装置10Aに適用した一例に基づき説明する。電動パワーステアリング装置10Aは、図外のステアリング機構(例えばステアリングホイール,ステアリングコラム,歯車機構,ラック軸等を備えた機構)による操舵トルクに対してアシストトルクを付与する電動モータ(例えば三相交流型ブラシレスモータ)11と、その電動モータ11を駆動制御する多層構造の回路基板4(後述する制御回路基板41,インバータ回路基板42,電源供給回路基板43)と、を複数個の筐体部材(後述のモータケース1,基板ケース2,基板カバー3)を組み付けて成る略円柱状の筐体10内に収容したものである。
筐体10は、例えば電動モータ11を収容する有底筒状のモータケース1と、回路基板4を支持しモータケース1の開口部1aを閉塞するように組み付けられて接合する有底筒状の基板ケース2と、電源接続コネクタ(例えば図外の外部電源と接続されるコネクタ)31aおよび外部信号接続コネクタ(例えば電動パワーステアリング装置の駆動状況を外部に送信したり当該外部からの指令信号等を受信する外部信号配線用のコネクタ)31bが形成され基板ケース2の開口部(モータケース1の反対側に位置する開口部)2aを閉塞するように組み付けられて接合する有底筒状の基板カバー3と、を備えている。
モータケース1内に収容される電動モータ11は、モータケース1内の軸心方向に延在して軸支された回転子12と、その回転子12の外周側に配置される固定子(図示省略)と、を備えている。回転子12の一端側12aは、モータケース1の底壁1bの中央部を貫通して突出し、歯車手段12c等を介して図外のステアリング機構(ラック軸等)に連結して、電動モータ11によるアシストトルクを付与できるように構成されている。
モータケース1におけるモータカバー1d(詳細を後述する)と開口部1aとの間に位置し基板ケース2の接合部21(詳細を後述する)と接合する接合部13は、円環状の内壁面(接合部21との接合面)13aを有し、基板ケース2の接合部21を受容して被嵌(後述する制御基板41,インバータ基板42を収容し印籠継ぎ状に嵌合)できる形状をなしている。回転子12の他端側12bは、モータケース1内において開口部1aから距離を隔てて設けられたモータカバー1dの中央部の貫通孔(図示省略)を介して突出している。
モータケース1における底壁1b側の周縁部には、固定穴14aを有したフランジ部14が形成され、例えば車両の所定位置(例えばステアリング機構)に対し図外の固定手段(例えば固定穴14aを貫通可能なボルトやナット等による締結手段)を介して取り付け可能な形状をなしている。また、モータケース1における開口部1a側の周縁部には、固定穴15aを有したフランジ部15が形成され、基板ケース2の外周面の中央部に形成されたフランジ部22の固定穴22aに対して、図外の固定手段(例えば固定穴14aを貫通し固定穴22aに螺合可能なボルト等による締結手段)を介して取り付け可能な形状をなしている。
基板ケース2の底壁をなしモータケース1の接合部13と接合する接合部21は、円環状の外壁面(接合部13との接合面、すなわち嵌合面)21aを有し、当該接合部13の内壁面13a側に挿嵌(印籠継ぎ状に嵌合)して接合できる形状をなしている。外壁面21aには、当該外壁面21aの周方向に沿って延在する円環状のシール溝部21bが形成され、そのシール溝部21bに固形シール材(図1,図2中では例えば2つシール溝部21bそれぞれにOリング)21cを設けることにより軸シールできる構造となっている。
接合部21のモータケース1側には、制御回路基板(以下、制御基板)41,インバータ回路基板(以下、インバータ基板)42を積層構造で互いに所定距離を隔てて支持する平面状の支持部23aが形成され、当該接合部21の基板カバー3側(基板ケース2内側)には、電源供給回路基板(以下、電源基板)43を支持する平面状の支持部23bが形成されている。接合部21の周縁側には、制御基板41と外部信号接続コネクタ31bとを接続する制御信号用配線(図示省略)を配設できるように、貫通孔21dが形成されている。
制御基板41,インバータ基板42,電源基板43は、それぞれ図外の基板間配線(例えば、制御基板41とインバータとの間に配置される配線や、接合部21に埋設されたバスバー等;それぞれ図示省略)を介して適宜接続され、電動モータ11を駆動できるように構成されている。
制御基板41においては、平板状基板から成り、当該基板の両端面のうち少なくとも一方側面に所望の導体パターン(図示省略)が形成され、その導体パターン上に多数の電子部品を実装、例えば電動モータ11の駆動状況を検出するセンサ手段16が実装される。このセンサ手段16としては、例えばMRセンサ16aを備えたものであって、回転子12の他端側12bに設けられたセンサマグネット16bの回転を磁気式(非接触式)に検出してパルス信号を発生させ、そのパルス信号をマイクロコンピュータ(CPU)16cに伝送し電動モータ11の回転数を算出させる構成が挙げられる。図1,図2における制御基板41は、支持部23aの周縁部に立設し固定穴24aを有した複数個の支柱24に支持され、制御基板41の周縁側を肉厚方向に貫通する取付螺子24bを固定穴24aに螺合させて固定できる構造となっている。
インバータ基板42においては、平板状基板の両端面のうち少なくとも一方側面にスイッチング素子等の多数の電子部品(図示省略)が実装され、それら電子部品により所望のインバータ回路(図示省略)が形成されたものが適用される。図1,図2におけるインバータ基板42は、制御基板41と干渉しないように、支持部23aと制御基板41との間に配置され、当該インバータ基板42の周縁側を肉厚方向に貫通する取付螺子25aを、支持部23aに形成された固定穴25bに螺合させて固定できる構造となっている。また、インバータ基板42の周縁側には、支柱24や前記制御信号用配線(図示省略)との干渉を回避するように、切り欠き部25cが適宜形成されている。
電源基板43においては、平板状基板から成り、当該基板の両端面のうち少なくとも一方側面にアルミニウム電解コンデンサ43a等の多数の電子部品(図示省略)が実装され、それら電子部品により所望の電源供給回路(図示省略)が形成されたものが適用される。図1,図2における電源基板43は、当該電源基板43の周縁側を肉厚方向に貫通する取付螺子43bを、支持部23bに形成された固定穴43cに螺合させて固定できる構造となっている。また、電源基板43の周縁側には、前記制御信号用配線(図示省略)との干渉を回避するように、切り欠き部43dが形成されている。さらに、電源基板43は、電源用配線(図示省略)を介して電源接続コネクタ31aと接続する。
基板ケース2の開口部2a側で基板カバー3の接合部32(詳細を後述する)と接合する接合部26は、円環状の内壁面26aを有し、当該接合部32を受容して被嵌(電源基板43を収容した状態で印籠継ぎ状に嵌合)できる形状をなしている。
基板カバー3の開口部3a側で基板ケース2の接合部26と接合する接合部32は、円環状の外壁面32aを有し、当該内壁面26a側に挿嵌(印籠継ぎ状に嵌合)して接合できる形状をなしている。外壁面32aには、当該外壁面32aの周方向に沿って螺旋状に延在するシール溝部33が形成され、基板ケース2の接合部26の内壁面26aと外壁面26bとの間を貫通した連通孔5(詳細を後述する)を介して注入される液状シール材6(詳細を後述する)により、溝埋めされて軸シールできる構造となっている。
基板カバー3における開口部3a側の周縁部は、固定穴37aを有しボルト等の締結手段37bが挿通できるフランジ部37が形成され、前記の固定穴37aに挿通された締結手段37bを、基板ケース2の外周面の中央部に形成されたフランジ部27の固定穴27aに対して螺合させることにより、取り付け可能な形状となっている。
≪軸シール構造の一例≫
以下、電動パワーステアリング装置10Aの軸シール構造の一例(シール溝部33,連通孔5等)を説明する。なお、図1,図2と同様のものには同一符号を付する等により、その詳細な説明を省略する。
以下、電動パワーステアリング装置10Aの軸シール構造の一例(シール溝部33,連通孔5等)を説明する。なお、図1,図2と同様のものには同一符号を付する等により、その詳細な説明を省略する。
図3〜図5(電源基板43等について適宜省略した図)に示すように、基板カバー3の接合部32には、横断面コ字状の溝内壁面33aを有した螺旋状のシール溝部33が、基板カバー3の外壁面32aの周方向に沿って旋回(図3〜図5では外壁面32aを2周旋回)しながら延在して形成されている。また、基板ケース2の接合部26においては、接合部26の内壁面26aと外壁面26bとの間を貫通した連通孔5が形成されている。
連通孔5(図3〜図5では2つの連通孔;以下、連通孔5と適宜称する)は、図4,図5に示すように基板ケース2と基板カバー3とが接合した状態(以下、筐体接合状態と称する)においてシール溝部33が対向する位置に形成することにより、当該筐体接合状態において連通孔5をシール溝部33に連通させた状態(以下、連通状態と称する)にすることができる。
前記のような筐体接合状態において連通状態となる連通孔5を形成したことにより、当該筐体接合状態でシール溝部33が筐体10(図3〜図5では内壁面26a)によって覆われていても、例えば図外の注入ノズルを連通状態の連通孔5に挿入し、その注入ノズルを介して液状シール材6をシール溝部33に注入することができ、この注入された液状シール材6により、図5に示すようにシール溝部33が溝埋めされ軸シールされることになる。
図3〜図5の接合部26の場合、2つの連通孔5a,5bが、筐体接合状態におけるシール溝部33の一端側34a,他端側34bと対向する位置に各々形成され、それぞれ当該筐体接合状態において連通状態となる。連通孔5a,5bのうち何れか一方から液状シール材6を注入し、例えば他方から液状シール材6が溢れる直前まで当該注入を続けることにより、シール溝部33を溝埋めすることが可能となる。
なお、前記のような螺旋状のシール溝部33に対し1個の連通孔5(連通孔5a,5bのうち何れか一方)だけが形成された構造であっても、当該一方の連通孔5からシール溝部33に液状シール材6を注入して溝埋め出来れば良い。また、その溝埋め後に当該一方の連通孔5から溢れ出る液状シール材6を確認できる構造、例えば、連通孔5と当該連通孔5に挿入される図外の注入ノズルとの間に隙間が形成され、その隙間から当該溝埋め後に液状シール材6が溢れ出る構造であれば、シール溝部33の溝埋め状態を確認することが可能となる。
外壁面32aのシール溝部33間においては、螺旋状の非シール面(シール溝部33に沿って延在し液状シール材6が設けられない非シール面)36が形成されるが、例えばシール溝部33の延在方向の寸法を十分長く(例えば外壁面32aの周方向に沿って旋回させる回数を増加)したり、シール溝部33間の寸法を短く(非シール面36の面積を縮小)することにより、所望のシール性が得られ易くなる。また、外壁面32aのシール溝部33間において、例えば図4の仮想線で示すようにシール溝部33をバイパスするバイパス溝35を形成(図4では2個形成、図3,図5では図示省略)しても良い。このバイパス溝35を形成することにより、前述のように連通孔5からシール溝部33に液状シール材6を注入しいた場合には、シール溝部33の他にバイパス溝35を溝埋めすることができ、非シール面36もシールされるため、所望のシール性がより得られ易くなる。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変更等が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変更等が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
例えば、図1〜図5のように基板カバー3の外壁面32aにシール溝部33やバイパス溝35を形成する替わりに、それらシール溝部33やバイパス溝35を基板ケースの内壁面26aに形成した場合であっても、筐体接合状態において連通孔5が連通状態となる構成であれば、本願発明と同様の作用効果を奏することになる。
また、シール溝部33の形状はスパイラル状に限定されるものではなく、例えば円環状等の形状であっても、前述のように筐体接合状態において連通孔5が連通状態となる構成であれば、本願発明と同様の作用効果を奏することになる。
さらに、モータケース1と基板ケース2の接合面においては、当該接合面に形成されたシール溝部21bに固形シール材21cを設けて軸シールした一例を説明したが、例えばモータケース1の接合部13に対し連通孔5を形成し、その連通孔5がモータケース1と基板ケース2の筐体接合状態において連通状態となる構造であれば、当該筐体接合状態においてシール溝部21bに液状シール材6を注入して溝埋めすることができ、本願発明と同様の作用効果を奏することになる。
1…モータケース
2…基板ケース(第2筐体部材に相当)
3…基板カバー(第1筐体部材に相当)
4…回路基板
5…連通孔
6…液状シール材
26,32…接合部
35…バイパス溝
2…基板ケース(第2筐体部材に相当)
3…基板カバー(第1筐体部材に相当)
4…回路基板
5…連通孔
6…液状シール材
26,32…接合部
35…バイパス溝
Claims (5)
- 互いに接合可能な第1,第2筐体部材を備えた筐体内に、電子部品が実装された回路基板を収容する電子制御装置であって、
第1,第2筐体部材は、第1筐体部材の接合部が第2筐体部材の接合部に挿嵌されて接合し、
第1,第2筐体部材のうち何れか一方の接合部の接合面には、当該接合面に沿って延在する軸シール用のシール溝部が形成され、
第2筐体部材の接合部には、その接合部の外周側と接合面との間を貫通しシール溝部に連通する連通孔が少なくとも一つ形成され、
シール溝部は、第2筐体部材の接合部の外周側から連通孔を介して注入される液状シール材により溝埋めされたことを特徴とする電子制御装置。 - 前記シール溝部は、接合面に沿って螺旋状に延在したことを特徴とする請求項1記載の電子制御装置。
- 前記シール溝部をバイパスするバイパス溝が形成されたことを特徴とする請求項2記載の電子制御装置。
- 前記連通孔は、シール溝部の両端に位置する一端部および他端部のうち、少なくとも一方に連通することを特徴とする請求項2または3記載の電子制御装置。
- 前記液状シール材は、FIPGから成ることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の電子制御装置。
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