JP2016063019A - バックコンタクト型太陽電池モジュール用電気配線付き封止材及びバックコンタクト型太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】太陽電池セルの裏面側に配置され、太陽電池セルの電極と電気的に接続される電気配線13を有する電気配線付き封止材10として、耐熱性基材シート11上に電気配線13を設け、さらに裏面側封止材層14を積層した後、この裏面側封止材層に貫通孔14xを設けることによって製造したものを使用する。電気配線と裏面側封止材層とを積層した後に貫通孔を設けることができるため、裏面側封止材層として柔軟なシートを使用した場合でも、その柔軟性に拘わりなく、電気配線と貫通孔との位置合わせが容易となる。
【選択図】図1
Description
耐熱性基材シートと、この基材シートの片面に積層された前記電気配線と、この電気配線を被覆して設けられた裏面側封止材層とを備えて構成され、
裏面側封止材層が、太陽電池セルの前記電極と対面する位置に、前記電気配線を露出する貫通孔を有することを特徴とするバックコンタクト型太陽電池モジュール用電気配線付き封止材である。
とする請求項5に記載の電気配線付き封止材である。
前記電気配線付き封止材が、耐熱性基材シートと、この基材シートの片面に積層された電気配線と、この電気配線を被覆して設けられた裏面側封止材層とを備えて構成され、かつ、裏面側封止材層に貫通孔が設けられており、
この貫通孔を通じて太陽電池セルの電極と前記電気配線とが電気的に接続されていることを特徴とするバックコンタクト型太陽電池モジュールである。
基材シート11は、太陽電池モジュールを組み立てる際の熱に耐える耐熱性を有することが必要である。例えば、80℃以上のガラス転移温度を有するシートである。
次に、電気配線13としては、パターニングした金属箔を使用することができる。例えば、銅箔、アルミニウム箔等である。また、表面に金属蒸着や金属メッキを施したアルミニウム箔を使用することもできる。蒸着金属またはメッキ金属としては、銅、亜鉛、ニッケル等を例示することができる。金属箔の厚みとしては10〜100μmが望ましい。この金属箔は、例えば、打ち抜き加工によってパターニングすることができる。すなわち、電気配線用接着剤層12aを使用して基材シート11に金属箔を積層した後、基材シート11に達しない深さでこの金属箔を切断打抜き、電気配線13周囲のバリを剥離除去することにより、電気配線13の形状にパターニングすることが可能である。また、基材シート11に積層した金属箔にフォトレジストを塗布し、露光・現像してフォトレジストをパターニングした後、露出した金属箔をエッチングすることにより、この金属箔を電気配線13の形状にパターニングすることも可能である。また、レーザーを使用してパターニングしたり、切削加工(ルーター加工)によってパターニングすることもできる。
次に、基材シート11と電気配線13とを接着する電気配線用接着剤層12としては、この両者と強固に接着する接着剤を使用することが望ましい。基材シート11が、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム又はポリイミドフィルムから構成される場合には、電気配線用接着剤層12を、基材シート側電気配線用接着剤層12aと電気配線側電気配線用接着剤層12bの二層から構成することが望ましい。この電気配線用接着剤層12の厚みは5〜100μmでよい。
次に、裏面側封止材層14は、太陽電池モジュール組み立ての際の熱圧によって太陽電池セルを包み込むように変形する柔軟性を有すると共に、この太陽電池セルに接着する接着力を有することが望ましい。また、太陽電池モジュール組み立て時の熱圧によって架橋硬化して、太陽電池モジュールの耐久性を向上することができる樹脂を好ましく使用することができる。
することが望ましい。黒色顔料としては、例えば、カーボンブラックを例示できる。
次に、裏面保護シート用接着剤層15は、基材シート11と、後述する裏面保護シート40とを接着するものである。このような裏面保護シート用接着剤層15としては、裏面側封止材層14と同じ材質のシートが使用できる。すなわち、架橋剤を含む又は含まないポリオレフィン系樹脂である。具体例を挙げると、EVA、アドマー等の酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー等である。また、着色顔料を混合して、紫外線遮断性を付与したポリオレフィン系樹脂によって、この裏面保護シート用接着剤層15を構成することもできる。その含有量も裏面側封止材層14と同じでよい。そして、このシートを基材シート11に熱圧着して裏面保護シート用接着剤層15を形成することができる。この裏面保護シート用接着剤層15の厚みは30〜450μmでよい。
以上の説明から、本発明に係る電気配線付き封止材10の製造方法は明らかであるが、改めてその概要を説明する。
本発明に係る電気配線付き封止材10は、バックコンタクト型太陽電池セルを使用した太陽電池モジュール、すなわち、バックコンタクト型太陽電池モジュールの構成要素として使用されるものである。
この例は、基材フィルム11としてポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、このポリエチレンテレフタレートフィルムと電気配線13とを接着するため、電気配線用接着剤層12として二層構造の接着剤層を使用し、かつ、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムと裏面保護シート40とを接着するため、裏面保護シート用接着剤層15として二層構造の接着剤層を使用した電気配線付き封止材10及び太陽電池モジュールの例である。
き、パターニングして電気配線13を形成した。
この例は、基材フィルム11としてポリプロピレン樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体とを含有するフィルムを使用し、これに伴って、電気配線用接着剤層12及び裏面保護シート用接着剤層15として単層構造の接着剤層を使用した電気配線付き封止材10及び太陽電池モジュールの例である。
この例は、実施例1と同様に、基材フィルム11としてポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、このポリエチレンテレフタレートフィルムと電気配線13とを接着するため、電気配線用接着剤層12として二層構造の接着剤層を使用し、かつ、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムと裏面保護シート40とを接着するため、裏面保護シート用接着剤層15として二層構造の接着剤層を使用した電気配線付き封止材10及び太陽電池モジュールの例である。但し、基材シート側電気配線用接着剤層12a及び基材シート側裏面保護シート用接着剤層15aとして、ウレタン系接着剤を使用した。
この例は、太陽電池セルとして、表裏両面に電力取り出し用電極が配置された太陽電池セルを使用した太陽電池モジュールの例である(図3参照)。
この例は、電気配線b23を有する裏面保護シートb2と、貫通孔を有する裏面側封止材シートb3とを使用して組み立てた太陽電池モジュールの例である(図4参照)。
この結果から、表裏両面に電力取り出し用電極が配置された太陽電池セルを使用した場合(比較例1)には、接合作業が容易とはいえず、しかも、太陽電池セルのひび割れや位置ずれが生じやすいことが分かる。一方、電力取り出し用電極を裏面側にだけ設けたバックコンタクト型太陽電池セルを使用した場合(実施例1〜3,比較例2)には、接合作業が容易で、太陽電池セルのひび割れや位置ずれも生じにくい。
この例は、裏面側封止材層14及び裏面保護シート側裏面保護シート用接着剤層15bとして、黒色顔料と有機フィラーとを含有する紫外線遮断性裏面側封止材層14を使用した例である。
株式会社製EF1001,厚さ450μm)を使用した。表面保護シート60は厚さ3mmの強化ソーダガラス板である。また、裏面保護シート40としては、PETシート(東レ株式会社製S10,厚さ250μm)の両面にフッ素樹脂シート(デュポン社製テドラPVF2400,厚さ25μm)をラミネートした三層構成のシートを使用した。
この例は、裏面側封止材層14及び裏面保護シート側裏面保護シート用接着剤層15bとして、白色顔料と有機フィラーとを含有する紫外線遮断性裏面側封止材層14を使用した例である。
この例は、裏面側封止材層14及び裏面保護シート側裏面保護シート用接着剤層15bとして、着色顔料とを含有せず、有機フィラーと含有する透明な裏面側封止材層14を使用した例である。
ては、実施例6の基材シートが脆化したため、実施例4〜5に比較してもっとも劣っていた。なお、実施例6において外観が「×」とされているのは電気配線13が見えるからである。
11 基材シート
12 電気配線用接着剤層
12a 基材シート側電気配線用接着剤層
12b 電気配線側電気配線用接着剤層
13 電気配線
14 裏面側封止材層
14x 貫通孔
15 裏面保護シート用接着剤層
20 バックコンタクト型太陽電池セル
30 導電材料
40 裏面保護シート
50 表面側封止材シート
60 表面保護シート
Claims (17)
- バックコンタクト型太陽電池セルの裏面側に配置され、前記太陽電池セルの電極と電気的に接続される電気配線を有する電気配線付き封止材であって、
耐熱性基材シートと、この基材シートの片面に積層された前記電気配線と、この電気配線を被覆して設けられた裏面側封止材層とを備えて構成され、
裏面側封止材層が、太陽電池セルの前記電極と対面する位置に、前記電気配線を露出する貫通孔を有することを特徴とするバックコンタクト型太陽電池モジュール用電気配線付き封止材。 - 前記耐熱性基材シートが、80℃以上のガラス転移温度を有することを特徴とする請求項1に記載の電気配線付き封止材。
- 前記耐熱性基材シートがポリプロピレン樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体とを含有する材料から構成されていることを特徴とする請求項2に記載の電気配線付き封止材。
- 裏面側封止材層がポリオレフィン系の樹脂から構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気配線付き封止材。
- 裏面側封止材層が紫外線遮断性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気配線付き封止材。
- 裏面側封止材層が着色顔料を含有していることを特徴とする請求項5に記載の電気配線付き封止材。
- 前記着色顔料が黒色顔料であり、裏面側封止材層中に1〜5質量%含有されていることを特徴とする請求項6に記載の電気配線付き封止材。
- 前記着色顔料が白色顔料であり、裏面側封止材層中に1〜15質量%含有されていることを特徴とする請求項6に記載の電気配線付き封止材。
- 前記耐熱性基材シートの裏面に裏面保護シート用接着剤層を有していることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電気配線付き封止材。
- 前記保護シート用接着剤層が紫外線遮断性を有することを特徴とする請求項9に記載の電気配線付き封止材。
- 電気配線が金属箔から構成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電気配線付き封止材。
- 耐熱性基材シートと電気配線とが接着剤層を介して積層されていることを特徴とする請求項11に記載の電気配線付き封止材。
- 接着剤層が耐熱性基材シート側の接着剤層と電気配線側の接着剤層とを備えて構成されていることを特徴とする請求項12に記載の電気配線付き封止材。
- 耐熱性基材シート側接着剤層がポリオレフィン樹脂又はウレタン系接着剤から構成され、電気配線側接着剤層が酸変性ポリオレフィン樹脂を含む樹脂から構成されることを特徴とする請求項13に記載の電気配線付き封止材。
- バックコンタクト型太陽電池セルと、その表面側に積層された表面保護シートと、裏面側に順次積層された電気配線付き封止材及び裏面保護シートとを備えて構成されるバックコンタクト型太陽電池モジュールであって、
前記電気配線付き封止材が、耐熱性基材シートと、この基材シートの片面に積層された電気配線と、この電気配線を被覆して設けられた裏面側封止材層とを備えて構成され、かつ、裏面側封止材層に貫通孔が設けられており、
この貫通孔を通じて太陽電池セルの電極と前記電気配線とが電気的に接続されていることを特徴とするバックコンタクト型太陽電池モジュール。 - 前記表面保護シートが透明なガラス板から構成されていることを特徴とする請求項15に記載の太陽電池モジュール。
- 前記裏面保護シートが透明なガラス板から構成されていることを特徴とする請求項15又は16に記載の太陽電池モジュール。
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