JP2013211468A - 太陽電池用金属箔積層体及び太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】配線パターンをアルミニウム箔によって形成した場合に、アルミニウム箔表面の酸化膜を除去する薬液処理を行うことなく、太陽電池セルとアルミニウム箔との電気接続性を改善する。
【解決手段】可撓性を有するシート状の基材21と、該基材の一方の表面に積層される絶縁性接着剤層22と、該絶縁性接着剤層22を介して基材21の一方の表面に接着され、バックコンタクト型の太陽電池セルに配線するための配線パターンを形成するアルミニウム箔23とを備える金属箔積層体2であって、アルミニウム箔23上において太陽電池セル1の接続電極1cと対向可能な位置に配置され、アルミニウム箔23上の酸化膜を分解するフラックス(分解剤)を含むアルミ用はんだを備える。
【選択図】図1
【解決手段】可撓性を有するシート状の基材21と、該基材の一方の表面に積層される絶縁性接着剤層22と、該絶縁性接着剤層22を介して基材21の一方の表面に接着され、バックコンタクト型の太陽電池セルに配線するための配線パターンを形成するアルミニウム箔23とを備える金属箔積層体2であって、アルミニウム箔23上において太陽電池セル1の接続電極1cと対向可能な位置に配置され、アルミニウム箔23上の酸化膜を分解するフラックス(分解剤)を含むアルミ用はんだを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、太陽電池用金属箔積層体及び太陽電池モジュールに関する
近年、温室効果ガスの排出量の増加や化石燃料の枯渇などの問題から、自然エネルギーである太陽光を利用した太陽光発電するための太陽電池モジュールの開発が活発に進められている。例えば、図4に示す太陽電池モジュール100では、透光性基板110と、透光性基板110と所定の間隔を空けて配置された太陽電池モジュール用基材120と、受光面130aである表面側にマイナス電極、裏面側にプラス電極が設けられ、透光性基板110と太陽電池モジュール用基材120との間において受光面130aを透光性基板110側に向けて配置された複数の太陽電池セル130と、太陽電池セル130を透光性基板120と太陽電池モジュール用基材140との間に封止する封止用フィルム140と、複数の太陽電池セル130を電気的に直列接続する配線材150とから構成されている。このような太陽電池モジュール100では、太陽電池セル130の受光面130aである表面側にマイナス電極が設けられているため、受光面130aの上に配線材150が重なり、光電変換の面積効率が低下する欠点があった。また、上述した太陽電池セル130における電極の配置では、配線材150が太陽電池セル130の表側から裏側に回り込む構造になるため、各部材の熱膨張率の差が原因で配線材150が断線するおそれがあった。
そこで、特許文献1、2では、プラス電極とマイナス電極の両電極がセルの裏面に設置されたバックコンタクト方式の太陽電池セルが提案されている。この方式の太陽電池セルはセル裏面で直列接続することが可能であり、セル表面の受光面積が犠牲にならず光電変換の面積効率の低下を防止できる。また、配線材を表側から裏側に回り込む構造にしなくてもよいため、各部材の熱膨張率の差による配線材の断線も防止できる。このような太陽電池モジュールでは、絶縁性の基材の表面に、太陽電池セルに接続するための配線パターンを形成する金属箔を絶縁性接着剤層を介して接着したものに、太陽電池用バックシートを積層させてなる積層体が知られている。上記金属箔の材料として一般に銅箔が用いられるが、銅箔は貴金属に属し高価である。これに対して、アルミニウム箔は銅箔に対して安価かつ価格が比較的安定しているため、金属箔のコストダウンが可能となる。例えば、特許文献3には、アルミニウム箔等の金属箔を用いて配線パターンを形成する技術として、絶縁性の感熱性接着層に金属箔を重ねた導電性パターン形成用金属箔シートを絶縁性基板に貼り付けてから、配線パターンに打ち抜く技術が記載されている。
しかしながら、上記のような従来技術には、以下のような問題があった。
特許文献3に記載されるアルミニウム箔を金属箔として用いた場合に、通常、アルミニウム箔表面に導電率の低い酸化膜層が形成される。このため、特許文献1、2に記載されるバックコンタクト方式の太陽セルに配線する配線パターンをアルミニウム箔によって形成した場合に、太陽電池セルの電極とアルミニウム箔とをはんだや銀ペーストなどの導電接続材を用いて接続したとしても、アルミニウム箔表面の酸化膜層によって電力が失われるという問題が発生していた。
特許文献3に記載されるアルミニウム箔を金属箔として用いた場合に、通常、アルミニウム箔表面に導電率の低い酸化膜層が形成される。このため、特許文献1、2に記載されるバックコンタクト方式の太陽セルに配線する配線パターンをアルミニウム箔によって形成した場合に、太陽電池セルの電極とアルミニウム箔とをはんだや銀ペーストなどの導電接続材を用いて接続したとしても、アルミニウム箔表面の酸化膜層によって電力が失われるという問題が発生していた。
例えば、めっき、エッチング等の手段でアルミニウム箔表面の酸化膜層を削除することも考えられるが、この場合、めっき液やエッチング液、残った各薬液の除去液等、多くの薬液や材料を必要とするために工程が煩雑となり、製造コストが高かった。しかも、エッチング、めっき等によってアルミニウム配線パターンを処理した場合、接着層にも各工程の薬液が浸漬するため、接着層が劣化して信頼性が損なわれるおそれがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、配線パターンをアルミニウム箔によって形成した場合に、アルミニウム箔表面の酸化膜を除去する薬液処理を行うことなく、太陽電池セルとアルミニウム箔との電気接続性を改善することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、太陽電池用金属箔積層体に係る第1の解決手段として、可撓性を有するシート状の基材と、該基材の一方の表面に積層される接着層と、該接着層を介して基材の一方の表面に接着され、バックコンタクト型の太陽電池セルに配線するための配線パターンを形成するアルミニウム箔とを備える太陽電池用金属箔積層体であって、アルミニウム箔上において太陽電池セルの接続電極と対向可能な位置に配置され、アルミニウム箔上の酸化膜を分解する分解剤を含むアルミ用はんだを備える、という手段を採用する。
本発明では、太陽電池用金属箔積層体に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、アルミ用はんだの厚さは、1〜10μmである、という手段を採用する。
本発明では、太陽電池用金属箔積層体に係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、アルミ用はんだの融点は、太陽電池セルとアルミ用はんだとを電気的に接続する導電接続材の融点と等しいまたは該導電接続材の融点より高い、という手段を採用する。
本発明では、太陽電池用金属箔積層体に係る第4の解決手段として、上記第1〜第3のいずれか1つの解決手段において、該アルミニウム箔の表面を覆う黒色もしくは白色の絶縁性樹脂層が形成されている、という手段を採用する。
本発明では、太陽電池用金属箔積層体に係る第5の解決手段として、上記第1〜第4のいずれか1つの解決手段において、基材の他方の表面に太陽電池用バックシート層が積層されている、という手段を採用する。
また、本発明では、太陽電池モジュールに係る解決手段として、バックコンタクト型の太陽電池セルと、上記第1〜第5のいずれか1つの解決手段に係る太陽電池用金属箔積層体と、太陽電池セルの接続電極と太陽電池用金属箔積層体のアルミ用はんだとを電気的に接続する導電接続材と、太陽電池セルを封止する封止材と、封止材における太陽電池セルの受光面側の表面に積層される透光性前面板とを備える、という手段を採用する。
本発明によれば、アルミニウム箔上において接続電極と対向可能な位置に、アルミ用はんだが配置されることによってアルミニウム箔表面上の酸化膜を分解することができるので、配線パターンをアルミニウム箔によって形成した場合でも、アルミニウム箔表面の酸化膜を除去する薬液処理を行うことなく、太陽電池セルとアルミニウム箔との電気接続性を改善することができるという効果を奏する。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る太陽電池モジュールAは、図1に示すように、太陽電池セル1、金属箔積層体2(太陽電池用金属箔積層体)、導電接続材3、封止材4及び透光性基板5から構成されている。このような太陽電池モジュールAは、上記太陽電池セル1の受光面1aに入射された光を利用して発電する発電装置である。
本実施形態に係る太陽電池モジュールAは、図1に示すように、太陽電池セル1、金属箔積層体2(太陽電池用金属箔積層体)、導電接続材3、封止材4及び透光性基板5から構成されている。このような太陽電池モジュールAは、上記太陽電池セル1の受光面1aに入射された光を利用して発電する発電装置である。
太陽電池セル1は、入射された光を受光する受光面1aと反対側の裏面1bに複数の接続電極1cが設けられたバックコンタクト方式の太陽電池セルである。この太陽電池セル1では、接続電極1cが導電接続材3を介して金属箔積層体2に接続されている。また、太陽電池セル1は、透光性基板5と金属箔積層体2との間において封止材4に封止されている。なお、太陽電池セル1は、図1、2において図示を省略しているが、金属箔積層体2の面方向に沿って複数のものが所定の間隔を空けて隣り合わせに配置され、それぞれに2つの接続電極1cが設置されている。このような太陽電池セル1は、バックコンタクト方式であれば、適宜のものを採用することができる。また、太陽電池セル1は、図2に二点鎖線で示すように、平面視形状が平面視矩形状などの適宜形状のものを採用することができる。
金属箔積層体2は、導電接続材3を介して太陽電池セル1の接続電極1cに接続されて太陽電池セル1に配線するものであり、図1に示すように、基材21、絶縁性接着剤層22(接着層)、アルミニウム箔23、アルミ用はんだ24及びバックシート25(太陽電池用バックシート層)から構成されている。このような金属箔積層体2は、バックシート25、基材21、絶縁性接着剤層22及びアルミニウム箔23という順番で積層されている。
基材21は、樹脂材料をシート状もしくはフィルム状に形成した可撓性を有する部材からなり、バックシート25上に積層されると共に絶縁性接着剤層22を介してアルミニウム箔23を支持する。このような基材21は、電気絶縁性に優れる材料からなることが好ましい。例えば、基材21の材料としては、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ウレタン、エポキシ、メラミン、スチレンなどの樹脂材料、またはこれらを共重合した樹脂材料を用いることが可能である。
また、基材21の材料として、断熱性、弾力性及び光学特性の必要に応じて、有機フィラーまたは無機フィラー等を混入した材料を用いることも可能である。さらに、基材21には、上記樹脂材料を複数積層させた積層フィルムや、上記の樹脂材料の層と、例えばアルミニウム箔等の金属箔とを積層させた複合積層フィルムを採用することも可能である。基材21に上記複合積層フィルムを用いる場合のように、基材21が太陽電池モジュールAの外表面として必要な強度や、水分や酸素等の遮断性を有している場合には、バックシート25を削除して、基材21がバックシート25の機能を兼ねる構成としてもよい。
絶縁性接着剤層22は、基材21の一方の表面にアルミニウム箔23を接着するために、基材21の一方の表面に積層された接着層であり、例えば、硬化性樹脂であるウレタン、アクリル、エポキシ、ポリイミド、オレフィン、またはこれらを共重合した硬化型接着剤を硬化させることで形成されている。硬化型接着剤の種類は特に限定されず、例えば、熱硬化型接着剤、UV硬化型接着剤などを適宜採用できる。また、絶縁性接着剤層22として、段階硬化型でない接着剤を用いても良い。
アルミニウム箔23は、絶縁性接着剤層22を介して基材21の一方の表面に接着されることにより基材21と一体に接合され、太陽電池セル1に配線するための配線パターンを形成する。このようなアルミニウム箔23は、太陽電池セル1の接続電極1cの配置に応じて適宜の平面視形状を備えている。アルミニウム箔23の配線パターンとしては、例えば、図2に示すように、略一定の線幅を有する4つの線状部a1、a2、a3、a4が櫛歯状をなして配置された櫛歯状部23aと、略一定の線幅を有する4つの線状部b1、b2、b3、b4が櫛歯状をなして配置された櫛歯状部23bとから構成され、これら櫛歯状部23a、23bが互いの線状部間の隙間に貫入するとともに所定の間隔を空けて近接配置されたパターンがある。
このパターンの場合、櫛歯状部23a、23bはそれぞれ発電出力のプラス電極配線、マイナス電極配線に対応している。また、図2の二点鎖線で示すように、櫛歯状部23a、23bを上方から覆う位置に太陽電池セル1が配置されている。このような太陽電池セル1には、線状部a1〜a4、b1〜b4各々に対して3個ずつ、合計24個の接続電極1c(図2の二点鎖線参照)が設けられている。また、アルミニウム箔23にて形成される各線状部a1〜a4、b1〜b4上には、太陽電池セル1の接続電極1cに対向可能な位置に、アルミ用はんだ24が3個ずつ配置されている。なお、図2に示すアルミニウム箔23のパターンの形状及び太陽電池セル1の接続電極1cの個数、配置は、一例であってこれに限定されるものではない。アルミニウム箔23の材質としては、なるべく良好な電気導電性を確保するために、例えば、1N30材などの高純度アルミニウムを使用することが望ましい。
アルミ用はんだ24は、粉体状のアルミニウムと、フラックス(分解剤)と、ペースト状の合成樹脂とを所定の割合で混合したものであり、アルミニウム箔23にて形成される各線状部a1〜a4、b1〜b4上において太陽電池セル1の接続電極1cに対向可能な位置に配置されている。ここで、アルミ用はんだ24に用いられるフラックスは、例えば、フッ酸、塩酸、硫酸、硝酸クロム酸などの強酸や強アルカリの水溶液である。このフラックスによってアルミニウム箔23表面の酸化膜を分解することができる。また、アルミ用はんだ24に用いられる合成樹脂は、例えばスチレン−マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂である。
このようなアルミ用はんだ24は1μm以下では皮膜にならず、10μm以上ではコストが大きくなるので、アルミ用はんだ24の厚さが1〜10μmに設定されている。アルミ用はんだ24の厚さをこのように薄くすることによって、アルミ用はんだ24の使用量を極力減らすことできるので、低コスト化が可能である。また、アルミニウム箔23が、表面粗さが極めて低いプロファイルフリーである場合には、その粗さが1μm以下であり、またプロファイルフリーではなくある程度粗さがある場合には、その粗さが5〜8μmであるので、アルミニウム箔23の表面の粗さに応じて適宜アルミ用はんだ24の厚さを1〜10μmの範囲の所定の厚さに設定することによって、アルミ用はんだ24の表面を平坦にすると共にピンホールが生じないようにできる。
また、アルミ用はんだ24は、後述する導電接続材3(通常はんだもしくは銀ペースト等)と等しい融点、または導電接続材3より高い融点であることが望ましい。例えば、導電接続材3がはんだである場合に、アルミ用はんだ24がはんだよりも融点が低いと、はんだを加熱溶融してアルミ用はんだ24上に滴下した際に、アルミ用はんだ24が溶融してはんだに混ざってしまう。これが原因で、はんだにクラックや密着不良などが発生して、太陽電池モジュールAの信頼性の低下を招くおそれがある。なお、アルミ用はんだ24と導電接続材3との融点が等しい場合には、両者の組成が同じであるので、両者が混ざることによって導電接続材3にクラックや密着不良などが生じることはない。
バックシート25は、アルミニウム箔23が積層されていない基材21の他方の表面に積層されることにより金属箔積層体2の外表面を構成するものであり、太陽電池モジュールA(金属箔積層体2)の内部に水分や酸素等が侵入することを抑制するためのシート状部材である。つまり、バックシート25は、シールド材としてのバリア機能を有する。このようなバックシート25の材質としては、水分や酸素に対する遮断性に優れた適宜の樹脂材料、アルミニウム箔、または適宜の樹脂とアルミニウム箔との複合積層フィルムを採用することができる。
導電接続材3は、太陽電池セル1の接続電極1cとアルミ用はんだ24との間に設けられ、太陽電池セル1とアルミ用はんだ24(アルミニウム箔23)とを電気的に接続する。このような導電接続材3の材料としては、電気抵抗が低い材料が使用される。例えば、導電接続材3の材料としては、はんだや銀ペーストである。はんだとしては、錫、銀、銅、ビスマス、鉛、フラックス成分等を含有したはんだを使用することができる。また、銀ペーストとしては、シリコーン系硬化樹脂、エポキシ系硬化樹脂、ウレタン系硬化樹脂、アクリル系硬化樹脂などに、銀粒子を含有したペーストを使用することができる。はんだの溶融方法及び銀ペーストの硬化方法は、それぞれの材料に応じて、周知の手法を用いることができる。例えば、熱風リフロー、赤外線リフロー、オーブン加熱、ホットプレート加熱及び真空加圧ラミネートなどの手法を用いることができる。
封止材4は、図1に示すように、透光性基板5と金属箔積層体2の基材21との間において太陽電池セル1を封止するものである。このような封止材4は、透光性基板5を通過した光が太陽電池セル1の受光面1aに入射するように光の透過率が高く、かつ太陽電池セル1を封止して絶縁できるものであれば、適宜の材質から構成することができる。封止材4の材質としては、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)フィルムである。封止材4をEVAフィルムで構成する場合、太陽電池セル1を挟み込むように2枚以上のEVAフィルムを積層して、封止材4を形成してもよい。
透光性基板5は、封止材4における太陽電池セル1の受光面1a側の表面に積層され、入射光を太陽電池セル1の受光面1aに導くと共に、太陽電池モジュールAにおいてバックシート25と反対側の外表面を構成する部材である。透光性基板5の材料としては、例えば、ガラス基板または透明樹脂基板などを用いることができる。透明樹脂基板を構成する透明樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどを用いることができる。
次に、このような構成の金属箔積層体2および太陽電池モジュールAの製造方法について説明する。
まず、基材21上に絶縁性接着剤層22を介して、配線パターンが未形成のアルミニウム箔23をラミネート接着する。そして、このアルミニウム箔23の表面に、配線パターンに対応するレジストをパターニング形成し、薬液エッチングにより、レジストに被覆されていないアルミニウム箔23をエッチングすることで除去して、アルミニウム箔23の配線パターンを形成する。その後、配線パターン上のレジストを除去する。この薬液エッチングの際、アルミニウムのエッチング液残渣が絶縁性接着剤層22上に残存している場合、電気マイグレーションの原因となるので、残渣除去の工程を入れることが望ましい。
まず、基材21上に絶縁性接着剤層22を介して、配線パターンが未形成のアルミニウム箔23をラミネート接着する。そして、このアルミニウム箔23の表面に、配線パターンに対応するレジストをパターニング形成し、薬液エッチングにより、レジストに被覆されていないアルミニウム箔23をエッチングすることで除去して、アルミニウム箔23の配線パターンを形成する。その後、配線パターン上のレジストを除去する。この薬液エッチングの際、アルミニウムのエッチング液残渣が絶縁性接着剤層22上に残存している場合、電気マイグレーションの原因となるので、残渣除去の工程を入れることが望ましい。
このようにして、絶縁性接着剤層22上に、配線パターンを形成するアルミニウム箔23が積層された状態となる。このとき、アルミニウム箔23の表面が大気に触れると、アルミニウム箔23上には、酸化膜層が形成される。本実施形態では、この酸化膜層を除去するための薬液処理は実施しない。次に、基材21の他方の表面(アルミニウム箔23が接着されていない表面)にバックシート25を、例えばバックシート樹脂を印刷コーティングすることにより積層させる。
続いて、アルミニウム箔23の表面にアルミ用はんだ24を配置する。つまり、アルミニウム箔23の表面にアルミ用はんだ24を印刷、例えばスクリーン印刷等のパターン印刷によってアルミ用はんだ24が所定の厚さ(1〜10μm)になるように塗布する。なお、アルミ用はんだ24をスクリーン印刷だけでなく、グラビア印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等による各種のパターン印刷や、ディスペンサを用いてアルミニウム箔23上に所定のパターンに塗布できる。このようにして金属箔積層体2が製造される。
例えば、金属箔積層体2の製造メーカーが上述した製造方法等を使用してアルミニウム箔23表面にアルミ用はんだ24をプレコートした金属箔積層体2を製造可能である場合には、該金属箔積層体2を使用して太陽電池モジュールAを製造するメーカーでは、アルミ用はんだ24から生じる有害ガスの排気処理等を気にすることなく、金属箔積層体2に太陽電池セル1を取り付ける作業を行うことができる。つまり、金属箔積層体2の製造メーカーが、アルミ用はんだ24から生じる有害ガスの排気処理や、金属箔積層体2の水洗時に発生する有害物質を含む洗浄水の排水処理を行うので、太陽電池モジュールAの製造メーカーは、これらの煩わしい処理を行う必要がない。
続いて、上記金属箔積層体2上に導電接続材3を配置する処理について説明する。例えば、導電接続材3がはんだの場合には、アルミ用はんだ24上で加熱溶融させるか、あるいは加熱溶融したはんだをアルミ用はんだ24上に滴下する。そして、アルミ用はんだ24上に表面張力で盛り上がった状態に保持されたはんだ上に太陽電池セル1の裏面1bの接続電極1cを載置し、冷却する。これにより、アルミニウム箔23の配線パターンと太陽電池セル1の接続電極1cとが導通状態で固定される。
次に、フィルム状の封止材4および透光性基板5を積層させて、積層ラミネート工程を行うことにより、太陽電池セル1を封止するとともに、透光性基板5を接着する。以上で、太陽電池モジュールAが製造される。
このような本実施形態によれば、アルミニウム箔23上において太陽電池セル1の接続電極1cと対向可能な位置に、アルミ用はんだ24が配置されることによってアルミニウム箔23表面上の酸化膜を分解することができるので、配線パターンをアルミニウム箔23によって形成した場合でも、アルミニウム箔23表面の酸化膜を除去する薬液処理を行うことなく、太陽電池セルとアルミニウム箔との電気接続性を改善することができる。
また、このように本実施形態によれば、アルミ用はんだ24の厚さを1〜10μmの薄さに設定することによって、アルミ用はんだ24の使用量を極力減らすことできるので、低コスト化が可能である。また、アルミニウム箔23の表面粗さが1μm以下である場合や、5〜8μmである場合で、アルミニウム箔23の表面粗さに応じて適宜アルミ用はんだ24の厚さを1〜10μmの範囲の所定の厚さに設定することによって、アルミ用はんだ24の表面を平坦にすると共にピンホールが生じないようにできる。
また、このような本実施形態によれば、アルミ用はんだ24が導電接続材3(通常はんだもしくは銀ペースト等)と等しい融点、または導電接続材3より高い融点に設定されているので、導電接続材3とアルミ用はんだ24とが同時に溶融して混ざることが原因で導電接続材3にクラックや密着不良などが発生して、太陽電池モジュールAの信頼性の低下を招くことがない。
また、金属箔積層体2の製造メーカーが上述した製造方法等を使用してアルミニウム箔23表面にアルミ用はんだ24をプレコートした金属箔積層体2を製造する場合には、金属箔積層体2の製造メーカーが、アルミ用はんだ24から生じる有害ガスの排気処理や、金属箔積層体2の水洗時に発生する有害物質を含む洗浄水の排水処理を行うので、太陽電池モジュールAの製造メーカーは、これらの煩わしい処理を行う必要がない。
[第1変形例]
次に本実施形態の第1変形例の金属箔積層体2B及び太陽電池モジュールBについて図3を参照して説明する。
次に本実施形態の第1変形例の金属箔積層体2B及び太陽電池モジュールBについて図3を参照して説明する。
本変形例の金属箔積層体2B(太陽電池用金属箔積層体)は、図3に示すように、上記実施形態の金属箔積層体2のアルミニウム箔23および絶縁性接着剤層22の一部を覆うように、絶縁性樹脂層6を積層させたものである。また、本実施形態の太陽電池モジュールBは、上記実施形態の太陽電池モジュールAにおいて、金属箔積層体2に代えて、金属箔積層体2Bを備えたものである。
以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
絶縁性樹脂層6は、透光性基板5を通して、互いに隣接する太陽電池セル1の間の内部構造、特に、反射率の高いアルミニウム箔23が直に見えないように覆うためのものである。このため、絶縁性樹脂層6は、アルミニウム箔23のどこに形成されていてもよいが、少なくとも、互いに隣接する太陽電池セル1の間のアルミニウム箔23及び絶縁性接着剤層22上を覆うように形成される。
絶縁性樹脂層6は、絶縁性を有する適宜の色の樹脂を採用することができるが、黒色または白色とすることが特に好ましい。絶縁性樹脂層6が黒色樹脂からなる場合には、太陽電池セル1受光面の黒色とアルミニウム箔23の金属色の色相差を緩和し、上面からの外観が黒一色となるため意匠性が向上する。
一方、絶縁性樹脂層6が白色樹脂からなる場合、白色樹脂により太陽光等の入射光が太陽電池セル1下方側から反射されて、受光面に再入射しやすくなるため、太陽電池モジュールBの発電効率を向上することができる。
絶縁性樹脂層6に用いる樹脂材料は特に限定されない。例えば、エポキシ、エポキシアクリレート、アクリル、ウレタンなどの樹脂を挙げることができる。このような絶縁性樹脂層6の形成方法としては、例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷、ディスペンス塗工、インクジェット塗工、フォトリソグラフィーなどの手法を用いることができる。
また、絶縁性樹脂層6の形成パターンは、太陽電池セル1の外形よりもわずかに内側に入り込んで、太陽電池セル1の外形と略同じ形状に開口するパターンに塗工することが可能である。この場合、絶縁性樹脂層6間によって形成される開口部が太陽電池セル1の配置位置とほぼ一致するため、太陽電池セル1の設置位置合わせ用基準の代替として使用することができる。
本変形例の金属箔積層体2Bを用いた太陽電池モジュールBによれば、絶縁性樹脂層6によって、アルミニウム箔23および絶縁性接着剤層22が覆われるため、太陽電池セル1の間の隙間が黒色または白色に統一されて、外観が良好となる。
なお、上記に説明した本発明の金属箔積層体および太陽電池モジュールは、上述の実施形態、各変形例の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜の構成や材料等の変更、置換、削除が可能であり、これらも本発明に含まれる。また、上記に説明したすべての構成要素は、適宜組み合わせて実施することが可能である。
上述の実施形態では、配線パターンのアルミニウム箔23と太陽電池セル1とを接合する導電接続材3として、はんだもしくは銀ペーストを設けたが、導電接続材3は、これに限定されることなく適宜の溶融性の導電性部材を用いることができる。
また、上述の実施形態では、金属箔積層体2として基材21上の全面に絶縁性接着剤層22を積層して、絶縁性接着剤層22の上にアルミニウム箔23を接着させたが、この構成に代えて絶縁性接着剤層22もアルミニウム箔23の配線パターンと同様にパターン状に基材21上に塗布して配設してもよい。
また、本発明の実施形態による金属箔積層体2は必ずしも太陽電池モジュールAに用いるものではなく、その他、ICタグのアンテナや、導電体や回路パターン等の各種の導電性パターンを構成するものとして用いることもできる。本発明における金属箔積層体2の用途は任意である。
また、上述の実施形態では、アルミニウム箔23が、一定幅を有する線状部からなる場合の例で説明したが、アルミニウム箔23の配線パターンの線幅は変化していてもよく、例えば、線状部の中間に、線幅を拡幅するように設けられた四角形や円形等の形状を形成していてもよい。このような拡幅部に、銅箔26を設置すれば、銅箔26の形状の自由度が大きくなり、銅箔26を囲むアルミニウム箔23の面積を容易に増やすことができる。
また、上述の実施形態では、アルミニウム箔23上において、アルミ用はんだ24は必要最小限の範囲だけに配置されているが、ディッピング処理などによってアルミニウム箔23一面にアルミ用はんだ24が積層されていてもよい。
A、B 太陽電池モジュール
1 太陽電池セル
1a 受光面
1b 裏面
1c 接続電極
2、2B 金属箔積層体
21 基材
22 絶縁性接着剤層(接着層)
23 アルミニウム箔
24 アルミ用はんだ
25 バックシート(太陽電池用バックシート層)
a1、a2、a3、a4 線状部
23a 櫛歯状部
b1、b2、b3、b4 線状部
23b 櫛歯状部
3 導電接続材
4 封止材
5 透光性基板
6 絶縁性樹脂層
1 太陽電池セル
1a 受光面
1b 裏面
1c 接続電極
2、2B 金属箔積層体
21 基材
22 絶縁性接着剤層(接着層)
23 アルミニウム箔
24 アルミ用はんだ
25 バックシート(太陽電池用バックシート層)
a1、a2、a3、a4 線状部
23a 櫛歯状部
b1、b2、b3、b4 線状部
23b 櫛歯状部
3 導電接続材
4 封止材
5 透光性基板
6 絶縁性樹脂層
Claims (6)
- 可撓性を有するシート状の基材と、該基材の一方の表面に積層される接着層と、該接着層を介して前記基材の一方の表面に接着され、バックコンタクト型の太陽電池セルに配線するための配線パターンを形成するアルミニウム箔とを備える太陽電池用金属箔積層体であって、
前記アルミニウム箔上において前記太陽電池セルの接続電極と対向可能な位置に配置され、前記アルミニウム箔上の酸化膜を分解する分解剤を含むアルミ用はんだ
を備えることを特徴とする太陽電池用金属箔積層体。 - 前記アルミ用はんだの厚さは、1〜10μmであることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池用金属箔積層体。
- 前記アルミ用はんだの融点は、前記太陽電池セルと前記アルミ用はんだとを電気的に接続する導電接続材の融点と等しいまたは該導電接続材の融点より高いことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池用金属箔積層体。
- 前記アルミニウム箔の表面を覆う黒色もしくは白色の絶縁性樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の太陽電池用金属箔積層体。
- 前記基材の他方の表面に太陽電池用バックシート層が積層されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽電池用金属箔積層体。
- バックコンタクト型の太陽電池セルと、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の太陽電池用金属箔積層体と、
前記太陽電池セルの前記接続電極と前記太陽電池用金属箔積層体の前記アルミ用はんだとを電気的に接続する導電接続材と、
前記太陽電池セルを封止する封止材と、
前記封止材における前記太陽電池セルの前記受光面側の表面に積層される透光性前面板と
を備えることを特徴とする太陽電池モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012081907A JP2013211468A (ja) | 2012-03-30 | 2012-03-30 | 太陽電池用金属箔積層体及び太陽電池モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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JP2013211468A true JP2013211468A (ja) | 2013-10-10 |
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ID=49529046
Family Applications (1)
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JP2012081907A Pending JP2013211468A (ja) | 2012-03-30 | 2012-03-30 | 太陽電池用金属箔積層体及び太陽電池モジュール |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2013211468A (ja) |
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2012
- 2012-03-30 JP JP2012081907A patent/JP2013211468A/ja active Pending
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