JP2016062813A - コネクタ - Google Patents

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渡辺 哲也
Tetsuya Watanabe
哲也 渡辺
基陽 長倉
Motoaki Nagakura
基陽 長倉
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Abstract

【課題】防水性を確保しつつも比較的容易に製造できるコネクタを提供する。
【解決手段】筒形状のハウジング11と、マットシール12(弾性シール部材)と、リアグリッド13(カバー部材)と、を有するコネクタであって、マットシール12(弾性シール部材)は周縁部が、ハウジング11の内側で開口側を向いてマットシール12(弾性シール部材)に当接する当接面とリアグリッド13(カバー部材)とで押圧状態で挟まれ、マットシール12(弾性シール部材)の周縁部における当接面と対向する箇所には第1のリップ部122a(リップ部)が設けられ、リアグリッド13(カバー部材)と対向する箇所には環状凹部122bが設けられ、リアグリッド13(カバー部材)には環状凸部133が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図12

Description

本発明は、ワイヤハーネスの端末に設けられるコネクタに関するものである。
移動体としての自動車には、多種多様な電子機器が搭載されている。これらの電子機器は、互いの間で電力や制御信号などを伝えるためにワイヤハーネスによって接続されている。ワイヤハーネスは、複数の電線が束ねられた電線束と、この電線束の端末に取り付けられるコネクタとを備えている。このようなコネクタとしては、端子付き電線を複数収容するハウジングと、このハウジングの内部に設けられて外部からの水の浸入を防ぐシール部材とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。図15に、一例としての従来のコネクタの内部構造を示し、図16に、図15の従来のコネクタの組立て図を示す。
図15及び図16に示されている従来のコネクタ5は、ハウジング51と、弾性シール部材52と、カバー部材53とを有している。ハウジング51は、一端が開口した筒形状を有し、端子付き電線54を複数収容する。ハウジング51の他端側には、端子付き電線54の端子金具541を収容する端子収容部511が複数設けられている。弾性シール部材52には、端子付き電線54を挿通させるシール側挿通孔521が複数設けられている。弾性シール部材52は、ハウジング51の開口512から嵌入される。カバー部材53は、弾性シール部材52をハウジング51の内部へと押圧しつつ開口512を塞ぐ。このカバー部材53には、シール側挿通孔521と連通するカバー側挿通孔531が複数設けられている。
この従来のコネクタ5では、ハウジング51において弾性シール部材52の周縁部と対向する箇所に、周方向全周にわたって突出するハウジング側環状凸部513が設けられている。また、カバー部材53において弾性シール部材52の周縁部と対向する箇所にも、周方向全周にわたって突出するカバー側環状凸部532が設けられている。
他方、弾性シール部材52の周縁部におけるハウジング51側の箇所には、ハウジング側環状凸部513が周方向全周にわたり嵌入されるハウジング側環状凹部522が設けられている。また、弾性シール部材52の周縁部におけるカバー部材53側の箇所には、カバー側環状凸部532が周方向全周にわたり嵌入されるカバー側環状凹部523が設けられている。また、弾性シール部材52には、その周縁部から周方向全周にわたって張り出してハウジング51の内周面に押し付けられるリップ部524が設けられている。さらに、シール側挿通孔521の内周面には、内側に周方向全周にわたって突出し、シール側挿通孔521を挿通した端子付き電線54に押し付けられる電線用リップ部521aが設けられている。
従来のコネクタ5では、ハウジング側環状凹部522及びカバー側環状凹部523へのハウジング側環状凸部513及びカバー側環状凸部532の嵌入、ハウジング51の内周面へのリップ部524の押付けにより、防水が図られる。また、端子付き電線54への電線用リップ部521aの押付けにより、この端子付き電線54周りについても防水が図られている。
特表2006−59595号公報
ここで、図15や図16に示されている従来のコネクタ5では、開口512から見て、ハウジング側環状凸部513、カバー側環状凸部532、ハウジング側環状凹部522、及びカバー側環状凹部523が重なるように配置される必要がある。しかしながら、寸法誤差に起因して、これらの部分の間に、相対的な位置ズレが生じる可能性がある。このような位置ズレが大きいと、ハウジング側環状凸部513のハウジング側環状凹部522への嵌入や、カバー側環状凸部532のカバー側環状凹部523への嵌入が次のように不十分となる恐れがある。
上述した従来のコネクタ5は、弾性シール部材52をハウジング51に嵌入し、次にカバー部材53をハウジング51に取り付けるという組立て手順で組み立てられる。この場合、先ずハウジング側環状凸部513がハウジング側環状凹部522に嵌入され、この嵌入によって弾性シール部材52が拘束された状態でカバー側環状凸部532がカバー側環状凹部523に嵌入される。このとき上記のような位置ズレが大きいと、カバー側環状凸部532が、拘束状態にある弾性シール部材52のカバー側環状凹部523に十分に嵌入されなくなる恐れがある。また、カバー側環状凸部532を無理に嵌入した場合には、弾性シール部材52がカバー側環状凸部532に引かれて移動あるいは変形し、ハウジング側環状凸部513のハウジング側環状凹部522への嵌入が不十分なものとなる恐れもある。そして、ハウジング側環状凸部513のハウジング側環状凹部522への嵌入や、カバー側環状凸部532のカバー側環状凹部523への嵌入が不十分なものとなると、防水性が低下する恐れがある。
このため、上述した従来のコネクタ5では、防水性の確保のために、上記のような位置ズレが十分に抑えられるように、個々の部品についての加工時の高い寸法精度や、組立て時の位置合わせについての高い寸法精度が求められる。そして、このような高い寸法精度は、多くの場合、従来のコネクタ5の製造を難しいものとしている。
従って、本発明は、上記のような問題点に着目し、防水性を確保しつつも比較的容易に製造できるコネクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、端子付き電線を複数収容する筒形状のハウジングと、前記端子付き電線が挿通される電線挿通孔が複数設けられ、前記ハウジングの一端側の開口に嵌入される弾性シール部材と、前記開口を塞ぐように前記ハウジングに取り付けられるカバー部材と、を有するコネクタであって、前記弾性シール部材は、複数の前記電線挿通孔を囲む周縁部が、前記ハウジングの内側で前記開口側を向いて前記弾性シール部材に当接する当接面と前記カバー部材とで押圧状態で挟まれ、前記周縁部における前記当接面と対向する箇所及び前記カバー部材と対向する箇所の一方には、当該周縁部の周方向全周にわたり凸状のリップ部が設けられ、かつ、他方には、当該周縁部の周方向全周にわたり環状凹部が設けられ、前記当接面又は前記カバー部材には、前記環状凹部に全周にわたり嵌入する環状凸部が設けられていることを特徴とするコネクタである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記周縁部が、前記弾性シール部材において複数の前記電線挿通孔が設けられている領域から張り出した、該領域よりも厚みが薄いフランジ状の部分であり、前記当接面が、前記ハウジングの内周面に形成され、前記開口側から見て前記周縁部と、当該周縁部の周方向全周にわたって重なり、前記カバー部材との間に前記周縁部を押圧状態で挟む段差面であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記周縁部における前記当接面と対向する箇所に前記リップ部が設けられ、かつ、前記周縁部における前記カバー部材と対向する箇所に前記環状凹部が設けられ、前記カバー部材に前記環状凸部が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の発明において、前記リップ部は、幅方向の断面が、先端に向かって先細りのテーパ形状となっており、前記環状凹部は、幅方向の断面が、底に向かって先細りのテーパ形状となっており、前記環状凸部は、幅方向の断面が、先端に向かって先細りのテーパ形状となっており、前記リップ部の先端と、前記環状凹部の底と、前記環状凸部の先端とが、前記開口側から見て互いに重なることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の発明において、前記環状凸部が、前記環状凹部を少なくとも前記ハウジングの内周面側に押し開きつつ、前記環状凹部に嵌入されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の発明において、前記環状凹部に嵌入されている前記環状凸部と、前記環状凹部における前記ハウジングの内周面から遠い内側面と、の間に間隔が開いていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の発明において、前記弾性シール部材には、前記周縁部から前記ハウジングの内周面に向かって周方向全周にわたって張り出し、前記開口から嵌入された嵌入状態において前記ハウジングの内周面に押し付けられる外周リップ部が設けられていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記環状凹部は、幅方向の断面が、底に向かって先細りのテーパ形状となっており、前記環状凸部は、幅方向の断面が、先端に向かって先細りのテーパ形状となっており、前記環状凹部の底と、前記環状凸部の先端とが、前記開口側から見て互いに重なり、前記開口から前記弾性シール部材が嵌入されて前記外周リップ部が前記ハウジングの内周面に押し付けられると、前記弾性シール部材は、前記環状凹部における前記ハウジングの内周面側の縁が該ハウジングの内周面から遠ざかるように変形するが、変形の後の前記ハウジングの内周面側の縁は、前記開口側から見て前記環状凸部の先端よりも前記ハウジングの内周面寄りに位置することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記環状凹部は、幅方向の断面が、前記変形の前には鈍角に開いた形状となっていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、環状凸部が環状凹部に嵌入されるとともに、リップ部が、当接面又はカバー部材に押し付けられる。そして、このリップ部の押付けにより防水性が確保される。このとき、寸法誤差に起因して、環状凸部が環状凹部に若干位置がズレた状態で嵌入され、弾性シール部材が環状凸部に引かれて移動したり変形したりした場合、リップ部が当接面又はカバー部材に対して自由に動けるので、動いた先でリップ部が当接面又はカバー部材に押し付けられることとなり、防水性が確保されることとなる。そのため、多少の寸法誤差があったとしても防水性が確保されるので、高い寸法精度を要するといった製造上の困難さが抑えられて、防水性を確保しつつも比較的に容易に製造することができる。
請求項2に記載の発明によれば、弾性シール部材の周縁部が薄いフランジ状の部分であり、このフランジ状の部分が、ハウジングの内周面に形成された段差面とカバー部材との間に押圧状態で挟まれる。周縁部を薄いフランジ状とすることにより、カバー部材からの押圧力が段差面側へと伝わり易い。また、弾性シール部材の周縁部は、電線挿通孔が設けられている領域から張り出した部分となっている。このため、電線挿通孔が設けられている領域についてはある程度の厚みとしつつ、周縁部については、上記のように押圧力が伝わり易い適切な厚みに調整して形成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、環状凹部が、ハウジングの開口に近いカバー部材と対向する箇所に設けられ、カバー部材に環状凸部が設けられている。このため、弾性シール部材をハウジングに嵌入しカバー部材を取り付ける際に作業者から環状凹部や環状凸部が見易く、これらの位置を目視確認しながら作業を進めることができるので作業性が良い。
請求項4に記載の発明によれば、環状凸部の先端からの押圧力がリップ部の先端へと集中して伝わるので、リップ部と、段差面又はカバー部材との密着性を高めて防水性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、特にハウジングの内周面側において環状凸部と環状凹部との密着性が高まるので、防水性を向上させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、環状凸部が環状凹部に嵌入されるときに、環状凹部においてハウジングの内周面から遠い内側面に対する環状凸部の押圧が抑えられる。このため、そのような内側面の押圧に起因するシール側挿通孔の変形等が抑えられる。これにより、シール側挿通孔における防水性を向上させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、ハウジングの内周面への外周リップ部の押付けにより、防水性を向上させることができる。
請求項8に記載の発明によれば、ハウジングの内周面への外周リップ部の押付けによって環状凹部が変形したとしても、環状凹部におけるハウジングの内周面側の縁は環状凸部の先端よりもハウジングの内周面寄りに位置する。このため、このような変形状態の環状凹部への環状凸部の嵌入性を向上させることができる。
請求項9に記載の発明によれば、環状凹部が、ハウジングの内周面への外周リップ部の押付けによる変形の前には鈍角に開いた形状となっている。その結果、上記の変形時に、環状凹部におけるハウジングの内周面に近い内側面の、その内周面から遠い内側面への接近が抑えられる。このため、変形の後の環状凹部への環状凸部の嵌入性を一層向上させることができる。
本発明の一実施形態のコネクタを示す斜視図である。 図1に示されているコネクタの分解斜視図である。 図1及び図2に示されているハウジングを示す図である。 図2に示されているマットシールを示す図である。 図1及び図2に示されているリアグリッドを示す図である。 図1に示されているコネクタを、ハウジングにおける端子収容部側から見た平面図である。 図6中のE−E断面を示す図である。 図7中の領域Fの拡大図である。 図7中の領域Gの拡大図である。 図6中のH−H断面を示す図である。 図10中の領域Jの拡大図である。 図10中の領域Kの拡大図である。 図4に示されているマットシールが、ハウジングの内周面に第2のリップ部(外周リップ部)が押し付けられつつハウジングに嵌入される際に、環状凹部が変形する様子を示す図である。 環状凸部の別例を示す図である。 一例としての従来のコネクタの内部構造を示す図である。 図15の従来のコネクタの組立て図を示す図である。
本発明の実施形態にかかるコネクタを図1〜図14を参照して説明する。
まず、本発明の一実施形態のコネクタの全体構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態のコネクタを示す斜視図であり、図2は、図1に示されているコネクタの分解斜視図である。
本実施形態のコネクタ1は、不図示のワイヤハーネスの端末に設けられ、電子機器等に設けられた相手方コネクタと接続されるものであり、ハウジング11と、マットシール12と、リアグリッド13と、を備えている。
ハウジング11は、一端が開口した略角筒形状を有する硬質樹脂製の部材であり、端子付き電線を複数収容する。尚、本実施形態では、ハウジング11には、サイズの異なる2種類の端子付き電線が収容される。2種類の端子付き電線は、そのサイズを除いて互いに同等な構成を有している。そこで、以下では、2種類の端子付き電線について、特に断らない限りは区別せずに単に端子付き電線14と呼んで説明を行う。図2には、端子付き電線14が1本だけ代表的に示されている。端子付き電線14は、電線部分141と、その先端に圧着された端子金具142とを有している。この端子金具142の先端部分が、相手方コネクタの端子金具と接続される、四角筒状の端子部分142aとなっている。ハウジング11が、本発明にいうハウジングの一例に相当し、端子付き電線14が、本発明にいう端子付き電線の一例に相当する。
マットシール12は、例えばシリコーンゴム等の弾性材料で形成された略矩形板状の部材であり、ハウジング11内への水の浸入を防ぐ役割を果たす。このマットシール12は、ハウジング11の開口111から嵌入される。そして、マットシール12は、平面視形状が、ハウジング11の開口111の平面視形状と相似形で若干大きくなっている。マットシール12には、端子付き電線14を挿通させるシール側挿通孔121が複数設けられている。シール側挿通孔121は、小サイズの端子付き電線14を挿通させる小サイズ用シール側挿通孔121aと、大サイズの端子付き電線14を挿通させる大サイズ用シール側挿通孔121bとからなる。マットシール12が、本発明にいう弾性シール部材の一例に相当する。
リアグリッド13は、マットシール12をハウジング11の内部へと押圧しつつ開口111を塞ぐようにハウジング11に取り付けられる略矩形ブロック状のカバー部材となっている。このリアグリッド13には、マットシール12におけるシール側挿通孔121と連通するカバー側挿通孔131が複数設けられている。カバー側挿通孔131は、小サイズ用シール側挿通孔121aと連通する小サイズ用カバー側挿通孔131aと、大サイズ用シール側挿通孔121bと連通する大サイズ用カバー側挿通孔131bとからなる。リアグリッド13が、本発明にいうカバー部材の一例に相当する。
以下、図1及び図2に示されているコネクタ1の各構成要素について、別図を参照しながら詳細に説明する。
図3は、図1及び図2に示されているハウジングを示す図である。図3(a)には、ハウジング11を開口111とは反対側から見た斜視図が示されており、図3(b)には、ハウジング11を開口111側から見た斜視図が示されている。
ハウジング11における開口111とは反対側に、端子付き電線14の端子金具142を収容する端子収容部112が複数設けられている。端子収容部112は、小サイズの端子付き電線14の端子金具142を収容する小サイズ用端子収容部112aと、大サイズの端子付き電線14の端子金具142を収容する大サイズ用端子収容部112bとからなる。マットシール12のシール側挿通孔121及びリアグリッド13のカバー側挿通孔131は、このハウジング11における端子収容部112と連通するようになっている。
このハウジング11には、開口111と端子収容部112との間に、周壁113で囲まれた空間が形成されている。マットシール12とリアグリッド13は、開口111からこの空間へと嵌入される。
また、ハウジング11の内周面114には、周方向に1周して張り出して開口111側を向いた面であって、マットシール12に当接する当接面になっているとともに開口111側から見てマットシール12の周縁部と重なる段差面115が形成されている。後述するように、開口111からマットシール12が嵌入されると、このマットシール12の周縁部が段差面115に突き当たるようになっている。そして、マットシール12の周縁部は、この段差面115とリアグリッド13との間に押圧状態で挟まれる。
また、ハウジング11の周壁113には、開口111から嵌入されたリアグリッド13を上記の空間内に保持するために、リアグリッド13の後述する係止突起が係止する被係止孔116が設けられている。被係止孔116は、周壁113のうち、図3中における上下2つの周壁113それぞれに2箇所ずつ、合計で4箇所に設けられている。
図4は、図2に示されているマットシールを示す図である。図4(a)には、マットシール12を、ハウジング11の開口111側とは反対側の裏面から見た裏面図が示されている。また、図4(b)には、図4(a)中のA−A断面を示す断面図が示されており、図4(c)には、図4(b)中の領域Bの拡大図が示されている。
マットシール12には、上述したように、小サイズ用シール側挿通孔121aと大サイズ用シール側挿通孔121bとからなる複数のシール側挿通孔121が設けられている。そして、図4(b)に示されているように、各シール側挿通孔121の内周面には、内側に向かって突出し、シール側挿通孔121を挿通した端子付き電線14に押し付けられる電線用リップ部121cが設けられている。
マットシール12は、リアグリッド13側を向く面が平坦面となっており、その平坦面側で複数のシール側挿通孔121を囲む周縁部が一周に亘って外側に張り出したフランジ部122となっている。このフランジ部122は、マットシール12において複数のシール側挿通孔121が設けられている領域よりも厚みが薄くなっている。マットシール12が開口111から嵌入されると、このフランジ部122が、ハウジング11の段差面115に突き当たる。さらに、その開口111からリアグリッド13が嵌入されると、フランジ部122は、段差面115とリアグリッド13とで挟まれる。フランジ部122が、本発明にいう弾性シール部材の周縁部の一例に相当する。
そして、このマットシール12では、フランジ部122において段差面115と対向する箇所に、凸状の第1のリップ部122aが設けられている。この第1のリップ部122aは、段差面115に向かって周方向全周にわたって突出している。また、フランジ部122においてリアグリッド13と対向する箇所に、周方向全周にわたり環状凹部122bが設けられている。環状凹部122bは、開口111側から見て第1のリップ部122aと重なるように設けられている。第1のリップ部122aが、本発明にいうリップ部の一例に相当し、環状凹部122bが、本発明にいう環状凹部の一例に相当する。
本実施形態では、図4(c)に示されているように、第1のリップ部122aは、その第1のリップ部122aの幅方向の断面が、先端に向かって先細りの山形のテーパ形状となっている。また、環状凹部122bは、その環状凹部122bの幅方向の断面が、底に向かって先細りのV字谷形のテーパ形状となっている。さらに、本実施形態では、図4(c)に示されているように、フランジ部122からハウジング11の内周面114に向かって周方向全周にわたって張り出した第2のリップ部122cが設けられている。開口111からマットシール12が嵌入されると、この第2のリップ部122cがハウジング11の内周面114に押し付けられる。この第2のリップ部122cも、幅方向の断面が、先端に向かって先細りの山形のテーパ形状となっている。この第2のリップ部122cが、本発明にいう外周リップ部の一例に相当する。
図5は、図1及び図2に示されているリアグリッドを示す図である。図5(a)には、リアグリッド13を、ハウジング11の開口111側とは反対側の裏面から見た裏面図が示されている。また、図5(b)には、図5(a)中のC−C断面を示す断面図が示されており、図5(c)には、図5(b)中の領域Dの拡大図が示されている。
リアグリッド13には、上述したように、略矩形ブロック状のカバー部材であり、小サイズ用カバー側挿通孔131aと大サイズ用カバー側挿通孔131bとからなる複数のカバー側挿通孔131が設けられている。このリアグリッド13における、マットシール12と対向するシール対向面132は平坦面となっており、このシール対向面132の周縁部とハウジング11の段差面115との間に、マットシール12のフランジ部122を挟むようになっている。
そして、このリアグリッド13では、シール対向面132の周縁部に、ハウジング11の開口111側から見てマットシール12の環状凹部122bと重なるように周方向全周にわたって突出した環状凸部133が形成されている。この環状凸部133が、本発明にいう環状凸部の一例に相当する。本実施形態では、図5(c)に示されているように、環状凸部133は、その環状凸部133の幅方向の断面が、先端に向かって先細りのテーパ形状となっている。この環状凸部133は、マットシール12の環状凹部122bに嵌入される。
また、リアグリッド13の外周面には、このリアグリッド13が開口111からハウジング11に嵌入されたときに図3に示されている被係止孔116に入り込んで係止する係止突起134が設けられている。係止突起134は、リアグリッド13の外周面のうち、図5中における上下2つの外周面それぞれに2箇所ずつ、合計で4箇所に設けられている。
次に、以上に説明した構成要素からなるコネクタ1の組立て構造について説明する。
図6は、図1に示されているコネクタを、ハウジングにおける端子収容部側から見た平面図である。また、図7は、図6中のE−E断面を示す図であり、図8は、図7中の領域Fの拡大図であり、図9は、図7中の領域Gの拡大図である。E−E断面は、図1において端子付き電線14が1本だけ代表的に示されている左上隅を通る断面となっている。
図7に示されているように、コネクタ1では、マットシール12は、ハウジング11に開口111から、図7中で右から左へと向かう嵌入方向D1に、フランジ部122が段差面115に突き当たるまで嵌入される。その後、リアグリッド13が、ハウジング11に開口111から嵌入方向D1に嵌入される。そして、マットシール12は、そのフランジ部122が、ハウジング11の段差面115と、リアグリッド13におけるシール対向面132の周縁部とで押圧状態で挟まれてハウジング11内に収容される。
そして、図7に示されているように、マットシール12のシール側挿通孔121とリアグリッド13のカバー側挿通孔131に、端子付き電線14における電線部分141が挿通される。上述したように、また、図8に示されているように、シール側挿通孔121の内周面には電線用リップ部121cが設けられている。そして、この電線用リップ部121cが、電線部分141に押し付けられる。尚、図8では、電線用リップ部121cが、電線部分141と重なったように図示されているが、実際は、電線部分141に押されて潰れるように変形して電線部分141に密着している。これにより、このシール側挿通孔121における防水が図られている。
また、図7に示されているように、端子付き電線14における端子金具142がハウジング11の端子収容部112に収容される。ここで、この端子金具142は、図2に斜視図で示したように四角筒状の端子部分142aを有している。端子金具142は、この端子部分142aの先端が、端子収容部112の、マットシール12側とは反対側の端部に達するように端子収容部112に収納される。また、図9に示されているように、端子部分142aにおける電線部分141側の縁142bが、端子収容部112に設けられた端子被係止部112cに係止している。端子金具142は、端子収容部112に、この係止によって抜け止めされた状態で収容されている。
図10は、図6中のH−H断面を示す図である。また、図11は、図10中の領域Jの拡大図であり、図12は、図10中の領域Kの拡大図である。尚、図1において左上隅に端子付き電線14が1本だけ代表的に示されていることに合わせて、この左上隅を通らないH−H断面を示す図10では、端子付き電線14の図示が省略されている。このH−H断面は、図3に示されているハウジング11における被係止孔116と、図5に示されているリアグリッド13における係止突起134とを通る断面となっている。
上述したように、また図10に示されているように、マットシール12は、ハウジング11に開口111から嵌入方向D1に、フランジ部122が段差面115に突き当たるまで嵌入される。その後、リアグリッド13が、ハウジング11に開口111から嵌入方向D1に、係止突起134が被係止孔116に入り込むまで嵌入される。
ここで、リアグリッド13は、環状凸部133がマットシール12のフランジ部122に押し付けられることによりフランジ部122から、嵌入方向D1とは逆方向の反発方向D2に反発力を受ける。係止突起134は、図11に示されているように、被係止孔116における開口111側の縁に係止する。フランジ部122から反発力によって上記の反発方向D2に動こうとするリアグリッド13は、係止突起134の被係止孔116への係止によりハウジング11内にとどめられる。
また、図12に示されているように、リアグリッド13の環状凸部133が、マットシール12におけるフランジ部122の環状凹部122bに嵌入される。そして、この環状凸部133によって、マットシール12の第1のリップ部122aがハウジング11の段差面115に嵌入方向D1に沿った押圧方向D3に押圧される。また、このときに、マットシール12の第2のリップ部122cがハウジング11の内周面114に、斜めの押圧方向D4に押圧される。第2のリップ部122cは、この押圧方向D4の押圧力を受け易いように、フランジ部122の厚み方向について環状凹部122b寄りに設けられている。尚、図12では、第1のリップ部122aが段差面115と重なったように図示され、第2のリップ部122cがハウジング11の内周面114と重なったように図示されている。しかしながら、実際は、第1のリップ部122aは、段差面115に押されて潰れるように変形して段差面115に密着している。また、第2のリップ部122cも、ハウジング11の内周面114に押されて潰れるように変形してその内周面114に密着している。
本実施形態のコネクタ1では、まず、環状凸部133が環状凹部122bに嵌入されるとともに、第1のリップ部122aが段差面115に押し付けられることで防水性が確保される。このとき、仮に、寸法誤差に起因して、環状凸部133が環状凹部122bに若干位置がズレた状態で嵌入されたと仮定する。この場合、マットシール12が環状凸部133に引かれて移動したり変形したりしたとしても、リップ部122cは、段差面115に対して自由に動ける。このため、動いた先でリップ部122cが段差面115に押し付けられることとなり、やはり防水性が確保されることとなる。このように、本実施形態のコネクタ1によれば、多少の寸法誤差があったとしても防水性が確保される。つまり、このコネクタ1によれば、防水性を確保しつつも、高い寸法精度を要するといった製造上の困難さが抑えられることとなる。
尚、本実施形態では、本発明にいうコネクタとして、本発明にいう弾性シール部材の周縁部の一例としてマットシール12に薄いフランジ部122が設けられ、本発明にいう当接面の一例としてハウジング11に段差面115が設けられた形態が例示されている。しかしながら、本発明にいうコネクタは、この形態に限るものではない。本発明にいうコネクタは、例えば弾性シール部材を、フランジ部を設けずに直方体形状に形成し、ハウジングには、段差面を設けずにこのような弾性シール部材が収まる直方体形状の空間を設けた形態であってもよい。このような他の形態の場合、直方体形状の弾性シール部材の周縁部は、ハウジングにおける直方体形状の空間の底面とカバー部材との間に押圧状態で挟まれることとなる。
上記の他の形態に対し、本実施形態のコネクタ1によれば、マットシール12の周縁部を薄いフランジ部122とすることにより、上記の他の形態に比べてリアグリッド13からの押圧力が段差面115側へと伝わり易くなっている。また、フランジ部122は、シール側挿通孔121が設けられている領域から張り出した部分となっている。このため、シール側挿通孔121が設けられている領域についてはある程度の厚みとしつつ、フランジ部122については、上記のように押圧力が伝わり易い適切な厚みに調整して形成することができる。
また、本実施形態では、本発明にいうコネクタとして、マットシール12(弾性シール部材)の周縁部のリアグリッド13(カバー部材)側に環状凹部122bが設けられ、リアグリッド13(カバー部材)に環状凸部133が設けられた形態が例示されている。しかしながら、本発明にいうコネクタは、この形態に限るものではない。本発明にいうコネクタは、例えば環状凹部が、弾性シール部材の周縁部における、ハウジングの段差面(当接面)と対向する箇所に設けられ、段差面(当接面)に環状凸部が設けられた別形態であってもよい。
この別形態に対し、本実施形態のコネクタ1によれば、環状凹部122bが、ハウジング11の開口111に近いリアグリッド13と対向する箇所に設けられ、リアグリッド13に環状凸部133が設けられている。このため、上記の別形態に比べてマットシール12をハウジング11に嵌入しリアグリッド13を取り付ける際に作業者から環状凹部122bや環状凸部133が見易く、これらの位置を目視確認しながら作業を進めることができるので作業性が良い。
ここで、本実施形態のコネクタ1では第2のリップ部122cが環状凹部122b寄りに設けられている。この第2のリップ部122cは環状凹部122bに後述する変形をもたらす。環状凹部122bの変形は、環状凹部122bへの環状凸部133の嵌入には不利に働くことがあるが、本実施形態のコネクタ1によれば、上記の別形態に比べて良好な作業性の下で組み立て作業を行うことができる。
また、本実施形態のコネクタ1では、第1のリップ部122aは、幅方向の断面が、先端に向かって先細りのテーパ形状となっている。また、環状凹部122bは、幅方向の断面が、底に向かって先細りのテーパ形状となっており、環状凸部133は、幅方向の断面が、先端に向かって先細りのテーパ形状となっている。そして、図12に示されているように、第1のリップ部122aの先端と、環状凹部122bの底と、環状凸部133の先端とが、ハウジング11の開口111側から見て互いに重なっている。これにより、環状凸部133の先端からの押圧力が第1のリップ部122aの先端へと集中して伝わる。その結果、本実施形態のコネクタ1では、第1のリップ部122aと段差面115との密着性が高められて防水性が向上することとなっている。
また、本実施形態のコネクタ1では、図12に示されているように、環状凹部122bは、環状凸部133の嵌入前には、その幅W1が、環状凸部133の幅W2よりも狭くなっている。そして、環状凸部133は、環状凹部122bを押し開きつつ環状凹部122bに嵌入される。これにより、環状凸部133と環状凹部122bとの密着性が高められており、防水性が向上することとなっている。
また、本実施形態のコネクタ1では、マットシール12には、フランジ部122から周方向全周にわたって張り出した第2のリップ部122cが設けられており、この第2のリップ部122cがハウジング11の内周面114に押し付けられている。このハウジング11の内周面114への第2のリップ部122cの押付けにより、防水性が向上することとなっている。
また、本実施形態のコネクタ1では、図12に示されているように、環状凸部133の環状凹部122bへの嵌入により、第2のリップ部122cは、ハウジング11の内周面114に向かって斜めの押圧方向D4に押圧される。ここで、仮に、環状凸部133が環状凹部122bに、若干内側に位置がズレた状態で嵌入されたと仮定する。この場合、第2のリップ部122cには、ハウジング11の内周面114から離す方向の力が掛かりがちとなるが、同時に、第2のリップ部122cには押圧方向D4の押圧力が加わるので、この第2のリップ部122cによる防水性も確保される。このように、本実施形態のコネクタ1によれば、この第2のリップ部122cについても、防水性を確保しつつも、高い寸法精度等を要するといった製造上の困難さが抑えられることとなっている。
ここで、マットシール12は、上記の第2のリップ部122cがハウジング11の内周面114に押し付けられつつハウジング11に嵌入される。そして、このときには、マットシール12の環状凹部122bに次のような変形が生じる。
図13は、図4に示されているマットシールが、ハウジングの内周面に第2のリップ部(外周リップ部)が押し付けられつつハウジングに嵌入される際に、環状凹部が変形する様子を示す図である。この図13に示されているように、第2のリップ部122cがハウジング11の内周面114に押し付けられると、圧縮された第2のリップ部122cから押圧方向D5に押されて環状凹部122bは次のように変形する。即ち、環状凹部122bは、ハウジング11の内周面114に近い内側面122b−1が環状凹部122bにおけるその内周面114から遠い内側面122b−2に近づくように変形する。言い換えると、マットシール12が、環状凹部122bにおけるハウジング11の内周面111側の縁122b−3がその内周面111から遠ざかるように変形する。
このとき、本実施形態では、環状凹部122bの変形が、変形の後の環状凹部122bが次のような形状となる程度に抑えられる。即ち、変形の後の環状凹部122bにおけるハウジング11の内周面114側の縁122b−3が、環状凹部122bへの嵌入途上の環状凸部133の先端133aよりも上記の内周面114寄りに位置する程度に変形が抑えられる。これにより、このように変形した状態で行われる環状凹部122bへの環状凸部133の嵌入性が向上することとなっている。
また、本実施形態のコネクタ1では、環状凹部122bが、ハウジング11の内周面114への第2のリップ部122cの押付けによる変形の前には鈍角に開いた形状となっている。このため、上記のような変形に際して、ハウジング11の内周面114に近い内側面122b−1の、その内周面114から遠い内側面122b−2への接近が一層抑えられる。これにより、変形の後の環状凹部122bへの環状凸部133の嵌入性が一層向上することとなっている。
ここで、本実施形態のコネクタ1では、本発明にいう環状凸部の一例として、図12に示されているように、環状凹部122bの内面全体に密着して押圧する環状凸部133が例示されている。しかしながら、本発明にいう環状凸部は、これに限るものではなく、例えば、次のような別例の環状凸部であってもよい。
図14は、環状凸部の別例を示す図である。この図14に示されている別例の環状凸部135は、その幅方向の断面が、環状凹部122bにおけるハウジング11の内周面114から遠い内側面122b−2との間に間隔が開くように細くなったテーパ形状となっている。ただし、この別例にあっても、環状凹部122bは、環状凸部135の嵌入前には、ハウジング11の内周面114側の縁と底との幅方向の間隔W3が、環状凸部における前記ハウジングの内周面114側の根本と先端との幅方向の間隔W4よりも狭い。そして、環状凸部135が、環状凹部122bを、少なくともハウジング11の内周面114側に押し開きつつ環状凹部122bに嵌入される。このため、この別例の環状凸部135は、環状凹部122bの内面のうち、底からハウジング11の内周面114に近い内側面122b−1にかけて密着して押圧する。これにより、別例の環状凸部135であっても、図12に示されている環状凸部135と同様に、第1のリップ部122aを押圧方向D3に押圧し、第2のリップ部122cを押圧方向D4に押圧することができる。
ここで、この別例では、上述したように、環状凹部122bにおけるハウジング11の内周面114から遠い内側面122b−2と環状凸部135との間に間隔が開く。その結果、環状凸部135が環状凹部122bに嵌入されるときに、ハウジング11の内周面114から遠い内側面122b−2に対する押圧が抑えられる。このため、マットシール12において、そのような内側面122b−2の押圧に起因するシール側挿通孔121の変形等が抑えられる。これにより、この別例では、シール側挿通孔121における防水性が向上することとなっている。
尚、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明のコネクタの構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
例えば、前述した実施形態では、本発明にいうコネクタの一例として、次のような形態のコネクタ1が例示されている。このコネクタ1は、まず、次のようなマットシール12(弾性シール部材)を有している。このマットシール12では、フランジ部122(弾性シール部材の周縁部)においてハウジング11の段差面115と対向する箇所に第1のリップ部122a(リップ部)が設けられている。また、フランジ部122(弾性シール部材の周縁部)においてリアグリッド13(カバー部材)と対向する箇所に環状凹部122bが設けられている。さらに、前述した実施形態で例示のコネクタ1は、次のようなハウジング11と、リアグリッド13(カバー部材)を有している。ハウジング11では、内周面から張り出した段差面115が平坦面となっており、リアグリッド13(カバー部材)には環状凸部133が設けられている。しかしながら、本発明にいうコネクタは、次のような形態であってもよい。即ち、弾性シール部材の周縁部において段差面と対向する箇所に環状凹部が設けられ、カバー部材と対向する箇所にリップ部が設けられ、段差面に環状凸部が設けられ、カバー部材の弾性シール部材側が平坦面となった形態であってもよい。
また、例えば、前述した実施形態では、大小2種類の端子付き電線を用いるべく、ハウジング11の端子収容部、及びマットシール12やリアグリッド13の電線挿通孔を、それぞれ大小2サイズ設ける形態のコネクタ1が例示されている。しかしながら、コネクタの形態は、1種類の端子付き電線を用い、端子収容部や電線挿通孔を、それぞれ1サイズに対応したもののみ設ける形態であってもよい。あるいは、3種類以上の端子付き電線を用い、端子収容部や電線挿通孔を、各サイズに対応して3種類以上設ける形態であってもよい。
また、例えば、前述した実施形態では、本発明にいうカバー部材の一例として、ハウジング11の開口111から嵌入されてその開口111を塞ぐリアグリッド13が例示されている。しかしながら、本発明にいうカバー部材は、これに限るものではなく、例えばハウジングの開口にキャップ状に被せられることでその開口を塞ぐものであってもよい。ただし、この場合であっても、カバー部材の一部はハウジング内に進入して、弾性シール部材を押圧することとなる。このように、本発明にいうカバー部材は、マットシールをハウジング内へと押圧してハウジングの開口を塞ぐものであればその具体的な構造を問うものではない。
また、例えば、前述した実施形態では、本発明にいうリップ部、外周リップ部、及び環状凸部の一例として、幅方向の断面が、山形のテーパ形状となった第1のリップ部122a、第2のリップ部122c、及び環状凸部133が例示されている。また、本発明にいう環状凹部の一例として、V字谷形のテーパ形状となった環状凹部122bが例示されている。しかしながら、本発明にいうリップ部、外周リップ部、環状凸部、及び環状凹部は、断面がこのような形状となったものに限るものではない。本発明にいうリップ部、外周リップ部、及び環状凸部は、例えば、断面が矩形状や半円状等となったものであってもよい。また、本発明にいう環状凹部も、断面が矩形状や半円状等となったものであってもよい。
1 コネクタ
11 ハウジング
12 マットシール(弾性シール部材の一例)
13 リアグリッド(カバー部材の一例)
14 端子付き電線
114 内周面
115 段差面(当接面の一例)
122 フランジ部(弾性シール部材の周縁部の一例)
122a 第1のリップ部(リップ部の一例)
122b 環状凹部
122c 第2のリップ部(外周リップ部の一例)
133 環状凸部

Claims (9)

  1. 端子付き電線を複数収容する筒形状のハウジングと、
    前記端子付き電線が挿通される電線挿通孔が複数設けられ、前記ハウジングの一端側の開口に嵌入される弾性シール部材と、
    前記開口を塞ぐように前記ハウジングに取り付けられるカバー部材と、を有するコネクタであって、
    前記弾性シール部材は、複数の前記電線挿通孔を囲む周縁部が、前記ハウジングの内側で前記開口側を向いて前記弾性シール部材に当接する当接面と前記カバー部材とで押圧状態で挟まれ、
    前記周縁部における前記当接面と対向する箇所及び前記カバー部材と対向する箇所の一方には、当該周縁部の周方向全周にわたり凸状のリップ部が設けられ、かつ、他方には、当該周縁部の周方向全周にわたり環状凹部が設けられ、
    前記当接面又は前記カバー部材には、前記環状凹部に全周にわたり嵌入する環状凸部が設けられている
    ことを特徴とするコネクタ。
  2. 前記周縁部が、前記弾性シール部材において複数の前記電線挿通孔が設けられている領域から張り出した、該領域よりも厚みが薄いフランジ状の部分であり、
    前記当接面が、前記ハウジングの内周面に形成され、前記開口側から見て前記周縁部と、当該周縁部の周方向全周にわたって重なり、前記カバー部材との間に前記周縁部を押圧状態で挟む段差面であることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記周縁部における前記当接面と対向する箇所に前記リップ部が設けられ、かつ、前記周縁部における前記カバー部材と対向する箇所に前記環状凹部が設けられ、
    前記カバー部材に前記環状凸部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ。
  4. 前記リップ部は、幅方向の断面が、先端に向かって先細りのテーパ形状となっており、
    前記環状凹部は、幅方向の断面が、底に向かって先細りのテーパ形状となっており、
    前記環状凸部は、幅方向の断面が、先端に向かって先細りのテーパ形状となっており、
    前記リップ部の先端と、前記環状凹部の底と、前記環状凸部の先端とが、前記開口側から見て互いに重なることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のコネクタ。
  5. 前記環状凸部が、前記環状凹部を少なくとも前記ハウジングの内周面側に押し開きつつ、前記環状凹部に嵌入されることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のコネクタ。
  6. 前記環状凹部に嵌入されている前記環状凸部と、前記環状凹部における前記ハウジングの内周面から遠い内側面と、の間に間隔が開いていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載のコネクタ。
  7. 前記弾性シール部材には、前記周縁部から前記ハウジングの内周面に向かって周方向全周にわたって張り出し、前記開口から嵌入された嵌入状態において前記ハウジングの内周面に押し付けられる外周リップ部が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか一項に記載のコネクタ。
  8. 前記環状凹部は、幅方向の断面が、底に向かって先細りのテーパ形状となっており、
    前記環状凸部は、幅方向の断面が、先端に向かって先細りのテーパ形状となっており、
    前記環状凹部の底と、前記環状凸部の先端とが、前記開口側から見て互いに重なり、
    前記開口から前記弾性シール部材が嵌入されて前記外周リップ部が前記ハウジングの内周面に押し付けられると、前記弾性シール部材は、前記環状凹部における前記ハウジングの内周面側の縁が該ハウジングの内周面から遠ざかるように変形するが、
    変形の後の前記ハウジングの内周面側の縁は、前記開口側から見て前記環状凸部の先端よりも前記ハウジングの内周面寄りに位置することを特徴とする請求項7に記載のコネクタ。
  9. 前記環状凹部は、幅方向の断面が、前記変形の前には鈍角に開いた形状となっていることを特徴とする請求項8に記載のコネクタ。
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