JP2016062810A - 非水電解質二次電池用負極およびそれを備えた非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】充放電サイクルにおけるリチウムの挿入脱離に伴う、ケイ素およびケイ素酸化物を含む負極の体積の変化を抑制し、電池が内部で短絡することを防止できる非水電解質二次電池用負極およびそれを備えた非水電解質二次電池を提供する。【解決手段】集電体と、前記集電体上に形成され、第一の粒子、第二の粒子および結着剤を含有する電極合剤層と、を含み、前記第一の粒子は、ケイ素と、ケイ素酸化物と、炭素質物とからなり、前記第二の粒子は、電子伝導性を有し、酸素の含有量が1%以下であり、前記電極合剤層は、その厚さ方向にて、前記集電体の近傍および前記集電体と接する面とは反対の面の近傍におけるケイ素の濃度が、中心部におけるケイ素の濃度よりも高い非水電解質二次電池用負極。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、非水電解質二次電池用負極およびそれを備えた非水電解質二次電池に関する。
近年、急速なエレクトロニクス機器の小型化技術の発達により、種々の携帯電子機器が普及しつつある。そして、これら携帯電子機器の電源である電池にも小型化が求められており、エネルギー密度の高い非水電解質二次電池が注目を集めている。
金属リチウムを負極活物質として用いた非水電解質二次電池は、エネルギー密度が非常に高いが、充電時にデンドライトと呼ばれる樹枝状の結晶が負極上に析出するため電池寿命が短い。また、この非水電解質二次電池は、デンドライトが成長して正極に達し、内部短絡を引き起こす等、安全性にも問題があった。そこで、金属リチウムに替わる負極活物質として、リチウムを吸蔵・脱離する炭素材料、特に、黒鉛質炭素が用いられるようになった。
金属リチウムを負極活物質として用いた非水電解質二次電池は、エネルギー密度が非常に高いが、充電時にデンドライトと呼ばれる樹枝状の結晶が負極上に析出するため電池寿命が短い。また、この非水電解質二次電池は、デンドライトが成長して正極に達し、内部短絡を引き起こす等、安全性にも問題があった。そこで、金属リチウムに替わる負極活物質として、リチウムを吸蔵・脱離する炭素材料、特に、黒鉛質炭素が用いられるようになった。
非水電解質二次電池のエネルギー密度を高めるために、例えば、シリコン、スズ等のリチウムと合金化する元素や、非晶質カルコゲン化合物等のリチウム吸蔵容量が大きく、密度の高い物質を、負極活物質に用いる試みがなされてきた。これらの物質の中でも、シリコンは、シリコン原子に対するリチウム原子の原子比であるLi/Siが4.4となるまで、リチウムを吸蔵することが可能である。そのため、この負極活物質(シリコン)は、質量当たりの負極容量が黒鉛質炭素の約10倍である。
シリコンは、充放電サイクルにおけるリチウムの挿入脱離に伴って、体積が大きく変化する。このシリコンの体積の変化に伴って、負極の体積も変化し、非水電解質二次電池が内部で短絡し、通常の充放電使用範囲を外れた過放電状態になることがある。非水電解質二次電池が過放電状態になった場合、電極の抵抗が上昇し、過剰な通電や電圧降下が生じるため、非水電解質二次電池の温度が上昇し、サイクル寿命が低下するという問題がある。
シリコンは、充放電サイクルにおけるリチウムの挿入脱離に伴って、体積が大きく変化する。このシリコンの体積の変化に伴って、負極の体積も変化し、非水電解質二次電池が内部で短絡し、通常の充放電使用範囲を外れた過放電状態になることがある。非水電解質二次電池が過放電状態になった場合、電極の抵抗が上昇し、過剰な通電や電圧降下が生じるため、非水電解質二次電池の温度が上昇し、サイクル寿命が低下するという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、充放電サイクルにおけるリチウムの挿入脱離に伴う、ケイ素およびケイ素酸化物を含む負極の体積の変化を抑制し、電池が内部で短絡することを防止できる非水電解質二次電池用負極およびそれを備えた非水電解質二次電池を提供することである。
実施形態の非水電解質二次電池用負極は、集電体と、前記集電体上に形成され、第一の粒子、第二の粒子および結着剤を含有する電極合剤層と、を含む。
前記第一の粒子は、ケイ素と、ケイ素酸化物と、炭素質物とからなる。
前記第二の粒子は、電子伝導性を有し、酸素の含有量が1%以下である。
前記電極合剤層は、その厚さ方向にて、前記集電体の近傍および前記集電体と接する面とは反対の面の近傍におけるケイ素の濃度が、中心部におけるケイ素の濃度よりも高い。
前記第一の粒子は、ケイ素と、ケイ素酸化物と、炭素質物とからなる。
前記第二の粒子は、電子伝導性を有し、酸素の含有量が1%以下である。
前記電極合剤層は、その厚さ方向にて、前記集電体の近傍および前記集電体と接する面とは反対の面の近傍におけるケイ素の濃度が、中心部におけるケイ素の濃度よりも高い。
以下、非水電解質二次電池用負極およびそれを備えた非水電解質二次電池の実施形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、集電体と、集電体上に形成され、第一の粒子、第二の粒子および結着剤を含有する電極合剤層と、を有する非水電解質二次電池用負極(以下、「負極」と略す。)が提供される。
本実施形態に係る負極は、非水電解質二次電池に用いるものとして説明するが、本実施形態に係る負極は、様々な電池に用いることができる。
第1の実施形態では、集電体と、集電体上に形成され、第一の粒子、第二の粒子および結着剤を含有する電極合剤層と、を有する非水電解質二次電池用負極(以下、「負極」と略す。)が提供される。
本実施形態に係る負極は、非水電解質二次電池に用いるものとして説明するが、本実施形態に係る負極は、様々な電池に用いることができる。
以下、図1を参照しながら、本実施形態に係る負極を、さらに詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る負極を示す断面概念図である。
本実施形態に係る負極10は、図1に示すように、負極集電体11と、負極合剤層12とを含む。
負極合剤層12は、負極集電体11の一方の面11a上に形成された、第一の粒子および第二の粒子を含む非水電解質二次電池用負極材料(以下、「負極材料」と略すこともある。)と、結着剤とを含む合剤の層である。負極合剤層12は、前記の負極材料と、結着剤とを含む。結着剤は、負極集電体11と負極合剤層12とを接合する。また、負極合剤層12は、導電剤等の添加剤を含んでいてもよい。
図1は、本実施形態に係る負極を示す断面概念図である。
本実施形態に係る負極10は、図1に示すように、負極集電体11と、負極合剤層12とを含む。
負極合剤層12は、負極集電体11の一方の面11a上に形成された、第一の粒子および第二の粒子を含む非水電解質二次電池用負極材料(以下、「負極材料」と略すこともある。)と、結着剤とを含む合剤の層である。負極合剤層12は、前記の負極材料と、結着剤とを含む。結着剤は、負極集電体11と負極合剤層12とを接合する。また、負極合剤層12は、導電剤等の添加剤を含んでいてもよい。
負極合剤層12の厚さは、1.0μm以上150μm以下であることが好ましく、10μm以上80μm以下であることがより好ましい。従って、負極集電体11の両面(一方の面11a、他方の面11b)に、負極合剤層12が設けられている場合、負極合剤層12の厚さの合計は、2.0μm以上300μm以下となる。
負極合剤層12の厚さが、上記の範囲内であれば、負極10を備えた非水電解質二次電池の大電流放電特性とサイクル特性が大幅に向上する。
負極合剤層12の厚さが、上記の範囲内であれば、負極10を備えた非水電解質二次電池の大電流放電特性とサイクル特性が大幅に向上する。
負極合剤層12における、負極材料、導電剤および結着剤の配合割合は、負極材料が35質量%以上85質量%以下、導電剤が10質量%以上40質量%以下、結着剤が5質量%以上25質量%以下であることが好ましい。負極材料、導電剤および結着剤の配合割合をこの範囲内とすることにより、負極10を備えた非水電解質二次電池において、良好な大電流放電特性とサイクル特性が得られる。
負極材料は、ケイ素(Si)と、ケイ素酸化物(SiOx)と、炭素質物とからなる第一の粒子と、電子伝導性を有し、酸素の含有量が1%以下である第二の粒子とを含む。すなわち、負極材料は、ケイ素からなるケイ素相(Si相)と、ケイ素酸化物からなるケイ素酸化物相(SiOx相)と、第一の粒子を構成する炭素質物、および、酸素をほとんど含まない電子伝導性の炭素質物(第二の粒子)からなる炭素質物相とを含む。
なお、負極材料は、スズ(Sn)を含んでいてもよい。
なお、負極材料は、スズ(Sn)を含んでいてもよい。
負極材料は、Si相と、SiOx相と、炭素質物相との三相からなり、かつ、これらの相を構成する物質が細かく複合化されていることが好ましい。また、ケイ素酸化物(SiOx)のxは、1<x≦2の関係を満たすことが好ましい。
Si相は、多量のリチウムを挿入脱離し、負極材料の容量を大きく増進させる。本実施形態では、SiOx相と炭素質物相の中に、Si相を分散することにより、Si相へ多量のリチウムが挿入脱離することによって、負極材料が膨張収縮するのを緩和する。これにより、負極材料粒子が微粉化することを防止することができる。また、炭素質物相は、負極材料として十分な導電性を確保する。SiOx相は、Si相と強固に結合し、微細化されたSi相を保持し、粒子構造の維持に大きな効果を発揮する。
Si相は、リチウムを吸蔵放出する際の膨張収縮が大きいため、この膨張収縮によって生じる応力を緩和するために、できる限り微細化されて、SiOx相と炭素質物相の中に分散されていることが好ましい。具体的には、Si相は、粒径が数nmのケイ素の集合体から、粒径が500nm以下のケイ素の集合体をなして、SiOx相と炭素質物相の中に分散されていることが好ましい。
SiOx相は、非晶質または結晶質をなし、Si相に結合し、Si相を包含または保持した状態で負極材料中に偏りなく分散されていることが好ましい。
第一の粒子を構成する炭素質物は、グラファイト、ハードカーボン、ソフトカーボン、アモルファス炭素およびアセチレンブラックからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、グラファイトと、ハードカーボンまたはソフトカーボンとの混合物がより好ましい。グラファイトは、負極材料の導電性を高める点で好ましい。また、ハードカーボンやソフトカーボンは、負極材料全体(Si相、SiOx相および炭素質物相)を被覆し、負極材料の膨張収縮を緩和する効果が大きい点で好ましい。
第二の粒子を構成する電子伝導性を有し、酸素の含有量が1%以下である炭素質物(導電性炭素質物)としては、グラファイトのような導電性を高める炭素質物が用いられ、例えば、グラファイト、グラフェン、アモルファス炭素、ハードカーボン、ソフトカーボン等が挙げられる。
炭素質物相は、Si相およびSiOx相を内包し、Si相およびSiOx相の周りを覆っていることが好ましい。また、炭素質物相には、Si相およびSiOx相を内包した炭素質物(第一の粒子)と、導電性炭素質物(第二の粒子)とが混合した状態で存在することが好ましい。この場合、Si相およびSiOx相を内包した炭素質物(第一の粒子)を覆うように、炭素質物(第二の粒子)が存在する。
負極合剤層12は、その厚さ方向にて、負極集電体11の近傍および負極集電体11と接する面12aとは反対の面12bの近傍におけるケイ素の濃度が、負極合剤層12の中心部におけるケイ素の濃度よりも高くなっている。なお、負極合剤層12における負極集電体11と接する面12aとは反対の面12bとは、負極10を用いて非水電解質二次電池を作製した場合、セパレータと対向する面である。すなわち、負極合剤層12における負極集電体11と接する面12aとは反対の面12bの近傍とは、負極合剤層12におけるセパレータ近傍のことである。これは、負極合剤層12は、その厚さ方向にて、上部と下部でケイ素の濃度が高く、中央部でケイ素の濃度が低いということを示している。言い換えれば、負極合剤層12は、その厚さ方向にて、ケイ素の濃度が、高濃度/低濃度/高濃度となっている状態を示している。
なお、負極合剤層12の負極集電体11の近傍とは、負極合剤層12の厚さ方向に対し、負極集電体11との接触部から2/5以下の部分であり、具体的組成を測定する際には、負極集電体11との接触部から1/5の位置で測定するものとする。
また、負極合剤層12の負極集電体11と接する面12aとは反対の面12bの近傍とは、負極合剤層12の厚さ方向に対し、負極集電体11と接する面12aとは反対の面12b、例えば、セパレータとの接触部から2/5以下の部分であり、具体的組成を測定する際には、例えば、セパレータとの接触部から1/5の位置で測定するものとする。
また、負極合剤層12の中心部とは、前記の負極合剤層12の負極集電体11の近傍以外の部位であり、具体的組成を測定する際には、負極合剤層12の厚さ方向の中心部で測定するものとする。
負極合剤層12の厚さ方向にて、負極集電体11の近傍および負極集電体11と接する面12aとは反対の面12bの近傍におけるケイ素の濃度(A)と、負極合剤層12の中心部におけるケイ素の濃度(B)との比であるA/Bは、0.3以上であることが好ましい。さらに、前記A/Bの上限は5以下であることが好ましい。
また、負極合剤層12の中心部とは、負極合剤層12の厚さの35%〜65%程度の領域のことである。
なお、負極合剤層12の負極集電体11の近傍とは、負極合剤層12の厚さ方向に対し、負極集電体11との接触部から2/5以下の部分であり、具体的組成を測定する際には、負極集電体11との接触部から1/5の位置で測定するものとする。
また、負極合剤層12の負極集電体11と接する面12aとは反対の面12bの近傍とは、負極合剤層12の厚さ方向に対し、負極集電体11と接する面12aとは反対の面12b、例えば、セパレータとの接触部から2/5以下の部分であり、具体的組成を測定する際には、例えば、セパレータとの接触部から1/5の位置で測定するものとする。
また、負極合剤層12の中心部とは、前記の負極合剤層12の負極集電体11の近傍以外の部位であり、具体的組成を測定する際には、負極合剤層12の厚さ方向の中心部で測定するものとする。
負極合剤層12の厚さ方向にて、負極集電体11の近傍および負極集電体11と接する面12aとは反対の面12bの近傍におけるケイ素の濃度(A)と、負極合剤層12の中心部におけるケイ素の濃度(B)との比であるA/Bは、0.3以上であることが好ましい。さらに、前記A/Bの上限は5以下であることが好ましい。
また、負極合剤層12の中心部とは、負極合剤層12の厚さの35%〜65%程度の領域のことである。
負極合剤層12は、その厚さ方向にて、負極集電体11の近傍および負極集電体11と接する面12aとは反対の面12bの近傍において、第一の粒子の濃度が第二の粒子の濃度よりも高く、中心部において、第二の粒子の濃度が第一の粒子の濃度よりも高くなっている。
これは、負極合剤層12は、その厚さ方向にて、上部と下部で第一の粒子の濃度が第二の粒子の濃度よりも高く、中央部で第二の粒子の濃度が第一の粒子の濃度よりも高いということを示している。言い換えれば、負極合剤層12は、その厚さ方向にて、第一の粒子の濃度が、高濃度/低濃度/高濃度となっており、第二の粒子の濃度が、低濃度/高濃度/低濃度となっている状態を示している。
負極合剤層12の厚さ方向にて、負極集電体11の近傍および負極集電体11と接する面12aとは反対の面12bの近傍における第一の粒子の濃度(C)と、負極合剤層12の中心部における第二の粒子の濃度(D)との比であるC/Dは、0.3以上であることが好ましい。さらに、前記C/Dの上限は5以下であることが好ましい。
これは、負極合剤層12は、その厚さ方向にて、上部と下部で第一の粒子の濃度が第二の粒子の濃度よりも高く、中央部で第二の粒子の濃度が第一の粒子の濃度よりも高いということを示している。言い換えれば、負極合剤層12は、その厚さ方向にて、第一の粒子の濃度が、高濃度/低濃度/高濃度となっており、第二の粒子の濃度が、低濃度/高濃度/低濃度となっている状態を示している。
負極合剤層12の厚さ方向にて、負極集電体11の近傍および負極集電体11と接する面12aとは反対の面12bの近傍における第一の粒子の濃度(C)と、負極合剤層12の中心部における第二の粒子の濃度(D)との比であるC/Dは、0.3以上であることが好ましい。さらに、前記C/Dの上限は5以下であることが好ましい。
負極合剤層12において、第一の粒子の含有量は、第一の粒子と第二の粒子の合計質量を100質量%とした場合、50質量%以上であることが好ましく、50質量%以上95質量%以下であることがより好ましく、50質量%以上90質量%以下であることがさらに好ましい。
第一の粒子の粒度分布の10%径は、第二の粒子の粒度分布の10%径よりも小さく、かつ、第一の粒子の粒度分布の90%径は、第二の粒子の粒度分布の90%径よりも大きいことが好ましい。
第一の粒子の粒度分布の10%径は3.1μm未満、第一の粒子の粒度分布の90%径は6μm以上、第二の粒子の粒度分布の10%径は3.1μm以下、第二の粒子の粒度分布の90%径は5μm以上であることが好ましい。
第一の粒子および第二の粒子の粒度分布が上記の範囲であることは、第一の粒子には、第二の粒子よりも大きい粒子と小さい粒子が含まれているということを示している。
結着剤は、分散された負極材料の間隙を埋めて、負極材料と導電剤を結着させ、また、負極材料と負極集電体11とを結着させる。
結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリル酸、アルギン酸やセルロースなどの多糖類およびその誘導体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等が挙げられる。これらの中でも、負極集電体11との結着力が高く、負極材料同士の結着力を高められる点から、イミド骨格を有するポリイミド等のポリマーがより好ましい。
結着剤は、1種を単独で用いられるか、または、2種以上を組み合わせて用いられる。2種以上を組み合わせて用いる場合、負極材料同士の結着に優れた結着剤と、負極材料と負極集電体11との結着に優れた結着剤との組み合わせや、硬度の高い結着剤と柔軟性に優れる結着剤との組み合わせを採用することにより、負極10の寿命特性を向上することができる。
結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリル酸、アルギン酸やセルロースなどの多糖類およびその誘導体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等が挙げられる。これらの中でも、負極集電体11との結着力が高く、負極材料同士の結着力を高められる点から、イミド骨格を有するポリイミド等のポリマーがより好ましい。
結着剤は、1種を単独で用いられるか、または、2種以上を組み合わせて用いられる。2種以上を組み合わせて用いる場合、負極材料同士の結着に優れた結着剤と、負極材料と負極集電体11との結着に優れた結着剤との組み合わせや、硬度の高い結着剤と柔軟性に優れる結着剤との組み合わせを採用することにより、負極10の寿命特性を向上することができる。
負極集電体11は、負極合剤層12と結着する導電性の部材である。負極集電体11としては、多孔質構造の導電性基板か、あるいは無孔の導電性基板が用いられる。これら導電性基板は、例えば、銅、ニッケル、それらの合金、またはステンレス等の導電性材料から形成することができる。導電性基板の中でも、導電性の点から、銅(銅合金を含む)またはステンレスが最も好ましい。
負極集電体11の厚さは、5μm以上20μm以下であることが好ましい。負極集電体11の厚さが、この範囲内であることが好ましい理由は、電極強度と軽量化のバランスがとれるからである。
負極集電体11の厚さは、5μm以上20μm以下であることが好ましい。負極集電体11の厚さが、この範囲内であることが好ましい理由は、電極強度と軽量化のバランスがとれるからである。
次に、本実施形態に係る負極材料の製造方法について説明する。
Si相およびSiOx相を構成するケイ素の原料としては、ケイ素酸化物(SiOy、0.8≦y≦1.5)が好適に用いられる。負極材料における、Si相とSiOx相の比率を好ましい範囲とするためには、SiOyにおいて、y≒1であることが特に好ましい。
Si相およびSiOx相を構成するケイ素の原料としては、ケイ素酸化物(SiOy、0.8≦y≦1.5)が好適に用いられる。負極材料における、Si相とSiOx相の比率を好ましい範囲とするためには、SiOyにおいて、y≒1であることが特に好ましい。
SiOyの形状は粉体であり、平均粒径は、200nm以上800nm以下であることが好ましい。
SiOyは、後述する焼成工程において、微小なSi相とSiOx相に分離するが、微細化され、分散されたSi相への導電性を確保するためには、SiOyの平均粒径は、できる限り小さいことが好ましい。
SiOyの平均粒径が大きい場合、粒子中心部では、Si相を絶縁体のSiOx相が厚く覆うことになり、負極材料としてのリチウムの挿入脱離の機能が阻害される。従って、SiOyの平均粒径は、800nm以下であることが好ましい。しかしながら、SiOyは、大気に触れると、表面が酸化されてSiOx(1<x≦2)となるため、粒径を極度に小さくした場合表面積が大きくなり表面がSiOxとなることで組成が不安定となる。
SiOyは、後述する焼成工程において、微小なSi相とSiOx相に分離するが、微細化され、分散されたSi相への導電性を確保するためには、SiOyの平均粒径は、できる限り小さいことが好ましい。
SiOyの平均粒径が大きい場合、粒子中心部では、Si相を絶縁体のSiOx相が厚く覆うことになり、負極材料としてのリチウムの挿入脱離の機能が阻害される。従って、SiOyの平均粒径は、800nm以下であることが好ましい。しかしながら、SiOyは、大気に触れると、表面が酸化されてSiOx(1<x≦2)となるため、粒径を極度に小さくした場合表面積が大きくなり表面がSiOxとなることで組成が不安定となる。
炭素質物の原料としては、グラファイト、アセチレンブラック、カーボンブラック、ハードカーボン等のすでに炭化されている材料や、炭化されていないが、ピッチ、樹脂、ポリマー等の不活性雰囲気下で加熱(炭化)されて炭素質物となる材料が用いられる。また、炭素質物の原料としては、グラファイトやアセチレンブラック等の電気伝導性に優れる材料と、ピッチやポリマー等の炭化されていない材料とを組み合わせて用いることが好ましい。
ピッチやポリマー等の材料は、焼成前の段階で、SiOyとともに溶融するか、あるいは、SiOyとともに重合することにより、炭素質物内にSiOyを内包することができる。
本実施形態に係る負極材料の製造方法では、ケイ素の原料と、炭素質物の原料とを所定の比率(質量比)で混合し、その混合物を焼成することにより、負極材料が得られる。
上記の混合物を焼成する温度は、800℃以上1400℃以下であることが好ましい。焼成温度を、この範囲とすることにより、比較的低温であるため、ピッチやポリマー等は炭化されても、その炭化物が黒鉛となる割合が高くならないので、負極材料の導電性を高めるためには、グラファイトやアセチレンブラック等が必要である。
上記の混合物を焼成する温度は、800℃以上1400℃以下であることが好ましい。焼成温度を、この範囲とすることにより、比較的低温であるため、ピッチやポリマー等は炭化されても、その炭化物が黒鉛となる割合が高くならないので、負極材料の導電性を高めるためには、グラファイトやアセチレンブラック等が必要である。
負極材料の前駆体は、SiOyと炭素質物を混合することにより調製される。炭素質物としてピッチを用いる場合、溶融したピッチ中にて、SiOyとグラファイト等を混合し、その混合物を冷却し、固化した後、さらに、その固形物を粉砕して表面を酸化し、その粉体を不融化することによって、負極材料の前駆体が得られる。このようにして得られた前駆体を焼成し、ピッチを炭化することにより、負極材料が得られる。
また、炭素質物としてポリマーを用いる場合、モノマー中に、SiOyとグラファイト等を分散させ、その状態でモノマーを重合させてポリマー化することによって、固化した負極材料の前駆体が得られる。このようにして得られた前駆体を焼成し、ポリマーを炭化することにより、負極材料が得られる。
また、炭素質物としてポリマーを用いる場合、モノマー中に、SiOyとグラファイト等を分散させ、その状態でモノマーを重合させてポリマー化することによって、固化した負極材料の前駆体が得られる。このようにして得られた前駆体を焼成し、ポリマーを炭化することにより、負極材料が得られる。
ピッチやポリマー等の炭素質物を焼成し、炭化する処理は、アルゴン等の不活性ガスからなる雰囲気(不活性雰囲気)下にて行われる。この焼成処理においては、ピッチやポリマー等が炭化されるとともに、SiOyが不均化反応により、Si相とSiOx相の2相に分離する。SiOxのxが2、SiOyのyが1のとき、SiOyがSi相とSiOx相の2相に分離する反応は、下記の式(1)で表わされる。
2SiO→Si+SiO2・・・(1)
この不均化反応は、800℃以上の温度で進行し、微小なSi相とSiOx相に分離する。しかしながら、1400℃より高い温度では、Siと炭素が反応して、SiCを生成するため、焼成処理の温度は800℃以上1400℃以下であることが好ましく、より好ましくは900℃以上1100℃以下である。また、焼成時間は、1時間から12時間程度の範囲であることが好ましい。
2SiO→Si+SiO2・・・(1)
この不均化反応は、800℃以上の温度で進行し、微小なSi相とSiOx相に分離する。しかしながら、1400℃より高い温度では、Siと炭素が反応して、SiCを生成するため、焼成処理の温度は800℃以上1400℃以下であることが好ましく、より好ましくは900℃以上1100℃以下である。また、焼成時間は、1時間から12時間程度の範囲であることが好ましい。
以上のような合成方法により、本実施形態に係る負極材料が得られる。また、得られた負極材料は、各種ミル、粉砕装置等を用いて粒径、比表面積等が調整され、負極合剤層12を構成する負極材料として供される。
次に、負極10の製造方法について説明する。
まず、負極材料、導電剤および結着剤を汎用されている溶媒に懸濁してスラリーを調製する。
次いで、スラリーを負極集電体11の一方の面11aに塗布し、乾燥して負極合剤層12を形成した後、プレスを施すことにより負極10が得られる。
本実施形態に係る負極の製造方法では、上記のスラリーを用いることにより、第一の粒子の粒度分布が、第二の粒子の粒度分布に比べて広く、また、スラリー中の固形分比が低く、粘度が低いため、負極集電体11上にスラリーを塗布した際、第一の粒子のうち、粒径が大きい粒子は負極集電体11側、すなわち、負極合剤層12下部側に沈み、一方、第一の粒子のうち、粒径が小さい粒子はセパレータ側、すなわち、負極合剤層12上部側に浮く。このように、第一の粒子が、負極合剤層12上部または負極合剤層12下部に偏在することにより、結果として、負極合剤層12の中心部に、炭素を含有する第二の粒子の濃度が高くなる。
まず、負極材料、導電剤および結着剤を汎用されている溶媒に懸濁してスラリーを調製する。
次いで、スラリーを負極集電体11の一方の面11aに塗布し、乾燥して負極合剤層12を形成した後、プレスを施すことにより負極10が得られる。
本実施形態に係る負極の製造方法では、上記のスラリーを用いることにより、第一の粒子の粒度分布が、第二の粒子の粒度分布に比べて広く、また、スラリー中の固形分比が低く、粘度が低いため、負極集電体11上にスラリーを塗布した際、第一の粒子のうち、粒径が大きい粒子は負極集電体11側、すなわち、負極合剤層12下部側に沈み、一方、第一の粒子のうち、粒径が小さい粒子はセパレータ側、すなわち、負極合剤層12上部側に浮く。このように、第一の粒子が、負極合剤層12上部または負極合剤層12下部に偏在することにより、結果として、負極合剤層12の中心部に、炭素を含有する第二の粒子の濃度が高くなる。
本実施形態に係る非水電解質二次電池用負極10によれば、負極合剤層12は、その厚さ方向にて、負極集電体11の近傍および負極集電体11と接する面12aとは反対の面12bの近傍におけるケイ素の濃度が、負極合剤層12の中心部におけるケイ素の濃度よりも高いので、充放電サイクルにおけるリチウムの挿入脱離に伴う、ケイ素およびケイ素酸化物を含む負極の体積の変化を抑制し、非水電解質二次電池が内部で短絡することを防止できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、上述の第1の実施形態に係る非水電解質二次電池用負極と、正極と、非水電解質と、セパレータと、外装材と、を含む非水電解質二次電池が提供される。
より具体的には、本実施形態に係る非水電解質二次電池は、外装材と、外装材内に収納された正極と、外装材内に正極と空間的に離間されて、セパレータを介在して収納された負極と、外装材内に充填された非水電解質とを含む。
第2の実施形態では、上述の第1の実施形態に係る非水電解質二次電池用負極と、正極と、非水電解質と、セパレータと、外装材と、を含む非水電解質二次電池が提供される。
より具体的には、本実施形態に係る非水電解質二次電池は、外装材と、外装材内に収納された正極と、外装材内に正極と空間的に離間されて、セパレータを介在して収納された負極と、外装材内に充填された非水電解質とを含む。
以下、本実施形態に係る非水電解質二次電池の構成部材である負極、正極、非水電解質、セパレータ、外装材について、詳細に説明する。
(1)負極
負極としては、上述の第1の実施形態に係る負極が用いられる。
負極としては、上述の第1の実施形態に係る負極が用いられる。
(2)正極
正極は、正極集電体と、この正極集電体の片面もしくは両面に形成され、正極活物質、導電剤および結着剤を含む正極合剤層とを備える。導電剤および結着剤は、任意成分である。
正極は、正極集電体と、この正極集電体の片面もしくは両面に形成され、正極活物質、導電剤および結着剤を含む正極合剤層とを備える。導電剤および結着剤は、任意成分である。
正極合剤層の片面の厚さは、1.0μm以上150μm以下の範囲であること好ましく、20μm以上120μm以下であることがより好ましい。従って、正極集電体の両面に、正極合剤層が設けられている場合、正極合剤層の厚さの合計は、2.0μm以上300μm以下の範囲となる。
正極合剤層の厚さが、上記の範囲内であると、正極を備えた非水電解質二次電池の大電流放電特性とサイクル特性が大幅に向上する。
正極合剤層の厚さが、上記の範囲内であると、正極を備えた非水電解質二次電池の大電流放電特性とサイクル特性が大幅に向上する。
正極活物質としては、例えば、酸化物または硫化物が用いられる。酸化物および硫化物としては、例えば、リチウムを吸蔵する二酸化マンガン(MnO2)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、リチウムマンガン複合酸化物(例えば、LixMn2O4またはLixMnO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えば、LixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(例えば、LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えば、LiNi1−yCoyO2)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えば、LixMnyCo1−yO2)、スピネル構造を有するリチウムマンガンニッケル複合酸化物(例えば、LixMn2−yNiyO4)、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(例えば、LixFePO4、LixFe1−yMnyPO4、LixCoPO4)、硫酸鉄[Fe2(SO4)3]、バナジウム酸化物(例えば、V2O5)、および、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物が挙げられる。上記の化学式において、0<x≦1であり、0<y≦1である。正極活物質として、これらの化合物を単独で用いてもよく、あるいは、複数の化合物を組合せて用いてもよい。
より好ましい正極活物質としては、例えば、正極電圧が高いリチウムマンガン複合酸化物(例えば、LixMn2O4)、リチウムニッケル複合酸化物(例えば、LixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(例えば、LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えば、LiNi1−yCoyO2)、スピネル構造を有するリチウムマンガンニッケル複合酸化物(例えば、LixMn2−yNiyO4)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えば、LixMnyCo1−yO2)、リチウムリン酸鉄(例えば、LixFePO4)、および、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物が挙げられる。上記の化学式において、0<x≦1であり、0<y≦1である。
非水電解質二次電池の非水電解質として常温溶融塩を用いる場合、好ましい正極活物質としては、例えば、リチウムリン酸鉄、LixVPO4F(0≦x≦1)、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、および、リチウムニッケルコバルト複合酸化物が挙げられる。これらの化合物は、常温溶融塩との反応性が低いため、非水電解質二次電池のサイクル寿命を向上できる。
正極活物質の平均一次粒径は、100nm〜1μmであることが好ましい。平均一次粒径が100nm以上の正極活物質は、工業生産上の取り扱いが容易である。また、平均一次粒径が1μm以下の正極活物質は、リチウムイオンの固体内拡散をスムーズに進行させることができる。
導電剤は、正極活物質の集電性能を高めて、正極活物質と正極集電体との接触抵抗を抑える。導電剤としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、人工黒鉛、天然黒鉛、炭素繊維、導電性ポリマー等を含むものが挙げられる。
導電剤の種類は、1種類または2種類以上にすることができる。
導電剤の種類は、1種類または2種類以上にすることができる。
結着剤は、分散された正極活物質の間隙を埋め、正極活物質と導電剤を結着させ、また、正極活物質と正極集電体とを結着させる。
結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、ポリアクリル酸を含む有機物が挙げられる。
結着剤の種類は、1種類または2種類以上にすることができる。
また、結着剤を分散させるための有機溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)等が用いられる。
結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、ポリアクリル酸を含む有機物が挙げられる。
結着剤の種類は、1種類または2種類以上にすることができる。
また、結着剤を分散させるための有機溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)等が用いられる。
正極合剤層における、正極活物質、導電剤および結着剤の配合割合は、正極活物質が50質量%以上95質量%以下、導電剤が3質量%以上18質量%以下、結着剤が2質量%以上7質量%以下の範囲にすることが、この正極を備えた非水電解質二次電池において、良好な大電流放電特性とサイクル特性を得られるために好ましい。
正極集電体は、正極合剤層と結着する導電性の部材である。正極集電体としては、多孔質構造の導電性基板か、あるいは無孔の導電性基板が用いられる。
正極集電体の厚さは、8μm以上15μm以下であることが好ましい。正極集電体の厚さが、この範囲内であることが好ましい理由は、電極強度と軽量化のバランスがとれるからである。
正極集電体の厚さは、8μm以上15μm以下であることが好ましい。正極集電体の厚さが、この範囲内であることが好ましい理由は、電極強度と軽量化のバランスがとれるからである。
次に、正極の製造方法について説明する。
まず、正極活物質、導電剤および結着剤を汎用されている溶媒に懸濁してスラリーを調製する。
次いで、スラリーを正極集電体上に塗布し、乾燥して正極合剤層を形成した後、プレスを施すことにより正極が得られる。
また、正極は、正極活物質、結着剤および必要に応じて配合される導電剤をペレット状に形成して正極合剤層とし、これを正極集電体上に配置することにより作製されてもよい。
まず、正極活物質、導電剤および結着剤を汎用されている溶媒に懸濁してスラリーを調製する。
次いで、スラリーを正極集電体上に塗布し、乾燥して正極合剤層を形成した後、プレスを施すことにより正極が得られる。
また、正極は、正極活物質、結着剤および必要に応じて配合される導電剤をペレット状に形成して正極合剤層とし、これを正極集電体上に配置することにより作製されてもよい。
(3)非水電解質
非水電解質としては、非水電解液、電解質含浸型ポリマー電解質、高分子電解質または無機固体電解質が用いられる。
非水電解液は、非水溶媒(有機溶媒)に電解質を溶解することにより調製される液体状電解液で、電極群中の空隙に保持される。
非水電解質としては、非水電解液、電解質含浸型ポリマー電解質、高分子電解質または無機固体電解質が用いられる。
非水電解液は、非水溶媒(有機溶媒)に電解質を溶解することにより調製される液体状電解液で、電極群中の空隙に保持される。
非水溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ビニレンカーボネート等の環状カーボネート(以下、「第1溶媒」と言う。)と、環状カーボネートより低粘度の非水溶媒(以下、「第2溶媒」と言う。)との混合溶媒を主体とする非水溶媒を用いることが好ましい。
第2溶媒としては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)等の鎖状カーボネート、プロピオン酸エチル、プロピオン酸メチル、γ−ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル(AN)、酢酸エチル(EA)、トルエン、キシレン、酢酸メチル(MA)等が挙げられる。これらの第2溶媒は、単独または2種以上の混合物の形態で用いることができる。特に、第2溶媒は、ドナー数が16.5以下であることがより好ましい。
第2溶媒の粘度は、25℃において2.8cmp以下であることが好ましい。第1溶媒と第2溶媒の混合溶媒中のエチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートの配合量は、体積比で1.0%以上80%以下であることが好ましく、20%以上75%以下であることがより好ましい。
非水電解質に含まれる電解質としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、および、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO2)2]等のリチウム塩が挙げられる。これらの中でも、六フッ化リン酸リチウムまたは四フッ化ホウ酸リチウムを用いることが好ましい。
非水電解質に含まれる非水溶媒に対する電解質の溶解量は、0.5mol/L以上2.0mol/L以下であることが好ましい。
非水電解質に含まれる非水溶媒に対する電解質の溶解量は、0.5mol/L以上2.0mol/L以下であることが好ましい。
非水電解質は、非水溶媒(第1溶媒、第2溶媒)、電解質の他に、添加剤を含んでいてもよい。
添加剤としては、少なくとも1種のフッ素を含む化合物と、少なくとも1種のフッ素を含まない化合物との2種類以上の化合物を含むものが挙げられる。
フッ素を含む化合物としては、フルオロエチレンカーボネート(FEC)が挙げられる。
フッ素を含まない化合物としては、例えば、ビニレンカーボネート(VC)、エチレンサルファイト(ES)、プロパンスルトン(PS)等が挙げられる。
添加剤としては、少なくとも1種のフッ素を含む化合物と、少なくとも1種のフッ素を含まない化合物との2種類以上の化合物を含むものが挙げられる。
フッ素を含む化合物としては、フルオロエチレンカーボネート(FEC)が挙げられる。
フッ素を含まない化合物としては、例えば、ビニレンカーボネート(VC)、エチレンサルファイト(ES)、プロパンスルトン(PS)等が挙げられる。
非水電解質における添加剤の含有量は、0.1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%以上10質量%以下である。
添加剤は、充放電時に還元分解され、負極上にSEI(Solid Electrolyte Interface)皮膜として堆積する。
フッ素を含む化合物が還元分解されたものは、Si相またはSiOx相に選択的に堆積される。
フッ素を含まない化合物が還元分解されたものは、炭素質物に選択的に堆積される。
添加剤は、非水溶媒や電解質の過剰分解を抑制することができる。
フッ素を含む化合物が還元分解されたものは、Si相またはSiOx相に選択的に堆積される。
フッ素を含まない化合物が還元分解されたものは、炭素質物に選択的に堆積される。
添加剤は、非水溶媒や電解質の過剰分解を抑制することができる。
なお、添加剤の一部は、非水電解質二次電池の初回充電後には、還元分解されて、負極材料の皮膜になり、残部は、非水電解質中に残存する。
また、添加剤の還元分解は、非水電解質二次電池の初回充電から、充放電20サイクル以下の初期充電時に起こるか、または、全ての添加剤が還元分解されて無くなるまで起こる。
また、添加剤の還元分解は、非水電解質二次電池の初回充電から、充放電20サイクル以下の初期充電時に起こるか、または、全ての添加剤が還元分解されて無くなるまで起こる。
(4)セパレータ
セパレータは、正極と負極の間に配置される。
セパレータは、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、セルロース、または、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を含む多孔質フィルム、または、合成樹脂製不織布から形成される。これらの中でも、ポリエチレンまたはポリプロピレンから形成された多孔質フィルムは、一定温度において溶融し、電流を遮断することが可能であるため、安全性を向上できるため好ましい。
セパレータは、正極と負極の間に配置される。
セパレータは、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、セルロース、または、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を含む多孔質フィルム、または、合成樹脂製不織布から形成される。これらの中でも、ポリエチレンまたはポリプロピレンから形成された多孔質フィルムは、一定温度において溶融し、電流を遮断することが可能であるため、安全性を向上できるため好ましい。
セパレータの厚さは、5μm以上30μm以下であることが好ましく、10μm以上25μm以下であることがより好ましい。セパレータの厚さが5μm未満では、セパレータの強度が著しく低下し、内部ショートを生じ易くなるおそれがある。一方、セパレータの厚さが30μmを超えると、正極と負極の間の距離が大きくなって、内部抵抗が大きくなるおそれがある。
セパレータは、120℃で1時間放置したときの熱収縮率が20%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましい。セパレータの熱収縮率が20%を超えると、加熱により正極と負極の間でショートする可能性が大きくなる。
セパレータは、多孔度が30%以上70%以下であることが好ましく、35%以上70%以下であることがより好ましい。
セパレータの多孔度が上記の範囲内であることが好ましい理由は、次の通りである。多孔度が30%未満では、セパレータにおいて高い電解質保持性を得ることが難しくなるおそれがある。一方、多孔度が70%を超えると、セパレータに十分な強度が得られなくなるなるおそれがある。
セパレータの多孔度が上記の範囲内であることが好ましい理由は、次の通りである。多孔度が30%未満では、セパレータにおいて高い電解質保持性を得ることが難しくなるおそれがある。一方、多孔度が70%を超えると、セパレータに十分な強度が得られなくなるなるおそれがある。
セパレータは、空気透過率が30秒/100cm3以上500秒/100cm3以下であることが好ましく、50秒/100cm3以上300秒/100cm3以下であることがより好ましい。
空気透過率が30秒/100cm3未満では、セパレータに十分な強度が得られなくなるなるおそれがある。一方、空気透過率が500秒/100cm3を超えると、セパレータにおいて高いリチウムイオン移動度が得られなくなるなるおそれがある。
空気透過率が30秒/100cm3未満では、セパレータに十分な強度が得られなくなるなるおそれがある。一方、空気透過率が500秒/100cm3を超えると、セパレータにおいて高いリチウムイオン移動度が得られなくなるなるおそれがある。
(5)外装材
正極、負極および非水電解質が収容される外装材としては、金属製容器や、ラミネートフィルム製外装容器が用いられる。
金属製容器としては、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス等からなる金属缶で角形、円筒形の形状のものが用いられる。また、金属製容器の厚さは、1mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下である。
アルミニウム合金としては、マグネシウム、亜鉛、ケイ素等の元素を含む合金が好ましい。アルミニウム合金中に、鉄、銅、ニッケル、クロム等の遷移金属を含む場合、その含有量は100ppm以下であることが好ましい。アルミニウム合金からなる金属製容器は、アルミニウムからなる金属製容器よりも強度が飛躍的に増大するため、金属製容器の厚さを薄くすることができる。その結果、薄型で軽量かつ高出力で放熱性に優れた非水電解質二次電池を実現することができる。
正極、負極および非水電解質が収容される外装材としては、金属製容器や、ラミネートフィルム製外装容器が用いられる。
金属製容器としては、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス等からなる金属缶で角形、円筒形の形状のものが用いられる。また、金属製容器の厚さは、1mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下である。
アルミニウム合金としては、マグネシウム、亜鉛、ケイ素等の元素を含む合金が好ましい。アルミニウム合金中に、鉄、銅、ニッケル、クロム等の遷移金属を含む場合、その含有量は100ppm以下であることが好ましい。アルミニウム合金からなる金属製容器は、アルミニウムからなる金属製容器よりも強度が飛躍的に増大するため、金属製容器の厚さを薄くすることができる。その結果、薄型で軽量かつ高出力で放熱性に優れた非水電解質二次電池を実現することができる。
ラミネートフィルムとしては、例えば、アルミニウム箔を樹脂フィルムで被覆した多層フィルム等が挙げられる。樹脂フィルムを構成する樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の高分子化合物が用いられる。また、ラミネートフィルムの厚さは、0.5mm以下であることが好ましく、0.2mm以下であることがより好ましい。アルミニウム箔の純度は、99.5%以上であることが好ましい。
なお、本実施形態は、扁平型(薄型)、角型、円筒型、コイン型、ボタン型等の種々の形態の非水電解質二次電池に適用することができる。
また、本実施形態に係る非水電解質二次電池は、上記の正極および負極からなる電極群に電気的に接続されるリードをさらに具備することができる。本実施形態に係る非水電解質二次電池は、例えば、2つのリードを具備することもできる。その場合、一方のリードは、正極集電タブに電気的に接続され、他方のリードは、負極集電タブに電気的に接続される。
リードの材料としては、特に限定されないが、例えば、正極集電体および負極集電体と同じ材料が用いられる。
また、本実施形態に係る非水電解質二次電池は、上記の正極および負極からなる電極群に電気的に接続されるリードをさらに具備することができる。本実施形態に係る非水電解質二次電池は、例えば、2つのリードを具備することもできる。その場合、一方のリードは、正極集電タブに電気的に接続され、他方のリードは、負極集電タブに電気的に接続される。
リードの材料としては、特に限定されないが、例えば、正極集電体および負極集電体と同じ材料が用いられる。
本実施形態に係る非水電解質二次電池は、上記のリードに電気的に接続され、上記の外装材から引き出された端子をさらに具備することもできる。本実施形態に係る非水電解質二次電池は、例えば、2つの端子を具備することもできる。その場合、一方の端子は、正極集電タブに電気的に接続されたリードに接続され、他方の端子は、負極集電タブに電気的に接続されたリードに接続される。
端子の材料としては、特に限定されないが、例えば、正極集電体および負極集電体と同じ材料が用いられる。
端子の材料としては、特に限定されないが、例えば、正極集電体および負極集電体と同じ材料が用いられる。
(6)非水電解質二次電池
次に、本実施形態に係る非水電解質二次電池の一例として、図2および図3に示す扁平型非水電解質二次電池(非水電解質二次電池)20について説明する。図2は、扁平型非水電解質二次電池20の断面図模式図である。また、図3は、図2中に示すA部の拡大断面図である。なお、これら各図は本実施形態に係る非水電解質二次電池を説明するための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらについては、以下の説明と公知技術を参酌して適宜、設計変更することができる。
次に、本実施形態に係る非水電解質二次電池の一例として、図2および図3に示す扁平型非水電解質二次電池(非水電解質二次電池)20について説明する。図2は、扁平型非水電解質二次電池20の断面図模式図である。また、図3は、図2中に示すA部の拡大断面図である。なお、これら各図は本実施形態に係る非水電解質二次電池を説明するための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらについては、以下の説明と公知技術を参酌して適宜、設計変更することができる。
図2に示す非水電解質二次電池20は、扁平状の捲回電極群21が、外装材22内に収納されて構成されている。外装材22は、ラミネートフィルムを袋状に形成したものでもよく、金属製の容器であってもよい。また、扁平状の捲回電極群21は、外側、すなわち外装材22側から、負極23、セパレータ24、正極25、セパレータ24の順で積層した積層物を渦巻状に捲回し、プレス成型することにより形成される。図3に示すように、最外周に位置する負極23は、負極集電体23aの内面側の片面に負極層23bが形成された構成を有する。最外周以外の部分の負極23は、負極集電体23aの両面に負極層23bが形成された構成を有する。また、正極25は、正極集電体25aの両面に正極層25bが形成された構成を有する。なお、セパレータ24に代えて、上述したゲル状の非水電解質を用いてもよい。
図2に示す捲回電極群21は、その外周端近傍において、負極端子26が最外周の負極23の負極集電体23aに電気的に接続されている。正極端子27は内側の正極25の正極集電体25aに電気的に接続されている。これらの負極端子26および正極端子27は、外装材22の外部に延出されるか、外装材22に備えられた取り出し電極に接続される。
ラミネートフィルムからなる外装材を備えた非水電解質二次電池20を製造する際は、負極端子26および正極端子27が接続された捲回電極群21を、開口部を有する袋状の外装材22に装入し、液状非水電解質を外装材22の開口部から注入し、さらに、袋状の外装材22の開口部を、負極端子26および正極端子27を挟んだ状態でヒートシールすることにより、捲回電極群21および液状非水電解質を完全密封させる。
また、金属容器からなる外装材を備えた非水電解質二次電池20を製造する際は、負極端子26および正極端子27が接続された捲回電極群21を、開口部を有する金属容器に装入し、液状非水電解質を外装材22の開口部から注入し、さらに、金属容器に蓋体を装着して開口部を封口させる。
負極端子26としては、例えば、リチウムに対する電位が0V以上3V以下の範囲において電気的安定性と導電性とを備える材料を用いることができる。具体的には、アルミニウム、または、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、Si等の元素を含むアルミニウム合金が挙げられる。また、負極端子26は、負極集電体23aとの接触抵抗を低減するために、負極集電体23aと同様の材料であることがより好ましい。
正極端子27としては、リチウムに対する電位が2V以上4.25V以下の範囲において電気的安定性と導電性とを備える材料を用いることができる。具体的には、アルミニウムまたはMg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、Si等の元素を含むアルミニウム合金が挙げられる。正極端子27は、正極集電体25aとの接触抵抗を低減するために、正極集電体25aと同様の材料であることが好ましい。
以下、非水電解質二次電池20の構成部材である外装材22、負極23、正極25、セパレータ20および非水電解質について詳細に説明する。
以下、非水電解質二次電池20の構成部材である外装材22、負極23、正極25、セパレータ20および非水電解質について詳細に説明する。
(1)外装材
外装材22としては、上記の外装材が用いられる。
外装材22としては、上記の外装材が用いられる。
(2)負極
負極23としては、上記の負極が用いられる。
負極23としては、上記の負極が用いられる。
(3)正極
正極25としては、上記の正極が用いられる。
正極25としては、上記の正極が用いられる。
(4)セパレータ
セパレータ24としては、上記のセパレータが用いられる。
セパレータ24としては、上記のセパレータが用いられる。
(5)非水電解質
非水電解質としては、上記の非水電解質が用いられる。
非水電解質としては、上記の非水電解質が用いられる。
第2の実施形態に係る非水電解質二次電池は、前述した図2および図3に示す構成のものに限らず、例えば、図4および図5に示す構成の電池であってもよい。図4は、第2の実施形態に係る別の扁平型非水電解質二次電池を模式的に示す部分切欠斜視図であり、図5は図4のB部の拡大断面図である。
図4および図5に示す非水電解質二次電池30は、積層型電極群31が外装材32内に収納されて構成されている。積層型電極群31は、図5に示すように正極33と負極34とを、その間にセパレータ35を介在させながら交互に積層した構造を有する。
正極33は複数枚存在し、それぞれが正極集電体33aと、正極集電体33aの両面に担持された正極層33bとを備える。正極層33bには正極活物質が含有される。
負極34は複数枚存在し、それぞれが負極集電体34aと、負極集電体34aの両面に担持された負極層34bとを備える。負極層34bには負極材料が含有される。各負極34の負極集電体34aは、一辺が負極34から突出している。突出した負極集電体34aは、帯状の負極端子36に電気的に接続されている。帯状の負極端子36の先端は、外装材32から外部に引き出されている。また、図示しないが、正極33の正極集電体33aは、負極集電体34aの突出辺と反対側に位置する辺が正極33から突出している。正極33から突出した正極集電体33aは、帯状の正極端子37に電気的に接続されている。帯状の正極端子37の先端は、負極端子36とは反対側に位置し、外装材32の辺から外部に引き出されている。
図4および図5に示す非水電解質二次電池30を構成する各部材の材質、配合比、寸法等は、図2および図3において説明した非水電解質二次電池20の各構成部材と同様の構成である。
以上説明した本実施形態によれば、非水電解質二次電池を提供することができる。
本実施形態に係る非水電解質二次電池は、負極と、正極と、非水電解質と、セパレータと、外装材と、を具備する。負極は、上述の第1の実施形態に係る非水電解質二次電池用負極からなる。非水電解質二次電池用負極を構成する負極合剤層は、その厚さ方向にて、負極集電体の近傍および負極集電体と接する面とは反対の面の近傍におけるケイ素の濃度が、中心部におけるケイ素の濃度よりも高い。これにより、本実施形態に係る非水電解質二次電池は、充放電サイクルにおけるリチウムの挿入脱離に伴う、ケイ素およびケイ素酸化物を含む負極の体積の変化を抑制し、非水電解質二次電池が内部で短絡することを防止できる。
本実施形態に係る非水電解質二次電池は、負極と、正極と、非水電解質と、セパレータと、外装材と、を具備する。負極は、上述の第1の実施形態に係る非水電解質二次電池用負極からなる。非水電解質二次電池用負極を構成する負極合剤層は、その厚さ方向にて、負極集電体の近傍および負極集電体と接する面とは反対の面の近傍におけるケイ素の濃度が、中心部におけるケイ素の濃度よりも高い。これにより、本実施形態に係る非水電解質二次電池は、充放電サイクルにおけるリチウムの挿入脱離に伴う、ケイ素およびケイ素酸化物を含む負極の体積の変化を抑制し、非水電解質二次電池が内部で短絡することを防止できる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る非水電解質二次電池パックについて詳細に説明する。
本実施形態に係る非水電解質二次電池パックは、上記の第2の実施形態に係る非水電解質二次電池(即ち、単電池)を少なくとも1つ有する。非水電解質二次電池パックに複数の単電池が含まれる場合、各単電池は、電気的に直列、並列、或いは、直列と並列に接続して配置される。
次に、第3の実施形態に係る非水電解質二次電池パックについて詳細に説明する。
本実施形態に係る非水電解質二次電池パックは、上記の第2の実施形態に係る非水電解質二次電池(即ち、単電池)を少なくとも1つ有する。非水電解質二次電池パックに複数の単電池が含まれる場合、各単電池は、電気的に直列、並列、或いは、直列と並列に接続して配置される。
図6および図7を参照して、本実施形態に係る非水電解質二次電池パック40を具体的に説明する。図7に示す非水電解質二次電池パック40においては、単電池41として、図2に示す扁平型非水電解液電池20を使用している。
複数の単電池41は、外部に延出した負極端子26および正極端子27が同じ向きに揃えられるように積層され、粘着テープ42で締結することによって組電池43を構成している。これらの単電池41は、図6および図7に示すように、互いに電気的に直列に接続されている。
複数の単電池41は、外部に延出した負極端子26および正極端子27が同じ向きに揃えられるように積層され、粘着テープ42で締結することによって組電池43を構成している。これらの単電池41は、図6および図7に示すように、互いに電気的に直列に接続されている。
プリント配線基板44は、負極端子26および正極端子27が延出する単電池41の側面と対向して配置されている。図6に示すように、プリント配線基板44には、サーミスタ45(図7を参照)、保護回路46および外部機器への通電用端子47が搭載されている。なお、組電池43と対向するプリント配線基板44の面には、組電池43の配線と不要な接続を回避するために絶縁板(図示せず)が取り付けられている。
正極側リード48は、組電池43の最下層に位置する正極端子27に接続され、その先端はプリント配線基板44の正極側コネクタ49に挿入されて電気的に接続されている。負極側リード50は、組電池43の最上層に位置する負極端子26に接続され、その先端は、プリント配線基板44の負極側コネクタ51に挿入されて電気的に接続されている。これらの正極側コネクタ49、負極側コネクタ51は、プリント配線基板44に形成された配線52、53(図7を参照)を通じて保護回路46に接続されている。
サーミスタ45は、単電池41の温度を検出するために用いられ、図6においては図示を省略しているが、単電池41の近傍に設けられるとともに、その検出信号は保護回路46に送信される。保護回路46は、所定の条件で保護回路46と外部機器への通電用端子47との間のプラス側配線54aおよびマイナス側配線54bを遮断できる。ここで、上記の所定の条件とは、例えば、サーミスタ45の検出温度が所定温度以上になったときである。さらに、所定の条件とは、単電池41の過充電、過放電、過電流等を検出したときである。このような過充電等の検出は、個々の単電池41もしくは単電池41全体について行われる。なお、個々の単電池41における過充電等を検出する場合には、電池電圧を検出してもよいし、正極電位もしくは負極電位を検出してもよい。後者の場合、個々の単電池41中に参照極として用いるリチウム電極が挿入される。図6および図7の場合、単電池41それぞれに電圧検出のための配線55を接続し、これら配線55を通して検出信号が保護回路46に送信される。
図6に示すように、正極端子27および負極端子26が突出する側面を除く組電池43の三側面には、ゴムもしくは樹脂からなる保護シート56がそれぞれ配置されている。
組電池43は、各保護シート56およびプリント配線基板44とともに、収納容器57内に収納される。すなわち、収納容器57の長辺方向の両方の内側面と短辺方向の内側面それぞれに保護シート56が配置され、短辺方向の保護シート56とは反対側の内側面にプリント配線基板44が配置される。組電池43は、保護シート56およびプリント配線基板44で囲まれた空間内に位置する。蓋58は、収納容器57の上面に取り付けられている。
なお、組電池43の固定には、粘着テープ42に代えて熱収縮テープを用いてもよい。この場合、組電池の両側面に保護シートを配置し、熱収縮テープを周回させた後、熱収縮テープを熱収縮させて組電池を結束させる。
ここで、図6、図7においては、単電池41を直列接続した形態を示したが、電池容量を増大させるためには、単電池41を並列に接続しても、または、直列接続と並列接続とを組み合わせた構成としてもよい。また、組み上がった電池パックを、さらに直列、並列に接続することも可能である。
以上説明した本実施形態によれば、非水電解質二次電池パックを提供することができる。本実施形態に係る非水電解質二次電池パックは、上記の第2の実施形態に係る非水電解質二次電池を少なくとも1つ具備する。
このような非水電解質二次電池パックは、低い内部抵抗と高温での高耐久性を示すことができる。
このような非水電解質二次電池パックは、低い内部抵抗と高温での高耐久性を示すことができる。
なお、非水電解質二次電池パックの態様は用途により適宜変更される。本実施形態に係る非水電解質二次電池パックの用途としては、大電流を取り出したときに優れたサイクル特性を示すことが要求されるものが好ましい。具体的には、デジタルカメラの電源用や、二輪もしくは四輪のハイブリッド電気自動車、二輪もしくは四輪の電気自動車、アシスト自転車等の車載用が挙げられる。特に、高温特性の優れた非水電解質二次電池を用いた非水電解質二次電池パックは、車載用に好適に用いられる。
以下、実施例に基づいて上記の実施形態をさらに詳細に説明する。
<実施例1>
(第一の粒子の作製)
ケイ素の原料であるSiOyとして、平均粒径が300nmの非晶質SiO、炭素質物の原料として、グラファイトおよびフルフリルアルコールを用いた。
非晶質SiOと、グラファイトと、フルフリルアルコールとの混合比を、質量比でSiO:グラファイト:フルフリルアルコール=3:0.5:5とした。
フルフリルアルコールに、質量比でフルフリルアルコールの1/10の水を加えた後、フルフリルアルコールの水溶液に、グラファイトとSiOをこの順に加え、攪拌、混合した。
その後、その混合物に、質量比でフルフリルアルコールの1/10の希塩酸を加え、攪拌、混合した後、放置することにより、フルフリルアルコールを重合して、固化し、非晶質SiOと、グラファイトと、フルフリルアルコールのポリマーとからなる固形物を得た。
得られた固形物を、アルゴン雰囲気下、1100℃で3時間保持し、焼成した。
その後、その焼成物を室温まで冷却した後、粉砕機により、平均粒径5μmになるまで粉砕し、第一の粒子を得た。
(第一の粒子の作製)
ケイ素の原料であるSiOyとして、平均粒径が300nmの非晶質SiO、炭素質物の原料として、グラファイトおよびフルフリルアルコールを用いた。
非晶質SiOと、グラファイトと、フルフリルアルコールとの混合比を、質量比でSiO:グラファイト:フルフリルアルコール=3:0.5:5とした。
フルフリルアルコールに、質量比でフルフリルアルコールの1/10の水を加えた後、フルフリルアルコールの水溶液に、グラファイトとSiOをこの順に加え、攪拌、混合した。
その後、その混合物に、質量比でフルフリルアルコールの1/10の希塩酸を加え、攪拌、混合した後、放置することにより、フルフリルアルコールを重合して、固化し、非晶質SiOと、グラファイトと、フルフリルアルコールのポリマーとからなる固形物を得た。
得られた固形物を、アルゴン雰囲気下、1100℃で3時間保持し、焼成した。
その後、その焼成物を室温まで冷却した後、粉砕機により、平均粒径5μmになるまで粉砕し、第一の粒子を得た。
(負極合剤層の作製)
得られた第一の粒子72質量%と、第二の粒子としてのグラファイト12質量%と、イミドバインダー16質量%との混合物100質量部に対して、分散媒として、NMP55質量部を混合し、負極スラリーを作製した。
次いで、厚さ12μmの銅箔上に、負極スラリーを塗布して、シート状の負極合剤層を形成した後、空気中にて、120℃で乾燥させた。
その後、負極合剤層を圧力3.5t/cm2で圧延した後、アルゴン雰囲気下、400℃で1時間熱処理し、負極を得た。
なお、第二の粒子は、平均粒径が3.1μm、粒度分布の10%径が1.8μm、粒度分布の90%径が6.5μmであった。
得られた第一の粒子72質量%と、第二の粒子としてのグラファイト12質量%と、イミドバインダー16質量%との混合物100質量部に対して、分散媒として、NMP55質量部を混合し、負極スラリーを作製した。
次いで、厚さ12μmの銅箔上に、負極スラリーを塗布して、シート状の負極合剤層を形成した後、空気中にて、120℃で乾燥させた。
その後、負極合剤層を圧力3.5t/cm2で圧延した後、アルゴン雰囲気下、400℃で1時間熱処理し、負極を得た。
なお、第二の粒子は、平均粒径が3.1μm、粒度分布の10%径が1.8μm、粒度分布の90%径が6.5μmであった。
(正極合剤層の作製)
正極活物質として、リチウム含有ニッケルコバルトマンガン酸化物(LiNi0.8CO0.1Mn0.1O2)とLiCoO2を、質量比で4:1となるように混合した混合粉末69.5質量%と、効率調整材23.1質量%と、導電助剤としてのカーボン4.6質量%と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン2.8質量%との混合物100質量部に対して、分散媒として、NMP46質量部を混合し、正極スラリーを作製した。
次いで、厚さ12μmの銅箔上に、正極スラリーを塗布して、シート状の正極合剤層を形成した後、空気中にて、120℃で乾燥させた。
その後、正極合剤層を圧力3.5t/cm2で圧延し、正極を得た。
正極活物質として、リチウム含有ニッケルコバルトマンガン酸化物(LiNi0.8CO0.1Mn0.1O2)とLiCoO2を、質量比で4:1となるように混合した混合粉末69.5質量%と、効率調整材23.1質量%と、導電助剤としてのカーボン4.6質量%と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン2.8質量%との混合物100質量部に対して、分散媒として、NMP46質量部を混合し、正極スラリーを作製した。
次いで、厚さ12μmの銅箔上に、正極スラリーを塗布して、シート状の正極合剤層を形成した後、空気中にて、120℃で乾燥させた。
その後、正極合剤層を圧力3.5t/cm2で圧延し、正極を得た。
(試験セルの作製)
上述のようにして得られた負極を、所定の大きさに裁断し、試験用の負極とした。
また、上述のようにして得られた正極を、所定の大きさに裁断し、試験用の正極とした。
これらの負極と正極を、厚さ20μmのセルロース製セパレータを介して、複数積層して圧延した後、アルミラミネートフィルムで包み込んだ。
また、非水電解質としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(EC:DEC=1:2(体積比))にLiPF6を溶解した1mol/L溶液を用いた。
また、非水電解質に、添加剤として、フルオロエチレンカーボネート(FEC)とビニレンカーボネート(VC)の混合物(FEC:VC=1:1(質量比))を用い、非水電解質100質量部に2質量部添加した。
その後、アルゴン雰囲気下、アルミラミネートフィルムで包み込んだ電極群に、上記の非水電解質を入れ、真空封止して、試験セルを作製した。
上述のようにして得られた負極を、所定の大きさに裁断し、試験用の負極とした。
また、上述のようにして得られた正極を、所定の大きさに裁断し、試験用の正極とした。
これらの負極と正極を、厚さ20μmのセルロース製セパレータを介して、複数積層して圧延した後、アルミラミネートフィルムで包み込んだ。
また、非水電解質としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(EC:DEC=1:2(体積比))にLiPF6を溶解した1mol/L溶液を用いた。
また、非水電解質に、添加剤として、フルオロエチレンカーボネート(FEC)とビニレンカーボネート(VC)の混合物(FEC:VC=1:1(質量比))を用い、非水電解質100質量部に2質量部添加した。
その後、アルゴン雰囲気下、アルミラミネートフィルムで包み込んだ電極群に、上記の非水電解質を入れ、真空封止して、試験セルを作製した。
(安全性試験)
上述のようにして得られた試験セルを、0.1Cレートで4.3V〜2.0Vの間で1回充放電を行い、容量の確認を行った。その後、0.2Cレートで4.2Vまで充電した。その後、試験セルの中心に、長さ120mm、f5.0、先端の円錐部の径10mmの釘を、6mm/secの速さで貫通するまで刺し、試験セルの挙動(温度上昇率)を観察した。なお、試験セルの温度上昇率は、室温を基準(1)とし、室温に対して上昇した温度を倍率で示す。結果を表1に示す。
上述のようにして得られた試験セルを、0.1Cレートで4.3V〜2.0Vの間で1回充放電を行い、容量の確認を行った。その後、0.2Cレートで4.2Vまで充電した。その後、試験セルの中心に、長さ120mm、f5.0、先端の円錐部の径10mmの釘を、6mm/secの速さで貫通するまで刺し、試験セルの挙動(温度上昇率)を観察した。なお、試験セルの温度上昇率は、室温を基準(1)とし、室温に対して上昇した温度を倍率で示す。結果を表1に示す。
(電子顕微鏡観察)
上記の負極の負極合剤層に、イオンミリング装置により、アルゴンイオンを用いて、電極切断面を形成した。その後、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)を用いて、その電極切断面を観察し、エネルギー分散型X線分析法(Energy Dispersive X−ray spectrometry、EDX)により、負極合剤層中のケイ素(Si)濃度および炭素(C)濃度を測定し、負極合剤層において、銅箔と接する面側から銅箔と接する面とは反対の面側に向かって、Siを含有する第一の粒子と、Cを含有する第二の粒子との比率を測定した。結果を図8に示す。また、負極合剤層において、銅箔と接する面側から銅箔と接する面とは反対の面側(セパレータと接する面側)に向かって、Siを含有する第一の粒子およびCを含有する第二の粒子の濃度分布の有無を表1に示す。
上記の負極の負極合剤層に、イオンミリング装置により、アルゴンイオンを用いて、電極切断面を形成した。その後、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)を用いて、その電極切断面を観察し、エネルギー分散型X線分析法(Energy Dispersive X−ray spectrometry、EDX)により、負極合剤層中のケイ素(Si)濃度および炭素(C)濃度を測定し、負極合剤層において、銅箔と接する面側から銅箔と接する面とは反対の面側に向かって、Siを含有する第一の粒子と、Cを含有する第二の粒子との比率を測定した。結果を図8に示す。また、負極合剤層において、銅箔と接する面側から銅箔と接する面とは反対の面側(セパレータと接する面側)に向かって、Siを含有する第一の粒子およびCを含有する第二の粒子の濃度分布の有無を表1に示す。
<実施例2>
実施例1と同様にして、第一の粒子を作製し、得られた第一の粒子42質量%と、第二の粒子としてのグラファイト42質量%と、イミドバインダー16質量%との混合物100質量部に対して、分散媒として、NMP55質量部を混合し、負極スラリーを作製した。
以下、実施例1と同様にして、負極を作製した。
また、実施例1と同様にして、正極を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、試験セルを作製した。
得られた試験セルについて、実施例1と同様にして、安全性試験および電子顕微鏡観察を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様にして、第一の粒子を作製し、得られた第一の粒子42質量%と、第二の粒子としてのグラファイト42質量%と、イミドバインダー16質量%との混合物100質量部に対して、分散媒として、NMP55質量部を混合し、負極スラリーを作製した。
以下、実施例1と同様にして、負極を作製した。
また、実施例1と同様にして、正極を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、試験セルを作製した。
得られた試験セルについて、実施例1と同様にして、安全性試験および電子顕微鏡観察を行った。結果を表1に示す。
<実施例3>
(第一の粒子の作製)
ケイ素の原料であるSiOyとして、平均粒径が40nmのSi、炭素質物の原料として、レゾール樹脂およびナフトール樹脂を用いた。
Siと、レゾール樹脂と、ナフトール樹脂とを、質量比でSi:レゾール樹脂:ナフトール樹脂=52:33.5:14.5となるように混合した。
その混合物に、NMPを加えた後、加熱して、その混合物を固化させた。
得られた固形物を、粉砕機により、平均粒径6μmになるまで粉砕し、第一の粒子を得た。
(第一の粒子の作製)
ケイ素の原料であるSiOyとして、平均粒径が40nmのSi、炭素質物の原料として、レゾール樹脂およびナフトール樹脂を用いた。
Siと、レゾール樹脂と、ナフトール樹脂とを、質量比でSi:レゾール樹脂:ナフトール樹脂=52:33.5:14.5となるように混合した。
その混合物に、NMPを加えた後、加熱して、その混合物を固化させた。
得られた固形物を、粉砕機により、平均粒径6μmになるまで粉砕し、第一の粒子を得た。
(負極合剤層の作製)
得られた第一の粒子42質量%と、第二の粒子としてのグラファイト42質量%と、イミドバインダー16質量%との混合物100質量部に対して、分散媒として、NMP55質量部を混合し、負極スラリーを作製した。
次いで、厚さ10μmのステンレス箔上に、負極スラリーを塗布して、シート状の負極合剤層を形成した後、空気中にて、120℃で乾燥させた。
その後、負極合剤層を圧力3.5t/cm2で圧延した後、アルゴン雰囲気下、400℃で1時間熱処理し、負極を得た。
なお、第二の粒子としては、実施例1と同様のものを用いた。
得られた第一の粒子42質量%と、第二の粒子としてのグラファイト42質量%と、イミドバインダー16質量%との混合物100質量部に対して、分散媒として、NMP55質量部を混合し、負極スラリーを作製した。
次いで、厚さ10μmのステンレス箔上に、負極スラリーを塗布して、シート状の負極合剤層を形成した後、空気中にて、120℃で乾燥させた。
その後、負極合剤層を圧力3.5t/cm2で圧延した後、アルゴン雰囲気下、400℃で1時間熱処理し、負極を得た。
なお、第二の粒子としては、実施例1と同様のものを用いた。
以下、実施例1と同様にして、正極を作製した。
また、実施例1と同様にして、試験セルを作製した。
得られた試験セルについて、実施例1と同様にして、安全性試験および電子顕微鏡観察を行った。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、試験セルを作製した。
得られた試験セルについて、実施例1と同様にして、安全性試験および電子顕微鏡観察を行った。結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1と同様にして、第一の粒子を作製し、得られた第一の粒子24質量%と、第二の粒子としてのグラファイト60質量%と、イミドバインダー16質量%との混合物100質量部に対して、分散媒として、NMP55質量部を混合し、負極スラリーを作製した。
以下、実施例1と同様にして、負極を作製した。
また、実施例1と同様にして、正極を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、試験セルを作製した。
得られた試験セルについて、実施例1と同様にして、安全性試験および電子顕微鏡観察を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様にして、第一の粒子を作製し、得られた第一の粒子24質量%と、第二の粒子としてのグラファイト60質量%と、イミドバインダー16質量%との混合物100質量部に対して、分散媒として、NMP55質量部を混合し、負極スラリーを作製した。
以下、実施例1と同様にして、負極を作製した。
また、実施例1と同様にして、正極を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、試験セルを作製した。
得られた試験セルについて、実施例1と同様にして、安全性試験および電子顕微鏡観察を行った。結果を表1に示す。
<比較例2>
実施例1と同様にして、非晶質SiOと、グラファイトと、フルフリルアルコールのポリマーとを含む焼成物を作製し、その焼成物を室温まで冷却した後、粉砕機により、平均粒径0.765μmになるまで粉砕し、第一の粒子を得た。
得られた第一の粒子を用いて、実施例1と同様にして、負極スラリーを作製した。
以下、実施例1と同様にして、負極を作製した。
また、実施例1と同様にして、正極を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、試験セルを作製した。
得られた試験セルについて、実施例1と同様にして、安全性試験および電子顕微鏡観察を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様にして、非晶質SiOと、グラファイトと、フルフリルアルコールのポリマーとを含む焼成物を作製し、その焼成物を室温まで冷却した後、粉砕機により、平均粒径0.765μmになるまで粉砕し、第一の粒子を得た。
得られた第一の粒子を用いて、実施例1と同様にして、負極スラリーを作製した。
以下、実施例1と同様にして、負極を作製した。
また、実施例1と同様にして、正極を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、試験セルを作製した。
得られた試験セルについて、実施例1と同様にして、安全性試験および電子顕微鏡観察を行った。結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例1〜実施例3および比較例1では、負極合剤層の厚さ方向にて、銅箔もしくはステンレス箔からなる負極集電体と接する面側から負極集電体と接する面とは反対の面側に向かって、ケイ素および炭素の濃度分布を有することが確認できた。また、負極合剤層の負極集電体と接する面側および負極合剤層の負極集電体と接する面とは反対の面側(セパレータと接する面側)において、ケイ素の濃度が高く、炭素の濃度が低くなっていることが確認できた。また、負極合剤層の中心部において、ケイ素の濃度が低く、炭素の濃度が高くなっていることが確認できた。
このような負極合剤層におけるケイ素および炭素の濃度分布は、実施例1〜実施例3および比較例1では、第一の粒子の粒度分布が、第二の粒子の粒度分布に比べて広く、また、負極スラリー中の固形分比が低く、粘度が低いため、負極集電体上に負極スラリーを塗布した際、第一の粒子のうち、粒径が大きい粒子は負極集電体側、すなわち、負極合剤層下部側に沈み、一方、第一の粒子のうち、粒径が小さい粒子はセパレータ側、すなわち、負極合剤層上部側に浮くことに起因する。このように、第一の粒子が、負極合剤層上部または下部に偏在することにより、結果として、負極合剤層の中心部に、炭素を含有する第二の粒子の濃度が高くなる。
一方、比較例2では、第一の粒子の粒度分布が、第二の粒子の粒度分布に比べて狭く、第一の粒子の比表面積が大きいため、負極スラリーの粘度が高いため、実施例1〜実施例3および比較例1のように、負極合剤層において、第一の粒子の濃度分布が生じなかった。
このような負極合剤層におけるケイ素および炭素の濃度分布は、実施例1〜実施例3および比較例1では、第一の粒子の粒度分布が、第二の粒子の粒度分布に比べて広く、また、負極スラリー中の固形分比が低く、粘度が低いため、負極集電体上に負極スラリーを塗布した際、第一の粒子のうち、粒径が大きい粒子は負極集電体側、すなわち、負極合剤層下部側に沈み、一方、第一の粒子のうち、粒径が小さい粒子はセパレータ側、すなわち、負極合剤層上部側に浮くことに起因する。このように、第一の粒子が、負極合剤層上部または下部に偏在することにより、結果として、負極合剤層の中心部に、炭素を含有する第二の粒子の濃度が高くなる。
一方、比較例2では、第一の粒子の粒度分布が、第二の粒子の粒度分布に比べて狭く、第一の粒子の比表面積が大きいため、負極スラリーの粘度が高いため、実施例1〜実施例3および比較例1のように、負極合剤層において、第一の粒子の濃度分布が生じなかった。
実施例1〜実施例3では、負極合剤層において、第一の粒子が濃度分布を有し、かつ、第一の粒子と第二の粒子の合計質量に対する、第一の粒子の質量の割合が50%以上であるので、安全性試験(釘刺し試験)の結果、緩やかな温度上昇が起こり、その温度上昇は室温を基準として4倍未満(100℃未満)であった。また、僅かな試験セル内部の短絡により電圧が低下するものの、試験セルの発火、発煙および膨張は生じなかった。これは、試験セルに釘を刺すことによって、内部短絡が起こった際、釘の周辺に存在する第一の粒子が放電し、第一の粒子に含まれるケイ素の電子伝導性が低下し、内部短絡部の周辺で局所的に抵抗が増大し、過剰に電流が流れることを防いでいるためである。
一方、比較例1では、負極合剤層において、第一の粒子が濃度分布を有するものの、第一の粒子と第二の粒子の合計質量に対する、第一の粒子の質量の割合が50%未満であるので、安全性試験(釘刺し試験)の結果、急激な温度上昇が起こり、その温度上昇は室温を基準として22倍以上(400℃以上)であった。また、試験セルに釘を刺すことによって、内部短絡が起こり、釘の周辺に存在する第一の粒子が放電して、第一の粒子の電子伝導性が低下しても、第二の粒子に含まれる炭素により導電性が確保され、試験セルに過剰に電流が流れ、それに伴って、試験セルが過剰に発熱したり、試験セルが発火したりした。
一方、比較例1では、負極合剤層において、第一の粒子が濃度分布を有するものの、第一の粒子と第二の粒子の合計質量に対する、第一の粒子の質量の割合が50%未満であるので、安全性試験(釘刺し試験)の結果、急激な温度上昇が起こり、その温度上昇は室温を基準として22倍以上(400℃以上)であった。また、試験セルに釘を刺すことによって、内部短絡が起こり、釘の周辺に存在する第一の粒子が放電して、第一の粒子の電子伝導性が低下しても、第二の粒子に含まれる炭素により導電性が確保され、試験セルに過剰に電流が流れ、それに伴って、試験セルが過剰に発熱したり、試験セルが発火したりした。
以上の結果から、実施例1〜実施例3のように、負極合剤層の厚さ方向にて、負極集電体と接する面側から負極集電体と接する面とは反対の面側に向かって、ケイ素を含む第一の粒子が濃度分布を有し、かつ、第一の粒子と第二の粒子の合計質量に対する、第一の粒子の質量の割合が50%以上であれば、第一の粒子と第二の粒子を含有する負極を用いた試験セルの安全性を向上できることを確認できた。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10・・・負極、11・・・負極集電体、12・・・負極合剤層、20・・・非水電解質二次電池、21・・・捲回電極群、22・・・外装材、23・・・負極、24・・・セパレータ、25・・・正極、26・・・負極端子、27・・・正極端子、30・・・非水電解質二次電池、31・・・積層型電極群、32・・・外装材、33・・・正極、33a・・・正極集電体、34・・・負極、34a・・・負極集電体、35・・・セパレータ、36・・・負極端子、37・・・正極端子、40・・・非水電解質二次電池パック、41・・・単電池、42・・・粘着テープ、43・・・組電池、44・・・プリント配線基板、45・・・サーミスタ、46・・・保護回路、47・・・通電用端子、48・・・正極側リード、49・・・正極側コネクタ、50・・・負極側リード、51・・・負極側コネクタ、52・・・配線、53・・・配線、54a・・・プラス側配線、54b・・・マイナス側配線、55・・・配線、56・・・保護シート、57・・・収納容器、58・・・蓋。
Claims (6)
- 集電体と、前記集電体上に形成され、第一の粒子、第二の粒子および結着剤を含有する電極合剤層と、を含み、
前記第一の粒子は、ケイ素と、ケイ素酸化物と、炭素質物とからなり、
前記第二の粒子は、電子伝導性を有し、酸素の含有量が1%以下であり、
前記電極合剤層は、その厚さ方向にて、前記集電体の近傍および前記集電体と接する面とは反対の面の近傍におけるケイ素の濃度が、中心部におけるケイ素の濃度よりも高い非水電解質二次電池用負極。 - 前記電極合剤層は、その厚さ方向にて、前記集電体の近傍および前記集電体と接する面とは反対の面の近傍において、前記第一の粒子の濃度が前記第二の粒子の濃度よりも高く、中心部において、前記第二の粒子の濃度が前記第一の粒子の濃度よりも高い請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極。
- 前記第一の粒子の含有量は、前記第一の粒子と前記第二の粒子の合計質量を100質量%とした場合、50質量%以上である請求項1または2に記載の非水電解質二次電池用負極。
- 前記第一の粒子の粒度分布の10%径は、前記第二の粒子の粒度分布の10%径よりも小さく、前記第一の粒子の粒度分布の90%径は、前記第二の粒子の粒度分布の90%径よりも大きい請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極。
- 前記第一の粒子の粒度分布の10%径は3.1μm未満、前記第一の粒子の粒度分布の90%径は6μm以上、前記第二の粒子の粒度分布の10%径は3.1μm以下、前記第二の粒子の粒度分布の90%径は5μm以上である請求項4に記載の非水電解質二次電池用負極。
- 外装材と、前記外装材内に収納された正極と、前記外装材内に収納されたセパレータと、前記外装材内に前記正極と空間的に離間し、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極からなる負極と、前記外装材内に充填された非水電解質と、を具備する非水電解質二次電池。
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