JP2016062770A - 蓄電素子および蓄電素子の製造方法 - Google Patents

蓄電素子および蓄電素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】巻回型の電極体と電極体に接続された集電体とを備える蓄電素子において、集電体未塗工部分の積層部とリードフレーム板接続部のストレスを軽減する構造と方法の提供。
【解決手段】電極が巻回されることで形成された電極体120と、電極体に接続された集電体とを備える蓄電素子は電極体は巻回軸の方向の一端に、電極の活物質が塗工されていない部分である未塗工部123aが積層された積層部126を有する。積層部は、集電体と接続された部分である接続部129の、電極体の周方向の両側のうちの少なくとも一方の側に設けられた切込部127であって、1以上の未塗工部それぞれにおける、巻回軸の方向に沿った切り込み127aが形成された部分が積層された切込部127と、切込部の外周側に位置する非切込部128であって、1以上の未塗工部それぞれにおける切り込みを有しない部分が積層された非切込部とを有する蓄電素子。
【選択図】図4

Description

本発明は、電極体と電極体に接続された集電体とを備える蓄電素子に関する。
従来、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子は、例えば、正極および負極と、正極と負極との間に配置されたセパレータとが積層された電極体を有する。
電極体の正極および負極のそれぞれの端部には、活物質が塗工されていない金属箔部分である未塗工部が積層された積層部が形成されており、積層部にはリード板または集電体等の金属部材が接続される。
このような構造の蓄電素子における積層部に関する技術も開示されている。例えば、特許文献1には、電極体(発電要素)の両端部に突出した電極のアルミニウム箔または銅箔を内側に曲げることで、振動等を受けた場合に、このアルミニウム箔または銅箔が電池ケースのアルミラミネートシートを傷付けるようなことがない旨が開示されている。
特開2005−174602号公報
ここで、電極が巻回されることで形成された、いわゆる巻回型の電極体の場合、例えば、積層部を構成する複数の未塗工部を、厚み方向に寄せ集めた(圧縮した)状態で、集電体と接続される。
より具体的には、電極体において巻回軸を挟んで両側に位置する積層部のうちの一方が、例えば厚み方向の中央部を基準として寄せ集められ、集電体が有する長尺状の接続板部と溶接等により接続される。
この場合、巻回軸に近い内周側の複数の未塗工部は、積層方向の外周側への可動範囲が狭いにも関わらず、外周側に寄せられるように移動されるため、比較的大きなストレスが生じる場合がある。このことは、例えば、未塗工部の損傷等の不具合の発生の要因ともなる。
本発明は、上記従来の課題を考慮し、巻回型の電極体と電極体に接続された集電体とを備える蓄電素子であって、品質の高い蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、電極が巻回されることで形成された電極体と、前記電極体に接続された集電体とを備える蓄電素子であって、前記電極体は、巻回軸の方向の一端に、前記電極の、活物質が塗工されていない部分である未塗工部が積層された積層部を有し、前記積層部は、前記集電体と接続された部分である接続部の、前記電極体の周方向の両側のうちの少なくとも一方の側に設けられた切込部であって、1以上の未塗工部それぞれにおける、前記巻回軸の方向に沿った切り込みが形成された部分が積層された切込部と、前記積層部の積層方向において前記切込部の外周側に位置する非切込部であって、1以上の未塗工部それぞれにおける前記切り込みを有しない部分が積層された非切込部とを有する。
この構成によれば、積層部の、集電体と接続される部分(接続部)の周方向における側方に、巻回軸の方向に沿った切り込みを有する切込部と、切込部の外周側の非切込部とが設けられる。
これにより、巻回型の電極体における内周側の1以上の未塗工部に過大なストレスを与えない状態で、当該1以上の未塗工部を積層部の積層方向の中央付近に寄せることができる。その結果、未塗工部の予期しない破れ等の不具合の発生が抑制される。
また、積層部の積層方向の中央付近に複数の未塗工部を寄せ集め、その状態で、集電体とこれら複数の未塗工部(積層部)とを、溶接等によって接続することができる。従って、未塗工部の巻回軸の方向の長さを長くすることに起因する蓄電容量の低下等の問題を生じさせずに、蓄電素子を構成することができる。
また、切込部の外周側には、切り込みのない部分(非切込部)が設けられているため、集電体と溶接等によって接続される積層部の全体としての強度を、所定の強度に維持することができる。つまり、本態様の蓄電素子によれば、積層部の、集電体との接続のための成形がしやすくなる。また、積層部全体としての強度の維持も図られる。
さらに、電極体の内周部に切込部が設けられることで、例えば、電極体の湾曲部における未塗工部に生じ易い電流の集中を抑制することができ、これにより、電流の集中に起因する電極体の局所的な劣化が抑制される。
このように、本態様の蓄電素子は、巻回型の電極体と電極体に接続された集電体とを備える蓄電素子であって、品質の高い蓄電素子である。
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記切込部は、前記接続部の前記周方向の両側にそれぞれ設けられ、前記非切込部は、2つの前記切込部それぞれの前記積層方向における外周側に設けられているとしてもよい。
この構成によれば、積層部における接続部の周方向の両側に切込部が設けられるため、複数の未塗工部を、積層方向の中央付近に寄せ集めた場合における、内周側の複数の未塗工部に生じるストレスを更に軽減することができる。つまり、積層部の、集電体との接続のための成形性が更に向上される。
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記切込部は、前記切り込みを有する前記未塗工部が複数積層されることで形成されており、複数の前記未塗工部のうちの2つの前記未塗工部の、前記非切込部に近い一方の前記切り込みの長さは、他方の前記切り込みの長さよりも短いとしてもよい。
この構成によれば、例えば、複数の未塗工部の寄せ集めの基準位置よりも内周側でかつ基準位置に近い未塗工部に、基準位置よりも内周側でかつ基準位置から遠い未塗工部よりも短い切り込みを形成することができる。つまり、基準位置に近い未塗工部の切り込み長さを必要最小限に抑えることができる。これにより、積層部の成形性の向上と強度の維持とがバランスよく両立される。
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記切込部は、前記切り込みを有する前記未塗工部が複数積層されることで形成されており、複数の前記未塗工部それぞれの前記切り込みは、前記非切込部に近づくほど短くなるように形成されているとしてもよい。
この構成によれば、複数の未塗工部のそれぞれについて、寄せ集めの基準位置よりも内周側でかつ基準位置に近いほど、切り込みの長さを短くすることができる。つまり、複数の未塗工部それぞれの切り込み長さを必要最小限に抑えることができる。これにより、積層部の成形性の向上と強度の維持とがバランスよく両立される。
また、本発明の一態様に係る蓄電素子において、前記電極体は、湾曲部と直線部とを有する扁平形状であり、前記切込部は、前記積層部における直線部に形成されているとしてもよい。
この構成によれば、例えば、積層部に切込部を形成するための作業が容易化される。
また、本発明の一態様に係る蓄電素子の製造方法は、電極が巻回されることで形成された電極体と、前記電極体に接続された集電体とを備える蓄電素子の製造方法であって、前記電極体は、巻回軸の方向の一端に、前記電極の活物質が塗工されていない部分である未塗工部が積層された積層部を有し、前記製造方法は、前記積層部の積層方向における内周側の1以上の未塗工部に、前記巻回軸の方向に沿った切り込みを形成する切り込み形成工程と、前記積層部における前記切り込みの位置の、前記電極体の周方向の両側のうちの一方の側に、前記集電体を接続する接続工程とを含む。
この製造方法によれば、積層部における内周側の1以上の未塗工部に、巻回軸の方向に沿った切り込みが形成される。また、当該切り込みの周方向における側方の部分に、集電体が接続される。
これにより、上記いずれかの態様に係る蓄電素子を製造することができる。つまり、本態様に係る蓄電素子の製造方法によれば、巻回型の電極体と集電体とが接続される蓄電素子であって、品質の高い蓄電素子を製造することができる。
本発明によれば、巻回型の電極体と電極体に接続された集電体とを備える蓄電素子であって、品質の高い蓄電素子を提供することができる。
実施の形態における電池の内部構造の概要を示す斜視図である。 実施の形態における集電体と電極端子との接続態様を示す図である。 実施の形態における電極体の構成概要を示す斜視図である。 実施の形態の電極体における切込部の概要を示す模式図である。 実施の形態における積層部と集電体の接続板部とが接続された状態を示す模式図である。 図5に対応する、積層部付近の拡大斜視図である。 実施の形態における積層部および接続板部の断面の概要を示す図である。 実施の形態の変形例1の電極体における切込部の概要を示す模式図である。 実施の形態の変形例1における積層部および接続板部の断面の概要を示す図である。 実施の形態の変形例2の電極体における切込部の概要を示す模式図である。 実施の形態の変形例2における積層部と集電体とが接続された状態を示す模式図である。 実施の形態の変形例3の積層部における複数の切り込みの長さを示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態における蓄電素子について説明する。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
また、以下で説明する実施の形態は、本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
まず、図1および図2を用いて、実施の形態における蓄電素子10の全般的な説明を行う。
図1は、実施の形態における蓄電素子10の内部構造の概要を示す斜視図である。具体的には、図1は、蓄電素子10の内部構造を図示するために、後述する電池容器100の一部の図示が省略された図である。
図2は、実施の形態における集電体140と負極端子300との接続態様を示す図である。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、例えば、非水電解質二次電池である。非水電解質電池としては、例えば、正極活物質がコバルト酸リチウムなどのリチウム遷移金属酸化物であり、負極活物質が炭素材料であるリチウムイオン二次電池を挙げることができる。
なお、蓄電素子10の種類は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよく、また、一次電池であってもよい。また、蓄電素子10は、リチウムイオンキャパシタ等のキャパシタであってもよい。
図1に示すように、実施の形態における蓄電素子10は、電池容器100と、正極端子200と、負極端子300とを備える。正極端子200は正極の電極端子であり、負極端子300は負極の電極端子である。
電池容器100は、金属からなる矩形筒状で底を備える本体101と、本体101の開口を閉塞する金属製の蓋板110とで構成されている。また、電池容器100は、電極体120等を内部に収容後、蓋板110と本体101とが溶接等されることにより、内部を密封する構造を有する。
正極端子200は、電池容器100の気密性を保つためのパッキン230を介して電池容器100の蓋板110に取り付けられている。負極端子300も同様にパッキン330を介して電池容器100の蓋板110に取り付けられている。
なお、パッキン230および330のそれぞれは、例えば絶縁性の樹脂で形成されており、金属製の正極端子200および負極端子300と、金属製の電池容器100(蓋板110)との間の電気的な絶縁の役割も有している。
また、図1に示すように、電池容器100の内方には、電極体120が収容されており、さらに、正極側の集電体130と、負極側の集電体140とが配置されている。なお、蓄電素子10の電池容器100の内部には電解液などの液体が封入される場合があるが、当該液体の図示は省略する。
また、図1には表されていないが、集電体130および集電体140のそれぞれと、蓋板110との間にも、集電体130および集電体140と、蓋板110とを絶縁するパッキン(下パッキン)が配置されている。
電極体120は、正極と負極とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる部材であり、全体が長円形状となるように形成されている。電極体120の詳細については、図3を用いて後述する。
集電体130は、正極端子200および電極体120に接続された金属部材である。集電体130の素材としては、例えば、電極体120の正極と同じ素材であるアルミニウム、または、アルミニウム合金が採用される。集電体130は、電極体120と接続される一対の長尺状の接続板部132を有している。
集電体140は、負極端子300および電極体120に接続された金属部材である。集電体140の素材としては、例えば、電極体120の負極と同じ素材である銅、または、銅合金が採用される。集電体140は、電極体120と接続される一対の長尺状の接続板部142を有している。
また、正極端子200および集電体130は、本実施の形態では、かしめによって接続されている。負極端子300および集電体140も同様にかしめによって接続されている。
例えば、図2に示すように、負極端子300はリベット部305を有している。このリベット部305が、パッキン330、蓋板110(図1参照)、および、図示しない下パッキンを貫通し、集電体140の、電極接続部141に設けられた貫通孔141aに挿入された状態で、リベット部305の先端がかしめられる。これにより、負極端子300と集電体140とが接続される。
正極端子200も同様に、正極端子200が有するリベット部がかしめられることで、集電体130と接続されている。
このような構成の蓄電素子10において、集電体130および集電体140のそれぞれと、電極体120とは、例えば超音波溶接によって接続されている。
電極体120は、巻回軸の方向(本実施の形態におけるX軸方向)の一端に、活物質が塗工されていない部分である未塗工部が積層された積層部を有する。本実施の形態では、図1に示すように、電極体120は、正極の未塗工部122aが積層された積層部136と、負極の未塗工部123aが積層された積層部126とを有する。
積層部136には、集電体130が有する一対の接続板部132が接続され、積層部126には、集電体140が有する一対の接続板部142が接続される。
集電体140に着目して説明すると、一対の接続板部142(図2以降の図において、接続板部142aおよび142bと表記)が、電極体120の負極側の積層部126を挟むように集電体140が配置される。その状態で、接続板部142aおよび142bのそれぞれと、積層部126とが、例えば超音波溶接によって接続される。
この接続の際、例えば接続板部142aに接続される複数の未塗工部123aは、積層方向の中央付近に寄せ集められ、加圧されながら接続板部142aに接続される。
このような作業において、内周側から外周側に向かって寄せ集められる1以上の未塗工部123aに生じるストレスの軽減等のために、本実施の形態では、電極体120の1以上の未塗工部123aに切り込みが形成されている。
以下、本実施の形態に係る電極体120の構成および特徴を図3〜図7を用いて説明する。まず、図3を用いて、電極体120の基本的な構成を説明する。
図3は、実施の形態における電極体120の構成概要を示す斜視図である。
電極体120は、電極が巻回されることで形成された電極体の一例である。本実施の形態では、図3に示すように、電極体120は、正極122および負極123と、2枚のセパレータ124、125とが交互に積層されかつ巻回されることで形成されている。
つまり、電極体120は、正極122と、セパレータ124と、負極123と、セパレータ125とがこの順に積層され、かつ、断面が長円形状になるように巻回されることで形成されている。
すなわち、電極体120は、図3に示すように湾曲部と直線部とを有する扁平形状である。具体的には、電極120は、図3における上下の湾曲部(Z軸方向プラス側およびマイナス側の、電極がターンしている部分)と、上下の湾曲部の間の直線部(電極がZ軸方向と平行になっている部分)とを有している。
なお、図3において、符号Wが付された一点鎖線は、電極体120の巻回軸を表している。巻回軸Wは、電極等を巻回する際の中心軸となる仮想的な軸であり、本実施の形態では、電極体120の中心を通るX軸に平行な直線である。
正極122は、アルミニウムからなる長尺帯状の金属箔の表面に、正極活物質を含む合剤層が形成されたものである。
正極122が有する合剤層に含まれる正極活物質としては、例えば、LiMPO、LiMSiO、LiMBO(Mは、Fe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のポリアニオン化合物、チタン酸リチウム、マンガン酸リチウム等のスピネル化合物、LiMO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のリチウム遷移金属酸化物等を用いることができる。
負極123は、銅からなる長尺帯状の金属箔の表面に、負極活物質層を含む合剤層が形成されたものである。
負極123が有する合剤層に含まれる負極活物質としては、例えばリチウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。例えば、リチウム金属、リチウム合金(リチウム−アルミニウム、リチウム−シリコン、リチウム−鉛、リチウム−錫、リチウム−アルミニウム−錫、リチウム−ガリウム、およびウッド合金等のリチウム金属含有合金)の他、リチウムを吸蔵・放出可能な合金、炭素材料(例えば黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温焼成炭素、非晶質カーボン等)、金属酸化物、リチウム金属酸化物(LiTi12等)、ポリリン酸化合物などが挙げられる。
このように構成された電極体120において、より具体的には、正極122と負極123とは、セパレータ124、125を介し、巻回軸Wの方向に互いにずらして巻回されている。
そして、正極122および負極123は、それぞれのずらされた方向の端縁部に、活物質が塗工されていない部分である未塗工部を有する。なお、未塗工部は、例えば「合剤層非形成部」とも呼ばれる。
具体的には、正極122は、巻回軸Wの方向の一端に、正極活物質が塗工されていない未塗工部122aが積層された積層部136を有している。また、負極123は、巻回軸Wの方向の他端に、負極活物質が塗工されていない未塗工部123aが積層された積層部126を有している。
つまり、正極122の露出した金属箔の層によって積層部136が形成され、負極123の露出した金属箔の層によって積層部126が形成されている。
このように、電極体120の巻回軸Wの方向の両端部のうちの一方は積層部136を有し、他方は積層部126を有する。
集電体130は、一対の接続板部132の間に積層部136が配置された状態で、これら接続板部132と積層部136とが超音波溶接によって接続されることで、電極体120の正極122と接続される。
また、集電体140は、一対の接続板部142(142aおよび142b)の間に積層部126が配置された状態で、これら接続板部142と積層部126とが超音波溶接によって接続されることで、電極体120の正極122と接続される。
なお、図3では、積層部126の、巻回軸Wを挟んで両側に位置する部分のそれぞれを、積層部126aおよび126bと表記している。積層部126aは、集電体140が有する接続板部142aと接続され、積層部126bは集電体140が有する接続板部142bと接続される。
つまり、集電体140と積層部126との接続の際、積層部126aの、巻回軸Wに近い1以上の未塗工部123a(内周部の1以上の未塗工部123a)は、Y軸方向プラス側に寄せられる。また、積層部126bの、巻回軸Wに近い1以上の未塗工部123a(内周部の1以上の未塗工部123a)は、Y軸方向マイナス側に寄せられる。
本実施の形態における電極体120は、上記接続によって生じ得る不具合の抑制等のための切り込み127aを有している。切り込み127aは、積層された1以上の未塗工部において、巻回軸Wの方向に沿って形成されている。
本実施の形態では、集電体130または140への接続の対象となる、複数の未塗工部のうちの最内周に位置する未塗工部を含む、複数の未塗工部のそれぞれに、切り込み127aが形成されている。つまり、図3では、負極側の積層部126に設けられた切り込み127aの端部の位置を直線で表しているが、正極側の積層部136にも同様に切り込みが形成されている。
また、本実施の形態では、電極体120の積層部126における直線部に、切り込み127aが形成されている。
以下、実施の形態における電極体120が有する切り込み127aおよびその効果等について図4〜図7を用いて説明する。
なお、本実施の形態では、負極側の部材(負極端子300および集電体140等)と、正極側の部材(正極端子200および集電体130等)の形状および取り付け構造等は、実質的に同一である。そのため、以下では、主として、負極側の部材に関する事項について説明し、正極側の部材に関する事項についてはその説明を適宜省略する。
また、積層部126aおよび126bのそれぞれにおける、集電体140との接続の態様および切り込み127aが存在することによる効果等も共通する。そのため、主として、積層部126aと接続板部142aとに関する事項について説明し、積層部126bと接続板部142bとに関する事項についてはその説明を適宜省略する。
図4は、実施の形態の電極体120における切込部127の概要を示す模式図である。
図5は、実施の形態における積層部126aと集電体140の接続板部142aとが接続された状態を示す模式図である。
図6は、図5に対応する、積層部12a6付近の拡大斜視図である。
図7は、実施の形態における積層部126aおよび接続板部142aの断面の概要を示す図である。なお、図7では、図6におけるAの部分の、接続板部142aの長手方向(Z軸方向)に直交する断面が模式的に示されている。
図4〜図7に示すように、電極体120の積層部126aは、集電体140と接続された部分である接続部129を有する。なお、説明の便宜上、接続部129の、集電体140と接続される前の状態、つまり、積層部126aにおける集電体140と接続されるべき部分についても「接続部129」と表記する。
また、積層部126aは、接続部129の、電極体120の周方向の両側のうちの少なくとも一方の側に設けられた切込部127を有する。切込部127は、1以上の未塗工部123aそれぞれにおける、巻回軸Wの方向に沿った切り込み127aが形成された部分が積層されることで形成されている。
なお、本実施の形態では、電極体120における内周側の複数の未塗工部123aに、巻回軸Wに平行な切り込み127aが形成されており、これら切り込み127aの長さは同一である。
積層部126aはさらに、積層方向において切込部127の外周側に位置する非切込部128を有する。非切込部128は、1以上の未塗工部123aそれぞれの切り込み127aを有しない部分が積層されることで形成されている。
ここで、本実施の形態では、積層部126aを構成する複数の未塗工部123aは、集電体140の接続板部142aとの接続前における積層方向の幅の中央(略中央を含む)に寄せ集められる。なお、図4および図5では、積層部126aの積層方向の中央位置が、一点鎖線Pで表されている。
このように積層部126aの複数の未塗工部123aを中央に寄せ集めることで、例えば図3に示すように、巻回軸Wの方向の端部が揃えられた複数の未塗工部123aの、積層方向から見た場合の重複面積を最大化することができる。
これにより、例えば、積層部126aと集電体140の接続板部142aとの溶接等による接続の信頼性を向上させることができる。
このように、積層方向の中央に向けて寄せ集められる複数の未塗工部123aのうち、内周側の未塗工部123a(例えば図4における一点鎖線Pの左側の複数の未塗工部123a)は、積層方向における外周側への可動範囲が本来的には狭く、かつ、外周側に寄せられるように移動される。
そのため、内周側の未塗工部123aには、過大なストレスが掛けられることが考えられ、このことは、積層部126aと接続板部142aとの接続の際、または、接続後における、未塗工部123aの予期せぬ破れ等の要因となる。
また、例えば、電極体120の最内周に向けて複数の未塗工部123aを寄せ集めることで、上記ストレスの問題は改善されるが、その一方で、外周側の複数の未塗工部123aの、巻回軸Wの方向の長さを長くする必要がある。このことは、活物質が塗工された部分(塗工部)の減少を招き、蓄電容量の低下という別の問題を生じさせる。
そこで、本実施の形態における電極体120では、接続部129の側方における内周側に、切込部127が設けられている。つまり、外周側に寄せられるように移動される1以上の未塗工部123aのそれぞれに、巻回軸Wの方向に沿った切り込み127aが形成されている。
これにより、これら未塗工部123aに掛かるストレスを抑制しながら、図5および図6に示すように、複数の未塗工部123aを積層方向の中央付近に寄せ集めること(積層部126aを積層方向に圧縮すること)ができる。その結果、未塗工部123aの予期しない破れ等の不具合の発生が抑制される。
また、複数の未塗工部123aを積層方向の中央を基準に寄せ集めた状態で、集電体140とこれら複数の未塗工部123a(積層部126a)とを、溶接等によって接続することができる。そのため、未塗工部123aの巻回軸Wの方向の長さを、比較的に短くできる。すなわち、未塗工部123aの巻回軸Wの方向の長さを長くすることに起因する蓄電容量の低下等の問題を生じさせずに、蓄電素子10を構成することができる。
また、積層部126aにおいて、切込部127の外周側には、切り込み127aが形成されていない非切込部128が設けられており、これにより、積層部126aの全体としての強度を、所定の強度に維持することができる。
すなわち、本実施の形態の蓄電素子10では、複数の未塗工部123aが積層されることで形成された積層部126aの、集電体140との接続のための成形がしやすくなる。また、積層部126aの全体としての強度の維持も図られる。
また、本実施の形態では、図4に示すように、接続部129の、電極体120における周方向の両側に切込部127が設けられているため、内周側の複数の未塗工部123aに生じるストレスを更に軽減することができる。つまり、積層部126aの成形性が更に向上される。
ここで、一般に、比較的に巻回数の多い電極体では、電極(正極および負極)の湾曲部における内周側に電流が集中しやすい。このことは、特に未塗工部において顕著である。この場合、長期にわたって繰り返される充放電サイクルにおいて、電流が集中する箇所に例えばリチウムの電析が生じ、これにより電極体が局所的に劣化する。
しかし、本実施の形態における電極体120では、内周側における1以上の未塗工部123aに、切り込み127aが形成されている。そのため、湾曲部の内周側における電流の集中が抑制され、これにより、長期の充放電サイクルで生じ得る局所的な劣化が抑制される。つまり、電極体120の品質の維持が図られる。
また、本実施の形態では、電極体120は、湾曲部と直線部とを有する扁平形状であり、切込部127は、積層部126における直線部に形成されている(例えば、図4参照)。そのため、例えば、レーザー光等を用いた切り込み127aの形成が容易である。つまり、積層部126に切込部127を形成するための作業が容易化される。
なお、電極体120が切込部127および非切込部128を有することにより生じる上記の各種特徴は、正極側の積層部136にも適用される。さらに、後述する各種変形例において説明される積層部126(126a、126b)の特徴等についても同様に、正極側の積層部136にも適用される。
このように、本実施の形態における蓄電素子10は、巻回型の電極体120と電極体120に接続された集電体140とを備える蓄電素子10であって、品質の高い蓄電素子10である。
なお、本実施の形態における蓄電素子10の製造方法としては、例えば、以下の工程を含む製造方法が例示される。
すなわち、蓄電素子10の製造方法は、積層部126の積層方向における内周側の1以上の未塗工部123aに、巻回軸Wの方向に沿った切り込み127aを形成する切り込み形成工程と、積層部126における切り込み127aの位置の、電極体120の周方向の両側のうちの一方の側に、集電体140を接続する接続工程とを含む。
ここで、電極体120の積層部126に切込部127を形成する場合、例えば、強度および照射角度等が制御されたレーザー光を用いて、1以上の未塗工部123aに切り込み127aを形成することができる。
つまり、蓄電素子10の製造工程における制御の下で、1以上の未塗工部123aに切り込み127aが形成される。そのため、上述のような、未塗工部123aに過大なストレスが掛けられることで発生する破れ等とは異なり、1以上の未塗工部123aに対し、積層部126と集電体140との接続に適した位置および長さに切り込み127aを形成することができる。また、後述するように、複数の未塗工部123aそれぞれに、互いに長さの異なる切り込み127aを形成することも可能である。
また、微小な金属片等の異物の発生を抑制しながら未塗工部123aに切り込み127aを形成すること、または、切り込み127aの形成中もしくは形成後に、当該形成において発生した異物を除去することも可能である。
このように、本実施の形態における蓄電素子10では、製造工程における制御の下で、電極体120の1以上の未塗工部123aに切り込み127aを形成する。そのため、例えば集電体140の形状またはサイズに応じた態様の切込部127を電極体120に精度よく設けることが可能である。また、切り込み127aの形成により発生し得る異物の影響を蓄電素子10から排除することが可能である。
また、蓄電素子10が備える電極体120は、図3〜図6に示す切込部127とは異なる態様の切込部127を有してもよい。そこで、以下に、実施の形態における電極体120に関する各種の変形例を説明する。
(変形例1)
図8は、実施の形態の変形例1の電極体120における切込部127の概要を示す模式図である。
図9は、実施の形態の変形例1における積層部126aおよび接続板部142aの断面の概要を示す図である。
上記実施の形態では、集電体140と積層部126との接続の信頼性の向上等の観点から、積層部126の積層方向の中央を基準として、複数の未塗工部123aを寄せ集めるとした。
しかしながら、複数の未塗工部123aを寄せ集める基準は、積層部126の積層方向の中央には限定されず、例えば、集電体140の形状およびサイズ等に応じて、積層部126の積層方向の中央以外の位置に設定されてもよい。
例えば、図8に示すように、積層部126の積層方向の外周寄りの位置(一点鎖線P´の位置)を基準として、積層部126を構成する複数の未塗工部123aを寄せ集めてもよい。
この場合、例えば図9に示すように、一点鎖線P´から遠い内周側の未塗工部123aの、接続板部142aに対する接続可能な長さ(巻回軸Wの方向の長さ)は比較的に短くなる。しかし、積層部126全体として、接続板部142aとの接続に必要な面積を確保することは可能である。
本変形例における電極体120では、一点鎖線P´よりも内周側の複数の未塗工部123aに切り込み127aを形成することで、接続部129の、周方向の側方であって、かつ内周側に切込部127が設けられる。また、切込部127の外周側には、切り込み127aを形成しないことにより非切込部128が設けられる。
これにより、内周側から外周側に寄せられるように移動される複数の未塗工部123aのストレスが軽減され、非切込部128の存在により、積層部126の全体としての強度が維持される。また、内周側に切込部127が存在することで、電極体120の湾曲部における電流の集中も抑制される。
つまり、電極体120の積層部126において、複数の未塗工部123aが寄せ集められる基準となる位置よりも内周側に切込部127を設け、かつ、その外周側に非切込部128を設ける。これにより、上記実施の形態で説明したように、内周側の1以上の未塗工部123aの保護、積層部126の強度の維持、および、電極体120における局所的な劣化の抑制等の効果を得ることができる。
(変形例2)
図10は、実施の形態の変形例2の電極体120における切込部127の概要を示す模式図である。
図11は、実施の形態の変形例2における積層部126と集電体140と接続された状態を示す模式図である。
図10に示す電極体120の積層部126は、湾曲部(図10では上下両方の湾曲部)の内周側に、切込部127を有する。また、2つの湾曲部の切込部127それぞれの外周側に非切込部128が設けられている。
つまり、本変形例では、巻回軸Wを挟んで対向する積層部126aおよび積層部126bの間に相当する位置に、切込部127と非切込部128とが設けられている。
これにより、例えば図11に示すように、積層部126aおよび積層部126bのそれぞれについて、それぞれの厚み方向の中央付近を基準に複数の未塗工部123aを寄せ集めた場合、内周側の複数の未塗工部123aを無理なく寄せ集めることができる。
つまり、外周側への可動範囲の狭さが問題となる内周側の複数の未塗工部123aのそれぞれにおいて集電体140との接続の際に生じうるストレスを、湾曲部に設けられた切込部127によって軽減することができる。
また、切込部127の外周側に存在する非切込部128により、積層部126の全体としての強度は維持される。さらに、電極体120の湾曲部の内周側に切込部127が存在することで、当該内周側における電流の集中が抑制され、その結果、局所的な劣化が抑制される。
(変形例3)
図12は、実施の形態の変形例3の積層部126aにおける複数の切り込み127aの長さを示す模式図である。
本変形例における積層部126aは、上記実施の形態における積層部126aと同じく、切込部127と非切込部128とを有し、積層方向の中央位置(一点鎖線P)を基準として複数の未塗工部123aが寄せ集められるよう設計されている。
しかしながら、本変形例における積層部126aは、切込部127を構成する複数の切り込み127aの長さが同一ではない点において、上記実施の形態とは異なる。
具体的には、切込部127は、切り込み127aを有する未塗工部123aが複数積層されることで形成されている。これら複数の未塗工部123aのうちの2つの未塗工部123aの、非切込部128に近い一方の切り込み127aの長さは、他方の切り込み127aの長さよりも短い。
例えば、図12に示される4つの切り込み127aのうち、非切込部128に最も近い切り込み127aの長さL1は、非切込部128から最も遠い切り込み127aの長さL4よりも短い。
つまり、複数の未塗工部123aの寄せ集めの基準位置よりも内周側であって、当該基準位置に近い未塗工部123aは、寄せ集めの際の変位は比較的に小さいため、切り込み127aの長さが比較的に短い場合であっても過大なストレスは生じない。
そこで、2つの未塗工部123aを比較した場合に、非切込部128に近い一方の未塗工部123aの切り込み127aの長さを、他方の切り込み127aの長さよりも短くする。
つまり、複数の未塗工部123aの寄せ集めの基準位置に近い未塗工部123aの切り込み127aの長さを必要最小限に抑えてもよい。これにより、積層部126の成形性の向上と強度の維持とをバランスよく両立させることができる。
さらに、本変形例では、切込部127に含まれる、複数の未塗工部123aそれぞれの切り込み127aは、非切込部128に近づくほど短くなるように形成されている。
具体的には、図12に示される4つの切り込み127aそれぞれの長さ(L1〜L4)は、L4、L3、L2、L1の順に短くなっている。つまり、4つの切り込み127aそれぞれの長さは、非切込部128に近づくほど短い。
すなわち、集電体140との接続の際に外周側に向けて移動される複数の未塗工部123aそれぞれの切り込み127aの長さを、当該未塗工部123aの変位量に応じた必要最小限の長さに抑えてもよい。これにより、積層部126の成形性の向上と強度の維持とをバランスよく両立させることができる。
(他の実施の形態)
以上、本発明に係る蓄電素子について、実施の形態およびその変形例に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、実施の形態およびその変形例に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施の形態またはその変形例に施したものも、あるいは、上記説明された複数の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、電極体120における内周側の複数の未塗工部123aに、巻回軸Wに平行な切り込み127aが形成されているとした(例えば図6参照)。
しかしながら、電極体120に形成される切り込み127aは、巻回軸Wに平行である必要はない。例えば、切り込み127aの一部または全部が巻回軸Wに対して傾いていてもよい。つまり、切り込み127aは、未塗工部123aの端縁から、巻回軸Wに沿った方向(巻回軸Wに平行な成分を有する方向)に形成された部分を有することで、上述の、未塗工部123aに掛かるストレスの抑制等の効果を奏することができる。
また、例えば、上記実施の形態では、集電体140が有する接続板部142は、電極体120の積層部126の外周側から積層部126と接続している(例えば図1参照)。しかし、集電体140の接続板部142は、積層部126の内側から、つまり、巻回型の電極体120の内周側から、積層部126と接続してもよい。
この場合であっても、積層部126を構成する複数の未塗工部123aが、積層方向のいずれかの位置を基準に寄せ集められる場合、積層部126が切込部127と非切込部128とを有することで、未塗工部123aの保護等の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態では、積層部126の接続部129の周方向の両側に切込部127と非切込部128との組が設けられている。しかし、切込部127と非切込部128との組は、接続部129の周方向の両側のうちの一方にのみ設けられていてもよい。この場合であっても、切込部127が存在することによる未塗工部123aの保護等の効果を得ることができる。
また、集電体140と電極体120との接続の手法は、超音波溶接に限定されない。例えば、積層部126と接続板部142とを、抵抗溶接またはクリンチングによって接続してもよい。
また、電極体120の積層部126を、接続時の振動または衝撃等から保護するために、集電体140と電極体120との接続に、金属製の当て板が用いられてもよい。つまり、当て板が、積層部126とともに集電体140に接続されてもよい。
また、例えば図3に示される積層部126aおよび積層部126bのそれぞれは、1つの集電体140に接続されている必要はなく、互いに別体の集電体に接続されてもよい。
本発明は、巻回型の電極体と電極体に接続された集電体とを備える蓄電素子であって、品質の高い蓄電素子を提供することができる。従って、本発明に係る蓄電素子は、大電流を長時間必要とする自動車等に搭載される蓄電素子等として有用である。
10 蓄電素子
100 電池容器
101 本体
110 蓋板
120 電極体
122 正極
122a、123a 未塗工部
123 負極
124、125 セパレータ
126、126a、126b、136 積層部
127 切込部
127a 切り込み
128 非切込部
129 接続部
130、140 集電体
132、142、142a、142b 接続板部
141 電極接続部
141a 貫通孔
200 正極端子
230、330 パッキン
300 負極端子
305 リベット部

Claims (6)

  1. 電極が巻回されることで形成された電極体と、前記電極体に接続された集電体とを備える蓄電素子であって、
    前記電極体は、巻回軸の方向の一端に、前記電極の、活物質が塗工されていない部分である未塗工部が積層された積層部を有し、
    前記積層部は、
    前記集電体と接続された部分である接続部の、前記電極体の周方向の両側のうちの少なくとも一方の側に設けられた切込部であって、1以上の未塗工部それぞれにおける、前記巻回軸の方向に沿った切り込みが形成された部分が積層された切込部と、
    前記積層部の積層方向において前記切込部の外周側に位置する非切込部であって、1以上の未塗工部それぞれにおける前記切り込みを有しない部分が積層された非切込部とを有する
    蓄電素子。
  2. 前記切込部は、前記接続部の前記周方向の両側にそれぞれ設けられ、
    前記非切込部は、2つの前記切込部それぞれの前記積層方向における外周側に設けられている
    請求項1記載の蓄電素子。
  3. 前記切込部は、前記切り込みを有する前記未塗工部が複数積層されることで形成されており、
    複数の前記未塗工部のうちの2つの前記未塗工部の、前記非切込部に近い一方の前記切り込みの長さは、他方の前記切り込みの長さよりも短い
    請求項1または2に記載の蓄電素子。
  4. 前記切込部は、前記切り込みを有する前記未塗工部が複数積層されることで形成されており、
    複数の前記未塗工部それぞれの前記切り込みは、前記非切込部に近づくほど短くなるように形成されている
    請求項1または2に記載の蓄電素子。
  5. 前記電極体は、湾曲部と直線部とを有する扁平形状であり、前記切込部は、前記積層部における直線部に形成されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  6. 電極が巻回されることで形成された電極体と、前記電極体に接続された集電体とを備える蓄電素子の製造方法であって、
    前記電極体は、巻回軸の方向の一端に、前記電極の活物質が塗工されていない部分である未塗工部が積層された積層部を有し、
    前記製造方法は、
    前記積層部の積層方向における内周側の1以上の未塗工部に、前記巻回軸の方向に沿った切り込みを形成する切り込み形成工程と、
    前記積層部における前記切り込みの位置の、前記電極体の周方向の両側のうちの一方の側に、前記集電体を接続する接続工程と
    を含む蓄電素子の製造方法。
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