JP2016061344A - 直動アクチュエータ及びこれを使用したベルト式無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサによる軸方向変位の検出を正確に行うことができる直動アクチュエータ及びこれを使用したベルト式無段変速機を提供する。
【解決手段】ベルト式無段変速機のプーリ溝幅を可変する回転力を軸方向変位に変換する直動アクチュエータ17であって、アクチュエータハウジング21に支持された回転力が入力される回転要素23及びこの回転要素の回転量に応じて軸線方向に変位する軸線方向変位要素24と、軸線方向変位要素24の軸線方向への変位量を検出するセンサ(30、31)とを備え、センサ(30、31)は、軸線方向変位要素24の軸端面に当接する変位検出用回動アーム31を有し、軸線方向変位要素24の軸端面には、少なくとも変位検出用回動アーム31の接触領域に軸線方向変位要素24の変位検出用回動アーム31の接触軌跡方向の揺動による変位検出用回動アーム31の揺動を抑制する曲面41が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用のベルト式無段変速機に好適な直動アクチュエータ及びこれを使用したベルト式無段変速機に関する。
車両用ベルト式無段変速機(Vベルト式無段変速機とも呼ばれる)は、入力側のプライマリプーリと出力側のセカンダリプーリにベルト(Vベルト)を巻回し、プーリの溝幅を変更することでベルトとプーリの接触半径を変更し、それにより変速比(減速比)を無段階に変更する。プーリの溝幅を可変とするために、プーリは固定シーブと可動シーブの組合せとし、このうち可動シーブをプーリ軸方向に移動させることでプーリ溝幅を変更する。この可動シーブの移動に直動アクチュエータが用いられている。しかしながら、直動アクチュエータをエンジンハウジング(変速機ハウジング)内に収納すると、受熱、放熱などの面で問題が多い。そこで、本出願人は下記特許文献1に示す無段変速機を提案した。この無段変速機では、可動シーブに揺動部材の一端を連結し、この揺動部材の他端を電動アクチュエータで直線方向に移動させることで可動シーブを移動し、溝幅を変更するのであるが、これにより直動アクチュエータをエンジンハウジング(変速機ハウジング)の外部に配置することが可能となり、受熱や放熱の問題を回避することができる。
特開2009−79759号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載された無段変速機やそのアクチュエータには、直線方向(軸線方向)変位要素の軸線方向への変位量を検出するセンサの取付構造に改善の余地がある。すなわち、センサとして軸線方向変位要素の軸端面に当接するアームを有するポテンショメータを適用し、軸線方向変位要素の軸方向の変位をアームの回転角で検出するようにしている。このため、軸線方向変位要素が支持軸受位置における揺動中心を中心として揺動したときに、軸端面の揺動軌跡が変化することから変位検出に誤差が生じるという未解決の課題がある。
本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、センサによる軸方向変位の検出を誤差を抑制して正確に行うことができる直動アクチュエータ及びこれを使用したベルト式無段変速機を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る直動アクチュエータの一態様は、ベルト式無段変速機のプーリ溝幅を可変する回転力を軸方向変位に変換する直動アクチュエータであって、アクチュエータハウジングに支持された回転力が入力される回転要素及びこの回転要素の回転量に応じて軸線方向に変位する軸線方向変位要素と、軸線方向変位要素の軸線方向への変位量を検出するセンサとを備え、センサは、軸線方向変位要素の軸端部に当接する変位検出用回動アームを有し、軸線方向変位要素の軸端面には、変位検出用回動アームの接触領域に軸線方向変位要素の変位検出用回動アームの接触軌跡方向の揺動による変位検出用回動アームの揺動を抑制する曲面が形成されている。
また、本発明に係るベルト式無段変速機は、プーリ軸に固定され一体的に回転する固定シーブと、プーリ軸に沿って軸線方向に移動可能に支持した可動シーブと、固定シーブ及び可動シーブとの間に配置したベルトと、可動シーブを軸線方向に移動させてプーリ溝幅を可変する直動アクチュエータとを備え、直動アクチュエータとして上述した直動アクチュエータを適用している。
本発明に係る直動アクチュエータによれば、センサの変位検出用回動アームが接触する軸方向変位要素の軸端面に、少なくとも変位検出用回動アームの接触領域に軸線方向変位要素の前記変位検出用回動アームの接触軌跡方向の揺動による変位検出用回動アームの揺動を抑制する曲面が形成されているので、軸方向変位要素が揺動しても変位検出用回動アームの揺動を抑制して変位誤差を抑制し、正確な変位検出を行うことができる。したがって、直動アクチュエータの信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係るベルト式無段変速機は、上記効果を有する直動アクチュエータを、可動シーブを軸線方向移動させてプーリ溝幅を可変する直動アクチュエータとして適用しているので、変速比を高精度に制御することができ、信頼性の高いベルト式無段変速機を提供することができる。
本発明のベルト式無段変速機の一実施形態を示すスケルトン図である。 図1の直動アクチュエータの具体的構成の一例示す収縮状態の縦断面図である。 図1の直動アクチュエータの具体的構成の一例を示す伸長状態の縦断面図である。 図2の直動アクチュエータ内における駆動機構の説明図である。 直動アクチュエータのボールねじ軸における軸端面を示す斜視図である。 図3の要部拡大断面図である。
次に、本発明に係るベルト式無段変速機及び直動アクチュエータの一実施形態について図面を参照しながら説明する。
先ず、本発明に係るベルト式無段変速機の概要について図1を用いて説明する。エンジンや電動モータ等の動力源の1の出力軸2からベルト式無段変速機10内のプーリ軸12を介してプライマリプーリ13に伝達された車両駆動力は、ベルト(Vベルト)14を介してセカンダリプーリ15に伝達され、更にファイナルギヤ16から駆動輪に伝達される。プライマリプーリ13もセカンダリプーリ15も、共に固定シーブ13a、15aと可動シーブ13b、15bの組合せで構成されており、本実施形態ではプライマリプーリ13の可動シーブ13bを直動アクチュエータ17でプーリ軸12の軸方向に移動させて溝幅を変更する。
セカンダリプーリ15の可動シーブ15bには推力スプリング201と摩擦部材202が取付けられており、プライマリプーリ13の溝幅の変更に伴ってベルト14の接触半径が変化すると、そのベルト14の移動に伴って可動シーブ15bがプーリ軸方向に移動して自動的に溝幅が変更される。また、プライマリプーリ13の可動シーブ13bにもカウンタスプリング203が取付けられている。なお、シーブ(sheave)は、それ自体がロープをかけるプーリの意味を有するが、本実施形態では、プーリの溝を形成する何れか一方の円錐体を意味する。
プライマリプーリ13の可動シーブ13bには、揺動部材18の一端が接触されている。揺動部材18の中央部は、例えばピンなどの揺動結合構造19によって、例えば変速機ハウジングに揺動可能に連結されている。従って、本実施形態では、揺動部材18の他端を直動アクチュエータ17によってプーリ軸と平行に直線方向に移動すれば、プライマリプーリ13の可動シーブ13bをプーリ軸方向に移動してプライマリプーリ13の溝幅を変更することができる。
なお、プライマリプーリ13の可動シーブ13bも、セカンダリプーリ15の可動シーブ15bも軸受204及び軸受ホルダ205を介してカウンタスプリング203や揺動部材18、或いは推力スプリング201や摩擦部材202に連結されている。具体的には、軸受204の内輪が可動シーブ3b、5bに嵌合され、外輪が軸受ホルダ205に嵌合される。従って、軸受204の内輪は可動シーブ13b、15bと一緒に回転するが、外輪及び軸受ホルダ205は回転しない。
直動アクチュエータ17は、図2に示すように、揺動部材18を駆動するボールねじ機構20と、このボールねじ機構20を格納する開放端を有するアクチュエータハウジング21と、アクチュエータハウジング21の開放端を閉塞するアクチュエータカバー22とを備えている。
ボールねじ機構20は、回転要素となるボールねじナット23と軸線方向変位要素となるボールねじ軸24とで構成されている。
ボールねじナット23は、大径筒部23aと、この大径筒部23aの左端側に形成されたフランジ部23bと、このフランジ部23bの左端側に形成された小径筒部23cとで構成されている。大径筒部23a、フランジ部23b及び小径筒部23cの内周面には、ボールねじ溝23dが形成されている。
ボールねじ軸24は、左半部の外周面にボールねじ溝24aを形成したねじ軸部24bと、右半部の丸棒部24cとで構成され、丸棒部24cの先端に揺動部材18との連結部24dが形成されている。
そして、ボールねじナット23の内周面に形成されたボールねじ溝23dと、ボールねじ軸24の外周面に形成されたボールねじ溝24aとの間には、図示しないボールが循環部23eで循環するように介挿されている。
アクチュエータハウジング21は、ボールねじ軸24の丸棒部24cを挿通する円筒部25と、この円筒部25の一端に連接されたボールねじナット23を収容するナット収容部26とで構成されている。円筒部25は、右端側のシール部材SLを収容するシール収容部25aと、このシール収容部25aに連通するボールねじ軸24の丸棒部24cを挿通する貫通孔部25bと、この貫通孔部に連通するシール収容部25aより大きな内径を有する空間部25cとで構成されている。
ナット収容部26は、ボールねじナット23を転がり軸受27を介して回転可能に支持するナット支持部26aと、このナット支持部26aに連通してボールねじナット23の小径筒部23cにキー結合された連結ギヤ28を収容するギヤ収容部26bとで構成されている。
アクチュエータカバー22は、ナット収容部26と同様の連結ギヤ28を収納するギヤ収納部22aと、このギヤ収納部22aに連通するボールねじ軸24のねじ軸部24bを収納するとともに、ボールねじ軸24の軸方向変位を検出するセンサ29を収納するセンサ収納部22bとを備えている。
センサ29は、ボールねじ軸24の軸方向と直交する方向に回転軸30aを突出させたロータリ型のポテンショメータ30と、回転軸30aに連結された変位検出用回動アーム31とで構成されている。ここで、回転軸30aはコイルばね等によって平面から見て時計方向に付勢されている。
そして、ポテンショメータ30がボールねじ軸24の収縮位置でねじ軸部24bの軸端部側に沿って配置されている。変位検出用回動アーム31は、ポテンショメータ30の回転軸30aに装着される取付板部31aと、この取付板部31aから半径方向に延長する基部31bと、この基部31bから直角に取付板部31aの例えば接線方向に延長するアーム部31cと、このアーム部31cの先端に形成された半円板状の接触部31dとで構成されている。
一方、前述したボールねじ軸24のねじ軸部24bの軸端面24eには、ボールねじ軸24を切削加工によって製作する際に、図5に示すように、センタ穴40が穿設されている。このため、センサ29の変位検出用回動アーム31における接触部31dの接触軌跡がセンタ穴40を通るように設定すると、センタ穴40に接触していない場合とセンタ穴40に接触した場合とではポテンショメータ30で検出する変位量に誤差が生じることになる。
このため、図5に示すように、センサ29の変位検出用回動アーム31における接触部31dがボールねじ軸24のねじ軸部24bの軸端面24eにおけるセンタ穴40を避けた後方側位置に接触するように設定されている。また、ボールねじナット23は、転がり軸受27によって回転自在に支持され、このボールねじナット23にボールねじ軸24がボールを介して螺合されている。このため、ボールねじ軸24の連結部24dに例えば揺動部材18を介して図5で上下方向の衝撃力が伝達された場合には、ボールねじ軸24が転がり軸受27の中心を揺動中心として揺動することになる。
このように、ボールねじ軸24が揺動すると、ボールねじ軸24の端面が軸方向と直交する平面である場合には、センサ29の変位検出用回動アーム31の接触部31dが接触する平面位置が変化することからセンサ29を構成するポテンショメータ30から出力される抵抗値が変化し、ボールねじ軸24が変位した場合と同じ抵抗値の変化となり、ボールねじ軸24の変位検出に誤差を生じる。
このため、本実施形態では、ボールねじ軸24の上下方向面内での揺動が生じた場合に、変位検出用回動アーム31の揺動を抑制するように、ボールねじ軸24の軸端面24eに揺動抑制用の曲面41がボールねじ軸24の軸方向変位に伴う変位検出用回動アーム31の接触部31dの接触軌跡に沿って形成されている。
この揺動抑制用の曲面41は、図6で拡大図示するように、第1湾曲面41aと第2湾曲面41bとが連接されて形成されている。
第1湾曲面41aは、ボールねじ軸24がアクチュエータハウジング21内に収縮する図2の状態で、変位検出用回動アーム31の接触部31dが接触する接触領域に転がり軸受27の中心点を揺動中心とし、変位検出用回動アーム31の接触部31dが接触する点までの半径R1に対応する曲率を有して左方に膨出する曲面とされている。
第2湾曲面41bは、ボールねじ軸24がアクチュエータハウジング21から伸長する図3の状態で、変位検出用回動アーム31の接触部31dが接触する領域に転がり軸受27の中心点を揺動中心とし、変位検出用回動アーム31の接触部31dが接触する点までの半径R2に対応する曲率を有して左方に膨出する曲面とされている。
このようにボールねじ軸24の軸端面24eに揺動抑制用の曲面41を形成することにより、図2に示すように、ボールねじ軸24がアクチュエータハウジング21に対して収縮している状態では、センサ29の変位検出用回動アーム31の接触部31dが第1湾曲面41aに接触している。したがって、この収縮状態で、ボールねじ軸24の連結部24dに変位検出用回動アーム31の接触軌跡方向に傾斜させる衝撃力が伝達されてボールねじ軸24が揺動中心O1を中心として揺動したものとすると、変位検出用回動アーム31の接触部31dが接触するボールねじ軸24の第1湾曲面41aがボールねじ軸24の揺動中心O1から変位検出用回動アーム31の接触部31dの接触点までの間の半径R1に応じた曲率に設定されているので、ボールねじ軸24が揺動しても変位検出用回動アーム31の接触部31dは接触位置が軸方向に変化することはなく、ボールねじ軸24の揺動の影響を受けることを抑制できる。
同様に、ボールねじ軸24がアクチュエータハウジング21に対して伸長して図3の伸長状態となったときには、図6に示すように、変位検出用回動アーム31の接触部31dが第2湾曲面41bに接触している。このため、上記と同様にボールねじ軸24の連結部24dに変位検出用回動アーム31の接触軌跡方向に傾斜させる衝撃力が伝達されてボールねじ軸24が揺動中心O1を中心として揺動したとしても、変位検出用回動アーム31の接触部31dが接触するボールねじ軸24の第2湾曲面41bがボールねじ軸24の揺動中心O1から変位検出用回動アーム31の接触部31dの接触点までの間の半径R2に応じた曲率に設定されているので、ボールねじ軸24が揺動しても変位検出用回動アーム31の接触部31dは接触位置が軸方向に変化することはなく、ボールねじ軸24の揺動の影響を受けることを抑制できる。
さらに、ボールねじ軸24の軸方向変位が図2及び図3の中間位置にある場合には、変位検出用回動アーム31の接触部31dが第1湾曲面41a又は第2湾曲面41bに接触しており、この状態でボールねじ軸24が上記と同様に揺動した場合には、変位検出用回動アーム31の接触部31dが軸方向に僅かに変位することになるが、ボールねじ軸24の軸端面を軸方向と直交する平面とした場合に比較すると変位量を抑制することができる。
そして、ボールねじナット23が回転駆動機構50によって回転駆動される。この回転駆動機構50は、図4に示すように、アクチュエータハウジング21内にボールねじ軸24と平行に配置された電動モータ51を有する。この電動モータ51の回転力が減速機構52で減速されてボールねじナット23に伝達される。
この減速機構52は、駆動ピニオン53、中間回転軸54、中間ギヤ55、中間ピニオン56及び連結ギヤ28を有する。駆動ピニオン53は、回転軸51aの先端に装着されている。
中間回転軸54は、アクチュエータハウジング21に、電動モータ51の回転軸51aと平行に回転自在に配置され、駆動ピニオン53に噛合する中間ギヤ55及び中間ピニオン56を一体に固定支持している。中間ピニオン56はボールねじナット23に装着された連結ギヤ28に噛合されている。
したがって、電動モータ51の回転力は駆動ピニオン53から中間ギヤ55、中間回転軸54、中間ピニオン56の順に伝達され、最後に連結ギヤ28に伝達され、ボールねじナット23を回転させて、ボールねじ軸24を軸線方向に変位させる。
そして、ポテンショメータ30から出力されるボールねじ軸24の軸方向変位に応じた抵抗値は図示しない制御装置に送出され、この制御装置で、ポテンショメータ30の抵抗値に基づいてボールねじ軸24の軸方向変位量を検出し、プライマリプーリ13の可動シーブ13bを目標とする変速比に応じた位置となるように電動モータ51の回転状態をフィードバック制御する。ここで、制御装置では、ポテンショメータ30の抵抗値に基づいてボールねじ軸24の軸方向変位量を検出するが、ボールねじ軸24の軸端面24eに揺動抑制用の曲面41が形成され、この曲面41に変位検出用回動アーム31の接触部31dが接触するので、ポテンショメータ30の抵抗値と、曲面41の形状に応じて演算した補正量とに基づいてボールねじ軸24の変位量を算出することにより、正確な軸方向変位量を検出することができる。
次に、本発明の実施形態の動作を説明する。
今、直動アクチュエータ17が、図2に示すように、ボールねじ軸24の連結部24dがアクチュエータハウジング21の右端側に接近している収縮位置にあるものとする。この状態では、センサ29の変位検出用回動アーム31における接触部31dがボールねじ軸24の軸端面24eに形成された第1湾曲面41aに接触している。
このため、ボールねじ軸24の連結部24dにボールねじ軸24に変位検出用回動アーム31の接触軌跡に沿う方向に傾斜させる外力が伝達されることによって、ボールねじ軸24が転がり軸受27の中心を揺動中心として傾斜した場合に、前述したように、第1湾曲面41aの曲率が現在の変位検出用回動アーム31の接触部31dの接触点と揺動中心O1との間の半径R1の曲率と等しく設定されているので、ポールねじ軸24が傾いても変位検出用回動アーム31の接触部31dの接触位置が軸方向に変化することはなく、ポテンショメータ30の抵抗値に変化を生じることはない。
このようにボールねじ軸24が収縮位置にある状態では、図1に示す揺動部材18が反時計方向に回動した位置となり、プライマリプーリ13の可動シーブ13bが固定シーブ13aに対して一番離れた位置となる。このため、ベルト14が固定シーブ13a及び可動シーブ13bの中心寄り位置に接触することになる。これによって、セカンダリプーリ15側では、ベルト14が固定シーブ15a及び可動シーブ15bの外周寄り位置に接触することになり、ベルト式無段変速機10の変速比が最大となる。
この状態からベルト式無段変速機10の変速比を小さくするには、直動アクチュエータ17の電動モータ51を図4(a)で見て反時計方向に回転させる。この電動モータ51の回転力が、駆動ピニオン53から中間ギヤ55に伝達され、中間ピニオン56から連結ギヤ28に伝達されてボールねじナット23が図4(a)で見て反時計方向に回転される。このため、ボールねじ軸24が図2で見て軸方向右側に変位し、揺動部材18を介してプライマリプーリ13の可動シーブ13bが固定シーブ13a側に移動されてプーリ溝幅が狭くなる。このため、プライマリプーリ13でのベルト14の接触位置が徐々に外周側に移動し、変速比が減少される。
そして、図3に示すように、ボールねじ軸24が伸長位置に達すると、揺動部材18を介してプライマリプーリ13の可動シーブ13bが固定シーブ13a側に最接近し、ベルト14が固定シーブ13a及び可動シーブ13b間の最外周位置に接触して、変速比が最小となる。
この伸長位置では、変位検出用回動アーム31の接触部31dがボールねじ軸24の軸端面24eに形成された第2湾曲面41bに接触しているので、前述したボールねじ軸24が収縮位置にある状態と同様に、ボールねじ軸24の連結部24dにボールねじ軸24を変位検出用回動アーム31の接触軌跡方向に揺動させる外力が伝達されて、ボールねじ軸24が転がり軸受27の中心を揺動中心O2として傾斜した場合に、第2湾曲面41bの曲率が揺動中心O2と変位検出用回動アーム31の接触点との間の半径R2の曲率と等しく設定されているので、変位検出用回動アーム31の接触部31dの接触点が軸方向に変化することはなく、ポテンショメータ30の抵抗値が変化することを防止できる。したがって、ボールねじ軸24の傾斜によってもボールねじ軸24変位量を正確に検出することができる。
また、変速比を大きくするには、電動モータ51を上記とは逆に時計方向に回転駆動することにより、ボールねじ軸24が軸方向左に移動することになり、揺動部材18を介してプライマリプーリ13の可動シーブ13bが固定シーブ13a側から離れる方向すなわちプーリ溝幅を広げる方向に移動する。このため、プライマリプーリ13側でベルト14が固定シーブ13a及び可動シーブ13bの中心側に接触する状態となり、変速比が小さくなる。
このように、ボールねじ軸24が軸方向に右側に変位することにより、その軸端面24eの曲面41に接触しているセンサ29の変位検出用回動アーム31における接触部31dは、第1湾曲面41aから第2湾曲面41bに接触することになる。これに応じて、ポテンショメータ30の回転軸30aが時計方向に回動してポテンショメータ30から出力される抵抗値が例えば増加する。このため、ポテンショメータ30から出力される抵抗値が入力された制御装置では、前述したように入力される抵抗値と曲面41に基づく補正値とに応じてボールねじ軸24の変位量を検出し、プライマリプーリ13の可動シーブ13bが目標とする変速比に対応する位置に達したときに電動モータ51の回転を停止させる。
このとき、ボールねじ軸24が収縮位置及び伸長位置の中間に停止した場合には、変位検出用回動アーム31の接触部31dが第1湾曲面41a又は第2湾曲面41bに接触しており、そのときの変位検出用回動アーム31の接触部31dの接触点とボールねじ軸24の揺動中心との半径の曲率とは正確に一致することはないが、変位検出用回動アーム31の接触部31dがボールねじ軸24の軸端面24eが軸方向に直交する平面である場合に比較すれば、ボールねじ軸24の連結部24dに外力に伝達されたときの揺動による影響を小さく抑制することが可能となる。
このように、上記実施形態によると、ボールねじ軸24の変位検出用回動アーム31が接触する軸端面24eに変位検出用回動アーム31の接触軌跡に沿って第1湾曲面41a及び第2湾曲面41bを有する曲面41を形成したので、ボールねじ軸24の連結部24dに外力が伝達されてボールねじ軸24が接触軌跡に沿って傾いた場合に、ボールねじ軸24の傾きによる変位検出用回動アームの変位を抑制することができる。したがって、ボールねじ軸24の軸方向変位を、ボールねじ軸24の傾きによる影響を抑制して高精度に検出することができる。
また、上記効果を有する直動アクチュエータ17を使用してベルト式無段変速機10を構成することにより、変速比の検出精度を向上させて高精度の変速制御を行うことができるベルト式無段変速機を提供することができる。
なお、上記実施形態においては、変位検出用回動アーム31の接触部31dが接触するボールねじ軸24の軸端面24eに形成する揺動抑制用の曲面41を第1湾曲面41a及び第2湾曲面41bで形成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、第1湾曲面41a及び第2湾曲面41b間にこれらの中間の曲率を有する湾曲面を介在させるようにしてもよく。さらには、第2湾曲面として、車両の走行中に最も頻度が高い変速比位置が存在する場合には、この変速位置に対応するボールねじ軸24の変位位置の揺動中心と変位検出用回動アーム31の接触部31dの接触点との間の半径に応じた曲率に設定することもできる。
また、第1湾曲面41a及び第2湾曲面41bの何れか一方又は双方の曲率の中間の曲率を有する1つの湾曲面で曲面41を形成するようにしてもよい。
さらには、上記実施形態においては、曲面41を変位検出用回動アーム31の接触軌跡に沿う方向に形成した場合について説明したが、曲面41を球面状としてボールねじ軸24のあらゆる方向の傾斜に対して変位検出用回動アーム31の変位を抑制するようにしてもよい。
なお、上記回転要素及び軸線方向変位要素は必ずしもボールねじ機構20で構成する必要はなく、例えば通常のねじ軸及びナットを組み合わせたねじ機構を適用するようにしてもよい。
また、センサ29は、必ずしもポテンショメータで構成する必要はなく、軸線方向変位要素であるボールねじ軸の軸線方向への変位を軸端面に直接的に当接して検出する変位検出用回動アームを有するものであれば種々のものを適用できる。
また、本発明のベルト式無段変速機及びアクチュエータが適用される車両の駆動形態は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば車両駆動源としてエンジンとモータを併用する所謂ハイブリッド車両やモータのみを有する電気自動車であってもよい。
1…エンジン、2…クランクシャフト、10はベルト式無段変速機、13…プライマリプーリ、13a…固定シーブ、13b…可動シーブ、14はベルト(Vベルト)、15…セカンダリプーリ、15a…固定シーブ、15b…可動シーブ、16…ファイナルギヤ、17…直動アクチュエータ、18…揺動部材、19…揺動連結構造、20…ボールねじ機構、21はアクチュエータハウジング、22…アクチュエータカバー、23…ボールねじナット、24…ボールねじ軸、28…連結ギヤ、29…センサ、30…ポテンショメータ、30a…回転軸、31…変位検出用回動アーム、31d…接触部、40…センタ穴、41…曲面、41a…第1湾曲面、41b…第2湾曲面、51…電動モータ、52…減速機構、61…段差部、61a…底面

Claims (5)

  1. ベルト式無段変速機のプーリ溝幅を可変する回転力を軸方向変位に変換する直動アクチュエータであって、
    アクチュエータハウジングに支持された回転力が入力される回転要素及び該回転要素の回転量に応じて軸線方向に変位する軸線方向変位要素と、
    前記軸線方向変位要素の軸線方向への変位量を検出するセンサとを備え、
    前記センサは、前記軸線方向変位要素の軸端部に当接する変位検出用回動アームを有し、
    前記軸線方向変位要素の軸端面には、少なくとも前記変位検出用回動アームの接触領域に当該軸線方向変位要素の前記変位検出用回動アームの接触軌跡方向の揺動による当該変位検出用回動アームの揺動を抑制する曲面が形成されていることを特徴とする直動アクチュエータ。
  2. 前記センサはポテンショメータで構成され、当該ポテンショメータの回転軸に前記変位検出用回動アームが取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の直動アクチュエータ。
  3. 前記軸線方向変位要素の軸端面に形成した曲面は、少なくとも前記軸線方向変位要素の揺動中心から前記変位検出用回動アームの接触点までの半径が最大となるときの曲率から前記軸線方向変位要素の揺動中心から前記変位検出用回動アームの接触点までの半径が最小となるときの曲率までの曲率範囲内から選択された1つの曲率で膨出する湾曲面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の直動アクチュエータ。
  4. 前記軸線方向変位要素の軸端面に形成した曲面は、前記軸線方向変位要素の収縮位置において当該軸線方向変位要素の揺動中心から前記変位検出用回動アームの接触点までの半径に応じた曲率で膨出する第1湾曲面と、前記軸線方向変位要素の伸長位置において当該軸線方向変位要素の揺動中心から前記変位検出用回動アームの接触点までの半径に応じた曲率で膨出する第2湾曲面とを少なくとも有することを特徴とする請求項1又は2に記載の直動アクチュエータ。
  5. プーリ軸に固定され一体的に回転する固定シーブと、前記プーリ軸に沿って軸線方向に移動可能に支持した可動シーブと、前記固定シーブ及び前記可動シーブとの間に配置したベルトと、前記可動シーブを軸線方向に移動させてプーリ溝幅を可変する直動アクチュエータとを備え、
    前記直動アクチュエータとして前記請求項1から4の何れか1項に記載の直動アクチュエータを適用したことを特徴とするベルト式無段変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102239171B1 (ko) * 2020-01-02 2021-04-12 주식회사 한성시스코 Dc모터 일체형 구동기

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