JP2016060792A - サファイア基材用の表面処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】サファイア基材表面に、優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性を付与できる、表面処理剤の提供。【解決手段】ペルフルオロポリエーテル基と加水分解性シリル基とを有するシラン化合物を含む、サファイア基材用の表面処理剤、この表面処理剤と媒体とを含むコーティング剤、この表面処理剤およびこのコーティング剤から形成される表面層を有するサファイア基材。【選択図】なし

Description

本発明は、ペルフルオロポリエーテル基および加水分解性シリル基を有するシラン化合物を含むサファイア基材用の表面処理剤、ならびに該表面処理剤から形成される表面層を有するサファイア基材に関する。
光学物品、ディスプレイ、光記録媒体等のサファイア基材を有する物品に対しては、水や汚れ(指紋、皮脂、汗、化粧品、食品等)が表面に付着しにくく、汚れが表面に付着しても容易に除去できる特性、すなわち撥水撥油性や汚れ除去性を有することが要求される。例えば、メガネレンズの表面に汚れが付着すると、視界を妨げ、見栄えを悪くすることがある。光記録媒体の表面に汚れが付着すると、信号の記録および再生に障害が発生することがある。ディスプレイの表面に汚れが付着すると、視認性が低下し、タッチパネル付きディスプレイにおいては操作性に悪影響を及ぼすことがある。
酸化アルミニウム基材表面の改良技術として、1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシルジメチルクロロシラン等のペルフルオロアルキル基を有するシラン化合物から表面層を形成する技術が知られている(非特許文献1)。
J.Phys.Chem.C,2007,111,3956−3962
しかしながら、本発明者らの知見によれば、非特許文献1に記載の表面層は、撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性が不充分である。
本発明は、サファイア基材表面に、優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性を付与できる、表面処理剤の提供を目的とする。
本発明は、下記[1]〜[4]の構成を有する、サファイア基材用の表面処理剤、コーティング剤、表面層を有するサファイア基材を提供する。
[1]ペルフルオロポリエーテル基と加水分解性シリル基とを有するシラン化合物を含む、サファイア基材用の表面処理剤。
[2]前記シラン化合物が下式(1)で表される化合物である、[1]の表面処理剤。
−(C2mO)n1−A ・・・(1)
[式中、
は、末端に1個以上の加水分解性シリル基を有する1価の有機基であり、
は、RF1−O−、D−Q−O−CH−またはA−O−であり、
ここで、RF1は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基であり、
は、CF−またはCF−O−であり、
は、水素原子を1個以上含む炭素数1〜20のフルオロアルキレン基、水素原子を1個以上含み、炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のフルオロアルキレン基、炭素数1〜20のアルキレン基、または炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のアルキレン基であり、
は、末端に1個以上の加水分解性シリル基を有する1価の有機基であり、
mは1〜6の整数であり、
n1は1〜200の整数であり、n1が2以上の場合、(C2mO)n1は、mの異なる2種以上の(C2mO)からなるものであってもよい。]
[3]前記[1]または[2]の表面処理剤と媒体とを含む、コーティング剤。
[4]前記[1]もしくは[2]の表面処理剤または前記[3]のコーティング剤から形成される表面層を有するサファイア基材。
本発明によれば、サファイア基材表面に、優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性を付与できる、表面処理剤が提供できる。
[用語の定義]
本明細書において、式(1)で表される化合物を化合物(1)とも記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「エーテル性酸素原子」とは、炭素−炭素原子間においてエーテル結合(−O−)を形成する酸素原子を意味する。
「ペルフルオロアルキル基」とは、アルキル基の水素原子の全てがフッ素原子で置換された基を意味する。
「フルオロアルキレン基」とは、アルキレン基の水素原子の一部または全てがフッ素原子で置換された基を意味し、「ペルフルオロアルキレン基」とは、アルキレン基の水素原子の全てがフッ素原子で置換された基を意味する。なお、「フルオロアルキレン基」は、「ペルフルオロアルキレン基」を包含する。
「ペルフルオロポリエーテル基」は、2個以上のオキシペルフルオロアルキレン単位からなる基を意味する。ここで、オキシペルフルオロアルキレンの化学式は、その酸素原子をペルフルオロアルキレン基の右側に配置したものを表す。
「加水分解性シリル基」とは、加水分解反応することによって1個以上のシラノール基(Si−OH)を形成し得るシリル基を意味する。例えば式(3)中の−SiL 11 3−cである。
「有機基」は、炭素原子を1個以上有する基を意味する。
「表面層」は、本発明の表面処理剤で、サファイア基材を表面処理することによって、サファイア基材表面に形成される層を意味する。「表面層」は、サファイア基材表面に、優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性を付与するために存在する。
[ペルフルオロポリエーテル基と加水分解性シリル基とを有するシラン化合物]
本発明の表面処理剤(以下、「本表面処理剤」ともいう。)は、ペルフルオロポリエーテル基と加水分解性シリル基とを有するシラン化合物(以下、「本化合物」ともいう。)を含む。本表面処理剤に、本化合物の単一化合物が含まれていてもよく、本化合物の2種以上が含まれていてもよい。
本化合物は、ペルフルオロポリエーテル基を有しているため、本化合物を含む本表面処理剤を用いることにより、サファイア基材表面に優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性を付与できる。ここで、ペルフルオロポリエーテル基を構成する、2個以上のオキシペルフルオロアルキレン単位は、同じであってもよく、異なっていてもよい。また、各オキシペルフルオロアルキレン単位は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。サファイア基材表面により優れた撥油性を付与できるため、直鎖状が好ましい。
本化合物は、ペルフルオロポリエーテル基の一方の末端のみに、1個以上の加水分解性シリル基を有する有機基が結合している化合物、およびペルフルオロポリエーテル基の両方の末端に、それぞれ、1個以上の加水分解性シリル基を有する有機基が結合している化合物を包含する。ペルフルオロポリエーテル基の一方の末端が自由端となって、サファイア基材表面に優れた指紋汚れ除去性を付与できるため、ペルフルオロポリエーテル基の一方の末端のみに、1個以上の加水分解性シリル基を有する有機基が結合している化合物が好ましい。なお、本表面処理剤における本化合物は、ペルフルオロポリエーテル基の一方の末端のみに、1個以上の加水分解性シリル基を有する有機基が結合している化合物と、ペルフルオロポリエーテル基の両方の末端に、それぞれ、1個以上の加水分解性シリル基を有する有機基が結合している化合物との混合物であってもよい。
本化合物は、加水分解性シリル基を有しているため、本化合物を含む本表面処理剤を用いることにより、サファイア基材表面に優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性を付与できる。すなわち、加水分解性シリル基の加水分解反応によって形成するシラノール基(Si−OH)が、サファイア基材表面の水酸基(Al−OH)と脱水縮合反応して化学結合(Al−O−Si)が形成される。
(化合物(1))
本化合物は、具体的には、式(1)で表される化合物が好ましい。
−(C2mO)n1−A ・・・(1)
[式中、
は、末端に1個以上の加水分解性シリル基を有する1価の有機基であり、
は、RF1−O−、D−Q−O−CH−またはA−O−であり、
ここで、RF1は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基であり、
は、CF−またはCF−O−であり、
は、水素原子を1個以上含む炭素数1〜20のフルオロアルキレン基、水素原子を1個以上含み、炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のフルオロアルキレン基、炭素数1〜20のアルキレン基、または炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のアルキレン基であり、
は、末端に1個以上の加水分解性シリル基を有する1価の有機基であり、
mは1〜6の整数であり、
n1は1〜200の整数であり、n1が2以上の場合、(C2mO)n1は、mの異なる2種以上の(C2mO)からなるものであってもよい。]
<(C2mO)n1
(C2mO)n1は、ペルフルオロポリエーテル基である。そのため、化合物(1)を用いることにより、サファイア基材表面により優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性を充分に付与できる。
mは1〜6の整数である。(C2mO)は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。(C2mO)としては、(CFO)、(CFCFO)、(CFCFCFO)、(CF(CF)CFO)、(CFCFCFCFO)等が挙げられる。
n1は、サファイア基材表面により優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性を付与できる点から、2以上の整数が好ましく、4以上の整数がさらに好ましく、5以上の整数が特に好ましい。本表面処理剤に他の成分を配合した場合に、優れた相溶性を発現できる点から、n1は、100以下の整数が好ましく、80以下の整数がより好ましく、60以下の整数が特に好ましい。本表面処理剤に、化合物(1)の2種以上が含まれる場合、n1は平均値である。この場合、n1は整数でなくてもよい。
n1が2以上の場合、(C2mO)n1は、mの異なる2種以上の(C2mO)からなるものであってもよい。この場合、各(C2mO)の結合順序は限定されない。例えば、(CFO)(mが1である。)と(CFCFO)(mが2である。)の2種が存在する場合、(CFO)と(CFCFO)がランダムに配置されてもよく、(CFO)と(CFCFO)が交互に配置されてもよく、複数の(CFO)からなるブロックと複数の(CFCFO)からなるブロックが連結していてもよい。
好ましい(C2mO)n1としては、以下の基が挙げられる。
(CFCFO−CFCFCFCFO)n2(ただし、n2×2=n1である。)、
(CFO)n3(CFCFO)n4(ただし、n3+n4=n1である。)、
(CFCFCFO)n1
(CFCFO)n1
<A
は、末端に1個以上の加水分解性シリル基を有する1価の有機基である。Aが加水分解性シリル基を有するため、化合物(1)を用いることにより、サファイア基材表面により優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性を付与できる。
が有する加水分解性シリル基の数は、1〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜3が特に好ましい。ここで、加水分解性シリル基の数は、加水分解によってシラノール基を形成できるケイ素原子の数に相当する。
好ましいAとしては、下式(3)で表される基が挙げられる。
−C2a−E−(−C2b−SiL 11 3−c ・・・(3)
[式中、
aは1〜20の整数であり、
Eは、単結合、2価の連結基、または3価の連結基であり、
bは1〜10の整数であり、
cは0〜3の整数であり、
は加水分解性基であり、
11は、水素原子、加水分解性シリル基を有さない1価の炭化水素基、または加水分解性シリル基を有する1価の炭化水素基であり、
dは1または2であり、Eが単結合または2価の連結基の場合、dは1であり、Eが3価の連結基の場合、dは2であり、
dが2の場合、2つの−C2b−SiL 11 3−cは、互いに同一であっても、異なっていてもよいが、
ただし、式(3)中、少なくとも1個の加水分解性基が存在する。]
Eは、単結合、2価の連結基または3価の連結基である。連結基とは、該基を介して、原子または原子団を結合する基である。連結基は、炭素原子を1以上有する有機連結基であることが好ましく、−C2b−に連結する末端に窒素原子またはエーテル性酸素原子を有する有機連結基であることがより好ましい。
2価の連結基としては、−O−、−C2eO−(ただし、eは1〜5の整数である。)、−C2fO−C(=O)NH−(ただし、fは1〜5の整数である。)または−C(=O)NH−が特に好ましい。ここで、−O−および−C2eO−は、酸素原子に−C2c−SiL 11 3−dで表される基が結合し、−C2fO−C(=O)NH−および−C(=O)NH−は、窒素原子に−C2c−SiL 11 3−dで表される基が結合する。
3価の連結基として、−C2eO−C(=O)N=または−C(=O)N=が特に好ましい。ここで、Nからのびる「=」は二重結合ではなく、2つの単結合であることを意味する。すなわち、3価の連結基において、窒素原子には、2つの−C2c−SiL 11 3−dで表される基が結合する。
11は、水素原子、加水分解性シリル基を有さない1価の炭化水素基、または加水分解性シリル基を有する1価の炭化水素基である。
加水分解性シリル基を有さない1価の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基等が挙げられる。加水分解性シリル基を有さない1価の炭化水素基としては、製造容易な点から、炭素数が1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数が1〜3のアルキル基がより好ましく、炭素数が1〜2のアルキル基が特に好ましい。
加水分解性シリル基を有する1価の炭化水素基は、下式(4)が好ましい。
−Z−SiL 12 3−g ・・・(4)
[式中、gは0〜3の整数であり、
は加水分解性基であり、
は、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のアルキレン基、または−フェニレン−(CH−(式中、hは、0〜6である。)で表される基であり、
12は、水素原子、加水分解性シリル基を有さない1価の炭化水素基、または下式(5):
−Z−SiL 13 3−j ・・・(5)
(式中、jは0〜3の整数であり、
は加水分解性基であり、
13は水素原子または加水分解性シリル基を有さない1価の炭化水素基であり、
は、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のアルキレン基、または−フェニレン−(CH−(式中、kは、0〜6である)で表される基である。)であるが、
ただし、式(4)中、少なくとも1個の加水分解性基が存在する。]
、LおよびLは、加水分解性基である。加水分解性基は、加水分解反応により水酸基となる基である。すなわち、式(1)の末端の−Si−L部分、式(4)の末端の−Si−L部分、式(5)の末端の−Si−L部分は、加水分解反応によりシラノール基(−Si−OH)となる。
加水分解性基としては、アルコキシ基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イソシアナト基等が挙げられる。アルコキシ基としては、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましい。アシル基としては、炭素数2〜5のアシル基が好ましい。アシルオキシ基としては、炭素数2〜5のアシルオキシ基が好ましい。ハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。加水分解性基としては、工業的な製造が容易な点から、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子または炭素数2〜5のアシルオキシ基が好ましい。加水分解性基としては、塗布時のアウトガスが少なく、化合物(1)の保存安定性に優れる点から、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、化合物(1)の長期の保存安定性が必要な場合にはエトキシ基が特に好ましく、塗布後の反応時間を短時間とする場合にはメトキシ基が特に好ましい。
、LおよびLは、互いに同じであっても、異なっていてもよい。
aは1〜20の整数であり、1〜5の整数が好ましい。aが3以上の場合、C2aは直鎖状であっても、分岐状であってもよく、直鎖状が好ましい。C2aとしては、サファイア基材表面により優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性を付与できる点から、−CF−、−CFCF−、−CFCFCF−、−CFCF(CF)−が特に好ましい。
bは1〜10の整数であり、1〜6の整数が好ましく、3〜5が特に好ましい。bが3以上の場合、C2bは直鎖状であっても、分岐状であってもよく、直鎖状が好ましい。C2bとしては、−CH−、−CHCH−、−CHCH(CH)−が特に好ましい。
cは0〜3の整数であり、2または3が好ましく、3が特に好ましい。分子中にLが複数存在することによって、Lの加水分解反応によって形成するシラノール基とサファイア基材表面の水酸基との脱水縮合反応による化学結合がより強固になる。cが2以上である場合、1分子中に存在する複数のLは互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。原料の入手容易性や製造が容易な点からは、Lは互いに同じであることが好ましい。
dは1または2である。dが2の場合、2つの−C2b−SiL 11 3−cは、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。原料の入手容易性や製造が容易な点からは、互いに同一であることが好ましい。
eは1〜5の整数であり、1〜3の整数が好ましい。dが3以上の場合、C2dは直鎖状であっても、分岐状であってもよく、直鎖状が好ましい。−C2eO−としては、−CHO−が特に好ましい。
fは1〜5の整数であり、1〜3の整数が好ましい。eが3以上の場合、C2eは直鎖状であっても、分岐状であってもよく、直鎖状が好ましい。−C2fO−としては、−CHO−が特に好ましい。
およびZは、炭素数1〜20のアルキレン基が好ましい。
gは0〜3の整数であり、2または3が好ましく、3が特に好ましい。分子中にLが複数存在することによって、Lの加水分解反応によって形成するシラノール基とサファイア基材表面の水酸基との脱水縮合反応による化学結合がより強固になる。gが2以上である場合、1分子中に存在する複数のLは互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。原料の入手容易性や製造が容易な点からは、Lは互いに同じであることが好ましい。
jは0〜3の整数であり、2または3が好ましく、3が特に好ましい。分子中にLが複数存在することによって、Lの加水分解反応によって形成するシラノール基とサファイア基材表面の水酸基との脱水縮合反応による化学結合がより強固になる。jが2以上である場合、1分子中に存在する複数のLは互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。原料の入手容易性や製造が容易な点からは、Lは互いに同じであることが好ましい。
式(3)中、少なくとも1個の加水分解性基が存在する。すなわち、式(3)で表される基において、cが1以上(すなわち、少なくとも1個のLが存在する。)か、少なくとも1個のR11が加水分解性シリル基を有する1価の炭化水素基である。
また、式(4)中、少なくとも1個の加水分解性基が存在する。すなわち、式(4)で表される基において、gが1以上(すなわち、少なくとも1個のLが存在する。)か、少なくとも1個のR12が、jが1以上である(すなわち、少なくとも1個のLが存在する。)、式(5)で表される基である。
好ましい−SiL 11 3−cとしては、以下の基が挙げられる。
−Si(OCH
−SiCH(OCH
−Si(OCHCH
−SiCl
−Si(OCOCH
−Si(NCO)
−Si(CHCHCHSiCl
−Si(CHCHCHSi(OCH
−Si(CHCHCHSiCl2.2(OCH0.8
−Si{CHCHCHSi[CHCHCHSi(OCH2.2(OCH0.8
−Si[CHCHCHSi(CHCHCHSiCl2.5(OCH0.5
−Si{CHCHCHSi[CHCHCHSi(OCH2.5(OCH0.5
−SiL 11 3−cとしては、−Si(OCH、−SiCH(OCH、−Si(OCHCH、−SiCl、−Si(OCOCH、−Si(NCO)がより好ましく、工業的な製造における取扱いやすさの点から、−Si(OCHが特に好ましい。
より好ましいAとしては、以下の基が挙げられる。
−C2a−C2b−SiL 11 3−c
−C2a−O−C2b−SiL 11 3−c
−C2a−C2eO−C2b−SiL 11 3−c
−C2a−C2fO−C(=O)NH−C2b−SiL 11 3−c
−C2a−C(=O)NH−C2b−SiL 11 3−c
−C2a−C2eO−C(=O)N(−C2b−SiL 11 3−c
−C2a−C(=O)N(−C2b−SiL 11 3−c
特に好ましいAとしては、以下の基が挙げられる。ここで、−SiL 11 3−cは、前記の好ましい例が適用される。
−CFCFCF−CHO−CHCHCH−SiL 11 3−c
−CFCFCF−CHO−CHCH(CH)−SiL 11 3−c
−CFCFCF−C(=O)NH−CHCHCH−SiL 11 3−c
−CFCFCFCF−O−CHCHCH−SiL 11 3−c
−CFCFCF−CHCH−SiL 11 3−c
−CFCFCF−CHCHCH−SiL 11 3−c
−CF−CHO−CHCHCH−SiL 11 3−c
−CFCF−CHO−CHCHCH−SiL 11 3−c
−CF−C(=O)NH−CHCHCH−SiL 11 3−c
−CF−CHO−C(=O)NH−CHCHCH−SiL 11 3−c
−CF−CHO−CHCHCH−SiL 11 3−c
−CF−CHO−CHCH(CH)−SiL 11 3−c
−CFCF−O−CHCHCH−SiL 11 3−c
−CF−CHCH−SiL 11 3−c
−CF−CHCHCH−SiL 11 3−c
−CF−C(=O)N(CHCHCH−SiL 11 3−c
−CF−CHO−C(=O)N(CHCHCH−SiL 11 3−c
<B
は、RF1−O−、D−Q−O−CH−またはA−O−である。ペルフルオロポリエーテル基の一方の末端のみに、1個以上の加水分解性シリル基を有する有機基が結合している本化合物は、BがRF1−O−またはD−Q−O−CH−である化合物(1)であり、ペルフルオロポリエーテル基の両方の末端に、それぞれ、1個以上の加水分解性シリル基を有する有機基が結合している本化合物は、BがA−O−である化合物(1)である。
がRF1−O−またはD−Q−O−CH−である場合、化合物(1)の一方の末端がCF−となる。そのため、サファイア基材表面に優れた指紋汚れ除去性を付与できる。
は、サファイア基材表面に優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性を付与できる点からは、RF1−O−が好ましい。
<<RF1>>
F1は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基である。ペルフルオロアルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。RF1の具体例としては、CF−、CF(CF−、CF(CF−、CF(CF−、CF(CF−、CFCF(CF)−等が挙げられる。RF1としては、サファイア基材表面に優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性を付与できる点から、CF−、CF(CF−、CF(CF−が好ましい。
<<Q>>
は、水素原子を1個以上含む炭素数1〜20のフルオロアルキレン基、水素原子を1個以上含み、炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のフルオロアルキレン基、炭素数1〜20のアルキレン基、または炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のアルキレン基である。Qにおける水素原子の数は、1以上であり、2以上が好ましく、3以上が特に好ましい。
の具体例としては、下式(6−1)、下式(6−2)または下式(6−3)で表される基が挙げられる。
−R−O−CHFCF− ・・・(6−1)
−R−CHFCF− ・・・(6−2)
−R−C2z− ・・・(6−3)
[式中、
は、単結合、炭素数1〜15のペルフルオロアルキレン基、または炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜15のペルフルオロアルキレン基であり、
は、前記Dに結合し、
zは1〜4の整数であり、
ただし、DがCF−O−であるとき、式(6−1)および式(6−2)において、Rは単結合ではない。]
は、サファイア基材表面により優れた指紋汚れ除去性、潤滑性を付与できる点から、炭素数1〜9のペルフルオロアルキレン基、または炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜13のペルフルオロアルキレン基が好ましい。ここで、ペルフルオロアルキレン基は、直鎖状でも分岐状でもよい。zは1〜3の整数が好ましい。zが3または4の場合、C2zは直鎖状であっても、分岐状であってもよく、直鎖状が好ましい。
が式(6−1)で表される基である場合のD−Q−基の具体例としては、下記が挙げられる。
CF−O−CHFCF−、
CF−CF−O−CHFCF−、
CF−CFCF−O−CHFCF−、
CF−CFCFCF−O−CHFCF−、
CF−CFCFCFCFCF−O−CHFCF−、
CF−O−CFCF−O−CHFCF−、
CF−CFOCFCF−O−CHFCF−、
CF−O−CFCFOCFCF−O−CHFCF−、
CF−CFOCFCFOCFCF−O−CHFCF−、
CF−CFCFOCF(CF)CF−O−CHFCF−、
CF−CFCFOCF(CF)CFOCF(CF)CF−O−CHFCF−。
が式(6−2)で表される基である場合のD−Q−基の具体例としては、下記が挙げられる。
CF−CHFCF−、
CF−CF−CHFCF−、
CF−CFCF−CHFCF−、
CF−CFCFCF−CHFCF−。
が式(6−3)で表される基である場合のD−Q−基の具体例としては、下記が挙げられる。
CF−CH−、
CF−CF−CH−、
CF−CFCF−CH−、
CF−CFCFCF−CH−、
CF−CFCFCFCF−CH−、
CF−CFCFCFCFCF−CH−、
CF−CFCFCFCFCFCF−CH−、
CF−CHCH−、
CF−CF−CHCH−、
CF−CFCF−CHCH−、
CF−CFCFCF−CHCH−、
CF−CFCFCFCF−CHCH−、
CF−CFCFCFCFCF−CHCH−、
CF−CFCFCFCFCFCF−CHCH−、
CF−CHCHCH−、
CF−CF−CHCHCH−、
CF−CFCF−CHCHCH−、
CF−CFCFCF−CHCHCH−、
CF−CFCFCFCF−CHCHCH−、
CF−CFCFCFCFCF−CHCHCH−、
CF−CFCFCFCFCFCF−CHCHCH−、
CF−O−CF−CH−、
CF−CFOCF−CH−、
CF−O−CFCFOCF−CH−、
CF−CFOCFCFOCF−CH−、
CF−O−CFCFOCFCFOCF−CH−、
CF−CFOCFCFOCFCFOCF−CH−。
<<A>>
は、末端に1個以上の加水分解性シリル基を有する1価の有機基である。Aの例示は、好ましい例も含め、Aに関する記載が適用される。
<化合物(1)の好ましい態様>
好ましい化合物(1)としては、下記の化合物(1a−1)〜(1a−18)が挙げられる。
国際公開第2009/008380号および特開2012−131683号公報に記載の化合物(1a−1)〜(1a−3)。なお、n5は1〜200の整数である。
CFO−(CFCFO)n5−CF−C(=O)NH−CHCHCH−Si(OCH・・・(1a−1)
CFO−(CFCFO)n5−CF−CHO−CHCHCH−Si(OCH・・・(1a−2)
CFO−(CFCFO)n5−CF−C(=O)N(CHCHCH−Si(OCH・・・(1a−3)
国際公開第2013/121986号に記載の化合物(1a−4)〜(1a−14)。なお、n6は1〜99の整数であり、n7+n8は2〜200の整数である。
CFCFO−(CFCFO−CFCFCFCFO)n6−CFCFO−CFCFCF−CHO−CHCHCH−Si(OCH ・・・(1a−4)
CFCFO−(CFCFO−CFCFCFCFO)n6−CFCFO−CFCFCF−CHO−CHCH(CH)−Si(OCH ・・・(1a−5)
CFCFO−(CFCFO−CFCFCFCFO)n6−CFCFO−CFCFCF−C(=O)NH−CHCHCH−Si(OCH ・・・(1a−6)
CFCFO−(CFCFO−CFCFCFCFO)n6−CFCFO−CFCFCFCF−O−CHCHCH−Si(OCH ・・・(1a−7)
CFO−(CFCFO−CFCFCFCFO)n6−CFCFO−CFCFCF−C(=O)NH−CHCHCH−Si(OCH ・・・(1a−8)
CFO−(CFCFO−CFCFCFCFO)n6−CFCFO−CFCFCF−CHO−CHCHCH−Si(OCH ・・・(1a−9)
CFO−(CFCFO−CFCFCFCFO)n6−CFCFO−CFCFCF−CHO−CHCH(CH)−Si(OCH ・・・(1a−10)
CFCFCFO−(CFCFO)n7(CFCFCFCFO)n8−CFCFCF−CHO−CHCHCH−Si(OCH ・・・(1a−11)
CFCFCFO−(CFCFO)n7(CFCFCFCFO)n8−CFCFCF−CHO−CHCH(CH)−Si(OCH ・・・(1a−12)
CFO−(CFCFO−CFCFCFCFO)n6−CFCFO−CFCFCF−CHCH−Si(OCH ・・・(1a−13)
CFO−(CFCFO−CFCFCFCFO)n6−CFCFO−CFCFCF−CHCHCH−Si(OCH ・・・(1a−14)
特開2011−116947号公報に記載の化合物(1a−15)および(1a−16)。なお、n9は0〜80の整数であり、n10は1〜80の整数であり、n9+n10は1〜100の整数である。
CFO−(CFCFO)n9(CFO)n10−CFCHOCHCHCHSi(OCH ・・・(1a−15)
(CHO)Si−CHCHCH−OCH−CF−O−(CFCFO)n9(CFO)n10−CFCHOCHCHCH−Si(OCH ・・・(1a−16)
国際公開第2014/069592号に記載の化合物(1a−17)。なお、n11は1〜200の整数である。
CFCFCFO−(CFCFCFO)n11−CFCF−CHO−CHCHCH−Si{CHCHCHSi[CHCHCHSi(OCH2.5(OCH0.5 ・・・(1a−17)
CFCFCFO−CHFCF−O−CH−CFO{(CFO)n12−1(CFCFO)n13}−CF−CHO−CHCHCH−Si(OCH ・・・(1a−18)
なお、n12+n13は2〜200の整数である。
本化合物の数平均分子量(Mn)は、2,000〜10,000が好ましく、2,500〜8,000がより好ましく、3,000〜6,000が特に好ましい。上記範囲内であれば、サファイア基材表面により優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性および潤滑性を付与でき、また、本表面処理剤に他の成分を配合した場合に、他の成分との相溶性に優れる。
本化合物の数平均分子量は、NMR分析法を用い、下記の方法で算出される。
H−NMRまたは19F−NMRによって、末端基を基準にしてオキシペルフルオロアルキレン基の数(平均値)を求めることによって算出される。末端基は、例えば式(1)中のAである。
[化合物(1)の製造方法]
がRF1−O−またはA−O−である化合物(1)は、公知の方法により製造することができる。例えば、化合物(1a−1)〜(1a−3)は、国際公開第2009/008380号に記載された方法により製造できる。化合物(1a−4)〜(1a−14)は、国際公開第2013/121986号に記載された方法により製造できる。化合物(1a−15)および(1a−16)は、特開2011−116947号公報に記載された方法により製造できる。化合物(1a−17)は、国際公開第2014/069592号に記載された方法により製造できる。
がD−Q−O−CH−である化合物(1)の製造方法について、式(111)で表される化合物を例に説明する。
−R−O−CHFCF−O−CH−CFO[(CFO)n12−1(CFCFO)n13]−CFCH−O−C2b−SiL3−c ・・・(111)
(化合物(111)の製造方法)
<方法i>化合物(111)は、bが3以上の場合、下記のようにして製造できる。
塩基性化合物の存在下、化合物(10)にD−R−O−CF=CFを反応させて、化合物(11)、化合物(21)および未反応の化合物(10)の混合物を得る。化合物(10)は、市販品としてFLUOROLINK D4000(ソルベイソレクシス社製)が挙げられる。
HO−CHCFO[(CFO)n12−1(CFCFO)n13]CFCH−OH ・・・(10)
−R−O−CHFCF−O−CH−CFO[(CFO)n12−1(CFCFO)n13]−CFCH−OH ・・・(11)
−R−O−CHFCF−O−CH−CFO[(CFO)n12−1(CFCFO)n13]−CFCH−O−CFCHF−O−R−D ・・・(21)
混合物から化合物(11)を単離し、塩基性化合物の存在下、化合物(11)にX−Cb−22(b−2)−CH=CHを反応させて、化合物(12)を得る。Xは、脱離基であり、I、Br、Cl等である。
−R−O−CHFCF−O−CH−CFO[(CFO)n12−1(CFCFO)n13]−CFCH−O−Cb−22(b−2)−CH=CH ・・・(12)
化合物(12)とHSiL 11 3−cとをヒドロシリル化反応させて、化合物(111a)、または化合物(111a)および化合物(111b)の混合物を得る。ヒドロシリル化反応は、白金等の遷移金属触媒または有機過酸化物等のラジカル発生剤を用いて行うことが好ましい。
−R−O−CHFCF−O−CH−CFO[(CFO)n12−1(CFCFO)n13]−CFCH−O−Cb−22(b−2)−CHCH−SiL 11 3−c ・・・(111a)
−R−O−CHFCF−O−CH−CFO[(CFO)n12−1(CFCFO)n13]−CFCH−O−Cb−22(b−2)−CH(CH)−SiL 11 3−c ・・・(111b)
<方法ii>化合物(111)は、bが1以上の場合、下記のようにして製造できる。
塩基性化合物の存在下、化合物(11)にX−C2b−SiL 11 3−cを反応させて、化合物(111)を得る。Xは、脱離基であり、I、Br、Cl等である。
−R−O−CHFCF−O−CH−CFO[(CFO)n12−1(CFCFO)n13]−CFCH−O−C2b−SiL 11 3−c ・・・(111)
[表面処理剤]
本表面処理剤は、本化合物を含む。本表面処理剤は、本化合物のみからなっていてもよい。本表面処理剤には、本化合物の製造上、不可避的に混入する化合物(以下、「不純物」ともいう。)が含まれていてもよい。本表面処理剤は、本化合物と不純物以外の他の成分を含んでいてもよい。
(他の成分)
他の成分としては、例えば、加水分解性シリル基を有さないペルフルオロポリエーテル化合物(以下、「含フッ素エーテル化合物」ともいう。)および触媒等が挙げられる。本表面処理剤における、含フッ素エーテル化合物および触媒以外の他の成分の含有量は、10質量%以下が好ましく、1質量%以下が特に好ましい。
<含フッ素エーテル化合物>
含フッ素エーテル化合物としては、化合物(1)の製造過程で副生する化合物および化合物(1)と同様の用途に使用される公知の(特に市販の)化合物等が挙げられる。含フッ素エーテル化合物としては、下記化合物(7)および化合物(8)が好ましい。
<<化合物(7)>>
化合物(7)は、下式(7)で表される含フッ素エーテル化合物である。
F2−O−(C2qO)n14−RF3 ・・・(7)
[式中、
F2およびRF3は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基であり、
qは1〜6の整数であり、
n14は1〜200の整数であり、n14が2以上のとき、(C2qO)n14は、qの異なる2種以上の(C2qO)からなるものであってもよい。]
F2およびRF3の例示は、好ましい例も含め、RF1に関する記載が適用される。
(C2qO)n14の例示は、好ましい例も含め、(C2mO)n1に関する記載が適用される。(C2qO)n14は、化合物(1)の製造過程で副生する化合物を有効に利用できる点から、式(1)における(C2mO)n1と同じであることが好ましい。たとえば、化合物(1)が[(CFO)n1(CFCFO)n2]を有する化合物である場合は、化合物(7)も[(CFO)n1(CFCFO)n2]を有する化合物であることが特に好ましい。
化合物(7)は、市販品を用いることができる。市販品としては、FOMBLIN M、FOMBLIN Y、FOMBLIN Z(以上、ソルベイソレクシス社製)、Krytox(デュポン社製)、デムナム(ダイキン工業社製)等が挙げられる。
<<化合物(8)>>
化合物(8)は、下式(8)で表される含フッ素エーテル化合物である。
−Q−O−CH−(C2rO)n15−C2t−CH−O−Q−D ・・・(8)
[式中、
およびDは、それぞれ独立に、CF−またはCF−O−であり、
およびQは、それぞれ独立に、水素原子を1個以上含む炭素数1〜20のフルオロアルキレン基、水素原子を1個以上含み、炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のフルオロアルキレン基、炭素数1〜20のアルキレン基、または炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のアルキレン基であり、
tは1〜5の整数であり、
rは1〜6の整数であり、
n15は1〜200の整数であり、n15が2以上のとき、(C2rO)n15は、rの異なる2種以上の(C2rO)からなるものであってもよい。]
およびQの例示は、好ましい例も含め、Qに関する記載が適用される。QおよびQが、式(6−1)、式(6−2)または式(6−3)で表される基の場合、Qにおいては、RはDに結合し、Qにおいては、RはDに結合する。ただし、DがCF−O−であるとき、式(6−1)および式(6−2)において、QF2は単結合ではない。また、DがCF−O−であるとき、式(6−1)および式(6−2)において、QF2は単結合ではない。
(C2rO)n15の例示は、好ましい例も含め、(C2mO)n1に関する記載が適用される。(C2rO)n15は、化合物(1)の製造過程で副生する化合物(例えば、化合物(21))を有効に利用できる点から、式(1)における(C2mO)n1と同じであることが好ましい。
化合物(8)の具体例としては、下式で表される化合物が挙げられる。なお、式中の2つのR基の種類は同じでも異なっていてもよい。
−R−O−CHFCF−O−CHCF−O[(CFO)n1(CFCFO)n2]−CFCH−O−CFCHF−O−R−D
−R−CHFCF−O−CHCF−O[(CFO)n1(CFCFO)n2]−CFCH−O−CFCHF−R−D
−R−C2z−O−CHCF−O[(CFO)n1(CFCFO)n2]−CFCH−O−C2z−R−D
本表面処理剤における、含フッ素エーテル化合物の含有量は、30質量%以下が好ましく、20質量%以下が特に好ましい。
<触媒>
触媒としては、本化合物の加水分解性シリル基の加水分解と脱水縮合反応を促進する酸触媒や塩基性触媒が挙げられる。酸触媒としては、塩酸、硝酸、酢酸、硫酸、リン酸、スルホン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。塩基性触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等が挙げられる。
本表面処理剤における、触媒の含有量は、10質量%以下が好ましく、1質量%以下が特に好ましい。
[コーティング液]
本発明におけるコーティング液(以下、「本コーティング液」ともいう。)は、本表面処理剤と媒体とを含む。本コーティング液は、液状であれば特に限定されず、溶液であってもよく、分散液であってもよい。
本コーティング液における固形分濃度は、0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜1質量%が特に好ましい。本コーティング液の固形分濃度は、加熱前の本表面処理剤の質量と、120℃の対流式乾燥機にて4時間加熱した後の質量とから算出する値である。
本コーティング液における本化合物の濃度は、0.001〜10質量%が好ましく、0.1〜1質量%が特に好ましい。
(媒体)
媒体としては、液状媒体が挙げられ、有機溶媒が好ましい。有機溶媒は、フッ素系有機溶媒であっても、非フッ素系有機溶媒であってもよく、両方の溶媒を併用してもよい。媒体の量は、本コーティング液中、90〜99.999質量%が好ましく、99〜99.9質量%が特に好ましい。
フッ素系有機溶媒は、フッ素化アルカン、フッ素化芳香族化合物、フルオロアルキルエーテル、フッ素化アルキルアミン、フルオロアルコール等が挙げられ、本化合物の溶解性の点から、フッ素化アルカン、フッ素化芳香族化合物、フルオロアルキルエーテルが好ましく、フルオロアルキルエーテルが特に好ましい。
フッ素化アルカンとしては、炭素数4〜8の化合物が挙げられる。市販品としては、例えばC13H(AC−2000:製品名、旭硝子社製)、C13(AC−6000:製品名、旭硝子社製)、CCHFCHFCF(バートレル:製品名、デュポン社製)等が挙げられる。
フッ素化芳香族化合物としては、例えばヘキサフルオロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、ペルフルオロトルエン、ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等が挙げられる。
フルオロアルキルエーテルとしては、炭素数4〜12の化合物が挙げられる。市販品としては、例えばCFCHOCFCFH(AE−3000:製品名、旭硝子社製)、COCH(ノベック−7100:製品名、3M社製)、COC(ノベック−7200:製品名、3M社製)、C13OCH(ノベック−7300:製品名、3M社製)等が挙げられる。
フッ素化アルキルアミンとしては、例えばペルフルオロトリプロピルアミン、ペルフルオロトリブチルアミン等が挙げられる。
フルオロアルコールとしては、例えば2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール等が挙げられる。
非フッ素系有機溶媒は、水素原子と炭素原子のみからなる化合物、水素原子と炭素原子と酸素原子のみからなる化合物が挙げられ、炭化水素系有機溶媒、アルコール系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、エーテル系有機溶媒、エステル系有機溶媒が好ましく、本化合物の溶解性の点から、ケトン系有機溶媒が特に好ましい。
炭化水素系有機溶媒としては、ヘキサン、へプタン、シクロヘキサン等が好ましい。
アルコール系有機溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等が好ましい。
ケトン系有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が好ましい。
エーテル系有機溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等が好ましい。
エステル系有機溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等が好ましい。
媒体としては、フッ素化アルカン、フッ素化芳香族化合物、フルオロアルキルエーテル、水素原子と炭素原子のみからなる化合物、および水素原子と炭素原子と酸素原子のみからなる化合物からなる群より選択される少なくとも1種の有機溶媒が好ましい。特に、フッ素化アルカン、フッ素化芳香族化合物およびフルオロアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種のフッ素系有機溶媒が好ましい。本化合物の溶解性向上の点から、これらの溶媒の量は、媒体全体中、90質量%以上であることが好ましい。
[サファイア基材]
サファイア基材は、サファイアからなる基材である。サファイアのみからなってもよく、サファイアの有する優れた特性に影響を及ぼさない範囲でサファイア以外の化合物を含んでいてもよい。機械的強度や光透過性に優れる点からは、サファイアのみからなることが好ましい。
サファイアは、コランダム構造を有する、α型アルミナ(六方晶)単結晶材料である。サファイアの結晶方位面は、以下の面が挙げられる。
Figure 2016060792

高い強度を有することから、サファイアの結晶方位面はa面が好ましい。なお、サファイア基材自体に所望の高度および光透過性を付与するために、アモルファスアルミナ、透明アルミナ、他のサファイア様材料、多結晶型化合物等を組み合わせてもよい。サファイアの製造方法としては、ベルヌーイ(Verneuil)法、チョクラルスキ(Czochralski)法、EPG(Edge-defined film-fed Growth)法が挙げられる。
サファイア基材は、光透過性を有することが好ましい。「光透過性」とは、JIS R1306に準じた垂直入射型可視光透過率が25%以上であることを意味し、50%以上であることが好ましい。
(表面層)
本発明の表面処理剤をサファイア基材表面に適用することによって、表面層が形成される。表面層の厚さは、1〜100nmが好ましく、1〜50nmが特に好ましい。表面層の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、表面層の存在により、サファイア基材表面により優れた撥水撥油性、指紋汚れ除去性を付与できる。前記範囲の上限値以下であれば、コストを低減でき、かつ表面層を有するサファイア基材の光透過率が高くなる。
なお、表面層の厚さは、例えば薄膜解析用X線回折計ATX−G(RIGAKU社製)を用いて、X線反射率法によって反射X線の干渉パターンを得て、該干渉パターンの振動周期から算出できる。
(製造方法)
表面層を有するサファイア基材の製造方法は、本発明の本表面処理剤またはコーティング液を用いて、サファイア基材表面を処理する工程を有する。処理の方法としては、ドライコーティング法またはウェットコーティング法が挙げられる。
<ドライコーティング法>
ドライコーティング法による表面層を有するサファイア基材の製造方法は、表面処理剤をサファイア基材表面にドライコーティングする工程を含む。
ドライコーティング法としては、真空蒸着、CVD、スパッタリング等の手法が挙げられる。本化合物の分解を抑える点、および装置の簡便な点から、真空蒸着法が好ましい。真空蒸着法は、抵抗加熱法、電子ビーム加熱法、高周波誘導加熱法、反応性蒸着、分子線エピタキシー法、ホットウォール蒸着法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法等に細分することができるが、いずれの方法も適用できる。本化合物の分解を抑制する点、および装置の簡便さの点から、抵抗加熱法が好適に利用できる。真空蒸着装置は特に制限なく、公知の装置が利用できる。
真空蒸着法を用いる場合の成膜条件は、適用する真空蒸着法の種類によって異なるが、抵抗加熱法の場合、蒸着前真空度は1×10−2Pa以下が好ましく、1×10−3Pa以下が特に好ましい。蒸着源の加熱温度は、30〜400℃が好ましく、50〜300℃が特に好ましい。加熱温度が前記範囲の下限値以上であれば、成膜速度に優れる。前記範囲の上限値以下であれば、本化合物の分解が生じることなく、サファイア基材表面に撥水撥油性、潤滑性、指紋汚れ除去性を付与できる。真空蒸着時、サファイア基材の温度は室温(20〜25℃)から200℃までの範囲であることが好ましい。サファイア基材の温度が200℃以下であれば、成膜速度に優れる。サファイア基材の温度の上限値は150℃以下がより好ましく、100℃以下が特に好ましい。
<ウェットコーティング法>
ウェットコーティング法による表面層を有するサファイア基材の製造方法は、本発明の表面処理剤またはコーティング液をサファイア基材表面に塗布する工程を含む。コーティング液を使用する場合には、媒体を除去する工程をさらに含む。
塗布方法としては、スピンコート法、ワイプコート法、スプレーコート法、スキージーコート法、ディップコート法、ダイコート法、インクジェット法、フローコート法、ロールコート法、キャスト法、ラングミュア・ブロジェット法またはグラビアコート法が好ましい。
媒体を除去する方法としては、加熱、真空、加熱および真空が挙げられる。乾燥温度は10〜300℃が好ましく、20〜200℃が特に好ましい。
<後処理>
サファイア基材に表面層を形成した後に、必要に応じて、本化合物とサファイア基材との反応を促進するための操作を行ってもよい。該操作としては、加熱、加湿等が挙げられる。例えば、水分を有する大気中で表面層が形成されたサファイア基材を加熱して、サファイア基材表面に存在する水酸基等と加水分解性シリル基の加水分解反応によって形成するシラノール基が有する水酸基との反応等の反応を促進することができる。表面処理後、表面層中の化合物であって他の化合物やサファイア基材と化学結合していない化合物は、必要に応じて除去してもよい。具体的な方法としては、例えば、表面層に溶媒をかけ流す方法や、溶媒をしみ込ませた布でふき取る方法が挙げられる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下において「%」は特に断りのない限り「質量%」である。なお、例1は実施例、例2は比較例である。
[評価方法]
(測定・評価)
<水接触角およびn−ヘキサデカン接触角の測定方法>
サファイア基材の表面層の表面に置いた、約2μLの蒸留水またはn−ヘキサデカンの接触角を、接触角測定装置DM−500(協和界面科学社製)を用いて測定した。サファイア基材の表面層の表面における異なる5箇所で測定を行い、その平均値を算出した。接触角の算出には2θ法を用いた。
<指紋汚れ除去性>
人工指紋液(オレイン酸とスクアレンとからなる液)を、シリコンゴム栓の平坦面に付着させた後、余分な油分を不織布(ベンコットM−3:製品名、旭化成社製)にて拭き取ることによって、指紋のスタンプを準備した。該指紋スタンプを、表面層を有するサファイア基材の表面層上に乗せ、1kgの荷重にて10秒間押しつける方法で、指紋をサファイア基材の表面層の全面に付着させた。次に、表面層に付着した指紋を、ティッシュペーパを取り付けた、往復式トラバース試験機(ケイエヌテー社製)を用い、荷重500gにて拭き取った。拭き取り一往復毎にヘーズの値を測定し、10往復拭き取るまでの間に、ヘーズが0.5以下に達したら合格、0.5以下に達しなかったら不合格とした。
<動摩擦係数>
表面層を有するサファイア基材の人工皮膚(PBZ13001、出光テクノファイン社製)に対する動摩擦係数を、荷重変動型摩擦摩耗試験システムHHS2000(新東科学社製)を用い、接触面積3cm×3cm、荷重100gの条件で測定した。
動摩擦係数が小さいほど潤滑性に優れる。
[例1]
国際公開第2013/121986号の例3に記載の化合物(1a−4)(ただし、nの平均値は7)と化合物(1a−5)(ただし、nの平均値は7)との混合物(1)、媒体としてのCOC(ノベック−7200:製品名、3M社製)とを混合して、固形分濃度0.05%のコーティング液を調製した。サファイア基材(人工サファイア、結晶方位面c面、信光社製)を該コーティング液にディッピングし(ディップコート法)、30分間放置後、サファイア基材を引き上げた。サファイア基材を200℃で30分間乾燥させ、アサヒクリンAK−225(旭硝子社製)にて洗浄することにより、表面層を有するサファイア基材を得た。表面層の膜厚は10nmであった。
表面層の水接触角、n−ヘキサデカン接触角、指紋汚れ除去性および動摩擦係数の評価結果を表1に示す。
CFCFO−(CFCFO−CFCFCFCFO)−CFCFO−CFCFCF−CHO−CHCHCH−Si(OCH ・・・(1a−4)
CFCFO−(CFCFO−CFCFCFCFO)−CFCFO−CFCFCF−CHO−CHCH(CH)−Si(OCH ・・・(1a−5)
[例2]
非特許文献J.Phys.Chem.C,2007,111,3956−3962に記載の化合物(2)と媒体としてのCOC(ノベック−7200:製品名、3M社製)とを混合して、固形分濃度0.05%のコーティング液を調製した。サファイア基材(人工サファイア、結晶方位面c面、信光社製)を該コーティング液にディッピングし(ディップコート法)、30分間放置後、サファイア基材を引き上げた。サファイア基材を200℃で30分間乾燥させ、アサヒクリンAK−225(旭硝子社製)にて洗浄することにより、表面層を有するサファイア基材を得た。表面層の膜厚は10nmであった。
表面層の水接触角、n−ヘキサデカン接触角、指紋汚れ除去性および動摩擦係数の評価結果を表1に示す。
CF(CFCHCHSi(CHCl・・・(2)
Figure 2016060792
表1の結果より、本化合物を用いた例1は、表面層の撥水撥油性が高く、指紋汚れ除去性、潤滑性に優れる。一方、ペルフルオロポリエーテル基を有さない化合物を用いた例2は、特に、指紋汚れ除去性、潤滑性に劣る。
本表面処理剤を用いて形成される表面層を有するサファイア基材は、電子材料および光学材料(例えば、内視鏡レンズ、移動通信デバイス、指紋読取装置、自動送金機、ゴーグル、カメラ、赤外線撮像システム、レンズ、タッチパネルまたは窓等)に用いることができ、タッチパネルを構成する部材として好適である。タッチパネルとは、指等による接触によってその接触位置情報を入力する装置と表示装置とを組み合わせた入力/表示装置(タッチパネル装置)の、入力装置である。タッチパネルは、サファイア基材と、入力検出方式に応じて、透明導電膜、電極、配線、IC等とから構成されている。サファイア基材の表面層を有する面をタッチパネルの入力面とすることによって、優れた指紋汚れ除去性および潤滑性を有するタッチパネルが得られる。潤滑性が優れると、タッチパネルのタッチ感が優れ、操作性が向上する。本表面処理剤は、タッチパネルのサファイア基材の表面処理に好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. ペルフルオロポリエーテル基と加水分解性シリル基とを有するシラン化合物を含む、サファイア基材用の表面処理剤。
  2. 前記シラン化合物が下式(1)で表される化合物である、請求項1に記載の表面処理剤。
    −(C2mO)n1−A ・・・(1)
    [式中、
    は、末端に1個以上の加水分解性シリル基を有する1価の有機基であり、
    は、RF1−O−、D−Q−O−CH−またはA−O−であり、
    ここで、RF1は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基であり、
    は、CF−またはCF−O−であり、
    は、水素原子を1個以上含む炭素数1〜20のフルオロアルキレン基、水素原子を1個以上含み、炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のフルオロアルキレン基、炭素数1〜20のアルキレン基、または炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素数2〜20のアルキレン基であり、
    は、末端に1個以上の加水分解性シリル基を有する1価の有機基であり、
    mは1〜6の整数であり、
    n1は1〜200の整数であり、n1が2以上の場合、(C2mO)n1は、mの異なる2種以上の(C2mO)からなるものであってもよい。]
  3. 請求項1または2に記載の表面処理剤と媒体とを含む、コーティング剤。
  4. 請求項1もしくは2に記載の表面処理剤または請求項3に記載のコーティング剤から形成される表面層を有するサファイア基材。
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