JP2016060629A - 金属シートの搬送・積載装置 - Google Patents

金属シートの搬送・積載装置 Download PDF

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Abstract

【課題】設備のコンパクト化を図りつつ、ブランキングプレスラインにおけるプレス機の生産停止を低減できる金属シートの搬送・積載装置を提供する。【解決手段】ブランキングプレスライン20におけるプレス機1で切断した金属シート2をライン下流側へ搬送する搬送装置3と、当該搬送装置によって搬送された金属シートを位置決めするセンタリング装置4と、当該センタリング装置によって位置決めされた金属シートを保持部51によって保持し集積箇所6Sに積載する積載装置5とを備えた金属シートの搬送・積載装置10である。積載装置5の保持部51は、センタリング装置4が金属シートを複数枚積層させて位置決めした後、当該センタリング装置4上の複数枚積層された金属シート2Mを一括して保持し集積箇所6Sに積載する。【選択図】図1

Description

本発明は、ブランキングプレスラインで切断した金属シートを搬送して集積箇所に積載する金属シートの搬送・積載装置に関する。
従来のブランキングプレスラインでは、プレス機で切断した金属シートを、コンベア等で搬送し、集積箇所に落下させて積載している。この金属シートを集積箇所に積載する装置として、例えば、特許文献1には、コンベアの終端に隣接する前方の搬出領域で、当該コンベアにより移送搬出された方形板材を下方の集積台又は台車の上に集積する集積装置において、前記搬出領域の前方に設置されたストッパと、前記搬出領域の両側に設置された側部受けガイドと、前記搬出領域の前方に設置された前部受けガイドとを備え、前記側部受けガイド及び前記前部受けガイドが、方形板材が前記コンベアから搬出されるごとに設置位置から前記搬出領域における前記コンベアの移送レベルよりやや低いレベルへ移動する状態に前進後退又はスイングすべく制御されることを特徴とする、方形板材の集積装置の発明が開示されている。
実開平5−69001号公報
しかしながら、上記特許文献1の発明には、方形板材(金属シート)が所要高さに積層された積載完了後の積載シート取出し時に、プレス機の生産を一時的に停止する必要があるため、ブランキングプレスラインの生産性が低下する問題があった。
すなわち、上記特許文献1の発明では、側部受けガイド及び前部受けガイドが、金属シートがコンベアから搬出されるごとに設置位置から前進後退又はスイングすべく制御されるので、集積箇所への金属シートの投入時間は短く、プレス機の生産スピードに対応することができる。しかし、積載完了後の積載シート取出し時には、積層した金属シートが荷崩れしないように低速で台車等を移動させる必要があり、台車等の移動時間が金属シートの投入時間より長くなる。そのため、積載シート取出し中は、プレス機による金属シートの生産を停止させざるを得ない。その結果、積載完了後の積載シート取出し時には、その都度、プレス機を一時的に停止させることとなって、ブランキングプレスラインの生産性が低下する問題があった。
これに対して、上記生産停止を回避すべく、金属シートの集積箇所を複数箇所に増設する考え方もあるが、その場合、設備が重厚長大となり、設備費用及び設置スペースが増大する問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、設備のコンパクト化を図りつつ、ブランキングプレスラインにおけるプレス機の生産停止を低減できる金属シートの搬送・積載装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る金属シートの搬送・積載装置は、以下の構成を備えている。
(1)ブランキングプレスラインにおけるプレス機で切断した金属シートをライン下流側へ搬送する搬送装置と、当該搬送装置によって搬送された金属シートを位置決めするセンタリング装置と、当該センタリング装置によって位置決めされた前記金属シートを保持部によって保持し集積箇所に積載する積載装置とを備えた金属シートの搬送・積載装置であって、
前記積載装置の保持部は、前記センタリング装置が前記金属シートを複数枚積層させて位置決めした後、当該センタリング装置上の複数枚積層された金属シートを一括して保持し前記集積箇所に積載することを特徴とする。
本発明においては、積載装置の保持部は、センタリング装置が金属シートを複数枚積層させて位置決めした後、当該センタリング装置上の複数枚積層された金属シートを一括して保持し集積箇所に積載するので、ブランキングプレスラインにおけるプレス機の生産停止を低減できる。
すなわち、搬送装置が搬送する金属シートをセンタリング装置が1枚づつ位置決めする時間は、集積箇所に積載完了された金属シートを、集積箇所から取り出す時間より短いが、搬送装置が搬送する金属シートをセンタリング装置が複数枚積層させて位置決めした後、複数枚積層された金属シートを一括して集積箇所に積載することによって、集積箇所には、所定の時間毎に金属シートが積載されることになるので、集積箇所に積載完了された金属シートを、集積箇所から取り出す時間を確保することができる。
その結果、プレス機が連続的に切断した金属シートを、センタリング装置が複数枚積層させて位置決めした後、当該センタリング装置上の複数枚積層された金属シートを、積層装置の保持部が一括して保持し集積箇所に積載することによって、集積箇所にて積載完了した金属シートを連続的に取り出すことができる。つまり、プレス機の生産を停止させずに、切断した金属シートを集積箇所へ積載し、集積箇所にて積載完了した金属シートを取り出すことを、連続して行うことができる。
また、集積箇所にて積載完了した金属シートを上記所定の時間内に取り出すことができるので、集積箇所を複数箇所に増設しなくてもよい。
よって、本発明によれば、設備のコンパクト化を図りつつ、ブランキングプレスラインにおけるプレス機の生産停止を低減できる金属シートの搬送・積載装置を提供することができる。
(2)(1)に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
前記センタリング装置には、前記金属シートを複数枚積層させて位置決めする位置決め部と、前記積載装置の保持部が一括して保持する前記複数枚積層された金属シートを前記位置決め部からライン下流側へ移動させる移動部とを備えたことを特徴とする。
本発明においては、センタリング装置には、金属シートを複数枚積層させて位置決めする位置決め部と、積載装置の保持部が一括して保持する複数枚積層された金属シートを位置決め部からライン下流側へ移動させる移動部とを備えたので、積載装置の保持部がセンタリング装置と集積箇所との間を往復する移動距離を短縮することができる。そのため、積載装置の保持部がセンタリング装置にて複数枚積層された金属シートを一括して保持し集積箇所へ移動させる移動速度を遅くさせること等によって、金属シートの落下や位置ズレ等を抑制することができる。
その結果、複数枚に積層された金属シートの移動途中における積載装置の保持安定性の向上を図りつつ、プレス機の生産停止を低減させることができる。
なお、位置決め部には、水平移動可能なフロントゲージ部(ライン上流側)、リヤゲージ部(ライン下流側)、サイドゲージ部(ライン左右側)を備え、フロントゲージ部及びサイドゲージ部には、金属シートの外縁部を水平方向へ押圧するスタンピング機構を設けることが好ましい。位置決め部において金属シートを積層する度に、スタンピング機構が金属シートの外縁部を水平方向へ押圧することによって、複数枚積層した金属シートを上下方向で確実に整列させることができるからである。
(3)(2)に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
前記移動部には、ライン下流側に配置した支持部にて片持ち支持するように水平状に形成されたフォーク部を備え、当該フォーク部は、前記位置決め部によって位置決めされ複数枚積層された金属シートを下方から上方へすくい上げてライン下流側へ移動させることを特徴とする。
本発明においては、移動部には、ライン下流側に配置した支持部にて片持ち支持するように水平状に形成されたフォーク部を備え、当該フォーク部は、位置決め部によって位置決めされ複数枚積層された金属シートを下方から上方へすくい上げてライン下流側へ移動させるので、フォーク部が位置決め部の下方から上方へ移動すればすぐに、搬送装置から搬送される金属シートを空になった位置決め部へ投入することができ、プレス機によって切断した金属シートを、搬送装置から位置決め部へ連続的に投入することができる。すなわち、フォーク部の支持部はライン下流側に配置されているので、フォーク部が位置決め部におけるフロントゲージ部等より上方へ移動すれば、搬送装置によって搬送される金属シートは、フォーク部に邪魔されることなく、位置決め部へ投入することができる。そのため、フォーク部が位置決め部の下方から上方へ移動するだけで、プレス機によって所望の生産スピードで切断した金属シートを、搬送装置から位置決め部へ連続的に投入することができる。
その結果、ブランキングプレスラインにおける生産スピードを向上させつつ、プレス機の生産停止を低減させることができる。
なお、フォーク部は、同一の軌跡を描いて、昇降及び前進後退する複数本のフォーク体を備え、フォーク体は、その使用本数を金属シートの形状に合わせて選択可能に形成することが好ましい。フォーク部の駆動機構を簡素化しながら、位置決め部におけるサイドゲージ部等とフォーク体との干渉を簡単に回避できるからである。
また、フォーク部の上昇時、後退(ライン下流側への移動)時における加速度、減速度(進行方向に対する負の加速度)を制御することが好ましい。金属シートの飛び跳ねや位置ズレ等を低減させることができるからである。
(4)(2)又は(3)に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
前記センタリング装置には、前記移動部が前記複数枚積層された金属シートをライン下流側へ移動させた位置で仮置きする仮置き台を備えたことを特徴とする。
本発明においては、センタリング装置には、移動部が複数枚積層された金属シートをライン下流側へ移動させた位置で仮置きする仮置き台を備えたので、移動部が金属シートを仮置き台に仮置き後すぐに、積載装置の保持部は、仮置き台に仮置きされ複数枚積層された金属シートを一括して保持し集積箇所に積載することができる。そのため、積載時間には、移動部が仮置き台から待機位置へ復帰する時間を含めることができる。したがって、積載装置の保持部は、複数枚積層された金属シートをより一層低速で集積箇所へ搬送することができる。
その結果、積載装置の保持安定性をより一層向上しつつ、プレス機の生産停止を低減させることができる。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載された金属シートの搬送・積載装置において、
前記積載装置の保持部には、磁力を制御可能な電磁石を備え、前記積載装置は、当該電磁石によって前記複数枚積層された金属シートを一括して吸着し前記集積箇所の上方まで搬送した後に、磁力を吸着時及び搬送時より低下させて、前記保持部を下降させることを特徴とする。
本発明においては、積載装置の保持部には、磁力を制御可能な電磁石を備え、積載装置は、当該電磁石によって複数枚積層された金属シートを一括して吸着し集積箇所の上方まで搬送した後に、磁力を吸着時及び搬送時より低下させて、保持部を下降させるので、積載装置は、金属シートの板厚、重量等に適応した強力な磁力を電磁石に発生させることによって、センタリング装置から集積箇所の上方まで搬送する際の金属シートの横滑りや落下等を防止することができ、その後、電磁石の磁力を低下させることによって、集積箇所に積載された金属シート等の吸引を回避することができる。
その結果、積載装置の保持安定性及び搬送速度をより一層向上しつつ、プレス機の生産停止を低減させることができる。
なお、積載装置の保持部には、金属シートを下方へ押圧するシート払い出し部を設けることが好ましい。積載装置の保持部は、金属シートを集積箇所に積載する際、シート払い出し部が金属シートを下方へ押圧することによって、電磁石から金属シートを強制的に離間させ、金属シートを集積箇所に積載するときの確実性を向上させることができるからである。
(6)(1)乃至(5)のいずれか1つに記載された金属シートの搬送・積載装置において、
複数のパレットと、当該パレットを搭載して前記集積箇所とパレット投入取出箇所との間を移動する複数の台車とを有するパレット交換装置を備え、前記集積箇所に位置する実入り台車を前記パレット投入取出箇所へ移動開始する以前に、次のパレットを搭載した空台車を前記集積箇所の実入り台車に近接させることを特徴とする。
本発明においては、複数のパレットと、当該パレットを搭載して集積箇所とパレット投入取出箇所との間を移動する複数の台車とを有するパレット交換装置を備え、集積箇所に位置する実入り台車をパレット投入取出箇所へ移動開始する以前に、次のパレットを搭載した空台車を集積箇所の実入り台車に近接させるので、集積箇所の実入り台車をパレット投入取出箇所へ移動完了させる以前に、次のパレットを搭載した空台車を集積箇所へ移動完了させることができる。
その結果、積載完了後の金属シートの荷崩れを防止しつつ、集積箇所における次のパレットへ切り替えるパレット切替時間をより一層短縮でき、プレス機の生産停止を低減することができる。
本発明によれば、設備のコンパクト化を図りつつ、ブランキングプレスラインにおけるプレス機の生産停止を低減できる金属シートの搬送・積載装置を提供することができる。
本実施形態に係る金属シートの搬送・積載装置の平面図である。 図1に示す金属シートの搬送・積載装置の右側方から見た断面図である。 図1に示す位置決め部における各ガイド部の動作説明図である。 図1に示すフォーク部の軌跡図である。 図1に示すフォーク部の加速度の試験結果グラフである。 図1に示す積載装置の側面図である。 図6に示す電磁石の模式的説明図である。 図6に示す電磁石の励磁方法を表すグラフである。 図1に示す金属シートの搬送・積載装置のタイムチャート図である。
次に、本実施形態に係る金属シートの搬送・積載装置について、図面を参照して詳細に説明する。
はじめに、本金属シートの搬送・積載装置の基本構成について説明し、次に本実施形態を構成するセンタリング装置、積載装置、パレット交換装置について詳細に説明する。最後に、装置全体の動作関係を説明する。
<金属シートの搬送・積載装置の基本構成>
はじめに、本実施形態に係る金属シートの搬送・積載装置の基本構成について、図1、図2を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る金属シートの搬送・積載装置の平面図を示す。図2に、図1に示す金属シートの搬送・積載装置の右側方から見た断面図を示す。
図1、図2に示すように、本実施形態に係る金属シートの搬送・積載装置10は、ブランキングプレスライン20を構成するプレス機1のライン下流側に配設される装置であって、搬送装置3と、センタリング装置4と、積載装置5と、パレット交換装置6とを備えている。
プレス機1は、切断金型11を装着してコイル状に巻かれた金属板Wから所要の外形形状からなる金属シート2を切断する装置である。プレス機1は、例えば、金属シート2を1秒/枚程度の速度で切断することができる。
プレス機1によって切断した金属シート2は、切断型シュータ12を流れてベルトコンベア等の搬送装置3に載置され、切断された姿勢でライン下流側へ搬送される。搬送装置3のライン下流側には、搬送される金属シート2を検出する検出器31と、搬送シュータ32とを備えている。搬送装置3の下方には、端材回収シュータ13を経由して、金属板Wの端材を回収する回収箱33が配置されている。搬送装置3の搬送速度は、可変制御できることが好ましい。プレス機1の切断速度に適合させるためである。
搬送装置3によって搬送された金属シート2は、検出器31の検出エリアを通過後に、搬送シュータ32を経由してセンタリング装置4に投入される。センタリング装置4には、金属シート2を複数枚積層させて位置決めする位置決め部41と、積載装置5の保持部51が一括して保持する複数枚積層された金属シート2Mを位置決め部41からライン下流側へ移動させる移動部42とを備えている。
位置決め部41には、前後方向へ水平移動可能なフロントゲージ部411(ライン上流側)及びリヤゲージ部412(ライン下流側)と、前後方向及び左右方向へ水平移動可能なサイドゲージ部413(ライン左右側)とを備え、各ゲージ部は、各種金属シート2の外形形状に合わせて位置調節が可能に構成されている。また、移動部42には、ライン下流側に配置した支持部422にて片持ち支持するように水平状に形成されたフォーク部421を備えている。フォーク部421は、位置決め部41によって位置決めされ複数枚積層された金属シート2Mを下方から上方へすくい上げてライン下流側へ移動可能に構成されている。
積載装置5には、複数枚積層された金属シート2Mを一括して保持する保持部51と、当該保持部51を支持し屈曲及び旋回可能なアーム部52と、当該アーム部52を旋回可能に支持する本体部53とを備えている。積載装置5の保持部51は、センタリング装置4が金属シート2を複数枚積層させて位置決めした後、センタリング装置4上の複数枚積層された金属シート2Mを一括して保持しパレット交換装置6の集積箇所6Sに位置する台車62に搭載されたパレット61へ積載するように構成されている。
積載装置5の保持部51は、センタリング装置4上の複数枚積層された金属シート2Mを水平旋回させ、所要の姿勢に変更してパレット61に積載することができる。また、積載装置5の保持部51は、センタリング装置4上の複数枚積層された金属シート2Mを抜き取り、品質検査用に配置された検査台8へ搬送することもできる。
パレット交換装置6には、複数のパレット61と、当該パレット61を搭載して集積箇所6Sとパレット投入取出箇所6Tとの間をレール63に沿って移動する複数の台車62とを備えている。集積箇所6Sは、本搬送・積載装置10の最下流部中央に配置され、パレット投入取出箇所6Tは、集積箇所6Sの左右両側に配置されている。レール63は、床面上に左右方向へ敷設されている。
集積箇所6Sにてパレット61に積載完了された金属シート2Nは、台車(この場合、「実入り台車」621ともいう)62によってパレット投入取出箇所6Tへ搬送された後に、フォークリフト等の運搬装置7によってパレット61ごと取り出され、所定の保管場所等へ運搬される。パレット投入取出箇所6Tにおいて、積載完了された金属シート2Nが取り出された台車(この場合、「空台車」622ともいう)62には、運搬装置7によって次のパレット61が搭載される。本搬送・積載装置10の外周には、安全柵9が設置され、パレット投入取出箇所6Tには、開閉可能な柵扉91が設置されている。
<センタリング装置の詳細>
次に、本金属シートの搬送・積載装置10を構成するセンタリング装置4の詳細構成を、図1〜図5を用いて説明する。図3に、図1に示す位置決め部における各ガイド部の動作説明図を示す。図3(a)は、金属シートをスタンピング機構によって押圧する前の状態を示し、図3(b)は、金属シートをスタンピング機構によって押圧して複数枚積層させた金属シートを上下方向で整列させた状態を示す。図4に、図1に示すフォーク部の軌跡図を示す。図5に、図1に示すフォーク部の加速度の試験結果グラフを示す。
(位置決め部)
図1、図2に示すように、センタリング装置4の位置決め部41には、前後方向で対向する位置に配置された複数のフロントゲージ部411(ライン上流側)及びリヤゲージ部412(ライン下流側)が、床面に設置した基台44によってそれぞれ水平移動可能に支持されている。基台44には、フロントゲージ部411を前後方向へ移動させるフロント駆動部と、リヤゲージ部412を前後方向へ移動させるリヤ駆動部とが装着されている。
図3(a)、図3(b)に示すように、フロントゲージ部411には、フロントガイドピン4111と緩衝機構4112とスタンピング機構4113とを備えている。フロントガイドピン4111は、上下に延伸する棒状体であって、緩衝機構4112に固定され、緩衝機構4112を介してスタンピング機構4113と連結されている。スタンピング機構4113は、フロント駆動部によって移動可能に形成されている。
スタンピング機構4113は、流体シリンダを有し、そのロッドが金属シート2Mを積層する度に伸縮して、フロントガイドピン4111を金属シート2の外縁部21に押圧させて複数枚積層されて位置決めされる金属シート2Mを上下方向で整列させる。緩衝機構4112は、弾性部材を有し、フロントガイドピン4111が金属シート2の外縁部21から受ける衝撃力を緩和させる。
リヤゲージ部412には、リヤガイドピン4121と緩衝機構4122とを備えている。リヤガイドピン4121は、上下に延伸する棒状体であって、緩衝機構4122を介してリヤ駆動部に連結されている。緩衝機構4122は、弾性部材を有し、リヤガイドピン4121が金属シート2の外縁部21から受ける衝撃力を緩和させる。
図1、図2に示すように、基台44には、位置決め部41にて複数枚積層されて位置決めされる金属シート2Mを水平状態に支持するシート受部414が配設されている。シート受部414には、金属シート2の下端と当接し、前後方向に延伸された複数個の棒状受部4141が左右方向に隙間をあけて設けられている。
また、基台44の左右両側には、サイドゲージ部413を左右方向へ移動させる第1サイド駆動部と、当該第1サイド駆動部を前後方向へ移動させる第2サイド駆動部とを備えている。第1サイド駆動部及び第2サイド駆動部は、金属シート2の外形形状に応じて前後左右の位置を移動可能に形成されている。
図3(a)、図3(b)に示すように、サイドゲージ部413には、フロントゲージ部411と同様に、サイドガイドピン4131と緩衝機構4132とスタンピング機構4133とを備えている。サイドガイドピン4131は、上下に延伸する棒状体であって、緩衝機構4132に固定され、緩衝機構4132を介してスタンピング機構4133と連結されている。スタンピング機構4133は、第1サイド駆動部と連結されている。
フロントガイドピン4111、リヤガイドピン4121、サイドガイドピン4131は、プレス機1が金属シート2の切断を開始する前に、フロント駆動部、リヤ駆動部、第1サイド駆動部、第2サイド駆動部をそれぞれ作動させて、位置決めされる金属シート2に対応する位置へ移動させる。位置決め基準となるリヤガイドピン4121は、金属シート2の外縁部21と当接する位置に移動させる。これに対して、スタンピング機構4113、4133と連結されたフロントガイドピン4111、サイドガイドピン4131は、金属シート2の外縁部21からスタンピング機構4113、4133のストローク長だけ離間させた位置に移動させる。なお、フロントガイドピン4111、リヤガイドピン4121、サイドガイドピン4131の位置は、対象となる金属シート2ごとのデータとして制御部に記憶され、自動的に位置調整ができる。
スタンピング機構4113、4133は、搬送装置3によって搬送される金属シート2が検出器31の検出エリアを通過した信号を受けて作動する。金属シート2の積層枚数は、積載装置5の搬送安定性や搬送時間、集積箇所6Sでの積載完了シートの取出し時間等を確保するように定めるが、例えば、5枚程度が好ましい。
(移動部)
図1、図2に示すように、センタリング装置4の移動部42には、選択可能に連結され櫛歯状に形成された複数のフォーク体4211を有するフォーク部421と、各フォーク体4211をそれぞれ支持する支持部422と、各フォーク体4211が上下方向へ通過可能に形成された仮置き台43とを備えている。フォーク部421は、支持部422に装着されたフォーク駆動部によって前後方向へ移動する。支持部422は、基台45に垂直移動可能に支持されている。フォーク体4211は、上端に金属シート2Mを載置でき前後方向へ水平状に延設された略長尺角筒体である。
フォーク部421の待機位置において、各フォーク体4211のライン上流側は、シート受部414の棒状受部4141が左右方向に形成した隙間に挿入されている。待機位置における各フォーク体4211の高さは、棒状受部4141の高さより僅かに低く設定されている。その段差h1は、数mmから十数mm程度が好ましい。フォーク体4211のライン上流側の先端部は、棒状受部4141のライン上流側位置と略同一位置まで延伸されている。
図1、図2、図4に示すように、フォーク部421の各フォーク体4211は、同一の軌跡を描いて、昇降及び前進後退する。図4において、(A)の位置がフォーク体4211の待機位置であり、(B)の位置がフォーク体4211の上昇位置であり、(C)の位置がフォーク体4211の後退位置であり、(D)の位置がフォーク体4211の下降位置である。
搬送装置3によって搬送された金属シート2が、位置決め部41にて複数枚積層されて位置決めされたとき、支持部422が基台45に対して上昇することによって、フォーク体4211は待機位置(A)から上昇位置(B)へ移動して、複数枚積層された金属シート2Mを下方から上方へすくい上げる。上昇位置(B)では、フォーク体4211に載置された金属シート2Mは、フロントゲージ部411、リヤゲージ部412、サイドゲージ部513等より上方に位置する。
次に、フォーク部421が後方(ライン下流側)へ移動すると、フォーク体4211に載置された金属シート2Mは、仮置き台43の上方に移動する。仮置き台43は、移動した金属シート2Mに対向する位置で水平状に延設され、後退位置(C)におけるフォーク体4211の上面より僅かに低い高さに設定することが好ましい。その段差h2は、10〜30mm程度が好ましい。仮置き台43は、左右方向に分割して形成され、それぞれ基台45に固定されている。分割された各仮置き台43には、金属シート2Mが載置されたことを検出する検出板431(例えば、導電性ゴム板など)が装着されている。
次に、支持部422が基台45に対して下降することによって、フォーク体4211は後退位置(C)から下降位置(D)へ移動する。フォーク体4211上の金属シート2Mは、仮置き台43に移載され、空になったフォーク体4211が下降位置(D)に移動する。さらに、フォーク部421が前方(ライン上流側)へ移動することによって、フォーク体4211は下降位置(D)から待機位置(A)へ移動する。
また、フォーク部421の移動に伴う金属シート2Mの挙動を評価した結果を説明する。図5は、フォーク部上昇時における加速度P及び減速度Q(進行方向に対する負の加速度)と金属シート2Mの飛び跳ね現象との関係について評価を行った試験結果である。本試験において使用した金属シート2の板厚は、1.6〜2.6mm程度であり、左右長は、500〜2000mm程度、前後長は、500〜1000mm程度である。金属シート2の積層枚数は、5枚である。加速度P、減速度Qは、重力加速度を1としたときの指数で表示している。●表示は、金属シートの飛び跳ねが無かった場合を示し、×表示は、金属シートの飛び跳ねがあった場合を示す。
図5に示すように、フォーク部上昇時における加速度P及び減速度Qを共に重力加速度の半分以下とすれば、金属シートの飛び跳ね現象が生じないことが明らかになった。一方、フォーク部上昇時における加速度P及び減速度Qを共に重力加速度の半分以上とすれば、多少のバラツキはあるものの、金属シートの飛び跳ね現象が生じうることも明らかになった。金属シート2は、1枚1枚の板厚が薄いので、フォーク体4211から左右方向で飛び出している部分が上下に撓みやすく、板バネの効果による飛び跳ね現象が発生しやすいと推定される。
したがって、上記板厚及び大きさの金属シートを複数枚積層させた状態でフォーク体4211に載置して搬送する場合、フォーク部上昇時における加速度P及び減速度Qを共に重力加速度の半分以下とすることが、金属シート2Mの飛び跳ねを防止し、位置ズレ等を生じさせずに安定搬送する上で、好ましいことが判明した。
なお、フォーク部421の後退時における金属シート2Mの位置ズレを防止するためには、加速度及び減速度を重力加速度の四分の一以下にすると良いことも判明した。したがって、フォーク部421の後退時における加速度及び減速度は、フォーク部上昇時における加速度P及び減速度Qより小さくする必要がある。フォーク部421の後退時には、積層された金属シート同士の静止摩擦係数(鉄の静止摩擦係数:約0.5)の影響があり、より一層滑りやすくなるからと推定される。
<積載装置の詳細>
次に、本金属シートの搬送・積載装置10を構成する積載装置5の詳細構成を、図6〜図8を用いて説明する。図6に、図1に示す積載装置の側面図を示す。図7に、図6に示す電磁石の模式的説明図を示す。図8に、図6に示す電磁石の励磁方法を表すグラフを示す。
図6に示すように、積載装置5は、保持部51と、当該保持部51を支持し屈曲及び旋回可能なアーム部52と、当該アーム部52を旋回可能に支持する本体部53とを備えた多関節型ロボットで構成されている。
保持部51には、複数の電磁石511と、シート払い出し部512と、シート検出部513と、保持板514とを備え、保持板514が水平旋回可能にアーム部52の先端軸521に締結されている。
保持板514は、略矩形体であって、保持板514の下端に電磁石511が水平移動可能に装着されている。シート払い出し部512及びシート検出部513は、電磁石511に隣接して装着され、電磁石511と共に水平移動する。電磁石511は、複数枚積層された金属シート2Mを一括して吸着する上で好適な位置に固定する。
図7、図8に示すように、電磁石511は、磁力を制御可能に構成されている。電磁石511は、仮置き台43上の複数枚積層された金属シート2Mを一括して吸着し、集積箇所6Sの上方まで搬送した後に、磁力を吸着時及び搬送時より低下させて、下降する。電磁石511は、集積箇所6S上に積載された金属シート2Nに近接した位置で消磁して、金属シート2Mを解放する。解放された金属シート2Mは、集積箇所に積載された金属シート2N上に整列されて積層される。
金属シート2Mを水平方向へ搬送するときには、金属シートの横滑りを防止するために、最大励磁電圧で吸着して搬送することが好ましい。一方、垂直方向に搬送するときには、金属シートの横滑りは発生しないので、励磁電圧を下げて減磁し、磁力の透過量を金属シート2Mの下面ぎりぎりまで抑えて垂直に下降し、解放ポイントで消磁して金属シート2Mを解放することが好ましい。
この減磁制御によって、消磁のための逆励磁電圧を短時間で済ますことができ、金属シート2Mを早期に解放できる。また、減磁制御によって、磁力のオーバーシュートを抑制でき、金属シート2Mの解放不良や積載箇所6Sの金属シート2Nを吸引する不具合等を削減できる。
また、図6に示すように、積載装置5の保持部51には、シート払い出し部512が装着されているので、金属シート2Mを一括して保持し集積箇所6Sに積載する際、シート払い出し部512が金属シート2Mを下方へ押圧することによって、電磁石511から金属シート2Mを強制的に離間させ、金属シート2Mの解放不良を防止できる。シート検出部513は、金属シート2Mが電磁石511に吸着したとき、又は、金属シート2Mが電磁石511から離間したときの信号を積載装置5の制御部に出力する。
積載装置5は、多関節型ロボットで構成されているので、集積箇所6Sへの金属シート2Mの投入高さを自由に変更することができる(図2、図7参照)。そのため、従来の集積箇所に設けられていたパレットの昇降機構を廃止できる。積載完了した金属シートを取り出す際、昇降機構の昇降動作が無くなるので、パレットの交換に要する時間を短縮することができる。
また、積載装置5は、多関節型ロボットで構成されているので、集積箇所6Sへ積載する金属シート2Mの姿勢を自由に変更することができる(図1参照)。そのため、従来、パレットに積載された金属シートを作業者が所望の姿勢に移動させていた作業を、集積装置5が自動的に行うことができる。
<パレット交換装置の詳細>
次に、本金属シートの搬送・積載装置10を構成するパレット交換装置6の詳細構成を、図1を用いて説明する。
図1に示すように、パレット交換装置6には、パレット61を搭載する台車62を2台装備している。2台の台車62には、別々の駆動装置64を備え、それぞれ異なるタイミングで走行、停止できる。また、各駆動装置64は、サーボモータを有し、各台車62の加速度制御も可能である。ここで、集積箇所6Sに位置する台車62が、実入り台車621であり、左側のパレット投入取出箇所6Tに位置する台車62が、空台車622である。
次に、本実施形態に係るパレット交換装置6におけるパレット交換方法を説明する。図1に示すように、まず、積載箇所6Sに位置する実入り台車621をスタートさせる以前に、左側のパレット投入取出箇所6Tに位置する空台車622を実入り台車621に近接する位置まで移動させ、そこで待機させる。次に、実入り台車621のパレット61に金属シート2Nが積載完了されると同時に、実入り台車621を右側のパレット投入取出箇所6Tに向けてスタートさせる。
次に、実入り台車621のスタートから所定時間だけ遅れて、空台車622をスタートさせる。実入り台車621と空台車622とは、同じ加速度で最高速度に加速させる。実入り台車621が最高速度に到達した後に、空台車622が最高速度に到達する。この間で、実入り台車621と空台車622とが衝突することはない。
次に、最高速度に到達した実入り台車621は、右側のパレット投入取出箇所6Tまで加速時間の約1.5〜2倍程度の時間をかけて減速し、所定時間に右側のパレット投入取出箇所6Tに到着して、停止する。これに対して、最高速度に到達した空台車622は、加速時間と略同じ時間で減速し、実入り台車621がパレット投入取出箇所6Tに到着する前に、集積箇所6Sに到着する。この間でも、実入り台車621と空台車622とが衝突することはない。
そのため、実入り台車621は、減速にかける時間を増加させることによって、積載完了した金属シート2Nが横滑りすることを防止でき、かつ、空台車622の集積箇所6Sへの到着時間を早めることによって、積載装置5の保持部51が、複数枚積層された金属シート2Mを搬送する時間に対応させることができた。
以上のように、集積箇所6Sに位置する実入り台車621をパレット投入取出箇所6Tへ移動開始する以前に、次のパレット61を搭載した空台車622を集積箇所6Sの実入り台車621に近接させることによって、集積箇所6Sの実入り台車621をパレット投入取出箇所6Tへ移動完了させる以前に、次のパレット61を搭載した空台車622を集積箇所6Sへ移動完了させることができる。
その結果、積載完了後の金属シート2Nの荷崩れを防止しつつ、集積箇所6Sにおける次のパレット61へ切り替えるパレット切替時間をより一層短縮でき、プレス機1の生産停止を低減することができる。
<装置全体の動作関係>
次に、本金属シートの搬送・積載装置10に係る装置全体の動作関係を、図9を用いて説明する。図9に、図1の示す金属シートの搬送・積載装置のタイムチャート図を示す。
図9は、搬送装置3から投入される金属シート2を、センタリング装置4にて5枚(複数枚)積層して位置決めした後、積載装置5の保持部51が、センタリング装置上の5枚積層されて位置決めされた金属シート2Mを一括して保持し、集積箇所6Sの実入り台車621に搭載したパレット61上に積載する間に、積載完了した実入り台車621をパレット投入取出箇所6Tに移動させ、次のパレット61を搭載した空台車622を集積箇所6Sへ搬送してパレット交換を完了させる動作のタイムチャート図である。
図9の横軸は、時間軸を表す。横軸上段の数字は、プレス機1が切断する金属シート2を5枚ごとに表示したものである。また、T1は、搬送装置3がセンタリング装置4へ金属シート2を5枚投入する投入時間である。T2は、フロントゲージ部411等にて金属シート2を位置決め・積層後に、フォーク部421が積層させた金属シート2Mを仮置き台43へ移動させてから待機位置(A)へ復帰する位置決め・積層・移動時間である。T3は、積載装置5の保持部51によって5枚積層された金属シート2Mを一括して吸着し、集積箇所6Sの実入り台車621上のパレット61へ積載してから待機位置へ復帰する積載時間である。T4は、積載完了後に実入り台車621を移動させて次のパレット61を搭載した空台車622に切り替えるパレット切替時間である。
図9に示すように、搬送装置3の検出器31がONする信号を受けて、センタリング装置4のフロントゲージ部411、サイドゲージ部413が前進・後退を繰り返す。5枚目の金属シート(5)を検出器31が検出すると、フロントゲージ部411、サイドゲージ部413が前進すると略同時に、フォーク部421が待機位置(A)から上昇位置(B)へ移動する。5枚積層された金属シート2Mは、フォーク部421に載置され、フロントゲージ部411、サイドゲージ部413等によって位置決め規制されて上昇位置(B)へ移動する。上昇位置(B)へ移動したフォーク部421は、金属シート2Mを載置した状態で、後退位置(C)へ水平移動する。
後退位置(C)へ移動したフォーク部421は、下降位置(D)へ下降する。フォーク部421が下降する途中(遅れ時間d1後)に、5枚積層された金属シート2Mは、仮置き台43へ移載される。空になったフォーク部421は、前進して待機位置(A)へ復帰する。フォーク部421が、移動している間に、フロントゲージ部411、サイドゲージ部413は前進・後退(スタンピング)を繰り返して金属シート2の積層、位置決めを行う。ここで、図9から明らかなように、投入時間T1と位置決め・積層・移動時間T2とは、略同程度である。
次に、積載装置5の保持部51は、仮置き台43の検出板431からの信号を受けて、待機位置から吸着位置へ移動する。積載装置5の保持部51は、吸着位置にて暫く停止して、仮置き台43上に積層された金属シート2Mを確実に吸着してから、吸着上空位置へ移動し、その後、解放上空位置へ移動する。積載装置5の保持部51は、解放上空位置で減磁し、集積箇所6Sに近接した解放位置まで下降する。積載装置5の保持部51は、解放位置で消磁した上で、シート払い出し部512を前進・後退させて金属シート2Mを強制的に離間させる。その後、積載装置5の保持部51は、解放上空位置へ移動し、さらに待機位置まで移動して停止する。ここで、図9から明らかなように、積載時間T3は、位置決め・積層・移動時間T2より短い。
次に、集積箇所6Sに積載された金属シート2Nが所要量になり、積載完了したときには、積載装置5の保持部51が、金属シート2Mを解放後に解放上空位置へ移動すれば、実入り台車621をパレット投入取出箇所6Tへ移動させることができる。したがって、積載装置5の保持部51の解放上空位置へ移動した信号(例えば、アーム部の位置信号)を受けて、遅れ時間d2後に実入り台車621をパレット投入取出箇所6Tへ向けてスタートさせる。
次のパレット61を搭載した空台車622は、予め実入り台車621に近接した位置まで移動させているので、実入り台車621のスタートから遅れ時間d3後にスタートさせる。空台車622は、金属シート2Nの荷崩れ等の心配はないので、前述のように加速時間と減速時間を略同程度で走行させ、実入り台車621がパレット投入取出箇所6Tへ到着する以前に、集積箇所6Sに到着する。次のパレット61を搭載した空台車622が、集積箇所6Sへ到着した時点でパレット切替が完了する。ここで、図9から明らかなように、パレット切替時間T4は、積載時間T3より短い。
以上説明した、図9に示すタイムチャート図によれば、投入時間T1≒位置決め・積層・移動時間T2>積載時間T3>パレット切替時間T4の関係にある。したがって、プレス機1が連続的に切断した金属シート2を、センタリング装置3が複数枚(5枚)積層させて位置決めした後、当該センタリング装置4上の複数枚積層された金属シート2Mを、積層装置5の保持部51が一括して保持し集積箇所6Sに積載することによって、集積箇所6Sにて積載完了した金属シート2Nを連続的に取り出すことができる。
その結果、プレス機1の生産を停止させずに、切断した金属シート2を集積箇所6Sへ積載し、集積箇所6Sにて積載完了した金属シート2Mを取り出すことを、連続して行うことができる。
<作用効果>
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る金属シートの搬送・積載装置10によれば、積載装置5の保持部51は、センタリング装置4が金属シート2を複数枚積層させて位置決めした後、当該センタリング装置4上の複数枚積層された金属シート2Mを一括して保持し集積箇所6Sに積載するので、ブランキングプレスライン20におけるプレス機1の生産停止を低減できる。
すなわち、搬送装置3が搬送する金属シート2をセンタリング装置4が1枚づつ位置決めする時間は、集積箇所6Sに積載完了された金属シート2Nを、集積箇所6Sから取り出す時間より短いが、搬送装置3が搬送する金属シート2をセンタリング装置4が複数枚積層させて位置決めした後、複数枚積層された金属シート2Mを一括して集積箇所6Sに積載することによって、集積箇所6Sには、所定の時間毎に金属シート2Mが積載されることになるので、集積箇所6Sに積載完了された金属シート2Nを、集積箇所6Sから取り出す時間を確保することができる。
その結果、プレス機1が連続的に切断した金属シート2を、センタリング装置4が複数枚積層させて位置決めした後、当該センタリング装置4上の複数枚積層された金属シート2Mを、積層装置5の保持部51が一括して保持し集積箇所6Sに積載することによって、集積箇所6Sにて積載完了した金属シート2Nを連続的に取り出すことができる。つまり、プレス機1の生産を停止させずに、切断した金属シート1を集積箇所6Sへ積載し、集積箇所6Sにて積載完了した金属シート2Nを取り出すことを、連続して行うことができる。
また、集積箇所6Sにて積載完了した金属シート2Nを上記所定の時間内に取り出すことができるので、集積箇所6Sを複数箇所に増設しなくてもよい。
よって、本実施形態によれば、設備のコンパクト化を図りつつ、ブランキングプレスライン20におけるプレス機1の生産停止を低減できる金属シートの搬送・積載装置10を提供することができる。
また、本実施形態によれば、センタリング装置4には、金属シート2を複数枚積層させて位置決めする位置決め部41と、積載装置5の保持部51が一括して保持する複数枚積層された金属シート2Mを位置決め部41からライン下流側へ移動させる移動部42とを備えたので、積載装置5の保持部51がセンタリング装置4と集積箇所6Sとの間を往復する移動距離を短縮することができる。そのため、積載装置5の保持部51がセンタリング装置4にて複数枚積層された金属シート2Mを一括して保持し集積箇所6Sへ移動させる移動速度を遅くさせること等によって、金属シート2Mの落下や位置ズレ等を抑制することができる。その結果、複数枚に積層された金属シート2Mの移動途中における積載装置5の保持安定性の向上を図りつつ、プレス機1の生産停止を低減させることができる。
また、本実施形態によれば、位置決め部41には、水平移動可能なフロントゲージ部411(ライン上流側)、リヤゲージ部412(ライン下流側)、サイドゲージ部413(ライン左右側)を備え、フロントゲージ部411及びサイドゲージ部413には、金属シート2の外縁部21を水平方向へ押圧するスタンピング機構4113、4133を設けたので、位置決め部41において金属シート2を積層する度に、スタンピング機構4113、4133が金属シート2の外縁部21を水平方向へ押圧することによって、複数枚積層した金属シート2Mを上下方向で確実に整列させることができる。
また、本実施形態によれば、移動部42には、ライン下流側に配置した支持部422にて片持ち支持するように水平状に形成されたフォーク部421を備え、当該フォーク部421は、位置決め部41によって位置決めされ複数枚積層された金属シート2Mを下方から上方へすくい上げてライン下流側へ移動させるので、フォーク部421が位置決め部41の下方から上方へ移動すればすぐに、搬送装置3から搬送される金属シート2を空になった位置決め部41へ投入することができ、プレス機1によって切断した金属シート2を、搬送装置3から位置決め部41へ連続的に投入することができる。
すなわち、フォーク部421の支持部422はライン下流側に配置されているので、フォーク部421が位置決め部41におけるフロントゲージ部411等より上方へ移動すれば、搬送装置3によって搬送される金属シート2は、フォーク部421に邪魔されることなく、位置決め部41へ投入することができる。そのため、フォーク部421が位置決め部41の下方から上方へ移動するだけで、プレス機1によって所望の生産スピードで切断した金属シート2を、搬送装置3から位置決め部41へ連続的に投入することができる。その結果、ブランキングプレスライン20における生産スピードを向上させつつ、プレス機1の生産停止を低減させることができる。
また、フォーク部421は、同一の軌跡を描いて、昇降及び前進後退する複数本のフォーク体4211を備え、フォーク体4211は、その使用本数を金属シート2の形状に合わせて選択可能に形成されているので、フォーク部421の駆動機構を簡素化しながら、位置決め部41におけるサイドゲージ部413等とフォーク体4211との干渉を簡単に回避できる。
また、フォーク部421の上昇時、後退(ライン下流側への移動)時における加速度、減速度(進行方向に対する負の加速度)を制御するので、金属シート2の飛び跳ねや位置ズレ等を低減させることができる。
本実施形態によれば、センタリング装置4には、移動部41が複数枚積層された金属シート2Mをライン下流側へ移動させた位置で仮置きする仮置き台43を備えたので、移動部42が金属シート2Mを仮置き台43に仮置き後すぐに、積載装置5の保持部51は、仮置き台43に仮置きされ複数枚積層された金属シート2Mを一括して保持し集積箇所6Sに積載することができる。そのため、積載時間T3には、移動部42が仮置き台43から待機位置(A)へ復帰する時間を含めることができる。したがって、積載装置5の保持部51は、複数枚積層された金属シート2Mをより一層低速で集積箇所6Sへ搬送することができる。その結果、積載装置5の保持安定性をより一層向上しつつ、プレス機1の生産停止を低減させることができる。
また、本実施形態によれば、積載装置5の保持部51には、磁力を制御可能な電磁石511を備え、積載装置5は、当該電磁石511によって複数枚積層された金属シート2Mを一括して吸着し集積箇所6Sの上方まで搬送した後に、磁力を吸着時及び搬送時より低下させて、保持部51を下降させるので、積載装置5は、金属シート2の板厚、重量等に適応した強力な磁力を電磁石511に発生させることによって、センタリング装置4から集積箇所6Sの上方まで搬送する際の金属シート2の横滑りや落下等を防止することができ、その後、電磁石511の磁力を低下させることによって、集積箇所6Sに積載された金属シート2N等の吸引を回避することができる。その結果、積載装置5の保持安定性及び搬送速度をより一層向上しつつ、プレス機1の生産停止を低減させることができる。
また、積載装置5の保持部51には、金属シート2Mを下方へ押圧するシート払い出し部512を設けたので、積載装置5の保持部51は、金属シート2Mを集積箇所6Sに積載する際、シート払い出し部512が金属シート2Mを下方へ押圧することによって、電磁石511から金属シート2Mを強制的に離間させ、金属シート2Mを集積箇所6Sに積載するときの確実性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、複数のパレット61と、当該パレット61を搭載して集積箇所6Sとパレット投入取出箇所6Tとの間を移動する複数の台車62とを有するパレット交換装置6を備え、集積箇所6Sに位置する実入り台車621をパレット投入取出箇所6Tへ移動開始する以前に、次のパレット61を搭載した空台車622を集積箇所6Sの実入り台車621に近接させるので、集積箇所6Sの実入り台車621をパレット投入取出箇所6Tへ移動完了させる以前に、次のパレット61を搭載した空台車622を集積箇所6Sへ移動完了させることができる。その結果、積載完了後の金属シート2Nの荷崩れを防止しつつ、集積箇所6Sにおける次のパレット61へ切り替えるパレット切替時間T4をより一層短縮でき、プレス機1の生産停止を低減することができる。
<変形例>
本実施形態は、本発明の要旨を変更しない範囲で、様々な形態に変更できることは言うまでもない。例えば、本実施形態では、センタリング装置4のライン下流側に仮置き台43を設けたが、仮置き台を設けることなく、フォーク部421に載置された金属シート2Mを、積載装置5の保持部51が、直接保持し、集積箇所6Sへ搬送してもよい。この場合、仮置き台43を廃止することによって、装置の簡素化が図られるからである。
本発明は、ブランキングプレスラインで切断した金属シートを搬送して集積箇所に積載する金属シートの搬送・積載装置として利用できる。
1 プレス機
2、2M、2N 金属シート
3 搬送装置
4 センタリング装置
5 積載装置
6 パレット交換装置
6S 集積箇所
6T パレット投入取出箇所
10 金属シートの搬送・積載装置
41 位置決め部
42 移動部
43 仮置き台
51 保持部
61 パレット
62 台車
421 フォーク部
422 支持部
511 電磁石
621 実入り台車
622 空台車

Claims (6)

  1. ブランキングプレスラインにおけるプレス機で切断した金属シートをライン下流側へ搬送する搬送装置と、当該搬送装置によって搬送された金属シートを位置決めするセンタリング装置と、当該センタリング装置によって位置決めされた前記金属シートを保持部によって保持し集積箇所に積載する積載装置とを備えた金属シートの搬送・積載装置であって、
    前記積載装置の保持部は、前記センタリング装置が前記金属シートを複数枚積層させて位置決めした後、当該センタリング装置上の複数枚積層された金属シートを一括して保持し前記集積箇所に積載することを特徴とする金属シートの搬送・積載装置。
  2. 請求項1に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
    前記センタリング装置には、前記金属シートを複数枚積層させて位置決めする位置決め部と、前記積載装置の保持部が一括して保持する前記複数枚積層された金属シートを前記位置決め部からライン下流側へ移動させる移動部とを備えたことを特徴とする金属シートの搬送・積載装置。
  3. 請求項2に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
    前記移動部には、ライン下流側に配置した支持部にて片持ち支持するように水平状に形成されたフォーク部を備え、当該フォーク部は、前記位置決め部によって位置決めされ複数枚積層された金属シートを下方から上方へすくい上げてライン下流側へ移動させることを特徴とする金属シートの搬送・積載装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
    前記センタリング装置には、前記移動部が前記複数枚積層された金属シートをライン下流側へ移動させた位置で仮置きする仮置き台を備えたことを特徴とする金属シートの搬送・積載装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
    前記積載装置の保持部には、磁力を制御可能な電磁石を備え、前記積載装置は、当該電磁石によって前記複数枚積層された金属シートを一括して吸着し前記集積箇所の上方まで搬送した後に、磁力を吸着時及び搬送時より低下させて、前記保持部を下降させることを特徴とする金属シートの搬送・積載装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
    複数のパレットと、当該パレットを搭載して前記集積箇所とパレット投入取出箇所との間を移動する複数の台車とを有するパレット交換装置を備え、前記集積箇所に位置する実入り台車を前記パレット投入取出箇所へ移動開始する以前に、次のパレットを搭載した空台車を前記集積箇所の実入り台車に近接させることを特徴とする金属シートの搬送・積載装置。
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