JP2016059635A - プレフィルドシリンジ - Google Patents
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Abstract
【課題】薬剤が充填されるバレルの透明性、成形性及び耐衝撃性を維持しつつ、薬剤非吸着性と、121℃滅菌試験に耐えうる耐熱性を兼ね備えたプレフィルドシリンジを低コストで提供すること。
【解決手段】本発明は、プレフィルドシリンジ1を構成するバレル2が、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層と、ポリプロピレン樹脂からなる外層が、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層を介して並んでいる多層構造、を含んでなるので、透明性、成形性及び耐衝撃性を維持しつつ、薬剤非吸着性及び耐熱性を兼ね備えた低コストのプレフィルドシリンジ1となる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、プレフィルドシリンジ1を構成するバレル2が、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層と、ポリプロピレン樹脂からなる外層が、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層を介して並んでいる多層構造、を含んでなるので、透明性、成形性及び耐衝撃性を維持しつつ、薬剤非吸着性及び耐熱性を兼ね備えた低コストのプレフィルドシリンジ1となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、プレフィルドシリンジに関する。さらに詳しくは、バレルの内部に薬剤を予め充填して用いられるプレフィルドシリンジに関する。
医療等に用いられるシリンジ(注射器)としては、従来、使用時に滅菌されたアンプル等から薬剤を吸引するタイプのものが使用されていた。一方、このようなタイプのものは薬剤に異物が混入する、薬剤の取り違えが生じる、作業効率が悪い等の問題があり、加えて、繰り返し使用によるウィルス感染も指摘されていた。
そこで、予め所定の薬液が充填されたシリンジ、いわゆるプレフィルドシリンジが使用されるようになっている。プレフィルドシリンジは、薬剤が充填される筒状のバレルと、かかるバレルの内部でバレルの軸方向に沿って移動し得るガスケットと、ガスケットに装着され、ガスケットを移動操作するプランジャーと、を備え、バレルの内部に所定の薬剤が充填された後、ガスケットが装着、固定されることで、バレル内部の薬剤が使用時まで気密に保持されることになる。また、プレフィルドシリンジは使い捨てとなるため、繰り返し使用によるウィルス感染を防止する。
プレフィルドシリンジにおける、内部に薬剤が充填されるバレル等を構成する材料としては、軽量であることに加え、割れにくいこと(耐衝撃性)、透明であること(透明性)等の性能が必要とされるため、プラスチック(合成樹脂)とすることが一般的である。また、プラスチック材料としては、成形性等に優れたポリオレフィン樹脂が使用されることが多い。
一方、プレフィルドシリンジは、予め薬剤が充填されることから、使用前に121℃×30分以上等の過酷な条件の高圧蒸気滅菌試験(以下、単に「121℃滅菌試験」や「滅菌試験」とする場合がある。)が施されるため、かかる温度に耐えうる耐熱性が要求される。加えて、プレフィルドシリンジは予め薬剤が充填されるが、薬剤あるいや薬剤中の特定成分の樹脂への吸着(吸収、移行、溶解、拡散等を含む。)が生じることは好ましくないため、プレフィルドシリンジについては薬剤に対する非吸着性(薬剤非吸着性)が要求されることになる。
このような背景から、近年、プレフィルドシリンジのバレル等を構成する材料として、環状ポリオレフィン(COP)が使用されるようになっている。環状ポリオレフィン樹脂は、透明性や耐熱性に加え、薬剤非吸着性に優れた樹脂として知られ、医療関連の諸用途に広く採用されている。そして、環状ポリオレフィン樹脂を主成分とした単層構成のプレフィルドシリンジや(例えば、特許文献1等を参照。)、環状ポリオレフィンからなる最内層と、この最内層に隣接するように形成され、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を主成分とする中間層と、高密度ポリエチレンを含有する最外層とを少なくとも有する多層構成のプレフィルドシリンジが提供されている(例えば、特許文献2等を参照。)。
しかしながら、環状ポリオレフィン樹脂を主成分として単層で射出成形する場合にあっては、薬剤非吸着性は担保されるものの、環状ポリオレフィン樹脂特有の硬さが影響して、成形しにくいことや、成形品も割れやすく、衝撃強度が悪くなることに加え、コスト高となるという問題があった。また、特許文献2にあるような積層構造だと、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の耐熱性が悪く、121℃滅菌試験に耐えることができなかった。
本発明は、前記の課題に鑑みてなされたものであり、薬剤が充填されるバレルの透明性、成形性及び耐衝撃性を維持しつつ、薬剤非吸着性と、121℃滅菌試験に耐えうる耐熱性を兼ね備えたプレフィルドシリンジを低コストで提供することにある
前記の課題を解決するために、本発明に係るプレフィルドシリンジは、内部に薬剤が充填される筒状のバレルと、前記バレルの内部で当該バレルの軸方向に沿って移動し得るガスケットと、前記ガスケットに装着され、当該ガスケットを移動操作するプランジャーと、を備えたプレフィルドシリンジであって、前記バレルが、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層と、ポリプロピレン樹脂からなる外層が、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層を介して並ぶ多層構造、を含んでなることを特徴とする。
本発明に係るプレフィルドシリンジは、前記した本発明において、前記ポリプロピレン樹脂の融点が121〜165℃であることを特徴とする。
本発明に係るプレフィルドシリンジは、前記した本発明において、前記ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(MFR)が3.0〜30.0g/10分であることを特徴とする。
本発明に係るプレフィルドシリンジは、前記した本発明において、前記ポリプロピレン樹脂が、ホモポリプロピレン及び/またはランダムポリプロピレンであることを特徴とする。
本発明に係るプレフィルドシリンジは、前記した本発明において、前記ポリオレフィン系接着性樹脂が、オレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーから選ばれた少なくとも1種を添加したポリオレフィン樹脂、及び/または酸変性ポリオレフィン樹脂であることを特徴とする。
本発明に係るプレフィルドシリンジは、前記した本発明において、前記外層の外側に、さらに他の層が接着層を介して形成されていることを特徴とする。
本発明に係るプレフィルドシリンジは、バレルが、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層と、ポリプロピレン樹脂からなる外層が、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層を介して並んでいる多層構造、を含んでなるので、透明性、成形性及び耐衝撃性を維持しつつ、薬剤非吸着性及び耐熱性を兼ね備えた低コストのプレフィルドシリンジとなる。
以下、本発明に係るプレフィルドシリンジ1の一態様について説明する。
(A)プレフィルドシリンジ1の構成:
図1及び図2は、プレフィルドシリンジ1を模式的に示した図であり、図1はキャップ6を外した状態、図2は薬剤9を充填し、キャップ6を付けた状態、をそれぞれ示している。バレル2について後記する多層構造が適用されるプレフィルドシリンジ1は、内部8に薬剤9が充填される筒状のバレル2と、かかるバレルの内部8でバレル2の軸方向に沿って移動し得るガスケット4と、かかるガスケット4に装着され、ガスケット4を移動操作するプランジャー5と、を基本構成として備え、図2に示すように、薬剤9が予めバレルの内部8に充填されて使用される。
図1及び図2は、プレフィルドシリンジ1を模式的に示した図であり、図1はキャップ6を外した状態、図2は薬剤9を充填し、キャップ6を付けた状態、をそれぞれ示している。バレル2について後記する多層構造が適用されるプレフィルドシリンジ1は、内部8に薬剤9が充填される筒状のバレル2と、かかるバレルの内部8でバレル2の軸方向に沿って移動し得るガスケット4と、かかるガスケット4に装着され、ガスケット4を移動操作するプランジャー5と、を基本構成として備え、図2に示すように、薬剤9が予めバレルの内部8に充填されて使用される。
バレル2は、薬剤9(図2参照。)が内部8に充填されるため筒状(円筒状)に形成され、その先端には、先端が開口されたノズル3が形成されている。ノズル3は、先端に向かってテーパー状に縮径するように形成するようにしてもよい。ノズル3には、使用時に、図示しない注射針が開口された先端に取り付けられる。なお、ノズル3は、中心から偏心した位置に設けられた、いわゆるエキセントリックノズルタイプとしてもよい。バレル2は、本発明にあっては、図3や図4にその断面図を示すように、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層21と、ポリプロピレン樹脂からなる外層23が、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層22を介して並んでいる多層構造、を含んでなるが、これについては後記する。
バレル2のノズル3には、流通時等には、図2に示すように、封止部材であるキャップ6が取り付けられる。ノズル3の外面には、図示しないシールキャップ等を取り付けるための図示しない螺合部が設けられていてもよい。キャップ6は、例えば、ブチルゴムや熱可塑性エラストマー等で形成することができる。
バレル2における先端と反対側(後端)には、鍔状のフランジ7(フィンガーグリップと呼ばれることもある。)が形成されている。フランジ7は、バレル2と別個独立して成形されたフランジ7をバレル2に取り付けて一体化してもよく、また、フランジ7とバレル2を一体化されるように成形するようにしてもよい。
プレフィルドシリンジ1は、バレルの内部8でバレル2の軸方向(図1及び図2の矢印参照。)に沿って移動し得るガスケット4と、ガスケット4の後端部に先端部が取り付けられたプランジャー5と、を備える。ガスケット4は、バレルの内部8を液密かつ気密に摺動するため、シール性が要求される。ガスケット4の構成材料としては、イソプレンゴム、ブチルゴム等の合成ゴム、SBR、SEBS、SEPS、SIS等のスチレン系エラストマーあるいはその水素添加物やエチレン・α−オレフィンエラストマー等のオレフィン系エラストマー(熱可塑性エラストマー)、さらに、それらとポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂との組成物、もしくはシリコーンゴム等の適度なゴム弾性を有する材料が挙げられる。
プランジャー5は、ガスケット4に装着され、ガスケット4を移動操作するものであり、例えば、先端にガスケット4に対する凸状の取付部(図示しない。)を形成し、これをガスケット4の内部に形成した凹状の取付部(これも図示しない。)に嵌合させたり、ガスケット4の基端に図示しないメスネジ等の結合手段が設け、これを図示しないオスネジを先端に設けたプランジャー5と結合させたりする等により、ガスケット4とプランジャー5を一体化することができる。プランジャー5(及び前記したフランジ7)は、例えばABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート等の硬質プラスチックを構成材料として形成することができる。
プレフィルドシリンジ1では、図2に示すように、バレルの内部8に、ガスケット4とキャップ6によって形成される空間内に薬剤9が充填される。充填される薬剤としては、プレフィルドシリンジ1に通常使用される薬剤9を充填することができ、固形製剤、液剤等特に限定されない。
(B)多層構造となるバレル2の構成材料:
外筒となるバレル2は、本発明にあっては、多層構造である。図3は、図1のA−A断面図であるが、図3に示すように、バレル2は、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層21と、ポリプロピレン樹脂からなる外層22が、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層23を介して並んでいる多層構造、を含んでなる。なお、多層構造は、バレル2の全体に対してなされているのが理想であるが、成形の不良等や本発明を意図的に外すようにその一部が多層構造でない場合も、本発明に含むものとする。また、多層構造は、図3や後記する図4に示すように、バレル2の内側からバレル2の外側に向かって、最内層21→接着層23→外層22(図3では、外層22からバレル2の外側に向かってさらに接着層22b→他の層24)となるように層が並んで積層される構造のことを指す。
外筒となるバレル2は、本発明にあっては、多層構造である。図3は、図1のA−A断面図であるが、図3に示すように、バレル2は、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層21と、ポリプロピレン樹脂からなる外層22が、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層23を介して並んでいる多層構造、を含んでなる。なお、多層構造は、バレル2の全体に対してなされているのが理想であるが、成形の不良等や本発明を意図的に外すようにその一部が多層構造でない場合も、本発明に含むものとする。また、多層構造は、図3や後記する図4に示すように、バレル2の内側からバレル2の外側に向かって、最内層21→接着層23→外層22(図3では、外層22からバレル2の外側に向かってさらに接着層22b→他の層24)となるように層が並んで積層される構造のことを指す。
(最内層21:環状ポリオレフィン樹脂)
環状ポリオレフィン樹脂からなる層は、本発明にあっては、バレル2の最内層21(バレルの内部8に面した層であり、充填される薬剤9と接する層のこと。以下同じ。)に配される。バレル2の最内層21は、バレルの内部8に充填される薬剤9と直接接触する層であるが、環状ポリオレフィン樹脂は薬剤9の非吸着性に優れるので、薬剤9の有効成分等がバレル2に吸着することが防止される。また、薬剤9への樹脂成分の溶出や、樹脂成分に含まれる可塑剤の溶出も防止できる。加えて、環状オレフィン樹脂は水蒸気透過率が低い等の高いバリア性を有しているとともに、不純物の溶出が極めて少なく、衛生性に優れる点からも、最内層21として好ましい。さらに、環状オレフィン樹脂は、耐熱性や透明性を有しているため、高圧蒸気等で滅菌される必要があり、内容物を外側から目視できることが望まれるプレフィルドシリンジ1への使用にも適している。本発明にあっては、環状ポリオレフィン樹脂をバレル2全体ではなく、薬剤9と接する最内層21に形成するようにしているので、高コストな環状ポリオレフィン樹脂の使用を少なく抑えることができ、コスト性に優れたバレル2ないしはプレフィルドシリンジ1となる。
環状ポリオレフィン樹脂からなる層は、本発明にあっては、バレル2の最内層21(バレルの内部8に面した層であり、充填される薬剤9と接する層のこと。以下同じ。)に配される。バレル2の最内層21は、バレルの内部8に充填される薬剤9と直接接触する層であるが、環状ポリオレフィン樹脂は薬剤9の非吸着性に優れるので、薬剤9の有効成分等がバレル2に吸着することが防止される。また、薬剤9への樹脂成分の溶出や、樹脂成分に含まれる可塑剤の溶出も防止できる。加えて、環状オレフィン樹脂は水蒸気透過率が低い等の高いバリア性を有しているとともに、不純物の溶出が極めて少なく、衛生性に優れる点からも、最内層21として好ましい。さらに、環状オレフィン樹脂は、耐熱性や透明性を有しているため、高圧蒸気等で滅菌される必要があり、内容物を外側から目視できることが望まれるプレフィルドシリンジ1への使用にも適している。本発明にあっては、環状ポリオレフィン樹脂をバレル2全体ではなく、薬剤9と接する最内層21に形成するようにしているので、高コストな環状ポリオレフィン樹脂の使用を少なく抑えることができ、コスト性に優れたバレル2ないしはプレフィルドシリンジ1となる。
環状ポリオレフィン樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称であり、例えば、特開平1−240517号公報、特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報等に記載されている。本発明にあっては、環状オレフィンをメタセシス開環重合反応によって重合した開環メタセシス重合体(シクロオレフィンポリマー(COP:Cyclo−Olefin Polymer)とも呼ばれる。)はもちろんのこと、環状オレフィンとα−オレフィン(鎖状オレフィン)等との共重合体である、いわゆる環状オレフィンコポリマー(シクロオレフィンコポリマー(COC:Cyclo−Olefin Copolymer)とも呼ばれる。)や、これらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、ならびに、それらの水素化物等を含むものとする。
環状オレフィンとしては、エチレン系不飽和結合及びビシクロ環を有する任意の環状炭化水素を使用することができ、ノルボルネン系モノマー等が広く知られており、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(ノルボルネン)骨格を有するものが好ましい。
具体的には、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン及びその誘導体、トリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセン及びその誘導体、トリシクロ[4.4.0.12.5]−3−ウンデセン及びその誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]−4−ペンタデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12.5.19.12.08.13]−3−ペンタデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]−4,10−ペンタデカジエン及びその誘導体、ペンタシクロ[8.4.0.12.5.19.12.08.13]−3−ヘキサデセン及びその誘導体等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、環状オレフィンは、置換基として、例えば、カルボキシル基、カルボン酸無水物等の酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、エステル基、ヒドロキシル基、スルホ基、ホスホノ基、ホスフィノ基等の極性基を有していてもよい。また、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキル(例えば、炭素数1〜10)エステル、マレイン酸アルキル(例えば、炭素数1〜10)エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル等を挙げることができ、好ましくは、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、エステル基、ヒドロキシル基、スルホ基、ホスホノ基、ホスフィノ基等の極性基を有する不飽和化合物を有していてもよい。
環状オレフィンコポリマーとして、環状オレフィンと共重合するα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィンを使用することができ、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、エチレン等が広く用いられる。
本発明において、開環メタセシス重合体の製造は、公知の開環メタセシス重合反応であれば特に限定されず、前記した環状オレフィンを、重合触媒を用いて開環重合させることによって製造することができる。
また、環状オレフィンコポリマーの製造は、例えば、所定のモル比としたα−オレフィンと環状オレフィンとを、メタロセン触媒等のシングルサイト系触媒やマルチサイト系触媒を用いてランダム重合させることによりなされる。
また、環状オレフィンモノマーの開環重合体等の水素添加物は、開環重合体を公知の水素化触媒により水素化することにより得ることができる。
プレフィルドシリンジ1は、例えば、121℃×30分以上等の過酷な条件の高圧蒸気滅菌試験(滅菌試験)に耐えるほどの耐熱性(以下、単に「耐熱性」ということもある。)が必要とされるため、環状ポリオレフィン樹脂は、ガラス転移温度(Tg)(例えば、JIS K7121等。)が125℃以上のものを使用することが好ましい。ガラス転移温度が125℃以上の環状ポリオレフィン樹脂を用いることにより、耐熱性が優れたものとなり、プレフィルドシリンジ1が前記の滅菌試験にも耐えうるものとなる。一方、ガラス転移温度が125℃より小さいと、耐熱性に劣る場合がある。環状ポリオレフィン樹脂は、ガラス転移温度(Tg)は、130〜180℃とすることが特に好ましい。
また、環状ポリオレフィン樹脂のメルトフローレート(MFR)は、3.0〜30.0g/10分とすることが好ましい。MFRが3.0〜30.0g/10分の環状ポリオレフィン樹脂を用いることにより、耐熱性が優れたものとなり、プレフィルドシリンジ1が121℃滅菌試験に耐えうるものとなる。一方、MFRが3.0g/10分より小さいと、耐熱性に劣る場合があり、30.0g/10分を超えると、成形性に影響が出る場合がある。環状ポリオレフィン樹脂のMFRは、ISO 1133やASTM D−1238(例えば、280℃。21.18N)に準拠して測定した値を用いればよい。環状ポリオレフィン樹脂のMFRは、5.0〜20.0g/10分とすることが特に好ましい。
環状ポリオレフィン樹脂は、全光線透過率が90%以上のものを使用することが好ましい(ASTM D1003準拠。)。環状ポリオレフィン樹脂の全光線透過率をかかる範囲とすることにより、プレフィルドシリンジ1の透明性が優れたものとなる一方、全光線透過率が90%より小さい場合には、透明性が満足いくものとならない場合がある。環状ポリオレフィン樹脂の全光線透過率は、90〜95%とすることが特に好ましい。
また、環状ポリオレフィン樹脂は、機械的特性として、曲げ弾性率が1500〜3500MPa、引張弾性率が1500〜3500MPaとすることが好ましい(曲げ弾性率はISO 178、引張弾性率はISO 527準拠。)環状ポリオレフィン樹脂の曲げ弾性率や引張弾性率をかかる範囲とすることにより、機械的特性に優れたプレフィルドシリンジ1を提供することができる。環状ポリオレフィン樹脂の曲げ弾性率は2000〜3000MPa、引張弾性率は2200〜3200MPaとすることが特に好ましい。
環状ポリオレフィン樹脂は、シャルピー衝撃強度が1.0〜4.0kJ/m2のものを使用することが好ましい(ISO 179準拠。)。環状ポリオレフィン樹脂を構成材料とした成形品は比較的割れやすいものではあるが、環状ポリオレフィン樹脂のシャルピー衝撃強度をかかる範囲とすることにより、衝撃強度も良好なプレフィルドシリンジ1を提供することができる。環状ポリオレフィン樹脂のシャルピー衝撃強度は、2.0〜3.0kJ/m2とすることが特に好ましい。
本発明において使用可能な環状ポリオレフィン樹脂の市販品としては、例えば、「ZEONEX(ゼオネックス)(登録商標)」(グレードとしては690R等。)、「ZEONOR(ゼオノア)(登録商標)」(ともに日本ゼオン(株)製)や、「APEL(アペル)(登録商標)」(三井化学(株)製)、「TOPAS(トーパス)(登録商標)」(ポリプラスチックス(株)製)、「ARTON(アートン)(登録商標)」(JSR(株)製)等が挙げられる。
(外層22:ポリプロピレン樹脂)
外層(最内層21に対する外側の層)22を構成するポリプロピレン樹脂は、耐熱性、透明性を有するとともに、耐衝撃性、機械的特性にも優れた材料である。外層22を構成するポリプロピレン樹脂としては、従来公知のポリプロピレン樹脂を好ましく使用することができ、プロピレンの単独重合体であるホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン(ランダムコポリマー)、ブロックポリプロピレン(ブロックコポリマー)等を使用することができるが、透明性を考慮して、ホモポリプロピレンやランダムポリプロピレンを使用することが好ましい。また、これらのポリプロピレンは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用するようにしてもよい。
外層(最内層21に対する外側の層)22を構成するポリプロピレン樹脂は、耐熱性、透明性を有するとともに、耐衝撃性、機械的特性にも優れた材料である。外層22を構成するポリプロピレン樹脂としては、従来公知のポリプロピレン樹脂を好ましく使用することができ、プロピレンの単独重合体であるホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン(ランダムコポリマー)、ブロックポリプロピレン(ブロックコポリマー)等を使用することができるが、透明性を考慮して、ホモポリプロピレンやランダムポリプロピレンを使用することが好ましい。また、これらのポリプロピレンは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用するようにしてもよい。
ホモポリプロピレンとは、一般に、モノマー成分としてプロピレンのみが用いられたプロピレンの単独重合体である。また、ランダムポリプロピレンは、モノマー成分としてのプロピレンと、全モノマー成分に対して数重量%程度のα−オレフィン(例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等のプロピレン以外のα−オレフィン)が、ランダムに共重合した熱可塑性ポリプロピレン系ランダム共重合体である。ポリプロピレン樹脂は、その1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用するようにしてもよい。ホモポリプロピレンとランダムポリプロピレンは、1種を単独で使用してもよく、2種を組み合わせて使用するようにしてもよい。
これらのポリプロピレン樹脂を製造するには、従来公知の重合方法、例えば、溶媒重合法、バルク重合法、気相重合法により製造することができる。
ポリプロピレン樹脂は、耐熱性を考慮して、融点(例えば、ISO 3146等。)が121℃以上のものを使用することが好ましい。融点が121℃以上のポリプロピレン樹脂を用いることにより、プレフィルドシリンジ1等が121℃滅菌試験に耐えうる耐熱性を有することができる。ポリプロピレン樹脂の融点は、121〜165℃とすることがさらに好ましい。融点が121℃より低いと、耐熱性に劣る場合があり、165℃を超えると、成形性に影響が出る場合がある。ポリプロピレン樹脂の融点は、140〜165℃にすることがより好ましく、145〜165℃とすることが特に好ましい。
また、ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(MFR)は、3.0〜30.0g/10分とすることが好ましい。MFRが3.0〜30.0g/10分のポリプロピレン樹脂を用いることにより、プレフィルドシリンジ1の耐熱性が優れたものとなり、121℃滅菌試験に耐えうるものとなる。一方、MFRが3.0g/10分より小さいと、耐熱性に劣る場合があり、30.0g/10分を超えると、成形性に影響が出る場合がある。ポリプロピレン樹脂のMFRは、ISO 1133やASTM D−1238(例えば、230℃、21,18N)に準拠して測定した値を用いればよい。ポリプロピレン樹脂のMFRは、5.0〜30.0g/10分とすることが特に好ましい。
ポリプロピレン樹脂の市販品としては、例えば、エクセレン(登録商標)(ランダムポリプロピレン)、W101M(ホモポリプロピレン)(ともに住友化学(株)製)等を使用することができる。
(接着層23:ポリオレフィン系接着性樹脂)
環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層21と、ポリプロピレン樹脂からなる外層22は、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層23を介して両者が接着、一体化される。ポリオレフィン系接着性樹脂は、ポリオレフィン樹脂からなる最内層21、外層22と相溶性を有するので、両層21,22の接着性に優れることに加え、多層構造の成形法(射出成形法やブロー成形法等。)を実施する際においても成形性が良好となる。ポリオレフィン系接着性樹脂としては、最内層21である環状ポリオレフィン樹脂と外層22となるポリプロピレン樹脂と接着できれば特に制限はなく、従来公知のポリオレフィン系接着性樹脂を使用することができる。
環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層21と、ポリプロピレン樹脂からなる外層22は、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層23を介して両者が接着、一体化される。ポリオレフィン系接着性樹脂は、ポリオレフィン樹脂からなる最内層21、外層22と相溶性を有するので、両層21,22の接着性に優れることに加え、多層構造の成形法(射出成形法やブロー成形法等。)を実施する際においても成形性が良好となる。ポリオレフィン系接着性樹脂としては、最内層21である環状ポリオレフィン樹脂と外層22となるポリプロピレン樹脂と接着できれば特に制限はなく、従来公知のポリオレフィン系接着性樹脂を使用することができる。
ポリオレフィン系接着性樹脂のベースポリマーは、従来公知のポリオレフィン樹脂であれば特に限定されるものではないが、成形性や耐熱性等がよく、また、接着対象となる樹脂(環状ポリオレフィン樹脂とポリプロピレン樹脂を接着する。)を考慮すると、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂等をベースポリマーとすることが好ましい。
ポリオレフィン系接着性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれた少なくとも1種のモノマーをグラフトした酸変性ポリオレフィン樹脂が使用できる。具体的には、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、またはエチレン−プロピレンエラストマー等のオレフィン系エラストマー等に、アクリル酸、メタクリル酸等の一塩基性不飽和カルボン酸、あるいはマレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の二塩基性不飽和カルボン酸の無水物となる無水マレイン酸等を、化学的に結合させて得られる酸変性オレフィン樹脂等が用いられる。
また、ベースとなるポリオレフィン樹脂に、オレフィン系エラストマーやスチレン系エラストマーを添加した材料(オレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーから選ばれた少なくとも1種を添加したポリオレフィン樹脂)を、ポリオレフィン系接着性樹脂とするようにしてもよい。
オレフィン系エラストマーとしては、例えば、ポリプロピレン及びポリエチレンにエチレン−プロピレンゴムを微分散させたもの、ポリプロピレン及びポリエチレンに他のα−オレフィンを共重合させたもの等をいう。α−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
スチレン系エラストマーとしては、例えば、ポリスチレンブロック成分とポリブタジエン成分とを逐次重合することによって得られるもので、特に制限はなく、従来公知のものを使用することができる。ポリオレフィン樹脂にスチレン系エラストマーを添加することにより、最内層21や外層22との接着性が向上するとともに、接着層23の透明性が高くなる。
スチレン系エラストマーとしては、例えば水素添加型スチレン・ブタジエンゴム(HSBR)、スチレン・エチレンブチレン・結晶オレフィンブロック共重合体(SEBC)、スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・エチレンプロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)等を挙げることができる。なお、スチレン系エラストマーは、ポリオレフィン樹脂中で均一で微分散するものがより好ましい。さらに好ましくはナノオーダーで微分散(例えば、数10nm)するものが好ましい。スチレン系エラストマーが均一に微分散することにより、さらに接着性及び透明性等を向上させることができる。
オレフィン系エラストマーやスチレン系エラストマーの添加量は、ポリオレフィン樹脂に対して、1〜50%とすることが好ましく、10〜30%とすることが特に好ましい。添加量が50%を超えると、軟らかくなりすぎ、接着層23の融点が低くなり過ぎてしまう場合があるため好ましくない。また、添加量が1%より少ないと、効果がなく、接着性及び透明性が不足する場合があるため好ましくない。
スチレン系エラストマーの質量平均分子量は100000〜200000の範囲であることが好ましい。質量平均分子量が100000より小さいと、引張破断強度、引張破断伸び等の機械的特性が悪くなる場合があり、質量平均分子量が200000を超えると、透明性が悪くなる場合がある。
なお、前記した酸変性オレフィン樹脂と、オレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーから選ばれた少なくとも1種を添加したポリオレフィン樹脂は、それぞれを単独で使用してもよく、これらを組み合わせて使用するようにしてもよい。
接着層23となるポリオレフィン系接着性樹脂は、融点(例えば、ISO 11357−1等。)が150℃以上のものを使用することが好ましい。融点が150℃以上のポリオレフィン系接着性樹脂を用いることにより、プレフィルドシリンジ1が121℃滅菌試験に耐えうる耐熱性を有することができる一方、融点が150℃を下回ると、121℃滅菌試験等の高温高圧下にあってはデラミ(剥離)が生じる場合がある。ポリオレフィン系接着性樹脂の融点は、150〜170℃とすることが特に好ましい。
また、ポリオレフィン系接着性樹脂のメルトフローレート(MFR)は、1.0〜10.0g/10分とすることが好ましい。MFRが1.0〜10.0g/10分のポリオレフィン系接着性樹脂を用いることにより、プレフィルドシリンジ1の耐熱性が優れたものとなり、121℃滅菌試験に耐えうるものとなる。一方、MFRが1.0g/10分より小さいと、耐熱性に劣る場合があり、10.0g/10分を超えると、バレル2の成形性に影響が出る場合がある。環状ポリオレフィン樹脂のMFRは、ISO 1133やASTM D−1238(例えば、230℃、21.18N)に準拠して測定した値を用いればよい。ポリオレフィン系接着性樹脂のMFRは、2.0〜7.0g/10分とすることが特に好ましい。
ポリオレフィン系接着性樹脂の市販品としては、例えば、「ZELAS」(ゼラス)(登録商標)、「MODIC」(モディック)(登録商標)(ともに三菱化学(株)製)等を使用することができる。
多層構造となるバレル2の厚さは、後記する他の層24を形成する場合も含め、例えば、1.0〜2.0mm程度とすることが好ましい。また、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層21、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層23、ポリプロピレン樹脂からなる内層22の厚さ比は、最内層21と接着層23と外層22の合計を100%とした場合に、最内層21及び接着層23がそれぞれ1〜10%、外層22が残部とすることが好ましい。ポリプロピレン樹脂からなる外層22を主体層(一番厚い層)とし、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層21やポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層23を比較的薄くすることにより、耐熱性、透明性、成形性を備えるとともに、外層22に配したポリプロピレン樹脂による優れた耐衝撃性や、最内層21に配した環状ポリオレフィン樹脂の薬剤非吸着性を維持した上で、環状ポリオレフィン樹脂によるコスト上昇を抑え、コスト性にも優れたプレフィルドシリンジ1等を提供することができる。厚さ比は、最内層21及び接着層23がそれぞれ4〜10%、外層22が残部とすることが特に好ましい。
なお、バレル2の多層構造については、ポリプロピレン樹脂からなる外層22の外側に、さらに他の層24が接着層を介して形成されるようにしてもよい。図4は、図3において、さらに他の層24を形成した態様を示した図である。図4に示すように、外層22の外側にさらに他の層24を設けることにより、ポリプロピレン樹脂からなる外層22を中心に対称の層構造となり、例えば多層射出成形等によりバレル2を成形するに際し、成形ややり易くなり、成形性が向上する。また、ポリプロピレン樹脂からなる外層22を保護することができる。
他の層24を構成する樹脂材料としては、前記した環状ポリオレフィン樹脂やポリプロピレン樹脂と同様の耐熱性等を有していればよく、前記した環状ポリオレフィン樹脂やポリプロピレン樹脂等を用いることができる。また、外層22と他の層24を接着する接着層23bを構成する材料としては、前記した、最内層21と外層22を接着した接着層23に用いられる、ポリオレフィン系接着性樹脂等を使用することができる。
図4に示すような他の層24を設ける場合における厚さ比は、最内層21及び接着層23がそれぞれ1〜10%、(他の層24と接する)接着層23b及び他の層24がそれぞれ1〜10%、外層22が残部とすることが好ましく、最内層21及び接着層23がそれぞれ4〜10%、(他の層24と接する)接着層23b及び他の層24がそれぞれ4〜10%、外層22が残部とすることが特に好ましい。
なお、前記した各層21〜24を構成する樹脂材料には、本発明の効果を損なわない範囲において、例えば、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、防曇剤、紫外線吸収剤及び中和剤等、樹脂材料の分野で一般に使用される各種添加剤を添加するようにしてもよい。
本発明に係るプレフィルドシリンジ1にあって、多層構成となるバレル2を製造するには、従来公知の成形方法を使用することができ、例えば、射出成形法、ブロー成形法等の従来公知の成形方法を採用することができる。射出成形法を用いる場合には、例えば、特開2004−229750号公報に開示される多層射出成形法等を用いてもよい。ブロー成形法を用いる場合には、例えば、多層のプリフォームを成形し、それをブロー成形するようにすればよく、また、ダイレクトブロー成形法を用いるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明に係るプレフィルドシリンジ1は、バレル2について、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層21と、ポリプロピレン樹脂からなる外層22が、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層23を介して並んでいる多層構造、を含んで構成されるので、透明性、成形性及び耐衝撃性を維持しつつ、薬剤非吸着性及び耐熱性を兼ね備えた低コストのプレフィルドシリンジ1となる。
本発明は、プレフィルドシリンジ1を構成するバレル2について、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層21と、ポリプロピレン樹脂からなる外層22を、接着層23を介して積層する多層構造としている。両樹脂の有する透明性、耐熱性を担保した上で、薬剤と接するバレルの内部8となる最内層21に環状ポリオレフィン樹脂を配して、環状ポリオレフィン樹脂の有する薬剤非吸着性を維持するとともに、高コストな環状ポリオレフィン樹脂の使用を少なく抑えることができ、コスト性にも優れたものとなる。また、それ以外の部分を、接着層23を介してポリプロピレン樹脂からなる外層22とすることにより、ポリプロピレン樹脂の有する耐衝撃性を維持するようにしている。そして、両者を、両樹脂に対して相溶性を有するポリオレフィン系接着性樹脂を介して積層することにより、両層21,22の接着性に優れるとともに、成形性も良好なものとなる。
なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を備え、目的及び効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状等としても問題はない。本発明は前記した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形や改良は、本発明に含まれるものである。
例えば、前記した態様では、プレフィルドシリンジ1の構成として、図1及び図2を用いて説明したが、プレフィルドシリンジ1は、内部8に薬剤9が充填される筒状のバレル2と、かかるバレル2の内部でバレル2の軸方向に沿って移動し得るガスケット4と、ガスケット4に装着され、かかるガスケット4を移動操作するプランジャー5と、を基本構成として備え、バレル2を図3等に示した多層構造とするものであれば、その形状等は、図1等に示した構造について適宜変更するようにしても構わない。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造及び形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造及び形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
[実施例1及び実施例2、比較例1ないし比較例5]
プレフィルドシリンジの製造:
表1に示した多層構造(比較例1及び比較例2は単層。)として、製造温度を280℃として多層射出成形(比較例1及び比較例2は単層の射出成形)により、図1及び図2に示した構成のプレフィルドシリンジに用いるバレルを製造した。なお、使用した樹脂材料は以下のとおりである。
プレフィルドシリンジの製造:
表1に示した多層構造(比較例1及び比較例2は単層。)として、製造温度を280℃として多層射出成形(比較例1及び比較例2は単層の射出成形)により、図1及び図2に示した構成のプレフィルドシリンジに用いるバレルを製造した。なお、使用した樹脂材料は以下のとおりである。
(1)環状ポリオレフィン樹脂(COP)(比較例2以外で使用):
ZEONEX(ゼオネックス)(登録商標)690R(日本ゼオン(株)製)
MFR:17.0g/10分(ISO 1133/280℃、21.18N)
Tg:136℃(JIS K7121)
ZEONEX(ゼオネックス)(登録商標)690R(日本ゼオン(株)製)
MFR:17.0g/10分(ISO 1133/280℃、21.18N)
Tg:136℃(JIS K7121)
(2)ポリプロピレン樹脂−1(r−PP)(実施例1、実施例2、比較例2及び比較例3で使用):
エクセレン(登録商標)(ランダムポリプロピレン)(住友化学(株)製)
MFR:28.0g/10分(ISO 1133/230℃、21.18N)
融点(融解温度):152℃(ISO 3146)
エクセレン(登録商標)(ランダムポリプロピレン)(住友化学(株)製)
MFR:28.0g/10分(ISO 1133/230℃、21.18N)
融点(融解温度):152℃(ISO 3146)
(3)ポリプロピレン樹脂−2(b−PP)(比較例5で使用):
ノバテック(登録商標)EC9(ブロックポリプロピレン)(日本ポリプロ(株)製)
MFR:0.5g/10分(ISO 1133/230℃、21.18N)
融点(融解温度):163℃(ISO 3146)
ノバテック(登録商標)EC9(ブロックポリプロピレン)(日本ポリプロ(株)製)
MFR:0.5g/10分(ISO 1133/230℃、21.18N)
融点(融解温度):163℃(ISO 3146)
(4)ポリオレフィン系接着性樹脂(実施例1、実施例2及び比較例5で使用)::
ZELAS(ゼラス)(登録商標)MC721AP(酸変性ポリオレフィン)(三菱化学(株)製)
MFR:3.1g/10分(ISO 1133/230℃、21.2N)
融点(融解ピーク温度):157℃(ISO 11357−1)
ZELAS(ゼラス)(登録商標)MC721AP(酸変性ポリオレフィン)(三菱化学(株)製)
MFR:3.1g/10分(ISO 1133/230℃、21.2N)
融点(融解ピーク温度):157℃(ISO 11357−1)
(5)直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)(比較例4で使用):
ハーモレックス(登録商標)NF325N(LLDPE)(日本ポリエチレン(株)製)
MFR:0.9g/10分(ISO 1133/190℃、21.18N)
融点(融解温度):120℃(ISO 3146)
ハーモレックス(登録商標)NF325N(LLDPE)(日本ポリエチレン(株)製)
MFR:0.9g/10分(ISO 1133/190℃、21.18N)
融点(融解温度):120℃(ISO 3146)
表1に示した実施例及び比較例のうち、実施例1、比較例5は図3、実施例2は図4に示した多層構造とした。比較例1及び比較例2は単層、比較例3及び比較例4は、最内層と外層を接着層なしで積層した多層構造とした。なお、表1中、接着層を形成した場合は「あり」、接着層を形成していない場合は「なし」として示している。実施例2の2つの接着層は、いずれも前記(4)に示したポリオレフィン系接着性樹脂で形成するようにした。
多層構造のバレルは、全体の厚さを1.0mmとした。厚さ比は、実施例1及び比較例5は、厚さ比(%)を、最内層/接着層/外層=5/5/90、実施例2は、最内層/接着層/外層/接着層/他の層=5/5/80/5/5、とした。比較例3及び比較例4は、厚さ比(%)を、最内層/外層=10/90とした。
[試験例1]
プレフィルドシリンジの性能評価:
実施例1及び実施例2、比較例1ないし比較例5で得られたプレフィルドシリンジについて、「成形性」、「121℃滅菌試験」、「薬剤非吸着性」、「耐衝撃性」及び「透明性」を、下記の条件で試験し、比較・評価した。評価は、「○」を合格とし(透明性は、「○」と「△」を合格とし)、「×」を不合格とした。
プレフィルドシリンジの性能評価:
実施例1及び実施例2、比較例1ないし比較例5で得られたプレフィルドシリンジについて、「成形性」、「121℃滅菌試験」、「薬剤非吸着性」、「耐衝撃性」及び「透明性」を、下記の条件で試験し、比較・評価した。評価は、「○」を合格とし(透明性は、「○」と「△」を合格とし)、「×」を不合格とした。
前記の評価項目のうち、「121℃滅菌試験」、「薬剤非吸着性」は、図2に示すように、バレルにガスケット及びプランジャーを取り付け、所定の薬剤(タンパク質溶液製剤)を充填し、先端をキャップで封止した状態で実施した。結果をバレルの構成とあわせて表1に示す。
成形性:
外観上問題のない成形品(バレル)が歩留まり95%以上で得られた場合を「○」とし、歩留まりが95%より小さい場合を「×」とした。
外観上問題のない成形品(バレル)が歩留まり95%以上で得られた場合を「○」とし、歩留まりが95%より小さい場合を「×」とした。
121℃滅菌試験:
オートクレーブにより121℃×30分加熱し、加熱後のサンプル全体を目視にて確認した。変形または融着のないものを「○」、変形または融着が認められたものや、多層構造のもので剥離(デラミ)が認められたものを「×」とした。
オートクレーブにより121℃×30分加熱し、加熱後のサンプル全体を目視にて確認した。変形または融着のないものを「○」、変形または融着が認められたものや、多層構造のもので剥離(デラミ)が認められたものを「×」とした。
薬剤非吸着性:
薬剤(タンパク質溶液製剤)を充填した状態で、50℃で1ヶ月放置した後、タンパク質溶液製剤の吸着が認めらなかった場合を「○」、吸着が認められた場合を「×」とした。
薬剤(タンパク質溶液製剤)を充填した状態で、50℃で1ヶ月放置した後、タンパク質溶液製剤の吸着が認めらなかった場合を「○」、吸着が認められた場合を「×」とした。
耐衝撃性:
外観上問題のない成形品(バレル)を常温、1m高さから落下させ、割れ、欠け、クラックがない場合を「○」とし、割れ、欠け、クラックが発生した場合を「×」とした。
外観上問題のない成形品(バレル)を常温、1m高さから落下させ、割れ、欠け、クラックがない場合を「○」とし、割れ、欠け、クラックが発生した場合を「×」とした。
透明性:
成形品(バレル)について、目視で観察し、透明であった場合を「○」、わずかに曇りがかっているが実使用上は問題ない場合を「△」、曇りがかっていて、実使用上問題がある場合を「×」とした。
成形品(バレル)について、目視で観察し、透明であった場合を「○」、わずかに曇りがかっているが実使用上は問題ない場合を「△」、曇りがかっていて、実使用上問題がある場合を「×」とした。
表1に示すように、実施例1及び実施例2のプレフィルドシリンジ(バレル)は、全項目「○」であり、121℃滅菌試験に耐えうる耐熱性及び薬剤非吸着性を備え、加えて、成形性、透明性、耐衝撃性も有するものであった。
一方、環状ポリオレフィン樹脂を単層とした比較例1は成形性及び耐衝撃性が悪く、ポリプロピレン樹脂を単層とした比較例2は薬品非吸着性が悪かった。環状ポリオレフィン樹脂とポリプロピレン樹脂を接着層なしで積層した比較例3は、接着性が悪く剥離(デラミ)が発生し、その結果121℃滅菌試験に耐えることができず、耐熱性が悪かった。環状ポリオレフィン樹脂と直鎖状低密度ポリエチレンを接着層なしで積層した比較例4も、121℃滅菌試験に耐えることができず、耐熱性が悪かった。比較例5は、MFRが小さいので121℃滅菌試験に耐えることができず、耐熱性が悪かった。また、外層にブロックポリプロピレン(b−PP)を使用したため、透明性が「△」であった。
本発明は、透明性、成形性及び耐衝撃性を維持しつつ、耐熱性及び薬剤非吸着性等に優れたプレフィルドシリンジを提供する手段として、医療用途等に有利に使用することができ、産業上の利用可能性は高いものである。
1 プレフィルドシリンジ
2 バレル
3 ノズル
4 ガスケット
5 プランジャー
6 キャップ
7 フランジ
8 バレルの内部
9 薬剤
21 最内層
22 外層
23、23b 接着層
24 他の層
2 バレル
3 ノズル
4 ガスケット
5 プランジャー
6 キャップ
7 フランジ
8 バレルの内部
9 薬剤
21 最内層
22 外層
23、23b 接着層
24 他の層
Claims (6)
- 内部に薬剤が充填される筒状のバレルと、
前記バレルの内部で当該バレルの軸方向に沿って移動し得るガスケットと、
前記ガスケットに装着され、当該ガスケットを移動操作するプランジャーと、を備えたプレフィルドシリンジであって、
前記バレルが、環状ポリオレフィン樹脂からなる最内層と、ポリプロピレン樹脂からなる外層が、ポリオレフィン系接着性樹脂からなる接着層を介して並ぶ多層構造、を含んでなることを特徴とするプレフィルドシリンジ。 - 前記ポリプロピレン樹脂の融点が121〜165℃であることを特徴とする請求項1に記載のプレフィルドシリンジ。
- 前記ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(MFR)が3.0〜30.0g/10分であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプレフィルドシリンジ。
- 前記ポリプロピレン樹脂が、ホモポリプロピレン及び/またはランダムポリプロピレンであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ。
- 前記ポリオレフィン系接着性樹脂が、オレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーから選ばれた少なくとも1種を添加したポリオレフィン樹脂、及び/または酸変性ポリオレフィン樹脂であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ。
- 前記外層の外側に、さらに他の層が接着層を介して形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2014
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