JP2016059537A - 遊技機 - Google Patents

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直幸 渡辺
Naoyuki Watanabe
直幸 渡辺
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Abstract

【課題】始動条件の成立に関与する構造について斬新な構造を導入する。
【解決手段】遊技領域に設けられた釘501〜503は、遊技球を第1流路又は第2流路に誘導する。第1流路に誘導された遊技球は普通入賞口161に入球する。第2流路に誘導された遊技球は、振り分け回転体540にて、始動口162に向かう第3流路又は回収口に向かう第4流路に振り分けられる。
【選択図】図29

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
遊技機(パチンコ遊技機)の一種では、始動条件の成立に基づいて大当たり抽選(当たり判定)を行い、大当たり抽選に当選した場合、大入賞口を開放して特別遊技を行う。遊技者は、特別遊技において大入賞口に遊技球を入賞させることで多数の賞球を得ることができる。一般的に、始動条件は、遊技球の始動口への入賞によって成立する。始動口として、常に遊技球が入賞可能な始動口(ヘソ)に加え、閉状態及び開状態間で状態が可変する可変始動口が設けられることも多く、いわゆる非確変遊技状態などでは、前者の始動口(ヘソ)への入賞を目指して遊技が進められることになる。
尚、遊技領域に第1始動口と第2始動口とを設け、所定領域を通過した遊技球を第1始動口と第2始動口に交互に入球させる振分装置も提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2010−104564号公報
上述の遊技機の構造は一般化しており新鮮味に欠ける。新鮮な構造の導入は遊技の興趣向上に寄与すると考えられる。また、始動口へ入賞しにくい状態が続くと、遊技者は遊技の面白みを感じなくなっていく(遊技の興趣が減退してゆく)傾向がある。遊技機において、遊技の興趣向上が重要であることは言うまでもない。
そこで本発明は、始動条件の成立に関与する構造について斬新な構造を導入して遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた第1〜第4流路と、遊技球を前記第1又は第2流路に誘導する誘導手段と、前記第1流路に誘導された遊技球が入球可能な入賞手段と、前記入賞手段へ遊技球が入球したとき所定数の賞球を払い出す賞球制御手段と、前記第2流路に誘導された遊技球を前記第3又は第4流路に振り分けて導く振り分け手段と、前記第3流路に振り分けられた遊技球が入球可能な始動手段と、前記始動手段への遊技球の入球に基づいて所定の特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、始動条件の成立に関与する構造について斬新な構造を導入して遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供可能である。
本発明の第1実施形態に係る遊技機の正面図である。 図1の遊技機における情報表示部の概略拡大図である。 図1の遊技機の背面斜視図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA1)に係り、遊技盤の特定領域の正面図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA1)に係り、遊技盤の特定領域の斜視図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA1)に係り、上方から観測した特定領域の平面図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA1)に係り、振り分け用構造体の断面図を、その周辺部材と共に示した図である(振り分け回転体の図示省略)。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA1)に係り、第1及び第2誘導状態における振り分け用構造体の断面形状を周辺部材と共に示した図である。 図7のA−A線で切ったときの振り分け用構造体の断面図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA1)に係り、振り分け回転体の外観斜視図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA2)に係り、第1及び第2誘導状態における振り分け用構造体の断面図を周辺部材と共に示した図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA2)に係り、第1及び第2誘導状態における振り分け用構造体の断面図を周辺部材と共に示した図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA2)に係り、振り分けクルーンの斜視図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA3)に係り、遊技盤の特定領域の正面図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA3)に係り、上方から観測した特定領域の平面図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA4)に係り、振り分け用構造体の断面図を、その周辺部材と共に示した図である(振り分け回転体の図示省略)。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA5)に係り、遊技盤の特定領域の正面図である。 本発明の第1実施形態に関する構造例(EXA6)に係り、遊技盤の特定領域の正面図である。 ステージ誘導機構の断面図である。 本発明の第1実施形態に係り、ステージからの遊技球の落下目標位置を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係り、ステージの一例の構造説明図である。 本発明の第1実施形態に係り、ステージの他の例の構造説明図である。 本発明の第1実施形態に係り、ステージの他の例の構造説明図である。 本発明の第2実施形態に係る遊技機の正面図である。 本発明の第2実施形態に関する構造例(EXB1)に係り、遊技盤の特定領域の正面図である。 本発明の第2実施形態に関する構造例(EXB1)に係り、遊技盤の特定領域の斜視図である。 本発明の第2実施形態に関する構造例(EXB1)に係り、上方から観測した特定領域の平面図である。 本発明の第2実施形態に関する構造例(EXB1)に係り、振り分け用構造体の断面図を、その周辺部材と共に示した図である(振り分け回転体の図示省略)。 本発明の第2実施形態に関する構造例(EXB1)に係り、第1及び第2誘導状態における振り分け用構造体の断面形状を周辺部材と共に示した図である。 本発明の第2実施形態に関する構造例(EXB3)に係り、遊技盤の特定領域の正面図である。 本発明の第2実施形態に関する構造例(EXB3)に係り、上方から観測した特定領域の平面図である。 本発明の第2実施形態に関する構造例(EXB4)に係り、振り分け用構造体の断面図を、その周辺部材と共に示した図である(振り分け回転体の図示省略)。 本発明の第2実施形態に関する構造例(EXB5)に係り、遊技盤の特定領域の正面図である。 本発明の第2実施形態に関する構造例(EXB6)に係り、遊技盤の特定領域の正面図である。 本発明の第2実施形態に関する構造例(EXB6)に係り、遊技盤の特定領域の正面図である。 本発明の第2実施形態に係り、ステージからの遊技球の落下目標位置を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係り、ステージの一例の構造説明図である。 本発明の第2実施形態に係り、ステージの他の例の構造説明図である。 本発明の一側面に係る遊技機の部分イメージ図である。 本発明の他の側面に係る遊技機の部分イメージ図である。 本発明の更に他の側面に係る遊技機の部分イメージ図である。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、状態量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、状態量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
///第1実施形態///
本発明に係る遊技機に好適な第1実施形態を詳細に説明する。第1実施形態では、本発明に係る遊技機を、旧第一種に属する遊技機(所謂デジパチ)に適用している。
<<遊技機の基本構成>>
図1は、第1実施形態に係る遊技機100の正面図である。図1を参照して遊技機100の基本構成について説明する。遊技機100は、パチンコ遊技機であって、遊技盤101を含む、図1に示された各構成部材を備える。遊技盤101の下部位置には、遊技球を発射するための発射部が配置されている(発射部の詳細構造は図示せず)。尚、上下左右とは、特に記述無き限り、遊技盤101に正対する遊技者から見た上下左右を指し、上下方向も左右方向も遊技盤101の盤面に平行である。上下方向は鉛直方向に平行であり、左右方向は水平方向に平行である。
遊技機100において、発射部の駆動により上方に発射された遊技球は、レール102a及び102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技盤101に形成された遊技領域103内を落下(流下)するようになっている。遊技領域103には、複数の釘が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に向けて落下する。尚、図1では、図示の煩雑化防止のため、遊技領域103に設けられた複数の釘の内、一部の釘しか示されていない。遊技盤101の前方(遊技者側)において遊技領域103を視認可能に覆うガラス板(不図示)が枠部材113に固定されている。遊技球は、そのガラス板と遊技盤101との間を流下可能である。また、遊技盤101において、遊技領域103における遊技球の落下経路には、遊技球の落下方向を変化させる風車や、複数の始動口、ゲート108、大入賞口109及び普通入賞口110が設置される。複数の始動口には、始動口131〜133が含まれる。始動口131及び132は遊技領域103中の特定領域RAに設置され、始動口133は遊技領域103中の他の領域RBに設置される。領域RA及びRBにおける構造については、後に詳説する。
遊技盤101の略中央部分には、液晶ディスプレイパネル等から成る画像表示部104が配置される。画像表示部104は各種の演出画像を表示する。例えば、画像表示部104は、大当たり抽選の抽選結果を表すための特別図柄に対応して設けられた装飾図柄を表示すると共に、遊技機100が大当たり抽選の抽選結果を示すまでに行う演出に関する画像を表示する。画像表示部104は、普通図柄抽選の抽選結果を表すための図柄(普通装飾図柄)などをも表示して良い。
画像表示部104の側方や下方などには、1以上の普通入賞口110が設置される。遊技機100は、普通入賞口110への遊技球の入賞を検出した場合には所定個数(例えば10個)の遊技球を払い出す。払い出される遊技球を賞球とも呼ぶ。遊技領域103の最下部には、始動口131〜133、大入賞口109及び普通入賞口110の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
遊技盤101の右下部分には情報表示部112が設けられている。情報表示部112の詳細については図2を用いて後述する。尚、情報表示部112の設置位置を任意に変更することができる。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材113が設けられている。枠部材113は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲み、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出した形状を有している。枠部材113には、スピーカ114及び演出ライト部115などが組み込まれている。演出ライト部115は複数のランプ及び複数のモータを有しており、各モータの駆動により各ランプによる光の照射方向を上下又は左右方向に変更することができる。
枠部材113の右下位置には、操作ハンドル116が配置されている。操作ハンドル116は遊技者側に突出するような形状を有しており、その外周部には発射指示部材117が設けられている。発射指示部材117は、操作ハンドル116により回転可能に支持されている。遊技者は遊技球を発射させる場合、発射指示部材117を時計回りに回転させる。このとき、発射指示部材117を回転させる角度により、遊技者は遊技球の発射強度を調整できるようになっている。また、操作ハンドル116には、遊技者が発射指示部材117を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。発射指示部材117が遊技者によって直接操作されていることを当該センサが検出した場合にのみ、遊技機100は遊技球を発射する。
枠部材113において遊技領域103の下方には、演出ボタン118、十字キー119及び打球供給皿120などが設けられている。演出ボタン118及び十字キー119は、遊技者からの操作を受け付けるための操作受付部を構成している。打球供給皿120は遊技球を収容可能な形状を有しており、収容している遊技球を発射部へ送り出す。
また、遊技盤101上には、演出時に駆動される可動役物130が設けられている。例えば、可動役物130を用いた演出の実行時において、可動役物130は、図1に示した位置から下方へスライドして画像表示部104の前面へ進出し、それ以外のときは図示のように画像表示部104の上部に設けられた収納スペースに退避している。
特定領域RAは画像表示部104の真下に存在する一方、領域RBは画像表示部104の右下に存在する。左打ちによる遊技球が特定領域RAに到達可能である一方、右打ちによる遊技球が領域RBに到達可能である。左打ちによる遊技球の領域RBへの到達は困難又は不可能であって良い。右打ちによる遊技球の特定領域RAへの到達は困難又は不可能であって良い。左打ちとは、遊技領域103の内、遊技領域103を左右に分断する中心線の左側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。これに対し、右打ちとは、遊遊技領域103の内、上記中心線の右側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。遊技者は、発射指示部材117の回転角を調整することで左打ち又は右打ちを選択的に実行できる。
始動口131〜133の夫々は、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。所定の第1始動条件又は第2始動条件が成立することによって、大当たり抽選を受けるための権利が取得される。第1始動条件は、遊技球が始動口131を通過することによって、即ち始動口131に遊技球が入賞することによって成立する。一方、第2始動条件は、遊技球が始動口132又は133を通過することによって、即ち始動口132又は133に遊技球が入賞することによって成立する。また、遊技機100は、始動口131、132又は133に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば3個)の賞球を払い出す。
画像表示部104の右下側であって且つ領域RBの上方には大入賞口109が設けられる。右打ちにより発射された遊技球が大入賞口109に到達する。大入賞口109は、開閉動作が可能に形成されている。大入賞口109が開放されている状態においてのみ、遊技球は大入賞口109へ入賞することができる。大入賞口109は、通常、閉鎖されており、大当たり抽選にて大当たりに当選した場合に、所定条件(例えば、29.5秒経過又は遊技球9個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを所定回数(例えば16回)だけ繰り返す。遊技機100は、大入賞口109に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば10個)の賞球を払い出す。
右打ちにより発射された遊技球の内、大入賞口109へ入賞しなかった遊技球の多くは、領域RBに到達し、領域RBに設置された誘導板141上を転がって電動シャッタ142上に導かれる。電動シャッタ142は、遊技盤101の盤面に対して垂直又は平行な方向にスライド可能である。このスライド機構により、電動シャッタ142の状態は、電動シャッタ142の存在位置に到達した遊技球を電動シャッタ142の下方に導く開状態と、電動シャッタ142の存在位置に到達した遊技球が電動シャッタ142の下方に向かうのを阻害する閉状態のどちらをとる。電動シャッタ142の下方に始動口133が配置されている。従って、電動シャッタ142が開状態であるとき、遊技球が始動口133へ入賞可能となり(確実に又は略確実に入賞し)、電動シャッタ142が閉状態であるとき、遊技球が始動口133へ入賞し難くなる(実質的に入賞不能となる)。電動シャッタ142が開状態となることを、電動シャッタ142の開放とも言う。
電動シャッタ142は、画像表示部104の右側に配置されたゲート108を遊技球が通過したことにより行われる普通図柄抽選の抽選結果に基づいて開放される。ゲート108も、始動口131〜133と同様、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。尚、ゲート108、大入賞口109及び始動口133は、上述した位置以外の位置に設置されても良い。特定領域RAの設置位置についても同様である。また、ゲート108は複数設けられうる。大入賞口109についても同様である。
また、遊技領域103において、左打ちによる遊技球が到達可能な所定位置に、ステージ誘導機構152が設けられている。符号151は、ステージ誘導機構152の入り口を表す。左打ちによる遊技球は、全てステージ誘導機構152の入り口151を通じてステージ誘導機構152に入球するものとする。即ち、遊技領域103に発射された遊技球は、遊技領域103の右側領域及び左側領域のどちらかを流下するが、遊技領域103の左側領域を流下する左打ちによる遊技球は、全てステージ誘導機構152の入り口151を通じてステージ誘導機構152に入球するものとする。ステージ誘導機構152の詳細については後述するが、ステージ誘導機構152は、入り口151を通じて自身に入球した遊技球を、所定の確率(例えば8/100)で、特定領域RAの上方に配置されたステージ153上へと導く。ステージ153上に導かれた遊技球は、ステージ153上から特定領域RAへと落下する。
<<情報表示部の詳細>>
図2は、情報表示部112の概略拡大図である。図2に示す如く、情報表示部112は、特別図柄表示部201、普通図柄表示部202、保留表示部203、ラウンド数表示部204及び右打ち表示部205を備えている。各表示部201〜205をLED(Light Emitting Diode)表示器にて形成することができる。
特別図柄表示部201は、第1特別図柄表示部201a及び第2特別図柄表示部201bを有する。第1特別図柄表示部201aは、第1始動条件の成立に応じて行われた大当たり抽選の抽選結果を示す特別図柄(以下、第1特別図柄とも呼ぶ)を表示する。第2特別図柄表示部201bは、第2始動条件の成立に応じて行われた大当たり抽選の抽選結果を示す特別図柄(以下、第2特別図柄とも呼ぶ)を表示する。例えば、表示部201a及び201bの夫々は、8つのLEDを有するLED表示器となっており、8つのLEDの点灯態様により特別図柄を表示する。
第1特別図柄表示部201a及び第2特別図柄表示部201bの夫々は、大当たり抽選が行われると直ちにその抽選結果を示すわけでなく、抽選結果を示す前に特別図柄を所定時間、変動表示させる。表示部201a又は201bは、変動表示において、例えば図中の左から右へ流れるように各LEDを点灯させたり消灯させたりする。特別図柄の変動が停止したときのLEDの点灯態様によって大当たり抽選の抽選結果が示される。
普通図柄表示部202は、遊技球がゲート108を通過したことにより行われる普通図柄抽選の抽選結果を示す普通図柄を表示する。例えば、普通図柄表示部202は、4つのLEDを有するLED表示器となっており、4つのLEDの点灯態様により普通図柄を表示する。普通図柄抽選で当たりに当選した場合に、遊技機100は、所定時間、電動シャッタ142を開状態とする。普通図柄表示部202も、普通図柄抽選が行われると直ちにその抽選結果を示すわけでなく、抽選結果を示す前に普通図柄を所定時間、変動表示させる。普通図柄の変動が停止すると、普通図柄表示部202のLEDの点灯態様によって、普通図柄抽選の抽選結果が示される。
保留表示部203は、第1特別図柄保留表示部203a、第2特別図柄保留表示部203b及び普通図柄保留表示部203cを有する。第1又は第2特別図柄の変動中などに第1始動条件が成立したとき、その成立によって取得された大当たり抽選の権利は、所定数(例えば4)を上限として保留され且つ遊技機100内で記憶される。表示部203aは、第1始動条件の成立に基づき保留された大当たり抽選の権利の数を、保留情報数U1として表示する。同様に、第1又は第2特別図柄の変動中などに第2始動条件が成立したとき、その成立によって取得された大当たり抽選の権利も、所定数(例えば4)を上限として保留され且つ遊技機100内で記憶される。表示部203bは、第2始動条件の成立に基づき保留された大当たり抽選の権利の数を、保留情報数U2として表示する。第1又は第2始動条件の成立のタイミングによっては、第1又は第2特別図柄の変動中でなくとも、大当たり抽選の権利が保留されることもある。普通図柄の変動中などに遊技球がゲート108を通過したとき(換言すればゲート108に入賞したとき)、その入賞による普通図柄抽選の権利は、所定数(例えば4)を上限として保留され且つ遊技機100内で記憶される。表示部203cは、その保留された普通図柄抽選の権利の数を、保留情報数U3として表示する。遊技球がゲート108を通過するタイミングによっては、普通図柄の変動中でなくとも、普通図柄抽選の権利が保留されることもある。
ラウンド数表示部204は、大当たりに当選した場合における大当たりのラウンド数を表示する。例えば、表示部204において、4R当たりの場合には「4」を表すLEDが点灯し、16R当たりの場合には「16」を表すLEDが点灯する。本実施形態の大当たりには、4R当たりと16R当たりがある。大当たりにおける“R”はラウンドを示す。4R当たりは、遊技者が4ラウンド分の賞球を獲得することができる大当たりであり、16R当たりは、遊技者が16ラウンド分の賞球を獲得することができる大当たりである。ラウンド数が大きい大当たりの方が、得ることのできる賞球の数が多い。右打ち表示部205は、右打ちにより遊技が行われるべき遊技状態(後述の電サポ遊技状態及び大当たり遊技状態)にて点灯するLEDを有し、該LEDの点灯によって遊技者に右打ちを促すものである。
<<遊技機の背面構成>>
図3を参照して、遊技機100の背面構成を説明する。図3は、遊技機100の背面構成を示す、遊技機100の背面斜視図である。遊技機100の裏面には、主制御基板301、賞球制御基板302、演出制御基板303、遊技機100内の各基板に電源を供給する電源基板304、及び、出力端子基板305等が設けられている。それらの基板(特に演出制御基板303)は複数のプリント基板から形成されていても良い。また、遊技機100の裏面には、電源基板304に電力を供給するための電源プラグ315や、電源スイッチ(不図示)も設けられている。
枠部材113は、左右方向の一端側(例えば遊技者から見て左側)においてヒンジ機構部320を介して外枠330に連結されており、ヒンジ機構部320を支点として左右方向の他端側(例えば遊技者から見て右側)を外枠330から離れる方向に回動可能とされている。枠部材113がヒンジ機構部320を支点として扉のように回動することによって、遊技盤101を含む、外枠330の内側部分を開放することができる。枠部材113の他端側(例えば遊技者から見て右側)には、その他端側を外枠330に固定するロック機構(不図示)が設けられている。
<<遊技機の基本動作>>
次に、遊技機100の基本動作について説明する。第1又は第2始動条件が成立すると、主制御基板301(主制御基板301にて実現される主制御部)は、その成立タイミングに応じた特図判定用情報を取得し、特図判定用情報に基づく大当たり抽選を行う。特図判定用情報の取得は、大当たり抽選の権利の取得に相当する。太当たり抽選は、大当たりに当選したか否かの判定を含む他、大当たりに当選した場合には、当選した大当たりの種類の判定を含む。特図判定用情報は、遊技機100内で発生させた特図当たり乱数及び特図図柄乱数の値を含み、それらの乱数の値によって、大当たりの当選又は落選、及び、大当たりの当選時における大当たりの種類が判定される。
第1始動条件の成立に基づいて大当たり抽選をおこなった場合、遊技機100は、第1特別図柄表示部201aの第1特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、大当たり抽選の抽選結果を示す図柄で第1特別図柄を停止表示させる。一方、第2始動条件の成立に基づいて大当たり抽選をおこなった場合、遊技機100は、第2特別図柄表示部201bの第2特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、大当たり抽選の抽選結果を示す図柄で第2特別図柄を停止表示させる。
遊技機100は、特別図柄(第1又は第2特別図柄)を変動表示させると、それに合わせて画像表示部104上で装飾図柄(例えば3つの数字)を変動表示させ、特別図柄の停止表示に合わせて装飾図柄を停止表示させる。例えば、大当たりを示す所定の図柄で特別図柄を停止表示させた場合(即ち、大当たり抽選で大当たりに当選した場合)には、大当たりを示す組み合わせ(例えば「7・7・7」といった所謂ゾロ目)で装飾図柄を停止表示させる。尚、特別図柄の表示制御は主制御基板301により実現され、装飾図柄の表示制御は演出制御基板303により実現される。
大当たりを示す組み合わせで特別図柄を停止表示させると、遊技機100は、大当たり遊技状態となる。大当たり遊技状態では、当選した大当たりに応じたラウンド分(例えば16ラウンド)、大入賞口109を開放させる大当たり遊技が行われる。大入賞口109の開放中に遊技球が大入賞口109へ入賞すると、遊技機100は所定個数の賞球を払い出す。大当たり遊技中には、大当たり抽選は行われない。大当たり遊技状態は、当選したラウンド分の大入賞口109の開放が完了すると終了する。大当たり遊技状態では、右打ちによって遊技が行われる。大当たり遊技状態は、通常遊技状態よりも、遊技者にとって有利な遊技状態である(換言すれば、大当たり遊技は、通常遊技状態における遊技よりも遊技者にとって有利である)。大当たり遊技における有利とは、通常遊技状態での遊技と比べて、大入賞口109の開放に伴い、遊技者がより多くの賞球を得やすい(得られる賞球の期待値が大きい)ことを意味する。尚、任意の賞球の払い出し(打球供給皿120又は図示されない下皿に対して賞球を出すこと)は、主制御基板301からの指示の下、賞球制御基板302によって実行される。
大当たり遊技の終了後、遊技機100は、大当たり抽選を行う遊技状態へ復帰する。例えば、大当たり遊技状態の終了後、高確率遊技状態(確変遊技状態)に移行する。遊技機100は、大当たり遊技状態の終了後、所定回数分の特別図柄の変動が行われるまで(即ち、所定回数分の大当たり抽選が行われるまで)、遊技状態が高確率遊技状態とされる機種であるとする。このような機種は、一般にST機と呼ばれる。但し、遊技機100は、ST機でなくても構わない。即ち例えば、遊技機100は、大当たりとして確変大当たり及び通常大当たりを選択的にとりうる確変機であっても良い。確変機では、確変大当たりに当選すると、大当たり遊技状態の終了後、次の大当たりに当選するまで高確率遊技状態が維持されるが、通常大当たりに当選すると、大当たり遊技状態の終了後、高確率遊技状態にならない。
大当たり抽選の権利に相当する特図判定用情報が取得されたとき、特図判定用情報を、主制御基板301のメモリ内の特図判定用情報記憶領域(不図示)に記憶することができる。この記憶を、大当たり抽選の権利の保留、又は、特図判定用情報の保留などと表現することがある。第1始動条件の成立に基づく特図判定用情報及び第2始動条件の成立に基づく特図判定用情報の夫々を、所定数(例えば4)を上限として保留できる。特図判定用情報記憶領域に記憶された各特図判定用情報には、大当たり抽選を受けるための優先順位が設定されている。より高い優先順位が設定された特図判定用情報から順に大当たり抽選が実行される。基本的には、時間的に先に取得された特図判定用情報に対し、時間的に後に取得された特図判定用情報よりも、高い優先順位が設定される。但し、第2始動条件の成立に基づく特図判定用情報に対し、第1始動条件の成立に基づく特図判定用情報よりも高い優先順位を設定するようにしても良い。
また、第2始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技は、第1始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技よりも、遊技者にとって相対的に有利であっても良い。ここにおける相対的に有利とは、第2始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口109への入賞により得られる賞球数の期待値が、第1始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口109への入賞により得られる賞球数の期待値よりも大きいことを意味する。
具体的には例えば、第1始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技のラウンド数は、5%の確率で16Rであって且つ95%の確率で4Rである一方、第2始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技のラウンド数は、40%の確率で16Rであって且つ60%の確率で4Rである。この場合、第1始動条件の成立に基づき大当たり遊技が実行されるとき、遊技者が取得可能な賞球数の期待値は、“16×0.05+4×0.95=4.6”より、4.6R分の賞球数であり、第2始動条件の成立に基づき大当たり遊技が実行されるとき、遊技者が取得可能な賞球数の期待値は、“16×0.4+4×0.6=8.8”より、8.8R分の賞球数である。
<<遊技機の遊技状態>>
遊技機100は、大当たり遊技中の大当たり遊技状態を除いて、低確率非電サポ遊技状態である通常遊技状態、確変遊技状態とも言うべき高確率電サポ遊技状態、及び、高確率非電サポ遊技状態の内、何れか1つの遊技状態をとる。
通常遊技状態は、低確率遊技状態に属する。高確率電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態は、高確率遊技状態に属する。大当たり抽選における大当たりの当選確率は、高確率遊技状態の方が低確率遊技状態よりも高い。例えば、低確率遊技状態では1/200の確率で大当たりに当選する大当たり抽選が行われる一方、高確率遊技状態では1/40の確率で大当たりに当選する大当たり抽選が行われる。
高確率電サポ遊技状態は、電サポ遊技状態に属する。電サポ遊技状態において、遊技機100は、電動シャッタ142の開閉を伴う遊技サポート機能(以下「電サポ」という)を付与する(即ち電サポを発動させる)。電サポの具体的な内容としては、公知の技術のため詳細な説明は省略するが、例えば、電サポが付与されたとき、そうでない時と比べて、普通図柄の変動時間の短縮、普通図柄抽選の当選確率の増加(従って、電動シャッタ142の開放頻度の増加)、及び、電動シャッタ142の開放時間の増加が図られる。電サポ遊技状態では、普通図柄抽選の当選確率の増加に伴い、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に比べて、始動口133へ遊技球が入賞しやすくなる。電サポ遊技状態では、右打ちによって遊技が行われ、大当たり抽選の契機は主として始動口133への入賞となる。
通常遊技状態又は高確率非電サポ遊技状態は、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に属する。非電サポ遊技状態(特に通常遊技状態)では、左打ちによって遊技が行われ、大当たり抽選の契機は主として始動口131又は132への入賞となる。
遊技機100は、大当たりの発生を契機として遊技状態の変更を行う他、遊技状態の変更後、所定回数の大当たり抽選を行ったときに遊技状態の更なる変更を行う。本実施形態では、例として以下のような遊技状態が設定されるものとする。即ち、大当たり遊技の終了後、遊技状態は、70変動が終了するまでは高確率電サポ遊技状態とされ、その後、更に4変動が終了するまでは高確率非電サポ遊技状態とされ、更にその後の遊技状態は通常遊技状態とされる。iを任意の自然数とした場合、i変動とは、i回分の特別図柄の変動(即ちi回分の大当たり抽選)を指す。
次に、第1実施形態に係る特定領域RAの構造等に関する構造例として、構造例EXA1〜EXA7を説明する。
<<特定領域の構造例EXA1>>
まず特定領域RAの構造等に関する構造例EXA1を説明する。
図4は、特定領域RAの正面図、即ち、遊技者から特定領域RAを見たときの平面図である。
図5は、特定領域RAの斜視図である。図4に示す如く、特定領域RAでは、水平方向に並んだ3本の釘501〜503が遊技盤101に打ち付けられている。釘501の右側に釘502が存在し、釘502の更に右側に釘503が存在する。図5では、釘501〜503の図示を省略している。
特定領域RAには、図4及び図5に示す始動口131と外装部521を有する振り分け用構造体520とが遊技盤101に固定設置されている。尚、図4及び図5では、実際には透明である外装部521を、図示の便宜上、不透明であると仮定している。釘501〜503並びに始動口131及び振り分け用構造体520は、全て、遊技盤101と遊技盤101の前方に位置するガラス板との間に配置される。前方とは、遊技盤101から遊技者に向かう方向を意味する。
釘501〜503は、金属にて形成された金属釘であり、遊技盤101の法線方向に沿って且つ前方に向けて遊技盤101から突出している。遊技盤101の盤面は鉛直方向に平行である。そして、左右方向において、釘501及び502間の隙間は遊技球の直径以上の幅を持ち、釘502及び503間の隙間も遊技球の直径以上の幅を持つ。故に、遊技領域103を流下する遊技球は、釘501と釘502の間を通過可能であり、釘502と釘503の間も通過可能である。
始動口131は、金属又は樹脂等にて形成され、且つ、上面及び側面の1つが開放された箱状筐体を有する。その箱状筐体における開放された側面と遊技盤101の接する部分において、遊技球が通過可能な穴が遊技盤101に設けられており、始動口131の箱状筐体の上面及び側面を通過した遊技球は当該穴を経由して遊技盤101内に収容される(遊技盤101に穴が設けられている様子については図示せず)。始動口131の箱状筐体の上面及び側面を遊技球が通過することが、遊技球の始動口131への入球に相当する。釘501と始動口131の箱状筐体との間、及び、釘502と始動口131の箱状筐体との間には、遊技球の直径以上の隙間は無い。従って、上方から釘501及び502間を通過した遊技球は全て始動口131に入球する。上方から釘501及び502間を通過した遊技球のみが始動口131に入球可能である。
外装部521はポリカーボネイト等の任意の樹脂を用いて形成される。外装部521は、中空且つ概略直方体形状の2つの樹脂体を上下に2つ重ねて結合した形状を有する。但し、図4及び図5の例では、その2つの樹脂体の内、上方の樹脂体の方が小さい。尚、始動口131の箱状筐体と外装部521を、一体の樹脂にて形成するようにしても良い。
外装部521の最上面には、穴が開いており、その穴が振り分け用構造体520の入り口522として機能する。入り口522は外装部521の入り口であると考えても良い。水平方向に沿って釘502と釘503に挟まれた領域の直下に入り口522が存在し、上方から釘502及び503間を通過した遊技球のみが入り口522に入球可能である。遊技盤101において、釘502及び503間を通過した遊技球の入り口522への入球を妨げるような障害物(遊技者に向けて遊技盤101から突出する釘等)が無いようにすると良い。そして、上方から釘502及び503間を通過した遊技球が必ず入り口522に入球するように、釘502及び503と振り分け用構造体520の位置関係を定めておくと良い。
図6は、上方から観測した釘501〜503と始動口131と外装部521の入り口522の平面図(上方から観測した特定領域RAの平面図)である。尚、図6では、図示の煩雑化防止のため、入り口522の下方に存在する部材の図示を割愛している。釘501及び502の胴部間の距離が、釘501及び502間の隙間の幅Laである。釘502は釘501の右側に配置されているため、釘501の胴部の右端と釘502の胴部の左端との距離が幅Laである。幅Laは始動口131の入り口の幅に相当し、遊技球の直径以上の長さを持つ。釘502及び503の胴部間の距離が、釘502及び503間の隙間の幅Lbである。釘503は釘502の右側に配置されているため、釘502の胴部の右端と釘503の胴部の左端との距離が幅Lbである。幅Lbは外装部521の入り口522の幅に相当し、遊技球の直径以上の長さを持つ。尚、本明細書における幅とは、遊技盤101に平行な方向の幅を指す。釘501〜503は水平方向に並んでいるため、釘501及び502間の隙間の幅La並びに釘502及び503間の隙間の幅Lbは、左右方向における幅である。
図7に、鉛直面に沿った振り分け用構造体520の断面図を、釘501〜503及び始動口131の外観正面図と共に示す。
図8(a)及び(b)の夫々にも、鉛直面に沿った振り分け用構造体520の断面図を、釘501〜503及び始動口131の外観正面図と共に示す。尚、図7では、図示の煩雑化防止のため、入り口522の下方に存在する振り分け回転体540の図示を割愛している。
図7に示す如く、外装部521の内部領域は、導入流路523、選択誘導領域524、始動口誘導流路525及び回収口誘導流路526を含んで形成される。流路523、525及び526並びに領域524の夫々を遊技球が通過可能になるように、流路523、525及び526並びに領域524の大きさが設定されている。流路523の下方に領域524を介して流路525及び526が位置する。従って、流路523と流路525及び526との間に領域524が存在する。釘501及び502は、遊技球を流路511に誘導する機能を有する。流路511は、釘501及び502間の領域と、釘501及び502間の領域から始動口131に至るまでの領域とを含む、遊技球の通路であり、流路511に誘導された遊技球は始動口131に入球する。釘502及び503は遊技球を導入流路523に誘導する機能を有する。導入流路523は、遊技球を振り分け回転体540の存在する選択誘導領域524に導入するための流路である。つまり、導入流路523に誘導された遊技球は選択誘導領域524に流下する。
選択誘導領域524内には、振り分け回転体540が配置される(図7並びに図8(a)及び(b)参照)。外装部521において、回収口誘導流路526の下方には遊技球が通過可能な穴532が設けられている。即ち、回収口誘導流路526の下は開放されている。一方、始動口誘導流路525の下には、外装部521の下面533が設けられている。振り分け用構造体520には、下面533に結合した仕切り部534が更に設けられている。選択誘導領域524の下方において、外装部521の内部領域は仕切り部534により2つの領域に分割され、その2つの領域の内、右側に位置する領域に始動口誘導流路525が配置され、左側に位置する領域に回収口誘導流路526が配置される。即ち、始動口誘導流路525は、仕切り部534と外装部521の右側面との間に挟まれた領域に形成され、回収口誘導流路526は、仕切り部534と外装部521の左側面との間に挟まれた領域に形成される。尚、流路525と流路526の位置関係を上述したものの逆にしても良い。
図9に、水平方向に平行なA−A線(図7参照)で切ったときの振り分け用構造体520の断面図(上方から見た断面図)を示す。流路525及び526は、実際には遊技盤101の盤面と協働しつつ、外装部521と仕切り部534にて形成される領域である。仕切り部534は、外装部521における、盤面に平行な側面(盤面と接していない側面)と結合している。
始動口誘導流路525と遊技盤101とが接する部分において、遊技盤101には遊技球が通過可能な矩形の穴535が設けられており、この穴535が始動口132として機能する。また、外装部521の右側面には、遊技球が通過可能な矩形の穴536が設けられている。穴536は、始動口誘導流路525の右側面と接しており、且つ、選択誘導領域524と穴535との間に設けられている。従って、始動口誘導流路525に到達した遊技球は、始動口132としての穴535に入球せずに、穴536を経由して振り分け用構造体520の外側に移動することもある。
尚、穴536と同等の穴を、外装部521の左側面にも設けるようにしても良い。また、図8(a)及び(b)の例では、始動口132(穴535)が振り分け用構造体520の内部に設けられているが、始動口132を振り分け用構造体520の外部に設けるようにしても良い。この場合、外装部521から下面533を削除し、下面533が存在していた部分の直下に始動口132を配置すれば良い。
図10に、振り分け回転体540の外観斜視図を示す。振り分け回転体540は、断面がL字状の主部材541の中央に衝立542を設置した構造を持ち、遊技球を1球ずつ収容可能な収容部543及び544を形成する。振り分け回転体540を選択誘導領域524に配置したとき、衝立542の存在により、選択誘導領域524は、衝立542の右側の領域と衝立542の左側の領域に分割される。衝立542の右側の領域が収容部543として機能し、衝立542の左側の領域が収容部544として機能する。尚、図10並びに図8(a)及び(b)では、遊技者から振り分け回転体540を見たとき振り分け回転体540が矩形形状を有することになるが、遊技者から振り分け回転体540を見たとき振り分け回転体540が半円形状等を有するように振り分け回転体540の形状を定めても良い。
主部材541には、軸挿入用の穴が設けられており、その穴に、遊技盤101に固定され且つ遊技盤101から垂直に伸びる軸545が挿入される。振り分け回転体540は、軸545を支点にして、時計周り又は反時計回りに回転することができる。但し、その回転量は、主部材541の下面が仕切り部534に当たることによって制限される。結果、振り分け回転体540の状態は、第1誘導状態と、第2誘導状態のどちらをとる。図8(a)及び(b)は、夫々、第1及び第2誘導状態に対応している。振り分け回転体540の状態は、振り分け用構造体520の状態でもある。
図8(a)を参照し、第1誘導状態における遊技球の動きを説明する。振り分け用構造体520の入り口522は、導入流路523(図7参照)の入り口でもある。従って、上方から釘502と釘503の間を通過した遊技球は入り口522を経由して導入流路523に到達し、次いで選択誘導領域524に至る。第1誘導状態において、選択誘導領域524に到達した遊技球は収容部543に一時的に収容されるが、間もなく、遊技球の自重によって振り分け回転体540が軸545を支点にして時計回りに回転し、結果、収容部543に一時的に収容された遊技球は始動口誘導流路525に導かれる。この段階で、振り分け回転体540の状態(振り分け用構造体520の状態)は第1誘導状態から第2誘導状態へと切り替わる。始動口誘導流路525に導かれた遊技球は、始動口誘導流路525内を落下して、始動口132(穴535)に入球する或いは穴536を経由して振り分け用構造体520の外側に移動する。穴536を経由して振り分け用構造体520の外側に移動した遊技球は、回収口111まで流下して回収口111にて回収される。
図8(b)を参照し、第2誘導状態における遊技球の動きを説明する。遊技球が選択誘導領域524に到達するまでの遊技球の動きは、第1誘導状態と第2誘導状態との間で差異はない。第2誘導状態において、選択誘導領域524に到達した遊技球は収容部544に一時的に収容されるが、間もなく、遊技球の自重によって振り分け回転体540が軸545を支点にして反時計回りに回転し、結果、収容部544に一時的に収容された遊技球は回収口誘導流路526に導かれる。この段階で、振り分け回転体540の状態(振り分け用構造体520の状態)は第2誘導状態から第1誘導状態へと切り替わる。回収口誘導流路526に導かれた遊技球は、回収口誘導流路526内を落下し、穴532を経由して振り分け用構造体520の外側に移動する。穴532を経由して振り分け用構造体520の外側に移動した遊技球は、回収口111まで流下して回収口111にて回収される。
尚、遊技盤101内の、選択誘導領域524に接する部分の所定位置と、振り分け回転体540内の所定位置には、磁石が埋め込まれている(それらの位置の一方には磁石ではなく鉄片が埋め込まれていても良い)。その磁石の働きにより、遊技盤101の振動程度では振り分け回転体540の状態が変化しないようになっている。つまり、その磁石の働きにより、振り分け回転体540の状態は、一旦第1誘導状態になると収容部543に遊技球が収容されない限り第1誘導状態に維持され、一旦第2誘導状態になると収容部544に遊技球が収容されない限り第2誘導状態に維持される。
このように、釘501及び502は遊技球を始動口131への入球が可能な流路511に誘導する。釘502及び503は遊技球を導入流路523に誘導する。導入流路523は、釘502及び503間を通過した遊技球を振り分け回転体540が存在する領域に導入する。振り分け回転体540は、導入流路523から導入された遊技球を選択的に始動口誘導流路525又は回収口誘導流路526に振り分けて導く。始動口誘導流路525に導かれた遊技球は始動口132に入球可能である一方、回収口誘導流路526に導かれた遊技球は始動口132に入球不能である。つまり、釘502及び503間を通過した遊技球の一部が始動口132に入球することとなる。
上述のような振り分け用構造体520を含む特定領域RAの構成は斬新な構成であり、斬新な構成によって遊技の興趣向上を期待できる。また、遊技機100のメンテナンス等を目的として遊技盤101に打ち付けられた釘の曲げ具合等が調整(以下、釘調整という)されることがあるが、この釘調整によって釘501及び502間の隙間の幅が当初のものから減少すると、始動口131に入賞しにくくなる。一般に、始動口へ入賞しにくい状態が続くと、遊技者は遊技に不満を覚える又は遊技に面白みを感じなくなっていく傾向がある。構造例EXA1によれば、釘501及び502間の隙間の幅が減少するように釘502が調整されたとき、その減少分だけ釘502及び503間の隙間の幅が増大して、始動口132への入賞が発生しやすくなるため、遊技者は遊技に不満を覚えにくくなる又は遊技の面白みの減退が生じにくくなる(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、遊技機100を設置する遊技場のスタッフは、釘501及び502間の隙間の幅を狭めるような釘調整に慎重になると考えられる。
尚、上述の例では、始動口131が振り分け用構造体520の左側に配置されているが、始動口131を振り分け用構造体520の右側に配置するようにしても構わない。
<<特定領域の構造例EXA2>>
次に、特定領域RAの構造等に関する構造例EXA2を説明する。尚、構造例EXA2及び後述の構造例EXA3〜EXA7は上述の構造例EXA1を基礎とする構造例であり、構造例EXA2〜EXA7の説明において特に述べない事項に関しては、矛盾の無い限り、構造例EXA1の記載が構造例EXA2〜EXA7にも適用される。矛盾の無い限り、構造例EXA1〜EXA7の内、任意の複数の構造例を組み合わせても良い。
上述の構造例EXA1では、遊技球の自重を利用した振り分け回転体540の動きにより、釘502及び503間を通過して導入流路523に到達した遊技球を、交互に始動口誘導流路525又は回収口誘導流路526に導いている。つまり、導入流路523に到達した奇数番目の遊技球が始動口誘導流路525に導かれたならば、導入流路523に到達した偶数番目の遊技球は回収口誘導流路526に導かれる。しかしながら、導入流路523に到達した遊技球を、モータ等を用いて、選択的に始動口誘導流路525又は回収口誘導流路526に導くようにしても良い(即ち流路525又は526に振り分けて導くようにしても良い)。
例えば、構造例EXA1の振り分け用構造体520において、振り分け回転体540を、モータ等を用いて駆動する振り分け板に置き換えても良い。この置き換えが施された振り分け用構造体520を記号520Aによって参照する。
図11(a)及び(b)に、鉛直面に沿った振り分け用構造体520Aの断面図を、釘501〜503及び始動口131の外観正面図と共に示す。符号550は振り分け板を表す。図11(a)及び(b)では、夫々、第1及び第2誘導状態における振り分け用構造体520Aの断面構造が示されている。
上方から釘502と釘503の間を通過した遊技球は入り口522を経由して導入流路523に到達し、次いで選択誘導領域524に至る。選択誘導領域524に至った遊技球は選択誘導領域524内に配置された振り分け板550に当たる。
第1誘導状態において、振り分け板550は、釘502及び503間を通過して導入流路523に到達した遊技球が始動口誘導流路525に導かれるように、且つ、その遊技球の回収口誘導流路526への進入が阻止されるように、軸551を支点にして左側に傾いている。逆に第2誘導状態において、振り分け板550は、釘502及び503間を通過して導入流路523に到達した遊技球が回収口誘導流路526に導かれるように、且つ、その遊技球の始動口誘導流路525への進入が阻止されるように、軸551を支点にして右側に傾いている。つまり、釘502及び503間を通過して導入流路523に到達した遊技球は、振り分け板550により、選択的に流路525又は526に導かれることになる。
主制御基板301が、振り分け板550を駆動制御することで、振り分け板550の状態(換言すれば振り分け用構造体520Aの状態)を選択的に第1又は第2誘導状態とする。振り分け板550はモータによって駆動制御されて良い。
主制御基板301は、釘502及び503間を通過して導入流路523に到達した遊技球を、交互に始動口誘導流路525又は回収口誘導流路526に導くようにしても良い。これを実現するために、例えば、遊技球が流路525に到達したことを検出するセンサと遊技球が流路526に到達したことを検出するセンサを遊技機100に設けておき、それらのセンサの検出結果を用いることができる。或いは例えば、遊技球の入り口522への入球を検出するセンサを遊技機100に設けておき、遊技球の入り口522への入球が検出されるたびに、振り分け板550の状態を第1及び第2誘導状態間で変化させても良い。但し、複数の遊技球が短時間に連続して入り口522に入球した場合などにおいては、複数の遊技球が連続して流路525又は526に到達することがある。
主制御基板301は、振り分け板550の状態が第1誘導状態とされる第1期間と振り分け板550の状態が第2誘導状態とされる第2期間とが交互に訪れるように振り分け板550を駆動制御し、第1及び第2期間の長さを予め定めた長さにしても良い。例えば、0.5秒の第1期間と0.5秒の第2期間とが交互に訪れるようにしても良い。第1及び第2期間の長さを互いに異ならせても良い。
この他、導入流路523に到達した遊技球を選択的に始動口誘導流路525又は回収口誘導流路526に導くことができる構造であれば、振り分け用構造体520は、どのような構造を有していても良い。
図12(a)及び(b)の如く、例えば、構造例EXA1の振り分け用構造体520において、振り分け回転体540を振り分け移動体560に置き換えても良い。この置き換えが成された振り分け用構造体520を振り分け用構造体520Bと呼ぶ。振り分け移動体560は、選択誘導領域524内を、モータ等を用いて左右方向に反復移動できる。主制御基板301が振り分け移動体560の駆動制御を行うことで、導入流路523に到達した遊技球を選択的に流路525又は526に導く(即ち流路525又は526に振り分けて導く)。
図13に示すような振り分けクルーン570を、振り分け回転体540の代わりに選択誘導領域524に配置しても良い。振り分けクルーン570は、2つの穴571及び572が設けられた皿状の物体であり、入り口522に入球した遊技球は振り分けクルーン570上で揺れ動いた後、穴571及び572の一方に落ち込む。穴571、572は、夫々、始動口誘導流路525、回収口誘導流路526に直結している。従って、穴571に落ち込んだ遊技球は流路525に導かれ、穴572に落ち込んだ遊技球は流路526に導かれることになる。
尚、以下では、記述の簡略化上、振り分け用構造体の参照記号として“520”を使用するが、以下の説明における振り分け用構造体520及び以下の説明にて参照される各図面中の振り分け用構造体520は、構造例EXA2で述べた技術が適用された任意の振り分け用構造体(振り分け用構造体520A、520Bを含む)であっても良い。
<<特定領域の構造例EXA3>>
特定領域RAの構造等に関する構造例EXA3を説明する。構造例EXA1又はEXA2において、釘501及び503を樹脂ブロックに変更しても良い。この方法について説明する。
図14は、構造例EXA3に係る特定領域RAの正面図(遊技者から特定領域RAを見たときの平面図)である。図14では、実際には透明である外装部521を、図示の便宜上、不透明であると仮定している。図14の構造では、構造例EXA1又はEXA2における釘501及び503が、夫々、釘ではない樹脂ブロック501A及び503Aに変更されている。但し、釘501及び503の内、どちらか一方のみを樹脂ブロックに変更しても良い。樹脂ブロック501A及び503Aは、遊技盤101の法線方向に沿って且つ前方(遊技者側)に向けて遊技盤101から突出している。樹脂ブロック501A及び503Aは、ポリカーボネイト等の任意の樹脂にて形成される。
図15は、上方から観測した、樹脂ブロック501A及び503A、釘502、始動口131並びに外装部521の入り口522の平面図である。尚、図15では、図示の煩雑化防止のため、入り口522の下方に存在する部品の図示を割愛している。樹脂ブロック501A及び503Aは、遊技盤101と同じ材質で形成されていても良く、遊技盤101と樹脂ブロック501A及び503Aは一体の樹脂であっても良い。或いは、遊技盤101と樹脂ブロック501Aと樹脂ブロック503Aとを別々に成型した後、樹脂ブロック501A及び503Aを遊技盤101に接合するようにしても良い。
樹脂ブロック501A及び503Aは釘501及び503の代替部品として遊技盤101に設けられるものであるため、樹脂ブロック501Aの右側に釘502が存在し、釘502の更に右側に樹脂ブロック503Aが存在する。樹脂ブロック501Aは、釘501が存在していた領域を含む領域に配置され、且つ、樹脂ブロック503Aは、釘503が存在していた領域を含む領域に配置される。そのような配置の状態が守られる限り、樹脂ブロック501A及び503Aの形状は任意である。但し、遊技領域103を流下する遊技球が、樹脂ブロック501Aと釘502の間を通過可能となるように、且つ、釘502と樹脂ブロック503Aの間も通過可能となるように、樹脂ブロック501A及び503Aの配置位置及び形状等が設計される。
水平方向に沿って樹脂ブロック501Aと釘502に挟まれた領域の直下に始動口131が存在し、上方から樹脂ブロック501A及び釘502間を通過した遊技球のみが始動口131に入球可能である。遊技盤101において、樹脂ブロック501A及び釘502間を通過した遊技球の始動口131への入球を妨げるような障害物(遊技者に向けて遊技盤101から突出する釘等)が無いようにすると良い。そして、上方から樹脂ブロック501A及び釘502間を通過した遊技球が必ず始動口131に入球するように、樹脂ブロック501A、釘502及び始動口131の位置関係を定めておくと良い。
水平方向に沿って釘502と樹脂ブロック503Aに挟まれた領域の直下に入り口522が存在し、上方から釘502及び樹脂ブロック503A間を通過した遊技球のみが入り口522に入球可能である。上方から入り口522に入球して導入流路523に至った後の遊技球の動きは、上述した通りである。遊技盤101において、釘502及び樹脂ブロック503A間を通過した遊技球の入り口522への入球を妨げるような障害物(遊技者に向けて遊技盤101から突出する釘等)が無いようにすると良い。そして、上方から釘502及び樹脂ブロック503A間を通過した遊技球が必ず入り口522に入球するように、釘502、樹脂ブロック503A及び振り分け用構造体520の位置関係を定めておくと良い。
図15において、La’は、始動口131に入球する遊技球が通過する、樹脂ブロック501A及び釘502間の隙間の幅を表しており、Lb’は、入り口522に入球する遊技球が通過する、釘502及び樹脂ブロック503A間の隙間の幅を表している。幅La’は始動口131の入り口の幅に相当し、遊技球の直径以上の長さを持つ。幅Lb’は外装部521の入り口522の幅に相当し、遊技球の直径以上の長さを持つ。
釘調整によって左右方向における樹脂ブロック501A及び釘502間の隙間の幅が当初のものから減少すると、始動口131に入賞しにくくなる。一般に、始動口へ入賞しにくい状態が続くと、遊技者は遊技に不満を覚える又は遊技に面白みを感じなくなっていく傾向がある。構造例EXA3によれば、樹脂ブロック501A及び釘502間の隙間の幅が減少するように釘502が調整されたとき、その減少分だけ釘502及び樹脂ブロック503A間の隙間の幅が増大して、始動口132への入賞が発生しやすくなるため、遊技者は遊技に不満を覚えにくくなる又は遊技の面白みの減退が生じにくくなる(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、遊技機100を設置する遊技場のスタッフは、樹脂ブロック501A及び釘502間の隙間の幅を狭めるような釘調整に慎重になると考えられる。
樹脂ブロック501A及び503Aの形状は固定されており、遊技機100の製造及び出荷後には、釘と違って、樹脂ブロック501A及び503Aの形状を調整することはできない。構造例EXA1の構成によれば、釘501だけを調整することで釘502及び503間の隙間の増大を招くことなく釘501及び502間の隙間が減少することもあるが、釘501を樹脂ブロック501Aに置き換えることで、そのような事態は発生しない。釘503の樹脂ブロック503Aへの置き換えについても同様である。
<<特定領域の構造例EXA4>>
特定領域RAの構造等に関する構造例EXA4を説明する。
図16を参照し、遊技球が通過可能な流路580を流路511及び始動口131の左側に隣接して設けておくと良い。当然、流路580の幅は遊技球の直径以上である。遊技盤101において、遊技球が通過不能な障害物581を釘501の左側に設け、釘501と障害物581との間の領域を流路580とすれば良い。図16の例において、障害物581は壁のような形態を有しているが、障害物581は釘にて形成されていても良い。
始動口131の右側に遊技球が通過可能な流路(導入流路523)が形成されているため、始動口131の左側にも流路580を設けることで、釘501及び502間の隙間の幅Laを始動口131の入り口の幅として定義することができる。
一方、始動口132の入り口の幅は、図16に示す幅Lc1、Lc2又はLc3であると解釈することができる。幅Lc1は、振り分け用構造体520の内部領域において、導入流路523を始動口誘導流路525に接続する経路の幅である。幅Lc2は、始動口誘導流路525の幅(即ち、始動口誘導流路525の右側面及び左側面間の最短距離)である。幅Lc3は、始動口誘導流路525の右側面の内、穴536の最下端に接している部分と、始動口誘導流路525の左側面の内、仕切り部534の上端に接している部分との距離に相当する。始動口132の入り口の幅の定義に影響しないが、遊技球が通過可能な流路を入り口522及び導入流路523の右側に隣接して設けておいても良い。
<<特定領域の構造例EXA5>>
特定領域RAの構造等に関する構造例EXA5を説明する。図4等では、最も典型的な例として、釘501〜503が水平方向に並んでいる例を挙げたが、釘501及び502間を結ぶ方向並びに釘502及び503間を結ぶ方向の内、少なくとも一方は、水平方向から傾いていても良い。釘501、503の代わりに、樹脂ブロック501A、503Aを用いる場合も同様である。
図17は、そのような傾き配置が適用された特定領域RAの正面図の例である。図17の例では、釘501及び502間を結ぶ方向が水平方向から傾いている。この傾きに合わせて、始動口131の入り口にも傾きを持たせても良い。
<<特定領域の構造例EXA6>>
特定領域RAの構造等に関する構造例EXA6を説明する。特定領域RAに複数の振り分け用構造体520を設けるようにしても良い。
図18は、構造例EXA6に係る特定領域RAの正面図である。図18において、520[1]は第1の振り分け用構造体520を表し、520[2]は第2の振り分け用構造体520を表す。図18では、実際には透明である振り分け外装部521を、図示の便宜上、不透明であると仮定している。振り分け用構造体520[1]及び520[2]の夫々の構造は、上述した振り分け用構造体520の構造と同じであり、振り分け用構造体520[1]及び520[2]の夫々の内部に始動口132を設置することができる。
構造例EXA6に係る特定領域RAでは、上述の釘501〜503に加えて釘504が遊技盤101に打ち付けられている。4本の釘501〜504は水平方向に並んでいる。釘501〜503の位置関係は上述した通りである。釘504は釘501の左側に設けられている。釘504は、釘501〜503と同様、金属にて形成された金属釘であり、遊技盤101の法線方向に沿って且つ前方に向けて遊技盤101から突出している。遊技領域103を流下する遊技球は、釘501と釘502との間、及び、釘502と釘503との間に加えて、釘504と釘501との間も通過可能である。構造例EXA5(図17参照)で述べた事項を図18の構造に適用し、釘504及び501間を結ぶ方向、釘501及び502間を結ぶ方向並びに釘502及び503間を結ぶ方向の内、少なくとも一つを、水平方向から傾かせても良い。
釘501と釘502に挟まれた領域の直下に始動口131が存在し、上方から釘501及び502間を通過した遊技球のみが始動口131に入球する。上方から釘501及び502間を通過した遊技球が必ず始動口131に入球するように、釘501及び502と始動口131の位置関係を定めておくと良い。
釘502と釘503に挟まれた領域の直下に振り分け用構造体520[1]の入り口522が存在し、上方から釘502及び503間を通過した遊技球のみが振り分け用構造体520[1]の入り口522に入球する。上方から入り口522に入球した後の遊技球の動きは、上述した通りである。上方から釘502及び503間を通過した遊技球が必ず振り分け用構造体520[1]の入り口522に入球するように、釘502及び503と振り分け用構造体520[1]の位置関係を定めておくと良い。
釘504と釘501に挟まれた領域の直下に振り分け用構造体520[2]の入り口522が存在し、上方から釘504及び501間を通過した遊技球のみが振り分け用構造体520[2]の入り口522に入球する。上方から入り口522に入球した後の遊技球の動きは、上述した通りである。上方から釘504及び501間を通過した遊技球が必ず振り分け用構造体520[2]の入り口522に入球するように、釘504及び501と振り分け用構造体520[2]の位置関係を定めておくと良い。
図18の構成によれば、釘501、502及び503に関して構造例EXA1と同様の作用及び効果が得られると共に、釘504、501及び502に関しても構造例EXA1と同様の作用及び効果が得られる。つまり、釘501及び502間の隙間の幅が減少するように釘502が調整されたとき、その減少分だけ釘502及び503間の隙間の幅が増大して、構造体520[1]内の始動口132への入賞が発生しやすくなる。また、釘501及び502間の隙間の幅が減少するように釘501が調整されたとき、その減少分だけ釘504及び501間の隙間の幅が増大して、構造体520[2]内の始動口132への入賞が発生しやすくなる。このため、始動口への入賞に関し、遊技者は不満を覚えにくくなる(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、遊技機100を設置する遊技場のスタッフは、釘501及び502間の隙間の幅を狭めるような釘調整に慎重になると考えられる。
尚、図18の構成において、釘503を樹脂ブロック503Aに置き換えるようにしても良く、これに加えて又はこれに代えて、釘504を樹脂ブロック504A(不図示)に置き換えるようにしても良い。樹脂ブロック504Aは、釘501を樹脂ブロック501Aに置き換えることができるように(図14参照)、釘504を樹脂ブロックに置き換えたものに相当する。
<<特定領域の構造例EXA7>>
特定領域RAの構造等に関する構造例EXA7を説明する。構造例EXA1〜EXA6では、入り口522に入球した遊技球が2つの流路525及び526(図7参照)のどちらかに導かれる。しかしながら、振り分け用構造体520において、選択誘導領域524の下方に、遊技球が通過可能であって且つ互いに分離した第1〜第n振り分け流路を設け(nは3以上の整数)、入り口522に入球した遊技球を第1〜第n振り分け流路の何れかに振り分けて導くようにしても良い。
この場合、第1振り分け流路が始動口誘導流路525(図7参照)として機能し、第1振り分け流路に導かれた遊技球が始動口132に入球する。第2〜第n振り分け流路に導かれた遊技球は全て回収口111に導かれても良い。或いは例えば、第2〜第n振り分け流路の内、何れか1以上の振り分け流路に導かされた遊技球が普通入賞口110に入球するように1以上の振り分け流路の下方に普通入賞口110を配置し、残りの振り分け流路に導かれた遊技球を回収口111に導くようにしても良い。
<<ステージ誘導機構とステージ>>
次に、遊技領域103に設けられたステージ誘導機構152及びステージ153(図1参照)の構造の例を説明する。左打ちによる遊技球は、全てステージ誘導機構152の入り口151を通じてステージ誘導機構152に入球する。ステージ誘導機構152は、入り口151を通じて自身に入球した遊技球(左打ちにて遊技領域103に導入された遊技球)を、所定の確率PSTAGE(例えば8/100)で、特定領域RAの上方に配置されたステージ153上へと導く機能を有する。この機能が実現される限り、ステージ誘導機構152の構造は任意である。
図19は、この機能を実現するステージ誘導機構152の一例に係る断面図(遊技盤101に平行な断面による断面図)である。図19のステージ誘導機構152には、選択誘導領域611及び612並びに遊技球の流路631〜638を形成する樹脂成型品と、電動シャッタ640が設けられている。選択誘導領域611及び612には、夫々、振り分け回転体621及び622が配置される。振り分け回転体621及び622の夫々は、図10等を参照して説明した振り分け回転体540と同じ構造を持つ。
左打ちによる遊技球の全ては入り口151に到達し、入り口151に到達した遊技球は原則として選択誘導領域611に導かれる。但し、入り口151に到達した遊技球が入球可能な流路638が選択誘導領域611に隣接して設けられており、入り口151に到達した遊技球の内、一部の遊技球は選択誘導領域611ではなく流路638に導かれる。流路638に導かれた遊技球は流路638内を落下して流路635に至る。例えば、左打ちによる遊技球の内、99%の遊技球は振り分け回転体621が設けられた選択誘導領域611に導かれ、残りの1%の遊技球は流路638に導かれる。振り分け回転体621は、選択誘導領域611に導かされた遊技球を交互に流路631又は632に振り分けて導く。流路632に導かれた遊技球は流路632内を落下して流路635に至る。流路631に導かれた遊技球は流路631内を転がりながら電動シャッタ640の上に誘導される。
電動シャッタ640は、遊技盤101の盤面に対して垂直又は平行な方向にスライド可能である。このスライド機構により、電動シャッタ640の状態は、電動シャッタ640の存在位置に到達した遊技球を電動シャッタ640の下方に導く開状態と、電動シャッタ640の存在位置に到達した遊技球が電動シャッタ640の下方に向かうのを阻害する閉状態のどちらをとる。
電動シャッタ640が閉状態であるときに電動シャッタ640の上に到達した遊技球は、電動シャッタ640の下方に落下することができずに電動シャッタ640上を通過して流路633に到達し、更に流路633を通過して流路635に到達する。
電動シャッタ640が開状態であるときに電動シャッタ640の上に到達した遊技球は、電動シャッタ640の下方に落下して流路634に到達し、流路634内を転がって選択誘導領域612に導かれる。振り分け回転体622は、選択誘導領域612に導かされた遊技球を交互に流路636又は637に振り分けて導く。流路636に導かれた遊技球は全てステージ153上に導かれる。
流路635及び637に導かれた遊技球は回収口111に向けて流下する。但し、流路635及び637と回収口111との間には、複数の釘、風車及び1以上の普通入賞口110が配置されているため、流路635及び637に導かれた遊技球は普通入賞口110に入賞することもある。流路635及び637に導かれた遊技球がステージ153上にのり上がることが不可能となるように、流路635及び637とステージ153との位置関係、並びに、流路635及び637とステージ153との間の釘配置などを定めておくと良い。
主制御基板301が、電動シャッタ640を駆動制御することで、電動シャッタ640の状態を開状態又は閉状態とする。主制御基板301は、所定の開時間TOPENだけ電動シャッタ640を開状態とした後、所定の閉時間TCLOSEだけ電動シャッタ640を閉状態とする単位処理を繰り返し実行する。この単位処理の繰り返しにより、電動シャッタ640が開状態となる時間と、電動シャッタ640が閉状態となる時間との比は、“TOPEN:TCLOSE”となる。つまり、電動シャッタ640の上に到達した遊技球は、所定の確率{TOPEN/(TOPEN+TCLOSE)}で流路634に到達することになる。また、選択誘導領域611に導かれた遊技球が流路631に割り振られる確率は1/2であると共に、選択誘導領域612に導かれた遊技球が流路636に割り振られる確率は1/2である。故に、左打ちによる遊技球がステージ153の上へと導かれる確率PSTAGEは、“(1/2)×{TOPEN/(TOPEN+TCLOSE)}×(1/2)”である。この確率PSTAGEの具体的数値を遊技機100の仕様に応じて定めておけばよい。
遊技機100の製造及び出荷後、遊技場のスタッフは釘調整などによって確率PSTAGEを変化させることはできない。つまり、左打ちされた遊技球がステージ153上に到達するまでの経路において、人為的に確率PSTAGEを変化させる要因が排除されている。具体的には例えば、ステージ誘導機構152の入り口151からステージ153上に至るまでの遊技球の流路において、釘などの金属体は存在しない。或いは、ステージ誘導機構152の入り口151からステージ153上に至るまでの遊技球の流路において、釘などの金属体が存在していても良いが、その金属体の形状変化(外力が加わることによる金属体の形状変化)は確率PSTAGEに影響を与えない。
ステージ153上に導かれた遊技球は、ステージ153上から特定領域RAへと落下する。ステージ153は、遊技者から見て特定領域RA(始動口131及び振り分け用構造体520)よりも奥まった位置に配置されていると共に、前方(遊技者側)に向けて下方に傾斜している。故に、ステージ153上に導かれた遊技球は、ステージ153上を転がりながら揺れ動いた後、特定領域RAへと落下する。
図20(a)及び(b)を参照し、ステージ153からの遊技球の落下位置を説明する。ステージ153上に導かれた遊技球の内、殆ど又は全ての遊技球が、釘501と釘502との間に向けて落下するようにステージ153を構成しておくと良い。釘501の代わりに樹脂ブロック501Aを用いる場合、ステージ153上に導かれた遊技球の内、殆ど又は全ての遊技球が、樹脂ブロック501Aと釘502との間に向けて落下するようにステージ153を構成しておくと良い。
釘501及び502間の隙間の中心位置を目標位置P1と呼び、釘502及び503間の隙間の中心位置を目標位置P2と呼ぶ。構造例EXA6(図18)を採用する場合においては、釘504及び501間の隙間の中心位置としての目標位置P3(図20(b))も設定される。釘501の代わりに樹脂ブロック501A(図14参照)が用いられる場合、樹脂ブロック501A及び釘502間の隙間の中心位置が目標位置P1となる。同様に、釘503の代わりに樹脂ブロック503A(図14参照)が用いられる場合、釘502及び樹脂ブロック503A間の隙間の中心位置が目標位置P2となる。同様に、釘504の代わりに樹脂ブロック504A(不図示)が用いられる場合、樹脂ブロック504A及び釘501間の隙間の中心位置が目標位置P3となる。
説明の具体化のため、まず構造例EXA6(図18)が採用されないケースについて考える。構造例EXA6(図18)が採用されないケースでは、ステージ誘導機構152によってステージ153上に導かれた遊技球の内、X1パーセントの遊技球が目標位置P1に向けて落下するように、且つ、X2パーセントの遊技球が目標位置P2に向けて落下するように、且つ、X0パーセントの遊技球が目標位置P1及びP2と異なる位置に向けて落下するように、ステージ153が構成される。原則として、ステージ153上から目標位置P1に向けて落下した遊技球は始動口131に入球し、ステージ153上から目標位置P2に向けて落下した遊技球は振り分け用構造体520の入り口522に入球する。但し、ステージ153からの遊技球の落下方向及び落下速度等によっては、この原則から外れることもある。
0、X1及びX2は、“X0+X1+X2=100”を満たす所定値を持つ。ステージ153に導かれた遊技球の殆どが目標位置P1に落下して始動口131に入球するように、X0、X1及びX2の値を定めておくと良い。故に、“X1>X2”且つ“X1>X0”とすることが好ましい。また、少なくとも“X1>50”を満たすことが好ましい。X0はゼロであっても良い。例えば、“(X0,X1,X2)=(0,80,20)”とする。 但し、ここで定めるX0〜X2の値は、それらの設計値であって、実際のそれらの値は、遊技球の転がり具合などに依存して設計値からずれうる。
図21(a)は、ステージ153の一例としてのステージ153Aの外観斜視図である。ステージ153Aは、その上に遊技球がのることができるような台710を形成しており、台710には2つの溝711及び712が設けられている。台710は、遊技者から見て特定領域RA(始動口131及び振り分け用構造体520)よりも奥まった位置に配置されていると共に、前方(遊技者側)に向けて下方に傾斜している。溝711及び712は、前後方向(遊技盤101と遊技者を結ぶ方向)に沿って伸びる溝であり、前方に向けて下方に傾斜している。また、図21(d)に示す如く、台710の中央から見て、台710の左右端が上方に位置するように台710が緩やかに湾曲している。つまり、台710は、遊技者から見て概ねUの字状(傾斜の緩やかなUの字状;皿状とも言える)の形状を持つ。故に、ステージ誘導機構152から導かれてきた遊技球は、台710の上を転がった後、溝711に嵌まり込み溝711に沿って前方に転がりながら溝711の端部を通過して落下する(図21(b)参照)、又は、溝712に嵌まり込み溝712に沿って前方に転がりながら溝712の端部を通過して落下する(図21(c)参照)、又は、溝711及び712に嵌まり込むことなく台710上を前方に転がりながら台710の端部を通過して台710から落下する。ステージ誘導機構152から導かれてきた遊技球が溝711又は712に嵌まり込むことなく台710から落下することを阻止する枠(不図示)を台710に設けるようにしても良い。
或る遊技球が溝711に沿って落下したとき、その遊技球が目標位置P1に向けて落下するように溝711の位置が設定されている(図21(b)参照)。或る遊技球が溝712に沿って落下したとき、その遊技球が目標位置P2に向けて落下するように溝712の位置が設定されている(図21(c)参照)。そして、X0、X1及びX2について上述した関係が満たされるように、台710、溝711及び712の形状並びに台710上における溝711及び712の位置を決定しておくと良い。例えば、Uの字状の断面形状を持つ台710の最下部に溝711を配置し、ステージ誘導機構152から送られてきた遊技球の殆どが溝711に嵌まり込むようにしておくと良い。遊技球が溝711に沿って落下する可能性と比べ、遊技球が溝712に沿って落下する可能性が低くなるように、溝712の深さを溝711の深さよりも小さくしておいても良い。ステージ153Aにおいて溝712を削除することも可能である。
ステージ153の構造は、ステージ153Aのそれと異なっていても良い。例えば、ステージ153にクルーン又は電気的な可動物を設けて、ステージ誘導機構152からステージ153上に導かれた遊技球を、目標位置P1又はそれ以外の位置(目標位置P2を含む)に向かわせるようにしても良い。
図22(a)〜(c)は、ステージ153の他の例としてのステージ153Bの説明図である。図22(a)では、上方から観測したステージ153Bの平面図が、釘501〜503と共に示されている。ステージ153Bでは、遊技球がのることができる台上のスペースが可動物741〜743によって分断され、この分断により、ステージ153Bには通路731〜733が形成される。通路731〜733の夫々は、遊技球が通過可能な幅を有する、左右方向に伸びる通路である。但し、図22(b)に示す如く、通路731の中央から見て、通路731の左右端が上方に位置するように通路731が緩やかに湾曲している。通路732及び733についても同様である。
通路731〜733の夫々は、遊技者から見て特定領域RA(始動口131及び振り分け用構造体520)よりも奥まった位置に配置されていると共に、前方(遊技者側)に向けて下方に傾斜している。通路731から見て通路732の方が遊技者側であって且つ下方に位置し、通路732から見て通路733の方が遊技者側であって且つ下方に位置する。通路733から見て遊技者側であって且つ下方に特定領域RAが位置する。通路731及び732間に可動物741が配置され、通路732及び733間に可動物742が配置され、通路733の遊技者側(特定領域RA側)に可動物743が配置される。
図22(c)を参照し、可動物741〜743の夫々は、上下方向において凹凸を有する板状体であり、主制御基板301の制御の下、電力を用いてステージ153B上を左右に揺れ動く。ステージ誘導機構152からステージ153Bに導かれた遊技球は、まず通路731に到達して通路731内を転がる。通路731内の遊技球は可動物741の凸部を乗り越えて通路732に移動することができず、自身に可動物741の凹部が隣接しているときに該凹部を乗り越えて通路732に移動する。但し、通路731内の遊技球の移動速度が速いときなどにおいては、当該遊技球は通路732へ移動しない。通路732内の遊技球は可動物742の凸部を乗り越えて通路733に移動することができず、自身に可動物742の凹部が隣接しているときに該凹部を乗り越えて通路733に移動する。通路733内の遊技球は可動物743の凸部を乗り越えて特定領域RAに向けて落下することができず、自身に可動物743の凹部が隣接しているときに該凹部を乗り越えて特定領域RAに落下する。遊技球が通路731から通路732及び733を経由して特定領域RAに落下するまでの過程において、可動物741〜743の揺動に伴って遊技球も揺動する。
例えば、Uの字状の断面形状を持つ通路731〜733の夫々の最下部と、目標位置P1とが、遊技盤101の盤面の法線方向において一直線上に並ぶようにしておけば、ステージ153Bに導かれた遊技球の殆どを目標位置P1に向けて落下させることができる。
次に構造例EXA6(図18)が採用されるケースについて考える。構造例EXA6(図18)が採用されるケースでは(図20(b)も参照)、ステージ誘導機構152によってステージ153上に導かれた遊技球の内、X1パーセントの遊技球が目標位置P1に向けて落下するように、且つ、X2パーセントの遊技球が目標位置P2に向けて落下するように、且つ、X3パーセントの遊技球が目標位置P3に向けて落下するように、且つ、X0パーセントの遊技球が目標位置P1〜P3と異なる位置に向けて落下するように、ステージ153を構成すると良い。原則として、ステージ153上から目標位置P1に向けて落下した遊技球は始動口131に入球し、ステージ153上から目標位置P2、P3に向けて落下した遊技球は、夫々、振り分け用構造体520[1]、520[2]の入り口522に入球する(図20(b)参照)。但し、ステージ153からの遊技球の落下方向及び落下速度等によっては、この原則から外れることもある。
0〜X3は、“X0+X1+X2+X3=100”を満たす所定値を持つ。ステージ153に導かれた遊技球の殆どが目標位置P1に落下して始動口131に入球するように、X0〜X3の値を定めておくと良い。故に、“X1>X2”且つ“X1>X3”且つ“X1>X0”とすることが好ましい。また、少なくとも“X1>50”を満たすことが好ましい。X0はゼロであっても良い。例えば、“(X0,X1,X2,X3)=(0,80,10,10)”とする。但し、ここで定めるX0〜X3の値は、それらの設計値であって、実際のそれらの値は、遊技球の転がり具合などに依存して設計値からずれうる。
図23は、構造例EXA6(図18)が採用されるケースにおいて利用可能な、ステージ153の一例としてのステージ153A’の外観斜視図である。ステージ153A’は、図21(a)のステージ153Aに対して溝713を追加したものである。つまり、ステージ153A’における台710には3つの溝711〜713が設けられる。溝713の追加を除き、ステージ153A’はステージ153Aと同様である。溝713は、溝711及び712と同様、前後方向(遊技盤101と遊技者を結ぶ方向)に沿って伸びる溝であり、前方に向けて下方に傾斜している。ステージ誘導機構152から導かれてきた遊技球は、台710の上を転がった後、溝711、712又は713に嵌まり込み、溝711、712又は713に沿って前方に転がりながら溝711、712又は713の端部を通過して落下する、或いは、溝711〜713に嵌まり込むことなく台710上を前方に転がりながら台710の端部を通過して台710から落下する。ステージ誘導機構152から導かれてきた遊技球が溝711、712又は713に嵌まり込むことなく台710から落下することを阻止する枠(不図示)を台710に設けるようにしても良い。
或る遊技球が溝711、712、713に沿って落下したとき、その遊技球が、夫々、目標位置P1、P2、P3に向けて落下するように溝711〜713の位置が設定されている。そして、X0〜X3について上述した関係が満たされるように、台710及び溝711〜713の形状並びに台710上における溝711〜713の位置を決定しておくと良い。例えば、Uの字状の断面形状を持つ台710の最下部に溝711を配置し、ステージ誘導機構152から送られてきた遊技球の殆どが溝711に嵌まり込むようにしておくと良い。遊技球が溝711に沿って落下する可能性と比べ、遊技球が溝712又は713に沿って落下する可能性が低くなるように、溝712及び713の深さを溝711の深さよりも小さくしておいても良い。ステージ153A’において溝712及び713を削除することも可能である。
構造例EXA6(図18)が採用されるケースにおいて、ステージ153の構造は、ステージ153A’のそれと異なっていても良い。例えば、ステージ153にクルーン又は電気的な可動物を設けて、ステージ誘導機構152からステージ153上に導かれた遊技球を、目標位置P1又はそれ以外の位置(目標位置P2及びP3を含む)に向かわせるようにしても良い。構造例EXA6(図18)が採用されるケースにおいても、図22(a)等に示したステージ153Bをステージ153として利用することができる。
遊技機100からステージ誘導機構152を削除することも可能ではある。この場合、遊技領域103に打ち出された遊技球を、特定領域RA又はそれ以外の領域に向かわせるための複数の釘や風車を、ステージ誘導機構152の代わりに遊技盤101に設けることになる。そうすると、遊技領域103に打ち出された遊技球の幾つかは、複数の釘の間を通過しながら特定領域RAに至ることができるが、それらの釘の調整内容に依存して、特定領域RAに到達できる遊技球の割合が変動する。その割合を減ずる方向に釘調整がなされると、特定領域RAに遊技球が到達しにくくなり、遊技者は遊技に不満を覚える又は遊技に面白みを感じなくなるおそれがある。これに対し、ステージ誘導機構152を設けるようにすれば、左打ちによる遊技球が、釘調整等に依存せず、定められた確率PSTAGEでステージ153上に到達するようになるため、遊技者は遊技に不満を覚えにくくなる又は遊技の面白みの減退が生じにくくなる(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。
また、画像表示部104等を用いた演出に加え、ステージ誘導機構152内で遊技球の進路が振り分けられる様子やステージ153上で遊技球が揺れ動く様子に遊技者を注目させることで、遊技者は遊技に飽きにくくなる。
尚、左打ちの遊技球の一部がステージ誘導機構152に入球しないことが発生し得るように遊技機100を構成しても良い。
図19の例において、ステージ誘導機構152は、入り口151を通じて自身に入球した遊技球を、m個の振り分け部材を用い、所定の確率PSTAGEでステージ153上へと導くようにしている(mは自然数)。図19の例においては“m=3”であり、3つの振り分け部材は、第1振り分け部材としての振り分け回転体621と、第2振り分け部材としての電動シャッタ640と、第3振り分け部材としての振り分け回転体622とから成る。
各振り分け部材は、自身に到達した遊技球を、特定振り分け流路を含む複数の振り分け流路の何れかに振り分けて導き、特定振り分け流路に導かれた遊技球のみがステージ153上に到達することが可能となる。複数の振り分け流路の個数は2以上であれば幾つでも良い。各振り分け部材は、振り分け回転体又は電動シャッタに限らず、図13のクルーン570のようなクルーン又は図11(a)の振り分け板550のような振り分け板等でも良い。
第1振り分け部材としての振り分け回転体621は、自身に到達した遊技球を、特定振り分け流路(631)を含む複数の振り分け流路(631、632)の何れかに振り分けて導く。第1振り分け部材(621)によって特定振り分け流路(631)に導かれた遊技球のみが第2振り分け部材に到達可能である。
第2振り分け部材としての電動シャッタ640は、自身に到達した遊技球を、特定振り分け流路(634)を含む複数の振り分け流路(633、634)の何れかに振り分けて導く。第2振り分け部材(640)によって特定振り分け流路(634)に導かれた遊技球のみが第3振り分け部材に到達可能である。
第3振り分け部材としての振り分け回転体622は、自身に到達した遊技球を、特定振り分け流路(636)を含む複数の振り分け流路(636、637)の何れかに振り分けて導く。第3振り分け部材(622)によって特定振り分け流路(636)に導かれた遊技球のみがステージ153上に到達可能である。
第i振り分け部材に到達した遊技球の内、第i振り分け部材によって特定振り分け流路に導かれる遊技球の割合を、記号“PJi”にて参照する。ここにおけるiはm以下の整数である。この場合、ステージ誘導機構152では、第1〜第m振り分け部材についての計m個の割合PJ1〜割合PJmの積が確率PSTAGEに相当する。例えば、“m=3”且つ“PSTAGE=1/8”であるならば、“PJ1=PJ2=PJ3=1/2”であって良い。
ステージ誘導機構152に設けられる振り分け部材の個数、即ちmの値は3以外でも良いが、2以上であることが好ましい。即ち、ステージ誘導機構152は、入り口151を通じて自身に入球した遊技球を、2以上の振り分け部材を用い、所定の確率PSTAGEでステージ153上へと導くと良い。例えば、図19のステージ誘導機構152から振り分け回転体622を削除して、流路634に導かれた遊技球が全て流路636に導かれるようにステージ誘導機構152を変形しても良い。この場合、“m=2”となるため、“PSTAGE=1/8”であるならば、例えば、“PJ1=1/2”且つ“PJ2=1/4”となるように電動シャッタ640の開閉制御を行えば良い。
m=1の場合、即ち1つの振り分け部材のみにて確率PSTAGEを実現しようとした場合、振り分け部材による振り分け能力がおいつかなくなることがある。典型的な例として、振り分け部材としての1つのクルーンのみにて“PSTAGE=1/8”を実現しようとした場合、1分間で100球程度打ち出される遊技球を、1つのクルーンで、ステージ153上へ又はステージ153以外へ振り分ける必要ある。しかし、クルーン内における各遊技球の滞在時間は相応に長い(例えば1秒〜数秒)ため、当該クルーン内及びクルーンに至るまでの流路で遊技球の流れが詰まりがちとなる。クルーンの代わりに電動シャッタを用いれば、このような詰まりは解消されるかもしれないが、この場合、電動シャッタが開いているときに合わせて遊技球を間欠的に打ち出す“止め打ち技法”の実行が容易になりえる。遊技者によって“止め打ち技法”が行われると、入り口151を通じてステージ誘導機構152に入球した遊技球を所定の確率PSTAGEでステージ153上へと導くという、本来意図していた機能が没却される。
これらを考慮し、mを2以上とすると良い。mが2以上であれば、最終的な確率PSTAGEを実現するための振り分け機能を2以上の振り分け部材で分散することができ、各振り分け部材において振り分け能力がおいつかなくなるといった事象が抑制される。
<<他の変形例>>
第1実施形態において、始動口131及び132の何れか一方又は双方は始動ゲートであっても良い。右打ちによる遊技球が入球可能な始動口133についても同様である。始動口131としての始動ゲートに遊技球が入球した場合も、第1始動条件が成立して大当たり抽選を受けるための権利が取得され、始動口132としての始動ゲートに遊技球が入球した場合も、第2始動条件が成立して大当たり抽選を受けるための権利が取得される。但し、始動ゲートに遊技球が入球した場合、賞球の払い出しは行われない。また、始動ゲートに入球した遊技球は始動ゲートを通過して回収口111に向かう。これを実現すべく、始動口132を始動ゲートにする場合には、振り分け用構造体520の下面533(図7等参照)を削除すると良い。
第1実施形態において、穴535(図4等参照)を、1つの普通入賞口110である普通入賞口110aとして機能させるようにしても良い。この場合、遊技機100から始動口132が削除される一方、第1誘導状態(図8(a)等参照)において入り口522から入球した遊技球は穴535としての普通入賞口110aに入球可能である。普通入賞口110aへ遊技球が入球(入賞)したことが検知されると、賞球制御基板302は所定個数(例えば10個)の賞球を払い出す。普通入賞口110aなど、任意の普通入賞口に遊技球が入球したときに払い出される賞球の個数は、任意の始動口に遊技球が入球したときに払い出される賞球の個数よりも多いと良い(後述の第2実施形態においても同様)。
穴535を普通入賞口110aとして機能させた場合において、例えば、釘501及び502間の隙間の幅が減少するように釘502が調整されたとき、始動口131へ入賞しにくくなるが、その減少分だけ釘502及び503間の隙間の幅が増大して、普通入賞口110aへの入賞が発生しやすくなる。このため、普通入賞口110aの入賞による賞球を得やすくなり、始動口131へ入賞しにくい状態に対する不満が緩和される(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、普通入賞口110aに入賞しやすくなるとベースが増大するため、遊技機100を設置する遊技場のスタッフは、釘502及び503間の隙間の幅を狭めるような釘調整に慎重になると考えられる。
図18の構造が採用される場合においては、振り分け用構造体520[1]における穴535及び振り分け用構造体520[2]における穴535の少なくとも一方を普通入賞口110aとして機能させても良い。
///第2実施形態///
本発明に係る遊技機に好適な第2実施形態を説明する。
図24は、第2実施形態に係る遊技機100Aの正面図である。図1の遊技機100において始動口131及び始動口132が配置されていた位置に、遊技機100Aにおいては、夫々、普通入賞口161及び始動口162が配置されている。つまり、図1の遊技機100を基準として、始動口131及び始動口132を夫々普通入賞口161及び始動口162に置換したものが遊技機100Aに相当する。この置換を除き、遊技機100Aは遊技機100と同様のものであり、第2実施形態において特に述べない事項に関しては、矛盾の無い限り、第1実施形態の記載が第2実施形態にも適用される。第1実施形態の記載を第2実施形態に適用する際、第1実施形態の説明文中の始動口131及び始動口132を、夫々、普通入賞口161及び始動口162に読み替えれば良い。第1実施形態の記載の第2実施形態への適用において矛盾が生じる事項に関しては、第2実施形態の記載が優先される。
遊技機100Aにおいては、特定領域RAに普通入賞口161及び始動口162が設けられることになる。領域RBに、第2特別図柄に対応する始動口133が設けられる点は、遊技機100と同様である。遊技機100A(より具体的には賞球制御基板302;図3参照)は、普通入賞口110又は161への遊技球の入賞を検出した場合には所定個数(例えば10個)の賞球を払い出す。遊技領域103の最下部には、始動口162及び133、大入賞口109並びに普通入賞口(普通入賞口110及び161を含む)の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
遊技機100Aにおいて、始動口162及び133の夫々は、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。所定の第1始動条件又は第2始動条件が成立することによって、大当たり抽選を受けるための権利が取得される。第1始動条件は、遊技球が始動口162を通過することによって、即ち始動口162に遊技球が入賞することによって成立する。一方、第2始動条件は、遊技球が始動口133を通過することによって、即ち始動口133に遊技球が入賞することによって成立する。また、遊技機100Aは、始動口162又は133に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば3個)の賞球を払い出す。電サポ遊技状態では、右打ちによって遊技が行われ、大当たり抽選の契機は主として始動口133への入賞となる。非電サポ遊技状態では、左打ちによって遊技が行われ、大当たり抽選の契機は主として始動口162への入賞となる。
次に、第2実施形態に係る特定領域RAの構造等に関する構造例として、構造例EXB1〜EXB7を説明する。
<<特定領域の構造例EXB1>>
まず特定領域RAの構造等に関する構造例EXB1を説明する。
図25は、特定領域RAの正面図、即ち、遊技者から特定領域RAを見たときの平面図である。
図26は、特定領域RAの斜視図である。構造例EXB1に係る特定領域RAの構造は、第1実施形態の構造例EXA1(図4及び図5参照)を基準として始動口131及び始動口132を夫々普通入賞口161及び始動口162に置換したものであり、第1実施形態の構造例EXA1の説明が構造例EXB1にも適用される。
特定領域RAには、図25及び図26に示す普通入賞口161と外装部521を有する振り分け用構造体520とが遊技盤101に固定設置されている。尚、図25及び図26では、実際には透明である外装部521を、図示の便宜上、不透明であると仮定している。また、図25に示す如く、特定領域RAでは、水平方向に並んだ3本の釘501〜503が遊技盤101に打ち付けられている。釘501の右側に釘502が存在し、釘502の更に右側に釘503が存在する。図26では、釘501〜503の図示を省略している。
普通入賞口161は、金属又は樹脂等にて形成され、且つ、上面及び側面の1つが開放された箱状筐体を有する。その箱状筐体における開放された側面と遊技盤101の接する部分において、遊技球が通過可能な穴が遊技盤101に設けられており、普通入賞口161の箱状筐体の上面及び側面を通過した遊技球は当該穴を経由して遊技盤101内に収容される(遊技盤101に穴が設けられている様子については図示せず)。普通入賞口161の箱状筐体の上面及び側面を遊技球が通過することが、遊技球の普通入賞口161への入球に相当する。釘501と普通入賞口161の箱状筐体との間、及び、釘502と普通入賞口161の箱状筐体との間には、遊技球の直径以上の隙間は無い。従って、上方から釘501及び502間を通過した遊技球は全て普通入賞口161に入球する。上方から釘501及び502間を通過した遊技球のみが普通入賞口161に入球可能である。
振り分け用構造体520の構成は、第1実施形態で述べたものと同じである。水平方向に沿って釘502と釘503に挟まれた領域の直下に振り分け用構造体520の入り口522が存在し、上方から釘502及び503間を通過した遊技球のみが入り口522に入球可能である。遊技盤101において、釘502及び503間を通過した遊技球の入り口522への入球を妨げるような障害物(遊技者に向けて遊技盤101から突出する釘等)が無いようにすると良い。そして、上方から釘502及び503間を通過した遊技球が必ず入り口522に入球するように、釘502及び503と振り分け用構造体520の位置関係を定めておくと良い。
図27は、上方から観測した釘501〜503と普通入賞口161と外装部521の入り口522の平面図(上方から観測した特定領域RAの平面図)である。尚、図27では、図示の煩雑化防止のため、入り口522の下方に存在する部材の図示を割愛している。第2実施形態に係る構造例EXB1において、釘501及び502間の隙間の幅Laは、普通入賞口161の入り口の幅に相当し、遊技球の直径以上の長さを持つ。釘502及び503間の隙間の幅Lbは外装部521の入り口522の幅に相当し、遊技球の直径以上の長さを持つ。
図28に、鉛直面に沿った振り分け用構造体520の断面図を、釘501〜503及び普通入賞口161の外観正面図と共に示す。
図29(a)及び(b)の夫々にも、鉛直面に沿った振り分け用構造体520の断面図を、釘501〜503及び普通入賞口161の外観正面図と共に示す。尚、図28では、図示の煩雑化防止のため、入り口522の下方に存在する振り分け回転体540の図示を割愛している。
図28に示す如く、外装部521の内部領域は、導入流路523、選択誘導領域524、始動口誘導流路525及び回収口誘導流路526を含んで形成される。釘501及び502は、遊技球を流路511に誘導する機能を有する。流路511は、釘501及び502間の領域と、釘501及び502間の領域から普通入賞口161に至るまでの領域とを含む、遊技球の通路であり、流路511に誘導された遊技球は普通入賞口161に入球する。釘502及び503は遊技球を導入流路523に誘導する機能を有する。導入流路523は、遊技球を振り分け回転体540の存在する選択誘導領域524に導入するための流路である。つまり、導入流路523に誘導された遊技球は選択誘導領域524に流下する。
選択誘導領域524内には、振り分け回転体540が配置される(図28並びに図29(a)及び(b)参照)。始動口誘導流路525と遊技盤101とが接する部分において、遊技盤101には遊技球が通過可能な矩形の穴535が設けられており、この穴535が始動口162として機能する。また、外装部521の右側面には、遊技球が通過可能な矩形の穴536が設けられている。穴536は、始動口誘導流路525の右側面と接しており、且つ、選択誘導領域524と穴535との間に設けられている。従って、始動口誘導流路525に到達した遊技球は、始動口162としての穴535に入球せずに、穴536を経由して振り分け用構造体520の外側に移動することもある。
尚、穴536と同等の穴を、外装部521の左側面にも設けるようにしても良い。また、図29(a)及び(b)の例では、始動口162(穴535)が振り分け用構造体520の内部に設けられているが、始動口162を振り分け用構造体520の外部に設けるようにしても良い。この場合、外装部521から下面533を削除し、下面533が存在していた部分の直下に始動口162を配置すれば良い。
振り分け回転体540の構造は図10等を参照して上述した通りであり、振り分け回転体540の状態は第1及び第2誘導状態のどちらをとる。図29(a)及び(b)は、夫々、第1及び第2誘導状態に対応している。振り分け回転体540の状態は、振り分け用構造体520の状態でもある。
図29(a)を参照し、第1誘導状態における遊技球の動きを説明する。振り分け用構造体520の入り口522は、導入流路523(図28参照)の入り口でもある。従って、上方から釘502と釘503の間を通過した遊技球は入り口522を経由して導入流路523に到達し、次いで選択誘導領域524に至る。第1誘導状態において、選択誘導領域524に到達した遊技球は収容部543に一時的に収容されるが、間もなく、遊技球の自重によって振り分け回転体540が軸545を支点にして時計回りに回転し、結果、収容部543に一時的に収容された遊技球は始動口誘導流路525に導かれる。この段階で、振り分け回転体540の状態(振り分け用構造体520の状態)は第1誘導状態から第2誘導状態へと切り替わる。始動口誘導流路525に導かれた遊技球は、始動口誘導流路525内を落下して、始動口162(穴535)に入球する或いは穴536を経由して振り分け用構造体520の外側に移動する。穴536を経由して振り分け用構造体520の外側に移動した遊技球は、回収口111まで流下して回収口111にて回収される。
図29(b)を参照し、第2誘導状態における遊技球の動きを説明する。遊技球が選択誘導領域524に到達するまでの遊技球の動きは、第1誘導状態と第2誘導状態との間で差異はない。第2誘導状態において、選択誘導領域524に到達した遊技球は収容部544に一時的に収容されるが、間もなく、遊技球の自重によって振り分け回転体540が軸545を支点にして反時計回りに回転し、結果、収容部544に一時的に収容された遊技球は回収口誘導流路526に導かれる。この段階で、振り分け回転体540の状態(振り分け用構造体520の状態)は第2誘導状態から第1誘導状態へと切り替わる。回収口誘導流路526に導かれた遊技球は、回収口誘導流路526内を落下し、穴532を経由して振り分け用構造体520の外側に移動する。穴532を経由して振り分け用構造体520の外側に移動した遊技球は、回収口111まで流下して回収口111にて回収される。
尚、遊技盤101内の、選択誘導領域524に接する部分の所定位置と、振り分け回転体540内の所定位置には、磁石が埋め込まれている(それらの位置の一方には磁石ではなく鉄片が埋め込まれていても良い)。その磁石の働きにより、遊技盤101の振動程度では振り分け回転体540の状態が変化しないようになっている。つまり、その磁石の働きにより、振り分け回転体540の状態は、一旦第1誘導状態になると収容部543に遊技球が収容されない限り第1誘導状態に維持され、一旦第2誘導状態になると収容部544に遊技球が収容されない限り第2誘導状態に維持される。
このように、釘501及び502は遊技球を普通入賞口161への入球が可能な流路511に誘導する。釘502及び503は遊技球を導入流路523に誘導する。導入流路523は、釘502及び503間を通過した遊技球を振り分け回転体540が存在する領域に導入する。振り分け回転体540は、導入流路523から導入された遊技球を選択的に始動口誘導流路525又は回収口誘導流路526に振り分けて導く。始動口誘導流路525に導かれた遊技球は始動口162に入球可能である一方、回収口誘導流路526に導かれた遊技球は始動口162に入球不能である。つまり、釘502及び503間を通過した遊技球の一部が始動口162に入球することとなる。
上述のような振り分け用構造体520を含む特定領域RAの構成は斬新な構成であり、斬新な構成によって遊技の興趣向上を期待できる。また、釘502及び503間を通過した遊技球が始動口162へ向かうことになるが、遊技機100Aのメンテナンス等を目的とした釘調整によって釘502及び503間の隙間の幅が当初のものから減少すると、始動口162に入賞しにくくなる。一般に、始動口へ入賞しにくい状態が続くと、遊技者は遊技に不満を覚える又は遊技に面白みを感じなくなっていく傾向がある。構造例EXB1によれば、釘502及び503間の隙間の幅が減少するように釘502が調整されたとき、その減少分だけ釘501及び502間の隙間の幅が増大して、普通入賞口161への入賞が発生しやすくなる。結果、普通入賞口161の入賞による賞球を得やすくなり、始動口へ入賞しにくい状態に対する不満が緩和される(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、普通入賞口161に入賞しやすくなるとベースが増大するため、遊技機100Aを設置する遊技場のスタッフは、釘502及び503間の隙間の幅を狭めるような釘調整に慎重になると考えられる。
尚、上述の例では、普通入賞口161が振り分け用構造体520の左側に配置されているが、普通入賞口161を振り分け用構造体520の右側に配置するようにしても構わない。
<<特定領域の構造例EXB2>>
次に、特定領域RAの構造等に関する構造例EXB2を説明する。尚、構造例EXB2及び後述の構造例EXB3〜EXB7は上述の構造例EXB1を基礎とする構造例であり、構造例EXB2〜EXB7の説明において特に述べない事項に関しては、矛盾の無い限り、構造例EXB1の記載が構造例EXB2〜EXB7にも適用される。矛盾の無い限り、構造例EXB1〜EXB7の内、任意の複数の構造例を組み合わせても良い。
上述の構造例EXB1では、遊技球の自重を利用した振り分け回転体540の動きにより、釘502及び503間を通過して導入流路523に到達した遊技球を、交互に始動口誘導流路525又は回収口誘導流路526に導いている。つまり、導入流路523に到達した奇数番目の遊技球が始動口誘導流路525に導かれたならば、導入流路523に到達した偶数番目の遊技球は回収口誘導流路526に導かれる。しかしながら、導入流路523に到達した遊技球を、モータ等を用いて、選択的に始動口誘導流路525又は回収口誘導流路526に導くようにしても良い(即ち流路525又は526に振り分けて導くようにしても良い)。
例えば、構造例EXB1の振り分け用構造体520において、振り分け回転体540を、図11(a)及び(b)を参照して説明した振り分け板550又は図12(a)及び(b)を参照して説明した振り分け移動体560に置き換えても良い。つまり、振り分け用構造体520は、図11(a)等に示す振り分け用構造体520A又は図12(a)等に示す振り分け用構造体520Bに置き換えられても良い。振り分け板550及び振り分け移動体560の駆動制御については第1実施形態で述べた通りである。或いは、構造例EXB1において、振り分け回転体540の代わりに、図13に示す振り分けクルーン570を選択誘導領域524に配置しても良い。
<<特定領域の構造例EXB3>>
特定領域RAの構造等に関する構造例EXB3を説明する。構造例EXB1又はEXB2において、釘501及び503を樹脂ブロックに変更しても良い。釘501及び503を樹脂ブロックに変更する方法は第1実施形態で述べた通りである。
図30は、構造例EXB3に係る特定領域RAの正面図(遊技者から特定領域RAを見たときの平面図)である。図30では、実際には透明である外装部521を、図示の便宜上、不透明であると仮定している。図30の構造では、構造例EXB1又はEXB2における釘501及び503が、夫々、釘ではない樹脂ブロック501A及び503Aに変更されている。但し、釘501及び503の内、どちらか一方のみを樹脂ブロックに変更しても良い。樹脂ブロック501A及び503Aは、遊技盤101の法線方向に沿って且つ前方(遊技者側)に向けて遊技盤101から突出している。樹脂ブロック501A及び503Aは、ポリカーボネイト等の任意の樹脂にて形成される。
図31は、上方から観測した、樹脂ブロック501A及び503A、釘502、普通入賞口161並びに外装部521の入り口522の平面図である。尚、図31では、図示の煩雑化防止のため、入り口522の下方に存在する部品の図示を割愛している。
樹脂ブロック501A及び503Aは釘501及び503の代替部品として遊技盤101に設けられるものであるため、樹脂ブロック501Aの右側に釘502が存在し、釘502の更に右側に樹脂ブロック503Aが存在する。樹脂ブロック501Aは、釘501が存在していた領域を含む領域に配置され、且つ、樹脂ブロック503Aは、釘503が存在していた領域を含む領域に配置される。そのような配置の状態が守られる限り、樹脂ブロック501A及び503Aの形状は任意である。但し、遊技領域103を流下する遊技球が、樹脂ブロック501Aと釘502の間を通過可能となるように、且つ、釘502と樹脂ブロック503Aの間も通過可能となるように、樹脂ブロック501A及び503Aの配置位置及び形状等が設計される。
水平方向に沿って樹脂ブロック501Aと釘502に挟まれた領域の直下に普通入賞口161が存在し、上方から樹脂ブロック501A及び釘502間を通過した遊技球のみが普通入賞口161に入球可能である。遊技盤101において、樹脂ブロック501A及び釘502間を通過した遊技球の普通入賞口161への入球を妨げるような障害物(遊技者に向けて遊技盤101から突出する釘等)が無いようにすると良い。そして、上方から樹脂ブロック501A及び釘502間を通過した遊技球が必ず普通入賞口161に入球するように、樹脂ブロック501A、釘502及び普通入賞口161の位置関係を定めておくと良い。
水平方向に沿って釘502と樹脂ブロック503Aに挟まれた領域の直下に入り口522が存在し、上方から釘502及び樹脂ブロック503A間を通過した遊技球のみが入り口522に入球可能である。上方から入り口522に入球して導入流路523に至った後の遊技球の動きは、上述した通りである。遊技盤101において、釘502及び樹脂ブロック503A間を通過した遊技球の入り口522への入球を妨げるような障害物(遊技者に向けて遊技盤101から突出する釘等)が無いようにすると良い。そして、上方から釘502及び樹脂ブロック503A間を通過した遊技球が必ず入り口522に入球するように、釘502、樹脂ブロック503A及び振り分け用構造体520の位置関係を定めておくと良い。
図31において、La’は、普通入賞口161に入球する遊技球が通過する、樹脂ブロック501A及び釘502間の隙間の幅を表しており、Lb’は、入り口522に入球する遊技球が通過する、釘502及び樹脂ブロック503A間の隙間の幅を表している。幅La’は普通入賞口161の入り口の幅に相当し、遊技球の直径以上の長さを持つ。幅Lb’は外装部521の入り口522の幅に相当し、遊技球の直径以上の長さを持つ。
釘調整によって左右方向における釘502及び樹脂ブロック503A間の隙間の幅が当初のものから減少すると、始動口162に入賞しにくくなる。一般に、始動口へ入賞しにくい状態が続くと、遊技者は遊技に不満を覚える又は遊技に面白みを感じなくなっていく傾向がある。構造例EXB3によれば、釘502及び樹脂ブロック503A間の隙間の幅が減少するように釘502が調整されたとき、その減少分だけ樹脂ブロック501A及び釘502間の隙間の幅が増大して、普通入賞口161への入賞が発生しやすくなる。結果、普通入賞口161の入賞による賞球を得やすくなり、始動口へ入賞しにくい状態に対する不満が緩和される(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、普通入賞口161に入賞しやすくなるとベースが増大するため、遊技機100Aを設置する遊技場のスタッフは、釘502及び樹脂ブロック503A間の隙間の幅を狭めるような釘調整に慎重になると考えられる。
樹脂ブロック501A及び503Aの形状は固定されており、遊技機100Aの製造及び出荷後には、釘と違って、樹脂ブロック501A及び503Aの形状を調整することはできない。構造例EXB1の構成によれば、釘503だけを調整することで釘501及び502間の隙間の増大を招くことなく釘502及び503間の隙間が減少することもあるが、釘503を樹脂ブロック503Aに置き換えることで、そのような事態は発生しない。釘501の樹脂ブロック501Aへの置き換えについても同様である。
<<特定領域の構造例EXB4>>
特定領域RAの構造等に関する構造例EXB4を説明する。
図32を参照し、遊技球が通過可能な流路580を流路511及び普通入賞口161の左側に隣接して設けておくと良い。当然、流路580の幅は遊技球の直径以上である。遊技盤101において、遊技球が通過不能な障害物581を釘501の左側に設け、釘501と障害物581との間の領域を流路580とすれば良い。図32の例において、障害物581は壁のような形態を有しているが、障害物581は釘にて形成されていても良い。
普通入賞口161の右側に遊技球が通過可能な流路(導入流路523)が形成されているため、普通入賞口161の左側にも流路580を設けることで、釘501及び502間の隙間の幅Laを普通入賞口161の入り口の幅として定義することができる。
一方、始動口162の入り口の幅は、図32に示す幅Lc1、Lc2又はLc3であると解釈することができる。幅Lc1は、振り分け用構造体520の内部領域において、導入流路523を始動口誘導流路525に接続する経路の幅である。幅Lc2は、始動口誘導流路525の幅(即ち、始動口誘導流路525の右側面及び左側面間の最短距離)である。幅Lc3は、始動口誘導流路525の右側面の内、穴536の最下端に接している部分と、始動口誘導流路525の左側面の内、仕切り部534の上端に接している部分との距離に相当する。始動口162の入り口の幅の定義に影響しないが、遊技球が通過可能な流路を入り口522及び導入流路523の右側に隣接して設けておいても良い。
<<特定領域の構造例EXB5>>
特定領域RAの構造等に関する構造例EXB5を説明する。図25等では、最も典型的な例として、釘501〜503が水平方向に並んでいる例を挙げたが、釘501及び502間を結ぶ方向並びに釘502及び503間を結ぶ方向の内、少なくとも一方は、水平方向から傾いていても良い。釘501、503の代わりに、樹脂ブロック501A、503Aを用いる場合も同様である。
図33は、そのような傾き配置が適用された特定領域RAの正面図の例である。図33の例では、釘501及び502間を結ぶ方向が水平方向から傾いている。この傾きに合わせて、普通入賞口161の入り口にも傾きを持たせても良い。
<<特定領域の構造例EXB6>>
特定領域RAの構造等に関する構造例EXB6を説明する。特定領域RAに複数の普通入賞口161を設けるようにしても良い。
図34は、構造例EXB6に係る特定領域RAの正面図である。図34において、161[1]は第1の普通入賞口161を表し、161[2]は第2の普通入賞口161を表す。図34では、実際には透明である振り分け外装部521を、図示の便宜上、不透明であると仮定している。
構造例EXB6に係る特定領域RAでは、上述の釘501〜503に加えて釘505が遊技盤101に打ち付けられている。4本の釘501〜503及び505は水平方向に並んでいる。釘501〜503の位置関係は上述した通りである。釘505は釘503の右側に設けられている。釘505は、釘501〜503と同様、金属にて形成された金属釘であり、遊技盤101の法線方向に沿って且つ前方に向けて遊技盤101から突出している。遊技領域103を流下する遊技球は、釘501と釘502との間、及び、釘502と釘503との間に加えて、釘503と釘505との間も通過可能である。構造例EXB5(図33参照)で述べた事項を図34の構造に適用し、釘501及び502間を結ぶ方向、釘502及び503間を結ぶ方向並びに釘503及び505間を結ぶ方向の内、少なくとも一つを、水平方向から傾かせても良い。
釘501と釘502に挟まれた領域の直下に普通入賞口161[1]が存在し、上方から釘501及び502間を通過した遊技球のみが普通入賞口161[1]に入球する。上方から釘501及び502間を通過した遊技球が必ず普通入賞口161[1]に入球するように、釘501及び502と普通入賞口161[1]の位置関係を定めておくと良い。
釘502と釘503に挟まれた領域の直下に振り分け用構造体520の入り口522が存在し、上方から釘502及び503間を通過した遊技球のみが振り分け用構造体520の入り口522に入球する。上方から入り口522に入球した後の遊技球の動きは、上述した通りである。上方から釘502及び503間を通過した遊技球が必ず振り分け用構造体520の入り口522に入球するように、釘502及び503と振り分け用構造体520の位置関係を定めておくと良い。
釘503と釘505に挟まれた領域の直下に普通入賞口161[2]が存在し、上方から釘503及び505間を通過した遊技球のみが普通入賞口161[2]に入球する。上方から釘503及び505間を通過した遊技球が必ず普通入賞口161[2]に入球するように、釘503及び505と普通入賞口161[2]の位置関係を定めておくと良い。
図34の構成によれば、釘501、502及び503に関して構造例EXB1と同様の作用及び効果が得られると共に、釘502、503及び505に関しても構造例EXB1と同様の作用及び効果が得られる。つまり、釘502及び503間の隙間の幅が減少するように釘502が調整されたとき、その減少分だけ釘501及び502間の隙間の幅が増大して、普通入賞口161[1]への入賞が発生しやすくなる。同様に、釘502及び503間の隙間の幅が減少するように釘503が調整されたとき、その減少分だけ釘503及び505間の隙間の幅が増大して、普通入賞口161[2]への入賞が発生しやすくなる。このため、釘502又は503の調整により始動口への入賞が発生しにくくなったとしても、その分だけ普通入賞口161[1]又は161[2]の入賞による賞球を得やすくなり、始動口へ入賞しにくい状態に対する不満が緩和される(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、普通入賞口に入賞しやすくなるとベースが増大するため、遊技機100Aを設置する遊技場のスタッフは、釘502及び503間の隙間の幅を狭めるような釘調整に慎重になると考えられる。
尚、図34の構成において、釘501を樹脂ブロック501Aに置き換えるようにしても良く、これに加えて又はこれに代えて、釘505を樹脂ブロック505A(不図示)に置き換えるようにしても良い。樹脂ブロック505Aは、釘501を樹脂ブロック501Aに置き換えることができるように(図30参照)、釘505を樹脂ブロックに置き換えたものに相当する。
また、図34の構成において、遊技球が通過可能な流路を普通入賞口161[1]の左側に隣接して設けると共に、遊技球が通過可能な流路を普通入賞口161[2]の右側に隣接して設けておくと良い。
図35は、それらの流路が設けられた特定領域RAの正面図である。図35では、遊技球が通過可能な流路580が普通入賞口161[1]の左側に隣接して設けられていると共に、遊技球が通過可能な流路582が普通入賞口161[2]の右側に隣接して設けられている。当然、流路580及び582の夫々の幅は遊技球の直径以上である。遊技盤101において、遊技球が通過不能な障害物581を釘501の左側に設け、釘501と障害物581との間の領域を流路580とすれば良い。同様に、遊技盤101において、遊技球が通過不能な障害物583を釘505の右側に設け、釘505と障害物583との間の領域を流路582とすれば良い。図35の例において、障害物581及び583は壁のような形態を有しているが、障害物581及び583の内、少なくとも一方は釘にて形成されていても良い。
普通入賞口161[1]の右側に遊技球が通過可能な流路(振り分け用構造体520内の導入流路523)が形成されているため、普通入賞口161[1]の左側にも流路580を設けることで、釘501及び502間の隙間の幅を普通入賞口161[1]の入り口の幅として定義することができる。同様に、普通入賞口161[2]の左側に遊技球が通過可能な流路(振り分け用構造体520内の導入流路523)が形成されているため、普通入賞口161[2]の右側にも流路582を設けることで、釘503及び505間の隙間の幅を普通入賞口161[2]の入り口の幅として定義することができる。
<<特定領域の構造例EXB7>>
特定領域RAの構造等に関する構造例EXB7を説明する。構造例EXB1〜EXB6では、入り口522に入球した遊技球が2つの流路525及び526(図28参照)のどちらかに導かれる。しかしながら、振り分け用構造体520において、選択誘導領域524の下方に、遊技球が通過可能であって且つ互いに分離した第1〜第n振り分け流路を設け(nは3以上の整数)、入り口522に入球した遊技球を第1〜第n振り分け流路の何れかに振り分けて導くようにしても良い。
この場合、第1振り分け流路が始動口誘導流路525(図28参照)として機能し、第1振り分け流路に導かれた遊技球が始動口162に入球する。第2〜第n振り分け流路に導かれた遊技球は全て回収口111に導かれても良い。或いは例えば、第2〜第n振り分け流路の内、何れか1以上の振り分け流路に導かされた遊技球が普通入賞口110に入球するように1以上の振り分け流路の下方に普通入賞口110を配置し、残りの振り分け流路に導かれた遊技球を回収口111に導くようにしても良い。
<<ステージ誘導機構とステージ>>
第2実施形態に係るステージ誘導機構152及びステージ153(図1参照)の構造は、第1実施形態で述べたものと同じであって良い。従って、左打ちによる遊技球は、全てステージ誘導機構152の入り口151を通じてステージ誘導機構152に入球し、ステージ誘導機構152は、入り口151を通じて自身に入球した遊技球を、所定の確率PSTAGE(例えば16/100)で、特定領域RAの上方に配置されたステージ153上へと導く。
ステージ153上に導かれた遊技球は、ステージ153上から特定領域RAへと落下する。ステージ153は、遊技者から見て特定領域RA(普通入賞口161及び振り分け用構造体520)よりも奥まった位置に配置されていると共に、前方(遊技者側)に向けて下方に傾斜している。故に、ステージ153上に導かれた遊技球は、ステージ153上を転がりながら揺れ動いた後、特定領域RAへと落下する。
図36(a)及び(b)を参照し、ステージ153からの遊技球の落下位置を説明する。ステージ153上に導かれた遊技球の内、殆ど又は全ての遊技球が、釘502と釘503との間に向けて落下するようにステージ153を構成しておくと良い。釘503の代わりに樹脂ブロック503Aを用いる場合、ステージ153上に導かれた遊技球の内、殆ど又は全ての遊技球が、釘502と樹脂ブロック503Aとの間に向けて落下するようにステージ153を構成しておくと良い。
釘502及び503間の隙間の中心位置を目標位置Q1と呼び、釘501及び502間の隙間の中心位置を目標位置Q2と呼ぶ。構造例EXB6(図34)を採用する場合においては、釘503及び505間の隙間の中心位置としての目標位置Q3(図36(b))も設定される。釘501の代わりに樹脂ブロック501A(図30参照)が用いられる場合、樹脂ブロック501A及び釘502間の隙間の中心位置が目標位置Q2となる。同様に、釘503の代わりに樹脂ブロック503A(図30参照)が用いられる場合、釘502及び樹脂ブロック503A間の隙間の中心位置が目標位置Q1となる。同様に、釘505の代わりに樹脂ブロック505A(不図示)が用いられる場合、釘503及び樹脂ブロック505A間の隙間の中心位置が目標位置Q3となる。
説明の具体化のため、まず構造例EXB6(図34)が採用されないケースについて考える。構造例EXB6(図34)が採用されないケースでは、ステージ誘導機構152によってステージ153上に導かれた遊技球の内、Y1パーセントの遊技球が目標位置Q1に向けて落下するように、且つ、Y2パーセントの遊技球が目標位置Q2に向けて落下するように、且つ、Y0パーセントの遊技球が目標位置Q1及びQ2と異なる位置に向けて落下するように、ステージ153が構成される。原則として、ステージ153上から目標位置Q1に向けて落下した遊技球は振り分け用構造体520の入り口522に入球し、ステージ153上から目標位置Q2に向けて落下した遊技球は普通入賞口161に入球する。但し、ステージ153からの遊技球の落下方向及び落下速度等によっては、この原則から外れることもある。
0、Y1及びY2は、“Y0+Y1+Y2=100”を満たす所定値を持つ。ステージ153に導かれた遊技球の殆どが目標位置Q1に落下して振り分け用構造体520の入り口522に入球するように、Y0、Y1及びY2の値を定めておくと良い。故に、“Y1>Y2”且つ“Y1>Y0”とすることが好ましい。また、少なくとも“Y1>50”を満たすことが好ましい。Y0はゼロであっても良い。例えば、“(Y0,Y1,Y2)=(0,80,20)”とする。但し、ここで定めるY0〜Y2の値は、それらの設計値であって、実際のそれらの値は、遊技球の転がり具合などに依存して設計値からずれうる。
図37(a)は、ステージ153の一例としてのステージ153Cの外観斜視図である。ステージ153Cは、その上に遊技球がのることができるような台760を形成しており、台760には2つの溝761及び762が設けられている。台760は、遊技者から見て特定領域RA(普通入賞口161及び振り分け用構造体520)よりも奥まった位置に配置されていると共に、前方(遊技者側)に向けて下方に傾斜している。溝761及び762は、前後方向(遊技盤101と遊技者を結ぶ方向)に沿って伸びる溝であり、前方に向けて下方に傾斜している。また、図37(d)に示す如く、台760の中央から見て、台760の左右端が上方に位置するように台760が緩やかに湾曲している。つまり、台760は、遊技者から見て概ねUの字状(傾斜の緩やかなUの字状;皿状とも言える)の形状を持つ。故に、ステージ誘導機構152から導かれてきた遊技球は、台760の上を転がった後、溝761に嵌まり込み溝761に沿って前方に転がりながら溝761の端部を通過して落下する(図37(b)参照)、又は、溝762に嵌まり込み溝762に沿って前方に転がりながら溝762の端部を通過して落下する(図37(c)参照)、又は、溝761及び762に嵌まり込むことなく台760上を前方に転がりながら台760の端部を通過して台760から落下する。ステージ誘導機構152から導かれてきた遊技球が溝761又は762に嵌まり込むことなく台760から落下することを阻止する枠(不図示)を台760に設けるようにしても良い。
或る遊技球が溝761に沿って落下したとき、その遊技球が目標位置Q1に向けて落下するように溝761の位置が設定されている(図37(b)参照)。或る遊技球が溝762に沿って落下したとき、その遊技球が目標位置Q2に向けて落下するように溝762の位置が設定されている(図37(c)参照)。そして、Y0、Y1及びY2について上述した関係が満たされるように、台760、溝761及び762の形状並びに台760上における溝761及び762の位置を決定しておくと良い。例えば、Uの字状の形状を持つ台760の最下部に溝761を配置し、ステージ誘導機構152から送られてきた遊技球の殆どが溝761に嵌まり込むようにしておくと良い。遊技球が溝761に沿って落下する可能性と比べ、遊技球が溝762に沿って落下する可能性が低くなるように、溝762の深さを溝761の深さよりも小さくしておいても良い。ステージ153Cにおいて溝762を削除することも可能である。
ステージ153の構造は、ステージ153Cのそれと異なっていても良い。例えば、ステージ153にクルーン又は電気的な可動物を設けて、ステージ誘導機構152からステージ153上に導かれた遊技球を、目標位置Q1又はそれ以外の位置(目標位置Q2を含む)に向かわせるようにしても良い。ステージ153として、図22(a)〜(c)を参照して説明したステージ153Bを用いても良い。この場合において例えば、Uの字状の形状を持つ通路731〜733の夫々の最下部と、目標位置Q1とが、遊技盤101の盤面の法線方向において一直線上に並ぶようにしておけば、ステージ153Bに導かれた遊技球の殆どを目標位置Q1に向けて落下させることができる。
次に構造例EXB6(図34)が採用されるケースについて考える。構造例EXB6(図34)が採用されるケースでは(図36(b)も参照)、ステージ誘導機構152によってステージ153上に導かれた遊技球の内、Y1パーセントの遊技球が目標位置Q1に向けて落下するように、且つ、Y2パーセントの遊技球が目標位置Q2に向けて落下するように、且つ、Y3パーセントの遊技球が目標位置Q3に向けて落下するように、且つ、Y0パーセントの遊技球が目標位置Q1〜Q3と異なる位置に向けて落下するように、ステージ153を構成すると良い。原則として、ステージ153上から目標位置Q1に向けて落下した遊技球は振り分け用構造体520の入り口522に入球し、ステージ153上から目標位置Q2、Q3に向けて落下した遊技球は、夫々、普通入賞口161[1]、161[2]に入球する(図36(b)参照)。但し、ステージ153からの遊技球の落下方向及び落下速度等によっては、この原則から外れることもある。
0〜Y3は、“Y0+Y1+Y2+Y3=100”を満たす所定値を持つ。ステージ153に導かれた遊技球の殆どが目標位置Q1に落下して振り分け用構造体520の入り口522に入球するように、Y0〜Y3の値を定めておくと良い。故に、“Y1>Y2”且つ“Y1>Y3”且つ“Y1>Y0”とすることが好ましい。また、少なくとも“Y1>50”を満たすことが好ましい。Y0はゼロであっても良い。例えば、“(Y0,Y1,Y2,Y3)=(0,80,10,10)”とする。但し、ここで定めるY0〜Y3の値は、それらの設計値であって、実際のそれらの値は、遊技球の転がり具合などに依存して設計値からずれうる。
図38は、構造例EXB6(図34)が採用されるケースにおいて利用可能な、ステージ153の一例としてのステージ153C’の外観斜視図である。ステージ153C’は、図37(a)のステージ153Cに対して溝763を追加したものである。つまり、ステージ153C’における台760には3つの溝761〜763が設けられる。溝763の追加を除き、ステージ153C’はステージ153Cと同様である。溝763は、溝761及び762と同様、前後方向(遊技盤101と遊技者を結ぶ方向)に沿って伸びる溝であり、前方に向けて下方に傾斜している。ステージ誘導機構152から導かれてきた遊技球は、台760の上を転がった後、溝761、762又は763に嵌まり込み、溝761、762又は763に沿って前方に転がりながら溝761、762又は763の端部を通過して落下する、或いは、溝761〜763に嵌まり込むことなく台760上を前方に転がりながら台760の端部を通過して台760から落下する。ステージ誘導機構152から導かれてきた遊技球が溝761、762又は763に嵌まり込むことなく台760から落下することを阻止する枠(不図示)を台760に設けるようにしても良い。
或る遊技球が溝761、762、763に沿って落下したとき、その遊技球が、夫々、目標位置Q1、Q2、Q3に向けて落下するように溝761〜763の位置が設定されている。そして、Y0〜Y3について上述した関係が満たされるように、台760及び溝761〜763の形状並びに台760上における溝761〜763の位置を決定しておくと良い。例えば、Uの字状の断面形状を持つ台760の最下部に溝761を配置し、ステージ誘導機構152から送られてきた遊技球の殆どが溝761に嵌まり込むようにしておくと良い。遊技球が溝761に沿って落下する可能性と比べ、遊技球が溝762又は763に沿って落下する可能性が低くなるように、溝762及び763の深さを溝761の深さよりも小さくしておいても良い。ステージ153C’において溝762及び763を削除することも可能である。
構造例EXB6(図34)が採用されるケースにおいて、ステージ153の構造は、ステージ153C’のそれと異なっていても良い。例えば、ステージ153にクルーン又は電気的な可動物を設けて、ステージ誘導機構152からステージ153上に導かれた遊技球を、目標位置Q1又はそれ以外の位置(目標位置Q2及びQ3を含む)に向かわせるようにしても良い。構造例EXB6(図34)が採用されるケースにおいても、図22(a)等に示したステージ153Bをステージ153として利用することができる。
遊技機100Aからステージ誘導機構152を削除することも可能ではある。この場合、遊技領域103に打ち出された遊技球を、特定領域RA又はそれ以外の領域に向かわせるための複数の釘や風車を、ステージ誘導機構152の代わりに遊技盤101に設けることになる。そうすると、遊技領域103に打ち出された遊技球の幾つかは、複数の釘の間を通過しながら特定領域RAに至ることができるが、それらの釘の調整内容に依存して、特定領域RAに到達できる遊技球の割合が変動する。その割合を減ずる方向に釘調整がなされると、特定領域RAに遊技球が到達しにくくなり、遊技者は遊技に不満を覚える又は遊技に面白みを感じなくなるおそれがある。これに対し、ステージ誘導機構152を設けるようにすれば、左打ちによる遊技球が、釘調整等に依存せず、定められた確率PSTAGEでステージ153上に到達するようになるため、遊技者は遊技に不満を覚えにくくなる又は遊技の面白みの減退が生じにくくなる(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。
また、画像表示部104等を用いた演出に加え、ステージ誘導機構152内で遊技球の進路が振り分けられる様子やステージ153上で遊技球が揺れ動く様子に遊技者を注目させることで、遊技者は遊技に飽きにくくなる。
尚、左打ちの遊技球の一部がステージ誘導機構152に入球しないことが発生し得るように遊技機100Aを構成しても良い。
<<他の変形例>>
第2実施形態において、始動口162は始動ゲートであっても良い。右打ちによる遊技球が入球可能な始動口133についても同様である。始動口162としての始動ゲートに遊技球が入球した場合も、第1始動条件が成立して大当たり抽選を受けるための権利が取得される。但し、始動ゲートに遊技球が入球した場合、賞球の払い出しは行われない。また、始動ゲートに入球した遊技球は始動ゲートを通過して回収口111に向かう。これを実現すべく、始動口162を始動ゲートにする場合には、振り分け用構造体520の下面533(図28等参照)を削除すると良い。
///本発明の考察///
本発明について考察する。
◆図39は、本発明の一側面に係る遊技機(以下、第1遊技機という)の部分イメージ図である。第1遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた第1〜第4流路と、遊技球を前記第1又は第2流路に誘導する誘導手段と、前記第1流路に誘導された遊技球が入球可能な第1始動手段と、前記第2流路に誘導された遊技球を前記第3又は第4流路に振り分けて導く振り分け手段と、前記第3流路に振り分けられた遊技球が入球可能な第2始動手段と、前記第1始動手段又は前記第2始動手段への遊技球の入球に基づいて所定の特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、を備えたことを特徴とする。
上述のような誘導手段及び振り分け手段を含む構成は斬新な構成であり、斬新な構成によって遊技の興趣向上を期待できる。特別遊技判定は、始動手段への遊技球の入球に基づいて実行されるため、始動手段への入球が生じにくい状態が続くと、遊技者は遊技に不満を覚える又は遊技に面白みを感じなくなっていく傾向がある。第1遊技機では、第1流路へ遊技球が誘導されにくいように誘導手段が調整されたとき、第1始動手段への入球が生じにくくなるが、代わりに、第2流路へ遊技球が誘導されやすくなって第2始動手段への入球が生じやすくなる。このため、遊技者は遊技に不満を覚えにくくなる又は遊技の面白みの減退が生じにくくなる(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、第1遊技機を設置する遊技場のスタッフは、第1流路へ遊技球が誘導されにくくなるような誘導手段の調整に慎重になると考えられる。
尚、第1遊技機に関し、第1、第2、第3、第4流路の例として、図7には流路511、523、525、526が示されている。図7の構成例では、釘501〜503によって誘導手段が形成される。誘導手段の形成に樹脂等(図14の樹脂ブロック501A、503A等)も用いられうる。図7の構成例では、始動口131及び132が第1始動手段及び第2始動手段として機能する。各始動手段は始動ゲートにて形成されていても良い。振り分け手段の具体例には、図8(a)等の振り分け回転体540、図11(a)等の振り分け板550、図12(a)等の振り分け移動体560、図13の振り分けクルーン570が含まれる。特別遊技判定手段は、主制御基板301(図3)により実現される。
第1遊技機において、例えば、前記誘導手段は、一対の第1誘導部品及び一対の第2誘導部品を有し、前記一対の第1誘導部品の間を通過した遊技球が前記第1流路に誘導され且つ前記一対の第2誘導部品の間を通過した遊技球が前記第2流路に誘導され、前記一対の第1誘導部品の内、前記第2流路に近い方の第1誘導部品が、前記一対の第2誘導部品の内、前記第1流路に近い方の第2誘導部品として機能すると良い。
これにより例えば、一対の第1誘導部品間の隙間の幅が減少するように誘導手段が調整されたとき、その減少分だけ一対の第2誘導部品間の隙間の幅の増大が期待される。つまり、第1流路へ遊技球が誘導されにくいように誘導手段が調整されたとき、第1始動手段への入球が生じにくくなる代わりに、第2流路へ遊技球が誘導されやすくなって第2始動手段への入球が生じやすくなる。このため、遊技者は遊技に不満を覚えにくくなる又は遊技の面白みの減退が生じにくくなる(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、第1遊技機を設置する遊技場のスタッフは、第1流路へ遊技球が誘導されにくくなるような誘導手段の調整に慎重になると考えられる。
尚、第1遊技機に関し、図7の構成例では、一対の第1誘導部品として釘501及び502が示され、一対の第2誘導部品として釘502及び503が示されている。
第1遊技機において、例えば、前記第2始動手段への入球に基づき実行される特別遊技は、前記第1始動手段への入球に基づき実行される特別遊技よりも、遊技者にとって相対的に有利であると良い。
この場合において、第1流路へ遊技球が誘導されにくいように誘導手段が調整されたとき、第2始動手段への入球の生じやすさが、遊技者に有利な状態を提供する。このため、第1流路へ遊技球が誘導されにくいように誘導手段が調整されたとしても、遊技者は遊技に不満を覚えにくくなる又は遊技の面白みの減退が生じにくくなる(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、第1遊技機を設置する遊技場のスタッフは、より一層、第1流路へ遊技球が誘導されにくくなるような誘導手段の調整に慎重になると考えられる。
◆図40は、本発明の他の側面に係る遊技機(以下、第2遊技機という)の部分イメージ図である。第2遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた第1〜第4流路と、遊技球を前記第1又は第2流路に誘導する誘導手段と、前記第1流路に誘導された遊技球が入球可能な始動手段と、前記第2流路に誘導された遊技球を前記第3又は第4流路に振り分けて導く振り分け手段と、前記第3流路に振り分けられた遊技球が入球可能な入賞手段と、前記入賞手段へ遊技球が入球したとき所定数の賞球を払い出す賞球制御手段と、前記始動手段への遊技球の入球に基づいて所定の特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、を備えたことを特徴とする。
上述のような誘導手段及び振り分け手段を含む構成は斬新な構成であり、斬新な構成によって遊技の興趣向上を期待できる。特別遊技判定は、始動手段への遊技球の入球に基づいて実行されるため、始動手段への入球が生じにくい状態が続くと、遊技者は遊技に不満を覚える又は遊技に面白みを感じなくなっていく傾向がある。第2遊技機では、第1流路へ遊技球が誘導されにくいように誘導手段が調整されたとき、第1始動手段への入球が生じにくくなるが、代わりに、第2流路へ遊技球が誘導されやすくなって入賞手段への入球による賞球を得やすくなる。このため、始動手段へ入球しにくい状態に対する不満が緩和される(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、第2遊技機を設置する遊技場のスタッフは、第1流路へ遊技球が誘導されにくくなるような誘導手段の調整に慎重になると考えられる。
尚、第2遊技機に関し、第1、第2、第3、第4流路の例として、図7には流路511、523、525、526が示されている。図7の構成例では、始動口131が始動手段として機能する。始動手段は始動ゲートにて形成されていても良い。例えば、図7において、穴132を普通入賞口(入賞手段)として利用した場合に第2遊技機が具現化される。図7の構成例では、釘501〜503によって誘導手段が形成される。誘導手段の形成に樹脂等(図14の樹脂ブロック501A、503A等)も用いられうる。振り分け手段の具体例には、図8(a)等の振り分け回転体540、図11(a)等の振り分け板550、図12(a)等の振り分け移動体560、図13の振り分けクルーン570が含まれる。特別遊技判定手段は主制御基板301(図3)により実現され、賞球制御手段は賞球制御基板302(図3)により実現される。
第2遊技機において、例えば、前記誘導手段は、一対の第1誘導部品及び一対の第2誘導部品を有し、前記一対の第1誘導部品の間を通過した遊技球が前記第1流路に誘導され且つ前記一対の第2誘導部品の間を通過した遊技球が前記第2流路に誘導され、前記一対の第1誘導部品の内、前記第2流路に近い方の第1誘導部品が、前記一対の第2誘導部品の内、前記第1流路に近い方の第2誘導部品として機能すると良い。
これにより例えば、一対の第1誘導部品間の隙間の幅が減少するように誘導手段が調整されたとき、その減少分だけ一対の第2誘導部品間の隙間の幅の増大が期待される。つまり、第1流路へ遊技球が誘導されにくいように誘導手段が調整されたとき、第1始動手段への入球が生じにくくなる代わりに、第2流路へ遊技球が誘導されやすくなって入賞手段への入球が生じやすくなる。このため、始動手段へ入球しにくい状態に対する不満が緩和される(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、第2遊技機を設置する遊技場のスタッフは、第1流路へ遊技球が誘導されにくくなるような誘導手段の調整に慎重になると考えられる。
尚、第2遊技機に関し、図7の構成例では、一対の第1誘導部品として釘501及び502が示され、一対の第2誘導部品として釘502及び503が示されている。
◇図41は、本発明の更に他の側面に係る遊技機(以下、第3遊技機という)の部分イメージ図である。第3遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた第1〜第4流路と、遊技球を前記第1又は第2流路に誘導する誘導手段と、前記第1流路に誘導された遊技球が入球可能な入賞手段と、前記入賞手段へ遊技球が入球したとき所定数の賞球を払い出す賞球制御手段と、前記第2流路に誘導された遊技球を前記第3又は第4流路に振り分けて導く振り分け手段と、前記第3流路に振り分けられた遊技球が入球可能な始動手段と、前記始動手段への遊技球の入球に基づいて所定の特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、を備えたことを特徴とする。
上述のような誘導手段及び振り分け手段を含む構成は斬新な構成であり、斬新な構成によって遊技の興趣向上を期待できる。特別遊技判定は、始動手段への遊技球の入球に基づいて実行されるため、始動手段への入球が生じにくい状態が続くと、遊技者は遊技に不満を覚える又は遊技に面白みを感じなくなっていく傾向がある。第3遊技機では、第2流路へ遊技球が誘導されにくいように誘導手段が調整されたとき、始動手段への入球が生じにくくなるが、代わりに、第1流路へ遊技球が誘導されやすくなって入賞手段への入球による賞球を得やすくなる。このため、始動手段へ入球しにくい状態に対する不満が緩和される(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、第3遊技機を設置する遊技場のスタッフは、第2流路へ遊技球が誘導されにくくなるような誘導手段の調整に慎重になると考えられる。
尚、第3遊技機に関し、第1、第2、第3、第4流路の例として、図28には流路511、523、525、526が示されている。図28の構成例では、釘501〜503によって誘導手段が形成される。誘導手段の形成に樹脂等(図30の樹脂ブロック501A、503A等)も用いられうる。図28の構成例では、普通入賞口161及び始動口162が入賞手段及び始動手段として機能する。始動手段は始動ゲートにて形成されていても良い。振り分け手段の具体例には、図29(a)等の振り分け回転体540、図11(a)等の振り分け板550、図12(a)等の振り分け移動体560、図13の振り分けクルーン570が含まれる。特別遊技判定手段は主制御基板301(図3)により実現され、賞球制御手段は賞球制御基板302(図3)により実現される。
第3遊技機において、例えば、前記誘導手段は、一対の第1誘導部品及び一対の第2誘導部品を有し、前記一対の第1誘導部品の間を通過した遊技球が前記第1流路に誘導され且つ前記一対の第2誘導部品の間を通過した遊技球が前記第2流路に誘導され、前記一対の第1誘導部品の内、前記第2流路に近い方の第1誘導部品が、前記一対の第2誘導部品の内、前記第1流路に近い方の第2誘導部品として機能すると良い。
これにより例えば、一対の第2誘導部品間の隙間の幅が減少するように誘導手段が調整されたとき、その減少分だけ一対の第1誘導部品間の隙間の幅の増大が期待される。つまり、第2流路へ遊技球が誘導されにくいように誘導手段が調整されたとき、始動手段への入球が生じにくくなる代わりに、第1流路へ遊技球が誘導されやすくなって入賞手段への入球が生じやすくなる。このため、始動手段へ入球しにくい状態に対する不満が緩和される(結果として、遊技の興趣向上に寄与する)。また、第3遊技機を設置する遊技場のスタッフは、第2流路へ遊技球が誘導されにくくなるような誘導手段の調整に慎重になると考えられる。
尚、第3遊技機に関し、図28の構成例では、一対の第1誘導部品として釘501及び502が示され、一対の第2誘導部品として釘502及び503が示されている。
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
また、上述の実施形態では、本発明を旧第一種タイプのパチンコ遊技機に適用した例を説明したが、本発明を、それ以外のタイプ(例えば旧一種二種混合タイプ)のパチンコ遊技機に適用しても良いし、パチンコ遊技機に分類されないスロットマシンなどの他の遊技機に適用しても良い。パチンコ遊技機では、遊技媒体として遊技球が用いられるが、スロットマシンではコインが遊技媒体として用いられる。
100、100A 遊技機
103 遊技領域
131 始動口(第1始動手段)
132 始動口(第2始動手段)
501〜503 釘(誘導手段)
511 流路(第1流路)
523 導入流路(第2流路)
525 始動口誘導流路(第3流路)
526 回収口誘導流路(第4流路)
540 振り分け回転体(振り分け手段)
161 普通入賞口(入賞手段)
162 始動口(始動手段)
本発明に係る遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた第1〜第4流路と、遊技球を前記第1又は第2流路に誘導可能であって所定位置に停留される誘導手段と、前記第1流路に誘導された遊技球が入球可能な入賞手段と、前記入賞手段へ遊技球が入球したとき所定数の賞球を払い出す賞球制御手段と、前記第2流路に誘導された遊技球を前記第3又は第4流路に振り分けて導く振り分け手段と、前記第3流路に振り分けられた遊技球が入球可能な始動手段と、前記始動手段への遊技球の入球に基づいて所定の特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、を備えたことを特徴とする。

Claims (2)

  1. 遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた第1〜第4流路と、
    遊技球を前記第1又は第2流路に誘導する誘導手段と、
    前記第1流路に誘導された遊技球が入球可能な入賞手段と、
    前記入賞手段へ遊技球が入球したとき所定数の賞球を払い出す賞球制御手段と、
    前記第2流路に誘導された遊技球を前記第3又は第4流路に振り分けて導く振り分け手段と、
    前記第3流路に振り分けられた遊技球が入球可能な始動手段と、
    前記始動手段への遊技球の入球に基づいて所定の特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、を備えた
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記誘導手段は、一対の第1誘導部品及び一対の第2誘導部品を有し、前記一対の第1誘導部品の間を通過した遊技球が前記第1流路に誘導され且つ前記一対の第2誘導部品の間を通過した遊技球が前記第2流路に誘導され、前記一対の第1誘導部品の内、前記第2流路に近い方の第1誘導部品が、前記一対の第2誘導部品の内、前記第1流路に近い方の第2誘導部品として機能する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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