JP2016058690A - リアクトル - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性を有し且つ小型化可能な構造を有するリアクトルを提供すること。
【解決手段】磁気コア20は、互いに別体の部材である内部コア30と、少なくとも2つの外部コア40と、上部コア50と、下部コア60とを備えている。外部コア40を少なくとも2つ用いてリアクトル1における磁路を少なくとも2つ以上確保する。上部コア50と下部コア60との双方を平板状の形状とし、熱膨張係数の差により生じる応力が磁気コア20の一部に集中してしまうことを避ける。ギャップを内部コア30と上部コア50及び/又は下部コア60との間のみに設けることとし、外部コア40と上部コア50及び下部コア60は接触させることにより、良好な磁気特性を得る。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド自動車に搭載されるコンバータに用いられるようなリアクトルに関する。
かかる用途のリアクトルは、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されている。
特許文献1のリアクトルは、2つの内部コア部と2つの外部コア部とからなる磁気コアと、内部コアの周囲を夫々囲うように設けられた2つのコイル素子とそれらを連結する連結部からなるコイルとを備えている。即ち、特許文献1のリアクトルにおいては、磁気コアにより1つのみの磁路が形成されており、且つ、その磁路が2つのコイル素子の内側を通っている。
特許文献2のリアクトルは、第1コア体、第2コア体及び第3コア体の3つのコア体からなる磁気コアと、1つのコイルとを備えている。第1コア体は、コの字状の形状を有しており、第2コア体は、平板上の形状を有している。第1コア体と第2コア体とにより、枠体が構成される。第3コア体は、T字状の形状を有しており、枠体内に配置される。コイルは、第3コア体を囲うように枠体内に配置されている。即ち、特許文献2のリアクトルにおいては、磁気コアにより2つの磁路が形成されており、且つ、いずれの磁路もコイルの内側を通っている。
特開2014−63923号公報 特開2013−16682号公報
特許文献1のリアクトルように磁路が1つのみである場合、磁路断面積を大きくするためにリアクトルが大型化してしまう問題がある。従って、特許文献1よりも特許文献2の構成の方がリアクトルを小型化できるという利点がある。
しかしながら、特許文献2のリアクトルの磁気コアは、車載用途を考慮すると、耐久性において問題がある。
そこで、本発明は、耐久性を有し且つ小型化可能な構造を有するリアクトルを提供することを目的とする。
本発明は、第1のリアクトルとして、
磁気コアとコイルとを備えるリアクトルであって、
前記磁気コアは、内部コアと、少なくとも2つの外部コアと、上部コアと、下部コアとを備えており、
前記内部コアは、上下方向に延びており、
前記外部コアの夫々は、前記内部コアとは別体であり、且つ、前記上下方向と直交する水平方向において前記内部コアから離れて位置しており、
前記上部コアは、平板状の形状を有していると共に前記内部コア及び前記外部コアとは別体であり、且つ、前記外部コアと接触しており、
前記下部コアは、平板状の形状を有していると共に前記内部コア及び前記外部コアとは別体であり、且つ、前記外部コアと接触しており、
前記内部コアは、前記上下方向において、前記上部コアと前記下部コアの少なくとも一方から離れており、
前記コイルは、前記上下方向を軸方向として前記内部コアを囲うと共に前記水平方向において前記外部コアの間に位置するように配置されている
リアクトルを提供する。
また、本発明は、第2のリアクトルとして、第1のリアクトルであって、
前記上部コアは、前記上下方向において、前記外部コアと接触しており、
前記下部コアは、前記上下方向において、前記外部コアと接触している
リアクトルを提供する。
また、本発明は、第3のリアクトルとして、第1又は第2のリアクトルであって、
前記上部コアは、2つ以上のサブ上部コアに分けられており、
前記サブ上部コア同士の境界は、前記上下方向において前記内部コアの上方を通っている
リアクトルを提供する。
また、本発明は、第4のリアクトルとして、第3のリアクトルであって、
前記下部コアは、2つ以上のサブ下部コアに分けられており、
前記サブ下部コア同士の境界は、前記上下方向において前記内部コアの下方を通っている
リアクトルを提供する。
また、本発明は、第5のリアクトルとして、第1乃至第4のいずれかのリアクトルであって、
前記外部コアの前記水平方向内側の面は、曲面である
リアクトルを提供する。
また、本発明は、第6のリアクトルとして、第1乃至第5のいずれかのリアクトルであって、
前記内部コアは、前記上下方向において複数のサブ内部コアに分割されており、前記サブ内部コア間に非磁性部材を介在させるようにして前記上下方向に配置されている
リアクトルを提供する。
また、本発明は、第7のリアクトルとして、第1乃至第6のいずれかのリアクトルであって、
前記リアクトルを前記上下方向に沿ってみた場合において、前記コイルのうち前記上部コアから外側に出ている部分の面積は、前記コイル全体の面積の50%未満である
リアクトルを提供する。
また、本発明は、第8のリアクトルとして、第1乃至第7のいずれかのリアクトルであって、
前記上下方向と直交する面内において、前記内部コアの断面積は、前記外部コアの断面積の総和80%以上120%以下である
リアクトルを提供する。
また、本発明は、第9のリアクトルとして、第1乃至第8のいずれかのリアクトルであって、
前記内部コアは、前記水平方向において最大長さDI1を有しており、且つ、前記上下方向と前記水平方向の双方と直交する前後方向において最大長さDI2を有しており、
I2/DI1は1以上2.5以下であり、
前記外部コアの夫々は、前記水平方向において最大長さDO1を有しており、且つ、前記前後方向において最大長さDO2を有しており、
O2/DO1は2以上12以下である
リアクトルを提供する。
また、本発明は、第10のリアクトルとして、第1乃至第9のいずれかのリアクトルであって、
前記上部コア及び前記下部コアは、前記上下方向と直交する面内において角を落とされた形状を有している
リアクトルを提供する。
また、本発明は、第11のリアクトルとして、第1乃至第10のいずれかのリアクトルであって、
前記上部コアは平面で構成される下面を有しており、
前記下部コアは平面で構成される上面を有しており、
前記外部コアの夫々は、前記上部コアの前記下面と前記下部コアの前記上面とに接触している
リアクトルを提供する。
本発明によれば、外部コアを少なくとも2つ用いて磁路を少なくとも2つ以上確保することとしたことから、リアクトルの小型化を図ることができる。
車載用途のリアクトルは使用時の温度と未使用時の温度の差の激しい環境下において使用されるため、リアクトルの構成要素間の熱膨張係数の差に起因して、磁気コアのような硬い部材に過度な応力が加わり磁気コアが破壊されてしまう可能性がある。例えば、特許文献2の磁気コアの場合、第1コア体の角部に応力が集中し、第1コア体が破壊されてしまう可能性がある。これに対して、本発明のリアクトルにおいては、上部コアと下部コアとの双方を平板状の形状としたことから、応力が集中する部位がなく、磁気コアの破損の可能性は低い。
更に、本発明によれば、ギャップを内部コアと上部コア及び/又は下部コアとの間のみに設けることとしたため、良好な磁気特性を得ることができる。
本発明の実施の形態によるリアクトルを示す斜視図である。 図1のリアクトルをII--II線に沿って示す断面図である。 コイルの変形例を示す図である。 図1のリアクトルをケースに収容した状態を示す上面図である。 変形例によるリアクトルをケースに収容した状態を示す上面図である。 他の変形例によるリアクトルを示す断面図である。 他の変形例によるリアクトルを示す断面図である。 他の変形例によるリアクトルを示す断面図である。 他の変形例によるリアクトルを示す断面図である。
図1及び図2に示されるように、本発明の実施の形態によるリアクトル1は、コイル10と、複数の部材からなる磁気コア20とを備えている。
本実施の形態のコイル10は、絶縁被覆された平角線をエッジワイズ巻きして得られるものである。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図3に示されるように、コイル10Aは、絶縁被覆された平角線をフラットワイズ巻きして得られるものであってもよい。更に、コイルは、絶縁被覆された丸線を巻回してなるものであってもよいし、シートコイルのようなものであってもよい。
図2に示されるように、磁気コア20は、内部コア30と、少なくとも2つの外部コア40と、上部コア50と、下部コア60とを備えている。本実施の形態の内部コア30、外部コア40、上部コア50及び下部コア60は、圧粉磁芯である。特に、本実施の形態において、内部コア30、外部コア40、上部コア50及び下部コア60は、10以上500以下の透磁率を有する材料からなる。
図2から理解される様に、内部コア30は、上下方向(Z方向)に延びている。内部コア30は、上下方向において複数のサブ内部コア32に分割されている。各サブ内部コア32は、円柱形状を有している。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、サブ内部コア32は、角柱形状を有していてもよいが、円柱形状に近い多角形形状の方が磁気特性の面で好ましい。サブ内部コア32は、その間に非磁性部材70を介在させるようにして上下方向に配置されている。内部コア30は、サブ内部コア32に分割されておらず、単一の部材からなるものであってもよい。その場合、内部コア30は、円柱形状を有していてもよいし、角柱形状を有していてもよい。
本実施の形態において、内部コア30は、水平方向において最大長さDI1を有しており、且つ、上下方向と水平方向の双方と直交する前後方向(Y方向)において最大長さDI2を有している。本実施の形態において、DI2/DI1は1以上2.5以下である。DI2/DI1が2.5より大きいと、コイル10の周長が大きくなりすぎ、またコイル10の直流抵抗が悪化してしまうことから、DI2/DI1は2.5以下であることが望ましい。
図1及び図2から理解されるように、外部コア40の夫々は、内部コア30とは別体であり、且つ、上下方向と直交する水平方向(X方向)において内部コア30から離れて位置している。本実施の形態の外部コア40は、いずれも直方体形状を有するブロックである。図5に示されるように、外部コア40Aの水平方向内側の面は、コイル10のカーブに対応する曲面であってもよい。但し、製造コスト等を考慮すると、図1、図2及び図4に示されるように、外部コア40は直方体ブロックの方が好ましい。
本実施の形態においては、上下方向と直交する面内において、内部コア30の断面積は、外部コア40の断面積の総和の80%以上120%以下である。更に、理想的には、上下方向と直交する面内において、内部コア30の断面積は、外部コア40の断面積の総和に実質的に等しいことが望ましい。
本実施の形態において、外部コア40の夫々は、水平方向において最大長さDO1を有しており、且つ、前後方向において最大長さDO2を有している。本実施の形態において、DO2/DO1は2以上12以下である。DO2/DO1が2より小さいと、磁気コア20が大型化してしまう。一方、DO2/DO1が12より大きいと、リアクトル1内におけるデッドスペース(磁路長が長く、インダクタンスにはほとんど寄与しない部分)が大きくなってしまう。したがって、DO2/DO1は2以上12以下であることが望ましい。
図1及び図2に示されるように、上部コア50は、平板状の形状を有している。図2から理解されるように、本実施の形態の上部コア50は、内部コア30及び外部コア40とは別体である。また、上部コア50は外部コア40と接触するよう配置される。一方、上部コア50は内部コア30とは直接接触しておらず、上部コア50と内部コア30との間には、ギャップ調整の役割を果たす非磁性部材70が設けられている。このように、本実施の形態において上部コア50と内部コア30との間にはギャップが設けられているが、上部コア50と外部コア40との間には意図的なギャップは設けられていない。従って、磁束が外部に漏れることを抑制することができる。
上述したように、本実施の形態の上部コア50は、上下方向において、外部コア40と接触しているが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、上部コア50は、水平方向において、外部コア40と接触してもよい。即ち、外部コア40は、水平方向において上部コア50の外側に位置していてもよい。
本実施の形態の上部コア50は、2つのサブ上部コア52に分けられている。サブ上部コア52同士の境界は、上下方向において内部コア30の上方に位置している。境界のクリアランスは、0.5mm以上3mm以下である。上部コア50は3以上のサブ上部コア52に分けられていてもよい。逆に、上部コア50は、単一の部材からなるものであってもよい。但し、複数のサブ上部コア52に分割されていた方が、熱膨張係数の差による応力を吸収しやすい一方、分割数があまり増えてしまうと、組立作業性が悪くなるなどの問題が生じることから、サブ上部コア52の数は、2個乃至4個であることが好ましい。
図1及び図2に示されるように、下部コア60は、平板状の形状を有している。図2から理解されるように、本実施の形態の下部コア60は、内部コア30及び外部コア40とは別体である。また、下部コア60は外部コア40と接触するよう配置される。一方、下部コア60は内部コア30とは直接接触しておらず、下部コア60と内部コア30との間には、ギャップ調整の役割を果たす非磁性部材70が設けられている。このように、本実施の形態において下部コア60と内部コア30との間にはギャップが設けられているが、下部コア60と外部コア40との間には意図的なギャップは設けられていない。従って、磁束が外部に漏れることを抑制することができる。
上述したように、本実施の形態の下部コア60は、上下方向において、外部コア40と接触しているが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、下部コア60は、水平方向において、外部コア40と接触してもよい。即ち、外部コア40は、水平方向において下部コア60の外側に位置していてもよい。
図2及び図4から理解されるように、コイル10は、上下方向を軸方向として内部コア30を囲うと共に水平方向において外部コア40の間に位置するように配置されている。図1に示されるように、コイル10の端部12及び端部14は、磁気コア20の外部に引き出されている。本実施の形態においては、上部コア50が2つのサブ上部コア52に分割されていることから、コイル10を例えば図3に示されるコイル10A(フラットワイズ巻)に置き換えた場合であっても、コイル10Aの外側の端部12Aを普通に引き出せると共にコイル10Aの内側の端部14Aをサブ上部コア52の境界部分から上方に引き出すことができる。
図4に示されるように、リアクトル1は、ケース80内に収容されている。ケース80は、特に水平面(上下方向と直交する面)内において、コイル10や磁気コア20とケース80の内面との間に隙間があまり生じないような形状を有している。コイル10又は磁気コア20とケース80との間には、絶縁体からなるスペーサ(図示せず)が設けられており、更に、残った隙間は絶縁スラリーで埋められている。リアクトル1を構成する各部材は、ケース80内に収容される前に互いに接着されていてもよいし、ケース80内に組み込むことで相互位置を決定することとしてもよい。
本実施の形態の絶縁スラリーには、熱伝導率を高めるために、アルミナやシリカからなる無機充填剤が含まれている。リアクトル1の放熱特性を確保するため、熱伝導率は、0.5W/mk以上であることが望ましい。
絶縁スラリーの粘度は、100mPa・s以上100Pa・s以下である。絶縁スラリーの粘度が100mPa・sより小さいと無機充填剤が沈降、分離してしまい、絶縁スラリーの粘度が100Pa・sを超えると隙間に重点し難く、ボイドを発生させてしまう可能性があるためである。
無機充填剤を含む絶縁スラリーの弾性率は、0.5MPa以上1000MPs以下であることが好ましい。弾性率が低すぎると、磁気コア20の保持が適切に行えない可能性がある一方、弾性率が高すぎると、割れてしまう可能性があるためである。
ケース80内におけるコイル10及び磁気コア20の体積占有率は、80%以上である。換言すると、ケース80内における空間体積であって上部コア50の上面より下側の空間体積に対する絶縁スラリー及びスペーサの占める割合は20%以下である。
本実施の形態においては、上部コア50及び下部コア60が平板状であり、内部コア30や外部コア40と別体であることから、絶縁スラリーのような充填物と磁気コア20との熱膨張係数が大きく異なる場合であっても、上部コア50、下部コア60、内部コア30及び外部コア40のいずれかが位置ずれすることにより応力を吸収してしまうことができる。従って、本実施の形態によれば、応力集中により磁気コア20が破損されてしまうことがない。
また、上部コア50がサブ上部コア52に分割されていることから、この分割によっても応力の吸収がなされ、従って、磁気コア20が破損するリスクは更に低くなっている。加えて、サブ上部コア52の境界が上下方向において内部コア30の上方に位置していることから、外部コア40と内部コア30の製造バラつきにより、外部コア40より内部コア30が大きくなってしまったとしても、サブ上部コア52の境界部分が上方にずれることにより、そのバラつきを吸収することができる。逆に、内部コア30が多少小さい場合であっても、サブ上部コア52の境界部分が下方にずれることにより、そのバラつきを吸収することができる。
図1及び図4から理解されるように、上部コア50は、上下方向と直交する水平面内(XY平面内)において角を落とされた形状を有しており、下部コア60は、上下方向と直交する面内において角を落とされた形状を有している。このため、ケース80内のスペースを有効活用することができる。具体的には、図4に示されるように、リアクトル1を上下方向に沿ってみた場合において、コイル10の全体が上部コア50の下(サブ上部コア52間の境界部分を除く)に位置している。そのため、良好な磁気特性を得ることができる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、上部コア50及び下部コア60が他の形状を有していてもよい。例えば、図5に示されるように、上部コア50A及び下部コア60Aは、夫々、水平面内において長方形形状を有していてもよい。また、図5に示されるように、リアクトル1を上下方向に沿ってみた場合において、コイル10の一部が上部コア50から外側に出ていてもよい。但し、コイル10のうち上部コア50Aから外側に出ている部分の面積は、コイル10全体の面積の50%未満であることが望ましい。
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、様々な変形が可能である。
上述したように、本実施の形態の磁気コア20においては、内部コア30と上部コア50との間及び内部コア30と下部コア60との間にギャップが設けられているが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、内部コア30は、上部コア50と下部コア60の少なくとも一方から離れていればよい。換言すると、内部コア30は、上部コア50と下部コア60の一方のみと接していてもよい。
上述した実施の形態においては、下部コア60は、1枚の平板状の部材で構成されていたが、本発明はこれに限定されるわけではない。図6に示されるリアクトル1Bのように、磁気コア20Bの下部コア60Bは、例えば、2つ以上のサブ下部コア62Bに分割されていてもよい。下部コア60Bをサブ下部コア62Bに分割すると、上部コア50をサブ上部コア52に分割した場合と同様の応力緩和効果を得ることができる。また、サブ下部コア62Bの境界が内部コア30の下方を通るようにサブ下部コア62Bを配置することとすると、上述したサブ上部コア52の場合と同様に、内部コア30と外部コア40の製造バラつきを吸収することができる。更に、サブ下部コア62Bの形状をサブ上部コア52の形状と同一にすることとすると、部品の種類数を減らすことができ、管理工数の低減を図ることができる。
また、図2に示されるように、上部コア50のサブ上部コア52及び下部コア60は、上下方向を含む平面内(XZ平面内)において、いずれも長方形形状を有していたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、上部コア50や下部コア60が外部コア40と上下方向において接触する場合においては、上部コア50の下面及び下部コアの上面が上下方向と直交するような平面であり、当該平面において外部コア40と接触している限り、上部コア50及び下部コア60の形状を種々変更することもできる。
例えば、図7に示されるリアクトル1Cにおいて、磁気コア20Cの上部コア50Cは上下方向と直交する平面で構成される下面を有しているが、上部コア50CのXZ平面における断面形状は長方形形状ではなく、水平方向(X方向)外側且つ上側(+Z側)の角部が斜めにカットされているような形状(3つの角が直角である5角形形状)である。同様に、下部コア60Cは上下方向と直交する平面で構成される上面を有しているが、下部コア60CのXZ平面における断面形状は長方形形状ではなく、水平方向(X方向)外側且つ下側(−Z側)の角部が斜めにカットされているような形状(3つの角が直角である5角形形状)である。この場合であっても、絶縁スラリーのような充填物と磁気コア20Cとの熱膨張係数の差による磁気コア20Cの破損は生じない。
また、図8に示されるリアクトル1Dにおいて、磁気コア20Dの上部コア50Dは上述した図7のリアクトル1Cの上部コア50Cと同じ形状を有しているが、磁気コア50Dの下部コア60Dは、図7の下部コア60Cとは異なっている。具体的には、下部コア60Dは、上下方向と直交する平面で構成される上面を有しているが、下部コア60CのXZ平面における断面形状は台形形状である。この場合であっても、絶縁スラリーのような充填物と磁気コア20Dとの熱膨張係数の差による磁気コア20Dの破損は生じない。
更に、図9に示されるリアクトル1Eのように、磁気コア20Eの上部コア50Eを複数のサブ上部コア52Eに分けると共に各サブ上部コア52Eの夫々のXZ平面における断面形状を台形形状としてもよい。同様に、磁気コア20Eの下部コア60Eを複数のサブ下部コア62Eに分けると共に各サブ下部コア62Eの夫々のXZ平面における断面形状を台形形状としてもよい。また、サブ上部コア52E及びサブ下部コア62Eの夫々は、XZ平面において、図7の上部コア50Cや下部コア60Cのように、3つの角が直角である5角形形状を断面形状として有していてもよい。
1,1A、1B,1C,1D,1E リアクトル
10,10A コイル
12,14,12A,14A 端部
20,20A、20B,20C,20D,20E 磁気コア
30 内部コア
32 サブ内部コア
40,40A 外部コア
50,50A,50C,50D,50E 上部コア
52,52A,52E サブ上部コア
60,60A,60B,60C,60D,60E 下部コア
70 非磁性部材
80 ケース

Claims (11)

  1. 磁気コアとコイルとを備えるリアクトルであって、
    前記磁気コアは、内部コアと、少なくとも2つの外部コアと、上部コアと、下部コアとを備えており、
    前記内部コアは、上下方向に延びており、
    前記外部コアの夫々は、前記内部コアとは別体であり、且つ、前記上下方向と直交する水平方向において前記内部コアから離れて位置しており、
    前記上部コアは、平板状の形状を有していると共に前記内部コア及び前記外部コアとは別体であり、且つ、前記外部コアと接触しており、
    前記下部コアは、平板状の形状を有していると共に前記内部コア及び前記外部コアとは別体であり、且つ、前記外部コアと接触しており、
    前記内部コアは、前記上下方向において、前記上部コアと前記下部コアの少なくとも一方から離れており、
    前記コイルは、前記上下方向を軸方向として前記内部コアを囲うと共に前記水平方向において前記外部コアの間に位置するように配置されている
    リアクトル。
  2. 請求項1記載のリアクトルであって、
    前記上部コアは、前記上下方向において、前記外部コアと接触しており、
    前記下部コアは、前記上下方向において、前記外部コアと接触している
    リアクトル。
  3. 請求項1又は請求項2記載のリアクトルであって、
    前記上部コアは、2つ以上のサブ上部コアに分けられており、
    前記サブ上部コア同士の境界は、前記上下方向において前記内部コアの上方を通っている
    リアクトル。
  4. 請求項3記載のリアクトルであって、
    前記下部コアは、2つ以上のサブ下部コアに分けられており、
    前記サブ下部コア同士の境界は、前記上下方向において前記内部コアの下方を通っている
    リアクトル。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のリアクトルであって、
    前記外部コアの前記水平方向内側の面は、曲面である
    リアクトル。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のリアクトルであって、
    前記内部コアは、前記上下方向において複数のサブ内部コアに分割されており、前記サブ内部コア間に非磁性部材を介在させるようにして前記上下方向に配置されている
    リアクトル。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のリアクトルであって、
    前記リアクトルを前記上下方向に沿ってみた場合において、前記コイルのうち前記上部コアから外側に出ている部分の面積は、前記コイル全体の面積の50%未満である
    リアクトル。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のリアクトルであって、
    前記上下方向と直交する面内において、前記内部コアの断面積は、前記外部コアの断面積の総和の80%以上120%以下である
    リアクトル。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のリアクトルであって、
    前記内部コアは、前記水平方向において最大長さDI1を有しており、且つ、前記上下方向と前記水平方向の双方と直交する前後方向において最大長さDI2を有しており、
    I2/DI1は1以上2.5以下であり、
    前記外部コアの夫々は、前記水平方向において最大長さDO1を有しており、且つ、前記前後方向において最大長さDO2を有しており、
    O2/DO1は2以上12以下である
    リアクトル。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のリアクトルであって、
    前記上部コア及び前記下部コアは、前記上下方向と直交する面内において角を落とされた形状を有している
    リアクトル。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のリアクトルであって、
    前記上部コアは平面で構成される下面を有しており、
    前記下部コアは平面で構成される上面を有しており、
    前記外部コアの夫々は、前記上部コアの前記下面と前記下部コアの前記上面とに接触している
    リアクトル。
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