JP2016057581A - 表示システム - Google Patents

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Abstract

【課題】アナログ式表示装置の画像をコンピュータグラフィックスで描画する表示システムにおいて、画像の動きの滑らかさと高精度な表示とが両立した表示システムを提供する。【解決手段】表示装置における画像同期時点Tsync以前において、Tsyncに最も近い表示データの受信時点をTnew、その1つ前の受信時点をTpreとし、TsyncとTnewの差分をTと置く。そしてTpreとVpreに対応する点A1と、TnewとVnewに対応する点A2とを補間する点のうちで、点A1から横軸でTだけ右方の位置の点をC1として、C1の縦軸の値を補間値とする。この補間値を示す指針を描画してTsyncの時点で表示する。【選択図】図4

Description

本発明は表示システムに関する。
例えば車両に備えられた表示装置に関して、より優れた表示の提案が各種行われてきている。例えば下記特許文献1では、アナログ式のメータ表示をコンピュータグラフィックスで描画する表示装置において、指針周辺の領域のみを他の領域とは異なる色で表示する技術が開示されている。同文献ではこれにより指針の視認性が向上するとされている。
特開2012−2629号公報
一般にコンピュータグラフィックスによる描画では周期的な画像同期信号に従って画像全体を更新(再描画)する。例えばメータ表示の場合、指針が速い速度で移動する際に、できるだけ滑らかで高精度に表示されることが望ましい。しかし従来技術では滑らかかつ高精度に表示されない場合がある。その例が図3に示されている。
図3は、文字盤と指針とを備えたアナログ式表示装置の画像をコンピュータグラフィックスで描画して、所定の数値データを車両の表示装置で表示する例を示している。図3では、横軸を時間tとして、受信値A、表示値B、表示値Dを示している。受信値Aは、車内通信を通じて逐次送信されてきた数値データ(例えば車速やエンジン回転数)が、描画や表示を司るECUで受信された数値である。表示値B、Dは、逐次受信した受信値に基づいて描画や表示を司るECUが逐次算出する数値であり、この表示値を示すように指針の画像が描画される。(表示値Cに関しては後述する。)
図3に示すように受信値Aは所定の通信周期(DTcom)ごとに受信される。表示値B、Dは所定の画像更新周期(DTsync)ごとに発信される画像同期信号に応じて算出される。(なお図3ではドットが受信値や表示値を示し、プロットの見易さのためにドット間が直線的に繋がれている。)表示値Bは各画像同期時点で直近の受信値をそのまま表示値としたものである。表示値Dは各画像同期時点までの受信値の加重平均(後ろの時点ほど重みを大きくする)を表示値としたものである。
仮にDTcomとDTsyncとが同じであれば、あきらかに表示値Bのように各画像同期時点において直近の受信値をそのまま表示値とすれば、応答性もよく滑らかな表示となって好適である。しかし図3の例ではDTcomがDTsyncより長い。したがって時点T1とT2のように2つの画像同期時点が1つの通信周期内に含まれている。よって表示値BはT1とT2では同じ数値となる。これにより表示値Bに従って指針を描画した場合、時点T2のところで指針の運動があたかも何かにひっかかったかのような不自然な動画像となってしまう。
また表示値Dの場合、表示値Bのようなひっかかりは発生しないが、加重平均を行うことにより応答性が悪化してしまい、高精度な指針位置とはならなくなる。以上のように従来技術による表示値Bでは動画像の滑らかさが達成できず、表示値Dでは高精度な表示が達成できない。したがって滑らかさと高精度と両立するような画像表示の開発が望まれる。
そこで本発明が解決しようとする課題は、上記に鑑み、アナログ式表示装置の画像をコンピュータグラフィックスで描画する表示システムにおいて、画像の動きの滑らかさと高精度な表示とが両立した表示システムを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る表示システムは、所定の第1周期により繰り返す取得時点ごとに数値情報を取得する取得手段と、前記第1周期と異なる第2周期ごとに繰り返す更新時点ごとに表示画像を更新して表示する表示手段と、前記更新時点に最も近い前記取得時点とその1つ前の前記取得時点とにおいて前記取得手段が取得した数値の補間数値を算出する算出手段と、前記表示手段によって表示される表示画像として前記算出手段が算出した補間数値を示す画像を描画する描画手段と、を備えたことを特徴とする。この発明によれば、表示画像の更新時点に最も近い時点で取得した数値とその1つ前の時点で取得した数値とを補間する数値を画像更新時点で描画するので、数値の取得周期と画像更新周期とが異なっていても、従来のような画像の引っかかりや応答性の低さが回避された表示システムが実現できる。
また前記第1周期は前記第2周期よりも長いとしてもよい。この発明によれば、表示画像の更新時点に最も近い時点で取得した数値とその1つ前の時点で取得した数値とを補間する数値を画像更新時点で描画するので、数値の取得周期が画像更新周期より長い場合でも、従来のような画像の引っ掛かりや応答性の低さが回避された表示システムが実現できる。
また前記補間数値は、前記更新時点と前記更新時点に最も近い取得時点との間隔が小さいほど、前記更新時点に最も近い取得時点で取得された数値に近くなるように補間する数値であるとしてもよい。このような具体的な補間数値の算出方法によって、従来のような画像の引っかかりや応答性の低さが回避された表示システムが実現できる。
また前記表示手段は車両のメータ表示装置であるとしてもよい。この発明によれば、車両のメータ表示装置において数値の取得周期と画像更新周期とが異なっていても、従来のような画像の引っかかりや応答性の低さが回避されたメータ表示システムが実現できる。
また前記描画手段が描画する描画物にはメータ表示における指針が含まれるとしてもよい。この発明によれば、車両のメータ表示装置において数値の取得周期と画像更新周期とが異なっていても、従来のような指針画像の引っかかりや指針画像の応答性の低さが回避されたメータ表示システムが実現できる。
本発明の表示システムの一実施例における構成図。 本発明における処理手順の例を示すフローチャート。 本発明と従来技術とによる受信値や表示値のプロットの例を示す図。 補間値算出の詳細を示す図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。まず図1は、本発明の一実施例に係る車両の表示システム1(システム)の装置構成の概略図である。システム1は車両のメータ表示に係る構成の例であり、メータECU2とディスプレイ3とを備え、表示される情報の送信元としてエンジンECU4や速度センサ5を備える。
メータECU2はディスプレイ3に表示すべき画像を作成する電子制御ユニットであり、通常のコンピュータと同様の構成すなわち各種演算や指令を行うCPUや、CPUの作業領域としての機能や各種データやプログラムの記憶のためのメモリ20を備える。なおメモリ20はRAMや各種の不揮発性記憶部をまとめて模式的に示したものとする。
ディスプレイ3は車両のメータ表示のための表示部である。ディスプレイ3は、例えば液晶ディスプレイなどの表示領域や、その表示を制御する表示制御部などを備えるとすればよい。またエンジンECU4はエンジン回転数の情報を車内通信を通じて逐次送出し、メータECU2はその情報を逐次受け取る。速度センサ5は車速の情報(あるいはその元となるクランク回転角度の情報)を車内通信を通じて逐次送出し、メータECU2はその情報を逐次受け取る(あるいは受け取った情報から車速を算出する)。以上の構成が車内通信によってつながれて相互にデータの受け渡しが可能となっている。
以上の構成のもとでシステム1は、例えば図2の処理手順に従って画像表示処理を実行する。図2の手順は予めプログラム化しておいて例えばメモリ20に記憶しておき、メータECU2が呼び出して自動的に実行すればよい。以下ではエンジン回転数の表示の例で説明する。すなわちシステム1では、エンジンECU4からエンジン回転数のデータがメータECU2へ逐次送信されて、受信した数値に基づいてメータECU2で文字盤や指針を含むアナログ式表示装置の画像をコンピュータグラフィックスで描画してディスプレイ3で表示させる。
図2の手順ではまずS10でメータECU2は受信タイミング(受信時点)がきたか否かを判別する。受信タイミングとは、エンジンECU4からエンジン回転数の数値データが車内通信を通じて送信されてメータECU2で受信されるタイミングである。受信タイミングは上述の図3の例ではDTcomを周期として繰り返し訪れる。受信タイミングがきた場合(S10:YES)はS20へ進み、受信タイミングがきていない場合(S10:NO)はS40へ進む。
図1の実施形態ではエンジンECU4から送信されてメータECU2で受信されたデータ(つまり上述の受信値)のうち、メータECU2では直近の2つの数値をメモリ20に、Vnew21とVpre22として記憶する。ここでVnew21は新たに受信した受信値であり、Vpre22はその1つ前の受信時点で受信した受信値である。そこでS20に進んだらメータECU2は、それまで変数Vnewに格納されていた数値を変数Vpreに移す。そしてS30で新たに受信した数値を変数Vnewに格納する。
次に、S40に進んだらメータECU2は画像同期タイミングであるか否かを判別する。画像同期タイミングとは、ディスプレイ3における画像同期信号が発信されるタイミングである。画像同期タイミングは上述の図3の例ではDTsyncを周期として繰り返し訪れる。画像同期タイミングである場合(S40:YES)はS50に進み、画像同期タイミングでない場合(S40:NO)はS70に進む。
S50に進んだらメータECU2は、その時点でメモリ20に記憶されているVnew21とVpre22とを補間する数値(補間値)を算出する。その算出方法の例が図4に示されている。図4では、横軸を時間t、縦軸を受信値や補間値としている。またS40が肯定判断(YES)となった時点をTsyncで示している。そしてTsync以前で最も近い受信時点をTnewで、その1つ前の受信時点をTpreで示している。つまり、Tnew、TpreはそれぞれTsyncの時点でメモリ20に記憶されているVnew、VpreがメータECU2で受信された時点である。
S50での補間値の算出ではまず、TsyncとTnewの差分をTと置く。そしてTpreとVpreに対応する点A1と、TnewとVnewに対応する点A2とを直線補間する点のうちで、点A1から横軸でTだけ右方の位置の点をC1として、C1の縦軸の値を補間値とする。すなわち式で表せば、補間値Vは次の式(E1)から(E3)で求められる。
V=(T/DTcom)*DV+Vpre (E1)
DV=Vnew−Vpre (E2)
T=Tsync−Tnew (E3)
以上のように補間値が算出されたら、次にS60へ進んでディスプレイ3での表示処理を実行する。その際、図4に点C2で示すように、点C1における縦軸の値をTsyncにおける表示値とする。S60では、この表示値を示すような指針、さらには文字盤などをコンピュータグラフィックスで描画してディスプレイ3で表示する(表示画面全体を更新する)。
S70に進んだらメータECU2は車両がイグニッションオフ(IG−OFF)であるか否かを判別する。イグニッションオフとなった場合(S70:YES)は図2の処理を終了し、まだイグニッションオンの場合(S70:NO)は図10に戻って上記処理を繰り返す。以上が図2の処理手順である。
図2の処理手順を実行した場合の表示値が既述の図3にCとしてプロットされている。あきらかに表示値Cでは従来の表示値Bの場合に発生したひっかかりは発生していない。また従来の表示値Dと比較すると応答性が良好で精度良い表示値となっている。したがって図2の処理によって表示画像の滑らかさや高精度が達成できている。なお上記ではエンジン回転数の表示の例を述べたが、例えば車速表示の場合も上記で速度センサ5からのデータ送信に変更するのみでよい。
なお図4からあきらかなように、S50での補間値Vの算出では、Tが大きいほど補間値VがVnewに近い値となる、つまりTsyncにより近い時点での受信値に近づくこととなっている。これにより補間値Vは、(例えばVnewとVpreとを一定の比率で補間する場合と比較して)Tに応じたより高精度な表示値となる。またS50ではVnewとVpreとの補間値を求めており外挿はしていないが、これは、表示すべきデータがエンジン回転数や車速のように人間の操作を反映した数値なので、人間の操作の予測は困難であり行わないとの考え方によるものである。
上記実施例は特許請求の範囲に記載された趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更してよい。例えば上記例では車両のメータ表示の例を示したが、本発明はメータ表示以外、さらには車両以外の表示装置でもよく、要するに表示すべきデータの受信周期と表示画像の同期信号の周期(更新周期)とが異なる(さらには受信周期が更新周期より長い)ような表示装置に任意に適用できる。
1 表示システム
2 メータECU
3 ディスプレイ

Claims (5)

  1. 所定の第1周期により繰り返す取得時点ごとに数値情報を取得する取得手段と、
    前記第1周期と異なる第2周期ごとに繰り返す更新時点ごとに表示画像を更新して表示する表示手段と、
    前記更新時点に最も近い前記取得時点とその1つ前の前記取得時点とにおいて前記取得手段が取得した数値の補間数値を算出する算出手段と、
    前記表示手段によって表示される表示画像として前記算出手段が算出した補間数値を示す画像を描画する描画手段と、
    を備えたことを特徴とする表示システム。
  2. 前記第1周期は前記第2周期よりも長い請求項1に記載の表示システム。
  3. 前記補間数値は、前記更新時点と前記更新時点に最も近い取得時点との間隔が大きいほど、前記更新時点に最も近い取得時点で取得された数値に近くなるように補間する数値である請求項1又は2に記載の表示システム。
  4. 前記表示手段は車両のメータ表示装置である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示システム。
  5. 前記描画手段が描画する描画物にはメータ表示における指針が含まれる請求項4に記載の表示システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113103869A (zh) * 2021-03-28 2021-07-13 大运汽车股份有限公司 一种车辆时钟同步显示方法

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