JP2016056708A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
内燃機関の空燃比制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016056708A JP2016056708A JP2014182030A JP2014182030A JP2016056708A JP 2016056708 A JP2016056708 A JP 2016056708A JP 2014182030 A JP2014182030 A JP 2014182030A JP 2014182030 A JP2014182030 A JP 2014182030A JP 2016056708 A JP2016056708 A JP 2016056708A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- fuel ratio
- sensor
- amplitude
- combustion engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 239000000446 fuel Substances 0.000 title claims abstract description 253
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 title claims abstract description 47
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 claims abstract description 73
- 230000005856 abnormality Effects 0.000 claims description 70
- 230000010355 oscillation Effects 0.000 claims description 57
- 230000008859 change Effects 0.000 claims description 52
- 230000003197 catalytic effect Effects 0.000 claims description 23
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 claims description 11
- 238000011084 recovery Methods 0.000 claims description 10
- 239000000203 mixture Substances 0.000 claims description 9
- 239000003054 catalyst Substances 0.000 abstract description 64
- 238000000746 purification Methods 0.000 abstract description 56
- 238000000034 method Methods 0.000 description 42
- 230000008569 process Effects 0.000 description 34
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 28
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 17
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 17
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 17
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 description 17
- QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N atomic oxygen Chemical compound [O] QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 16
- 239000001301 oxygen Substances 0.000 description 16
- 230000009471 action Effects 0.000 description 11
- 230000004913 activation Effects 0.000 description 7
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 6
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 6
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 6
- 238000009825 accumulation Methods 0.000 description 5
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 230000006870 function Effects 0.000 description 4
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 4
- 230000002542 deteriorative effect Effects 0.000 description 3
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 2
- 239000002828 fuel tank Substances 0.000 description 2
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 description 2
- 230000000737 periodic effect Effects 0.000 description 2
- 238000006722 reduction reaction Methods 0.000 description 2
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 2
- 238000012935 Averaging Methods 0.000 description 1
- 239000000498 cooling water Substances 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000004880 explosion Methods 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 230000003647 oxidation Effects 0.000 description 1
- 238000007254 oxidation reaction Methods 0.000 description 1
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Abstract
Description
このような空燃比を強制的に振動させるパータベーション制御を実行する空燃比制御装置としては、例えば、特開平07−151002号公報(特許文献1)が知られている。三元触媒の浄化率は排気ガス量に代表される内燃機関の運転状態や三元触媒の温度、劣化状態などによって変化するにも拘らず、取り得る強制振動の周波数、振動の組み合わせにおける比例項ゲイン、リーンリッチ反転ディレイ時間等の組み合わせが固定されているために、内燃機関の運転状態や触媒コンバータの状態が変更されたときに、必ずしも高い浄化率を維持するように制御することができないといった問題があった。そこで、特許文献1においては、内燃機関の運転状態や触媒コンバータの状態に応じたパータベーション制御を行なうことにより、常に三元触媒の浄化率を高い浄化率付近に確保して排気ガスのエミッション特性を向上することができる内燃機関の空燃比制御装置を提案している。詳細は特許文献1を参照されたい。
次にパータベーション制御で用いられる振幅Kpert、周期tpertR、tpertLを酸素利用率で変更する処理について説明する。図4は振幅Kpert、周期tpertR、tpertLの変更ルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップ60で吸気管圧力Pb、エンジン回転数Ne、車速Vなどが安定し、パータベーション制御を実行する運転領域にあるかどうかを判別する。この運転領域にないときは、ステップ61でそのときの振幅Kpert、周期tpertR、tpertLを学習値として記憶して本ルーチンを終了する。
図8Aにおいて、ステップS10では、特許文献1に示されるような一般的なパータベーション制御が実行されている。パータベーション制御は、触媒コンバータの下流側に理論空燃比でスイッチング的に出力が変化するO2センサを設け、空燃比を強制的に振動させた場合に、その時のO2センサの出力によって空燃比振動(例えば、平均空燃比)による空燃比の強制変動状態を補正して、三元触媒の浄化効率が高くなるように空燃比を補正するものである。
内燃機関が始動されて排気ガスが排気管を通して三元触媒コンバータ15に流入し、三元触媒コンバータ15を暖機して大気に放出される。このとき、空燃比センサ16やO2センサ17も暖機されて出力信号が立ち上っていく。O2センサ17の出力信号の平均電圧が所定の電圧に達するとO2センサ17が活性化したと判断して次のステップに進む。O2センサ17が暖機されていない場合は暖機されるまで次のステップには進まない。
O2センサ17が暖機されると、ステップS12でO2センサ17の出力信号を取り込み出力信号の変化状態の監視を開始する。この出力信号の変化状態の監視が開始されると以下の制御ステップが実行され、異常レベル毎のパータベーション制御を実行することになる。
まず、ステップS13ではO2センサが活性化して所定時間が経過したか、或いは燃焼サイクルが所定サイクル数だけ実行されたか、或いはO2センサ17の出力信号の変動サイクルが所定サイクル数だけ出力されたか等の比較を行って、所定区間の経過が判断される。以上の所定時間や所定サイクルをまとめて所定区間と定義する。本実施例ではO2センサが活性化してから所定時間を経過したかどうかを判断している。所定時間を経過していない場合は再びステップS13に戻り時間の経過を監視する。所定時間が経過するとステップS14に移行する。
ステップS14では、所定時間内にO2センサの出力信号の反転回数が所定回数以上に亘って発生したかどうかが判断されている。この判断を行うのはO2センサ17の断線や短絡を検出するためである。図6にある通り、O2センサ17の電気的な故障で断線状態になると、O2センサ17の断線出力信号Oは例えば350mV程度の固定出力に維持され、短絡状態になるとO2センサ17の短絡出力信号Sは例えば1.2V程度の固定出力に維持される。したがって、O2センサ17の出力信号は実質的に固定出力となるので信号反転がなく、O2センサ17の出力信号の反転回数が所定回数以下となってO2センサ17の断線や短絡を検出することができる。尚、大幅な「A/Fシフト」状態になると出力信号の振幅が極めて小さく信号反転が認められない固定出力(周期性が検出できない)に近い状態となるので、このステップS14でも、大幅な「A/Fシフト」を検出することが可能である。
ステップS14でO2センサ17自身の故障がないと判断されると、ステップS15では大幅な「A/Fシフト」が発生しているかどうかが判断される。一般に「A/Fシフト」が生じていない場合は、O2センサ出力は理論空燃比に対応する理論空燃比電圧を中心に所定の振幅を有してリッチ状態、或いはリーン状態を検出している。図7A、図7Bにある通り、平均電圧が許容上限電圧λ−Uを越えると無視できないリッチシフトが発生していると判断でき、平均電圧が許容下限電圧λ−Dを越えるとこれも無視できないリーンシフトが発生していると判断できる。そして、大幅なリッチシフトやリーンシフトが発生すると、最大電圧λ−Maxや最小電圧λ−Minを越えて出力信号が発生しており、出力信号の振幅が極めて小さく信号反転が認められない状態となる。そこで、この大幅な「A/Fシフト」を検出するために、ステップS15ではO2センサ17の出力信号の最大出力と最小出力の振幅を求め、この振幅が判定基準値を越えているかどうかが判断される。振幅が判定基準値より小さいと大幅な「A/Fシフト」が発生しているとしてステップS16に移行する。また、振幅が判定基準値より大きいと大幅な「A/Fシフト」が発生していないとしてステップS17に移行する。このステップS15で大幅な「A/Fシフト」が発生していると判断されると、空燃比制御装置を含む排気浄化システムに異常が発生しているとして異常レベルAと判断される。尚、O2センサ17の断線や短絡でも信号反転が認められない固定出力(周期性が検出できない)の状態となるので、このステップS15でも、O2センサ17の断線や短絡を検出することが可能である。
ステップS14、ステップS15で、O2センサ17自身に断線、短絡を発生している、或いは大幅な「A/Fシフト」が発生していると判断されると、これらの判断は最もレベルが高い異常レベルAと判断されている。したがって、ステップS16では、この異常レベルAに対応してパータベーション制御の変更モードAを実行する。O2センサ17の断線、短絡、或いは大幅な「A/Fシフト」によるO2センサ17の異常出力信号に基づいてパータベーション制御を実行すると、空燃比の強制振動は三元触媒の浄化率を悪化させる方向に制御されることになる。このため、この変更モードAではパータベーション制御自体を停止して、通常の制御を実行するようにしている。したがって、パータベーション制御による強制的な空燃比の振動が起こらないので、三元触媒の浄化効率を悪化させる方向に移行することがないものである。
以上に説明したステップS13〜ステップS16までが、O2センサ17が活性化した直後に実行される、異常レベルAに対応したパータベーション制御であり、その特徴はパータベーション制御を停止して三元触媒の浄化効率を悪化させないところである。ステップA16でパータベーション制御が停止されると、図8Dに示す制御フローの「A」に進み、その後、以下に説明するステップS17に戻るものである。
図8Bにおいて、ステップS13〜ステップS16までの制御ステップで、O2センサ17が活性化して所定区間経過した時点で、O2センサ17に断線や短絡の異常、及び大幅な「A/Fシフト」が生じていないと判断されると、現時点では異常レベルAに対応した異常が生じていないとしてステップS17を実行する。
ステップS18では燃料カットリカバリー後から所定時間を含む所定区間を経過したかどうかが判断される。所定区間が経過していないと判断されると再びステップS18に戻って同様の判断を継続するものである。一方、燃料カットリカバリー後から所定区間を経過したと判断されると、ステップS19に移行することになる。ここで、本実施例では所定区間として所定時間が使用されている。
ステップS19、ステップS20はステップS14、ステップS15と同じ判断であるが、ステップS19、ステップS20はステップS14、ステップS15の後の通常の運転状態で新たに異常が発生していないかどうかを検出するためのものである。
ステップS19でO2センサ17自身の故障がないと判断されると、ステップS20では大幅な「A/Fシフト」が発生しているかどうかが判断される。一般に「A/Fシフト」が生じていない場合は、O2センサ出力は理論空燃比に対応する理論空燃比電圧を中心に所定の振幅を有してリッチ状態、或いはリーン状態を検出している。図7A、図7Bにある通り、平均電圧が許容上限電圧λ−Uを越えると無視できないリッチシフトが発生していると判断でき、平均電圧が許容下限電圧λ−Dを越えるとこれも無視できないリーンシフトが発生していると判断できる。そして、大幅なリッチシフトやリーンシフトが発生すると、最大電圧λ−Maxや最小電圧λ−Minを越えて出力信号が発生しており、出力信号の振幅が極めて小さく信号反転が認められない状態となる。そこで、この大幅な「A/Fシフト」を検出するために、ステップS20ではO2センサ17の出力信号の最大出力と最小出力の振幅を求め、この振幅が判定基準値を越えているかどうかが判断される。振幅が判定基準値より小さいと大幅な「A/Fシフト」が発生しているとしてステップS16に移行する。また、振幅が判定基準値より大きいと大幅な「A/Fシフト」が発生していないとしてステップS17に移行する。このステップS15で大幅な「A/Fシフト」が発生していると判断されると、空燃比制御装置を含む排気浄化システムに異常が発生しているとして異常レベルAと判断される。
≪ステップS21≫
ステップ19、ステップ20で、O2センサ17自身に断線、短絡を発生している、或いは大幅な「A/Fシフト」が発生していると判断されると、これらの判断は最もレベルが高い異常レベルAと判断されている。したがって、ステップS21では、この異常レベルAに対応してパータベーション制御の変更モードAを実行する。O2センサ17の断線、短絡、或いは大幅な「A/Fシフト」によるO2センサ17の異常出力信号に基づいてパータベーション制御を実行すると、空燃比の強制振動は三元触媒の浄化率を悪化させる方向に制御されることになる。このため、この変更モードAではパータベーション制御自体を停止して、通常の制御を実行するようにしている。したがって、パータベーション制御による強制的な空燃比の振動が起こらないので、三元触媒の浄化効率を悪化させる方向に移行することがないものである。ステップA21でパータベーション制御が停止されると、図8Dに示す制御フローの「A」に進み、その後、ステップA17に戻るものである。
図8Cにおいて、ステップS17で燃料カットリカバリー制御中でなく、通常の運転状態であると判断された場合と、O2センサ17に断線や短絡、或いは大幅な「A/Fシフと」がない場合はステップS22が実行される。このステップS22ではO2センサ17の出力信号にリーンピーク、或いはリッチピークが発生しているかどうかを判定している。リッチピーク、或いはリーンピークが発生していないと判断されるとステップS17に戻り、上述の制御ステップを繰り返すことになる。一方、このステップで、O2センサ17の出力信号にリーンピーク、或いはリッチピークが発生していると判断されると、ステップS23に移行することになる。
ステップ22でO2センサ17の出力信号にリーンピーク、或いはリッチピークが発生していると判定されているので、ステップS23ではリーンピーク、或いはリッチピークの発生回数が2回以上継続して発生しているかどうかを判定している。リッチピーク、或いはリーンピークが2回以上発生していないと判断されるとステップS17に戻り、上述の制御ステップを繰り返すことになる。一方、このステップで、O2センサ17の出力信号にリーンピーク、或いはリッチピークが2回以上発生していると判断されると、ステップS24に移行することになる。尚、このリーンピーク、リッチピークの回数は2回でなくても良く、適用システムに適切な回数を設定すれば良いものである。
ステップS24では、ステップS15と同様に、大幅な「A/Fシフト」が発生しているかどうかが判断される。一般に「A/Fシフト」が生じていない場合は、O2センサ出力は理論空燃比に対応する理論空燃比電圧を中心に所定の振幅を有してリッチ状態、或いはリーン状態を検出している。図7A、図7Bにある通り、平均電圧が許容上限電圧λ−Uを越えると無視できないリッチシフトが発生していると判断でき、平均電圧が許容下限電圧λ−Dを越えるとこれも無視できないリーンシフトが発生していると判断できる。そして、大幅なリッチシフトやリーンシフトが発生すると、最大電圧λ−Maxや最小電圧λ−Minを越えて出力信号が発生しており、出力信号の振幅が極めて小さく信号反転が認められない状態となる。そこで、この大幅な「A/Fシフト」を検出するために、ステップS24ではO2センサ17の出力信号の最大出力と最小出力の振幅を求め、この振幅が判定基準値を越えているかどうかが判断される。振幅が判定基準値より小さいと大幅な「A/Fシフト」が発生しているとしてステップS16に移行する。また、振幅が判定基準値より大きいと大幅な「A/Fシフト」が発生していないとしてステップS26に移行する。このステップS24で大幅な「A/Fシフト」が発生していると判断されると、空燃比制御装置を含む排気浄化システムに異常が発生しているとして異常レベルAと判断される。もちろん、この場合でもO2センサ17の断線、短絡を検出するようにしても良いことは言うまでもない。
ステップS24で、大幅な「A/Fシフト」が発生していると判断されると、この判断は最もレベルが高い異常レベルAと判断されている。したがって、ステップS25では、この異常レベルAに対応してパータベーション制御の変更モードAを実行する。大幅な「A/Fシフト」によるO2センサ17の異常出力信号に基づいてパータベーション制御を実行すると、空燃比の強制振動は三元触媒の浄化率を悪化させる方向に制御されることになる。このため、この変更モードAではパータベーション制御自体を停止して、通常の制御を実行するようにしている。したがって、パータベーション制御による強制的な空燃比の振動が起こらないので、三元触媒の浄化効率を悪化させる方向に移行することがないものである。
ステップS24でO2センサの断線、や短絡、或いは大幅な「A/Fシフト」が発生していないと判断されると、ステップS26で現在の時間でパータベーション制御が停止されているかどうかを判断する。パータベーション制御が停止されていると通常の空燃比制御が実行されているため、一般的にO2センサの断線や短絡、或いは大幅な「A/Fシフト」が生じていない場合では、O2センサ出力は理論空燃比に対応する理論空燃比電圧を中心に所定の振幅を有してリッチ状態、或いはリーン状態を検出している。したがって、ステップS24の判断で、O2センサ17の出力信号が振幅を持った信号であれば、パータベーション制御を実行しても良い環境にあると推定している。したがって、パータベーション制御が停止中でなければステップS28に進んで次の判断を待つことになる。一方、パータベーション制御が停止中であればステップS27に移行することになる。
ステップS26でパータベーション制御が停止中と判断されていると、空燃比は通常状態で制御されているので、O2センサ出力は理論空燃比に対応する理論空燃比電圧を中心に所定の振幅を有してリッチ状態、或いはリーン状態を検出している。したがって、この状態でO2センサ17の出力信号が振幅を持った信号であれば、パータベーション制御を実行しても良いと判断して、パータベーション制御の再開を実行する。この時のパータベーション制御による空燃比振動の振幅、周波数は、停止前のパータベーション制御での振幅、周波数を用いている。
ステップS26でパータベーション制御が停止されていない(パータベーション制御が継続して実行中)と判断された場合、或いはステップS27でパータベーション制御が再開されると、ステップS28でO2センサ17の出力信号が、O2センサの活性後からの少なくとも1サイクル以上のO2センサ17の出力信号と最大電圧λ−Maxと最小電圧λ-Minを比較して、出力信号が最大電圧λ−Maxと最小電圧λ-Maxの両方を横切ったどうかでO2センサの出力信号の異常判定を行っている。本実施例では、O2センサ17の最大出力電圧が最大電圧λ−Maxより大きく、最小電圧λ-Minより小さければ、O2センサ17の出力が正常と判断してステップS31に進む。一方、O2センサ17の最大出力電圧が最大電圧λ−Maxより小さいか、或いは最小電圧λ-Minより大きいか、或いはO2センサ17の出力電圧が最大電圧λ−Maxより小さく、かつ最小電圧λ-Minより大きいと、O2センサ17の出力が異常と判断してステップS29に進むものである。この場合、図6にある通り異常レベルBと判断される。
ステップ28でO2センサ17の出力が異常と判断されると、触媒コンバータ15の下流に設けたO2センサ17の出力信号に基づく空燃比フィードバック(O2フィードバック)と、O2センサ17の出力信号に基づく空燃比学習(O2学習)を停止する。また、この後に異常レベルBに対応してパータベーション制御の振幅と周波数が変更されることになる。
ステップ30では、パータベーション制御による三元触媒の浄化率への影響を低減するため、パータベーション制御における空燃比振動の振幅と周期を変更するべく、変更モードBを実行する。この変更モードBの場合は、ステップS28の判断時点より前の空燃比振動の振幅に対して、変更後の振幅を小さくする。また同様に、判断時点より前の空燃比振動の周期に対して、変更後の周期を短くする(周波数を高くする)。この場合、空燃比振動の振幅及び周期については、リッチ側とリーン側で同じ振幅と周期を与える構成としている。図5にある通り、パータベーション制御による空燃比振動の振幅を小さくすれば、パータベーション作用の影響度は小さくなり、また、空燃比振動の周期を短くすれば、パータベーション作用の影響度は小さくなる。この2つのパラメータを同時に影響度が小さくなる方向に制御することで、異常レベルBに対応したパータベーション制御を実行できる。これによって、三元触媒の浄化効率を悪化させる方向に移行することがないものである。この制御ステップを終了すると再びステップS17に戻って同じ制御ステップを実行する。
ステップS28では、O2センサ17の最大出力電圧が最大電圧λ−Maxより大きく、最小出力電圧が最小電圧λ-Minより小さければ、O2センサ17の出力が正常と判断される。したがって、ステップS31では、現在の空燃比制御状態がO2フィードバックとO2学習が停止されている状態かどうかが判断される。このステップS31では、パータベーション制御の変更モードBの実行によってO2センサ17の出力信号が正常状態になったことで、ステップS29でO2フィードバックとO2学習が停止された状態からの復帰を実行するものである。したがって、ステップS31でO2フィードバック及びO2学習が停止状態にあるかどうかを判断している。O2フィードバックおよびO2学習が停止状態にあるとステップS32に移行する。尚、ステップS31でO2フィードバック及びO2学習が停止状態にないという判断がなされると、異常レベルBに対応するO2センサ17の出力異常がないことを意味しているのでステップS34に移行するものである。
ステップS31でO2フィードバックとO2学習が停止されている状態と判断されると、ステップS32ではO2フィードバックとO2学習の再開が実行される。これによって空燃比が補正され、更に学習されることになる。
ステップ33では、ステップS30によって実行されているパータベーション制御の変更モードBを解除する。この変更モードBの解除は、変更モードBにおける空燃比振動の振幅に対して、解除後の振幅を大きくする。また同様に、変更モードBにおける空燃比振動の周期に対して、解除後の周期を長くする(周波数を低くする)。この場合、空燃比振動の振幅及び周期については、リッチ側とリーン側で同じ振幅と周期を与える構成としている。図5にある通り、パータベーション制御による空燃比振動の振幅を変更モードBに対して大きくすれば、パータベーション作用の影響度は大きくなり、また、空燃比振動の周期を長くすれば、パータベーション作用の影響度は大きくなる。この2つのパラメータを同時に影響度が大きくなる方向に制御することで、三元触媒の浄化率を高めることができるようになる。
ステップS31でO2フィードバックとO2学習が停止されていない(O2フィードバックとO2学習が継続して実行中)と判断された場合、或いはステップS33でパータベーション制御の変更モードBが解除されると、O2センサの活性後からの少なくとも1サイクル以上のO2センサ17の出力信号の平均電圧と許容上限電圧λ−Uと許容下限電圧λ-Dを比較して、出力信号の平均電圧が許容上限電圧λ−Uと許容下限電圧λ-Dを越えているかどうかで、小程度〜中程度のリッチシフト、或いはリーンシフトが発生しているかどうかを判断できる。したがって、O2センサ17の出力信号の平均電圧が許容上限電圧λ−Uと許容下限電圧λ-Dを越えていると、小程度〜中程度のリッチシフト、或いはリーンシフトが発生しているとしてステップS35に移行する。この場合、図7A、図7Bにある通り、この異常に関するレベルは異常レベルCと判断される。一方、小程度〜中程度のリッチシフト、或いはリーンシフトが発生していないと判断されるとステップS36に移行することなる。
ステップ35では、パータベーション制御による影響を低減するため、パータベーション制御における空燃比振動の振幅を変更するべく、変更モードCを実行する。この変更モードCの場合は、ステップS34の判断時点より前の空燃比振動の振幅に対して、変更後の振幅を小さくするが、空燃比振動の周期は変更されていない。逆に周期を短くして振幅を変えなくても対応することは可能である。ただ、振幅を変更した方がパータベーション制御の効果が大きいので、本実施例では振幅を小さくする方向で制御している。この場合、空燃比振動の振幅については、リッチ側とリーン側で同じ振幅を与える構成としている。
ステップS34では、O2センサ17の出力信号の平均電圧と許容上限電圧λ−Uと許容下限電圧λ-Dを比較して、出力信号の平均電圧が許容上限電圧λ−Uと許容下限電圧λ-Dの範囲内にあれば、O2センサ17の出力が正常と判断される。したがって、ステップS36では、現在の状態がパータベーション制御の変更モードCの状態かどうかが判断される。このステップS36では、パータベーション制御の変更モードCの実行によってO2センサ17の出力信号が正常状態になったことで、ステップS35で変更モードCの状態からの復帰を実行するものである。したがって、ステップS36で変更モードCの状態にあるかどうかを判断しており、変更モードCの状態にあるとステップS37に移行する。尚、ステップS36で変更モードCの状態にないという判断がなされると、異常レベルCに対応するO2センサ17の出力異常がないことを意味しているので、再びステップS17に戻って同じ制御ステップを実行する。この場合は、O2センサ17がいずれの異常出力を検出せず、排気ガス浄化システムが正常であることを示しており、パータベーション制御が通常通り実行されるものである。
ステップS36で変更モードCが実行されている状態と判断されると、ステップ37では、ステップS35によって実行されているパータベーション制御の変更モードCを解除する。この変更モードCの解除は、変更モードCにおける空燃比振動の振幅に対して、解除後の振幅を大きくする。この場合、空燃比振動の振幅については、リッチ側とリーン側で同じ振幅を与える構成としている。図5にある通り、パータベーション制御による空燃比振動の振幅を変更モードBに対して大きくすれば、パータベーション作用の影響度は大きくなる。したがって、パータベーション作用の影響度が大きくなる方向に空燃比振動の振幅の制御することで、三元触媒の浄化率を高めることができるようになる。
Claims (7)
- 内燃機関の排気系に設けた三元触媒コンバータの下流に配置されたO2センサの出力によって燃料供給手段から供給される混合気の空燃比を制御する空燃比制御手段と、前記燃料供給手段から供給される混合気の空燃比を所定の周期及び振幅で振動させる空燃比振動手段を備えてなる内燃機関の空燃比制御装置において、
前記O2センサの出力信号によって検出される異常状態をその重要度に応じてレベル分けし、レベル分けされた異常状態に対応して前記空燃比振動手段による空燃比振動の振幅或いは周期、或いは周期と振幅を変更することを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
前記異常状態は少なくとも異常レベルA、異常レベルB及び異常レベルCにレベル分けされており、異常レベルAでは前記空燃比振動手段による空燃比振動を停止する変更モードAを実行し、異常レベルBでは前記空燃比振動手段による空燃比振動の周期を短くすると共に振幅を小さくする変更モードBを実行し、異常レベルCでは前記空燃比振動手段による空燃比振動の周期を短くするか、或いは空燃比振動の振幅を小さくする変更モードCを実行することを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
前記異常レベルAは前記O2センサの断線、短絡及び大幅な「A/Fシフト」が生じる異常であり、前記異常レベルBは前記O2センサの出力信号が所定の最大電圧と最少電圧を共に越えて変化しない出力異常であり、前記異常レベルCは前記O2センサの出力信号の平均電圧が所定の電圧範囲から外れて空燃比がシフトされた異常であることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - 請求項3に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
前記O2センサの出力信号の振幅が所定の判定基準値と比較して小さい場合、或いは前記O2センサの出力信号の反転回数が所定の判定反転回数と比較して小さい場合に、前記O2センサの断線、短絡及び大幅な「A/Fシフト」が発生したと判断することを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - 請求項3に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
前記異常レベルAは、前記O2センサが活性化した後の所定区間の間に判断され、更に減速カットリカバリー後の所定区間の間に判断されることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
前記変更モードBに変更する場合は、前記空燃比振動手段による空燃比振動の周期をリッチ側とリーン側で同じ量だけ短くすると共に空燃比振動の振幅をリッチ側とリッチ側で同じ量だけ小さくし、前記変更モードCに変更する場合は、前記空燃比振動手段による空燃比振動の周期をリッチ側とリーン側で同じ量だけ前記変更モードBの場合より長くするか、或いは空燃比振動の振幅をリッチ側とリーン側で同じ量だけ前記変更モードBの場合より大きくすることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
前記変更モードBを解除する場合は、前記空燃比振動手段による空燃比振動の周期を前記変更モードBの場合より長くすると共に空燃比振動の振幅を前記変更モードBの場合より大きくし、前記変更モードCを解除する場合は、前記空燃比振動手段による空燃比振動の周期を前記変更モードCの場合より長くするか、或いは空燃比振動の振幅を前記変更モードCの場合より大きくすることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014182030A JP6282962B2 (ja) | 2014-09-08 | 2014-09-08 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014182030A JP6282962B2 (ja) | 2014-09-08 | 2014-09-08 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016056708A true JP2016056708A (ja) | 2016-04-21 |
JP6282962B2 JP6282962B2 (ja) | 2018-02-21 |
Family
ID=55757770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014182030A Active JP6282962B2 (ja) | 2014-09-08 | 2014-09-08 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6282962B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11107831A (ja) * | 1997-09-30 | 1999-04-20 | Suzuki Motor Corp | 内燃機関の空燃比制御装置 |
JP2005337139A (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の空燃比制御装置 |
JP2012052462A (ja) * | 2010-08-31 | 2012-03-15 | Mitsubishi Motors Corp | 触媒下流側排ガスセンサの劣化診断装置 |
-
2014
- 2014-09-08 JP JP2014182030A patent/JP6282962B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11107831A (ja) * | 1997-09-30 | 1999-04-20 | Suzuki Motor Corp | 内燃機関の空燃比制御装置 |
JP2005337139A (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の空燃比制御装置 |
JP2012052462A (ja) * | 2010-08-31 | 2012-03-15 | Mitsubishi Motors Corp | 触媒下流側排ガスセンサの劣化診断装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6282962B2 (ja) | 2018-02-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4256898B2 (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JP4221026B2 (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JP4221025B2 (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JP4384129B2 (ja) | 触媒劣化検出装置 | |
JP4989738B2 (ja) | 内燃機関の排気浄化装置 | |
EP2063090B1 (en) | Control apparatus for internal combustion engine | |
US8965662B2 (en) | Abnormality determining apparatus for air-fuel ratio sensor | |
US20120298085A1 (en) | Fuel injection control apparatus for an internal combustion engine | |
JP2013007277A (ja) | 多気筒内燃機関の気筒間空燃比ばらつき異常検出装置 | |
JP4548443B2 (ja) | 内燃機関の酸素センサ故障診断装置 | |
JP6309474B2 (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JP5337140B2 (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JP6282962B2 (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JP4681511B2 (ja) | エンジンの失火時出力あるいは負荷制限運転方法及びその装置 | |
JP2009209861A (ja) | 内燃機関の排気系診断装置 | |
JP4936018B2 (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JPH10238338A (ja) | エンジンの空燃比制御装置 | |
JP2005042676A (ja) | 酸素濃度センサの故障検知装置 | |
JP4825297B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP2010019138A (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JP2938288B2 (ja) | 内燃機関用触媒劣化検出装置 | |
JPH07116931B2 (ja) | 内燃機関の触媒劣化判別装置 | |
JP5951068B1 (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置および空燃比制御方法 | |
JP5271405B2 (ja) | 内燃機関の空燃比制御装置 | |
JP5194147B2 (ja) | 内燃機関の診断装置および制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170315 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20171026 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171031 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171221 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180109 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180125 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6282962 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |