JP2016056118A - バナナの果実への害虫被害軽減方法 - Google Patents

バナナの果実への害虫被害軽減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バナナの果実への害虫被害を軽減する新しい方法を提供すること。
【解決手段】帯状のネットを、バナナの花軸、花序、葉柄及び偽茎から選ばれる少なくとも1個所に巻き付ける工程を有することを特徴とするバナナの果実への害虫被害軽減方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、バナナの果実への害虫被害軽減方法に関する。
果実を食用とするバナナにおいては、果実への害虫被害は深刻な問題であり、従来から、害虫防除を目的として殺虫剤が施用されている。また、害虫から果実を保護するために、袋で果実を被覆する技術が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2002−027848号公報 特開2002−191242号公報
本発明は、バナナの果実への害虫被害を軽減する新しい方法を提供することを課題としている。
本発明者は、帯状のネットを、バナナの花軸、花序、葉柄及び偽茎から選ばれる少なくとも1個所に巻き付けることにより、バナナの果実への害虫被害を軽減することができることを見出した。すなわち、本発明は、次の通りである。
[1] 帯状のネットを、バナナの花軸、花序、葉柄及び偽茎から選ばれる少なくとも1個所に巻き付ける工程を有することを特徴とするバナナの果実への害虫被害軽減方法。
[2] 前記ネットを2個所以上に巻き付ける[1]に記載の方法。
[3] 前記ネットが、熱可塑性樹脂製ネットである[1]又は[2]に記載の方法。
[4] 前記ネットが、殺虫活性成分が含有されてなる熱可塑性樹脂製ネットである[1]又は[2]に記載の方法。
[5] 前記殺虫活性成分が、ピレスロイド系殺虫剤及び昆虫成長制御剤からなる群より選ばれる少なくとも1種である[4]に記載の方法。
[6] 前記害虫被害が、カイガラムシ、アリ、アザミウマ及びゾウムシからなる群より選ばれる少なくとも1種の害虫による被害である[1]〜[5]のいずれか一項に記載の方法。
本発明によれば、バナナの果実への害虫被害を軽減することができる。
編構造のネットの部分図である。 織構造のネットの部分図である。 網目の形状が四角形であるネットの部分図である。 網目の形状が六角形であるネットの部分図である。
本発明において、バナナとは、バショウ科バショウ属に属する植物のうち、果実を食用とする植物のことである。
本発明におけるネットとは、網目を形成するように、糸を編むか、又は織ることにより形成されるものである。図1は、糸1を、多数の網目3を形成するように、編んで形成された、編構造のネットの一例を示し、図2は、糸1を、多数の網目3を形成するように、織って形成された、織構造のネットの一例を示している。糸の素材は、天然繊維、ガラス繊維又は合成繊維であり、天然繊維としては、パルプ、セルロース、綿、ジュート及び麻製の天然繊維が挙げられ、合成繊維としては、熱可塑性樹脂製の合成繊維が挙げられる。糸の太さは、ネットとしての強度を維持できる太さである必要があり、通常10〜1000デニール、好ましくは50〜500デニール、更に好ましくは50〜300デニールの範囲である。
前記ネットにおける網目の形状は、多角形であることが好ましく、多角形としては、四角形、六角形及び八角形等が挙げられる。図3は、網目の形状が四角形であるネットの一例を示し、図4は、網目の形状が六角形であるネットの一例を示している。また、本発明においては、網目の形状が単一であるネットの使用が好ましく、かかるネットにおける網目の形状は、四角形又は六角形が好ましい。網目の大きさ(ホールサイズ)は、通常0.1〜50mm、好ましくは0.2〜20mm、より好ましくは0.2〜10mmの範囲である。網目の形状が四角形の場合、網目の大きさは対辺間の距離で表され、図3におけるa及びbである。また、二辺のなす角のうち、小さい方の角度は、通常60〜90度の範囲である。当該角度が90度であり、且つaとbとが同一である場合、網目の形状は正方形であり、網目の大きさは正方形の一辺の長さで表される。網目の形状が六角形又は八角形の場合、網目の大きさは対角線の長さで表される。なお、網目の形状が六角形の場合の網目の大きさは、図4におけるcである。
本発明においては、熱可塑性樹脂製ネットの使用が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、及びポリ塩化ビニル等が挙げられる。かかる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。また、ポリオレフィン系樹脂としては、次の化合物が好ましい。
(i)α−オレフィンの単独重合体:ポリエチレン、ポリプロピレン等。
(ii)エチレン−α−オレフィン共重合体:エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体等。
(iii)エチレン性不飽和結合を有する有機カルボン酸誘導体とエチレンとの共重合体:エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メチルメタクリレート共重合体等。
熱可塑性樹脂製ネットは、熱可塑性樹脂を紡糸して得られる糸(以下、熱可塑性樹脂糸と記す)から形成される。熱可塑性樹脂糸は、熱可塑性樹脂を溶融混練し、次いで溶融紡糸することにより得られる。溶融混練は、押出機、ロール成形機、及びニーダー等の機器を使用して行うことができる。
前記熱可塑性樹脂製ネットは、紫外線吸収剤及び着色剤等の添加剤、殺虫活性成分、並びに共力剤等のその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分を含む熱可塑性樹脂製ネットは、前記の熱可塑性樹脂糸の製造方法において、熱可塑性樹脂とその他の成分とを混合して得られる混合物を溶融混練するか、熱可塑性樹脂とその他の成分とを別々に押出機等の機器にフィードして溶融混練することにより得ることができる。また、押出機により溶融混練する場合、その他の成分は、サイド押出機又はフィーダー等の原料添加装置を使用して、押出機の途中から添加してもよい。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール等のヒドロキシフェニル置換ベンゾトリアゾール化合物であるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート−等のベンゾエート系紫外線吸収剤が挙げられる。これら紫外線吸収剤の中では、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤又はベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。紫外線吸収剤の含有量は、前記熱可塑性樹脂ネット100重量%に対して、通常0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜25重量%の範囲である。
着色剤としては、無機顔料、有機顔料及び染料が挙げられる。
無機顔料としては、例えば、酸化物(二酸化チタン(PW−6)、亜鉛華(PW−4)、べんがら(PR−101)、鉄黒(PBk−11))、複合金属酸化物(チタンイエロー(PY−53)、コバルトブルー(PB−28)、亜鉛フェライト(PBr−11)、バナジウム酸ビスマス(PY−184))、水酸化物(黄色酸化鉄(PY−42)、硫化物(カドミウムイエロー(PY−37)、カドミウムレッド(PR−108))、クロム酸塩(黄鉛(PY−34)、モリブデートオレンジ(PR−104))、硫酸塩(沈降性硫酸バリウム(PW−21))、炭酸塩(沈降性炭酸カルシウム(PW−18))、珪酸塩(群青=ウルトラマリンブルー(PB−29)、ホワイトカーボン(PW−27))、フェロシアン化物(紺青(PB−27))、燐酸塩(マンガンバイオレット(PV−6)、コバルトバイオレット(PB−14))、炭素(カーボンブラック(PBk−7))、金属粉(アルミニウム粉(PM−1)、ブロンズ粉(PM−2)、亜鉛末(PM−6))、パール顔料(酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母)がある。
有機顔料としては、例えば、染付けレーキ(ローダミン6Gレーキ(PR−81))、キノリンイエローレーキ(PY−116))、アゾ系(レーキレッドC(PR−53:1)、ブリリアントカーミン6B(PR−57:1)、ボルドー10B(PR−63:1)、ナフトールASレッド(PR−243)、溶性アリライドイエロー(PY−61)、トルイジンレッド(PR−3)、パーマネントオレンジ2G(PO−5)、ナフトールレッドF5RK(PR−170)、パーマネントレッドFB(PR−5)、ベンズイミダゾロンカーミンHF4C(PR−185)、アリライドイエローG(PY−1)、アリライドイエロー10G(PY−3)、ベンズイミダゾロンイエローH3G(PY−154)、ジアリライドイエローHR(PY−83)、ジアリライドイエローH10G(PY−81)、ファーストイエローR(PY−10)、ピラゾロンオレンジ(PO−13)、ピラゾロンレッド(PR−38)、縮合アゾレッドBRN(PR−144)、縮合アゾスカーレットRN(PR−166)、縮合アゾイエロー3G(PY−93)、縮合アゾイエローGR(PY−95))、フタロシアニン系(無金属銅フタロシアニンブルー(PB−16)、銅フタロシアニンブルー(PB−15、15:1〜15:6)、銅フタロシアニンブルー(PB−15:1、15:2)、銅フタロシアニングリーン(PG−7)、臭素化銅フタロシアニングリーン(PG−36))、縮合多環系(インダンスロンブルー(PB−60)、フラバンスロンイエロー(PY−24)、チオインジゴマゼンタ(PY−38)、チオインジゴボルドー(PR−88)、ペリノンオレンジ(PO−43)、ペリノンレッド(PR−194)、ペリレンレッド(PR−178)、ペリレンマルーン(PR−179)、キノフタロンイエロー(PY−138)、ジオキサジンバイオレット(PV−23)、無置換キナクリドンレッド(PV−19)、キナクリドンマゼンタ(PR−122)、イソインドリノンイエローG(PY−109)、イソインドリノンイエローR(PY−110)、ニッケルアゾイエロー(PG−10)、イソインドリンイエロー(PY−139)、ジケトピロロピロール(DPP)、レッド(PR−254,255,264,272))、ニトロ系(ナフトールイエローS)、ニトロン系(ピグメントグリーンB(PG−8))、昼光蛍光(ルモゲンイエロー)、その他アジン系(アニリンブラック(PBk−1))がある。
染料としては、例えば、アゾ系(Solvent Yellow 14、Solvent Yellow 16、Solvent Red 24、Solvent Red 27)、アンスラキノン系(Solvent Red 52)、キノリン系(Disperse Yellow54、Disperse Yellow 160)、ペリレン系(Solvent Green 5)、ペリノン系(Solvent Orange 60)、メチン系(Solvent Orange 80、Solvent Yellow 93)、チオインジゴ系(Vat Red 41)、複素環系(Solvent Orange 63)、塩基性染料、酸性染料がある。
着色剤の含有量は、前記熱可塑性樹脂ネット100重量%に対して、通常0.03〜2.4重量%、好ましくは0.06〜1.2重量%の範囲である。
本発明においては、殺虫活性成分が含有されてなる熱可塑性樹脂製ネットの使用が好ましい。殺虫活性成分としては、ピレスロイド系殺虫剤及び昆虫成長制御剤が挙げられる。
ピレスロイド系殺虫剤としては、例えば、アクリナトリン(acrinathrin)、アレスリン(allethrin)、d−アレスリン、dd−アレスリン、ビフェントリン(bifenthrin)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、ベータシフルトリン(beta−cyfluthrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、ガンマシハロトリン(gamma−cyhalothrin)、ラムダシハロトリン(lambda−cyhalothrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、アルファシペルメトリン(alpha−cypermethrin)、シータサイパーメトリン(theta−cypermethrin)、ゼータシペルメトリン(zeta−cypermethrin)、シフェノトリン(cyphenothrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、ジメフルトリン(dimefluthrin)、エンペントリン(empenthrin)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エトフェンプロックス(etofenprox)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルフェンプロックス(flufenprox)、フルメトリン(flumethrin)、フルバリネート(fluvalinate)、フラメトリン(furamethrin)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、イミプロトリン(imiprothrin)、メトフルトリン(metofluthrin)、ペルメトリン(permethrin)、フェノトリン(phenothrin)、d−フェノトリン、プラレトリン(prallethrin)、プロフルトリン(profluthrin)、ピレトリン(pyrethrins)、レスメトリン(resmethrin)、d−レスメトリン、シラフルオフェン(silafluofen)、タウフルバリネート(tau−fluvalinate)、テフルトリン(tefluthrin)、テラレスリン(terallethrin)、テトラメトリン(tetramethrin)、d−テトラメトリン、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、天然ピレトリンが挙げられ、ペルメトリン、デルタメトリン、アルファシペルメトリン、ラムダシハロトリン及びエトフェンプロックスからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
上記化合物において、光学異性体、立体異性体、及び幾何異性体等の異性体が存在する場合は、それらを含む。
昆虫成長制御剤としては、具体的には、幼若ホルモン活性化合物やキチン合成阻害剤を挙げることができる。幼若ホルモン活性化合物としては、例えば、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、ヒドロプレン(hydroprene)、メトプレン(methoprene)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)が挙げられる。キチン合成阻害剤としては、例えば、エトキサゾール(etoxazole)、ビストリフルロン(bistrifluron)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、フルアズロン(fluazuron)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、トリフルムロン(triflumuron)が挙げられる。
殺虫活性成分の含有量は、前記熱可塑性樹脂ネット100重量%に対して、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜10重量%の範囲である。
本発明において使用する熱可塑性樹脂製ネットが、ピレスロイド系殺虫剤と昆虫成長制御剤とを含む場合、ピレスロイド系殺虫剤と昆虫成長制御剤との配合比は、重量比で通常1:10000〜1000:1、好ましくは1:1000〜100:1、より好ましくは1:20〜20:1、より一層好ましくは1:10〜10:1の範囲であり、最も好ましくは1:5〜5:1の範囲である。
ピレスロイド系殺虫剤と昆虫成長制御剤との組み合わせとしては、例えば以下の組み合わせが挙げられる。
・ペルメトリンとピリプロキシフェン
・デルタメトリンとピリプロキシフェン
・アルファシペルメトリンとピリプロキシフェン
・エトフェンプロックスとピリプロキシフェン
・ペルメトリンとメトプレン
・デルタメトリンとメトプレン
・アルファシペルメトリンとメトプレン
・エトフェンプロックスとメトプレン
上記の組み合わせの中でも、ペルメトリンとピリプロキシフェンとの組み合わせが好ましい。
また、ペルメトリンとピリプロキシフェンとの配合比の例としては、重量比で2:1が挙げられる。
なお、殺虫活性成分が含有されてなる熱可塑性樹脂製ネットとして、市販されているネットを使用することができる。かかるネットとしては、例えば、BASF SEのInterceptor(登録商標)(アルファ-シペルメトリンを含むポリエステル製ネット)、Clarke Moquito Control Product Inc.のDuraNet(登録商標)(アルファ-シペルメトリンを含むポリエチレン製ネット)、Tanna Netting Co. LtdのDawa Plus(登録商標)(デルタメトリンを含むポリエステル製ネット)、Bestnet Europe LtdのNetProtect(登録商標)(デルタメトリンを含むポリエチレン製ネット) 、Syngenta AGのIconet(登録商標)(ラムダ-シハロトリンを含むポリエステル製ネット)、Sumitomo ChemicalのOlyset(登録商標)(ペルメトリンを含むポリエチレン製ネット)、Bayer Crop Science AGのLifenet(登録商標)(デルタメトリンを含むポリプロピレン製ネット)、及びVestergaard社のPermaNet(登録商標)(デルタメトリンを含むポリエステル製ネット又はポリエチレン製ネット)が挙げられる。
共力剤としては、例えば、次のものが挙げられる。
・α−[2−(2−ブトキシエトキシ)エトキシ]−4,5−メチレンジオキシ−2−プロピルトルエン [ピペロニルブトキサイド(PBO)]
・N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ(2,2,2)オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド [サイネピリン500]
・ステアリン酸ブチル
・ビス−(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル [S−421]
・N−(2−エチルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド [MGK264]
共力剤の含有量は、前記熱可塑性樹脂ネット100重量%に対して、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜10重量%の範囲である。
殺虫活性成分及び共力剤が含有されてなる熱可塑性樹脂製ネットとして、市販されているネットを使用することができる。かかるネットとしては、例えば、Sumitomo ChemicalのOlyset plus(登録商標)(ペルメトリン及びPBOを含むポリエチレン製ネット)及びVestergaard社のPermaNet 3.0(登録商標)(デルタメトリンを含むポリエステルと、デルタメトリン及びPBOを含むポリエチレンとを組み合わせたネット)が挙げられる。
本発明において帯状とは、一定の幅を有する細長い平面形状を意味する。帯状のネットの幅は、巻き付ける個所により適宜変更し得るが、通常1cm〜2m、好ましくは2cm〜1mの範囲である。また、その長さは、巻き付けるのに必要な長さであればよく、通常10cm〜30m、好ましくは20cm〜20m、より好ましくは30cm〜10mの範囲である。
本発明は、帯状のネットを、バナナの花軸(peduncle)、花序(inflorescence)、葉柄(petiole)及び偽茎(pseudostem)から選ばれる少なくとも1個所に巻き付ける工程(以下、工程Aと記す)を有することを特徴とする。一個体につき、通常1〜10個所、好ましくは1〜5個所の範囲で巻き付ける。本発明において巻き付けるとは、帯状のネットを、その面が弛まないようにして、前記の各部位の表面を覆うように巻くことを意味する。前記の各部位は、害虫が地面や葉から果実又は花へ移動する際に通過する部位であるため、当該部位にネットを巻き付けて障壁を設けることにより害虫の果実又は花への到達を妨げ、その結果、果実への害虫被害を軽減することができる。また、本発明においては、ネットの網目構造が害虫の通過を阻害するのに効果的に機能する。これらのことから、当該部位の表面に密着させるようにして帯状のネットを少なくとも1周させる必要がある。また、工程Aにおいて、2周以上巻き付けることによりさらに高い害虫被害軽減効果を発揮させることができる。2周以上巻き付ける場合は、巻き付けたネットの上に(略同じ位置で)重ねて巻き付けるか、ネットの一部が重なるように位置をずらしながららせん状に巻き付ける。帯状のネットで覆われている幅は、巻き付ける部位や巻き付け方によって変わり得るが、通常1cm〜3m、好ましくは2cm〜2mの範囲となるように巻き付ける。
また、工程Aにおいて、帯状のネットを前記の各部位から選ばれる2個所以上に巻き付けることにより障壁が複数設けられるため、さらに高い害虫被害軽減効果が期待できる。その場合、巻き付ける個所は、同じ部位から選ぶか、異なる部位から選ぶこともできる。本発明においては、バナナの生長とともにネットを巻き付けた部位が太くなっても、ネットが伸縮するため裂けたりせず、生長を妨げることなく巻き付けた状態を長期間維持することができる。
バナナにおいては、地上部に高く伸びた茎のような部分(葉鞘部)を偽茎と呼び、その先端から苞(bract)で覆われた花序(inflorescence)が出現する。花序は、花軸(peduncle)が伸長するにつれて下垂し、苞が1枚ずつ外側にめくれると二列に並んだ雌花が順次現れ、結実期に達すると子房がそれぞれ肥大して果実の房(bunch)が形成される。このように、バナナは結実部位が集中しているため、結実部位への害虫の到達を妨げ得る部位にネットを巻き付けることにより、効率よく果実への害虫被害を軽減することができる。すなわち、本発明の好適な態様は、帯状のネットを、バナナの花軸、花序及び偽茎から選ばれる少なくとも1個所に巻き付ける態様であり、さらに好適な態様は、帯状のネットを、バナナの花軸及び偽茎から選ばれる少なくとも1個所に巻き付ける態様である。花軸に巻き付ける場合、巻き付ける位置としては花序の近傍が好ましく、巻き付ける時期としては、花軸の伸長中、特に花軸の出現後すぐが好ましい。花序に巻き付ける場合は、帯状のネットを、苞で覆われた花序の出現後すぐに、当該花序に巻き付ける。偽茎に巻き付ける場合、巻き付ける位置はバナナの品種や生育段階によって変更し得るが、偽茎の地上部の高さに応じて、偽茎の地上50〜300cmの範囲が覆われるように巻き付ける。本発明を実施する時期は、バナナの栽培期間中であればよく、結実前でもよいし、結実後でもよい。また、害虫の発生前でもよいし、発生後であってもよい。
本発明は、工程Aに次いで、工程Aで巻き付けたネットを固定する工程を実施する。ネットを固定する方法としては、紐で縛り、固定する方法、粘着テープ、ステープラー等を使用して固定する方法、予めフック又は面ファスナーをネットに取り付けておき、それにより固定する方法、及び、ネットの端を、巻き付けたネットに挟み込んで固定する方法等が挙げられる。また、巻き付けた後、ネットの端と端とを結ぶか、ネットの端を二分して結ぶことにより固定することもできる。らせん状に巻き付ける場合には、巻き付けた後、ネットの端を、巻き付けたネットに挟み込んで固定する方法により固定することが好ましい。
本発明は、通常の栽培体系に組み込んで適用することができる。また、ネットを巻き付けた状態で、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、植物ホルモン等を施用してもよい。殺虫剤の施用は、植物体の一部、例えば花序への薬剤インジェクションも含まれる。花序にインジェクションする場合は、花序の出現後すぐに施用するのが好ましい。インジェクションする場合に使用される好適な殺虫剤としては、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサム、アセタミプリド、チアクロプリド等のネオニコチノイド系殺虫剤、ラムダ‐シハロトリン、ビフェンスリン等のピレスロイド系殺虫剤、クロルピリホス、アバメクチン、スピノサド、メソミル、フィプロニル等が挙げられる。
本発明においては、果実の房に、バナナバッグ等の果実袋を取り付けることができる。ネットを巻き付ける箇所が花軸である場合、巻き付けたネットの一部を覆うように、重ねてバナナバッグを被せても良い。果実袋は殺虫剤等を含む果実袋であっても良い。果実袋に含まれる好適な殺虫剤の例として、クロルピリフォスやビフェントリンが挙げられる。また、殺虫活性成分を含むバナナバッグとして、市販されているバナナバッグを使用することができる。かかるバナナバッグとしては、例えば、Makhteshim Agan SA Ltd.のPyritilene(登録商標)Blue Banana Bags(クロルピリフォスを含浸させた熱可塑性樹脂製バッグ)や、FMC CorporationのStarbunch Banana Bags(ビフェントリンを含浸させた熱可塑性樹脂製バッグ)が挙げられる。バナナバッグを取り付ける時期としては、苞で覆われた花序が出現してから約2週間後の、苞が1枚外側にめくれて雌花が出現した時期が挙げられる。苞で覆われた花序の出現後すぐに、当該花序に覆い被せるようにして取り付けることもできる。
本発明における害虫は昆虫だけではなく、ダニ類、クモ類も含む。例えば、双翅目(Diptera)、ゴキブリ目(Blattaria)、ハサミムシ目(Dermaptera)、半翅目(Hemiptera)、膜翅目(Hymenoptera)、直翅目(Orthoptera)、シロアリ目(Isoptera)、真正クモ目(Araneida)、鱗翅目(Lepidoptera)、鞘翅目(Coleoptera)、アザミウマ目(Thysanoptera)、ダニ目(Acarina)、ムカデ網(Chilopoda)及びヤスデ網(Diplopoda)等が挙げられる。
本発明は、カイガラムシ(coccoids)、アリ、アザミウマ(thrips)及びゾウムシ(weevil)による果実への被害軽減方法として好適である。
カイガラムシは、カイガラムシ上科(Coccoidea)に属する昆虫であり、シュロマルカイガラムシ(Abgrallaspis cyanophylli)、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、アカマルカイガラモドキ(Aonidiella inornata)、オスベッキーマルカイガラムシ(Aonidiella orientalis)、ウスイロマルカイガラムシ(Aspidiotus destructor)、アカホシマルカイガラムシ(Chrysomphalus aonidum)、オンシツマルカイガラムシ(Chrysomphalus dictyospermi)、ランシロカイガラムシ(Diaspis boisduvalii)、ヤシシロマルカイガラムシ(Hemiberlesia lataniae)等、クロイトカイガラムシ(Ischnaspis longirostris)、タコノキナガカイガラムシ(Pinnaspis buxi)、アオキシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis cockerelli)、パパイヤシロナガカイガラムシ(Pseudaulacaspis papayae)等のマルカイガラムシ科のカイガラムシ、ヒラタカタカイガラムシ(Coccus hesperidum)、ミドリカタカイガラムシ(Coccus viridis)、カメノコウカタカイガラムシ(Eucalymnatus tessellatus)、ハンエンカタカイガラムシ(Saissetia coffeae)等のカタカイガラムシ科のカイガラムシ、エジプトワタフキカイガラムシ(Icerya aegyptiaca)等のワタフキカイガラムシ科のカイガラムシ、Steatococcus samaraius、パイナップルコナカイガラムシ(Dysmicoccus brevipes)、バナナコナカイガラムシ(Dysmicoccus neobrevipes)、フタスジコナカイガラムシ(Ferrisia virgata)、Nipaecoccus nipae、ミカンコナカイガラムシ(Planococcus citri)、Planococcus minor、バナナオナガコナカイガラムシ(Pseudococcus elisae)、ビーズレイコナカイガラムシ(Pseudococcus jackbeardsleyi)、Pseudococcus orchidicola等のコナカイガラムシ科のカイガラムシ等が挙げられる。
アリは、アリ科(Formicidae)に属する昆虫であり、シロナガキアリ(Anoplolepis gracilipes)、Brachymyrmex obscurior、オーストラリアオオアリ(Camponotus consobrinus)、Camponotus pennsylvanicus、Camponotus variegatus、トビイロケアリ(Lasius niger)、Nylanderia vaga、Nylanderia bourbonica、オーストラリアツムギアリ(Oecophylla smaragdina)、ヒゲナガアメイロアリ(Paratrechina longicornis)、ウスヒメキアリ(Plagiolepis alluaudi)、Solenopsis属のアリ等が挙げられる。
アザミウマはアザミウマ目に属する昆虫であり、Chaetanaphothrips signipennis、Chaetanaphothrips clarus、ランノオビアザミウマ(Chaetanaphothrips orchidii)、Hercinothrips bicinctus、クリバネアザミウマ(Hercinothirps femoralis)、Thrips florum、ハナアザミウマ(Thrips hawaiiensis)、Frankliniella parvula 、Elixothrips brevisetis等が挙げられる。
ゾウムシはゾウムシ上科(Curculionoidea)に属する昆虫であり、バショウオサゾウムシ(Cosmopolites sordidus)、バナナツヤオサゾウムシ(Odoiporus longicollis)、バショウコクゾウムシ(Polytus mellerborgi)等が挙げられる。
本発明において果実への害虫被害とは、果実に対する害虫の直接的な摂食又は吸汁に起因する被害のほかに、果実への害虫の卵及び排泄物の付着、害虫の果実への固着、また蟻酸等の分泌による果実表面の損傷を含む。上記の通り、本発明により、果実への害虫の排泄物の付着を軽減することができ、その結果、すす病等の病気の発生が軽減される。また、本発明を結実前に実施する場合には、害虫が花を加害することによって起こる果実の結実不全や果実の変形、変色、亀裂等の品質低下を軽減することができる。さらに、本発明は、アリ等によるカイガラムシの保護、養育、運搬を防止することにより、カイガラムシの増殖、移動を抑制し、果実への被害を軽減することができる。
まず、本発明に使用するネットの製造方法を参考例として示す。
[参考例1]
2−(3−t−butyl−2−hydroxy−5−methylphenyl)−5−chlorobenzotriazole(商品名スミソーブ300:住友化学社製)1.5重量部と、2−Hydroxy−4−n−octoxybenzophenone(商品名スミソーブ130:住友化学社製)2.0重量部と、非晶質シリカ10.0重量部と、ステアリン酸亜鉛7.0重量部と、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)0.4重量部とを、スーパーミキサーで攪拌混合し、粉末Aを得た。単軸押出機150℃でポリエチレンを溶融させたところへ、粉末Aをポリエチレン79.1重量部に対して20.9重量部となるように加えて混練し、ダイスから溶融混練物をストランド状に押出し、水冷の後、ペレタイザーで切断し、円柱形状のマスターバッチペレットAを得た。
次に、得られたマスターバッチペレットA20.0重量部と、ポリエチレン80.0重量部とを、攪拌混合した。次に、得られた混合物から、加工温度240℃にて、太さ150デニールのモノフィラメントを紡糸した。そして、得られた樹脂糸を、大きさ4mmの六角形の網目を形成するように、編んで、編み構造のネットを幅4m、長さ200mとなるよう作製した。
[参考例2]
2−(3−t−butyl−2−hydroxy−5−methylphenyl)−5−chlorobenzotriazole(商品名スミソーブ300:住友化学社製)1.5重量部と、2−Hydroxy−4−n−octoxybenzophenone(商品名スミソーブ130:住友化学社製)2.0重量部と、ペルメトリン10.0重量部と、ピリプロキシフェン5.0重量部と、非晶質シリカ5.0重量部と、ステアリン酸亜鉛7.0重量部と、BHT0.4重量部とを、スーパーミキサーで攪拌混合し、粉末Bを得た。単軸押出機150℃でポリエチレンを溶融させたところへ、粉末Bをポリエチレン69.1重量部に対して30.9重量部となるように加えて混練し、ダイスから溶融混練物をストランド状に押出し、水冷の後、ペレタイザーで切断し、円柱形状のマスターバッチペレットBを得た。
次に、得られたマスターバッチペレットB20.0重量部と、ポリエチレン80.0重量部とを、攪拌混合した。次に、得られた混合物から、加工温度240℃にて、太さ150デニールのモノフィラメントを紡糸した。そして、得られた樹脂糸を、大きさ4mmの六角形の網目を形成するように、編んで、編み構造のネットを幅4m、長さ200mとなるよう作製した。
[参考例3]
2−(3−t−butyl−2−hydroxy−5−methylphenyl)−5−chlorobenzotriazole(商品名スミソーブ300:住友化学社製)1.5重量部と、2−Hydroxy−4−n−octoxybenzophenone(商品名スミソーブ130:住友化学社製)2.0重量部と、ペルメトリン10.0重量部と、ピリプロキシフェン5.0重量部と、非晶質シリカ5.0重量部と、ステアリン酸亜鉛7.0重量部と、BHT0.4重量部と、着色剤(カーボンブラック(PBk−7))3.5重量部とを、スーパーミキサーで攪拌混合し、粉末Cを得た。単軸押出機150℃でポリエチレンを溶融させたところへ、粉末Cをポリエチレン65.6重量部に対して34.4重量部となるように加えて混練し、ダイスから溶融混練物をストランド状に押出し、水冷の後、ペレタイザーで切断し、円柱形状のマスターバッチペレットCを得た。
次に、得られたマスターバッチペレットC20.0重量部と、ポリエチレン80.0重量部とを、攪拌混合した。次に、得られた混合物から、加工温度240℃にて、太さ150デニールのモノフィラメントを紡糸した。そして、得られた樹脂糸を、大きさ4mmの六角形の網目を形成するように、編んで、編み構造のネットを幅4m、長さ200mとなるよう作製した。
[参考例4]
2−(3−t−butyl−2−hydroxy−5−methylphenyl)−5−chlorobenzotriazole(商品名スミソーブ300:住友化学社製)1.5重量部と、2−Hydroxy−4−n−octoxybenzophenone(商品名スミソーブ130:住友化学社製)2.0重量部と、ペルメトリン10.0重量部と、ピリプロキシフェン5.0重量部と、非晶質シリカ5.0重量部と、ステアリン酸亜鉛7.0重量部と、BHT0.4重量部と、着色剤(二酸化チタン(PW−6))3.2重量部と、着色剤(ピグメントレッド144)0.3重量部とを、スーパーミキサーで攪拌混合し、粉末Dを得た。単軸押出機150℃でポリエチレンを溶融させたところへ、粉末Dをポリエチレン65.6重量部に対して34.4重量部となるように加えて混練し、ダイスから溶融混練物をストランド状に押出し、水冷の後、ペレタイザーで切断し、円柱形状のマスターバッチペレットDを得た。
次に、得られたマスターバッチペレットD20.0重量部と、ポリエチレン80.0重量部とを、攪拌混合した。次に、得られた混合物から、加工温度240℃にて、太さ150デニールのモノフィラメントを紡糸した。そして、得られた樹脂糸を、大きさ4mmの六角形の網目を形成するように、編んで、編み構造のネットを幅4m、長さ200mとなるよう作製した。
以下、試験例により、本発明について更に詳細に説明する。なお、本発明は、これらの試験例に限定されない。
[試験例1]
上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅30cm、長さ2mの帯状にし、結実前のバナナの偽茎(直径約30cm)に重ねて巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、偽茎の地上170〜200cmとし、巻き付けた後、ネットの略中央1個所を紐で縛り、固定する。また、前記の範囲を、それぞれ偽茎の地上70〜100cm、偽茎の地上120〜150cm、偽茎の地上220〜250cm、又は偽茎の地上270〜300cmとし、別の個体のバナナに対して、前記と同様に帯状のネットを巻き付けて固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
[試験例2]
上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅30cm、長さ5mの帯状にし、結実前のバナナの偽茎(直径約30cm)にネットの一部が重なるように位置をずらしながららせん状に巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、偽茎の地上100〜200cmとし、巻き付けた後、ネットの端を、巻き付けたネットに挟み込んで固定する。また、前記の範囲を、それぞれ偽茎の地上50〜150cm、偽茎の地上150〜250cm、又は偽茎の地上200〜300cmとし、別の個体のバナナに対して、前記と同様に帯状のネットを巻き付けて固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
[試験例3]
上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅10cm、長さ1mの帯状にし、花軸(直径約5cm)に重ねて巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、花序の付け根を基点として5〜15cmとし、巻き付けた後、ネットの端と端とを結んで固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
[試験例4]
上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅10cm、長さ2mの帯状にし、花軸(直径約5cm)にネットの一部が重なるように位置をずらしながららせん状に巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、花序の付け根を基点として5〜35cmとし、巻き付けた後、ネットの端と端とを結んで固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
[試験例5]
試験例1と同様に、帯状のネットを結実前のバナナの偽茎に重ねて巻き付けて固定した後、それぞれの個体に対して、さらに、試験例4と同様に、帯状のネットをバナナの花軸にネットの一部が重なるように位置をずらしながららせん状に巻き付けて固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
[試験例6]
上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅30cm、長さ2mの帯状にし、結実前のバナナの偽茎(直径約30cm)に重ねて巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、偽茎の地上120〜150cmとし、巻き付けた後、ネットの略中央1個所を紐で縛り、固定する。花序を覆っている苞1枚が外側にめくれたら、花序全体が覆われるようにバナナバッグ(クロルピリフォスを含むまたは含まない)を被せ、花軸に紐で固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けず、且つバナナバッグを被せていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
[試験例7]
上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅30cm、長さ5mの帯状にし、結実前のバナナの偽茎(直径約30cm)にネットの一部が重なるように位置をずらしながららせん状に巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、偽茎の地上100〜200cmとし、巻き付けた後、ネットの端を、巻き付けたネットに挟み込んで固定する。さらに、花序が苞で覆われている時期に、花序にバナナバッグ(クロルピリフォスを含むまたは含まない)を被せ、花軸に紐で固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けず、且つバナナバッグを被せていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
[試験例8]
上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅10cm、長さ1mの帯状にし、花軸(直径約5cm)に重ねて巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、花序の付け根を基点として5〜15cmとし、巻き付けた後、ネットの端と端とを結んで固定する。花序を覆っている苞1枚が外側にめくれたら、花序全体が覆われるようにバナナバッグ(クロルピリフォスを含むまたは含まない)を被せ、花軸に紐で固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けず、且つバナナバッグを被せていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
[試験例9]
上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅30cm、長さ2mの帯状にし、結実前のバナナの偽茎(直径約30cm)に重ねて巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、偽茎の地上170〜200cmとし、巻き付けた後、ネットの略中央1個所を紐で縛り、固定する。さらに、上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅10cm、長さ1mの帯状にし、それぞれの個体の花軸(直径約5cm)に重ねて巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、花序の付け根を基点として5〜15cmとし、巻き付けた後、ネットの端と端とを結んで固定する。そして、花軸に巻き付けたネットのおよそ半分を覆うように花序にバナナバッグを被せ、花軸に紐で固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けず、且つバナナバッグを被せていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
[試験例10]
上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅30cm、長さ5mの帯状にし、結実前のバナナの偽茎(直径約30cm)にネットの一部が重なるように位置をずらしながららせん状に巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、偽茎の地上100〜200cmとし、巻き付けた後、ネットの端を、巻き付けたネットに挟み込んで固定する。さらに、上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅10cm、長さ2mの帯状にし、それぞれの個体の花軸(直径約5cm)にネットの一部が重なるように位置をずらしながららせん状に巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、花序の付け根を基点として5〜35cmとし、巻き付けた後、ネットの端と端とを結んで固定する。そして、花軸に巻き付けたネットのおよそ半分を覆うように花序にバナナバッグを被せ、花軸に紐で固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けず、且つバナナバッグを被せていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
[試験例11]
上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅30cm、長さ2mの帯状にし、結実前のバナナの偽茎(直径約30cm)に重ねて巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、偽茎の地上170〜200cmとし、巻き付けた後、ネットの略中央1個所を紐で縛り、固定する。また、前記の範囲を、それぞれ偽茎の地上70〜100cm、偽茎の地上120〜150cm、偽茎の地上220〜250cm、又は偽茎の地上270〜300cmとし、別の個体のバナナに対して、前記と同様に帯状のネットを巻き付けて固定する。苞で覆われた花序の出現後すぐに、当該花序にイミダクロプリド100g/L SL(Confidor(登録商標)100SL、バイエルクロップサイエンス社製)の1000倍水希釈液80mlをインジェクションする。花序を覆っている苞1枚が外側にめくれたら、花序全体が覆われるようにバナナバッグ(クロルピリフォスを含むまたは含まない)を被せ、花軸に紐で固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けず、薬液をインジェクションせず、且つバナナバッグを被せていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
[試験例12]
上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅30cm、長さ5mの帯状にし、結実前のバナナの偽茎(直径約30cm)にネットの一部が重なるように位置をずらしながららせん状に巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、偽茎の地上100〜200cmとし、巻き付けた後、ネットの端を、巻き付けたネットに挟み込んで固定する。苞で覆われた花序の出現後すぐに、当該花序にイミダクロプリド100g/L SL(Confidor(登録商標)100SL、バイエルクロップサイエンス社製)の1000倍水希釈液80mlをインジェクションする。花軸の伸長後、上記参考例1〜4のいずれかで作製されたネットを、幅10cm、長さ2mの帯状にし、花軸(直径約5cm)にネットの一部が重なるように位置をずらしながららせん状に巻き付ける。帯状のネットで表面を覆う範囲は、花序の付け根を基点として5〜35cmとし、巻き付けた後、ネットの端と端とを結んで固定する。花序を覆っている苞1枚が外側にめくれたら、花序全体が覆われるようにバナナバッグ(クロルピリフォスを含むまたは含まない)を被せ、花軸に紐で固定する。
通常の方法でバナナを栽培し、収穫時に、バナナ果実に寄生する害虫の数及び果実被害(食害程度)を調査する。また、果実の品質(排泄物の付着等による汚れ、結実不全、果実の変形、変色、亀裂等)を調査する。
帯状のネットを巻き付けず、薬液をインジェクションせず、且つバナナバッグを被せていない無処理区と比較して、バナナ果実に対する優れた被害軽減効果が確認できる。
本発明により、効率的にバナナの果実への害虫被害を軽減することができる。
1 糸
3 網目
a 長さ
b 幅
c 対角線

Claims (6)

  1. 帯状のネットを、バナナの花軸、花序、葉柄及び偽茎から選ばれる少なくとも1個所に巻き付ける工程を有することを特徴とするバナナの果実への害虫被害軽減方法。
  2. 前記ネットを2個所以上に巻き付ける請求項1に記載の方法。
  3. 前記ネットが、熱可塑性樹脂製ネットである請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ネットが、殺虫活性成分が含有されてなる熱可塑性樹脂製ネットである請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記殺虫活性成分が、ピレスロイド系殺虫剤及び昆虫成長制御剤からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載の方法。
  6. 前記害虫被害が、カイガラムシ、アリ、アザミウマ及びゾウムシからなる群より選ばれる少なくとも1種の害虫による被害である請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
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