JP2016055630A - 切断機 - Google Patents

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克己 大河内
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志星 張
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Abstract

【課題】切断材の上面に当接させるベースと、ベースの上面に支持された工具本体と、ベースの端面に当接させて切断刃を端面に平行に案内する平行定規を有する切断機において、従来平行定規の位置を微調整することが困難であった。本発明では、平行定規を微調整できるようにして当該切断機の使い勝手を高めることを目的とする。
【解決手段】ベース71に設けた第1ハンドル部76を利用して、平行定規78を切断刃12に対して平行移動可能とする平行度微調整機構80を設ける。平行度微調整機構80により平行定規78の切断刃12に対する平行度を微調整可能とする。
【選択図】図18

Description

本発明は、切断刃を回転させて例えば石材等の切断材を切断加工、溝切り加工等を行う石工用カッタ、携帯マルノコあるいは溝切りカッタ等の切断機に関する。
石材の切断加工には、石材の上面に当接させるベースと、ベースの上面側に支持された工具本体を備えた手持ち式の切断機が広く用いられている。工具本体は、駆動源としての電動モータと、電動モータにより回転する円形の切断刃と、作業者が把持するハンドル部を備えている。切断刃には、通常ダイヤモンドホイールと称されるものが用いられる。石材の上面にベースを当接させた状態でハンドル部を把持した作業者が当該切断機を切断方向に移動操作して回転する切断刃を石材に切り込ませることにより切断加工を行うことができる。下記の特許文献1には、石工用カッタに関して電動モータの冷却性能を高めるための技術が開示されている。
一般に石工用カッタを用いて行う切断加工であって、研磨加工により鏡面仕上げされたような密着度の高い石材の上面にベースを当接させて行う石材の切断加工では、石材の上面に対するベースの移動抵抗(摩擦抵抗)が大きくなって、当該切断機を石材の上面の面方向に沿って移動させるには大きな操作力が必要になる。この点、ベースに対する密着度が低い木材等の切断加工とは異なる。また、ベースを石材上面に密着させて移動させる結果、石材上面に付着した粉塵により石材上面に傷を付けてしまうことがある。
このため、従来よりこの種の切断機では、主として石材に対するベースの移動抵抗を低減するための工夫がなされている。例えば、ベース下面から水を流し出して石材の上面に対する密着度を小さくしてベースの移動抵抗を低減する技術が公知になっている。この注水式ベースによれば、石材の上面に流れ出た水により上面の粉塵を洗い流したり、切断部位の粉塵が飛散することを防止することもできる。
また、ベースの下面にローラを配置して石材の上面を転動させることにより移動抵抗を低減する技術が公知になっている。このローラ式ベースによれば、十分な給水設備のない場所であってもベースの移動抵抗を低減して効率よく切断加工を行うことができる。
しかしながら、従来、石材に対する移動抵抗を低減するために注水式ベースを備えた切断機とローラ式ベースを備えた切断機が提供されているものの、それぞれ専用ベースとして取り付けられているため、十分な注水設備がないような場所では注水式ベースはその機能を発揮することができず、ローラ式ベースでは石材面への接地面積が少ないため安定性が悪い問題があった。このように、従来の切断機は作業環境等によっては使いづらい場合があり、その取り扱い性(使い勝手)をより高める必要があった。
下記の特許文献2,3には、石工用カッタ等の切断機について、切断材の端面に定規を当接させて切断刃を切断材の端面に沿って平行に案内することにより精確な切断加工を実現する技術が開示されている。
特開2012−200845号公報 ブラジル国出願公開第PI1002850号明細書 特開平8−224701号公報
しかしながら、上記特許文献2に開示された技術では、切断刃に対する定規の位置及び平行度を調整することができない構成となっていた。また、上記特許文献3に開示された技術では定規の位置を大まかに変更可能な構成とはなっているものの切断刃に対する平行度を精確に微調整できる構成とはなっていなかった。切断材の端面に当接させて切断刃を案内する機能を有する平行定規については、精確な切断作業を常時安定して行えるようにする観点から切断刃に対する平行度を微調整できるようにして当該切断機の使い勝手を高める必要がある。本発明は、係る従来の問題に鑑みてなされたもので、切断機の使い勝手をより一層高めることを目的とする。
上記した課題は、以下の各発明によって解決される。第1の発明は、切断材の上面に当接させるベースと、ベースの上面に支持された工具本体を備え、工具本体は、電動モータと電動モータにより回転する切断刃を備え、切断刃を回転させつつ切断材に切り込ませて切断する構成とした切断機である。第1の発明では、切断材の端面に当接させる平行定規と、平行定規の切断刃に対する平行度を調整するための平行度微調整機構を備えた構成となっている。
第1の発明によれば、平行度微調整機構により平行定規の切断刃に対する平行度を微調整することができ、これにより精確な切断作業を常時安定して行えるようになる結果、当該切断機の加工精度を改善してその使い勝手を高めることができる。
第2の発明は、第1の発明において、平行定規に調整スリーブを設け、調整スリーブ内に、ベースに設けた支持バーを挿通させて、平行定規を切断刃に対して平行移動可能に支持した切断機である。
第2の発明によれば、平行度微調整機構の小型化及び簡易化を図ることができる。
第3の発明は、第2の発明において、支持バーを相互に平行に2本設け、この2本の支持バーについてそれぞれ調整スリーブ内に挿通させた切断機である。
第3の発明によれば、長い平行定規であっても精確に平行移動可能とすることができる。
第4の発明は、第2又は第3の発明において、ベースに設けたハンドル部を支持バーとして利用する構成とした切断機である。
第4の発明によれば、平行度微調整機構ひいては当該切断機の構成の簡略化を図ることができる。
第5の発明は、切断材の上面に当接させるベースと、ベースの上面に支持された工具本体を備え、工具本体は、電動モータと該電動モータにより回転する切断刃を備え、切断刃を回転させつつ切断材に切り込ませて切断する構成とした切断機であって、ベースとして、切断材の上面とベースの下面との間に対して注水可能な注水式ベースと、切断材の上面に対して転動されるローラを備えたローラ式ベースとを任意に選択して取り付け可能な切断機である。
第5の発明によれば、十分な注水設備が用意されている場所では、注水式ベースを取り付けることにより切断材との間の移動抵抗を小さくして切断作業を迅速に行うことができる。十分な注水設備がない場所では、ローラ式ベースを取り付けることにより切断材との間の移動抵抗を小さくして切断作業を迅速に行うことができる。このように第5の発明によれば、工具本体を共用しつつ、作業環境に合わせてベースを交換することにより、当該切断機の取り扱い性(使い勝手)を高めることができ、これにより切断作業を迅速に行うことができる。
第6の発明は、第5の発明において、ベースは、工具本体を支持するフレーム部と、フレーム部の下面側に取り付けるアタッチメントを備え、アタッチメントとして、切断材の上面とベースの下面との間に注水可能な注水アタッチメントと、切断材の上面に対して転動されるローラを備えたローラアタッチメントを任意に選択してフレーム部に取り付けて注水式ベースとローラ式ベースを任意に選択して取り付け可能な切断機である。
第6の発明によれば、工具本体とベースのフレームを共用しつつ、アタッチメントを作業環境等に合わせて交換することにより、注水式ベースとローラ式ベースを任意に選択して取り付けることができる。
第7の発明は、第6の発明において、フレーム部は、切断材の上面に対して傾斜する傾斜部を備え、傾斜部に工具本体が支持されて切断刃を切断材の上面に対して傾斜させて切り込み可能な切断機である。
第7の発明によれば、切断材の傾斜切りを行う場合に、注水式ベース若しくはローラ式ベースを用いることにより、当該ベースと切断材との間の移動抵抗を小さくして切断作業を迅速に行うことができる。また、十分な注水設備の有無により注水式ベースとローラ式ベースを交換して取り付けることにより、切断作業の迅速化を図ることができる。このように、切断材の上面に対して切断機(切断刃)を傾斜させた姿勢で用いる傾斜切りの場合には、切断機の重心がベースを切断材の上面から浮き上がらせる方向に作用する結果、作業者はより大きな力で当該切断機のベースを切断材の上面に押し付ける必要がある。この傾斜切りの場合に、注水式ベース若しくはローラ式ベースを用いることにより切断材の上面との間の移動抵抗を小さくできることから、作業者の労力を低減しつつ切断作業の迅速化を図ることができ、この点で第5〜第7の発明によれば、傾斜切りの場合に特に有益なる作用効果を得ることができる。
第8の発明は、切断材の上面に当接させるベースと、ベースの上面に支持された工具本体を備え、工具本体は、電動モータと電動モータにより回転する切断刃を備え、切断刃を回転させつつ切断材に切り込ませて切断する構成とした切断機であって、ベースは、工具本体を支持するフレーム部と、フレーム部の下面に設けられ、切断材の上面に対して転動されるローラを有するローラアタッチメントと、フレーム部に支持され、切断加工時に切断材の端面に当接される案内部を備え、非切断加工時に案内部を切断材の上面に当接させて自立させた状態では、ローラが切断材の上面から離間した状態となる切断機である。
第8の発明によれば、切断加工時には案内部を切断材の端面に当接させることにより、ローラアタッチメントを切断材の上面に当接させて切断材の上面に対する移動抵抗を低減した状態で切断作業を楽に行うことができる。切断作業を行わない非切断加工時には、案内部及びフレームを切断材の上面に当接させることにより当該切断機を切断材の上面に自立させることができる。この自立状態ではローラアタッチメントの各ローラが切断材の上面から離間した(浮き上がった)状態となる。このことから、切断機を切断材の上面に自立状態で置く場合に、ローラの損傷を未然に防止することができるとともに、当該ローラによる切断材の傷つきを防止することができる。
第9の発明は、切断材の上面に当接させるベースと、ベースの上面に支持された工具本体を備え、工具本体は、電動モータと電動モータにより回転する切断刃を備え、切断刃を回転させつつ切断材に切り込ませて切断する構成とした切断機であって、ベースは、切断材の上面に対して傾斜する傾斜部を有し、この傾斜部に工具本体が支持されて切断刃を切断材に対して斜めに切り込ませて傾斜切り可能とされ、かつ傾斜部に、切断加工時に切断材の端面に当接させる平行定規を備えており、この平行定規に使用者が把持するグリップ部を備えた切断機である。
第9の発明によれば、作業者は様々な姿勢で傾斜切り作業を行う際にグリップ部を把持して当該切断機を楽に移動させることができる。
第10の発明は、切断材の上面に当接させるベースと、ベースの上面に支持された工具本体を備え、工具本体は、電動モータと電動モータにより回転する切断刃を備え、切断刃を回転させつつ切断材に切り込ませて切断する構成とした切断機であって、ベースの下面に、切断材の上面に対して転動させる多数のローラを当該ベースの下面の全領域にわたって配置した切断機である。
第10の発明によれば、切断材の上面にベースを当接させた際における当該切断機の姿勢をより安定させることができ、これにより正確な切断作業を迅速かつ楽におこなうことができる。
第11の発明は、第10の発明において、ローラを共通の支軸に回転自在に複数個支持してなるローラ列を、前後方向に複数列配置した切断機である。
第11の発明によれば、ベースの下面のほぼ全領域にわたる範囲に多数のローラが極力間隔を詰めて配置されており、これにより切断機の姿勢をより一層安定化することができる。例えば、切断作業開始直後(切断刃の切り込み開始時)若しくは切断作業終了直前(切断刃の切断部位からの離脱直前)であってベースの一部のみが切断材の上面に当接された状態であっても、間隔をあけてローラを配置した構成に比してより多くのローラが切断材の上面に当接されることから当該切断機の姿勢をより安定させることができる。ローラを例えばベース下面の前部と後部に間隔をあけて配置した場合には、切断作業開始直後と切断作業終了直前では、前部側と後部側の一方のみのローラが切断材の上面に当接され、その結果切断機の姿勢が安定しにくくなり、その分だけ作業者の労力が大きくなる。第11の発明によれば、係る場合であってもより多くのローラが切断材の上面に当接されることにより、当該切断機の姿勢が安定し、その分作業者の労力を低減することができ、当該切断機の作業性及び取り扱い性を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る切断機の後面図である。本図は、ローラアタッチメントを取り付けた状態を示している。 第1実施形態の切断機を図1中矢印(II)方向から見た正面図である。本図は、ローラアタッチメントを取り付けた状態を示している。 第1実施形態の切断機を図1中矢印(III)方向から見た下面図である。本図は、ローラアタッチメントを取り付けた状態を示している。 第1実施形態の切断機を図1中矢印(IV)方向から見た平面図である。本図は、ローラアタッチメントを取り付けた状態を示している。 第1実施形態の切断機を図1中矢印(V)方向から見た背面図である。本図は、ローラアタッチメントを取り付けた状態を示している。 第1実施形態の切断機を作業台上に設置した状態を示す後面図である。本図は、ローラアタッチメントを取り付けた状態を示している。 本発明の第1実施形態に係る切断機の後面図である。本図は、注水アタッチメントを取り付けた状態を示している。 第1実施形態の切断機を図7中矢印(VIII)方向から見た正面図である。本図は、注水アタッチメントを取り付けた状態を示している。 第1実施形態の切断機を図7中矢印(IX)方向から見た下面図である。本図は、注水アタッチメントを取り付けた状態を示している。 第1実施形態の切断機を図7中矢印(X)方向から見た平面図である。本図は、注水アタッチメントを取り付けた状態を示している。 第1実施形態の切断機を図7中矢印(XI)方向から見た背面図である。本図は、注水アタッチメントを取り付けた状態を示している。 本発明の第2実施形態に係る切断機の全体斜視図である。本図は、正面側斜め下方から見た状態を示している。 第2実施形態の切断機を図12中矢印(XIII)方向から見た後面図である。 第2実施形態の切断機を図13中矢印(XIV)方向から見た正面図である。 第2実施形態の切断機を図13中矢印(XV)方向から見た下面図である。 第2実施形態の切断機を図13中矢印(XVI)方向から見た平面図である。 第2実施形態の切断機を図13中矢印(XVII)方向から見た背面図である。 第3実施形態の切断機の前面図である。本図は、ベースにローラを取り付けた仕様を示している。 第3実施形態の切断機の前面図である。本図は、ベースに注水アタッチメントを取り付けた仕様を示している。 第3実施形態の切断機を、図18中矢印(XX)方向から見た正面図である。 第3実施形態の切断機を、図20中矢印(XXI)方向から見た平面図である。 図18中(XXII)-(XXII)線断面矢視図であって、平行度微調整機構の横断面図である。 図20中(XXIII)-(XXIII)線断面矢視図であって、切断方向前側の支持壁部の縦断面図である。
次に、本発明の実施形態を図1〜図23に基づいて説明する。図1〜図11は、第1実施形態の切断機1を示している。この切断機1は、主として石材(切断材W)の切断加工を行うための手持ち式の電動工具で、電動モータ11を駆動源とする工具本体10と、切断材Wの主として上面に当接させるベース20を備えている。本実施形態では、切断材Wの端部を約45°〜47°程度の傾斜をつけて切断するための傾斜切り専用機を例示する。この明細書では、部材及び構成の前後左右方向については、切断が進行する方向を前側と言い、その逆を後側と言い、切断が進行する方向に向かって左側を正面側と言い、右側を背面側とも言う。
工具本体10は、ベース20の上面側に支持されている。工具本体10は、駆動源としての電動モータ11と、電動モータ11により回転する円形の切断刃12と、切断刃12の上側ほぼ半周の範囲を覆うブレードケース13と、作業者が把持するグリップ部14を備えている。電動モータ11はブレードケース13の背面側に結合されている。電動モータ11は交流100Vの商用電源を電源としている。グリップ部14の後部に電源供給用の電源コード15が引き込まれている。
ベース20は、山形に屈曲したフレーム21と、フレーム21の下面側に取り付けられたローラアタッチメント30と、平行定規23を備えている。フレーム21は、正面側の正面傾斜部21aと、背面側の背面傾斜部21bと、切断材Wの上面に対してほぼ平行な頂部21cを有している。頂部21cの正面側端縁から正面傾斜部21aが正面側斜め下方に向けて延びている。頂部21cの背面側端縁から背面傾斜部21bが背面側斜め下方に向けて延びている。正面傾斜部21aと背面傾斜部21bは相互に約90°の角度を有して配置されている。
フレーム21の正面傾斜部21aに工具本体10が支持されている。工具本体10は、ブレードケース13の前後両端部に取り付けたブラケット16,17を介して正面傾斜部21aに支持されている。これにより図1に示すように切断刃12は切断材Wの上面に対して直交する直角切り位置ではなく、直角切り位置からその先端側を背面側へ変位させる方向へ約45°〜47°だけ傾斜した傾斜切り位置に保持されて切り込まれる。従って、電動モータ11のモータ軸線(回転軸線)は、ベース20の正面傾斜部21aに対して平行な姿勢に保持されている。
ここで、石材の加工形態として、切断刃を直角に切り込んで切断する直角切りのほか、端部を例えば45°傾斜させて切断することが行われている。石材の構造体において、例えば2つの石材の端部を相互に直交させて結合する場合に、2つの石材の端部に45°(実際には接着剤の塗布代を考慮して47°程度)の傾斜面を設け、この45°傾斜面を相互に突き合わせて接着剤で結合することが行われている。係る切断形態に対応するため、石工用の切断機には、工具本体をベースに対して切断方向に対して45°傾斜させた姿勢に保持し、係る傾斜姿勢で切断刃を石材の端部に切り込むことにより当該石材の端部を45°の傾斜面に切断加工可能としたものが提供されている。この傾斜切りに対応するため、本実施形態の切断機1は、工具本体10をフレーム21の正面傾斜部21aに支持した構成を備えている。工具本体10を支持するための正面傾斜部21aを有するベース20を用い、このベース20を傾斜切り専用の冶具として機能させることにより、係る傾斜切り作業を繰り返し楽に行うことができる。
正面傾斜部21aには、正面側へ張り出す第1ハンドル部25が取り付けられている。フレーム21の頂部21cには、上方へ張り出す第2ハンドル部26が取り付けられている。第1及び第2ハンドル部25,26の端部は、それぞれ正面傾斜部21a及び頂部21cの前部と後部に結合されて工具本体10を大きく跨る状態に取り付けられている。また、図2に示すように正面傾斜部21aの前部には、補助グリップ取り付け用のねじ孔21fが設けられている。図1,3に示すようにこのねじ孔21fに補助グリップ37を取り付けることができる。補助グリップ37は、正面傾斜部21aから側方へ突き出す状態に取り付けられる。作業者は、一方の手で工具本体10のグリップ部14を把持し、他方の手でこの補助グリップ37を把持して当該切断機1を楽に移動操作することができ、また持ち運ぶことができる。補助グリップ37は不要な場合には簡単に取り外すことができる。
フレーム21の頂部21cには、注水バルブ38が取り付けられている。図1,5に示すように注水バルブ38は、開閉コック38aとホース接続口38bと分岐管38cを備えている。ホース接続口38bに接続した注水ホース(図示省略)を経て注水バルブ38に給水される。分岐管38cは、切断部位(切断刃12の切断材Wに対する切り込み部位)付近にまで延びて、図3に示すように注水板29の接続口29bに接続されている。このため、開閉コック38aを開き側に回転操作すると、注水板29の注水口29aから切断部位に対して注水される。切断部位に注水されることにより、切断粉の飛散が防止されるとともに切断刃12の冷却がなされる。開閉コック38aを閉じ側に回転操作すれば、当該注水バルブ38が閉じられて注水口29aからの注水が停止される。
図3に示すように注水板29は、矩形平板形状をなし、フレーム21の正面傾斜部21aに沿って取り付けられている。注水板29の正面側端部に2つの注水口29aが設けられている。2つの注水口29aは、切断刃12の前後2箇所の切り込み部位(切断部位)に対応して配置されている。注水板29の背面側端部に上記接続口29bが設けられている。
フレーム20の下面側には、ローラアタッチメント30を取り付けるための台座部24が設けられている。この台座部24は、図1に示すようにU字溝形を有するもので、その正面側及び背面側の端縁には、それぞれ2つの取り付け縁部24a,24bが張り出して設けられている。正面側の2つの取り付け縁部24aが正面傾斜部21aにねじで結合され、背面側の2つの取り付け縁部24bが背面傾斜部21bにねじで結合されて、当該台座部24が両傾斜部21a,21b間に跨った状態で設けられている。
図3に示すようにこの台座部24の下面に、合計8個のローラ35,36が取り付けられている。8個のローラ35,36は、台座部24に対して左右対称に配置されている。台座部24の前側と後ろ側には、それぞれ長い支軸31の両端に回転自在に支持された合計4個のローラ35が配置されている。台座部24の長手方向(前後方向)の中ほどには、短い支軸32の両端に回転自在に支持された合計4個のローラ36が配置されている。前後2本の支軸31と中ほどの2本の支軸32は、それぞれ台座部24の下面に対して2本の固定ねじ33で相互に平行に固定されている。8個のローラ35,36は、全て同じ径のものが用いられ、かつその回転軸線の切断材Wの上面に対する高さ位置は一致している。このため、図1及び図5に示すように、当該ベース20を切断材Wの上面に当接させた状態では、8個全てのローラ35,36が切断材Wの上面に当接された状態となる。このローラ35,36により切断材Wの上面に対する移動抵抗を小さくすることができ、これにより当該切断機1を小さな力で楽に切断方向へ移動させることができるようになっている。
平行定規23は、切断作業時に切断材Wの端面に当接されるもので、当該切断機1を切断材Wの端面に対して平行に移動させる案内機能を有する案内部として機能する。平行定規23は、切断材Wの端面に当接される本体部23aと、本体部23aをフレーム21に対して支持する前後一対の支持アーム部23bを有している。図1〜図3に示すように前後の支持アーム部23bは、本体部23aの上端縁から背面側へ水平に延びている。前後の支持アーム部23bは、正面傾斜部21aに設けた挿通窓部21dを経て台座部24の上面側に至っている。
前後の支持アーム部23bは、それぞれフレーム21の頂部21cに締め付けた固定ねじ27により台座部24の上面に押し付けられている。固定ねじ27の頭部には、つまみ部が設けられており、ねじ回し等の工具を用いることなく締め付け、緩めることができる。固定ねじ27を締め付けてその先端部を支持アーム部23bに上方から押し付けることにより、当該支持アーム部23bが台座部24の上面に押し付けられて固定され、これにより本体部23aの位置が固定される。固定ねじ27を緩めれば、台座部24に対する押し付けが解除されて支持アーム部23bが移動可能となり、これにより本体部23aの位置を調整することができ、また当該平行定規23をフレーム21から取り外すことができる。
背面傾斜部21bの下部には、3個の補助ローラ28が取り付けられている。3個の補助ローラ28の回転軸線は、ローラ35,36の回転軸線に対して直交している。この3個の補助ローラ28は、平行定規に代えて切断材Wの上面に長尺定規を載せて切断する場合に、長尺定規の側面に当てて転動させるガイドローラとしての機能を有している。
フレーム21の台座部24に、合計8個のローラ35,36からなるローラアタッチメント30を取り付けることにより、切断作業において切断材Wの上面に対する移動抵抗を大幅に小さくすることができることから当該切断機1をより小さな力で切断方向に移動させることができ、ひいては作業者の労力を大幅に低減することができる。
図1〜5に示すように平行定規23の本体部23aの先端縁部は正面側に折り曲げられて脚部23cが設けられている。また、フレーム21の背面傾斜部21bの先端縁部は背面側に折り曲げられて脚部21eが設けられている。両脚部23c,21eは、当該切断機1を使用しない場合であって、例えば図6に示すように作業台D上に設置する場合に脚部として機能する。正面側の脚部23cと、背面側の脚部21eをそれぞれ作業台Dに接地させて当該切断機1を設置すると、8個のローラ35,36と3個の補助ローラ28、及び切断刃12が作業台Dに接触せず、それぞれ適度な隙間を置いた状態となる。両脚部23c,21eは、係る設置状態を満足するよう、その位置及び折り曲げ角度等の要件が適切に設定されている。係る脚部23c,21eを設けることにより、切断機1を作業台D上に置く場合に、ローラ35,36,28及び切断刃12が作業台Dに当接されないことから、当該ローラ35,36,28の損傷を防止することができ、また切断材Wの傷つきを防止することができる。
第1実施形態の切断機1は、上記したローラアタッチメント30に代えて注水アタッチメント40を取り付けることができる。工具本体10とフレーム21と台座部24と平行定規23はそのまま共用される。合計8本の固定ねじ33を全て緩めて2本の長い支軸31と2本の短い支軸32を台座部24から取外せば、8個のローラ35,36を支軸31,32ごとベース20から取り外すことができる。台座部24の下面には、ローラアタッチメント30に代えて平板形状の注水アタッチメント40を取り付けることができる。注水アタッチント40を取り付けた切断機1が図7〜図11に示されている。
本実施形態の注水アタッチメント40は、矩形のアタッチメントベース41の下面に樹脂製のアタッチメント本体42との積層構造を有している。図9に示すようにアタッチメント本体42には、下面に開口する多数の注水孔42aが設けられている。本実施形態では、注水孔42aとして直径2〜3mm程度の小孔が合計20個設けられている。アタッチメントベース41を介して当該注水アタッチメント40が台座部24の下面に沿って取り付けられている。
アタッチメントベース41の上面中央には、ローラアタッチメント用の注水バルブ38に代えて、注水アタッチメント用の注水バルブ43が取り付けられている。注水バルブ43は、開閉コック43aとホース接続口43bと分岐管43cを備えている。ホース接続口43bに接続した注水ホース(図示省略)を経て注水バルブ43に給水される。注水バルブ43は開閉コック43aを開き側に回転操作すると開かれる。開閉コック43aの開き操作により注水バルブ43が開かれると、注水ホースを経て給水された水がアタッチメント本体42の各注水孔42aから注水される。注水孔42aから注水された水は、切断材Wの上面と当該注水アタッチメント40との間に流れ出し、これにより切断材Wの上面に対する当該注水アタッチメント40の移動抵抗(摩擦抵抗)が小さくなって、作業者はより小さな操作力で当該切断機1を移動操作することができる。開閉コック43aを閉じ側に回転操作すれば、注水が停止される。
分岐管43cは、切断部位(切断刃12の切断材Wに対する切り込み部位)付近にまで延びて、注水板29の接続口29bに接続されている。開閉コック43aを開き側に回転操作すると、上記したように各注水孔42aから切断材Wの上面に対して注水されるとともに、注水板29の注水口29aから切断部位に対して注水される。切断部位に注水されることにより、切断粉の飛散が防止されるとともに切断刃12の冷却がなされる。
以上のように構成した第1実施形態の切断機1によれば、工具本体10とフレーム21と台座部24と平行定規23はそのまま共用しつつ、ローラアタッチメント30と注水アタッチメント40を任意に選択して台座部24に取り付けることができる。台座部24にローラアタッチメント30を取り付けることによりベース20をローラ式ベースとすることができ、台座部24に注水アタッチメント40を取り付けることによりベース20を注水式ベースとすることができる。
十分な注水設備が用意されている場所では、ベース20を注水式ベースとして切断材Wに注水することにより切断材Wとの間の移動抵抗を小さくして切断作業を迅速に行うことができる。十分な注水設備がない場所では、ベース20をローラ式ベースとして切断材Wの上面を転動させることにより切断材Wとの間の移動抵抗を小さくして切断作業を迅速に行うことができる。このように第1実施形態の切断機1によれば、工具本体10等を共用しつつ、作業環境に合わせてベース20を変更することができ、これにより当該切断機1の取り扱い性(使い勝手)を高めることができ、ひいては切断作業の迅速化を図ることができる。係るアタッチメント交換式のベース20は、例示したように工具本体10の傾斜姿勢を保持しつつ切断方向に移動させる傾斜切りについて大きな作用効果を奏する。
図12以降には第2実施形態の切断機50が示されている。この切断機50は、主として石材(切断材W)の切断加工を行うための手持ち式の電動工具で、電動モータ11を駆動源とする工具本体10と、切断材Wの主として上面に当接させるベース60を備えている。第2実施形態でも、切断材Wの端部を約45°〜47°程度の傾斜をつけて切断するための傾斜切り専用機を例示する。
工具本体10は、ベース60の上面側に支持されている。第1実施形態と同様、工具本体10は、駆動源としての電動モータ11と、電動モータ11により回転する円形の切断刃12と、切断刃12の上側ほぼ半周の範囲を覆うブレードケース13と、作業者が把持するグリップ部14を備えている。電動モータ11はブレードケース13の背面側に結合されている。電動モータ11は交流100Vの商用電源を電源としている。グリップ部14の後部に電源供給用の電源コード15が引き込まれている。
ベース60は、それぞれ矩形平板形状を有する上面部61と側面部62を有している。上面部61に対して側面部62は直交する位置に結合されている。切断作業時において、上面部61は切断材Wの上面に沿って平行に位置し、側面部62は切断材Wの端面に沿って平行に位置する。図12に示すように側面部62には、矩形の窓部62aが設けられている。窓部62aは上方に開口されている。切断作業時において、窓部62aの下部側は切断材Wの端面に当接されて、当該切断機1を切断方向に案内する平行定規として機能する。窓部62aの前部と後部には、それぞれブラケット部63,64が設けられている。前後のブラケット部63,64は、ブレードケース13の前部と後部に結合されている。工具本体10は、前後のブラケット部63,64を介してベース60の上面側に支持されている。
図13に示すように工具本体10の切断刃12は、切断材Wの上面に対して直行させた直角切り位置から、その下部側を背面側に変位させる側に45°〜47°程度傾斜した傾斜切り位置に保持されている。従って、電動モータ11のモータ軸線(回転軸線)は、ベース60の上面部61に対してその後部側を上方へ変位させる方向に45°〜47°程度傾斜させた姿勢に保持されている。この点は第1実施形態と同様である。
側面部62の前後には、ハンドル部66の端部が結合されている。ハンドル部66は、窓部62aを前後に大きく跨ぐ状態に設けられている。
図12,15に示すように上面部61の下面側には、多数のローラ65が配置されている。多数のローラ65は、上面部61の下面側にほぼ隙間なく詰めた状態に配置されている。上面部61の下面側には、共通の支軸に2個又は3個のローラ65を相互に独立して回転自在に支持してなるローラ列Rが前後に複数列平行に配置されている。図15に示すように本実施形態では、3個のローラ65を支持するローラ列Rが前側に3列、後ろ側に2列配置され、その間に2個のローラ65を支持するローラ列Rが前後方向に6列配置されている。本実施形態では、合計27個のローラ65が整然と配置されている。全てのローラ列Rの回転軸線(支軸)は、切断方向に直交しており、ローラ65の回転方向はすべて切断方向及びその逆方向に一致している。
このように多数のローラ65(ローラ列R)を備えたベース60を切断材Wの上面に転動させることにより、当該切断機50を小さな力で切断方向に移動させることができることから、切断作業を迅速かつ楽に行うことができる。特に、第2実施形態によれば、ベース60の上面部61に多数のローラ65がほぼ隙間なく詰められた状態で配置されていることから、切断作業の開始直後及び終了直前においても工具本体10の姿勢(切断刃12の切り込み姿勢)をより小さな力で保持することが容易になる。
図17に示すように切断刃12が切断材Wの切り込み開始側の端部WSに切り込まれる直前において、切断材Wの上面に4列のローラ列R(11個のローラ65)が当接された状態となる。この点、例えば第1実施形態におけるローラアタッチメント30の場合には前側の2個のローラ35が当接された状態となる。このように、より多くのローラ65が転動される第2実施形態の切断機50は切り込み開始時により安定した移動操作を行うことができる。逆に、切断終了直後に切断刃12が切断材Wの切り込み終了側の端部WEから離脱した時点でも、切断材Wの上面に4列のローラ列R(10個のローラ65)が当接された状態となる。これにより、作業者は当該切断機1を最後まで安定した姿勢に保持しつつ仕上がりのきれいな切断作業を迅速に行うことができる。
図18〜図21には、第3実施形態の切断機70が示されている。第2実施形態では、平行定規として機能する側面部62が上面部61(工具本体10側)に対して固定された構成を例示したが、第3実施形態の切断機70では、切断材Wの端面に当接される平行定規を切断刃12に対して位置調整可能及び切断刃12に対する平行度を微調整可能となっている。
平行定規の位置を調整することにより、切断刃12の切断材Wに対する切り込み位置を変更することができる。このため、平行定規の位置を変更することにより、切断刃12の切り込み位置を切断材Wの例えば角部(端面と上面の角部)に、あるいは角部から一定寸法だけ端面側若しくは上面側にずれた位置に微調整することができる。
第3実施形態の切断機70は、第1及び第2実施形態と同様の工具本体10を備えている。変更を要しない部材及び構成については同位の符号を付してその説明を省略する。第3実施形態の切断機70は、平板形状のベース71を備えている。ベース71には、複数個のローラ75が支持されている。この複数個のローラ75を介して当該ベース71が切断材Wに当接される。この複数個のローラ75により当該切断機70を小さな力で楽に切断方向へ移動させることができる。
ベース71には、上記複数個のローラ75に代えて、例えば図19に示すように平板形状の注水アタッチメント74を取り付けることができる。前記した注水アタッチメント40と同じく、注水アタッチメント74から切断材Wの上面に注水することができ、これにより当該切断機70の移動抵抗を小さくして切断作業を迅速に行うことができ、また切断粉の飛散を抑制して作業環境を良好に保つことができる。このように本実施形態の切断機70においても、複数個のローラ75と注水アタッチメント74を作業形態に合わせて切り換えて用いることにより、各種の切断作業を迅速かつ楽に行うことできる。
ベース71の上面側に工具本体10が上下に傾動可能に支持されている。図20に示すようにベース71には、第2実施形態におけるブラケット部63,64に相当する2つの支持壁部72,73が上方へ張り出す状態に設けられている。この前後の支持壁部72,73を介して工具本体10が上下に傾動可能に支持されている。工具本体10は、前記第1及び第2実施形態と同様の構成を備えている。従って、図18〜21では、同位の符号を用いている。また、図21に示すようにベース71の上面には、注水バルブ43が設けられている。この注水バルブ43は開閉コック43aにより開閉することができる。注水バルブ43を経て供給された水は、注水アタッチメント74の多数の注水孔から切断材Wの上面に注水される。
ベース71の左側部に、第1実施形態の第1ハンドル部25に相当する第1ハンドル部76が設けられている。第1ハンドル部76には、平行定規78と平行度微調整機構80が設けられている。第1ハンドル部76は、ベース71の左側部から側方へ張り出す状態に設けられている。図21に示すようにベース71の上面左側部寄りには、前後2つのハンドル支持部81,82が設けられている。両ハンドル支持部81,82には、それぞれ支持バー83が側方へ突き出す状態に固定されている。前後の支持バー83は、それぞれ2本の固定ねじ84でハンドル支持部81,82に固定されている。この前後2本の支持バー83を介して第1ハンドル部76がベース71の左側において前後に跨って配置されている。
図22に示すように支持バー83は中実の棒材で、第1ハンドル部76には中空のパイプ材が用いられている。第1ハンドル部76の両端部にそれぞれ支持バー83が圧入されて強固に結合されている。こうしてベース71の左側に固定して設けられた第1ハンドル部76ひいては切断刃12に対して平行定規78が位置調整可能に支持されている。平行定規78は、前後2つの平行度微調整機構80を介して第1ハンドル部76に支持されている。前後2つの平行度微調整機構80は、前側の支持バー83と後ろ側の支持バー83の周囲に支持されている。前後2つの平行度微調整機構80は相互に同様の構成を備えている。
図22に示すように平行度微調整機構80は、概ね円筒形状を有する調整スリーブ85と、この調整スリーブ85の位置を固定するための固定ねじ86を備えている。調整スリーブ85の内周側に支持バー83が左右に相対変位可能に挿通されている。調整スリーブ85が平行定規78の正面側に結合されている。平行定規78は、前後2つの調整スリーブ85を左右に位置調整することによりベース71ひいては切断刃12に対する位置及び平行度を微調整することができる。
ベース71(支持バー83)に対する調整スリーブ85の位置は、固定ねじ86を締め込むことにより固定することができる。固定ねじ86はねじ軸部86aと、使用者が締め込み、緩める際に摘む摘み部86bを備えている。摘み部86bを摘んでねじ軸部86aを支持バー83のねじ孔83aに締め込むと、調整スリーブ85が支持バー83に対して固定される。調整スリーブ85には、固定ねじ86を挿通するための挿通溝孔85aが前後両側に設けられている。前側又は後ろ側の何れの側からでも固定ねじ86を締め込むことができるようになっている。前後の挿通溝孔85aは、左右に長い溝孔形状に設けられている。挿通溝孔85a内において固定ねじ86のねじ軸部86aが相対的に変位可能な範囲で、調整スリーブ85を左右に位置調整することができる。
図21に示すように調整スリーブ85の上面には、指針88aを有する目盛り盤88が取り付けられている。目盛り盤88は、ビス87で支持バー83側に固定されている。図22には、ビス87が締め込まれるねじ孔83bが示されている。このため、調整スリーブ85は、支持バー83及び目盛り盤88に対して左右に位置調整される。図21では省略されているが、目盛り盤88の前後両側であって調整スリーブ85の上面には目盛りが表示されている。調整スリーブ85の位置調整は、目盛り盤88の指針88aが指し示す目盛りを確認しながら精確に行うことができる。
前後の調整スリーブ85を左右方向に移動させて平行定規78の位置を調整した後、固定ねじ86を締め込んで当該調整スリーブ85の位置を固定することにより、平行定規78のベース71(切断刃12)に対する調整位置を固定することができる。切断材Wの端面に当接される平行定規78の位置を調整することにより、切断刃12の切断材Wに対する切り込み位置を左右方向に微調整することができる。
ベース71の上面ほぼ中央には、第1実施形態の第2ハンドル部26に相当する第2ハンドル部77が設けられている。第2ハンドル部77は、ベース71の上面に設けた前後2箇所の支持スリーブ79間に跨って支持されている。第2ハンドル部77は、図示するように工具本体10の上方を前後に跨る状態に配置されている。
前記したように工具本体10は、ベース71の上面に設けた前後2つの支持壁部72,73を介して左右に傾動可能に支持されている。工具本体10のベース71に対する傾斜角度を微調整することにより、切断刃12の切断材Wに対する切り込み角度を例えば45°〜48°の間で微調整することができる。図18,19,21に示すように工具本体10の傾斜角度は角度固定ねじ90を緩めることにより微調整できるようになっている。前側の支持壁部72の上面には、工具本体10の傾斜角度を示す角度数値(本実施形態の場合「45°」、「48°」)が表示されている。図21には、表示の一部のみが見えている。
図18,19に示すように支持壁部72,73には角度固定ねじ90が挿通される円弧形状の挿通溝孔72aが設けられている。図18,19では、前側の支持壁部72に設けた挿通溝孔72aのみが見えている。図23に示すように挿通溝孔72aの正面側及び背面側の端部には、それぞれねじ孔72b,72cが設けられている。両ねじ孔72b,72cは、同じねじ径で同軸に配置されている。両ねじ孔72b,72cにはそれぞれストッパねじ91,92が締め込まれている。両ストッパねじ91,92には、六角レンチを差し込むためのレンチ孔91a,92aが設けられている。正面側のストッパねじ91のレンチ孔91aは、六角孔で一定深さの有底孔に形成されている。これに対して背面側のストッパねじ92のレンチ孔92aは、その両端面間に貫通して設けられている。このため、背面側のストッパねじ92については、その両端面の何れの側からも六角レンチを差し込んで締め付け、緩めることができる。
図18,19,21に示すように前側の支持壁部72の背面側には、第2ハンドル部77を支持する支持スリーブ79が配置されている。この支持スリーブ79までのスペースが狭いため、六角レンチを用いて手動操作で背面側のストッパねじ92を一定角度締め付け、緩める場合(微調整する場合)には特に問題はないが、当該切断機70の組み付け工程において、ねじ孔72cに始めてストッパねじ92を締め付ける段階では、支持スリーブ79が邪魔になって電動ねじ締め機等を用いて迅速にストッパねじ92をねじ孔72cに締め込むことができない。
この点例示したストッパねじ92のレンチ孔92aは、上記したようにその両端面間に貫通して設けられている。このため、ストッパねじ92は、その両他面の何れの側からもレンチ孔92aに六角レンチを差し込んで締め付けることができるようになっている。係る構成によれば、例えば当該切断機70の組み付け工程において、背面側のストッパねじ92を先ず正面側のねじ孔72bに締め込んで挿通溝孔72a内に進入させ、そのまま背面側のねじ孔72cに正面側から締め込むことができ、この場合には、電動ねじ締め機等を正面側で用いて迅速に締め付け作業を行うことができる。当該切断機70の使用段階では、六角レンチを背面側からレンチ孔92aに差し込んで手動操作によりストッパねじ92を締め付け、緩めることができる。
以上のように構成した第3実施形態の切断機70によれば、平行度微調整機構80により平行定規78の切断刃12に対する位置を平行移動させることができ、かつ当該平行定規78の切断刃12に対する平行度を微調整することができる。切断刃12に対する平行定規78の平行度を微調整等できることから、様々な作業形態に対して精確な切断作業を常時安定して行えるようになり、その結果当該切断機70の加工精度を改善してその使い勝手を高めることができる。
また、第3実施形態の切断機70によれば、平行定規78に取り付けた調整スリーブ85を第1ハンドル部76の支持バー83に移動可能に支持した構成とすることにより、平行度微調整機構80の構成の簡易化及び小型化を図ることができる。
さらに、第1ハンドル部76の両端部であって、前後2本の支持バー83上にそれぞれ調整スリーブ85を移動可能に支持する構成とすることにより、長い平行定規78をより精確かつ安定的に平行移動させることができ、これにより高精度の切断加工を迅速に行うことができるようになって当該切断機70の使い勝手を一層高めることができる。
また、工具本体10の傾動位置を規制するストッパねじ92には、その両端面に六角レンチを差し込むためのレンチ孔92aが設けられている。このため、ストッパねじ92は、その両端面の何れの側からも六角レンチを用いて締め込み、緩めることができる。これにより、支持壁部72の後方に支持スリーブ79等の邪魔になる部材等が配置されている場合であっても、例えば当該切断機70の組み付け工程において、電動ねじ締め機等を用いて当該ストッパねじ92を正面側から迅速に締め付けることができる。これに対して、当該ストッパねじ92をねじ孔72cに一旦締め付けた後(当該切断機70の使用時)には、六角レンチを用いて当該ストッパねじ92を後ろ側から一定角度締め込みあるいは緩める操作(工具本体10の傾斜角度の微調整)を行うことができる。
以上説明した第1〜第3実施形態にはさらに変更を加えることができる。例えば、切断刃12を45°程度に傾斜させて傾斜切りを行うためのベース20(71)を例示したが、切断刃を切断材に対して直角に切り込ませて直角切りを行うための切断機について、例示したような平行度微調整機構80あるいはローラアタッチメント30と注水アタッチメント40とを任意に交換可能な構成を適用することができる。
第1及び第2実施形態において、平行定規23、第1及び第2ハンドル25,26、補助ローラ28、補助グリップ37は適宜省略することができる。逆に、第1及び第2ハンドル25,26に加えて、背面傾斜部21bに移動操作用のハンドルを追加して設けてもよい。
また、第1〜第3実施形態において、商用100Vの交流電源を電源とする工具本体10を例示したが、充電可能なバッテリを電源とする直流電源式の工具本体について例示したベースを適用することができる。
さらに、第1実施形態において、2本の長い支軸31と2本短い支軸32を取り付け、逆に取り外すことにより8個のローラ35を台座部24に対して取り付け、取り外しする構成を例示したが、8個若しくは複数個のローラを回転自在に備えたローラベースを台座部24の下面に対して取り付け、取り外しする構成としてもよい。係る構成によれば、台座部に対してローラベースを取り付け、取り外しすれば足り、複数個のローラを台座部に対して一度に取り付け、取り外しすることができるようになることから注水アタッチメント40との交換作業をより簡単に行うことができる。
上記したように、ローラアタッチメント30に設けるローラ35の個数は変更することができる。また、注水アタッチメント40の注水孔42aの個数についても適宜変更してもよい。
さらに、第2実施形態において、ローラ列Rの列数、一つのローラ列Rのローラの個数についても、適宜変更することができる。
また、第3実施形態において、第1ハンドル部76を支持する支持バー83を介して平行定規78を平行移動可能に支持する構成を例示したが、支持バー83とは別途専用の支持バーを設けて平行定規を平行移動可能に支持する構成としてもよい。
さらに、第3実施形態において、複数のローラ75(ローラアタッチメント)に代えて注水アタッチメント74を取り付け可能なベース71を例示したが、何れか一方のみを利用可能な専用のベースを備えた切断機について、例示した平行定規の平行度微調整機構を適用することができる。
W…切断材
D…作業台
1…切断機
10…工具本体
11…電動モータ
12…切断刃
13…ブレードケース
14…グリップ部
15…電源コード
16,17…ブラケット
20…ベース
21…フレーム
21a…正面傾斜部、21b…背面傾斜部、21c…頂部
21d…挿通窓部、21e…脚部、21f…ねじ孔(補助グリップ取り付け用)
23…平行定規
23a…本体部、23b…支持アーム部、23c…脚部
24…台座部
24a…取り付け縁部(正面側)、24b…取り付け縁部(背面側)
25…第1ハンドル部
26…第2ハンドル部
27…固定ねじ
28…補助ローラ
29…注水板、29a…注水口、29b…接続口
30…ローラアタッチメント
31,32…支軸
33…固定ねじ
35,36…ローラ
37…補助グリップ
38…注水バルブ(ローラアタッチメント用)
38a…開閉コック、38b…ホース接続口、38c…分岐管
40…注水アタッチメント
41…アタッチメントベース
42…アタッチメント本体、42a…注水孔
43…注水バルブ(注水アタッチメント用)
43a…開閉コック、43b…ホース接続口、43c…分岐管
50…切断機
60…ベース
61…上面部
62…側面部、62a…窓部
63,64…ブラケット部
65…ローラ
66…ハンドル部
R…ローラ列
WS…切り込み開始側の端部
WE…切り込み終了側の端部
70…切断機(第3実施形態)
71…ベース
72…支持壁部(前側)、72b,72c…ねじ孔
73…支持壁部(後ろ側)
74…注水アタッチメント
75…ローラ
76…第1ハンドル部
77…第2ハンドル部
78…平行定規
79…支持スリーブ
80…平行度微調整機構
81,82…ハンドル支持部
83…支持バー、83a…ねじ孔、83b…ねじ孔
84…固定ねじ
85…調整スリーブ
86…固定ねじ、86a…ねじ軸部、86b…摘み部
87…ビス
88…目盛り盤、88a…指針

Claims (11)

  1. 切断材の上面に当接させるベースと、該ベースの上面に支持された工具本体を備え、該工具本体は、電動モータと該電動モータにより回転する切断刃を備え、該切断刃を回転させつつ前記切断材に切り込ませて切断する構成とした切断機であって、
    前記切断材の端面に当接させる平行定規と、該平行定規の前記切断刃に対する平行度を調整するための平行度微調整機構を備えた切断機。
  2. 請求項1記載の切断機であって、前記平行定規に調整スリーブを設け、該調整スリーブ内に、前記ベースに設けた支持バーを挿通させて、前記平行定規を前記切断刃に対して平行移動可能に支持した切断機。
  3. 請求項2記載の切断機であって、前記支持バーを相互に平行に2本設け、該2本の支持バーについてそれぞれ前記調整スリーブ内に挿通させた切断機。
  4. 請求項2又は3記載の切断機であって、前記ベースに設けたハンドル部を前記支持バーとして利用する構成とした切断機。
  5. 切断材の上面に当接させるベースと、該ベースの上面に支持された工具本体を備え、該工具本体は、電動モータと該電動モータにより回転する切断刃を備え、該切断刃を回転させつつ前記切断材に切り込ませて切断する構成とした切断機であって、
    前記ベースの下面に、前記切断材の上面と前記ベースの下面との間に対して注水可能な注水式ベースと、前記切断材の上面に対して転動されるローラを備えたローラ式ベースとを任意に選択して取り付け可能な切断機。
  6. 請求項5記載の切断機であって、前記ベースは、前記工具本体を支持するフレーム部と、該フレーム部の下面側に取り付けるアタッチメントを備え、該アタッチメントとして、前記切断材の上面と前記ベースの下面との間に注水可能な注水アタッチメントと、前記切断材の上面に対して転動されるローラを備えたローラアタッチメントを任意に選択して前記フレーム部に取り付けて前記注水式ベースと前記ローラ式ベースを任意に選択して取り付け可能な切断機。
  7. 請求項6記載の切断機であって、前記フレーム部は、前記切断材の上面に対して傾斜する傾斜部を備え、該傾斜部に前記工具本体が支持されて前記切断刃を前記切断材の上面に対して傾斜させて切り込み可能な切断機。
  8. 切断材の上面に当接させるベースと、該ベースの上面に支持された工具本体を備え、該工具本体は、電動モータと該電動モータにより回転する切断刃を備え、該切断刃を回転させつつ前記切断材に切り込ませて切断する構成とした切断機であって、前記ベースは、前記工具本体を支持するフレーム部と、該フレーム部の下面に設けられ、切断加工時に前記切断材の上面に転動させるローラを有するローラアタッチメントと、前記フレーム部に支持され、切断加工時に前記切断材の端面に当接される案内部を備え、非切断加工時に該案内部を前記切断材の上面に当接させて自立させた状態では、前記ローラが前記切断材の上面から離間した状態となる切断機。
  9. 切断材の上面に当接させるベースと、該ベースの上面に支持された工具本体を備え、該工具本体は、電動モータと該電動モータにより回転する切断刃を備え、該切断刃を回転させつつ前記切断材に切り込ませて切断する構成とした切断機であって、前記ベースは、切断材の上面に対して傾斜する傾斜部を有し、該傾斜部に前記工具本体が支持されて前記切断刃を切断材に対して斜めに切り込ませて傾斜切り可能とされ、かつ前記傾斜部に、切断加工時に前記切断材の端面に当接させる平行定規を備えており、該平行定規に使用者が把持するグリップ部を備えた切断機。
  10. 切断材の上面に当接させるベースと、該ベースの上面に支持された工具本体を備え、該工具本体は、電動モータと該電動モータにより回転する切断刃を備え、該切断刃を回転させつつ前記切断材に切り込ませて切断する構成とした切断機であって、前記ベースの下面に、前記切断材の上面に対して転動させる多数のローラを当該ベースの下面の全領域にわたって配置した切断機。
  11. 請求項10記載の切断機であって、前記ローラを共通の支軸に回転自在に複数個支持してなるローラ列を、前後方向に複数列配置した切断機。
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CN111010912A (zh) * 2019-12-20 2020-04-17 洛阳福格森机械装备有限公司 一种微耕机的犁耙农具调深连接装置
CN115464209A (zh) * 2022-11-03 2022-12-13 邢台军华机械科技有限公司 一种钢管切割机

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