JP2016054605A - アクチュエータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】任意の形状をより作り易いアクチュエータ装置を提供する。【解決手段】各第1電極20a〜20dの間隔Sを第1電極20a〜20dの幅W以上に設定する。これにより、第1電極20a〜20dの間において高分子膜10を所望の変形量とすることが可能となる。または、少なくとも、隣り合うアクチュエータ50同士の間の間隔Sを隣り合うアクチュエータ50の変形量の差の最大値δに対してS≧50δに設定する。これにより、目標形状によっては、隣り合うアクチュエータ50の変形量の差の最大値δに対して、S≧50δの関係を満たすように設定することで、間隔Sが幅Wより小さくても、アクチュエータ装置100を自由端100cにおいて任意の形状に制御できる。【選択図】図1

Description

本発明は、高分子膜の表裏両面に電極を配置することで構成されるアクチュエータを複数備えたアクチュエータ装置に関するものである。
従来より、高分子膜の表裏両面に電極を配置し、この電極に対して電圧印加を行うことで高分子膜を変位させるアクチュエータを複数備えたアクチュエータ装置がある。例えば、高分子膜とその表裏両面に電極を設けた構成を、一方向が長手方向となる長方形状の櫛骨部とその長手方向に対する垂直方向に複数延設された櫛歯部とを備えた形状とし、各櫛歯部をアクチュエータとして機能させる構造が提案されている。このような構成のアクチュエータ装置では、各櫛歯部の表裏の電極間に電位差を発生させることで、櫛歯部を独立して変位させることが可能となる。
このような構成の場合、隣り合う櫛歯部同士の間が離間していることから、各櫛歯部は互いに影響されることなく変形可能であり、アクチュエータ装置の全体において自由な変形が可能となる。しかしながら、任意の線形状を作成しようとする場合、櫛歯部間に空いた間隔があるために、隣接する櫛歯部同士の間が連続的に緩やかに変形した状態にならない。つまり、各櫛歯部の間には、各櫛歯部の変形量の差による成り行きの段差が生じ、狙った線形状を正確に形成することが困難である。
そこで、特許文献1に示すように、薄膜状の高分子膜の表裏両面に電極を設けつつ、表面側の電極を複数に分割する構造することで、分割された複数の領域それぞれにアクチュエータを構成したアクチュエータ装置が提案されている。
このような構造とすれば、高分子膜が薄膜状とされていて、連続的に構成されていることから、隣り合うアクチュエータ間での変位量の差にかかわらず、各アクチュエータの間が連続した状態になり、狙った線形状が形成し易くなる。
特開2008−61465号公報
しかしながら、特許文献1に示すアクチュエータ装置は、アクチュエータを所定の安定状態の形状に変化させるためのものであり、その系の持つ安定状態の形状しかその形状を保持することができない。また、隣り合うアクチュエータ同士が互いの変位を制限し合うため、任意の形状を作ることが困難である。
本発明は上記点に鑑みて、任意の形状をより作り易いアクチュエータ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明のアクチュエータ装置は、表面および裏面を有する薄膜状の高分子膜(10)と、高分子膜の表面側に配置された複数の第1電極(20)と、高分子膜の裏面側に、複数の第1電極それぞれと対向する部位を含んで形成された第2電極(30)とを有し、複数の第1電極と第2電極およびこれらの間に配置された高分子膜により構成され、第1電極と第2電極との間に電位差を生じさせることで変形する複数のアクチュエータ(50)が備えられたアクチュエータ部(100a)と、複数の第1電極と第2電極との間の電位差を制御することで、複数のアクチュエータを変形させ、アクチュエータ部の一端面により構成される自由端の形状を制御する制御部(40)と、を備えている。このような構成において、複数の第1電極は、少なくとも自由端において互いに離間して配置されており、隣り合う第1電極の間の間隔Sが自由端における第1電極の幅Wよりも広く設定されていることを特徴としている。
このように、各第1電極の間隔を第1電極の幅以上に設定している。これにより、第1電極の間において高分子膜を所望の変形量とすることが可能となる。
請求項2に記載の発明では、複数の第1電極は、少なくとも自由端において互いに離間して配置されており、隣り合う第1電極の間の間隔Sが自由端における第1電極の間の高分子膜の変位量の最大値δに対して、S≧50δの関係を満たしていることを特徴としている。
このように、隣り合うアクチュエータ同士の間の間隔Sを隣り合うアクチュエータの変形量の差の最大値に対してS≧50δに設定している。このため、目標形状によっては、間隔Sが幅Wより小さくても、アクチュエータ装置を自由端において任意の形状に制御することが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるアクチュエータ装置100の全体構成を示す図である。 図1のII−II’断面図である。 (a)は、実験で用いたアクチュエータ部100aの断面図であり、(b)は、変形後のアクチュエータ部100aの断面図である。 アクチュエータ部100aの自由端100cの目標形状と実際の変形量および間隔Sと最大値δの関係を示したグラフである。 本発明の第2実施形態にかかるアクチュエータ装置100の全体構成を示す図である。 図5のVI−VI’断面図である。 本発明の第3実施形態にかかるアクチュエータ装置100の全体構成を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかるアクチュエータ装置100の全体構成を示す図である。 本発明の第5実施形態にかかるアクチュエータ装置100の全体構成を示す図である。 他の実施形態にかかるアクチュエータ部100aの上面図である。 他の実施形態にかかるアクチュエータ装置の全体構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかるアクチュエータ装置100について、図1〜図4を参照して説明する。
図1および図2に示すように、アクチュエータ装置100は、高分子膜10と第1電極20および第2電極30などによって構成される複数のアクチュエータ50を有したアクチュエータ部100aを備えている。
図1および図2に示すように、本実施形態のアクチュエータ装置100は、アクチュエータ部100aが四角形状、より詳しくは上面形状が1対の短辺と1対の長辺を有する長方形板状とされている。そして、アクチュエータ装置100は、両長辺のうちの一辺が構成する一端面を固定端100bとし、固定端100bと反対側の一辺が構成する一端面を自由端100cとして、自由端100cの形状を任意に変形させられるようになっている。具体的には、アクチュエータ部100aは、1枚の薄膜状の高分子膜10と、高分子膜10の表面に形成された第1電極20および裏面に形成された第2電極30などを有して構成され、第1電極20が配置された部分によって複数のアクチュエータ50を構成している。この複数のアクチュエータ50を独立して変形させることで、自由端100cを変形させて所望の形状となるようにする。
さらに、アクチュエータ装置100は、第1電極20と第2電極30との間の電位差を制御する電位信号を出力する制御部40を備えている。この制御部40にて各アクチュエータ50の変形量を制御し、自由端100cの形状を制御する。
高分子膜10は、電解質の薄膜で構成されており、例えばイオン伝導性を有する高分子材料の薄膜によって構成されている。イオン伝導性を有する高分子材料の薄膜は、その両面に配置された第1、第2電極20、30の間に電場が形成されたときに、高分子材料の薄膜内を動くことができるプラスイオンが電場によって負極電極側に引き寄せられる。これにより、高分子材料の薄膜のうち負極電極側が膨らむことによってアクチュエータ50が屈曲する。そして、第1、第2電極20、30の間に面方向亘って一様に電圧をかけた場合、屈曲後のアクチュエータ50の曲率半径Rは面方向全域においてほぼ一定となる。また、印加電圧と曲率半径Rは概ね反比例する関係となり、印加電圧を高くするほどアクチュエータ50の曲率半径Rが小さくなる。
このような高分子膜10としては、例えば、フッ素樹脂系陽イオン交換膜ナフィオン(Nafion(登録商標)、デュポン社製)を用いることができ、所定厚さを有した薄膜状(フィルム状)の部材で構成することができる。
第1電極20は、高分子膜10の表面側において複数本(符号20a〜20d)形成されており、固定端100bの長手方向(長辺方向)と垂直な方向を長手方向とて延設された短冊状のものとされている。例えば、第1電極20は、金(Au)などの導体材料で構成されている。本実施形態の場合、複数本の第1電極20a〜20dが所定間隔Sを空けて平行に配置されており、各第1電極20a〜20dの幅Wも等しくされている。
そして、各第1電極20a〜20dの間隔Sについて、第1電極20a〜20dの幅W以上に設定している。このように、間隔Sを幅W以上に設定すると、隣り合うアクチュエータ50の変形量の影響が抑制され、各アクチュエータ50の間に位置する高分子膜10の変形量を大きくできることを実験により確認している。このため、間隔Sを幅W以上に設定することで、自由端100cを目標とする任意の形状にすることが容易となる。したがって、任意の形状をより作り易いアクチュエータ装置100とすることが可能となる。
また、自由端100cの形状として目標とする形状(以下、目標形状という)によっては、隣り合うアクチュエータ50の変形量の差の最大値δに対して、S≧50δの関係を満たすように設定することで、間隔Sが幅Wより小さくても、上記効果が得られる。この理由については後述する。
第2電極30は、高分子膜10の裏面側の全面、つまり固定端100bから自由端100cに渡って形成されている。例えば、第2電極30も、金(Au)などの導体材料で構成されている。第2電極30については、高分子膜10の裏面側の全面に形成せず、第1電極20と対応する位置にのみ形成しても良いが、全面に形成することでパターニングが必要なくなるため、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。また、第2電極30をパターニングする場合、第1電極20とのアライメントずれが発生し得るが、第2電極30を高分子膜10の裏面側の全面に形成することで、アライメントずれを防止することも可能となる。
制御部40は、アクチュエータ装置100の固定端100b側に接続され、各第1電極20a〜20dに対して電気信号を出力することで所望の駆動電圧を印加すると共に、その駆動電圧を調整する。この制御部40が印加する駆動電圧に基づいて、アクチュエータ装置100に備えられている各アクチュエータ50a〜50dを独立して変形させられ、アクチュエータ装置100の自由端100cの形状が任意に制御される。
以上のようにして、本実施形態にかかるアクチュエータ装置100が構成されている。このように構成されるアクチュエータ装置100では、1枚の薄膜状の高分子膜10に対して第1電極20および第2電極30を配置することで複数のアクチュエータ50を備えたアクチュエータ部100aを構成している。このため、隣り合うアクチュエータ50同士は互いに繋がって形成された集合体となる。
そして、上記したように、隣り合うアクチュエータ50同士の間の間隔Sを隣り合うアクチュエータ50の変形量の差の最大値δに対してS≧50δに設定している。このような構成とすることで、アクチュエータ装置100を自由端100cにおいて任意の形状に制御することが可能となる。
ここでいう最大値δとは、隣り合うアクチュエータ50を異なる変形量とした場合において、その変形量の差として発生させることが可能であった最大値であり、隣り合うアクチュエータ50の間で許容されていた最大変形量を意味している。
具体的には、図3(a)に示すように、アクチュエータ装置100の第1電極20としてA〜Cを配置すると共に、A〜Cそれぞれの間の間隔Sを変えて、自由端100cの形状を任意の形状にしたときの間隔Sとそのときに得られた最大値δとの関係を調べた。例えば、図3(b)および図4の実線で示した形状を目標形状として各第1電極20に対して電気信号を出力し、アクチュエータ装置100の自由端100cの形状を変形させ、そのときに隣り合うアクチュエータ50の間での最大変形量を確認した。
その結果、図4中にプロットした実測値のように、BとCの第1電極20の間隔Sが4mmのときに、最大値δとして0.08mmが可能であったという結果が得られた。つまり、最大値δとして0.08mmを出すために必要な隣り合うアクチュエータ50の間の間隔Sが少なくとも4mmあれば良いことが分かった。したがって、最大値δ(=0.08mm)を得るために間隔S(=4mm)がその50倍(0.08mm×50=4mm)以上となる関係、つまり間隔Sと最大値δとの関係がS≧50δであれば、自由端100cを所望の形状に制御可能であると言える。
以上説明したように、本実施形態のアクチュエータ装置100では、各第1電極20a〜20dの間隔Sを第1電極20a〜20dの幅W以上に設定している。これにより、第1電極20a〜20dの間において高分子膜10を所望の変形量とすることが可能となる。
また、少なくとも隣り合うアクチュエータ50同士の間の間隔Sを隣り合うアクチュエータ50の変形量の差の最大値δに対してS≧50δに設定している。このため、目標形状によっては、隣り合うアクチュエータ50の変形量の差の最大値δに対して、S≧50δの関係を満たすように設定することで、間隔Sが幅Wより小さくても、アクチュエータ装置100を自由端100cにおいて任意の形状に制御することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してフィードバック機構を備えたものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5および図6に示す本実施形態のアクチュエータ装置100は、フィードバック機構を備えた構成とされている。フィードバック機構は、センサ部60と出力取得部70および計算部80を有し、制御部40に対して計算部80の検出結果を入力することで、制御部40から各第1電極20に対して出力する電気信号を調整する。これにより、アクチュエータ装置100の自由端100cの形状がフィードバック制御され、より所望の形状に近づくように制御することが可能となる。
センサ部60は、各第1電極20の上および各第1電極20の間における高分子膜10の上に備えられる。センサ部60は、各アクチュエータ50の変形量および各アクチュエータ50の間における高分子膜10の変形量に応じたセンサ出力信号を発生させる。例えば、センサ部60は、歪ゲージなどで構成されており、本実施形態では配線部60aを通じてセンサ出力信号を出力取得部70に伝えている。
出力取得部70および計算部80は、フィードバック制御手段に相当するものである。出力取得部70は、センサ出力信号を入力し、それを必要に応じて信号処理したのち、計算部80に入力する。計算部80は、センサ出力信号に基づいて、アクチュエータ装置100の自由端100cの形状を所望形状にするために第1電極20に対して出力する電気信号のフィードバック項を演算する。フィードバック制御の手法については、PID制御などの周知の手法を用いれば良い。この計算部80の演算結果が制御部40に出力され、制御部40は現在出力している電気信号に対してフィードバック項を加算するなど、フィードバック項に基づいて各第1電極20に印加される駆動電圧を制御する。これにより、第1電極20と第2電極30との間の電位差を変化させられ、自由端100cの形状が所望の形状に近づくようにフィードバック制御される。
このように、アクチュエータ装置100に対してフィードバック機構を備えることにより、より的確にアクチュエータ装置100の自由端100cの形状を所望の形状に制御することが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対してフィードバック機構の構成を変更したものであり、その他については第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図7に示す本実施形態のアクチュエータ装置100は、フィードバック機構を無線式にしたものである。図7に示すように、本実施形態でもフィードバック機構を第2実施形態と同様の構成としているが、センサ部60から無線電波により、無線受信機で構成される出力取得部70にセンサ出力を伝えている。
このように、フィードバック機構を無線式にすることも可能である。このような無線式のフィードバック機構とすることで、第2実施形態において備えていた配線部60aを無くすことができる。したがって、本実施形態によれば、アクチュエータ装置100の構造の簡素化を図ることが可能となるし、第1電極20へ電気信号を伝える配線レイアウトが容易になるなどの効果を得ることができる。
なお、このような無線式とする場合のセンサ部60についても、歪ゲージなどによって構成することができ、センサ部60に繋がるように図示しない電子回路部および送信コイルを備えた構成とすることができる。このような構成とする場合、センシング結果に基づいた電流が送信コイルに流れることで磁束が発生し、その磁束を受信コイルを有する出力取得部70で電流に変換することで、無線でセンサ出力を伝えることが可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第2、第3実施形態に対してフィードバック機構の構成を変更したものであり、その他については第2、第3実施形態と同様であるため、第2、第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。なお、ここでは第2実施形態に対してフィードバック機構の構成を変更した場合について説明するが、第3実施形態に対しても適用できる。
図8に示す本実施形態のアクチュエータ装置100は、フィードバック機構におけるセンサ部60を各第1電極20の間における高分子膜10の上にのみ配置した構成とされている。
このように、高分子膜10の上にのみセンサ部60を配置しても、高分子膜10の変形量を検出してフィードバック制御できることから、フィードバック精度が若干低下するものの、第2、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第1電極20の上にはセンサ部60を備えていないことから、センサ部60の影響を受けることなく第1電極20を変形させることが可能となる。したがって、より第1電極20を精密に変形させることが可能となる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対してフィードバック機構におけるセンサ部60の構成を変更したものであり、その他については第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図9に示すように、本実施形態では、センサ部60を非接触方式のもので構成している。具体的には、センサ部60を変形前の高分子膜10の表面に対する法線方向に配置し、各第1電極20との間の距離に応じたセンサ出力を発生させるものによって構成している。例えば、レーザー変位計によってセンサ部60を構成することができる。
なお、ここでは1つのセンサ部60によって第1電極20との間の距離の複数箇所を検出できる構成を示しているが、各場所に1つずつセンサ部60を配置する構成であっても良い。また、センサ部60として、各第1電極20との間の距離を検出できるものを例に挙げているが、各アクチュエータ50の間における高分子膜10の変形量に応じたセンサ出力信号を発生させるものであっても良い。
このように構成されるアクチュエータ装置100では、各第1電極20に対して駆動電圧を印加したときに各アクチュエータ50の変形量の違いによって、センサ部60から各第1電極20の表面までの距離が変化する。この距離の変化に応じて、各第1電極20と対応したセンサ部60の出力が変化することで、センサ部60で各アクチュエータ50の変形量を検出できる。
このように、センサ部60を非接触式とすることもできる。このような構成とすれば、アクチュエータ50の上などにセンサ部60を取り付ける必要が無くなることから、アクチュエータ部100aの簡素化が図れると共に、センサ部60の構成を加味することなくアクチュエータ部100aを多様な形状に対応して設計できる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記各実施形態では、アクチュエータ部100aを長方形板状としたが、他の形状であっても良い。例えば、図10に示したように、アクチュエータ部100aを円形板状とすることができる。この場合、第1電極20をアクチュエータ部100aの中心から放射方向に延設した扇形とし、かつ、アクチュエータ部100aの外縁部を自由端100cとして、各第1電極20のうちの自由端100c側の間隔Sを幅Wよりも大きくすれば良い。また、間隔Sを最大値δに対してS≧50δとすれば、目標形状によっては、間隔Sが幅Wより小さくても、アクチュエータ装置を自由端において任意の形状に制御することが可能となる。なお、このような構成は、アクチュエータ部100aを円形板状とする場合に限らず、四角形状とする場合でも適用可能である。
上記各実施形態では、高分子膜10としてプラスイオンが電場に応じて移動する高分子材料の薄膜を用いたアクチュエータ装置100について説明した。これに代えて、マイナスイオンが電場に応じて移動するもの、またはプラスイオン、マイナスイオン両方が動くものに対して本発明を適用しても良い。また、高分子材料の薄膜を用いた高分子膜10ではなく、第1、第2電極20、30への電圧印加によって熱を発生させることで、アクチュエータ50を変形させるバイメタル方式の高分子膜としても良い。
また、上記各実施形態では、高分子膜10を薄膜状とし、第1電極20が形成されている位置も形成されていない位置も一様に膜が形成された構成としているが、自由端100c以外の部分については穴空き形状とされていても良い。例えば、第1電極20が形成されていない部分について穴空けしていたとしても、自由端100cでは連続的な膜となっていることから、上記各実施形態に示した効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、制御電圧の印加方法については詳細に述べてきたが、長い時間同一方向に電圧を印加し続けると、アクチュエータ50の印加電圧と変位の関係が変動することが確認されている。これを抑制するために、周期的に、自由端100cの形状に影響が出ない程度の短時間の間、逆方向の電圧を印加すると、上記印加電圧と変位の変動が小さくなり精密に形状制御する上で好ましい。その場合の逆方向電圧の印加時間については、人間の目にはその変動が認識できない例えば1/60秒以下にすると良い。さらに、逆方向の電圧を印加するタイミングは、すべてのアクチュエータ50に同時に印加してもよいし、おのおののアクチュエータごとに異なるタイミングでも構わない。
さらに、図11のように、隣り合う2個のアクチュエータ50−1、50−2を1組として配置する。そして、例えば、スイッチ91、92を用いて、2個のアクチュエータ50−1、50−2のうち、左側のアクチュエータ50−1のみ、または右側のアクチュエータ50−2のみを交互に制御してもよい。この場合も、S≧50δを満たすようにすべきである。こうすることで、アクチュエータの動作寿命を長くすることができると共に、入力飽和を避け易くすることができる。
10 高分子膜
20、30 第1、第2電極
40 制御部
50 アクチュエータ
60 センサ部
60a 配線部
100 アクチュエータ装置
100a アクチュエータ部
100c 自由端

Claims (9)

  1. 表面および裏面を有する薄膜状の高分子膜(10)と、前記高分子膜の表面側に配置された複数の第1電極(20)と、前記高分子膜の裏面側に、前記複数の第1電極それぞれと対向する部位を含んで形成された第2電極(30)とを有し、
    前記複数の第1電極と前記第2電極および前記複数の第1電極と前記第2電極との間に配置された前記高分子膜により構成され、前記第1電極と前記第2電極との間に電位差を生じさせることで変形する複数のアクチュエータ(50)が備えられたアクチュエータ部(100a)と、
    複数の前記第1電極と前記第2電極との間の電位差を制御することで、前記複数のアクチュエータを変形させ、前記アクチュエータ部の一端面により構成される自由端(100c)の形状を制御する制御部(40)と、を備え、
    前記複数の第1電極は、少なくとも前記自由端において互いに離間して配置されており、隣り合う前記第1電極の間の間隔(S)が前記自由端における前記第1電極の幅(W)よりも広く設定されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  2. 表面および裏面を有する薄膜状の高分子膜(10)と、前記高分子膜の表面側に配置された複数の第1電極(20)と、前記高分子膜の裏面側に、前記複数の第1電極それぞれと対向する部位を含んで形成された第2電極(30)とを有し、
    前記複数の第1電極と前記第2電極および前記複数の第1電極と前記第2電極との間に配置された前記高分子膜により構成され、前記第1電極と前記第2電極との間に電位差を生じさせることで変形する複数のアクチュエータ(50)が備えられたアクチュエータ部(100a)と、
    複数の前記第1電極と前記第2電極との間の電位差を制御することで、前記複数のアクチュエータを変形させ、前記アクチュエータ部の一端面により構成される自由端(100c)の形状を制御する制御部(40)と、を備え、
    前記複数の第1電極は、少なくとも前記自由端において互いに離間して配置されており、隣り合う前記第1電極の間の間隔Sが前記自由端における前記第1電極の間の前記高分子膜の変位量の最大値δに対して、S≧50δの関係を満たしていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  3. 前記アクチュエータ部は、四角形状とされていると共に、四角形状の一辺が固定端(100b)、該固定端と対向する辺が前記自由端とされ、前記複数の第1電極が短冊状にされていると共に前記固定端に対して垂直方向に延設されることで互いに平行に配置され、平行に配置された前記複数の第1電極の幅が等しくされていることを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ装置。
  4. 前記アクチュエータ部には、前記複数の第1電極および前記複数の第1電極の間における前記高分子膜の少なくとも一方の変形量に応じたセンサ出力を発生させるセンサ部(60)と、
    前記センサ部の発生させるセンサ出力を取得すると共に、該センサ出力に基づいて前記第1電極と前記第2電極との間の電位差をフィードバック制御するフィードバック項を算出するフィードバック制御手段(70、80)と、を有するフィードバック機構を備え、
    前記制御部は、前記フィードバック項に基づいて前記第1電極と前記第2電極との間の電位差を変化させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のアクチュエータ装置。
  5. 前記センサ部は、前記複数の第1電極の上および前記複数の第1電極の間における前記高分子膜の上の少なくとも一方に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ装置。
  6. 前記センサ部の発生させるセンサ出力が配線部(60a)を通じて前記フィードバック制御手段に伝えられることを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータ装置。
  7. 前記センサ部の発生させるセンサ出力が無線電波により前記フィードバック制御手段に伝えられることを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータ装置。
  8. 前記センサ部は、前記高分子膜の表面に対する法線方向に配置され、該センサ部より前記複数の第1電極までの距離および前記複数の第1電極の間における前記高分子膜までの距離の少なくとも一方に応じたセンサ出力を発生させることを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ装置。
  9. 前記センサ部は、レーザー変位計であることを特徴とする請求項8に記載のアクチュエータ装置。
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