JP2016054225A - 負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物および負特性サーミスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】抵抗値が焼成温度の影響を受けにくく、高温条件下での抵抗値の経時変化が小さく、かつ抵抗調整のための熱処理に起因する抵抗値のばらつきが小さいNTCサーミスタを提供する。【解決手段】Mn、NiおよびFeを含む負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物からなるセラミック素体と、セラミック素体の外表面に配置される外部電極と、セラミック素体の内部に配置され、かつ外部電極と電気的に接続される内部電極とを含む負特性サーミスタであって、負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物において、MnおよびNiの合計を100mol%としたとき、Mnのモル比率は80〜70mol%、Niのモル比率は20〜30mol%、Feのモル比率は15〜25mol%であり、内部電極はPdからなる、負特性サーミスタ。【選択図】図1
Description
本発明は、負特性(または負温度係数、NTC)サーミスタ用半導体セラミック組成物およびこれを用いた負特性サーミスタに関する。
NTCサーミスタは、例えば、電子機器における温度補償または温度検知のために用いられることが知られている。近年、電子機器の小型化および回路の複雑化に伴い、特性の安定性が高いNTCサーミスタが求められている。
例えば、特許文献1には、一般式FezNixMn3−x−zO4[式中x=0.84〜1並びに0<z<1.6]を特徴とするNixMn3−xO4[式中x>0]をベースとする高温安定性サーミスタ用焼結セラミックが開示されている。
NTCサーミスタの製造工程において、焼成条件に起因して、得られるNTCサーミスタの特性にばらつきが生じ得るという問題が存在する。例えば、焼成に用いる炉の種類、焼成すべき材料の炉への投入量および炉内での配置、焼成時の気象条件等に依存して、焼成すべき材料が受ける焼成温度にばらつきが生じ得、その結果、得られるNTCサーミスタの抵抗値等の特性にばらつきが生じてしまうことがある。このように、NTCサーミスタの特性は、いわゆる焼成温度依存性が比較的大きい傾向にある。
また、NTCサーミスタの用途によっては、高温条件の下で安定した特性を示すことが求められる場合がある。しかし、高温条件の下でNTCサーミスタを長時間放置した場合、抵抗値等の特性が経時変化し得るという問題がある。
一方、NTCサーミスタにおいて抵抗値のずれが生じた場合、完成品のNTCサーミスタを熱処理に付すことにより抵抗値の調整を行い、目標とする抵抗値を有するNTCサーミスタを得る方法が知られている。しかし、NTCサーミスタにおいて使用される半導体セラミック組成物の組成、NTCサーミスタの形状、熱処理時の温度条件等によっては、熱処理の結果、NTCサーミスタの抵抗値にばらつきが生じてしまうことがある。
本発明の目的は、抵抗値が焼成温度の影響を受けにくく、高温条件下での抵抗値の経時変化が小さく、かつ抵抗調整のための熱処理に起因する抵抗値のばらつきが小さいNTCサーミスタを提供することにある。
本発明者らは、研究を重ねた結果、NTCサーミスタ用の半導体セラミック組成物中に含まれる元素の比率を特定の範囲内に設定し、更に実質的にPdからなる内部電極を用いることにより、抵抗値のばらつきが小さく、高温条件下での抵抗値の経時変化が小さく、かつ抵抗調整のための熱処理を行った後の抵抗値のばらつきが小さいNTCサーミスタが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の一の要旨によれば、Mn、NiおよびFeを含む負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物からなるセラミック素体と、
セラミック素体の外表面に配置される外部電極と、
セラミック素体の内部に配置され、かつ外部電極と電気的に接続される内部電極と
を含む負特性サーミスタであって、
負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物において、MnおよびNiの合計を100mol%としたとき、Mnのモル比率は80〜70mol%、Niのモル比率は20〜30mol%、Feのモル比率は15〜25mol%であり、
内部電極はPdからなる、負特性サーミスタが提供される。
セラミック素体の外表面に配置される外部電極と、
セラミック素体の内部に配置され、かつ外部電極と電気的に接続される内部電極と
を含む負特性サーミスタであって、
負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物において、MnおよびNiの合計を100mol%としたとき、Mnのモル比率は80〜70mol%、Niのモル比率は20〜30mol%、Feのモル比率は15〜25mol%であり、
内部電極はPdからなる、負特性サーミスタが提供される。
本発明に係るNTCサーミスタは、上記構成を有することにより、抵抗値が焼成温度の影響を受けにくいという利点を有する。そのため、焼成時の温度条件の厳密な管理が不要であり、製造のための工程管理を簡略化することができ、それと同時に歩留まりを向上させることができる。その結果、NTCサーミスタの製造コストを削減することができる。また、本発明に係るNTCサーミスタは、上記構成を有することにより、高温条件下での抵抗値の経時変化が小さいという利点を有する。そのため、車載用途等、高温環境での抵抗変動が小さいことが求められる用途において利用可能なNTCサーミスタを提供することができる。更に、本発明に係るNTCサーミスタは、上記構成を有することにより、抵抗調整のための熱処理に起因する抵抗値のばらつきが小さいという利点を有する。これは、抵抗調整のための熱処理を、比較的低い温度かつ比較的短時間で行うことができることに起因すると考えられる。このこともNTCサーミスタ製造の歩留まりの向上に寄与し、製造コストの削減が可能になる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。但し、以下に示す実施形態は例示を目的とするものであり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、以下に説明する構成要素の寸法、材質、形状、相対的配置等は、特定的な記載がない限りは本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。図面に示す各構成要素の大きさ、形状、位置関係等は説明を明確にするため誇張していることがある。
図1に、本発明に係る負特性(NTC)サーミスタの構成の一例を示す。図1に示すNTCサーミスタ1は、セラミック素体2と、セラミック素体2の外表面に配置される外部電極3および4と、セラミック素体2の内部に配置され、かつ外部電極3または4と電気的に接続される内部電極5および6とを含む。セラミック素体2は、本発明に係る負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物からなるものである。NTCサーミスタの各構成要素の詳細については後述する。NTCサーミスタのセラミック素体が本発明に係る負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物で構成されることにより、NTCサーミスタの特性の安定性を高めることができる。
[NTCサーミスタ用半導体セラミック組成物]
以下、本発明に係るNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物の一の実施形態について説明する。本実施形態に係るNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物は、Mn、NiおよびFeを必須の構成要素として含む。このような組成を有する半導体セラミック組成物は、Mn−Ni−Fe組成系の半導体セラミック組成物ともよばれる。このNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物に含まれるMnおよびNiの合計を100mol%としたとき、Mnのモル比率は80〜70mol%、Niのモル比率は20〜30mol%、Feのモル比率は15〜25mol%である。Niのモル比率が20mol%以上であり、従ってMnのモル比率が80mol%以下であると、組成物を構成する立方晶の一部が正方晶に変化するのを防止することができ、その結果、信頼性の高いNTCサーミスタを得ることができる。Niのモル比率が30mol%以下であり、従ってMnのモル比率が70mol%以上であると、岩塩相であるNiO相等の異相の発生を抑制することができ、抵抗値が焼成温度の影響を受けにくいNTCサーミスタを得ることができる。NTCサーミスタ用半導体セラミック組成物中に岩塩相(NiO相)等の異相が発生する場合、焼成時の温度の変化に依存して、得られるNTCサーミスタの抵抗値が大きく変化してしまう傾向にある。そのため、岩塩相等の異相の発生を抑制することにより、抵抗値が焼成温度の影響を受けにくいNTCサーミスタを得ることができる。Feのモル比率が15mol%以上であると、高温条件下での抵抗値の変化が小さく、信頼性の高いNTCサーミスタを得ることができる。Feのモル比率が25mol%以下であると、熱処理による抵抗調整後の抵抗値のばらつきが小さいNTCサーミスタを得ることができる。また、Feのモル比率が25mol%以下であると、抵抗調整のための熱処理温度を低くすることができる。
以下、本発明に係るNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物の一の実施形態について説明する。本実施形態に係るNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物は、Mn、NiおよびFeを必須の構成要素として含む。このような組成を有する半導体セラミック組成物は、Mn−Ni−Fe組成系の半導体セラミック組成物ともよばれる。このNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物に含まれるMnおよびNiの合計を100mol%としたとき、Mnのモル比率は80〜70mol%、Niのモル比率は20〜30mol%、Feのモル比率は15〜25mol%である。Niのモル比率が20mol%以上であり、従ってMnのモル比率が80mol%以下であると、組成物を構成する立方晶の一部が正方晶に変化するのを防止することができ、その結果、信頼性の高いNTCサーミスタを得ることができる。Niのモル比率が30mol%以下であり、従ってMnのモル比率が70mol%以上であると、岩塩相であるNiO相等の異相の発生を抑制することができ、抵抗値が焼成温度の影響を受けにくいNTCサーミスタを得ることができる。NTCサーミスタ用半導体セラミック組成物中に岩塩相(NiO相)等の異相が発生する場合、焼成時の温度の変化に依存して、得られるNTCサーミスタの抵抗値が大きく変化してしまう傾向にある。そのため、岩塩相等の異相の発生を抑制することにより、抵抗値が焼成温度の影響を受けにくいNTCサーミスタを得ることができる。Feのモル比率が15mol%以上であると、高温条件下での抵抗値の変化が小さく、信頼性の高いNTCサーミスタを得ることができる。Feのモル比率が25mol%以下であると、熱処理による抵抗調整後の抵抗値のばらつきが小さいNTCサーミスタを得ることができる。また、Feのモル比率が25mol%以下であると、抵抗調整のための熱処理温度を低くすることができる。
上述のように、本実施形態に係るNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物は、焼成温度依存性が低く、かつ抵抗調整後の抵抗値のばらつきが小さいNTCサーミスタをもたらすことができる。その結果、NTCサーミスタ製造の歩留まりを向上させることができる。また、本実施形態に係るNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物は、上述のように、高温環境下での抵抗変動が小さいNTCサーミスタをもたらすことができる。
NTCサーミスタ用半導体セラミック組成物は、添加物としてCoを更に含むことが好ましい。NTCサーミスタ用半導体セラミック組成物に含まれるMnおよびNiの合計を100mol%としたとき、Coのモル比率は、1.0〜40.0mol%であることが好ましい。Coのモル比率が上記範囲内であると、組成物を構成する立方晶の一部が正方晶に変化するのを防止することができ、その結果、抵抗値が焼成温度の影響を受けにくく、信頼性の高いNTCサーミスタを得ることができる。Coを上記範囲内のモル比率で含むNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物を用いることにより、NTCサーミスタの高安定性を保持しつつ、Mn、NiおよびFeのみを含む組成物では実現することができない特性を実現することができる。
NTCサーミスタ用半導体セラミック組成物は、添加物としてCuを更に含むことが好ましい。NTCサーミスタ用半導体セラミック組成物に含まれるMnおよびNiの合計を100mol%としたとき、Cuのモル比率は、0.5〜6.7mol%であることが好ましい。Cuのモル比率が上記範囲内であると、特性のばらつきがより一層小さいNTCサーミスタを得ることができる。Cuを上記範囲内のモル比率で含むNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物を用いることにより、NTCサーミスタの高安定性を保持しつつ、Mn、NiおよびFeのみを含む組成物では実現することができない特性を実現することができる。
NTCサーミスタ用半導体セラミック組成物は、上述のCoまたはCuのいずれか一方のみを含んでよく、あるいはCoおよびCuの両方を含んでもよい。
NTCサーミスタ用半導体セラミック組成物は、不純物としてSi、Na、K、Ca、Zr等を含んでもよい。これらの不純物元素は、原料中に含まれている可能性があり、かつ/または製造工程において混入する可能性がある。組成物中に存在する不純物の量は、各元素について1000ppm以下、多いものでも5000ppm以下程度であれば、NTCサーミスタの特性に悪影響を及ぼさないと考えられる。
[第1の実施形態に係るNTCサーミスタ]
次に、本発明に係るNTCサーミスタの第1の実施形態について、図1を参照して説明する。図1に示すNTCサーミスタ1は、負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物からなるセラミック素体2と、セラミック素体2の外表面に配置される外部電極3および4と、セラミック素体2の内部に配置され、かつ外部電極3または4と電気的に接続される内部電極5および6とを含む積層型負特性サーミスタである。
次に、本発明に係るNTCサーミスタの第1の実施形態について、図1を参照して説明する。図1に示すNTCサーミスタ1は、負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物からなるセラミック素体2と、セラミック素体2の外表面に配置される外部電極3および4と、セラミック素体2の内部に配置され、かつ外部電極3または4と電気的に接続される内部電極5および6とを含む積層型負特性サーミスタである。
図1に示すNTCサーミスタにおいて、セラミック素体2は略直方体形状を有するが、セラミック素体2の形状はこれに限定されるものではない。セラミック素体2は、本発明に係る負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物からなる。セラミック素体2は単一の層で構成されてよく、複数の層で構成されていてもよい。場合により、セラミック素体2の表面にガラス層を形成してもよい。ガラス層を形成することにより、温度、湿度等による特性の劣化を防止することができ、外部環境の影響を受けにくいNTCサーミスタを得ることができる。
外部電極3および4は、セラミック素体の外表面に配置される。図1に示すNTCサーミスタにおいて、外部電極3(以下、「第1の外部電極」とよぶことがある)は、セラミック素体2の一方の端面上に形成され、外部電極4(以下、「第2の外部電極」とよぶことがある)は、セラミック素体2の他方の端面上に形成される。これら第1の外部電極3および第2の外部電極4は、例えばAgを導電成分とする導電性ペーストの焼き付けによって形成することができる。
必要に応じて、外部電極3および4の表面にめっき層を形成してもよい。めっき層の組成は、外部電極に含まれる金属元素との相性によって適宜選択することができる。例えば、外部電極が導電成分としてAgを含む場合、Niからなる第1のめっき層を形成し、更にその上に、例えばSnからなる第2のめっき層を形成してよい。
内部電極5および6は、セラミック素体2の内部に配置される。内部電極は、第1の内部電極5と第2の内部電極6とに分類され、第1の内部電極5と第2の内部電極6とが積層方向に関して交互に配置される。このようにして、第1の内部電極5と第2の内部電極6とがセラミック素体2の一部を挟んで対向する構造が与えられる。内部電極5および6は、外部電極3または4と電気的に接続される。具体的には、第1の内部電極5は、セラミック素体2の一方の端面まで引き出され、その一方の端面において第1の外部電極3と電気的に接続される。第2の内部電極6は、セラミック素体2の他方の端面まで引き出され、その他方の端面において第2の外部電極4と電気的に接続される。
内部電極5および6としては、Ag、Ag−Pd等の単体またはそれらのうち少なくとも一方を含む合金を用いることができる。内部電極5および6としてAg−Pd合金を用いる場合、Pd比率を上げると抵抗値のばらつきが減少し、歩留まりの改善が見込める。内部電極5および6としてAg−Pd合金を用いる場合、Agの融点は960℃と低いため、製造工程における焼成時にAgの一部が飛散してしまうことがあり、その結果、内部電極のカバレッジが低下してしまうことがある。このことが、得られるNTCサーミスタの抵抗値のばらつきをもたらしていると考えられる。内部電極中のPd比率を上げることにより、このAgの飛散を効果的に抑制することができる。抵抗値のばらつきは、Pdの比率が100%である場合、即ち内部電極5および6がPdからなる場合に最小になる。従って、内部電極5および6は、Pdからなることが好ましい。内部電極に含まれるAgの飛散は、NTCサーミスタの小型化、薄型化が進むほど顕著に現れる傾向にある。そのため、NTCサーミスタが小型かつ/または薄型であるほど、Pdからなる内部電極を用いることによる効果は高くなる。Pdからなる内部電極を用いることにより、特に小型品または薄型品において顕著に発生し得る内部電極中のAgの飛散を抑制することができ、その結果、抵抗値のばらつきが低減され、更なる歩留まりの改善が見込める。また、Pdからなる内部電極を用いることによる効果は、セラミック素体の組成に起因する抵抗値のばらつきが小さいほど顕著に現れる傾向にあり、そのため、本発明に係るNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物と組み合わせることにより、特に大きな効果を発揮する。
以上、積層型のNTCサーミスタについて説明してきたが、本発明に係るNTCサーミスタはこれに限定されるものではなく、例えば、後述する単板型のNTCサーミスタであってもよい。また、本発明に係るNTCサーミスタは、温度補償用、温度検知用等に有用であるが、これらの用途に限定されるものではない。
[第2の実施形態に係るNTCサーミスタ]
次に、本発明に係るNTCサーミスタの第2の実施形態について、図2を参照して説明する。図2に示すNTCサーミスタ11は、単板型のNTCサーミスタ11である。NTCサーミスタ11は、セラミック素体12と、セラミック素体12を挟んで対向するように配置される第1の電極15および第2の電極16とを含む。図2に示すNTCサーミスタ11において、セラミック素体12は略矩形の板状であるが、セラミック素体12の形状はこれに限定されるものではない。セラミック素体12は、本発明に係るNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物からなる。第1の電極15および第2の電極16は、第1の実施形態における内部電極5および6と同様の組成にすることができる。第1の電極15および第2の電極16は、Pdからなることが好ましい。NTCサーミスタにおいてPdからなる内部電極を用いることにより、抵抗値のばらつきを低減することができ、歩留まりを向上させることができる。
次に、本発明に係るNTCサーミスタの第2の実施形態について、図2を参照して説明する。図2に示すNTCサーミスタ11は、単板型のNTCサーミスタ11である。NTCサーミスタ11は、セラミック素体12と、セラミック素体12を挟んで対向するように配置される第1の電極15および第2の電極16とを含む。図2に示すNTCサーミスタ11において、セラミック素体12は略矩形の板状であるが、セラミック素体12の形状はこれに限定されるものではない。セラミック素体12は、本発明に係るNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物からなる。第1の電極15および第2の電極16は、第1の実施形態における内部電極5および6と同様の組成にすることができる。第1の電極15および第2の電極16は、Pdからなることが好ましい。NTCサーミスタにおいてPdからなる内部電極を用いることにより、抵抗値のばらつきを低減することができ、歩留まりを向上させることができる。
[NTCサーミスタの製造方法]
次に、本発明に係るNTCサーミスタの製造方法の一の実施形態について、図1に示す構成を有するNTCサーミスタ1の製造方法を例として以下に説明する。尤も、本発明に係るNTCサーミスタの製造方法およびそれにより製造されるNTCサーミスタは、以下に説明する形態に限定されるものではない。
次に、本発明に係るNTCサーミスタの製造方法の一の実施形態について、図1に示す構成を有するNTCサーミスタ1の製造方法を例として以下に説明する。尤も、本発明に係るNTCサーミスタの製造方法およびそれにより製造されるNTCサーミスタは、以下に説明する形態に限定されるものではない。
まず、セラミック素体2を構成するNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物の原料として、Mn3O4、Fe2O3、Co3O4、NiOおよびCuOを所定量秤量する。なお、秤量された原料中の各金属元素の比率は、得られるNTCサーミスタのセラミック素体を構成するNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物における各金属元素の比率と実質的に同じであると考えて差し支えない。秤量した各原料をジルコニアボール等の粉砕媒体が内有されたボールミルに投入して十分に湿式粉砕し、次いで所定の温度で仮焼して、セラミック粉末を作製する。得られたセラミック粉末に有機バインダを加え、湿式で混合処理を行なってスラリー状とし、その後、ドクターブレード法等を使用して成形加工を施し、セラミックグリーンシートを作製する。なお、本実施形態においては、セラミック素体を構成するNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物の原料として、Mn3O4、Fe2O3、Co3O4およびNiOといった金属酸化物を使用しているが、Mn、Fe、CoおよびNiの各元素の炭酸塩、水酸化物等を原料として用いることもできる。
次いで、Ag−PdまたはPdを主成分とする内部電極用ペーストをセラミックグリーンシート上に適用して内部電極パターンを形成する。内部電極用ペーストは、例えば、スクリーン印刷等により適用してよい。このように内部電極パターンが適用されたセラミックグリーンシートを所定数積層し、次いで、内部電極パターンが適用されていないセラミックグリーンシートで上下を挟持して圧着することにより、積層体を作製する。この積層体を所定寸法に切断した後、例えばジルコニア製の匣に収容して脱バインダ処理を行い、次いで所定温度(例えば1100〜1200℃)で焼成することにより、内部電極5および6が内部に配置されたセラミック素体2が形成される。
得られたセラミック素体2の両端部にAg等を含む外部電極用ペーストを塗布し、焼付けを行うことにより外部電極3および4を形成する。尤も、外部電極3および4の形成方法はこれに限定されず、セラミック素体2との密着性が良好な外部電極を形成できる方法であればよい。例えば、スパッタリング法や真空蒸着法等の薄膜形成方法で外部電極3および4を形成してもよい。
場合により、外部電極3および4の表面にめっき層を形成してよい。例えば、外部電極3および4がAgを含む場合、外部電極3および4の表面にNiからなる第1のめっき層を形成し、更にその上にSiからなる第2のめっき層を形成してよい。めっき層は、例えば電解めっき等により形成することができる。このようにして、図1に示す構成のNTCサーミスタ1を製造することができる。得られたNTCサーミスタ1において、セラミック素体2は、本発明に係るNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物で構成される。
次に、図2に示す単板型NTCサーミスタの製造方法の一例について以下に説明する。図1に示す積層型NTCサーミスタの製造方法と同様の手順でセラミック粉末を作製し、次いで、これをスラリー状とする。その後、ドクターブレード法等を使用して成形加工を施し、セラミックグリーンシートを作製する。次いで、所定の厚みが得られるように、これらセラミックグリーンシートを積み重ね、圧着することによって、セラミック素体12となるべきセラミックグリーン成形体を得る。
次いで、Ag−PdまたはPdを主成分とする内部電極用ペーストを、セラミックグリーン成形体の両面にスクリーン印刷等の方法で適用して、第1の電極15および第2の電極16となるべき導電性ペースト層を形成する。
次に、導電性ペースト層が形成されたセラミックグリーン成形体を、必要に応じて所定の寸法に切断した後、例えばジルコニア製の匣に収容して脱バインダ処理を行い、次いで所定温度(例えば1100〜1200℃)で焼成する。その後、必要に応じて、例えば250〜500℃の温度で所定時間熱処理して、抵抗調整を行なう。なお、単板型のNTCサーミスタの場合、その一部を削るといったトリミングによる抵抗調整も可能である。このようにして、図2に示す単板型のNTCサーミスタ11が得られる。
[実験例1〜44]
以下に説明する手順で実験例1〜44のNTCサーミスタを製造した。まず、セラミック素体を構成するNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物の原料として、Mn3O4、Fe2O3、Co3O4、NiOおよびCuOの各粉末を用意し、これらの粉末を表1〜6に示す組成となるように秤量した。なお、表1〜6において、「Mn」、「Ni」、「Fe」、「Co」および「Cu」の各欄は、原料中のMn元素およびNi元素の合計を100mol%としたときの、Mn、Ni、Fe、CoおよびCuの各元素のモル比率を示す。
以下に説明する手順で実験例1〜44のNTCサーミスタを製造した。まず、セラミック素体を構成するNTCサーミスタ用半導体セラミック組成物の原料として、Mn3O4、Fe2O3、Co3O4、NiOおよびCuOの各粉末を用意し、これらの粉末を表1〜6に示す組成となるように秤量した。なお、表1〜6において、「Mn」、「Ni」、「Fe」、「Co」および「Cu」の各欄は、原料中のMn元素およびNi元素の合計を100mol%としたときの、Mn、Ni、Fe、CoおよびCuの各元素のモル比率を示す。
秤量した各原料をジルコニアボール等の粉砕媒体が内有されたボールミルに投入して十分に湿式粉砕し、次いで800℃で2時間仮焼して、セラミック粉末を作製した。このセラミック粉末に有機バインダを加え、湿式で混合処理を行なってスラリー状とした。このスラリーをドクターブレード法により成形加工して、セラミックグリーンシートを作製した。
次いで、内部電極用ペーストを、セラミックグリーンシート上にスクリーン印刷して内部電極パターンを形成した。なお、実験例1〜39については、Ag−Pd合金(配合比:Ag70重量%、Pd30重量%)からなる金属粉末を主成分として含む内部電極用ペーストを使用し、実験例40〜44については、Pdからなる金属粉末を主成分として含む内部電極用ペーストを使用した。このように内部電極パターンが適用されたセラミックグリーンシートを、各内部電極パターンがセラミックグリーンシートを介して対向するように所定数積層し、次いで、内部電極パターンが適用されていないセラミックグリーンシートで上下を挟持して圧着することにより、積層体を作製した。この積層体を、長さ1.2mm、幅0.6mm、厚さ0.6mmの寸法に切断した後、ジルコニア製の匣に収容して脱バインダ処理を行い、次いで1100〜1200℃の温度で焼成することにより、内部電極が内部に配置されたセラミック素体を作製した。
得られたセラミック素体の両端部にAgを主成分として含む外部電極用ペーストを塗布し、焼付けを行うことにより外部電極を形成した。外部電極の表面に、電解めっきによりNiからなる第1のめっき層を形成し、更にその上にSiからなる第2のめっき層を形成した。このようにして得られた実験例1〜44のNTCサーミスタについて、以下に示す特性評価を行った。
[抵抗値の焼成温度依存性]
まず、焼成温度1050〜1300℃で得られた実験例1〜39のNTCサーミスタについて、室温(25℃)における抵抗値R25および50℃における抵抗値R50を4端子法により測定した。抵抗値の測定結果に基づいて、B定数(B25/50)を求めた。B25/50は下記の式に従って算出した。
B25/50(K)=(ln(R25)−In(R50))/(1/298−1/323)
また、実験例34〜39のNTCサーミスタについては、各実験例につき10個のNTCサーミスタにB定数を求め、B定数のばらつきB3CV(%)を、下記式に従って算出した。
B3CV=(B定数の標準偏差)/(B定数の平均値)×300
結果を表1〜5に示す。
まず、焼成温度1050〜1300℃で得られた実験例1〜39のNTCサーミスタについて、室温(25℃)における抵抗値R25および50℃における抵抗値R50を4端子法により測定した。抵抗値の測定結果に基づいて、B定数(B25/50)を求めた。B25/50は下記の式に従って算出した。
B25/50(K)=(ln(R25)−In(R50))/(1/298−1/323)
また、実験例34〜39のNTCサーミスタについては、各実験例につき10個のNTCサーミスタにB定数を求め、B定数のばらつきB3CV(%)を、下記式に従って算出した。
B3CV=(B定数の標準偏差)/(B定数の平均値)×300
結果を表1〜5に示す。
次に、焼成温度1150℃で得られた実験例1〜15および21〜33のNTCサーミスタについて、上述の手順と同様の手順でB定数(B25/50(1150℃))を求めた。また、焼成温度1100℃で得られた実験例1〜15および21〜33のNTCサーミスタについて、上述の手順と同様の手順でB定数(B25/50(1100℃))を求めた。B25/50(1150℃)およびB25/50(1100℃)の値に基づいて、抵抗値の焼成温度依存性の指標となるΔB/ΔTを求めた。ΔB/ΔTは、下記の式に従って算出した。
ΔB/ΔT(K/℃)=(B25/50(1150℃)−B25/50(1100℃))/50
ΔB/ΔTの絶対値が小さいほど、抵抗値の焼成温度依存性が小さいと考えられる。結果を表1、2および4に示す。
ΔB/ΔT(K/℃)=(B25/50(1150℃)−B25/50(1100℃))/50
ΔB/ΔTの絶対値が小さいほど、抵抗値の焼成温度依存性が小さいと考えられる。結果を表1、2および4に示す。
[高温環境下での抵抗変化]
焼成温度1050〜1300℃で得られた実験例1〜15および21〜33のNTCサーミスタについて、125℃の温度下で100時間放置した前後での抵抗変化率を求めた。まず、4端子法により、高温放置試験前にNTCサーミスタの室温(25℃)での抵抗値R25(0h)を測定した。次いで、125℃の温度下で100時間放置した後の室温(25℃)での抵抗値R25(100h)を測定した。抵抗変化率ΔR/Rを下記式に従って算出した。
ΔR/R(%)={R25(100h)−R25(0h)}/R25(0h)×100
結果を表1、2および4に示す。
焼成温度1050〜1300℃で得られた実験例1〜15および21〜33のNTCサーミスタについて、125℃の温度下で100時間放置した前後での抵抗変化率を求めた。まず、4端子法により、高温放置試験前にNTCサーミスタの室温(25℃)での抵抗値R25(0h)を測定した。次いで、125℃の温度下で100時間放置した後の室温(25℃)での抵抗値R25(100h)を測定した。抵抗変化率ΔR/Rを下記式に従って算出した。
ΔR/R(%)={R25(100h)−R25(0h)}/R25(0h)×100
結果を表1、2および4に示す。
[抵抗調整後の抵抗値のばらつき]
焼成温度1050〜1300℃で得られた実験例16〜20および40〜44のNTCサーミスタについて、抵抗調整を行った後の抵抗値のばらつきを評価した。各実験例のNTCサーミスタについて、4端子法によって求めた抵抗値が5%変化(増加)する熱処理温度を決定した。各実験例のNTCサーミスタについて、決定した熱処理温度で2時間保持することにより抵抗調整を行い、抵抗調整後の抵抗値を4端子法により測定した。以上の操作を、各実験例につき10個のNTCサーミスタに対して行った。抵抗調整後の抵抗値のばらつきR3CVを、下記式に従って算出した。
R3CV(%)=(抵抗値の標準偏差)/(抵抗値の平均値)×300
結果を表3および6に示す。
焼成温度1050〜1300℃で得られた実験例16〜20および40〜44のNTCサーミスタについて、抵抗調整を行った後の抵抗値のばらつきを評価した。各実験例のNTCサーミスタについて、4端子法によって求めた抵抗値が5%変化(増加)する熱処理温度を決定した。各実験例のNTCサーミスタについて、決定した熱処理温度で2時間保持することにより抵抗調整を行い、抵抗調整後の抵抗値を4端子法により測定した。以上の操作を、各実験例につき10個のNTCサーミスタに対して行った。抵抗調整後の抵抗値のばらつきR3CVを、下記式に従って算出した。
R3CV(%)=(抵抗値の標準偏差)/(抵抗値の平均値)×300
結果を表3および6に示す。
表1および後述の表2〜5より、実験例1〜39のNTCサーミスタはいずれも、2700K以上のB定数を有することがわかった。表1より、Mnのモル比率が80〜70mol%、Niのモル比率が20〜30mol%、Feのモル比率が15〜25mol%である実験例2〜8のNTCサーミスタは、ΔB/ΔTの絶対値が1K/℃以下であり、従って、抵抗値の焼成温度依存性が小さいことがわかった。また、実験例2〜8のNTCサーミスタは、ΔR/Rの値が1%以下であり、従って高温環境下での抵抗値の変動(経時変化)が小さいことがわかった。これに対し、Mnのモル比率が80mol%より大きく、Niのモル比率が20mol%未満である実験例1のNTCサーミスタは、ΔR/Rの値が1%より大きく、従って高温環境下での抵抗値の変動(経時変化)が大きく、信頼性に劣ることがわかった。これは、セラミック素体を構成する半導体セラミック組成物において、立方晶の一部が正方晶に変化したためであると推測される。また、Mnのモル比率が70mol%未満であり、Niのモル比率が30mol%より大きい実験例9のNTCサーミスタは、ΔB/ΔTの絶対値が1K/℃より大きく、従って抵抗値の焼成温度依存性が大きいことがわかった。これは、セラミック素体を構成する半導体セラミック組成物中に岩塩相であるNiO相が形成されたためであると推測される。
表2より、Feのモル比率が15mol%以上である実験例11〜15のNTCサーミスタは、ΔB/ΔTの絶対値が1K/℃以下であり、従って、抵抗値の焼成温度依存性が小さいことがわかった。また、実験例11〜15のNTCサーミスタは、ΔR/Rの値が1%以下であり、従って高温環境下での抵抗値の変動(経時変化)が小さいことがわかった。これに対し、Feのモル比率が15mol%未満である実験例10のNTCサーミスタは、ΔR/Rの値が1%より大きく、従って高温環境下での抵抗値の変動(経時変化)が大きく、信頼性に劣ることがわかった。
表3より、Feのモル比率が30mol%以下である実験例17〜20のNTCサーミスタは、R3CVが60%以下であり、抵抗調整後の抵抗値のばらつきが小さいことがわかった。これに対し、Feのモル比率が30mol%より大きい実験例16のNTCサーミスタは、R3CVが100%より大きく、抵抗調整後の抵抗値のばらつきが大きいことがわかった。これは、抵抗を調整するのに必要な熱処理温度が高くなったためであると考えられる。
表4より、40mol%以下のCoを添加した実験例22〜31のNTCサーミスタは、Coを添加していない実験例21のNTCサーミスタと同等のΔB/ΔT、ΔR/Rの値を示し、従って信頼性の高いNTCサーミスタが得られたことがわかった。これに対し、Coのモル比率が40mol%より大きい実験例32および33のNTCサーミスタは、ΔR/Rの値が1%より大きく、従って高温環境下での抵抗値の変動(経時変化)が大きく、信頼性に劣ることがわかった。これは、セラミック素体を構成する半導体セラミック組成物において、立方晶の一部が正方晶に変化したためであると推測される。
表5より、6.7mol%以下のCuを添加した実験例35〜38のNTCサーミスタは、Cuを添加していない実験例34のNTCサーミスタと同等のB3CVの値を示し、従って抵抗値のばらつきの小さいNTCサーミスタが得られたことがわかった。これに対し、Cuのモル比率が6.7mol%より大きい実験例39のNTCサーミスタは、B3CVの値が1%より大きく、抵抗値のばらつきが大きいことがわかった。
表3と表6との比較より、Pdからなる内部電極を備える実験例40〜44のNTCサーミスタは、Ag−Pd合金からなる内部電極を備える実験例16〜20のNTCサーミスタと比較して、抵抗調整後の抵抗値のばらつきが小さくなることがわかった。これは、内部電極がAgを含まないことにより、焼成時におけるAgの飛散に起因する内部電極のカバレッジの低下が起こらないからであると考えられる。
本発明に係る負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物を用いることにより、抵抗値が焼成温度の影響を受けにくく、高温条件下での抵抗値の経時変化が小さく、かつ抵抗調整のための熱処理に起因する抵抗値のばらつきが小さいNTCサーミスタを低コストで製造することができる。
1、11 負特性(NTC)サーミスタ
2、12 セラミック素体
3、4 外部電極
5、6 内部電極
15 第1の電極
16 第2の電極
2、12 セラミック素体
3、4 外部電極
5、6 内部電極
15 第1の電極
16 第2の電極
Claims (3)
- Mn、NiおよびFeを含む負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物からなるセラミック素体と、
前記セラミック素体の外表面に配置される外部電極と、
前記セラミック素体の内部に配置され、かつ前記外部電極と電気的に接続される内部電極と
を含む負特性サーミスタであって、
前記負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物において、MnおよびNiの合計を100mol%としたとき、Mnのモル比率は80〜70mol%、Niのモル比率は20〜30mol%、Feのモル比率は15〜25mol%であり、
前記内部電極はPdからなる、負特性サーミスタ。 - 前記負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物がCoを更に含み、該負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物において、MnおよびNiの合計を100mol%としたとき、Coのモル比率が1.0〜40.0mol%である、請求項1に記載の負特性サーミスタ。
- 前記負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物がCuを更に含み、該負特性サーミスタ用半導体セラミック組成物において、MnおよびNiの合計を100mol%としたとき、Cuのモル比率が0.5〜6.7mol%である、請求項1または2に記載の負特性サーミスタ。
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JP2017199797A (ja) * | 2016-04-27 | 2017-11-02 | Tdk株式会社 | 電子部品 |
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-
2014
- 2014-09-03 JP JP2014179509A patent/JP2016054225A/ja active Pending
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US11482371B2 (en) | 2016-04-21 | 2022-10-25 | Tdk Corporation | Electronic component |
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