[第1実施形態]
以下に第1実施形態におけるレンズ駆動装置100について説明する。
まず始めに第1実施形態におけるレンズ駆動装置100の構成について図1ないし図16を用いて説明する。図1は第1実施形態におけるレンズ駆動装置100の外観を示す図であり、図1(a)はレンズ駆動装置100の外観を示す斜視図であり、図1(b)は図1(a)に記載のZ1方向側から見た状態のレンズ駆動装置100を示す平面図である。図2は第1実施形態におけるレンズ駆動装置100の構成を示す分解斜視図である。図3は第1実施形態における固定側部材50を示す図であり、図3(a)は固定側部材50の構成を示す分解斜視図であり、図3(b)は固定側部材50の外観を示す斜視図である。図4は第1実施形態におけるスペーサー13を示す図であり、図4(a)はスペーサー13の外観を示す斜視図であり、図4(b)は図4(a)に記載のZ2方向側から見た状態のスペーサー13を示す斜視図である。図5は第1実施形態におけるケース1を示す図であり、図5(a)はケース1の外観を示す斜視図であり、図5(b)は図5(a)に記載のZ2方向側から見た状態のケース1を示す斜視図である。図6は第1実施形態におけるベース部材8を示す図であり、図6(a)はベース部材8の外観を示す斜視図であり、図6(b)は図6(a)に記載のZ1方向側から見た状態のベース部材8を示す平面図である。図7は第1実施形態におけるベース部材8に埋設されている金属部材8mを示す図であり、図7(a)は金属部材8mの外観を示す斜視図であり、図7(b)は図7(a)に記載のZ1方向側から見た状態の金属部材8mを示す平面図である。図8は第1実施形態における板状部材9を示す図であり、図8(a)は板状部材9の外観を示す斜視図であり、図8(b)は図8(a)に記載のY1方向側から見た状態の板状部材9を示す斜視図である。図9は第1実施形態におけるコイル4の外観を示す斜視図である。図10は第1実施形態におけるレンズ保持部材2を示す図であり、図10(a)はレンズ保持部材2の外観を示す斜視図であり、図10(b)は図10(a)に記載のX2方向側から見た状態のレンズ保持部材2を示す側面図である。図11は第1実施形態におけるレンズ保持部材2を示す図であり、図11(a)は図10(a)に記載のZ1方向側から見た状態のレンズ保持部材2を示す平面図であり、図11(b)は図10(a)に記載のZ2方向側から見た状態のレンズ保持部材2を示す平面図である。図12は第1実施形態におけるコイル4、検出用磁石5、バランサー7が一体に形成されたレンズ保持部材2を示す図であり、図12(a)はコイル4、検出用磁石5、バランサー7が一体に形成されたレンズ保持部材2を示す斜視図であり、図12(b)は図12(a)に記載のZ1方向側から見た状態のコイル4、検出用磁石5、バランサー7が一体に形成されたレンズ保持部材2を示す平面図である。図13は図12(a)に記載のA部をZ2方向側から見た状態を拡大して示す拡大斜視図である。図14は第1実施形態における付勢部材60の外観を示す斜視図である。図15は第1実施形態における上側板ばね10を示す図であり、図15(a)は上側板ばね10の外観を示す斜視図であり、図15(b)は図15(a)に記載のZ1方向側から見た状態の上側板ばね10を示す平面図である。図16は第1実施形態における下側板ばね11を示す図であり、図16(a)は下側板ばね11の外観を示す斜視図であり、図16(b)は図16(a)に記載のZ1方向側から見た状態の下側板ばね11を示す平面図である。
第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、図1に示すように、上下方向(Z1−Z2方向)に貫通した孔を有する直方体状に形成され、図2に示すように、固定側部材50と、レンズ保持部材2と、付勢部材60と、駆動機構70と、位置検出手段80と、ダンパ材12と、を有している。なお、固定側部材50は、ケース1とベース部材8とからなる筺体40とスペーサー13とからなる。また、付勢部材60は上側板ばね10と下側板ばね11とからなり、駆動機構70は駆動用磁石3およびコイル4を有して構成され、位置検出手段80は検出用磁石5と磁気検出部材6とを有して構成される。
固定側部材50は、図3に示すように、ケース1と、ベース部材8と、スペーサー13と、から構成されている。筺体40はケース1とベース部材8とから形成されているため、固定側部材50は筺体40を含んで構成されていると言える。
スペーサー13は合成樹脂材からなり、図4に示すように、上方(Z1方向側)からの平面視にて、長方形の環状に形成されている。スペーサー13は、一対の対角位置(X1方向側で且つY2方向側と、X2方向側で且つY1方向側)の下面に下方へ突出するように形成された位置決め突起13aが形成されている。位置決め突起13aは円柱状に突出して形成され、一対の対角位置にそれぞれ2つずつ設けられている。
ケース1は非磁性の金属材料からなる金属板で形成され、図5に示すように、中空で且つ下方(Z2方向側)が開放された直方体状に形成されている。ケース1は、直方体の側面に該当する位置に、それぞれ上下方向へ立設された側壁部1bを4つ有し、隣り合う側壁部1b同士は角部1aによって繋げられている。なお、1つ(Y2方向側に配置された)の側壁部1bには、下端部から下方へ突出する突出部1cが形成されており、突出部1cは一方側(X2方向側)に寄った位置に配置されている。また、ケース1は、ケース1の上方を覆うとともに、角部1aおよび側壁部1bと一体に形成された天面部1eを有している。また、ケース1は、天面部1eの中央部に、円形状に開口した開口部1dを有する。なお、光軸LSは、天面部1eに直交するとともに、開口部1dの成す円の中心を通る。このように形成されたケース1は、中空の内部にスペーサー13を配置可能な大きさである。
ベース部材8は、図6に示すように、合成樹脂材からなり、上方(Z1方向側)からの平面視にて、外形が長方形状で且つ内側に円形状の開口を有する板状に形成された台座部8eを備えている。台座部8eは、上面の四隅部に上方へ突出するとともに上方の面が平坦に形成された下側板ばね配置部8fを有し、下側板ばね配置部8fの上面には上方へ突出し円柱状に形成された下側板ばね固定突起8gがそれぞれ1つずつ設けられている。また、ベース部材8の一側面(Y2方向側の側面)である側端部8cには、一方側(X2方向側)に切り欠き部8dが凹状に形成されている。また、ベース部材8は、側端部8cに対向する側の上面に、下側板ばね配置部8f同士を繋ぐ壁状に上方へ突出した規制壁8hが形成され、規制壁8hの延設方向(X1−X2方向)における中央部には、規制壁8hを分断するように規制凹部8kが形成されている。なお、規制凹部8kは台座部8eの上面に達する位置まで切り込むように形成されている。また、台座部8eの内部には、図7に示すような、金属部材8mが埋設され、その一部は台座部8eから露出または突出している。金属部材8mは金属板からなり、それぞれが円弧状に形成されるとともに、台座部8eの開口に沿うように並べて配置され、隣り合うように配置することで円形を成す第1金属部材8nおよび第2金属部材8pと、台座部8eの四隅部にそれぞれ配置される固定板8qと、からなる。なお、第1金属部材8nと、第2金属部材8pと、固定板8qとの間には電気的な接続はされていない。第1金属部材8nの一端側(Y2方向側)には、下方(Z2方向)へ折り曲げ加工された第1給電端子8rが形成され、他端側には上方へ折り曲げ加工された第1接続部8sが形成されている。また、第2金属部材8pの一端側(Y2方向側)には、下方へ折り曲げ加工された第2給電端子8tが形成され、他端側には上方へ折り曲げ加工された第2接続部8vが形成されている。また、第1給電端子8rの近傍に配置された固定板8qの一部は下方へ延設され、接地用端子8bを形成している。このように形成された金属部材8mは、固定板8qの一部、第1給電端子8r、第1接続部8s、第2給電端子8t、第2接続部8v、接地用端子8b、が台座部8eから露出または突出している。図6に示すように、第1給電端子8r、第2給電端子8t、接地用端子8bは、側端部8cの他方側(X1方向側)、すなわち側端部8cにおける切り欠き部8dが設けられていない部分から下方へ突出するように、切り欠き部8dに近い側(X2方向側)から第2給電端子8t、第1給電端子8r、接地用端子8bの順番に並べて配置されている。このように並べて配置されることで、第1給電端子8rと第2給電端子8tとからなる給電用端子8aが設けられる。なお、給電用端子8aと接地用端子8bとは同一のピッチで同一直線状に一列に並んでいる。また、側端部8cに対向する側(Y1方向側)で且つ他方側(X1方向側)に配置された下側板ばね配置部8fの上面には第1接続部8sが露出しており、側端部8cに対向する側で且つ一方側(X2方向側)に配置された下側板ばね配置部8fの上面には第2接続部8vが露出している。なお、光軸LSは、台座部8eが有する開口の中心を通るとともに、台座部8eに直交するように設けられている。
このように形成されたベース部材8の上方にケース1が重ねて配置され、ベース部材8がケース1に一体化されることで、図3に示すように、筺体40が直方体状に形成され、ケース1の内部にスペーサー13を固定した状態で筺体40を形成することで固定側部材50が形成される。なお、スペーサー13の固定の仕方については別途説明する。
板状部材9は、図8に示すように、板状に形成されている。板状部材9は、合成樹脂材からなり板状に形成された基材部9dを有し、基材部9dには導電パターンを成すように形成された金属部材が埋設されている。なお、基材部9dの幅方向(X1−X2方向)における寸法は、ベース部材8の切り欠き部8dに挿入可能な寸法に形成されている。板状部材9に埋設された金属部材は、基材部9dの一面側(Y1方向側の面)に露出し導電パターンを形成する導電部材9bと、導電部材9bに連続して形成されるとともに、基材部9dの下方端(Z2方向側端部)から下方へ突出する複数の外部端子9aと、を有する。なお、第1実施形態においては外部端子9aは4本設けられており、4本の外部端子9aは給電用端子8aおよび接地用端子8bが配設されたピッチと同一のピッチで同一直線状に一列に並んでいる。また、板状部材9の他面側の下端部には他面に対して突出する段差部9eが形成されており、段差部9eの幅方向における中央部には、段差部9eを分断するように溝状に形成された係合部9cが設けられている。なお、係合部9cはケース1の突出部1cを挿入可能な間隔に形成されている。また、第1実施形態においては、板状部材9の一面側に磁気検出部材6が実装され、半田付けにより導電部材9bに固定されている。板状部材9の一面側に固定された磁気検出部材6は、板状部材9の一面側に露出した導電部材9bと電気的に接続され導通している。すなわち、外部端子9aは、導電部材9bを介して磁気検出部材6に電気的に接続されている。
磁気検出部材6は、第1実施形態においては、ホール素子(ホールIC)である。磁気検出部材6は直方体状に形成され、一つの面(Y1方向側の面)が磁気を検出可能な検出面6aとなっており、検出面6aの裏面の両端部に入力用または出力用の端子部6bを有する。なお、板状部材9に固定される際には、端子部6bが導電部材9bに半田付けされる。
駆動用磁石3は、図2に示すように、断面形状が同じ長さの脚を有する台形である柱状に形成された磁石である。なお、台形の2つの脚が成す角度は90度である。駆動用磁石3は、断面形状である台形の上底を含む面および下底を含む面が磁極となるように着磁されている。
検出用磁石5は、図2に示すように、長方形の板状に形成された磁石である。検出用磁石5は、板面(もっとも面積が大きな面)が磁極となるように着磁されている。
バランサー7は、図2に示すように、検出用磁石5と同一形状で且つ同じ重量である。また、第1実施形態においては、バランサー7は、検出用磁石5と同じ形状に形成されるとともに、検出用磁石5と同様に着磁された磁石からなる。
コイル4は金属線材からなり、図9に示すように、多角形状の柱状の物体の周囲に巻回したように形成された巻回部4aを有し、金属線材の両側の端部4bは巻回部4aから延設されている。また、コイル4を形成する金属線材の表面は絶縁材により覆われているが、端部4bの一部は絶縁材が施されていない。
レンズ保持部材2は合成樹脂材からなり、図10に示すように、レンズ体LEを保持可能な筒状に形成されている。レンズ保持部材2は円筒状に形成された筒状部2aを有し、筒状部2aの外周面は上方側から見た場合に八角形となるように形成されるとともに、筒状部2aの内壁面にはレンズ体LEをねじ止め可能とするねじ山が形成されている。なお、レンズ体LEの光軸LSは、筒状部2aの中心軸に一致する。筒状部2aの上方側(Z1方向側)の端部には、光軸LSを挟んで対向する位置(X1方向側とX2方向側)に、平坦な面状に形成された上側板ばね配置部2bが形成されている。筒状部2aの下端部には、筒状部2aの外周面に対して直交する方向へ突出した下側鍔部2cが、筒状部2aのほぼ全周に亘って設けられている。また、下側鍔部2cの一部には、下側鍔部2cよりもさらに外方へ突出する突出部2eが形成されている。突出部2eはベース部材8の規制凹部8kに挿入可能な大きさであり、第1実施形態においてはY1方向側に設けられている。また、筒状部2aの上端側には、筒状部2aの外周面に対して直交する方向へ突出した上側鍔部2dが、下側鍔部2cから離間するとともに筒状部2aのほぼ全周に亘って設けられている。上側鍔部2dの一部には、図11に示すように、検出用磁石5を挿入可能な凹形状に形成された磁石保持部2fが設けられ、光軸LSを挟んで磁石保持部2fに対向する位置には、バランサー7を挿入可能な凹形状に形成されたバランサー保持部2gが設けられている。なお、第1実施形態においては、磁石保持部2fは、上側鍔部2dの、X2方向側で且つY2方向側の位置に形成され、バランサー保持部2gはX1方向側で且つY1方向側の位置に形成されている。また、図10に示すように、筒状部2aの下側鍔部2cと上側鍔部2dとに挟まれた部分はコイル保持部2hとなる。また、下側鍔部2cの下面には、図11に示すように、光軸LSを挟んで対向する位置に下側板ばね保持部2kが設けられている。第1実施形態においては、下側板ばね保持部2kはY1方向側とY2方向側とに設けられており、下側鍔部2cの下面から下方へ突出するとともに筒状部2aの開口に沿うように延設され、突出先端側は平坦面に形成されている。また、下側板ばね保持部2kの両端部には、下側板ばね保持部2kよりも下方へ突出し円柱状に形成された下側板ばね保持突起2mが設けられている。また、下側鍔部2cの下面の、下側板ばね保持部2k同士を結ぶ直線に対して直交する方向側には、図10および図11に示すように、それぞれ下側鍔部2cの下面から下方へ突出し、直方体状に形成されたコイル巻付部2nが設けられている。
なお、第1実施形態においては、図12に示すように、コイル4はレンズ保持部材2のコイル保持部2h(図10参照)に巻回されて巻回部4aを形成するとともに保持され、端部4bは、図13に示すように、コイル巻付部2nに巻回することで固定される。また、検出用磁石5はコイル4よりも外側となるようにレンズ保持部材2の磁石保持部2fに挿入され、接着剤により固定される。また、バランサー7はコイル4よりも外側となるようにレンズ保持部材2のバランサー保持部2gに挿入され、接着剤により固定される。このようにしてレンズ保持部材2、コイル4、検出用磁石5、バランサー7は一体に形成される。また、このように形成されることで、レンズ保持部材2において、光軸LSを挟んで対向する位置の一方側には検出用磁石5が配置されるとともに他方側にはバランサー7が配置される。なお、コイル4の重量と検出用磁石5の重量とバランサー7の重量とを合計した重量は、複数(第1実施形態においては2個)の駆動用磁石3の重量を合計した重量よりも軽い。
付勢部材60は、図14に示すように、上側板ばね10と下側板ばね11とからなり、上側板ばね10および下側板ばね11はそれぞれ弾性を有している。上側板ばね10及び下側板ばね11の少なくとも一方の板ばね60aは、第1部分60bと、第2部分60cと、第1部分60bと第2部分60cとの間に設けられた弾性腕部60dとを有する。なお、一方の板ばね60aの概要について説明すると、弾性腕部60dは、第1部分60bと第2部分60cとの間に複数設けられており、第1実施形態においては、4箇所に設けられている。一方の板ばね60aは、弾性腕部60dの途中から延在する延在部60eを有しており、延在部60eは、隣り合う弾性腕部60d同士を連結した連結部60fからなる。なお、弾性腕部60dは、少なくとも一つの屈曲部60gを有し、隣り合う弾性腕部60dの屈曲部60g同士が連結部60fによって連結されている。また、連結部60fは、連結部60fにおける他の部分よりも幅広に形成された幅広部60hを有するとともに、幅広部60hには貫通孔60kが形成されている。なお、第1実施形態においては、一方の板ばね60aが上側板ばね10である。以下に、上側板ばね10について説明することで、一方の板ばね60aの詳細について説明する。
上側板ばね10は金属板からなり、図15に示すように、円弧状の平板に形成された上側第1部分10aを有している。なお、上側第1部分10aは前述の一方の板ばね60aの第1部分60bに相当する部位である。上側第1部分10aは、上側第1部分10aのなす円弧の中心を挟んで対向する位置(X1方向側とX2方向側)に、一対配置されている。なお、上側第1部分10aのなす円弧の中心をとおり、上側第1部分10aに直交する直線は光軸LSと一致する。また、上側板ばね10は、上方(Z1方向側)から平面視したときに、四角形の環状に形成され、上側第1部分10aの周囲を囲うように配置された上側第2部分10bを有している。上側第2部分10bは前述の一方の板ばね60aの第2部分60cに相当する部位である。また、上側板ばね10は上側第1部分10aと上側第2部分10bとの間に設けられた上側弾性腕部10cを有している。上側弾性腕部10cは上側第1部分10aと上側第2部分10bとの間に複数設けられており、第1実施形態においては、上側第1部分10aの両端部からそれぞれ延設され、個々の上側第1部分10aの端部から最も近い位置に配置された上側第2部分10bの四隅部に連結され、合計4箇所に設けられている。上側弾性腕部10cは、上側第1部分10aの一端部から延設された上側第1腕10dを有している。上側第1腕10dは、上側第1部分10aの成す円弧に沿うように上側第1部分10aから離れる方向へ延設され、上側第1屈曲部10eの一端に接続されている。上側第1屈曲部10eは半円の円弧状に形成され光軸LSから離れる方向へ屈曲するように設けられている。なお、上側第1屈曲部10eは前述の屈曲部60gに相当する部位の一つである。上側第1屈曲部10eの他端からは、上側第1腕10dに対して並列となるように上側第2腕10fが延設され、半円の円弧状に形成された上側第2屈曲部10gの一端に接続されている。上側第2屈曲部10gは、上側第1屈曲部10eと同様に、前述の屈曲部60gに相当する部位の一つである。上側第2屈曲部10gの他端からは、上側第2腕10fに対して並列となるように上側第3腕10hが延設され、上側第2部分10bの四隅部のひとつに連結されている。また、上側板ばね10は、上側弾性腕部10cの途中に設けられた上側第1屈曲部10eから、隣り合う上側弾性腕部10cへ向って延在する上側延在部10kを有している。上側延在部10kは前述の延在部60eに相当する部位である。なお、隣り合う上側弾性腕部10cとは、ある上側弾性腕部10cを基準とした場合、異なる上側第1部分10aから延設された上側弾性腕部10cであり、且つより近い側に設けられた上側弾性腕部10cである。また、上側板ばね10は、隣り合う上側弾性腕部10cの上側第1屈曲部10e同士を連結した上側連結部10mを有し、上側延在部10kは上側連結部10mからなる。なお、上側連結部10mは前述の連結部60fに相当する部位である。また、上側連結部10mは、上側連結部10mにおける他の部分よりも幅広に形成された上側幅広部10nを2箇所ずつ有するとともに、上側幅広部10nにはそれぞれ上側貫通孔10pが形成されている。なお、上側幅広部10nは前述の幅広部60hに相当する部位であり、上側貫通孔10pは貫通孔60kに相当する部位である。このように形成された上側板ばね10は、上側第2部分10bを固定した場合に、上側弾性腕部10cが撓むことにより上側第1部分10aは光軸LSに沿って移動可能である。
下側板ばね11は、図16に示すように、金属薄板を板金加工した第1下側板ばね11aと第2下側板ばね11bとを並べて配置することで、略長方形の環状に形成されている。なお、第1下側板ばね11aと第2下側板ばね11bとは線対称形状に形成されているため、以下の説明においては第1下側板ばね11aの説明をもって、第2下側板ばね11bの説明は省略する。第1下側板ばね11aは、円弧状(半円状)に形成された下側第1部分11cを有している。なお、ここで、第1下側板ばね11aと第2下側板ばね11bの対称軸SSは、Z1方向側から平面視したときに、下側第1部分11cが成す円弧の中心点をとおる。また、光軸LSは下側第1部分11cが成す円弧の中心点をとおり、対称軸SSに直交する。下側第1部分11cは、下側第1部分11cが成す円弧の中点位置付近に、平板状に形成された下側取付部11dが形成されている。また、下側第1部分11cは、下側第1部分11cの両端部に、レンズ保持部材2の下側板ばね保持突起2mを挿入可能な貫通孔に形成された第1下側固定孔11eがそれぞれ1個ずつ設けられている。また、第1下側板ばね11aは、下側第1部分11cが成す円弧の外側で、かつ下側取付部11dを挟んで対向する位置に配置された下側第2部分11fを有している。下側第2部分11fは直角三角形状に形成され、それぞれ貫通孔である第2下側固定孔11gが1つずつ形成されている。また、一方(Y1方向側)の下側第2部分11fには長方形状の貫通孔である溶接部11hが形成されている。また、第1下側板ばね11aは、下側第2部分11fと下側第1部分11cとをつなぐ下側弾性腕部11kを有している。下側弾性腕部11kは、下側第1部分11cの成す円弧に沿うように、下側第1部分11cの両端部から下側取付部11dの方向に向かって延設された下側第1腕11mと、円弧状に形成され一端が下側第1腕11mに連結された下側第1屈曲部11nと、下側第1腕11mと並列となるように下側第1屈曲部11nの他端から延設された下側第2腕11pと、円弧状に形成され一端が下側第2腕11pに連結された下側第2屈曲部11qと、下側第2腕11pと並列となるように下側第2屈曲部11qの他端から延設され下側第2部分11fに連結された下側第3腕11rと、からなる。また、第1下側板ばね11aは、下側第1屈曲部11nから延設され、下側取付部11dを挟んで対向して配置された下側第1屈曲部11n同士を連結する下側連結部11sを有している。下側連結部11sは、下側第1部分11cの成す円弧の外側を通すようにして連結されている。なお、第2下側板ばね11bは第1下側板ばね11aに対して対称軸SSを挟んで線対称の形状に形成されている。第1下側板ばね11aと第2下側板ばね11bとを、互いの下側第1部分11cの両端同士を対向するように配置することで、下側板ばね11は外形が長方形の環状に形成される。このように形成された下側板ばね11は、下側第2部分11fを固定した場合に、下側弾性腕部11kが撓むことにより下側第1部分11cは光軸LSに沿って移動可能である。
ダンパ材12は紫外線硬化性のゲル状樹脂からなり、第1実施形態においては、スリーボンド製のTB3168Eを用いている。
次にレンズ駆動装置100の構造について図17ないし図25を用いて説明する。図17は第1実施形態におけるケース1への上側板ばね10およびスペーサー13の固定方法について説明する図であり、図17(a)はケース1、上側板ばね10、スペーサー13を示す分解斜視図であり、図17(b)は上側板ばね10およびスペーサー13がケース1に固定された状態を示す斜視図であり、図17(c)は図17(b)に記載のB部をZ2方向側から見た状態を拡大して示した拡大図である。図18は第1実施形態におけるケース1への駆動用磁石3および板状部材9の固定方法について説明する図であり、図18(a)はケース1、駆動用磁石3、板状部材9を示す分解斜視図であり、図18(b)は駆動用磁石3および板状部材9がケース1に固定された状態を示す斜視図であり、図18(c)は磁気検出部材6の取付状態を示す斜視図である。図19は第1実施形態におけるレンズ保持部材2への下側板ばね11の固定方法について説明する図であり、図19(a)はレンズ保持部材2および下側板ばね11を示す分解斜視図であり、図19(b)はレンズ保持部材2に下側板ばね11が固定された状態を示す斜視図である。図20は図19(b)に記載のC部を拡大して示す拡大図であり、図20(a)は図19に記載のZ2方向側から見た状態のC部を示す拡大平面図であり、図20(b)は図19に記載のX2方向側から見た状態のC部を示す拡大側面図である。図21は第1実施形態におけるベース部材8へのレンズ保持部材2の固定方法について説明する図であり、図21(a)はレンズ保持部材2およびベース部材8を示す分解斜視図であり、図21(b)は下側板ばね11を介してレンズ保持部材2がベース部材8に固定された状態を示す斜視図である。図22は第1実施形態における下側板ばね11を介して一体に形成されたレンズ保持部材2とベース部材8とを示す図であり、図22(a)は図21に記載のZ1方向側から見た状態の一体に形成されたレンズ保持部材2とベース部材8とを示す平面図であり、図22(b)は図21に記載のY1方向側から見た状態の一体に形成されたレンズ保持部材2とベース部材8とを示す側面図であり、図22(c)は図22(a)に記載のD部を拡大して示す拡大図である。図23は第1実施形態におけるケース1のベース部材8への固定方法を説明する図であり、図23(a)はケース1とベース部材8とを示す分解斜視図であり、図23(b)はレンズ駆動装置100の外観を示す斜視図である。図24はダンパ材12の配置構成について説明する図であり、図24(a)は図23(b)に記載のZ1方向側から見た状態のレンズ駆動装置100を示す平面図であり、図24(b)は図24(a)に記載のE部を拡大して示す拡大図である。図25は第1実施形態におけるレンズ駆動装置100の内部構造を示す模式図であり、図25(a)は図23(b)に記載のZ1方向側から見た状態のレンズ駆動装置100の内部構造を示す模式図であり、図25(b)は図23(b)に記載のX2方向側から見た状態のレンズ駆動装置100の内部構造を示す模式図である。なお、図25においては説明を容易にするために、上側板ばね10およびスペーサー13などの一部の構成部品は記載していない。
スペーサー13は、図17に示すように、ケース1の内部に位置決め突起13aがケース1の開放された側(Z2方向側)に突出するとともに、天面部1eに接触するように配置され、接着剤によりケース1に固定される。また、上側板ばね10は、上側第2部分10bの四隅部の内側がスペーサー13の位置決め突起13aと係合するようにケース1の内部に配置され、接着剤によりスペーサー13に固定される。
板状部材9は、図18に示すように、ケース1の突出部1cと係合部9cとが係合するとともに、外部端子9aをケース1の外方へ露出させた状態で、側壁部1bの内面に沿うように筺体40(ケース1)内に配設されており、板状部材9の他面がケース1の側壁部1bの内面に接着剤によって固定されている。突出部1cと係合部9cとが係合するように固定されることで、板状部材9はケース1の一方側(X2方向側)に寄った位置に配設される。なお、このように板状部材9を配設することで、磁気検出部材6は検出面6aを、ケース1の内方側に向くように配設される。また、一対の駆動用磁石3は、光軸LSを挟んで、筺体40(ケース1)の対角に位置する一方の一対の角部1a(板状部材9が配置されていない一対の角部1a)にそれぞれ1つずつ配置され、接着剤により固定される。すなわち、複数の駆動用磁石3は固定側部材50に固定されている。このとき、駆動用磁石3は、Z2方向側から平面視したときに、駆動用磁石3が成す台形の脚を含む側面が、それぞれ側壁部1bの内面に沿うように筺体40内に配設され、スペーサー13の位置決め突起13a(図17参照)に接触している。
レンズ保持部材2は、前述のとおり、コイル4、検出用磁石5、バランサー7を保持し、一体に形成されている。下側板ばね11は、図19に示すように、第1下側固定孔11eに、レンズ保持部材2の下側板ばね保持突起2mが挿入されたのちに、下側板ばね保持突起2mがかしめられることで下側第1部分11c(第1部分60b)がレンズ保持部材2の下部(下側板ばね保持部2k、図11参照)に固定される。また、コイル4の端部4bが巻回されたレンズ保持部材2のコイル巻付部2nは、図20に示すように、下側板ばね11の下側取付部11dの隣に配置され、半田SOにより下側取付部11dとコイル4とは電気的に接続されるとともに、固定される。
下側板ばね11と一体となったレンズ保持部材2は、図21に示すように、下側板ばね11と、ベース部材8の下側板ばね配置部8fと、が対向するように、ベース部材8に重ねて配置される。このとき、下側板ばね11は、図22に示すように、第2下側固定孔11gに下側板ばね固定突起8gが挿入されるとともに、第1接続部8s(図6参照)および第2接続部8v(図6参照)上にそれぞれ溶接部11hが接触するように配置される。このように配置された下側板ばね11は、下側板ばね固定突起8gがかしめられることでベース部材8(固定側部材50)に下側第2部分11f(第2部分60c)が固定される。これにより、下側板ばね11は下側弾性腕部11kが弾性変形可能な範囲で、レンズ保持部材2を下部で光軸方向DR1(Z1−Z2方向)へ移動可能に支持する。また、溶接部11hが第1接続部8sおよび第2接続部8vに溶接WEにより固定され、第1接続部8sおよび第2接続部8vと溶接部11h(厳密には、溶接部11hの周囲に位置する下側第2部分11f)とが電気的に接続される。このように第1接続部8sおよび第2接続部8vと溶接部11hとが電気的に接続されることで、下側板ばね11およびコイル4を介して、第1給電端子8rと第2給電端子8tとは電気的に接続される。また、レンズ保持部材2の突出部2eはベース部材8の規制凹部8k(規制壁8h同士の間)に配置され、レンズ保持部材2が、下側板ばね11の下側弾性腕部11kが弾性変形可能な範囲で光軸方向DR1に移動した場合にも規制凹部8kから外れない。
駆動用磁石3、磁気検出部材6、板状部材9、上側板ばね10、スペーサー13が一体に形成されたケース1は、図23に示すように、レンズ保持部材2、コイル4、検出用磁石5、バランサー7、下側板ばね11が一体に形成されたベース部材8に重ねて配置される。この時、ケース1は、板状部材9を切り欠き部8dに立設させた状態で配置するとともに、ケース1とベース部材8とからなる筺体40の内部にレンズ保持部材2を収容するように、配置される。このように配置されたケース1の角部1aは、それぞれベース部材8の固定板8q上に配置され、角部1aと固定板8qとは溶接により固定され、ケース1は固定板8qを介して接地用端子8bに接続され、接地可能となる。また、このとき、上側板ばね10の上側第1部分10a(図15参照)はレンズ保持部材2の上側板ばね配置部2b(図10参照)に接触するように配置されるとともに、レンズ保持部材2を上部で支持するように上側第1部分10a(第1部分60b)は上側板ばね配置部2bと接着剤により固定される。これにより、上側板ばね10と下側板ばね11とからなる付勢部材60は、レンズ保持部材2を光軸方向DR1へ移動可能に支持する。また、ペースト状のダンパ材12が、図24に示すように、ケース1の開口部1dから露出して、上側延在部10k(延在部60e、上側連結部10m)とレンズ保持部材2及び、上側延在部10k(延在部60e、上側連結部10m)と上側第2部分10b(第2部分60c)との間をつなぐように塗布されて設けられる。また、上側延在部10kとレンズ保持部材2との間をつなぐダンパ材12および、上側延在部10kと上側第2部分10bとの間をつなぐダンパ材12の一部が上側幅広部10n(幅広部60h)に載置された状態で連続して設けられている。なお、上側幅広部10nに載置された状態で連続して設けられたダンパ材12は、上側幅広部10nに設けられた上側貫通孔10p(貫通孔60k、図15参照)の内部に一部が侵入するように設けられている。ケース1の開口部1dから露出しているペースト状のダンパ材12にケース1の開口部1dから紫外線を照射することで、ダンパ材12はゲル状に変化する。なお、ダンパ材12は、対を成すように、レンズ保持部材2の中央部を挟んで対向する位置に設けられている。このようにしてレンズ駆動装置100が形成される。
なお、このように形成されたレンズ駆動装置100は、図23に示すように、ケース1とベース部材8とからなる筺体40および筺体40とスペーサー13(図3参照)とからなる固定側部材50が形成される。また、ベース部材8の側端部8c側には、側端部8cの一方側(X2方向側)に外部端子9a、他方側(X1方向側)に給電用端子8aと接地用端子8bが位置し、給電用端子8aと接地用端子8bと外部端子9aとが等間隔で一列に並んで配置される。
また、筺体40の内部に配置された駆動用磁石3は、前述のとおり、光軸LSを挟んで、筺体40(ケース1)の対角に位置する一方の一対の角部1aにそれぞれ1つずつ配置されるとともに、図25に示すように、コイル4に対向する位置に離間して配置されており、第1実施形態においては、駆動用磁石3及びコイル4を有して駆動機構70が構成される。駆動機構70はコイル4に電流を流すことで発生する電磁力により、コイル4が外周に巻回されたレンズ保持部材2を光軸方向DR1に沿って移動させることができる。
また、検出用磁石5およびバランサー7は、前述のとおり、レンズ保持部材2において、光軸LSを挟んで対向する位置の一方側には検出用磁石5が配置されるとともに他方側にはバランサー7が配置され、筺体40(ケース1)の対角に位置する他方の一対の角部1a(駆動用磁石3が配置されていない角部1a)にそれぞれ対応する位置に配置されている。なお、角部1aに対応する位置とは、角部1aに対向する位置である。
また、磁気検出部材6が搭載された板状部材9はレンズ保持部材2の側方(Y2方向側)で立設するように配設され、板状部材9に搭載された磁気検出部材6はレンズ保持部材2の側方(Y2方向側)に配置されるとともに、レンズ保持部材2に固定された検出用磁石5に対向して設けられている。このように配設された検出用磁石5と磁気検出部材6とを有して位置検出手段80が構成される。位置検出手段80は、レンズ保持部材2と一体に光軸方向DR1(Z1−Z2方向)に沿って移動可能な検出用磁石5が発する磁界を磁気検出部材6が検知し、検出用磁石5の光軸方向DR1に沿った移動にともなって磁気検出部材6が検知する磁界の変化から算出して、レンズ保持部材2の光軸方向DR1における位置を検出することができる。
次にレンズ駆動装置100の動作について説明する。レンズ駆動装置100は、給電用端子8aから電力を供給することで、コイル4に電流を流すことができる。また、コイル4に流す電流の向きは外部に設けられた制御部により切り替えることができる。コイル4に通電されていない状態を初期状態とすると、初期状態のレンズ駆動装置100においては、レンズ保持部材2は、上側板ばね10の弾性力と下側板ばね11の弾性力とがつりあった位置に配置されている。第1給電端子8rおよび第2給電端子8tを介してコイル4に電流を通電すると、コイル4は駆動用磁石3が発生する磁界の中に配置されているため、コイル4にはローレンツ力が働く。コイル4はレンズ保持部材2の筒状部2aの外周に沿うように巻回されているため、筒状部2aの外周に沿うように電流は流れる。また、駆動用磁石3が発生する磁界はコイル4に交差するように形成されるため、ローレンツ力は光軸方向DR1のいずれかの方向、すなわち図23に記載のZ1方向またはZ2方向に働く。そのため、駆動機構70はコイル4と一体に形成されたレンズ保持部材2を付勢部材60の弾性力に抗して光軸方向DR1に沿って移動させることができる。また、コイル4に流す電流の向きを逆にすることで、レンズ保持部材2の移動方向をかえることもできる。したがって、レンズ体LE(図10参照)が取り付けられたレンズ保持部材2を光軸方向DR1に沿って移動させることで、撮影画像の焦点を合わせることができる。また、光軸方向DR1におけるレンズ保持部材2の位置を、検出用磁石5が発生する磁界の変化を磁気検出部材6で検知することで、位置検出手段80で検出することができる。位置検出手段80で検出したレンズ保持部材2の位置情報は外部に設けられた制御部にフィードバックされる。例えば、初期状態からZ1方向へ所定距離だけ離れた所定の箇所に移動させようとして、レンズ保持部材2を所定の箇所よりもさらにZ1方向側へ移動したことを位置検出手段80で検出した場合には、位置検出手段80からフィードバックを受けた制御部は、コイル4の流す電流の向きを逆方向に切り替え、レンズ保持部材2を所定の箇所へ戻す方向のローレンツ力を積極的にレンズ保持部材2に加えることができる。
以下、第1実施形態としたことによる効果について説明する。
第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、筺体40と、筺体40に収容されると共に、レンズ体LEを保持可能な筒状のレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2を光軸方向DR1へ移動可能に支持する付勢部材60と、レンズ保持部材2を光軸方向DR1に沿って移動させる駆動用磁石3およびコイル4を有して構成される駆動機構70と、を備えたレンズ駆動装置において、レンズ保持部材2の光軸方向DR1における位置を検出する位置検出手段80を有し、位置検出手段80は、レンズ保持部材2に固定された検出用磁石5と検出用磁石5に対向して設けられた磁気検出部材6とを有して構成され、磁気検出部材6が実装されると共に磁気検出部材6に導通する複数の導電部材9bが設けられた板状部材9が、レンズ保持部材2の側方で立設するように配設されている、ことを特徴とする。
これにより、レンズ保持部材2の光軸方向DR1における位置を検出する位置検出手段80を設けることで、レンズ保持部材2の位置を補正しながらレンズ保持部材2を画像のピントが合う位置等の所定の位置まで移動させることができる。よって、レンズ保持部材2の位置が定まるまでの時間を短縮することができる。また、磁気検出部材6は、板状部材9によって、容易に検出用磁石5と対向させて配置できると共に、板状部材9は、レンズ保持部材2の側方に配設されたものであるため、磁気検出部材6や板状部材9を、レンズ保持部材2の下方側に配置する場合に比べて、レンズ駆動装置の高さ寸法(光軸方向DR1における寸法)が大きくなるのを抑制することができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、筺体40は、側壁部1bを有するケース1と、ケース1に一体化されるベース部材8と、を有し、導電部材9bは、板状部材9に埋設された金属部材からなると共に、一部が板状部材9から露出して外部端子9aを構成している、ことを特徴とする。
これにより、導電部材9bが、板状部材9に埋設された金属部材からなると共に、一部が板状部材9から突出して外部端子9aを構成しているので、磁気検出部材6と、レンズ駆動装置が実装される基板等の配線パターンとを、コネクタやリード線等を用いることなく、外部端子9aを介して容易に電気的に接続することができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、ベース部材8には、コイル4に通電するための複数の給電用端子8aが設けられており、外部端子9aと給電用端子8aとが一列に並んでいる、ことを特徴とする。
これにより、外部端子9aと給電用端子8aとが一列に並んでいるので、レンズ駆動装置が実装される実装基板等の配線パターンのレイアウトが容易となる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、ケース1は金属板で形成されると共に、ベース部材8には、ケース1を接地するための接地用端子8bが設けられており、外部端子9a、給電用端子8a及び接地用端子8bが一列に並んでいる、ことを特徴とする。
これにより、レンズ駆動装置が実装される実装基板等の配線パターンのレイアウトが、より容易となる。また、外部端子9a、給電用端子8a及び接地用端子8bを一列に並べた場合には、これらの端子が存在しない部分には、実装基板を設ける必要がないことから、実装基板を小型化することも可能となる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、ベース部材8の側端部8cには、板状部材9を立設させた状態で配置可能な切り欠き部8dが形成されており、側端部8cにおける切り欠き部8dが設けられていない部分に給電用端子8aが配置されている、ことを特徴とする。
これにより、外部端子9aと給電用端子8aとを容易に一列に並べることができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、板状部材9の一面側に磁気検出部材6が固定されていると共に、板状部材9の他面がケース1の側壁部1bの内面に接着剤によって固定されている、ことを特徴とする。
これにより、広い面積で接着できるので、板状部材9を確実に立設した状態に保つことができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、板状部材9の他面側には、溝状に形成された係合部9cが設けられていると共に、ケース1の側壁部1bには、下方へ突出する突出部1cが形成されており、突出部1cと係合部9cとが係合する、ことを特徴とする。
これにより、係合部9cに突出部1cが挿入されるという簡単な構成で、ケース1の位置決めを行うことができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、筺体40を含む固定側部材50と、筺体40に収容されると共に、レンズ体LEを保持可能な筒状のレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2を光軸方向DR1へ移動可能に支持する付勢部材60と、レンズ保持部材2を光軸方向DR1に沿って移動させる駆動用磁石3およびコイル4を有して構成される駆動機構70と、を備えたレンズ駆動装置において、レンズ保持部材2の光軸方向DR1における位置を検出する位置検出手段80を有し、位置検出手段80は、レンズ保持部材2に固定された検出用磁石5と検出用磁石5に対向して設けられた磁気検出部材6とを有して構成され、コイル4はレンズ保持部材2の外周に巻回されると共に、複数の駆動用磁石3は固定側部材50に固定されている、ことを特徴とする。
これにより、レンズ保持部材2の光軸方向DR1における位置を検出する位置検出手段80を設けることで、レンズ保持部材2の位置を補正しながらレンズ保持部材2を画像のピントが合う位置等の所定の位置まで移動させることができる。したがって、レンズ保持部材2の位置が定まるまでの時間を短縮することができ、オートフォーカスの高速化に対応可能なレンズ駆動装置を提供することができる。
また、検出用磁石5は磁気検出部材6によって検出可能な磁界を発生させることができる程度の大きさであればよいため、極力小さく軽い磁石としてすることができるため、レンズ保持部材2に加わる重量を抑えることができる。そのため、移動中のレンズ保持部材2の位置を補正しやすい。また、レンズ保持部材2に加わる重量を抑えることができるので、レンズ保持部材2を駆動させるためにコイル4に流す電流が少なくてすむ。すなわち、レンズ保持部材2を駆動させるために必要な電力が少なく、省電力化に対応可能なレンズ駆動装置を提供することができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、レンズ保持部材2において、光軸LSを挟んで対向する位置の一方側には検出用磁石5が配置されるとともに他方側にはバランサー7が配置され、バランサー7は検出用磁石5と同じ重量である、ことを特徴とする。
これにより、レンズ保持部材2の、光軸LSを挟んで対向する位置の一方側に検出用磁石5を配置するとともに、他方側に検出用磁石5と同じ重量のバランサー7を配置することで、光軸LSを挟んだ両側の重量バランスをとることができる。そのため、レンズ保持部材2の姿勢が安定し、移動時や移動方向を変える場合などに、レンズ保持部材2が傾きにくくなる。したがって、より確実にオートフォーカスの高速化に対応可能なレンズ駆動装置を提供することができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、コイル4の重量と検出用磁石5の重量とバランサー7の重量とを合計した重量は、複数の駆動用磁石3の重量を合計した重量よりも軽い、ことを特徴とする。
これにより、駆動用磁石3をレンズ保持部材2に搭載した構成にした場合に比べて、レンズ保持部材2に加わる重量を軽くすることができる。したがって、レンズ保持部材2を駆動させるために必要な電力を小さくして、省電力化を図りやすくすることが可能となる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、筺体40は、直方体状に形成され、駆動用磁石3は、光軸LSを挟んで、筺体40の対角に位置する一方の一対の角部1aにそれぞれ1つずつ配置され、レンズ保持部材2は、筺体40の他方の一対の角部1aに対応する位置における一方側に検出用磁石5を保持するとともに、他方の一対の角部1aに対応する位置における他方側にバランサー7を保持している、ことを特徴とする。
これにより、筺体40を直方体状に形成したため、筺体40内部の角部1a付近にはスペースができやすい。このようなスペースに構成部品を配置することで、限られたスペース内に構成部品を効率的に配置することができるため、レンズ駆動装置の大型化を抑制することができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、バランサー7は、検出用磁石5と同じ形状に形成されるとともに、検出用磁石5と同様に着磁された磁石からなる、ことを特徴とする。
これにより、検出用磁石5と駆動用磁石3とは、相互に磁気的に影響を与え合っている。バランサー7を検出用磁石5と同様とすることで、光軸LSを挟んだ両側の重量バランスをとることができるとともに、磁気的なバランスをとることができる。そのため、レンズ保持部材2の姿勢がさらに安定し、移動時や移動方向を変える場合などに、レンズ保持部材2がさらに傾きにくくなる。したがって、さらに確実にオートフォーカスの高速化に対応可能なレンズ駆動装置を提供することができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、磁気検出部材6は、レンズ保持部材2の側方に配置されている、ことを特徴とする。
これにより、磁気検出部材6をレンズ保持部材2の側方に配置する構成とすることで高さ寸法を小さくすることができる。また、携帯機器においては、薄型化、低背化が求められている機器がある。したがって、薄型で、かつオートフォーカスの高速化に対応可能なレンズ駆動装置を提供することができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、筺体40は、側壁部1bを有するケース1と、ケース1に一体化されるとともにコイル4に通電するための給電用端子8aが設けられたベース部材8と、を有し、磁気検出部材6が搭載されるとともに磁気検出部材6に電気的に接続された複数の外部端子9aを有する板状部材9が、外部端子9aをケース1の外方へ露出させた状態で、側壁部1bの内面に沿うように筺体40内に配設されており、給電用端子8aと外部端子9aとが一列に並んで配置されている、ことを特徴とする。
これにより、磁気検出部材6を搭載した板状部材9を筺体40に配置することで、容易にレンズ保持部材2の側方に磁気検出部材を配置することができる。また、給電用端子8aと外部端子9aとが一列に並んでいるので、レンズ駆動装置が実装される実装基板等のレイアウトが容易となる。したがって、構成が簡易で実装が容易なレンズ駆動装置を提供することができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、付勢部材60は、レンズ保持部材2を上部で支持する上側板ばね10と、レンズ保持部材2を下部で支持する下側板ばね11と、からなり、上側板ばね10および下側板ばね11はそれぞれ弾性を有し、コイル4に通電されていないときには、レンズ保持部材2は、上側板ばね10の弾性力と下側板ばね11の弾性力とがつりあった位置に配置されている、ことを特徴とする。
これにより、コイル4に通電されていないときに、レンズ保持部材2は、上側板ばね10と下側ばねとがつりあった中立位置にあるので、レンズ保持部材2が光軸方向DR1の下方側へ付勢させている場合には、板ばねの付勢力に抗してレンズ保持部材2を持ち上げる必要があるが、その必要はないことから、停止した状態からレンズ持部材を駆動させるときに必要な電力が小さくて済み、省電力のレンズ駆動装置を提供することができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、レンズ保持部材2の突出部2eがベース部材8の規制凹部8k内に配置され、突出部2eは規制凹部8kに案内されるように光軸方向DR1に沿って移動する構成とした。これにより、レンズ体LEの取付時や、誤ってレンズ駆動装置100を落下させてしまった場合に、レンズ保持部材2が回転し、付勢部材60が変形、破損することを防止することができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、レンズ体LEを保持可能な筒状のレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2を光軸方向DR1へ移動可能に支持する付勢部材60と、付勢部材60の一部を固定する固定側部材50と、レンズ保持部材2を光軸方向DR1に沿って移動させる少なくとも駆動用磁石3及びコイル4を有して構成される駆動機構70と、を備え、付勢部材60は、レンズ保持部材2の上部に固定される上側板ばね10と、下部に固定される下側板ばね11と、からなり、上側板ばね10及び下側板ばね11の少なくとも一方の板ばね60aは、レンズ保持部材2に固定される第1部分60bと、固定側部材50に固定される第2部分60cと、第1部分60bと第2部分60cとの間に設けられた弾性腕部60dとを有するレンズ駆動装置において、一方の板ばね60aは、弾性腕部60dの途中から延在する延在部60eを有しており、延在部60eとレンズ保持部材2または第1部分60bとの間、及び、延在部60eと固定側部材50または第2部分60cとの間の、少なくとも一方の間をつなぐようにダンパ材12が設けられている、ことを特徴とする。
これにより、ダンパ材12が板ばねの延在部60eとレンズ保持部材2または板ばね60a(付勢部材60)の第1部分60bとの間、及び延在部60eと固定側部材50または第2部分60cとの間の、少なくとも一方の間に設けられているので、コイル4に通電して、レンズ保持部材2が光軸方向DR1へ移動した際に、移動し過ぎるのを抑制できるため、所定の位置に落ち着くまでの時間を短くすることができる。また、レンズ保持部材2が光軸方向DR1へ移動したときに、板ばね60aの第1部分60bと第2部分60cとの間に設けられた弾性腕部60dの途中部分も、レンズ保持部材2と同じ方向へある程度移動するものとなる。このため、ダンパ材12を、板ばね60aの弾性腕部60dの途中から延在する延在部60eとレンズ保持部材2または板ばね60aの第1部分60bとの間に設けた場合には、レンズ保持部材2の移動に伴ってダンパ材12が大きく変形するのを抑制できるので、ダンパ材12の破断や脱落などの破損が発生しにくいものとすることが可能となる。同様に、ダンパ材12を、板ばね60aの弾性腕部60dの延在部60eと固定側部材50または板ばね60aの第2部分60cとの間に設けた場合においても、レンズ保持部材2の移動に伴ってダンパ材12が大きく変形するのを抑制できるので、ダンパ材12の破損が発生しにくいものとすることが可能となる。また、レンズ保持部材2の移動を位置検出手段80により制御しているが、レンズ保持部材2が移動させたい所定の位置を通り越した場合には、ダンパ材12は所定の位置へレンズ保持部材2を戻す方向の弾性力を発生する。また、不所望な振動が発生した場合には、ダンパ材12はその振動を抑える効果がある。また、ダンパ材12は、板ばね60aの弾性腕部60dの途中とレンズ保持部材2または板ばねの第1部分60bとの間、および延在部60eと固定側部材50または第2部分60cとの間に設けられているので、ゲル状の樹脂でダンパ材12を構成した場合でも、レンズ保持部材2の光軸方向DR1への移動に伴って弾性腕部60dの途中部分も同じ方向へある程度、移動するため、ゲル状のダンパ材12が切れにくく、ダンパ機能を確保することが可能となる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、弾性腕部60dは、第1部分60bと第2部分60cとの間に複数設けられており、延在部60eは、隣り合う弾性腕部60d同士を連結した連結部60fからなる、ことを特徴とする。
これにより、延在部60eを隣り合う弾性腕部60d同士を連結する連結部60fとしたので、ダンパ材12を設けることができる領域が広くなり、ダンパ材12を設けやすくなる。また、弾性腕部60d同士を連結しているので、隣り合う弾性腕部60d同士で支え合い、レンズ保持部材2の光軸方向DR1と交差する方向(水平方向)における剛性を高めることができ、レンズ保持部材2の姿勢を安定させることができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、ダンパ材12が紫外線硬化性のゲル状樹脂からなるため、塗布が容易である。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、弾性腕部60dは、少なくとも一つの屈曲部60gを有し、隣り合う弾性腕部60dの屈曲部60g同士が連結部60fによって連結されている、ことを特徴とする。
これにより、光軸方向DR1への変形量が少ない屈曲部60gが連結部60fに繋がっており、連結部60fが弾性腕部60dの光軸方向DR1への動きを制限することが少ないため、付勢部材60としての機能を確保できる。また、光軸方向DR1への変形量が少ない屈曲部60g同士を連結部60fで連結しているので、隣り合う屈曲部60gの光軸方向DR1における位置に差が出にくく、レンズ保持部材2が傾きにくい。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、一方の板ばね60aが上側板ばね10である、ことを特徴とする。
これにより、一方の板ばね60aがレンズ保持部材2で隠れないので、組み込んだ後でもダンパ材12を設けることが可能となる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、レンズ保持部材2は、開口部1dを有するケース1に収容され、ダンパ材12が紫外線硬化性のゲル状樹脂からなると共に、ケース1の開口部1dから露出している、ことを特徴とする。
これにより、組立後に、開口部1dからダンパ材12(ゲル状樹脂)の塗布が可能であるとともに、ダンパ材12に紫外線を照射可能であり、組み立てが容易になる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、連結部60fとレンズ保持部材2または第1部分60bとの間をつなぐようにダンパ材12が設けられているとともに、連結部60fと固定側部材50または第2部分60cとの間をつなぐようにダンパ材12が設けられている、ことを特徴とする。
これにより、連結部60fとレンズ保持部材2または板ばね(付勢部材60)の第1部分60bとの間、及び、連結部60fと固定側部材50または第2部分60cとの間の両方にダンパ材12を設けることで、コイル4に通電して、レンズ保持部材2が所定の位置に落ち着くまでの時間をより短くすることができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、連結部60fは、連結部60fにおける他の部分よりも幅広に形成された幅広部60hを有するとともに、幅広部60hには貫通孔60kが形成されており、連結部60fとレンズ保持部材2または第1部分60bとの間に設けられたダンパ材12と、連結部60fと固定側部材50または第2部分60cとの間に設けられたダンパ材12とが、一部が幅広部60hに載置された状態で連続して設けられている、ことを特徴とする。
これにより、同じ工程で、両方のダンパ材12を設けることができるので、作業性が良い。また、ダンパ材12は、貫通孔60kが形成された幅広部60hに設けられているので、ダンパ材12と連結部60fとの接触面積を増やすことができ、確実にダンパ材12を必要部分に保持することができる。
また、第1実施形態におけるレンズ駆動装置100は、ダンパ材12は、対を成すように、レンズ保持部材2の中央部を挟んで対向する位置に設けられている、ことを特徴とする。
これにより、対を成すように、レンズ保持部材2の中央部を挟んで対向する位置にダンパ材12を設けることで、レンズ保持部材2に対してダンパ材12をバランスが良く配置することができ、レンズ保持部材2が傾きにくくなる。
以上のように、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
第1実施形態において、連結部60fとレンズ保持部材2との間をつなぐようにダンパ材12が設けられているとともに、連結部60fと第2部分60cとの間をつなぐようにダンパ材12が設けられている構成とした。しかし、延在部60eとレンズ保持部材2または第1部分60bとの間、及び、延在部60eと固定側部材50または第2部分60cとの間の、少なくとも一方の間をつなぐようにダンパ材12が設けられている構成でも良い。例えば、図26(a)に示すように、連結部60fと固定側部材50(スペーサー13)との間にのみダンパ材12が設けられている構成や、図26(b)に示すように、連結部60fと第1部分60bとの間にのみダンパ材12が設けられている構成であっても良い。なお、図26は第1実施形態におけるダンパ材12の配置構成の変形例を示す図であり、図26(a)は連結部60fと固定側部材50との間にのみダンパ材12を設けた変形例を示す模式図であり、図26(b)は連結部60fと第1部分60bとの間にのみダンパ材12を設けた変形例を示す模式図である。なお、図26においては説明を容易にするために、いくつかの構成部品は記載していない。また、図26(b)に記載の上側板ばね10は、第1実施形態における上側板ばね10とは構造が異なるが、部位名および符号は同じものを用いている。
第1実施形態において、弾性腕部60dの途中から延在する延在部60eを有する一方の板ばね60aを上側板ばね10としたが、下側板ばね11であっても良く、上側板ばね10および下側板ばね11の両方に延在部60eを設ける構造であっても良い。
第1実施形態において、ケース1は非磁性体の金属板材からなり、駆動機構70は駆動用磁石3およびコイル4を有して構成されるものとしたが、ケース1を磁性体の金属板材で形成するとともに、駆動機構70をケース1、駆動用磁石3およびコイル4を有して構成しても良い。
第1実施形態において、ダンパ材12を紫外線硬化性のゲル状樹脂で構成したが、紫外線硬化性でなくても良い。
第1実施形態において、ダンパ材12を設ける構成としたが、ダンパ材12を用いない構成としても良い。
第1実施形態において、上側板ばね10の固定側部材50およびレンズ保持部材2への固定は接着で行う構造としたが、かしめによる固定であっても良い。
第1実施形態において、板状部材9として、金属部材からなる導電部材9bが埋設された合成樹脂部材からなる構成としたが、板状部材9を、導電パターンがエッチング等で形成されたプリント基板によって構成しても良い。