JP2016052400A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸収体4は、前記透液性表面シート3側の面に、失禁パッド1の長手方向に沿うとともに尿排出部位Hを含む長手方向範囲に亘って、圧搾によることなく凹溝状の吸収体凹部20を備えている。前記吸収体4に前記透液性表面シート3を積層した状態で、前記透液性表面シート3の表面側から前記吸収体凹部20の底面に対し、多数のピン状エンボス又はドット状エンボス21、21…を施す。透液性表面シート3として、繊維密度勾配が設けられたもの、凹凸形状に形成されたものを用いた場合でも、透液性表面シート3の機能を損なわずに前記凹溝22が形成できる。
【選択図】図1
Description
前記吸収体は、前記透液性表面シート側の面に、吸収性物品の長手方向に沿うとともに尿排出部位を含む長手方向範囲に亘って、圧搾によることなく凹溝状又はスリット状の吸収体凹部を備え、
前記吸収体に前記透液性表面シートを積層した状態で、前記透液性表面シートの表面側から前記吸収体凹部の底面に対し、多数のピン状エンボス又はドット状エンボスが施してあることを特徴とする吸収性物品が提供される。
本発明に係る失禁パッド1は、図1〜図3に示されるように、ポリエチレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、尿などを速やかに透過させる透液性表面シート3と、これら両シート2、3間に介装された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、前記吸収体4の形状保持および拡散性向上のために、前記吸収体を囲繞するクレープ紙や不織布等からなる被包シート5と、前記吸収体4の略側縁部を起立基端とし、かつ少なくとも尿排出部位Hを含むように長手方向に所定の区間内において肌側に突出して設けられた左右一対の立体ギャザーBS、BSを形成するサイド不織布7、7とから主に構成され、かつ前記吸収体4の周囲においては、その長手方向端縁部では前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4よりも側方に延出している前記不透液性裏面シート2と前記サイド不織布7とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合されている。なお、必要に応じて、前記透液性表面シート3と吸収体4との間に、親水性のセカンドシートを配置することができる。
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他に防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には、防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが好適に用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。
前記透液性表面シート3としては、以下に示す公知のものを広く用いることが可能である。例えば、第1形態例として、図4に示されるように、上層3A及び下層3Bからなる2層構造の不織布とされるとともに、上層3Aの繊維密度より下層3Bの繊維密度が高く設定されたものとすることができる。このような透液性表面シート3としては、上記特許文献1〜3に挙げた特開2009-233099号公報、特開2009-268559号公報、特開2004-466号公報及び特開2003-250836号公報に示されるものなどを使用することが可能である。また、同公報に示されるように、エンボスや熱収縮を施すことによって、肌側面が凹凸形状に形成されたものとしてもよい。かかる透液性表面シート3では、繊維密度勾配によって、繊維密度が相対的に低い上層3Aから、繊維密度が相対的に高い下層3Bに向けて尿が素早く移行するようになる。
本失禁パッド1では、肌側に長手方向に沿って尿流入用の凹溝22が形成されている。前記凹溝22は、透液性表面シート3の表面に排出された尿を受け止めて、尿を一時貯留するとともに、前後方向への尿の拡散を誘導し、且つ吸収体4への尿の吸収速度を速め、横漏れを防止するためのものである。
(1)前記透液性表面シート3は、図16及び図17に示されるように、失禁パッド1の長手方向に伸びる凸部3cと凹部3dがパッド幅方向に交互に繰り返し形成された断面波状の不織布によって構成してもよい。前記凸部3c及び凹部3dは、失禁パッド1の長手方向に略平行に直線的に延びている。前記凸部3cと凹部3dとはパッド幅方向に連続的に連なっており、平面部を有しないように交互に配置されている。前記凸部3cは肌側に凸状に湾曲し、前記凹部3dは非肌側に凸状に湾曲している。前記凸部3cはパッド長手方向に沿って延びており、畝部を形成している。また、前記凹部3dもパッド長手方向に沿って延びており、溝部を形成している。
Claims (8)
- 透液性表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、肌側に長手方向に沿って凹溝が形成された吸収性物品において、
前記吸収体は、前記透液性表面シート側の面に、吸収性物品の長手方向に沿うとともに尿排出部位を含む長手方向範囲に亘って、圧搾によることなく凹溝状又はスリット状の吸収体凹部を備え、
前記吸収体に前記透液性表面シートを積層した状態で、前記透液性表面シートの表面側から前記吸収体凹部の底面に対し、多数のピン状エンボス又はドット状エンボスが施してあることを特徴とする吸収性物品。 - 前記透液性表面シートは、少なくとも上層及び下層の2層構造からなるとともに、前記上層の繊維密度より下層の繊維密度が高く設定されている請求項1記載の吸収性物品。
- 前記透液性表面シートは、厚み方向に圧密化された所定パターンの接合部で部分的に接合され、前記接合部以外の部分が肌側に凸状をなしている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
- 前記透液性表面シートは、相対的に目付が高い多数の凸部と、前記凸部の周囲に形成され、相対的に目付が低い凹部とからなる凹凸状のシートである請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
- 前記透液性表面シートは、吸収性物品の長手方向に延びる凸部と凹部が吸収性物品の幅方向に交互に繰り返し形成された断面波状の不織布によって構成されている請求項1記載の吸収性物品。
- 前記ピン状エンボス又はドット状エンボスは、少なくとも前記凹溝の両側部に沿って形成されている請求項1〜5いずれかに記載の吸収性物品。
- 前記ピン状エンボス又はドット状エンボスは、隣り合うエンボス同士の中心間距離が3mm〜10mmである請求項1〜6いずれかに記載の吸収性物品。
- 前記吸収体は、前記吸収体凹部の底面の密度と、その周辺の密度とがほぼ同一である請求項1〜7いずれかに記載の吸収性物品。
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