JP2016052162A - インナーロータ型モータ - Google Patents

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剛史 仲川
Tsuyoshi Nakagawa
剛史 仲川
茂明 寺下
Shigeaki Terashita
茂明 寺下
治 関口
Osamu Sekiguchi
治 関口
成勝 松田
Shigekatsu Matsuda
成勝 松田
俊成 田中
Toshinari Tanaka
俊成 田中
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Abstract

【課題】モータにおける振動や騒音の伝播を抑制するインナーロータ型モータを提供する。【解決手段】インシュレータ16、18は、枠部、と、複数の第1延伸部と、少なくとも1つの第2延伸部とを有し、第1延伸部は、枠部から径方向内側に向かって伸び、複数のティースを軸方向一方側を覆う。第2延伸部は、枠部から径方向外側に向かって伸び、コアバック部の軸方向一方側の面に当たる。軸方向一方側から見たときに、枠部の外形は、コアバックの外形よりも径方向内側に位置する。第2延伸部の少なくとも一部は、径方向において枠部とコアバックの外形との間に配置されるとともに、コアバックの軸方向一方側の面とカバー部材30、32の少なくとも一部とにより、挟持される。【選択図】図1

Description

本発明は、巻き線極である複数のティースにコイルを巻回してなるステータと、ステータの内側に配置される回転子とを備えたステッピングモータ等のインナーロータ型モータに関する。
従来より、ステッピングモータは、プリンタ・ファクシミリ・複写機等の情報機器分野や、FA機器等の産業機器分野を含め、広範囲に渡ってその駆動部分に使用されている。この種ステッピングモータとしては、例えば回転子に磁性体と永久磁石とを用いたハイブリッド型の場合、特開2002−051528号公報や特開2001−112521号公報等に示されるインナーロータ型のものが多用されている。
すなわち、環状の磁性体枠であるコアバック部に放射状でかつ内方に突出するよう複数のティースを設けてステータコアを構成し、このステータコアの各ティースにそれぞれインシュレータを介在させてコイルを巻回することによりステータを構成し、このステータの内側にエアギャップを介して、対の磁性体間に軸方向に着磁した永久磁石を挟持して構成されたハイブリッド型回転子を配置させている。ステータの軸方向両側にはカバー部材が配置され、カバー部材の中央部にそれぞれ保持した軸受により回転子の回転子軸を支持するようになっている。
このような構成のインナーロータ型ステッピングモータにあっては、ステータコアの外周面、つまりコアバック部の外周面がモータ外表面の一部を構成するため、モータ内部で発生する熱をステータコアを介して効果的に放散することができる上、ステータコア外周面をモータカバー等で覆う必要が無く、モータカバー等の材料費を削減することができる利点がある。
また、ステータコアの軸方向両側に配置されるカバー部材は、ステータコアの軸方向端面より突出するコイルやインシュレータを包括的に覆うように構成されているため、モータ内部に対する防塵性が確保されている。
特開2002−051528号公報 特開2001−112521号公報
これらの機器においては、位置制御への影響が小さくなるように、各種の部品の振動や騒音が抑えられている。機器に組み込まれるモータにも、これらの機器に影響が出ないように、低振動および低騒音が求められている。
本発明は、上記問題点に留意してなされたものであり、その目的とするところは、モータにおける振動や騒音の伝播を抑制するインナーロータ型モータを提供することである。
インナーロータ型モータは、ステータと、ロータと、カバー部材と、を有する。ロータは、中心軸を中心として、前記ステータに対して相対的に回転可能である。カバー部材は、ステータおよびロータを軸方向一方側から覆う。ステータは、環状のコアバック部と、複数のティース部と、インシュレータと、複数のコイルを有する。ティース部は、コアバック部から径方向内側に向かって伸びる。インシュレータは、少なくとも前記ティース部を覆う。コイルは、インシュレータを介して、各ティースのそれぞれに配置される。インシュレータは、枠部と、複数の第1延伸部と、少なくとも1つの第2延伸部と、を有する。第1延伸部は、枠部から径方向内側に向かって伸び、複数のティースを軸方向一方側を覆う。第2延伸部は、枠部から径方向外側に向かって伸び、コアバック部の軸方向一方側の面に当たる。軸方向一方側から見たときに、枠部の外形は、コアバックの外形よりも径方向内側に位置する。第2延伸部の少なくとも一部は、径方向において枠部とコアバックの外形との間に配置され、コアバックの軸方向一方側の面とカバー部材の少なくとも一部とにより、挟持される。
上記の構成により、モータの駆動時に発生した振動がカバー等を介してモータの外部へと伝わることが抑制される。
本発明の一実施形態によるインナーロータ型ステッピングモータを示す切断正面図である。 図1のステッピングモータの正面図である。 図1のステッピングモータの平面図である。 図1のステータを示す下面図である。 図1のステータコアを示す平面図である。 図1の上側インシュレータの一部(半分)を示し、(a)は平面図、(b)は切断正面図、(c)は下面図である。 図1の下側インシュレータの一部(半分)を示し、(a)は平面図、(b)は切断正面図、(c)は下面図である。 図1の上カバー部材を示す下面図である。 図8のZ−Z’線断面図である。 図1の下カバー部材を示す平面図である。 図10のW−W’線断面図である。 本発明の他の実施形態によるインナーロータ型ステッピングモータの切断正面図である。 図12における上側インシュレータの枠部の一部拡大図である。 従来のインナーロータ型ステッピングモータにおけるステータ部の一部を示す平面図である。 本発明の変形例のインシュレータを示す平面図である。 本発明の変形例のステータを示す平面図である。 本発明の変形例のモータ示す正面図である。 本発明の変形例を示す模式図である。 本発明の変形例のコアを示す平面図である。
本発明に係るインナーロータ型モータの実施形態につき、以下図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本発明の一例である2相ハイブリッド(HB)型ステッピングモータ1の全体構成を示し、図1は切断正面図、図2は正面図、図3は平面図であり、また、図4は、不平衡電磁力が発生せず高速性に優れた2相かつ8つのティースを有する構造を採用したステータ10を示しており、図5はステータコア12を示している。
ステータ10は、外形がほぼ正四辺形状の環状のコアバック部12aとこのコアバック部12aより放射方向方に突出して設けられ周方向に等間隔に配列された8個のティース12bとからなるステータコア12と、各ティース12bに巻回された2相のコイル14(図1・図4に示す)と、各ティース12bとコイル14との間に介在された上下のインシュレータ16・18とからなり、巻き線極である各ティース12bの先端には例えば6個の誘導子歯12cが突出して設けられている。各ティース12bにおいて、6個の誘導子歯12cは等間隔に配置され、かつティース12bの中心線に対し対称位置に配置されている。
ステータコア12は複数枚の珪素鋼板を積層して構成されている。図4に示すように、互いに直交するX軸とY軸の2つの線上に配置された4個のティース12b、つまり90°毎に配置された4個のティース12bで1相分(A相・C相)を構成し、残りの4個の機械角で互いに90°隔てて且つ1相分ティースからは機械角で45度隔てて配置されたティース12bで2相分(B相・D相)を形成する。各相において、90°毎の4個のティース12bはコイル14への通電時に交互に異極となるように励磁されて駆動される。
図5に示すように、ステータコア12は、コアバック部12aにおける四辺形の各辺における径方向厚みTが磁気通路として磁気特性上許容される範囲の最小値に設定されており、加えて、各ティース12bへの巻数を従来と同等確保するように設定され、この結果、内径が最大化されている。すなわち、図14は、従来より使用されているステッピングモータのステータ110の一部を示したものであり、四隅を切除した外形ほぼ正四辺形状のコアバック部112aに放射方向内方に突出する複数のティース112bを周方向等間隔に設けると共に、各ティース112bに対して絶縁体117を介してコイル(図示せず)が巻回されている。この場合、ステータコアの軸方向両側に配置されるカバー部材により絶縁体117の枠部を全周にわたって覆うことができるよう、コアバック部112aの径方向厚みは比較的大きく設定されている。図14における網線は、あるティース112bにおけるコイルの巻線可能領域を示したものであり、この領域に巻回し得る巻線量と同等の巻線量を最大確保できるよう図5におけるティース12bの突出長さを設定すれば、コアバック部12aの径方向厚みを最小値に設定したことにより、ステータコア12の内径は最大化できることになる。
例えば特開平5−168214号公報には、回転子から最大トルクを発生させるために、ステータの外径に対する内径の比を、2相の場合で0.62〜0.64にすることが規定されている。これに対し、本実施形態のようにコアバック部12aがほぼ正方形の場合につき、実験や各種解析で検証した結果、特性上、正方形の一辺の長さに相当するステータコア12の最小外径Doに対し内径Diの比を最大約0.71に設定可能であることが確認され、内径Diが従来に比し15%程度大きく設定されている。
なお、ステータコア12の四隅は、比較的径方向の厚みが確保されてカバー部材締結時の受け部12dとされ、これに軸方向のねじ挿通孔12eが透設されている。また、ステータコア12の四隅の外周面は、丸みを持たせた面取り面とされている。
ここで、上記ステータコア12は、珪素鋼板を所定枚数積層して構成されるが、この珪素鋼板を所定形状にプレス打ち抜きしたものを90°ずつ次々に回転して積層する手法を採用することにより、パーミアンスベクトルのバラツキ抑制効果を得ることができる。つまり、図5に示したステータコア12は90°点対称構造であるため、90°回転させて重ね合わせることにより、プレス抜き型の僅かな寸法の差や珪素鋼板の板厚差によるパーミアンスベクトルのバラツキを、キャンセルさせることができる。
上記ステータコア12に対しては、軸方向両側(便宜上、上側及び下側と称する)から一対のインシュレータ16・18が装着される。これらはステータコア12に対しコイル14を絶縁する絶縁体となる。上側から装着される上側インシュレータ16は、図6に示すような構成になっており、各ティース12bの上面及び両側面を覆う第1延伸部16aと、各第1延伸部16aをそれぞれの上部で連結する環状の枠部16bとを備えてなり、各第1延伸部16aはその径方向外側縁がコアバック部12aの内周面に沿って延設されて隣り合う第1延伸部16aが相互に連結され、これにより各スロットの内面を覆う構成になっている。第1延伸部16aにおける上面の内周縁には、各ティース12bの先端部に対応して舌片16cが上方に突出するように設けられ、コイル14の内周側へのはみ出しを防止している。
枠部16bは外形が正八角形に形成され、各第1延伸部16aを連結する基部(下半部)に厚みを持たせると共に後述するカバー部材が当接する先端部(上半部)を肉薄としている。正八角形の枠部16bのうち、ステータコア12の4辺に対応する部分は、その外周面がコアバック部12aの外周面とほぼ面一になる外周面部16dとなり、モータの外表面の一部を構成する。枠部16bの各外周面部16dの間に位置する部分は、ステータコア12における受け部12dの内側に沿って配置され、ねじ挿通孔12eの位置に対応して凹部16eが設けられている。この枠部16bには、各スロットの中央位置に対応してコイル14の渡り線を係止するピン16fが突設されている。
ステータコア12に対して下側から装着される下側インシュレータ18は、図7に示すような構成になっており、各主磁極12bの下面及び両側面を覆う第1延伸部18aと、各第1延伸部18aをそれぞれの下部で連結する環状の枠部18bとを備えてなり、各第1延伸部18aはその径方向外側縁がコアバック部12aの内周面に沿って延設されて隣り合う第1延伸部18aが相互に連結され、各スロットの内面を覆う構成になっている。第1延伸部18aにおける下面の内周縁には、各ティース12bの先端部に対応して舌片18cが下方に突出するように設けられ、コイル14の内周側へのはみ出しを防止している。
枠部18bは外形が正八角形に形成され、各第1延伸部18aを連結する基部(上半部)に厚みを持たせると共に後述するカバー部材が当接する先端部(下半部)を肉薄としている。正八角形の枠部18bのうち、ステータコア12の4辺に対応する部分は、その外周面がコアバック部12aの外周面とほぼ面一になる外周面部18dとなり、モータの外表面の一部を構成する。枠部18bの各外周面部18dの間に位置する部分は、ステータコア12における受け部12dの内側に沿って配置され、ねじ挿通孔12eの位置に対応して凹部18eが設けられている。枠部18bにおける一つの外周面部18dには、リード線19の引き出し案内口を形成した案内部18fが外方向に突設されている。
ステータコア12に対し、その上下よりインシュレータ16・18が装着されると、それぞれの第1延伸部16a・18aの先端はステータコア12のスロットにおいて僅かの隙間を介して対峙し、これにより各ティース12bの周面及びコアバック部12aの内面がインシュレータ16・18で覆われ、この状態で各ティース12bにコイル14が巻回される。
一方、ステータコア12の内側に配置された回転子20は、一対の回転子磁極間に永久磁石を挟持してなる単位回転子を用いて構成されたHB型回転子であるが、この実施形態では、二つの単位回転子を用いて構成されている。すなわち、回転子20は、回転子軸22に軸方向に並んで固定された4個の回転子磁極24AX・24BX・24BY・24AYと、対の回転子磁極24AX・24BX間及び24BY・24AY間でそれぞれ挟持され軸方向に着磁された円盤状の永久磁石26X・26Yとにより構成されている。これら回転子磁極はそれぞれ珪素鋼鈑等を積層して構成され、それぞれの外周には等ピッチで複数個(例えば22個)の磁歯が設けられている。
対の回転子磁極24AX・24BXは互いに歯ピッチが1/2ずれて配置され、同様に、対の回転子磁極24AY・24BYは互いに歯ピッチが1/2ずれて配置されている。両永久磁石26X・26Yは軸方向に着磁されているが、着磁方向が互いに逆になるように設定されており、永久磁石26Xにより磁化された回転子磁極24AX・24BXと永久磁石26Yにより磁化された回転子磁極24AY・24BYとのうち、向かい合う隣接磁極24BX・24BYが同極性になるように設定されている。このとき隣接する回転子磁極24BX・24BYの周方向における歯位置は同じ位置である。回転子磁極24AX・24BX及び永久磁石26Xで単位回転子28Xが、回転子磁極24AY・24BY及び永久磁石26Yで単位回転子28Yが構成される。なお、図1では単位回転子28X・28Yが隙間なく隣接している状態を示しているが、単位回転子28X・28Yが軸方向に僅かに離れた状態で隣接していてもよい。
単位回転子28X・28Yの各回転子磁極のそれぞれの磁歯は、ステータ10の各主磁極12bの誘導子歯12cにエアギャップを介して径方向に対向する。二つの単位回転子28X・28Yを共通の回転子軸22に支持した回転子20の回転子軸22において、各回転子磁極に対応する位置にはローレット加工が施され、永久磁石26X・26Yを挟持した対の回転子磁極に回転子軸22が圧入固着され、ローレット加工部において回転子磁極の回り止めがなされ、強固に固定されている。永久磁石26X・26Yは例えば残留磁束密度が略0.5T以下のフェライト系永久磁石により構成されている。ここで、上述したように、ステータ10においては、その内径が従来に比し15%程度大きく設定されているが、これに合わせて、回転子20の外径が従来に比し15%程度大きく設定されており、このため、永久磁石26X・26Yにフェライト系のものを使用したとしても、得られるトルクは従来に比し格段に大きなものとなる。
図1において、ステータ10の軸方向両側には、上カバー部材30及び下カバー部材32が配置され、ステータ10の外周面と共にモータ外表面を構成している。両カバー30・32の外形はそれぞれステータコア12と同様にほぼ正四辺形状に形成されている。
上カバー部材30は、図8及び図9に示すように、モータの上端面を構成するほぼ正方形状の端板部30aと、この端板部30aの中央部に下方へ突出するように形成された円筒状の軸受保持部30bと、端板部30aの四隅に位置しそれぞれ下方に突出するように形成された4つの脚部30cとを備えてなる。上カバー部材30は、各脚部30cのそれぞれの下端面をステータコア12の四隅の受け部12d上面に当接させてステータコア12に取付けられるが、各脚部30cの最外縁部つまり径方向外側部には脚部30cの端面よりさらに下方に突出する爪部30dが設けられており、この爪部30dをステータコア12の四隅の外表面に係止させて脚部30cの端面を受け部12dに当接させることにより、上カバー部材30のステータコア12に対する位置合わせが行われる。上カバー部材30の端板部30aにおける各脚部30cに近接する位置にはそれぞれねじ孔30eが形成され、これがステータコア12の各挿通孔12eに軸方向に連通する。上カバー部材30の端板部30a下面には、図8より明らかなように、各脚部30c間における辺縁部及び各脚部30cの内側部に沿って環状の当接面30fが連続的に形成されており、これに上部インシュレータ16の枠部16bの上端面が全周に渡って当接する。
下カバー部材32は、図10及び図11に示すように、モータの下端面を構成するほぼ正方形状の端板部32aと、この端板部32aの中央部に上方へ突出するように形成された円筒状の軸受保持部32bと、端板部32aの四隅に位置しそれぞれ上方に突出するように形成された4つの脚部32cとを備えてなる。下カバー部材32は、各脚部32cのそれぞれの上端面をステータコア12の四隅の受け部12d下面に当接させてステータコア12に取付けられるが、各脚部32cの最外縁部つまり径方向外側部には脚部32cの端面よりさらに上方に突出する爪部32dが設けられており、この爪部32dをステータコア12の四隅の外表面に係止させて脚部32cの端面を受け部12dに当接させることにより、下カバー部材32のステータコア12に対する位置合わせが行われる。下カバー部材32の端板部32aにおける各脚部32cに近接する位置にはそれぞれねじ挿通孔32eが形成され、これがステータコア12の各挿通孔12eに軸方向に連通する。下カバー部材32の端板部32a上面には、図10より明らかなように、各脚部32c間における辺縁部及び各脚部32cの内側部に沿って環状の当接面32fが連続的に形成されており、これに下部インシュレータ18の枠部18bの下端面が全周に渡って当接する。
図1に示すように、上カバー部材30及び下カバー部材32のそれぞれの軸受保持部30b・32bにはボールベアリングからなる軸受34・36が保持され、回転子20の回転子軸22が両軸受34・36により回転自在に支持されている。ステータコア12の両側に両カバー部材30・32を装着し、下カバー部材32のねじ挿通孔32eより挿通したねじ(図示せず)の先端部をステータコア12のねじ挿通孔12eを通して上カバー部材30のねじ孔30eに螺着することにより、ステータコア12と両カバー部材30・32が締着され、一体化される。下カバー部材32の軸受保持部32bの内部には軸受36の外輪に弾接する板ばね38が内装されている。上カバー部材30における軸受34はその外輪端面が上カバー部材30により押さえられており、上下の軸受34・36のそれぞれの内輪が回転子20及び間座等を介して一体化されているため、ステータコア12と両カバー部材30・32とをねじで締結することにより、両軸受34・36に板ばね38による定圧予圧が与えられることになり、ガタを生じることなく安定した回転支持状態が得られる。
下カバー部材32の端板部32aにおけるねじ挿通孔32eの下部は拡径されて収納凹部32gが形成されており、ねじのねじ頭がこれに収容されてモータ外に突出することが防止される。また、上カバー部材30における端板部30aの中央部上面には、軸受保持部30bと同心に形成されたインロー筒部30gが上方に突出して設けられており、このインロー筒部30gを利用することにより、当該モータ1を各種機器に取り付ける際に回転子軸22を精度よく各種機器の入力部に合致させることが可能となる。
このような構成のステッピングモータは、以下の要領により組み立てられる。 まず、ステータコア12に対してその軸方向両側よりインシュレータ16・18が装着され、この状態で各ティース12bに対し第1延伸部16a・18aを介してコイル14が巻装される。2相コイル14のコイル端は、例えば下側インシュレータ18に保持された中継回路基板に中継接続され、外部に引き出されるリード線19がこの中継回路基板を介してコイル端に電気的に接続され、下側インシュレータ18の案内部18fよりリード線19が引き出される。このようにしてステータ10が構成される。このとき、両インシュレータ16・18における枠部16b・18bの4辺の外周面部16d・18dはそれぞれ、ステータコア12の外表面とほぼ面一となっている。一方、HB型回転子20は、上述したように、回転子軸22に対し、軸方向に並んで配置された4個の回転子磁極24AX・24BX・24BY・24AYと、対の回転子磁極24AX・24BX間及び24BY・24AY間でそれぞれ挟持された円盤状の永久磁石26X・26Yとを用いて構成される。
次に、ステータ12に対し、まず下カバー部材32が取り付けられる。このとき、下カバー部材32の各脚部32cにおける爪部32dがステータコア12の四隅の外表面をガイドすることから、下カバー部材32bとステータ12との位置合わせが行われ、調芯された状態で両者が組み立てられる。ステータ12は、ステータコア12の四隅の受け部12dが下カバー部材32の各脚部32cの上端面に当接することで支えられ、隣り合う各脚部32c間に下部インシュレータ18の枠部18bにおける外周面部18dが配置され、外部に露出する。
その後、下カバー部材32の軸受保持部32bに板ばね38及び軸受36を内装した状態で、ステータ10に対し、その上方開口より回転子20が挿入され、回転子軸22の下端部が軸受36の内輪に挿入される。続いて、上カバー部材30がその軸受保持部30bに軸受34を保持した状態でステータ10に取り付けられる。このとき、回転子軸22の上端を軸受34の内輪に挿入し、上カバー部材30の各脚部30cにおける爪部30dをステータコア12の四隅の外表面をガイドさせることにより、回転子20がステータ10に対して調芯される。そして、上カバー部材30の各脚部30cの下端面をステータコア12の四隅の受け部12dの上面に当接すると、隣り合う各脚部30c間に上側インシュレータ16の枠部16bにおける外周面部18dが配置され、外部に露出する。そして、四隅において、固定用のねじを下カバー部材32のねじ挿通孔32e及びステータコア12のねじ挿通孔12eを通して上カバー部材30のねじ孔30eに締着し、ステータ10と両カバー部材30・32を締結する。
このような構成のステッピングモータにあっては、ステータコア12に対するコイル14の絶縁に用いられる上下のインシュレータ16・18の枠部16b・18bを上下カバー部材30・32の内部に収容するのではなく、一部を外表面部16d・18dとしてモータ表面に露出させる構成としたため、ステータコア12の内径を最大限に大きくすることが可能となり、その分、回転子20を大径化し、出力を大幅にアップすることができる。このため、回転子20の回転子要素28X・28Yにおいて、永久磁石26X・28Xとして低グレードのフェライト系永久磁石を用いたとしても、従来のものに比し高出力化を図ることが可能となり、安価なモータを提供できることになる。
加えて、上下のインシュレータ16・18の一部を外部に露出するために、上下カバー部材30・32を正方形状の端板部30a・32aの四隅に脚部30c・32cを設けたシンプルな形状としたため、これを90°回転対称形状とすることができ、ステータ10に対するカバー部材30・32の取付方向に制約がなく、どの方向でも取り付けることができ、組立作業性が格段に向上する利点がある。特に、リード線19の外部への引き出しを、下部インシュレータ18の枠部18bにおける外表面部18d、つまり枠部18bのうち直接外部に露出する部分に案内部18fを形成して行う構成であるため、従来のようにカバー部材に外部引き出しのための加工を行う必要が無く、下部カバー部材32の部品形成も容易になるものである。
また、ステータコア12やカバー部材30・32の形状における正方形はその四隅の面積が大であり、この部分においてカバー部材30・32の各脚部30c・32cがステータコア12に当接して固定される構成であるため、各部材をその強度が大でありかつ四隅の均等な位置で締結することができ、ステータコア12やカバー部材30・32に不均一な力が作用することが無く、各部材に変形等を生じることがない。
ここで、上記した特許文献1・2のように、上下のカバー部材でステータの軸方向両側を全周に渡って覆う形態のインナーロータ型モータにあっては、このカバー部材によりモータ内部に対する防塵性を確保するようになっている。これに対して、カバー部材30・32の脚部30c・32cのみをステータコア12に当接させる実施形態のものでは、ステータコア12とカバー部材30・32との間が脚部30c・32c間で開口されるが、この部分はインシュレータ16・18の枠部16b・18bにおける外表面部16d・18dが介在されることになり、しかも、枠部16b・18bはその端面が全周に渡ってカバー部材30・32の端板部30a・32aにおける環状の当接面30f・32fに当接するため、枠部16b・18bの内側は外部と仕切られることになり、防塵性が確保される。特に、枠部16b・18bは、基部側の半分に厚みを持たせて強度を確保した上で、先端側の半分を肉薄として柔軟性を持たせているため、ステータ10に対して両カバー部材30・32を締結した際に、枠部16b・18bの先端部をそれぞれカバー部材30・32に圧接させて両者間を密接させることができ、防塵効果を高めることができる。
つぎに、本発明の他の実施形態を図12及び図13を用いて説明する。図12は、本発明による2相ハイブリッド(HB)型ステッピングモータ1’の全体構成を示す切断正面図であり、図13は、図12の一部を拡大して示したものである。これらの図面において、図1〜図12で示した実施形態のものと同一符号のものは同一もしくは相当するものを示すものとする。
図12に示すステッピングモータ1’において、前記実施形態のものと異なる点の一つは、ステータ10におけるインシュレータ16・18の枠部16b’・18b’である。すなわち、絶縁体となる上下のインシュレータ16・18は、ステータコア12における複数のティース12aのそれぞれの端面及び両側面を覆う第1延伸部16a・18aと、各第1延伸部をそれぞれ上下部で連結する環状の枠部16b’・18b’とを備えてなり、枠部の外径が正八角形に形成されている。上側のインシュレータ16における枠部16b’は、図13に示すように、ステータコア12の外径より多少小さい径の正八角形をなす基部側環状枠体16b1と、ステータコア12の外径にほぼ等しい径を有する正八角形をなす先端側環状枠体16b2と、基部側環状枠体16b1の端部と先端側環状枠体16b2の下部とを連結する環状薄肉部16b3とからなり、先端側環状枠体16b2のうちステータコア12の4辺に対応する部分は、その外周面がコアバック部12aの外周面とほぼ面一の位置関係にある外周面部16dとなる。
下側のインシュレータ18における枠部18b’も、同様に、ステータコア12の外径より多少小さい径の正八角形をなす基部側環状枠体18b1と、ステータコア12の外径にほぼ等しい径を有する正八角形をなす先端側環状枠体18b2と、基部側環状枠体18b1と先端側環状枠体18b2とを連結する環状薄肉部とからなり、先端側環状枠体18b2のうちステータコア12の4辺に対応する部分は、その外周面がコアバック部12aの外周面とほぼ面一の位置関係にある外周面部18dとなる。
両枠体16b’・18b’において、それぞれの基部側環状枠体16b1・18b1の厚みが比較的大きく設定されて強度が高められ、これより先端側環状枠体16b2・18b2は厚みが多少小さく設定され、さらに、環状薄肉部は先端側環状枠体に加わる圧力により容易に撓むことができる厚みに設定され、先端側環状枠体が基部側環状枠体に対して軸方向に弾性を持って変位できるようになっている。この結果、ステータ12の軸方向両側に上カバー部材30及び下カバー部材32を取り付けることにより、両カバー部材30・32の端板部30a・32aにおける環状当接面に、両枠体16b’・18b’の先端側環状枠体16b2・18b2の端縁が弾性を持って当接し、枠体16b’・18b’内部が密閉され、防塵性が高まることになる。
図12に示すステッピングモータ1’において、前記実施形態のものと異なる他の点は、コイルの引き出しに関する構成である。すなわち、図1に示した実施形態の場合では、モータ内部で中継回路基板等を用いてコイル端に接続されたリード線を下部インシュレータの案内部より引き出す構成になっているが、図12では、下側インシュレータ18の枠体18b’と下カバー部材32との間に回路基板40を配置し、これにコイル端を接続すると共に、枠体18b’より導出する回路基板40の突部分にコネクタ41を実装する構成になっている。従って、外部リード線のコネクタをこのコネクタ41に接続することにより、外部リード線をコネクタ41及び回路基板40を通してコイルに接続することが可能となる。
回路基板40は下側インシュレータ18の枠体18b’に取り付けられるが、特に、枠体18b’における基部側環状枠体18b1の突出高さを適宜設定し、回路基板40を基部側環状枠体18b1の端面に当接させることにより、回路基板40を枠体18b’内部で所定高さに位置決めすることが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図15は、本発明にかかる上側インシュレータ16Aの平面図である。図16は、上側インシュレータ16Aを有するステータ10の平面図である。図17は、本発明の変形例にかかるステッピングモータ1の正面図である。
図16に示すように、平面視において、上側インシュレータ16Aは、八角形である。ステータコア12の外形は、略正方形である。枠部16bの外形は、コアバック12の外形よりも径方向内側に位置している。ステータコア12の上面の四隅は、上側インシュレータ16Aの枠部16bとは、軸方向に対向していない。ステータコア12の上面の四隅は、上側脚部30cと、軸方向に対向する。
同様に、下側インシュレータ18Aは、八角形である。ステータコア12の外形は、略正方形である。枠部18b(図示省略)の外形は、コアバック12の外形よりも径方向内側に位置する。ステータコア12の下面の四隅は、下側インシュレータ18Aの枠部18bとは、軸方向に対向していない。ステータコア12の下面の四隅は、下側脚部32cと、軸方向に対向する。
図15および図16に示すように、上側インシュレータ16Aは、複数の第2延伸部16gを有する。平面視において、第2延伸部16gの形状は、略矩形である。各第2延伸部16gは、枠部16bの外側面から径方向外側に向かって伸びる。第2延伸部16gの少なくとも一部は、ステータコア12の上面の四隅に、それぞれ位置する。言い換えると、一対の第2延伸部16gは、シャフト22を中心として、互いに対向している。この好ましい実施形態においては、各第2延伸部16gは、周方向に等間隔にて配置される。
各第2延伸部16gの少なくとも一部は、ステータコア12の上面と軸方向に当たる。各第2延伸部16gは、軸方向に貫通する貫通穴16g1を有する。各第2延伸部16gにおいて、貫通穴16g1の周方向および径方向の位置は、ねじ挿通孔12eの位置と、ほぼ等しい。そのため、モータ1の組み立て時において、各ねじは、各ねじ挿通孔12eと各貫通穴16g1を、それぞれ通る。
下側インシュレータ18Aは、複数の第2延伸部18gを有する。図示は省略しているが、平面視において、第2延伸部18gの形状は、上側インシュレータ16Aの第2延伸部16gと同じ略矩形である。各第2延伸部18gは、枠部18b(図示省略)の外側面から径方向外側に向かって伸びる。第2延伸部18gの少なくとも一部は、ステータコア12の下面の四隅に、それぞれ位置する。言い換えると、一対の第2延伸部18gは、シャフト22を中心として、互いに対向している。この好ましい実施形態においては、各第2延伸部18gは、周方向に等間隔にて配置される(図示省略)。
各第2延伸部18gの少なくとも一部は、ステータコア12の下面と軸方向に当たる。各第2延伸部18gは、軸方向に貫通する貫通穴18g1(図示省略)を有する。各第2延伸部18gにおいて、貫通穴18g1の周方向および径方向の位置は、ねじ挿通孔12eの位置と、ほぼ等しい。そのため、モータ1の組み立て時において、各ねじは、各ねじ挿通孔12eと各貫通穴18g1を、それぞれ通る。
図17に示すように、軸方向において、各第2延伸部16gは、上側カバー部材30の上側脚部30cとステータコア12との間に配置される。第2延伸部16gは、上側カバー部材30の少なくとも一部とコアバック12aの上面とにより、挟持される。 同様に、各第2延伸部18gは、下側カバー部材32の下側脚部32cとステータコア12との間に配置される。第2延伸部18gは、下側カバー部材32の少なくとも一部とコアバック12aの下面とにより、挟持される。
これにより、モータ1の駆動時に発生した電磁振動が、ステータ10からカバー部材30、32へと伝わることが抑えられる。その結果、モータ1からモータ1の外部へと伝わる振動および騒音を小さくすることができる。
さらに、各第2延伸部16g、18gが、周方向に等間隔に配置されている。そのため、発生した電磁振動の伝播をおおよそ均等に抑えることが可能となる。
なお、この好ましい実施形態においては、各第2延伸部16gは、ステータコア12の上面の各四隅の部位の一部のみを覆う。しかしながら、各第2延伸部16gが、各四隅におけるステータコア12の上面のすべてを覆っていてもよい。同様に、各第2延伸部18gは、ステータコア12の下面の各四隅の部位の一部のみを覆う。しかしながら、各第2延伸部18gが、各四隅におけるステータコア12の下面のすべてを覆っていてもよい。
また、平面視における第2延伸部16g、18gの外形は、矩形に限定されるものではなく、平面視において円形や多角形などであってもよい。
さらに、各第2延伸部16g、18gは、貫通穴16g1、18g1を有していなくてもよい。この場合、第2延伸部16g、18gは、ねじ挿通孔12eの外周縁よりも、径方向内側に位置する。これによっても、第2延伸部16g、18gの少なくとも一部が、カバー部材30、32とステータコア12の上面および下面とによって挟持される。
平面視において、第2延伸部16g、18gは、ステータコア12の外周縁にまで伸びてもよい。この場合、ステータコア12の外側面と第2延伸部16g、18gの径方向外側の端部とが、面一となるのが望ましい。
そして、第2延伸部16g、18gは、複数の部材から構成されてもよい。図18は、本発明にかかる一変形例を示す。図18(a)に示すように、第2延伸部16gは、軸方向に凹または凸となる少なくとも1つの第1係合部60を有する。この好ましい変形例においては、第2延伸部16gは、少なくとも1つの凸部60を有する。凸部60は、第2延伸部16gの下面から軸方向下側に向かって伸びる。
ステータコア12の上面には、板状部材70が配置される。好ましくは、板状部材70は、ステータコア12の上面の四隅を覆う。板状部材70は、例えば、インシュレータ16A、18Aとは異なる材料により構成されてもよい。板状部材70は、好ましくは、ゴムなどの弾性体が用いられる。なお、板状部材70は、インシュレータ16A、18Aと同じ材料であってもよい。
板状部材70は、軸方向に凸または凹となる少なくとも1つの第2係合部80を有する。この好ましい変形例においては、板状部材70は、軸方向下側に向かって凹となる少なくとも1つの凹部80を有する。凹部80の数は、凸部60の数以上であればよい。この好ましい実施形態においては、凹部80の数は、凸部60の数と同じである。径方向および周方向において、凹部80の位置は、凸部60の位置と、ほぼ等しい。凸部60の軸方向の寸法は、凹部80の軸方向の寸法よりも、短い。凹部80は、凸部60と、軸方向に対向する。モータ1の組み立て時において、凸部60の少なくとも一部は、凹部80内に挿入される。これにより、周方向および径方向の少なくともいずれか一方において、板状部材70は、ステータコア12に対して、位置決めされる。
板状部材70の径方向内側の端部は、枠部16の外側面に当たる。これにより、径方向において、板状部材70は、ステータコア12に対して、位置決めされる。
さらに、軸方向において、板状部材70は、第2延伸部16gおよびカバー部材30と、ステータコア12の上面との間に配置される。板状部材70は、第2延伸部16g、カバー部材30、およびステータコア12の上面により、軸方向に挟持される。これにより、軸方向において、板状部材70が、ステータコア12に対して位置決めされる。
以上の構成により、モータ1に対して外部から衝撃が加わった場合であっても、板状部材70がステータコア12に対して、相対的に移動することが防止される。
また、上記構成は、上側カバー部材30、ステータコア12の上面、および第2延伸部16gについて、説明している。しかし、下側カバー部材32、ステータコア12の下面、および第2延伸部18gについても、同様の構造が適用されてもよい。
なお、凹部80は、板状部材70を軸方向に貫通する貫通穴であってもよく、特に限定されるものではない。凹部80は、板状部材70の上面を周方向にのびる溝であってもよい。この場合、径方向において、板状部材70は、ステータコア12に対して、位置決めされる。凹部80は、板状部材70の上面において、径方向に伸びる溝であってもよい。この場合、周方向において、板状部材70は、ステータコア12に対して、位置決めされる。
また、第1係合部が軸方向に凹または凸となる場合には、第2係合部は軸方向に凸または凹となる。
図18(b)は、本発明にかかる他の変形例を示す断面図である。図18(b)に示すように、第2延伸部16gの軸方向下側には、板状部材70Aが配置される。この変形例においては、第2延伸部16gは、凸部60を有してない。この変形例においても、板状部材70Aの径方向内側の端部は、望ましくは、枠部16cと径方向に接する。これにより、径方向において、板状部材70Aがステータコア12に対して、位置決めされる。板状部材70Aは、第2延伸部16gおよびカバー部材30と、ステータコア12の上面と、によって、板状部材70Aは挟持される。
図18(c)は、本発明にかかる他の変形例を示す断面図である。図18(c)に示すように、各第2延伸部16gは、軸方向に貫通する貫通穴16hを有する。各第2延伸部16gの径方向外側の端部は、ステータコア12の外側面と、面一となっている。各貫通穴16hには、弾性部材90が配置される。弾性部材90としては、例えば、ゴムやばねが用いられる。この変形例において、弾性部材90は、ゴムが用いられる。弾性部材90の上面は、好ましくは、第2延伸部16gの上面よりも軸方向上側に位置する。モータ1の組み立て時において、弾性部材90は、上側カバー部材30によって押圧され、弾性変形する。弾性部材90は、上側カバー部材30とステータコア12の上面とによって、軸方向に挟持される。第2延伸部16gの上面と上側カバー部材30との間には、軸方向に隙間がある。これにより、モータ1の駆動時において、ステータ10から伝わってきた振動が、上側カバー部材30に伝わることが抑制される。
上記構成は、上側カバー部材30、ステータコア12、および第2延伸部16gについて説明している。しかし、下側カバー部材32、ステータコア12の下面、および第2延伸部18gについても、同様の構造が適用されてもよい。
さらに、第2延伸部16gは、枠部16cから径方向に離れて配置され、かつ、枠部16c側から径方向外側に向かって伸びてもよい。図18(d)に示されるように、カバー部材30の各脚部30cは、軸方向上側に向かって凹となるカバー凹部30c1を有する。カバー凹部30c1の内部には、第2延伸部16gが配置される。この変形例においては、第2延伸部16gは、例えば、ゴムなどの弾性体を材料とする部材であることが望ましい。第2延伸部16gは、枠部16cから径方向離れて配置され、枠部16cから径方向外側に向かって伸びる。第2延伸部16gは、上側脚部30cの軸方向下側の面よりも、軸方向下側に突出する。そのため、モータ1の組み立て時において、第2延伸部16gは、カバー凹部30c1を構成する内側面とステータコア12の上面とにより、挟持される。上側脚部30cの軸方向下側の面とステータコア12の上面との間には、隙間がある。これにより、モータ1の駆動時において、ステータ10から伝わった振動がカバー部材30へと伝達することが抑制される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した範囲において種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、2相ステッピングモータの場合について説明したが、ステッピングモータに限らず、他のインナーロータ型モータにも適用でき、3相モータの場合であってもよい。ステッピングモータや他のインナーロータ型モータの相の数は、2相に限らず、3相や5相などであってもよく、特に限定されるものではない。また、モータの回転子として、ハイブリッド型に限らず、異なる磁極を周方向に交互に配置した永久磁石型回転子を用いてもよい。さらに、ステータ10に用いられるインシュレータ16・18は必ずしも正八角形状である必要はなく、90°毎の回転対称状の八角形であればよい。また、枠部は必ずしも環状につながっていなくてもよい。いわゆる分割コアの各ピースに取り付けられるインシュレータの場合、枠部は、コアバック部と径方向に対向する部位をいう。回転子20を回転自在に支持する軸受34・36として、ボールベアリングに限らず、すべり軸受を用いることもできる。さらに、ステータコア12は、ねじ挿通孔12eに代えて、ステータコア12の外側面に、複数の溝部100を有してもよい。図19は、他の変形例のステータコアの平面図である。図19に示すように、溝部100は、ステータコアの四隅に配置される。各溝部100の内側面は、軸方向に伸びる。モータ1の組み立て時には、溝部100の内側面に沿ってねじなどの固定部材が配置される。
本発明によるインナーロータ型モータは、高トルク化が可能で、低コスト化を図ることができ、ステッピングモータとして、OA機器である複写機やプリンターの用途に対し安価で高速高トルク低振動の回転電機の提供が可能であり、工業的に大きな寄与が期待される。その他、医療機器・FA機器・ロボット・遊戯機械・住宅設備機器への応用も大いに期待される。
10:ステータ12:ステータコア12b:主磁極14:コイル16・18:インシュレータ16a・18a:第1延伸部16b・18b:枠部16d・18d:外表面部16b’・18b’:枠部16b1・18b1:基部側環状枠体16b2・18b2:先端側環状枠体16b3:環状薄肉部20:回転子22:回転子軸24AX・24BX・24AY・24BY:回転子磁極26X・26Y:永久磁石28X・28Y:回転子要素30・32:カバー部材30a・32a:端板部30b・32b:軸受保持部30c・32c:脚部30d・32d:爪部

Claims (7)

  1. インナーロータ型モータであって、
    ステータと、
    中心軸を中心として、前記ステータに対して相対的に回転可能なロータと、
    前記ステータおよび前記ロータを軸方向一方側から覆うカバー部材と、
    を備え、
    前記ステータは、
    環状のコアバック部と、
    前記コアバック部から径方向内側に向かって伸びる複数のティース部と、
    少なくとも前記ティース部を覆うインシュレータと、
    前記インシュレータを介して、前記複数のティースのそれぞれに配置される複数のコイルと、
    を有し、
    前記インシュレータは、
    前記部と、
    前記枠部から径方向内側に向かって伸び、前記複数のティースを軸方向一方側を覆う複数の第1延伸部と、
    前記枠部から径方向外側に向かって伸び、前記コアバック部の軸方向一方側の面に当たる少なくとも1つの第2延伸部と、
    を有し、
    軸方向一方側から見たときに、前記枠部の外形は、前記コアバックの外形よりも径方向内側に位置しており
    前記第2延伸部の少なくとも一部は、径方向において前記枠部と前記コアバックの外形との間に配置されるとともに、前記コアバックの軸方向一方側の面と前記カバー部材の少なくとも一部とにより、挟持される、
    インナーロータ型モータ。
  2. 請求項1に記載のインナーロータ型モータにおいて、
    前記インシュレータは複数の第2延伸部を有し、
    少なくとも一対の前記第2延伸部は、中心軸を挟んで対向して配置される。
  3. 請求項1に記載のインナーロータ型モータにおいて、
    軸方向から見たときに、
    前記コアバックの外形はほぼ正方形状とされて正方形の4辺に対応する側面がモータ外表面を形成する構成とされ、
    前記インシュレータは、前記コアバックおよび前記ティースに対して軸方向両側から装着される2つの部材からなり、
    前記枠部は、
    軸方向から見たときに八角形となる外形と、
    前記コアバックの4辺の前記モータ外表面とほぼ面一となる4つの外表面部と、
    有する。
  4. 請求項3に記載のインナーロータ型モータにおいて、
    前記カバー部材は、
    略矩形の板状の端板部と、
    前記端板部の四隅に配置されたそれぞれ前記コアバックの四隅部の軸方向端面に当たる4つの脚部と、
    を有し、
    前記第2延伸部は、前記脚部と前記コアバックとによって挟持される。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のインナーロータ型モータであって、
    前記枠部の軸方向他方側の端部には、軸方向に凹または凸となる第1係合部が配置され、
    前記第2延伸部の径方向内側には、軸方向に凸または凹となり前記第1係合部に対応する第2係合部が配置され、
    前記第1係合部が前記第2係合部と合わさることにより、前記枠基部が前記第2延伸部に接続される。
  6. 請求項5に記載のインナーロータ型モータであって、
    前記第2延伸部の材料が、前記枠部の材料とは異なる材料である。
  7. 請求項1に記載のインナーロータ型モータであって、
    前記第2延伸部は、前記枠部の軸方向他方側の端部と軸方向一方側の端部との間に位置し、
    前記第2延伸部と前記コアバック部の軸方向一方側の面と間には、弾性部材が配置される。
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