JP2016050922A - 災害時経路提供装置、及び災害時経路提供方法 - Google Patents

災害時経路提供装置、及び災害時経路提供方法 Download PDF

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Masayasu Suzuki
政康 鈴木
井上 裕史
Yasushi Inoue
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Abstract

【課題】 災害からの避難時に、より適切な目標経路を提供可能な災害時経路提供装置を提供する。【解決手段】 災害時経路提供装置(5)は、災害情報と、位置情報と、地図情報とを用いて、対象車両(15)の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を目的地として決定する。続いて、位置情報と、交通情報と、地図情報とを用いて、対象車両(15)の現在地から、決定した目的地までの経路を目標経路として決定する。続いて、決定した目的地と目標経路との情報を対象車両の車載装置(3)に送信する。その際、対象車両(15)が現在の目的地に到着する直前に、現在の目的地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、複数の車両(2)それぞれの目的地が分散されるように一の分岐路を選択して新しい目的地として決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、災害時経路提供装置、及び災害時経路提供方法に関する。
従来、災害時経路提供装置としては、例えば、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1に記載の技術では、到来する津波に関する情報と、ユーザの周囲の地図及びこの地図上の地点の標高を表す地図標高データと、ユーザの現在位置とを用いて、避難場所(目的地)及び目標経路を決定する。これにより、津波からの避難方法をユーザに提示できる。
特開2012−32866号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、ある地域にいるすべてのユーザに、同じ避難場所(目的地)及び目標経路が提示される可能性があった。それゆえ、複数の車両が同じ避難場所(目的地)及び目標経路に集中し、交通渋滞が発生する可能性があった。そのため、災害からの適切な避難を行うことが困難となる可能性があった。
本発明は、上記のような点に着目し、災害からの避難時に、より適切な目標経路を提供可能な災害時経路提供装置、及び災害時経路提供方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様では、災害情報と、位置情報と、地図情報記憶部が記憶している地図情報とを用いて、対象車両の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を目的地として決定する。続いて、位置情報及び交通情報と、地図情報記憶部が記憶している地図情報とを用いて、対象車両の現在地から、決定した目的地までの経路を目標経路として決定する。続いて、決定した目的地と目標経路との情報を対象車両の車載装置に送信する。その際、対象車両が現在の目的地に到着する直前に、現在の目的地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、複数の車両それぞれの目的地が分散されるように一の分岐路を選択して新しい目的地として決定する。
本発明の一態様によれば、災害が発生すると、対象車の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を目的地として決定する。続いて、対象車両の運転者が現在の目的地に到着する直前に、現在の目的地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、複数の車両それぞれの目的地が分散されるように一の分岐路を選択して新しい目的地として決定する。それゆえ、複数の車両それぞれの目的地を分散させることができる。これにより、災害からの避難時に、より適切な目標経路を提供できる。
第1実施形態に係る災害時経路提供システム1の概略構成を表す概念図である。 目標経路決定処理を表すフローチャートである。 災害時経路設定システム1の動作を説明するための図である。 第3実施形態に係る災害時経路設定システム1の概略構成を表す概念図である。
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
以下の実施形態は、本発明を、災害時経路設定システム1に適用したものである。
(第1実施形態)
(構成)
図1に示すように、災害時経路設定システム1は、複数の車両2が搭載する車載装置3と、交通管制センタ4が有する災害時経路提供装置5とを備える。車載装置3と災害時経路提供装置5とは、通信路を介して情報の送受信を行う。
(車載装置3の構成)
車載装置3は、ナビゲーション装置6と、情報送信部7とを備える。
ナビゲーション装置6は、地図情報記憶部6aと、自車位置検出部6bと、情報処理部6cと、経路表示部6dとを備える。
地図情報記憶部6aは、車両2が走行する地域の地図に関する情報(以下、「地図情報」とも呼ぶ)を記憶している。地図情報としては、例えば、地図上の道路の位置、形状、地図上の各地点の標高(海面から計測した高さ)がある。
自車位置検出部6bは、車両2(自車)の現在位置を検出する。現在位置の検出は、予め定めた設定時間(例えば、1秒)毎に行う。そして、自車位置検出部6bは、検出結果を情報処理部6cに出力する。また、自車位置検出部6bは、検出結果を、情報送信部7を介して災害時経路提供装置5に送信する。
情報処理部6cは、地図情報記憶部6aが記憶している地図情報と、自車位置検出部6bで検出した車両2(自車)の現在地とを用いて、車両2(自車)の現在地から目的地までの経路(以下、「目標経路」とも呼ぶ)を探索する。目的地としては、例えば、車両2(自車)の運転者が設定したものがある。そして、情報処理部6cは、探索した目標経路と車両2(自車)の現在位置とを経路表示部6dに出力する。
経路表示部6dは、地図情報記憶部6aが記憶している地図情報と、情報処理部6cで探索した目標経路とを用いて、目的地と目標経路とを車両2(自車)周囲の地図に重畳した画像をモニタに表示する。これにより、目的地と目標経路とを運転者に提示する。
また、経路表示部6dは、情報送信部7を介して災害時経路提供装置5から目的地(避難場所候補)と目標経路(避難経路)との情報を取得(受信)すると、情報処理部6cで探索した目標経路と目的地とに代え、取得(受信)した情報の目的地(避難場所候補)と目標経路(避難経路)とを車両2(自車)周囲の地図に重畳した画像をモニタに表示する。これにより、目的地(避難場所候補)と目標経路(避難経路)とを運転者に提示する。
情報送信部7は、通信路を介して自車位置検出部6bが検出した車両2(自車)の現在位置の情報を災害時経路提供装置5に送信する。現在位置の情報の送信は、設定時間(1秒)毎に行う。また、情報送信部7は、通信路を介して災害時経路提供装置5から送信した目的地(避難場所候補)と目標経路(避難経路)との情報を取得(受信)する。
(災害時経路提供装置5の構成)
災害時経路提供装置5は、災害情報取得部8と、位置情報取得部9と、交通情報取得部10と、地図情報記憶部11と、目的地決定部12と、目標経路決定部13と、情報送信部14とを備える。
災害情報取得部8は、災害に関する情報(以下、「災害情報」とも呼ぶ)を取得(受信)する。災害情報としては、例えば、公共機関等が提供する津波情報、洪水情報がある。津波情報としては、例えば、津波の発生、到達場所、到達時刻、高さがある。また、洪水情報としては、例えば、河川の増水の発生、洪水の発生場所、発生時刻、高さがある。そして、災害情報取得部8は、取得(受信)した災害情報を目的地決定部12に出力する。
位置情報取得部9は、情報送信部14を介して複数の車両2の車載装置3それぞれから車両2の現在位置の情報(以下、「位置情報」とも呼ぶ)を取得(受信)する。そして、位置情報取得部9は、取得(受信)した位置情報を目標経路決定部13に出力する。
交通情報取得部10は、車両2が走行する地域の交通情報を取得する。交通情報としては、例えば、公共機関等が提供する道路や道路交通に関する情報がある。道路や道路交通状態に関する情報としては、例えば、単位時間内に通過する車両2の合計台数、通行止めが発生している道路の情報(以下、「通行止め情報」とも呼ぶ)、信号機の停電が発生している道路の情報(以下、「信号機停電情報」とも呼ぶ)がある。そして、交通情報取得部10は、取得した交通情報を目的地決定部12と目標経路決定部13とに出力する。
地図情報記憶部11は、車両2が走行する地域の地図情報を記憶している。
目的地決定部12は、複数の車両2のうちから、災害時の経路を提供する対象として、目標経路の提供を行う1台の車両(以下、「対象車両15」とも呼ぶ)を選択する。具体的には、目的地決定部12は、災害情報取得部8で取得した災害情報と、位置情報取得部9で取得した車両2の位置情報とを用いて、津波の到達場所や増水の発生場所に存在する車両2を対象車両15とする。
また、目的地決定部12は、災害情報取得部8で取得した災害情報と、位置情報取得部9で取得した位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、選択した対象車両15の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を1つ選択する。災害の影響を受けにくい方向としては、例えば、海や河川から離れる方向がある。その際、目的地決定部12は、対象車両15の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の分岐路のうちから、複数の車両2それぞれの目的地が分散されるように分岐路を選択する。例えば、単位時間内に通過する車両2の合計台数(交通量)が予め定めた設定数以下である分岐路、つまり、交通渋滞が少ない分岐路を選択する。
分岐路の選択では、これらの条件(災害の影響を受け難い方向に存在する、交通渋滞が少ない)に加え、例えば、交通情報(通行止め情報、信号機停電情報)を用いて、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域に存在する分岐路、つまり、通行可能な分岐路という条件を満たす分岐路を選択する構成としてもよい。さらに、例えば、災害として津波または河川の増水(洪水)が発生する場合には、対象車両15よりも標高が高い地点に存在する分岐路を選択する構成としてもよい。続いて、目標経路決定部13は、選択した分岐路を、避難経路の決定用の目的地として決定する。
また、目的地決定部12は、対象車両15が目的地に到着する直前に、目的地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の分岐路のうちから、複数の車両2それぞれの目的地が分散されるように分岐路を選択して新しい目的地として決定する。具体的には、目的地決定部12は、位置情報取得部9で取得した対象車両15の現在位置が、決定した目的地から予め定めた設定距離(例えば、200[m])以内にあるか否かを判定する。そして、目標経路決定部13は、目的地から設定距離(200[m])以内にあると判定した場合には、目的地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の分岐路のうちから、単位時間内に通過する車両2の合計台数(交通量)が予め定めた設定数以下である分岐路、つまり、交通渋滞が少ない分岐路を選択して新しい目的地として決定する。
目標経路決定部13は、位置情報取得部9で取得した位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在位置から、目的地までの複数の経路を探索する。続いて、目標経路決定部13は、交通情報取得部10で取得した交通情報のうちから、探索した複数の経路それぞれの交通情報を取得する。続いて、目標経路決定部13は、取得した交通情報(通行止め情報、信号機停電情報)を用いて、複数の経路のうち、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域の経路、つまり、通行可能な経路を1つ選択する。経路の選択では、災害として津波または河川の増水が発生する場合には、位置情報取得部9で取得した位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在位置以上の標高を維持可能な経路を選択する。
また、経路の選択では、これらの条件(通行可能な経路、標高を維持可能な経路)に加え、例えば、交通情報取得部10で取得した交通情報を用いて、単位時間内に通過する車両2の合計台数(交通量)が設定数以下である経路、つまり、交通渋滞が少ない経路という条件を満たす経路を選択する構成としてもよい。続いて、目標経路決定部13が、選択した経路を目標経路として決定する。
情報送信部14は、通信路を介して複数の車両2の車載装置3それぞれから送信した位置情報を取得(受信)する。また、情報送信部14は、目標経路決定部13で目的地と目標経路とが決定するたびに、情報送信部14は、通信路を介して目的地と目標経路との情報(以下、「目的地情報」とも呼ぶ)を対象車両15の車載装置3に送信する。
(演算処理)
次に、第1実施形態の災害時経路提供装置5が実行する演算処理(以下、「目標経路決定処理」とも呼ぶ)について説明する。目標経路決定処理は、災害時経路提供装置5(災害情報取得部8)が災害情報を取得(受信)するたびに実行される。
図2に示すように、ステップS101では、災害時経路提供装置5(災害情報取得部8)は、災害に関する情報(災害情報)を取得(受信)する。
続いてステップS102に移行して、災害時経路提供装置5(位置情報取得部9)は、車載装置3それぞれから車両2の位置情報を取得(受信)する。
続いてステップS103に移行して、災害時経路提供装置5(目的地決定部12)は、複数の車両2のうちから、目標経路の提供を行う1台の車両2(対象車両15)を選択する。続いて、災害時経路提供装置5(目的地決定部12)は、ステップS101で取得した災害情報と、ステップS102で取得した位置情報(なお、ステップS106を経た場合には、ステップS106で取得した位置情報)と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、選択した対象車両15の現在地(なお、ステップS108を経て、このステップS103に移行した場合には、前回このステップS103で決定した目的地)よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を1つ選択する。
その際、災害時経路提供装置5(目的地決定部12)は、災害の影響を受け難い方向に存在する複数の分岐路のうちから、複数の車両2それぞれの目的地が分散されるように分岐路を選択する。また、これらの条件(災害の影響を受け難い方向、目的地が分散される)に加え、交通情報を用いて、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域の分岐路で、且つ、決定した目的地(なお、ステップS108を経て、このステップS103に移行した場合には、前回このステップS103で決定した目的地)よりも標高が高い地点に存在する分岐路という条件を満たす分岐路を選択する構成としてもよい。続いて、災害時経路提供装置5(目的地決定部12)は、選択した分岐路を、避難経路の決定用の目的地として決定する。
続いてステップS104に移行して、災害時経路提供装置5(目標経路決定部13)は、ステップS102で取得した位置情報(なお、ステップS106を経た場合には、ステップS106で取得した位置情報)と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在位置から、ステップS104で決定した目的地までの複数の経路を探索する。続いて、災害時経路提供装置5(目標経路決定部13)は、交通情報取得部10で取得した交通情報のうちから、探索した複数の経路それぞれの交通情報を取得する。続いて、災害時経路提供装置5(目標経路決定部13)は、取得した交通情報(通行止め情報、信号機停電情報)を用いて、複数の経路のうち、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域の経路、つまり、通行可能な経路を1つ選択する。
経路の選択では、災害として津波または河川の増水(洪水)が発生する場合には、ステップS102で取得した位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在位置以上の標高を維持可能な経路を選択する。続いて、災害時経路提供装置5(目標経路決定部13)は、選択した経路を目標経路として決定する。
続いてステップS105に移行して、災害時経路提供装置5(情報送信部14)は、通信路を介して、ステップS103で決定した目的地と、ステップS104で決定した目標経路との情報(目的地情報)を対象車両15の車載装置3に送信する。
続いてステップS106に移行して、災害時経路提供装置5(位置情報取得部9)は、車載装置3それぞれから車両2の位置情報を取得(受信)する。
続いてステップS107に移行して、災害時経路提供装置5(目標経路決定部13)は、対象車両15が目的地に到着する直前であるか否かを判定する。目的地に到着する直前としては、例えば、対象車両15が現在の目的地に到着する前に、新たな目標経路を対象車両15の運転者に提示するための一連の処理(新たな目的地と目標経路との決定、決定した目的地と目標経路との情報の送信、送信した情報が表す目的地と目標経路との表示等)の完了に要する時間を確保可能な時点であればよい。具体的には、災害時経路提供装置5(目標経路決定部13)は、ステップS106で取得した対象車両15の現在位置がステップS103で決定した目的地から予め定めた設定距離(例えば200[m])以内に存在するか否かを判定する。そして、災害時経路提供装置5(目標経路決定部13)は、目的地から設定距離(200[m])以内に存在すると判定した場合には(Yes)対象車両15が目的地に到着する直前であると判定し、ステップS108に移行する。一方、災害時経路提供装置5(目標経路決定部13)は、ステップS103で決定した目的地から設定距離(200[m])以内にないと判定した場合には(No)対象車両15が目的地に到着する直前ではないと判定し、ステップS106に移行する(戻る)。
ステップS108では、災害時経路提供装置5(目標経路決定部13)は、ステップS101で取得した災害情報(津波の高さ、洪水の高さ)と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、ステップS105で決定した目的地の標高が津波の高さや洪水の高さよりも高いか否かを判定する。そして、災害時経路提供装置5(目標経路決定部13)は、津波の高さや洪水の高さよりも高いと判定した場合には(Yes)この目標経路決定処理を終了する。一方、災害時経路提供装置5(目標経路決定部13)は、津波の高さや洪水の高さ以下であると判定した場合には(No)ステップS103に移行する。
(動作その他)
次に、第1実施形態の災害時経路設定システム1の動作を説明する。
まず、地震が発生し、津波(災害)の到来が予測され、公共機関等から津波情報(災害情報)が送信されたとする。すると、災害時経路提供装置5は、送信された災害情報を取得(受信)する(図2のステップS101)。続いて、災害時経路提供装置5が、車載装置3それぞれから車両2の位置情報を取得(受信)する(図2のステップS102)。
続いて、災害時経路提供装置5が、複数の車両2のうちから、目標経路の提供を行う1台の車両2(対象車両15)を選択する(図2のステップS103)。続いて、災害時経路提供装置5が、災害情報と、位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を1つ選択する(図2のステップS103)。その際、災害時経路提供装置5が、災害の影響を受け難い方向に存在する複数の分岐路のうちから、複数の車両2それぞれの目的地が分散されるように分岐路を選択する(図2のステップS103)。即ち、単位時間内に通過する車両2の合計台数(交通量)が予め定めた設定数以下である分岐路、つまり、交通渋滞が少ない分岐路を選択する。また、これらの条件(災害の影響を受け難い方向、交通渋滞が少ない)に加え、交通情報(通行止め情報、信号機停電情報)を用いて、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域の分岐路で、且つ、対象車両15よりも標高が高い地点に存在する分岐路という条件を満たす分岐路を選択する。続いて、災害時経路提供装置5が、図3に示すように、選択した分岐路を、避難経路の決定用の目的地(以下、「第1目的地」とも呼ぶ)として決定する(図2のステップS103)。
続いて、災害時経路提供装置5が、位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在位置から、決定した第1目的地までの複数の経路を探索する(図2のステップS104)。続いて、災害時経路提供装置5が、交通情報取得部10で取得した交通情報のうちから、複数の経路それぞれの交通情報を取得する(図2のステップS104)。続いて、災害時経路提供装置5が、取得した交通情報(通行止め情報、信号機停電情報)を用いて、複数の経路のうち、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域の経路、つまり、通行可能な経路を1つ選択する(図2のステップS104)。その際、災害時経路提供装置5が、位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在位置以上の標高を維持可能な経路を選択する(図2のステップS104)。また、これらの条件(通行可能な経路、標高を維持可能な経路)に加え、取得した交通情報を用いて、単位時間内に通過する車両2の合計台数(交通量)が設定数以下である経路、つまり、交通渋滞が少ない経路という条件を満たす経路を選択する。続いて、災害時経路提供装置5が、選択した経路を目標経路(以下、「第1目標経路」とも呼ぶ)として決定する(図2のステップS104)。
続いて、災害時経路提供装置5が、通信路を介して、決定した第1目的地と第1目標経路との情報(目的地情報)を対象車両15の車載装置3に送信する(図2のステップS105)。すると、対象車両15の車載装置3(情報送信部7)が、通信路を介して災害時経路提供装置5から送信した目的地情報(第1目的地、第1目標経路)を取得(受信)する。続いて、車載装置3(経路表示部6d)が、取得(受信)した目的地情報が表す第1目的地と第1目標経路とを対象車両15周囲の地図に重畳した画像をモニタに表示する。これにより、第1目的地と第1目標経路とを対象車両15の運転者に提示する。それゆえ、運転者が、第1目標経路に沿い第1目標地に向かうように対象車両15を運転する。
このように、第1実施形態によれば、津波または河川の増水(洪水)が災害として発生する場合には、位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在位置以上の標高を維持可能な経路を目標経路として決定する。それゆえ、第1実施形態によれば、対象車両15を津波からより適切に避難させることができる。
また、第1実施形態によれば、交通情報を用いて、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域に目的地と目標経路とを決定する。それゆえ、より適切な目的地と目標経路とを設定できる。これにより、より適切な目標経路を提供できる。
ここで、運転者が運転操作を行うことで、対象車両15が第1目的地から予め定めた設定距離(200[m])以内に進入したとする。また、第1目的地の標高が津波の高さよりも低かったとする。すると、災害時経路提供装置5が、車載装置3それぞれから車両2の位置情報を取得(受信)する(図2のステップS106)。続いて、災害時経路提供装置5が、対象車両15の現在位置が、第1目的地から予め定めた設定距離(200[m])以内に存在すると判定して、対象車両15が第1目的地(現在の目的地)に到着する直前であると判定する(図2のステップS107「Yes」)。続いて、災害時経路提供装置5が、災害情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、第1目的地の標高が津波の高さ以下であると判定する(図2のステップS108「No」)。
続いて、災害時経路提供装置5が、災害情報と、位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、第1目的地(現在の目的地)よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を再度1つ選択する(図2のステップS103)。その際、災害時経路提供装置5が、災害の影響を受け難い方向に存在する複数の分岐路(他の分岐路)のうちから、複数の車両2それぞれの目的地が分散されるように分岐路(一の分岐路)を選択する(図2のステップS103)。即ち、単位時間内に通過する車両2の合計台数(交通量)が予め定めた設定数以下である分岐路(一の分岐路)、つまり、交通渋滞が少ない分岐路(例えば、図3に示すように、他車両2a、2bが途中経路に存在しない分岐路)を選択する(図2のステップS103)。また、これらの条件(災害の影響を受け難い方向、交通渋滞が少ない)に加え、交通情報を用いて、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域の分岐路で、且つ、第1目的地よりも標高が高い地点に存在する分岐路という条件を満たす分岐路を選択する(図2のステップS103)。続いて、災害時経路提供装置5が、選択した分岐路を、避難経路の決定用の新しい目的地(以下、「第2目的地」とも呼ぶ)として再度決定する(図2のステップS103)。
このように、第1実施形態では、対象車両15が現在の目的地(第1目的地)に到着する直前に、現在の目的地(第1目的地)よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、単位時間内に通過する車両2の合計台数が予め定めた設定数以下である一の分岐路を選択して新しい目的地(第2目的地)として決定する。それゆえ、交通渋滞が少ない分岐路を目的地(第2目的地)として決定できる。そのため、複数の車両2の目的地をより適切に分散させることができる。
続いて、災害時経路提供装置5が、位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在位置から、決定した第2目的地までの複数の経路を探索する(図2のステップS104)。続いて、災害時経路提供装置5が、交通情報取得部10で取得した交通情報のうちから、複数の経路それぞれの交通情報を取得する(図2のステップS104)。続いて、災害時経路提供装置5が、取得した交通情報(通行止め情報、信号機停電情報)を用いて、複数の経路のうち、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域の経路、つまり、通行可能な経路を1つ選択する(図2のステップS104)。その際、災害時経路提供装置5が、位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在位置以上の標高を維持可能な経路を選択する(図2のステップS104)。また、これらの条件(通行可能な経路、標高を維持可能な経路)に加え、取得した交通情報を用いて、単位時間内に通過する車両2の合計台数(交通量)が設定数以下である経路、つまり、交通渋滞が少ない経路という条件を満たす経路を選択する。続いて、災害時経路提供装置5が、選択した経路を目標経路(以下、「第2目標経路」とも呼ぶ)として決定する(図2のステップS104)。
続いて、災害時経路提供装置5が、通信路を介して、決定した第2目的地と第2目標経路との情報(目的地情報)を対象車両15の車載装置3に送信する(図2のステップS105)。すると、対象車両15の車載装置3(情報送信部7)が、通信路を介して災害時経路提供装置5から送信した目的地情報(第2目的地、第2目標経路)を取得(受信)する。続いて、車載装置3(経路表示部6d)が、取得(受信)した目的地情報が表す第2目的地と第2目標経路とを対象車両15周囲の地図に重畳した画像をモニタに表示する。これにより、第2目的地と第2目標経路とを対象車両15の運転者に提示する。それゆえ、運転者が、第2目標経路に沿い第2目標地に向かうように対象車両15を運転する。
このように、第1実施形態では、災害情報と、位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を目的地(第1目的地)として決定する。続いて、位置情報と、交通情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在地から、決定した目的地(第1目的地)までの経路を目標経路(第1目標経路)として決定する。続いて、決定した目的地(第1目的地)と目標経路(第1目標経路)との情報を対象車両15の車載装置3に送信する。その際、対象車両15が目的地(第1目的地)に到着する直前に、目的地(第1目的地)よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の分岐路のうちから、複数の車両2それぞれの目的地が分散されるように分岐路を選択して新しい目的地(第2目的地)として決定する。それゆえ、災害が発生すると、対象車両15の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を目的地(第1目的地)として決定する。続いて、対象車両15の運転者が現在の目的地(第1目的地)に到着する直前に、現在の目的地(第1目的地)よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、複数の車両2それぞれの目的地が分散されるように一の分岐路を選択して新しい目的地(第2目的地)として決定する。即ち、複数の車両2に同一の目的地を決定するものではなく、対象車両15を断続的にナビゲーションする。そのため、複数の車両2それぞれの目的地を分散させることができ、避難時に交通渋滞が発生することを抑制できる。これにより、災害からの避難時に、より適切な目標経路を提供できる。
第1実施形態では、図1の災害情報取得部8が災害情報取得部を構成する。以下同様に、図1の位置情報取得部9が位置情報取得部を構成する。また、図1の交通情報取得部10が交通情報取得部を構成する。さらに、図1の地図情報記憶部11が地図情報記憶部を構成する。また、図1の目的地決定部12が目的地決定部を構成する。さらに、図1の目標経路決定部13が目標経路決定部を構成する。また、図1の情報送信部14が情報送信部を構成する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態に係る災害時経路提供装置5は、以下の効果を奏する。
(1)第1実施形態に係る災害時経路提供装置5によれば、災害情報と、位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を目的地(第1目的地)として決定する。続いて、位置情報及び交通情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在地から、決定した目的地(第1目的地)までの経路を目標経路(第1目標経路)として決定する。続いて、決定した目的地(第1目的地)と目標経路(第1目標経路)との情報を対象車両15の車載装置3に送信する。その際、対象車両15が現在の目的地(第1目的地)に到着する直前に、現在の目的地(第1目的地)よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、複数の車両2それぞれの目的地が分散されるように一の分岐路を選択して新しい目的地(第2目的地)として決定する。
このような構成によれば、災害が発生すると、対象車両15の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を目的地(第1目的地)として決定する。続いて、対象車両15の運転者が現在の目的地(第1目的地)に到着する直前に、現在の目的地(第1目的地)よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、複数の車両2それぞれの目的地が分散されるように一の分岐路を選択して新しい目的地(第2目的地)として決定する。それゆえ、複数の車両2それぞれの目的地を分散させることができる。これにより、災害からの避難時に、より適切な目標経路を提供できる。
(2)第1実施形態に係る災害時経路提供装置5によれば、対象車両15が現在の目的地(第1目的地)に到着する直前に、現在の目的地(第1目的地)よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、単位時間内に通過する車両2の合計台数が予め定めた設定数以下である一の分岐路を選択して新しい目的地(第2目的地)として決定する。
このような構成によれば、交通渋滞が少ない分岐路を目的地として決定できる。それゆえ、複数の車両2の目的地をより適切に分散させることができる。
(3)第1実施形態に係る災害時経路提供装置5によれば、津波または河川の増水が災害として発生する場合に、位置情報と、地図情報記憶部11が記憶している地図情報とを用いて、対象車両15の現在位置以上の標高を維持可能な経路を目標経路として決定する。
このような構成によれば、対象車両15の現在位置以上の標高を維持可能な経路を目標経路として決定するため、対象車両15を津波からより適切に避難させることができる。
(4)第1実施形態に係る災害時経路提供装置5によれば、交通情報は、通行止め及び信号機停電の情報の少なくともいずれかを含む。そして、災害時経路提供装置5(目的地決定部12、目標経路決定部13)は、交通情報を用いて、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域に目的地と目標経路とを決定する。
このような構成によれば、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域に目的地と目標経路とを決定する。それゆえ、より適切な目的地と目標経路とを設定できる。これにより、より適切な目標経路を提供できる。
(5)第1実施形態に係る災害時経路提供方法によれば、災害情報と、位置情報と、地図情報とを用いて、対象車両15の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を目的地(第1目的地)として決定する。続いて、位置情報及び交通情報と、地図情報とを用いて、対象車両15の現在地から、決定した目的地(第1目的地)までの経路を目標経路(第1目標経路)として決定する。続いて、決定した目的地(第1目的地)と目標経路(第1目標経路)との情報を対象車両15の車載装置3に送信する。その際、対象車両15が現在の目的地(第1目的地)に到着する直前に、現在の目的地(第1目的地)よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、複数の車両2それぞれの目的地が分散されるように一の分岐路を選択して新しい目的地(第2目的地)として決定する。
本発明の一態様によれば、災害が発生すると、対象車両15の現在地よりも災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を目的地(第1目的地)として決定する。続いて、対象車両15の運転者が現在の目的地(第1目的地)に到着する直前に、現在の目的地(第1目的地)よりも災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、複数の車両2それぞれの目的地が分散されるように一の分岐路を選択して新しい目的地(第2目的地)として決定する。それゆえ、複数の車両2それぞれの目的地を分散させることができる。これにより、災害からの避難時に、より適切な目標経路を提供できる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用して、その詳細は省略する。
第2実施形態は、ハザードマップを用いて、予測される災害の影響が及ばない領域に目的地と目標経路とを決定する点が第1実施形態と異なる。ハザードマップとしては、例えば、予測される災害とこの災害の影響が及ぶ領域を表すマップがある。具体的には、自然災害による被害を予測し、予測した被害の範囲を地図化したものがある(例えば、津波情報(津波の高さ)に応じた浸水想定区域、通行可能領域を表したものがある)。
具体的には、目的地決定部12(ステップS103)で分岐路を選択する際に、第1実施形態に記載の各種条件に加え、ハザードマップを用いて、予測される災害の影響が及ばない領域(例えば、浸水想定区域外、通行可能領域)に存在する分岐路という条件を満たす分岐路を選択する。また、目標経路決定部13(ステップS104)で経路を選択する際に、第1実施形態に記載の各種条件に加え、ハザードマップを用いて、予測される災害の影響が及ばない領域に存在する経路という条件を満たす経路を選択する。
なお、第2実施形態では、災害時経路提供装置5が、津波情報に応じた通行可能領域の情報を対象車両18の車載装置3に送信する構成としてもよい。この場合、車載装置3が、災害時経路提供装置5から送信された情報を取得(受信)し、地図上の通行可能領域外を塗りつぶして、対象車両18が通行可能領域外に向かうことを防止する。
なお、その他の構成は第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態に係る災害時経路提供装置5は、第1実施形態の(1)〜(5)の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(1)第2実施形態に係る災害時経路提供装置5によれば、ハザードマップを用いて、予測される災害の影響が及ばない領域に目的地と目標経路とを決定する。
このような構成によれば、予測される災害の影響が及ばない領域に目的地と目標経路とを決定する。それゆえ、より適切な目的地と目標経路とを設定できる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用して、その詳細は省略する。
第3実施形態は、対象車両15の挙動から推定した交通状況を考慮して、目的地と目標経路とを決定する点が第1実施形態と異なる。具体的には、図4に示すように、災害時経路提供装置5は、逆走判定部16と、通行不可能判定部17とを更に備える。
逆走判定部16は、情報送信部14で目的地と目標経路との情報を送信した対象車両15の位置情報(位置情報取得部9で取得した位置情報)を用いて、対象車両15が目標経路を逆走しているか否かを判定する。なお、逆走判定部16は、対象車両15が目標経路に沿い目的地に向かって走行した後、対象車両15が目的地に到達する前に目標経路の逆走を開始したか否かの判定(以下、「逆走開始時判定」とも呼ぶ)も併せて行う構成としてもよい。そして、逆走判定部16は、判定結果を通行不可能判定部17に出力する。
通行不可能判定部17は、逆走判定部16で対象車両15が目標経路を逆走していると判定した場合、目標経路が通行不可能な領域であると判定する。なお、逆走判定部16が逆走開始時判定を行った場合、対象車両15が目標経路に沿い目的地に向かって走行した後、対象車両15が目的地に到達する前に目標経路の逆走を開始したと判定した場合に、目標経路が通行不可能な領域であると判定する構成としてもよい。そして、通行不可能判定部17は、判定結果を目的地決定部12と目標経路決定部13とに出力する。
これにより、目的地決定部12(ステップS103)で分岐路を選択する際に、第1実施形態に記載の各種条件に加え、通行不可能判定部17で通行不可能であると判定した領域を除いた領域に存在するという条件を満たす分岐路を選択する。また、目標経路決定部13(ステップS104)で経路を選択する際に、第1実施形態に記載の各種条件に加え、通行不可能判定部17で通行不可能であると判定した領域を除いた領域に存在するという条件を満たす経路を選択する。そして、目的地決定部12と目標経路決定部13とは、目標経路が通行不可能な領域であると判定した場合、通行不可能であると判定した領域を除いた領域に目的地と目標経路とを再度決定する構成とする。これにより、情報送信部14が、対象車両15に対し、決定した目的地と目標経路とを再度送信する構成とする。
なお、その他の構成は第1実施形態と同様である。
第3実施形態では、図4の逆走判定部16が逆走判定部を構成する。また、図4の通行不可能判定部17が通行不可能判定部を構成する。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態に係る災害時経路提供装置5は、第1実施形態の(1)〜(5)の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(1)第3実施形態に係る災害時経路提供装置5によれば、情報送信部14が目標経路の情報を送信した対象車両15の位置情報を用いて、対象車両15が目標経路を逆走しているか否かを判定する。続いて、対象車両15が目標経路を逆走していると判定した場合、目標経路が通行不可能な領域であると判定する。続いて、通行不可能であると判定した領域を除いた領域に目的地と目標経路とを決定する。
このような構成によれば、対象車両15が逆走している目標経路を含まない領域に目的地と目標経路とを決定する。それゆえ、より適切な目的地と目標経路とを設定できる。
8 災害情報取得部
9 位置情報取得部
10 交通情報取得部
11 地図情報記憶部
12 目的地決定部
13 目標経路決定部
14 情報送信部
16 逆走判定部
17 通行不可能判定部

Claims (7)

  1. 災害に関する情報である災害情報を取得する災害情報取得部と、
    複数の車両の車載装置それぞれから前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記車両が走行する地域の交通情報を取得する交通情報取得部と、
    前記地域の地図に関する情報である地図情報を記憶している地図情報記憶部と、
    取得した前記災害情報及び前記位置情報と、前記地図情報記憶部が記憶している前記地図情報とを用いて、災害時の経路を提供する対象として選択した対象車両の現在地よりも前記災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を目的地として決定する目的地決定部と、
    取得した前記位置情報及び前記交通情報と、前記地図情報記憶部が記憶している前記地図情報とを用いて、前記対象車両の現在地から、前記目的地決定部で決定した前記目的地までの経路を目標経路として決定する目標経路決定部と、
    決定した前記目的地と前記目標経路との情報を前記対象車両の前記車載装置に送信する情報送信部と、を備え、
    前記目的地決定部は、前記対象車両が現在の前記目的地に到着する直前に、現在の前記目的地よりも前記災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、複数の前記車両それぞれの前記目的地が分散されるように一の分岐路を選択して新しい目的地として決定することを特徴とする災害時経路提供装置。
  2. 前記目的地決定部は、前記対象車両が現在の前記目的地に到着する直前に、現在の前記目的地よりも前記災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、単位時間内に通過する前記車両の合計台数が予め定めた設定数以下である一の分岐路を選択して新しい前記目的地として決定することを特徴とする請求項1に記載の災害時経路提供装置。
  3. 前記目標経路決定部は、津波または河川の増水が前記災害として発生する場合には、前記位置情報取得部で取得した前記位置情報と、前記地図情報記憶部が記憶している前記地図情報とを用いて、前記対象車両の現在位置以上の標高を維持可能な経路を前記目標経路として決定することを特徴とする請求項1または2に記載の災害時経路提供装置。
  4. 前記交通情報は、通行止め及び信号機停電の情報の少なくともいずれかを含み、
    前記目的地決定部及び前記目標経路決定部は、前記交通情報を用いて、通行止め及び信号機停電の少なくとも一方の影響が及ばない領域に前記目的地及び前記目標経路を決定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の災害時経路提供装置。
  5. 予測される災害と該災害の影響が及ぶ領域とを表すハザードマップを備え、
    前記目的地決定部と前記目標経路決定部とは、前記ハザードマップを用いて、前記予測される災害の影響が及ばない領域に前記目的地と前記目標経路とを決定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の災害時経路提供装置。
  6. 前記情報送信部が前記目標経路の情報を送信した前記対象車両の前記位置情報を用いて、前記対象車両が前記目標経路を逆走しているか否かを判定する逆走判定部と、
    前記対象車両が前記目標経路を逆走していると判定した場合、前記目標経路が通行不可能な領域であると判定する通行不可能判定部と、を備え、
    前記目的地決定部と前記目標経路決定部とは、前記通行不可能判定部で通行不可能であると判定した領域を除いた領域に前記目的地と前記目標経路とを決定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の災害時経路提供装置。
  7. 災害に関する情報である災害情報と、複数の車両の車載装置それぞれから取得した前記車両の位置情報と、前記地域の地図に関する情報である地図情報とを用いて、災害時の経路を提供する対象として選択した対象車両の現在地よりも前記災害の影響を受け難い方向に存在する分岐路を目的地として決定し、
    前記位置情報と、前記車両が走行する地域の交通情報と、前記地図情報とを用いて、前記対象車両の現在地から、決定した前記目的地までの経路を目標経路として決定すると共に、前記対象車両が現在の前記目的地に到着する直前に、現在の前記目的地よりも前記災害の影響を受け難い方向に存在する複数の他の分岐路のうちから、複数の前記車両それぞれの前記目的地が分散されるように一の分岐路を選択して新しい目的地として決定し、
    決定した前記目的地と前記目標経路との情報を前記対象車両の前記車載装置に送信することを特徴とする災害時経路提供方法。
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