<実施の形態1>
以下の説明では、本発明に係る出口案内システムが、車両に搭載可能なナビゲーション装置単体に適用された場合を例にして説明する。以下、当該ナビゲーション装置が搭載された、着目対象となる車両を「自車」と記載して説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置1の主要な構成を示すブロック図である。図1のナビゲーション装置1は、情報取得部13と、制御部16とを備えている。
情報取得部13及び制御部16は、例えばナビゲーション装置1の図示しないCPU(Central Processing Unit)などが、ナビゲーション装置1の図示しない半導体メモリなどの記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、当該CPUの機能として実現される。なお、このようなプログラムの実行によって、情報取得部13及び制御部16は様々な機能を有するが、ここでは、情報取得部13及び制御部16の主要な機能について簡単に説明する。
情報取得部13は、災害情報と、通路情報とを含む様々な情報を取得する。なお、通路情報には、高速道路に接続されているが一般通行には解放されていない特別通路(例えば工事用または業務用の搬入路など)の情報が含まれる。
制御部16は、情報取得部13で取得した災害情報及び通路情報と、高速道路の情報を含む地図情報とに基づいて、特別通路を高速道路からの出口として、出力部に案内させることが可能である。
なお、地図情報には、ナビゲーション装置1の図示しない記憶装置に記憶された地図情報が用いられてもよいし、ナビゲーション装置1の図示しないDVD(Digital Versatile Disc)のドライブ装置などで読み込まれた地図情報が用いられもよいし、情報取得部13が地図情報を取得できる場合には当該取得した地図情報が用いられてもよい。
また、出力部には、例えば、ナビゲーション装置1の表示部及び音声出力部の少なくともいずれか1つが用いられてもよいし、通信端末(例えば携帯電話機やスマートフォンなど)の表示部及び音声出力部の少なくともいずれか1つが用いられてもよい。
以上のような構成によれば、自車が利用できる高速道路の出口の数が増えるので、自車が高速道路を通行している場合には災害から適切に緊急避難することが可能となり、自車が高速道路を通行しようとする場合には災害から適切に回避することが可能となる。
次に、ナビゲーション装置1の主要な構成要素だけでなく、付加的な構成要素についても説明する。図2は、本実施の形態1に係るナビゲーション装置1の主要な構成及び付加的な構成を示すブロック図である。
まず、ナビゲーション装置1外部に設けられた車外通信部21及びETC装置22について説明する。
車外通信部21は、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を受信するGPS装置、及び、センター側のサーバからの情報を路車間通信などによって受信する無線通信装置などから構成される。車外通信部21は、自車外部と無線通信を行うことにより、自車外部から情報を受信して、当該受信した情報を情報取得部13に出力する。なお、図2の例では車外通信部21は、ナビゲーション装置1の外部に設けられているが、ナビゲーション装置1の内部に設けられてもよい。
ETC装置22は、自車がETC(Electronic Toll Collection System)ゲートを通行可能にするための装置である。なお、ナビゲーション装置1がETC装置22と接続していることもあれば、接続していないこともあるため、図2の例では、ETC装置22を想像線(二点鎖線)で示している。
次に、図2のナビゲーション装置1の内部構成について説明する。ナビゲーション装置1は、上述の情報取得部13及び制御部16に加えて、入力部11と、地図データベース12と、表示部14と、音声出力部15とを備えている。
入力部11は、ユーザからの操作を受け付け、当該操作に応じた信号を情報取得部13に出力する。入力部11は、例えば、ユーザの手動操作に応じた信号を出力するボタン及びタッチパネル、ユーザの音声操作に応じた信号を出力する音声入力装置、その他の適切な入力装置から構成される。
地図データベース12には地図情報12aが記憶されている。地図データベース12は、例えばハードディスクドライブ(HDD)、または、半導体メモリなどの記憶装置から構成される。
ここでは、地図情報12aには、高速道路の情報だけでなく、例えば、高速道路に接続されたスマートインターチェンジの情報、道路や施設などを示す地図を表示するための情報、及び、二つの地点の一方から他方に向かう経路を探索するための情報(例えば道路を定義するリンク及びノード、並びに道路の種別)なども含まれるものとする。
なお、スマートインターチェンジは、高速道路のパーキングエリアまたはサービスエリアなどと一般道路との間に接続され、ETCゲートが付設されたインターチェンジである。ETC装置22にてスマートインターチェンジを通過することができるように設定されている場合には、自車は、高速道路の出入り口として、ETCゲートが付設されたランプウェイ(以下「ランプ」と記す)だけでなくスマートインターチェンジも利用することが可能となる。
図2の例では、情報取得部13は、交通情報取得部13aと、災害情報取得部13bと、通路情報取得部13cと、自車位置情報取得部13dと、目的地情報取得部13eとを備えている。
交通情報取得部13aは、車外通信部21で受信したセンターからの情報に含まれる交通情報を取得する。この交通情報には、例えば道路(リンク)ごとの渋滞情報などが含まれる。
災害情報取得部13bは、車外通信部21で受信したセンターからの情報に含まれる災害情報を取得する。この災害情報には、例えば、災害の発生地点(例えば1つの地点の緯度・経度)、災害の影響が及ぶ地域(例えば当該地域を規定する3つ以上の地点の緯度・経度)、及び、当該地域に災害の影響が及ぶ時間などが含まれる。ここでいう災害には、例えば地震、高波、津波、火事などが想定されるが、これらに限ったものではない。なお、以下の説明では、災害情報に含まれる当該地域及び当該時間を、それぞれ「影響到達地域」及び「影響到達時間」と記す。
通路情報取得部13cは、車外通信部21で受信したセンターからの情報から、上述の通路情報を取得する。
自車位置情報取得部13dは、車外通信部21で受信したGPS信号に基づいて、自車の現在位置(例えば緯度・経度)の情報を取得(算出)する。
目的地情報取得部13eは、入力部11でユーザから受け付けた自車の目的地の情報を取得する。
以上のように構成された情報取得部13は、車外通信部21及び入力部11から入力された情報、信号に基づいて、交通情報、災害情報、通路情報、自車の現在位置の情報、自車の目的地の情報を取得し、当該取得したそれら情報を制御部16に出力する。
表示部14は、例えば液晶ディスプレイなどから構成され、制御部16の制御により各種情報を表示する。音声出力部15は、例えばスピーカなどから構成され、制御部16の制御により各種情報を音声出力する。なお、以下では、表示部14及び音声出力部15の両方を出力部として説明するが、表示部14及び音声出力部15のいずれか1つを出力部としてもよい。また、図2の例では、入力部11、出力部(表示部14及び音声出力部15)からなるユーザインターフェースが、ナビゲーション装置1の内部に設けられているが、これらはナビゲーション装置1の外部に設けられてもよい。
制御部16は、ナビゲーション装置1の各構成要素を統括的に制御する。図2の例では、制御部16は、自車位置判断部16aと、災害判定部16bと、経路探索部16cと、到着時刻算出部16dと、案内制御部16eとを備えている。
自車位置判断部16aは、自車位置情報取得部13dで取得した自車の現在位置と、地図情報12aとに基づいて、地図上の自車の現在位置を判断する。このため、自車位置情報取得部13dで取得した自車の現在位置と、自車位置判断部16aで判断した自車の現在位置とは、ほぼ同じである。
災害判定部16bは、災害情報取得部13bで取得した災害情報に基づいて、災害が発生したか否かなどの判定を行う。
経路探索部16cは、自車の現在位置から自車の目的地に向かう経路(以下「目的地目標経路」と記す)を探索する。後で詳細に説明するように、本実施の形態1に係る経路探索部16cは、3つの探索方式(第1〜第3の探索方式)によって目的地目標経路を探索する。
到着時刻算出部16dは、自車位置情報取得部13dで取得した自車の現在位置から、所望の地点に自車が到着する時刻(時間)を算出する。以下の説明では、自車が所望の地点に到着する時刻を「自車到着時刻」と記す。例えば、到着時刻算出部16dが図示しないタイマーを備えている場合には、到着時刻算出部16dは、当該タイマーが示す現在時刻と、自車の現在位置と所望の地点との間の経路の距離と、予め設定された自車の速度(例えば制限速度など)とに基づいて、所望の地点の自車到着時刻(=現在時刻+当該距離/当該速度)を算出する。
案内制御部16eは、経路探索部16cで探索された目的地目標経路を、出力部の表示及び音声出力の少なくともいずれか1つを制御して、自車のユーザに案内する。
次に、経路探索部16cにおける3つの探索方式(第1〜第3の探索方式)について説明する。
<第1の探索方式>
第1の探索方式として、経路探索部16cは、災害判定部16bの判定結果と、自車位置情報取得部13dで取得した自車の現在位置と、目的地情報取得部13eで取得した自車の目的地と、地図情報12aと、ナビゲーション装置1内部のパラメータとに基づいて、目的地目標経路を探索する。
なお、ここでいうナビゲーション装置1内部のパラメータには、ナビゲーション装置1がETC装置22と接続されていないか否か(自車がスマートインターチェンジの利用機能を備えないか否か)に対応するパラメータと、スマートインターチェンジを利用しないように設定されているか否か(当該利用機能を備えていても利用機能がオフか否か)に対応するパラメータとが含まれる。
以下、ナビゲーション装置1がETC装置22と接続されていることに対応するパラメータを「接続対応パラメータ」と記し、ナビゲーション装置1がETC装置22と接続されていないことに対応するパラメータを「非接続対応パラメータ」と記す。また、スマートインターチェンジを利用するように設定されていることに対応するパラメータを「利用対応パラメータ」と記し、スマートインターチェンジを利用しないように設定されていることに対応するパラメータを「非利用対応パラメータ」と記す。
次に、第1の探索方式の具体例について説明する。
ナビゲーション装置1内部のパラメータが、接続対応パラメータ及び利用対応パラメータを含んでいる場合には、災害判定部16bの判定結果に関わらず、経路探索部16cは、地図情報12aに含まれるスマートインターチェンジの情報にアクセス可能に構成されている。このため、この場合には、経路探索部16cは、スマートインターチェンジを探索対象に含めて目的地目標経路の探索を行う。
これとは別の場合として、ナビゲーション装置1内部のパラメータが、非接続対応パラメータまたは非利用対応パラメータを含んでおり、かつ、災害が発生したと災害判定部16bで判定されなかった場合には、経路探索部16cは、地図情報12aに含まれるスマートインターチェンジの情報にアクセス不可能に構成されている。このため、この場合には、経路探索部16cは、スマートインターチェンジを探索対象から除外して目的地目標経路の探索を行う。
以上とは別の場合として、ナビゲーション装置1内部のパラメータが、非接続対応パラメータまたは非利用対応パラメータを含んでいても、災害が発生したと災害判定部16bで判定された場合には、当該パラメータを変更することによって、経路探索部16cが、地図情報12aに含まれるスマートインターチェンジの情報にアクセス可能に構成されている。このため、この場合には、経路探索部16cは、スマートインターチェンジを探索対象に含めて目的地目標経路の探索を行う。
以上のような経路探索部16cを備える制御部16は、ナビゲーション装置1がETC装置22と接続されていない、または、スマートインターチェンジを利用しないように設定されている場合であっても、災害が発生したと判定された場合にはナビゲーション装置1内部のパラメータを変更する。これにより、このような場合には、制御部16は、スマートインターチェンジを高速道路からの出口として、出力部に案内させることが可能となっている。
<第2の探索方式>
第2の探索方式として、経路探索部16cは、災害判定部16bの判定結果と、通路情報取得部13cで取得した通路情報と、自車位置情報取得部13dで取得した自車の現在位置と、目的地情報取得部13eで取得した自車の目的地と、地図情報12aとに基づいて、目的地目標経路を探索する。
例えば、災害が発生したと災害判定部16bで判定されなかった場合には、経路探索部16cは、通路情報取得部13cで取得された通路情報が示す特別通路を探索対象から除外して、目的地目標経路の探索を行う。一方、災害が発生したと災害判定部16bで判定された場合には、経路探索部16cは、通路情報取得部13cで取得された通路情報が示す特別通路を探索対象に含めて、目的地目標経路の探索を行う。
以上のような経路探索部16cを備える制御部16は、災害が発生したと判定された場合には、特別通路を高速道路からの出口として、出力部に案内させることが可能となっている。
本実施の形態1に係る制御部16は、上述した第1及び第2の探索方式を有することから、災害が発生したと災害判定部16bで判定された場合には、自車の現在位置及び目的地と、通路情報と、地図情報12aとに基づいて、高速道路の複数の出口(ランプ、スマートインターチェンジ、特別通路など)の中から、適切な出口を出力部に案内させることが可能となっている。
<第3の探索方式>
第3の探索方式として、経路探索部16cは、目的地目標経路を探索している途中段階で、目的地目標経路の候補となる経路(以下「候補経路」と記す)が高速道路を含むか否かを判定する。
そして、候補経路が高速道路を含むと判定した場合に、経路探索部16cは、当該高速道路の複数の出口(ランプ、スマートインターチェンジ、特別通路など)の中から、上述の影響到達地域(災害の影響が及ぶ地域)に含まれず、かつ目的地に一番近い出口(以下「適切出口」と記す)に向かう経路を、目的地目標経路として探索する。
このような構成によれば、自車が災害の影響を受けずに可及的に目的地に近づくことが可能な目的地目標経路を探索することができる。ただし、本実施の形態1に係る経路探索部16cは、より適切な目的地目標経路を探索するために、到着時刻算出部16dと協働して目的地目標経路を探索するように構成されている。
具体的には、災害が発生したと災害判定部16bで判定された場合、到着時刻算出部16dは、候補経路に含まれる高速道路(現在位置から目的地に向かう高速道路)の複数の出口(ランプ、スマートインターチェンジ、特別通路など)の各々について、自車到着時刻を算出する。
経路探索部16cは、上述の影響到達地域(災害の影響が及ぶ地域)を考慮するだけでなく、到着時刻算出部16dで算出された自車到着時刻と、上述の影響到達時間(地域に災害の影響が及ぶ時間)とをも考慮して適切出口に向かう経路を探索する。例えば、経路探索部16cは、候補経路に含まれる高速道路の複数の出口のうち、位置が影響到達地域に含まれ、かつ、算出された自車到着時刻が影響到達時間に含まれる出口を除外する。そして、経路探索部16cは、除外されていない複数の出口のうち、目的地に一番近い出口を適切出口として決定し、当該適切出口に向かう経路を目的地目標経路として探索する。
以上のような経路探索部16cを備える制御部16は、情報取得部13で取得した災害情報、現在位置及び目的地の情報と、地図情報12aとに基づいて、現在位置から目的地に向かう高速道路の出口の中から、影響到達地域に含まれず、かつ目的地に一番近い適切出口を、高速道路からの出口として出力部に案内させる。また、以上のような経路探索部16c及び到着時刻算出部16dを備える制御部16は、自車到着時刻(高速道路の複数の出口の各々に自車が到着する時刻)と、影響到達時間(地域に災害の影響が及ぶ時間)とをも考慮して、適切出口を出力部に案内させる。
<動作>
図3〜図5は、本実施の形態1に係るナビゲーション装置1における経路探索の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS1にて、自車位置情報取得部13dは、自車の現在位置を取得する。
ステップS2にて、目的地情報取得部13eは、自車の目的地を取得する。
ステップS3にて、災害情報取得部13bは、災害情報を取得する。
ステップS4にて、制御部16は、ナビゲーション装置1内部のパラメータ(接続対応パラメータ及び非接続対応パラメータのいずれか1つ、並びに、利用対応パラメータ及び非利用対応パラメータのいずれか1つ)を図示しないメモリに記憶する。
ステップS5にて、制御部16(災害判定部16b)は、ステップS3で取得した災害情報に基づいて、災害が発生したか否かを判定する。ここでは、制御部16(災害判定部16b)は、災害情報取得部13bが災害情報を取得した場合には災害が発生したと判定して図4のステップS11に進み、そうでない場合には図5のステップS31に進む。
図3のステップS5から図4のステップS11に進んだ場合、通路情報取得部13cは、通路情報を取得する。
ステップS12にて、制御部16は、ナビゲーション装置1内部のパラメータが、接続対応パラメータであるか非接続対応パラメータであるかに基づいて、ナビゲーション装置1がETC装置22と接続されているか否かを判定する。ナビゲーション装置1内部のパラメータが接続対応パラメータである場合には、ETC装置22と接続されていると判定してステップS14に進み、そうでない場合にはステップS13に進む。
ステップS12からステップS13に進んだ場合、制御部16は、ナビゲーション装置1内部のパラメータを、非接続対応パラメータから接続対応パラメータに変更する。その後、ステップS14に進む。
ステップS14にて、制御部16は、ナビゲーション装置1内部のパラメータが、利用対応パラメータであるか非利用対応パラメータであるかに基づいて、スマートインターチェンジを利用するように設定されているか否かを判定する。ナビゲーション装置1内部のパラメータが利用対応パラメータである場合には、スマートインターチェンジを利用するように設定されていると判定してステップS16に進み、そうでない場合にはステップS15に進む。
ステップS14からステップS15に進んだ場合、制御部16は、ナビゲーション装置1内部のパラメータを、非利用対応パラメータから利用対応パラメータに変更する。その後、ステップS16に進む。
以上に説明したステップS12〜S15を行うことにより、制御部16(経路探索部16c)は、スマートインターチェンジを探索対象に含めて目的地目標経路の探索を行うことが可能となる。
ステップS16にて、制御部16(経路探索部16c及び到着時刻算出部16d)は、ステップS1〜S3(図3)で取得した自車の現在位置及び目的地並びに災害情報と、ステップS11で取得した通路情報と、スマートインターチェンジの情報を含む地図情報12aとに基づいて目的地目標経路の探索を途中段階まで行うことによって、候補経路を探索する。以下、本ステップS16で探索された候補経路には、高速道路が含まれることを前提にして説明する。
ステップS17にて、制御部16は、ステップS11で取得した通路情報が示す特別通路が、適切出口であるか否かを判定する。特別通路が適切出口であると判定した場合にはステップS18に進み、そうでない場合にはステップS19に進む。
ステップS17からステップS18に進んだ場合、制御部16(経路探索部16c)は、当該特別通路に向かう経路から、目的地目標経路を探索する。そして、制御部16(案内制御部16e)は、探索した目的地目標経路を、出力部の表示及び音声出力の少なくともいずれか1つを用いて自車のユーザに案内する。その後、図4の動作を終了する。
ステップS17からステップS19に進んだ場合、制御部16は、地図情報12aに含まれるスマートインターチェンジが、適切出口であるか否かを判定する。スマートインターチェンジが適切出口であると判定した場合にはステップS20に進み、そうでない場合にはステップS21に進む。
ステップS19からステップS20に進んだ場合、制御部16(経路探索部16c)は、当該スマートインターチェンジに向かう経路から、目的地目標経路を探索する。そして、制御部16(案内制御部16e)は、探索した目的地目標経路を、出力部の表示及び音声出力の少なくともいずれか1つを用いて自車のユーザに案内する。その後、図4の動作を終了する。
ステップS19からステップS21に進んだ場合、制御部16(経路探索部16c)は、特別通路でもスマートインターチェンジでもない出口(例えばランプ)に向かう経路から、目的地目標経路を探索する。そして、制御部16(案内制御部16e)は、探索した目的地目標経路を、出力部の表示及び音声出力の少なくともいずれか1つを用いて自車のユーザに案内する。その後、図4の動作を終了する。
図3のステップS5から図5のステップS31に進んだ場合、制御部16は、ステップS4(図3)でメモリに記憶されたパラメータを読み込む。制御部16は、本ステップS31前にステップS13またはS15(図4)を実行することによりナビゲーション装置1内部のパラメータが変更されていた場合に、ナビゲーション装置1内部のパラメータを、読み込んだパラメータに変更する。すなわち、ナビゲーション装置1内部のパラメータを元に戻す。
ステップS32にて、制御部16は、ナビゲーション装置1内部のパラメータが、接続対応パラメータであるか非接続対応パラメータであるかに基づいて、ナビゲーション装置1がETC装置22と接続されているか否かを判定する。ナビゲーション装置1内部のパラメータが接続対応パラメータである場合には、ETC装置22と接続されていると判定してステップS33に進み、そうでない場合にはステップS34に進む。
ステップS32からステップS33に進んだ場合、制御部16は、ナビゲーション装置1内部のパラメータが、利用対応パラメータであるか非利用対応パラメータであるかに基づいて、スマートインターチェンジを利用するように設定されているか否かを判定する。ナビゲーション装置1内部のパラメータが利用対応パラメータである場合には、スマートインターチェンジを利用するように設定されていると判定してステップS35に進み、そうでない場合にはステップS34に進む。
ステップS34にて、制御部16(経路探索部16c)は、ステップS1及びS2(図3)で取得した自車の現在位置及び目的地と、スマートインターチェンジの情報を除く地図情報12aとに基づいて目的地目標経路を探索する。そして、制御部16(案内制御部16e)は、探索した目的地目標経路を、出力部の表示及び音声出力の少なくともいずれか1つを用いて自車のユーザに案内する。その後、図5の動作を終了する。
ステップS33からステップS35に進んだ場合、制御部16(経路探索部16c)は、ステップS1及びS2(図3)で取得した自車の現在位置及び目的地と、スマートインターチェンジの情報を含む地図情報12aとに基づいて目的地目標経路の探索を途中段階まで行うことによって、候補経路を探索する。以下、本ステップS35で探索された候補経路には、高速道路が含まれることを前提にして説明する。
ステップS36にて、制御部16は、地図情報12aに含まれるスマートインターチェンジが適切出口であるか否かを判定する。スマートインターチェンジが適切出口であると判定した場合にはステップS37に進み、そうでない場合にはステップS38に進む。
ステップS36からステップS37に進んだ場合、制御部16(経路探索部16c)は、当該スマートインターチェンジに向かう経路から、目的地目標経路を探索する。そして、制御部16(案内制御部16e)は、探索した目的地目標経路を、出力部の表示及び音声出力の少なくともいずれか1つを用いて自車のユーザに案内する。その後、図5の動作を終了する。
ステップS36からステップS38に進んだ場合、制御部16(経路探索部16c)は、特別通路でもスマートインターチェンジでもない出口(例えばランプ)に向かう経路から、目的地目標経路を探索する。そして、制御部16(案内制御部16e)は、探索した目的地目標経路を、出力部の表示及び音声出力の少なくともいずれか1つを用いて自車のユーザに案内する。その後、図5の動作を終了する。
<効果>
以上のような本実施の形態1に係るナビゲーション装置1によれば、災害が発生した場合には、スマートインターチェンジを高速道路からの出口として案内することが可能である。ここで、災害が発生した場合、ETCゲートを管理するセンターからの制御によって、あらゆる車両に対してスマートインターチェンジ、ランプなどのETCゲートが開放状態に切り替えられている可能性が高いと考えられる。したがって、自車に対して案内に用いることができる高速道路の出口の数を増やすことができるので、自車は、災害から適切に緊急避難したり回避したりすることができる。
また、本実施の形態1によれば、災害が発生した場合には、特別通路を高速道路からの出口として案内することが可能である。したがって、自車は、災害から適切に緊急避難したり回避したりすることができる。
また、本実施の形態1によれば、自車の現在位置から目的地に向かう高速道路の出口の中から、災害の影響が及ぶ地域に含まれず、かつ目的地に一番近い出口を、高速道路からの出口として案内する。したがって、自車は、災害の影響を受けずに可及的に目的地に近づくことができる。
また、本実施の形態1によれば、自車が出口の各々に到着する時間と、地域に災害の影響が及ぶ時間とをも考慮して適切出口(一番近い出口)を案内する。したがって、自車が災害の影響を受ける可能性を低減することができる。
<変形例1>
以上で説明した実施の形態1では、ステップS5(図3)にて制御部16(災害判定部16b)は、災害情報取得部13bが災害情報を取得した場合に災害が発生したと判定したがこれに限ったものではない。
例えば、制御部16(災害判定部16b)は、災害情報取得部13bで取得した災害情報内の災害の発生地点が、自車位置情報取得部13dで取得した自車の現在位置から予め定められた距離内である場合に、災害が発生したと判定してもよい。
このように構成された制御部16は、災害情報に含まれる災害の発生地点が自車の現在位置から予め定められた距離内である場合に、スマートインターチェンジ及び特別通路の少なくともいずれか1つを高速道路からの出口として出力部に案内させることが可能となる。したがって、自車の現在位置が災害の発生地点から近い場合に、災害用の案内(図4のステップS18,S20,S21)を行うことができる。
また、例えば、制御部16(災害判定部16b)は、災害情報取得部13bで取得した災害情報内の影響到達地域(災害の影響が及ぶ地域)が、自車位置情報取得部13dで取得した自車の現在位置を含む場合に、災害が発生したと判定してもよい。
このように構成された制御部16は、災害情報に含まれる影響到達地域が自車の現在位置を含む場合に、スマートインターチェンジ及び特別通路の少なくともいずれか1つを高速道路からの出口として出力部に案内させることが可能となる。したがって、自車の現在位置が影響到達地域から近い場合に、災害用の案内(図4のステップS18,S20,S21)を行うことができる。
<変形例2>
以上で説明した実施の形態1では、災害情報の取得(図3のステップS3)から、出口の案内(図4のステップS18,S20,S21、図5のステップS34,S37,S38)までの一連の動作が、1度だけ行われるものであった。
しかしこれに限ったものではなく、例えば、自車が高速道路の出口に到達するまで、災害情報の取得(図3のステップS3)から、出口の案内(図4のステップS18,S20,S21、図5のステップS34,S37,S38)までの一連の動作を繰り返してもよい。これにより、時々刻々と変化する災害に対して適切に対応することができる。
また、以上のように構成した場合には、ステップS5(図3)からステップS11(図4)以降の動作を行った後に、ステップS5(図3)からステップS31(図5)以降の動作を行うことが可能となる。すなわち、制御部16は、情報取得部13で取得した災害情報に含まれる影響到達地域(災害の影響が及ぶ地域)が、自車の現在位置を含まない場合に、特別通路を出口として出力部に案内させないことが可能となる。このような構成によれば、災害用の案内(図4のステップS18,S20,S21)をした後であっても、通常の案内(図5のステップS34,S37,S38)を行うことができるので、必要以上に災害用の案内を行うことを抑制することができる。
<変形例3>
実施の形態1では、第1〜第3の探索方式を備えるナビゲーション装置1について説明した。しかしこれに限ったものではなく、第1〜第3の探索方式のいずれか1つまたは2つを備えるナビゲーション装置1であってもよい。以下、簡略化された第1〜第3の探索方式のいずれか1つを備えるナビゲーション装置について詳細に説明する。
<簡略化された第1の探索方式を備えるナビゲーション装置について>
図6は、簡略化された第1の探索方式を備えるナビゲーション装置1aの構成を示すブロック図である。なお、図6のナビゲーション装置1aにおいて、実施の形態1で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ参照符号を付し、異なる部分を中心に以下説明する。
図6のナビゲーション装置1aでは、第2の探索方式に用いられる通路情報取得部13cと、第3の探索方式に用いられる到着時刻算出部16dとが図2の構成から除かれている。なお、図6では、一般的なナビゲーション装置の構成要素は除かずに図示しているが、簡略化された第1の探索方式の実現には、交通情報取得部13a、自車位置情報取得部13d及び目的地情報取得部13eは必須ではない。
図7は、ナビゲーション装置1aの動作を示すフローチャートである。この図7に示されているステップのうち、図3〜図5のステップと同じステップには、図3〜図5のステップと同じ番号を付している。
まず、制御部16は、ステップS3〜S5の動作を行う。ステップS5にて、災害が発生したと判定した場合にはステップS12に進み、そうでない場合にはステップS31の動作を行った後に図7の動作を終了する。
ステップS5からステップS12に進んだ場合には、制御部16は、ステップS12〜S15の動作を行う。その後、ステップS51にて、制御部16は、スマートインターチェンジの情報を含む地図情報12aに基づいて、スマートインターチェンジを他の道路と識別可能に表示部14(出力部)に表示(案内)させる。例えば、その表示において、スマートインターチェンジの色を他の道路と異なる色に変更したり、スマートインターチェンジに予め定められた図形を付加したりすることによって、スマートインターチェンジを識別可能に表示する。その後、図7の動作を終了する。
このような構成によれば、ユーザは、ランプ、スマートインターチェンジなどが高速道路の出口として利用できることを知ることができる。なお、ステップS51において、制御部16は、スマートインターチェンジとともに、災害情報内の影響到達地域(災害の影響が及ぶ地域)も他の地域と識別可能に表示部14に表示させてもよい。
<簡略化された第2の探索方式を備えるナビゲーション装置について>
図8は、簡略化された第2の探索方式を備えるナビゲーション装置1bの構成を示すブロック図である。なお、図8のナビゲーション装置1bにおいて、実施の形態1で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ参照符号を付し、異なる部分を中心に以下説明する。
図8のナビゲーション装置1bでは、第1の探索方式に用いられるETC装置22と接続可能な構成と、第3の探索方式に用いられる到着時刻算出部16dとが図2の構成から除かれている。なお、図8では、一般的なナビゲーション装置の構成要素は除かずに図示しているが、簡略化された第2の探索方式の実現には、交通情報取得部13a、自車位置情報取得部13d及び目的地情報取得部13eは必須ではない。また、地図情報12aには、スマートインターチェンジの情報が含まれていなくてもよい。
図9は、ナビゲーション装置1bの動作を示すフローチャートである。この図9に示されているステップのうち、図3〜図5のステップと同じステップには、図3〜図5のステップと同じ番号を付している。
まず、制御部16は、ステップS3及びS5の動作を行う。ステップS5にて、災害が発生したと判定した場合にはステップS11に進み、そうでない場合には図9の動作を終了する。
ステップS5からステップS11に進んだ場合には、通路情報取得部13cは、通路情報を取得する。その後、ステップS61にて、制御部16は、ステップS11で取得した通路情報と、地図情報12aとに基づいて、通路情報が示す特別通路を他の道路と識別可能に表示部14(出力部)に表示(案内)させる。例えば、その表示において、特別通路の色を他の道路と異なる色に変更したり、特別通路に予め定められた図形を付加したりすることによって、特別通路を識別可能に表示する。その後、図9の動作を終了する。
このような構成によれば、ユーザは、ランプ、特別通路などが高速道路の出口として利用できることを知ることができる。なお、ステップS61において、制御部16は、特別通路とともに、災害情報内の影響到達地域(災害の影響が及ぶ地域)も他の地域と識別可能に表示部14に表示させてもよい。
<簡略化された第3の探索方式を備えるナビゲーション装置について>
図10は、簡略化された第3の探索方式を備えるナビゲーション装置1cの構成を示すブロック図である。なお、図10のナビゲーション装置1cにおいて、実施の形態1で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ参照符号を付し、異なる部分を中心に以下説明する。
図10のナビゲーション装置1cでは、第1の探索方式に用いられるETC装置22と接続可能な構成と、第2の探索方式に用いられる通路情報取得部13cとが図2の構成から除かれている。なお、図10では、一般的なナビゲーション装置の構成要素は除かずに図示しているが、簡略化された第3の探索方式の実現には、交通情報取得部13aは必須ではない。また、地図情報12aには、スマートインターチェンジの情報が含まれていなくてもよい。
図11は、ナビゲーション装置1cの動作を示すフローチャートである。この図11に示されているステップのうち、図3〜図5のステップと同じステップには、図3〜図5のステップと同じ番号を付している。
まず、制御部16は、ステップS1〜S3及びS5の動作を行う。ステップS5にて、災害が発生したと判定した場合にはステップS71に進み、そうでない場合にはステップS34の動作を行った後に図11の動作を終了する。
ステップS5からステップS71に進んだ場合には、制御部16(経路探索部16c及び到着時刻算出部16d)は、ステップS1〜S3(図3)で取得した自車の現在位置及び目的地並びに災害情報と、地図情報12aとに基づいて、適切出口に向かう目的地目標経路の探索を行う。制御部16(案内制御部16e)は、探索した目的地目標経路を、出力部の表示及び音声出力の少なくともいずれか1つを用いて自車のユーザに案内する。その後、図11の動作を終了する。
このような構成によれば、自車の現在位置から目的地に向かう高速道路の出口の中から、災害の影響が及ぶ地域に含まれず、かつ目的地に一番近い出口を、高速道路からの出口として案内する。したがって、自車は、災害の影響を受けずに可及的に目的地に近づくことができる。
<変形例4>
図12は、本変形例4に係るサーバ3の主要な構成を示すブロック図である。本変形例4に係るサーバ3は、これまでに説明した情報取得部13及び制御部16に対応する通信部33及び制御部36を備えている。なお、サーバ3は、例えばセンター側に設けられる。
通信部33は、例えば、外部と通信を行うことにより、外部で検出された災害情報、通路情報、車両の現在位置及び目的地の情報などを受信(取得)する。
制御部36は、例えばサーバ3の図示しないCPUなどが、サーバ3の図示しない半導体メモリなどの記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、当該CPUの機能として実現される。
制御部36は、通信部33で受信した災害情報及び通路情報と、高速道路の情報を含む地図情報とに基づいて、通路情報に示される特別通路が高速道路からの出口となる経路を探索する。なお、地図情報には、サーバ3の図示しない記憶装置に記憶された地図情報が用いられてもよいし、サーバ3の図示しないDVDのドライブ装置などで読み込まれた地図情報が用いられもよいし、通信部33で受信された地図情報が用いられてもよい。
制御部36は、探索した経路を通信部33から車両のナビゲーション装置に送信することにより、特別通路を高速道路からの出口として、ナビゲーション装置の出力部に案内させることが可能となっている。このように構成されたサーバ3によれば、実施の形態1と同様の出口案内システムを実現することができるので、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
図13は、本変形例4に係る通信端末4の主要な構成を示すブロック図である。本変形例4に係る通信端末4は、これまでに説明した情報取得部13及び制御部16に対応する通信部43及び制御部46を備えている。なお、通信端末4には、例えば携帯電話機やスマートフォンなどが想定される。
通信部43は、例えば、外部と通信を行うことにより、外部で検出された災害情報、通路情報、車両の現在位置及び目的地の情報などを受信(取得)する。
制御部46は、例えば通信端末4の図示しないCPUなどが、通信端末4の図示しない半導体メモリなどの記憶装置に記憶されたプログラム(例えばアプリケーションプログラム)を実行することにより、当該CPUの機能として実現される。
制御部46は、通信部43で受信した災害情報及び通路情報と、高速道路の情報を含む地図情報とに基づいて、通路情報に示される特別通路が高速道路からの出口となる経路を探索する。なお、地図情報には、通信端末4の図示しない記憶装置に記憶された地図情報が用いられてもよいし、通信端末4のDVDのドライブ装置などで読み込まれた地図情報が用いられもよいし、通信部43で受信された地図情報が用いられてもよい。
制御部46は、探索した経路を通信部43からナビゲーション装置に送信することにより、特別通路を高速道路からの出口として、ナビゲーション装置の出力部に案内させることが可能となっている。または、制御部46は、探索した経路を通信端末4の図示しない表示部に表示させることにより、特別通路を高速道路からの出口として、当該表示部に案内させることが可能となっている。このように構成された通信端末4によれば、実施の形態1と同様の出口案内システムを実現することができるので、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
なお、以上で説明した出口案内システムは、車両に搭載可能な、車載器、カーナビゲーション装置、PND(Portable Navigation Device)、及び、上述の通信端末、並びにサーバなどを適宜に組み合わせてシステムとして構築される出口案内システムにも適用することができる。この場合、以上で説明したナビゲーション装置1の各機能あるいは各構成要素は、前記システムを構築する各機器に分散して配置される。
また、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。