JP2016049913A - 二輪自動車用空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】乗り心地と耐久性に優れる二輪自動車用空気入りタイヤの提供。
【解決手段】タイヤ12は、トレッド14、一対のサイドウォール16、一対のビード18及びカーカス20を備えている。このトレッド14とサイドウォール16とが接合されている接合幅Wの範囲で、半径方向内向きにトレッド14の厚さが徐々に小さくなっている。この接合幅Wの範囲で、サイドウォール16の厚さが徐々に大きくなっている。トレッド最大幅位置Pwからサイドウォール16とリムフランジFとの離隔点Pfまでの半径方向距離Dと、この接合幅Wとの比(W/D)は、0.4以上1.2以下にされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、二輪自動車に装着される空気入りタイヤに関する。
二輪自動車は、車体を内側に傾斜させて旋回する。この傾斜によりキャンバースラストが発生する。このキャンバースラストが旋回時に発生する横力に寄与する。旋回時には、遠心力とこの横力とが釣り合って二輪自動車が走行する。この旋回を容易にするため、二輪自動車のタイヤは曲率半径が小さいトレッドを備えている。直進時には、トレッドのセンター領域が主に接地する。旋回時には、このセンター領域の軸方向外側に位置するショルダー領域が主に接地する。
図3には、従来の二輪自動車用の空気入りタイヤ1が示されている。このタイヤ1では、トレッド2、一対のサイドウォール3、一対のビード4及びカーカス5を備えている。このカーカス5が一方のビード4から他方のビード4まで半径方向外向きに凸状に架け渡されている。このカーカス5の半径方向外側にトレッド2が位置している。トレッド2の端からサイドウォール3が半径方向内向きに延びている。このトレッド2及びサイドウォール3は、カーカス5に沿って延在している。
図3の二点鎖線Fは、正規リムのフランジの形状を示している。点Peは、トレッド面の端であるトレッド端を表している。点Pfは、タイヤ1の外面とリムのフランジとが接触する半径方向外端を表している。本発明では、この点Pfは、タイヤ1と正規リムとの離隔点と称される。
特開2007−118824号公報 特開2010−195123号公報 特表2010−524766号公報 特表2011−502875号公報 特開平9−175123号公報
二輪自動車がフルバンクして旋回するとき、このタイヤ1のトレッド端Peが接地する。旋回走行するタイヤ1では、トレッド端Peから離隔点Pfまでの範囲が外力を受けて変形させられる。このトレッド端Peから離隔点Pfまでの範囲に、トレッド2とサイドウォール3とが接合された界面が位置している。このトレッド2とサイドウォール3との剛性は異なっている。このトレッド2とサイドウォール3との接合範囲で、剛性が大きく変化する。タイヤ1が外力を受けると、この剛性が大きく変化する範囲で、歪みが発生し易い。
また、カーカス5は、複数の曲率半径が組み合わされたカーカスラインを描いて、一対のビード4間に架け渡されている。このカーカスラインは、トレッド2とサイドウォール3との接合範囲の近傍で、最も曲率半径が小さくなっている。この曲率半径が小さい部分は、撓みの基点になり易い。
このタイヤ1では、トレッド2とサイドウォール3との接合範囲で損傷が生じ易い。また、このトレッド2とサイドウォール3との接合範囲で剛性が大きく変化していので、局所的な屈曲が生じ易い。この局所的な屈曲は、タイヤ1の剛性を急激に変化させる。このタイヤ1は、乗り心地に劣り易い。
本発明の目的は、乗り心地と耐久性に優れる二輪自動車用タイヤの提供にある。
本発明に係る二輪自動車用空気入りタイヤは、トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード及びカーカスを備えている。それぞれのサイドウォールは、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びている。それぞれのビードは、上記サイドウォールの半径方向内側に位置している。上記カーカスは、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されている。このトレッドとサイドウォールとが接合されている接合幅Wの範囲で、半径方向内向きにトレッドの厚さが徐々に小さくなっている。この接合幅Wの範囲で、サイドウォールの厚さが徐々に大きくなっている。トレッド最大幅位置からサイドウォールとリムフランジとの離隔点までの半径方向距離Dと、この接合幅Wとの比(W/D)は、0.4以上1.2以下にされている。
好ましくは、上記トレッドの境界端は、トレッド最大幅位置より半径方向内側に位置している。
好ましくは、上記トレッドの境界端は、エイペックスの先端より半径方向内側に位置している。
好ましくは、上記半径方向距離Dの上部のカーカスの曲率半径Ruとこの距離Dの下部のカーカスの曲率半径Rdとの比(Ru/Rd)は、0.5以上1.5以下にされている。
本発明に係る空気入りタイヤでは、トレッドとサイドウォールとの間で剛性が徐々に変化する。サイドウォールの局所的な屈曲が抑制されている。サイドウォールの剛性が急激に変化することが抑制されている。このタイヤは、乗り心地に優れている。このタイヤは、耐久性に優れている。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤが示された断面図である。 図2(a)は図1のタイヤの接地状態が示された説明図であり、図2(b)は図3のタイヤとの接地状態が示された説明図である。 図3は、従来の空気入りタイヤが示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1のタイヤ12は、二輪自動車に装着される。この図1において、上下方向がタイヤ12の半径方向であり、左右方向がタイヤ12の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ12の周方向である。図1の一点鎖線CLは、タイヤ12の赤道面を表す。このタイヤ12は、この赤道面に対してほぼ左右対称の形状を呈する。図1の実線BLは、ビードベースラインを表す。このビードベースラインは、タイヤ12が装着される正規リムのリム径(JATMA参照)を規定する線である。このビードベースラインは、軸方向に延びている。
このタイヤ12は、トレッド14、サイドウォール16、ビード18、カーカス20、バンド22及びインナーライナー24を備えている。このタイヤ12は、チューブレスタイプの空気入りタイヤである。
トレッド14は架橋ゴムからなり、半径方向外向きに凸な形状を呈している。このトレッド14は、路面と接地するトレッド面26を形成する。このトレッド面26に溝が刻まれてもよい。溝が刻まれることにより、トレッドパターンが形成される。トレッド14は、ベース層28とキャップ層30とを有している。キャップ層30は、ベース層28の半径方向外側に位置している。キャップ層30は、ベース層28に積層されている。ベース層28は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層28の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層30は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
このトレッド14は、軸方向中央に位置するセンター領域Cと、センター領域の軸方向外側に位置する一対のショルダー領域Sとを備えている。直進時にはこのセンター領域Cが主に接地する。旋回時には、このショルダー領域Sが主に接地する。
サイドウォール16は、トレッド14の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール16は、架橋ゴムからなる。このサイドウォール16は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。このサイドウォール16は、カーカス20の外傷を防止する。
ビード18は、サイドウォール16の半径方向内側に位置している。このビード18は、コア32及びエイペックス34を備えている。このコア32は、リング状にされている。エイペックス34は、コア32から半径方向外向きに延びる。エイペックス34は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス34は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス20は、両側のビード18の間に架け渡されている。カーカス20は、トレッド14及びサイドウォール16の内側に沿っている。このカーカス20は、カーカスプライ36を備えている。このカーカスプライ36は、このビード18の周りを軸方向内側から外側に向かって巻かれている。このタイヤ12では、1枚のカーカスプライ36からなっているが、2枚以上の複数枚のカーカスプライからなってもよい。
カーカスプライ36は、ビード18の周りを巻かれることで、主部36aと折り返し部36bとが形成されている。主部36aは、トレッド14及びサイドウォール16の内側に沿って、一方のビード18から他方のビード18まで延びている。折り返し部36bは、ビード18の軸方向外側で、半径方向外向きに延びている。
図示されないが、カーカスプライ36は、カーカスコードとトッピングゴムとからなる。このカーカスコードは、赤道面に対して傾斜している。この赤道面に対してなす傾斜角度の絶対値は、60°以上90°以下である。換言すれば、このタイヤ2はラジアルタイヤである。このカーカスコードは、例えばナイロン繊維からなる。このカーカスコードは、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、他にポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
バンド22は、カーカス20の半径方向外側に位置する。バンド22の軸方向中央部は、カーカス20に積層されている。バンド22の軸方向端部は、折り返し部36aに積層されている。バンド22は、トレッド14の半径方向内側に位置している。バンド22は、一方の軸方向端22aから他方の軸方向端22aまでトレッド14に沿って延びている。バンド22は、カーカス20を補強する。
バンド22は、図示されていないが、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このコードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
インナーライナー24は、カーカス20の内周面に接合されている。インナーライナー24は、架橋ゴムからなる。インナーライナー24には、空気透過性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー24は、タイヤ12の内圧を保持する役割を果たす。
図1の点Peはトレッド面26の端であるトレッド端を表す。点Pwは、トレッド最大幅位置を表す。この点Pwは、タイヤ12の最大幅位置でもある。点Psは、サイドウォール16の半径方向外端を表す。点Ptは、トレッド14のベース層とサイドウォール16との境界とタイヤ12の外面との交点を示している。この発明では、点Ptはトレッド14とサイドウォール16との境界端と称する。この境界端Ptは、トレッド4とサイドウォール16との接合面のうちで、トレッド4の最も端に位置する点である。二点鎖線Fは、タイヤ12の正規リムのフランジの形状を示している。点Pfは、このリムとタイヤ12の外面とが接触する半径方向外端を表している。この点Pfは、タイヤ12とフランジとの離隔点である。
両矢印Dは、最大幅位置Pwから離隔点Pfまでの距離を表している。この距離Dは、半径方向の直線距離として測定される。両矢印Wは、サイドウォール16の外端Psから境界端Ptまでの距離を表している。この距離Wは、半径方向の直線距離として測定される。
このタイヤ12では、境界端Ptはトレッド最大幅位置Pwより半径方向内側に位置している。図1に示される様に、このトレッド14のトレッド面26は、境界端Ptに向かって、滑らかな曲線で形成されている。このタイヤ12は、より深くフルバンクさせられ得る。
このタイヤ12では、接合幅Wの範囲で、半径方向内向きにトレッド14の厚さが徐々に小さくなっている。この接合幅Wの範囲で、半径方向内向きにサイドウォール16の厚さが徐々に大きくなっている。この接合幅Wの範囲で、剛性が徐々に変化している。トレッド14とサイドウォール16との間で、従来のタイヤ1に比べて、急激に剛性が変化することが抑制されている。
このタイヤ12では、接合幅Wの範囲で、トレッド14の厚さとサイドウォール16の厚さとの比率が徐々に変化している。この接合幅Wの範囲で、剛性が徐々に変化している。このタイヤ12では、外力に対して局所的な歪みの発生が抑制されている。局所的な歪みの発生が抑制されているので、このタイヤ12は、耐久性に優れている。
この接合幅Wが大きいタイヤ12では、この接合幅Wの範囲で剛性が緩やかに変化する。この接合幅Wが大きいタイヤ12は、耐久性に優れている。この接合幅Wが大きいタイヤは、局所的な歪みの発生が抑制されている。この観点から、トレッド最大幅Pwからサイドウォール16とリムフランジとの離隔点Pfまでの半径方向距離Dと、この接合幅Wとの比(W/D)が、0.4以上にされている。この比(W/D)は、好ましくは0.5以上であり、更に好ましくは0.6以上である。
一方で、この接合幅Wが小さいタイヤ12は、タイヤ12の成形が容易にできる。このタイヤ12は生産性に優れている。この観点から、この比(W/D)は、1.2以下にされている。この比(W/D)は、好ましくは1.0以下であり、更に好ましくは0.8以下である。
このタイヤ12では、境界端Ptは、エイペックス34の先端34aより半径方向内側に位置している。トレッド14とサイドウォール16との接合幅Wは、エイペックス34の先端34aの内側まで延びている。これにより、接合面Wの範囲での局所的歪みの発生が一層抑制されている。このタイヤ12は、一層耐久性に優れている。
図1の点Puは、トレッド最大幅位置Pwを通って軸方向に延びる直線とカーカスプライ36の主部36aとの交点を表している。点Pdは、離隔点Pfを通って軸方向に延びる直線と主部36aとの交点を表している。点Pcは、点Pwと点Pdとの半径方向の直線距離の中点を通って軸方向に延びる直線と主部36aとの交点を表している。矢印Ruは、点Pcと点Puとの間の主部36aの曲率半径を表している。矢印Rdは、点Pdと点Pcとの間の主部36aの曲率半径を表している。矢印Ruは、トレッド最大幅位置Pwから離隔点Pfまでの半径方向距離Dの上部のカーカス20の曲率半径を表している。矢印Rdは、この距離Dの下部のカーカス20の曲率半径を表している。
このタイヤ12では、この距離Dにおいて、上部の曲率半径Ruと下部の曲率半径Rdとが同じにされている。この距離Dにおいて、このカーカス20の曲率半径は一定にされている。これにより、サイドウォールの局所的な変形の発生が抑制されている。このタイヤ12では、局所的な変形が生じ難いので、剛性(縦バネ定数)の急激な変化が抑制されている。このタイヤ12は、前述のトレッド14及びサイドウォール16の構成と、このカーカス20の曲率半径の組み合わせにより、乗り心地と耐久性とに特に優れている。この観点から、比Ru/Rdは、好ましくは0.5以上であり、更に好ましくは0.75以上である。比Ru/Rdは、好ましくは1.5以下であり、更に好ましくは1.25以下である。
図3にも、タイヤ1について、タイヤ12と同様に、点Pe、点Ps、点Pt、点Pf、接合幅W、距離D、点Pu、点Pd、点Pc、曲率半径Ru及び曲率半径Rdが表されている。タイヤ1において、曲率半径Ru及び曲率半径Rdが直接に求められない場合には、曲率半径Ru及びRdの近似線、例えば2次多項式近似による近似線が求められてもよい。
図2(a)には、タイヤ12がフルバンクで旋回走行するときの、路面への接地状態が示されている。この図2(a)は、FEM解析で得られている。図2(a)では、接地圧の大きさで三段階に分けた領域で示している。図2(a)でLで示された領域は、タイヤ12の路面への接地領域を示している。Hで示された領域は、接地圧が高い領域を示している。Mで示された領域は、Lの領域より接地圧が高く、Hの領域より接地圧が低い中間の接地圧の領域を示している。両矢印DWは、この接地領域の周方向の長さを示している。両矢印DLは、この接地領域の半径方向の長さを示している。この長さDW及びDLは、接地平面に沿った直線距離として測定される。
図2(b)には、図3に示された従来のタイヤ1がフルバンクで旋回走行するときの、路面への接地状態が示されている。この図2(b)は、FEM解析で得られている。図2(b)で領域L、領域H、領域M、長さDW及び長さDLは、タイヤ12のそれと同様にして得られている。
この図2(a)のタイヤ12では、長さDLの方向で、半径方向外側から内側に向かって、領域Lから領域Mに緩やかに接地圧が上昇している。図2(b)のタイヤ1では、領域Lから領域Mに、タイヤ12に比べて急激に接地圧が変化している。また、タイヤ1の領域Hの外形形状は、タイヤ12のそれに比べて歪な形状になっている。タイヤ12は、タイヤ1に比べて接地圧の分布が均一化されている。また、同一条件において、タイヤ12の路面に接地する接地面積(領域Lで囲われた面積)は、タイヤ1のそれより大きくなることが確認されている。特に、タイヤ12の接地長さDLは、タイヤ1のそれより長くなることが確認されている。この接地面積の拡大と接地圧力の均一化とは、タイヤ12の乗り心地及び耐久性の向上に寄与している。
二輪自動車がフルバンクでの旋回走行では、トレッド14のショルダー領域が接地する。最大幅位置Pw又はこの最大幅位置Pwの近傍までのトレッド14が接地する。このタイヤ12では、離隔点Pfと最大幅位置Pwとの間でサイドウォール16が屈曲する。この屈曲しうるサイドウォール16の半径方向の長さは、略半径方向距離Dに等しい。自動二輪車用タイヤでは、この距離Dが短くなるので、局所的な歪みより、サイドウォール16が損傷を受けやすい。本発明に係るタイヤ12では、この局所的な歪みが抑制されているので、タイヤ12の耐久性が高められている。
本発明では、タイヤ12の各部材の寸法及び角度は、タイヤ12が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ12に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ12には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ12が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ12が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1の基本構造を備えるタイヤが準備された。このタイヤサイズは、「190/55 ZR17」であった。このタイヤの接合幅W、最大幅位置Pwから離隔点Pfまでの半径方向距離D、比(W/D)、曲率半径Ru、曲率半径Rd及び比(Ru/Rd)は、表1に示す通りであった。
[比較例1及び2]
図3の基本構造を備えるタイヤが準備された。このタイヤサイズは、「190/55 ZR17」であった。図3に示される接合幅W、半径方向距離D、比(W/D)、曲率半径Ru、曲率半径Rd及び比(Ru/Rd)は、表1に示す通りであった。
[比較例3]
接合幅W、距離D、比(W/D)、曲率半径Ru、曲率半径Rd及び比(Ru/Rd)が表1に示される様にされた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[実施例2−5]
曲率半径Ru、曲率半径Rd及び比(Ru/Rd)が表2に示される様にされた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[比較例4]
接合幅W、距離D及び比(W/D)が表2に示される様にされた他は実施例5と同様にして、タイヤを得た。
[実施例6及び7]
接合幅W、距離D及び比(W/D)が表2に示される様にされた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[乗心地評価]
これらのタイヤが正規リム「17×MT6.00」に組み込まれた。正規内圧250kPa(常温)で空気が充填された。このタイヤが排気量1000cm (cc)の二輪自動車のリアに装着された。前輪には市販タイヤ(サイズ120/70ZR17、空気圧220kPa)がそのまま装着された。この二輪自動車をアスファルトの乾燥路である山岳路で走行させて、ライダーが乗心地を官能評価した。この評価結果が表1及び表2に示されている。この評価結果は、比較例1を100とする指数で示されている。この評価結果は、数値が大きいほど好ましい。
[耐久性評価]
これらのタイヤを正規リム「17×MT6.00」に組み込み、タイヤに空気を充填して内圧を290kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、3.34kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを、137km/hの速度で、ドラムの上を走行させた。タイヤが破壊するまでの走行時間を測定した。この結果が、比較例1を100とする指数として、表1及び2に示されている。この評価結果は、数値が大きいほど、好ましい。
Figure 2016049913
Figure 2016049913
表1及び表2に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたタイヤは、二輪自動車に装着される空気入りタイヤとして広く適用されうる。
12・・・タイヤ
14・・・トレッド
16・・・サイドウォール
18・・・ビード
20・・・カーカス
22・・・バンド
24・・・インナーライナー
26・・・トレッド面
28・・・ベース層
30・・・キャップ層
32・・・コア
34・・・エイペックス
36・・・カーカスプライ

Claims (4)

  1. トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード及びカーカスを備えており、
    それぞれのサイドウォールが、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びており、
    それぞれのビードが、上記サイドウォールの半径方向内側に位置しており、
    上記カーカスが、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており、
    このトレッドとサイドウォールとが接合されている接合幅Wの範囲で半径方向内向きにトレッドの厚さが徐々に小さくなっており、サイドウォールの厚さが徐々に大きくなっており、
    トレッド最大幅からサイドウォールとリムフランジとの離隔点までの半径方向距離Dと、この接合幅Wとの比(W/D)が、0.4以上1.2以下にされている二輪自動車用タイヤ。
  2. 上記トレッドの境界端がトレッド最大幅位置より半径方向内側に位置している請求項1に記載のタイヤ。
  3. 上記トレッドの境界端がエイペックスの先端より半径方向内側に位置している請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 上記半径方向距離Dの上部のカーカスの曲率半径Ruとこの距離Dの下部のカーカスの曲率半径Rdとの比(Ru/Rd)が0.5以上1.5以下にされている請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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