JP2016047145A - 走査型シリンジ載置台およびシリンジ計量システム - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンジ載置部を移動させずにシリンジ載置面を開閉しうる走査型シリンジ載置台を実現する。また、箱内の清掃が楽に行えるようにし、横幅を狭くする。
【解決手段】シリンジ載置面17やイメージスキャナ19を具備した本体部41を固定したまま蓋部42を移動させることでシリンジ載置面17を開閉する。また、過負荷時には蓋部移動機構50を本体部側部分51と蓋部側部分52とに分離させることで、過大な衝撃を回避するとともに、内部清掃を容易にする。さらに、蓋部移動機構50を下側の本体部41と上側の蓋部42との境目に寄せて上下に配置して、箱体の横幅を縮小する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、注射針の付いている又は注射針の付いていないシリンジ(注射筒)に収容されている液量を計測するシリンジ計量システムに組み込まれる走査型シリンジ載置台に関し、詳しくは、シリンジ外観の撮影と画像処理にて液量を算出するシリンジ計量システムに組み込まれてシリンジ外観の撮影を担う走査型シリンジ載置台に関する。
そのような走査型シリンジ載置台を組み込んだシリンジ計量システムにも関する。
[従来技術]
注射薬やそれと混合される希釈液といった水剤の入っているバイアルやボトルといった供給容器から水剤を抜き取るときや、抜き取った水剤を他の水剤や固形の被溶解剤との混合のために支給容器に注入するとき、シリンジに注射針を装着した注射器が多用される。そのような注射薬を混合する混注作業は、水剤の抜取も注入も、基本的に手動であり、薬剤師や看護師といった調剤者が人手でシリンジや容器を操作することで、行われている。その際、水剤抜取量や水剤注入量も、基本的には人手に依存しており、調剤者がシリンジの目盛を読み取ることで、行われている。
このような混注作業は、調剤室や安全キャビネット等の固定設備内で薬剤師が行うだけでなく、看護師が病棟や病室を渡り歩きながら各所で行うことも多く、作業場が固定している場合は、電子天秤での重量測定や追従昇降式の撮像装置での液面検出により、シリンジの目盛の目視読取に勝る客観的な液量計測を行うことができるが、作業場が固定しておらず作業の合間に移動したり移動の合間に作業するような状況では、持ち運びに適さない電子天秤や昇降装置は使用しづらく、病室等での混注作業では計量システムによる十分な支援を受けることができない。そこで、シリンジにはプランジャ(押子)が嵌め込まれており更にプランジャ先端にはシリンジの目盛より幅厚で目立つパッキン(密封部材)が装着されているというシリンジ構造に着目して計量手法を工夫することにより、電子天秤や昇降装置が無くて携帯も容易なシリンジ計量システムが開発されている。
具体的には(特許文献1参照)、計量対象のシリンジを計量時に載せて置く載置台と、前記載置台の載置面の上のシリンジをその周囲も含めて撮る撮像装置と、前記撮像装置で得た撮影画像からシリンジの目盛画像を検出するとともに検出した目盛画像が等間隔で並んでいる目盛連続部分と該間隔より広い範囲で目盛画像が抜け落ちている目盛抜落部分とを区分けする画像認識手段と、前記目盛連続部分のうち前記目盛抜落部分よりシリンジの針装着側に位置する目盛連続部分に属する目盛画像の数に基づいてシリンジ内の液量の推定値を算出する液量算出手段とを備えているシリンジ計量システムが開発された。
このシリンジ計量システムでは、照明装置の横向き拡散性発光面と一括型の横向き撮像装置との対向間隙内にシリンジを載置して画像を取得するようになっている。
また、シリンジの誤用を防止するために、目盛の間隔をデータ照合してシリンジの適否を判別するようになっている。さらに、液量の誤推定を防止するために、目盛抜落部分やプランジャ側の目盛連続部分に属する目盛画像の数をデータ照合して、針装着側の目盛連続部分に属する目盛画像の数から算出した値の適否を判別するようになっている。
そして、このようなシリンジ計量システムを使用することにより、病室等でも混注作業が気軽に行えて更には個人差の少ない的確な混注結果が得られるようになった。
[未公開先行技術A]
しかしながら、このようなシリンジ計量システムでは、目盛が想定以上に細かいシリンジや,目盛の刻みピッチが同等で径が異なるシリンジには,目盛の画像がぼけたり歪んだりして使いづらい、ということが判明したため、上述した一括撮像方式の現行品を改良した走査型のシリンジ計量システムが試作された。
具体的には(特許文献2参照)、計量対象のシリンジを計量時に載せて置く載置台と、前記載置台の載置面の上のシリンジをその周囲も含めて撮る撮像装置と、前記撮像装置で得た撮影画像からシリンジの目盛画像を検出する画像認識手段と、前記画像認識手段で検出した目盛画像に基づいてシリンジ内の液量の推定値を算出する液量算出手段とを備えたシリンジ計量システムであって、前記載置面が透明部材の上面からなり、前記撮像装置が前記透明部材の下で走査するイメージスキャナになっている。
このようなシリンジ計量システムにあっては、撮像がイメージスキャナによって行われるので、電子天秤や昇降機構の追従制御といった複雑なものが不要で、小型のイメージスキャナを採用すれば携帯も容易なシステムになる。しかも、イメージスキャナが載置面を下から透かして上のシリンジを撮るようにしたことにより、シリンジの載置は目盛を上向きでなく下向きにした姿勢で行われるが、その載置状態ではシリンジの径に依らず何時でも目盛が載置面の直ぐ上に位置するため、一般にイメージセンサは焦点深度が深いうえ撮影画像の全域で撮影方向が揃うものであることと相まって、目盛画像は暈け(ボケ)も歪み(ユガミ)も少なくなるので、特に歪みが激減するので、細かな目盛画像まで抽出可能になる。そのため、細かな目盛のシリンジにも手軽に使う行うことができる。
[未公開先行技術B]
そして、上述した改良によって適用範囲の広がった試作品をいろいろな状況で使用して試してみると、使用の状況や態様等によっては更なる改良が求められることとなった。
特に、撮影用照明を内蔵したイメージスキャナを載置台に組み込んで載置台を走査型シリンジ載置台にしたうえで、眩光や外乱光の影響を抑制するべくイメージスキャナをシリンジ出入口付き箱体の中に収めた場合、そのことに起因して、幾つかの状況下で、更なる改良が求められることとなった。
具体的には、先ず、調剤者が素手又はケモグローブで薬剤に直に接触するといった不所望な薬剤被ばく(薬剤被曝・薬剤被爆)を避けるべき謂わば被ばく忌避薬剤の典型例として抗癌剤が挙げられるが、そのような被ばく忌避薬剤の調剤作業は清浄空気で換気されるクリーンベンチや更に陰圧陽圧の制御まで可能な安全キャビネットといった比較的小さなキャビネット内で行われることが多く、キャビネット内は作業時に清浄空気で換気され作業後に清掃されるうえ、調剤者は小形キャビネット内に必要最小限の物しか持ち込まず更にキャビネット内の物に触れないよう気を遣っているという状況の下で、走査型シリンジ載置台が使用される場合が挙げられる。
走査型シリンジ載置台を組み込んだシリンジ計量システムで、シリンジの液量を計測する場合、シリンジ出入口から箱体の中へシリンジを出し入れしなければならないが、箱体が遮光のため不透明になっていることから、箱体の中のシリンジ載置面の状態や、そこへ置かれるシリンジ先端部の状態、さらには両者の接触状態などが、目視で確認しづらいので、シリンジ載置面の上などに少量の薬剤が零れたとしても、さらにはそれが気流等で運ばれてキャビネット内の壁や機材等に付着したとしても、気付き難い。
そこで、箱体へのシリンジ出入時に薬剤が零れ難いうえシリンジ載置面が目視確認でき更に接触が少なくて済むように、改良が加えられた。
具体的には(特許文献3参照)、シリンジ出入口が形成されている箱体と、上面が計量対象のシリンジの載置面になっている透明部材と、前記透明部材の下で走査するイメージスキャナにて前記透明部材の上のシリンジを撮る撮像手段とを備えた走査型シリンジ載置台であって、前記箱体の外の被検出物を非接触で検出する近接センサと、前記近接センサの検出に応じて又は外部からの指令に応じて前記イメージスキャナ及び前記透明部材を前記シリンジ出入口経由で前記箱体から進退させるシリンジ載置部進退機構とが設けられている、という走査型シリンジ載置台になっている。
特開2013−252161号公報 特願2013−155555号 特願2014−116362号
そして、上述した改良の積み重ねによって適用範囲が広がるとともに箱体へのシリンジ出入時に薬剤が零れ難くなった試作品を使用して試してみると、再び更なる改良が求められることとなった。すなわち、測定精度向上のため撮像手段にイメージスキャナを採用するとともに遮光用の箱体を設けたうえで、計量対象のシリンジを人手で載せ置いたり取り上げたりするのはメージスキャナ等のシリンジ載置部を箱体から進出させた状態で行うようにしたことにより、シリンジの載置・取上時の薬剤の零れは抑えられるようになったのであるが、シリンジの載置・取上時だけでなく撮像時も含めて常にシリンジ載置面を静止状態で解放しているもの(例えば特許文献1参照)と比べると、それには僅かに及ばない可能性のあることが判明した。具体的には、イメージスキャナを含むシリンジ載置部がシリンジを載せて箱体から進退するとき、自動動作なので人手での載置・取上に比べれば僅かではあるが、シリンジから薬剤の零れるおそれが存在するのである。
更に詳述すると、シリンジ載置面を開閉するためにシリンジ載置部を移動させたとき、シリンジ載置部にシリンジが載っていると、シリンジ載置部の振動によってシリンジに加振力が作用するうえ、始動時や停止時には加速や減速の力がシリンジに作用するが、それらの力がプランジャ挿着部側から注射針装着部側へ向かって作用したときにシリンジの注射針装着部からシリンジ内の薬剤が零れ出て、不所望な薬剤の液だれを生じる可能性がある。また、シリンジが振動すると、その振動が治まるまで撮像や画像処理を待つ必要があり、迅速な計量の観点からも好ましくない。
そこで、シリンジ載置部を移動させずにシリンジ載置面を開閉しうる走査型シリンジ載置台を実現することが第1課題となる。
また、シリンジ載置部を進退させる機構などに動作不良が発生すると、シリンジ載置部の揺れが激しくなって、液だれの可能性が高まるため、上述した先行改良では、シリンジ載置部の進退に支障が生じて駆動負荷が過大になったときは、シリンジ載置部進退機構の伝動部が伝動を断つことで、シリンジ載置部が無理に動くのを回避するようにもなったが、薬剤の液だれが発生してしまった場合には、それを拭き取る清掃作業が欠かせないところ、シリンジ載置面などはシリンジ載置部を箱体から進出させることで比較的容易に清掃することができるが、箱体の内部は、露出容易な構造でないため、薬剤が揮発して飛んできたり、薬剤で汚染した空気が触れたりして、薬剤が付着しても、清掃し難った。
そこで、箱内の清掃が楽な走査型シリンジ載置台を実現することが第2課題となる。
さらに、イメージスキャナを含むシリンジ載置部を移動させるには、強めの駆動力を出せる駆動源に加えて、その動力を伝達しうる丈夫な駆動機構・伝動機構も、設ける必要があるため、機械部さらには箱体が大きくなりがちである。
しかも、シリンジ載置部を作業性の良い前後方向に移動させるには、駆動機構・伝動機構をシリンジ載置部の両脇に配置することになるが、クリーンベンチ等の狭い空間内で作業する場合には、横幅が広いほど作業の邪魔になる傾向がある。
そこで、横幅の狭い走査型シリンジ載置台を実現することが第3課題となる。
また、薬剤は無色透明のものばかりでなく色の着いたものもあるが、有色の薬剤を収容したシリンジの液量を、走査型シリンジ載置台を組み込んだシリンジ計量システムで計測する場合、黒いシリンジの目盛やパッキン(密封部材)の背景が無色透明な薬剤の測定時よりも黒っぽくなって、両者の明度の差が小さくなるため、シリンジの目盛やパッキンの画像が抽出できなかったり抽出できても測定精度が低下したりすることがある。
そこで、有色の薬剤を収容したシリンジでも箱体内で液量を正確に測定できるようにすることが第4課題となる。
本発明の走査型シリンジ載置台は(解決手段1)、上述した第1課題を解決するために創案されたものであり、上面にシリンジ載置面を有する下側の本体部と前記シリンジ載置面を遮光しうる上側の蓋部とからなる箱体と、前記本体部の中で走査するイメージスキャナにて前記シリンジ載置面の上の計量対象シリンジを撮る撮像手段と、前記本体部に設けられた駆動部と、その駆動力を前記蓋部に伝達して前記蓋部を移動させることで前記シリンジ載置面の開閉を行う蓋部移動機構とを備えたものである。
また、本発明の走査型シリンジ載置台は(解決手段2)、上述した第1課題に加えて第2課題をも解決するために創案されたものであり、上記解決手段1の走査型シリンジ載置台であって、前記蓋部移動機構が過負荷時には前記本体部の側の部分と前記蓋部の側の部分とに分離するようになっていることを特徴とする。
さらに、本発明の走査型シリンジ載置台は(解決手段3)、上述した第1課題に加えて第3課題をも解決するために創案されたものであり、上記解決手段1,2の走査型シリンジ載置台であって、前記蓋部移動機構のうち前記本体部の側の部分が前記本体部の上面側に配設され、前記蓋部移動機構のうち前記蓋部の側の部分が前記蓋部の下面側に配設されていることを特徴とする。
また、本発明の走査型シリンジ載置台は(解決手段4)、上述した第1課題に加えて第4課題をも解決するために創案されたものであり、上記解決手段1〜3の走査型シリンジ載置台であって、前記シリンジ載置面を上から照らす透過用照明具が前記本体部の上面側に設けられていることを特徴とする。
また、本発明のシリンジ計量システムは(解決手段5)、上記解決手段1〜4のうち何れか一つの走査型シリンジ載置台と、前記撮像手段で得た撮影画像からシリンジの目盛画像を検出する画像認識手段と、前記画像認識手段で検出した目盛画像に基づいてシリンジ内の液量の推定値を算出する液量算出手段とを備えたシリンジ計量システムであって、計量対象のシリンジに係る既知情報をデータ保持していて、その情報に基づいて前記蓋部移動機構による前記蓋部の移動長を可変するようになっていることを特徴とする。
このような本発明の走査型シリンジ載置台にあっては(解決手段1)、遮光用の箱体を継承しつつ蓋部を移動させるようにしたことにより、シリンジ載置部を含む本体部を固定したままでも、シリンジ載置面の開閉を行うことができる。しかも、イメージスキャナや駆動部といった比較的重い電気物・電動物を本体部に配したことにより、蓋部が軽量化されるばかりか電線接続等が不要で簡素化なものになるので、蓋部が移動時でもあまり振動しないで安定状態を保つうえ、駆動部や蓋部移動機構まで小形化しうることとなる。
したがって、この発明によれば、シリンジ載置部を移動させずにシリンジ載置面を軽快に開閉しうる走査型シリンジ載置台を実現することができて、第1課題が解決される。
また、本発明の走査型シリンジ載置台にあっては(解決手段2)、過負荷時に蓋部移動機構が本体部側部分と蓋部側部分と分かれるようにしたことにより、蓋部の移動に支障が生じて駆動負荷が過大になったときは、蓋部が無理に動いて本体部やシリンジに衝撃を与えるといった不所望な事態を回避することができる。また、過負荷に匹敵する力で蓋部を持ち上げる等のことで簡単に、蓋部を本体部から取り外せるので、シリンジ載置面に限らず箱体の内面の他部位まで露出状態させて清掃することができる。
したがって、この発明によれば、シリンジ載置部を移動させずにシリンジ載置面を軽快に開閉しうるうえ箱内の清掃が楽な走査型シリンジ載置台を実現することができて、第1課題に加えて第2課題までも解決される。
さらに、本発明の走査型シリンジ載置台にあっては(解決手段3)、蓋部移動機構を下側の本体部と上側の蓋部との境目に寄せたことにより、蓋部の軽量化も相まって、箱体の高さは別としても、箱体の横幅が縮小することとなる。
したがって、この発明によれば、シリンジ載置部を移動させずにシリンジ載置面を軽快に開閉しうるうえ横幅の狭い走査型シリンジ載置台を実現することができて、第1課題に加えて第3課題までも解決される。
また、本発明の走査型シリンジ載置台にあっては(解決手段4)、イメージスキャナに内蔵されている標準撮影用の直接照明・反射照明の他に、シリンジ載置面を上から照らす背景強調用の透過用照明具も設けたことにより、標準撮影用照明による下から上への照明では照射から撮影までに有色の薬剤に二回以上吸収されて目盛背景画像部分の撮像に不足する光量が、有色薬剤での吸収が一回で済む上から下への透過用照明光によって補われることから、目盛背景画像部分がさほど黒くならないので、シリンジの目盛やパッキンの画像が的確に抽出されることとなる。
したがって、この発明によれば、シリンジ載置部を移動させずにシリンジ載置面を軽快に開閉しうるうえ有色の薬剤を収容したシリンジでも箱体内で液量を正確に測定しうる走査型シリンジ載置台を実現できて、第1課題に加えて第4課題までも解決される。
また、本発明のシリンジ計量システムにあっては(解決手段5)、シリンジ載置面の開閉のために蓋部を移動させるようにしたことに加え、その移動長が計量対象のシリンジの既知情報に基づいて可変されるようにもしたことにより、シリンジ載置面開閉時の蓋部の無駄な移動を減らすことができる。そのため、シリンジ載置面開閉時の待ち時間が短縮されて、その分だけ調剤作業の能率が向上する。
本発明の実施例1について、走査型シリンジ載置台の構造を示し、(a)が蓋部を後退させてシリンジ載置面を解放したところを左上前から見た外観斜視図、(b)が蓋部を外したところを右上前から見た外観斜視図である。 計量対象となるシリンジを示し、(a)が斜視図、(b)が側面図、(c)が分解状態の側面図である。 本発明の実施例1について、基本的な単独型のシリンジ計量システムの構造を示し、(a)が平机の上に置いた状態の外観斜視図、(b)が走査型シリンジ載置台などをキャビネットに収めた状態の外観斜視図、(c)が走査型シリンジ載置台に加えて読取装置などもキャビネットに収めた状態の外観斜視図である。 基本的な単独型のシリンジ計量システムのブロック図である。 シリンジとその画像の例であり、(a)が中ほどまで水剤を吸入したシリンジとその画像、(b)が満杯近くまで水剤を吸入したシリンジとその画像、(c)がパッキンの画像である。 走査型シリンジ載置台の動作等を示し、(a)〜(c)が何れも走査型シリンジ載置台の外観斜視図である。 同じく走査型シリンジ載置台の動作等を示し、(a),(b)が何れも走査型シリンジ載置台の外観斜視図、(c)がシリンジ載置部の縦断左側面図である。 本発明の実施例2について、実用的な分散型のシリンジ計量システムのブロック図である。
このような本発明のシリンジ計量システムについて、好適な実施の形態を幾つか説明する。
実施形態1のシリンジ計量システムは、上述した解決手段5のシリンジ計量システムであって、前記撮像装置で得た撮影画像からシリンジのパッキン画像を抽出する手段と、前記パッキン画像に基づいてシリンジのパッキン径を推定する手段と、計量対象のシリンジのパッキンの径が分かるパッキン径データを記憶保持する手段とを備え、前記パッキン径の推定値と前記パッキン径データとを照合して差違が許容範囲から外れていれば前記液量算出手段の算出値を計量結果に採用するのを控えるようになっていることを特徴とする。
このような実施形態1にあっては、撮影画像からパッキン画像さらにはパッキン径の推定値が取得され、その推定値とパッキン径データとの照合結果に基づいて液量の推定値の採否ひいてはシリンジ選定の適否が判定されるようにしたことにより、目盛画像に基づく推定にとどまる場合よりも、計量値の信頼性が高まる。
そのため、目盛の刻み状態の似た異径のシリンジでも手軽に使えて正確に計量できるシリンジ計量システムを実現することができる。
実施形態2のシリンジ計量システムは、上述した実施形態1のシリンジ計量システムであって、前記パッキン画像の抽出後、前記パッキン径の推定に先立って、前記パッキン画像に対してプランジャ側の輪郭を直線に近づける画像処理を施すようになっていることを特徴とする。
この形態では、抽出したパッキン画像に基づくシリンジのパッキン径の推定に際して、推定前に、プランジャ側の輪郭を直線に近づける画像処理がパッキン画像に施されるようにしたことにより、シリンジの撮影対象部位のうち載置面から遠くて暈け易い横側・脇腹の部分の画像から暈けの影響が排除されるので、パッキン径の推定精度が向上する。
このような本発明の走査型シリンジ載置台およびそれを具備したシリンジ計量システムについて、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜2により説明する。
図1〜図7に示した実施例1は、上述した解決手段1〜5(出願当初の請求項1〜5)を総て具現化したものであり、図8に示した実施例2は、その拡張例である。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、詳細な機械図面や電子回路図などは図示を割愛し、ブロック図を多用した。
本発明の走査型シリンジ載置台の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。
図1は、(a)が蓋部42を後退させて本体部41のシリンジ載置面(17)を解放した走査型シリンジ載置台40を左上前から見た外観斜視図、(b)が本体部41から蓋部42を外した走査型シリンジ載置台40を右上前から見た外観斜視図である。
また、図2は、計量対象のシリンジ6の一例を示しており、(a)が斜視図、(b)が側面図、(c)が分解状態の側面図である。
さらに、図7(c)は、計量対象のシリンジ6を本体部41のシリンジ載置部17+19に載せてから蓋部42を閉めて箱体41+42の中に収めた走査型シリンジ載置台40の縦断左側面図とそれに載置されているシリンジ6の左側面図である。
走査型シリンジ載置台40は(図1参照)、計量対象のシリンジ6(図2参照)を収める内部空間を眩光や外乱光から遮る直方体状の箱体41+42(図1,図7(c)参照)と、箱体41+42の開閉やシリンジ6の撮像といった計量動作を操作にて開始させるためのスターター43(図1(b)参照)と、箱体41+42の内部空間でシリンジ6を撮るために箱体41+42に収められたシリンジ載置部17+19及び透過用照明具45(図1,図7(c)参照)と、箱体41+42の開閉時に蓋部42を前後に移動させる蓋部移動機構50及び駆動部53(図1参照)と、図示しない専用の又は共用の電源や制御回路とを具えている。
箱体41+42は(図1参照)、下側の本体部41と上側の蓋部42とに分かれており、本体部41の上に装着された蓋部42が蓋部移動機構50の駆動によって前後方向に移動して、本体部41の上面を開閉するようになっている。可動側の蓋部42は、軽量化のため、板金等で作られ、蓋部移動機構50のうち受動部品だけからなる蓋部側部分52が装備されている。重量品など大半の部材は固定側の本体部41に装備されており、具体的には、シリンジ載置部17+19と透過用照明具45と透過用照明具45と蓋部移動機構50の本体部側部分51と駆動部53とが本体41に装備されている。電源と制御回路も専用なら本体部41に装備されている。
スターター43は、調剤者の操作に応じて計量動作開始用の信号を発生するとともに、それを本体部41の制御回路に送信できる操作部材であれば、メカニカルスイッチ等の接触式部材でも良く、近接センサ等の非接触式部材でも良い(例えば特許文献3参照)。また、本体部41に固定的に装備しても良いが、この例では、箱体41+42とは別体にされ、さらに本体部41と有線接続されて(図1(b)参照)あるいは無線にて制御回路に信号を送るようにされて(図示せず)、本体部41に掛け置きしたり(図1(b)参照)、本体部41の脇の机上面といった調剤者の手元に置いたり、本体部41を置いた机の下方といった調剤者の足下に置いたりなど(図示せず)、操作し易い適宜な場所に置けるようになっている。
シリンジ載置部17+19は(図1,図7(c)参照)、透明部材17と撮像装置19とを上下に配置して、その上に計量対象のシリンジ6を横置きできるようにしたものであり、透明部材17は本体部41の上面の中央部分のうち少し前寄りの所に配置され、撮像装置19は透明部材17の下に配置されて本体部41の中に収まっている。
透明部材17は、上面が計量対象のシリンジ6を載せ置くシリンジ載置面であり、そのシリンジ6を透明部材17の下から撮ることができるように例えば無色透明な板ガラス等からなり、シリンジ6の針装着部6aや目盛6bの部分(図2参照)より広い平坦面であり、その上に計量対象のシリンジ6を安定な横向き姿勢で載せて置くことができるよう、シリンジ6の長手方向となる前後方向には水平になっており(図1参照)、シリンジ6の径方向となる左右方向には少し例えば5゜ほど右下がり傾斜しており、更に透明部材17のシリンジ載置面の傾斜下方である右方にはシリンジ受止部材44が設けられている。
シリンジ受止部材44は(図1(a)参照)、透明部材17の上面に立設されて、前後に延びており、計量対象のシリンジ6が透明部材17のシリンジ載置面の上に置かれて傾斜下方の右方へ転がると、そのシリンジ6を当接にて受け止めることで、シリンジ6の位置を決めるとともに姿勢を安定させるようになっている。シリンジ受止部材44の高さは、シリンジ位置決めの観点から最大シリンジの半径以上になっており、シリンジ受止部材44の長さは、透明部材17の前後方向の長さと同じかそれより少し短くなっている。
このシリンジ受止部材44と上述の透明部材17については(図1,図7(c)参照)、シリンジ6のフランジ6cによるシリンジ6の姿勢の不安定化を避けるために、前側部分に、フランジ6cとの干渉を避ける逃げが形成されている。
撮像装置19は(図1,図7(c)参照)、走査型のイメージスキャナが採用されていて、透明部材17の下で前後に走査することで、透明部材17のシリンジ載置面の上に置かれた計量対象のシリンジ6のうち走査範囲に入った部分を下から見上げる形で撮るので、シリンジ6が目盛6bを下に向けた姿勢で透明部材17に載置されていれば、目盛6bがその周囲も含めて撮像されるようになっている。イメージスキャナは、組込用に市販されている汎用品で良く、撮影対象のシリンジ6を固定したまま撮影できればセンサ搭載キャリッジ移動式でもセンサ固定ミラー移動式でも良いが、透明部材17との関係でフラッドベッドスキャナが使い易い。スキャナの原稿読取面が端の直ぐ近くまで及んでいる場合は、スキャナの原稿読取面をそのままシリンジ載置面として利用することができるので、透明部材17をスキャナの原稿載置部材に兼ねさせることで、透明部材17をスキャナとは別に設けるのを省くことが可能であるが、そうでない場合は、シリンジ6のフランジ6cを逃がす段差形成のため、上述のように透明部材17を撮像装置19の上方に設ける。
透過用照明具45は(図1(b)参照)、例えば発光効率の良いLED照明が採用されているが、照明斑が生じるのを防止するために、多数のLED光源が分散配置されるとともに透過式の拡散板で覆われている。透過用照明具45は、透明部材17に沿わすようにして本体部41の上面に配置されて、斜め上を向いているが、拡散板の光散乱作用と蓋部42の内面反射とによって、透明部材17を上から明るく且つ斑なく照明するようになっている。そして、走査型シリンジ載置台40は、シリンジ載置面上のシリンジ6をイメージスキャナにて下から照明してその反射光を撮像に用いるとともに、そのシリンジ6を透過用照明具45にて上から照明してその透過光も撮像に用いるものとなっている。
蓋部移動機構50は(図1参照)、駆動モータや駆動回路などの能動部品を含んだ駆動部53と共に本体部41に装備された本体部側部分51が、蓋部42の前後方向の移動経路を形成しており、この本体部側部分51には、上記の移動経路を形成する部材や、駆動部53の駆動力を蓋部側部分52に伝達する伝動部材といった受動部品が装備されている。そのうち少なくとも移動経路形成部材や伝動部材は本体部41の上面に配設されており、この例では透明部材17の右脇に設けられている。
これに対し、蓋部移動機構50のうち蓋部42に装備された蓋部側部分52は、蓋部42の内側のうち下面と側面などに配設されて、本体部側部分51の伝動部材に対応した伝動部材や、図示しない移動円滑化用の車輪あるいは滑動部材、といった受動部品が装備されているが、重いうえ電気配線等を要する能動部品は装備されていない。
また、この蓋部移動機構50では、本体部側部分51と蓋部側部分52との連結部分に磁石や磁性体が採用されていて(図1破線部分参照)、常態では伝動に必要な連結状態が磁気結合によって維持されるが、必要以上の力が作用すると、部材が損傷する前に磁気結合が失われて、蓋部移動機構50が本体部側部分51と蓋部側部分52とに分離するようになっている。さらに、蓋部移動機構50は(図1参照)、駆動部53で発生した駆動力を本体部側部分51から蓋部側部分52に伝達して蓋部42を本体部41の上で前後移動させることにより、シリンジ載置面(17)の開閉を行うものとなっている。そして、前後移動させられる蓋部42は、後退した開状態では、シリンジ6の外筒部分を載せ置くシリンジ載置面である透明部材17の上面を解放し、前進した閉状態では、シリンジ6のプランジャ6dが前方へ突き出すための前面開口を除き、シリンジ載置面(17)の周囲を覆うことで、シリンジ6の目盛6bの撮影に必要な遮光を行うものとなっている。
走査型シリンジ載置台40の制御回路は、ハードウェアとしては内蔵の専用回路でも外付けの共用マイクロプロセッサでも他の電子回路でも良く、機能として、スターター43と他のリミットスイッチ等の信号を入力することと、外部の後述する情報処理装置12から指令を受け取ることと、駆動部53の電動モータを制御して蓋部移動機構50に進退動作を行わせることと、撮像装置19を動作させて撮った画像データを情報処理装置12へ送信することとを行うようになっていれば良い。この例では、蓋部移動機構50の前進動作による蓋部42の前方移動の完了時に撮像装置19を動作させるようになっているが、情報処理装置12の指令に応じて撮像装置19を動作させるようにしても良い。
また、この制御回路による蓋部移動機構50の進退制御には、スターター43の操作検出に応じて行われる独立モードと、外部からの指令に応じて行われる従属モードと、両モード併用モードとが設けられており、モード設定にて選択されたモードが有効になる。
独立モード選択状態では、接触の又は非接触の操作がスターター43によって検出される度に、蓋部42が後退状態であればそれを前に移動させる前進動作を蓋部移動機構50に開始させ、蓋部42が前進状態であればそれを後ろに移動させる後退動作を蓋部移動機構50に開始させるようになっている。
これに対し、従属モードでは、スターター43の操作検出信号を情報処理装置12へ送信するとともに、外部から後退指令を受けると蓋部移動機構50に後退動作を開始させ、外部から前進指令を受けると蓋部移動機構50に前進動作を開始させ、外部から反転指令を受けると、蓋部42が後退状態であれば蓋部移動機構50に前進動作を開始させ、蓋部42が前進状態であれば蓋部移動機構50に後退動作を開始させるようになっている。なお、何れのモードでも、基本的に、前進は前進位置リミットスイッチがオンになるかタイムアウトするまで行わせ、後退は後退位置リミットスイッチがオンになるかタイムアウトするまで行わせるようにもなっている。
もっとも、この制御回路は、蓋部移動機構50の後退動作の制御について、その開始時までに蓋部42の移動長を可変する指定データが取得できていれば、後退位置リミットスイッチがオンになる前であっても指定の移動長の後退が実行された時点で又は実行されたと推定される時点で、後退動作を止めるようにもなっている。蓋部42の移動長を可変する指定データについては、初期設定された固定値や後に手動操作で変更された設定値でも良いが、ここでは、外部の後述する情報処理装置12からの指令に上記の指定データが含まれていれば、それを受け取る度にそれで設定値を上書き変更するが、情報処理装置12からの指令に指定データが含まれていなければ後退位置リミット値を設定するようになっている。
上述した走査型シリンジ載置台40を具備した本発明のシリンジ計量システムの実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。
図3は、基本的な単独型のシリンジ計量システム10の構造を示し、(a)が平机の上に置いた状態の外観斜視図、(b)が走査型シリンジ載置台40やシリンジ6及び供給容器4などを安全キャビネットに収める一方で読取装置11や普通紙の調剤指示箋2などを机上に置いた状態の外観斜視図、(c)が走査型シリンジ載置台40やシリンジ6及び供給容器4に加えて読取装置11や無塵紙の調剤指示箋2などもキャビネットに収めた状態の外観斜視図である。
また、図4は、シリンジ計量システム10のブロック図である。さらに、図5は、シリンジ計量システム10を用いた計量の対象となるシリンジ6とその画像の例であり、(a)が中ほどまで水剤(薬剤)を吸入したシリンジ6とその撮影画像および目盛画像とを示し、(b)が満杯近くまで水剤を吸入したシリンジ6とその撮影画像および目盛画像とを示し、(c)がパッキン輪郭G直線化度の異なる三つのパッキン画像である。
このシリンジ計量システム10は(図3参照)、上述した走査型シリンジ載置台40に加えて、読取装置11と情報処理装置12と通知装置13とを具えたものであり、人肌に着いたりしても害の無い薬剤をシリンジ6に吸い込んで計量するような場合には単に平机の上に置いても良いが(図3(a)参照)、被ばく忌避薬剤をシリンジ6に吸い込んで計量するような場合には(図3(b),(c)参照)、走査型シリンジ載置台40と計量対象のシリンジ6と望ましくは薬剤の供給容器4も、キャビネット内に収められる。情報処理装置12と通知装置13は、この例では、コンパクト化のために、一体化されている。
読取装置11は(図3参照)、印刷された調剤指示箋2やその他の情報担体から、調剤内容や調剤者などを特定するバーコードや数字などの識別情報を読み取るためのものであり、安価なバーコードリーダが普及しているが、OCRや非接触ICカードリーダ等でも良い。この例では、情報処理装置12にケーブル接続された手持式の装置を図示したが、サイズとコストが適うのであれば、印刷物をかざすだけで読み取る操作不要なタイプの装置が使い易い。読取装置11の機能は、情報処理装置12の入力機能などで代用や併用することも可能なので、読取装置11は省くことも可能なものである。
情報処理装置12は、本体に表示画面を一体化した小形で軽量なタブレットコンピュータが使いやすいが、他の形態のコンピュータでも良く、初期設定やエラー処理などのために指示やデータを入力するときに必要に応じてキーボードやマウス等をケーブル接続するものでも良いが、表示画面がタッチパネルになっているものの方が便利である。情報処理装置12は、後述する各種のプログラムやデータを記憶保持するために、ハードディスク等の記憶装置を内蔵しており、処方箋データやマスタデータ等の必要なデータをダウンロードするために、無線LAN接続ポートと通信回路と通信プログラムを装備している。
通知装置13は、調剤作業を遂行している調剤者に情報を提示するためのものであり、上述した情報処理装置12の表示画面が、視覚利用の情報提示を行えるので好適であるが、それと併用される又はそれに代わる聴覚利用のスピーカといった音響機器でも良い。
図示の例では走査型シリンジ載置台40が情報処理装置12や通知装置13と別ユニットになっており、走査型シリンジ載置台40だけをキャビネットに収めることが可能になっているが(図3(b)参照)、そのような走査型シリンジ載置台40の収納が不要な場合は、情報処理装置等12,13を走査型シリンジ載置台40の上などに取り付けて一体化しても良く(図示せず)、さらには操作性向上等のため走査型シリンジ載置台40に対して前や横などから情報処理装置等12,13を着脱できるようにしても良い。
情報処理装置12にインストールされたプログラムによって具現化される各手段と、情報処理装置12のハードディスク等の記憶手段に保持されたデータとを説明する(図4参照)。予め多数のデータを登録した参照用データとしては、薬品マスタと部材マスタと解析データがあり、何れもキー検索等に適したデータベースで構成されている。
薬品マスタは、各種の薬剤に係る薬品コードと薬品名と容量単位と比重と供給容器の種類と収容薬剤量といった情報をデータ保持しており、解析データは、調剤手順や作業内容を決めるのに役立つ調剤パターンをデータ保持しており、特に供給容器4から水剤(薬剤)をシリンジ6で抜き取って他の薬剤と混合する混注手順の決定時に有用なデータを含んでいる(例えば特開2004−208842号公報を参照)。
部材マスタは(図4参照)、計量対象になりうる各種のシリンジ6(図2参照)に係る目盛と内容量などの既知情報をデータ保持しており、特に、目盛間隔データと目盛総数データとパッキン厚データとパッキン径データはシリンジの種類毎に登録されており、目盛画像の検出や間隔比較・本数比較・パッキン径比較のときに参照される。さらに、部材マスタは、上述した蓋部42の移動長を可変するときに情報処理装置12から走査型シリンジ載置台40へ送信される指定データの値を決めるのに必要な既知情報として、各種のシリンジ6について、針装着部6aとフランジ6cとの間に位置して目盛6bが刻まれている外筒部分の長さを、例えばmm単位の数値データで、保持している。
目盛間隔は、計量対象のシリンジ6に付された目盛6bのピッチであり、例えば、mm単位の実測値や、撮影画像において隣り合っている目盛画像間の画素数などで表される。
目盛総数データは、計量対象のシリンジ6に付された目盛6bの総数が分かるデータであり、文字通り目盛6bの総本数で表される他、例えば目盛6bの列長で表されることもある。パッキン厚データは、シリンジ6のパッキン6eの厚みに相当する目盛数が分かるデータであり、例えば、パッキン厚tのmm単位での実測値や、それを目盛6bのピッチで割って整数化した本数などで表される。
パッキン径データは、計量対象のシリンジ6のパッキン6eの外径であるパッキン径dが分かるデータであり、特にパッキン6eのうちシリンジ内周面に当接して密封機能を発揮する部位に係るデータ値である。大抵はパッキン6eの外径実測値群の平均値がそのまま採用されるが、シリンジへの挿入時の縮径が無視できないほど大きい場合には、使用状態のパッキン径dとしてシリンジ内径の実測値(d)が採用されることもある。
なお、比較データについては後述する。
調剤作業等の進行に応じて処理されるトランザクションデータ的なデータとしては(図4参照)、処方箋データと調剤指示データと比較データなどがあり、これらは、メインメモリやハードディスク等の記憶手段に適宜割り振られてデータ保持されている。
処方箋データは、処方箋の内容・情報を電子データ化したものであり、処方箋データを集中管理している処方オーダエントリシステムや(例えば特開2004−208842号公報を参照)、印刷された処方箋を読み取って電子データ化する図示しない処方箋受付装置、タッチパネル等の操作入力装置などから、通信回線等を介して又は直に入力されて、先入れ先出しの順番でも識別番号等での順不同でも取り出せる待ち行列に繋ぎ込まれるようになっている。
調剤指示データは(図4参照)、各患者の処方箋データからシリンジ計量システム10での計量対象部分や支援対象部分を抽出したデータであり、基本的にRP単位(施用単位)で纏められ、一つ又は複数のRP単位データが含まれている。このような調剤指示データには、薬品名と処方量とが含まれており、そのうち薬品名には水剤の名称が一つ以上含まれている。また、処方量は、mLやmg等の容量単位で指示されていることもあれば、個数や本数などの供給容器単位で指示されることもある。水剤抜取に使用するシリンジの種類と本数と各シリンジ毎の液量(水剤抜取量・水剤注入量)も、処方箋データに含めることが可能であり、それらのシリンジ指定データは、処方箋発行時など調剤開始前に指定された場合、その指定値がそのまま調剤指示データに含められるが、指定されなかった場合には、後述するようにデータ選出手段によって自動算定されるようになっている。
情報処理装置12の高速アクセス可能なメインメモリには(図4参照)、撮像装置19で撮った撮影画像を保持するデータ領域や、撮影画像からシリンジ6の目盛6bの画像を抽出した目盛画像を保持するデータ領域、更には撮影画像からシリンジ6のパッキン6eの画像を抽出したパッキン画像を保持するデータ領域が、確保されている。
情報処理装置12にインストールされたプログラムによって具現化された手段としては(図4参照)、データ取得手段とデータ選出手段と作業案内手段と画像認識手段と液量算出手段と間隔比較手段と目盛数推定手段と本数比較手段とパッキン径推定手段とパッキン径比較手段と蓋部移動機構制御手段とが挙げられる。
データ取得手段は、上述した待ち行列から先頭の処方箋データを取り出して、上述したようにシリンジ計量システム10での計量対象部分や支援対象部分を抽出し、さらにシリンジ指定データが指定されていればそれも抽出して、調剤指示データを作成するようになっている。なお、処方オーダエントリシステム等の上位システムとシリンジ計量システム10との中間に、調剤装置群管理システム等の中位システムが介在していて、処方箋データがそのまま情報処理装置12に入力されるのでなく、必要部分を抽出した調剤指示データになってから情報処理装置12に入力される場合、データ取得手段は、入力された調剤指示データを一つづつ取り出して、次の処理に供するだけで良い。何れにしろ、データ取得手段は、作業案内手段の利用に適うよう調剤指示データを整えるようになっている。
データ選出手段は、作業案内手段の要求に応じて調剤指示データを調べ、それに基づいて、抜取対象の水剤の処方量やそれを収容している供給容器4,4に関する収容薬剤量などの諸元データを薬品マスタから抽出するとともに、調剤指示データにシリンジ指定データが未だ含められていなければ、部材マスタを調べて使用可能なシリンジの種類を選出し、更に本数と各シリンジ毎の液量も運用規定に従って算定し、それをシリンジ指定データとして調剤指示データに含ませるようになっている。
また、データ選出手段は、そのシリンジに係る諸元データを部材マスタから抽出することも行うようになっている。特に、シリンジにおける目盛刻印用外筒部分の長さの値が部材マスタから得られたときにはその値を後述の蓋部移動機構制御手段に速やかに引き渡すようになっている。さらに、データ選出手段は、解析データを検索して、該当する調剤パターンを選出し、それらのデータを作業案内手段に引き渡すようになっている。また、データ選出手段は、使用するシリンジに係る諸元データのうち、目盛間隔データと目盛総数データとパッキン厚データとパッキン径データとを比較データとして間隔比較手段や本数比較手段さらにはパッキン径比較手段に供するようになっている。
作業案内手段は、作業開始時に先ず調剤者を特定するために識別コードの入力を通知装置13にて調剤者に促し、読取装置11での調剤者カード等の読取やタッチパネルでの操作入力等で調剤者が特定されると、次に、調剤内容を確定するために処方箋か調剤指示箋の識別情報の入力を通知装置13にて調剤者に促し、これに応じて調剤指示箋2の読取データや他の情報担体の読取データが読取装置11から入力されて、その読取データから処方箋番号や調剤指示箋番号などの識別情報が得られたり操作入力等で処方箋データが特定されると、その情報をデータ取得手段に渡して調剤指示データの作成を要求するようになっている。
また、作業案内手段は、調剤指示データの作成後、データ選出手段に要求して、抜取対象の水剤とその供給容器4,4に係るデータや,使用するシリンジ6に係るデータ,それらに該当する調剤パターン等を選出させるようになっている。さらに、その調剤パターンに基づいて混注手順などの調剤手順や作業内容を決め、それらを調剤支援のため通知装置13に提示させるようになっている。具体的には、抜取対象の水剤を収容している供給容器4,4の名称や画像と、使用するシリンジ6の呼び寸法的な呼び方たとえばシリンジ5mlや画像と、そのシリンジ6で抜き取るべき水剤の名称と処方量とを通知装置13に提示させるが、その際、複数個のシリンジ6が使用される場合にはシリンジ6の画像も複数個を並べて提示し、供給容器4も複数個であれば複数個を並べて提示するようになっている。
さらに、作業案内手段は、シリンジ6を使用した水剤抜取作業とそれに続く走査型シリンジ載置台40での計量作業とを文字と画像とで通知装置13に提示させて調剤者に促し、後述する液量算出手段等から有効な計量結果が得られると、それを通知装置13に提示させて調剤者に通知するという作業支援を、シリンジ6の使用個数の回数だけ繰り返すようになっている。しかも、その繰り返しにおける各回の水剤抜取作業と計量作業の完了は、計量結果が間隔比較手段でも本数比較手段でも更にはパッキン径比較手段でも有効とされたことで判定されるので、調剤支援の提示が調剤者の手や足を煩わすことなく自動で作業進行に同期して更新されることとなる。なお、調剤指示データで指示されていれば、その指示に応じて、シリンジ6で抜き取った水剤を図示しない供給容器に注入する混注についても作業支援するようになっている。また、後述する間隔比較手段やパッキン径比較手段からシリンジ6の使用に誤りのあることを知らされたときには、シリンジ6の取り替えを通知装置13の提示にて調剤者に促すようにもなっている。
画像認識手段は、撮像装置19で撮られてメインメモリの該当データ領域に書き込まれた撮影画像から、予め固定的に設定された或いは画像状態に応じて動的に絞り込んだ画像処理対象領域を切り出し、その画像処理対象領域について例えばぼかしや細線化などの適宜な前処理を施してシリンジ6の目盛6bの画像を検出するようになっている。そして、そのような目盛画像が検出されると、直線化や補完さらには位置ずれ修正などの後処理も施して、目盛画像が一列に並んだ目盛画像のイメージデータを作り上げるようになっている(図5(a),(b)参照)。
また、画像認識手段は、検出した目盛画像が等間隔で並んでいる目盛連続部分A,Cと、該間隔より広い範囲(図示の例では目盛6b四本分以上の範囲)で目盛画像が抜け落ちている目盛抜落部分Bとを区分けするとともに、目盛連続部分A,Cについては、目盛画像のピッチを測って、目盛画像間隔値(等間隔の部分の間隔情報)を得るようになっている。さらに、画像認識手段は、撮像装置19で撮ったままの撮影画像か少なくとも目盛検出用前処理を施される前の撮影画像のうち目盛抜落部分Bに対応する部分画像をパッキン画像として抽出するようにもなっている(図5(c)参照)。
液量算出手段は(図4参照)、目盛連続部分A,Cのうち目盛抜落部分Bよりシリンジ6の針装着部6a側に位置する目盛連続部分Aに属する目盛画像の数を数え上げて(図5(a),(b)参照)、その本数に基づいてシリンジ6内の液量の推定値を算出するようになっている。目盛6bは液量がゼロの所から一定間隔で記されているので、目盛連続部分Aに属する目盛画像の数から“1”を減じた数に、水剤抜取に使用され撮像装置19で撮られたシリンジ6に係る目盛と内容量の情報の一つである一目盛当たりの内容量を乗じることで、シリンジ6の吸入量すなわちシリンジ6での水剤抜取量を得るものとなっている。
間隔比較手段は(図4参照)、データ選出手段の選出情報の一つの目盛間隔データと、画像認識手段の検出値の一つの目盛画像間隔値(等間隔の部分の間隔情報)とについて、単位がmmか画素数の何れかで揃っていることを前提として又は揃えたうえで、両者を比較し、その差違が撮影画像の拡縮変動等を考慮した所定の許容範囲に収まっていればシリンジ6が適切なものであると判定するが、両者の差違が上記の許容範囲から外れていればシリンジ6が不適なものである判定する。そして、適切の判定時には、液量算出手段の算出値の有効性を直ちには否定しないで本数比較手段の判別結果に委ねるが、不適の判定時には、本数比較手段の判別結果に拘わらず液量算出手段の算出値を無効にするとともに、シリンジ6の使用に誤りのあることを作業案内手段に伝達するようになっている。
目盛数推定手段は(図4参照)、目盛連続部分A,Cの目盛画像の並びから(図5(a)参照)目盛抜落部分Bに属する目盛の数を推定するものであり、具体的には、例えば、上述した画像認識手段の検出値の一つの目盛画像間隔値(等間隔の部分の間隔情報)で目盛抜落部分Bの幅を除し、その整数部分から“1”を減じることで、目盛数推定値を算出するようになっている。
本数比較手段は(図4参照)、目盛数推定手段によって算出された目盛抜落部分Bに属する目盛推定数と、データ選出手段によって選出されたパッキン厚データから直ちに又は換算にて分かるパッキン厚み相当の目盛数とを比較する。また、目盛連続部分A,Cの目盛画像の数とパッキン厚データから分かるパッキン厚み相当の目盛数との和と、データ選出手段によって選出された目盛総数データから直ちに又は換算にて分かるシリンジ6の目盛6bの総数とを比較する。そして、何れの比較でも差違が許容範囲内にとどまっていれば本数が適切と判定するがそうでなければ本数が不適と判定し、適切の判定時には、液量算出手段の算出値の有効性を直ちには否定しないでパッキン径比較手段の判別結果に委ねるが、不適の判定時には、パッキン径比較手段の判別結果に拘わらず液量算出手段の算出値を無効にするとともに、シリンジ6の使用に誤りのあることを作業案内手段に伝達するようになっている。
なお、上述した二つの比較手法は、式の変形の観点からは等価と言えるものなので、何れか一方を行うだけでも良いが、チェックの主対象が目盛画像のうち目盛抜落部分Bなのか目盛連続部分Cなのかという点では相違するので、この例では念入りに両比較が行われる。また、本数比較は、針装着部6a側の目盛連続部分Aとフランジ6c側の目盛連続部分Cとその中間の目盛抜落部分Bとが総て検出されたときに(図5(a)参照)役目を果たせるものなので、シリンジ6での水剤抜取を満杯になるまで許容する運用下では(図5(b)参照)、満杯に近づくと目盛連続部分Cが検出されなくなるので、その場合は比較や無効処理を差し控える動作モードを設定できるようにもなっている。
パッキン径推定手段は(図4参照)、先ず、画像認識手段によって抽出されたパッキン画像が目盛抜落部分Bに対応していてシリンジ6のパッキン6eの画像が含まれていること等に基づき、パッキン画像に対して(図5(c)参照)、パッキン6eの両端面のうちプランジャ側のものであるパッキン端面6gに係るパッキン輪郭Gを直線に近づける画像処理を施す。例えば、パッキン画像が多値のままであれば二値化の閾値を多段階に適用したり、それに加えて又はそれに代えてパッキン画像が多値のままであれ二値化後であれ微分等の先鋭化処理と平均化等の暈かし処理とを適宜回数だけ繰り返したりして、幾つか(図では3個)の候補画像を作成する。それから、候補画像それぞれについてパッキン輪郭Gの直線度を算出し、その中から直線度の最も良い画像(図では中央の画像)を選出して、その選出画像からパッキン径相当長を算出し、その算出値を計量対象のシリンジ6のパッキン径dに対するパッキン径推定値Dとするようになっている。
パッキン径比較手段は(図4参照)、パッキン径推定手段によって算出されたパッキン径推定値Dと、データ選出手段によって選出されたパッキン径データから直ちに又は換算にて分かるパッキン径d(図2(c)参照)とについて、単位がmmか画素数の何れかで揃っていることを前提として又は揃えたうえで、両者を比較し、その差違が撮影画像の拡縮変動等を考慮した所定の許容範囲に収まっていればシリンジ6が適切なものであると判定するが、両者の差違が上記の許容範囲から外れていればシリンジ6が不適なものである判定する。そして、適切の判定時には、液量算出手段の算出値を有効とするがそうでなければ液量算出手段の算出値を無効にするようになっている。
蓋部移動機構制御手段は(図4参照)、走査型シリンジ載置台40からスターター43の信号を受け取るとともに、それに応じて蓋部移動機構50の進退制御に係る指令を作成して走査型シリンジ載置台40へ送信することで、走査型シリンジ載置台40の制御回路が従属モードであっても、スターター43によって調剤者の操作が検出される度に、蓋部42が後退状態であれば蓋部移動機構50に前進動作を開始させ、蓋部42が前進状態であれば蓋部移動機構50に後退動作を開始させるようになっている。また、蓋部移動機構制御手段は、その指令送信までに計量対象のシリンジ6における目盛刻印用外筒部分の長さの値がデータ選出手段から引き渡されていたときには、その値をそのまま又はそれに余裕分を加味した値を、蓋部42の移動長可変の指定データに採用して、走査型シリンジ載置台40への送信指令に含めることにより、計量対象のシリンジに係る既知情報に基づいて蓋部移動機構50による蓋部42の移動長を可変するようになっている。
この実施例1のシリンジ計量システム10及び走査型シリンジ載置台40について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。
図6と図7は、走査型シリンジ載置台40の動作等を示し、図6(a),(b),(c),図7(a),(b)が何れも載置台40の外観斜視図であり、図7(c)が計量対象のシリンジ6を載置したシリンジ載置部17+19の縦断左側面図である。
シリンジ計量システム10は、薬局調剤室等に固定設置して使用することも、携帯して病棟病室等を渡り歩きながら立ち寄った各所で使用することも可能であるが、読取装置11と情報処理装置12と通知装置13と走査型シリンジ載置台40とを組にした計量セットは、小形軽量化されているので、携帯容易であり、調剤作業の邪魔になることもない(図3(a)参照)。
また、走査型シリンジ載置台40は、遮光のため箱体41+42に収められているが、スターター43が近接センサ等の非接触式操作部材であれば手を翳す等のことで、またスターター43が押しボタン等の接触式操作部材であっても例えば足下に置いて足で押す等のことで、箱体41+42には接触しないでも操作できので、キャビネット内で抗癌剤などを計量するといった調剤作業にも(図3(b),(c)参照)、手軽かつ安全に使用されるものとなっている。
シリンジ計量システム10を利用して水剤(薬剤)の計量を行う調剤作業の一例を述べると、先ず診察病棟等で処方箋が発行されるが、その後、その処方箋データが処方オーダエントリシステム等を介して調剤装置群管理システムや情報処理装置12の待ち行列に入れられるとともに、調剤装置群管理システム等によって調剤指示箋2が印刷される。そして、調剤指示箋2に基づき薬局部門で薬剤師等によって調剤指示箋2で指定された水剤の供給容器4,4と水剤抜取に用いるシリンジ6が取り揃えられ、それらの調剤指示箋2と供給容器4,4とシリンジ6は、トレー等で纏められて一組の水剤抜取セット2〜6となり、無菌室や病室といった調剤場所に運ばれる。
調剤場所には計量セットであるシリンジ計量システム10が予め設置されているか、水剤抜取セット2〜6と同様にシリンジ計量システム10も調剤場所に運び込まれる。こうして調剤作業に使用するものが揃うので、調剤者は、前面開口を塞ぐ防塵板46が走査型シリンジ載置台40に装着されているときには(図6(a)参照)、それを外し、それから、シリンジ計量システム10を電源投入等にて起動させると、蓋部42が後退していた場合は自動で蓋部42が前進して待機状態になるが(図6(b)参照)、任意のタイミングでシリンジ載置面(17)を開閉したいときは、スターター43を操作して、蓋部42を後退させたり(図6(c)参照)、前進させたりする(図6(b)参照)。
そして、基本的には待機状態(図6(b)参照)から水剤抜取セット2〜6に係る調剤作業を開始する。
具体的には、先ず、通知装置13の提示にて調剤者の識別コードの入力が促されるので、調剤者は読取装置11等を用いて自身の識別コードを情報処理装置12に入力する。そうすると、その識別コードの読取に応じて、情報処理装置12が調剤者を特定する。その調剤者特定情報はサーバ21でのデータロギングや監査支援装置22での監査支援に供される他、作業遂行権限のチェックにも使われる。
調剤者の特定が済むと、通知装置13の提示にて処方箋か調剤指示箋の識別情報の入力が促されるので、調剤者は再び読取装置11等を用いて調剤指示箋2から識別情報を読み取らせる。そうすると、その識別情報の読取に応じて、情報処理装置12が調剤指示データを作り上げるとともに、抜取対象の水剤とその供給容器4,4に係るデータや,使用するシリンジ6に係るデータ,それらに該当する調剤パターン等を選出し、その調剤パターンに基づいて混注手順などの調剤手順や作業内容を決める。そして、それらの名称や画像と、シリンジ6で抜き取るべき水剤の名称と処方量とが、通知装置13にて提示される。その際、複数個のシリンジ6が使用される場合にはシリンジ6の画像も複数個が並んで提示され、供給容器4も複数個であれば供給容器4の画像も複数個が並んで提示されるので、調剤者は、通知装置13の提示と現物の水剤抜取セット2〜6とを見比べて確認する。
また、シリンジ6を使用した水剤抜取作業とそれに続く走査型シリンジ載置台40での計量作業も情報処理装置12が決め、その作業内容が文字と画像で通知装置13に提示されるので、調剤者は、通知装置13の提示を参照しながら、供給容器4から水剤を指示された量だけシリンジ6で抜き取る。それから、走査型シリンジ載置台40が待機状態であって(図6(b)参照)、蓋部42が前進状態であり、シリンジ載置面(17)が閉じられいるときには、調剤者はスターター43を操作する。
そうすると、スターター43の操作結果が走査型シリンジ載置台40から情報処理装置12へ送信されるとともに、それに対して蓋部移動機構50への後退指令と蓋部42の移動長可変の指定データが有ればそれも付加した指令が情報処理装置12から走査型シリンジ載置台40へ返信されるので、それに応じて走査型シリンジ載置台40では蓋部移動機構50が後退動作を開始し、それに伴って蓋部42が後退し、シリンジ載置面(17)のうち計量対象のシリンジ6の外筒部分を載置するのに十分な長さの前側部分が、解放される(図6(c)参照)。
蓋部移動機構50の後退動作が止まって蓋部42が後退位置で静止したら、調剤者が、プランジャ6dを摘まんでシリンジ6を持ち上げてから、透明部材17の手前の逃げ段差にフランジ6cを遊挿しながら、目盛6bの刻まれた外筒部分を透明部材17の上に載せることで、手指等を走査型シリンジ載置台40に接触させることなく計量対象のシリンジ6をシリンジ載置面(17)に載せ置く。その際、シリンジ6がシリンジ受止部材44から離れていると透明部材17の傾斜シリンジ載置面を転動してからシリンジ受止部材44に当接して静止するが、その静止状態でシリンジ6の目盛6bが下方の撮像装置19を向くように、シリンジ載置面上に横たわるシリンジ6の姿勢を整える(図7(a)参照)。それから調剤者は再びスターター43を操作する。
そうすると、今度は、その操作結果が走査型シリンジ載置台40から情報処理装置12へ送信され、それに対してシ蓋部移動機構50への前進指令が情報処理装置12から走査型シリンジ載置台40へ返信され、それに応じて走査型シリンジ載置台40では蓋部移動機構50が前進動作を行い、それに伴って蓋部42が前進してシリンジ載置面(17)を閉じるので、シリンジ載置面上のシリンジ6の外筒部分が、箱体41+42の中に収まって、周囲を覆われる(図7(b)参照)。
なお、このような蓋部42の進退動作の途中で、過負荷を招く不具合が生じると、蓋部移動機構50の本体部側部分51と蓋部側部分52とが分離して、本体部側部分51が移動しても蓋部側部分52ひいては蓋部42が移動しなくなる状態で伝動が断たれるので、過負荷による大きな損傷などは適切に回避される。また、蓋部移動機構50での伝動が断たれると、蓋部42の進退動作が完了せず、そのことがリミットスイッチに基づくタイムアウト等にて検出されて通知装置13等に提示されるので、それを見ることで、調剤者は、走査型シリンジ載置台40の不具合を速やかに把握することができる。
そのような不具合が生じることなく、蓋部42の前進動作が完了して、計量対象のシリンジ6が走査型シリンジ載置台40の中に収まると(図7(b)参照)、透過用照明具45から発した散乱光が直に又は蓋部42の内面等で反射されてからシリンジ載置面上に向かうので、計量対象のシリンジ6が上方から下方へ進んでシリンジ6を透過する光によって斑なく照らされる。また、そのような透過用照明具45によるシリンジ6への透過照明が行われている間に、撮像装置19のイメージスキャナによる下からの直接照明・反射照明と撮像とが計量対象のシリンジ6に対して行われる(図7(c)参照)。このように計量対象のシリンジ6に対して目盛6b刻印側への直接照明に加えて目盛6b非刻印側への透過照明もなされるので、シリンジ6に収容されている薬剤が無色透明であればもちろん有色半透明であっても、撮像装置19で撮ったシリンジ6の撮影画像には目盛もパッキンも明瞭に写り込む(図5(a),(b)参照)。
さらに、その撮影画像が走査型シリンジ載置台40から情報処理装置12にデータ送信され、後ほど詳述するが、その撮影画像に基づく画像認識等の自動処理によってシリンジ6の液量が計測されるとともに適否判定もなされて、その計量結果と判定結果が通知装置13にて提示される。
そして、その判定結果の適否に応じて、不適の場合は、通知装置13の提示にて水剤抜取の遣り直しや抜取量の微調整が促されるので、それに応じて調剤者は水剤抜取作業と計量作業を遣り直す。
これに対し、情報処理装置12によって計量が適切であると判定されると、通知装置13の提示にてその旨が調剤者に知らされるとともに、水剤抜取を行うべきシリンジ6が未だ残っていれば、未使用のシリンジ6を使用した水剤抜取作業とそれに続く走査型シリンジ載置台40での計量作業が通知装置13の提示にて促されるので、調剤者は水剤抜取作業と計量作業を繰り返す。シリンジ計量システム10によって催促された繰り返し回数だけ調剤者が水剤抜取作業と計量作業を繰り返すと、一組の水剤抜取セット2〜6に係る調剤作業が完了するとともに、その作業に際して自動収集されたデータが、ログデータに蓄積されるとともに、監査者による調剤結果の確認に際して監査支援に使用される。
こうして調剤された水剤は、調剤指示に従ってシリンジ6に収容されたまま又は供給容器等に注入されて調剤場所から監査場所へ運ばれ、監査後、施用場所へ運ばれる。なお、病室等の施用場所で上述した調剤作業が行われる場合は、水剤抜取セット2〜6の取り揃え後に監査を済ませておくことにより調剤場所と監査場所と施用場所との間で水剤抜取セット2〜6を移動させることなく水剤の抜取から施用まで速やかに行うことができる。なお、走査型シリンジ載置台40を暫く使用しないときや、キャビネット内をアルコール消毒するときには、埃やアルコール等が走査型シリンジ載置台40の内部に入り込むのを防止するために、蓋部42を前進させて防塵板46を着けておく(図6(a)参照)。
最後に、シリンジ6に収容されている水剤の液量の計測について詳述する。上述のようにして、シリンジ6が目盛6bを下に向けて透明部材17のシリンジ載置面の上に載せ置かれ(図7(c)参照)、それを下から撮る撮影が撮像装置19によって実行されると、情報処理装置12では、シリンジ6の撮影画像が得られ(図5(a),(b)参照)、その撮影画像から画像認識手段によって目盛画像(図5(a),(b)参照)やパッキン画像(図5(c)参照)が抽出されるとともに、シリンジ6内の液量の推定値が液量算出手段によって算出され、さらにその算出値の適否が三つの比較手段によって判定される。
具体的には、情報処理装置12では、画像認識手段によって、目盛画像の並びが針装着部6a側の目盛連続部分Aとプランジャ6d側の目盛連続部分Cとその間の目盛抜落部分Bとに区分けされ(図2,図5(a)参照)、目盛連続部分A,Cにおける目盛画像のピッチから目盛画像間隔値(等間隔の部分の間隔情報)が求められる。
さらに、情報処理装置12では、液量算出手段によって、針装着部6a側の目盛連続部分Aに属する目盛画像の本数が数えられ、その本数に基づいてシリンジ6内の液量の推定値が算出され、この液量算出手段の算出値が計量結果の候補となる。
それから、情報処理装置12では、間隔比較手段によって、現物のシリンジ6に係る目盛画像間隔値と調剤指示による目盛間隔データとの比較と適否判定が行われ、適切の判定時には、液量算出手段の算出値の有効性がとりあえず維持されて液量算出手段の算出値の計量結果への採否が本数比較手段の判別結果に委ねられるが、不適の判定時には、本数比較手段の判別結果に拘わらず液量算出手段の算出値が無効にされて計量結果への採用が控えられるうえ、更にシリンジ6の使用に誤りのあることが間隔比較手段から作業案内手段に伝えられて通知装置13にて調剤者に提示される。
また、情報処理装置12では、液量算出手段の算出値の有効性判別が間隔比較手段から本数比較手段に委ねられと、現物のシリンジ6に係る目盛抜落部分Bに属する目盛の数を示す目盛数推定値が目盛数推定手段によって算出され、その目盛推定数と調剤指示に対応したパッキン厚み相当の目盛数とが本数比較手段によって比較される。それに加え、本数比較手段によって、目盛連続部分A,Cの目盛画像の数と調剤指示に対応したパッキン厚み相当の目盛数との和と、調剤指示に対応した目盛総数データから分かる目盛総数との比較も行われる。
そして、何れの比較でも差違が許容範囲内にとどまっていれば、本数が適切と判定されるが、そうでなければ本数が不適と判定され、適切の判定時には、液量算出手段の算出値の有効性がとりあえず維持されて液量算出手段の算出値の計量結果への採否がパッキン径比較手段の判別結果に委ねられるが、不適の判定時には、パッキン径比較手段の判別結果に拘わらず液量算出手段の算出値が無効されて計量結果への採用が控えられるうえ、更にシリンジ6の使用に誤りのあることが本数比較手段から作業案内手段に伝えられて通知装置13にて調剤者に提示される。
さらに、情報処理装置12では、パッキン径推定手段によって、パッキン画像に対してパッキン輪郭Gを直線化する画像処理が施されるとともに直線度最良画像の選出が行われて(図5(c)参照)、両側部分でシリンジ6の半径とほぼ等しい距離だけシリンジ載置面から浮き上がっているパッキン6eに係るパッキン画像について浮き上がりの悪影響が緩和・除去される。そして、パッキン端面6gに係るパッキン輪郭Gが最も直線に近い選出画像(図では中央の画像)から、シリンジ6のパッキン径dに対するパッキン径推定値Dが算出される。
パッキン径推定値Dの算出後、情報処理装置12では、パッキン径比較手段によって、パッキン径推定値Dとパッキン径データとが比較され、その差違が撮影画像の拡縮変動等を考慮した所定の許容範囲に収まっていればシリンジ6が適切なものであると判定されるが、両者の差違が上記の許容範囲から外れていればシリンジ6が不適なものである判定される。そして、適切の判定時には、液量算出手段の算出値が有効とされるが、不適の判定時には、液量算出手段の算出値が無効にされて計量結果への採用が控えられるうえ、更にシリンジ6の使用に誤りのあることがパッキン径比較手段から作業案内手段に伝えられて通知装置13にて調剤者に提示される。
こうして、情報処理装置12では、液量算出手段の算出値の有効性が本数比較手段でも維持され間隔比較手段でも維持されパッキン径比較手段でも維持されたときだけ、液量算出手段の算出値が、有効な計量結果として作業案内手段に引き渡され、通知装置13にて調剤者に提示される。
しかも、調剤者がシリンジ6を走査型シリンジ載置台40に載せて撮影を開始させれば、後は自動でシリンジ6に収容されている水剤の液量が計測されるので、調剤者は、簡便かつ迅速に的確な計量作業を行うことができる。
本発明のシリンジ計量システムの実施例2について、その構成等を、図面を引用して説明する。図8は、実用的な分散型のシリンジ計量システム20のブロック図である。
この分散型のシリンジ計量システム20が上述した単独型のシリンジ計量システム10と相違するのは、分散型に変形されたうえで、一部機能が追加されたことである。
具体的には、読取装置11と情報処理装置12と通知装置13と走査型シリンジ載置台40とを組にした計量セットが複数・多数になっている点と、各セットの情報処理装置12と無線LANで交信するサーバ21が追加された点と、処方箋データと薬品マスタと解析データと部材マスタといったデータベースがサーバ21に移設されてそれを各情報処理装置12が無線LAN経由で参照するようになった点と、CPU負荷の大きい混注解析の処理もサーバ21に移設されて各情報処理装置12は混注解析については処理の依頼と結果利用だけ行うようになった点である。
また、サーバ21が調剤指示箋2の印刷を行うようになっている点と、各情報処理装置12と無線LANで交信する監査支援装置22が追加された点と、各情報処理装置12にデータ収集手段がインストールされて計量処理の進行状況や画像データが各情報処理装置12で随時収集されるとともに無線LAN経由でサーバ21と監査支援装置22に送信されるようになった点と、そのデータをサーバ21がログデータとして蓄積し監査支援装置22が監査者の監査作業の支援に利用するようになった点も、相違している。
これら両システム10,20の相違は、要するに集中処理か分散処理かという点と、ロギングや監査支援といった付加機能の有無なので、繰り返しとなる説明は割愛する。
[その他]
上記実施例では、情報処理装置12と走査型シリンジ載置台40とがケーブル接続式の別体になっていたが、これらは、機械的に一体化されていても良く、その際、完全な一体化や固定的な連結に限らず、着脱式・開閉式・折曲式・引出式など可動的に連結されていても良い。
上記実施例では、プログラムで具体化された各手段とプログラムモジュールとが一対一になっているプログラム構成例を図示したが、プログラムのモジュール化その他の構成態様は図示の例に限定されるものでなく、各手段の名称と機能との対応も限定されるものでなく、必要な機能が情報処理装置12によって発揮されるようになっていれば良い。データベースについても、同様であり、適宜な組み合わせで統合しても良い。
上記実施例では、適否確認用の識別情報読取が調剤指示箋2に対してしか行われなかったが、供給容器4やシリンジ6に識別情報が付されている場合は、それについても読取装置11や撮像装置19にて識別情報読取を行えば情報処理装置12が適否確認を行うようにしても良い。
上記実施例では、撮像装置19の撮像開始タイミングが、蓋部42の前進完了後になっていたが、前進を完了してから更に所定の整定時間・安定待ち時間が経過したタイミングにしても良く、前進動作に連動するのでなく、明示のタイミング例えばスターター43かそれとは別の接触式の又は非接触式の操作部材を調剤者が操作したとき等にしても良い。
上記実施例では、走査型シリンジ載置台40が待機状態でスターター43を操作されるとそれに応じて蓋部42の後退と蓋部42の移動長可変の指定データ等の送受信とが行われるようになっていたが、スターター43を操作を待たないで、データや動作の準備が調ったら直ちに蓋部42の移動長可変の指定データ等の送受信と蓋部42の後退とが行われるようにしてもよい。
上記実施例では、開状態で蓋部42が後退状態のときにスターター43を操作されるとそれに応じて蓋部42を前進させるようになっていたが、走査型シリンジ載置台40がシリンジ6の載置待ち状態であるときには、スターター43が操作されないでも、計量対象のシリンジ6の載置とその後の整定とを適宜なセンサ等で検出したら自動で蓋部42の前進や撮像装置19の撮像を開始するようにしても良い。
本発明の走査型シリンジ載置台は、キャビネット内で使用したときの不満を契機として開発されたものであり、そのような使用状況での要求を良く満たすものであるが、操作性や計測性能の向上といった利点がキャビネット内使用時に限らずキャビネット外使用時も有効なので、キャビネット内外で有用である。
本発明の走査型シリンジ載置台およびシリンジ計量システムは、水剤を収容した供給容器からシリンジにて水剤を抜き取って計量する作業であれば適用可能かつ有益であり、抜き取った水剤はシリンジに収めたまま施術に利用しても良く、他の水剤や散薬などに混合させても良い。
2…調剤指示箋、4…供給容器、6…シリンジ(注射筒)、
6a…針装着部、6b…目盛、6c…フランジ、6d…プランジャ(押子)、
6e…パッキン(密封部材)、6f…凸面部、6g…パッキン端面(プランジャ側)、
10…シリンジ計量システム(単独型)、
11…読取装置、12…情報処理装置、13…通知装置、
17…透明部材(載置面,シリンジ載置部)、19…撮像装置(シリンジ載置部)、
20…シリンジ計量システム(分散型)、21…サーバ、22…監査支援装置、
40…走査型シリンジ載置台、
41…本体部、42…蓋部、43…スターター、
44…シリンジ受止部材、45…透過用照明具、46…防塵板、
50…蓋部移動機構、51…本体部側部分、52…蓋部側部分、53…駆動部、
A…目盛連続部分(針装着側)、B…目盛抜落部分(パッキン陰)、
C…目盛連続部分(フランジ側)、D…パッキン径推定値(シリンジ内径推定値)、
G…パッキン輪郭(プランジャ側)、t…パッキン厚、d…パッキン径

Claims (5)

  1. 上面にシリンジ載置面を有する下側の本体部と前記シリンジ載置面を遮光しうる上側の蓋部とからなる箱体と、前記本体部の中で走査するイメージスキャナにて前記シリンジ載置面の上の計量対象シリンジを撮る撮像手段と、前記本体部に設けられた駆動部と、その駆動力を前記蓋部に伝達して前記蓋部を移動させることで前記シリンジ載置面の開閉を行う蓋部移動機構とを備えた走査型シリンジ載置台。
  2. 前記蓋部移動機構が過負荷時には前記本体部の側の部分と前記蓋部の側の部分とに分離するようになっていることを特徴とする請求項1記載の走査型シリンジ載置台。
  3. 前記蓋部移動機構のうち前記本体部の側の部分が前記本体部の上面側に配設され、前記蓋部移動機構のうち前記蓋部の側の部分が前記蓋部の下面側に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された走査型シリンジ載置台。
  4. 前記シリンジ載置面を上から照らす透過用照明具が前記本体部の上面側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載された走査型シリンジ載置台。
  5. 請求項1〜4のうち何れか一項に記載された走査型シリンジ載置台と、前記撮像手段で得た撮影画像からシリンジの目盛画像を検出する画像認識手段と、前記画像認識手段で検出した目盛画像に基づいてシリンジ内の液量の推定値を算出する液量算出手段とを備えたシリンジ計量システムであって、計量対象のシリンジに係る既知情報をデータ保持していて、その情報に基づいて前記蓋部移動機構による前記蓋部の移動長を可変するようになっていることを特徴とするシリンジ計量システム。
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