JP2016046832A - モータの製造方法 - Google Patents

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英之 村山
Hideyuki Murayama
英之 村山
文夫 野溝
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文夫 野溝
正輝 七原
Masateru Nanahara
正輝 七原
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Abstract

【課題】モータの製造において、ステータのコイル端部とケースの間において部分的に樹脂を充填する。【解決手段】ステータ3のコイル端部5aにおいて、ケース6と対向する面の間にモールド樹脂を配置して、コイル端部5aからの熱を、モールド樹脂7を介してケース6に放熱するモータ1の製造方法であって、コイル端部5aの周囲とケース6との間に、モールド樹脂7の逃げを規制する規制部材たる外側規制部材11と内側規制部材12を設け、コイル端部5aとケース6の間に、シート状のモールド樹脂7を配置して、コイル端部5aとケース6でシート状のモールド樹脂7を圧縮しつつ、加熱硬化させるとともに、シート状のモールド樹脂7を加熱硬化させて、その後外側規制部材11と内側規制部材12を除去する。【選択図】図2

Description

本発明は、モータの製造方法の技術に関する。
従来、モータの放熱性と絶縁性を確保するために、ステータを構成するコイルの銅線の隙間に樹脂を充填した(樹脂モールドした)モータが知られている。
例えば、このような構成のモータとしては、以下の特許文献1に示すものがあり、公知となっている。
特開平6−245415号公報
特許文献1に示されたような従来のモータでは、多くの樹脂量が必要であり、モータの重量の増大やコストの増大という問題があった。また、斯かるモータでは、ステータのコイル端部とケースの間において部分的に樹脂を充填しようとすると、樹脂が拡散して、樹脂内部に空洞ができてしまい、絶縁性が悪化するという問題もあった。
本発明は、斯かる現状の課題を鑑みてなされたものであり、ステータのコイル端部とケースの間において部分的に樹脂を充填することができるモータの製造方法を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、ステータのコイル端部において、ケースと対向する面の間にモールド樹脂を配置して、前記コイル端部からの熱を、モールド樹脂を介してケースに放熱するモータの製造方法であって、前記コイル端部の周囲と前記ケースとの間に、前記モールド樹脂の逃げを規制する規制部材を設け、前記コイル端部と前記ケースの間に、シート状の前記モールド樹脂を配置して、前記コイル端部と前記ケースでシート状の前記モールド樹脂を圧縮しつつ、加熱硬化させ、その後、前記規制部材を除去するものである。
請求項2においては、前記規制部材は、前記コイル端部の挿入方向において、前記コイル端部の挿入部位が先細りとなる傾斜を有する壁部を備えるものである。
請求項3においては、前記モールド樹脂の材質は、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、の何れかである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、コイル端部からシート状のモールド樹脂を介して、ケースに伝熱させることができ、ステータのコイルからの放熱を効果的に行うことができる。
また、モールド樹脂が外部に逃げないように、規制部材で規制しつつ圧縮することによって、モールド樹脂内に空洞が生じることを抑制して、絶縁性能を確保することができる。
請求項2に係る発明によれば、コイル端部の挿入を容易にすることができる。
請求項3に係る発明によれば、モータのコスト低減を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る製造方法の適用対象たるモータを示す模式図。 本発明の第一の実施形態に係るモータの製造方法を示す模式図。 本発明の第一の実施形態に係るモータの製造方法において使用する外側規制部材を示す模式図、(a)第一の形態を示す図、(b)第二の形態を示す図。 本発明の第一の実施形態に係るモータの製造方法において使用する内側規制部材を示す模式図、(a)第一の形態を示す図、(b)第二の形態を示す図。 本発明の第一の実施形態に係るモータの製造方法における(STEP−1−2)の状況を示す模式図。 本発明の第一の実施形態に係るモータの製造方法における(STEP−1−3)の状況を示す模式図。 本発明の第一の実施形態に係るモータの製造方法における(STEP−1−4)の状況を示す模式図。 本発明の第二の実施形態に係るモータの製造方法を示す模式図。 本発明の第二の実施形態に係るモータの製造方法において使用するリング部材を示す模式図、(a)平面図、(b)図9(a)におけるB−B断面図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず始めに、本発明の一実施形態に係るモータの製造方法を適用するモータの構成について、図1を用いて説明をする。
図1に示す如く、本発明の一実施形態に係るモータの製造方法の適用対象たるモータ1は、ロータ(回転子)2とステータ(固定子)3を備えている。
ステータ3は、該ステータ3を構成する略円筒状のステータコア4の内周部において、コイル5を巻きつけるための部位である複数のティース4a・4a・・・を備えている。
ティース4aに対して巻き付けられるコイル5は、ステータコア4の軸線Xの方向における両端部において、ステータコア4の内部から外部に露出している。そして、ステータコア4の軸線Xの方向におけるコイル5の両端部を、コイル端部5a・5bと呼ぶ。
尚、以下では、各コイル端部5a・5bのうち、一側のコイル端部5a側を被装するケース6と、ステータ3との関係を例示して説明をする。
モータ1は、ステータ3のコイル端部5a側の端部を、ケース6によって被装している。
そして、モータ1では、コイル端部5aとケース6の間の空間にモールド樹脂7を充填することによって、コイル5の絶縁性を確保し、かつ、ケース6内で生じた熱を、モールド樹脂7を介してケース6に熱伝導させることによって、外部に放熱する構成としている。
モータ1で使用しているモールド樹脂7は、粘土状の熱硬化性樹脂をシート状に成形した部材を使用しており、コイル端部5aの形状に合わせて変形し、コイル端部5aの全面を隙間なく覆うことができるように構成している。
本実施形態では、モールド樹脂7に使用する熱硬化性樹脂の材質として不飽和ポリエステルを使用している。
尚、不飽和ポリエステルは、ステータのコイルを樹脂モールドする場合において従来使用されているシリコンゴムに比して安価である。
また、本実施形態では、モールド樹脂7の材質として、不飽和ポリエステルを選択しているが、モールド樹脂7の材質は、不飽和ポリエステルだけでなく、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、の何れかを採用することができる。
次に、本発明の第一の実施形態に係るモータ1の製造方法について、図2〜図7を用いて説明をする。
本発明の第一の実施形態に係るモータ1の製造方法では、図2に示すように、まず始めにコイル端部5aをケース6の凹部6aに挿入するに際し、予め凹部6aに外側規制部材11と内側規制部材12を配置しておく(STEP−1−1)。
外側規制部材11と内側規制部材12は一対で用いるものであり、コイル端部5a、凹部6aの底面、外側規制部材11および内側規制部材12によって、モールド樹脂7を充填するための空間Aを形成する。
外側規制部材11は、略リング状の凹部6aにおける半径方向外側に配置される部材であり、円形のリング状体を半円となる箇所2分割した形態を有しており、鍔部11aと壁部11bを備えている。
壁部11bは、モールド樹脂7を堰き止めるための部位であり、外側規制部材11は、壁部11bをコイル端部5aに挿入して用いられる。
また壁部11bは、コイル端部5aを該壁部11bに沿わせることで挿入しやすくなるように、挿入方向に向けて凹部6aが狭められ、先細りとなるような傾斜を設けておくことが好ましい。
尚、本実施形態では、円形のリング状体を半円で2分割した形態を有する外側規制部材11を例示しているが、本発明の第一の実施形態に係るモータ1の製造方法では、さらに細かく(3分割以上に)分割した形態を有する外側規制部材を用いてもよい。
外側規制部材11としては、例えば、図3(a)に示すような第一の形態を採用し得る。
図3(a)に示す第一の形態の外側規制部材11は、壁部11bを弾性体たる発泡ウレタンによって構成し、図中に示すような傾斜を設ける構成としている。
発泡ウレタン製の壁部11bは、コイル端部5aが押圧されることによって弾性変形し、また変形することによって、コイル端部5aの形状バラツキを吸収して隙間を埋め、流動するモールド樹脂7を堰き止めることができるように構成されている。
そして、壁部11bの表面には、離型用のフィルム(図示せず)を張設している。
また、外側規制部材11としては、例えば、図3(b)に示すような第二の形態を採用し得る。
図3(b)に示す第二の形態の外側規制部材11は、壁部11bにおいて、複数のスリット11cを形成することで壁部11bに弾性を付与するとともに、壁部11bに図中に示すような傾斜を設ける構成としている。
スリット11cを設けた壁部11bは、コイル端部5aが押圧されることによって弾性変形するとともに、流動するモールド樹脂7を堰き止めることができるように構成されている。スリット11cは、モールド樹脂7の粘性を考慮して、スリット11cからモールド樹脂7が漏れ出ることが無い幅で形成している。尚、本実施形態で使用するモールド樹脂7は粘土状であり、粘性が非常に高いため、スリット11cからの漏れが生じにくいように構成されている。
そして、壁部11bの表面には、離型用のフィルム(図示せず)を張設している。
また、壁部11bにスリット11cを設ける場合、一つのスリット11cを挟んだ二つの部位が重なり合う形態を採用することが有効であり、この場合、スリット11cによって、壁部11bの柔軟性を確保しつつ、スリット11cからモールド樹脂7が漏れ出ることをより確実に抑制することができる。
本発明の第一の実施形態に係るモータ1の製造方法においては、モールド樹脂7の材質は、不飽和ポリエステルであり、このような構成によって、モータ1のコスト低減を実現している。
内側規制部材12は、略リング状の凹部6aにおける半径方向内側に配置される部材であり、モールド樹脂7を堰き止めるための部位である壁部12aを備えている。壁部12aは、凹部6aに対してコイル端部5aを挿入する際に、コイル端部5aが挿入しやすいように、傾斜を設けておくことが好ましい。
内側規制部材12としては、例えば、図4(a)に示すような第一の形態を採用し得る。
図4(a)に示す第一の形態の内側規制部材12は、壁部12aを弾性体たる発泡ウレタンを用いて構成し、図中に示すような傾斜を設ける構成としている。
発泡ウレタン製の壁部12aは、コイル端部5aが押圧されることによって弾性変形し、また弾性変形することによって、コイル端部5aの形状バラツキを吸収して隙間を埋め、流動するモールド樹脂7を堰き止めることができるように構成されている。
そして、壁部12aの表面には、離型用のフィルム(図示せず)を張設している。
また、内側規制部材12としては、例えば、図4(b)に示すような第二の形態を採用し得る。
図4(b)に示す第二の形態の内側規制部材12は、壁部12aにおいて、複数のスリット12bを形成することで壁部12aに弾性を付与するとともに、壁部12aに図中に示すような傾斜を設けている。
スリット12bを設けた壁部12aは、コイル端部5aが押圧されることによって弾性変形するとともに、流動するモールド樹脂7を堰き止めることができるように構成されている。スリット12bは、モールド樹脂7の粘性を考慮して、スリット12bからモールド樹脂7が漏れ出ることが無い幅で形成している。
そして、壁部12aの表面には、離型用のフィルム(図示せず)を張設している。
また、壁部12aにスリット12bを設ける場合、一つのスリット12bを挟んだ二つの部位が重なり合う形態を採用することが有効であり、この場合、スリット12bによって、壁部12aの柔軟性を確保しつつ、スリット12bからモールド樹脂7が漏れ出ることをより確実に抑制することができる。
即ち、第一の実施形態に係るモータ1の製造方法において、空間Aは、弾性のある外側規制部材11の壁部11bと内側規制部材12の壁部11bによって囲まれた、凹部6aに比して狭い密閉空間であり、コイル端部5aを樹脂モールドするために必要な最小限の空間として設定されている。換言すれば、空間Aは、該空間Aにモールド樹脂7を充填することによって、コイル端部5aを隙間なく樹脂モールドすることができ、コイル5における絶縁性と放熱性を確保することができる空間として設定されている。
また、空間Aを、凹部6aに比して狭い空間として設定することにより、樹脂モールドに使用する樹脂量を削減することを可能にしている。
次に、本発明の第一の実施形態に係るモータ1の製造方法では、図2に示すように、コイル端部5aをケース6の略リング状の凹部6aに挿入する前に、予め空間Aにシート状のモールド樹脂7を配置しておく(STEP−1−2)。
次に、本発明の第一の実施形態に係るモータ1の製造方法では、図2および図5に示すように、コイル端部5aをケース6の略リング状の凹部6aに向けて挿入する(STEP−1−3)。
このとき、外側規制部材11と内側規制部材12は、図5に示すように、コイル端部5aの挿入方向に対して先細りとなるように傾斜しているため、傾斜に沿ってコイル端部5aを滑り込ませることで、挿入を容易に行うことができる。
即ち、本発明の第一の実施形態に係るモータ1の製造方法においては、規制部材たる外側規制部材11と内側規制部材12は、コイル端部5aの挿入方向において、コイル端部5aの挿入部位が先細りとなる傾斜を有する壁部11bおよび壁部12aを備えるものである。
このような構成により、コイル端部5aの挿入を容易にしている。
そして、外側規制部材11と内側規制部材12は、図6に示すように、コイル端部5aが所定の深さまで挿入されると、コイル端部5aによって押されて、コイル端部5aの挿入方向に対して略平行となるように変形する。
また、このとき同時に、外側規制部材11と内側規制部材12によって逃げ場をなくしたモールド樹脂7は、コイル端部5aによって押しつぶされて変形し、コイル端部5aを構成する銅線の隙間に入り込むとともに、空間Aに隙間なく充填される。
そして、本発明の第一の実施形態に係るモータ1の製造方法では、図6に示すように、(空間Aにおいて)隙間なくモールド樹脂7が充填された状態において、モールド樹脂7を加熱して硬化させる。
さらに、本発明の第一の実施形態に係るモータ1の製造方法では、図2および図7に示すように、モールド樹脂7を加熱硬化させた後で、最終的に、外側規制部材11と内側規制部材12を凹部6aから引き抜いて、コイル端部5aの樹脂モールドを完了する(STEP−1−4)。
即ち、本発明の第一の実施形態に係るモータ1の製造方法においては、ステータ3のコイル端部5aにおいて、ケース6と対向する面の間にモールド樹脂を配置して、コイル端部5aからの熱を、モールド樹脂7を介してケース6に放熱するモータ1の製造方法であって、コイル端部5aの周囲とケース6との間に、モールド樹脂7の逃げを規制する規制部材たる外側規制部材11と内側規制部材12を設け、コイル端部5aとケース6の間に、シート状のモールド樹脂7を配置して、コイル端部5aとケース6でシート状のモールド樹脂7を圧縮しつつ、加熱硬化させるとともに、シート状のモールド樹脂7を加熱硬化させて、その後外側規制部材11と内側規制部材12を除去するものである。
このような構成により、コイル端部5aからモールド樹脂7を介して、ケース6に伝熱させることができ、ステータ3のコイル5からの放熱を効果的に行うことができる。
また、モールド樹脂7が外部に逃げないように、外側規制部材11と内側規制部材12で規制しつつ圧縮することによって、モールド樹脂7内に空洞が生じることを抑制して、モータ1の絶縁性能を確保することができる。
次に、本発明の第二の実施形態に係るモータ1の製造方法について、図8および図9を用いて説明をする。
また、本発明の第二の実施形態に係るモータ1の製造方法では、図8に示すように、コイル端部5aをケース6の凹部6aに挿入するに際し、予めコイル端部5aに対してリング部材20を嵌めておく(STEP−2−1)。
図9に示す如く、リング部材20は、外側リング21と内側リング22からなる部材であり、コイル端部5a、凹部6aの底面、外側リング21および内側リング22によって、モールド樹脂7を充填するための空間A(図2参照)を形成する。
外側リング21は、複数のコイル端部5a・5a・・・に対して、その外側に嵌められる部材であり、その内周面でモールド樹脂7を堰き止めることができる。外側リング21の内周面には、図9(a)に示すように、コイル端部5aを挿入する際に、コイル端部5aが挿入しやすいように、挿入方向に沿ってスリット21aを形成しており、コイル端部5aに対する接触面積を低減させる構成としている。
内側リング22は、複数のコイル端部5a・5a・・・に対して、その内側に嵌められる部材であり、その外周面でモールド樹脂7を堰き止めることができる。内側リング22の外周面には、図9(a)に示すように、コイル端部5aを挿入する際に、コイル端部5aが挿入しやすいように、挿入方向に沿ってスリット22aを形成しており、コイル端部5aに対する接触面積を低減させる構成としている。
尚、外側リング21および内側リング22の材質としては、柔軟性のあるPPS等の熱可塑性樹脂を採用し得る。
即ち、第二の実施形態に係るモータ1の製造方法において、空間Aは、柔軟性のある外側リング21と内側リング22によって囲まれた、凹部6aに比して狭い密閉空間であり、コイル端部5aを樹脂モールドするために必要な最小限の空間として設定されている。
次に、本発明の第二の実施形態に係るモータ1の製造方法では、図8に示すように、コイル端部5aを凹部6aに挿入する前に、予めコイル端部5aに対して、シート状のモールド樹脂7を配置しておく(STEP−2−2)。
本発明の第二の実施形態に係るモータ1の製造方法においては、モールド樹脂7は、不飽和ポリエステル製であり、このような構成によって、モータ1のコスト低減を実現している。
次に、本発明の第二の実施形態に係るモータ1の製造方法では、図8に示すように、モールド樹脂7を配置したコイル端部5aとリング部材20を凹部6aに向けて挿入する(STEP−2−3)。
本発明の第二の実施形態に係るモータ1の製造方法において、凹部6aの解放側端部には、面取りが施されており、コイル端部5aの挿入方向に対して先細りとなるように傾斜しているため、リング部材20(外側リング21と内側リング22)は、傾斜に沿って容易に挿入することができる。
そして、凹部6aに対して、コイル端部5aおよびリング部材20が挿入されると、凹部6a、コイル端部5aおよびリング部材20によって密閉空間(空間A)が形成され、モールド樹脂7は、空間Aにおいてコイル端部5aによって押しつぶされて変形し、コイル端部5aにおける銅線の隙間に入り込むとともに、(空間Aに)隙間なく充填される。
そして、本発明の第二の実施形態に係るモータ1の製造方法では、図8の(STEP−2−3)に示すような状態において、モールド樹脂7を加熱して硬化させる。
さらに、本発明の第二の実施形態に係るモータ1の製造方法では、図8の(STEP−2−3)に示すような状態において、モールド樹脂7を加熱硬化させた後で、最終的に、外側リング21と内側リング22を凹部6aから引き抜いて、コイル端部5aの樹脂モールドを完了する(STEP−2−4)。
尚、外側リング21と内側リング22は、熱可塑性樹脂を用いて構成しているため、モールド樹脂7を硬化させる際の加熱によって軟化するため、(STEP−2−4)のタイミングにおいて、容易に除去することができる。
即ち、本発明の第二の実施形態に係るモータ1の製造方法においては、ステータ3のコイル端部5aにおいて、ケース6と対向する面の間にモールド樹脂7を配置して、コイル端部5aからの熱を、モールド樹脂7を介してケース6に放熱するモータ1の製造方法であって、コイル端部5aの周囲とケース6との間に、モールド樹脂7の逃げを規制する規制部材たるリング部材20(外側リング21と内側リング22)を設け、コイル端部5aとケース6の間に、シート状のモールド樹脂7を配置して、コイル端部5aとケース6でシート状のモールド樹脂7を圧縮しつつ、加熱硬化させて、その後リング部材20を除去するものである。
このような構成により、コイル端部5aからモールド樹脂7を介して、ケース6に伝熱させることができ、ステータ3のコイル5からの放熱を効果的に行うことができる。
また、モールド樹脂7が外部に逃げないように、リング部材20(外側リング21と内側リング22)で規制しつつ圧縮することによって、モールド樹脂7内に空洞が生じることを抑制して、モータ1の絶縁性能を確保することができる。
尚、本実施形態では、樹脂モールド完了後にリング部材20を引き抜く構成としているが、例えば、リング部材20の素材として熱硬化性樹脂を使用すれば、樹脂モールドの完了後にリング部材20をそのまま残しておいてもかまわない。
1 モータ
3 ステータ
4 ステータコア
5 コイル
5a コイル端部
6 ケース
6a 凹部
7 モールド樹脂
11 外側規制部材
12 内側規制部材
20 リング部材
21 外側リング
22 内側リング

Claims (3)

  1. ステータのコイル端部において、ケースと対向する面の間にモールド樹脂を配置して、前記コイル端部からの熱を、モールド樹脂を介してケースに放熱するモータの製造方法であって、
    前記コイル端部の周囲と前記ケースとの間に、前記モールド樹脂の逃げを規制する規制部材を設け、
    前記コイル端部と前記ケースの間に、シート状の前記モールド樹脂を配置して、前記コイル端部と前記ケースでシート状の前記モールド樹脂を圧縮しつつ、加熱硬化させ、
    その後、前記規制部材を除去する、
    ことを特徴とするモータの製造方法。
  2. 前記規制部材は、
    前記コイル端部の挿入方向において、前記コイル端部の挿入部位が先細りとなる傾斜を有する壁部を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータの製造方法。
  3. 前記モールド樹脂の材質は、
    不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、の何れかである、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータの製造方法。
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