JP2016046601A - 携帯端末、制御プログラム、および携帯端末の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定のアンテナについて、最大送信電力の制限が必要な場合のみ制限する。
【解決手段】サブアンテナ(12)の電波強度がメインアンテナ(11)の電波強度より強く、かつサブアンテナ(12)の制限電力がメインアンテナ(11)の最大送信電力よりも大きいとき、サブアンテナ(12)を用いて、最大送信電力が制限電力を超えないように、無線通信部(13)に無線信号を送信させる送信アンテナ決定部(44)を備える。
【選択図】図1
【解決手段】サブアンテナ(12)の電波強度がメインアンテナ(11)の電波強度より強く、かつサブアンテナ(12)の制限電力がメインアンテナ(11)の最大送信電力よりも大きいとき、サブアンテナ(12)を用いて、最大送信電力が制限電力を超えないように、無線通信部(13)に無線信号を送信させる送信アンテナ決定部(44)を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は複数のアンテナを備え、外部機器に無線信号を送信する携帯端末に関する。
近年、携帯電話やスマートフォンなどの無線機器から出力される電波が人体に悪影響を及ぼす可能性があることが懸念されている。そこで従来、無線信号を出力するときの電波強度を制限することによって、人体に対する電波の照射量を低減させる工夫がなされている。例えば特許文献1には、基地局から所定の信号を受信したとき、最大送信電力を制限する移動局が開示されている。
また、近年は複数のアンテナを備え、電波状況に応じて無線信号を送信するアンテナを選択することができる無線機器が普及している。
ここで、最大送信電力を制限すると、基地局との接続性が悪くなるため、最大送信電力の制限は、必要最低限とすることが好ましい。しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、基地局からの指示に応じて最大送信電力を制限するため、制限する必要が無い場合でも、最大送信電力を制限してしまうという問題がある。また、最大送信電力を制限する必要が無いアンテナ(例えば、使用時に人体から離れた位置となるアンテナ)においても、最大送信電力を制限してしまうという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、最大送信電力を制限する必要があるアンテナについて、制限する必要がある場合のみ最大送信電力を制限することができる携帯端末などを実現することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る携帯端末は、電波の送受信を行うための複数のアンテナと、これら複数のアンテナを用いて無線信号を送信する無線送信手段とを備える携帯端末であって、上記複数のアンテナのうち使用時にユーザの頭部に近接する位置に備えられた第1のアンテナにおいて受信時の電波強度が上記第1のアンテナと異なる第2のアンテナの上記電波強度より強く、かつ、上記第1のアンテナにおいて送信時の最大送信電力を制限した制限電力が上記第2のアンテナの上記最大送信電力よりも大きいとき、上記第1のアンテナを用いて、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記無線送信手段に上記無線信号を送信させるアンテナ制御手段を備える。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る携帯端末の制御方法は、電波の送受信を行うための複数のアンテナと、これら複数のアンテナを用いて無線信号を送信する無線送信手段とを備える携帯端末の制御方法であって、上記複数のアンテナのうち使用時にユーザの頭部に近接する位置に備えられた第1のアンテナにおいて受信時の電波強度が上記第1のアンテナと異なる第2のアンテナの上記電波強度より強く、かつ、上記第1のアンテナにおいて送信時の最大送信電力を制限した制限電力が上記第2のアンテナの上記最大送信電力よりも大きいとき、上記第1のアンテナを用いて、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記無線送信手段に上記無線信号を送信させるアンテナ制御ステップを含む。
本発明の一態様によれば、最大送信電力を制限する必要があるアンテナについて、制限する必要がある場合のみ最大送信電力を制限することができるという効果を奏する。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1〜図6に基づいて説明すれば以下のとおりである。なお、本実施形態では、本発明をスマートフォン1(携帯端末)に適用した例を説明する。なお、適用例はスマートフォンに限定されず、2本以上の複数のアンテナを備え、外部機器に無線信号を送信することが可能な携帯端末であれば本発明を適用可能である。
本発明の一実施形態について、図1〜図6に基づいて説明すれば以下のとおりである。なお、本実施形態では、本発明をスマートフォン1(携帯端末)に適用した例を説明する。なお、適用例はスマートフォンに限定されず、2本以上の複数のアンテナを備え、外部機器に無線信号を送信することが可能な携帯端末であれば本発明を適用可能である。
まず、図1から図3を参照して、スマートフォン1の要部構成について説明する。図1は、本実施形態に係るスマートフォン1の要部構成の一例を示すブロック図であり、図2は、スマートフォン1のアンテナの配置を示す模式図であり、図3は、携帯端末のセンサの配置を示す模式図である。なお、図2および図3に示す形状、特に、アンテナおよびセンサの数、位置および形状は一例であり、これに限定されるものではない。
図1に示すように、スマートフォン1は、メインアンテナ11(第2のアンテナ)、サブアンテナ12(第1のアンテナ)、無線通信部13(無線送信手段)、制御部14、記憶部15、近接センサ16(第1のセンサ)、およびタッチセンサ17(第2のセンサ)を備える。なお、スマートフォン1は、入力部、表示部などの既存の携帯端末が備える部材についても備えている構成であるが、これらの部材については本発明と関連が薄いため、図1ではその記載を省略している。
メインアンテナ11およびサブアンテナ12は、無線信号を送受信する通信デバイスである。具体的には、メインアンテナ11およびサブアンテナ12は、無線通信部13によって制御され、外部機器に無線信号を送信したり、または、外部機器から送信された無線信号を受信したりする。本実施形態に係るメインアンテナ11およびサブアンテナ12には、携帯端末に一般的に内蔵されているアンテナを用いることができる。なお、以降の説明において、スマートフォン1は、無線信号を受信する場合はメインアンテナ11およびサブアンテナ12の両方を介して無線信号を受信し、無線信号を送信する場合は、メインアンテナ11およびサブアンテナ12のいずれか一方を介して無線信号を送信するものとして説明する。また、メインアンテナ11およびサブアンテナ12はそれぞれ複数本のアンテナから構成されていてもよい。
ここで、図2を参照して、スマートフォン1におけるアンテナの配置を説明する。図2に示すように、メインアンテナ11はマイク19の近傍に配置されている。またサブアンテナ12はスピーカ18の近傍に配置されている。つまり、ユーザが通話のためにスマートフォン1を頭部(側頭部)に接触または近接させた場合、サブアンテナ12がユーザの頭部に近接することとなる。なお、図2に示すようにメインアンテナ11およびサブアンテナ12は、スマートフォン1内で両アンテナの間隔を最も大きくするように配置することが好ましい。このように配置することで、両アンテナの間隔を十分にとることができるため、両アンテナで受信する無線信号の相関を抑えることができる。これにより、無線信号を良好に受信することができる。
ここで、例えば日本においては、無線設備規則第14条の2によれば、無線設備から発射される電波の人体頭部における比吸収率(SAR:Specific Absorption Rate)を2.0w/kg以下とする必要がある。なお、本実施形態においては、SARが2.0w/kg以下となる例を示しているが、この値は一例であり、2.0w/kg以下に限定されるものではない。またSARとは、任意の生体組織10gに平均時間6分間に吸収されるエネルギー量である。つまり、スマートフォン1において、通話時、換言すれば、スマートフォン1をユーザの頭部に接触または近接させて使用する場合には、ユーザの頭部に近接するサブアンテナ12から無線信号を送信するときの電力(送信電力)は、上記SARが2.0w/kg以下となるように制限される必要がある。これに対して、メインアンテナ11は通話時にはユーザの頭部から離れている。無線信号の強さは距離の2乗に反比例して弱くなるため、本実施形態では、メインアンテナ11から無線信号を送信するときの電力(送信電力)は、上記SARが2.0w/kg以上となることは少ない。
無線通信部13は、無線信号を送受信するものである。具体的には、無線通信部13は、メインアンテナ11またはサブアンテナ12を介して外部機器に無線信号を送信したり、または、外部機器から送信された無線信号を、メインアンテナ11およびサブアンテナ12のうち少なくとも1つを介して受信したりする。ここで、無線通信部13は、外部機器に無線信号を送信するとき、後述する送信アンテナ決定部44(アンテナ制御手段)から出力された、無線信号を送信するアンテナを示す情報に応じて、使用するアンテナを切り替える。なお、詳細は後述するが、無線通信部13は、送信アンテナ決定部44によって最大送信電力を制御される場合がある。また、無線通信部13は、メインアンテナ11およびサブアンテナ12を用いて無線信号を受信したときの電波強度を測定し、当該電波強度を後述する受信レベル判定部41に出力する。なお、無線通信部13は、無線通信に関わる各種ハードウェアの集合体として実現されてもよいし、ハードウェアと当該ハードウェアの少なくとも一部を制御するソフトウェアとの組み合わせであってもよい。
近接センサ16は、スマートフォン1の近傍にある物体の存在、すなわち物体の近接を検知するセンサである。例えば近接センサ16は、周囲の物体までの距離を測定する測距センサである。具体的には近接センサ16は、ユーザの頭部がスマートフォン1から送信される無線信号の影響を無視できない程度にスマートフォン1に接近していることを検知できればよい。ここで、「ユーザの頭部がスマートフォン1から送信される無線信号の影響を無視できない程度にスマートフォン1に接近している」とは、例えば、スマートフォン1とユーザの頭部(耳)との距離が約2cm以内であることを示す。この場合近接センサ16は、自センサから2cm以内の距離にある物体を検知することができればよい。また近接センサ16は、検知結果を後述する状態判定部43(接触判定手段)に出力する。
近接センサ16は、スマートフォン1の近傍にある物体の存在、すなわち物体の近接を検知するセンサである。例えば近接センサ16は、周囲の物体までの距離を測定する測距センサである。具体的には近接センサ16は、ユーザの頭部がスマートフォン1から送信される無線信号の影響を無視できない程度にスマートフォン1に接近していることを検知できればよい。ここで、「ユーザの頭部がスマートフォン1から送信される無線信号の影響を無視できない程度にスマートフォン1に接近している」とは、例えば、スマートフォン1とユーザの頭部(耳)との距離が約2cm以内であることを示す。この場合近接センサ16は、自センサから2cm以内の距離にある物体を検知することができればよい。また近接センサ16は、検知結果を後述する状態判定部43(接触判定手段)に出力する。
タッチセンサ17は、ユーザの手などの物体の接触を検知するセンサである。例えば、タッチセンサ17は静電容量センサである。また、タッチセンサ17は、検知結果を状態判定部43に出力する。
ここで、図3を参照して、スマートフォン1における近接センサ16およびタッチセンサ17の配置を説明する。図3に示すように、タッチセンサ17は、スマートフォン1の表示部20がある面(正面)を形成する各辺のうち、長辺を正面と共有する2面(側面)に設けられる。これによりタッチセンサ17は、ユーザによるスマートフォン1の把持を検知することができる。図3の例では、左右両側面の下半分にタッチセンサ17が設けられているが、これに限定されず、側面全体にタッチセンサ17が設けられていてもよい。また、2面の側面のうち1面のみにタッチセンサ17が設けられていてもよい。さらに、タッチセンサが側面から正面の裏側の面(背面)にかけて設けられていてもよい。また、近接センサ16は、通話時にユーザの頭部に接触または最も近接する面に設けられる。図3の例では、近接センサ16は、スマートフォン1の正面に設けられる。さらに、ユーザは通話時にスマートフォン1におけるスピーカ18周辺を最もユーザ自身の頭部に接近させると考えられるため、近接センサ16はスピーカ18の近傍に設けられることが好ましい。
再び図1を参照して、記憶部15は、スマートフォン1にて使用される各種データを記憶する記憶デバイスである。記憶部15は、リダクション判定情報51および最大送信電力情報52を記憶している。
リダクション判定情報51は、サブアンテナ12が無線信号の送信に使用するバンド(周波数帯)が、無線信号の最大送信電力を制限すべきバンドであるか否かを特定するために使用される情報である。ここで、図4を参照して、リダクション判定情報51の詳細について説明する。図4は、リダクション判定情報51のデータ構造および具体例を示す図である。図4のリダクション判定情報51は、現在の無線通信の設定を示す情報(以下、設定情報)と、設定情報から特定されるバンドが、無線信号の最大送信電力を制限すべきバンドであるか否かを示す制限判定情報とを少なくとも対応付けている。なお、図4のようにリダクション判定情報51をテーブル形式の情報としたのは一例であり、リダクション判定情報51のデータ構造はこの例に限定されるものではない。
「設定情報」のカラムには、リダクション判定情報51に含まれる各レコードを識別するための情報が格納される。「バンド識別情報」のカラムには、無線通信で使用されるバンドを示すバンド識別情報が格納される。具体的には、当該カラムには、周波数帯を識別することができる情報が格納されればよい。例えば、本実施形態ではバンド識別情報として周波数帯を識別するアルファベットを格納している。「制限判定情報」のカラムには、「バンド識別情報」が示すバンドにおいて、最大送信電力の制限が必要であるか否かを示す情報が格納される。具体的には、当該周波数帯の最大送信電力が、人体頭部におけるSARが2.0w/kgより高くなる最大送信電力であるか否かを示す情報が格納される。本実施形態では、最大送信電力の制限が必要な場合に「○」を格納し、最大送信電力の制限が不要な場合に「×」を格納している。ただし、「制限判定情報」に格納される情報は最大送信電力の制限の要不要が識別できる情報であれば、この例に限定されない。「減衰量」のカラムには、最大送信電力の制限が必要である場合に、人体頭部におけるSARを2.0w/kg以下とするために必要な、最大送信電力の減衰量を示す情報が格納される。本実施形態では減衰量は数値であるが、これに限定されない。なお、減衰量が周波数帯の違いによらず一定である場合、「減衰量」のカラムは省略してもよい。
最大送信電力情報52は、使用されているバンドにおける、無線信号送信時の最大送信電力を特定するために使用される情報である。ここで、図5を参照して、最大送信電力情報52の詳細について説明する。図5は、最大送信電力情報52のデータ構造および具体例を示す図である。図5の最大送信電力情報52は、バンドを示すバンド識別情報と、メインアンテナ11およびサブアンテナ12の最大送信電力の設定値とを対応付けている。なお、図5のように最大送信電力情報52をテーブル形式の情報としたのは一例であり、最大送信電力情報52のデータ構造はこの例に限定されるものではない。
「バンド識別情報」のカラムには、上述したリダクション判定情報51における「バンド識別情報」と同様の情報が格納される。なお、「最大送信電力(メインアンテナ)」のカラムには、「バンド識別情報」にて特定されたバンドにおいて、メインアンテナ11を用いて無線信号を送信する場合の最大送信電力の設定値を示す情報が格納される。「最大送信電力(サブアンテナ)」のカラムには、「バンド識別情報」にて特定されたバンドにおいて、サブアンテナ12を用いて無線信号を送信する場合の最大送信電力の設定値を示す情報が格納される。
図1を参照して、制御部14は、スマートフォン1が備える各部を統括制御するものである。制御部14は、受信レベル判定部41、バンド特定部42、状態判定部43、送信アンテナ決定部44を含む。
受信レベル判定部41は、サブアンテナ12が無線信号を受信するときの電波強度が、メインアンテナ11が無線信号を受信するときの電波強度より強いか否かを判定するものである。具体的には、受信レベル判定部41は、無線通信部13から出力された、メインアンテナ11を介して受信した無線信号の電波強度(Lm)と、サブアンテナ12を介して受信した無線信号の電波強度(Ls)とを比較する。そして、サブアンテナ12を介して受信した無線信号の電波強度が強い場合、バンド特定部42に無線信号を送信するときに使用するバンドを特定するよう指示する。一方、メインアンテナ11を介して受信した無線信号の電波強度が強い場合、その旨を送信アンテナ決定部44に供給する。
バンド特定部42は、スマートフォンが無線信号を送信するときに使用するバンドを特定するものである。具体的には、バンド特定部42は、受信レベル判定部41からの指示を受けると、無線通信部13から、現在の無線通信の設定情報を取得する。そして、バンド特定部42は、記憶部15に記憶されているリダクション判定情報51を参照して、取得した設定情報に対応付けられたバンド識別情報を特定する。また、取得した設定情報および特定したバンド識別情報に対応付けられた制限判定情報を特定する。そして、制限判定情報が、最大送信電力の制限が必要であることを示している、換言すれば、「制限判定情報」に「○」が格納されている場合、当該制限判定情報に対応付けられているバンド識別情報および減衰量を送信アンテナ決定部44に供給するとともに、状態判定部43に、スマートフォン1がユーザの頭部に接触または近接しているか否かを判定するよう指示する。一方、制限判定情報が、最大送信電力の制限が不要であることを示している、換言すれば、「制限判定情報」に「×」が格納されている場合、その旨を送信アンテナ決定部44に供給する。
状態判定部43は、スマートフォン1がユーザの頭部に接触または近接しているか否かを判定するものである。具体的には、状態判定部43は、バンド特定部42からの指示を受けると、近接センサ16およびタッチセンサ17の検知結果を取得する。そして、近接センサ16が物体の近接を検知し、かつ、タッチセンサ17が物体の接触を検知している場合、スマートフォン1がユーザの頭部に接触または近接を検知したと判定する。ユーザの頭部に接触または近接を検知したと判定した場合、状態判定部43は、送信アンテナ決定部44に、メインアンテナ11における最大送信電力と、サブアンテナ12における制限後の最大送信電力(以下、制限電力)とを比較するよう指示する。一方、ユーザの頭部に接触または近接を検知していないと判定した場合、状態判定部43は、その旨を送信アンテナ決定部44に供給する。
送信アンテナ決定部44は、無線信号を外部機器に送信するときに使用するアンテナ(送信アンテナ)を決定するものである。具体的には、送信アンテナ決定部44は、状態判定部43からの指示を受けると、記憶部15に記憶されている最大送信電力情報52を参照して、バンド特定部42から供給されたバンド識別情報に対応付けられている、メインアンテナ11およびサブアンテナ12の最大送信電力の設定値を読み出す。そして、バンド特定部42から供給された減衰量の値をサブアンテナ12の最大送信電力の設定値から減算し、制限電力を算出する。そして、当該制限電力の値と、メインアンテナ11の最大送信電力の設定値とを比較し、いずれの値が大きいかを特定する。制限電力の値が大きい場合、送信アンテナ決定部44は、サブアンテナ12を送信アンテナとして決定し、その旨を無線通信部13に出力する。ここで、送信アンテナ決定部44は、サブアンテナ12を用いた無線信号の送信時に、最大送信電力が制限電力を超えないように制御する。これにより、ユーザが通話時にスマートフォン1をユーザ自身の頭部に接触または近接させている場合に、SARを2.0w/kg以下とすることができる。一方、メインアンテナ11の最大送信電力の設定値が大きい場合、送信アンテナ決定部44は、メインアンテナ11を送信アンテナとして決定し、その旨を無線通信部13に出力する。また、送信アンテナ決定部44は、受信レベル判定部41から、メインアンテナ11が無線信号を受信するときの電波強度が強いことを示す情報を供給された場合、メインアンテナ11を送信アンテナとして決定し、その旨を無線通信部13に出力する。また、送信アンテナ決定部44は、バンド特定部42から、最大送信電力の制限が不要であることを示す情報、または、状態判定部43から、ユーザの頭部に接触または近接していないと判定したことを示す情報を供給された場合、サブアンテナ12を送信アンテナとして決定し、その旨を無線通信部13に出力する。なお、これらの場合、最大送信電力の制限は不要であるため、サブアンテナ12を用いた無線信号の送信時に最大送信電力の制御は行わない。
次に、図6を参照して、スマートフォン1におけるアンテナ決定処理の流れを示す。図6は、スマートフォン1における処理の流れの一例を示すフローチャートである。ここでは、ユーザがスマートフォン1を用いて通話を行っている状態を例に挙げて説明する。なお、図6に示すアンテナ決定処理が開始する前には、初期状態としてメインアンテナ11を介して無線信号を送信する状態となっているものとする。
通話時において、無線通信部13は、通信終了の指示を待ち受けている状態となる(S1)。ここで、無線通信部13が通信終了の指示を受けると(S1でYES)、無線通信部13は通信を終了し、アンテナ決定処理は終了する。これに対して、通信終了の指示が無い限りは(S1でNO)、無線通信部13は通信を継続する。
無線通信部13は、メインアンテナ11およびサブアンテナ12を介して無線信号を受信すると、メインアンテナ11を介して受信した無線信号の電波強度(メインアンテナ電場強度)と、サブアンテナ12を介して受信した無線信号の電波強度(サブアンテナ電波強度)とを受信レベル判定部41に出力する。そして、受信レベル判定部41は、サブアンテナ12の受信レベルがメインアンテナより高いか否かを判定する(S2)。具体的には、受信レベル判定部41は、出力されたメインアンテナ電波強度とサブアンテナ電波強度とを比較し、サブアンテナ電波強度がメインアンテナ電波強度より強いか否かを判定する。ここで、メインアンテナ電波強度の方が強い場合(S2でNO)、受信レベル判定部41は、その旨を送信アンテナ決定部44に供給する。そして、送信アンテナ決定部44は、メインアンテナ11で無線信号を送信することを決定し、メインアンテナ11を示す情報を無線通信部13に供給する。無線通信部13は、当該情報を受けるとメインアンテナ11を介して無線信号を送信する(S9)。このとき、電波強度の制限(パワーリダクション)は行わない。
これに対して、サブアンテナ電波強度の方が強い場合(S2でYES)、受信レベル判定部41は、バンド特定部42に無線信号を送信するときに使用するバンドを特定するよう指示する。バンド特定部42は、当該指示を受けるとバンドを特定する(S3)。具体的には、バンド特定部42は、無線通信部13から、現在の無線通信の設定情報を取得する。そして、バンド特定部42は、記憶部15に記憶されているリダクション判定情報51を参照して、取得した設定情報に対応付けられたバンド識別情報を特定する。さらに、バンド特定部42は、特定したバンドはパワーリダクションが必要なバンドであるか否かを判定する(S4)。具体的には、バンド特定部42は、取得した設定情報および特定したバンド識別情報に対応付けられた制限判定情報を特定する。特定した制限判定情報が、パワーリダクションが不要なバンドである、すなわち、最大送信電力の制限が不要であるバンドであることを示している場合(S4でNO)、バンド特定部42はその旨を送信アンテナ決定部44に供給する。そして、送信アンテナ決定部44は、サブアンテナ12で無線信号を送信することを決定し、サブアンテナ12を示す情報を無線通信部13に供給する。無線通信部13は、当該情報を受けると無線信号を送信するアンテナをサブアンテナ12に切替える(S10)。そして、サブアンテナ12を介して無線信号を送信する(S11)。このとき、電波強度の制限(パワーリダクション)は行わない。
これに対して、パワーリダクションが必要なバンドである、すなわち、最大送信電力の制限が必要であるバンドであることを示している場合(S4でYES)、バンド特定部42は、当該制限判定情報に対応付けられているバンド識別情報および減衰量を送信アンテナ決定部44に供給するとともに、状態判定部43に、スマートフォン1がユーザの頭部に接触または近接しているか否かを判定するよう指示する。状態判定部43は、当該指示を受けると、頭部との接触または近接を検知したか否かを判定する(S5)。具体的には、状態判定部43は、近接センサ16およびタッチセンサ17の検知結果を取得する。そして、近接センサ16が物体の近接を検知し、かつタッチセンサ17が物体の接触を検知している場合、スマートフォン1がユーザの頭部に接触または近接を検知したと判定する。接触または近接を検知していないと判定した場合(S5でNO)、状態判定部43は、その旨を送信アンテナ決定部44に供給する。そして送信アンテナ決定部44は、サブアンテナ12で無線信号を送信することを決定し、サブアンテナ12を示す情報を無線通信部13に供給する。無線通信部13は、当該情報を受けると無線信号を送信するアンテナをサブアンテナ12に切替える(S10)。そして、サブアンテナ12を介して無線信号を送信する(S11)。このとき、電波強度の制限(パワーリダクション)は行わない。
これに対して、接触または近接を検知したと判定した場合(S5でYES)、状態判定部43は、送信アンテナ決定部44に、メインアンテナ11における最大送信電力とサブアンテナ12における制限電力とを比較するよう指示する。送信アンテナ決定部44は当該指示を受けると、パワーリダクション後のサブアンテナの最大送信電力(制限電力)が、パワーリダクションしないメインアンテナの最大送信電力より高いか否かを判定する(S6)。具体的には送信アンテナ決定部44は、記憶部15に記憶されている最大送信電力情報52を参照して、バンド特定部42から供給されたバンド識別情報に対応付けられている、メインアンテナ11およびサブアンテナ12の最大送信電力を読み出す。そして、バンド特定部42から供給された減衰量の値をサブアンテナ12の最大送信電力の設定値から減算し、制限電力を算出する。そして、当該制限電力の値とメインアンテナ11の最大送信電力の設定値とを比較し、いずれの値が大きいかを特定する。メインアンテナ11の最大送信電力の設定値が大きい場合(S6でNO)、送信アンテナ決定部44はメインアンテナ11で無線信号を送信することを決定し、メインアンテナ11を示す情報を無線通信部13に供給する。無線通信部13は、当該情報を受けるとメインアンテナ11を介して無線信号を送信する(S9)。このとき、電波強度の制限(パワーリダクション)は行わない。
これに対してサブアンテナ12の制限電力の値が大きい場合(S6でYES)、送信アンテナ決定部44はサブアンテナ12を送信アンテナとして決定し、その旨を無線通信部13に出力する。ここで送信アンテナ決定部44は、サブアンテナ12を用いた無線信号の送信時に、最大送信電力が制限電力を超えないように制御する。無線通信部13は、当該情報を受けると無線信号を送信するアンテナをサブアンテナ12に切替える(S7)。そして、パワーリダクションしながら、すなわち最大送信電力が制限電力を超えないように制御された状態で、サブアンテナ12を介して無線信号を送信する(S8、アンテナ制御ステップ)。この後アンテナ決定処理はS1の処理に戻る。
以上のように、本実施形態に係るスマートフォン1は、(A)サブアンテナ12の受信レベルがメインアンテナ11の受信レベルより高いか否か、(B)最大送信電力の制限(パワーリダクション)が必要なバンド(周波数帯)にて通信を行っているか否か、(C)ユーザがスマートフォン1をユーザ自身の頭部に接触または近接させている状態であるか否か、(D)サブアンテナ12を介して無線信号を送信する場合の、パワーリダクションした最大送信電力(制限電力)がメインアンテナ11を介して無線信号を送信する場合の最大送信電力より大きいか否か、の判定を行う。上記(A)の判定によって、サブアンテナ12を用いた方が良好に無線信号を送信できる可能性があるか否かを判定することができる。ここで、上記(A)は受信レベルの比較を行うので、電力消費なしで比較することができる。そのため、スマートフォン1の電力消費を抑えることができる。しかしながら、アンテナは最もよく受信する周波数と最もよく送信できる周波数とが異なるため、上記(A)の判定によってサブアンテナ12の受信レベルが高いと判定されても、送信時にサブアンテナ12を用いた方がよいとは限らない。そのため、スマートフォン1は上記(D)の判定を行う。これにより、サブアンテナ12を用いた方がよい状況を正しく特定することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係るスマートフォン2(携帯端末)は、図1に示すスマートフォン1と異なり、近接センサ16、タッチセンサ17、バンド特定部42、状態判定部43、およびリダクション判定情報51を有さない構成である。なお、スマートフォン2が使用可能なバンドは1つであり、当該バンドにおいてはパワーリダクションが必要であるとする。
本発明の他の実施形態について、図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係るスマートフォン2(携帯端末)は、図1に示すスマートフォン1と異なり、近接センサ16、タッチセンサ17、バンド特定部42、状態判定部43、およびリダクション判定情報51を有さない構成である。なお、スマートフォン2が使用可能なバンドは1つであり、当該バンドにおいてはパワーリダクションが必要であるとする。
スマートフォン2の受信レベル判定部41は、出力されたメインアンテナ電波強度とサブアンテナ電波強度とを比較する。そして、サブアンテナ電波強度の方が強い場合、送信アンテナ決定部44に、メインアンテナ11における最大送信電力と、サブアンテナ12における制限電力とを比較するよう指示する。送信アンテナ決定部44は、当該指示を受けると、記憶部15に記憶されている最大送信電力情報52を参照して、メインアンテナ11およびサブアンテナ12の最大送信電力を読み出す。そして、所定の減衰量の値をサブアンテナ12の最大送信電力の設定値から減算し、制限電力を算出する。以降の処理は、実施形態1にて説明したスマートフォン1の送信アンテナ決定部44と同様であるため、ここでの説明を省略する。
〔実施形態3〕
スマートフォン1において、状態判定部43が、ユーザの頭部にスマートフォン1が接触または近接しているか否かを判定するために使用するセンサは、近接センサ16およびタッチセンサ17に限定されない。例えばスマートフォン1は、近接センサ16に代えて、周囲の温度を測定する温度センサを備えてもよいし、周囲の照度を測定する照度センサを備えてもよい。つまり状態判定部43は、上記センサが検知した温度または照度が所定の範囲内であるか否かを判定することで、ユーザの頭部にスマートフォン1が接触または近接しているか否かを判定する。またスマートフォン1は、タッチセンサ17に代えて、圧電素子センサを備えてもよい。
スマートフォン1において、状態判定部43が、ユーザの頭部にスマートフォン1が接触または近接しているか否かを判定するために使用するセンサは、近接センサ16およびタッチセンサ17に限定されない。例えばスマートフォン1は、近接センサ16に代えて、周囲の温度を測定する温度センサを備えてもよいし、周囲の照度を測定する照度センサを備えてもよい。つまり状態判定部43は、上記センサが検知した温度または照度が所定の範囲内であるか否かを判定することで、ユーザの頭部にスマートフォン1が接触または近接しているか否かを判定する。またスマートフォン1は、タッチセンサ17に代えて、圧電素子センサを備えてもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
スマートフォン1および2の制御ブロック(特に受信レベル判定部41、バンド特定部42、状態判定部43、送信アンテナ決定部44)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、スマートフォン1および2は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
スマートフォン1および2の制御ブロック(特に受信レベル判定部41、バンド特定部42、状態判定部43、送信アンテナ決定部44)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、スマートフォン1および2は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る携帯端末(スマートフォン1、2)は、電波の送受信を行うための複数のアンテナと、これら複数のアンテナを用いて無線信号を送信する無線送信手段(無線通信部13)とを備える携帯端末であって、上記複数のアンテナのうち使用時にユーザの頭部に近接する位置に備えられた第1のアンテナ(サブアンテナ12)において受信時の電波強度が上記第1のアンテナと異なる第2のアンテナ(メインアンテナ11)の上記電波強度より強く、かつ、上記第1のアンテナにおいて送信時の最大送信電力を制限した制限電力が上記第2のアンテナの上記最大送信電力よりも大きいとき、上記第1のアンテナを用いて、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記無線送信手段に上記無線信号を送信させるアンテナ制御手段(送信アンテナ決定部44)を備える。
本発明の態様1に係る携帯端末(スマートフォン1、2)は、電波の送受信を行うための複数のアンテナと、これら複数のアンテナを用いて無線信号を送信する無線送信手段(無線通信部13)とを備える携帯端末であって、上記複数のアンテナのうち使用時にユーザの頭部に近接する位置に備えられた第1のアンテナ(サブアンテナ12)において受信時の電波強度が上記第1のアンテナと異なる第2のアンテナ(メインアンテナ11)の上記電波強度より強く、かつ、上記第1のアンテナにおいて送信時の最大送信電力を制限した制限電力が上記第2のアンテナの上記最大送信電力よりも大きいとき、上記第1のアンテナを用いて、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記無線送信手段に上記無線信号を送信させるアンテナ制御手段(送信アンテナ決定部44)を備える。
ここで、複数のアンテナのうち使用時にユーザの頭部に近接する位置に備えられた第1のアンテナにおいて受信時の電波強度が第2のアンテナの上記電波強度より強く、かつ、上記第1のアンテナにおいて送信時の最大送信電力を制限した制限電力が第2のアンテナの上記最大送信電力よりも大きいときとは、ユーザの頭部に近接した第1のアンテナを用いて電波を送信する必要があり、かつ、当該第1のアンテナから送信される電波が人体に悪影響を及ぼす可能性がある場合である。この場合、上記構成では、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記第1のアンテナにより上記無線信号を送信するようになっている。つまり、最大送信電力を制限する必要がある第1のアンテナについて、制限する必要がある場合のみ最大送信電力を制限することができる。従って、ユーザの頭部に近接した第1のアンテナを用いて電波を送信する必要がある場合であっても、ユーザの頭部に悪影響を及ぼすことなく、無線信号を送信することができる。
本発明の態様2に係る携帯端末は、上記態様1において、上記アンテナ制御手段はさらに、上記第1のアンテナが上記無線信号を送信するときに使用する周波数帯が、上記制限電力を超えないように上記無線信号を送信する必要がある周波数帯であるとき、上記第1のアンテナを用いて、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記無線送信手段に上記無線信号を送信させる一方、上記制限電力を超えないように上記無線信号を送信する必要がない周波数帯であるとき、上記最大送信電力を制限しないものであってもよい。
上記の構成によれば、さらに第1のアンテナが無線信号を送信するときに使用する周波数帯が、制限電力を超えないように無線信号を送信する必要がある周波数帯である場合に、最大送信電力が制限電力を超えないように無線信号を送信する。一方、第1のアンテナを介して無線信号を送信する場合であっても、使用する周波数帯が最大送信電力を制限する必要が無い周波数帯である場合は、最大送信電力を制限しない。よって、最大送信電力を制限すべき状況を、より正確に判定して、最大送信電力を制限することができる。
本発明の態様3に係る携帯端末は、上記態様1または2において、自端末がユーザの頭部に接触または近接しているか否かを判定する接触判定手段(状態判定部43)をさらに備え、上記アンテナ制御手段はさらに、上記接触判定手段によって自端末がユーザの頭部に接触または近接していると判定されたとき、上記第1のアンテナを用いて、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記無線送信手段に上記無線信号を送信させる一方、上記接触または近接していないと判定されたとき、上記最大送信電力を制限しないものであってもよい。
上記の構成によれば、さらに自端末がユーザの頭部に接触または近接していると判定された場合に、最大送信電力が制限電力を超えないように無線信号を送信する。一方、第1のアンテナを介して無線信号を送信する場合であっても、自端末がユーザの頭部に接触または近接していない場合、すなわち、最大送信電力を制限する必要が無い場合は、最大送信電力を制限しない。よって、最大送信電力を制限すべき状況を、より正確に判定して、最大送信電力を制限することができる。
本発明の態様4に係る携帯端末は、上記態様3において、自端末の使用時にユーザの頭部に接触または近接する位置に備えられ、自端末が物体に接触または近接していることを検知する第1のセンサ(近接センサ16)と、自端末がユーザの手によって把持されていることを検知する第2のセンサ(タッチセンサ17)と、をさらに備え、上記接触判定手段は、上記第1のセンサが、自端末が物体に接触または近接していることを検知し、かつ上記第2のセンサが、自端末がユーザの手によって把持されていることを検知したとき、自端末がユーザの頭部に接触または近接していると判定してもよい。
上記の構成によれば、ユーザが自端末を把持し、自端末を頭部に接触または近接させている状況を正確に検知することができる。よって、第1のアンテナがユーザの頭部に近接している状況、換言すれば最大送信電力を制限すべき状況を正確に判定することができる。
本発明の態様5に係る携帯端末の制御方法は、電波の送受信を行うための複数のアンテナと、これら複数のアンテナを用いて無線信号を送信する無線送信手段とを備える携帯端末の制御方法であって、上記複数のアンテナのうち使用時にユーザの頭部に近接する位置に備えられた第1のアンテナにおいて受信時の電波強度が上記第1のアンテナと異なる第2のアンテナの上記電波強度より強く、かつ、上記第1のアンテナにおいて送信時の最大送信電力を制限した制限電力が上記第2のアンテナの上記最大送信電力よりも大きいとき、上記第1のアンテナを用いて、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記無線送信手段に上記無線信号を送信させるアンテナ制御ステップ(ステップS8)を含む。
この制御方法によれば、態様1に係る携帯端末と同様の作用効果を奏する。
本発明の各態様に係る携帯端末は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記携帯端末が備える各手段として動作させることにより上記携帯端末をコンピュータにて実現させる携帯端末の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、複数のアンテナを備え、外部機器に無線信号を送信する携帯端末に利用することができ、特にスマートフォン、携帯電話などに好適である。
1 スマートフォン(携帯端末)、2 スマートフォン(携帯端末)、11 メインアンテナ(第2のアンテナ)、12 サブアンテナ(第1のアンテナ)、13 無線通信部(無線送信手段)、16 近接センサ(第1のセンサ)、17 タッチセンサ(第2のセンサ)、43 状態判定部(接触判定手段)、44 送信アンテナ決定部(アンテナ制御手段)
Claims (6)
- 電波の送受信を行うための複数のアンテナと、これら複数のアンテナを用いて無線信号を送信する無線送信手段とを備える携帯端末であって、
上記複数のアンテナのうち使用時にユーザの頭部に近接する位置に備えられた第1のアンテナにおいて受信時の電波強度が上記第1のアンテナと異なる第2のアンテナの上記電波強度より強く、かつ、上記第1のアンテナにおいて送信時の最大送信電力を制限した制限電力が上記第2のアンテナの上記最大送信電力よりも大きいとき、上記第1のアンテナを用いて、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記無線送信手段に上記無線信号を送信させるアンテナ制御手段を備えることを特徴とする携帯端末。 - 上記アンテナ制御手段はさらに、
上記第1のアンテナが上記無線信号を送信するときに使用する周波数帯が、上記制限電力を超えないように上記無線信号を送信する必要がある周波数帯であるとき、上記第1のアンテナを用いて、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記無線送信手段に上記無線信号を送信させる一方、上記制限電力を超えないように上記無線信号を送信する必要がない周波数帯であるとき、上記最大送信電力を制限しないことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。 - 自端末がユーザの頭部に接触または近接しているか否かを判定する接触判定手段をさらに備え、
上記アンテナ制御手段はさらに、上記接触判定手段によって自端末がユーザの頭部に接触または近接していると判定されたとき、上記第1のアンテナを用いて、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記無線送信手段に上記無線信号を送信させる一方、上記接触または近接していないと判定されたとき、上記最大送信電力を制限しないことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯端末。 - 自端末の使用時にユーザの頭部に接触または近接する位置に備えられ、自端末が物体に接触または近接していることを検知する第1のセンサと、
自端末がユーザの手によって把持されていることを検知する第2のセンサと、をさらに備え、
上記接触判定手段は、上記第1のセンサが、自端末が物体に接触または近接していることを検知し、かつ上記第2のセンサが、自端末がユーザの手によって把持されていることを検知したとき、自端末がユーザの頭部に接触または近接していると判定することを特徴とする請求項3に記載の携帯端末。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の携帯端末としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
- 電波の送受信を行うための複数のアンテナと、これら複数のアンテナを用いて無線信号を送信する無線送信手段とを備える携帯端末の制御方法であって、
上記複数のアンテナのうち使用時にユーザの頭部に近接する位置に備えられた第1のアンテナにおいて受信時の電波強度が上記第1のアンテナと異なる第2のアンテナの上記電波強度より強く、かつ、上記第1のアンテナにおいて送信時の最大送信電力を制限した制限電力が上記第2のアンテナの上記最大送信電力よりも大きいとき、上記第1のアンテナを用いて、上記最大送信電力が上記制限電力を超えないように、上記無線送信手段に上記無線信号を送信させるアンテナ制御ステップを含むことを特徴とする携帯端末の制御方法。
Priority Applications (1)
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JP2014167855A JP2016046601A (ja) | 2014-08-20 | 2014-08-20 | 携帯端末、制御プログラム、および携帯端末の制御方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2014
- 2014-08-20 JP JP2014167855A patent/JP2016046601A/ja active Pending
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