JP2016046174A - 圧着端子、端子付き電線、ワイヤハーネス、圧着端子の製造方法および板材の溶接方法 - Google Patents

圧着端子、端子付き電線、ワイヤハーネス、圧着端子の製造方法および板材の溶接方法 Download PDF

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【課題】良好な溶接を行うことが可能な圧着端子、端子付き電線、ワイヤハーネス、圧着端子の製造方法および板材の溶接方法を提供する。
【解決手段】突き合わせ界面Tdの溶接が行われる溶接前圧着端子Tbにおけるバレル部Tvは、¥封止部Tf、傾斜部Ts、および筒体部Tpを備えている。レーザ光LBは、封止部Tfおよび筒体部Tpに対して垂直に照射される。レーザ光の照射位置Lpの移動軌跡LLを、バレル部Tvにおける筒体部Tpに平行な直線である水平な直線となるようにレーザ光を掃引する。傾斜部Tsが封止部Tfに対してなす角度を70度以下とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動車用ワイヤハーネスの接続を担う圧着端子、端子付き電線、ワイヤハーネス、圧着端子の製造方法および板材の溶接方法に関するものである。
自動車の車内配線にはワイヤハーネスが多用されている。ワイヤハーネスは、車内配線の仕様に合わせて複数の被覆電線を集合部品化したものである。各被覆電線の端末には、たとえば圧着端子が圧着されている。圧着端子をワイヤハーネスの電線端末に接続する場合、電線端末の絶縁被覆層を皮剥ぎして芯線を露出させ、芯線露出部に圧着端子の芯線バレルを加締め圧着することにより、電線端末と圧着端子との電気的接続がなされる。そして、圧着端子との接続部から電線内への水分の浸入による芯線の腐食を防止するべく、圧着端子と電線端末との接続部が樹脂封止される(特許文献1、特許文献2参照)。
特開2001−167821号公報 特開2012−069449号公報
しかし、圧着端子と電線端末との接続部を樹脂封止することがワイヤハーネスの製造単価を増加させる要因となっている。これは使用される樹脂そのものが高価であることに加え、樹脂モールド処理あるいはコーティング処理の工程で、樹脂の流し込みや硬化に時間を要することによる。
そこで、圧着端子の電線接続部(圧着部)をプレス成型により筒状に曲げ加工し、その筒状に曲げ加工した部分にできる板材両端の突き合わせ界面全体をレーザ溶接により接合し、さらには、筒状に曲げ加工した部分の一端側をレーザ溶接により接合して封止することによって封止部を形成し、電線接続部を密閉構造にする試みがなされている。レーザ溶接は、レーザ照射装置を移動させることによって行うことができる。
しかし、突き合わせ界面の形状によっては、良好な溶接ができない。良好な溶接を行うためには、レーザ照射装置による照射位置を複雑に移動させなければならず、レーザ照射位置の制御が困難となるという問題があった。
そこで、本発明の課題は、良好な溶接を行うことが可能な圧着端子、端子付き電線、ワイヤハーネス、圧着端子の製造方法および板材の溶接方法を提供することにある。
本発明に係る圧着端子は、被覆電線の導体部分に対する圧着接続を許容する圧着部を備える圧着端子であって、金属製の板材における側辺同士を互いに並置して形成された筒体の胴部と、前記筒体における長手方向の一端側の開口部を閉塞して形成された閉塞部と、前記胴部と前記閉塞部との間に形成された傾斜部と、を備え、前記閉塞部に対する前記傾斜部の角度は70度以下であることを特徴とする。
前記閉塞部に対する前記傾斜部の角度は30〜60度であることが好ましい。
前記胴部、前記傾斜部および前記閉塞部の厚さが、0.2mm〜0.6mmであることが好ましい。
前記板材は、銅又は銅合金製であることが好ましい。
本発明に係る端子付き電線は、前記圧着端子と前記被覆電線とを接続した端子付き電線であって、前記被覆電線の導体部分がアルミニウム又はアルミニウム合金からなることを特徴とする。
本発明に係るワイヤハーネスは、前記端子付き電線を複数束ねて構成したことを特徴とする。
本発明に係る圧着端子の製造方法は、被覆電線の導体部分に対する圧着接続を許容する圧着部を備える圧着端子の製造方法であって、金属製の板材における側辺同士を互いに並置して形成された筒体における長手方向の一端側の開口部を閉塞して閉塞部を形成し、前記筒体の胴部と前記閉塞部との間に傾斜部を形成することによって成形され、胴部と傾斜部と閉塞部とを備えるバレル部材を設け、前記胴部と略平行にレーザ照射手段を移動させながら、前記レーザ照射手段から前記筒体の側辺同士が並置された位置に対してレーザ照射して、前記バレル部材における側辺を溶接するものであり、前記閉塞部に対する前記傾斜部の角度を70度以下に設定することを特徴とする。
本発明に係る板材の溶接方法は、水平部材と傾斜部材とを有し、前記水平部材に対する前記傾斜部材の角度が70度以下である板材を形成し、前記板材における側辺同士を互いに並置し、前記水平部材と略平行にレーザ照射手段を移動させながら、前記レーザ照射手段から前記板材の側辺同士が並置された位置に対してレーザ照射して、前記板材を溶接することを特徴とする。
本発明に係る圧着端子、圧着端子の製造方法および板材の溶接方法によれば、良好な溶接を行うことができる。
圧着端子に被覆電線を接続する状態を示す斜視図である。 圧着端子の平面図である。 圧着端子の製造装置の構成を示す構成図である。 (a)は、銅条を示す平面図、(b)は、一次プレス後の連鎖端子を示す平面図、(c)は、二次プレス後の連鎖端子を示す平面図である。 (a)は、溶接前圧着端子の溶接を行う状態の側面図である。(b)は、溶接前圧着端子の溶接を行う状態の断面図である。 他の溶接前圧着端子の溶接を行う状態の側面図である。 板材同士の溶接を行う状態の斜視図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。図1は、圧着端子に被覆電線を接続する状態を示す斜視図、図2は、圧着端子の平面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る圧着端子10は、雌型圧着端子であり、ボックス部20および圧着部30を備えている。圧着端子10の圧着部30は、被覆電線50の導体部分であるアルミニウム芯線51に対する圧着接続を許容しており、圧着部30には、被覆電線50が圧着される。
圧着端子10における圧着部30には被覆電線50が接続されている。被覆電線50は、アルミニウム芯線51を備えており、アルミニウム芯線51が絶縁被覆52で被覆されて構成されている。アルミニウム芯線51は、アルミニウム素線を束ねて構成されている。さらに、被覆電線50の被覆先端50aよりも前方は、絶縁被覆52からアルミニウム芯線51が露出した電線露出部51aとされている。アルミニウム芯線51は、断面が0.75mmとなるように、アルミニウム合金線を撚って構成されている。
圧着端子10におけるボックス部20は、倒位の中空四角柱体の箱状に構成されている。ボックス部20の内部には、弾性接触片21が設けられている。弾性接触片21は、長手方向Xの後方に向かって折り曲げられ、ボックス部20に挿入される図示しない雄型端子の挿入タブに接触する。また、ボックス部20は、底面部22の長手方向Xと直交する幅方向Yの両側部に連設された側面部23を重なり合うように折り曲げて、長手方向Xの先端側から見て略矩形状に構成している。
なお、本実施形態において、長手方向Xとは、図1に示すように、圧着部30を圧着して接続する被覆電線50の長手方向と一致する方向であり、幅方向Yは長手方向Xに対して略水平な平面上で交差する方向である。また、圧着部30に対するボックス部20の側を前方とし、逆に、ボックス部20に対する圧着部30の側を後方としている。さらに、ボックス部20と圧着部30とを連結する連結部40には、後方に行くにしたがって上昇する傾斜からなる裏面側傾斜部41が形成されている。
また、圧着端子10における圧着前の圧着部30は、圧着面31および圧着面31の幅方向Yの両側に延出したバレル構成片32を丸めた端部32a同士を突き合せし、図2に示すように、端部32a同士を溶接して筒体として形成されている。さらに、圧着部30の後方視形状は略O型とされている。なお、バレル構成片32の長手方向Xの長さは、被覆電線50の長手方向X前方側の先端である被覆先端50aから、長手方向Xの前方で露出する電線露出部51aの長手方向Xの露出長さより長く形成されている。
圧着部30における被覆圧着筒状部30aの内面には、幅方向Yの溝である被覆用係止溝33aが形成されている。被覆用係止溝33aは圧着面31の全周にわたって連続する環状の溝を形成している。被覆用係止溝33aは、このような形状で形成されることにより、圧着状態において、被覆電線50が食い込むようにされている。
また、電線圧着筒状部30bの内面には、幅方向Yの溝である電線用係止溝33bが、長手方向Xに所定間隔を隔てて3本形成されている。電線用係止溝33bは、断面矩形凹に構成されているとともに、圧着面31の周方向途中位置まで連続する環状の溝を形成している。電線用係止溝33bがこのような形状とされることにより、圧着状態において、電線用係止溝33bにアルミニウム芯線51が食い込むこととなる。こうして、圧着部30とアルミニウム芯線51との導通性を向上している。
圧着端子10の板厚は、0.2mm〜0.6mmであることが好ましい。板厚が0.2mm未満であると、端子の強度自体が低下するおそれがある。一方、板厚が0.6mmを超えると、ビードにおいて未貫通箇所が生じる場合がある。
また、圧着端子10の材質は、銅又は銅合金であることが好ましい。銅合金としては、例えば、黄銅、りん青銅、コルソン系銅合金等が挙げられる。また、他の銅合金組成の例としては、例えば、Cu−Sn−Cr系銅合金、Cu−Sn−Zn−Cr系銅合金、Cu−Sn−P系銅合金、Cu−Sn−P−Ni系銅合金、Cu−Fe−Sn−P系銅合金、Cu−Mg−P系銅合金、Cu−Fe−Zn−P系銅合金などを挙げることができる。特に、Niを2.0〜2.8質量%、Siを0.45〜0.6質量%、Znを0.4〜0.55質量%、Suを0.1〜0.25質量%、Mgを0.05〜0.2質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物である銅合金が好ましい。
本実施形態では、圧着部30によって圧着端子10と被覆電線50とが接続されることにより、端子付き電線が形成される。また、端子付き電線を複数束ねて、コネクタに挿入することによりワイヤハーネスが形成される。
次に、本実施形態に係る圧着端子の製造方法について、図3を用いて当該製造方法を実施する装置を説明するとともに、図4を用いて圧着端子の製造手順を説明する。
図3に示すように、本実施形態に係る圧着端子の製造装置Mは、図中左側の送り方向上流側から順に配設された、巻出しローラ1と、加工手段であるプレス機2と、レーザ溶接機3と、レーザ加工性検査機4と、巻取りローラ5と、を備えている。さらには、これらの動作が同期するように制御されている。
製造装置Mにおける巻出しローラ1は、ロール状に巻回された被加工対象物である銅条Cを所定の速度で巻き出して供給する機構である。巻出しローラ1は、プレス機2によって成型される図4(b)に示す曲げ加工前圧着端子Taの間隔Lに相当する一定のピッチと、主としてプレス機2におけるプレス加工タイミングを加味して、銅条Cを連続的に送り出す。ただし、後述のように、プレス機2において、銅条Cはプレス加工のタイミングに合わせて間欠的に搬送される。そのため、図3で示すように、巻出しローラ1とプレス機2との間では、銅条Cに一定のたるみを持たせている。
プレス機2は、巻出しローラ1から送られる銅条Cを、図示しない送り機構により間欠的に搬送しながら、打ち抜きや曲げ加工等のプレス成型を施して連鎖端子T2を形成する装置である。
具体的には、ロール状から巻き出された図4(a)に示す銅条Cに対して、一次プレスとして、打ち抜き加工を施すことによって、図4(b)に示す最終プレス加工前連鎖端子T1が形成される。最終プレス加工前連鎖端子T1における上下キャリア部C1,C2には、搬送時に位置決めを行うため図示しないピンを挿入する送り穴Hが所定ピッチで複数(ここでは連鎖端子T2の位置に合わせて一つずつ)設けられている。
続いて、二次プレスとして、曲げ加工を施すことによって、図4(c)に示す連鎖端子T2が形成される。この連鎖端子T2では、下キャリア部C2は溶接前圧着端子Tbから切断除去されており、上キャリア部C1のみを有する状態となる。また、バレル部Tvとコネクタ部Tcとは、曲げ加工により、図1に示すように、それぞれ筒状と箱状に形成された状態となる。この状態において、バレル部Tvには、筒状の曲げ加工した部分にできる突き合わせ界面Tdが形成される。
レーザ溶接機3は、連鎖端子T2における曲げ加工によって形成された突き合わせ界面Tdと封止部Tfとを、レーザ溶接により接合して図1および図2に示す圧着部30を密閉構造にする装置である。レーザ溶接機3の構成およびレーザ溶接機3によるレーザ溶接の方法については、後に詳しく説明する。
レーザ加工性検査機4は、レーザ溶接された圧着端子10の加工性の検査を行う装置である。具体的には、レーザ溶接機3においてレーザ溶接された突き合わせ界面Tdにおける溶接具合について、CCDカメラ等の撮像手段により、溶接位置の軸方向での位置ずれ量やビード幅が許容範囲内かを判定するものである。
巻取りローラ5は、巻出しローラ1と同様の速度で、連鎖端子T2の巻き取りを行う機構である。なお、巻取りローラ5においても、巻出しローラ1と同様に、前工程のレーザ溶接機3またはレーザ加工性検査機4において、連鎖端子T2がレーザ加工または検査処理のタイミングに合わせて間欠的に搬送されるため、図3で示すように、巻取りローラ5とレーザ加工性検査機4との間では、連鎖端子T2に一定のたるみを持たせて、間欠搬送と連続搬送との搬送タイミングの相違を吸収するようにしている。
なお、上述のように、説明の便宜上、レーザ溶接機3とレーザ加工性検査機4とを別の装置として分けて構成する例を示しているが、レーザ溶接機3の中にレーザ加工性検査機4の機能を組み込むことも可能である。
本実施形態に係る圧着端子の製造方法の概要を説明すると、図4(a)に示す銅条Cについて、プレス機2によってプレス加工を施すプレス工程、およびレーザ溶接機3によってレーザ溶接を施す溶接工程を経て、図1および図2に示す圧着端子10を製造する。銅条Cは、表面が錫メッキ(Snメッキ)された黄銅等の銅合金条からなる金属製の加工前板材である。
プレス工程では、図4(b)に示すように、銅条Cに対して打ち抜き加工を施して最終プレス加工前連鎖端子T1を形成する。最終プレス加工前連鎖端子T1は、加工後に圧着端子10となる複数の曲げ加工前圧着端子Ta、並びに複数の曲げ加工前圧着端子Taを接続し搬送時に支持される上キャリア部C1および下キャリア部C2によって構成されている。上キャリア部C1は、曲げ加工前圧着端子Taの上部に配置された帯状の保持部材となる。また、下キャリア部C2は、板材となる曲げ加工前圧着端子Taの下部に配置される。
さらに、プレス工程では、最終プレス加工前連鎖端子T1における曲げ加工前圧着端子Taについて、曲げ加工を施し、図4(c)に示すように、バレル部材となるバレル部Tvとコネクタ部Tcとを備える溶接前圧着端子Tbを形成する。バレル部Tvは、バレル部Tvの側辺同士が互いに並置されて形成された筒体、具体的には側辺同士が付き合わされた筒体となる。それから、バレル部Tvにおける長手方向の一端側であるコネクタ部Tc側の端部を押圧して押し潰し、バレル部Tvにおけるコネクタ部Tc側の開口部を閉塞して閉塞部とする。さらに、バレル部Tvの端部を押し潰すことにより、コネクタ部Tc側に傾斜部Tsを形成し、押し潰されずに残った筒状の部分を筒体部Tpとする。また、傾斜部Tsの先端部が封止部Tfとなる。続いて、溶接工程において、レーザ溶接機3によって、筒体部Tpの突き合わせ部や封止部Tfを溶接する。こうして、図1および図2に示す圧着端子10を製造する。ここで、プレス工程について簡易的に説明しているが、通常のプレス機を用いてプレス加工、曲げ加工を組み合わせて製造を行ってもよい。
次に、図5を用いてバレル部Tvの突き合わせ界面Tdの溶接について説明する。図5(a)は、溶接前圧着端子の溶接を行う状態の側面図であり、図5(b)は、溶接前圧着端子の溶接を行う状態の断面図である。突き合わせ界面Tdの溶接が行われる溶接前圧着端子Tbにおけるバレル部Tvは、図5(a)に示すように、封止部Tf、傾斜部Ts、および筒体部Tpを備えている。レーザ光LBは、封止部Tfおよび筒体部Tpに対して垂直に照射される。レーザ光の照射位置Lpの移動軌跡(以下「レーザ軌跡」という)LLを、バレル部Tvにおける筒体部Tpに平行な直線である水平な直線となるようにレーザ光を掃引する。この場合、レーザ光は直線状に移動するので、レーザ照射位置の制御が困難となることを抑制することができる。レーザ出力は100〜1000W、ビームスポット径は20μm〜90μmとするのが好ましい。なお、ここで言うビームスポット径とは、前記筒状体の外表面にレーザ光を集光した際のレーザ出力分布の中心値に対して1/e2となる出力値のビーム直径のことである。レーザ光の掃引速度は、100〜500mm/secであることが好ましい。
図5(b)に示すように、傾斜部Tsが封止部Tfに対してなす角度をθとすると、バレル部Tvの板厚がtであるとき、傾斜部Tsの溶接に係る実際板厚t’は、t/cosθとなる。例えば、傾斜部Tsの角度が60℃である場合、実際板厚は、板厚の2倍となる。また、傾斜部Tsの溶接では、ビームスポットが楕円になり、傾斜部Tsにおける照射面積は、封止部Tfおよび筒体部Tpにおける照射面積の1/cosθ倍である。傾斜部Tsが封止部Tfに対してなす角度を70度以下とすることにより、良好な溶接を行うことができる。また、バレル部Tvへ被覆電線を挿入した際に、傾斜部Tsに沿うようにアルミニウム芯線が配置されるため、良好な電気接続を確保することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、上述したように、ボックス部20と圧着部30で構成する圧着端子10で構成したが、圧着部30を有する圧着端子であれば、上述の圧着端子10におけるボックス部20に挿入接続する挿入タブと圧着部30とで構成する雄型圧着端子でもよく、また、圧着部30のみで構成し、複数本のアルミニウム芯線51を束ねて接続するための圧着端子であってもよい。
さらに、圧着端子10は、銅合金によって構成しているが、アルミニウムまたはアルミニウム合金など、その他の金属によって構成することもできる。また、上記実施形態では、側辺同士を互いに並置する態様を突き合わせとしているが、突き合わせに限らず、たとえば重ね合わせなどとすることもできる。この場合、突き合わせ溶接ではなく、重ね合わせ溶接が施される。
他方、上記実施形態では、封止部Tfと傾斜部Tsとの接続部分および傾斜部Tsと筒体部Tpとの接続部分はいずれも角形状とされている。これに対して、封止部Tfと傾斜部Tsとの接続部分および傾斜部Tsと筒体部Tpとの接続部分の一方または両方を曲線形状(R形状)とすることもできる。
さらに、本発明は、防水や止水処理が必要な銅電線などのアルミニウム以外の金属製の電線にも適用することができる。また、電線径は0.75mmに限定されることなく、それ以上それ以下の電線径にも対応可能である。さらに、材料の表面メッキはSn以外の金属メッキでもよく、また下地メッキを施していてもよい。さらに、係止溝はなくてもよく、あるいは複数本あってもよい。この係止溝は、凹(溝)状であるが、凹状の係止溝に代えて凸状の突起を形成することもできる。これらの係止溝や突起の断面形状は菱形や平行四辺形、三角形、丸型などとすることもできる。
また、上記実施形態では、溶接前圧着端子において筒体部と封止部との間に傾斜部が形成された例を示したが、図6に示すように、複数(例えば、2つ)の傾斜部を有していてもよい。傾斜部以外は上記実施形態と同様に、レーザ光LBは、封止部および筒体部に対して垂直に照射される。レーザ光の照射位置Lpの移動軌跡LLを、筒体部Tpに平行な直線である水平な直線となるようにレーザ光を掃引する。
さらに、上記実施形態では、封止部と傾斜部と筒体部とを備えたバレル部材における側辺を溶接する例を示したが、溶接対象は筒状に限定されない。図7に示すように、段差を有する板材であれば、筒状でなくても、同様の溶接方法を適用することができる。まず、第1の水平部材61と、傾斜部材62と、第2の水平部材63とから構成される板材において、第1の水平部材61に対する傾斜部材62の角度が70度以下になるように形成する。このとき、第1の水平部材61と第2の水平部材63とは略平行である。板材60の側辺同士を互いに並置し、第1の水平部材61又は第2の水平部材と略平行にレーザ照射手段を移動させながら、レーザ照射手段から板材60の側辺同士が並置された位置に対してレーザ照射する。これにより、段差を有する板材の側辺同士を良好に溶接することができる。
1…巻出しローラ
2…プレス機
3…レーザ溶接機
4…レーザ加工性検査機
5…巻取りローラ
10…圧着端子
20…ボックス部
21…弾性接触片
22…底面部
23…側面部
30…圧着部
30a…被覆圧着筒状部
30b…電線圧着筒状部
30c…封止部
30d…傾斜部
31…圧着面
32…バレル構成片
32a…端部
33a…被覆用係止溝
33b…電線用係止溝
40…連結部
41…裏面側傾斜部
50…被覆電線
50a…被覆先端
51…アルミニウム芯線
51a…電線露出部
52…絶縁被覆
60…板材
61…第1の水平部材
62…傾斜部材
63…第2の水平部材
C…銅条
C1…上キャリア部
C2…下キャリア部
T1…最終プレス加工前連鎖端子
T2…連鎖端子
Ta…曲げ加工前圧着端子
Tb…溶接前圧着端子
Tv…バレル部
Tc…コネクタ部
Ts…傾斜部
Tp…筒体部
Tf…封止部
Td…突き合わせ界面
LB…レーザ光
Lp…レーザ光の照射位置
LL…レーザ軌跡
M…製造装置
H…送り穴
X…長手方向
Y…幅方向

Claims (8)

  1. 被覆電線の導体部分に対する圧着接続を許容する圧着部を備える圧着端子であって、
    金属製の板材における側辺同士を互いに並置して形成された筒体の胴部と、
    前記筒体における長手方向の一端側の開口部を閉塞して形成された閉塞部と、
    前記胴部と前記閉塞部との間に形成された傾斜部と、を備え、
    前記閉塞部に対する前記傾斜部の角度は70度以下であることを特徴とする圧着端子。
  2. 前記閉塞部に対する前記傾斜部の角度は30〜60度であることを特徴とする、請求項1に記載の圧着端子。
  3. 前記胴部、前記傾斜部および前記閉塞部の厚さが、0.2mm〜0.6mmであることを特徴とする、請求項1に記載の圧着端子。
  4. 前記板材は、銅又は銅合金製であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の圧着端子。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の圧着端子と前記被覆電線とを接続した端子付き電線であって、
    前記被覆電線の導体部分がアルミニウム又はアルミニウム合金からなることを特徴とする端子付き電線。
  6. 請求項5に記載の端子付き電線を複数束ねて構成したことを特徴とするワイヤハーネス。
  7. 被覆電線の導体部分に対する圧着接続を許容する圧着部を備える圧着端子の製造方法であって、
    金属製の板材における側辺同士を互いに並置して形成された筒体における長手方向の一端側の開口部を閉塞して閉塞部を形成し、前記筒体の胴部と前記閉塞部との間に傾斜部を形成することによって成形され、胴部と傾斜部と閉塞部とを備えるバレル部材を設け、
    前記胴部と略平行にレーザ照射手段を移動させながら、前記レーザ照射手段から前記筒体の側辺同士が並置された位置に対してレーザ照射して、前記バレル部材における側辺を溶接するものであり、
    前記閉塞部に対する前記傾斜部の角度を70度以下に設定することを特徴とする圧着端子の製造方法。
  8. 水平部材と傾斜部材とを有し、前記水平部材に対する前記傾斜部材の角度が70度以下である板材を形成し、
    前記板材における側辺同士を互いに並置し、
    前記水平部材と略平行にレーザ照射手段を移動させながら、前記レーザ照射手段から前記板材の側辺同士が並置された位置に対してレーザ照射して、前記板材を溶接することを特徴とする、板材の溶接方法。
JP2014171004A 2014-08-25 2014-08-25 圧着端子の製造方法、端子付き電線の製造方法及びワイヤハーネスの製造方法 Active JP6362475B2 (ja)

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