JP2016045311A - 反射型光学センサ、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

反射型光学センサ、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光利用効率を向上させることができ、ひいては被照射面の表面情報の精度向上に寄与できる反射型光学センサを提供する。
【解決手段】主走査方向(Y方向)にアレイ状に配置された一部のLED60から放射された光は、対応する遮光部材74の開口部72を通り、照射光学系64の対応する照射用レンズで集光されて被照射面としての定着ベルト26に照射される。定着ベルト26からの反射光は受光光学系66を通り受光素子62に受光される。開口部72は、アレイ方向と直交するZ方向で対向する壁面72a、72bのうち、受光光学系66から遠い方の壁面72bが、LED60から照射光学系64に向かうにつれて、受光光学系66から遠ざかる方向に傾斜している形状を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、被照射面に光を照射し、反射光を受光して該被照射面の表面情報を検出する反射型光学センサ、該反射型光学センサを備えた定着装置、前記反射型光学センサ又は定着装置を有する、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、あるいはこれらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
この種の画像形成装置では、画像情報に基づいて像担持体上に形成されたトナー画像をシート状の記録媒体(転写紙)に転写した後、転写紙を定着装置に通し、ここで熱と圧力を加えてトナー画像を転写紙に定着するようになっている。
ベルト定着方式の定着装置の場合、定着部材である定着ベルトの表面は、当初は無傷であるが、定着動作が繰り返されるに従い磨耗する。
すなわち、転写紙と定着ベルトとの接触が繰り返されると、転写紙のエッジ部分によって定着ベルトが磨耗する。
同じサイズの転写紙を定着し続けているうちはほとんど問題はないが、磨耗後に大きいサイズの転写紙を定着すると磨耗傷によって定着後に光沢スジと呼ばれる画像不良が発生する。
特許文献1には、光源から射出された光を照射用レンズで集光して定着ベルトの表面に照射し、その反射光を受光用レンズを介して受光素子で受光する反射型光学センサが開示されている。
受光結果に基づいて定着ベルトの表面状態を高精度に判定し、判定結果を定着ベルトの交換時期や定着ベルトの表面の研磨時期の基準とするものである。
複数の光源(LED;発光ダイオード)から射出された光は、アレイ状に配置された照射用レンズで集光されて定着ベルトの表面にスポット状に照射される。
1つの照射用レンズとこれに対応する複数の光源とを一組とし、隣接する組間でのフレア光を防止するため、光源と照射用レンズとの間は遮光されている。
遮光は、特許文献1の図31に示すように、直方体状の空間を有する開口部をアレイ方向に配置した構成によってなされている。
しかしながら、本発明者らの考察によれば、開口部を、光源から照射用レンズに向かう全範囲において開口幅が一定の形状とした場合、照射用レンズの有効径内の光が開口部内で蹴られ、光利用効率が低下していることが判明した。
このことは、遮光構成上、光利用効率を向上できる余地が存在し、光利用効率を向上させることによって被照射面の表面情報の精度をさらに向上させることができることを意味している。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、光利用効率を向上させることができ、ひいては被照射面の表面情報の精度向上に寄与できる反射型光学センサの提供を、その主な目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の反射型光学センサは、アレイ状に配置された複数の光源と、アレイ状に配置された受光素子と、前記光源からの光を被照射面に照射するための照射光学系と、前記被照射面からの反射光を前記受光素子へ導くための受光光学系と、前記光源と前記照射光学系との間に配置され、前記光源から前記照射光学系への光の通路としての開口部をアレイ方向に複数有する遮光部材と、を備え、前記遮光部材の各開口部は、アレイ方向と直交する方向で対向する壁面のうち、前記受光光学系から遠い方の壁面が、前記光源から前記照射光学系に向かうにつれて前記受光光学系から遠ざかる方向に傾斜している。
本発明によれば、光利用効率を向上させることができ、ひいては被照射面の表面情報の精度向上に寄与できる。
本発明の第1の実施形態に係る反射型光学センサの副走査断面での構成図である。 遮光部材の斜視図である。 主走査断面での構成図である。 第2の実施形態に係る反射型光学センサの副走査断面での構成図である。 第3の実施形態に係る反射型光学センサの副走査断面での構成図である。 第4の実施形態に係る反射型光学センサの副走査断面での構成図である。 本発明の実施形態に共通の画像形成装置としてのカラープリンタの概要構成図である。 作像ユニットの構成図である。 定着装置の構成図である。 従来の反射型光学センサの副走査断面での構成図である。 従来の反射型光学センサにおける遮光部材の斜視図である。 従来の遮光部材の問題点を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
まず、図7乃至図10に基づいて、本実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタの構成の概要を説明する。
図7に示すように、カラープリンタ2は、いわゆるタンデム型のプリンタである。
中間転写体としての無端状の中間転写ベルト4が、複数のローラ間に掛け回されて設けられ、これらのローラのうちの一つである駆動ローラにより駆動されて反時計回り方向に回転するようになっている。
中間転写ベルト4の、図中下側の部分は水平に張られ、この水平面に沿って作像ユニットUY、UM、UC、UBが配設されている。
符号中のY、M、C、Bは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色を表している。
符号UYはイエロー画像を作像する作像ユニットを、UMはマゼンタ画像を作像する作像ユニットを、UCはシアン画像を作像する作像ユニットを、UBはブラック画像を作像する作像ユニットを示している。
作像ユニットUY〜UBの下方には、画像書き込み装置である光走査装置6が配置され、更にその下方には給紙カセット8が配置されている。
作像ユニットUY〜UBは、構造的には同一のものであるので、作像ユニットUYを例にとり、図8を参照して簡単に説明する。
作像ユニットUYは、光導電性の感光体(像担持体)として感光体ドラム10Yを有し、感光体ドラム10Yの周囲に、帯電器12Y、現像装置14Y、1次転写ローラ16Y、クリーニングユニット18Yを配置した構造となっている。
帯電器12Yは接触式の帯電ローラである。
帯電器12Yと現像装置14Yとの間は、走査光LYによる画像書き込み部として設定されている。
1次転写ローラ16Yは、中間転写ベルト4を介して感光体ドラム10Yと反対側に配置され、中間転写ベルト4の裏面に接触している。
作像ユニットUYはプロセスカートリッジとして一体に構成され、画像形成装置本体に対して着脱自在となっている。
作像ユニットUM〜UBも、作像ユニットUYと同様の構成である。
カラープリンタ2によるカラー画像プリントのプロセスを以下に簡単に説明する。
カラー画像形成のプロセスが開始すると、感光体ドラム10Y〜10B、中間転写ベルト4が回転を開始する。各感光体ドラム10Y〜10Bの回転方向は時計回り方向、中間転写ベルト4の回転方向は反時計回り方向である。
感光体ドラム10Y〜10Bの感光面は、帯電器12Y〜12Bによりそれぞれ均一に帯電される。
光走査装置6は、それぞれの感光体ドラム10Y〜10Bに対して、画像情報に基づいて走査光LY〜LBによる光走査で画像書き込みを行う。
感光体ドラム10Yに対しては、イエロー画像に応じて強度変調されたレーザビームを走査光LYとして光走査が行われ、イエロー画像が書き込まれ、イエロー画像に対応する静電潜像が形成される。
形成された静電潜像はいわゆるネガ潜像であり、現像装置14Yによりイエロートナーを用いる反転現像によりイエロートナー画像として可視化される。
可視化されたイエロートナー画像は、1次転写ローラ16Yにより、中間転写ベルト4の表面側に静電的に1次転写される。
感光体ドラム10M、10C、10Bに対しても同様に、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、ブラックトナー画像が形成される。
マゼンタトナー画像は、1次転写ローラ16Mにより中間転写ベルト4側へ静電的に1次転写されるが、中間転写ベルト4上に先に転写されているイエロートナー画像に重ね合わせられる。
同様に、シアントナー画像は、1次転写ローラ16Cにより、中間転写ベルト4上に先に重ね合わせて転写されたイエロートナー画像、マゼンタトナー画像に重ね合わせられて1次転写される。
ブラックトナー画像は、1次転写ローラ16Bにより、中間転写ベルト4上のイエロー、マゼンタ、シアンの各色トナー画像に重ね合わせて1次転写される。
このようにして、中間転写ベルト4上で、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー画像が重ね合わせられてカラートナー画像が形成される。
各感光体ドラム10Y〜10Bは、トナー画像転写後にそれぞれ、クリーニングユニット18Y〜18Bによりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等を除去される。
中間転写ベルト4に形成されたカラートナー画像は、最終的に転写手段としての2次転写ローラ20により中間転写ベルト4上からシート状の記録媒体である転写紙S上に静電的に2次転写され、定着装置22により熱と圧力を加えられて転写紙Sに定着される。
定着を終えた転写紙Sはプリンタ外に排出される。
転写紙Sは、給紙カセット8内に積載されて収容され、図示しない周知の給紙機構により給紙される。
給紙された転写紙Sは、図示しないタイミングローラ対(レジストローラ対)により先端部を保持された状態で待機し、中間転写ベルト4上のカラートナー画像の移動にタイミングを合わせて2次転写部へ送り込まれる。
2次転写部は、図1に示すように、中間転写ベルト4と、これに接して連れ回りする2次転写ローラ20との当接部である。
中間転写ベルト4上のカラートナー画像が2次転写部に到達するのにタイミングを合わせて、転写紙Sがタイミングローラ対により2次転写部に送り込まれる。
カラートナー画像と転写紙Sが重ね合わせられ、カラートナー画像は転写紙S上に静電転写される。
2次転写によりカラートナー画像を転写された転写紙Sは、定着装置22を通過する際にカラートナー画像を定着され、その後排紙ローラ対24によりカラープリンタ2の上部のトレイTR上に排出される。
次に、図9に基づいて定着装置22を説明する。
定着装置22は、いわゆるベルト定着方式の定着装置であり、定着を行う部分は、図示の如く、定着部材としての定着ベルト26とともに、加熱ローラ28、定着用ローラ30、加圧ローラ32、テンションローラ34、剥離爪36等を有している。
定着ベルト26は、転写紙の未定着のトナー画像が担持された面に接触する定着部材であり、加圧ローラ32は定着ベルト26との間で転写紙を挟持搬送するニップを形成する加圧部材である。
定着ベルト26は、ニッケル、ポリイミドなどの基材にPFAやPTFEなどによる離型層を有するもの、さらには、これら基材と離型層との間にシリコーンゴムなどの弾性層を設けた構成である。
従って、定着ベルト26の表面は離型層をなすPFAやPTFEなどの樹脂であり、その表面(被照射面)の情報が検出の対象である。
定着ベルト26は無端ベルトで、加熱ローラ28と定着用ローラ30とに巻き掛けられ、テンションローラ34により必要な張りを与えられている。
加熱ローラ28は、アルミや鉄による中空ローラで、ハロゲンヒータなどの熱源Hを内包しており、この熱源Hにより、加熱ローラ28を介して定着ベルト26を加熱する。
図示しないが、定着ベルト26の表面温度を検出するためのサーモパイル等の温度センサが、定着ベルト26の表面に非接触で設けられている。
定着用ローラ30は、金属の芯金をシリコーンゴムで被覆し、弾性を付与したものである。
定着用ローラ30は、定着ベルト26を反時計回り方向に回転駆動する。
加圧ローラ32は、アルミ又は鉄等の芯金の上にシリコーンゴムなどの弾性層を設け、表層はPFAやPTFE等の離型層により構成されている。
加圧ローラ32は、定着用ローラ30と対応する位置で、定着ベルト26に圧接する。この圧接は、定着用ローラ30を変形させニップ部を形成する。このニップ部が定着部となる。
テンションローラ34は、金属の芯金にシリコーンゴムを設けたものである。
剥離爪36はその尖端部が、定着ベルト26の表面に当接するようにして、定着用ローラ30の軸方向(紙面に垂直な方向)に複数個配設されている。
前述の如く、定着ベルト26の表面温度を検知する非接触の温度センサが設けられているが、これに代えて、サーミスタ等の接触型の温度センサを用いることも可能である。
定着が行われるときは、熱源Hにより加熱されつつ定着ベルト26が反時計回り方向、加圧ローラ32が時計回り方向にそれぞれ回転する。
定着ベルト26の表面温度が定着可能な温度になると、カラートナー画像を転写された転写紙Sが、矢印方向へ搬送されて定着部に進入する。
カラートナー画像は、定着部において定着ベルト26側から熱を受け、加圧ローラ32により定着ベルト26に対して押圧されて圧力を受け、転写紙Sに定着される。
図示しないが、カラープリンタ2は、中間転写ベルト4をクリーニングするクリーニング装置を有している。
このクリーニング装置は、図7において、作像ユニットUYの左方に配置されている。
上記クリーニング装置は、定着ベルト26がローラに巻き掛けられた部分に対向して、中間転写ベルト4に当接するように配設されたクリーニングブラシと、クリーニングブレードとを有している。
中間転写ベルト4上の残留トナーや紙粉等の異物を、上記クリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取り、除去して、中間転写ベルト4をクリーニングするようになっている。
このクリーニング装置は、中間転写ベルト4から除去した残留トナーを搬出し廃棄するための排出手段(不図示)も有している。
図7に示した画像形成装置の例では、転写方式は上述の如く中間転写ベルト4上に各カラートナー画像を1次転写し、その後2次転写ローラ20により転写紙S上に一括転写する中間方式であるが、転写方式はこれに限られない。
例えば、中間転写ベルト4上に転写紙Sを担持して搬送し、この転写紙Sを各感光体ドラムに対向接触させて各色のトナー画像を、直接転写紙S上に重畳して転写する方式とすることも可能である。
この場合も、カラートナー画像の定着は、上記と同様でよい。
図9に示すように、定着装置22は、定着ベルト26の表面情報を検出する表面情報検出器としての反射型光学センサ50と、定着ベルト26の表面状態を変更可能な表面状態変更手段52と、反射型光学センサ50の検出情報に基づいて表面状態変更手段52を制御する検出情報処理手段としての制御手段54とを有している。
表面状態変更手段52は、定着ベルト26の表面の粗さよりも大きな粗さの表面状態変更ローラ56と、表面状態変更ローラ56を回転させながらあるいは回転しない状態で定着ベルト26に対して接離させる駆動機構58等を有している。
反射型光学センサ50からの検出情報に基づいて制御手段54により定着ベルト26の表面に所定レベルを超える傷が付いていると判断された場合には、表面状態変更ローラ56が定着ベルト26の表面に当接するように駆動機構58が制御される。
傷のレベルに応じて定着ベルト26が所定時間回転されることにより、表面状態変更ローラ56との接触により表面が磨耗して均される。
制御手段54により所定レベルを超える傷が存在しないと判断された場合には、表面状態変更ローラ56は、定着ベルト26から離れた状態に維持される。
反射型光学センサ50は、定着ベルト26の加熱ローラ28に巻き掛けられた部分に対向して配置されている。
反射型光学センサ50は、定着ベルト26の表面における搬送方向と交わる方向に、複数の光スポットを照射し、各光スポットにおける反射光を受光して検出する構成を有している。
定着ベルト26の表面における搬送方向と交わる方向は、光走査による画像書き込みの際の主走査方向に対応するので、以下では簡単に主走査方向と言う。
図1乃至図3に基づいて、本発明の第1の実施形態を説明する。
本実施形態に係る反射型光学センサ50の構成を説明する前に、図10乃至図12に基づいて従来における反射型光学センサ100の構成とその問題点を説明する。
図10に示すように、反射型光学センサ100は、主走査方向(Y方向)にアレイ状に配置された光源としての複数のLED60と、主走査方向にアレイ状に配置された複数の受光素子(PD)62と、LED60からの光を被照射面としての定着ベルト26に照射するための照射光学系64と、定着ベルト26からの反射光を受光素子62へ導くための受光光学系66と、LED60と照射光学系64との間に配置され、LED60から照射光学系64への光の通路としての開口部68をアレイ方向(主走査方向)に複数有する遮光部材70とを備えている。
照射光学系64は、照射用レンズが主走査方向に複数個一体化された構成を有している。
受光光学系66は副走査方向にレンズパワーを有するシリンドリカルレンズである。
複数個(例えば4個)のLED60を一組として、該一組のLEDから放射される光が対応する1つの照射用レンズによって定着ベルト26を照射する。
LEDからの光が対応する照射用レンズではない照射用レンズに到達して不要光を被照射面に発生させないようにするために遮光部材70が配置される。
主走査方向に配置される開口部68は各照射用レンズと対応して配置されている。
主走査方向(Y方向)と直交するZ方向を副走査方向、X方向を照射方向又は射出方向ともいう。
各開口部68は、直方体状の空間形状を有し、LED60側から照射光学系64側の全範囲に亘って開口幅は一定となっている。
図11に示すように、遮光部材70は、主走査方向に複数の開口部68が配置され、開口以外の部分が遮光部材70によってLEDの光を吸収する構造となっている。
遮光部材70は成型によって製造される。このため、開口部68には金型を抜くための抜き勾配を持たせるが、基本的に開口部68の形状は上記のように直方体状となっている。
LED60から放射される発散性の光束を効率的に照射光学系64に導くには、LED60と開口部68の始端68aとの間の距離及び始端68aの開口幅は制約を受ける。
しかしながら、このような条件下で開口部68の形状を直方体状とし、射出方向の全範囲に亘って開口幅を一定にすると、図12に示すように、LED60から放射された光がZ方向の副走査断面内において、照射用レンズの有効径D内で蹴られ、光利用効率は低下していた。
換言すれば、開口部68の形状によってLED60からの放射光は必要以上に遮光されていた。
本実施形態では光利用効率を向上させるべく、図1に示すように、遮光部材74の開口部72の形状を、照射光学系64側の開口幅が大きくなる傾斜形状としている。
なお、従来と同一部分は同一符号で示し、既にした構成上及び機能上の説明は適宜省略する。
具体的に説明すると、開口部72は、アレイ方向と直交するZ方向で対向する壁面72a、72bのうち、受光光学系66から遠い方の壁面72bが、LED60から照射光学系64に向かうにつれて、受光光学系66から遠ざかる方向に傾斜している形状を有している。
開口部72における光源側、すなわちLED60から途中までの距離wの部分については、従来と同様に直方体の形状となっている。本実施形態ではw=4mmである。
距離wの終端から照射光学系64側の出口端までは、出口に向かって広がる開口形状となっている。
本実施形態では、傾斜度としての傾斜角θは25°に設定されている。
図2に示すように、遮光部材74は、主走査方向に開口部72が複数配置され、一体成型されている。
上記構成とすることによって、従来、直方体状の開口部の下側の壁面で吸収されていた光のうち、約25°の範囲の光を照射光学系64に入射させることができる。
これによって、従来の照射光学系64に到達する光の約2倍の光を被照射面(定着ベルト)に導くことができる。
従来では被照射面に照射光が当たる前に光学部品などで反射し受光部(受光素子)に到達する、内部反射光が存在する。
本実施形態の構成においてもこの内部反射光は存在するが、上記のように被照射面への光量が約2倍になって光利用効率が高まるため、内部反射光による検知誤差成分が相対的に減少することになる。
従って、検知精度の高い、換言すればS/N比の高い表面情報検出器を構築できる。
図3に示すように、反射型光学センサ50は被照射面としての定着ベルト26上でライン状のエリアを検出する。
照射光学系64は被照射面に対して平行で、各照射用レンズ64aが主走査方向にアレイ状に配列されている。
照射光学系64によって光源(LED60)と被照射面(定着ベルト26)とは共役の関係となっている。
アレイ方向に平行な面内においては、照射光学系64の一つの照射用レンズ64aに対して所定数のLED60が対応するように配置されている。
被照射面で照射スポットのピッチがpとなるようにするには、次のように構成する。
照射光学系64の一つの照射用レンズ64aに対応する光源数をn個とし、照射光学系64のアレイ方向の結像倍率をmとする。
照射光学系64のアレイピッチはnpとなり、光源n個の配列ピッチがp/mであり、これらをピッチnpで配列される。
遮光部材70は、第一の目的として、LED60からの光が対応する照射用レンズ64a以外の照射用レンズに進入するのを防ぐために使われる。
すなわち、主走査方向で対向する壁面72c、72dで他の照射用レンズ64aへの進入が阻止される。
第二の目的として、LED60からの光が受光光学系66に入射して不要光が発生しないようにするため、照射光学系64と受光光学系66との境界付近の延長線上に壁面72aが配置される。
第三の目的として、壁面72bはLED60から放射される光のうち、照射用レンズの受光用レンズから遠ざかる方向、すなわち、図1で照射用レンズの有効径Dのさらに下側に外れる光を遮光するはたらきを有する。
本実施形態において、照射用レンズと受光用レンズとは光軸方向においてレンズ中心位置が0.5mm離れている。
受光用レンズに比べて照射用レンズはLED側に近い位置に配置されている。照射用レンズ及び受光用レンズの各パラメータは、以下の通りである。
[照射用レンズ]
主走査方向曲率半径 4.6mm
主走査方向円錐係数 0
副走査方向曲率半径 4.3mm
副走査方向円錐係数 −2.0
主走査方向のレンズ幅 2.4mm
副走査方向のレンズ幅 9.2mm
レンズ厚さ 6.6mm
[受光用レンズ]
主走査方向曲率半径 50mm
主走査方向円錐係数 −1.0
副走査方向曲率半径 4.8mm
副走査方向円錐係数 −1.6
主走査方向のレンズ幅 17mm
副走査方向のレンズ幅 10.9mm
レンズ厚さ 5.6mm
図4に第2の実施形態を示す。
本実施形態では、開口部72の壁面72bが、LED60側の始端から出口端の範囲全体に亘って傾斜している。
直方体状となる部分が存在しないので、第1の実施形態に比べて金型構造が単純となり、作製が容易である。
図5に第3の実施形態を示す。
本実施形態では、照射光学系64と受光光学系66とが一体に形成されている。これにより、反射型光学センサ50の小型化に寄与できる。
この小型化は、第1の実施形態の構成においても同様に実施することができる。
図6に第4の実施形態を示す。
本実施形態では、LED60と受光素子62とが共通の一枚の基板76上に実装される。
LED60と受光素子62とを個別に支持する構成に比べて、反射型光学センサ50の小型化に寄与できる。
また、照射光学系64と受光光学系66との一体化構成との組み合わせにより、小型化を一層促進できる。
この小型化は、第1の実施形態の構成においても同様に実施することができる。
上記各実施形態では、反射型光学センサを定着ベルトの表面情報を検出する表面情報検出器として例示したが、中間転写ベルト4の表面情報を検出する表面情報検出器として用い、プロセスコントロールでの制御情報を取得するようにしてもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
10 像担持体としての感光体ドラム
14 現像装置
22 定着装置
26 被照射面、定着部材としての定着ベルト
32 加圧部材としての加圧ローラ
52 表面状態変更手段
54 制御手段
60光源としてのLED
62 受光素子としての
64 照射光学系
64a 照射用レンズ
66 受光光学系
72 開口部
72b 壁面
74 遮光部材
S 記録媒体としての転写紙
特開2014−59442号公報

Claims (7)

  1. アレイ状に配置された複数の光源と、
    アレイ状に配置された受光素子と、
    前記光源からの光を被照射面に照射するための照射光学系と、
    前記被照射面からの反射光を前記受光素子へ導くための受光光学系と、
    前記光源と前記照射光学系との間に配置され、前記光源から前記照射光学系への光の通路としての開口部をアレイ方向に複数有する遮光部材と、
    を備え、
    前記遮光部材の各開口部は、アレイ方向と直交する方向で対向する壁面のうち、前記受光光学系から遠い方の壁面が、前記光源から前記照射光学系に向かうにつれて前記受光光学系から遠ざかる方向に傾斜している反射型光学センサ。
  2. 請求項1に記載の反射型光学センサにおいて、
    前記照射光学系が複数の照射用レンズをアレイ状に配置してなり、前記開口部の壁面の傾斜度は、前記光源からの光がアレイ方向と直交する副走査断面内で前記照射用レンズの有効径内で蹴られない大きさに設定されている反射型光学センサ。
  3. 請求項2に記載の反射型光学センサにおいて、
    前記開口部の傾斜している壁面の前記光源側は、対向する壁面と平行である反射型光学センサ。
  4. 請求項2又は3に記載の反射型光学センサにおいて、
    前記照射光学系と前記受光光学系とが一体に形成されている反射型光学センサ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の反射型光学センサにおいて、
    前記光源と前記受光素子とが一枚の共通の基板上に実装されている反射型光学センサ。
  6. 記録媒体の未定着のトナー画像が担持された面に接触する定着部材と、
    前記定着部材との間で記録媒体を挟持搬送するニップを形成する加圧部材と、
    前記定着部材の表面を被照射面として光を照射し、反射光を受光して前記定着部材の表面情報を検出する表面情報検出器と、
    前記定着部材の表面状態を変更可能な表面状態変更手段と、
    前記表面情報検出器の検出情報に基づいて前記表面状態変更手段を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記表面情報検出器が、請求項1〜5のいずれか1つの反射型光学センサからなる定着装置。
  7. 画像情報に基づいて像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置によりトナー画像として可視化し、該トナー画像を記録媒体に転写した後、記録媒体を定着装置に通して定着する画像形成装置において、
    前記定着装置が請求項6に記載の定着装置である画像形成装置。
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