JP2016045021A - 検体検査用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】インフルエンザウイルスなどの感染を検査する際の労力を軽減できるほか、複数の薬液の混ぜ合わせにも対応した検体検査用具を提供する。【解決手段】検体検査用具は、一端が閉じた筒状の本体11と、薬液M1、M2が封入された貯液容器23と、貯液容器23を開封する開封具31と、薬液M1、M2を滴下するノズル51と、で構成する。そして本体11の開口部には、貯液容器23を収容する保持室16を設け、その奥には反応室14を設ける。また開封具31には、貯液容器23を開封するクサビ34を設け、且つ貯液容器23を除去するため、掛け片35を設ける。保持室16に貯液容器23を積層することで、複数の薬液M1、M2の混ぜ合わせに対応できる。さらに本体11は、薬液M1、M2の長期保存を考慮する必要がなく、反応室14側壁の薄肉化などが容易で、検査時の労力を軽減できる。【選択図】図1

Description

本発明は、医療機関において、インフルエンザウイルスなどの感染を確認する際に用いる検体検査用具に関する。
インフルエンザは、毎年冬季を中心に流行する感染性疾病で、その被害は社会全体に大きな影響を及ぼすことから、感染者を早期に把握し、万全の処置を施す必要がある。このインフルエンザウイルスの感染を確認する方法は様々だが、現在、利便性やコストの観点から、抗原抗体反応を利用するものが広く普及している。この方法は、鼻腔の粘液を綿棒で採取し、この粘液を抽出液に拡散させた後、抽出液をテストプレートに滴下し、その色彩の変化で感染の有無を判定するもので、用具一式を梱包した専用キットが製品化されている。
図5は、現在使用されている検体検査用具の具体例を示している。この検体検査用具は、抗原抗体反応を利用するもので、円筒状の本体と、本体に嵌め込むノズルなどで構成され、本体の内部には、所定の薬品が添加された抽出液が封入されている。検査時は、本体上部のカバーを取り外し、抽出液の中に粘液などの検体が含浸した綿棒を差し込み、次に、本体の側面を指で押圧し、綿棒中の検体を絞り出す。その後、綿棒を取り出し、本体の上部にノズルを嵌め込み、ノズルの吐出口から抽出液をテストプレートに滴下する。そして一定の時間が経過すると、テストプレートの判定窓に所定の色彩が出現し、結果が判明する。なおノズルの内部には、フィルターが組み込まれており、テストプレートに異物が落下することを防ぐ。
本願発明と関連のある先行技術の例としては、後記の特許文献が挙げられ、特許文献1では、血液などの検体をサンプリングする容器が開示されている。この容器は、検体を無理なく採取できるよう、軟質合成樹脂を素材として、スポイト機能を持たせており、その外周に硬質合成樹脂を素材とした筒体を嵌合させることを特徴とする。検査のためサンプルを採取した後、筒体を嵌め合わせることで容器の変形が抑制され、自動処理装置での取り扱いが可能になり、大量の検体処理が実現する。
特許文献2では、綿棒に付着した検体が抽出液と十分に混合できることなどを目的とした拭取検査用器具が開示されている。この拭取検査用器具は、管状の本体と、試験管状の検体検査用器具と、綿棒などが組み込まれた検体拭取具などで構成され、検体検査用器具の上部には、抽出液をシール材で密閉した試薬容器を組み込んである。さらに試薬容器の端面近傍には、シール材を破るためのブレーカを設けてあり、検査時、綿棒の先端でブレーカを押し広げ、シール材を突き破る。その際、綿棒とブレーカの接触により、検体が抽出液中に絞り出され、検体と反応試薬が十分に混合し、正確な判定が実現する。
特許文献3では、綿棒に付着した検体を簡単な操作で溶媒中に抽出できる検体抽出用容器が開示されている。この容器の本体は、細長いチューブ状だが、その側壁の底部は、直径を絞り込むと共に肉厚を薄くしてある。そのため、本体の底部に到達した綿棒の先端を簡単に押圧可能で、抽出作業の手間を削減できる。
特許文献4では、検査時のウイルス感染を防ぎ、また煩雑な作業を解消することのできる検体採取液容器が開示されている。この容器の中には、内圧などで変位可能なストッパーを組み込んであるほか、容器の下部には、フィルタと滴下口を組み込んである。そして検査時は、綿棒を容器内に差し込み、検体を容器内の溶解液に抽出させた後、容器の上部にキャップを取り付け、指などで容器を押圧し内圧を高め、ストッパーを変位させる。ストッパーは、やがて容器内面から離脱し、溶解液の流路が開通し、フィルタと滴下口を経て外部に滴下される。この発明では、フィルタと滴下口があらかじめ容器に組み込まれているため、検査時の作業が簡素化するほか、溶解液を飛散させる恐れもなく、ウイルス感染を防止できる。
実開平6−69844号公報 特開2000−346838号公報 特開2006−138748号公報 特開2006−250860号公報
図5のような検体検査用具は、突発的な需要の増加などに備え、普段から在庫を確保する必要があり、その有効期間は数年単位とすることが多い。そのため、バリア性や対衝撃性などの観点から、本体は一定の強度が必要で、検体を絞り出すため、本体の側面を押圧する際は、相応の力が必要になる。それでも検体数が少ない場合、何らの問題も発生しないが、インフルエンザの流行期には検査が連続することから、検査員の手や指の疲労も激しくなり、検体の絞り出しが不十分になってしまい、検査結果に影響を及ぼす恐れもある。
検体の種類によっては、検査の直前に二種類の薬液を混ぜ合わせる操作が必要になる。この操作は、密閉された個々の薬液容器を開封し、一つの容器に注ぎ入れることから、煩雑で手間を要し、漏れや飛び出しなど、思わぬトラブルを招きやすく、何らかの対策が望まれる。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、検査時の労力を軽減できるほか、複数の薬液の混ぜ合わせにも対応した検体検査用具の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、一端が閉じた筒状の本体と、各種薬液が封入された貯液容器と、該貯液容器を貫通して開封する開封具と、前記薬液を外部に滴下するためのノズルと、からなり、前記本体の開口端付近には、前記貯液容器を収容する保持室を設け、その奥には反応室を設け、前記保持室には、前記貯液容器の落下を防ぐ係止部を設け、前記反応室の側壁は、押圧による変形性を確保するため軟質に形成してあり、前記ノズルは、前記保持室に嵌め込み可能で、且つその先端には前記薬液を外部に滴下する吐出口を設け、前記開封具には、前記貯液容器を開封するためのクサビを設け、且つ開封された貯液容器を前記保持室から除去するため、該貯液容器に接触して持ち上げることのできる掛け片を設けてあることを特徴とする検体検査用具である。
本発明による検体検査用具は、綿棒で採集した検体(鼻腔の粘液など)を抽出液中に拡散させ、その抽出液を専用のテストプレートに滴下し、抗原抗体反応の有無を視覚的に判断するためのもので、筒状の本体と、本体の上部に嵌め込むノズルと、抽出液などの各種薬液が封入された貯液容器と、貯液容器を開封する開封具で構成される。したがって薬液は、単純に本体の内部に封入されている訳ではない。
本体は、細長い試験管のような形状で、検体を薬液中に絞り出す際、薬液が外部に飛散しないよう、ある程度の高さが必要である。またノズルは、検体が拡散した薬液を滴下する際に用いるもので、その時に限り、本体上部の開口を塞ぐように嵌め込む。当然ながらノズルは、本体上部に隙間なく嵌り込み、液漏れのないようにする。さらにノズルの内部には、薬液を滴下するため、ごく細い流路を設け、その先端に吐出口を設けるほか、途中には異物を捕捉するフィルターを組み込む。
貯液容器は、抽出液などの各種薬液を貯める役割だけを有し、その形状や構成は自在である。ただし本体の内部に配置可能な大きさとするほか、数年単位で薬液の漏れや劣化を生じないよう、材質などに配慮を要する。さらに、薬液の劣化や変質を抑制するため、貯液容器の内部から空気を追い出すこともできる。なお従来のように、本体の内部にそのまま薬液を封入する場合、開封時の飛散を防止するため、内部にある程度の空気を残留させる必要がある。
本体の内部には、保持室と反応室を設ける。保持室は、本体の開口部付近に位置し、貯液容器を不動状態で収容する部位である。また反応室は、検体を薬液中に拡散させるための空間で、貯液容器から流れ出た薬液の全量を貯めることができ、しかも反応室の底まで綿棒が到達できるよう、必要な大きさを確保する。
保持室と反応室の境界には、係止部を設ける。係止部は、貯液容器が保持室から反応室に落下することを防ぐためのもので、その構成は自在である。なお係止部の具体例としては、貯液容器の下面を受け止める環状の面や、貯液容器が嵌まり込むテーパー状の内周面や、本体の内周面から飛び出す複数のリブなどが挙げられる。
反応室を囲む側壁は、本体に差し込まれた綿棒を絞り出す作業を考慮し、軟質に形成する。その結果、側壁を指で軽く押圧すると、側壁が簡単に変形し、無理なく綿棒の先端を挟み込むことができ、検体が綿棒から絞り出され、薬液中に拡散する。反応室の側壁を軟質にする方法としては、可能な限り薄肉化する、あるいは柔軟性と耐久性を備えた素材(例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エラストマー)を使用するなどが挙げられる。なお本発明による本体は、薬液を長期間密閉することを考慮する必要がない。そのため、検査時に耐えられるだけの強度があればよく、反応室の側壁の素材や厚さに関する制約は少なくなる。
開封具は、本体内の貯液容器を開封し、薬液を下の反応室に流し込むほか、開封された貯液容器を本体から除去するための役割を有する。開封具は、本体やノズルなどとは別途に製造され、使用時に本体上部に差し込み、薬液容器を局地的に破壊することで、薬液を放出させる。そのため開封具には、先鋭なクサビを設ける。さらに開封された貯液容器を本体から除去するため、開封具には掛け片を設ける。
掛け片は、薬液容器の下向きの面に接触する部位で、開封具を本体から引き抜く際、貯液容器が掛け片で持ち上げられ、本体から除去される。なお掛け片は、薬液容器の下向きの面と接触できるならば、どのような形態でも構わず、薬液容器の下面以外に接触させることもできる。さらに掛け片は、薬液容器の下面などに無理なく移動できるよう、板バネなどの先に配置することが多い。
このように、本体内部にそのまま薬液を封入することなく、専用の貯液容器を本体の保持室に組み込むことで、薬液を空気に触れることなく密閉可能で、酸化などの劣化を防ぐことができる。また貯液容器は、薬液を貯める以外に用途がなく、バリア性や遮光性など、目的に応じた素材を自在に選択可能で、長期間、安定した検査を実現できる。さらに本体は、薬液を長期保存する役割から開放されるため、反応室の側壁などは、検査時に支障がない範囲で薄肉化や軟質化が可能で、綿棒に付着した検体を絞り出す際の操作も容易である。
請求項2記載の発明は、貯液容器に関するもので、貯液容器は複数個からなり、保持室に積層するように配置し、且つ掛け片は、一番下に位置する貯液容器の下面に接触し、積層された全ての貯液容器を該保持室から押し上げ可能であることを特徴とする。
貯液容器は、一個の本体に対し一個だけとは限らず、この発明のように、複数を本体の保持室に積層することもできる。そのため、複数の薬液を検査直前に混ぜ合わせる場合でも、本発明による検体検査用具を使用できる。なお貯液容器は、保持室内で上下に積層する。また貯液容器を除去する掛け片は、一番下に位置する貯液容器の下面に接触させる。したがって開封具は、全ての貯液容器を串刺しにして同時に開封し、その後、貯液容器を一気に引き抜くことができ、貯液容器が複数ある場合でも、検査時の操作方法は不変である。
請求項1記載の発明のように、検体検査用具を本体と貯液容器とノズルと開封具で構成し、貯液容器を本体上部に収容し、開封具を用いて貯液容器の薬液を本体内に流入させることで、薬液を密閉した状態で保存でき、長期間その品質が維持され、信頼性の高い検査が実現する。しかも本体は、薬液の長期保存を考慮する必要がなく、その形状や材質についての自由度が高まり、軟質化や薄肉化が容易である。そのため本体の側面を押圧し、検体を薬液中に拡散させる際、身体的負担が軽減され、検査が連続する場合でも、操作不良による信頼性の低下を防止できる。
請求項2記載の発明のように、貯液容器を複数積層することで、直前に複数の薬液を混ぜ合わせる方式の検査にも対応することができる。しかも複数の貯液容器は、開封具で一気に開封した後、掛け片を介して一括して本体から除去できるため、検査時の手間は、貯液容器が一個だけの場合と全く変わらない。
本発明による検体検査用具の具体例を示す斜視図で、二種類の薬液を上下に積層する構成である。 図1の検体検査用具の使用状態を示す斜視図である。 薬液を一種類だけとした検体検査用具の形状例を示す斜視図である。 図3の検体検査用具の使用状態を示す斜視図である。 現在使用されている検体検査用具の具体例を示す斜視図である。
図1は、本発明による検体検査用具の具体例を示している。なお図の右側の一部は、断面形状を描いてある。検体検査用具は円筒状で、下から本体11、貯液容器23、ストッパ41、開封具31の順に並んでいる。本体11は、検体を薬液M1、M2中に拡散させる際の容器となり、合成樹脂を素材としており、下部が閉じた円筒状に成形したもので、その内部下方には、テーパー状の反応室14を設けてある。そして反応室14の上には、円筒状の保持室16を設け、反応室14と保持室16の境界には、環状で上向き面の係止部15を形成してある。また保持室16の外周面には、環状の突起であるツバ17を形成してある。そのほか反応室14を囲む側壁は、変形性を確保するため、保持室16を囲む側壁に比べ薄肉化してある。
貯液容器23は、薬液M1、M2を封入するためのもので、ここでは二種類の薬液M1、M2を個別に保持するため、二個の貯液容器23を上下に積層している。貯液容器23は、合成樹脂を円筒状に成形したもので、その上下をシール25で密閉することで、M1、M2を貯め込む。シール25は、アルミラミネートフィルムなどを用い、薬液M1、M2の劣化を防ぎ、熱圧着などで貯液容器23と強固に一体化する。なお貯液容器23の内部は薬液M1、M2で占有され、空気は完全に追い出されている。
貯液容器23の外径は、本体11の保持室16の内径よりもわずかに小さく、貯液容器23は、係止部15で受け止められ、保持室16内に積層される。なお保持室16の延長は、二個の貯液容器23に対し十分な余裕があり、貯液容器23が開封した際も、薬液M1、M2が外部に飛散することはない。
開封具31は、保持室16に収容された貯液容器23を開封し、その中の薬液M1、M2を反応室14に流し込むためのもので、本体11とは完全に分離している。この開封具31は、硬質の合成樹脂を成形したもので、保持室16よりも大径の外筒37と、その上面を塞ぐ上板38と、上板38の中央から伸びる二列の弾性帯36と、その先端のクサビ34で構成される。外筒37は、開封具31を保持室16に沿って上下に変位させるための部位で、その内径は、保持室16の側壁の外径よりもわずかに大きい。またクサビ34は、貯液容器23を密閉するシール25を破るための部位で、先鋭に形成してある。
弾性帯36は、クサビ34を単純に保持する訳ではなく、クサビ34が半径方向に変位できるよう、その延長を増大させて柔軟性を確保してある。またクサビ34の先端は、貯液容器23の内周面よりもわずかに内側になるよう配置してある。したがってクサビ34は、シール25を破った後に貯液容器23の内周面に接触し、中心寄りに変位する。そしてクサビ34の全体が貯液容器23を突き抜けると、クサビ34は、弾性帯36の復元力で外寄りに変位し、貯液容器23の下面に回り込む。その結果、開封具31を持ち上げると、クサビ34を介して二個の貯液容器23も持ち上げられ、保持室16から除去される。なおクサビ34後端の水平面は、掛け片35と称し、貯液容器23を除去する役割を担う。
ストッパ41は、本体11と開封具31の間に組み込まれ、開封具31が不用意に貯液容器23を開封することを防ぐ。ストッパ41は、上面を天板45で塞がれた円筒状で、保持室16の外周に嵌り込み、ツバ17との接触で落下が規制される。さらに天板45には、弾性帯36を保持する切り抜き46を設けてあり、開封具31は、水平方向の変位も規制される。なおストッパ41の側板44は、着脱を考慮し、完全な円筒状ではなくC字断面で、側板44の端面を指などで押し広げることで、ストッパ41を本体11から取り外すことができる。
ノズル51は、本体11から貯液容器23を除去した後、検体が拡散した薬液M1、M2を滴下するために用い、その下部の圧入筒55を保持室16に嵌め込む。またノズル51の内部には、ごく細い流路53を形成してあり、その先端が吐出口54となっている。なお流路53の途中には、異物を捕捉するフィルター(図示は省略)を配置してある。
図の検体検査用具は、製造段階でフィルム包装がなされ、使用前に本体11と開封具31とストッパ41が分離することはなく、何らかの外力が加わった場合でも、開封具31が押し下げられ、貯液容器23を開封することはない。そして検査の際は、まずフィルム包装を破り、ストッパ41と開封具31を本体11から取り外し、次に、開封具31のクサビ34を保持室16内に差し込み、開封具31を徐々に押し下げる。
図2は、図1の検体検査用具の使用状態を示している。本体11上部の保持室16には、二個の貯液容器23が上下に積層されている。うち下方の貯液容器23は、係止部15に接しており、ここから落下することはない。なお貯液容器23の内周面は、係止部15の内縁よりも中心寄りに位置し、貯液容器23の下面の一部(中心寄り)は、反応室14内に露出している。
検査時は、まず本体11からストッパ41と開封具31を取り外し、次にクサビ34を下に向け、本体11の真上に開封具31を配置する。そして開封具31を徐々に下降させると、やがてクサビ34の先端がシール25を突き破り開封し、併せて、外筒37の中に本体11上部が入り込む。その後、外筒37がツバ17に接触すると、クサビ34は二個の貯液容器23を貫通し、薬液M1、M2は、反応室14の底に流入する。
開封の際、クサビ34は貯液容器23の内周面に接触し、中心寄りに変位する。しかしクサビ34全体が上下の貯液容器23を通り抜けると、弾性帯36の復元力により、クサビ34は外寄りに変位し、貯液容器23の下面に回り込む。その結果、開封具31を引き上げると、クサビ34後端の掛け片35が貯液容器23の下面に接触し、貯液容器23も引き上げられる。その後、検体が付着した綿棒を本体11内の反応室14に差し込み、反応室14の側壁を指で押圧すると、綿棒から検体が絞り出され、薬液M1、M2中に拡散していく。本発明では、一連の操作に影響を及ぼさない範囲で、反応室14の側壁を薄く柔軟に仕上げることが可能で、指で押圧する際の身体的負担を軽減できる。
図3は、薬液M3を一種類だけとした検体検査用具の形状例を示している。薬液M3は、上下をシール25で塞がれた貯液容器23に密閉され、本体12の保持室16の底部に配置される。なお本体12や開封具32は、図1に類似した形状で、ノズル51は、図1と全く同じ形状である。ただし、開封具32が本体12から離脱することを防ぐため、外筒37は、常時、本体12の上部に嵌まり込む構成としてある。そのため、保持室16を上方に引き伸ばしており、これに対応し、外筒37や弾性帯36も、図1と比べ上下に伸びている。また本体12と開封具32は、常時嵌まり込むことから、ストッパ42は、単純なC字状としてある。
図4は、図3の検体検査用具の使用状態を示している。本体12上部の保持室16には、一個の貯液容器23が配置され、さらにクサビ34は、貯液容器23とわずかの隙間を隔て対向している。また開封具32の外筒37下部は、本体12上部に嵌まり込んでいる。この状態でストッパ42の側端面を押し広げ、ストッパ42を本体12から取り外すと、開封具32を押し下げできるようになる。
開封具32を押し下げると、クサビ34が上下のシール25を突き破り、薬液M3が反応室14の底に流入する。またクサビ34全体が貯液容器23を通り抜けると、それまで中心寄りに変形していた弾性帯36が元の形状に復元し、クサビ34後端の掛け片35が貯液容器23の下面に入り込む。次に開封具32を持ち上げると、貯液容器23は、掛け片35を介して押し上げられ、本体12から除去される。
引き続き、本体12内に綿棒を差し込み、そこに付着した検体を薬液M3中に拡散させる。本体12は、薬液M3を長期間密閉する必要がなく、反応室14の側壁は極めて薄く成形してある。そのため、検体を拡散させる際は、反応室14の側壁を指で軽く押圧すればよい。そして検体の拡散を終えると、本体12の上部にノズル51を嵌め込み、図5のように、テストプレートに液滴を落下させる。
11 本体(薬液が二種類の方)
12 本体(薬液が一種類の方)
14 反応室
15 係止部
16 保持室
17 ツバ
23 貯液容器
25 シール
31 開封具(薬液が二種類の方)
32 開封具(薬液が一種類の方)
34 クサビ
35 掛け片
36 弾性帯
37 外筒
38 上板
41 ストッパ(薬液が二種類の方)
42 ストッパ(薬液が一種類の方)
44 側板
45 天板
46 切り抜き
51 ノズル
53 流路
54 吐出口
55 圧入筒
M1、M2、M3 各種薬液

Claims (2)

  1. 一端が閉じた筒状の本体(11、12)と、各種薬液(M1、M2、M3)が封入された貯液容器(23)と、該貯液容器(23)を貫通して開封する開封具(31、32)と、前記薬液(M1、M2、M3)を外部に滴下するためのノズル(51)と、からなり、
    前記本体(11、12)の開口端付近には、前記貯液容器(23)を収容する保持室(16)を設け、その奥には反応室(14)を設け、
    前記保持室(16)には、前記貯液容器(23)の落下を防ぐ係止部(15)を設け、
    前記反応室(14)の側壁は、押圧による変形性を確保するため軟質に形成してあり、
    前記ノズル(51)は、前記保持室(16)に嵌め込み可能で、且つその先端には前記薬液(M1、M2、M3)を外部に滴下する吐出口(54)を設け、
    前記開封具(31、32)には、前記貯液容器(23)を開封するためのクサビ(34)を設け、且つ開封された貯液容器(23)を前記保持室(16)から除去するため、該貯液容器(23)に接触して持ち上げることのできる掛け片(35)を設けてあることを特徴とする検体検査用具。
  2. 前記貯液容器(23)は複数個からなり、前記保持室(16)に積層するように配置し、且つ前記掛け片(35)は、一番下に位置する貯液容器(23)の下面に接触し、積層された全ての貯液容器(23)を該保持室(16)から押し上げ可能であることを特徴とする請求項1記載の検体検査用具。
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