JP2016044641A - エンジン冷却装置 - Google Patents

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正宣 松坂
吉田 雅澄
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Abstract

【課題】機械式ウォータポンプと電動ウォータポンプとを組み合わせてエンジンの冷却を行う場合であっても、装置構成が複雑化するのを抑制することが可能なエンジン冷却装置を提供する。【解決手段】このエンジン冷却装置100は、エンジン90により駆動され、エンジン90の回転に同期して回転する機械式ウォータポンプ30と、エンジン90の回転とは無関係に回転速度を変化可能な電動ウォータポンプ40と、機械式ウォータポンプ30に対して、エンジン90の高回転域R2においてエンジン90からの駆動力を伝達するとともに、エンジン90の低回転域R1においてエンジン90からの駆動力を遮断する遠心クラッチ80とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン冷却装置に関し、特に、機械式ウォータポンプと電動ウォータポンプとを備えたエンジン冷却装置に関する。
従来、機械式ウォータポンプと電動ウォータポンプとを備えたエンジン冷却装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、シリンダブロック内に冷却水を循環させる冷却水循環経路と、この冷却水循環経路に設けられた機械式ウォータポンプおよび電動ウォータポンプとを備えたエンジン冷却装置が開示されている。この特許文献1に記載のエンジン冷却装置では、冷却水循環経路中に機械式ウォータポンプと電動ウォータポンプとが直列的に配置されている。また、機械式ウォータポンプは、エンジンの駆動力の伝達および遮断が可能な電磁クラッチを介して動作制御される。そして、制御上、機械式ウォータポンプおよび電動ウォータポンプの少なくとも一方が駆動されて、冷却水が冷却水循環経路中を循環されるように構成されている。これにより、エンジンの運転状態(エンジン負荷)に応じて冷却水流量が調整されるように構成されている。
特開2004−293430号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたエンジン冷却装置では、電気信号に基づいて電磁クラッチを駆動制御してエンジンの駆動力を機械式ウォータポンプに伝達または遮断するため、電磁クラッチを電気的に駆動制御するための構成(アクチュエータ、配線類およびコントローラ(制御回路部)など)を別途設ける必要がある分、エンジン冷却装置の構成が複雑になるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、機械式ウォータポンプと電動ウォータポンプとを組み合わせてエンジンの冷却を行う場合であっても、装置構成が複雑化するのを抑制することが可能なエンジン冷却装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるエンジン冷却装置は、エンジンにより駆動され、エンジンの回転に同期して回転する機械式ウォータポンプと、エンジンの回転とは無関係に回転速度を変化可能な電動ウォータポンプと、機械式ウォータポンプに対して、エンジンの高回転域においてエンジンからの駆動力を伝達するとともに、エンジンの低回転域においてエンジンからの駆動力を遮断する遠心クラッチと、を備える。
この発明の一の局面によるエンジン冷却装置では、上記のように、機械式ウォータポンプに対して、エンジンの高回転域においてエンジンからの駆動力を伝達するとともに、エンジンの低回転域においてエンジンからの駆動力を遮断する遠心クラッチを設ける。これにより、遠心クラッチでは電気信号に基づく電気的な駆動制御を行うことなくエンジン(内燃機関)の駆動力を機械式ウォータポンプに伝達または遮断することができる。すなわち、他の電磁クラッチのように電気的に駆動制御するための構成(アクチュエータ、配線類およびコントローラなど)をエンジン冷却装置に別途設ける必要がない。その結果、機械式ウォータポンプと電動ウォータポンプとを組み合わせてエンジンの冷却を行う場合であっても、エンジン冷却装置の構成が複雑化するのを抑制することができる。
上記一の局面によるエンジン冷却装置において、好ましくは、機械式ウォータポンプと電動ウォータポンプとは、互いに並列的に配置されている。このように構成すれば、制御上、エンジンの運転状態(エンジン回転数や吸入空気量(スロットル開度)などから取得されるエンジン負荷)に応じて機械式ウォータポンプまたは電動ウォータポンプのいずれか一方を駆動する場合であっても、停止中または駆動が無効状態となったウォータポンプが有する通水抵抗分を考慮することなく、最小限の軸動力を用いて冷却水を吐出可能な機械式ウォータポンプおよび電動ウォータポンプを共に選定することができる。その結果、機械式ウォータポンプと電動ウォータポンプとを択一的に駆動してエンジンの冷却を行う場合であっても、個々のウォータポンプが大型化するのを抑制することができる。
上記一の局面によるエンジン冷却装置において、好ましくは、エンジンの低回転域では、機械式ウォータポンプは駆動されずに、電動ウォータポンプが駆動され、エンジンの高回転域では、少なくとも機械式ウォータポンプが駆動されるように構成されている。このように構成すれば、エンジンの冷却要求流量の相対的に小さいエンジンの低回転域においてはエンジンの軸動力を使用せずに電動ウォータポンプを駆動して少ない流量の冷却水によりエンジンを適切に冷却することができる。また、この場合、機械式ウォータポンプが駆動されない分、エンジンを低燃費状態にすることができる。そして、エンジンの冷却要求流量の相対的に大きいエンジンの高回転域においては、エンジンの軸動力を使用して機械式ウォータポンプを確実に駆動させるとともに多量の冷却水をエンジンに供給してエンジンの冷却を強力に行うことができる。これにより、エンジンの運転状態(エンジン負荷)に応じて電動ウォータポンプと機械式ウォータポンプとの駆動態様を適切に使い分けてエンジンの冷却を行うことができる。
上記一の局面によるエンジン冷却装置において、好ましくは、遠心クラッチは、機械式ウォータポンプと一体的に設けられている。このように構成すれば、エンジンに対する補機としての機械式ウォータポンプに遠心クラッチが一体化されているので、機械式ウォータポンプおよび遠心クラッチを含む構造の小型化を図ることができる。
この場合、好ましくは、遠心クラッチは、機械式ウォータポンプの回転軸周りに回転可能に設けられ、機械式ウォータポンプの回転軸にエンジンの駆動力を伝達する入力側回転部材と、機械式ウォータポンプの回転軸と一体的に回転される出力側回転部材と、入力側回転部材と一体的に回転しながら、回転による遠心力により出力側回転部材と接触することによって入力側回転部材の回転を出力側回転部材に伝達するウェイト部材とを含む。このように構成すれば、少なくとも入力側回転部材と出力側回転部材とウェイト部材とによって遠心クラッチを構成することができるので、簡素な構成により遠心クラッチが一体化された機械式ウォータポンプをエンジン近傍に設けることができる。
なお、本出願では、上記一の局面によるエンジン冷却装置において、以下のような構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記一の局面によるエンジン冷却装置において、機械式ウォータポンプおよび電動ウォータポンプのそれぞれの上流または下流には、逆止弁が設けられている。
(付記項2)
また、上記一の局面によるエンジン冷却装置において、エンジンの低回転域では、エンジンの回転数およびエンジンの負荷に応じて、電動ウォータポンプの出力を制御するように構成されている。
本発明によれば、上記のように、機械式ウォータポンプと電動ウォータポンプとを組み合わせてエンジンの冷却を行う場合であっても、装置構成が複雑化するのを抑制することが可能なエンジン冷却装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態によるエンジン冷却装置の全体構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態によるエンジン冷却装置における遠心クラッチおよび機械式ウォータポンプの構造を示した断面図である。 本発明の第1実施形態によるエンジン冷却装置における遠心クラッチの動作(動力遮断状態および動力伝達状態)を説明するための図である。 本発明の第1実施形態によるエンジン冷却装置における冷却水流量の特性を示した図である。 本発明の第2実施形態によるエンジン冷却装置の全体構成を示したブロック図である。
(第1実施形態)
図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態によるエンジン冷却装置100の構成について説明する。
本発明の第1実施形態によるエンジン冷却装置100は、図1に示すように、自動車などの車両(図示せず)に搭載されたエンジン90を冷却する装置である。エンジン冷却装置100は、ラジエータ10と、サーモスタット20と、機械式ウォータポンプ30と、電動ウォータポンプ40と、ヒータコア50とを備えている。また、各構成要素が水配管部60により順次接続されることにより、エンジン冷却装置100には、循環経路C1およびC2が形成されている。
また、車両には、エンジン90を制御するための制御部(ECU)95が設けられている。制御部95においては、イグニションコイル(図示せず)への印加電圧が電気的に計数されてエンジン90の回転数が把握される。また、吸気路中のスロットル開度の検出結果に基づいてエンジン90の負荷が把握される。また、エンジン冷却装置100においては、電動ウォータポンプ40が制御部95により駆動制御されるように構成されている。なお、電動ウォータポンプ40は、小流量の冷却水が必要な際に駆動される一方、機械式ウォータポンプ30は、電動ウォータポンプ40の駆動の有無に関係なく中程度および大流量の冷却水がエンジン90に必要な際に実質的に機能するように構成されている。
ラジエータ10は、エンジン90におけるウォータジャケット91(概略的な経路を破線で示す)内を循環して高温になった冷却水(クーラント)を冷やす役割を有する。すなわち、ラジエータ10では、車外の空気(外気)とエンジン90を冷却した高温冷却水との熱交換が行われる。また、サーモスタット20は、冷却水の温度を制御する役割を有する。すなわち、エンジン90の暖機運転が十分でない時にはラジエータ10への経路を閉じてエンジン90の暖機運転に伴い冷却水を迅速に昇温するとともに、冷却水の昇温後は、ラジエータ10へ流通させる冷却水流量を制御して冷却水を適切な温度範囲に保つ機能を有している。
機械式ウォータポンプ30は、エンジン90内のウォータジャケット91に冷却水を強制的に循環させる機能を有している。また、機械式ウォータポンプ30には、遠心式の渦巻きポンプが使用されており、機械式ウォータポンプ30は、クランクシャフト(図示せず)の軸動力が後述する遠心クラッチ80を介して伝達されることにより、エンジン90の回転に同期して回転される。したがって、機械式ウォータポンプ30からの吐出量は、エンジン90の回転数に比例する。なお、機械式ウォータポンプ30は、図2に示すように、遠心クラッチ80からの駆動力が伝達されるシャフト35と、シャフト35の一方端部35a(X2側)に取り付けられたインペラ36とを含んでいる。なお、シャフト35は、本発明の「回転軸」の一例である。
また、シャフト35は、渦室33の一部を構成するポンプカバー部材37のボス部37aに軸受部材38を介して回転可能に支持されている。また、ボス部37aにおける渦室33に面する側(X2側)の内周面37bには、シール部材39が嵌め込まれており、シャフト35がシール部材39に対して摺動可能に挿入されている。このシール部材39によって、渦室33内の冷却水が遠心クラッチ80側に漏れ出ないように構成されている。
電動ウォータポンプ40は、電動モータ(図示せず)に渦室内で回転するインペラ(図示せず)が直結されて構成されている。したがって、電動ウォータポンプ40では、エンジン90の回転とは無関係に電動モータの回転数制御によってインペラの回転速度が変化可能であって、吐出量は増減可能に構成されている。
また、ヒータコア50は、車内を暖房する際に使用される。すなわち、エンジン90で暖められた冷却水がヒータコア50内部の伝熱管を通る際に、車内の空気との熱交換が行われる。また、熱交換後の冷却水は、エンジン90に戻される。
以下、冷却水の循環経路について説明する。図1に示すように、エンジン冷却装置100は、ラジエータ10、サーモスタット20、機械式ウォータポンプ30(電動ウォータポンプ40)およびエンジン90を一巡する循環経路C1を有している。また、エンジン冷却装置100は、ヒータコア50、サーモスタット20、機械式ウォータポンプ30(電動ウォータポンプ40)およびエンジン90を一巡する循環経路C2をさらに有している。エンジン冷却装置100では、循環する冷却水の温度によって、冷却水が循環経路C1を流通されるか循環経路C2を流通されるかが、サーモスタット20の動作によって切り替わるように構成されている。
ここで、サーモスタット20の出口部21とエンジン90(ウォータジャケット91)の入口部91aとの間の経路61は、分岐点P1において2つの経路62および経路63に分岐されている。一方側の経路62には、機械式ウォータポンプ30が配置されるとともに、他方側の経路63には、電動ウォータポンプ40が配置されている。したがって、第1実施形態では、経路61中に、機械式ウォータポンプ30と電動ウォータポンプ40とが並列的に配置されている。また、機械式ウォータポンプ30の吐出経路62aと電動ウォータポンプ40の吐出経路63aとは、合流点P2において合流している。すなわち、並行する吐出経路62aおよび63aは、合流点P2において1本の吐出経路61a(経路61)に戻される。そして、吐出経路61aは、その下流となるエンジン90(ウォータジャケット91)の入口部91aに接続されている。
そして、機械式ウォータポンプ30の吐出経路62aと電動ウォータポンプ40の吐出経路63aとの合流点P2よりも上流(各々のウォータポンプ側)において、機械式ウォータポンプ30の吐出口31の下流に逆止弁71が設けられている。また、合流点P2よりも上流において、電動ウォータポンプ40の吐出口41の下流に逆止弁72が設けられている。
なお、逆止弁71や逆止弁72としては、流路が形成された本体部の内部に弁体が組み込まれたものが適用される。この際、弁体による開弁とともに一方側(上流側)から他方側(下流側)への流体の流通が許容される一方、他方側(下流側)から一方側(上流側)への流通時には弁体が閉弁方向に移動されて本体部内部の流路が閉鎖される構成が設けられている。また、逆止弁71および72は、弁体がスプリングにより一方側に付勢され吐出圧に応じて開弁するばね式であってもよいし、電磁コイルの励磁と非励磁とを切り替えることによって弁体を所望の位置に移動させて流路を開閉させる電磁弁式であってもよい。
ここで、第1実施形態では、エンジン90と機械式ウォータポンプ30との間に、電気的な制御を必要としない遠心クラッチ80が設けられている。すなわち、遠心クラッチ80は、エンジン90からの駆動力を機械式ウォータポンプ30に伝達する動力伝達状態と、エンジン90からの駆動力を機械式ウォータポンプ30に伝達しない動力遮断状態とを電気的な制御を必要とせずに機械的に切り替えるように構成されている。また、遠心クラッチ80は、図2に示すように、機械式ウォータポンプ30と一体的に設けられている。以下に、遠心クラッチ80の構造および動作を詳細に説明する。
まず、遠心クラッチ80は、図2に示すように、プーリ81と、ドラム82と、プーリ81の内部に設けられた複数のウェイト部材83およびスプリング84とを含んでいる。なお、プーリ81およびドラム82は、本発明の「入力側回転部材」および「出力側回転部材」の一例である。
プーリ81は、エンジン90のクランクシャフトに接続されたクランクプーリ(図示せず)および補機駆動用ベルト92(二点鎖線で示す)を介してエンジン90の駆動力が伝達されるように構成されている。また、プーリ81は、ポンプカバー部材37のボス部37aの外周部37cに対して軸受部材85を介して回転可能に支持されている。また、ドラム82は、機械式ウォータポンプ30のシャフト35の他方端部35b(X1側)に取り付けられており、ドラム82は、シャフト35と一体的に回転されるように構成されている。そして、プーリ81とドラム82とは、X軸方向および回転半径方向において所定の隙間を有して互いに対向するように配置されている。
また、プーリ81におけるドラム82との対向面(X1側の内面)には、約120度間隔で3個のピン部材86(図3参照)が取り付けられている。そして、図3に示すように、ウェイト部材83がピン部材86を支持軸(揺動軸)としてシャフト35まわりに3個設けられている。また、3個のウェイト部材83は、3本のスプリング84を用いて互いに接続されている。また、3個のウェイト部材83は、スプリング84により互いに接続された状態で、スプリング84の収縮力によってシャフト35側(回転半径方向内側)に付勢されている。すなわち、エンジン90が停止している状態では、遠心クラッチ80は、図3に示した状態A(動力遮断状態)が維持されている。なお、遠心クラッチ80が状態Aとなった構成を、図3における枠内左側に示す。なお、図3においては、補機駆動用ベルト92の図示を省略している。
次に、遠心クラッチ80の動作としては、プーリ81にエンジン90からの駆動力が補機駆動用ベルト92を介して入力されることによってプーリ81が矢印Q1方向に回転される。プーリ81の回転に伴い、プーリ81とともに矢印Q1方向に回転されるウェイト部材83には、スプリング84の付勢力に抗する半径方向外側に向かって遠心力が生じ始める。そして、エンジン90の回転数がさらに増加して高回転域(約2000回転/分以上の領)に達すると、図3に示すように、付勢力に抗して3個のウェイト部材83の各々が外周方向(半径方向外側)に開き始め、状態Aからウェイト部材83の外周部(外周面)83aがドラム82の内周面82aに接触する状態B(動力伝達状態)へと移行される。また、ウェイト部材83とドラム82との摩擦接触によって、ドラム82がシャフト35を矢印Q1方向に回転させる。これにより、シャフト35に取り付けられたインペラ36が矢印Q1方向に回転される。この際、エンジン90の回転数と、インペラ36の回転数(機械式ウォータポンプ30の回転数)とがほぼ等しくなることにより、機械式ウォータポンプ30は、エンジン90の回転に同期して回転するようになる。なお、遠心クラッチ80が状態Bとなった構成を、図3における枠内右側に示す。
また、エンジン90の回転数が減少して低回転域(約2000回転/分未満の領域)に戻されると、3個のウェイト部材83の各々が遠心力の減少とともにシャフト35側(回転半径方向内側)に閉じ始める。そして、ウェイト部材83とドラム82との接触が解除されることにより、遠心クラッチ80は、それまでの状態Bから、プーリ81からドラム82への動力伝達が遮断される状態A(動力遮断状態)へと移行される。これにより、エンジン90から機械式ウォータポンプ30への動力が遮断される。なお、動力伝達状態と動力遮断状態とが切り替わる際のエンジン90の回転数(図4におけるRc回転/分)は、遠心クラッチ80におけるスプリング84の特性(ばね定数)によって予め設定されている。
したがって、たとえばエンジン90が駆動されずに機械式ウォータポンプ30が停止している状態では、遠心クラッチ80は、状態A(動力遮断状態)が維持されている。また、エンジン90が駆動していても回転数が所定値(約2000回転/分)未満の状態では、ウェイト部材83とドラム82との接触が完全な状態とならず、遠心クラッチ80は、動力遮断状態が維持される。そして、第1実施形態では、エンジン90の回転数の増加に伴うプーリ81の回転数の増加に基づいて、ウェイト部材83とドラム82との摩擦接触が確実に発生して、遠心クラッチ80は、状態B(動力伝達状態)に移行されるように構成されている。
また、図1に示すように、逆止弁71は、制御上、電動ウォータポンプ40が単独で駆動された場合に、電動ウォータポンプ40から吐出された冷却水の一部が吐出経路62aを介して機械式ウォータポンプ30側に逆流するのを防止する役割を有する。同様に、逆止弁72は、機械式ウォータポンプ30が単独で駆動された場合に、機械式ウォータポンプ30から吐出された冷却水の一部が吐出経路63aを介して電動ウォータポンプ40側に逆流するのを防止する役割を有する。
したがって、エンジン90が相対的に低回転域で運転される状態では、逆止弁71が閉じられることにより機械式ウォータポンプ30への冷却水の逆流を防止しつつ、電動ウォータポンプ40のみを駆動して冷却水を循環させてエンジン90の冷却を行うことが可能に構成されている。この場合、機械式ウォータポンプ30が駆動されない分、エンジン90は低燃費状態で運転される。また、エンジン90が相対的に高回転域で運転される状態では、逆止弁72が閉じられることにより電動ウォータポンプ40への冷却水の逆流を防止しつつ、機械式ウォータポンプ30から多量の冷却水をエンジン90に供給してエンジン90の冷却を強力に行うことが可能に構成されている。また、機械式ウォータポンプ30が駆動された場合には、電動ウォータポンプ40の駆動を停止して機械式ウォータポンプ30のみでエンジン90の冷却を行う場合や、機械式ウォータポンプ30に加えて電動ウォータポンプ40も駆動制御してエンジン90の冷却を行うことも実現可能に構成されている。
なお、上述した遠心クラッチ80の状態A(動力遮断状態)および状態B(動力伝達状態)のもとでの冷却水流量の制御内容に関して、図4を用いて説明する。
図4において、まず、エンジン90(図1参照)の回転数(横軸)がRc回転/分(約2000回転/分)に到達するまでの低回転域R1では、遠心クラッチ80(図2参照)は、動力遮断状態(図2における状態A)が維持される。また、低回転域R1では、制御部95(図1参照)により電動ウォータポンプ40のみが駆動される。また、電動ウォータポンプ40は、エンジン90の回転数に関係なく、エンジン90がその時点で必要とする冷却水流量を吐出可能な回転数に駆動制御される。すなわち、機械式ウォータポンプ30が吐出する冷却水流量よりも小さい小流量の冷却水が電動ウォータポンプ40から吐出されてエンジン90に供給される。なお、低回転域R1におけるハッチング領域の縦幅が、電動ウォータポンプ40による流量調整幅に相当する。
次に、エンジン90の回転数がRc回転/分(約2000回転/分)よりも大きくなった高回転域R2では、ウェイト部材83(図2参照)とドラム82(図2参照)との摩擦接触が確実に発生して、遠心クラッチ80は、動力伝達状態(図2における状態B)に移行される。これにより、機械式ウォータポンプ30からエンジン90への冷却水の供給が可能となる。
ここで、高回転域R2(機械式ウォータポンプ30の実質的な作動時)において、電動ウォータポンプ40の駆動が制御部95により停止された場合、機械式ウォータポンプ30のみから冷却水がエンジン90に全量供給される。この状態では、冷却水の流量特性は、特性G1(太い実線)として示される。
また、エンジン冷却装置100では、高回転域R2において、合流点P2(図1参照)での電動ウォータポンプ40の吐出圧が機械式ウォータポンプ30の吐出圧と等しくなるように電動ウォータポンプ40を駆動することも可能とされている。このような状態では、冷却水の流量特性は、特性G2(特性G1の上側に、斜めハッチングされた領域)として示される。また、特性G1から特性G2へのシフト分(増加分)は、電動ウォータポンプ40による冷却水流量のアシスト量に相当する。また、電動ウォータポンプ40の出力(吐出圧)は、その時点でのエンジン90の回転数(機械式ウォータポンプ30の回転数)とエンジン90に必要な冷却水流量とに基づいて決定されるように構成されている。
このように、エンジン冷却装置100では、エンジン90の回転数(エンジン90の負荷)と、エンジン90に必要な冷却水流量とに基づいて電動ウォータポンプ40の出力(吐出圧)が決定される。この際、遠心クラッチ80が動力遮断状態(図2における状態A)では電動ウォータポンプ40が単独で駆動されることにより、エンジン90に供給される冷却水流量が調整される。そして、遠心クラッチ80が動力伝達状態(図2における状態B)となって機械式ウォータポンプ30が実質的に駆動された状態では、電動ウォータポンプ40を駆動しない場合および電動ウォータポンプ40の出力(吐出圧)を制御する場合のいずれにおいても、機械式ウォータポンプ30の出力(エンジン回転数)を制御することなくエンジン90に供給される冷却水流量が調整される。第1実施形態におけるエンジン冷却装置100は、上記のように構成されている。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、機械式ウォータポンプ30に対して、エンジン90の高回転域においてエンジン90からの駆動力を伝達するとともに、エンジン90の低回転域においてエンジン90からの駆動力を遮断する遠心クラッチ80を設ける。これにより、遠心クラッチ80では電気的な駆動制御を行うことなくエンジン90の駆動力を機械式ウォータポンプ30に伝達または遮断することができる。すなわち、他の電磁クラッチのように電気的に駆動制御するための構成(アクチュエータ、配線類およびコントローラなど)をエンジン冷却装置100に別途設ける必要がない。その結果、機械式ウォータポンプ30と電動ウォータポンプとを組み合わせてエンジン90の冷却を行う場合であっても、エンジン冷却装置100の構成が複雑化するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、機械式ウォータポンプ30と電動ウォータポンプ40とを、互いに並列的に配置するように構成する。これにより、制御上、エンジン90の運転状態(エンジン90の回転数や吸入空気量(スロットル開度)から取得されるエンジン90の負荷)に応じて機械式ウォータポンプ30または電動ウォータポンプ40のいずれか一方を駆動する場合であっても、停止中または駆動が無効状態となったウォータポンプ(機械式ウォータポンプ30または電動ウォータポンプ40)が有する通水抵抗分を考慮することなく、最小限の軸動力を用いて冷却水を吐出可能な機械式ウォータポンプ30および電動ウォータポンプ40を共に選定することができる。その結果、機械式ウォータポンプ30と電動ウォータポンプ40とを択一的に駆動してエンジン90の冷却を行う場合であっても、個々のウォータポンプ(機械式ウォータポンプ30および電動ウォータポンプ40)が大型化するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、エンジン90の低回転域R1では、機械式ウォータポンプ30を駆動することなく電動ウォータポンプ40を駆動するとともに、エンジン90の高回転域R2では、少なくとも機械式ウォータポンプ30を駆動するように構成する。これにより、エンジン90の冷却要求流量の相対的に小さいエンジン90の低回転域R1においてはエンジン90の軸動力を使用せずに電動ウォータポンプ40を駆動して少ない流量の冷却水によりエンジン90を適切に冷却することができる。また、この場合、機械式ウォータポンプ30が駆動されない分、エンジン90を低燃費状態にすることができる。そして、エンジン90の冷却要求流量の相対的に大きいエンジン90の高回転域R2においては、エンジン90の軸動力を使用して機械式ウォータポンプ30を確実に駆動させるとともに多量の冷却水をエンジン90に供給してエンジン90の冷却を強力に行うことができる。したがって、エンジン90の運転状態(エンジン90の負荷)に応じて電動ウォータポンプ40と機械式ウォータポンプ30との駆動態様を適切に使い分けてエンジン90の冷却を行うことができる。
また、第1実施形態では、エンジン90の高回転域R2(遠心クラッチ80の動力伝達状態)では、機械式ウォータポンプ30の駆動に加えて、電動ウォータポンプ40を駆動することによって機械式ウォータポンプ30からエンジン90に流入する冷却水流量に電動ウォータポンプ40からの冷却水流量が加算されるように構成する。これにより、エンジン90の負荷が大きく冷却水流量をより多く必要とする場合においても、機械式ウォータポンプ30の吐出量に電動ウォータポンプ40の吐出量を加算して冷却水流量を容易に確保することができるので、より確実にエンジン90を冷却することができる。
また、第1実施形態では、機械式ウォータポンプ30に対して遠心クラッチ80を一体的に設けるように構成する。すなわち、機械式ウォータポンプ30のインペラ36と遠心クラッチ80のドラム82とを、共通のシャフト35に取り付けるように構成する。これにより、エンジン90に対する補機としての機械式ウォータポンプ30に遠心クラッチ80が一体化されているので、機械式ウォータポンプ30および遠心クラッチ80をエンジン90に近接させて容易に配置することができる。すなわち、エンジン90の駆動力をより周長の短い補機駆動用ベルト92を介して遠心クラッチ80側に伝達することができるので、エンジン90まわりの構造に関する小型化を図ることができる。
また、第1実施形態では、機械式ウォータポンプ30のシャフト35まわりに回転可能に設けられ、機械式ウォータポンプ30のシャフト35にエンジン90の駆動力を伝達するプーリ81と、機械式ウォータポンプ30のシャフト35と一体的に回転されるドラム82と、プーリ81と一体的に回転しながら、回転による遠心力によりドラム82と接触することによってプーリ81の回転をドラム82に伝達するウェイト部材83とを含むように遠心クラッチ80を構成する。これにより、少なくともプーリ81とドラム82とウェイト部材83とによって遠心クラッチ80を構成することができるので、簡素な構成により遠心クラッチ80が一体化された機械式ウォータポンプ30をエンジン90近傍に設けることができる。
また、第1実施形態では、機械式ウォータポンプ30の吐出経路62aと電動ウォータポンプ40の吐出経路62aとの合流点P2よりも上流において、機械式ウォータポンプ30の吐出口31の下流に逆止弁71を設けるとともに、電動ウォータポンプ40の吐出口41の下流に逆止弁72を設ける。これにより、制御上、エンジン90の運転状態(エンジン90の回転数や吸入空気量(スロットル開度)から取得されるエンジン90の負荷)に応じて機械式ウォータポンプ30の駆動を一時的に無効にするとともに電動ウォータポンプ40を単独で駆動してエンジン90への冷却水の供給を行う場合であっても、機械式ウォータポンプ30の吐出口31の下流には逆止弁71が設けられているので、駆動中の電動ウォータポンプ40側から非駆動状態(無効状態)の機械式ウォータポンプ30側に冷却水(クーラント)が逆流するのが防止される。したがって、設計上、駆動中の電動ウォータポンプ40から停止中の機械式ウォータポンプ30への逆流を考慮して、逆流分を見込んだ吐出量(揚水量)を確保するために電動ウォータポンプ40を大型化することなどが必要でなくなる。これにより、最小限の軸動力を用いて冷却水を吐出可能な電動ウォータポンプ40を選定することができる。この点は、機械式ウォータポンプ30と電動ウォータポンプ40との駆動状態が反対の場合には、電動ウォータポンプ40側への逆流を考慮せずに最小限の軸動力を用いて冷却水を吐出可能な機械式ウォータポンプ30を選定することができる。その結果、機械式ウォータポンプ30と電動ウォータポンプ40とを択一的に駆動してエンジン90の冷却を行う場合であっても、機械式ウォータポンプ30および電動ウォータポンプ40の大型化を招くことなくエンジン90を冷却することができる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、機械式ウォータポンプ30および電動ウォータポンプ40の各々の吸入側に逆止弁271および272をそれぞれ設けた例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付して図示している。
第2実施形態におけるエンジン冷却装置200では、図5に示すように、機械式ウォータポンプ30の吸入経路62bと電動ウォータポンプ40の吸入経路63bとの分岐点P1よりも下流(各々のウォータポンプ側)において、機械式ウォータポンプ30の吸入口32の上流に逆止弁271が設けられている。また、分岐点P1よりも下流において、電動ウォータポンプ40の吸入口42の上流に逆止弁272が設けられている。
逆止弁271は、制御上、電動ウォータポンプ40が単独で駆動された場合に、電動ウォータポンプ40から吐出された冷却水の一部が吐出経路62aを介して機械式ウォータポンプ30側に逆流するのを防止する役割を有する。同様に、逆止弁272は、機械式ウォータポンプ30が単独で駆動された場合に、機械式ウォータポンプ30から吐出された冷却水の一部が吐出経路63aを介して電動ウォータポンプ40側に逆流するのを防止する役割を有する。
したがって、エンジン90が相対的に低回転域で運転される状態では、逆止弁271が閉じられることにより機械式ウォータポンプ30への冷却水の逆流を防止しつつ、電動ウォータポンプ40のみを駆動して冷却水を循環させてエンジン90の冷却を行うことが可能に構成されている。また、エンジン90が相対的に高回転域で運転される状態では、遠心クラッチ80が動力伝達状態に切り替えられるとともに、機械式ウォータポンプ30の吐出圧によって逆止弁272が閉じられる。これにより電動ウォータポンプ40への冷却水の逆流を防止しつつ、機械式ウォータポンプ30から多量の冷却水をエンジン90に供給してエンジン90の冷却を強力に行うことが可能に構成されている。
なお、エンジン冷却装置200では、機械式ウォータポンプ30および電動ウォータポンプ40の上流側(吸入側)に逆止弁271および逆止弁272を設けた点を除いて、上記第1実施形態のエンジン冷却装置100と同様に構成されている。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、機械式ウォータポンプ30の吸入経路62bと電動ウォータポンプ40の吸入経路63bとの分岐点P1よりも下流において、機械式ウォータポンプ30の吸入口32の上流に逆止弁271を設けるとともに、電動ウォータポンプ40の吸入口42の上流に逆止弁272を設ける。これにより、制御上、電動ウォータポンプ40を単独で駆動してエンジン90への冷却水の供給を行う場合であっても、駆動中の電動ウォータポンプ40側から非駆動状態(無効状態)の機械式ウォータポンプ30側に冷却水が逆流するのが防止されるので、最小限の軸動力を用いて冷却水を吐出可能な電動ウォータポンプ40を選定することができる。また、電動ウォータポンプ40側への逆流を考慮せずに最小限の軸動力を用いて冷却水を吐出可能な機械式ウォータポンプ30を選定することができるので、機械式ウォータポンプ30および電動ウォータポンプ40の大型化を招かない。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、機械式ウォータポンプ30の吐出口31の下流に対応するように逆止弁71を設けるとともに、電動ウォータポンプ40の吐出口41の下流に対応するように逆止弁72を設けるように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電動ウォータポンプ40の吐出口41の下流および機械式ウォータポンプ30の吐出口31の下流の双方に対応するように、単一の2方向逆止弁を設けるように構成してもよい。すなわち、遠心クラッチ80が動力伝達状態となって機械式ウォータポンプ30が駆動される際には、電動ウォータポンプ40側(吐出経路63a)の流路が択一的に閉弁(閉鎖)されるとともに、遠心クラッチ80が動力遮断状態となって電動ウォータポンプ40のみが駆動される際には機械式ウォータポンプ30側(吐出経路62a)の流路が択一的に閉弁されるような2方向逆止弁を用いることが可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、エンジン90の回転数Rcが約2000回転/分に達した状態でのプーリ81の回転数を境として遠心クラッチ80が動力遮断状態から動力伝達状態に移行されるように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、プーリ81の回転数は、約2000回転/分以外のエンジン90の回転数Rcであってもよい。回転数Rc(図4参照)は、エンジン90の出力クラス(排気量)に応じて適宜設定される。
また、上記第1および第2実施形態では、エンジン90の高回転域R2(遠心クラッチ80の動力伝達状態)において機械式ウォータポンプ30の駆動に加えて電動ウォータポンプ40をアシスト駆動するように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、エンジン90の高回転域R2においては、電動ウォータポンプ40をアシスト駆動しないように構成していてもよい。
また、上記第1実施形態では、機械式ウォータポンプ30および電動ウォータポンプ40の下流側に逆止弁71および逆止弁72をそれぞれ設けるとともに、上記第2実施形態では、機械式ウォータポンプ30および電動ウォータポンプ40の上流側に逆止弁271および逆止弁272をそれぞれ設けた例について示したが、本発明はこれに限られない。各々のウォータポンプへの逆流を防止することが可能であるならば、機械式ウォータポンプ30の下流側に逆止弁71を設けるとともに、電動ウォータポンプ40の上流側に逆止弁272を設けるように構成してもよい。また、これとは反対に、機械式ウォータポンプ30の上流側に逆止弁271を設けるとともに、電動ウォータポンプ40の下流側に逆止弁72を設けるように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、機械式ウォータポンプ30に対して遠心クラッチ80を一体的に設けるように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、機械式ウォータポンプ30と遠心クラッチ80とを互いに別体で設けてもよい。すなわち、機械式ウォータポンプ30のシャフト35と、遠心クラッチ80の出力側回転軸とが、駆動力伝達部材(駆動力伝達ベルトまたはギア部材など)を介して間接的に接続されるように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、機械式ウォータポンプ30と電動ウォータポンプ40とを互いに並列的に配置するように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、冷却水循環経路中に機械式ウォータポンプ30と電動ウォータポンプ40とを直列的に配置してエンジン冷却装置を構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、エンジン90を備えた自動車などの車両にエンジン冷却装置100(200)を搭載した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、内燃機関を備えた車両以外の設備機器に搭載されたエンジン冷却装置に対して本発明を適用してもよい。また、エンジン(内燃機関)90としては、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンおよびガスエンジンなどが適用可能である。
10 ラジエータ
20 サーモスタット
30 機械式ウォータポンプ
31、41 吐出口
35 シャフト(回転軸)
36 インペラ
37 ポンプカバー部材
38 軸受部材
40 電動ウォータポンプ
50 ヒータコア
60 水配管部
61、62、63 経路
61a、2a、63a 吐出経路
71、72 逆止弁
80 遠心クラッチ
81 プーリ(入力側回転部材)
82 ドラム(出力側回転部材)
82a 内周面
83 ウェイト部材
83a 外周部
84 スプリング
85 軸受部材
86 ピン部材
90 エンジン
91 ウォータジャケット
92 補機駆動用ベルト
95 制御部
100、200 エンジン冷却装置
P1 分岐点
P2 合流点

Claims (5)

  1. エンジンにより駆動され、前記エンジンの回転に同期して回転する機械式ウォータポンプと、
    前記エンジンの回転とは無関係に回転速度を変化可能な電動ウォータポンプと、
    前記機械式ウォータポンプに対して、前記エンジンの高回転域において前記エンジンからの駆動力を伝達するとともに、前記エンジンの低回転域において前記エンジンからの駆動力を遮断する遠心クラッチと、を備えた、エンジン冷却装置。
  2. 前記機械式ウォータポンプと前記電動ウォータポンプとは、互いに並列的に配置されている、請求項1に記載のエンジン冷却装置。
  3. 前記エンジンの低回転域では、前記機械式ウォータポンプは駆動されずに、前記電動ウォータポンプが駆動され、前記エンジンの高回転域では、少なくとも前記機械式ウォータポンプが駆動されるように構成されている、請求項1または2に記載のエンジン冷却装置。
  4. 前記遠心クラッチは、前記機械式ウォータポンプと一体的に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジン冷却装置。
  5. 前記遠心クラッチは、
    前記機械式ウォータポンプの回転軸周りに回転可能に設けられ、前記機械式ウォータポンプの前記回転軸に前記エンジンの駆動力を伝達する入力側回転部材と、
    前記機械式ウォータポンプの前記回転軸と一体的に回転される出力側回転部材と、
    前記入力側回転部材と一体的に回転しながら、回転による遠心力により前記出力側回転部材と接触することによって前記入力側回転部材の回転を前記出力側回転部材に伝達するウェイト部材とを含む、請求項4に記載のエンジン冷却装置。
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