JP2016044610A - マイクロ波加熱装置及び排気ガス浄化装置 - Google Patents

マイクロ波加熱装置及び排気ガス浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016044610A
JP2016044610A JP2014169794A JP2014169794A JP2016044610A JP 2016044610 A JP2016044610 A JP 2016044610A JP 2014169794 A JP2014169794 A JP 2014169794A JP 2014169794 A JP2014169794 A JP 2014169794A JP 2016044610 A JP2016044610 A JP 2016044610A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microwave
stub
waveguide
filter
emitting means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014169794A
Other languages
English (en)
Inventor
森谷 修
Osamu Moriya
修 森谷
一考 高木
Kazutaka Takagi
一考 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2014169794A priority Critical patent/JP2016044610A/ja
Publication of JP2016044610A publication Critical patent/JP2016044610A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)

Abstract

【課題】装置の耐久性及び信頼性を確保しつつ、効率よく被加熱物を加熱する。【解決手段】マイクロ波加熱装置は、第1位置と第2位置の間に、被加熱物が配置される加熱室と、加熱室の第1位置と第2位置に接続される導波管と、マイクロ波を、導波管を介して、第1位置及び第2位置へ射出するマイクロ波射出手段と、導波管に設けられ、第1位置に射出されるマイクロ波と、第2位置に射出されるマイクロ波の位相を調整する位相調整手段と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、マイクロ波加熱装置及び排気ガス浄化装置に関する。
軽油を燃料とするディーゼルエンジンの排気ガスには、粒子状物質(PM:Particulate Matter)が多く含まれている。これらの粒子状物質は、軽油の不完全燃焼に起因して発生するものである。そのため、排気ガスが通過する微粒子捕集フィルタが高温であれば、排気ガスに含まれる粒子状物質は、微粒子捕集フィルタを通過する際に燃焼し焼失する。しかしながら、エンジンの始動時など、微粒子捕集フィルタの温度が低い場合には、排気ガスに含まれる粒子状物質が微粒子捕集フィルタなどに堆積してしまう。
そこで、微粒子捕集フィルタに堆積した粒子状物質を、効率的に燃焼させるための装置が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に開示された装置は、微粒子捕集フィルタが配置される空間に、マイクロ波を照射する。このとき、フィルタに入射する入射波と、微粒子捕集フィルタを通過した後に反射して、再度フィルタを通過する反射波による定在波が生じる。この定在波には、入射波と反射波の位相が揃って電界強度が高くなる部分と、入射波と反射波の位相が逆になって、電界強度が低くなる部分が存在する。このため、微粒子捕集フィルタの周囲に定在波が発生すると、微粒子捕集フィルタに堆積した粒子状物質に、加熱ムラが生じてしまうことがある。
そこで、特許文献1に開示される装置は、微粒子捕集フィルタを通過したマイクロ波を反射する反射板の位置を調整することにより、定在波の共振状態を調整する。これにより、粒子状物質が堆積した部分での電界が強くなるようにして、粒子状物質を効率的に加熱し燃焼させることが可能となる。
しかしながら、特許文献1に開示された装置は、微粒子捕集フィルタが収容される加熱室に配置される反射板を移動することにより、定在波の共振状態を調整する。このため、反射板や、この反射板を移動する機構が高温環境下に置かれ、装置の耐久性や、信頼性が低下することが考えられる。
特許第5163695公報
本発明は、装置の耐久性及び信頼性を確保しつつ、効率よく被加熱物を加熱することを課題とする。
上記課題を解決するため、本実施形態に係るマイクロ波加熱装置は、第1位置と第2位置の間に、被加熱物が配置される加熱室と、加熱室の第1位置と第2位置に接続される導波管と、マイクロ波を、導波管を介して、第1位置及び第2位置へ射出するマイクロ波射出手段と、導波管に設けられ、第1位置に射出されるマイクロ波と、第2位置に射出されるマイクロ波の位相を調整する位相調整手段と、を備える。
また、本実施形態に係る排気ガス浄化装置は、エンジンからの排気ガスを浄化する排気ガス浄化装置であって、エンジンに接続され、加熱室が形成される排気管路と、加熱室に配置されるフィルタと、前記マイクロ波加熱装置と、を備える
第1の実施形態に係る排気ガス浄化装置を示す斜視図である。 排気ガス浄化装置の断面図である。 反射板の平面図である。 フィルタ室に設けられた反射板を示す図である。 反射板に設けられた開口を拡大して示す図である。 マイクロ波加熱装置の動作を説明するための図である。 マイクロ波加熱装置の動作を説明するための図である。 第2の実施形態に係る排気ガス加熱装置の断面図である。 変形例に係る排気ガス浄化装置の断面図である。 変形例に係る排気ガス浄化装置の断面図である。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を、図面を用いて説明する。説明には、相互に直交するX軸、Y軸、Z軸からなるXYZ座標系を用いる。
図1は、本実施形態に係る排気ガス浄化装置100を示す図である。排気ガス浄化装置100は、例えばトラックやバスに代表される大型車両のエンジンから排出される排気ガスの浄化を行う装置である。
図1に示されるように、排気ガス浄化装置100は、−X側端がエンジンの排気ポートに接続される排気管路101と、排気管路101の内部にマイクロ波を射出するマイクロ波加熱装置10を有している。
図2は、図1における排気ガス浄化装置100のXY断面を示す図である。図2に示されるように、排気管路101には、直径が一回り大きくなった円筒状のフィルタ室101aが形成されている。フィルタ室101aの内部には、長手方向をX軸方向とする空洞部110が形成されている。そして、空洞部110のほぼ中央に、フィルタ102が配置されている。フィルタ室101aの−X側端部には、矩形上の開口101bが形成されている。また、フィルタ室101aの+X側端部には、矩形上の開口101cが形成されている。
フィルタ102は、例えばセラミックからなる微粒子捕集フィルタである。このフィルタ102は、長手方向をX軸方向とし、外径が、フィルタ室101aの内径とほぼ等しい円柱状の部材である。
マイクロ波加熱装置10は、マイクロ波の発生源となるマイクロ波発生装置11,11、マイクロ波発生装置11と排気管路101とを接続する導波管12、マイクロ波発生装置11と排気管路101とを接続する導波管12、フィルタ102の−X側に配置される反射板20、フィルタ102の+X側に配置される反射板20、導波管12,12にそれぞれ設けられるチューナ31,32、及びチューナ31,32を制御する制御装置50を有している。
マイクロ波発生装置11,11は、例えば、永久磁石、共振器、出力アンテナを備えるマグネトロンである。マイクロ波発生装置11,11は、例えば波長λが10cm程度の電磁波を発生させる。以下、説明の便宜上、マイクロ波発生装置11から射出されたマイクロ波をマイクロ波M1とし、マイクロ波発生装置11から射出されたマイクロ波をマイクロ波M2とする。
導波管12,12は、長手方向をY軸方向とし、XZ断面が矩形の方形導波管である。また、導波管12の中央部には、−X方向へ分岐するスタブ12aが形成されている。そして、導波管12の中央部には、+X方向へ分岐するスタブ12aが形成されている。
導波管12は、−Y側端がマイクロ波発生装置11に接続され、+Y側端が排気管路101に形成されるフィルタ室101aに接続されている。導波管12も同様に、−Y側端がマイクロ波発生装置11に接続され、+Y側端が排気管路101に形成されるフィルタ室101aに接続されている。本実施形態では、排気管路101と導波管12,12との角度が90度となるように、排気管路101と導波管12,12とが接続されている。
排気管路101に形成されるフィルタ室101aには、Y軸方向に貫通する矩形状の開口101b,101cが形成されている。これらの開口101b,101cのX軸方向及びZ軸方向の寸法は、導波管12,12のX軸方向の内寸及びZ軸方向の内寸に等しい。図2に示されるように、導波管12は、−Y側端部が、開口101bを包囲するように接続されている。また、導波管12は、−Y側端部が、開口101cを包囲するように接続されている。
導波管12,12の+Y側端には、導波管12の内部空間と排気管路101の内部空間とを区画するシール板13が設けられている。シール板13は、耐熱性がありマイクロ波M1,M2に対する透過性を有する石英からなる部材である。シール板13により、排気ガスが、排気管路101から導波管12の内部に流入するのを抑止しつつ、マイクロ波M1,M2を導波管12から排気管路101の内部へ射出することが可能となる。
反射板20,20は、導波管12,12の+Y側にそれぞれ配置されている。図3は、反射板20の平面図である。図3に示されるように、反射板20は、楕円形の部材である。この反射板20は、図3における縦方向の寸法Aが、排気管路101に形成されたフィルタ室101aの内径の大きさに等しい。そして、横方向の寸法Bは、寸法Aの√2倍である。このため、反射板20は、図2に示されるように、X軸に平行な排気管路101に対して45度傾斜した状態で配置されると、図4に示されるように、反射板20の外縁が排気管路101に形成されるフィルタ室101aの内壁面に隙間なく接した状態になる。
図3に示されるように、反射板20には、複数の開口21が形成されている。この開口21は、図面横方向の寸法が、Z軸方向の寸法の√2倍である。このため、+X方向に向かって反射板20を見ると、図4に示されるように、反射板20に、正方形の開口が設けられているように見える。また、開口21は、内壁面がX軸に平行な排気管路101と平行になるように、反射板20に形成されている。このため、開口21の貫通方向は、排気管路101を流れる排気ガスの移動方向と平行になる。
図5は、反射板20に形成される開口21を拡大して示す図である。図5に示されるように、開口21は、対角線の長さCが、マイクロ波M1の波長λの2分の1以下(C≦λ/2)となっている。本実施形態では、開口21の対角線の長さCは、λ/8程度であり、1cm〜1.5cm程度である。このため、導波管12を介して、反射板20に入射するマイクロ波M1は、反射板20を通り抜けることなく反射される。一方、排気管路101を流れる排気ガスや、排気ガスに含まれる粒子状物質は、反射板20の開口21を通りぬける。
反射板20も、反射板20と同様に形成されている。そして、図2に示されるように、排気管路に対して、45度傾斜した状態で配置される。
チューナ31は、導波管12に形成されたスタブ12aに設けられている。このチューナ31は、スタブ12aのX軸方向の見かけ上の長さを調整して、導波管12の+Y側端におけるマイクロ波M1の位相を調整する装置である。チューナ31は、図2に示されるように、スタブ12aの内部に、X軸に沿って移動可能に配置される可動子15、及び可動子15をX軸に沿って移動させるアクチュエータ14を備えている。
また、チューナ32は、導波管12に形成されたスタブ12aに設けられている。このチューナ32は、スタブ12aのX軸方向の見かけ上の長さを調整して、導波管12の+Y側端におけるマイクロ波M2の位相を調整する装置である。チューナ31は、図2に示されるように、スタブ12aの内部に、X軸に沿って移動可能に配置される可動子15、及び可動子15をX軸に沿って移動させるアクチュエータ14を備えている。
制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)、CPUの作業領域となる主記憶部、CPUに実行されるプログラムを記憶する補助記憶部を有している。制御装置50は、補助記憶部から読みだしたプログラムに従ってチューナ31,32それぞれのアクチュエータ14,14を制御する。
本実施形態では、制御装置50は、アクチュエータ14,14を介して、可動子15,15を、図6にそれぞれ示される位置から、図7にそれぞれ示される位置の間で往復移動させる。また、制御装置50は、可動子15,15を往復移動させる際に、可動子15の+X側の面からスタブ12aの+X側端までの距離xと、可動子15の−X側の面からスタブ12aの−X側端までの距離yとの和T(=x+y)が、マイクロ波M1,M2の波長λの4分の1となるように、可動子15,15それぞれの位置関係を維持する。
図6に示される位置では、xがλ/4で、yが0である。また、図7に示される位置では、xが0で、yがλ/4である。このため、可動子15,15が、図6に示される位置から図7に示される位置まで、移動すると、マイクロ波発生装置11から射出されたマイクロ波M1の位相がλ/4遅れ、マイクロ波発生装置11から射出されたマイクロ波M2がλ/4進む。このため、可動子15,15の位置を制御することで、マイクロ波M1とマイクロ波M2との位相差を0からλ/2の範囲で調整することができる。
上述のように構成される排気ガス浄化装置100では、マイクロ波発生装置11,11が駆動されると、図2の矢印に示されるように、マイクロ波発生装置11,11から、+Y方向へ、マイクロ波が射出される。
マイクロ波発生装置11から射出されたマイクロ波M1は、導波管12に沿って+Y方向へ伝送され、排気管路101に設けられたフィルタ室101aへ向かって進行する。そして、マイクロ波M1は、シール板13を通過し、開口101bを介して、フィルタ室101aに配置された反射板20に入射する。反射板20に入射したマイクロ波M1は、反射板20によって+X方向へ反射され、フィルタ102へ向かって進行し、フィルタ102を通過する。
一方、マイクロ波発生装置11から射出されたマイクロ波M2は、導波管12に沿って+Y方向へ伝送され、排気管路101に設けられたフィルタ室101aへ向かって進行する。そして、マイクロ波M2は、シール板13を通過し、開口101cを介して、フィルタ室101aに配置された反射板20に入射する。反射板20に入射したマイクロ波M2は、反射板20によって−X方向へ反射され、フィルタ102へ向かって進行し、フィルタ102を通過する。
その結果、反射板20と反射板20の間には、2つのマイクロ波発生装置11,11から射出されたマイクロ波M1,M2による定在波が発生する。この定在波では、マイクロ波M1とマイクロ波M2の位相が揃うことで電界強度高くなるところと、マイクロ波M1とマイクロ波M2の位相が逆になって電界強度が弱くなるところが、λ/2間隔で交互に現れる。以下、説明の便宜上、電界が高いところを高電界位置、電界が低いところを低電界位置という。
フィルタ102に付着した粒子状物質は、定在波のエネルギーを吸収することで発熱し燃焼する。しかしながら、マイクロ波M1,M2による定在波には、高電界位置と低電界位置とが、λ/2間隔で交互に現れる。そのため、高電界位置近傍の粒子状物質と、低電界位置近傍の粒子状物質の間で加熱ムラが生じる。
そこで、制御装置50は、周期的に、可動子15,15を、図6にそれぞれ示される位置から、図7にそれぞれ示される位置の間で往復移動させる。これにより、高電界位置が、長さがλ/2の範囲内で移動する。その結果、定在波の高電界位置が、定在波が発生する領域全体を周期的に移動する。したがって、反射板20と反射板20の間に位置するフィルタ102に付着した粒子状物質を均一に加熱し、燃焼させることができる。
以上説明したように、本実施形態では、被加熱物としてのフィルタ102の両側から入射するマイクロ波M1,M2による定在波の強電界位置を、マイクロ波M1とマイクロ波M2の位相差を調整することにより、定在波が発生する領域全体を移動させる。これにより、エネルギーの高い強電界位置が、フィルタ102を含む領域全域を移動し、結果的に、フィルタ102に付着した粒子状物質を均一に加熱することができる。
また、本実施形態では、マイクロ波M1,M2の位相の調整は、チューナ31,32によって実行される。これらのチューナ31,32を構成する可動子15、15は、シール板13によってフィルタ室101aから隔離された導波管12,12の内部に配置される。したがって、これらの可動子15,15や、アクチュエータ14,14などの可動部が、高温の排気ガスと直接接触することがない。このため、装置の耐久性や信頼性を向上することができる。
《第2の実施形態》
次に、第2の実施形態について、図8を参照して説明する。第1の実施形態と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略する。
本実施形態に係る排気ガス浄化装置100は、2つのマイクロ波発生装置11,11からのマイクロ波を、フィルタ102に照射するのではなくて、図8に示されるように、1つのマイクロ波発生装置11からのマイクロ波を、フィルタ102の両側から入射させる点で、第1の実施形態に係る排気ガス浄化装置100と相違する。
図8に示されるように、本実施形態に係る排気ガス浄化装置100の導波管12は、マイクロ波発生装置11に接続される主管12bと、主管12bから分岐する分岐管12c,12dの3部分からなる方形導波管である。
分岐管12cと分岐管12dの長さは相互に等しい。そして、分岐管12cの中央部には、−X方向へ分岐するスタブ12aが形成されている。同様に、分岐管12dの中央部には、+X方向へ分岐するスタブ12aが形成されている。
分岐管12c,12dの+Y側端は、排気管路101に形成されるフィルタ室101aに接続されている。分岐管12cは、−Y側端部が、開口101bを包囲するように接続され、分岐管12dは、−Y側端部が、開口101cを包囲するように接続されている。
上述のように構成される排気ガス浄化装置100では、マイクロ波発生装置11が駆動されると、マイクロ波発生装置11から主管12bにマイクロ波が射出される。そして、このマイクロ波は、分岐管12cを伝送されるマイクロ波M1と、分岐管12dを伝送されるマイクロ波M2に2分される。
マイクロ波M1は、分岐管12cに沿って+Y方向へ伝送され、排気管路101に設けられたフィルタ室101aへ向かって進行する。そして、マイクロ波M1は、シール板13を通過し、開口101bを介して、フィルタ室101aに配置された反射板20に入射する。反射板20に入射したマイクロ波M1は、反射板20によって+X方向へ反射され、フィルタ102へ向かって進行する。そして、マイクロ波M1は、フィルタ102を通過する。
一方、マイクロ波M2は、分岐管12dに沿って+Y方向へ伝送され、排気管路101に設けられたフィルタ室101aへ向かって進行する。そして、マイクロ波M2は、シール板13を通過し、開口101cを介して、フィルタ室101aに配置された反射板20に入射する。反射板20に入射したマイクロ波M2は、反射板20によって−X方向へ反射され、フィルタ102へ向かって進行する。そして、マイクロ波M2は、フィルタ102を通過する。
その結果、反射板20と反射板20の間には、マイクロ波M1とマイクロ波M2による定在波が発生する。この定在波には、高電界位置と低電界位置が、λ/2間隔で交互に現れる。
そこで、制御装置50は、周期的に、可動子15,15を往復移動させて、高電界位置を、長さがλ/2の範囲内で移動させる。これにより、反射板20と反射板20の間に位置するフィルタ102に付着した粒子状物質を均一に加熱し、燃焼させることができる。
以上説明したように、本実施形態では、被加熱物としてのフィルタ102の両側から入射するマイクロ波M1,M2による定在波の強電界位置を、マイクロ波M1とマイクロ波M2の位相差を調整することにより、定在波が発生する領域全体を移動させる。これにより、エネルギーの高い強電界位置が、フィルタ102を含む領域全域を移動し、結果的に、フィルタ102に付着した粒子状物質を均一に加熱することができる。
また、本実施形態では、チューナ31,32を構成する可動子15,15や、これらの可動子15,15を駆動するアクチュエータ14,14などの可動部が、高温の排気ガスと直接接触することがない。このため、装置の耐久性や信頼性を向上することができる。
また、本実施形態では、定在波を発生させるマイクロ波M1とマイクロ波M2は、マイクロ波発生装置11から射出したマイクロ波が2分されたものである。そのため、スタブ12aが位置するところでは、マイクロ波M1,M2それぞれの位相がほぼ一致した状態になる。そのため、チューナ31,32による、マイクロ波M1,M2の位相調整を精度よく行うことが可能となる。
以上説明した少なくとも1の実施形態によれば、被加熱物としてのフィルタ102の両側から入射するマイクロ波M1,M2による定在波の強電界位置が、定在波が発生する領域全体を移動する。これにより、フィルタ102に付着した粒子状物質を均一に加熱することができる。
また、本実施形態では、チューナ31,32を構成する可動子15,15や、アクチュエータ14,14などの可動部が、高温の排気ガスと直接接触することがない。このため、装置の耐久性や信頼性を向上することができる。
以上、上記実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態によって限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、被加熱物がフィルタ102や、フィルタ102に付着した粒子状物質である場合について説明した。本発明はこれに限定されるものではなく、マイクロ波加熱装置の加熱対象は、フィルタやフィルタに付着した粒子状物質に限られるものではない。
上記実施形態では、排気管路101に形成されたフィルタ室101aの形状が円筒状である場合について説明した。これに限らず、フィルタ室101aの形状は、直方体状であってもよい。
上記実施形態では、導波管12が方形導波管である場合について説明した。これに限らず、導波管12は、円筒導波管であってもよい。被加熱物としてのフィルタ102が円柱形状であるため、導波管12が円筒導波管であると、より均一に被加熱物を加熱することができる。しかしながら、導波管12として方形導波管を用いると、TE10モードよる位相制御を行うことができるので、マイクロ波M1,M2の位相調整が容易になり、エネルギー損失も小さくすることができる。
本実施形態では、可動子15の+X側の面からスタブ12aの+X側端までの距離xと、可動子15の−X側の面からスタブ12aの−X側端までの距離yとの和T(=x+y)がλ/4となるように、可動子15,15を移動させることとした。
これに限らず、例えば図9に示されるように、距離xと距離yの和Tがλ/4となるように、シャフトSを用いて可動子15,15を相互に連結し、双方の可動子15,15が一体的に移動するようにしてもよい。可動子15,15を連結することにより、可動子15,15それぞれの位置制御を容易に行うことが可能となる。
本実施形態では、チューナ31,32が、スタブ12aの内部を移動する可動子15,15と、可動子15,15をX軸に沿って移動させるアクチュエータ14,14を備えている。このチューナ31,32は、スタブ12aのX軸方向の見かけ上の長さを調整して、マイクロ波M1,M2の位相を調整する装置である。
これに限らず、チューナ31,32は、一例として図10に示されるように、導波管12,12に挿入された可動子15,15をX軸に沿って往復移動させるものであってもよい。
上記実施形態に係るマイクロ波加熱装置10では、マイクロ波の位相を調整するアクチュエータ14,14が、被加熱物が配置される環境とは区分された場所に配置される。このため、マイクロ波加熱装置10は、高温下の環境や、高濃度の薬剤等が充満する環境など、劣悪な環境下にある被加熱物を精度よく加熱することができる。
上記実施形態では、反射板20が、矩形の開口を有する金属板であることとした。これに限らず、反射板20は、目の大きさがλ/2以下の金網などであってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施しうるものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 マイクロ波加熱装置
11 マイクロ波発生装置
12 導波管
12a スタブ
12b 主管
12c,12d 分岐管
13 シール板
14 アクチュエータ
15 可動子
20 反射板
21 開口
31,32 チューナ
50 制御装置
100 排気ガス浄化装置
101 排気管路
101a フィルタ室
101b,101c 開口
102 フィルタ
110 空洞部

Claims (9)

  1. 第1位置と第2位置の間に、被加熱物が配置される加熱室と、
    前記加熱室の前記第1位置と前記第2位置に接続される導波管と、
    マイクロ波を、前記導波管を介して、前記第1位置及び前記第2位置へ射出するマイクロ波射出手段と、
    前記導波管に設けられ、前記第1位置に射出されるマイクロ波と、前記第2位置に射出されるマイクロ波の位相を調整する位相調整手段と、
    を備えるマイクロ波加熱装置。
  2. 前記位相調整手段は、
    前記第1位置と前記マイクロ波射出手段を接続する導波管に形成される第1スタブと、
    前記第2位置と前記マイクロ波射出手段を接続する導波管に形成される第2スタブと、
    前記第1スタブと前記第2スタブの長さを調正するスタブ長調整手段と、
    を備える請求項1に記載のマイクロ波加熱装置。
  3. 前記マイクロ波射出手段から前記第1位置までのマイクロ波の経路長と、前記マイクロ波射出手段から前記第2位置までのマイクロ波の経路長とが、相互に等しく、
    前記スタブ長調整手段は、前記第1スタブの長さと前記第2スタブの長さとの差が、前記マイクロ波射出手段から射出されるマイクロ波の波長の4分の1に維持された状態で、前記第1スタブ及び前記第2スタブの長さを調整する請求項2に記載のマイクロ波加熱装置。
  4. 前記スタブ長調整手段は、前記スタブの内部に配置される可動子を移動させることで、前記スタブの長さを調整する請求項2又は3に記載のマイクロ波加熱装置。
  5. 前記導波管は、
    前記マイクロ波射出手段に接続される主管と、
    前記主管から分岐し、前記第1位置に接続される第1分岐管と、
    前記主管から分岐し、前記第2位置に接続される第2分岐管と、
    を有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマイクロ波加熱装置。
  6. 前記第1位置と、第1の前記マイクロ波射出手段とを接続する第1導波管と、
    前記第2位置と、前記第1のマイクロ波射出手段とは異なる第2の前記マイクロ波射出手段とを接続する第2導波管と、
    を備える請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマイクロ波加熱装置。
  7. 前記導波管は、方形導波管である請求項1乃至6のいずれか一項に記載のマイクロ波加熱装置。
  8. 前記加熱室は、円筒形状である請求項1乃至7のいずれか一項に記載のマイクロ波加熱装置。
  9. エンジンからの排気ガスを浄化する排気ガス浄化装置であって、
    前記エンジンに接続され、加熱室が形成される排気管路と、
    前記加熱室に配置されるフィルタと、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載のマイクロ波加熱装置と、
    を備える排気ガス浄化装置。
JP2014169794A 2014-08-22 2014-08-22 マイクロ波加熱装置及び排気ガス浄化装置 Pending JP2016044610A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014169794A JP2016044610A (ja) 2014-08-22 2014-08-22 マイクロ波加熱装置及び排気ガス浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014169794A JP2016044610A (ja) 2014-08-22 2014-08-22 マイクロ波加熱装置及び排気ガス浄化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016044610A true JP2016044610A (ja) 2016-04-04

Family

ID=55635405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014169794A Pending JP2016044610A (ja) 2014-08-22 2014-08-22 マイクロ波加熱装置及び排気ガス浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016044610A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4525335B2 (ja) 内燃機関及びその点火装置
US7208710B2 (en) Uniform microwave heating method and apparatus
US10603617B2 (en) Microwave irradiation apparatus and exhaust gas purification apparatus
KR20060025575A (ko) 마이크로파 레조네이터를 작동하는 방법 및 마이크로파레조네이터
US11153943B2 (en) Microwave heating device
JP2014524106A (ja) マイクロ波共鳴空洞
JP6741207B2 (ja) レーザ装置、点火装置及び内燃機関
TW201330701A (zh) 多槽式微波裝置及其處理系統
JP6067428B2 (ja) マイクロ波加熱装置及び排気ガス浄化装置
JP2016044610A (ja) マイクロ波加熱装置及び排気ガス浄化装置
EP3023631A1 (en) Laser device, ignition system, and internal combustion engine
JP5918441B2 (ja) カットオフ値付近条件に基づく被加熱物の均一加熱のためのマイクロ波加熱装置
JP2016072610A (ja) レーザ装置、点火装置及び内燃機関
JP2016200063A (ja) 排気浄化装置
JP2016046154A (ja) マイクロ波加熱装置及び排気ガス浄化装置
JP2012149608A (ja) 内燃機関の点火装置
KR101934850B1 (ko) 스미스-퍼셀 테라헤르츠 발진기
JP2016053341A (ja) 排気浄化装置
JP2005108449A (ja) マイクロ波加熱装置
US20150300226A1 (en) Em energy application for treating exhaust gases
CN113164973A (zh) 电气集尘装置
KR101387661B1 (ko) 차단 근접 조건에 기초하여 피가열물의 균일 가열을 위한 마이크로웨이브 가열 장치
JP2015158164A (ja) 内燃機関の点火装置
CN104795299B (zh) 一种实现双频分离的准光模式变换器
JPS58158375A (ja) 電磁波の照射による内燃機関及び外燃機関の燃料の点火方法